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特開2024-126135電力システム、推定装置、及び推定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126135
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】電力システム、推定装置、及び推定方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20240912BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
H02J13/00 311A
H02J1/00 301Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034329
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】可知 純夫
(72)【発明者】
【氏名】阿部 飛鳥
【テーマコード(参考)】
5G064
5G165
【Fターム(参考)】
5G064AA01
5G064AA04
5G064AC05
5G064AC09
5G064CA12
5G064CB08
5G064CB10
5G064DA03
5G064DA11
5G165DA07
5G165EA02
5G165EA03
5G165LA01
5G165LA02
5G165LA03
(57)【要約】
【課題】複数の電源コンバータが接続された直流の電線路の線路抵抗を算出する。
【解決手段】推定装置は、入力された電力を変換する電力変換部からの出力をπ分岐して直流の電線路に接続され、電力を供給する電力要素から入力された電力を変換して前記電線路へ出力する電源コンバータ、及び二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続され、前記電線路から入力された電力を変換して負荷へ出力する負荷コンバータと通信を行う推定装置であって、前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得する取得部と、前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する算出部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流の電線路と、
電力を供給する電力要素から入力された電力を変換して前記電線路へ出力する電源コンバータと、
前記電線路から入力された電力を変換して負荷へ出力する負荷コンバータと、
前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータと通信を行う推定装置と、
を有し、
前記電源コンバータは、入力された電力を変換する電力変換部からの出力をπ分岐して前記電線路に接続され、
前記負荷コンバータは、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続され、
前記推定装置は、
前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得する取得部と、
前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する算出部と、
を備える電力システム。
【請求項2】
T分岐で前記電線路に接続された二つの電源コンバータと、
T分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続された負荷コンバータとを有し、
前記取得部は、T分岐で前記電線路に接続された二つの電源コンバータの一方が電力の出力を停止したときに他方の電源コンバータ及びT分岐で前記電線路に接続された二つの電源コンバータに接続された前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得し、
前記算出部は、前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、T分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する
請求項1に記載の電力システム。
【請求項3】
前記取得部は、前記電線路に接続された二つの電源コンバータの一方が前記電線路にパルス状の電流変動を生じさせたときに他方の電源コンバータ及び当該二つの電源コンバータの間で前記電線路に接続された負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得し、
前記算出部は、前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する
請求項1又は請求項2に記載の電力システム。
【請求項4】
入力された電力を変換する電力変換部からの出力をπ分岐して直流の電線路に接続され、電力を供給する電力要素から入力された電力を変換して前記電線路へ出力する電源コンバータ、及び二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続され、前記電線路から入力された電力を変換して負荷へ出力する負荷コンバータと通信を行う推定装置であって、
前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得する取得部と、
前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する算出部と、
を備える推定装置。
【請求項5】
入力された電力を変換する電力変換部からの出力をπ分岐して直流の電線路に接続され、電力を供給する電力要素から入力された電力を変換して前記電線路へ出力する電源コンバータと、二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続され、前記電線路から入力された電力を変換して負荷へ出力する負荷コンバータとを有する電力システムの前記電線路の線路抵抗を推定する推定方法であって、
前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する算出ステップと、
備える推定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力システム、推定装置、及び推定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
配電線路のインピーダンスを推定する方法として、例えば特許文献1に開示された方法がある。この方法では、柱状変圧器から出る配電線から分岐した複数の引込線のそれぞれに接続される需要家毎にインピーダンス測定装置が設置されており、インピーダンス測定装置は、需要家における電圧実効値、電流実効値、有効電力及び無効電力を測定する。各需要家のインピーダンス測定装置で測定された4種の測定情報は、電力線搬送通信を介して共有される。そして、隣接する分岐点間のインピーダンス及び引込線のインピーダンスを未知数(解)とする非線形連立方程式を、共有された4種の測定情報を用いて、この連立方程式を解くことで需要家間の配電線及び引込線からなる配電線路のインピーダンスを推定する。柱状変圧器から出る配電線から分岐して電力を供給する場合、柱状変圧器から見て末端となる需要家があるため、未知数に対して連立方程式の数が不足することがなく、配電線路のインピーダンスを推定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6225383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電力を供給するネットワークにおいては、再生可能エネルギーを用いて発電する発電装置である太陽光発電装置(PhotoVoltaic:PV)、定置型蓄電装置、電気自動車(Electric Vehicle:EV)等の多種多様な直流機器を、DC/DC変換器である電源コンバータを介して直流バスに接続した電力ネットワーク(直流グリッド)がある。このような直流グリッドにおいては、複数の電源コンバータがT分岐で直流バスに接続され、直流バスからの電力を負荷へ供給する複数の負荷コンバータが二つの電源コンバータの間で直流バスにT分岐で接続される。ここで二つの電源コンバータの間に負荷コンバータが配置された場合、電源コンバータから見て負荷コンバータで末端となるものを定義できない。このため特許文献1の方法では、二つの電源コンバータの間のインピーダンスを求めるにあたり、未知数に対して連立方程式の数が不足し、直流バスの電力変換器間のインピーダンスを推定することができない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の電源コンバータが接続された直流の電線路の線路抵抗を算出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る電力システムは、直流の電線路と、電力を供給する電力要素から入力された電力を変換して前記電線路へ出力する電源コンバータと、前記電線路から入力された電力を変換して負荷へ出力する負荷コンバータと、前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータと通信を行う推定装置と、を有し、前記電源コンバータは、入力された電力を変換する電力変換部からの出力をπ分岐して前記電線路に接続され、前記負荷コンバータは、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続され、前記推定装置は、前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得する取得部と、前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する算出部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る電力システムにおいては、T分岐で前記電線路に接続された二つの電源コンバータと、T分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続された負荷コンバータとを有し、前記取得部は、T分岐で前記電線路に接続された二つの電源コンバータの一方が電力の出力を停止したときに他方の電源コンバータ及びT分岐で前記電線路に接続された二つの電源コンバータに接続された前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得し、前記算出部は、前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、T分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出してもよい。
【0008】
本発明の一態様に係る電力システムにおいては、前記取得部は、前記電線路に接続された二つの電源コンバータの一方が前記電線路にパルス状の電流変動を生じさせたときに他方の電源コンバータ及び当該二つの電源コンバータの間で前記電線路に接続された負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得し、前記算出部は、前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出してもよい。
【0009】
本発明の一態様に係る推定装置は、入力された電力を変換する電力変換部からの出力をπ分岐して直流の電線路に接続され、電力を供給する電力要素から入力された電力を変換して前記電線路へ出力する電源コンバータ、及び二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続され、前記電線路から入力された電力を変換して負荷へ出力する負荷コンバータと通信を行う推定装置であって、前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得する取得部と、前記取得部が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する算出部と、を備える。
【0010】
本発明の一態様に係る推定方法は、入力された電力を変換する電力変換部からの出力をπ分岐して直流の電線路に接続され、電力を供給する電力要素から入力された電力を変換して前記電線路へ出力する電源コンバータと、二つの前記電源コンバータの間においてT分岐で前記電線路に接続され、前記電線路から入力された電力を変換して負荷へ出力する負荷コンバータとを有する電力システムの前記電線路の線路抵抗を推定する推定方法であって、前記電源コンバータ及び前記負荷コンバータが測定した自端電圧及び自端電流を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、π分岐で前記電線路に接続された二つの前記電源コンバータの間の線路抵抗を算出する算出ステップと、備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数の電源コンバータが接続された直流の電線路の線路抵抗を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、第1実施形態に係る電力システムの構成を示す図である。
図2図2は、図2は、EMSの構成を示すブロック図である。
図3図3は、EMSの機能ブロック図である。
図4図4は、電源コンバータの構成を示すブロック図である。
図5図5は、第1実施形態の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図6図6は、第2実施形態に係る電力システムの構成を示す図である。
図7図7は、第2実施形態に係る電源コンバータの構成を示すブロック図である。
図8図8は、第2実施形態の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図9図9は、第3実施形態の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図10図10は、変形例に係る電力システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一または対応する要素については適宜同一の符号を付している。
【0014】
[第1実施形態]
<電力システムの構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電力システムの構成を示す図である。電力システム1は、電源コンバータ11、11、負荷コンバータ12、12、12、電力要素21、21、負荷22、22、22、及びバス30を備えている。さらに、電力システム1は、EMS(Energy Management System)40を備える。EMS40は、本発明に係る推定装置の一例である。図1に示されているのは、電力システム1に含まれる一つの線路区間と、この線路区間に含まれる装置であり、バス30には隣接する他の線路区間である隣接区間がある。隣接区間においても電源コンバータと負荷コンバータが配置されている。
【0015】
バス30は、直流バスであり、直流の電力を送る電線路である。バス30には、電源コンバータ11、11がπ分岐で接続され、負荷コンバータ12、12、12がT分岐で接続されている。
【0016】
電源コンバータ11、11、及び負荷コンバータ12、12、12は、直流の電圧を変換するDC/DC変換器である。電源コンバータ11、11、及び負荷コンバータ12、12、12は、インターネット回線網や携帯電話回線網などから構成される通信ネットワークNWを介して有線または無線により情報通信を行う機能を有する。
【0017】
電力要素21、21は、一例として電力の充放電が可能な定置型蓄電装置である。定置型蓄電装置は、常設される設備内蓄電装置の一例である。電力要素21は、電源コンバータ11に接続される。電源コンバータ11は、電力要素21が供給した直流電力の電圧を変換してバス30に出力し、かつバス30から供給された直流電力の電圧を変換して電力要素21に出力し、電力要素21を充電させる機能を有する。電力要素21は、電源コンバータ11に接続される。電源コンバータ11は、電力要素21が供給した直流電力の電圧を変換してバス30に出力し、かつバス30から供給された直流電力の電圧を変換して電力要素21に出力し、電力要素21を充電させる機能を有する。なお、電力要素21、21は、いずれかが電力の発電および供給が可能な太陽光発電装置であってもよい。
【0018】
負荷22、22、22は、電力を消費する装置であり、例えば供給された電力を運動エネルギー又は熱エネルギーに変換する装置である。負荷22は、負荷コンバータ12に接続される。負荷コンバータ12は、バス30から供給された直流電力の電圧を変換して負荷22に供給する。負荷22は、負荷コンバータ12に接続される。負荷コンバータ12は、バス30から供給された直流電力の電圧を変換して負荷22に供給する。負荷22は、負荷コンバータ12に接続される。負荷コンバータ12は、バス30から供給された直流電力の電圧を変換して負荷22に供給する。
【0019】
電力システム1では負荷22、22、22の電力消費によりバス30で電圧降下が生じるが、バス30の電圧が各負荷コンバータの動作の下限電圧未満となると、負荷を動作させる電力を負荷コンバータが負荷へ供給できなくなる。このため、電力システム1では、バス30で電圧降下が生じてもバス30の電圧が各負荷コンバータの動作の下限電圧未満とならないようにあらかじめ各種コンバータを分散配置している。
【0020】
図2は、EMS40の構成を示すブロック図である。EMS40は、電力システム1の状態を統合的に管理する機能と、バス30における各コンバータ間の抵抗値を算出する機能とを有する装置であり、プロセッサ401、メモリ402、ストレージ403、入出力I/F404、及び通信I/F405が、バス406に接続されて構成されている。
【0021】
メモリ402は、例えばRAM(Random Access Memory)であり、揮発性メモリ又は不揮発性メモリで構成される。メモリ402は、プロセッサ401が演算処理を行う際の作業スペースとなり、プロセッサ401の演算処理の結果などを記憶する。ストレージ403は、ROM(Read Only Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置により構成される。ストレージ403のROMは、プロセッサ401が演算処理を行なうために使用するプログラムを記憶する。ストレージ403の補助記憶装置は、プロセッサ401が演算処理を行なうために使用するデータを格納する。入出力I/F404は、オペレータがEMS40へ情報の入力を行なうためのマウスやキーボードが接続される。また、入出力I/F404は、オペレータに対して情報の表示を行なうためのディスプレイ装置が接続される。通信I/F405は、有線または無線により情報通信を行う通信モジュールを含んで構成されている。通信I/F405は、ネットワークNWを経由して、電力システム1に含まれる各コンバータと情報通信を行う。
【0022】
プロセッサ401は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、ストレージ403からプログラムを読み出し、メモリ402を作業スペースとして実行する。プロセッサ401は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)又はGPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。プロセッサ401がプログラムを実行することにより、EMS40の機能が実現する。
【0023】
図3は、プロセッサ401がプログラムを実行することにより実現する本発明に係る機能部を示す図である。取得部411は、電源コンバータ及び負荷コンバータから送信された自端電圧及び自端電流を含む自端計測情報を取得する。算出部412は、取得部411が取得した自端電圧及び自端電流に基づいて、線路区間内のバス30の線路抵抗を算出する。指令部413は、電源コンバータや負荷コンバータに対して自端計測情報の送信を指示する調査指令や、動作の停止を指示する停止指令、調査信号の出力を指示する出力指令を出力する。
【0024】
<コンバータの構成>
次に電源コンバータ11、11の具体的構成について説明する。なお、電源コンバータ11、11の構成は同じであるため、代表して電源コンバータ11の構成を説明する。
【0025】
図4は、電源コンバータ11の構成を示す図である。電源コンバータ11は、制御部100と、電力変換部110と、センサ120と、通信部130とを有する。
【0026】
電力変換部110は、バス30に対してπ分岐で接続されている。電力変換部110から二系統にπ分岐して接続されるバス30の一方は、第1の電線路の一例であり、電力変換部110から二系統にπ分岐して接続されるバス30の他方は、第2の電線路の一例である。電力変換部110は、放電している電力要素21から入力された直流電力の電圧を変換してバス30に出力するDC/DC変換を行う。電力変換部110は、バス30から入力された直流電力の電圧を変換して電力要素21に出力し、電力要素21を充電することもできる。電力変換部110は、たとえばコイル、コンデンサ、ダイオード、スイッチング素子などを含む電気回路で構成されている。スイッチング素子はたとえば電界効果トランジスタや絶縁ゲート型バイポーラトランジスタである。電力変換部110は、たとえばPWM(Pulse Width Modulation)制御によって電力変換特性を制御することができる。
【0027】
センサ120は、電力変換部110のバス30側の電力の電気特性値を測定する。したがって、センサ120は、電源コンバータ11に入力されるまたは電源コンバータ11から出力する電力の電気特性値を測定する。具体的には、センサ120は、電力変換部110から負荷コンバータ12、12、12側のバス30へ出力する電力の電気特性値と、負荷コンバータ12、12、12と反対側の隣接区間へ出力する電力の電気特性値を測定する。センサ120は、電気特性値として電流値、電圧値、電力値などを測定することができる。センサ120は、電気特性値を測定する測定部の一例である。センサ120は、測定した電気特性値を制御部100に出力する。なお、電源コンバータ11のセンサ120は、電力変換部110から負荷コンバータ12、12、12側のバス30へ出力する電力の電気特性値と、負荷コンバータ12、12、12と反対側の隣接区間へ出力する電力の電気特性値を測定する。
【0028】
制御部100は、電源コンバータ11の主に電力変換機能の実現のために、電力変換部110の動作を制御するための各種演算処理を行うプロセッサと記憶部とを含んで構成される。プロセッサは、プロセッサ401の構成として例示したものを用いることができ、記憶部は、メモリ402及びストレージ403の構成として例示したものを用いることができる。
【0029】
制御部100の機能は、プロセッサが記憶部から各種プログラムを読み出して実行することで、機能部として実現される。例えば、制御部100は、電力変換部110の電力変換特性を制御する。制御部100は、この制御に際し、PWM制御のための操作量(たとえば、デューティ比)の情報を含むPWM信号を電力変換部110に出力し、電力変換部110をPWM制御する。具体的には、制御部100は、電力変換部110の出力の目標値を設定する。目標値は、電気特性値であり、例えば電圧値、電流値、又は電力値である。制御部100は、センサ120が測定した電気特性値と、設定した目標値との差分が所定範囲内となるように、PWM制御のための操作量(例えば、デューティ比)を設定するフィードバック制御を行う。制御部100が行うフィードバック制御は、予め制御部100の記憶部に記憶された比例ゲイン、積分時間、微分時間などのパラメータを読み出して実行されるPID制御等の、公知の手法を用いて実行できる。制御部100は、設定した操作量の情報を電力変換部110に出力し、電力変換部110を制御する。
【0030】
通信部130は、有線または無線により情報通信を行う通信モジュールと、通信モジュールの動作を制御する通信制御部とを含んで構成されている。通信部130は、ネットワークNWを経由してEMS40と情報通信を行う。通信部130は、例えば、EMS40から情報や指令を受信し、制御部100に出力する。また、通信部130は、例えば、制御部100から入力された電力状況に関する情報として、センサ120から出力された電気特性値をEMS40に送信する。
【0031】
なお、負荷コンバータ12、12、12は、電力変換部110がT分岐でバス30に接続されている点で電源コンバータ11と相違し、負荷コンバータ12、12、12のセンサ120は、バス30から電力変換部110に入力される電力の電気特性値を測定する。負荷コンバータ12、12、12の他の構成は、電源コンバータ11と同じである。
【0032】
次にEMS40がバス30に接続された各コンバータ間の抵抗値を算出するときの動作例について、図5のシーケンス図を参照して説明する。EMS40は、例えば入出力I/F404に接続されたマウスやキーボードにてオペレータにより行われた操作に応じて図5に示す処理を実行する。オペレータは、例えば電力システムを新設するとき、電源コンバータの増設又は撤去が行われたとき、負荷コンバータの増設又は撤去が行われたときなどに、マウスやキーボードを操作してコンバータ間の抵抗値の算出をEMS40に指示する。
【0033】
初めにEMS40は、電源コンバータ11、11、及び負荷コンバータ12、12、12のそれぞれに、自端計測情報の送信を指示する調査指令を出力する(ステップS101、ステップS102)。自端計測情報とは、電力システム1の電力状況に関する情報の一例であって、電源コンバータ11、11、及び負荷コンバータ12、12、12のそれぞれのセンサ120によって測定された自端の電流、電圧、電力などの電気特性値を含む。
【0034】
次に調査指令を受信した電源コンバータ11、11と、負荷コンバータ12、12、12は、それぞれ取得した自端計測情報をEMS40に送信する(ステップS103、S104)。EMS40はそれぞれの自端計測情報をストレージ403に記憶する(ステップS105)。
【0035】
次にEMS40は、記憶した自端計測情報をストレージ403から読み出し、読み出した自端計測情報に基づいて、バス30のコンバータ間の抵抗値を算出する(ステップS106)。ここで、例えば図1に示すように、バス30において、電源コンバータ11から負荷コンバータ12と反対側の隣接区間へ流れる電流をI、電源コンバータ11から負荷コンバータ12側へ流れる電流をI、Iのうち負荷コンバータ12へ流れる電流をi、Iのうち負荷コンバータ12より負荷コンバータ12側へ流れる電流をI11、I11のうち負荷コンバータ12へ流れる電流をi、I11のうち負荷コンバータ12より負荷コンバータ12側へ流れる電流をI12、負荷コンバータ12へ流れる電流をi、電源コンバータ11から負荷コンバータ12と反対側の隣接区間へ流れる電流をI、電源コンバータ11から負荷コンバータ12側へ流れる電流をI、Iのうち負荷コンバータ12へ流れる電流をI21とする。
【0036】
また、π分岐で接続された電源コンバータ11の負荷コンバータ12側の自端電圧をV、負荷コンバータ12の自端電圧をv、負荷コンバータ12の自端電圧をv、負荷コンバータ12の自端電圧をv、電源コンバータ11の負荷コンバータ12側の自端電圧をVとする。また、バス30において、電源コンバータ11と負荷コンバータ12との間の抵抗をR、負荷コンバータ12と負荷コンバータ12との間の抵抗をR、負荷コンバータ12と負荷コンバータ12との間の抵抗をR、電源コンバータ11と負荷コンバータ12との間の抵抗をRとする。
【0037】
この場合、電源コンバータ11と電源コンバータ11との間に流れる電流の関係は、以下のとおりとなる。
=i+I11
11=i+I12
12=i+I21
21=-I
EMS40は、これらの式から連立方程式をたて、読み出した自端計測情報を用いてI、I11、及びI12を算出する。
【0038】
また、EMS40は、算出した電流値と、読み出した各コンバータの自端電圧とに基づいて、以下の式によりR、R、R、Rの抵抗値を算出する。
=I/(V-v
=I11/(v-v
=I12/(v-v
=I21/(v-V
【0039】
以上説明したように本実施形態によれば、二つの電源コンバータ間のバス30の抵抗値を求めるにあたり、連立方程式の数が不足しないため、抵抗値を求めることができる。また、本実施形態によれば、電力システム1の運用中に二つの電源コンバータ間の抵抗値を測定できるため、二つの電源コンバータ間において負荷コンバータの増設や撤去、移設があっても電力システム1の運用を止めることなく、各コンバータ間の抵抗値を測定することができる。
【0040】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態について説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係る電力システムの構成を示す図である。第2実施形態においては、電源コンバータ11、11がT分岐でバス30に接続されている点と、電源コンバータ間のバス30の抵抗値の算出方法が第1実施形態と異なる。以下では、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、第1実施形態との相違点について説明する。
【0041】
図7は、T分岐でバス30に接続される電源コンバータ11の構成を示す図である。第2実施形態では、電力変換部110は、バス30に対してT分岐で接続されている。センサ120は、電力変換部110のバス30側の電力の電気特性値を測定する。したがって、センサ120は、電源コンバータ11に入力されるまたは電源コンバータ11から出力する電力の電気特性値を測定する。
【0042】
次に第2実施形態においてEMS40がバス30のコンバータ間の抵抗値を算出するときの動作例について、図8のシーケンス図を参照して説明する。EMS40は、例えば入出力I/F404に接続されたマウスやキーボードにてオペレータにより行われた操作に応じて図8に示す処理を実行する。
【0043】
初めにEMS40は、電源コンバータ11に対して電力変換部110の動作の停止を指示する停止指令を送信する(ステップS201)。この停止指令を受信した電源コンバータ11は、電力変換部110の動作を停止する(ステップS202)。次にEMS40は、電源コンバータ11に接続する隣接区間の電源コンバータに対して停止指令を送信する(ステップS203)。これにより、隣接区間の電源コンバータも電力変換部110の動作を停止する。
【0044】
次にEMS40は、電源コンバータ11、及び負荷コンバータ12、12、12のそれぞれに、調査指令出力する(ステップS204、ステップS205)。調査指令を受信した電源コンバータ11と、負荷コンバータ12、12、12は、それぞれ取得した自端計測情報をEMS40に送信する(ステップS206、S207)。EMS40はそれぞれの自端計測情報をストレージ403に記憶する(ステップS208)。
【0045】
次にEMS40は、記憶した自端計測情報をストレージ403から読み出し、読み出した自端計測情報に基づいて、バス30のコンバータ間の抵抗値を算出する(ステップS209)。
【0046】
この場合、電源コンバータ11と電源コンバータ11との間に流れる電流の関係は、以下のとおりとなる。
=i+I11
11=i+I12
12=i
EMS40は、これらの式から連立方程式をたて、読み出した自端計測情報を用いてI、I11、及びI12を算出する。
【0047】
次にEMS40は、算出した電流値と、読み出した各コンバータの自端電圧とに基づいて、以下の式によりR、R、Rの抵抗値を算出する。
=I/(V-v
=I11/(v-v
=I12/(v-v
【0048】
第2実施形態の方法による電源コンバータ間の抵抗値の算出は、電源コンバータの動作を停止させるため、例えば新設する電力システム1において運用を開始する前に実行するのが好ましい。また、第2実施形態の方法による電源コンバータ間の抵抗値の算出は、電力システム1の運用を開始した後に各コンバータの増設や撤去、移設を行う場合、これらの工事を行った後に停電中の作業として実行してもよい。本実施形態によれば、二つの電源コンバータ間のバス30の抵抗値を求めるにあたり、連立方程式の数が不足しないため、抵抗値を求めることができる。
【0049】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態においては、電源コンバータ間のバス30の抵抗値の算出方法が第1、第2実施形態と異なる。以下では、第1、第2実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、第1、第2実施形態との相違点について説明する。
【0050】
図9は、第3実施形態においてEMS40がバス30のコンバータ間の抵抗値を算出するときの動作を説明するためのシーケンス図である。EMS40は、例えば入出力I/F404に接続されたマウスやキーボードにてオペレータにより行われた操作に応じて図9に示す処理を実行する。
【0051】
初めにEMS40は、電源コンバータ11に対して調査信号の出力指令を送信し(ステップS301)、負荷コンバータ12、12、12に対して調査信号に応じて変動した電気特性値の測定と、測定結果の送信を指示する調査指令を送信する(ステップS302)。
【0052】
出力指令を受信した電源コンバータ11は、調査信号をバス30へ出力し、調査信号を出力したときにセンサ120で測定した電気特性値である自端計測情報をEMS40へ送信する(ステップS304)。また、調査指令を受信した負荷コンバータ12、12、12は、調査信号に応じて変動した電気特性値を測定し、測定結果を含む自端計測情報をEMS40へ送信する(ステップS305)。ここで調査信号は、バス30にパルス状の電流変動を生じさせる信号である。EMS40は、電源コンバータ11から送信された自端計測情報と、負荷コンバータ12、12、12から送信された自端計測情報をストレージ403に記憶する(ステップS306)。
【0053】
次にEMS40は、電源コンバータ11に対して調査信号の出力指令を送信し(ステップS307)、負荷コンバータ12、12、12に対して調査信号に応じて変動した電気特性値の測定と、測定結果の送信を指示する調査指令を送信する(ステップS308)。
【0054】
出力指令を受信した電源コンバータ11は、調査信号をバス30へ出力し、調査信号を出力したときにセンサ120で測定した電気特性値である自端計測情報をEMS40へ送信する(ステップS310)。また、調査指令を受信した負荷コンバータ12、12、12は、調査信号に応じて変動した電気特性値を測定し、測定結果を含む自端計測情報をEMS40へ送信する(ステップS311)。EMS40は、電源コンバータ11から送信された自端計測情報と、負荷コンバータ12、12、12から送信された自端計測情報をストレージ403に記憶する(ステップS312)。次にEMS40は、ステップS305とステップS312で記憶した自端計測情報をストレージ403から読み出し、読み出した自端計測情報に基づいて、バス30のコンバータ間の抵抗値を算出する(ステップS313)。
【0055】
例えば電源コンバータ11から負荷コンバータ12までの区間の抵抗であるR01は、以下の式で算出できる。
01=ΔV/ΔI
ΔVは、電源コンバータ11が調査信号を出力しているときの電源コンバータ11の自端電圧と負荷コンバータ12の自端電圧との差の増加分である。ΔIは、電源コンバータ11が調査信号による電源コンバータ11と負荷コンバータ12の間の電流の変化分である。
【0056】
また、電源コンバータ11から負荷コンバータ12までの区間の抵抗であるR02は、以下の式で算出できる。
02=ΔV/ΔI
ΔVは、電源コンバータ11が調査信号を出力しているときの電源コンバータ11の自端電圧と負荷コンバータ12の自端電圧との差の増加分である。ΔIは、電源コンバータ11が調査信号による電源コンバータ11と負荷コンバータ12の間の電流の変化分である。
【0057】
なお、電源コンバータ11、11がπ分岐でバス30に接続されている第1実施形態の構成においても、第3実施形態と同様に電源コンバータ11、11から調査信号をバス30へ出力させ、調査信号が出力されているときの自端計測情報に基づいてバス30におけるコンバータ間の抵抗値を算出してもよい。
【0058】
本実施形態によれば、電力システム1の運用中に二つの電源コンバータ間の抵抗値を測定できるため、二つの電源コンバータ間において負荷コンバータの増設や撤去、移設があっても電力システム1の運用を止めることなく、各コンバータ間の抵抗値を測定することができる。
【0059】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態及び以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。上述した各実施形態及び各変形例の構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態や変形例に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0060】
本発明においては、π分岐で電源コンバータがバス30に接続される線路区間と、T分岐で電源コンバータがバス30に接続される線路区間が混在していてもよい。図10は、π分岐で電源コンバータがバス30に接続される線路区間と、T分岐で電源コンバータがバス30に接続される線路区間が混在する電力システムの一例を示す図である。なお、図10に示す電力システム1Aにおいては、図面が煩雑になるのを防ぐため、EMS40と通信ネットワークNWの図示を省略している。
【0061】
電源コンバータ13、13、電源コンバータ15、15、負荷コンバータ14、14、14、及び負荷コンバータ16、16、16は、直流の電圧を変換するDC/DC変換器である。電力要素23、23は、一例として電力の充放電が可能な定置型蓄電装置である。電力要素23は、電源コンバータ13に接続され、電力要素2312は、電源コンバータ13に接続されている。電源コンバータ13、13は、T分岐でバス30に接続されている。負荷24、24、24は、電力を消費する装置であり、負荷24は、負荷コンバータ14に接続され、負荷24は、負荷コンバータ14に接続され、負荷24は、負荷コンバータ14に接続されている。
【0062】
電力要素25、25は、一例として電力の充放電が可能な定置型蓄電装置である。電力要素25は、電源コンバータ15に接続され、電力要素2512は、電源コンバータ15に接続されている。電源コンバータ15、15は、T分岐でバス30に接続されている。負荷26、26、26は、電力を消費する装置であり、負荷26は、負荷コンバータ16に接続され、負荷26は、負荷コンバータ16に接続され、負荷26は、負荷コンバータ16に接続されている。
【0063】
電力システム1Aにおいては、電源コンバータ11、11、及び負荷コンバータ12、12、12がバス30に接続されている線路区間に対して第1実施形態の方法、又は第3実施形態の方法で二つの電源コンバータ間のバス30の抵抗値を求めてもよい。また、電力システム1Aにおいては、電源コンバータ13、13、及び負荷コンバータ14、14、14がバス30に接続されている線路区間と、電源コンバータ15、15、及び負荷コンバータ16、16、16がバス30に接続されている線路区間に対して、第2実施形態の方法、又は第3実施形態の方法で二つの電源コンバータ間のバス30の抵抗値を求めてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1、1A 電力システム
11、11、13、13、15、15 電源コンバータ
12、12、12、14、14、14、16、16、16 負荷コンバータ
21、21、23、23、25、25 電力要素
22、22、22、24、24、24、26、26、26 負荷
100 制御部
110 電力変換部
120 センサ
130 通信部
401 プロセッサ
402 メモリ
403 ストレージ
404 入出力I/F
405 通信I/F
406 バス
411 取得部
412 算出部
413 指令部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10