(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124537
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】制御装置及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20240905BHJP
G06F 3/0485 20220101ALI20240905BHJP
H04M 1/724 20210101ALI20240905BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240905BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
G06F3/0482
G06F3/0485
H04M1/724
B41J29/42 F
B41J29/38 201
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024109810
(22)【出願日】2024-07-08
(62)【分割の表示】P 2021567767の分割
【原出願日】2020-12-28
(31)【優先権主張番号】P 2019239029
(32)【優先日】2019-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関根 義寛
(72)【発明者】
【氏名】三島 悠
(72)【発明者】
【氏名】清水 佑樹
(57)【要約】
【課題】優先リストと履歴リストのいずれをスクロールするかという選択を不要とする。
【解決手段】制御装置は、複数のタスク項目の中から1つのタスク項目を選択させるためのタスク選択画面であり、予め設定されたタスク項目のリストである優先リストと、過去に実行されたタスク項目の履歴である履歴リストとを並列的に表示するタスク選択画面の表示を制御する表示制御部を備え、前記表示制御部は、前記優先リストと前記履歴リストとを一体的にスクロール可能である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のタスク項目の中から1つのタスク項目を選択させるためのタスク選択画面であり、機能についての処理条件が予め設定されたタスク項目のリストである優先リストと、過去に実行されたタスク項目の履歴である履歴リストとを表示するタスク選択画面の表示を制御する表示制御部を備え、
前記表示制御部は、
前記履歴リストのタスク項目が実行されると、実行されたタスク項目を前記履歴リストに追加し、前記優先リストについては、前記履歴リストのタスク項目が実行されても更新せず、
前記タスク項目が実行されると、実行されたタスク項目を前記履歴リストに追加させ、
さらに、前記表示制御部は、
前記優先リストに対する予め定められた方向側に前記履歴リストを前記タスク選択画面に表示させ、
前記優先リストの前記タスク項目を前記予め定められた方向に連続的に並べて前記タスク選択画面に表示させ、
前記履歴リストの前記タスク項目を前記予め定められた方向に連続的に並べて前記タスク選択画面に表示させ、
前記予め定められた方向に、前記優先リスト又は前記履歴リストに対してスクロール操作がなされた場合に、前記優先リスト及び前記履歴リストを一体に前記予め定められた方向へスクロールさせる
制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記履歴リストの上方に、前記優先リストを前記タスク選択画面に表示させる
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記タスク項目は、コピー機能、スキャン機能、プリント機能及びファクシミリ機能のいずれかの機能についてのタスク項目である、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
複数の前記タスク項目には、異なる機能についてのタスク項目が含まれており、
前記タスク選択画面において、前記タスク項目には、それぞれの機能毎に異なる色彩が表示される、
請求項1ないし3の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記優先リスト内のタスク項目には設定ボタンが配置され、
前記表示制御部は、前記設定ボタンの操作に基づいて、前記優先リスト内における前記タスク項目の並び替え、前記優先リストからの前記タスク項目の削除又は前記タスク項目の名称変更の何れか一つ以上を実行可能である、
請求項1ないし4の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記優先リスト内の前記タスク項目は初期設定が可能である、
請求項1ないし5の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記履歴リスト内のタスク項目には設定ボタンが配置され、
前記表示制御部は、前記設定ボタンの操作に基づいて、前記優先リストへの移動又は削除の何れか一つ以上を実行可能である、
請求項1ないし4の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
所望の前記タスク項目を選択すると、選択された前記タスク項目のタスク実行画面に遷移し、前記タスク実行画面に前記タスク項目に表示された色彩と同じ色彩が表示される、
請求項4に記載の制御装置。
【請求項9】
複数のタスク項目の中から1つのタスク項目を選択させるためのタスク選択画面であり、機能についての処理条件が予め設定されたタスク項目のリストである優先リストと、過去に実行されたタスク項目の履歴である履歴リストとを表示するタスク選択画面の表示を制御する表示制御部を備え、
前記表示制御部は、
前記履歴リストのタスク項目が実行されると、実行されたタスク項目を前記履歴リストに追加し、前記優先リストについては、前記履歴リストのタスク項目が実行されても更新せず、
前記タスク項目が実行されると、実行されたタスク項目を前記履歴リストに追加させ、
さらに、前記表示制御部は、
前記優先リストに対する予め定められた方向側に前記履歴リストを前記タスク選択画面に表示させ、
前記優先リストの前記タスク項目を前記予め定められた方向に連続的に並べて前記タスク選択画面に表示させ、
前記履歴リストの前記タスク項目を前記予め定められた方向に連続的に並べて前記タスク選択画面に表示させ、
前記予め定められた方向に、前記優先リスト又は前記履歴リストに対してスクロール操作がなされた場合に、前記優先リスト及び前記履歴リストを一体に前記予め定められた方向へスクロールさせる、制御装置として、コンピュータを機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、制御装置及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報機器として、コピー機能、スキャン機能、ファックス機能、及びプリント機能といった複数の機能を実行する、いわゆる複合機が知られている。このような複合機などの情報機器において実行する機能を容易かつ迅速に選択できるようにするために、過去に使用したタスクを履歴リストとして表示するようにしたものが普及している。そして、特に実行回数の多いタスクが優先して表示されるようにしたものも存在する。
【0003】
特許文献1には、履歴情報に記録されたメニュー項目を一覧表示する表示手段と表示手段により一覧表示されたメニュー項目が選択された場合に、選択されたメニュー項目に対応づけられた処理を実行する実行手段とを備えること、そして実行頻度の高い固定メニュー項目と履歴メニュー項目を同一の画面に表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術においては、固定メニュー項目と履歴メニュー項目とは、それぞれ個別の領域に表示されるものであり、メニュー項目を選択する際には固定メニュー項目と履歴メニュー項目を個別にスクロールする必要がある。そのために、いずれのメニュー項目をスクロールするかを選択する必要がある。
【0006】
ここで、予め設定されたタスク項目のリストである優先リスト(上記固定メニューに相当)と、過去に実行されたタスク項目である履歴リスト(上記履歴メニュー項目に相当)と、を別個にスクロールする必要がある場合にも、いずれのリストをスクロールするかを選択する必要がある。
【0007】
本開示の技術は、優先リストと履歴リストのいずれをスクロールするかという選択を不要とすることが可能な制御装置及び制御プログラムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様は、複数のタスク項目の中から1つのタスク項目を選択させるためのタスク選択画面であり、予め設定されたタスク項目のリストである優先リストと、過去に実行されたタスク項目の履歴である履歴リストとを並列的に表示するタスク選択画面の表示を制御する表示制御部を備え、表示制御部は、優先リストと履歴リストとを一体的にスクロール可能である、制御装置である。
【0009】
第2態様は、タスク項目が、コピー機能、スキャン機能、プリント機能及びファクシミリ機能のいずれかの機能についてのタスク項目である、第1態様に係る制御装置である。
【0010】
第3態様は、複数のタスク項目に、異なる機能についてのタスク項目が含まれており、タスク選択画面において、タスク項目には、それぞれの機能毎に異なる色彩が表示される、第1態様又は第2態様に係る制御装置である。
【0011】
第4態様は、優先リスト内のタスク項目には設定ボタンが配置され、表示制御部は、設定ボタンの操作に基づいて、優先リスト内におけるタスク項目の並び替え、優先リストからのタスク項目の削除又はタスク項目の名称変更の何れか一つ以上を実行可能である、第1態様から第3態様のいずれか1つの態様に係る制御装置である。
【0012】
第5態様は、優先リスト内のタスク項目は初期設定が可能である、第1態様から第4態様のいずれか1つの態様に係る制御装置である。
【0013】
第6態様は、履歴リスト内のタスク項目に設定ボタンが配置され、表示制御部は、設定ボタンの操作に基づいて、優先リストへの移動又は削除の何れか一つ以上を実行可能である、第1態様から第3態様のいずれか1つの態様に係る制御装置である。
【0014】
第7態様は、所望のタスク項目を選択すると、選択されたタスク項目のタスク実行画面に遷移し、タスク実行画面にタスク項目に表示された色彩と同じ色彩が表示される、第3態様に係る制御装置である。
【0015】
第8態様は、複数のタスク項目の中から1つのタスク項目を選択させるためのタスク選択画面であり、予め設定されたタスク項目のリストである優先リストと、過去に実行されたタスク項目の履歴である履歴リストとを並列的に表示するタスク選択画面の表示を制御する表示制御部を備え、表示制御部は、優先リストと履歴リストとを一体的にスクロール可能である、制御装置として、コンピュータを機能させるための制御プログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本開示の技術によれば、優先リストと履歴リストのいずれをスクロールするかという選択を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】複合機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図6】優先リスト及び履歴リストがスクロールされた状態を示す図である。
【
図7】優先リストのタスク項目に設定ボタンが表示された状態を示す図である。
【
図9】優先リストのタスク項目に表示された設定ボタンの別の例を示す図である。
【
図10】履歴リストのタスク項目に設定ボタンが表示された状態を示す図である。
【
図11】表示制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図12】優先リストの編集処理の流れを示すフローチャートである。
【
図13】履歴リストの編集処理の流れを示すフローチャートである。
【
図14】実行画面の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本開示の技術の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
(複合機100)
図1は、本実施形態に係る複合機100の外観図である。
図2は、複合機100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0020】
図1及び
図2に示す複合機100は、コピー、プリント、スキャン及びファクシミリ等の機能についての処理を実行可能な装置である。複合機100は、本体部150内に、
図2に示すように、制御装置110と、読取部102と、画像形成部103と、通信部104と、を備えている。なお、複合機100は、情報機器の一例である。また、複合機100は、LAN(Local Area Network)回線等に接続されたオフィス内のパーソナルコンピュータやサーバなどの情報処理機器との間でデータ通信を行ったり、電話回線などの公衆回線を通じて他のオフィスの通信機器との間でファクシミリ通信を行ったりすることが可能である。そのため、複合機100は、情報通信機器の一例でもある。
【0021】
操作パネル120、ストレージデバイス113を含む制御装置110、読取部102、画像形成部103及び通信部104の各々は、バス109により相互に接続されている。以下、複合機100の各部について説明する。
【0022】
(読取部102、画像形成部103及び通信部104)
読取部102は、原稿の画像を読み取る。具体的には、読取部102は、原稿の画像を光学的に読み取ってデジタル信号に変換することで、画像データを生成する。
【0023】
画像形成部103は、用紙等の媒体に画像を形成する。具体的には、画像形成部103は、例えば、トナーを用紙上に静電的に付着させることによって画像を形成する電子写真方式によって、媒体に画像を形成する。なお、画像形成部103は、インクを用紙に吐出することによって画像を形成するインクジェット方式等の他の方式によって、媒体に画像を形成してもよい。
【0024】
通信部104は、他のファクシミリ装置等の外部の装置と通信する。具体的には、通信部104は、有線又は無線の各種の通信回線を用いた通信により、外部の装置との間で各種データの送受信を行う。通信回線としては、例えば、インターネット、イントラネット、及び公衆電話回線等などがある。
【0025】
複合機100は、例えば、
図1に示すように、本体部150の上部に原稿送り装置151を備えている。原稿送り装置151は、本体部150の上面に配置された原稿読み取り用のステージ(図示を省略)に原稿を送る。本体部150内には、読み取り用のステージと対向する位置に読取部102が配置されている。また、原稿送り装置151は跳ね上げ可能であり、原稿送り装置151を上方に跳ね上げることで、読み取り用のステージを露出させ、読み取り用のステージをいわゆるフラットベッドタイプとして用いることが可能である。これにより、原稿送り装置151を介さずに使用者が読み取り用のステージに原稿を直接セットすることができる。
【0026】
読取部102によって原稿の画像が読み取られ、画像データが生成される。複合機100において、コピー機能についての処理が実行される場合は、画像形成部103は、読取部102によって生成された画像データに基づいて、原稿の画像を別の用紙にプリントする。画像がプリントされた用紙は、本体部150に設けられた用紙排出部152に排出される。また、複合機100において、ファクシミリ機能についての処理が実行される場合は、読取部102によって生成された画像データが通信部104に出力され、通信部104を介して宛先に送信される。また、複合機100において、プリント機能についての処理が実行される場合は、パーソナルコンピュータなどから入力された画像データに基づいて、画像形成部103が用紙に画像をプリントする。画像がプリントされた用紙は、用紙排出部152に排出される。
【0027】
この他、本体部150の内部には、用紙がセットされる給紙部、用紙を画像形成部103及び用紙排出部152に搬送する用紙搬送機構などが設けられている。
【0028】
(操作パネル120)
複合機100は、複合機100を使用者が操作するための操作パネル120を備えている。操作パネル120は、ユーザーインタフェースの一例である。ユーザーインタフェースとは、複合機100と使用者との間で情報のやり取り、具体的には、複合機100に対して使用者からの操作指示を入力したり、複合機100のステータスなどの情報を使用者に表示したりするためのデバイスである。
【0029】
本実施形態において、操作パネル120は、具体的には、
図2及び
図3に示すように、表示部121と、操作部122と、を有している。
【0030】
表示部121は、操作画面、及び操作案内などの各種メッセージなどを表示する。操作部122は、使用者によって入力操作がなされる構成部である。表示部121は、例えば、液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成される。操作部122と表示部121とは両者が一体化されたタッチパネルディスプレイ123によって実現されている。操作部122は、抵抗膜方式及び静電容量方式などのタッチパネルであり、使用者のタッチ操作を検知する。タッチパネルディスプレイ123において、表示部121の操作画面が表示される領域と、操作部122のタッチ操作を検知可能な領域とが重なっている。これにより、表示部121に表示される操作画面を使用者がタッチ操作すると、操作部122は、操作画面に対してタッチ操作がされたことと、及び操作画面においてタッチ操作された位置とを検知し、検知信号を制御装置110に出力する。
【0031】
使用者のタッチ操作としては、タップ、フリック、スライド及びドラッグなどの操作がある。タップ操作は、指で表示部121の画面に触れる操作である。フリック操作は、指を払うように表示部121の画面に触れる操作である。スライド操作は、指で表示部121の画面に触れた状態で、当該指を移動させる操作である。ドラッグ操作は、表示部121に表示されるアイコン等の画像を移動させるための操作である。ドラッグ操作は、表示部121に表示された画像を指で触れた後、画像に触れた指を移動させ、その後、画像から指を離す操作である。タッチパネルである操作部122は、操作画面内におけるこれらのタッチ操作に伴う指の移動軌跡を検知信号として出力する。なお、タッチ操作は、使用者の指による操作だけでなく、タッチペン等の道具を用いた操作であってもよい。
【0032】
さらに、操作パネル120は、
図1に示すように、表示部121の画面の外側に配置された操作キー124を有している。操作キー124としては、複合機100の電源を投入するための電源キー、及び種々の実行を中止するキャンセルキーなどがある。このように、本実施形態の操作パネル120は、操作部122を含むタッチパネルディスプレイ123以外に、機械的な操作部を有している。
【0033】
本実施形態では、表示部121は、例えば、
図4に示すタスク選択画面300及び、
図5に示すタスク実行画面350などの各種操作画面を表示可能である。なお、タスク選択画面300及びタスク実行画面350の詳細については、後述する。
【0034】
(制御装置110)
制御装置110は、操作パネル120を含む複合機100の各部を制御する装置である。具体的には、制御装置110は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)111と、メモリ112と、ストレージデバイス113と、を有している。制御装置110は、ストレージデバイス113に格納されている情報に基づいて、複合機100を制御する。
【0035】
ストレージデバイス113は、制御プログラム130を含む各種プログラムと、機能制御用データ131及びUI(User Interface)制御用データ132を含む各種データと、を格納する。制御プログラム130は、CPU111を含んで構成されるコンピュータを制御装置110として機能させるプログラムである。機能制御用データ131は、読取部102、画像形成部103、及び通信部104の制御に使用されるデータであり、各種設定情報、及び処理パラメータなどが含まれる。処理パラメータは、例えば、ゲイン補正、コントラスト補正、ホワイトバランス補正及びガンマ補正などの画像補正処理を実行する際に使用されるパラメータである。
【0036】
各種設定情報には、読取部102、画像形成部103及び通信部104によって実現される、コピー機能、スキャン機能及びプリント機能などのそれぞれの処理条件を規定する設定情報が含まれる。設定情報は、例えば、コピー機能及びプリント機能であれば、用紙サイズ及びカラー設定(例えば白黒コピーかカラーコピーか)などの処理条件を規定する設定情報であり、スキャン機能であれば、読み取り解像度及びカラー設定(例えば白黒読み取りかカラー読み取りか)などの処理条件を規定する設定情報である。設定情報には、初期設定情報に加えて、使用者によって設定される使用者設定情報がある。また、各種設定情報には、使用者が過去に使用した使用者設定情報の履歴なども含まれる。
【0037】
UI制御用データ132には、表示部121が表示する操作画面を構成する各種の画面データと、操作画面に表示する各種の設定項目などを定義した各種のテーブルデータと、が含まれる。ストレージデバイス113は、具体的には、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)及びフラッシュメモリ等の記録装置により実現される。
【0038】
メモリ112は、CPU111が各種プログラムを実行するための作業領域であり、CPU111が処理を実行する際に一時的に各種プログラム又は各種データを記録する。CPU111は、ストレージデバイス113から制御プログラム130を含む各種プログラムをメモリ112に読み出し、メモリ112を作業領域としてプログラムを実行する。
【0039】
制御装置110において、CPU111は制御プログラム130を実行することにより、複合機100を制御する各種の機能を実現する。以下、ハードウェア資源としてのCPU111とソフトウェア資源としての制御プログラム130の協働によって実現される機能構成について説明する。
図3は、CPU111の機能構成を示すブロック図であり、主として、操作パネル120の制御を実現する機能構成を示すブロック図である。
【0040】
図3に示すように、制御装置110において、CPU111は、制御プログラム130を実行することにより、UI制御部141と、機能制御部144として機能する。
【0041】
機能制御部144は、UI制御部141から入力される操作指示に基づいて、機能制御用データを参照しながら、読取部102、画像形成部103及び通信部104を制御する。また、機能制御部144は、読取部102、画像形成部103及び通信部104における処理の実行結果及びステータスなどをUI制御部141に出力する。
【0042】
UI制御部141は、操作パネル120から入力される操作指示を受け付けて、受け付けた操作指示を機能制御部144に出力する。また、UI制御部141は、タッチパネルディスプレイ123を制御する。UI制御部141は、機能構成として、表示制御部142及び操作受付部143を有する。
【0043】
操作受付部143は、タッチパネルディスプレイ123の操作部122が検知する使用者のタッチ操作を含む、操作パネル120から入力される使用者の操作による操作指示を受け付ける。
【0044】
表示制御部142は、機能制御用データ131及びUI制御用データ132を参照して、各種操作画面を、タッチパネルディスプレイ123の表示部121に表示させる制御を行う。
【0045】
表示制御部142は、具体的には、操作受付部143が複合機100の電源を投入する操作を受け付けると、一例として、タスク選択画面300(
図4参照)をトップ画面として表示部121に表示させる。タスク選択画面300は、使用者が複合機100に対して実行させるタスク項目301(
図4参照)を選択操作するための画面である。ここで、タスクとは、複合機100の主要な機能について使用者が処理条件を設定した上で、複合機100に対して実行させる処理である。そして、この処理の内容を示す情報を含む項目をタスク項目301という。例えば、複合機100の主要な機能の1つであるコピー機能の場合は、用紙サイズ及びカラー設定などの処理条件を使用者が設定した上で、複合機100に対して実行させる処理が、コピー機能のタスクであり、このタスクの内容を示す項目がタスク項目301である。スキャン機能の場合についても、同様に、読み取り解像度及びカラー設定などの処理条件を使用者が設定した上で、複合機100に対して実行させる処理が、スキャン機能のタスクであり、このタスクの内容を示す項目がタスク項目301である。
【0046】
このようにタスク及びその内容を示すタスク項目301は、機能の種類と処理条件とに応じて様々な種類がある。タスク選択画面300には、機能の種類及び処理条件が異なる複数のタスク項目301が表示される。タスク選択画面300は、複合機100に対して1つのタスクを実行させる際に、複数のタスク項目301の中から1つのタスク項目301を選択させるための選択画面である。
【0047】
機能制御用データ131の各種設定情報には、優先リスト情報11及び履歴リスト情報12が含まれている。ストレージデバイス113は、優先リスト情報11が記録される優先リスト記録部であり、かつ、履歴リスト情報12が記録される履歴リスト記録部である。優先リスト情報11は、予め設定された複数のタスク項目301を記録した情報である。優先リスト情報11に含まれるタスク項目301には、例えば、実行頻度が高いという理由で予め設定されたタスク項目などがある。優先リスト情報11に含まれるタスク項目301は、製品出荷時に初期設定されていてもよいし、使用者によって設定されてもよい。
【0048】
履歴リスト情報12は、複合機100によって過去に実行されたタスク項目301の履歴を記録した情報である。優先リスト情報11には、各タスク項目301の名称と、並び順などが記録されている。履歴リスト情報12には、各タスク項目301の名称と、各タスク項目301が実行された実行日時などが記録されている。
【0049】
表示制御部142は、優先リスト情報11及び履歴リスト情報12を参照して、優先リスト1及び履歴リスト2を含むタスク選択画面300を生成する。具体的には、表示制御部142は、優先リスト1を生成する際には、優先リスト情報11に含まれる各タスク項目301の名称及び並び順に基づいて、優先リスト1の各タスク項目301を順番に並べて、優先リスト1を生成する。また、表示制御部142は、履歴リスト2を生成する際には、履歴リスト情報12に含まれる各タスク項目301の名称及び実行日時に基づいて、履歴リスト2の各タスク項目301を順番に並べて、履歴リスト2を生成する。そして、表示制御部142は、タスク選択画面300において、優先リスト1と履歴リスト2とを並列的に表示する。
【0050】
この結果、
図4に示すように、表示制御部142は、タスク選択画面300において、予め設定されたタスク項目301のリストである優先リスト1と、複合機100において過去に実行されたタスク項目301の履歴である履歴リスト2とを並列的に表示する。
図4においては、一例として、タスク選択画面300において、優先リスト1が上方に、履歴リスト2が下方に表示される。
【0051】
履歴リスト2のタスク項目301は、履歴リスト情報12に記録されたタスク項目301の実行日時に基づき、時系列で表示される。具体的には、タスク項目301は、一例として、実行日時が新しいタスク項目301から順に、矢印X2方向に向かって表示される。したがって、直近に実行されたタスク項目301が、履歴リスト2の最上部(すなわち、最もX1方向側の位置)に表示される。
【0052】
前述したとおり、優先リスト1又は履歴リスト2に含まれる複数のタスク項目301のそれぞれは、複合機100の主要な4つの機能である、コピー機能、スキャン機能、プリント機能及びファクシミリ機能のいずれかの機能についてのタスク項目である。このように、優先リスト1又は履歴リスト2に登録されるタスク項目301は、複合機100の主要な4つの機能のいずれかに対応する。換言すれば、優先リスト1又は履歴リスト2に登録される機能から、主要な4つの機能以外の複合機100が有する補足的な機能が排除される。そのため、優先リスト1及び履歴リスト2に登録されるタスク項目301は、比較的実行頻度の高い主要な機能に関するものに絞られるため、優先リスト1及び履歴リスト2は使用者にとって使いやすいものになる。なお、優先リスト1又は履歴リスト2に登録される複数のタスク項目301のうちの少なくとも1つには、主要な4つの機能の中でも比較的実行頻度が高いと考えられるコピー機能についてのタスク項目301が含まれていることが好ましい。
【0053】
また、優先リスト1のタスク項目301は使用者によってカスタマイズが可能となっている。具体的には、後述するように、優先リスト1のタスク項目301の並び替え、名称の変更、及び、履歴リスト2からのタスク項目301の追加が可能となっている。
【0054】
また、機能制御部144は、タスク項目301が複合機100で実行される毎に、実行されたタスク項目301のデータを、履歴リスト情報12に追加する。そして、表示制御部142は、履歴リスト情報12が更新された場合は、タスク選択画面300の履歴リスト2を更新する。
【0055】
また、タスク選択画面300では、履歴リスト2のタスク項目301の右側に、登録メニュー9(
図10参照)を表示させるための設定ボタン8が表示される。
【0056】
優先リスト1のタスク項目301の右側には、優先リスト1のタスク項目301であることを示すピン留め表示5と、登録メニュー7(
図7参照)を表示させるための設定ボタン6とが表示される。ピン留め表示5は、他のタスク項目が実行されても表示が更新されないタスク項目301であることを示すものである。
【0057】
本実施形態のタスク選択画面300では、
図4に示すように、タスク項目301として、例えば、「白黒コピー」1a、「カラーコピー」2a、「ファックス」2b及び「スキャン」2c等が表示される。なお、「ファックス」2b及び「スキャン」2cのタスク項目301では、使用者名も表示されている。優先リスト1には、実行頻度の高い「白黒コピー」1aが表示されている。
【0058】
各タスク項目301の左側には、特定の色彩を表示する色彩表示部3が配置される。同じコピー機能である「白黒コピー」1aと「カラーコピー」2aに配置された色彩表示部3では、同じ色彩が表示されている。換言すれば、複数のタスク項目301には、複合機100の主要な4つの機能である、コピー機能、ファックス機能、スキャン機能、及びプリント機能の中から選択される複数の機能についてのタスク項目が含まれており、タスク選択画面300において、タスク項目301には、それぞれの機能毎に異なる色彩が表示される。本実施形態では、同じ機能に対応する複数のタスク項目301を同じ種類のタスク項目301として束ねて、同じ色彩を付与している。どのようなタスク項目301を同じ種類のタスク項目301として束ねるかは、予め設定されている。どのようなタスク項目301を同じ種類のタスク項目301とし、それらに対してどのような色彩を付与するかの情報は、例えば、UI制御用データ132のテーブルデータに記録される。当該データを表示制御部142が参照して、色彩表示部3を表示させる。これにより、色彩表示部3の色彩が決定されて、色彩表示部3が表示される。なお、対応する機能が同じタスク項目301を同じ種類のタスク項目301として束ねる以外の例としては、「使用者」が同じタスク項目301である「ファックス」2b及び「スキャン」2cを同じ種類のタスク項目301とし、これらのタスク項目301に同じ色彩を付与してもよい。また、使用者による設定変更操作により、色彩表示部3の色彩が設定変更できる構成であってもよい。
【0059】
以上のように、タスク選択画面300では、優先リスト1と、履歴リスト2とが、同一のタスク選択画面300上に表示される。
【0060】
なお、タスク選択画面300では、優先リスト1及び履歴リスト2として、使用者毎のリストを表示してもよい。この場合では、表示部121は、例えば、操作部122を介して使用者認証がされることで、認証された使用者の優先リスト1及び履歴リスト2をタスク選択画面で表示する。さらに、この場合では、優先リスト情報11は、使用者毎に紐付けされた優先リスト1に対応する情報であり、使用者毎の優先リスト情報11に含めるタスク項目301は、使用者毎に設定可能とされる。また、履歴リスト情報12は、使用者毎に紐付けされた履歴リスト2に対応する情報であり、使用者毎の履歴リスト情報12に含めるタスク項目301は、使用者毎の履歴に基づいて更新される。
【0061】
タスク選択画面300において優先リスト1又は履歴リスト2に対するスクロール操作を操作部122が検知すると、操作受付部143は、スクロール操作の操作指示を受け付ける。この操作指示は、表示制御部142に入力される。表示制御部142は、入力されたスクロール操作の操作指示に基づいて、
図6に示すように、優先リスト1及び履歴リスト2を一体的にスクロールさせる。当該スクロール操作は、具体的には、矢印X1方向又は矢印X2方向(
図4参照)へのフリック操作である。
【0062】
このように、表示制御部142は、タスク選択画面300において、優先リスト1と履歴リスト2の2つのリストのスクロールを行う際には、優先リスト1と履歴リスト2とを統合した統合リストとして一体的に取り扱う。言い換えると、スクロールの際には、優先リスト1と履歴リスト2とは区別されずに、1つの統合リストとしてスクロールされる。
【0063】
なお、タスク選択画面300では、
図4に示す状態において、優先リスト1のタスク項目301の表示数が減少するX1方向へのみスクロールが可能とされる。したがって、タスク選択画面300では、
図4に示す状態において、X1方向へのフリック操作のみが有効である。優先リスト1及び履歴リスト2をX1方向へスクロールさせた後は、X2方向へのスクロールも可能となる。
【0064】
優先リスト1及び履歴リスト2のスクロールは、フリック操作がなされたX1方向又はX2方向へ優先リスト1及び履歴リスト2を移動させることで、行われる。これにより、表示されていなかったタスク項目301が、タスク選択画面300に順次表示される。なお、
図6では、
図4に示す状態から、優先リスト1及び履歴リスト2におけるタスク項目301の1つ分が矢印X1方向に移動した状態を示している。以上のように、本実施形態では、タスク選択画面300のスクロールにおいて、優先リスト1と履歴リスト2とが一体的にスクロール可能となっている。
【0065】
また、優先リスト1内のタスク項目301には、設定ボタン6が配置されている。表示制御部142は、設定ボタン6の操作に基づいて、優先リスト1からのタスク項目301の削除又はタスク項目301の名称変更の何れか一つ以上を実行可能である。
【0066】
例えば、操作部122が優先リスト1の設定ボタン6に対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)を検知すると、操作受付部143は、設定ボタン6の操作に対する操作指示を受け付ける。操作受付部143が受け付けた操作指示に基づいて、表示制御部142は、
図7に示すように、登録メニュー7を表示させる。登録メニュー7には、タスク項目301の並び替えボタン7a、削除ボタン7b、及び名称変更ボタン7cが配置される。
【0067】
操作部122が並べ替えボタン7aに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)を検知すると、操作受付部143は、並べ替えボタン7aの操作に対する操作指示を受け付ける。操作受付部143が受け付けた操作指示に基づいて、表示制御部142は、表示部121に表示されたタスク選択画面300を並べ替えモードに移行させる。タスク選択画面300が並べ替えモードに移行すると、
図8の矢印Aで示すように、優先リスト1内のタスク項目301の移動操作(具体的にはドラッグ操作)が可能な状態となる。
【0068】
並べ替えモードにおいて、操作部122がタスク選択画面300の優先リスト1内のタスク項目301の移動操作を検知すると、操作受付部143は、移動操作に対する操作指示を受け付ける。操作受付部143が受け付けた操作指示に基づいて、表示制御部142は、優先リスト1内のタスク項目301を移動させることで、タスク項目301の並び順を変更させる。
【0069】
すなわち、操作部122がドラッグ操作を検知すると、表示制御部142は、優先リスト情報11に記録されたタスク項目301の並び順の書き換えを行い、かつ、書き換え後の並び順で優先リスト1を表示させる。なお、表示制御部142は、所定時間が経過すると並べ替えモードを解除し、もとのタスク選択画面300を表示させてもよい。
【0070】
さらに、並べ替えボタン7aとしては、優先リスト1の最上部へタスク項目301を移動する移動指示機能をもたせた並べ替えボタン7a1(
図9参照)を用いてもよい。
図9に示す例では、操作部122が並べ替えボタン7a1に対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)を検知すると、表示制御部142は、並べ替えボタン7a1が操作されたタスク項目301を、優先リスト1の最上部へ移動させて優先リスト1を表示させる。
図9に示す例では、並べ替えモードへ移行せずに、タスク項目301が移動できるため、操作が簡素化される。
【0071】
操作部122が削除ボタン7bに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)を検知すると、表示制御部142は、優先リスト1のタスク項目301を削除する。すなわち、操作部122が削除ボタン7bに対する操作を検知すると、優先リスト情報11から削除指示された1つのタスク項目301が削除され、削除後の優先リスト情報11に基づき表示制御部142が優先リスト1を表示させる。さらに、表示制御部142は、削除された場所を詰めて、優先リスト1及び履歴リスト2を表示させる。すなわち、表示制御部142は、優先リスト1から削除されたタスク項目301の数だけ、履歴リスト2のタスク項目301を増加させて、タスク項目301の数が変更された新たな優先リスト1及び履歴リスト2を表示させる。
【0072】
操作部122が名称変更ボタン7cに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)を検知すると、表示制御部142は、タスク選択画面300を名称入力画面(図示せず)へ移行させる。タスク選択画面300が名称入力画面に移行すると、変更後の新しい名称の入力が可能な状態となる。具体的には、例えば、名称入力画面として、キーボード画面が表示され、キーボードから新しい名称を入力可能とされる。このキーボード画面には、例えば、確定ボタン、キャンセルボタンが設けられる。
【0073】
名称入力画面において、操作部122が新しい名称の入力後に確定操作(具体的には、前述の確定ボタンに対するフリック操作又はタップ操作)を検知すると、表示制御部142は、優先リスト1のタスク項目301の名称を変更させる。すなわち、操作部122が新しい名称の入力後に確定操作を検知すると、表示制御部142によって、優先リスト情報11に記録されたタスク項目301の名称が変更され、変更後のタスク項目301の名称のデータに基づき表示制御部142がタスク項目301を表示させる。
【0074】
このように、優先リスト1内のタスク項目301はユーザによって設定変更が可能である。また、優先リスト1内のタスク項目301は製品出荷時において初期設定されていてもよい。この場合には、例えば、一般的に実行頻度の高いタスク項目301が設定される。初期設定情報は、前述のとおり、優先リスト情報11に記録される。
【0075】
また、履歴リスト2内のタスク項目301には、設定ボタン8が配置されている。操作部122が履歴リスト2の設定ボタン8に対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)を検知すると、表示制御部142は、
図10に示すように、登録メニュー9を表示させる。登録メニュー9には、削除ボタン9a及び移動ボタン9bが配置される。
【0076】
操作部122が削除ボタン9aに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)を検知すると、表示制御部142は、履歴リスト2のタスク項目301を削除する。すなわち、操作部122が削除ボタン9aに対する操作を検知すると、履歴リスト情報12から削除指示された1つのタスク項目301が削除され、削除後の履歴リスト情報12に基づき表示制御部142が履歴リスト2を表示させる。さらに表示制御部142は、削除された場所を詰めて履歴リスト2を表示させる。すなわち、表示制御部142は、履歴リスト2から削除されたタスク項目301に代えて、非表示だったタスク項目301を履歴リスト2に追加して、新たな履歴リスト2を表示させる。
【0077】
操作部122が移動ボタン9bに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)を検知すると、表示制御部142は、履歴リスト2のタスク項目301を優先リスト1に移動させる。すなわち、操作部122が移動ボタン9bに対する操作を検知すると、優先リスト情報11に移動指示されたタスク項目301が追加され、タスク項目301が追加された優先リスト情報11に基づき表示制御部142が新たな優先リスト1を表示する。このとき、移動指示されたタスク項目301が、例えば、優先リスト1の最下部(最もX2方向側の位置)へ追加されるように、優先リスト情報11におけるタスク項目301の並び順が書き換えられる。さらに、優先リスト1へ移動されたタスク項目301のデータは、履歴リスト情報12から削除される。
【0078】
このように、本実施形態では、使用者による移動操作によって、履歴リスト2内のタスク項目を、優先リスト1に移動可能となっている。なお、履歴リスト2から優先リスト1へ移動されたタスク項目301が、削除ボタン7bの操作により、優先リスト1から削除された場合は、履歴リスト2に戻してもよい。
【0079】
操作部122が優先リスト1及び履歴リスト2のタスク項目301に対する選択操作を検知すると、表示制御部142は、タスク実行画面350(
図5参照)を表示部121に表示させる。
【0080】
タスク実行画面350では、各種設定を行うための設定項目と、タスクを実行させるためのスライドボタン10と、が表示される。この設定項目を操作することで、各種の設定が行われる。また、タスク選択画面の上部には、色彩表示部4が配置されている。色彩表示部4は、タスク実行画面350の表示に際して、選択されたタスク項目301の色彩表示部3と同じ色彩が用いられる。
【0081】
なお、
図5に示すタスク実行画面350は、
図4に示すタスク選択画面300において、タスク項目301から「カラーコピー」を選択操作した場合のタスク実行画面350である。
図5に示すタスク実行画面の色彩表示部4では、コピー機能が選択されていることを示すものとして、上記タスク項目301の「カラーコピー」2aの色彩表示部3に表示されているものと同じ色彩が表示される。
【0082】
複合機100による各種機能のタスクの実行を指示する指示操作は、本実施形態においては、タスク実行画面350でのスライドボタン10に対するスライド操作である。操作部122がスライド操作を検知すると、操作受付部143は機能制御部144に対して、タスク選択画面300において選択されたタスク項目301に対応するタスクの実行を指示する。この指示に基づいて、機能制御部144が、読取部102、画像形成部103及び通信部104の各部の動作を制御することにより、タスクが実行される。
【0083】
(本実施形態の作用)
次に、本実施形態の作用の一例について説明する。
図11は、制御装置110によって実行される制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0084】
電源の投入により複合機100が起動されると、CPU111が、ストレージデバイス113から読み出した制御プログラム130を実行する。これにより、CPU111は、UI制御部141及び機能制御部144として機能し、制御処理を開始する。
【0085】
図11に示すように、UI制御部141は、一例として、タスク選択画面300(
図4参照)を、トップ画面として、タッチパネルディスプレイ123の表示部121に表示させる(ステップS301)。具体的には、UI制御部141は、機能制御用データ131に含まれる優先リスト情報11と履歴リスト情報12、及びUI制御用データ132を読み出して、優先リスト1及び履歴リスト2を含むタスク選択画面300を生成する。このタスク選択画面300には、優先リスト1及び履歴リスト2のそれぞれに含まれる複数のタスク項目301が表示される。
【0086】
UI制御部141は、表示部121に表示されたタスク選択画面300に対するタッチ操作の入力を待機する。まず、ステップS302において、UI制御部141は、タスク選択画面300に対するスクロール操作がされたか否かを判定する。使用者は、タスク選択画面300において使用者が所望するタスク項目301が表示されていない場合は、非表示のタスク項目301を表示するために、タッチパネルディスプレイ123を通じて、タスク選択画面300に対するスクロール操作を行う。当該スクロール操作は、一例として、矢印X1方向へのフリック操作である。
【0087】
タスク選択画面300に対するスクロール操作が行われた場合は(ステップS302:YES)は、UI制御部141は、タスク選択画面300をスクロールさせる(ステップS303)。より具体的には、ステップS303において、UI制御部141は、優先リスト1及び履歴リスト2を1つの統合リストとして取り扱い、優先リスト1及び履歴リスト2を一体的にスクロールさせる。例えば、スクロール操作をする場合に、使用者の指がタッチパネルディスプレイ123における優先リスト1及び履歴リスト2のどちらの表示領域に触れたとしても、優先リスト1及び履歴リスト2は一つの統合リストとして取り扱われるため、優先リスト1及び履歴リスト2のどちらもスクロールされる。
【0088】
これにより、例えば、
図4に示すタスク選択画面300において、スクロール方向がX1方向の場合は、優先リスト1の最上部のタスク項目301から非表示になり、代わりに、履歴リスト2の最下部のタスク項目301よりも下方に位置する非表示のタスク項目301が表示領域に進入して表示される。一例として、タスク選択画面300は、
図4に示す状態から
図6に示す状態に変化する。使用者は、こうしたスクロール操作を行ってタスク選択画面300の中から所望のタスク項目301を探す。
【0089】
UI制御部141は、スクロール操作がされない場合(ステップS302:NO)、あるいはステップS303によってスクロール操作が行われた後、スクロール操作が停止された場合に、ステップS304に移行する。
【0090】
ステップS304では、UI制御部141は、優先リスト1の設定ボタン6に対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)がされたか否かを判定する。UI制御部141は、優先リスト1の設定ボタン6が操作された場合(ステップS304:YES)、後述する優先リスト1の編集処理を実行する(ステップS400)。
【0091】
UI制御部141は、優先リスト1の設定ボタン6が操作されない場合には(ステップS304:NO)、履歴リスト2の設定ボタン8に対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)がされたか否かを判定する(ステップS305)。UI制御部141は、履歴リスト2の設定ボタン8に対する操作がされた場合(ステップS305:YES)、後述する履歴リスト2の編集処理を実行する(ステップS500)。
【0092】
UI制御部141は、履歴リスト2の設定ボタン8に対する操作がされない場合には(ステップS305:NO)、ステップS306に移行する。
【0093】
ステップS306において、UI制御部141は、タスク選択画面300内のいずれかのタスク項目301の選択操作がされたか否かを判定する。いずれかのタスク項目301の選択操作がされた場合は(ステップS306:YES)、ステップS600に移行して、選択されたタスク項目301の機能に対応するタスク実行画面350(
図5参照)の表示処理を実行する。ステップS600を実行した後、UI制御部141は、ステップS301に戻って、タッチ操作の入力を待機する。
【0094】
また、ステップS306において、タスク項目301が選択されない場合(ステップS306:NO)は、UI制御部141は、ステップS302に戻り、前述した処理を繰り返す。
【0095】
なお、
図11に示す制御処理は、例えば、複合機100の電源がオフとされた場合に、いずれのステップを実行しているかに関わらず、終了する。
【0096】
(優先リスト1の編集処理)
図12は、制御装置110によって実行される優先リスト1の編集処理(
図11のステップS400)の流れを示すフローチャートである。
【0097】
UI制御部141は、
図12に示すように、優先リスト1の編集処理の実行を開始すると、設定ボタン6が操作されたタスク項目301に登録メニュー7(
図7参照)を表示させる(ステップS401)。登録メニュー7には、並び替えボタン7a、削除ボタン7b、及び名称変更ボタン7cが配置される。
【0098】
次に、UI制御部141は、並び替えボタン7aに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)がされたか否かを判定する(ステップS402)。UI制御部141は、並び替えボタン7aに対する操作がされた場合は(ステップS402:YES)、表示部121に表示されたタスク選択画面を並べ替えモードへ移行させる(ステップS403)。UI制御部141は、ステップS402において、並び替えボタン7aに対する操作がされない場合には(ステップS402:NO)、ステップS410へ移行する。
【0099】
タスク選択画面300が並べ替えモードに移行すると、
図8の矢印Aで示すように、優先リスト1のタスク項目301の移動操作(具体的にはドラッグ操作)が可能な状態となる。
【0100】
次に、UI制御部141は、並べ替えモードにおいて、タスク選択画面300の優先リスト1のタスク項目301の移動操作がされたか否かを判定する(ステップS404)。UI制御部141は、タスク選択画面300の優先リスト1のタスク項目301の移動操作がされた場合(ステップS404:YES)、優先リスト1のタスク項目301を移動させることで、タスク項目301の並び順を変更させる(ステップS405)。UI制御部141は、タスク選択画面300の優先リスト1のタスク項目301の移動操作を検知しない場合は(ステップS404:NO)、ステップS404を繰り返す。
【0101】
ステップS410では、UI制御部141は、削除ボタン7bに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)がされたか否かを判定する(ステップS410)。UI制御部141は、削除ボタン7bに対する操作がされた場合(ステップS410:YES)、優先リスト1のタスク項目301を削除する(ステップS411)。UI制御部141は、削除ボタン7bに対する操作がされない場合には(ステップS410:NO)、ステップS420へ移行する。
【0102】
ステップS420では、UI制御部141は、名称変更ボタン7cに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)がされたか否かを判定する。UI制御部141は、名称変更ボタン7cに対する操作がされた場合(ステップS420:YES)、タスク選択画面300を名称入力画面(図示せず)へ移行させる(ステップS421)。UI制御部141は、名称変更ボタン7cに対する操作がされない場合には(ステップS420:NO)、ステップS402へ戻る。
【0103】
タスク選択画面300が名称入力画面(図示せず)に移行すると、変更後の新しい名称の入力が可能な状態となる。次に、UI制御部141は、名称入力画面において、新しい名称の入力後における確定操作がされたか否かを判定する(ステップS423)。UI制御部141は、当該確定操作がされた場合(ステップS423:YES)、優先リスト1のタスク項目301の名称を変更させる(ステップS424)。なお、CPU111は、当該確定操作を検知しない場合は(ステップS423:NO)、ステップS423を繰り返す。
【0104】
なお、UI制御部141は、
図12に示す編集処理の途中で処理を中止する操作がされた場合は、いずれのステップを実行しているかに関わらず、
図12に示す編集処理を終了する。UI制御部141は、
図12に示す編集処理を終了すると、
図11におけるステップS301へ戻る。
【0105】
なお、
図12のフローチャートにおいて、本実施形態では、ステップS405、ステップS411及びステップS424の各処理が1回終了した後、優先リスト1の編集処理(ステップS400)が終了することになっている。しかし、ステップS405、ステップS411及びステップS424の各処理が1回終了した後、ステップS401に戻り、次の編集指示を待機してもよい。
【0106】
(履歴リスト2の編集処理)
図13は、制御装置110によって実行される履歴リスト2の編集処理(
図11のステップS500)の流れを示すフローチャートである。
【0107】
UI制御部141は、
図13に示すように、履歴リスト2の編集処理の実行を開始すると、設定ボタン8が操作されたタスク項目301に登録メニュー9(
図10参照)を表示させる(ステップS501)。登録メニュー9には、削除ボタン9a及び移動ボタン9bが配置される。
【0108】
次に、UI制御部141は、削除ボタン9aに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)が検知されたか否かを判定する(ステップS502)。UI制御部141は、削除ボタン9aに対する操作が検知された場合(ステップS502:YES)、履歴リスト2のタスク項目301を削除する(ステップS503)。UI制御部141は、削除ボタン9aに対する操作がされない場合には(ステップS502:NO)、ステップS510へ移行する。
【0109】
ステップS510では、UI制御部141は、移動ボタン9bに対する操作(具体的にはフリック操作又はタップ操作)がされたか否かを判定する。UI制御部141は、移動ボタン9bに対する操作が検知された場合(ステップS510:YES)、履歴リスト2のタスク項目301を優先リスト1へ移動させる(ステップS511)。UI制御部141は、移動ボタン9bに対する操作がされない場合には(ステップS510:NO)、ステップS502へ戻る。
【0110】
なお、UI制御部141は、
図13に示す編集処理の途中で理を中止する操作がされた場合は、いずれのステップを実行しているかに関わらず、
図13に示す編集処理を終了する。UI制御部141は、
図13に示す編集処理を終了すると、
図11におけるステップS301へ戻る。
【0111】
なお、
図13のフローチャートにおいて、本実施形態では、ステップS503及びステップS511各処理が1回終了した後、履歴リスト2の編集処理(ステップS500)が終了することになっている。しかし、ステップS503及びステップS511の各処理が1回終了した後、ステップS501に戻り、次の編集指示を待機してもよい。
【0112】
(タスク実行画面350の表示処理)
図14は、制御装置110によって実行されるタスク実行画面350の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0113】
UI制御部141は、
図14に示すように、タスク実行画面350の表示処理の実行を開始すると、タスク実行画面350(
図5参照)を表示させる(ステップS601)。
【0114】
次に、UI制御部141は、選択されたタスク項目に対応するタスクの実行を指示する指示操作(具体的には、スライドボタンに10に対するスライド操作)がされたか否かを判定する(ステップS602)。UI制御部141は、当該指示操作がされた場合(ステップS602:YES)、ステップS604へ移行する。なお、UI制御部141は、当該指示操作がされない場合は(ステップS602:NO)、ステップS602を繰り返す。
【0115】
UI制御部141は、選択されたタスクが実行された場合は、実行されたタスクについてのタスク項目301を履歴リスト2に追加し(ステップS604)、
図14に示すステップS600の処理を終了する。
【0116】
なお、UI制御部141は、
図14に示すステップS600の処理の途中で処理を中止する操作がされた場合は、いずれのステップを実行しているかに関わらず、ステップS600の処理を終了する。UI制御部141は、本処理を終了すると、
図11におけるステップS301へ戻る。
【0117】
(本実施形態の作用効果)
以上のように、本実施形態では、UI制御部141は、タスク選択画面300(
図4参照)において、タスク選択画面300に対するスクロール操作がされた場合(ステップS302:YES)、優先リスト1及び履歴リスト2を一体的にスクロールさせる(ステップS303)。このため、タスク選択画面(
図4参照)において、タスク項目301を選択する際に、優先リスト1をスクロールするか履歴リスト2をスクロールするかの選択をする必要がない。
【0118】
また、本実施形態では、タスク選択画面300において、優先リスト1及び履歴リスト2を矢印X1へスクロールさせていくと、優先リスト1のタスク項目301の表示数が減少し、やがて優先リスト1がタスク選択画面300から消える。これにより、履歴リスト2の表示領域が拡大され、画面全域に履歴リスト2が表示される。したがって、履歴リスト2のタスク項目301の数が増加するので、履歴リスト2からのタスク項目301の選択作業を迅速に行うことができる。また、優先リスト1のタスク項目301の数が多い場合には、スクロールによって画面全域に優先リスト1のタスク項目301を表示させることも可能である。この場合には、優先リスト1からのタスク項目301の選択作業を迅速に行うことができる。
【0119】
このように、優先リスト1と履歴リスト2とを一体的にスクロールさせることにより、優先リスト1及び履歴リスト2のいずれかが表示領域の一部を常に占有し続けることがなくなる。このため、優先リスト1及び履歴リスト2を個別にスクロールさせる従来技術と比べて、優先リスト1及び履歴リスト2の一方の表示領域を増大させることが可能である。
【0120】
また、本実施形態では、タスク選択画面300の複数のタスク項目301は、コピー機能、スキャン機能、プリント機能及びファクシミリ機能のいずれかの機能についてのタスク項目である。優先リスト1及び履歴リスト2に登録されるタスク項目301は、複合機100において比較的実行頻度の高い主要な4つの機能についてのタスク項目に絞られるため、優先リスト1及び履歴リスト2は使用者にとって使いやすいものになる。なお、優先リスト1又は履歴リスト2に登録される複数のタスク項目301のうちの少なくとも1つには、主要な4つの機能の中でも比較的実行頻度が高いと考えられるコピー機能についてのタスク項目301が含まれていることが好ましい。
【0121】
また、本実施形態では、複数のタスク項目301には、異なる機能(一例としてコピー機能、スキャン機能及びプリント機能など)についてのタスク項目301が含まれており、タスク選択画面300において、一例として、各タスク項目301の左側に色彩表示部3が配置されているように、タスク項目301には、それぞれの機能毎に異なる色彩が表示される。このため、実行しようとするタスクの機能を色彩によって直感的に把握できるので、タスクの選択の目印になり、かつ誤操作を防止することができる。
【0122】
本実施形態では、優先リスト1の編集処理(
図12参照)において、優先リスト1のタスク項目301の並び替え、削除又は名称変更が可能となる。このため、使用者が自らの使用形態に応じて、優先リスト1のタスク項目301をカスタマイズでき、操作性を向上させることができる。
【0123】
本実施形態では、優先リスト1内のタスク項目301は初期設定が可能である。このため、製品出荷時等において実行頻度の高いタスク項目301を優先リスト1に含めておくことができる。これにより、使用者によるタスク項目301の設定作業の負担を軽減することができる。
【0124】
本実施形態では、履歴リスト2の編集処理(
図13参照)において、履歴リスト2におけるタスク項目301の優先リスト1への移動、又は削除が可能となる。このため、使用者が自らの使用形態に応じて、優先リスト1及び履歴リスト2のタスク項目301をカスタマイズでき、操作性を向上させることができる。
【0125】
本実施形態では、タスク選択画面のタスク項目301に表示された色彩と同じ色彩がタスク実行画面350に表示される。このため、実行しようとする機能を色彩によって直感的に把握でき、誤操作を防止することができる。
【0126】
また、上記実施形態において、例えば、UI制御部141、表示制御部142、操作受付部143及び機能制御部144といった各種の処理を実行する処理部(Processing Unit)のハードウェア的な構造としては、下記に示す各種のプロセッサ(Processor)を用いることができる。各種プロセッサとしては、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU111に加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なPLD(programmable logic device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
【0127】
また、上記各種処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせなど)で実行してもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などのように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。
【0128】
このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0129】
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
【0130】
また、本開示の技術は、制御装置の制御プログラムに加えて、制御装置の制御プログラムを非一時的に記憶するコンピュータで読み取り可能な記憶媒体(USB:Universal Serial Bus)メモリ又はDVD(Digital Versatile Disc)-ROM(Read Only Memory)など)にもおよぶ。
【0131】
本発明は、前述した実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、前述した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0132】
本実施形態では、情報機器の一例として複合機100を用いたが、これに限られない。情報機器の一例としては、例えば、携帯電話やファクシミリなどの電話回線機器、及び、通信機能を持たない複写機・プリンターなどであってもよく、複合機以外の画像形成装置を用いてもよい。
【0133】
2019年12月27日に出願された日本国特許出願2019-239029の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本開示の技術は、優先リストと履歴リストを一体的にスクロールできるものであり、スクロール領域及び表示できるタスク項目を最大化することができるもので、タスクを迅速に選択することができる。すなわち、情報機器の操作性を高めるものであり、産業上の利用可能性を有するものである。
【符号の説明】
【0135】
1 優先リスト
2 履歴リスト
8 設定ボタン
110 制御装置
142 表示制御部
300 タスク選択画面
301 タスク項目
【手続補正書】
【提出日】2024-07-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示の技術は、優先リスト又は履歴リストに対してスクロール操作がなされた場合に、優先リスト及び履歴リストをスクロール操作がなされた方向へスクロールさせることを目的とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
本開示の技術によれば、優先リスト又は履歴リストに対してスクロール操作がなされた場合に、優先リスト及び履歴リストをスクロール操作がなされた方向へスクロールさせることを目的とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のタスク項目の中から1つのタスク項目を選択させるためのタスク選択画面であり、処理条件が予め設定されたタスク項目のリストである優先リストと、過去に実行されたタスク項目の履歴である履歴リストとを表示するタスク選択画面の表示を制御する表示制御部を備え、
前記表示制御部は、
前記履歴リストのタスク項目が実行されると、実行されたタスク項目を前記履歴リストに追加し、前記履歴リストのタスク項目が実行されても、前記優先リストについては更新せず、
さらに、前記表示制御部は、
予め定められた方向に前記履歴リストと前記優先リストを並べて前記タスク選択画面に表示させ、
前記優先リスト又は前記履歴リストに対してスクロール操作がなされた場合に、前記優先リスト及び前記履歴リストをスクロール操作がなされた方向へスクロールさせる、
制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記優先リストのタスク項目の一つが削除された場合、前記履歴リストのタスク項目の数を増加して表示させる、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、
前記履歴リストのタスク項目の一つが削除された場合、非表示だった履歴リストのタスク項目を新たに表示させる、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、
前記履歴リストのタスク項目に対する操作がなされた場合、当該タスク項目を前記優先リストのタスク項目に追加する、
請求項1ないし3の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、
前記履歴リストのタスク項目に対する操作がなされた場合、当該タスク項目を前記優先リストの最下部に追加する、
請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記タスク項目は、コピー機能、スキャン機能、プリント機能及びファクシミリ機能のいずれかの機能についてのタスク項目である、
請求項1ないし5の何れか1項に記載の制御装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のタスク項目の中から1つのタスク項目を選択させるためのタスク選択画面であり、ユーザの指示で予め設定されているタスク項目のリストである優先リストと、過去に実行されたタスク項目の履歴である履歴リストとを並べて表示するタスク選択画面の表示を制御する表示制御部を備え、
前記表示制御部は、
前記タスク選択画面からタスク項目が選択され、タスクが実行されると、実行されたタスクに基づくタスク項目を前記履歴リストに追加し、前記優先リストには実行されたタスクに基づくタスク項目を追加せず、
さらに、前記表示制御部は、
前記優先リスト又は前記履歴リストに対してスクロール操作がなされた場合に、前記優先リスト及び前記履歴リストをスクロール操作がなされた方向へ一体的にスクロールさせる、
制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記タスク選択画面から前記優先リストのタスク項目の削除の指示を受け付けた場合、削除の指示を受け付けた前記優先リストのタスク項目を削除し、かつ新たなタスク項目を追加した履歴リストを表示させる、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、
前記タスク選択画面から前記履歴リストのタスク項目の削除の指示を受け付けた場合、削除の指示を受け付けた前記履歴リストのタスク項目を削除し、かつ新たなタスク項目を追加した履歴リストを表示させる、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、
前記履歴リストから前記優先リストがある方向に一体的にスクロールされると、前記優先リストのタスク項目の表示の数が減り、前記履歴リストのタスク項目の表示の数が増えるように制御する、
請求項1ないし3の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、
前記履歴リストの上方に前記優先リストを表示させる、
請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、
前記履歴リストのタスク項目について、実行日時の順にタスク項目を表示させ、
前記優先リストのタスク項目について、ユーザの指示に基づく並び順で表示させる、
請求項1ないし5の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、
前記優先リストのタスク項目について、タスク項目の名称の変更を可能とし、前記履歴リストのタスク項目の名称を変更させない、
請求項1ないし6の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、
前記履歴リストのタスク項目を前記優先リストに移動させる指示がされた場合、前記移動を指示された前記履歴リストのタスク項目を前記履歴リストから削除し、新たなタスク項目を追加した履歴リストを表示させる、
請求項1ないし7の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、
前記履歴リストに追加されたタスク項目が選択された場合、前記タスク項目に対応するタスク実行画面を表示させ、
前記タスク実行画面にてタスクを行うための設定項目の操作により、前記設定項目の設定を行う、
請求項1ないし8の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項10】
複数のタスク項目の中から1つのタスク項目を選択させるためのタスク選択画面であり、ユーザの指示で予め設定されているタスク項目のリストである優先リストと、過去に実行されたタスク項目の履歴である履歴リストとを並べて表示するタスク選択画面の表示を制御する表示制御部を備え、
前記表示制御部は、
前記タスク選択画面からタスク項目が選択され、タスクが実行されると、実行されたタスクに基づくタスク項目を前記履歴リストに追加し、前記優先リストには実行されたタスクに基づくタスク項目を追加せず、
さらに、前記表示制御部は、
前記優先リスト又は前記履歴リストに対してスクロール操作がなされた場合に、前記優先リスト及び前記履歴リストをスクロール操作がなされた方向へ一体的にスクロールさせる、制御装置として、コンピュータを機能させるための制御プログラム。