(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123981
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】画像形成装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240905BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240905BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240905BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
H04N1/00 350
B41J29/38 801
B41J29/42 F
B41J29/00 Z
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031839
(22)【出願日】2023-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】納谷 航
(72)【発明者】
【氏名】小野 善太郎
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061CL10
2C061CQ04
2C061CQ23
2C061CQ34
2C061CQ37
2C061CQ45
2C061HJ07
2C061HK19
2C061HK23
2C061HN04
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF00
5C062AF06
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】ユーザの履歴が少ない場合にユーザが求めるレコメンドを提示できる画像形成装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】本発明は、ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報を記憶する記憶部と、前記利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部と、選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する表示部と、を備え、前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報を記憶する記憶部と、
前記利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部と、
選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する表示部と、を備え、
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、画像形成装置。
【請求項2】
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合に、当該ログインユーザと同じグループに所属するユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合に、利用頻度の高いユーザの上位複数名の前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合に、ランダムに選出した複数名のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記表示部は、ログインタイミングに、選択した前記機能および前記設定の少なくとも一方を含む画面を表示する、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記表示部は、レコメンドされた前記機能を変更もしくは削除する画面を表示する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記選択部は、前記利用情報に基づいて、ユーザ毎に、所定の基準で前記機能および前記設定が実行された実行カウントを含むユーザ別利用頻度テーブルを作成し、当該ユーザ別利用頻度テーブルが含む前記実行カウントに基づいて、前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択し、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログインユーザの前記ユーザ別利用頻度テーブルを作成する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成装置とサーバとを有する情報処理システムであって、
前記サーバは、
ユーザ毎に、当該ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報を記憶する記憶部と、
前記利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部と、を備え、
前記画像形成装置は、
選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する表示部、を備え、
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、情報処理システム。
【請求項9】
画像形成装置と外部端末とを有する情報処理システムであって、
前記画像形成装置は、
ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報を記憶する記憶部と、
前記利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部と、
選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを前記外部端末に送信する送信部と、を備え、
前記外部端末は、
前記画像形成装置から送信された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する表示部を備え、
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、情報処理システム。
【請求項10】
画像形成装置で実行される情報処理方法であって、
ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する工程と、
選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する工程と、
前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部、して機能させ、
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な情報端末において、時間および場所等の情報から入力文字列等をレコメンドする機能が既に知られている。特許文献1では、環境情報から入力文字列のレコメンドをする技術が開示されている。特許文献2では、ユーザ毎に最終ログイン時間に応じてメッセージ表示の有無を変更する仕組みが開示されている。特許文献3には、機器の利用者毎の曜日と時間における利用頻度から、利用者が現在使用している曜日および時間において最も利用頻度の高い順にサービスを提示する技術が開示されている。特許文献4には、ユーザ毎の設定内容の履歴を記憶して、ユーザの設定を登録したショートカットボタンを登録する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、画像形成装置では、ユーザがよく使う時間に普段使う画像形成装置の機能およびその設定に変更する手間がかかる。しかしながら、特許文献1では、ユーザ毎によく使う時間に入力文字列のレコメンドを行うことが困難である。また、特許文献2では、次のログイン時間と最終ログイン時間の差で判断するため、よく使う時間を特定してメッセージ表示の有無を変更することはできない。また、特許文献3では、各種設定の履歴は保存していないため、各種設定に関する提示を行うことはできない。特許文献4では、ユーザの履歴が少ない場合にユーザが求めるレコメンドが提示され難い。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの履歴が少ない場合にユーザが求めるレコメンドを提示できる画像形成装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報を記憶する記憶部と、前記利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部と、選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する表示部と、を備え、前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザの履歴が少ない場合にユーザが求めるレコメンドを提示することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置の構成のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるレコメンド画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるアプリ設定の反映完了を示す画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置が記憶する利用記録テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置が記憶するユーザ別利用頻度テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置においてユーザ別利用頻度テーブルの作成に用いられる所定の基準の一例を説明するための図である。
【
図8】
図8は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるユーザ別利用頻度テーブルの作成処理の一例を説明するための図である。
【
図9】
図9は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるユーザ別利用頻度テーブルの作成処理の一例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるユーザ別利用頻度テーブルの作成処理の一例を説明するための図である。
【
図11】
図11は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるユーザ別利用頻度テーブルの更新処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図12】
図12は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるユーザ別利用頻度テーブルの作成処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図13】
図13は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置における利用頻度が少ないユーザか否かの判断方法の一例を説明するための図である。
【
図14】
図14は、本実施の形態にかかる画像形成装置におけるレコメンドの表示処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図15】
図15は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置においてレコメンドするか否かの判断処理の一例を説明するための図である。
【
図16】
図16は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置においてレコメンドするか否かの判断処理の一例を説明するための図である。
【
図17】
図17は、第2の実施の形態にかかる情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、第3の実施の形態にかかる情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、画像形成装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置の構成のハードウェア構成の一例を示す図である。本実施の形態にかかる画像形成装置1は、
図1に示すように、メモリ101、CPU(Central Processing Unit)102、読取装置103、ディスプレイ104、不揮発性記憶領域105、印刷装置106、通信手段107、および入力装置108を有する。
【0010】
メモリ101は、OS(Operating System)およびアプリケーション等のプログラムを動作させるために用いられる。不揮発性記憶領域105は、OSおよびアプリケーション等のプログラムおよび設定値を記憶する。CPU102は、OSおよびアプリケーション等のプログラムを実行する。
【0011】
印刷装置106は、紙原稿を印刷するデバイスである。読取装置103は、紙原稿をスキャンするデバイスである。通信手段107は、Wi-Fi(登録商標)およびBluetooth(登録商標)等のネットワーク通信手段である。
【0012】
ディスプレイ104は、OSおよびアプリケーションが利用者に対して何かを表示したり、利用者から何か指示を受け取ったりする際に用いられる。また、ディスプレイ104は、レコメンドを表示するのに用いられる。入力装置108は、OSおよびアプリケーションが利用者から何か指示を受け取る際に用いられる。入力装置108は、タッチパネル、キーボード、スイッチ等が該当する。
【0013】
図2は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置の機能構成の一例を示す図である。本実施の形態にかかる画像形成装置1は、
図2に示すように、認証部200、入力部201、表示部202、機能実行部203、利用情報管理部204、記憶部205、およびレコメンド判断部206を有する。
【0014】
認証部200は、画像形成装置1に対するユーザのログイン処理を実行する。入力部201は、入力装置108により実現される。表示部202は、ディスプレイ104により実現される。記憶部205は、不揮発性記憶領域105により実現される。機能実行部203、利用情報管理部204、およびレコメンド判断部206は、CPU102が、メモリ101を作業領域として、不揮発性記憶領域105等に記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
【0015】
機能実行部203は、画像形成装置1が有する各種機能(例えば、プリンタアプリ、コピーアプリ、スキャナアプリ、FAXアプリ)を実行する。
【0016】
記憶部205は、利用記録テーブル、およびユーザ別利用頻度テーブルを記憶する記憶部の一例である。利用記録テーブルは、ユーザが利用した機能(利用アプリ)と、当該利用アプリを利用した日時(実行時間)と、当該利用アプリの設定(アプリ設定)と、を含む利用情報を記憶する。ユーザ別利用頻度テーブルは、ユーザ毎に設けられ、所定の基準(例えば、時間帯)で利用アプリおよびアプリ設定が実行された回数(実行カウント)を記憶する。
【0017】
レコメンド判断部206は、ログインしたユーザ(以下、ログインユーザという)の利用情報に基づいて、当該ログインユーザがログインした日時(ログイン時間)にレコメンド利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも一方を選択する選択部の一例である。本実施の形態では、レコメンド判断部206は、ユーザ別利用頻度テーブルが含む実行カウントに基づいて、ログインユーザにレコメンドする機能および設定の少なくとも1つを選択する。
【0018】
利用情報管理部204は、記憶部205に記憶される利用記録テーブルに対して利用情報を保存する。また、利用情報管理部204は、利用記録テーブルに記録される利用情報に基づいてユーザ別利用頻度テーブルを作成し、当該作成したユーザ別利用頻度テーブルを記憶部205に保存する。本実施の形態では、利用情報管理部204は、ユーザ別利用頻度テーブルを予め作成しておいて記憶部205に保存しているが、ユーザに対して利用アプリおよびアプリ設定をレコメンドする際に、都度、ユーザ別利用頻度テーブルを作成しても良い。また、利用情報管理部204は、ログインユーザの利用情報が記憶部205に十分保存されていない場合、他のユーザの利用情報に基づいて、ログインユーザのユーザ別利用頻度テーブルを作成する。若しくは、利用情報管理部204は、ログインユーザの利用情報が記憶部205に十分保存されていない場合、他のユーザの利用情報に基づいて、ログインユーザの利用情報に基づいて作成したユーザ別利用頻度テーブルを補正する。
【0019】
また、利用情報管理部204は、ログインユーザの利用情報が十分に保存されていない場合に、他のユーザ(例えば、全ユーザ)の利用情報(例えば、全ユーザの利用情報の平均)に基づいて、ログイン時間にログインユーザにレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定(例えば、ユーザがよく使う利用アプリおよびアプリ設定)の少なくとも一方を選択する選択部の一例である。ここで、ログインユーザの利用情報が十分に保存されていないとは、利用記録テーブルに記録されるログインユーザの利用情報が予め設定された数以下であることであっても良い。
【0020】
これにより、ユーザ毎に利用した機能と設定と時間とを含む利用情報を記憶して起き、利用情報が少ないユーザがログインした場合に他のユーザの利用情報を用いて、ログインユーザにレコメンドする機能および設定を表示することで、自動でよく使う機能および設定をレコメンドすることができる。その結果、ユーザの利用履歴が少ない場合でもユーザが求める機能および設定のレコメンドを提示することができる。
【0021】
また、利用情報管理部204は、ログインユーザの利用情報が十分保存されていない場合に、ログインユーザと同じグループに所属するユーザ(例えば、複数のユーザ)の利用情報に基づいて、ログイン時間にレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも一方を選択しても良い。または、利用情報管理部204は、ログインユーザの利用情報が十分保存されていない場合に、利用頻度の高いユーザのうち上位複数名のユーザの利用情報に基づいて、ログイン時間にレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも一方を選択しても良い。ここで、利用頻度の高いユーザとは、利用記録テーブルに予め設定された数以上の利用情報が記録されているユーザであっても良い。または、利用情報管理部204は、ログインユーザの利用情報が十分保存されていない場合に、ランダムに選出した複数名のユーザの利用情報に基づいて、ログイン時間にレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも一方を選択しても良い。
【0022】
表示部202は、レコメンド判断部206または利用情報管理部204により選択された利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも一方を提案する画面を表示する表示部の一例である。具体的には、表示部202は、ユーザがログインしたタイミングに、選択した利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも一方を示す画面を表示する。
【0023】
また、表示部202は、レコメンドされた利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも一方をログインユーザが変更または削除する画面を表示しても良い。これにより、ユーザがアプリケーションを使う時間が変わった場合等において、レコメンドされる利用アプリおよびアプリ設定を変更することができる。その場合、利用情報管理部204は、利用アプリおよびアプリ設定の変更または削除に応じて、利用記録テーブルを書き換えても良いし、若しくはユーザ別利用頻度テーブルを書き換えても良い。
【0024】
図3は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるレコメンド画面の一例を示す図である。本実施の形態では、表示部202は、
図3に示すように、レコメンドされたアプリ設定(例えば、両面設定:両面、カラー:モノクロ、部数:50)を含む画面(レコメンド画面)を表示する。また、表示部202は、
図3に示すように、アプリ設定をデフォルト設定に変更する取消ボタン、およびアプリ設定を有効にするOKボタンを含むレコメンド画面を表示する。
【0025】
図4は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるアプリ設定の反映完了を示す画面の一例を示す図である。本実施の形態では、表示部202は、レコメンド画面においてOKボタンが押下されると、
図4に示すように、アプリ設定が有効になったことを示すメッセージ(例えば、「!よく使う設定に変更しました。」)を含む画面を表示しても良い。
【0026】
図5は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置が記憶する利用記録テーブルの一例を示す図である。本実施の形態では、利用記録テーブルには、
図5に示すように、ユーザ名、ユーザが利用したアプリケーション(利用アプリ)の名称であるアプリ名、アプリケーションの各種設定(アプリ設定)、およびアプリケーションの実行時間を含む利用情報が記録される。
【0027】
図6は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置が記憶するユーザ別利用頻度テーブルの一例を示す図である。本実施の形態では、ユーザ別利用頻度テーブルは、
図6に示すように、ユーザ毎に、所定の基準における、利用アプリと、アプリ設定と、当該アプリ設定で利用アプリが実行された回数(実行カウント)と、を含むテーブルである。ユーザ別利用頻度テーブルは、利用記録テーブルに基づいて作成される。例えば、
図6に示すユーザ別利用頻度テーブルは、1時間毎に区切ることを所定の基準とした、ユーザAのユーザ別利用頻度テーブルである。
【0028】
図7は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置においてユーザ別利用頻度テーブルの作成に用いられる所定の基準の一例を説明するための図である。本実施の形態では、利用情報管理部204は、
図7に示すように、所定の基準として、基準1~4を用いても良い。ここでは、基準1は、1時間毎に区切ること、基準2は、朝,昼,夕の3つの時間帯に区切ること、基準3は、基準1および基準2の組合せに曜日を加えて区切ること、基準4は、基準1~3について利用記録テーブルからの利用情報の抽出範囲を直前の所定期間(例えば、3か月)に絞ることであっても良い。
【0029】
図8~10は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるユーザ別利用頻度テーブルの作成処理の一例を説明するための図である。画像形成装置1を使い始めたばかりのユーザ、または画像形成装置1を普段あまり利用しないユーザのユーザ別利用頻度テーブルを作成すると、利用情報が少なく、有益なレコメンドを行うことが難しい。本実施の形態にかかる画像形成装置1は、そのようなユーザに対して、ユーザ自身以外のユーザの利用情報を利用してユーザ別利用頻度テーブルを作成することで、有益なレコメンド機能を提供できるようにする。
【0030】
画像形成装置1の利用頻度の低いユーザの場合、当該ユーザの利用情報のみに基づいてユーザ別利用頻度テーブルを作成して、当該ユーザ別利用頻度テーブルの補正を行わないと、
図8に示すように、実行カウントが少ないユーザ別利用頻度テーブルとなってしまい、有益なレコメンドを行うことが難しい。
【0031】
そこで、本実施の形態では、利用情報管理部204は、
図9に示す作成方法にてユーザ別利用頻度テーブル作成する。例えば、利用情報管理部204は、利用記録テーブルに記録される全ユーザの利用情報に基づいてユーザ別利用頻度テーブルを作成しても良い。または、例えば、利用情報管理部204は、ログインユーザと同等と判断できるユーザの利用情報に基づいてユーザ別利用頻度テーブルを作成しても良い。
【0032】
または、例えば、利用情報管理部204は、利用記録テーブルに基づいて利用回数の多いユーザを検索し、当該検索したユーザの利用情報に基づいてユーザ別利用頻度テーブルを作成しても良い。または、例えば、利用情報管理部204は、利用記録テーブルから利用回数が多い利用アプリおよびアプリ設定を抽出し、当該抽出した利用アプリおよびアプリ設定に基づいてユーザ別利用頻度テーブルを作成しても良い。
【0033】
これによって、
図10に示すように、利用頻度の低いユーザのユーザ別利用頻度テーブル(
図8参照)を、利用頻度の高いユーザと同程度の内容に補正できるため、有益なレコメンドを提供することが可能となる。また、ユーザ別利用頻度テーブルに補正をかけることで利用アプリおよび実行カウントが増え、レコメンドを出せるようになる。
【0034】
図11は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるユーザ別利用頻度テーブルの更新処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ユーザが操作部(入力部201または表示部202)を介してログイン要求を行うと(ステップS1101)、認証部200は、ユーザからのログイン要求に応じてログイン処理を実行し(ステップS1102)、ログイン処理の結果を操作部を介してユーザに表示する(ステップS1103)。
【0035】
次に、ユーザは、操作部を介して、所望の機能(例えば、コピーアプリ)の表示を要求する(ステップS1104)。コピーアプリ(機能実行部203)は、コピーアプリの画面を操作部を介してユーザに表示する(ステップS1105)。
【0036】
次いで、ユーザが操作部を介してアプリ設定の変更を要求すると(ステップS1106)、機能実行部203は、アプリ設定を変更するとともに(ステップS1107)、アプリ設定の変更結果を操作部を介してユーザに表示する(ステップS1108)。次に、ユーザが操作部を介してコピーアプリのジョブの実行を要求すると(ステップS1109)、機能実行部203は、ジョブを実行するとともに(ステップS1110)、ジョブの実行結果を操作部を介してユーザに表示する(ステップS1111)。
【0037】
また、機能実行部203は、アプリ設定およびジョブの実行時間を取得する(ステップS1112)。また、機能実行部203は、認証部200から、ログインユーザの情報を取得する(ステップS1113)。次いで、機能実行部203は、取得したログインユーザの情報(例えば、ユーザ名)、利用アプリ(例えば、コピーアプリ)、アプリ設定、および実行時間を利用情報管理部204に渡す(ステップS1114)。
【0038】
利用情報管理部204は、ログインユーザの情報、利用アプリ、アプリ設定、および実行時間を含む利用情報を利用記録テーブルに保存して当該利用記録テーブルを更新する(ステップS1115)。また、利用情報管理部204は、記憶部205から利用記録テーブルを取得し(ステップS1116)、取得した利用記録テーブルに基づいてユーザ別利用頻度テーブルを作成し(ステップS1117)、当該作成したユーザ別利用頻度テーブルを記憶部205に保存する(ステップS1118)。
【0039】
図12は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置におけるユーザ別利用頻度テーブルの作成処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、利用情報管理部204が、記憶部205から、利用記録テーブルを取得する(ステップS1116)。次いで、利用情報管理部204は、取得した利用記録テーブルから、取得したログインユーザの情報であるユーザ名と紐づく利用情報のデータ(利用アプリ、アプリ設定、実行時間)を取得する(ステップS1201)。
【0040】
次いで、利用情報管理部204は、取得した利用情報の数が所定数(例えば、30個)以上であるか否かを判断し、取得した利用情報の数が予め設定された数に満たない場合、利用頻度の少ないユーザと判断する(ステップS1202)。そして、利用情報管理部204は、取得した利用情報に加え、他のユーザの利用情報に基づいて、ユーザ別利用頻度テーブルを作成する(ステップS1203)。利用頻度の少ないユーザでない場合、利用情報管理部204は、取得した利用情報に基づいてユーザ別利用頻度テーブルを作成する(ステップS1204)。
【0041】
その後、利用情報管理部204は、記憶部205に記憶されるユーザ別利用頻度テーブルのうち、ログインユーザのユーザ名と紐づくユーザ別利用頻度テーブルを、当該作成したユーザ別利用頻度テーブルにより更新する(ステップS1205)。
【0042】
図13は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置における利用頻度が少ないユーザか否かの判断方法の一例を説明するための図である。例えば、利用情報管理部204は、
図13に示すように、記憶部205に記憶される利用記録テーブルから、直近1ヶ月のログインユーザの利用情報を取得し、当該取得した利用情報の数が予め設定された数(例えば、30個)に満たない場合には、利用頻度が低いユーザと判断しても良い。また、例えば、利用情報管理部204は、
図13に示すように、記憶部205に記憶される利用記録テーブルから、所定の基準(例えば、同一時間帯)に入る利用情報を取得し、取得した利用情報の数が予め設定された数(例えば、10個)に満たない場合、利用頻度が低いユーザと判断しても良い。
【0043】
図14は、本実施の形態にかかる画像形成装置におけるレコメンドの表示処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ユーザが操作部(入力部201または表示部202)を介してログイン要求を行うと(ステップS1401)、認証部200は、ユーザからのログイン要求に応じてログイン処理を実行し(ステップS1402)、ログイン処理の結果を操作部を介してユーザに表示する(ステップS1403)。
【0044】
次に、ユーザは、操作部を介して、所望のアプリケーション(例えば、コピーアプリ)の表示を要求する(ステップS1404)。コピーアプリにより実現される機能実行部203は、コピーアプリの画面を操作部を介してユーザに表示する(ステップS1405)。
【0045】
その後、機能実行部203は、認証部200から、ログインユーザの情報(例えば、ユーザ名)を取得する(ステップS1406)。次に、機能実行部203は、レコメンド判断部206に対して、ログインユーザにレコメンドするレコメンド情報を要求する(ステップS1407)。レコメンド判断部206は、記憶部205から、取得したログインユーザの情報に基づいて、当該ログインユーザのユーザ別利用頻度テーブルを取得する(ステップS1408)。
【0046】
次に、レコメンド判断部206は、取得したユーザ別利用頻度テーブルに基づいて、ログインユーザにレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定があるか否かを判断する(ステップS1409)。ログインユーザにレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定があると判断した場合、レコメンド判断部206は、ログインユーザにレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定を示すレコメンド情報を機能実行部203に渡す(ステップS1410)。
【0047】
そして、レコメンド判断部206は、レコメンド情報を含む画面を操作部を介してログインユーザに表示する(ステップS1411)。一方、ログインユーザにレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定が無いと判断した場合、レコメンド判断部206は、機能実行部203に対してレコメンド情報が無いことを通知する(ステップS1412)。
【0048】
図15および
図16は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置においてレコメンドするか否かの判断処理の一例を説明するための図である。以下の説明では、
図15に示すように、ログイン時間と一致する時間帯の実行カウントが一定数を超えていた場合に、アプリ設定をレコメンドする判断基準について説明する。
【0049】
例えば、ユーザBが
図16に示すようなユーザ別利用頻度テーブルを持つとする。また、実行カウントの判断基準を10とする。ユーザBが9:10に画像形成装置1を利用する場合、レコメンド判断部206は、ユーザ別利用頻度テーブルにおいて、所定の基準(時間帯)の9:00-10:00にデータ(利用アプリ、アプリ設定等)がないか否かを判断する。しかしながら、
図16に示すように、ユーザ別利用頻度テーブルの9:00-10:00にはデータがないので、レコメンド判断部206は、レコメンドを行わない判断する。
【0050】
次に、ユーザBが10:30に画像形成装置1を利用する場合、ユーザ別利用頻度テーブルの10:00-11:00に一致する2つのデータがあり、実行カウントは、それぞれ17回と2回となっている。そのため、レコメンド判断部206は、実行カウントが17回である利用アプリ:コピーアプリおよびアプリ設定:両面,モノクロ,50部をレコメンドする利用アプリおよびアプリ設定として特定する。
【0051】
次に、ユーザBが13:40に画像形成装置1を利用する場合、ユーザ別利用頻度テーブルの13:00-14:00に一致するデータがあるが、実行カウントが2であり、一定数(例えば、10回)を超えていないため、レコメンド判断部206は、レコメンドしないと判断する。また、ユーザBが16:50に画像形成装置1を利用する場合、ユーザ別利用頻度テーブルの16:00-17:00に一致する2つのデータがあり、実行カウントはそれぞれ12回と22回であり、どちらも一定数(例えば、10回)を超えている。そのため、レコメンド判断部206は、実行カウントの多い利用アプリ:コピー、アプリ設定:両面,モノクロ,10部を、利用アプリおよびアプリ設定として特定してレコメンドする。
【0052】
このように、第1の実施の形態にかかる画像形成装置1によれば、ユーザ毎に利用した機能と設定と時間とを含む利用情報を記憶して起き、利用情報が少ないユーザがログインした場合に他のユーザの利用情報を用いて、ログインユーザにレコメンドする機能および設定を表示することで、自動でよく使う機能および設定をレコメンドすることができる。その結果、ユーザの利用履歴が少ない場合でもユーザが求める機能および設定のレコメンドを提示することができる。
【0053】
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、外部サーバにおいて、ログインユーザにレコメンドする機能および設定の少なくとも一方を選択する例である。以下の説明では、第1の実施の形態と同様の構成については説明を省略する。
【0054】
図17は、第2の実施の形態にかかる情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。本実施の形態にかかる情報処理システムは、画像形成装置1と、外部サーバ2(サーバの一例)と、を有する。本実施の形態では、外部サーバ2が、
図17に示すように、利用情報管理部204、記憶部205、およびレコメンド判断部206を有する。
【0055】
このように、第2の実施の形態にかかる情報処理システムによれば、複数の画像形成装置1が存在する場合、当該情報処理システム内のどの画像形成装置1からでも、外部サーバ2による利用アプリおよびアプリ設定のレコメンドを利用することができる。
【0056】
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、ログインユーザにレコメンドする機能および設定の少なくとも一方を含む画面を外部端末に表示する例である。以下の説明では、上述の実施の形態と同様の構成については説明を省略する。
【0057】
図18は、第3の実施の形態にかかる情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。本実施の形態にかかる情報処理システムは、
図18に示すように、画像形成装置1、およびPCまたはスマートフォン等の外部端末3を有する。本実施の形態では、画像形成装置1は、
図18に示すように、認証部200、機能実行部203、利用情報管理部204、記憶部205、レコメンド判断部206、および送信部1801を有する。送信部1801は、利用情報管理部204またはレコメンド判断部206選択された利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも1つを外部端末3に送信する送信部の一例である。
【0058】
外部端末3は、入力部201、および表示部202を有する。表示部202は、画像形成装置1から送信された利用アプリおよびアプリ設定の少なくとも一方を提案する画面を表示する表示部の一例である。
【0059】
このように、第3の実施の形態にかかる情報処理システムによれば、ドライバ印刷およびRimoco(登録商標)等でのジョブ実行に対して、利用アプリおよびアプリ設定をレコメンドできる。その場合は、どの外部端末3から利用されたかの情報を記憶部205のテーブルに保持させても良い。
【0060】
なお、本実施の形態の画像形成装置1で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態の画像形成装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
【0061】
さらに、本実施の形態の画像形成装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の画像形成装置10で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0062】
本実施の形態の画像形成装置1で実行されるプログラムは、上述した各部(機能実行部203、利用情報管理部204、レコメンド判断部206)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU102等のプロセッサの一例が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、機能実行部203、利用情報管理部204、レコメンド判断部206が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0063】
なお、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置1を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
【0064】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報を記憶する記憶部と、
前記利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部と、
選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する表示部と、を備え、
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、画像形成装置。
<2> 前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合に、当該ログインユーザと同じグループに所属するユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、<1>に記載の画像形成装置。
<3> 前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合に、利用頻度の高いユーザの上位複数名の前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、<1>に記載の画像形成装置。
<4> 前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合に、ランダムに選出した複数名のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、<1>に記載の画像形成装置。
<5> 前記表示部は、ログインタイミングに、選択した前記機能および前記設定の少なくとも一方を含む画面を表示する、<1>から<4>のいずれか一項に記載の画像形成装置。
<6> 前記表示部は、レコメンドされた前記機能を変更もしくは削除する画面を表示する、<1>から<5>のいずれか一項に記載の画像形成装置。
<7> 前記選択部は、前記利用情報に基づいて、ユーザ毎に、所定の基準で前記機能および前記設定が実行された実行カウントを含むユーザ別利用頻度テーブルを作成し、当該ユーザ別利用頻度テーブルが含む前記実行カウントに基づいて、前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択し、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログインユーザの前記ユーザ別利用頻度テーブルを作成する、<1>から<6>のいずれか一項に記載の画像形成装置。
<8> 画像形成装置とサーバとを有する情報処理システムであって、
前記サーバは、
ユーザ毎に、当該ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報を記憶する記憶部と、
前記利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部と、を備え、
前記画像形成装置は、
選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する表示部、を備え、
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、情報処理システム。
<9> 画像形成装置と外部端末とを有する情報処理システムであって、
前記画像形成装置は、
ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報を記憶する記憶部と、
前記利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部と、
選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを前記外部端末に送信する送信部と、を備え、
前記外部端末は、
前記画像形成装置から送信された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する表示部を備え、
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が前記記憶部に十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、情報処理システム。
<10> 画像形成装置で実行される情報処理方法であって、
ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する工程と、
選択された前記機能および前記設定の少なくとも1つを提案する画面を表示する工程と、
前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する工程と、
を含む情報処理方法。
<11> コンピュータを、
ユーザ毎に、ユーザが利用した機能と、当該機能の実行時間と、当該機能の設定と、を含む利用情報に基づいて、ユーザ毎のログイン時間に応じて、ログインしたログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する選択部、して機能させ、
前記選択部は、前記ログインユーザの前記利用情報が十分保存されていない場合、他のユーザの前記利用情報に基づいて、前記ログイン時間に前記ログインユーザにレコメンドする前記機能および前記設定の少なくとも1つを選択する、プログラム。
【符号の説明】
【0065】
1 画像形成装置
2 外部サーバ
3 外部端末
101 メモリ
102 CPU
103 読取装置
104 ディスプレイ
105 不揮発性記憶領域
106 印刷装置
107 通信手段
108 入力装置
201 入力部
202 表示部
203 機能実行部
204 利用情報管理部
205 記憶部
206 レコメンド判断部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0066】
【特許文献1】特開2011-76140号公報
【特許文献2】特開2018-39205号公報
【特許文献3】特開平08-190527号公報
【特許文献4】特開2010-061501号公報