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特開2024-127126情報処理装置、画像処理装置、画像形成装置、制御方法、および制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127126
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、画像処理装置、画像形成装置、制御方法、および制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240912BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20240912BHJP
   G06F 11/20 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H04N1/00 C
G06F12/00 550Z
G06F11/20 694
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036042
(22)【出願日】2023-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仲村 享史
【テーマコード(参考)】
5B034
5B160
5C062
【Fターム(参考)】
5B034CC02
5B160NA02
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB40
5C062AC22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ストレージの残寿命を把握することで複数OSを協調動作させて適切なストレージへデータを書き込む。
【解決手段】MFPは、操作部側ストレージを有する操作パネルと、コントローラ側ストレージを有するコントローラと、操作パネルとコントローラとを接続して双方向通信を可能とするI/Fとを備え、操作パネルは、操作パネル側ストレージの残寿命を検出し、検出結果に基づきデータの書込み先が操作パネル側ストレージかコントローラ側ストレージかを判断し、判断結果に基づきデータの書込み先ストレージを切替える操作部側切替部を備え、コントローラは、コントローラ側ストレージの残寿命を検出し、検出結果に基づきデータの書込み先がコントローラ側ストレージか操作パネル側ストレージかを判断し、判断結果に基づき前記データの書込み先を操作パネル側ストレージまたはコントローラ側ストレージに切替えるコントローラ側切替部を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、
コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、
前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え、
前記操作部は、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、
前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、を備え、
前記コントローラは、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、
前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記操作部側ストレージおよび前記コントローラ側ストレージのそれぞれの残寿命と、前記データの保存先と、の関係を示す保存テーブルを有し、
前記操作部側判断部および前記コントローラ側判断部は、前記保存テーブルを参照して、前記データの書き込み先を判断する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データの種類毎に、前記保存テーブルを有し、
前記操作部側判断部および前記コントローラ側判断部は、前記データの種類に応じて参照する前記保存テーブルを切り替える、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記操作部側OSは、前記コントローラ側OSにより処理する前記データを前記操作部側ストレージに保存する操作部側保存部を備え、
前記コントローラ側OSは、前記操作部側OSにより処理する前記データを前記コントローラ側ストレージに保存するコントローラ側保存部を備える、請求項1から3のいずれか一に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージの残寿命が短くなった場合、当該残寿命が短いことを外部に通知する通知部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、
コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、
前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え、
前記操作部は、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、
前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、を備え、
前記コントローラは、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、
前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、を備える、画像処理装置。
【請求項7】
操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、
コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、
前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え、
前記操作部は、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、
前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、を備え、
前記コントローラは、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、
前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、を備える、画像形成装置。
【請求項8】
操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え情報処理装置で実行される制御方法であって、
前記操作部において、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する工程と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する工程と、
データの書き込み先の判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える工程と、を含み、
前記コントローラにおいて、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出する工程と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断する工程と、
データの書き込み先の判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える工程と、
を含む、制御方法。
【請求項9】
操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備える情報処理装置を制御するコンピュータを、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、
前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、
前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、
して機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、画像処理装置、画像形成装置、制御方法、および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の構成の特徴として、操作部側とコントローラ側のように、異なるOS、システムで動作し、それぞれにeMMCまたはHDDといったストレージを搭載することがある。当該画像形成装置では、操作部側からコントローラ側へデータを書き込むといった、別OSによるシステムの構成時における協調動作が考慮されていない。
【0003】
特許文献1には、製品寿命を延ばす目的で、MFPに搭載されているHDDまたはSSDへのデータ書き込み先を、データの種類および速度要件、書き込みモード、寿命によって切り替えるものが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、操作部側からコントローラ側のストレージへデータ書き込みが発生した場合においては、コントローラ側のストレージの残寿命および書き込みモードといった制御で必要となる各パラメータが分からず、残寿命が短い場合においても書き込みが発生してしまう。特許文献1では、各々ストレージを有する異なるOSで扱うデータを、各々のストレージの残寿命に適するように協調動作して書き込む制御ができない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ストレージの残寿命を把握することで複数OSを協調動作させて適切なストレージへデータを書き込むことができる、情報処理装置、画像処理装置、画像形成装置、制御方法、および制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え、前記操作部は、前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、を備え、前記コントローラは、前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ストレージ残寿命を把握することで複数OSを協調動作させて適切なストレージへデータを書き込むことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。
図2図2は、第1の実施の形態にかかる操作パネルおよびコントローラの機能構成の一例を示す図である。
図3図3は、第1の実施の形態にかかるMFPが有する保存テーブルの一例を説明するための図である。
図4図4は、第1の実施の形態にかかるMFPにおけるデータの書き込み制御の流れの一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、第1の実施の形態にかかるMFPにおいてSMの開始時にストレージの残寿命が短いことを外部に通知する処理の一例を説明するための図である。
図6図6は、第2の実施の形態にかかる操作部の一例として機能するPCのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、情報処理装置、画像処理装置、画像形成装置、制御方法、および制御プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。図1に示されているように、MFP(Multi-Function Peripheral/Product/Printer)9は、情報処理装置、画像処理装置、および画像形成装置の一例であり、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、およびネットワークI/F950を備えている。
【0011】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、および、記憶部であるHDD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0012】
これらのうち、CPU901は、MFP9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、およびAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0013】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムおよびデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムおよびデータの展開、およびメモリ印刷時の描画用メモリ等として用いるRAM902bと、を有する。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
【0014】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDDコントローラ908、およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931およびプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしても良い。
【0015】
MEM-C907は、コピー用画像バッファおよび符号バッファとして用いるローカルメモリである。HDD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HDD909は、CPU901の制御にしたがってHDD909に対するデータの読出または書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0016】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。さらに、エンジン制御部930は、スキャナ部931およびプリンタ部932によって構成されている。また、操作パネル940は、現在の設定値および選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件等の画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキーおよびコピー開始指示を受け付けるスタートキー等を有する操作パネル940bを備えている。コントローラ910は、MFP9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931またはプリンタ部932には、誤差拡散およびガンマ変換等の画像処理部分が含まれている。
【0017】
なお、MFP9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0018】
また、ネットワークI/F950は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインタフェースである。近距離通信回路920およびネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0019】
ここで、本実施の形態にかかるMFP9のハードウェア構成の特徴の一例について説明する。本実施の形態では、操作部の一例である操作パネル940は、操作部側ストレージの一例であるeMMC940cを有する。また、本実施の形態では、コントローラ910は、コントローラ側ストレージの一例であるHDD909を有する。操作パネル940とコントローラ910間は、USBのI/Fにより接続され、TCP(IPv4/v6)またはUDP(IPv4/v6)といった通信プロトコルを使用して通信を行う。
【0020】
コントローラ910は、スキャナ部931およびプリンタ部932等のエンジンと接続されており、印刷データ等を配置するためのデータストレージとしての役割があるため、容量と対故障性を備えるHDD909が搭載されている。
【0021】
操作パネル940は、GUIとしての利用が主であるため、データストレージとしての用途ではなく操作性担保のための読み書き速度が優先されるため、操作部側ストレージの一例としてeMMC940cが搭載されている。
【0022】
また、操作パネル940およびコントローラ910は、それぞれ異なるOSで動作している。操作パネル940は、独立して操作可能であり、パネル表示部940aを持ち、GUIにより操作可能である。これは、OSおよびハードウェア資源を操作パネル940およびコントローラ910で分離することで各々のパフォーマンスを担保し、安定した印刷動作、快適な操作性の2つの要求を同時に満たすことができるためである。
【0023】
図2は、第1の実施の形態にかかる操作パネルおよびコントローラの機能構成の一例を示す図である。本実施の形態では、操作パネル940は、図2に示すように、操作部側OS201、監視モジュール202、およびアプリケーション203を有する。
【0024】
操作部側OS201は、操作部側ストレージの一例であるeMMC940cを管理する操作部側OSの一例である。監視モジュール202は、eMMC940cの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部の一例である。また、監視モジュール202は、eMMC940cの残寿命が短くなった場合に、eMMC940cの残寿命が短いことをパネル表示部940a等に表示して、外部に通知する通知部の一例である。これにより、ユーザまたはサービスが、eMMC940cの残寿命が短いことを知ることができる。また、対象部品の交換タイミングを知ることができる。
【0025】
アプリケーション203は、eMMC940cの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、eMMC940cか、HDD909か、を判断する操作部側判断部の一例である。また、アプリケーション203は、データの書き込み先の判断結果に基づいて、データの書き込み先を、eMMC940cまたはHDD909に切り替える操作部側切替部の一例である。これにより、複数OSまたはシステムを持つ構成を想定し、操作パネル940側とコントローラ910側とを協調動作させることができるので、操作パネル940およびコントローラ910のそれぞれのストレージの残寿命を考慮したストレージへのデータ書き込みを行うことができる。また、アプリケーション203は、コントローラ側OSにより処理するデータをeMMC940cに保存する操作部側保存部の一例である。これにより、接続しているOSで扱うデータを、自OS側のストレージに保存を行うことができる。
【0026】
本実施の形態では、コントローラ910は、コントローラ側OS211、および書込み制御モジュール212を有する。コントローラ側OS211は、HDD909を管理するコントローラ側OSの一例である。書込み制御モジュール212は、HDD909の残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部の一例である。また、書込み制御モジュール212は、HDD909の残寿命が短くなった場合、HDD909の残寿命が短いことをパネル表示部940a等に表示して、外部に通知する通知部の一例である。これにより、ユーザおよびサービスが、HDD909の残寿命が短いことを知ることができる。また、対象部品の交換タイミングを知ることができる。
【0027】
また、書込み制御モジュール212は、HDD909の残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、HDD909か、操作パネル940が有するeMMC940cか、を判断するコントローラ側判断部の一例である。また、書込み制御モジュール212は、データの書き込み先がHDD909かeMMC940cかの判断結果に基づいて、データの書き込み先を、操作パネル940のeMMC940cまたはHDD909に切り替えるコントローラ側切替部の一例である。これにより、複数OSまたはシステムを持つ構成を想定し、操作パネル940側とコントローラ910側とを協調動作させることができるので、操作パネル940およびコントローラ910のそれぞれのストレージの残寿命を考慮したストレージへのデータ書き込みを行うことができる。また、書込み制御モジュール212は、操作部側OSにより処理するデータをHDD909に保存するコントローラ側保存部の一例である。これにより、接続しているOSで扱うデータを、自OS側のストレージに保存を行うことができる。
【0028】
本実施の形態では、監視モジュール202および書込み制御モジュール212は、保存テーブルを参照して、データの書き込み先を判断する。これにより、ストレージの残寿命に適した保存先に、データを保存することができる。ここで、保存テーブルは、操作パネル940のeMMC940cおよびHDD909のそれぞれの残寿命と、データの保存先と、の関係を示す保存テーブルの一例である。保存テーブルは、データの種類毎に有していても良い。この場合、監視モジュール202および書込み制御モジュール212は、データの種類に応じて参照する保存テーブルを切り替えても良い。これにより、ストレージの残寿命に適した保存先に、データを保存することができる。
【0029】
図3は、第1の実施の形態にかかるMFPが有する保存テーブルの一例を説明するための図である。本実施の形態では、MFP9は、データの種類の一例である重要度(以下、操作部ユースケースという)毎に、操作パネル940およびコントローラ910の動作モード(例えば、通常モードまたはSM)と、データの書き込み先であるデータ保存先と、を対応付ける保存テーブルを有する。
【0030】
本実施の形態では、操作パネル940およびコントローラ910のそれぞれの動作モードは、通常モードおよびSM(セーフティーモード)の2種類を有する。ここで、通常モードは、操作パネル940のeMMC904cの残寿命が閾値内の間に動作するモード、およびコントローラ910のHDD909の残寿命が閾値内の間に動作するモードである。操作パネル940は、eMMC940cの残寿命が閾値を超過時にSMへ移行する。また、コントローラ910は、HDD909の残寿命が閾値を超過時にSMへ移行する。
【0031】
また、ここで、セーフティーモードは、操作パネル940のeMMC940cの残寿命が閾値を超過時している間に動作するモード、およびコントローラ910のHDD909の残寿命が閾値を超過している間に動作するモードである。操作パネル940は、部品交換等によって、eMMC940cの残寿命が閾値を下回った際に通常へ移行する。また、コントローラ910は、部品交換等によって、HDD909の残寿命が閾値を下回った際に通常へ移行する。
【0032】
すなわち、コントローラ910の動作モードの一例である通常モードは、HDD909の残寿命が閾値以上であるモードである。また、操作パネル940の動作モードの一例である通常モードは、eMMC940cの残寿命が閾値以上であるモードである。また、コントローラ910の動作モードの一例であるSMは、HDD909の残寿命が閾値より短いモードである。また、操作パネル940の動作モードの一例であるSMはeMMC940cの残寿命が閾値より短いモードである。
【0033】
eMMC940cの残寿命が閾値より短くなり操作パネル940の動作モードがSMに移行した場合、アプリケーション203は、操作パネル940のeMMC940cの残寿命を考慮して、操作部ユースケース4(重要度:高)のデータの書き込み先(保存先)を、操作パネル940のeMMC940cからコントローラ910のHDD909に切り替える。
【0034】
また、HDD909の残寿命が第1閾値および第2閾値より短くなりコントローラ910の動作モードがSMに移行した場合、書込み制御モジュール212は、操作部ユースケース1(重要度:低)のデータを、コントローラ910のHDD909には保存せず破棄する。また、HDD909の残寿命が第2閾値より短くなりコントローラ910の動作モードがSMに移行した場合、書込み制御モジュール212は、コントローラ910のHDD909の残寿命を考慮して、操作部ユースケース2(重要度:中)のデータの保存先を、コントローラ910のHDD909から操作パネル940のeMMC940cに切り替える。この時、操作パネル940もSM中だった場合は、アプリケーション203が、データを破棄する。
【0035】
図4は、第1の実施の形態にかかるMFPにおけるデータの書き込み制御の流れの一例を示すシーケンス図である。今までの先行技術では、単一のOSまたはシステムで扱うデータに対しての書き込み制御を行っており、ストレージの残寿命に適したデータの保存可否を別のOSまたはシステムへ通知する手段が無いない。
【0036】
そのため、操作部からコントローラへのデータの書き込みが発生した場合(すなわち、接続されている別のOSへの書き込みが発生した場合)、自OSで扱うデータにおいては、ストレージの残寿命に適したデータの保存可否が判別されるが、接続先のOSで取り扱うデータは、別OSのデータとなるため保存可否の判別の取り決めがない。つまり、ストレージの寿命が短い場合にもおいても、別OSにおいてデータの書き込みが発生してしまう。
【0037】
そこで、本実施の形態では、操作パネル940側とコントローラ910側で、以下の処理を行う事で、複数のOSまたはシステムを持つ構成を想定し、ストレージの残寿命を考慮した書込み制御を行う。
【0038】
まず、操作パネル940の監視モジュール202は、eMMC940cからのデータの削除回数を取得する(ステップS401)。次に、監視モジュール202は、操作パネル940がSMであるか否かを確認する(ステップS402)。次いで、監視モジュール202は、eMMC940cからのデータの削除回数が閾値より少ないか否かを判断する(ステップS403)。また、監視モジュール202は、データの削除回数に基づいて、eMMC940cの残寿命を検出するとともに、当該残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、eMMC940c(すなわち、操作パネル940)か、HDD909(コントローラ910)か、を判断する。
【0039】
eMMC940cからのデータの削除回数が閾値より少ない場合、アプリケーション203は、データの書き込み処理を開始する(ステップS404)。一方、eMMC940cのデータの削除回数が閾値以上である場合、監視モジュール202は、操作パネル940をSMに移行させるとともに、操作パネル940がSMに移行したことを通知する画面をパネル表示部940aに表示する(ステップS405)。さらに、アプリケーション203は、操作パネル940のSMを開始するとともに(ステップS406)、データの書き込み処理を開始する(ステップS404)。
【0040】
次に、アプリケーション203は、データの書き込み先が、コントローラ910(HDD909)か、または操作部の一例である操作パネル940(eMMC940c)か、を判断する(ステップS407)。データの書き込み先が操作パネル940である場合(ステップS407:操作部)、アプリケーション203は、操作パネル940がSMであるか否かを判断する(ステップS408)。操作パネル940がSMでない場合、アプリケーション203は、データをeMMC940cに書き込む操作部ユースケース4の書き込み処理を実行する(ステップS409)。
【0041】
また、データの書き込み先がコントローラ910であると判断された場合(ステップS407:コントローラ)、および操作パネル940がSMであると判断された場合(ステップS408:Yes)、コントローラ910の書込み制御モジュール212が、HDD909へのデータの書き込み処理を開始する(ステップS410)。次に、書込み制御モジュール212は、コントローラ210がSMであるか否かを確認する(ステップS411)。まず、書込み制御モジュール212は、HDD909の残寿命を検出し、検出した残寿命が第2閾値より短いか、検出した残寿命が第1閾値より短いか、および検出した残寿命が第1閾値以上であるかを判断する(ステップS412)。
【0042】
ステップS412において、HDD909の残寿命が第2閾値より短いと判断された場合、書込み制御モジュール212は、操作部ユースケース3~4の書き込み処理を実行し(ステップS413)、コントローラ910をSMに移行させ、かつコントローラ910がSMに移行したことを通知する画面をパネル表示部940aに表示する(ステップS414)。また、ステップS412において、HDD909の残寿命が第1閾値より短いと判断された場合、書込み制御モジュール212は、操作部ユースケース2~4の書き込み処理を実行し(ステップS415)、コントローラ910をSMに移行させ、かつコントローラ910がSMに移行したことを通知する画面をパネル表示部940aに表示する(ステップS414)。また、ステップS412において、HDD909の残寿命が第1閾値以上であると判断された場合、書込み制御モジュール212は、操作部ユースケース1~4の書き込み処理を実行する(ステップS416)。
【0043】
その後、書込み制御モジュール212は、HDD909に対するデータの書き込み処理の結果を操作パネル940に通知する(ステップS417)。アプリケーション203は、HDD909に対するデータの書き込みが成功した場合(ステップS418:OK)、データの書き込み処理を終了する。一方、HDD909に対するデータの書き込みが失敗した場合(ステップS418:NG)、アプリケーション203は、操作パネル940がSMであるか否かを判断する(ステップS419)。操作パネル940がSMである場合(ステップS419:Yes)、アプリケーション203は、データの書き込みを終了する。一方、操作パネル940が通常である場合(ステップS419:No)、アプリケーション203は、操作部ユースケース2の書き込み処理を実行する(ステップS420)。
【0044】
図5は、第1の実施の形態にかかるMFPにおいてSMの開始時にストレージの残寿命が短いことを外部に通知する処理の一例を説明するための図である。監視モジュール202は、eMMC940cの残寿命が短くなり、操作パネル940がSMになった場合、図5(a)に示すように、パネル表示部940aに対して、操作パネル940がSMになったことを通知する画面を表示しても良い。また、書込み制御モジュール212は、HDD909の残寿命が短くなり、コントローラ910がSMになった場合、図5(b)に示すように、パネル表示部940aに対して、コントローラ910がSMになったことを通知する画面を表示しても良い。
【0045】
監視モジュール202および書込み制御モジュール212は、画面表示の他にも、SMTPプロトコルを利用して決まった宛先へのメール送信によって、操作パネル940またはコントローラ910がSMになったことを通知しても良いし、TCP/IPプロトコルを利用して外部システムまたは外部デバイスへ、操作パネル940またはコントローラ910がSMになったことを通知しても良い。
【0046】
このように、第1の実施の形態にかかるMFP9によれば、複数OSまたはシステムを持つ構成を想定し、操作パネル940側とコントローラ910側とを協調動作させることができるので、操作パネル940およびコントローラ910のそれぞれのストレージの残寿命を考慮したストレージへのデータ書き込みを行うことができる。
【0047】
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、操作部と、コントローラと、がそれぞれ別の装置に設けられる例である。以下の説明では、上述の実施の形態と同様の構成については説明を省略する。
【0048】
図6は、第2の実施の形態にかかる操作部の一例として機能するPCのハードウェア構成の一例を示す図である。ここでは、MFP9の操作部の一例として機能するPC(Personal Computer)5のハードウェア構成の一例について説明する。また、本実施の形態においても、MFP9のコントローラ910がコントローラの一例として機能する。
【0049】
図6に示されているように、PC5は、コンピュータによって構築されており、図6に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、HDD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0050】
これらのうち、CPU501は、PC5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。また、ROM502は、操作部側OS201、監視モジュール202、およびアプリケーション203を記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。CPU501は、RAM503を作業領域として、ROM502に記憶されるプログラムを実行することにより、図2に示す操作パネル940の機能構成(操作部側OS201、監視モジュール202、およびアプリケーション203)を実現する。HDD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHDD504(操作部側ストレージの一例)に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、または画像等の各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、MFP9、およびプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、図6に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスまたはデータバス等である。
【0051】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択または実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であっても良い。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。
【0052】
このように、第2の実施の形態にかかるPC5によれば、操作部とコントローラ910とが別の装置に設けられる場合でも、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0053】
なお、本実施の形態のMFP9およびPC5で実行されるプログラムは、ROM902a,502等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態のMFP9およびPC5で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0054】
さらに、本実施の形態のMFP9およびPC5で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のMFP9およびPC5で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0055】
本実施の形態のMFP9で実行されるプログラムは、上述した各部(操作部側OS201、監視モジュール202、アプリケーション203、コントローラ側OS211、および書込み制御モジュール212)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU901等のプロセッサが上記ROM902aからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、操作部側OS201、監視モジュール202、アプリケーション203、コントローラ側OS211、および書込み制御モジュール212が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0056】
本実施の形態のPC5で実行される~プログラムは、上述した各部(操作部側OS201、監視モジュール202、アプリケーション203)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU501等のプロセッサが上記ROM502からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、操作部側OS201、監視モジュール202、アプリケーション203が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0057】
なお、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
【0058】
上記で説明した実施の形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0059】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、
コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、
前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え、
前記操作部は、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、
前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、を備え、
前記コントローラは、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、
前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、を備える、情報処理装置。
<2> 前記操作部側ストレージおよび前記コントローラ側ストレージのそれぞれの残寿命と、前記データの保存先と、の関係を示す保存テーブルを有し、
前記操作部側判断部および前記コントローラ側判断部は、前記保存テーブルを参照して、前記データの書き込み先を判断する、<1>に記載の情報処理装置。
<3> 前記データの種類毎に、前記保存テーブルを有し、
前記操作部側判断部および前記コントローラ側判断部は、前記データの種類に応じて参照する前記保存テーブルを切り替える、<2>に記載の情報処理装置。
<4> 前記操作部側OSは、前記コントローラ側OSにより処理する前記データを前記操作部側ストレージに保存する操作部側保存部を備え、
前記コントローラ側OSは、前記操作部側OSにより処理する前記データを前記コントローラ側ストレージに保存するコントローラ側保存部を備える、<1>から<3>のいずれか一に記載の情報処理装置。
<5> 前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージの残寿命が短くなった場合、当該残寿命が短いことを外部に通知する通知部をさらに備える、<1>から<4>のいずれか一に記載の情報処理装置。
<6> 操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、
コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、
前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え、
前記操作部は、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、
前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、を備え、
前記コントローラは、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、
前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、を備える、画像処理装置。
<7> 操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、
コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、
前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え、
前記操作部は、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、
前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、を備え、
前記コントローラは、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、
前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、を備える、画像形成装置。
<8> 操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備え情報処理装置で実行される制御方法であって、
前記操作部において、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する工程と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する工程と、
データの書き込み先の判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える工程と、を含み、
前記コントローラにおいて、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出する工程と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断する工程と、
データの書き込み先の判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える工程と、
を含む、制御方法。
<9> 操作部側OSと、当該操作部側OSにより管理する操作部側ストレージと、を有する操作部と、コントローラ側OSと、当該コントローラ側OSにより管理するコントローラ側ストレージと、を有するコントローラと、前記操作部と前記コントローラとを接続して、通信プロトコルを用いた双方向通信を可能とするI/Fと、を備える情報処理装置を制御するコンピュータを、
前記操作部側ストレージの残寿命を検出する操作部側残寿命検出部と、
前記操作部側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記操作部側ストレージか、前記コントローラ側ストレージか、を判断する操作部側判断部と、
前記操作部側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替える操作部側切替部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命を検出するコントローラ側残寿命検出部と、
前記コントローラ側ストレージの残寿命の検出結果に基づいて、データの書き込み先が、前記コントローラ側ストレージか、前記操作部側ストレージか、を判断するコントローラ側判断部と、
前記コントローラ側判断部による判断結果に基づいて、前記データの書き込み先を、前記操作部側ストレージまたは前記コントローラ側ストレージに切り替えるコントローラ側切替部と、
して機能させるための制御プログラム。
【符号の説明】
【0060】
5 PC
9 MFP
201 操作部側OS
202 監視モジュール
203 アプリケーション
211 コントローラ側OS
212 書込み制御モジュール
501,901 CPU
502,902a ROM
503,903b RAM
504,909 HDD
910 コントローラ
940 操作パネル
940a パネル表示部
940c eMMC
【先行技術文献】
【特許文献】
【0061】
【特許文献1】特開2017-134607号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6