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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123521
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】検知装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01V 8/10 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
G01V8/10 S
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031007
(22)【出願日】2023-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504196300
【氏名又は名称】国立大学法人東京海洋大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今井 弘道
(72)【発明者】
【氏名】後藤 慎平
【テーマコード(参考)】
2G105
【Fターム(参考)】
2G105AA01
2G105BB17
2G105CC02
2G105DD02
2G105EE06
2G105HH04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】海面画像に含まれるレーザの拡散光によって海洋生物を検知する。
【解決手段】海面に対してレーザを照射するよう制御するレーザ制御部と、前記海面を撮影した海面画像を取得する画像取得部と、前記海面画像に含まれる前記レーザの拡散光によって海洋生物を検知する検知部とを備える検知装置を提供する。海面に対して電波を照射するよう制御する電波制御部と、前記電波が反射された反射電波の情報を取得する電波情報取得部と、前記反射電波の誘電率によって海洋生物を検知する検知部とを備える検知装置を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海面に対してレーザを照射するよう制御するレーザ制御部と、
前記海面を撮影した海面画像を取得する画像取得部と、
前記海面画像に含まれる前記レーザの拡散光によって海洋生物を検知する検知部と
を備える検知装置。
【請求項2】
前記検知部は、前記海面画像に含まれる海面上に、前記海洋生物の噴気によって拡散された前記レーザの前記拡散光が位置する場合に、前記海面画像の撮影範囲内に前記海洋生物が存在すると判定する、請求項1に記載の検知装置。
【請求項3】
海洋生物の噴気によって拡散されたレーザの拡散光を含む画像を学習データとして用いた機械学習によって生成された、入力された画像に海洋生物の噴気が含まれるか否かを判定する学習モデルを記憶する学習モデル記憶部
を備え、
前記検知部は、前記海面画像を前記学習モデルに入力することによって、前記海面画像の範囲内に海洋生物が存在するか否かを判定する、請求項2に記載の検知装置。
【請求項4】
前記レーザ制御部は、前記検知装置を基準とした複数の方向に前記レーザを照射するよう制御し、
前記画像取得部は、前記検知装置を基準とした複数の方向の前記海面を撮影した1又は複数の海面画像を取得し、
前記検知部は、前記1又は複数の海面画像を用いて、前記検知装置を基準とした複数の方向のそれぞれに、前記海洋生物が存在するか否かを判定する、請求項1から3のいずれか一項に記載の検知装置。
【請求項5】
前記検知部は、前記検知装置を基準とした前記海洋生物の位置を検知し、
前記検知装置は、
前記検知部が前記海洋生物を検知した場合に、前記海洋生物の位置に応じた制御を実行する制御実行部
を備える、請求項4に記載の検知装置。
【請求項6】
前記レーザを照射するレーザ照射部と、
前記海面を撮影する撮像部と
を備え、
前記レーザ照射部は、照射する前記レーザの周波数を変更可能に構成されており、
前記撮像部は、前記レーザ照射部が照射する前記レーザの周波数に適した撮影を実行可能に構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の検知装置。
【請求項7】
前記検知装置の位置情報、前記検知装置の位置の天候情報、及び時刻情報の少なくともいずれかに基づいて、前記レーザ照射部が照射する前記レーザの周波数を決定する決定部
を備え、
前記レーザ制御部は、前記決定部によって決定された周波数の前記レーザを前記レーザ照射部に照射させる、請求項6に記載の検知装置。
【請求項8】
コンピュータを、
海面に対してレーザを照射するよう制御するレーザ制御部、
前記海面を撮影した海面画像を取得する画像取得部、及び
前記海面画像に含まれる前記レーザの拡散光によって海洋生物を検知する検知部
として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
海面に対して電波を照射するよう制御する電波制御部と、
前記電波が反射された反射電波の情報を取得する電波情報取得部と、
前記反射電波の誘電率によって海洋生物を検知する検知部と
を備える検知装置。
【請求項10】
前記検知部は、前記電波制御部の制御のもと照射された前記電波の誘電率と、前記反射電波の誘電率との差異に基づいて、前記海洋生物を検知する、請求項9に記載の検知装置。
【請求項11】
前記電波を照射する電波照射部と、
前記反射電波を受信する電波受信部と
を備え、
前記電波照射部は、照射する電波の周波数を変更可能に構成されている、請求項9又は10に記載の検知装置。
【請求項12】
コンピュータを、
海面に対して電波を照射するよう制御する電波制御部、
前記電波が反射された反射電波の情報を取得する電波情報取得部、及び
前記反射電波の誘電率によって海洋生物を検知する検知部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、エアガン等の振源から水中に向けて発振され海底で反射した音波に基づいて海底地質(海底構造)を探査するための海底地質探査システムについて記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-185206号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、検知装置が提供される。前記検知装置は、海面に対してレーザを照射するよう制御するレーザ制御部を備えてよい。前記検知装置は、前記海面を撮影した海面画像を取得する画像取得部を備えてよい。前記検知装置は、前記海面画像に含まれる前記レーザの拡散光によって海洋生物を検知する検知部を備えてよい。
【0004】
前記検知装置において、前記検知部は、前記海面画像に含まれる海面上に、前記海洋生物の噴気によって拡散された前記レーザの前記拡散光が位置する場合に、前記海洋画像の撮影範囲内に前記海洋生物が存在すると判定してよい。前記検知装置は、海洋生物の噴気によって拡散されたレーザの拡散光を含む画像を学習データとして用いた機械学習によって生成された、入力された画像に海洋生物の噴気が含まれるか否かを判定する学習モデルを記憶する学習モデル記憶部を備えてよく、前記検知部は、前記海面画像を前記学習モデルに入力することによって、前記画像の範囲内に海洋生物が存在するか否かを判定してよい。
【0005】
前記いずれかの検知装置において、前記レーザ制御部は、前記検知装置を基準とした複数の方向に前記レーザを照射するよう制御してよく、前記画像取得部は、前記検知装置を基準とした複数の方向の前記海面を撮影した複数の海面画像を取得してよく、前記検知部は、前記複数の海面画像を用いて、前記検知装置を基準とした複数の方向のそれぞれに、前記海洋生物が存在するか否かを判定してよい。前記検知部は、前記検知装置を基準とした前記海洋生物の位置を検知してよく、前記検知装置は、前記検知部が前記海洋生物を検知した場合に、前記海洋生物の位置に応じた制御を実行する制御実行部を備えてよい。
【0006】
前記いずれかの検知装置は、前記レーザを照射するレーザ照射部と、前記海面を撮影する撮像部とを備えてよく、前記レーザ照射部は、照射する前記レーザの周波数を変更可能に構成されていてよく、前記撮像部は、前記レーザ照射部が照射する前記レーザの周波数に適した撮影を実行可能に構成されていてよい。前記検知装置は、前記検知装置の位置情報、前記検知装置の位置の天候情報、及び前記海面画像を撮影した撮影時刻情報の少なくともいずれかに基づいて、前記レーザ照射部が照射する前記レーザの周波数を決定する決定部を備えてよく、前記レーザ制御部は、前記決定部によって決定された周波数の前記レーザを前記レーザ照射部に照射させてよい。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、前記検知装置として機能させるためのプログラムが提供される。前記プログラムは、前記検知装置を、海面に対してレーザを照射するよう制御するレーザ制御部として機能させるためのプログラムであってよい。前記プログラムは、前記コンピュータを、前記海面を撮影した海面画像を取得する画像取得部として機能させるためのプログラムであってよい。前記プログラムは、前記コンピュータを、前記海面画像に含まれる前記レーザの拡散光によって海洋生物を検知する検知部として機能させるためのプログラムであってよい。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、検知装置が提供される。前記検知装置は、海面に対して電波を照射するよう制御する電波制御部を備えてよい。前記検知装置は、前記電波が反射された反射電波の情報を取得する電波情報取得部を備えてよい。前記検知装置は、前記反射電波の誘電率によって海洋生物を検知する検知部を備えてよい。
【0009】
前記検知装置において、前記検知部は、前記電波制御部の制御のもと照射された前記電波の誘電率と、前記反射電波の誘電率との差異に基づいて、前記海洋生物を検知してよい。前記検知装置は、前記電波を照射する電波照射部と、前記反射電波を受信する電波受信部とを備えてよく、前記電波照射部は、照射する電波の周波数を変更可能に構成されていてよい。
【0010】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、前記検知装置として機能させるためのプログラムが提供される。前記プログラムは、前記コンピュータを、海面に対して電波を照射するよう制御する電波制御部として機能させるためのプログラムであってよい。前記プログラムは、前記コンピュータを、前記電波が反射された反射電波の情報を取得する電波情報取得部として機能させるためのプログラムであってよい。前記プログラムは、前記コンピュータを、前記反射電波の誘電率によって海洋生物を検知する検知部として機能させるためのプログラムであってよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】検知装置100によるレーザ112を用いた海洋生物20の検知の一例を概略的に示す。
図2】レーザ照射部120及び撮影部130の一例を概略的に示す。
図3】レーザ照射部120及び撮影部130の一例を概略的に示す。
図4】検知装置100の機能構成の一例を概略的に示す。
図5】検知装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図6】検知装置200による電波212を用いた海洋生物20の検知の一例を概略的に示す。
図7】検知装置200の機能構成の一例を概略的に示す。
図8】検知装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。
図9】検知装置100又は検知装置200として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
水中での音波の発信は海洋生物、特にクジラ、イルカ等の海棲哺乳類に対して悪い影響を及ぼすことから、海底地質探査システムの稼働中は、海棲哺乳類の監視が義務付けられており、目視での監視が行われていた。しかしながら、目視での監視は常時監視員を配置する必要があるほか、見逃し等のおそれもあり効率的でなかった。それに対して、本実施形態に係る探査装置は、例えば、海面に向けてレーザを照射し、噴気に当たって拡散した光をカメラで検知すること等によって、海棲哺乳類の検知を行う。
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
図1は、検知装置100によるレーザ112を用いた海洋生物20の検知の一例を概略的に示す。検知装置100は、例えば、船10に搭載されて、船10の周辺の海洋生物20を検知する。検知装置100は、海岸に設置されて、海岸周辺の海洋生物20を検知する等の用いられ方をしてもよい。
【0016】
検知装置100は、レーザ112によって、海洋生物20の噴気22を検知することによって、海洋生物20を検知する。本実施形態に係る海洋生物20は、噴気22を行うクジラ及びイルカ等の海棲哺乳類であってよい。
【0017】
例えば、検知装置100は、周辺360度方向の海面を撮影しつつ、当該360度方向にレーザ112を照射する。具体例として、検知装置100は、1つの360度カメラを用いたり、2つの180度カメラを用いたりすることによって360度方向を撮影しつつ、レーザ112の照射方向を回転させることによって360度方向に連続的にレーザ112を照射する。検知装置100は、レーザ112の照射方向の回転と同期させてカメラの撮影方向を回転させることによって、レーザ112の照射方向の海面を撮影してもよい。
【0018】
検知装置100は、海面を撮影した海面画像によって、噴気22によって拡散されたレーザ112の拡散光114を検出した場合に、海洋生物20が存在すると判定してよい。検知装置100は、例えば、海洋生物20が存在すると判定した場合に、船10の乗組員に対して、その旨を通知する。
【0019】
従来は、クジラやイルカ等の監視の基本は目視確認であり、船10のブリッジ又は海棲哺乳類監視室等から双眼鏡で噴気22を確認することによって行われていた。しかし、例えば、海面から20mの高さから監視した場合の見通し距離は約17kmであり、監視する広さとしては約923kmであり、監視員の負荷は非常に高く、また、見落としの可能性もあった。それに対して本実施形態に係る検知装置100によれば、海洋生物20の監視を自動化できるとともに、監視を常時行うことができるので、監視の負荷を大幅に軽減できるとともに、海洋生物20の見落としの可能性を大幅に低減することができる。
【0020】
図2及び図3は、レーザ照射部120及び撮影部130の一例を概略的に示す。検知装置100は、レーザ照射部120によってレーザ112を照射し、撮影部130によって海面を撮影してよい。
【0021】
図2及び図3に示す例において、レーザ照射部120は、レーザ出力部110、反射ミラー122、反射ミラー124、角度調整ネジ126、及び回転モータ128を備える。レーザ照射部120において、レーザ出力部110が出力したレーザ112が、反射ミラー122と反射ミラー124とによって反射されて、外部に向けて照射される。回転モータ128によって反射ミラー124が回転することによって、レーザ112の横方向の照射方向が変わる。角度調整ネジ126によって、反射ミラー124の傾きが変わることによって、レーザ112の上下方向の照射方向が変わる。
【0022】
図2及び図3に示す例において、撮影部130は、180度カメラ132と、180度カメラ134とを備える。180度カメラ132及び180度カメラ134によって、360度の方向を撮影することができる。
【0023】
図2及び図3に示す構成は一例であって、レーザ照射部120及び撮影部130は、他の構成であってもよい。
【0024】
図4は、検知装置100の機能構成の一例を概略的に示す。検知装置100は、レーザ制御部142、画像取得部144、検知部146、学習モデル記憶部148、学習実行部150、制御実行部152、及び決定部154を備える。
【0025】
検知装置100がこれらの全てを備えることは必須とは限らない。例えば、検知装置100は、学習実行部150を備えなくてもよい。例えば、検知装置100は、学習モデル記憶部148を備えなくてもよい。例えば、検知装置100は、決定部154を備えなくてもよい。
【0026】
検知装置100は、レーザ照射部120を制御してよい。例えば、検知装置100は、外付けのレーザ照射部120を制御する。検知装置100は、レーザ照射部120を備えてもよい。
【0027】
検知装置100は、撮影部130を制御してよい。例えば、検知装置100は、外付けの撮影部130を制御する。検知装置100は、撮影部130を備えてもよい。
【0028】
レーザ照射部120は、レーザを照射する。レーザ照射部120は、レーザを、上下方向を軸とした360度方向に照射可能に構成されていてよい。例えば、レーザ照射部120は、レーザの照射方向を、上下方向を軸として回転可能に構成されており、レーザの照射方向を連続的に回転させることによって、上下方向を軸とした360度方向にレーザを照射する。例えば、レーザ照射部120は、複数のレーザ出力部を有することによって、同時に異なる方向にレーザを照射することによって、上下方向を軸とした360度方向にレーザを照射する。レーザ照射部120は、レーザの上下方向の照射方向を変更可能に構成されていてよい。
【0029】
レーザ照射部120は、シートレーザを照射可能に構成されてもよい。レーザ照射部120は、上下方向に広がるシートレーザを照射可能であってよい。レーザ照射部120は、上下方向に広がるシートレーザを、上下方向を軸として回転可能に構成されていてよい。レーザ照射部120は、上下方向に広がるシートレーザを同時に異なる方向に照射可能に構成されてもよい。レーザ照射部120は、横方向に広がるシートレーザを照射可能であってよい。レーザ照射部120は、横方向に広がるシートレーザを、上下方向を軸として回転可能に構成されていてよい。レーザ照射部120は、横方向に広がるシートレーザを同時に異なる方向に照射可能に構成されてもよい。レーザ照射部120は、横方向に広がるシートレーザの上下方向の照射方向を変更可能に構成されていてよい。
【0030】
撮影部130は、海面を撮影する。撮影部130は、上下方向を軸とした360度方向を撮影可能に構成されていてよい。撮影部130は、例えば、360度カメラによって構成される。撮影部130は、2つの180度カメラによって構成されてもよい。撮影部130は、360度よりも撮影範囲が狭いカメラを回転する構成を備えることによって、360度方向を撮影してもよい。
【0031】
レーザ制御部142は、海面に対してレーザを照射するよう制御する。レーザ制御部142は、レーザ照射部120に、海面に対してレーザを照射させる。
【0032】
画像取得部144は、海面を撮影した海面画像を取得する。画像取得部144は、撮影部130に海面を撮影させて、撮影部130から海面画像を取得してよい。
【0033】
検知部146は、画像取得部144が取得した海面画像に含まれるレーザ112の拡散光114によって海洋生物20を検知する。検知部146は、海面画像に、海洋生物20の噴気22によって拡散されたレーザ112の拡散光114が含まれると判定した場合、海面画像の撮影範囲内に海洋生物20が存在すると判定してよい。検知部146は、海面画像に含まれる海面上に、海洋生物20の噴気22によって拡散されたレーザ112の拡散光114が位置すると判定した場合に、海面画像の撮影範囲内に海洋生物20が存在すると判定してよい。
【0034】
検知部146は、海面画像を画像解析することによって、海面画像に、噴気22による拡散光114が含まれるか否かを判定してよい。検知部146は、例えば、予め登録された、噴気22によるレーザ112の拡散光114の特徴量を用いて、海面画像に噴気22による拡散光114が含まれるか否かを判定する。
【0035】
検知部146は、機械学習技術を用いてもよい。学習モデル記憶部148は、海洋生物20の噴気22によって拡散されたレーザ112の拡散光114を含む画像を学習データとして用いた機械学習によって生成された、入力された画像に海洋生物20の噴気22が含まれるか否かを判定する学習モデルを記憶する。検知部146は、画像取得部144が取得した海面画像を、学習モデル記憶部148に記憶されている学習モデルに入力することによって、当該海面画像の範囲内に海洋生物20が存在するか否かを判定してよい。
【0036】
学習モデル記憶部148は、外部から受信した、他の装置によって生成された学習モデルを記憶してよい。学習モデル記憶部148は、学習実行部150によって生成された学習モデルを記憶してもよい。学習実行部150は、海洋生物20の噴気22によって拡散されたレーザ112の拡散光114を含む画像を収集して、収集した画像を学習データとして用いた機械学習を実行することによって、学習モデルを生成してよい。
【0037】
制御実行部152は、検知部146の検知結果に応じた制御を実行する。例えば、制御実行部152は、検知部146によって海洋生物20が検知された場合に、その旨を、船10の乗組員等の予め定められた通知先に通知するよう制御する通知制御を実行する。通知先への通知は、船10に設置された装置のディスプレイによる表示出力、船10に設置された装置のスピーカによる音声出力、船10の乗組員が所持する通信端末のディスプレイによる表示出力、船10の乗組員が所持する通信端末のスピーカによる音声出力等によって行われてよい。制御実行部152は、海洋生物20が検知されたことを通知する通知情報を、船10に設置された装置や、船10の乗組員が所持する通信端末に送信することによって、これらの通知を実行させてよい。
【0038】
レーザ制御部142は、例えば、船10の進行方向にレーザ112を照射するようにレーザ照射部120を制御してよく、画像取得部144は、撮影部130によって撮影された、船10の進行方向の海面を撮影した海面画像を取得してよい。検知部146は、船10の進行方向の海面を撮影した海面画像を用いて、船10の進行方向に海洋生物20が存在するか否かを判定してよい。検知部146が、船10の進行方向に海洋生物20が存在すると判定した場合、制御実行部152は、船10の乗組員等の予め定められた通知先に通知するよう制御する通知制御を実行してよい。制御実行部152は、船10の進行方向を変更する進行方向変更制御を実行してもよい。制御実行部152は、船10の進行速度を遅くさせる進行速度変更制御を実行してもよい。制御実行部152は、船10の動力部と連携することによって、進行方向変更制御や、進行速度変更制御を実行してよい。
【0039】
レーザ制御部142は、検知装置100を基準とした複数の方向にレーザ112を照射するようにレーザ照射部120を制御してよく、撮影部130は、検知装置100を基準とした複数の方向の海面を撮影した1又は複数の海面画像を取得してよい。レーザ制御部142は、レーザ112の照射方向を回転させることによって、複数の方向にレーザ112を照射するように制御してよい。撮影部130は、360度カメラ又は2つの180度カメラによって、検知装置100を基準とした全方向の海面を撮影した海面画像を取得したり、撮影範囲が360度より狭いカメラを回転させることによって、検知装置100を基準とした複数の方向の海面を撮影した複数の海面画像を取得してよい。検知部146は、当該1又は複数の海面画像を用いて、検知装置100を基準とした複数の方向のそれぞれに、海洋生物20が存在するか否かを判定してよい。これにより、検知装置100を基準としたいずれの方向に海洋生物20が存在するかを把握可能にできる。
【0040】
検知部146は、検知装置100を基準とした海洋生物20の位置を検知してもよい。検知部146は、海面画像の画像解析や、機械学習技術を用いることによって、検知装置100を基準とした海洋生物20の位置を検知してよい。検知部146が海洋生物20の位置を検知した場合、制御実行部152は、海洋生物20の位置に応じた制御を実行してよい。例えば、制御実行部152は、海洋生物20の位置を通知する通知制御を実行する。例えば、制御実行部152は、海洋生物20の位置を避けるように船10の進行方向を変更するよう制御する。例えば、制御実行部152は、船10と海洋生物20との位置関係に応じて、船10の進行速度を調整するよう制御する。
【0041】
レーザ照射部120は、照射するレーザ112の周波数を変更可能に構成されていてもよい。レーザ照射部120は、例えば、同軸上に、それぞれが異なる周波数のレーザ112を出力する複数のレーザ出力部を備えることによって、異なる周波数のレーザ112を照射可能に構成されてよい。レーザ照射部120は、例えば、異なる周波数のレーザ112を出力可能なレーザ出力部を備えることによって、異なる周波数のレーザ112を照射可能に構成されてもよい。
【0042】
撮影部130は、レーザ照射部120が照射するレーザ112の周波数に適した撮影を実行可能に構成されていてもよい。撮影部130は、例えば、同軸上に、それぞれが異なる周波数に対する感度を有する複数のカメラを備えることによって、レーザ112の周波数に適した撮影を実行可能に構成されてよい。撮影部130は、例えば、それぞれが異なる周波数に対する特性を有する複数のフィルタを備えることによって、レーザ112の周波数に適した撮影を実行可能に構成されてよい。
【0043】
レーザ112は、天候、位置(緯度・経度)、及び時間帯等によって、見え方が異なる。例えば、晴天時には問題なくても、雨天時には減衰が大きくなって途中で途絶えてしまう、といった事態が発生すると、海洋生物20の検知に悪影響を及ぼす。それに対して、レーザ112の周波数を変更可能に構成し、撮影部130の感度を変更可能に構成することによって、天候、位置、時間帯等に適したレーザ112の周波数及び撮影部130の感度に調整することを可能にでき、レーザ112が途中で途絶える等の事態が発生する可能性を低減することができる。
【0044】
決定部154は、検知装置100の位置情報、検知装置100の位置の天候情報、及び時刻情報の少なくともいずれかに基づいて、レーザ照射部120が照射するレーザ112の周波数を決定する。レーザ制御部142は、決定部154によって決定された周波数のレーザ112をレーザ照射部120に照射させる。これにより、検知装置100の位置、検知装置100の天候、及び時刻等に適した周波数のレーザ112を自動的に照射するようにでき、レーザ112の周波数の調整負荷を低減したり、検知精度の低下を防止したりすることができる。
【0045】
レーザ制御部142が、決定部154によって決定された周波数のレーザ112をレーザ照射部120に照射させることにともなって、画像取得部144が、当該周波数に適した撮影を実行するように、撮影部130を制御してもよい。これにより、撮影部130の制御を行わない場合と比較して、撮影部130がレーザ112をとらえる精度を向上させることができ、海洋生物20の検知精度の向上に貢献することができる。
【0046】
例えば、検知装置100が、GNSS(Global Navigation Satellite System)測位機能を備え、決定部154は、GNSS測位機能によって測位された位置情報を取得する。検知装置100は、船10から、船10の位置情報を取得して、当該位置情報を検知装置100の位置情報として取り扱ってもよい。検知装置100は、各位置の天候情報を提供する天候情報サービスから、衛星通信等によって、検知装置100の位置の天候情報を受信してよい。検知装置100は、検知装置100又は船10に搭載された天候レーダによって測定された天候情報を取得してもよい。
【0047】
各天候に適したレーザ112の周波数は、各天候時に、周波数を変更しながらレーザ112を照射して照射されたレーザ112を測定する実験を行うことによって、事前に特定されてよい。各位置に適したレーザ112の周波数は、各地において実験を行うことによって、事前に特定されてよい。各時間帯に適したレーザ112の周波数は、各時間帯において実験を行うことによって、事前に特定されてよい。各天候及び各位置に適したレーザ112の周波数は、各地における各天候時に実験を行うことによって、事前に特定されてよい。各天候及び各時間帯に適したレーザ112の周波数は、各天候時に各時間帯において実験を行うことによって、事前に特定されてよい。各天候、各位置、及び各時間帯に適したレーザ112の周波数は、各地における各天候時に各時間帯において実験を行うことによって、事前に特定されてよい。各位置及び各時間帯に適したレーザ112の周波数は、各地における各時間帯において実験を行うことによって、事前に特定されてよい。
【0048】
図5は、検知装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、検知装置100が、船10の周辺の海洋生物20を探査して、海洋生物20を検知した場合に、船10の乗組員に通知する処理の流れについて説明する。
【0049】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、画像取得部144の制御のもと、撮影部130が海面の撮影を開始する。S104では、レーザ制御部142の制御のもと、レーザ照射部120がレーザ112の照射を開始する。
【0050】
S106では、検知部146が、画像取得部144が取得する海面画像を用いて、海洋生物20の検知を行う。検知部146は、海面画像に、海洋生物20の噴気22によって拡散されたレーザ112の拡散光114が含まれると判定した場合に、海洋生物20を検知したと判定し、含まれないと判定した場合、海洋生物20を検知していないと判定してよい。検知したと判定した場合、S108に進み、検知していないと判定した場合、S110に進む。S108では、制御実行部152が、船10の乗組員に対する通知制御を実行する。
【0051】
S110において、終了指示を受け付けているか否かを判定し、受け付けていない場合、S106に戻り、受け付けた場合、処理を終了する。
【0052】
図6は、検知装置200による電波212を用いた海洋生物20の検知の一例を概略的に示す。検知装置200は、例えば、船10に搭載されて、船10の周辺の海洋生物20を検知する。検知装置200は、海岸に設置されて、海岸周辺の海洋生物20を検知する等の用いられ方をしてもよい。
【0053】
検知装置200は、電波212によって海洋生物20の噴気22を検知することにより、海洋生物20を検知する。電波212は、出射方向を絞ったミリ波やマイクロ波等であってよい。
【0054】
例えば、検知装置200は、周辺360度方向の海面を撮影しつつ、当該360度方向に電波212を照射する。具体例として、検知装置200は、1つの360度カメラを用いたり、2つの180度カメラを用いたりすることによって360度方向を撮影しつつ、電波212の照射方向を回転させることによって360度方向に連続的に電波212を照射する。検知装置200は、電波212の照射方向の回転と同期させてカメラの撮影方向を回転させることによって、電波212の照射方向の海面を撮影してもよい。
【0055】
検知装置200は、噴気22によって電波212が反射された反射電波214を受信した場合であって、誘電率の変化が条件を満たした場合に、海洋生物20が存在すると判定してよい。検知装置200は、例えば、海洋生物20が存在すると判定した場合に、船10の乗組員に対して、その旨を通知する。
【0056】
図7は、検知装置200の機能構成の一例を概略的に示す。検知装置200は、電波制御部242、電波情報取得部244、検知部246、学習モデル記憶部248、学習実行部250、制御実行部252、及び決定部254を備える。
【0057】
検知装置200がこれらの全てを備えることは必須とは限らない。例えば、検知装置200は、学習実行部250を備えなくてもよい。例えば、検知装置200は、学習モデル記憶部248を備えなくてもよい。例えば、検知装置200は、決定部254を備えなくてもよい。
【0058】
検知装置200は、電波照射部220を制御してよい。例えば、検知装置200は、外付けの電波照射部220を制御する。検知装置200は、電波照射部220を備えてもよい。
【0059】
検知装置200は、電波受信部230を制御してよい。例えば、検知装置200は、外付けの電波受信部230を制御する。検知装置200は、電波受信部230を備えてもよい。
【0060】
電波照射部220は、電波を照射する。電波照射部220は、出射方向を絞ったミリ波を照射してよい。電波照射部220は、出射方向を絞ったマイクロ波を照射してよい。電波照射部220は、電波を、上下方向を軸とした360度方向に照射可能に構成されていてよい。例えば、電波照射部220は、電波の照射方向を、上下方向を軸として回転可能に構成されており、電波の照射方向を連続的に回転させることによって、上下方向を軸とした360度方向に電波を照射する。例えば、電波照射部220は、複数の電波出力部を有することによって、同時に異なる方向に電波を照射することによって、上下方向を軸とした360度方向に電波を照射する。電波照射部220は、電波の上下方向の照射方向を変更可能に構成されていてよい。
【0061】
電波受信部230は電波を受信する。電波受信部230は、上下方向を軸とした360度方向からの電波を受信可能に構成されていてよい。電波受信部230は、360度方向からの電波を受信できるように配置された複数のアンテナを有してよい。電波受信部230は、上下方向を軸として回転に構成された、1又は複数のアンテナを有してもよい。
【0062】
電波制御部242は、海面に対して電波を照射するよう制御する。電波制御部242は、電波照射部220に、海面に対して電波を照射させる。
【0063】
電波情報取得部244は、電波照射部220によって反射された電波が反射された反射電波の情報を取得する。電波情報取得部244は、電波受信部230が受信した反射電波の情報を電波受信部230から取得してよい。反射電波の情報は、誘電率を含んでよい。
【0064】
検知部246は、電波情報取得部244が取得した情報に基づいて、海洋生物20を検知する。検知部246は、反射電波の誘電率によって海洋生物20を検知してよい。検知部246は、電波制御部242の制御のもと電波照射部220によって照射された電波の誘電率と、反射電波の誘電率との差異に基づいて、海洋生物20を検知してよい。
【0065】
検知部246は、例えば、電波照射部220から海洋生物20の噴気22に向けて電波を照射し、電波受信部230が受信した反射電波を解析する実験を行うことによって特定した、照射電波の誘電率と、反射電波の誘電率との差異を予め登録しておき、登録した情報を用いて、電波制御部242の制御のもと電波照射部220によって照射された電波の誘電率と反射電波の誘電率との差異から、海洋生物20を検知してよい。
【0066】
検知部246は、機械学習技術を用いてもよい。学習モデル記憶部248は、海洋生物20の噴気22に対して電波212を照射し、電波受信部230が受信した反射電波の情報と、照射した電波212の情報とを学習データとして用いた機械学習によって生成された、入力された照射電波の誘電率及び反射電波の誘電率が、噴気22によって反射されたか否かを判定する学習モデルを記憶する。検知部246は、電波照射部220が照射した電波212の情報と、電波受信部230が受信した反射電波214の情報とを、学習モデル記憶部248に記憶されている学習モデルに入力することによって、海洋生物20が存在するか否かを判定してよい。
【0067】
学習モデル記憶部248は、外部から受信した、他の装置によって生成された学習モデルを記憶してよい。学習モデル記憶部248は、学習実行部250によって生成された学習モデルを記憶してもよい。学習実行部250は、海洋生物20の噴気22によって電波212が反射された反射電波214と、電波212との情報を収集して、収集した情報を学習データとして用いた機械学習を実行することによって、学習モデルを生成してよい。
【0068】
制御実行部252は、検知部246の検知結果に応じた制御を実行する。例えば、制御実行部252は、検知部246によって海洋生物20が検知された場合に、その旨を、船10の乗組員等の予め定められた通知先に通知するよう制御する通知制御を実行する。制御実行部252は、制御実行部152と同様の通知制御を実行してよい。
【0069】
電波制御部242は、例えば、船10の進行方向に電波212を照射するように電波照射部220を制御してよい。検知部246は、船10の進行方向に海洋生物20が存在するか否かを判定してよい。検知部246が、船10の進行方向に海洋生物20が存在すると判定した場合、制御実行部252は、制御実行部152と同様の通知制御、進行方向変更制御、進行速度変更制御を実行してよい。
【0070】
電波制御部242は、検知装置200を基準とした複数の方向に電波212を照射するように電波照射部220を制御してよく、電波受信部230は、検知装置100を基準とした複数の方向の電波を受信してよい。電波制御部242は、電波212の照射方向を回転させることによって、複数の方向に電波212を照射するように制御してよい。電波受信部230は、複数のアンテナを用いたり、アンテナを回転させたりすることによって、検知装置100を基準とした全方向の電波を受信してよい。検知部246は、検知装置200を基準とした複数の方向のそれぞれに、海洋生物20が存在するか否かを判定してよい。
【0071】
検知部246は、検知装置200を基準とした海洋生物20の位置を検知してもよい。検知部246は、電波212の照射方向と、電波212を照射してから反射電波214を受信するまでの時間等を用いることによって、検知装置200を基準とした海洋生物20の位置を検知してよい。検知部246が海洋生物20の位置を検知した場合、制御実行部252は、海洋生物20の位置に応じた制御を実行してよい。例えば、制御実行部252は、海洋生物20の位置を通知する通知制御を実行する。例えば、制御実行部252は、海洋生物20の位置を避けるように船10の進行方向を変更するよう制御する。例えば、制御実行部252は、船10と海洋生物20との位置関係に応じて、船10の進行速度を調整するよう制御する。
【0072】
電波照射部220は、照射する電波の周波数を変更可能に構成されていてもよい。電波照射部220は、例えば、同軸上に、それぞれが異なる周波数の電波212を出力する複数の電波出力部を備えることによって、異なる周波数の電波212を照射可能に構成されてよい。電波照射部220は、例えば、異なる周波数の電波212を出力可能な電波出力部を備えることによって、異なる周波数の電波212を照射可能に構成されてもよい。
【0073】
決定部254は、検知装置200の位置情報、検知装置200の位置の天候情報、及び時刻情報の少なくともいずれかに基づいて、電波照射部220が照射する電波の周波数を決定する。決定部254は、決定部154と同様に、周波数を決定してよい。電波制御部242は、決定部254によって決定された周波数の電波212を電波照射部220に照射させる。
【0074】
図8は、検知装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、検知装置200が、船10の周辺の海洋生物20を探査して、海洋生物20を検知した場合に、船10の乗組員に通知する処理の流れについて説明する。
【0075】
S202では、電波制御部242の制御のもと、電波照射部220が電波212の照射を開始する。S204では、検知部246が、電波情報取得部244が取得する電波情報を用いて、海洋生物20の検知を行う。検知部246は、電波212と、反射電波214との誘電率の差異が条件を満たした場合に、海洋生物20を検知したと判定し、満たさない場合に、海洋生物20を検知していないと判定してよい。検知したと判定した場合、S206に進み、検知していないと判定した場合、S208に進む。S206では、制御実行部252が、船10の乗組員に対する通知制御を実行する。
【0076】
S208において、終了指示を受け付けているか否かを判定し、受け付けていない場合、S204に戻り、受け付けた場合、処理を終了する。
【0077】
図9は、検知装置100又は検知装置200として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0078】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブ1226は、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0079】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0080】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1227等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0081】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0082】
プログラムは、DVD-ROM1227又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0083】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM1227、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0084】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD-ROM1227)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0085】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0086】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0087】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0088】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0089】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0090】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0091】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0092】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0093】
10 船、20 海洋生物、22 噴気、100 検知装置、110 レーザ出力部、112 レーザ、114 拡散光、120 レーザ照射部、122 反射ミラー、124 反射ミラー、126 角度調整ネジ、128 回転モータ、130 撮影部、132 180度カメラ、134 180度カメラ、142 レーザ制御部、144 画像取得部、146 検知部、148 学習モデル記憶部、150 学習実行部、152 制御実行部、154 決定部、200 検知装置、212 電波、214 反射電波、220 電波照射部、230 電波受信部、242 電波制御部、244 電波情報取得部、246 検知部、248 学習モデル記憶部、250 学習実行部、252 制御実行部、254 決定部、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1226 DVDドライブ、1227 DVD-ROM、1230 ROM、1240 入出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9