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特開2024-122990傾斜回折格子のローリングKベクトルの調整
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122990
(43)【公開日】2024-09-10
(54)【発明の名称】傾斜回折格子のローリングKベクトルの調整
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/18 20060101AFI20240903BHJP
   H01J 37/20 20060101ALI20240903BHJP
   H01J 37/305 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
G02B5/18
H01J37/20 A
H01J37/305 A
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024083599
(22)【出願日】2024-05-22
(62)【分割の表示】P 2021533308の分割
【原出願日】2019-12-05
(31)【優先権主張番号】62/780,815
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】オルソン, ジョセフ シー.
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンズ, モーガン
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー ティマーマン タイセン, ラトガー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】傾斜角を調整したフィンを有する格子を形成する方法を提供する。
【解決手段】基板上で傾斜角の異なる複数のフィンを有する回折格子を形成し、傾斜エッチングシステムおよび/または光学デバイスを用いて、連続する基板上に傾斜角の異なるフィンを形成する方法および装置に関し、イオンビームの経路内でプラテン上に保持される基板の位置決め部分を含む。基板は、その上に配置される回折格子材料を有する。イオンビームは、基板の面法線に対してイオンビーム角θで回折格子材料と接触し、回折格子材料内に回折格子を形成するように構成される。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回折格子形成の方法であって、前記方法は、
基板の面法線に対してイオンビーム角θで前記基板に向けてイオンビームを投射することを含み、
前記基板の上に形成される回折格子の第1の部分は、前記イオンビームと、前記第1の部分に接触する前記イオンビームによって形成される1つまたは複数の第1のフィンの第1の回折格子ベクトルとの間の第1の回転角φに位置決めされ、
前記第1の回転角φは、第1の傾斜角θ’を有する前記1つまたは複数の第1のフィンを形成するように選択され、
前記基板の上に形成される回折格子の第2の部分は、前記イオンビームと、前記第2の部分に接触する前記イオンビームによって形成される1つまたは複数の第2のフィンの第2の回折格子ベクトルとの間の第2の回転角φに配置され、
前記第2の回転角φは、前記第1の傾斜角θ’とは異なる第2の傾斜角θ’を有する回折格子の前記1つまたは複数の第2のフィンを形成するように選択される、方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数の第1のフィンおよび前記1つまたは複数の第2のフィンを形成するための前記イオンビーム角θは同じである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数の第1のフィンおよび前記1つまたは複数の第2のフィンを形成することは、プラテンをそのx軸に沿って移動させることを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の第1のフィンおよび前記1つまたは複数の第2のフィンを形成することは、プラテンをx方向および/またはz方向に移動させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の第1のフィンおよび前記1つまたは複数の第2のフィンを形成することは、z方向に対してプラテンを傾斜させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
プラテンに対して前記イオンビームを曲げることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記イオンビームを曲げることは、前記イオンビームに対して1つまたは複数の電極ペアを移動させることを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数の電極が、
複数の入口電極と、
前記入口電極の下流に位置決めされた複数の抑制電極と、
前記抑制電極の下流に位置決めされた複数の出口電極と、
を備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記イオンビームは、前記イオンビームのビーム経路に沿って位置決めされた複数の電極を有するイオンビーム源によって生成され、第1のビーム角αおよび第2のビーム角αは、電極への電圧を変化させることによって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
回折格子形成の方法であって、前記方法は、
基板の面法線に対してイオンビーム角θで前記基板に向けてイオンビームを投射することであって、前記基板の上に形成される回折格子の第1の部分は、前記イオンビームと、前記第1の部分に接触する前記イオンビームによって形成される1つまたは複数の第1のフィンの第1の回折格子ベクトルとの間の第1の回転角φに位置決めされ、前記第1の回転角φは、第1の傾斜角θ’を有する前記1つまたは複数の第1のフィンを形成するように選択される、イオンビームを投射することと、
前記基板の上に形成される前記回折格子の第2の部分が、前記イオンビームと、前記第2の部分に接触する前記イオンビームによって形成される1つまたは複数の第2のフィンの第2の回折格子ベクトルとの間の第2の回転角φに位置決めされるように、前記基板を回転することであって、前記第2の回転角φは、前記第1の傾斜角θ’とは異なる第2の傾斜角θ’を有する前記回折格子の前記1つまたは複数の第2のフィンを形成するように選択される、前記基板を回転することと、
を含む方法。
【請求項11】
前記イオンビーム角θは静止したままである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数の第1のフィンおよび前記1つまたは複数の第2のフィンを形成することは、プラテンをx方向および/またはz方向に移動させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数の第1のフィンおよび前記1つまたは複数の第2のフィンを形成することは、z方向に対してプラテンを傾斜させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
第1の傾斜角βおよび第2の傾斜角βは、プラテンを前記イオンビームに対して移動させることによって提供される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記イオンビーム角θは静止したままである、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は概して、傾斜エッチングツールに関する。より具体的には、本明細書に記載の実施形態は、傾斜角を調整したフィンを有する回折格子を形成するため、傾斜エッチングツールの利用を提示する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
[0002] 異なる傾斜角を有する回折格子を基板上に形成するため、傾斜エッチングシステムが使用される。傾斜エッチングシステムは、イオンビーム源を収納するイオンビームチャンバを含む。イオンビーム源は、リボンビーム、スポットビーム、またはフル基板サイズビームなどのイオンビームを生成するように構成される。イオンビームチャンバは、基板の面法線に対して最適化された角度にイオンビームを向けるように構成される。最適化された角度を変更するには、イオンビームチャンバのハードウェア構成を再構成する必要がある。基板は、アクチュエータに連結されたプラテン上に保持される。アクチュエータは、基板がイオンビームチャンバの軸に対して傾斜した角度で位置決めされるよう、プラテンを傾けるように構成される。最適化された角度および傾斜角は、面法線に対するイオンビーム角をもたらす。
【0003】
[0003] 異なる傾斜角を有する回折格子を利用するデバイスの一例は、導波結合器などの光学デバイスである。光学デバイスは、拡張現実に求められる特性に応じて異なる傾斜角を有する回折格子を必要とすることがある。加えて、光学デバイスの回折格子は、光の入力カップリングおよび出力カップリングを適切に制御するため、領域にわたって変化する(例えば、増加または減少する)傾斜角を有するフィンを備えた格子を必要とすることがある。傾斜エッチングシステムを用いて、フィンの傾斜角の変化、すなわちローリングkベクトルを調整することは、困難になりうる。
【0004】
[0004] したがって、当該技術分野で必要とされるのは、傾斜角を調整したフィンを有する格子を形成する方法である。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 一実施形態では、回折格子形成方法が提示される。この方法は、プラテン上に保持された基板の第1の部分を、第1のビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めすることを含む。基板は、その上に配置された回折格子材料を有する。イオンビームは、基板の面法線に対して第1のイオンビーム角θで回折格子材料に接触し、第1の傾斜角θ’で回折格子材料内に1つまたは複数の第1の回折格子を形成する。第の1ビーム角αは、第1のビーム角αとは異なる第2のビーム角αに調整される。基板の第2の部分は、第2のビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めされる。イオンビームは、基板の面法線に対して第2のイオンビーム角θで回折格子材料に接触し、第1の傾斜角θ’とは異なる第2の傾斜角θ’で回折格子材料内に1つまたは複数の第2の回折格子を形成する。
【0006】
[0006] 別の実施形態では、回折格子形成方法が提示される。この方法は、プラテン上に保持された基板の第1の部分を、イオンビームチャンバのx軸に対して第1の傾斜角βで位置決めすることを含む。第1の傾斜角βにおける基板の第1の部分は、ビーム角αを有するイオンビームチャンバによって生成されるイオンビームの経路内に位置決めされる。基板は、その上に配置された回折格子材料を有する。イオンビームは、基板の面法線に対して第1のイオンビーム角θで回折格子材料に接触し、第1の傾斜角θ’で回折格子材料内に1つまたは複数の第1の回折格子を形成する。基板の第2の部分は、第1の傾斜角βとは異なる第2の傾斜角βに位置決めされる。第2の傾斜角βにおける基板の第2の部分は、ビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めされる。イオンビームは、基板の面法線に対して第2のイオンビーム角θで回折格子材料に接触し、第2の傾斜角θ’で回折格子材料内に1つまたは複数の第2の回折格子を形成する。
【0007】
[0007] さらに別の実施形態では、回折格子形成方法が提示される。この方法は、プラテン上に保持された基板の第1の部分を、ビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めすることを含む。基板は、その上に配置された回折格子材料を有する。イオンビームは、基板の面法線に対してイオンビーム角θで回折格子材料に接し、回折格子材料内に1つまたは複数の第1の回折格子を形成するように構成される。プラテン上に保持された基板は、プラテンの軸の周りに回転され、その結果、イオンビームと1つまたは複数の第1の回折格子の格子ベクトルとの間に第1の回転角φが生じる。1つまたは複数の第1の回折格子は、基板の面法線に対して第1の傾斜角θ’を有する。基板の第2の部分は、回折格子材料内に1つまたは複数の第2の回折格子を形成するように構成されたイオンビームの経路内に位置決めされる。基板は、プラテンの軸の周りで回転され、その結果、イオンビームと1つまたは複数の第2の回折格子の格子ベクトルとの間に第2の回転角φが生じる。1つまたは複数の第2の回折格子は、基板の面法線に対して第2の傾斜角θ’を有する。
【0008】
[0008] 本開示の上述の特徴が詳しく理解されうるように、上記では簡単に要約した本開示のより具体的な説明が、実施形態を参照することによって得られる。一部の実施形態は添付の図面に示されている。しかしながら、添付の図面は、例示的な実施形態のみを示しており、したがって、その範囲を限定するものと見なされるべきではなく、他の等しく有効な実施形態も許容されうるに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】一実施形態による導波結合器の斜視正面図である。
図1B】一実施形態による導波結合器の領域の概略断面図である。
図2】一実施形態による可変傾斜エッチングシステムの概略側断面図である。
図3】一実施形態による電極アセンブリの概略断面図である。
図4】別の実施形態による電極アセンブリの概略断面図である。
図5】一実施形態による、ローリングkベクトル傾斜角を有する回折格子を形成する方法のフロー図である。
図6】一実施形態による、ローリングkベクトル傾斜角を有する回折格子を形成する方法のフロー図である。
図7】一実施形態による、ローリングkベクトル傾斜角を有する回折格子を形成する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0017] 理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素及び特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込むことができると考えられている。
【0011】
[0018] 本開示の実施形態は概して、傾斜エッチングツールに関する。より具体的には、本明細書に記載の実施形態は、傾斜角が調整または変更されたフィンを有する格子を形成するための傾斜エッチングツールの利用を提示する。
【0012】
[0019] 図1Aは、導波結合器100の斜視正面図である。導波結合器100は、複数のフィン108によって画定される入力カップリング回折格子領域102(第1の領域)、複数のフィン110によって画定される中間回折格子領域104(第2の領域)、および複数のフィン112によって画定される出力カップリング回折格子領域106(第3の領域)を含む。複数のフィン108、110および112の各々は、本明細書に記載されるような回折格子調整処理によって形成される。例えば、複数のフィン108、110および112のうちの1つまたは複数は、同じ領域内の他のフィンとは異なる。一例では、入力カップリング回折格子領域102内の複数のフィン108のうちの1つ以上は、その領域内の他のフィンのものとは異なる傾斜角など、異なる幾何形状を有する。加えて、入力カップリング回折格子領域102内の1つの個別のフィン108の傾斜角は、入力カップリング回折格子領域102の長さまたは幅にわたって異なっていてもよい。中間回折格子領域104および出力カップリング回折格子領域106それぞれの複数のフィン110および112のうちの1つまたは複数は、異なる幾何形状を有するように形成されてもよい。
【0013】
[0020] 図1Bは、導波結合器100の領域101の概略断面図である。領域101は、入力カップリング格子領域102、中間回折格子領域104、および出力カップリング回折格子領域106のうちの1つであってよい。
【0014】
[0021] 領域101は、基板105上に配置された回折格子材料103を含む。回折格子材料103は、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、酸化チタン(TiO)、TiOナノ材料、酸化ニオブ(NbO)、ニオブ-ゲルマニウム(NbGe)、二酸化ケイ素(SiO)、酸炭窒化ケイ素(SiOCN)、酸化バナジウム(VO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、五酸化タンタル(Ta)、窒化ケイ素(Si)、シリコンリッチSi、水素ドープSi、ホウ素ドープSi、窒化ケイ素(SiCN)、窒化チタン(TiN)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、ゲルマニウム(Ge)、リン化ガリウム(GaP)、多結晶ダイヤモンド(PCD)、ナノ結晶ダイヤモンド(NCD)、およびドープダイヤモンド含有材料のうちの少なくとも1つを含む。
【0015】
[0022] 回折格子材料103は、本明細書に記載の方法によれば、フィンの第1の部分109、フィンの第2の部分111、およびフィンの第3の部分113など、フィンの2つ以上の部分を有する複数のフィン107を含む。フィンの部分の各々は、基板105の面法線115に対して異なる傾斜角θ’を有する。図示のように、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、フィンの傾斜角θ’は、基板105にわたって増大する。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる別の実施形態では、フィンの傾斜角θ’は、基板105にわたって減少する。傾斜角θ’の増減は、ローリングkベクトルとも称される。
【0016】
[0023] 図2は、可変傾斜エッチングシステム200の概略側断面図である。以下に記載の可変傾斜エッチングシステム200は、例示的な可変傾斜エッチングシステムであり、他の製造業者の傾斜エッチングシステムを含む、他の可変傾斜エッチングシステムは、本明細書に記載の方法に従って、基板上に回折格子および/または傾斜フィン(他のフィンとは対照的に、可変傾斜角θ’を有する1つまたは複数のフィン)を形成するために使用、または調整されうることを理解されたい。コントローラ203は、処理中に可変傾斜エッチングシステム200の態様を制御するように動作可能である。
【0017】
[0024] 傾斜角θ’が変化するフィンを有する回折格子を形成するため、基板105上に配置された回折格子材料103は、可変傾斜エッチングシステム200によってエッチングされる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、パターニングされたハードマスク213が回折格子材料103の上に配置される。パターニングされたハードマスク213は、回折格子が形成された後に除去される不透明または非透明のハードマスクであってもよい。透明なパターン化されたハードマスク(図示せず)は、回折格子が形成された後も残っていてもよい。可変傾斜エッチングシステム200は、チャンバ201を含む。イオンビーム源204を収容するイオンビームハウジング202は、少なくとも部分的にチャンバ201内に配置される。イオンビーム源は、リボンビーム、スポットビーム、またはフル基板サイズビーム(例えば、フラッドビーム)などのイオンビーム216を生成するように構成される。イオンビームハウジング202は、基板105の面法線115に対してビーム角αでイオンビーム216を向けるように動作可能である。
【0018】
[0025] 基板105は、チャンバ201内に配置されたプラテン206上に保持される。プラテン206は、走査および傾斜アクチュエータ208に連結されている。走査および傾斜アクチュエータ208は、y方向およびz方向に沿った走査運動でプラテン206を移動させるように動作可能であり、また、プラテン206を傾斜させるように動作可能であり、これにより、基板105はイオンビームハウジング202のx軸に対して傾斜角βで位置決めされる。ビーム角αおよび傾斜角βは、面法線115に対するイオンビーム角θをもたらす。面法線115に対して傾斜角θ’を有する格子を形成するために、イオンビーム源204はイオンビーム216を生成し、イオンビームハウジング202はイオンビーム216をビーム角αで基板105に向ける。走査および傾斜アクチュエータ208は、イオンビーム216がイオンビーム角θで回折格子材料103に接触し、回折格子材料103の所望の部分の上に傾斜角θ’を有する回折格子をエッチングするようにプラテン206を位置決めする。基体105をプラテン206のx軸の周りに回転させて、回折格子の傾斜角θ’を制御するように、回転アクチュエータ220がプラテン206に連結される。本明細書に記載の方法では、フィンの第1の部分109、フィンの第2の部分111、フィンの第3の部分113など、フィンの2つ以上の部分の傾斜角θ’は、ビーム角α、傾斜角β、および回転角φ、またはこれらの組み合せを調整することで、ローリングkベクトルに関して調整される。
【0019】
[0026] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、可変傾斜エッチングシステム200は、ビーム角αを調整および/または変化させるように動作可能な三極抽出アセンブリ(triode extraction assembly)205を含む。三極抽出アセンブリ205は、複数の作動偏向板および後述する電極セットまたはアセンブリのうちの少なくとも1つを含んでもよい。三極抽出アセンブリ205は、イオンビーム源204の下流に配置される。
【0020】
[0027] 図3は、図2の三極抽出アセンブリ205として使用することができる例示的な電極セット300の側断面図を示す。電極セット300は、グレーデッドレンズ構成(graded lens configuration)として適合されてもよい。電極セット300は、いくつかの電極セットを含むことができる。例えば、電極セット300は、一組の入口電極302、一組以上の抑制電極304(または集束電極)、および一組の出口電極306を含むことができる。出口電極306は、接地電極とも称される。電極の各組は、イオンビーム312(例えば、リボンビーム、スポットビーム、またはフル基板サイズビーム)の通過を可能にするための空間/間隙を有してもよい。
【0021】
[0028] いくつかの実施形態では、入口電極302、抑制電極304、および出口電極306は、ハウジング308内に設けられる。ポンプ310は、ハウジング308に直接または間接的に接続されてもよい。ポンプ310は、高真空環境または異なる真空レベルの他の制御された環境を提供するための真空ポンプであってもよい。他の実施形態と組み合わせることができる他の実施形態では、ハウジング308は、1つまたは複数の誘電部材314を含むことができる。誘電部材314は、ハウジング308を他の構成要素から電気的に絶縁するために使用されてもよい。
【0022】
[0029] 図3に示したように、入口電極302および出口電極306の組は、互いに電気的に連結された2つの導電性片を含んでもよい。他の実施形態では、入口電極302の組は、イオンビーム312が通過するための開孔を有する一体構造であってもよい。いくつかの実施形態では、抑制電極304の上部および下部は、そこを通過するイオンビーム312を偏向させるために、(例えば、分離された/個別の導電性部分において)異なる電位を有してもよい。電極セット300は、7素子レンズ構成(例えば、5組の抑制電極304を有する)として描かれているが、任意の数の素子(または電極)が利用されてもよいことを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、電極セット300は、3~10組の範囲の電極セットを利用することができる。いくつかの実施形態では、電極を通過するイオンビーム312は、アルゴンまたは他の元素を含むことができる。
【0023】
[0030] イオンビーム312の静電的集束は、いくつかの薄い電極(例えば、抑制電極304)を使用して、イオンビーム312の経路に沿った電位の等級付けを制御することによって達成されうる。その結果、入力イオンビーム312の使用は、非常に低いエネルギー出力ビームに対してでさえ、より高品質のビームを可能にしうるエネルギー範囲で使用されうる。一実施形態では、イオンビーム312が電極セット300の電極を通過するときに、イオンビーム312は、電極セット300の電極によって、6keVから0.2keVに減速され、約15度から約30度、またはそれ以上に偏向されうる。一例では、エネルギー比は30/1であってもよい。他の実施形態では、入力電力は、100ボルト~3,000ボルトで、イオンビーム312を約15度~約30度、またはそれ以上偏向させることができる。
【0024】
[0031] 減速、偏向、および/または集束を分けて個別に制御することは、イオンビーム312の中心光線軌道に対して電極(例えば、入口電極302、抑制電極304、および出口電極306)を移動すること、および、偏向角316で中心光線軌道に沿った各点でビームエネルギーを反射するために、イオンビーム312の中心光線軌道に沿った偏向電圧電極(例えば、入口電極302、抑制電極304、および出口電極306)を変化させること、のうちの1つ、または組み合わせによって達成されうることを理解されたい。イオンビーム312の中心光線軌道に対する電極の対称性は、イオンビーム312に最も近い上方電極および下方電極の端部が、イオンビーム312の中心光線軌道から等しい(または、ほぼ等しい)垂直距離に維持されうる場合である。例えば、イオンビーム312の上下の電極での電圧の差は、電界の偏向成分が、(電極またはレンズに沿って変化しうる)当該の点におけるビームエネルギーの固定比/係数であるように構成されてもよい。
【0025】
[0032] 図4は、電極セット300と共に使用されうる電極アセンブリ400の概略断面図である。電極アセンブリ400は、第1のアクチュエータ402に連結された入口電極302のペアと、第2のアクチュエータ405に連結された抑制電極304のペアと、第3のアクチュエータ410に連結された出口電極306(例えば、接地電極)のペアとを含む。第1のアクチュエータ402は、入口電極302の一方または両方を、中間線420から第1の距離415だけ移動させて、イオンビーム312のビーム角αを調整するように動作可能である。第2のアクチュエータ405は、抑制電極304の一方または両方を、中間線420から第2の距離417だけ移動させて、イオンビーム312のビーム角αを調整するように動作可能である。中間線420は、入口電極302、抑制電極304、および出口電極306のうちの1つまたは複数によってイオンビーム312のビーム角αを調整する前のイオンビーム312の法線307に対応する。第3のアクチュエータ410は、出口電極306の一方または両方を、中間線420から第3の距離425だけ移動させて、イオンビーム312のビーム角αを調整するように動作可能である。第1のアクチュエータ402、第2のアクチュエータ405、および第3のアクチュエータ410は、本明細書に記載される方法などの処理中に可変傾斜エッチングシステム200の態様を制御するように動作可能なコントローラ203に連結される。コントローラ203は、電圧を制御するように構成される
【0026】
[0033] 図5は、ローリングkベクトル傾斜角を有する回折格子を形成する方法500のフロー図である。説明を容易にするために、図5は、適用可能な場合には、図2図3、および図4を参照して説明される。以下におけるイオンビームについての言及は、図2のイオンビーム216および/または、図3および図4のイオンビーム312を参照してもよい。
【0027】
[0034] 工程501では、その上に配置された回折格子材料103を有する基板105の第1の部分が、イオンビームの経路内に位置決めされる。第1のビーム角αを有するイオンビームは、基板105の面法線115に対してイオンビーム角θで回折格子材料103に接触し、第1の傾斜角θ’を有する1つまたは複数の第1の回折格子を回折格子材料103内に形成する。工程502では、第1のビーム角αは、第1のビーム角αとは異なる第2のビーム角αに調整される。第2のビーム角αは、第1のビーム角αよりも大きくても小さくてもよい。工程503では、回折格子材料103がその上に配置された基板105の第2の部分は、第2のビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めされる。第1のビーム角αよりも大きい第2のビーム角αは、第1の傾斜角θ’よりも大きい第2の傾斜角θ’を有する1つまたは複数の第2の回折格子を回折格子材料103内にもたらす。第1のビーム角αより小さい第2のビーム角αは、第1の傾斜角θ’より小さい第2の傾斜角θ’をもたらす。工程504では、第2のビーム角αは、第2のビーム角αとは異なる第3ビーム角αに調整される。工程505では、回折格子材料103がその上に配置された基板105の第3の部分は、第3のビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めされて、第2の傾斜角θ’よりも大きい第3の傾斜角θ’を有する1つまたは複数の第3の格子を格子材料103内に形成する。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態では、第1、第2、および第3のビーム角αは、上述のように、複数の作動偏向板および電極アセンブリ400または電極セット300のうちの少なくとも1つによって調整される。
【0028】
[0035] 一例では、第1のアクチュエータ402は、入口電極302を中心線420から第1の距離415だけ移動させ、イオンビーム312のビーム角αを調整して、イオンビーム312のビーム角αを調整する。代替的または追加的に、第2のアクチュエータ405は、抑制電極304を中間線420から第2の距離417だけ移動させ、イオンビーム312のビーム角αを調整する。代替的または追加的に、第3のアクチュエータ410は、出口電極306を中間線420から第3の距離425だけ移動させ、イオンビーム312のビーム角αを調整する。ビーム角αの調整は、上述のようにフィンの傾斜角θ’を変化させる。
【0029】
[0036] 単独で、または上述の例と組合せて利用することができる別の例では、電極(例えば、入口電極302、抑制電極304(または、集束電極)、および出口電極306)の偏向電圧を変化させて、上述のようにフィンの様々な傾斜角θ’を生成することができる。
【0030】
[0037] 図6は、ローリングkベクトル傾斜角を有する回折格子を形成する方法600のフロー図である。説明を容易にするために、図6は、図2を参照して説明される。しかしながら、可変傾斜エッチングシステム200以外の傾斜エッチングシステムが方法600と併用されうることに留意されたい。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる他の実施形態では、方法600は、イオンビームエッチングシステムによって実行される。以下におけるイオンビームについての言及は、図2のイオンビーム216および/または、図3および図4のイオンビーム312を参照してもよい。
【0031】
[0038] 工程601では、その上に配置された回折格子材料103を有する基板105の第1の部分が、イオンビームの経路内に位置決めされる。基板105は、イオンビームハウジング202のx軸に対して第1の傾斜角βで位置決めされる。ビーム角αを有するイオンビームは、基板105の面法線115に対してイオンビーム角θで回折格子材料103に接触し、第1の傾斜角θ’を有する1つまたは複数の第1の回折格子を回折格子材料103内に形成する。工程602では、第1の傾斜角βは、第1の傾斜角βとは異なる第2の傾斜角βに変調される。第2のビーム傾斜角βは、第1の傾斜角βよりも大きくても小さくてもよい。工程603では、回折格子材料103がその上に配置された基板の第2の部分が、ビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めされる。第1の傾斜角βよりも大きい第2の傾斜角βは、第1の傾斜角θ’よりも大きい第2の傾斜角θ’を有する1つまたは複数の第2の回折格子を回折格子物質103内にもたらす。第1のビーム角αより小さい第2のビーム角αは、第1の傾斜角θ’より小さい第2の傾斜角θ’をもたらす。工程604では、傾斜角βは、第2の傾斜角βとは異なる第3の傾斜角βに調整される。工程605では、回折格子材料103がその上に配置された基板の第3の部分が、イオンビームの経路内に、ビーム角αで位置決めされて、第2の傾斜角θ’よりも大きい第3の傾斜角θ’を有する1つまたは複数の第3の回折格子を回折格子材料103内に形成する。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態では、走査および傾斜アクチュエータ208は、y方向およびz方向の少なくとも1つに沿った走査運動でプラテン206を移動させ、イオンビームハウジング202のx軸に対して第1、第2、および第3の傾斜角βでプラテン206を傾ける。
【0032】
[0039] 図7は、ローリングkベクトル傾斜角を有する回折格子を形成する方法700のフロー図である。説明を容易にするために、図7は、図2を参照して説明される。しかしながら、可変傾斜エッチングシステム200以外の傾斜エッチングシステムが方法700と併用されうることに留意されたい。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる他の実施形態では、方法700は、イオンビームエッチングシステムによって実行される。以下におけるイオンビームについての言及は、図2のイオンビーム216および/または、図3および図4のイオンビーム312を参照してもよい。
【0033】
[0040] 工程701では、回折格子材料103がその上に配置された基板105の第1の部分は、イオンビームの経路内に位置決めされる。ビーム角αを有するイオンビームは、基板105の面法線115に対してイオンビーム角θで回折格子材料103に接触し、回折格子材料103内に1つまたは複数の第1の回折格子を形成する。基板105は、イオンビームと1つまたは複数の第1の回折格子の回折格子ベクトルとの間の第1の回転角φに位置決めされる。第1の回転角φは、基板の面法線115に対して第1の傾斜角θ’を有する1つまたは複数の第1の回折格子をもたらすように選択される。第1の回転角φは、式φ=cos-1(tan(θ’)/tan(θ))における回転角φによって選択される。工程702では、回折格子材料103がその上に配置された基板105の第2の部分が、ビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めされる。イオンビームは、基板105の面法線115に対してイオンビーム角θで回折格子材料103に接触し、回折格子材料103内に1つまたは複数の第1の回折格子を形成する。基板105は、イオンビームと1つまたは複数の第2の回折格子の回折格子ベクトルとの間の第2の回転角φに位置決めされる。第2の回転角φは、第1の回転角φよりも大きく、第2の傾斜角θ’が第2の傾斜角θ’よりも大きい1つまたは複数の第2の回折格子をもたらすように選択される。工程703では、回折格子材料103がその上に配置された基板105の第3の部分が、ビーム角αを有するイオンビームの経路内に位置決めされる。イオンビームは、基板105の面法線115に対してイオンビーム角θで回折格子材料103に接触し、回折格子材料103内に1つまたは複数の第1の回折格子を形成する。基板105は、イオンビームと1つまたは複数の第2の回折格子の回折格子ベクトルとの間の第3の回転角φに位置決めされる。第3の回転角φは、第2の回転角φよりも大きく、第2の傾斜角θ’とは異なる第2の傾斜角θ’を有する1つまたは複数の第3の格子をもたらすように選択される。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる他の実施形態では、回転アクチュエータ220は、プラテン206のx軸の周りに基板105を第1、第2、および第3の回転角φまで回転させる。第3の回転角φは、第2の回転角φよりも大きくてよく、第2回転角φは、第1の回転角φよりも大きくてよい。第1の回転角φは、第2の回転角φよりも大きくてよく、第2の回転角φは、第3の回転角φよりも大きくてよい。
【0034】
[0041] 要約すると、基板上にローリングkベクトル傾斜角を有する回折格子を形成する方法が提供される。本明細書に記載の方法は、回折格子の2つ以上の部分の傾斜角θ’のローリングkベクトルが、基板の部分についてのビーム角α、傾斜角β、および回転角φのうちの少なくとも2つを調整することによって提供されるように、組み合わされて実行されてもよい。
【0035】
[0042] 上記は、本開示の例を対象としているが、本開示の他の例およびさらなる例は、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されてもよく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-06-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の領域を含むデバイスであって、前記領域の各々が、基板上に配置された複数の光学デバイスフィンを有し、前記1つまたは複数の領域のうちの少なくとも1つの領域における前記複数の光学デバイスフィンが、前記光学デバイスフィンの少なくとも2つの部分を含み、各部分における前記光学デバイスフィンが、前記基板の表面に対して傾斜角を有し、隣接する部分における前記光学デバイスフィンの前記傾斜角が、前記基板の前記表面に亘って、あるローリングkベクトルで増加または減少する、デバイス。
【請求項2】
前記1つまたは複数の領域が、入力カップリング領域、中間カップリング領域または出力カップリング領域のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記入力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記中間カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つとは異なる傾斜角を有する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記入力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記出力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つとは異なる傾斜角を有する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項5】
前記中間カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記出力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つとは異なる傾斜角を有する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項6】
前記入力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記出力カップリング領域または前記中間カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの少なくとも1つと同一の傾斜角を有する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項7】
前記複数の光学デバイスフィンが、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、酸化チタン、酸化チタンナノ材料、酸化ニオブ、ニオブ-ゲルマニウム(NbGe)、二酸化ケイ素(SiO)、酸炭窒化ケイ素(SiOCN)、酸化バナジウム(IV)、酸化アルミニウム(Al)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、五酸化タンタル(Ta)、窒化ケイ素(Si)、シリコンリッチSi、水素ドープSi、ホウ素ドープSi、炭窒化ケイ素(SiCN)、窒化チタン(TiN)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、ゲルマニウム(Ge)、リン化ガリウム(GaP)、多結晶ダイヤモンド(PCD)、ナノ結晶ダイヤモンド(NCD)、およびドープダイヤモンド含有材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
1つまたは複数の領域を含むデバイスであって、前記領域の各々が、基板上に配置された複数の光学デバイスフィンを有し、前記複数の光学デバイスフィンが、酸化ニオブを含み、前記1つまたは複数の領域のうちの少なくとも1つの領域における前記複数の光学デバイスフィンが、前記光学デバイスフィンの少なくとも2つの部分を含み、各部分における前記光学デバイスフィンが、前記基板の表面に対して傾斜角を有し、隣接する部分における前記光学デバイスフィンの前記傾斜角が、前記基板の前記表面に亘って、あるローリングkベクトルで増加または減少する、デバイス。
【請求項9】
前記1つまたは複数の領域が、入力カップリング領域、中間カップリング領域または出力カップリング領域のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記入力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記中間カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つとは異なる傾斜角を有する、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記入力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記出力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つとは異なる傾斜角を有する、請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記中間カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記出力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つとは異なる傾斜角を有する、請求項9に記載のデバイス。
【請求項13】
前記入力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記出力カップリング領域または前記中間カップリング領域のうちの1つにおける少なくとも1つの光学デバイスフィンと同一の傾斜角を有する、請求項9に記載のデバイス。
【請求項14】
1つまたは複数の領域を含むデバイスであって、前記領域の各々が、基板上に配置された複数の光学デバイスフィンを有し、前記1つまたは複数の領域のうちの少なくとも1つの領域における前記複数の光学デバイスフィンが、
前記基板上に配置された、第1の傾斜角を有する少なくとも1つの第1の光学デバイスフィンと、
前記少なくとも1つの第1の光学デバイスフィンに隣接して前記基板上に配置された、前記第1の傾斜角とは異なる第2の傾斜角を有する少なくとも1つの第2の光学デバイスフィンと、
前記少なくとも1つの第2の光学デバイスフィンに隣接して前記基板上に配置された、前記第1の傾斜角および前記第2の傾斜角とは異なる第3の傾斜角を有する少なくとも1つの第3の光学デバイスフィンと
を含み、
前記第2の傾斜角が前記第1の傾斜角よりも大きく、かつ前記第3の傾斜角が前記第2の傾斜角よりも大きい、または
前記第1の傾斜角が前記第2の傾斜角よりも大きく、かつ前記第2の傾斜角が前記第3の傾斜角よりも大きい、デバイス。
【請求項15】
前記1つまたは複数の領域が、入力カップリング領域、中間カップリング領域または出力カップリング領域のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記入力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記出力カップリング領域または前記中間カップリング領域のうちの1つにおける前記光学デバイスフィンのうちの少なくとも1つとは異なる傾斜角を有する、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記入力カップリング領域における前記光学デバイスフィンのうちの1つが、前記出力カップリング領域または前記中間カップリング領域のうちの1つにおける前記光学デバイスフィンのうちの少なくとも1つと同一の傾斜角を有する、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第1の光学デバイスフィンの各々が、光学デバイスフィンの第1の部分に対応し、前記少なくとも1つの第2の光学デバイスフィンが、光学デバイスフィンの第2の部分に対応し、前記少なくとも1つの第3の光学デバイスフィンが、光学デバイスフィンの第3の部分に対応する、請求項14に記載のデバイス。
【請求項19】
前記第1の傾斜角、前記第2の傾斜角および前記第3の傾斜角が、前記基板の表面に亘るローリングkベクトルに対応する、請求項14に記載のデバイス。
【請求項20】
前記複数の光学デバイスフィンが、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、酸化チタン、酸化チタンナノ材料、酸化ニオブ、ニオブ-ゲルマニウム(NbGe)、二酸化ケイ素(SiO)、酸炭窒化ケイ素(SiOCN)、酸化バナジウム(IV)、酸化アルミニウム(Al)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、五酸化タンタル(Ta)、窒化ケイ素(Si)、シリコンリッチSi、水素ドープSi、ホウ素ドープSi、炭窒化ケイ素(SiCN)、窒化チタン(TiN)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、ゲルマニウム(Ge)、リン化ガリウム(GaP)、多結晶ダイヤモンド(PCD)、ナノ結晶ダイヤモンド(NCD)、およびドープダイヤモンド含有材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載のデバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1B
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1B
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3
【外国語明細書】