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特開2024-123397成膜方法、半導体装置の製造方法、処理システム及びキャパシタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123397
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】成膜方法、半導体装置の製造方法、処理システム及びキャパシタ
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/40 20060101AFI20240905BHJP
   H01L 21/316 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
C23C16/40
H01L21/316 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030784
(22)【出願日】2023-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】山内 晋
【テーマコード(参考)】
4K030
5F058
【Fターム(参考)】
4K030AA14
4K030BA02
4K030BA12
4K030BA13
4K030BA17
4K030BA20
4K030BA42
4K030BA46
4K030BB05
4K030DA01
4K030DA09
4K030JA10
5F058BA11
5F058BC03
5F058BD05
5F058BF07
5F058BF29
5F058BF37
5F058BH03
5F058BJ10
(57)【要約】
【課題】リーク電流を低減する技術を提供する。
【解決手段】処理容器に誘電体層が形成された基板を準備すること、第1の金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して前記誘電体層の上に第1の金属酸化層を形成すること、及び、第2の金属含有前駆体と前記第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスとを供給して前記第1の金属酸化層の上に第2の金属酸化層を形成すること、を有する成膜方法が提供される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理容器に誘電体層が形成された基板を準備すること、
第1の金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して前記誘電体層の上に第1の金属酸化層を形成すること、及び、
第2の金属含有前駆体と前記第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスとを供給して前記第1の金属酸化層の上に第2の金属酸化層を形成すること、
を有する成膜方法。
【請求項2】
前記第1の金属酸化層及び前記第2の金属酸化層は、非晶質膜である、
請求項1に記載の成膜方法。
【請求項3】
前記第1の金属含有前駆体と前記第1の酸素ガスとを交互に供給することを所定回数繰り返す第1サイクルにより前記第1の金属酸化層を形成し、
前記第2の金属含有前駆体と前記第2の酸素ガスとを交互に供給することを所定回数繰り返す第2サイクルにより前記第2の金属酸化層を形成する、
請求項1に記載の成膜方法。
【請求項4】
前記第1サイクルと前記第2サイクルとの比は、6:0~1:5である、
請求項3に記載の成膜方法。
【請求項5】
前記第1の金属酸化層と前記第2の金属酸化層との膜厚の比は、6:0~1:5である、
請求項1に記載の成膜方法。
【請求項6】
前記第2の金属酸化層の膜厚は、前記第1の金属酸化層の膜厚より小さい、
請求項5に記載の成膜方法。
【請求項7】
前記第1の酸素ガスは、Oガスであり、前記第2の酸素ガスは、Oガスである、
請求項1に記載の成膜方法。
【請求項8】
前記第1の金属含有前駆体及び前記第2の金属含有前駆体のそれぞれは、Mo、Nb、Ti、Taから選択される少なくとも一つの金属を含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載の成膜方法。
【請求項9】
前記第1の金属酸化層及び前記第2の金属酸化層のそれぞれは、Mo、Nb、Ti、Taから選択される少なくとも一つの金属を含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載の成膜方法。
【請求項10】
前記誘電体層は、金属を含む酸化物又は金属を含む酸窒化物である、
請求項1~7のいずれか1項に記載の成膜方法。
【請求項11】
前記金属を含む酸化物又は前記金属を含む酸窒化物は、Hf、Zr、Pr、Nd、Gd、Dy、Yb、Pb、Zn、Ti、Luから選択される少なくとも一つの金属を含む、
請求項10に記載の成膜方法。
【請求項12】
前記第1の金属酸化層及び前記第2の金属酸化層のそれぞれを形成する際の前記基板を載置するステージの温度又は前記基板の温度は、150℃~210℃の範囲である
請求項1~7のいずれか1項に記載の成膜方法。
【請求項13】
第3の金属含有前駆体と反応ガスとを供給して前記第2の金属酸化層の上に金属含有層を形成すること、をさらに有する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の成膜方法。
【請求項14】
前記金属含有層は、Ta、W、Al、Tiから選択される少なくとも一つの金属を含む窒化物である、
請求項13に記載の成膜方法。
【請求項15】
基板上に第1の金属含有層を形成する工程と、
前記第1の金属含有層の上に誘電体層を形成する工程と、
第1の金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して前記誘電体層の上に第1の金属酸化層を形成する工程と、
第2の金属含有前駆体と前記第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスとを供給して前記第1の金属酸化層の上に第2の金属酸化層を形成する工程と、
前記第2の金属酸化層の上に第2の金属含有層を形成する工程と、を備え、
半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記第2の金属酸化層の膜厚は、前記第1の金属酸化層の膜厚より小さい、
請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記第1の金属含有層、前記誘電体層、前記第1の金属酸化層、前記第2の金属酸化層及び前記第2の金属含有層をアニールする工程を、更に備える、
請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
基板を搬送する搬送装置と、前記搬送装置の接続された第1の処理装置と、第2の処理装置と、第3の処理装置と、を備える処理システムであって、
前記第1の処理装置では、前記基板に第1の金属含有層及び第2の金属含有層を形成し、
前記第2の処理装置では、前記基板に誘電体層を形成し、
前記第3の処理装置では、金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して前記誘電体層の上に第1の金属酸化層を形成し、前記第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスに切り替えて前記第1の金属酸化層の上に第2の金属酸化層を形成する、
処理システム。
【請求項19】
前記処理システムは、第4の処理装置をさらに備え、
前記第4の処理装置は、前記第1の処理装置、前記第2の処理装置及び前記第3の処理装置で形成した前記第1の金属含有層及び第2の金属含有層、前記誘電体層、前記第1の金属酸化層及び前記第2の金属酸化層をアニール処理する、
請求項18に記載の処理システム。
【請求項20】
第1の電極と、
前記第1の電極と離間して配置される第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極に間に配置される誘電体層と、
前記第2の電極と前記誘電体層の間に配置される界面層と、を含み、
前記界面層は、金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して形成される第1の界面層と、金属含有前駆体と前記第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスとを供給して形成される第2の界面層を含み、
前記第1の界面層の上に前記第2の界面層が配置されることを含む、キャパシタ。
【請求項21】
前記第2の界面層の膜厚は、前記第1の界面層の膜厚より小さい、
請求項20に記載のキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、成膜方法、半導体装置の製造方法、処理システム及びキャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
キャパシタ構造において、容量膜と電極との界面に生じるリーク電流を低減する方法として、両膜の界面に薄膜の界面層(Interfacial Capacitive Layer:以下「ICL」ともいう。)を挿入する方法がある。例えば、特許文献1~3では、金属層間の誘電体層の上にALD(Atomic Layer Deposition)法等により界面層を形成することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-131749号公報
【特許文献2】特開2019-79907号公報
【特許文献3】特開2022-85899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、リーク電流を低減することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一の態様によれば、処理容器に誘電体層が形成された基板を準備すること、第1の金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して前記誘電体層の上に第1の金属酸化層を形成すること、及び、第2の金属含有前駆体と前記第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスとを供給して前記第1の金属酸化層の上に第2の金属酸化層を形成すること、を有する成膜方法が提供される。
【発明の効果】
【0006】
一の側面によれば、リーク電流を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】キャパシタ構造の断面形状例を示す図。
図2】一実施形態に係るICLの成膜結果の一例を示す図。
図3】一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を示すフローチャート。
図4】一実施形態に係る半導体装置の一例を示す図。
図5】一実施形態に係るICLの成膜方法による効果の一例を示す図。
図6】一実施形態に係る処理システムの一例を示す図。
図7】一実施形態に係る処理装置の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0009】
[キャパシタ構造]
DRAMのキャパシタ構造では電極間に挟まれた容量膜(誘電体層)に電荷を蓄積し、電極により電荷の注入及び取り出しを行う。図1は、電子顕微鏡にてキャパシタの一部の断面状態を元素分析した図である。
【0010】
誘電体層のZrO層202は下部電極層のTiN層201と上部電極層のTiN層203との間に形成されている。誘電体層のZrO層202と上部電極層のTiN層203との界面には界面層である極薄膜のICL200が挿入されている。図1ではICL200が破線にて強調して示されている。ICL200を挿入することにより、誘電体層のZrO層202と上部電極層のTiN層203との間で生じるリーク電流を低減することができる。
【0011】
ICL200の特性によりリーク電流の状態が変わり、キャパシタのデバイス特性に影響を与える。リーク電流が低減しない、若しく基準よりも悪化する原因の一つに、ICL200におけるモフォロジーやグレインバウンダリーの悪化が挙げられる。モフォロジーは、ICL200の界面の平滑さを示し、ICL200を平らに形成してモフォロジーを小さくすることにより、リーク電流を低減することができる。また、グレインバウンダリーは、グレイン、つまり、結晶粒の界面の平滑さを示し、ICL200のグレイン(結晶粒)そのものを小さくすることでグレインバウンダリーを小さくすることにより、リーク電流を低減することができる。
【0012】
ICL200はモフォロジーが悪い(大きい)と、リーク電流が大きくなり、モフォロジーが良い(小さい)と、リーク電流が小さくなる。ICL200のモフォロジーを小さくするためには、非晶質(アモルファス)状態のICL200を成膜でき、かつ、例えば酸化ジルコニア(ZrO)等の下地層が結晶化しない成膜条件でICL200を成膜することが重要である。
【0013】
非晶質状態のICL200を成膜後、ICL200上に上部電極層のTiN層203を成膜し、その後、高温(例えば、約430℃)の温度でアニール処理を行う。アニール処理によってICL200及びその下地層を結晶化することにより、モフォロジーの小さいICL200を形成することができる。これにより、リーク電流が低減されたキャパシタを製造することができる。
【0014】
非晶質のICL200を成膜し、下地層が結晶化しない成膜条件としては、ICL200の成膜温度、ガス種、ガス種の組み合わせが大事である。図2は、一実施形態に係るICL200の成膜条件を比較した実験結果の一例を示す図である。実験で使用したICL200の成膜条件を以下に示す。
【0015】
<成膜条件>
成膜温度 150℃~350℃
ガス種 O(オゾン)又はO(酸素)
前駆体 Mo(モリブデン)
圧力 500Pa
なお、成膜温度は、基板温度又はステージ温度である。圧力は、処理容器内の圧力である。
【0016】
例えば、ALD法によりMo原料(Mo前駆体)とOガス又はOガスとを供給してICL200を成膜する。この場合、Mo前駆体を基板に吸着させる工程、Nガス等でパージする工程、Oガス又はOガスを供給して吸着したMo前駆体を反応させ、MoOx層(酸化モリブデン層)を形成する工程、Nガス等でパージする工程を1サイクルとして所定回数繰り返す。
【0017】
図2の横軸は成膜温度を示し、縦軸はMoOx層の膜厚を示す。グラフ上の丸(〇)は、ALD法によりMo原料とOガスとを供給してICL200を成膜したときの成膜温度に対するMoOx層の膜厚をプロットしたものである。三角(△)は、ALD法によりMo原料とOガスとを供給してICL200を成膜したときの成膜温度に対するMoOx層の膜厚をプロットしたものである。
【0018】
図2のグラフの領域Aの成膜条件下で生成されたMoOx層は非晶質(アモルファス)状態であったのに対して、それ以外の領域の成膜条件下で生成されたMoOx層は結晶化されていた。領域Aの成膜条件下で生成されたMoOx層では、その後のアニール処理で結晶化され、そのときにモフォロジーが改善された。それ以外の領域の成膜条件下で生成されたMoOx層は、アニール処理前に結晶化していたため、アニール処理によってもモフォロジーは改善されなかった。
【0019】
以上の実験結果から、非晶質のMoOx層を形成可能な成膜条件を選択し、その成膜条件にて非晶質のMoOx層を形成することが重要であることがわかった。非晶質のMoOx層を形成することで、その後のアニール処理においてMoOx層(ICL)のモフォロジーを改善し、キャパシタのリーク電流を低減することができる。
【0020】
また、実験結果から、非晶質のMoOx層を形成可能な成膜条件では、成膜温度が約150℃より高い温度であり、約350℃より低い温度が良い結果となった。例えば、200℃~約300℃の範囲において、Oガスを使用する方がOガスを使用するよりも非晶質のMoOx層を形成し易かった。また、図示していないが成膜温度を200℃以下、例えば、170℃に設定すると、OガスとOガスのいずれを使用しても非晶質のMoOx層を形成することができた。
【0021】
更に、領域Aで示す非晶質のMoOx層を形成可能な成膜条件では、Oガスを使用する方がOガスを使用するよりも成膜レートが高かった。OガスはOガスよりも酸化力が高いため、MoをMoOxに酸化(反応)させる時間を短縮でき、MoOx層の成膜レートを高めたと考えられる。一方、OガスはOガスよりも下地層にダメージを与え易い。
【0022】
したがって、下地層の直上ではOガスを使用して、下地層のダメージを与えずにMoOx層を成膜することが好ましい。図2の実験結果から成膜温度が約200℃~約300℃の範囲では、Mo原料とOガスとを使用した非晶質のMoOx層の成膜を実現できる。また成膜温度が約170℃~約210℃の範囲では、Mo原料とOガスとを使用した非晶質のMoOx層の形成と、Mo原料とOガスとを使用した非晶質のMoOx層の形成と、の両方の成膜を実現できる。
【0023】
なお、本実験では、下地層に酸化ジルコニウム(ZrO)を使用した。酸化ジルコニウムの下地層は、MoOx層(ICL)成膜時の温度を300℃にした場合にも非晶質状態であった。よって、MoOx層の成膜温度を300℃以下に制御すれば、酸化ジルコニウムの下地層を結晶化させずに非晶質のMoOx層を形成することができる。
【0024】
以上から、以下に説明するICL200の成膜方法では、Mo原料とOガスとを使用した非晶質のMoOx層の形成と、Mo原料とOガスとを使用した非晶質のMoOx層の形成と、の両方の成膜を実現できる成膜条件を使用してICL200を形成する。
【0025】
[ICLの成膜方法/半導体装置の製造方法]
以下、一実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、一実施形態に係るICLの成膜方法を含む半導体装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。図4は、一実施形態に係る半導体装置の一例を示す図である。
【0026】
(ステップS1)
図3の処理が開始されると、ステップS1において、基板を後述する処理装置内に準備し、基板W上にTiNを成膜する。例えば、TiClガスと反応ガス(NHガス又はNガス)を交互に供給してALD法により基板W上にTiNを形成する。これにより、まず、図4に示す最下層のTiN層201が形成される。ステップS1は、基板上に第1の金属含有層を形成する工程の一例であり、TiN層201は第1の金属含有層の一例である。ステップS1では、ALD法に限らず、PVD(Physical Vapor Deposition)、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の方法を使用してよい。
【0027】
(ステップS2)
次に、ステップS2において、ZrOを成膜する。例えば、有機ジルコニウムガスと反応ガス(例えば、Oガス)を供給して熱処理によりZrOを形成する。これにより、図4に示すように、TiN層201上にZrO層202が形成される。ステップS2は、第1の金属含有層の上に誘電体層を形成する工程の一例であり、ZrO層202は誘電体層の一例である。ステップS2では、ALD法に限らず、PVD法、CVD法を使用してよい。
【0028】
(ステップS3)
次に、ステップS3において、例えばALD法によりMo原料(Mo前駆体)とOガスとを使用して非晶質のMoOxを成膜する。ステップS3の成膜条件については後述する。これにより、図4に示すように、ZrO層202上にMoOx層200aが形成される。ステップS3は、第1の金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して誘電体層の上に第1の金属酸化層を形成する工程の一例であり、MoOx層200aは、第1の金属酸化層の一例である。Oガスは第1の酸素ガスの一例である。Mo前駆体は、第1の金属含有前駆体の一例である。
【0029】
(ステップS4)
次に、ステップS4において、例えばALD法によりMo原料(Mo前駆体)とOガスとを使用して非晶質のMoOxを成膜する。ステップS4の成膜条件については後述する。これにより、図4に示すように、MoOx層200a上にMoOx層200bが形成される。ステップS4は、第2の金属含有前駆体と第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスとを供給して第1の金属酸化層の上に第2の金属酸化層を形成する工程の一例であり、MoOx層200bは、第2の金属酸化層の一例である。Oガスは第2の酸素ガスの一例である。なお、MoOx層200aとMoOx層200a上のMoOx層200bとの積層膜により、非晶質のICL200が形成される。Mo前駆体は、第2の金属含有前駆体の一例である。
【0030】
(ステップS5)
次に、ステップS5において、Ti原料(第3の金属含有前駆体)と反応ガスを用いてMoOx層200b上にTiNを成膜する。例えば、Tiターゲットに反応性イオン(窒素イオン)を照射してPVD法によりTiNを形成する。これにより、図4に示すように、最上層にTiN層203が形成される。ステップS5は、第2の金属酸化層の上に第2の金属含有層を形成する工程の一例であり、TiN層203は、第2の金属含有層の一例である。ステップS5では、PVD法に限らず、Ti原料(TiClガス)と反応ガス(NH又はN)とを供給してALD法、CVD法によりTiNを形成してもよい。
【0031】
(ステップS6)
次に、ステップS6において、基板の温度又はステージ温度を高温(例えば、430℃)に制御し、Nガスを供給してアニール処理を実行する。これにより、ZrO層202及びICL200(MoOx層200a及びMoOx層200b)を結晶化することで、ICL200のモフォロジーを小さくし、リーク電流を低減することができる。
【0032】
[ICLの成膜方法:ステップS3、S4]
ステップS3、S4におけるICL200(MoOx層)の形成方法について説明する。ステップS3では、Mo原料とOガスとを交互に供給することを所定回数(「m回」とする)繰り返す第1サイクルを実行することによりMoOx層200aを形成する。
【0033】
ステップS4では、Mo原料とOガスとを交互に供給することを所定回数(「n回」とする)繰り返す第2サイクルを実行することによりMoOx層200bを形成する。
【0034】
第1サイクルの繰り返し回数mは1回以上である。第2サイクルの繰り返し回数nは1回以上である。回数mと回数nとは同数であってもよいし、異なる数であってもよい。第1サイクルと第2サイクルとの比は、6:0~1:5であってもよい。
【0035】
MoOx層200a及びMoOx層200bのそれぞれを形成する際のステージの温度又は基板の温度は、150℃~210℃の範囲が好ましい。これにより、非晶質なMoOx層200a及びMoOx層200bを形成することができる。
【0036】
ステップS3で供給するMo原料(Mo前駆体)とステップS4で供給するMo原料(Mo前駆体)は同じ原料であってもよいし、異なる原料でもよい。Mo原料は、例えばビス(アルキルイミド)-ビス(アルキルアミド)モリブデン化合物が開示される。上記ビス(アルキルイミド)-ビス(アルキルアミド)モリブデン化合物は、式Mo(NR)(NHR')(式中、R及びR'は、独立してC~Cアルキル基、C~Cペルフルオロアルキル基及びアルキルシリル基からなる群から選択される)を有する。
【0037】
Mo前駆体はアルキルアミノモリブデン化合物などの有機モリブデン前駆体であってもよい。Mo前駆体は第1の金属含有前駆体及び第2の金属含有前駆体の一例である。第1の金属含有前駆体及び第2の金属含有前駆体のそれぞれは、Mo、Nb、Ti、Taから選択される少なくとも一つの金属を含んでよい。
【0038】
MoOx層200aは第1の金属酸化層の一例である。MoOx層200bは第2の金属酸化層の一例である。第1の金属酸化層及び第2の金属酸化層のそれぞれは、Mo、Nb、Ti、Taから選択される少なくとも一つの金属を含んでよい。第1の金属酸化層と第2の金属酸化層との膜厚の比は、6:0~1:5であってもよい。第2の金属酸化層の膜厚は、第1の金属酸化層の膜厚より小さくてよい。
【0039】
図5に一実施形態に係るICLの成膜方法による効果の一例を示す。図5は、図3のステップS6のアニール後の基板W上の構造体(図4参照)に生じるリーク電流を測定した結果の一例である。図5(a)の縦軸は、構造体の上下電極間(図4のTiN層201、203間)に-1V(ボルト)の電圧を印加したときに流れるリーク電流を示す。図5(b)の縦軸は、構造体の上下電極間に+1V(ボルト)の電圧を印加したときに流れるリーク電流を示す。図5(a)(b)の横軸に示すCET(capacitive equivalent thickness)は、形成したICL200を、SiO膜の誘電率に相当するように電気的に換算した時の膜厚を示す。CETが小さいほどICL200の性能が高いことを示す。
【0040】
図5(a)(b)において、O/Oは、図4に示すMoOx層200aとMoOx層200bとの膜厚比を示す。O/O=6/0のとき、MoOx層200aとMoOx層200bとの膜厚比は6:0であり、すべてMoOx層200aで形成され、MoOx層200bはないことを示す。O/O=4/2、2/4のとき、MoOx層200aがMoOx層200bの2倍、1/2倍の厚さを有することを示す。O/O=0/6のとき、すべてMoOx層200bで形成され、MoOx層200aはないことを示す。
【0041】
実験結果では、図5(a)(b)は、ほぼ同じ効果を示した。MoOx層200bに対するMoOx層200aの厚さが厚いほどリーク電流が低減し、CETが小さく、ICL200の性能が高かった。
【0042】
図5(c)は、横軸にMoOx層200bに対するMoOx層200aの膜厚比(O/O)を示す。縦軸に構造体の上下電極間に+1V及びに-1Vの電圧を印加したときに流れるリーク電流を示す。O/Oが0/6のとき、MoOx層200aは形成せずにMoOx200bのみが形成されていることを示す。また、O/Oが6/0のとき、MoOx層200bは形成せずにMoOx200aのみが形成されていることを示す。図5(c)に示す実験結果から、O/Oが0/6のとき、つまり、MoOx層200bのみが形成されているとき(成膜にOガスのみを使用したとき)に最もリーク電流が大きくなった。それ以外、つまり、O/Oが2/4、4/2、6/0のとき、リーク電流を低減できた。
【0043】
したがって、Oガスで形成したMoOx層200aの膜厚が厚い程、リーク電流が小さくなり、ICL200の電気特性が良くなった。また、前述したように、ZrO2層202(下地層)との界面では、MoOx層の形成にOガスを使用した方が、ZrO2層202へのダメージが少ないが、成膜レートは遅い。一方、MoOx層の形成にOガスを使用した方が、ZrO2層202へのダメージが大きいが、成膜レートが速い。
【0044】
したがって、MoOx層200bの膜厚は、MoOx層200aの膜厚より小さく、かつ0よりも大きくてよい。また、MoOx層200bの膜厚は、MoOx層200aの膜厚より大きくてよい。MoOx層200aとMoOx層200bとの膜厚の比は、6:0~1:5であってもよい。これにより、リーク電流を低減しつつ、MoOxの成膜レートを高め、スループットを向上させることができる。また、MoOx層200a上にMoOx層200bを形成することにより、下地層へのダメージを抑制することができる。
【0045】
[その他のステップ]
(ZrO層:ステップS2)
図4のステップS2において形成されるZrO層202は、誘電体層の一例である。誘電体層は金属を含む酸化物又は金属を含む酸窒化物であってもよい。金属を含む酸化物又は金属を含む酸窒化物は、Hf、Zr、Pr、Nd、Gd、Dy、Yb、Pb、Zn、Ti、Luから選択される少なくとも一つの金属を含んでもよい。
【0046】
(TiN層:ステップS5)
図4のステップS5において形成されるTiN層203は、第2の金属酸化層の上に金属含有層(第2の金属含有層)を形成する。金属含有層(第2の金属含有層)は、Ta、W、Al、Tiから選択される少なくとも一つの金属を含む窒化物であってよい。
【0047】
なお、図4のステップS1においても、ステップS5のTiN層203の形成方法と同じ方法を用いてTiN層201を形成してよい。
【0048】
[キャパシタ]
図3の半導体装置の製造方法により製造された半導体装置(図4に示す基板W上の構造体)は、キャパシタであってもよい。キャパシタは、第1の電極と、第1の電極と離間して配置される第2の電極と、第1の電極と第2の電極に間に配置される誘電体層と、第2の電極と誘電体層の間に配置される界面層と、を含む。
【0049】
TiN層201は第1の電極の一例であり、TiN層203は第1の電極と離間して配置される第2の電極の一例であり、ZrO層202は、第1の電極と第2の電極に間に配置される誘電体層の一例である。
【0050】
ICL200は、第2の電極と誘電体層の間に配置される界面層の一例である。界面層は、金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して形成される第1の界面層と、金属含有前駆体と第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスとを供給して形成される第2の界面層を含む。第1の界面層の上に第2の界面層が配置される。
【0051】
MoOx層200aは、第1の厚さを有し、金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して形成される第1の界面層の一例である。MoOx層200bは、第1の厚さより小さい第2の厚さを有し、金属含有前駆体と第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスとを供給して形成される第2の界面層の一例である。
【0052】
[処理システム]
次に、図3の半導体装置の製造方法を使用して半導体装置を製造する処理システム100の一例について、図6を参照しながら説明する。図6は、一実施形態に係る処理システム100の一例を示す図である。
【0053】
処理システム100は、処理装置101~104と、真空搬送室105と、ロードロック室301~303と、大気搬送室400と、ロードポート501~504と、制御装置600と、を有する。
【0054】
処理装置101~104は、それぞれゲートバルブG11~G14を介して真空搬送室105と接続されている。処理装置101~104内は所定の真空雰囲気に減圧され、その内部にて基板Wに所望の処理を施す。
【0055】
処理装置101は、図3のステップS1を実行し、処理装置101の処理容器内にTiClガスと反応ガス(アンモニアガス又はNガス)を交互に供給してALD法により基板W上にTiN層201を形成する。また、処理装置101は、図3のステップS5を実行し、Tiターゲットに反応性イオンを照射して例えばPVD法によりICL200上にTiN層203を形成する。処理装置101は、基板に第1の金属含有層及び第2の金属含有層を形成する第1の処理装置の一例である。
【0056】
処理装置102は、図3のステップS2を実行し、有機ジルコニウム原料ガスと反応ガス(0ガス)を供給してTiN層201上にZrO層202を形成する。処理装置102は、基板に誘電体層を形成する第2の処理装置の一例である。
【0057】
処理装置103は、図3のステップS3、S4を実行し、MoOx層200a、MoOx層200bを形成する。ステップS3では、処理装置103の処理容器内にMo原料とOガスとを交互に供給してALD法によりMoOx層200aを形成する。ステップS3の実行後、ステップS4では、OガスからOガスへ酸素ガスを切り替え、処理装置103の処理容器内にMo原料とOガスとを交互に供給してALD法によりMoOx層200bを形成する。処理装置103は、金属含有前駆体と第1の酸素ガスとを供給して誘電体層の上に第1の金属酸化層を形成し、第1の酸素ガスと異なる第2の酸素ガスに切り替えて第1の金属酸化層の上に第2の金属酸化層を形成する第3の処理装置の一例である。
【0058】
処理装置104は、図3のステップS6を実行し、処理装置104の処理容器内にNガスを供給し、形成したTiN層201、ZrO層202、ICL200(MoOx層200a、MoOx層200b)、TiN層203の構造体を高温(例えば、約430℃)でアニールする。これにより、非晶質のZrO層202及びICL200を結晶化する。この結果、ICL200のモフォロジーを小さくすることができ、リーク電流を低減することができる。処理装置104は、第1の処理装置、第2の処理装置及び第3の処理装置で形成した第1の金属含有層及び第2の金属含有層、誘電体層、第1の金属酸化層及び第2の金属酸化層をアニール処理する第4の処理装置の一例である。
【0059】
真空搬送室105内は、所定の真空雰囲気に減圧されている。真空搬送室105は、基板を搬送する搬送装置の一例である。真空搬送室105には、減圧状態で基板Wを搬送可能な搬送機構106が設けられている。搬送機構106は、処理装置101~104、ロードロック室301~303に対して、基板Wを搬送する。
【0060】
ロードロック室301~303は、それぞれゲートバルブG21~G23を介して真空搬送室105と接続され、ゲートバルブG31~G33を介して大気搬送室400と接続されている。ロードロック室301~303内は、大気雰囲気と真空雰囲気とを切り替えることができるようになっている。
【0061】
大気搬送室400内は、大気雰囲気となっており、例えば清浄空気のダウンフローが形成されている。大気搬送室400内には、基板Wのアライメントを行う図示しないアライナが設けられている。また、大気搬送室400には、搬送機構402が設けられている。搬送機構402は、ロードロック室301~303、後述するロードポート501~504のキャリアC、アライナに対して、基板Wを搬送する。
【0062】
ロードポート501~504は、大気搬送室400の壁面に設けられている。ロードポート501~504は、ゲートバルブG41~G44を介して基板Wが収容されたキャリアC又は空のキャリアCが取り付けられる。キャリアCとしては、例えばFOUP(Front Opening Unified Pod)を利用できる。
【0063】
制御装置600は、処理システム100の各部を制御する。例えば、制御装置600は、処理装置101~104の動作、搬送機構106,402の動作、ゲートバルブG11~G14,G21~G23,G31~G33,G41~G44の開閉、ロードロック室301~303内の雰囲気の切り替え等を実行する。
【0064】
[処理装置]
処理システム100に配置されたICL200を成膜する処理装置103の一例について、図7を参照しながら説明する、図7は、一実施形態に係る処理装置103の一例を示す図である。
【0065】
処理装置103は、略円筒状の気密な処理容器210を備える。処理容器210の底壁の中央部には、排気室211が設けられている。排気室211は、下方に向けて突出する例えば略円筒状の形状を備える。排気室211には、例えば排気室211の側面において、排気配管212が接続されている。
【0066】
排気配管212には、圧力制御器271を介して排気源272が接続されている。圧力制御器271は、例えばバタフライバルブ等の圧力調整バルブを備える。排気配管212は、排気源272によって処理容器210内を減圧できるように構成されている。圧力制御器271と、排気源272とで、処理容器210内のガスを排出するガス排出機構270が構成される。処理容器210の側面には、搬送口215が設けられている。搬送口215は、ゲートバルブGによって開閉される。
【0067】
処理容器210内には、基板1を保持する保持部であるステージ220が設けられている。ステージ220は、基板1を水平に保持する。ステージ220は、平面視で略円形状に形成されており、支持部材221によって支持されている。ステージ220の表面には、例えば直径が300mmの基板1を載置するための略円形状の凹部222が形成されている。凹部222は、基板1の直径よりも僅かに大きい内径を有する。凹部222の深さは、例えば基板1の厚さと略同一に構成される。ステージ220は、例えば窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックス材料により形成されている。また、ステージ220は、ニッケル(Ni)等の金属材料により形成されていてもよい。なお、凹部222の代わりにステージ220の表面の周縁部に基板1をガイドするガイドリングを設けてもよい。
【0068】
ステージ220には、例えば接地された下部電極223が埋設される。下部電極223の下方には、加熱機構224が埋設される。加熱機構224は、制御装置290からの制御信号に基づいて電源部(図示せず)から給電されることによって、ステージ220に載置された基板1を設定温度に加熱する。ステージ220の全体が金属によって構成されている場合には、ステージ220の全体が下部電極として機能するので、下部電極223をステージ220に埋設しなくてよい。ステージ220には、ステージ220に載置された基板1を保持して昇降するための複数本(例えば3本)のピン231が設けられている。ピン231の材料は、例えばアルミナ(Al)等のセラミックスや石英等であってよい。ピン231の下端は、支持板232に取り付けられている。支持板232は、昇降軸233を介して処理容器210の外部に設けられた昇降機構234に接続されている。
【0069】
昇降機構234は、例えば排気室211の下部に設置されている。ベローズ235は、排気室211の下面に形成された昇降軸233用の開口部219と昇降機構234との間に設けられている。支持板232の形状は、ステージ220の支持部材221と干渉せずに昇降できる形状であってもよい。ピン231は、昇降機構234によって、ステージ220の表面の上方と、ステージ220の表面の下方との間で、昇降自在に構成される。
【0070】
処理容器210の天壁217には、絶縁部材218を介してガス供給部240が設けられている。ガス供給部240は、上部電極を成しており、下部電極223に対向している。ガス供給部240には、整合器251を介して高周波電源252が接続されている。高周波電源252から上部電極(ガス供給部240)に450kHz~100MHzの高周波電力を供給することによって、上部電極(ガス供給部240)と下部電極223との間に高周波電界が生成され、容量結合プラズマが生成する。プラズマを生成するプラズマ生成部250は、整合器251と、高周波電源252と、を含む。なお、プラズマ生成部250は、容量結合プラズマに限らず、誘導結合プラズマなど他のプラズマを生成するものであってもよい。
【0071】
ガス供給部240は、中空状のガス供給室241を備える。ガス供給室241の下面には、処理容器210内へ処理ガスを分散供給するための多数の孔242が例えば均等に配置されている。ガス供給部240における例えばガス供給室241の上方には、加熱機構243が埋設されている。加熱機構243は、制御装置290からの制御信号に基づいて電源部(図示せず)から給電されることによって、設定温度に加熱される。
【0072】
ガス供給室241には、ガス供給路261を介して、ガス供給機構260が接続される。ガス供給機構260は、ガス供給路261を介してガス供給室241に、図3のステップS3、S4の少なくとも1つで用いられるガスを供給する。ガス供給機構260は、図示しないが、ガスの種類毎に、個別配管と、個別配管の途中に設けられる開閉バルブと、個別配管の途中に設けられる流量制御器とを含む。開閉バルブが個別配管を開くと、供給源からガス供給路261にガスが供給される。その供給量は流量制御器によって制御される。一方、開閉バルブが個別配管を閉じると、供給源からガス供給路261へのガスの供給が停止される。
【0073】
制御装置290は、処理装置103の各部を制御する。制御装置290は、図3のステップS3、S4を実行するために、ガス種、ガス流量、基板温度(ステージ温度)、プロセス時間等を制御する。
【0074】
なお、処理装置101、102、104は、処理装置103と同一構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。処理装置101、102、104の構成についての説明は省略する。以上に説明した処理装置101~104は、一枚ずつ基板を処理する枚葉装置、複数枚の基板を一括処理するバッチ装置及びセミバッチ装置のいずれにも適用できる。また、処理装置101~104は、プラズマを用いずに基板を処理する装置であってもよいし、プラズマを用いて基板を処理する装置であってもよい。
【符号の説明】
【0075】
100 処理システム
101~104 処理装置
105 真空搬送室
200 ICL
200a MoOx層
200b MoOx層
201 TiN層
202 ZrO
203 TiN層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7