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特開2024-125022電子写真画像形成用キャリア、電子写真画像形成用現像剤、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
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  • 特開-電子写真画像形成用キャリア、電子写真画像形成用現像剤、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125022
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】電子写真画像形成用キャリア、電子写真画像形成用現像剤、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
(51)【国際特許分類】
   G03G 9/113 20060101AFI20240906BHJP
   G03G 9/107 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
G03G9/113 361
G03G9/107 321
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033078
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100116713
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 正己
(72)【発明者】
【氏名】長山 将志
(72)【発明者】
【氏名】竹内 健都
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智美
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 亨
【テーマコード(参考)】
2H500
【Fターム(参考)】
2H500AB01
2H500AB05
2H500CB07
2H500CB08
2H500CB09
2H500CB10
2H500EA44E
2H500EA56E
2H500EA58E
2H500FA04
(57)【要約】
【課題】長期に渡る使用でも、電気抵抗を安定して維持し、帯電特性を安定させることで、長期使用における画像濃度の変動を抑制できる電子写真画像形成用キャリアを提供すること。
【解決手段】芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する被覆層と、からなる電子写真画像形成用キャリアであって、前記被覆層がアンチモンを含有する粒子を含み、前記芯材粒子の表面粗さRzが2.0[μm]以上3.0[μm]以下であることを特徴とする、電子写真画像形成用キャリア。アンチモンを含有する粒子としては、アンチモン粒子又はアンチモンをドープした酸化スズを含有する粒子が好ましい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する被覆層と、からなる電子写真画像形成用キャリアであって、
前記被覆層がアンチモンを含有する粒子を含み、
前記芯材粒子の表面粗さRzが2.0[μm]以上3.0[μm]以下である
ことを特徴とする、電子写真画像形成用キャリア。
【請求項2】
前記アンチモンを含有する粒子が、アンチモン粒子である、請求項1に記載の電子写真画像形成用キャリア。
【請求項3】
前記アンチモンを含有する粒子が、アンチモンをドープした酸化スズ粒子である、請求項1に記載の電子写真画像形成用キャリア。
【請求項4】
前記アンチモンを含有する粒子が、アンチモンをドープした酸化スズ粒子を無機粒子の基体に設けた粒子である、請求項1に記載の電子写真画像形成用キャリア。
【請求項5】
前記無機粒子が酸化アルミニウムである、請求項4に記載の電子写真画像形成用キャリア。
【請求項6】
前記アンチモンを含有する粒子におけるアンチモンが五酸化二アンチモンである、請求項1又は3に記載の電子写真画像形成用キャリア。
【請求項7】
前記電子写真現像用キャリアの見掛密度が、2.0[g/cm]以上2.5[g/cm]以下であることを特徴とする、請求項1又は3に電子写真画像形成用キャリア。
【請求項8】
前記被覆層が、帯電性粒子を含む、請求項1又は3に電子写真画像形成用キャリア。
【請求項9】
前記帯電性粒子が硫酸バリウムである、請求項8に記載の電子写真画像形成用キャリア。
【請求項10】
請求項1又は3に記載の電子写真画像形成用キャリアを含有することを特徴とする、電子写真画像形成用現像剤。
【請求項11】
静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項10に記載の電子写真画像形成用現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項12】
静電潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電させる帯電手段と、前記潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項10に記載の電子写真画像形成用現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
静電潜像担持体と、前記前記潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項10に記載の電子写真画像形成用現像剤を用いて現像する現像部と、前記静電潜像担持体をクリーニングするクリーニング部材を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真における画像形成用キャリア、電子写真画像形成用像剤、画像形成方法、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真法、静電写真法等の画像形成方法においては、一般に、トナーとキャリアとを混合して得られる二成分系現像剤を使用する方法と、キャリアを含まない一成分系現像剤を使用する方法が公知である。
【0003】
二成分系現像方式に使用されるキャリアは、キャリア表面へのトナーのスペント防止、キャリア均一表面の形成、表面酸化防止、感湿性低下の防止、現像剤の寿命の延長、感光体のキャリアによるキズあるいは摩耗からの保護、帯電極性の制御または帯電量の調節等を目的として、適当な材料で被覆等を施すことにより、高耐久性化を図る検討が成されている。
【0004】
特許文献1には、キャリア被覆層中にアンチモンを含むスズの酸化物を含有したキャリアが提案されている。アンチモンをドープした酸化スズは導電性が高く、高い抵抗調整能力を有する優れた抵抗調整剤である。また、抵抗調整能力が高いため、キャリアを所定の電気抵抗にするために必要な処方量を比較的少なくすることが可能であり、そのため、芯材粒子の磁化に起因するキャリア粒子1粒にはたらく磁気モーメントを損ねにくく、現像剤担持体への磁気束縛力を確保できることから、現像剤が現像剤担持体から像担持体へ移る、所謂「キャリア付着」と呼ばれる不具合が発生しにくくなり、画像品質の向上及び像担持体の寿命が長くなるといった利点もある。
【0005】
特許文献2、3にはコート膜中に硫酸バリウムを含み、XPSにより測定した全元素に対するBa/Si比が0.01~0.08であるキャリアが開示されている。特許文献4には硫酸バリウムを基材として使用した実施例も記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のキャリアは、抵抗調整能力が高いが故に、キャリアから脱離した際の抵抗変動が大きく、帯電能力が過剰となりやすいため、長期使用において、前述の画像濃度低下を招きやすい。また、抵抗調整能力が高いために、キャリアの被覆層中の含有量が比較的低くなり、結果として、被覆層中の無機材料の割合が低くなるため、被覆層の強度が低くなり、キャリア同士あるいはトナーとの摩擦や衝突等により、被覆層の削れが発生しやすく、被覆層の削れと共にアンチモンをドープした酸化スズを消失しやすくなることも、前述の抵抗変動、帯電能力の上昇、画像濃度低下を更に加速させる要因となる。
【0007】
特許文献2~4に記載のキャリアは、より高画像面積でトナーを収支させたときのキャリアの帯電能力の低下に対して効果を挙げている。
しかし、これらの効果は、第二の導電性粒子の持つ帯電付与能力を利用しているため、これだけでは、帯電能力の低下抑制には効果があるものの、電気抵抗上昇による帯電の上昇に対する抑制効果は期待できない。
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった。すなわち、長期に渡る使用でも、電気抵抗を安定して維持し、帯電特性を安定させることで、長期使用における画像濃度の変動を抑制できる電子写真画像形成用キャリアを提供することを目的とし、本発明はこれに基づいてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は以下に記載する構成を備えた本発明によって解決することができる。
芯材粒子と前記芯材粒子を被覆する被覆層とからなる電子写真画像形成用キャリアであって、
前記被覆層がアンチモンを含有する粒子を含み、
前記芯材粒子の表面粗さRzが2.0[μm]以上3.0[μm]以下である
ことを特徴とする、電子写真画像形成用キャリア。
【発明の効果】
【0010】
本発明のキャリア用いた二成分現像剤により、長期使用に渡り、電気抵抗を安定して維持し、帯電特性を安定させて、長期使用における画像濃度の変動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施形態の画像形成装置の一例を示す概略図である。
図2図2は、プロセスカートリッジの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった。その結果、芯材粒子と前記芯材粒子を被覆する被覆層とからなる電子写真画像形成用キャリアとして、被覆層中に少なくともアンチモンを含有する粒子を含み、芯材粒子の表面粗さRzが2.0[μm]以上3.0[μm]以下とすることで、長期使用に渡り、電気抵抗を安定して維持し、帯電特性が安定することから、長期使用における画像濃度の変動を抑制することができる電子写真画像形成用キャリアを提供できることを見出した。
【0013】
前述のように、キャリア被覆層中の抵抗調整剤が、現像剤として長期に渡り使用する中で、キャリア同士あるいはトナーとの摩擦や衝突等により脱離すると、キャリアの電気抵抗は上昇する方向に変動する。それに伴い、帯電能力も過剰となり、画像濃度低下といった画像品質の低下を招いてしまう。本発明者らは、この課題に対して鋭意検討を重ね、芯材粒子の表面粗さにより抵抗調整剤を含むキャリア被覆層成分の脱離量が変化し、特に、表面粗さRzの寄与が大きいことを見出した。
【0014】
芯材粒子の表面粗さRzを2.0[μm]以上にすると、長期使用におけるキャリアの電気抵抗上昇を抑制することができる。Rzは、凹部の深さ方向の表面粗さを示す指標であり、Rzを大きくすることで、抵抗調整剤を含むキャリア被覆層成分が、芯材粒子表面の凹部の深い箇所にまで入り込む。凹部に入り込んだキャリア被覆層成分は、キャリア同士あるいはトナーとの摩擦や衝突を受けてもキャリアから脱離しにくい。そのため、長期使用においても抵抗調整剤を失いにくく、キャリアの電気抵抗が上昇しにくくなる。
【0015】
また、この帯電上昇抑制効果は、抵抗調整の効率が高いために脱離量に対して抵抗変動幅が大きく、かつ、被覆層中の含有率が比較的低くなるために被覆層の強度が低くなりやすい、アンチモンを用いた抵抗調整剤使用のキャリアにおいて、特に顕著である
特に、Rzを2.0[μm]以上にすることで、その効果は顕著となる。Rzが2.0[μm]未満であると、キャリア被覆層成分の入り込む容積が小さいため、顕著な効果が得られにくくなる。また、Rzが3.0[μm]より大きいと、芯材の強度が不足して長期使用においてキャリア粒子が破損したり、芯材粒子の一粒あたりの質量が低下するために、磁気モーメントが低下し、キャリア付着が発生しやすくなり、斑点のような異常画像が発生したり像担持体の寿命が短くなったりするといった弊害が発生する。
【0016】
芯材粒子のRzはJIS B0601:2001(ISO1365-1)に規定される表面形状(粗さ曲線)の最大高さRzを意味する。
【0017】
アンチモンは、粒子に含有させるか、もしくはアンチモン自体を粒子として使用することが可能であるが、特に、アンチモンを酸化スズにドープして使用することで、非常に高い抵抗調整能力を得ることができる。
【0018】
前述のように、アンチモンは高い抵抗調整能力を有する優れた抵抗調整材料であるが、一般に、抵抗調整を目的として用いられるアンチモンである三酸化二アンチモンは、人体に対する有害性が指摘されており、好ましく用いられる材料ではない。しかし、三酸化二アンチモンではなく、五酸化二アンチモンを用いると、効率のよい抵抗調整能力を維持しつつ、人体への有害性を低く抑えることができるため、好適である。
【0019】
アンチモン含有粒子は、無機粒子を基体とすることが好ましい。無機粒子を基体とすることで、アンチモン含有粒子が被覆層中で崩れて破片となり被覆層から離脱して抵抗調整能力が失われることを未然に防ぐことができる。
基体とする無機粒子は従来既存もしくは新規の材料を用いることが可能であるが、特に酸化アルミニウムを用いると抵抗調整能力が顕著となるため好ましい。これは、基体粒子表面の導電処理との相性が良く、処理効果が効率的に機能するためと考えられる。
【0020】
本発明のキャリアは、見掛密度が2.0[g/cm]以上2.5[g/cm]以下であることが好ましい。
キャリアの見掛密度はキャリア一粒あたりの質量と密接な関係があり、見掛密度が小さいキャリアは、キャリア一粒あたりの質量も小さくなる。キャリア一粒あたりの質量が小さいと、キャリア一粒あたりの磁気モーメントが小さくなることから、キャリア付着が発生しやすくなり、特に、キャリアの見掛密度が2.0[g/cm]より小さいと、キャリア付着の発生が顕著となる。見掛密度が大きいと、ある既定の量のトナーを現像剤が現像領域へ搬送する際に、現像領域でのキャリアの空間占有率が低くなる。キャリアの空間占有率が低いと、現像領域内での現像剤のバルクの電気抵抗が高くなり、現像剤担持体と像担持体の間の電荷の移動に不具合が生じ、所謂「ゴースト」と呼ばれる異常画像を発生させやすくなる。特に、キャリアの見掛密度が2.5[g/cm]より高いと、ゴーストの発生が顕著となる。キャリアの見掛密度は、JIS-Z2504:2000により測定した。
【0021】
本発明の電子写真画像形成用キャリアは、前記のアンチモン含有粒子以外に無機粒子を含有することができる。アンチモン含有粒子以外に含有させる無機粒子としては、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
前記のアンチモン含有粒子以外に含有させる無機粒子として、帯電性粒子を含有させると、その帯電付与機能により、高画像面積でトナーを収支させたときのキャリアの帯電能力の低下を抑えることができ、帯電低下に伴うトナー飛散や地汚れといった異常の発生を抑制することができる。
【0023】
ここで言う帯電性粒子とは、イオン化ポテンシャルが比較的低い粒子を指し、より具体的には、酸化アルミニウム粒子(住友化学株式会社製 AA-03)よりもイオン化ポテンシャルが低い粒子を指す。好適な材料としては、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイトが挙げられ、特に好適な材料としては硫酸バリウムが挙げられる。イオン化ポテンシャルの測定は住友重機械工業社製 PYS-202にて実施できる。
【0024】
帯電性粒子として硫酸バリウムを用いる場合、硫酸バリウムは単体であることが好ましい。硫酸バリウムはキャリア被覆層表面に存在してトナーと接触することで帯電付与効果を発揮するが、硫酸バリウムが単体でない場合、トナーとの接触確率が低下し、帯電付与効果を最大限に発揮できなくなる。
【0025】
本発明のキャリアに用いる芯材粒子は、電子写真用二成分キャリアとして公知のものから適宜選択することができる。
例としては、鉄、コバルト等の強磁性金属、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、各種合金や化合物、これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn-Mg系フェライト、Mn-Mg-Srフェライトが好ましい。
【0026】
本発明において使用されるキャリアの芯材の体積平均粒径は特に制限するものではないが、キャリア付着、キャリア飛散防止の点から、体積平均粒径が20μm以上であるものが好ましく、キャリアスジ等の異常画像発生を防止して、画像品質の低下を防止する観点から、100μm以下のものが好ましく、特に、20μm~60μmのものを用いることで、近年の高画質化に対して、より好適に応えることができる。なお、体積平均粒径は、例えば、マイクロトラック社製 MT3000IIシリーズを用いて測定することができる。
【0027】
本発明のキャリアは、例えば、前記樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材粒子の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより製造することができる。前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法などが挙げられる。
【0028】
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブ、ブチルアセテート、合成イソパラフィン系炭化水素などが挙げられる。
【0029】
前記焼付の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよい。
前記焼付の装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉、マイクロウエーブを備えた装置などが挙げられる。
【0030】
前記被覆層の平均厚みは、0.1μm以上1.0μm以下が好ましく、0.1μm以上0.9μm以下がさらに好ましい。
ここで、前記被覆層の平均厚みは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面を観察して測定することができる。
【0031】
キャリアの被覆樹脂としてはシリコーン樹脂、アクリル樹脂、またはこれらを併用して使用することができる。これは、アクリル樹脂は接着性が強く脆性が低いので耐磨耗性に非常に優れた性質を持つが、その反面、表面エネルギーが高いため、スペントし易いトナーとの組み合わせでは、トナー成分スペントが蓄積することによる帯電量低下など不具合が生じる場合がある。その場合、表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるシリコーン樹脂を併用することで、この問題を解消することができる。しかし、シリコーン樹脂は接着性が弱く脆性が高いので、耐磨耗性が悪いという弱点も有するため、この2種の樹脂の性質をバランス良く得ることが重要であり、これによりスペントがし難く耐摩耗性も有する被覆膜を得ることが可能となる。これは、シリコーン樹脂は表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるためである。
【0032】
本明細書でいうシリコーン樹脂とは、一般的に知られているシリコーン樹脂全てを指し、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコンや、アルキド、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂などが挙げられるが、これに限るものではない。例えば、市販品としてストレートシリコン樹脂としては、信越化学製のKR271、KR255、KR152、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2400、SR2406、SR2410等が挙げられる。この場合、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。さらに、変性シリコーン樹脂としては、信越化学製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
【0033】
縮重合触媒としては、チタン系触媒、スズ系触媒、ジルコニウム系触媒、アルミニウム系触媒が揚げられるが、本発明では、これら各種触媒のうち、優れた結果を齎らすチタン系触媒の中でも、特にチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)が触媒として最も好ましい。これは、シラノール基の縮合反応を促進する効果が大きく、且つ触媒が失活しにくいためであると考えられる。
【0034】
本明細書でいうアクリル樹脂とは、アクリル成分を有する樹脂全てを指し、特に限定するものではない。また、アクリル樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分を少なくとも1つ以上同時に用いることも可能である。ここでいう架橋反応する他成分とは、例えばアミノ樹脂、酸性触媒などが挙げられるが、これに限るものではない。ここでいうアミノ樹脂とはグアナミン、メラミン樹脂等を指すが、これらに限るものではない。また、ここでいう酸性触媒とは、触媒作用を持つもの全てを用いることができる。例えば、完全アルキル化型、メチロール基型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型等の反応性基を有するものであるが、これらに限るものではない。
【0035】
また、被覆層は、アクリル樹脂とアミノ樹脂の架橋物を含有することがさらに好ましい。これにより、適度な弾性を維持したまま、被覆層同士の融着を抑制することができる。
アミノ樹脂としては、特に限定されないが、キャリアの帯電付与能力を向上させることができるため、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。また、適度にキャリアの帯電付与能力を制御する必要がある場合には、メラミン樹脂及び/又はベンゾグアナミン樹脂と、他のアミノ樹脂を併用してもよい。
【0036】
アミノ樹脂と架橋し得るアクリル樹脂としては、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有するものが好ましく、ヒドロキシル基を有するものがさらに好ましい。これにより、芯材粒子や導電性粒子との密着性をさらに向上させることができ、導電性粒子の分散安定性も向上させることができる。このとき、アクリル樹脂は、水酸基価が10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上がさらに好ましい。
【0037】
本発明において、被覆層用組成物は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。これにより、導電性粒子を安定に分散させることができる。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、r-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、r-(2-アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、r-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-r-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、r-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、r-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r-クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r-アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r-クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3-ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
シランカップリング剤の市販品としては、AY43-059、SR6020、SZ6023、SH6026、SZ6032、SZ6050、AY43-310M、SZ6030、SH6040、AY43-026、AY43-031、sh6062、Z-6911、sz6300、sz6075、sz6079、sz6083、sz6070、sz6072、Z-6721、AY43-004、Z-6187、AY43-021、AY43-043、AY43-040、AY43-047、Z-6265、AY43-204M、AY43-048、Z-6403、AY43-206M、AY43-206E、Z6341、AY43-210MC、AY43-083、AY43-101、AY43-013、AY43-158E、Z-6920、Z-6940(東レ・シリコーン社製)等が挙げられる。
【0038】
シランカップリング剤の添加量は、シリコーン樹脂に対して、0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。シランカップリング剤の添加量が0.1質量%未満であると、芯材粒子や導電性粒子とシリコーン樹脂の接着性が低下して、長期間の使用中に被覆層が脱落することがあり、10質量%を超えると、長期間の使用中にトナーのフィルミングが発生することがある。
【0039】
本発明の現像剤は、本発明のキャリア及びトナーを有する。
トナーは結着樹脂を含有し、モノクロトナー、カラートナー、白色トナー及び透明トナーのいずれであってもよい。本発明のキャリアは、カーボンブラックによるトナーの汚染を抑制することを目的の一つとしているが、その効果は、カラートナー、特にイエロートナー、もしくは白色トナー、透明トナーと組み合わせた現像剤として利用する際に顕著である。
【0040】
定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、トナー粒子は、離型剤を含有してもよい。このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明のキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明の現像剤は、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。
【0041】
トナーは、粉砕法、重合法等の公知の方法を用いて製造することができる。例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性をさらに向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
【0042】
このとき、トナー材料を混練する装置としては、特に限定されないが、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサー、KTK型2軸押出し機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出し機(東芝機械社製)、2軸押出し機(KCK社製)、PCM型2軸押出し機(池貝鉄工社製)、KEX型2軸押出し機(栗本鉄工所社製)等の連続式の2軸押出し機、コ・ニーダ(ブッス社製)等の連続式の1軸混練機等が挙げられる。
【0043】
また、冷却した溶融混練物を粉砕する際には、ハンマーミル、ロートプレックス等を用いて粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機、機械式の微粉砕機等を用いて微粉砕することができる。なお、平均粒径が3~15μmとなるように粉砕することが好ましい。
さらに、粉砕された溶融混練物を分級する際には、風力式分級機等を用いることができる。なお、母体粒子の平均粒径が5~20μmとなるように分級することが好ましい。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
【0044】
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリp-スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体;スチレン-p-クロロスチレン共重合体、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン-α-クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0045】
圧力定着用の結着樹脂としては、特に限定されないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン;エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸エステル共重合体、エチレン-塩化ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体;エポキシ樹脂、ポリエステル、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0046】
着色剤(顔料又は染料)としては、特に限定されないが、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等の緑色顔料;カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等の黒色顔料、酸化チタン等の白色顔料等が挙げられ、二種以上を併用してもよく、透明トナーの場合は使用しなくてもよい。
【0047】
離型剤としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナウバワックス、エステルワックス等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0048】
また、トナーは、帯電制御剤をさらに含有してもよい。帯電制御剤としては、特に限定されないが、ニグロシン;炭素数が2~16のアルキル基を有するアジン系染料);C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等の塩基性染料;これらの塩基性染料のレーキ顔料;C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩;ジブチル、ジオクチル等のジアルキルスズ化合物;ジアルキルスズボレート化合物;グアニジン誘導体;アミノ基を有するビニル系ポリマー、アミノ基を有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂;モノアゾ染料の金属錯塩;サルチル酸;ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体;スルホン化した銅フタロシアニン顔料;有機ホウ素塩類;含フッ素4級アンモニウム塩;カリックスアレン系化合物等が挙げられるが、二種以上併用してもよい。なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好ましい。
【0049】
外添剤としては、特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子、ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05μm~1μmのポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、表面が疎水化処理されているシリカ、酸化チタン等の金属酸化物粒子が好ましい。さらに、疎水化処理されているシリカ及び疎水化処理されている酸化チタンを併用し、疎水化処理されているシリカよりも疎水化処理されている酸化チタンの添加量を多くすることにより、湿度に対する帯電安定性に優れるトナーが得られる。
【0050】
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、該潜像担持体を帯電させる帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有しており、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなるものであり、現像剤として本発明の現像剤を用いるものである。
【0051】
(トナー収容ユニット)
本発明におけるトナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナーを収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えばトナー収容容器、現像器、プロセスカートリッジ等があげられる。
トナー収容容器とは、トナーを収容した容器をいう。
現像器は、トナーを収容し現像する手段を有するものをいう。
プロセスカートリッジとは、少なくとも像担持体と現像手段とを一体とし、トナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、クリーニング手段のから選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
【0052】
(画像形成装置)
次に、本発明の画像形成装置により画像を形成する方法を実施する一の態様について、
図1を参照しながら説明する。本実施形態の画像形成装置としては、プリンターが例として示されているが、画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、複合機等のトナーを用いて画像を形成することが可能であれば、特に限定されない。
画像形成装置は、給紙部210と、搬送部220と、作像部230と、転写部240と、定着器250とを備えている。
給紙部210は、給紙される紙Pが積載された給紙カセット211と、給紙カセット211に積載された紙Pを一枚ずつ給紙する給紙ローラ212を備えている。
【0053】
搬送部220は、給紙ローラ212により給紙された紙Pを転写部240の方向へ搬送するローラ221と、ローラ221により搬送された紙Pの先端部を挟み込んで待機し、紙を所定のタイミングで転写部240に送り出す一対のタイミングローラ222と、カラートナー像が定着した紙Pを排紙トレイ224に排出する排紙ローラ223を備えている。
【0054】
作像部230は、所定の間隔をおいて、図中、左方から右方に向かって順に、イエロートナーを有した現像剤を用いて画像を形成する画像形成ユニットYと、シアントナーを有した現像剤を用いる画像形成ユニットCと、マゼンタトナーを有した現像剤を用いる画像形成ユニットMと、ブラックトナーを有した現像剤を用いる画像形成ユニットKと、露光器233を備えている。
なお、画像形成ユニット(Y,C,M,K)のうち、任意の画像形成ユニットを示す場合には、画像形成ユニットという。
【0055】
また、現像剤は、トナーとキャリアを有する。4つの画像形成ユニット(Y,C,M,
K)は、それぞれに用いられる現像剤が異なるのみで、機械的な構成は実質的に同一である。
【0056】
転写部240は、駆動ローラ241及び従動ローラ242と、駆動ローラ241の駆動に伴い、図中、反時計回りに回転することが可能な中間転写ベルト243と、中間転写ベルト243を挟んで、感光体ドラム231に対向して設けられた一次転写ローラ(244Y,244C,244M,244K)と、トナー像の紙への転写位置において中間転写ベルト243を挟んで対向して設けられた二次対向ローラ245及び二次転写ローラ246を備えている。
【0057】
定着器250は、ヒータが内部に設けられており、紙Pを加熱する定着ベルト251と、該定着ベルト251に対して回転可能に加圧することによりニップを形成する加圧ローラ252とを備えている。これにより、紙P上のカラートナー像に熱と圧力が印加されて、カラートナー像が定着する。カラートナー像が定着した紙Pは、排紙ローラ223により排紙トレイ224に排紙され、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0058】
(プロセスカートリッジ)
本発明に関するプロセスカートリッジは、各種画像形成装置に着脱可能に成型されており、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、静電潜像担持体上に担持された静電潜像を本発明の現像剤で現像してトナー像を形成する現像手段を少なくとも有する。なお、本発明のプロセスカートリッジは、必要に応じて、他の手段をさらに有していてもよい。
【0059】
前記現像手段としては、本発明の現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤収容部内に収容された現像剤を担持するとともに搬送する現像剤担持体を少なくとも有する。なお、現像手段は、担持する現像剤の厚さを規制するため規制部材等をさらに有してもよい。
【0060】
図2に、本発明に関するプロセスカートリッジの一例を示す。プロセスカートリッジ110は、感光体ドラム10、コロナ帯電器58、現像器40、転写ローラ80及びクリーニング装置90を有する。
【実施例0061】
以下、本発明を実施例および比較例を挙げて説明する。なお、本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。また、以下において「部」は質量部を、「%」は質量%を表す。
【0062】
[トナーの作製]
(結着樹脂合成例1)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応し、さらに10mmHg~15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。
【0063】
次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート188部と2時間反応を行ない[イソシアネート含有プレポリマー(P1)]を得た。
次いで[イソシアネート含有プレポリマー(P1)]267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000の[ウレア変性ポリエステル(U1)]を得た。
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10mmHg~15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていない[ポリエステル(E1)]を得た。
【0064】
[ウレア変性ポリエステル(U1)]200部と変性されていない[ポリエステル(E1)]800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、[結着樹脂(B1)]の酢酸エチル/MEK溶液を得た。
一部減圧乾燥し、[結着樹脂(B1)]を単離した。
【0065】
(ポリエステル樹脂Aの合成例)
・テレフタル酸 60部
・ドデセニル無水コハク酸 25部
・無水トリメリット酸 15部
・ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド 70部
・ビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド 50部
上記組成物を、温度計、攪拌器、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた容量1Lの4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性雰囲気下に保った状態で昇温し、次いで0.05gのジブチルスズオキシドを加えて温度を200℃に保って反応させて[ポリエステル樹脂A]を得た。
【0066】
(マスターバッチ作成例1)
・顔料:C.I.Pigment Blue15:3 40部
・結着樹脂:ポリエステル樹脂A 60部
・水 30部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ-ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、[マスターバッチ(M1)]を得た。
【0067】
(トナー製造例A)
ビーカー内に前記の[結着樹脂(B1)]の酢酸エチル/MEK溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、[マスターバッチ(M1)]8部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーにて12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させ、トナー材料液を用意した。
ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。
次いで、60℃に昇温し、TK式ホモミキサーにて12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。
ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、[母体トナー粒子A]を得た。
【0068】
[母体トナー粒子A]100部に、疎水性シリカ1.0部と、疎水化酸化チタン1.0部をヘンシェルミキサーにて混合して、[トナーA]を得た。
トナー粒径を、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTA2」を用い、アパーチャ径100μmで測定したところ、[トナーA]は体積平均粒径(Dv)=6.2μm、個数平均粒径(Dn)=5.1μmであった。
【0069】
[キャリアの作製]
(キャリア製造例1)
<芯材1>
・Mn-Mg-Srフェライト
平均粒径:36μm、Rz:2.1μm、芯材の見掛密度:2.5g/cm
<コート液1>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20[%]) 200部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40[%]) 2000部
・アミノシラン(固形分濃度:100[%]) 30部
・導電性粒子(アンチモン) 1500部
・トルエン 6000部
【0070】
コート液1の各材料をホモミキサーにて10分間分散し、被覆層形成液を調合した。
コート液1の樹脂層形成液を芯材表面に厚みが0.4μmとなるようにスピラコーター(岡田精工社製)により60℃の雰囲気下で30g/minの割合で芯材1に塗布し、乾燥させた。層厚の調整は液量によって行なった。得られたキャリアを、電気炉中にて160℃で1時間放置して焼成し、冷却後に目開き100μmの篩を用いて解砕して、[キャリア1]を得た。
【0071】
(キャリア製造例2)
<芯材2>
・Mn-Mg-Srフェライト
平均粒径:36μm、Rz:2.9μm、芯材の見掛密度:2.2g/cm
芯材を[芯材2]にしたこと以外は製造例1と同様にして[キャリア2]を得た。
[キャリア2]の電気抵抗は[キャリア1]と同じであった。
【0072】
(キャリア製造例3)
<芯材3>
・Mn-Mg-Srフェライト
平均粒径:36μm、Rz:1.9μm、芯材の見掛密度:2.5g/cm
芯材を[芯材3]にしたこと以外は製造例1と同様にして[キャリア3]を得た。
[キャリア3]の電気抵抗は[キャリア1]と同じであった。
【0073】
(キャリア製造例4)
<芯材4>
・Mn-Mg-Srフェライト
平均粒径:36μm、Rz:3.1μm、芯材の見掛密度:2.2g/cm
芯材を[芯材4]にしたこと以外は製造例1と同様にして[キャリア4]を得た。[キャリア4]の電気抵抗は[キャリア1]と同じであった。
【0074】
(キャリア製造例5)
<芯材5>
・Mn-Mg-Srフェライト
平均粒径:36μm、Rz:2.3μm、芯材の見掛密度:2.3g/cm
<コート液2>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20[%]) 200部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40[%]) 2000部
・アミノシラン(固形分濃度:100[%]) 30部
・導電性粒子(リンドープ酸化スズ) 1300部
・トルエン6000部
芯材を[芯材5]、被覆層形成液を[コート液2]にしたこと以外は製造例1と同様にして[キャリア5]を得た。導電性粒子の処方量は、製造直後のキャリアの電気抵抗が[キャリア1]と同じとなるように調整した。
【0075】
(キャリア製造例6)
<コート液3>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20[%]) 200部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40[%]) 2000部
・アミノシラン(固形分濃度:100[%]) 30部
・導電性粒子(アンチモンドープ酸化スズ) 1100部
・トルエン 6000部
被覆層形成液を[コート液3]にしたこと以外は製造例5と同様にして[キャリア6]を得た。導電性粒子の処方量は、製造直後のキャリアの電気抵抗が[キャリア1]と同じとなるように調整した。
【0076】
(キャリア製造例7)
<コート液4>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20[%]) 200部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40[%]) 2000部
・アミノシラン(固形分濃度:100[%]) 30部
・導電性粒子(五酸化二アンチモンドープ酸化スズ) 1100部
・トルエン 6000部
被覆層形成液を[コート液4]にしたこと以外は製造例5と同様にして[キャリア7]を得た。導電性粒子の処方量は、製造直後のキャリアの電気抵抗が[キャリア1]と同じとなるように調整した。
【0077】
(キャリア製造例8)
<コート液5>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20[%]) 200部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40[%]) 2000部
・アミノシラン(固形分濃度:100[%]) 30部
・導電性粒子(五酸化二アンチモンドープ酸化スズ被覆酸化チタン) 1200部
・トルエン 6000部
被覆層形成液を[コート液5]にしたこと以外は製造例5と同様にして[キャリア7]を得た。導電性粒子の処方量は、製造直後のキャリアの電気抵抗が[キャリア1]と同じとなるように調整した。
【0078】
(キャリア製造例9)
<コート液6>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20[%]) 200部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40[%]) 2000部
・アミノシラン(固形分濃度:100[%]) 30部
・導電性粒子(五酸化二アンチモンドープ酸化スズ被覆酸化アルミニウム)1200部
・トルエン 6000部
被覆層形成液を[コート液6]にしたこと以外は製造例5と同様にして[キャリア7]を得た。導電性粒子の処方量は、製造直後のキャリアの電気抵抗が[キャリア1]と同じとなるように調整した。
【0079】
(キャリア製造例10)
<芯材6>
・Mn-Mg-Srフェライト
平均粒径:36μm、Rz:2.1μm、芯材の見掛密度:2.6g/cm
芯材を[芯材6]にしたこと以外は製造例9と同様にして[キャリア10]を得た。キャリアの電気抵抗は[キャリア1]と同じであった。
【0080】
(キャリア製造例11)
<芯材7>
・Mn-Mg-Srフェライト
平均粒径:36μm、Rz:2.9μm、芯材の見掛密度:1.9g/cm
芯材を[芯材7]にしたこと以外は製造例9と同様にして[キャリア11]を得た。キャリアの電気抵抗はキャリア1と同じであった。
【0081】
(キャリア製造例12)
<コート液7>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20[%]) 200部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40[%]) 2000部
・アミノシラン(固形分濃度:100[%]) 30部
・導電性粒子(五酸化二アンチモンドープ酸化スズ被覆酸化アルミニウム)1250部
・帯電性粒子(ハイドロタルサイト) 400部
・トルエン 6000部
被覆層形成液を[コート液7]にしたこと以外は製造例5と同様にして[キャリア12を得た。導電性粒子の処方量は、製造直後のキャリアの電気抵抗が[キャリア1]と同じとなるように調整した。
【0082】
(キャリア製造例13)
<コート液8>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20[%]) 200部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40[%]) 2000部
・アミノシラン(固形分濃度:100[%]) 30部
・導電性粒子(五酸化二アンチモンドープ酸化スズ被覆酸化アルミニウム) 1250部
・帯電性粒子(硫酸バリウム) 400部
・トルエン 6000部
被覆層形成液を[コート液8]にしたこと以外は製造例5と同様にして[キャリア13]を得た。導電性粒子の処方量は、製造直後のキャリアの電気抵抗が[キャリア1]と同じとなるように調整した。
キャリア製造例1~13のキャリアを表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
[実施例]
(実施例1)
トナー製造例で得た[トナーA]を7部と、キャリア製造例1で得た[キャリア1]を93部用い、ミキサーで10分攪拌して[現像剤1]を作成した。
市販のデジタルフルカラープリンター(株式会社リコー製、imagio IM C6000)改造機に現像剤をセットし、初期剤での評価を実施した。また、画像面積率5%の文字チャートを10万枚、画像面積率20%の画像チャートを10万枚の、計20万枚の画像を出力し、経時剤の評価を行なった。
【0085】
<経時画像濃度安定性>
初期剤と経時剤のそれぞれにおいて、ベタ画像を出力し、画像濃度をX-Rite(アムテック株式会社製 X-Rite 938 D50)にて測定した。具体的には、現像剤をセットした直後の画像をX-Riteにより測定した画像濃度値「ID」と、20万枚出力後に出力した画像の画像濃度値「ID‘」を用いて、次式によりΔIDを求め、以下の評価基準で評価した。「E」は実用上許容できないレベルである。
ΔID=ID-ID’
ID=初期値
ID’=20万枚画像出力後
【0086】
(評価基準)
A : ΔID≦0.10
B : 0.10<ΔID≦0.15
C : 0.15<ΔID≦0.22
D : 0.22<ΔID≦0.30
E : 0.30<ΔID
【0087】
<キャリア付着>
初期剤と経時剤のそれぞれにおいて、A3紙にてベタ画像及び副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像パターンの画像を出力し、ベタ画像上及び2ドットラインのライン間に付着したキャリアによって発生する白抜けの個数を目視で観察し、ランクにて評価を行なった。「E」は実用上許容できないレベルである。
(評価基準)
A:0個
B:1~2個
C:3~6個
D:7~10個
E:11個以上
【0088】
<ゴースト>
初期剤においてベタ画像を出力し、画像先端と、現像ローラ1周分後方の画像濃度の差を目視にて観察してランク評価を行なった。
(評価基準)
A:非常に良好
B:良好
C:許容
D:実用上許容できないレベル
【0089】
(実施例2~9、比較例1~3)
キャリアとして、[キャリア2]~[キャリア13]を用い、[現像剤2]~[現像剤13]としたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
各実施例、比較例に用いた現像剤のキャリア及び評価結果を表2に示す。
【0090】
【表2】
【0091】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
(1)芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する被覆層と、からなる電子写真画像形成用キャリアであって、
前記被覆層がアンチモンを含有する粒子を含み、
前記芯材粒子の表面粗さRzが2.0[μm]以上3.0[μm]以下である
ことを特徴とする、電子写真画像形成用キャリア。
(2)前記アンチモンを含有する粒子が、アンチモン粒子である、上記(1)に記載の電子写真画像形成用キャリア。
(3)前記アンチモンを含有する粒子が、アンチモンをドープした酸化スズ粒子である、上記(1)に記載の電子写真画像形成用キャリア。
(4)前記アンチモンを含有する粒子が、アンチモンをドープした酸化スズ粒子を無機粒子の基体に設けた粒子である、上記(1)に記載の電子写真画像形成用キャリア。
(5)前記無機粒子が酸化アルミニウムである、上記(4)に記載の電子写真画像形成用キャリア。
(6)前記アンチモンを含有する粒子におけるアンチモンが五酸化二アンチモンである、上記(1)又は(3)に記載の電子写真画像形成用キャリア。
(7)前記電子写真現像用キャリアの見掛密度が、2.0[g/cm]以上2.5[g/cm]以下であることを特徴とする、上記(1)又は(3)に電子写真画像形成用キャリア。
(8)前記被覆層が、帯電性粒子を含む、上記(1)又は(3)に電子写真画像形成用キャリア。
(9)前記帯電性粒子が硫酸バリウムである、上記(8)に記載の電子写真画像形成用キャリア。
(10)上記(1)又は(3)に記載の電子写真画像形成用キャリアを含有することを特徴とする、電子写真画像形成用現像剤。
(11)静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上記(10)に記載の電子写真画像形成用現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
(12)静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上記(10)に記載の電子写真画像形成用現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
(13)静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を上記(10)に記載の電子写真画像形成用現像剤を用いて現像する現像部と、前記静電潜像担持体をクリーニングするクリーニング部材を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【符号の説明】
【0092】
10 感光体ドラム
40 現像器
58 コロナ帯電器
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
110 プロセスカートリッジ
210 給紙部
211 給紙カセット
212 給紙ローラ
220 搬送部
221 ローラ
222 タイミングローラ
223 排紙ローラ
224 排紙トレイ
230 作像部
233 露光器
240 転写部
241 駆動ローラ
242 従動ローラ
243 中間転写ベルト
244 一次転写ローラ
245 二次対向ローラ
246 二次転写ローラ
250 定着器
251 定着ベルト
252 加圧ローラ
L 露光
P 紙
【先行技術文献】
【特許文献】
【0093】
【特許文献1】特開2007‐248614号公報
【特許文献2】特許5534409号
【特許文献3】特開2011-209678号
【特許文献4】特開2006-079022号
図1
図2