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特開2024-123985情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123985
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0282 20230101AFI20240905BHJP
【FI】
G06Q30/0282
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031847
(22)【出願日】2023-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 貴史
(72)【発明者】
【氏名】田村 竜也
(72)【発明者】
【氏名】松井 紗恵子
(72)【発明者】
【氏名】國土 祐未子
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB01
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】所定のデバイスを用いた生理痛の緩和を利用者に提案する。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の生理周期を推定する推定部と、推定部により推定された生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報(例えば、デバイスを利用するタイミングや、デバイスを装着する位置、デバイスの動作に関する指示などを示す情報)を利用者に提供する提供部とを有することを特徴とする。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の生理周期を推定する推定部と、
前記推定部により推定された生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を前記利用者に提供する提供部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記デバイスを利用するタイミングを示す前記提案情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記生理周期に基づいて、前記デバイスを利用するタイミングで前記提案情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記利用者情報に基づいて、前記利用者が前記デバイスを装着する位置を特定する特定部
をさらに有し、
前記提供部は、
前記特定部により特定された位置を示す前記提案情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、
利用者情報が前記利用者と類似する類似利用者が前記デバイスを装着した位置に基づいて、前記利用者が前記デバイスを装着する位置を特定する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、
前記類似利用者が前記デバイスを装着した位置と、前記デバイスを利用した結果との関係性に基づいて、前記利用者が前記デバイスを装着する位置を特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記利用者情報に基づいて、前記デバイスの動作に関する指示を示す前記提案情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提供部は、
前記利用者情報が前記利用者と類似する類似利用者による前記デバイスの利用状況に基づいて、前記デバイスの動作に関する指示を示す前記提案情報を提供する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記提供部は、
前記類似利用者による前記デバイスの利用状況と、前記デバイスを利用した結果との関係性に基づいて、前記デバイスの動作に関する指示を示す前記提案情報を提供する
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記利用者による前記デバイスの利用状況に関する情報に基づいて、前記デバイスによる前記利用者の生理痛の緩和の度合いを推測する推測部
をさらに有し、
前記提供部は、
前記推測部により推測された度合いに基づく前記提案情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記提供部は、
前記利用者による前記デバイスの利用状況に関する情報が所定の条件を満たす場合は、前記デバイスを用いずに生理痛を緩和する手法の提案に関する前記提案情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の生理周期を推定する推定工程と、
前記推定工程により推定された生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を前記利用者に提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の生理周期を推定する推定手順と、
前記推定手順により推定された生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を前記利用者に提供する提供手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生理用品に関する情報を提供することで、利用者の生活の質(QOL:Quality Of Life)を向上させる技術が知られている。このような技術の一例として、利用者による生理用品の利用に関する生理情報に基づいて、利用者に提案する1または複数の生理用品を選択し、選択した生理用品のうち、少なくとも1つの生理用品を利用者に配送する指示を行う技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-77062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和を利用者に提案することができるとは言えない。
【0005】
例えば、上述した従来技術では、利用者に提案する生理用品を選択しているに過ぎず、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和を利用者に提案することができるとは言えない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和を利用者に提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の生理周期を推定する推定部と、前記推定部により推定された生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を前記利用者に提供する提供部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和を利用者に提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(1)である。
図3図3は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(2)である。
図4図4は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(3)である。
図5図5は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(4)である。
図6図6は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(5)である。
図7図7は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(6)である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係るデバイス情報データベース31の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る利用者情報データベース32の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る情報処理装置10が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12図12は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
態様1は、利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の生理周期を推定する推定部と、前記推定部により推定された生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を前記利用者に提供する提供部とを有することを特徴とする。
【0012】
従来、生理用品に関する情報を提供することで、利用者の生活の質を向上させる技術の一例として、利用者による生理用品の利用に関する生理情報に基づいて、利用者に提案する1または複数の生理用品を選択し、選択した生理用品のうち、少なくとも1つの生理用品を利用者に配送する指示を行う技術が知られている。しかしながら、このような技術では、利用者に提案する生理用品を選択しているに過ぎず、マッサージ器等のデバイスを用いた生理痛の緩和を利用者に提案することができるとは言えない。
【0013】
そこで、このような態様1によれば、利用者の生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を利用者に提供することができるため、利用者の生理周期に合わせてマッサージ器等のデバイスを用いた生理痛の緩和を利用者に提案することができる。
【0014】
また、態様2は、態様1において、前記デバイスを利用するタイミングを示す前記提案情報を提供する。
【0015】
ここで、従来、生理痛を緩和するためにマッサージ器等を用いる場合、利用者がそれをどのタイミングで利用すればよいかがわからないといった問題点があった。そこで、このような態様2によれば、例えば、デバイスを利用するタイミングを示す提案情報を提供することができるため、利用者が適切なタイミングでデバイスを利用することができる。
【0016】
また、マッサージ器を装着するための専用のショーツ等を予め利用者が着用していなければ、マッサージ器を使用できない場合がある。また、生理痛の緩和にマッサージ器を使用する場合、下腹部にマッサージ器を装着することとなるため、外出先で生理痛が発生した場合、周囲からの視線が気になり、即座にマッサージ器を装着することができない場合がある。そこで、このような態様2によれば、例えば、デバイスを利用するタイミングを示す情報を提供することにより、利用者が外出する前に専用のショーツ等を着用したり、外出前にマッサージ器を装着したりすることができるため、利便性を向上させることができる。
【0017】
また、態様3は、態様1または2において、前記生理周期に基づいて、前記デバイスを利用するタイミングで前記提案情報を提供する。
【0018】
このような態様3によれば、例えば、デバイスを利用する適切なタイミングで、デバイスの利用方法(例えば、マッサージの強度や、デバイスを装着する位置など)を示す提案情報を提供することができるため、利用者が適切なタイミングで、適切にデバイスを利用することができる。
【0019】
また、態様4は、態様1から4において、前記利用者情報に基づいて、前記利用者が前記デバイスを装着する位置を特定する特定部をさらに有し、前記特定部により特定された位置を示す前記提案情報を提供する。
【0020】
このような態様4によれば、例えば、利用者の体型等に応じて、適切なデバイスの装着位置を示す情報を提供することができるため、デバイスによる生理痛の緩和の効果を高めることができる。
【0021】
また、態様5は、態様4において、利用者情報が前記利用者と類似する類似利用者が前記デバイスを装着した位置に基づいて、前記利用者が前記デバイスを装着する位置を特定する。
【0022】
このような態様5によれば、例えば、利用者と類似する類似利用者がデバイスを装着する傾向にある位置を示す情報を提供することができるため、デバイスによる生理痛の緩和の効果を高めることができる。
【0023】
また、態様6は、態様5において、前記類似利用者が前記デバイスを装着した位置と、前記デバイスを利用した結果との関係性に基づいて、前記利用者が前記デバイスを装着する位置を特定する。
【0024】
このような態様6によれば、例えば、利用者と類似する類似利用者がデバイスを装着した際に、生理痛の緩和に効果的であった位置を示す情報を提供することができるため、デバイスによる生理痛の緩和の効果を高めることができる。
【0025】
また、態様7は、態様1から6において、前記利用者情報に基づいて、前記デバイスの動作に関する指示を示す前記提案情報を提供する。
【0026】
このような態様7によれば、例えば、利用者の体調や、利用者の生理痛の度合いに応じて、適切な強さでのマッサージや、マッサージの時間、デバイスの冷温機能の利用の有無などをデバイスに指示することができるため、デバイスによる生理痛の緩和の効果を高めることができる。
【0027】
また、態様8は、態様7において、前記利用者情報が前記利用者と類似する類似利用者による前記デバイスの利用状況に基づいて、前記デバイスの動作に関する指示を示す前記提案情報を提供する。
【0028】
このような態様8によれば、例えば、利用者と類似する類似利用者がデバイスを利用した際に指示したデバイスへの動作を示す情報を提供することができるため、デバイスによる生理痛の緩和の効果を高めることができる。
【0029】
また、態様9は、態様8において、前記類似利用者による前記デバイスの利用状況と、前記デバイスを利用した結果との関係性に基づいて、前記デバイスの動作に関する指示を示す前記提案情報を提供する。
【0030】
このような態様9によれば、例えば、利用者と類似する類似利用者がデバイス動作を指示した際に、生理痛の緩和に効果的であった動作を示す情報を提供することができるため、デバイスによる生理痛の緩和の効果を高めることができる。
【0031】
また、態様10は、態様1から9において、前記利用者による前記デバイスの利用状況に関する情報に基づいて、前記デバイスによる前記利用者の生理痛の緩和の度合いを推定する推定部をさらに有し、前記推定部により推定された度合いに基づく前記提案情報を提供する。
【0032】
このような態様10によれば、例えば、デバイスによる生理痛の緩和の効果を示す情報を利用者に提供することができるため、デバイスの利用を促進することができる。
【0033】
また、態様11は、態様1から10において、前記利用者による前記デバイスの利用状況に関する情報が所定の条件を満たす場合は、前記デバイスを用いずに生理痛を緩和する手法の提案に関する前記提案情報を提供する。
【0034】
このような態様11によれば、例えば、利用者がデバイスに依存しすぎている場合、言い換えると、利用者の生理による痛みが激しく何らかの疾患が疑われる場合には、婦人科の受診を勧めるといった対応を行うことができるため、利便性を向上させることができる。
【0035】
以下に、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0036】
[実施形態]
〔1.情報処理の一例について〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理を説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、図1では、本実施形態に係る情報処理装置10によって、実施形態に係る情報処理などが実現されるものとする。
【0037】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、利用者端末100と、デバイス200とを含む。ネットワークN(例えば、図8参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した情報処理システム1には、複数台の情報処理装置10、複数台の利用者端末100及び複数台のデバイス200が含まれていてもよい。
【0038】
図1に示す情報処理装置10は、実施形態に係る情報処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、図1の例において、情報処理装置10は、利用者に対し、デバイス200を用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を提供する。
【0039】
図1に示す利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現される。また、利用者端末100は、情報処理装置10等によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例において、利用者端末100は、利用者U1によって利用されるスマートフォンである場合を示す。
【0040】
ここで、利用者U1は、生理に関して体調や心理的状況が変化しており、このような変化を事前に推定することにより、吸収性物品の購入予定や、行動予定などを立てることを容易にするために、利用者端末100に予めインストールされた生理に関する情報を管理するためのアプリケーション(以下、「生理管理アプリ」と記載する場合がある)を用いており、この生理管理アプリに対して、各種生理に関する情報を登録している。そして、情報処理装置10は、このような情報に基づいて、デバイス200を用いた生理痛や、生理に関する身体的・精神的負担を軽減するために、以下に説明する各種の情報処理を行う。
【0041】
なお、情報処理装置10は、利用者端末100にインストールされた生理管理アプリや、他の各種サービスに関するアプリケーションに表示する情報を、情報処理装置10に配信する装置であってもよい。また、情報処理装置10は、アプリケーションのデータそのものを配信するサーバであってもよい。
【0042】
また、情報処理装置10は、利用者端末100に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、情報処理装置10から配信されるアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0043】
図1に示すデバイス200は、利用者の生理痛を緩和することを目的として利用されるデバイスであり、マッサージ器(例えば、低周波治療器や、EMS(Electrical Muscle Stimulation)など)等により実現される。例えば、デバイス200は、利用者が着用する専用のショーツ等に設けられたポケットに格納されることにより、利用者に装着される。また、デバイス200は、利用者が着用するショーツ等を、自装置が有するクリップ等によって挟むことにより、利用者に装着される。また、デバイス200は、自装置が有する操作部に対する利用者からの操作や、情報処理装置10または利用者端末100から送信される制御情報などに基づいて、自装置の動作(例えば、マッサージの強度や、温熱機能の動作の有無、温熱機能の強度など)を制御する。
【0044】
以下、図1を用いて、情報処理装置10により実現される情報処理について説明する。なお、以下の説明では、利用者端末100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を利用者端末100と読み替えることもできる。
【0045】
また、以下の説明では、情報処理装置10において、利用者U1が利用するデバイス200を識別するための識別情報(デバイスID)が、利用者U1と関連付けて管理されているものとする。
【0046】
まず、情報処理装置10は、利用者U1に関する利用者情報を利用者端末100から取得する(ステップS1)。例えば、情報処理装置10は、生理管理アプリを介して入力される利用者U1の体格(例えば、身長や体重など)や、年齢、体温、過去の生理開始日、体調(例えば、体温の記録や、生理痛の程度、経血量など)を示す利用者情報を取得する。
【0047】
続いて、情報処理装置10は、利用者情報に基づいて、利用者U1の生理周期を推定する(ステップS2)。例えば、情報処理装置10は、利用者U1の年齢や、過去の生理開始日の間隔などに基づいて、利用者U1の生理周期を推定する。
【0048】
続いて、情報処理装置10は、利用者U1の利用者情報及び生理周期に基づいて、デバイス200の利用態様を示す提案情報の内容と、提案情報を提供するタイミングとを決定する(ステップS3)。例えば、情報処理装置10は、利用者情報(体格(身長、体重、腹囲、胸囲等)や痛みの発生する場所(下腹部、背中、腰等)等)に応じたデバイス200を装着する位置(へその下、脇腹、腰等の部位や、へその下2cm等の具体的な位置等)や、利用者情報(生理痛の程度や、経血量、生理痛を含む痛みの発生日時、利用者U1の痛みの緩和手法、利用者U1の体質等)及びデバイスの利用情報(過去に利用者U1が利用した機能や、利用者U1が生理痛緩和に効果のあったと評価した機能等の利用履歴等)に応じたデバイス200の動作に関する指示(例えば、過去の利用履歴に基づく効果のある可能性のあるマッサージの強度や利用の有無の提示、利用者U1の肌荒れの頻度などに基づく温熱機能の強度や利用の有無など)、デバイス200を利用するタイミング(例えば、過去の痛みの発生履歴から推定される痛みの発生日として次の生理開始日や、生理開始日の所定日数前の日等、利用履歴に基づく痛み対して効果のある利用時間帯の提案等)などを示す提案情報の内容と、生理周期に応じた提案情報を提供するタイミング(例えば、次の生理開始日や、次の生理開始日から所定の期間前(例えば、1日前))とを決定する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者情報が利用者U1と類似する類似利用者(例えば、身長や体重、年齢、腹囲、胸囲、痛みの発生する場所、生理痛の程度、生理痛を含む痛みの発生日時、痛みの緩和手法、経血量、体質などが利用者U1と類似する類似利用者)がデバイス200を装着した位置や、類似利用者がデバイス200に対して行った動作の指示に基づいて、デバイス200を装着する位置や、デバイス200の動作に関する指示を決定する。より具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、デバイス200の利用に対するフィードバックを類似利用者から受け付け、デバイス200を利用して生理痛が改善したと類似利用者が回答した際に、デバイス200を装着した位置と、デバイス200に対して行った動作の指示に基づいて、提案情報の内容を決定する。一例を挙げると、情報処理装置10は、デバイス200を利用して生理痛が改善したと類似利用者が回答した際に、類似利用者がデバイス200を装着した位置を、利用者U1がデバイス200を装着する位置として決定する。また、情報処理装置10は、デバイス200を利用して生理痛が改善したと類似利用者が回答した際に、類似利用者がデバイス200に対して行った動作の指示を、利用者U1がデバイス200に対して行う指示として決定する。
【0049】
なお、情報処理装置10は、提案情報を提供するタイミングを生理周期に応じて決定する例を示したが、これに限らず、例えば、提案情報の内容に含まれるデバイス200を利用するタイミングに応じて提案情報を提供するタイミングを決定してもよい。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、デバイス200を利用するタイミングが生理開始予定日である場合、生理開始予定日の前日に提案情報を提供するようにしてもよいし、生理開始予定日の当日の所定時刻(例えば朝の時間帯等)に提案情報を提供するようにしてもよい。
【0050】
また、情報処理装置10は、デバイス200の利用に関する提案情報と、利用者の生理に関する情報とを提供するようにしてもよい。例えば、情報処理装置10は、生理に関する情報の一例である生理開始予定日と、デバイス200の利用開始日や利用機能などの情報を含む提案情報と、を利用者に提案することで、利用者は自身の生理を理解しつつ、デバイスの利用を検討することができる。
【0051】
続いて、情報処理装置10は、ステップS3において決定したタイミングに基づいて、提案情報を利用者端末100に提供する(ステップS4)。例えば、情報処理装置10は、次の生理開始日から所定の期間前のタイミングにおいて、デバイス200の利用態様や、次の生理開始日、デバイス200と共に使用する物品に関する情報などを、提案情報として提供する。具体的な例を挙げると、デバイス200の装着に専用のショーツ(若しくは、専用の生理用品)が必要である場合、情報処理装置10は、次の生理開始日に当該ショーツを着用することを提案する提案情報を提供する。また、情報処理装置10は、デバイス200を装着する位置に適したショーツ等を着用することを提案する提案情報(例えば、デバイス200を下腹部の上部に装着する場合にハイウェストのショーツを着用することを提案する情報)を提供する。また、情報処理装置10は、次の生理開始日にデバイス200を装着して外出することを提案する提案情報を提供する。
【0052】
また、例えば、情報処理装置10は、次の生理開始日(言い換えると、デバイス200を利用するタイミング)において、デバイス200の利用態様を示す提案情報を提供する。
【0053】
続いて、利用者端末100は、提案情報を自装置の画面に表示する(ステップS5)。続いて、利用者端末100は、デバイス200の動作を制御する(ステップS6)。例えば、利用者端末100は、生理管理アプリを介して、提案情報を画面に表示する。そして、利用者端末100は、利用者U1からの操作に応じて、デバイス200の動作を制御する。具体的な例を挙げると、利用者端末100は、提案情報が示す動作をデバイス200に対して指示することに同意するか否かを入力するための画面を表示する。そして、同意する旨の操作が行われた場合、利用者端末100は、提案情報が示す動作をデバイス200に対して指示する。なお、利用者端末100は、利用者U1により入力されたマッサージの強度や、温熱機能の強度などの情報に基づいて、デバイス200を制御してもよい。
【0054】
なお、情報処理装置10による情報処理は、上述したものに限られない。ここで、図2を用いて、情報処理装置10による情報処理の一例について説明する。図2は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(1)である。
【0055】
まず、利用者端末100は、生理管理アプリを介して利用者U1の現在の体調を入力するための画面C11を表示する。例えば、利用者端末100は、現在の生理痛の程度を入力するための領域AR11と、現在の経血量の程度を入力するための領域AR12と、領域AR11及びAR12に入力した情報の情報処理装置10への送信を指示するためのボタンB11とを含む画面C11を表示する。
【0056】
ボタンB11が押下され、領域AR11及びAR12に入力した情報が利用者端末100から送信された場合、情報処理装置10は、当該情報に基づいて、デバイス200を利用すべきか否かを判定する。例えば、生理痛の程度及び経血量の程度が一定以上である場合(例えば、生理痛の程度が「少し痛い」、若しくは、「とても痛い」であり、経血量の程度が「普通」、若しくは、「多い」である場合)、情報処理装置10は、利用者U1がデバイス200を利用すべきであると判定し、デバイス200の利用を提案する画面C12を利用者端末100に表示させる。
【0057】
なお、情報処理装置10は、生理痛の程度に応じたデバイス200のマッサージの強度や、温熱機能の強度などといった情報や、経血量の程度に応じた生理用品の使用の提案に関する情報を画面C12に表示させてもよい。
【0058】
また、情報処理装置10は、デバイス200を装着した位置と、デバイス200を利用した結果とを示すフィードバックを利用者U1から受け付けてもよい。また、情報処理装置10は、各利用者がデバイス200を装着した位置と、デバイス200を利用した結果とを示すフィードバックに基づいて、デバイス200を装着する各位置の推奨の度合いを示す提案情報を提供してもよい。ここで、図3を用いて、フィードバック、並びに、フィードバックを用いた情報処理の一例について説明する。図3は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(2)である。
【0059】
図3に示すように、利用者端末100は、生理管理アプリを介して利用者U1がデバイス200を装着した位置を入力するための画面C21を表示する。例えば、利用者端末100は、下腹部を模式的に表示する領域AR21と、デバイス200を装着する下腹部の部位#1~#3にそれぞれ対応するボタンB21~B23とを含む画面C21を表示する。
【0060】
ここで、ボタンB21~B23のいずれかが押下された場合、利用者端末100は、画面C21を、選択されたボタンに対応する部位にデバイス200を利用した結果を入力するための画面C22に遷移させる。例えば、利用者端末100は、デバイス200を利用した結果、生理痛が緩和した程度を入力するための領域AR22を含む画面C22を表示させる。そして、利用者端末100は、利用者U1がデバイス200を装着した部位と、生理痛が緩和した程度とを示すフィードバックを情報処理装置10に送信する。
【0061】
また、情報処理装置10は、上記のフィードバックを各利用者から受け付け、これらのフィードバックに基づく提案情報を利用者端末100に提供し、画面に表示させる。例えば、利用者端末100は、デバイス200の利用を提案する旨の情報を示す画面C23において、利用者U1がデバイス200を装着するべき部位の表示を指示するためのボタンB24を表示する。そして、ボタンB24が押下された場合、利用者端末100は、画面C23を画面C24に遷移させる。
【0062】
例えば、利用者端末100は、利用者情報が利用者U1と類似する類似利用者のうち、部位#1にデバイス200を装着した類似利用者の割合、部位#2にデバイス200を装着した類似利用者の割合、並びに、部位#3にデバイス200を装着した類似利用者の割合を表示する領域AR23を含む画面C24を表示する。具体的な例を挙げると、利用者端末100は、生理痛が緩和した程度を「楽になった」、若しくは、「少し楽になった」と入力した類似利用者のうち、部位#1にデバイス200を装着した類似利用者の割合、部位#2にデバイス200を装着した類似利用者の割合、並びに、部位#3にデバイス200を装着した類似利用者の割合を領域AR23に表示する。
【0063】
なお、デバイス200を装着する部位は、部位#1~#3に限られず、任意の部位であってよい。例えば、デバイス200を装着する部位は、下腹部に限らず、背中であってもよい。
【0064】
また、利用者からのフィードバックは、図3の例に限られず、任意の情報であってもよい。ここで、図4を用いて、フィードバック、並びに、フィードバックを用いた情報処理の一例について説明する。図4は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(3)である。
【0065】
図4に示すように、利用者端末100は、生理管理アプリを介して利用者U1がデバイス200を装着した際の工夫を入力するための画面C31を表示する。例えば、利用者端末100は、生理痛が緩和した程度を入力するための領域AR31と、生理痛を緩和するために利用者U1が行った工夫を示すテキスト情報を入力するための領域AR32とを含む画面C31を表示する。そして、生理痛が緩和した程度と、テキスト情報とを示すフィードバックを情報処理装置10に送信する。
【0066】
また、情報処理装置10は、上記のフィードバックを各利用者から受け付け、これらのフィードバックに基づく提案情報を利用者端末100に提供し、画面に表示させる。例えば、利用者端末100は、デバイス200の利用を提案する旨の情報を示す画面C32において、生理痛を緩和するために他の利用者が行った工夫の表示を指示するためのボタンB31を表示する。そして、ボタンB31が押下された場合、利用者端末100は、画面C32を画面C33に遷移させる。
【0067】
例えば、利用者端末100は、利用者情報が利用者U1と類似する類似利用者が入力したテキスト情報(例えば、デバイス200を装着した部位や、デバイス200とともに使用した物品など)を表示する領域AR33を含む画面C33を表示する。具体的な例を挙げると、利用者端末100は、生理痛が緩和した程度を「楽になった」、若しくは、「少し楽になった」と入力した類似利用者が入力したテキスト情報を領域AR33に表示する。
【0068】
なお、利用者からのフィードバックに基づいて、生理用品の提案に関する情報を提供してもよい。ここで、図5を用いて、生理用品の提案に関する処理の一例について説明する。図5は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(4)である。
【0069】
図5に示すように、利用者端末100は、生理管理アプリを介して、他の利用者が利用する生理用品の利用を提案する旨の情報を示す画面C41を表示する。例えば、利用者端末100は、画面C41において、当該生理用品の表示を指示するためのボタンB41を表示する。そして、ボタンB41が押下された場合、利用者端末100は、画面C41を画面C42に遷移させる。
【0070】
例えば、利用者端末100は、他の利用者が入力した上記のテキスト情報が示す生理用品を示す画面C42を表示する。具体的な例を挙げると、利用者端末100は、利用者情報が利用者U1と類似する類似利用者が入力したテキスト情報が示す生理用品を表示する。
【0071】
ここで、図5の例において、利用者U1が、画面C42が示す商品#2に対する選択操作を行い、購入を指示するボタンB42を押下したものとする。また、利用者U1が、生理用品のサブスクリプションサービスに加入しているものとする。このような場合、利用者端末100は、画面C42を、サブスクリプションサービスにより提供される商品の変更を指示するための画面C43に遷移させる。例えば、利用者端末100は、サブスクリプションサービスにより提供される商品を、商品#2に変更することを提案する旨の情報とともに、変更を指示するためのボタンB43を表示する。ここで、ボタンB43が押下された場合、利用者端末100は、サブスクリプションサービスにより提供される商品を、商品#2に変更する旨の情報を、サブスクリプションサービスを提供するサーバ装置等に送信する。
【0072】
なお、ボタンB42を押下された場合、利用者端末100は、画面C42を、所定の電子商取引サービスにおける商品#2の購入画面に遷移させてもよい。
【0073】
また、情報処理装置10は、さらに、利用者U1によるデバイス200の利用状況(使用状況)に基づく情報を利用者端末100に表示させてもよい。ここで、図6を用いて、デバイス200の利用状況に基づく情報の一例について説明する。図6は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(5)である。
【0074】
例えば、情報処理装置10は、デバイス200や、デバイス200と関連付けられた利用者端末100などから、デバイス200の利用状況を取得する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者U1によるデバイス200の使用時間や、使用モード(マッサージの強度を示す程度)などを利用状況として取得する。そして、利用状況が所定の条件を満たした場合、情報処理装置10は、生理管理アプリを介して、満たした条件に応じた情報を利用者端末100に提供し、画面に表示させる。
【0075】
一例を挙げると、1週間の間に、デバイス200を使用モード「強」で動作させた割合が所定の閾値以上(例えば、50%以上)である場合、情報処理装置10は、利用者U1の生理痛が深刻であり、何らかの疾患を発症している可能性があると判定し、利用者端末100に画面C51を表示させる。図6に示すように、利用者端末100は、デバイス200の利用状況を表示する領域AR51と、病院での受診を提案する旨の情報を表示する領域AR52と、病院での受診を希望する旨を指示するためのボタンB51とを含む画面C51を表示する。ボタンB51が押下された場合、利用者端末100は、画面C51を、病院での受診の予約を行うための画面に遷移させる。なお、利用者端末100は、病院での受診の提案に限らず、薬の服用を提案する旨の情報を提供してもよい。
【0076】
また、一例を挙げると、デバイス200の累積の使用時間が所定の閾値以上(例えば、200時間以上)である場合、情報処理装置10は、デバイス200が有する部品(例えば、電極パッド)の交換を行う必要があると判定し、利用者端末100に画面C52を表示させる。図6に示すように、利用者端末100は、デバイス200の利用状況を表示する領域AR53と、デバイス200が有する部品の交換を提案する旨の情報を表示する領域AR54と、部品の購入を希望する旨を指示するためのボタンB52とを含む画面C51を表示する。ボタンB52が押下された場合、利用者端末100は、画面C52を、所定の電子商取引サービスにおける部品の購入画面に遷移させる。
【0077】
なお、デバイス200は、利用者U1が所定の施設(例えば、コンビニや、利用者U1の勤務先など)からレンタルしたものであってもよい。ここで、図7を用いて、デバイス200をレンタルする際の利用者端末100の画面の一例について説明する。図7は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(6)である。
【0078】
利用者U1がデバイス200のレンタルを希望する場合、所定の施設に訪問し、利用者端末100の生理管理アプリを起動させ、デバイス200のレンタルを指示するための画面C61を表示させる。例えば、利用者端末100は、デバイス200のレンタルを指示するためのボタンB61を含む画面C61を表示する。
【0079】
ここで、ボタンB61が押下された場合、利用者端末100は、画面C61を画面C62に遷移させる。例えば、画面C62が表示された状態の利用者端末100を、施設におけるデバイス200をレンタルするための設備(ディスペンサー等)が有する無線リーダ等にかざし、利用者U1の認証情報を読み取らせることにより、利用者U1は、当該設備から排出されるデバイス200をレンタルすることが可能となる。
【0080】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者の生理周期を推定し、推定された生理周期に基づいて、デバイス200を用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を利用者に提供する。これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和を利用者に提案することができる。
【0081】
〔2.その他の処理例〕
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置10は、様々な情報を用いて様々な処理を行ってもよい。この点について、以下例示を列挙する。
【0082】
〔2-1.デバイス200を利用するタイミングについて〕
図1の例において、デバイス200を利用するタイミングを次の生理開始日としたが、生理痛が発生するタイミングは生理開始日に限らず、個人差がある。したがって、情報処理装置10は、生理開始日と、実際に利用者U1に生理痛が発生した日付とを示す利用者情報を取得し、生理開始日と、当該日付とに基づいて、デバイス200を利用するタイミングを決定してもよい。例えば、利用者U1が生理開始日から2日後に生理痛が発生する傾向にある場合、情報処理装置10は、推定した生理周期に基づき特定した次の生理開始日の2日後を、デバイス200を利用するタイミングと決定する。
【0083】
なお、情報処理装置10は、生理開始日と、実際に利用者U1に生理痛が発生した日付とに基づいて、所定の期間(例えば、次の生理開始日の2日前の時点から、次の生理開始日の2日後までの期間)に含まれる各日付において生理痛が発生する確率を示す提案情報を提供してもよい。
【0084】
また、情報処理装置10は、生理開始日と、実際に利用者U1に生理痛が発生した日付及び時間帯とに基づいて、次に生理痛が発生する日付及び時間帯を、デバイス200を利用するタイミングとして示す提案情報を提供してもよい。
【0085】
〔2-2.生理痛の緩和の度合いの推測について〕
図1の例において、情報処理装置10は、デバイス200の利用状況に関する情報に基づいて、デバイス200による利用者U1の生理痛の緩和の度合いを推測し、推測した度合いに基づく提案情報を提供してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者U1によるデバイス200の使用時間や、マッサージの強度、デバイス200の利用に対する利用者U1からのフィードバックに基づいて、生理痛の緩和の度合いを推測する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者U1がデバイス200を利用した時間が所定の閾値を下回る状態で生理痛が緩和した程度を「楽になった」、若しくは、「少し楽になった」と入力した場合に、デバイス200の使用時間が短いほど、デバイス200による緩和の度合いが高いと推測する。また、情報処理装置10は、利用者U1がデバイス200を利用した際のマッサージの強度が所定の閾値をしたまわる状態で生理痛が緩和した程度を「楽になった」、若しくは、「少し楽になった」と入力した場合に、デバイス200のマッサージが弱いほど、デバイス200による緩和の度合いが高いと推測する。そして、情報処理装置10は、推測した度合いを示す提案情報を提供する。
【0086】
なお、情報処理装置10は、推測した度合いが所定の閾値以下である場合に、デバイス200の利用態様を示す提案情報(例えば、デバイス200による効果を高めるための情報)を提供してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者情報が利用者U1と類似する類似利用者がデバイス200を装着した位置や、類似利用者がデバイス200に対して行った動作の指示を示す提案情報を提供する。また、情報処理装置10は、類似利用者からのフィードバックに基づく情報を示す提案情報を提供する。
【0087】
また、上述した処理を実現するため、情報処理装置10は、生理に関する情報や生理に関する情報から推定される生理の状態や生理痛の状態などといった各種の生理状態と、各利用者がデバイス200を利用した利用態様(例えば、利用日時や、利用時間、マッサージの強度、デバイスを装着した位置など)とを入力した場合に、その利用態様でデバイス200を利用した結果、生理痛が緩和されたか否か、緩和の度合いといった各種利用結果を出力するように、各種モデルを学習させればよい。このようなモデルを用いることで、情報処理装置10は、現在の利用者の生理状態に対し、各種利用態様の候補を入力することで、各利用態様においてデバイス200を利用した際に、生理痛を緩和させることができるかを推定し、生理痛を緩和させる利用態様の候補や、生理痛の緩和の度合いが高い利用態様の候補を特定し、これらの候補を利用者に提供してもよい。
【0088】
〔2-3.情報処理装置10との通信について〕
図1の例において、利用者端末100は、デバイス200を介して情報処理装置10と通信してもよい。また、デバイス200は、利用者端末100を介さずに情報処理装置10と直接通信し、デバイス200の動作に関する制御情報を受信し、動作を行ってもよい。
【0089】
また、利用者端末100は、提案情報の表示を行わずに、提案情報が示す利用態様に基づいて、デバイス200の動作の指示を行ってもよい。例えば、利用者端末100は、提案情報が示すタイミングで、提案情報が示す動作をデバイス200に指示する。
【0090】
また、上述の情報処理装置10による処理を利用者端末100が行ってもよい。例えば、利用者端末100は、利用者U1の利用者情報を取得し、利用者U1の生理周期を推定し、デバイス200の利用態様を示す提案情報の内容と、提案情報を提供するタイミングとを決定し、決定したタイミングにおいて提案情報の表示を行う。そして、利用者端末100は、デバイス200に対して動作の指示を行う。
【0091】
〔2-4.デバイス200に関するサブスクリプションサービスについて〕
図1の例において、情報処理装置10は、デバイス200や、デバイス200に含まれる消耗品、デバイス200とともに使用する物品の提供に関するサブスクリプションサービスを提供してもよい。例えば、情報処理装置10は、デバイス200の電極パッド等の消耗品や、デバイス200を装着する際に利用者U1が着用する物品(例えば、ショーツや、生理用品)、デバイス200とともに使用する生理用品の提供に関するサブスクリプションサービスを提供する。そして、情報処理装置10は、サブスクリプションサービスにおいて利用者U1に提供した物品に基づくデバイス200の利用態様を示す提案情報を提供する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、サブスクリプションサービスにおいて利用者U1に提供したショーツや、生理用品に対し、どの部位にデバイス200を装着するかを示す提案情報を提供する。
【0092】
なお、情報処理装置10が提供するサブスクリプションサービスは、利用者U1が個人で加入したものであってもよく、利用者U1が属する組織が加入し、福利厚生等として利用者U1に提供されるものであってもよい。
【0093】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、図8を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。図8は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。図8に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0094】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100、デバイス200等との間で情報の送受信を行う。
【0095】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図8に示すように、記憶部30は、デバイス情報データベース31と、利用者情報データベース32とを有する。
【0096】
(デバイス情報データベース31について)
デバイス情報データベース31は、デバイス200に関する各種の情報を記憶する。ここで、図9を用いて、デバイス情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図9は、実施形態に係るデバイス情報データベース31の一例を示す図である。図9の例において、デバイス情報データベース31は、「デバイスID」、「電池残量」、「利用状況(使用状況)」、「故障状況」、「利用者ID」といった項目を有する。
【0097】
「デバイスID」は、デバイス200を識別するための識別情報を示す。「電池残量」は、デバイス200の電池残量を示す。「利用状況」は、デバイス200の利用状況を示し、例えば、デバイス200の利用時間(使用時間)や、使用モードなどを示す情報が格納される。「故障状況」は、デバイス200の故障状況を示す。「利用者ID」は、デバイス200に関連付けられた利用者(言い換えると、デバイス200を利用する利用者)を識別するための識別情報を示す。
【0098】
すなわち、図9では、デバイスID「DID#1」により識別されるデバイスの電池残量が「電池残量#1」、利用状況が「利用状況#1」、故障状況が「故障状況#1」、紐付けられた利用者の利用者IDが「UID#1」である例を示す。
【0099】
(利用者情報データベース32について)
利用者情報データベース32は、利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、図10を用いて、利用者情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。図10は、実施形態に係る利用者情報データベース32の一例を示す図である。図10の例において、利用者情報データベース32は、「利用者ID」、「基本情報」、「体調情報」、「生理情報」、「生理用品情報」、「装着位置情報」、「利用履歴」、「フィードバック情報」、「サブスクリプション情報」、「購入情報」、「デバイスID」といった項目を有する。
【0100】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「基本情報」は、利用者に関する基本的な情報を示し、例えば、利用者の身長や体重、年齢などといった情報が格納される。「体調情報」は、利用者の体調を示す。「生理情報」は、利用者の生理に関する情報を示し、例えば、利用者の生理開始日や、生理周期などといった情報が格納される。「生理用品情報」は、利用者が利用する生理用品(例えば、利用者が利用するサブスクリプションサービスにおいて利用者に提供される生理用品)に関する情報を示す。「装着位置情報」は、利用者がデバイス200を装着した位置を示す。「利用履歴」は、利用者のデバイス200の利用履歴を示す。「フィードバック情報」は、デバイスの利用に関する利用者からのフィードバックを示し、例えば、利用者がデバイス200を利用した結果(例えば、生理痛の緩和の度合い)や、デバイス200を装着した位置、デバイス200への指示の内容、工夫した点を示すテキスト情報などといった情報が格納される。「サブスクリプション情報」は、利用者が利用しているサブスクリプションサービスに関する情報を示し、例えば、サブスクリプションサービスの契約の内容や、利用者に提供される商品などの情報が格納される。「購入情報」は、利用者が購入した商品(生理用品等)に関する情報を示す。「デバイスID」は、利用者に関連付けられたデバイス200(言い換えると、利用者が利用するデバイス200)を識別するための識別情報を示す。
【0101】
すなわち、図10では、利用者ID「UID#1」により識別される利用者の基本情報が「基本情報#1」、体調情報が「体調情報#1」、生理情報が「生理情報#1」、生理用品情報が「生理用品情報#1」、装着位置情報が「装着位置情報#1」、利用履歴が「利用履歴#1」、フィードバック情報が「フィードバック情報#1」、サブスクリプション情報が「サブスクリプション情報#1」、購入情報が「購入情報#1」であり、当該利用者が利用するデバイスがデバイスID「DID#1」により識別される例を示す。
【0102】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図8に示すように、推定部41と、特定部42と、推測部43と、提供部44とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0103】
(推定部41について)
推定部41は、利用者に関する利用者情報に基づいて、当該利用者の生理周期を推定する。例えば、図1の例において、推定部41は、利用者情報データベース32を参照し、利用者情報に基づいて、利用者U1の生理周期を推定する。
【0104】
(特定部42について)
特定部42は、利用者情報に基づいて、利用者がデバイスを装着する位置を特定する。例えば、図1の例において、特定部42は、利用者情報データベース32を参照し、利用者U1の利用者情報に応じたデバイス200を装着する位置を決定(特定)する。
【0105】
また、特定部42は、利用者情報が利用者と類似する類似利用者がデバイスを装着した位置に基づいて、利用者がデバイスを装着する位置を特定してもよい。例えば、図1の例において、特定部42は、利用者情報が利用者U1と類似する類似利用者がデバイス200を装着した位置に基づいて、利用者U1がデバイス200を装着する位置を特定する。
【0106】
また、特定部42は、類似利用者がデバイスを装着した位置と、デバイスを利用した結果との関係性に基づいて、利用者がデバイスを装着する位置を特定してもよい。例えば、図1の例において、特定部42は、デバイス200を利用して生理痛が改善したと類似利用者が回答した際に、類似利用者がデバイス200を装着した位置を、利用者U1がデバイス200を装着する位置として特定する。
【0107】
(推測部43について)
推測部43は、利用者によるデバイスの利用状況に関する情報に基づいて、デバイスによる利用者の生理痛の緩和の度合いを推測する。例えば、図1の例において、推測部43は、利用者情報データベース32を参照し、デバイス200の利用状況に関する情報に基づいて、デバイス200による利用者U1の生理痛の緩和の度合いを推測する。
【0108】
(提供部44について)
提供部44は、推定部41により推定された生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を利用者に提供する。例えば、図1の例において、提供部44は、デバイス200の利用態様やデバイス200と共に使用する物品に関する情報を提供する。
【0109】
また、提供部44は、デバイスを利用するタイミングを示す提案情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、次の生理開始日を示す提案情報を提供する。
【0110】
また、提供部44は、生理周期に基づいて、デバイスを利用するタイミングで提案情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、次の生理開始日において、デバイス200の利用態様を示す提案情報を提供する。
【0111】
また、提供部44は、特定部42により特定された位置を示す提案情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、デバイス200を装着する位置を示す提案情報を提供する。
【0112】
また、提供部44は、利用者情報に基づいて、デバイスの動作に関する指示を示す提案情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、利用者情報に応じて決定されたデバイス200の動作に関する指示を示す提案情報を提供する。
【0113】
また、提供部44は、利用者情報が利用者と類似する類似利用者によるデバイスの利用状況に基づいて、デバイスの動作に関する指示を示す提案情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、類似利用者がデバイス200に対して行った動作の指示を、利用者U1がデバイス200に対して行う指示として示す提案情報を提供する。
【0114】
また、提供部44は、類似利用者によるデバイスの利用状況と、デバイスを利用した結果との関係性に基づいて、デバイスの動作に関する指示を示す提案情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、デバイス200を利用して生理痛が改善したと類似利用者が回答した際に、類似利用者がデバイス200に対して行った動作の指示を、利用者U1がデバイス200に対して行う指示として示す提案情報を提供する。
【0115】
また、提供部44は、推測部43により推測された度合いに基づく提案情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、デバイス200による利用者U1の生理痛の緩和の度合いに基づく提案情報を提供する。
【0116】
また、提供部44は、利用者によるデバイスの利用状況に関する情報が所定の条件を満たす場合は、デバイスを用いずに生理痛を緩和する手法の提案に関する提案情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、1週間の間に、デバイス200を使用モード「強」で動作させた割合が所定の閾値以上である場合、提供部44は、利用者U1の生理痛が深刻であり、何らかの疾患を発症している可能性があるとし、病院での受診を提案する旨の情報を提供する。
【0117】
なお、所定期間中のデバイス200の利用に関する情報(例えば、デバイス200の起動回数、デバイス200の起動時間等)が所定の条件を満たす場合や、所定期間中のデバイス200の使用モード「強」で動作させた時間や回数等が所定の閾値以上であった場合、提供部44は、利用者に対して、デバイス200が同様の利用状況の他の利用者とのコミュニケーションに関する情報(例えば、他の利用者と交流可能な掲示板に関する機能やメッセージ機能を有するアプリケーション・ウェブサイト等のリンク情報や、その紹介等)や、生理に伴う不調等に対して利用可能な社会制度に関する情報を提供(提案)してもよい。これにより、利用者が生理痛を緩和する対処を繰り返し行っている等、生理痛がひどい可能性がある場合、利用者に適切な対処を提案することで、利用者の生理痛に関する困窮を解消する一助とすることができる。
【0118】
また、提供部44は、利用者毎のデバイス200の利用状況を示す情報を用いて、利用者の利用状況と他の利用者の利用状況との差異を提供するようにしてもよい。例えば、提供部44は、利用者と類似する属性(年齢、居住地、職業、身長、体重、月経周期(生理期間や非生理期間の日数、各月の生理期間の日数の平均やバラツキ)、出産経験有無等)を有する他の利用者のデバイス200の平均の利用時間や利用回数、利用タイミング(生理開始日から何日前、非生理期間開始から何日後等)と、利用者のデバイス200の平均の利用時間や利用回数、利用タイミングとを示すグラフ等の図を生成して利用者に提供する。これにより、利用者が自分と他者を比較して生理痛の状況を把握することができる。特に生理痛は個人によって痛みの強さや痛みの感じ方が異なり、それを定量的に測定することはできなかったため、「これくらいで大丈夫」と利用者が判断していても実際には婦人科等の専門家に相談した方がよい場合もある。そこで、前述のような構成を有することで、利用者が生理痛の緩和を望みデバイス200を利用した利用状況を管理することができ、今まで定量的に測定できなかった生理痛の発生状況を記録することで、利用者の生理痛の状況を客観的に判断し適切な提案をすることができるため、利用者の生理痛に基づく困窮を解消する一助とすることができる。
【0119】
〔4.情報処理手順〕
次に、図11を用いて、実施形態に係る情報処理装置10が実行する情報処理の手順について説明する。図11は、実施形態に係る情報処理装置10が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0120】
図5に示すように、情報処理装置10は、利用者に関する利用者情報が取得されたか否かを判定する(ステップS101)。利用者情報が取得されていない場合(ステップS101;No)、情報処理装置10は、利用者情報が取得されるまで待機する。一方、利用者情報が取得された場合(ステップS101;Yes)、情報処理装置10は、利用者情報に基づいて、利用者の生理周期を推定する(ステップS102)。続いて、情報処理装置10は、推定された生理周期に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を利用者に提供し(ステップS103)、処理を終了する。
【0121】
〔5.変形例〕
上述した情報処理装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。
【0122】
〔5-1.生理情報に基づく提案情報の提供について〕
例えば、情報処理装置10は、利用者の生理に関する情報である生理情報を取得する取得部を有し、当該生理情報に基づいて、所定のデバイスを用いた生理痛の緩和の提案に関する提案情報を当該利用者に提供するようにしてもよい。
【0123】
ここで、生理に関する情報とは、例えば、生理開始日、生理終了日の履歴、次の生理開始の推定日、経血やおりものの量や状態、使用する生理用品の種別や数、ショーツや下着の種別やサイズ、体調(吐き気、めまい、頭痛、生理痛、腹痛、疲れ、発熱、排泄などの程度や有無)、心理状態(イライラ、もやもや、憂鬱、不安等の程度や有無)等である。また、生理に関する情報とは、各状態の記録日時や各状態の発生日時や物品の利用日時などが合わせて記録された情報であってもよい。また、情報処理装置10は、生理に関する情報と、利用者の痛みの発生の有無や痛みの程度との関係性に基づいて、提案情報を提案するようにしてもよい。
【0124】
なお、生理に関する情報は、利用者が入力してもよいし、情報処理装置10や他の情報処理装置やアプリケーションなどによって推定された情報であってもよい。ここで、生理に関する情報の取得は、利用者による生理に関する情報の入力を受け付ける、又は、情報処理装置10や利用者端末100、デバイス200、その他の情報処理装置等を含むデバイス等の記憶部から情報を取得する(デバイスから送信された情報を受信する、デバイスに対して情報の要求を行いその返信として情報を受信する等を含む)ことが含まれる。
【0125】
また、生理に関する情報は、前述の利用者情報に含まれてもよく、利用者情報に基づいて実行される各処理は、生理に関する情報に基づき実行されると読み替えてもよい。例えば、提供部44が生理開始日に基づいて提案情報を提供する処理は、生理に関する情報である生理開始日に基づいて提供する処理としてもよい。
【0126】
また、利用者情報(及び生理に関する情報)はデバイスなどのセンサで検知した情報や、その検知した情報に基づいて算出される情報であってもよい。例えば、体温などはウェアラブルデバイスの温度計によって測定された情報を利用してもよいし、体温の変化などから生理日の推定や記録をするようにしてもよい。
【0127】
また、利用者情報等を含む情報の取得、及び提案情報等を含む情報の提供は、利用者端末100にインストールされた専用のアプリケーションを介して行われてもよいし、SNSやブラウザ等の汎用アプリケーション介して行われてもよい。また、デバイス200に利用者端末100の情報提供機能や入力機能に類する機能(ボタンやタッチパネル、マイクなどを含む情報入力機能や、ディスプレイやスピーカーなどの情報提供機能)が搭載されている場合、デバイス200を用いて利用者情報等を含む情報の取得、及び提案情報等を含む情報の提供がされるように構成されてもよい。もちろん、利用者端末100やデバイス200以外の他の装置・デバイスを用いて利用者情報等を含む情報の取得、及び提案情報等を含む情報の提供がされてもよい。
【0128】
〔5-2.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0129】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0130】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0131】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に情報処理装置10や、利用者端末100、デバイス200は、例えば図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図12は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0132】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0133】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0134】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0135】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0136】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現することとなる。
【0137】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。
【符号の説明】
【0138】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 デバイス情報データベース
32 利用者情報データベース
40 制御部
41 推定部
42 特定部
43 推測部
44 提供部
100 利用者端末
200 デバイス
図1
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図12