(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127819
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】加熱/冷却ガス管を有するセラミックペデスタルシャフト
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20240912BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240912BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20240912BHJP
C23C 14/50 20060101ALI20240912BHJP
C23C 16/458 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H01L21/31 B
H01L21/302 101G
H01L21/68 R
C23C14/50 E
C23C16/458
【審査請求】未請求
【請求項の数】29
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024031820
(22)【出願日】2024-03-04
(31)【優先権主張番号】18/179,503
(32)【優先日】2023-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】514028776
【氏名又は名称】トーキョー エレクトロン ユーエス ホールディングス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルバース メルヴィン
【テーマコード(参考)】
4K029
4K030
5F004
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K029DA08
4K029JA01
4K029JA05
4K030CA04
4K030GA02
4K030JA03
4K030KA22
4K030KA23
4K030KA26
4K030KA46
5F004BB22
5F004BB25
5F004BB26
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5F004BD04
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5F045AA15
5F045DP03
5F045EF05
5F045EJ03
5F045EJ10
5F045EK07
5F045EM05
5F045EM09
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131CA02
5F131EA04
5F131EB11
5F131EB81
5F131EB82
(57)【要約】
【課題】 加熱/冷却ガス管を有するセラミックペデスタルシャフトを提供する。
【解決手段】 半導体処理装置であって、セラミックウェーハチャックの下面に結合されるセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルであって、セラミックペデスタルシャフトは、中央貫通開口部を有する、ウェーハペデスタルと、セラミックペデスタルシャフト内に埋設されるセラミックガス送出管であって、第1のセラミック材料から作成され、及びセラミックペデスタルシャフトは、第2のセラミック材料から作成され、セラミックガス送出管は、セラミックウェーハチャック内のガスチャネルに結合される、セラミックガス送出管と、を含む、半導体処理装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理装置であって、
セラミックウェーハチャックの下面に結合されるセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルであって、前記セラミックペデスタルシャフトは、中央貫通開口部を有する、ウェーハペデスタルと、
前記セラミックペデスタルシャフト内に埋設されるセラミックガス送出管であって、第1のセラミック材料から作成され、及び前記セラミックペデスタルシャフトは、第2のセラミック材料から作成され、前記セラミックガス送出管は、前記セラミックウェーハチャック内のガスチャネルに結合される、セラミックガス送出管と、
を含む、半導体処理装置。
【請求項2】
前記第1のセラミック材料及び前記第2のセラミック材料は、界面領域によって互いに分離される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のセラミック材料及び前記第2のセラミック材料は、異なる化学組成を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記中央貫通開口部内の中央に置かれ、且つ前記セラミックウェーハチャックの前記下面の中央において第1のガスチャネル開口部に結合される、前記セラミックガス送出管の第1のものと、
前記セラミックペデスタルシャフトの壁に埋設され、且つ前記セラミックウェーハチャックの前記下面の周辺領域において第2のガスチャネル開口部に結合される、前記セラミックガス送出管の第2のものと、
を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記中央貫通開口部内の中央に置かれ、且つ前記セラミックウェーハチャックの前記下面の中央においてガスチャネル開口部に結合される、前記セラミックガス送出管の第1のものと、
前記中央貫通開口部内に配設され、且つ前記セラミックペデスタルシャフトの内壁に取り付けられる、前記セラミックガス送出管の第2のものと、
を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記セラミックガス送出管の1つに埋設される抵抗ヒータを更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記セラミックガス送出管の1つの周囲に巻装される冷却管を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記冷却管は、ニッケル、タングステン、モリブデン、チタン及び炭化タングステンからなる群から選択される金属を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記セラミックガス送出管の1つに埋設される抵抗ヒータと、埋設された抵抗ヒータと共に前記セラミックガス送出管の1つの周囲に巻装される冷却管と、を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記セラミックペデスタルシャフトは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択されるセラミック材料から作成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のセラミック材料は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のセラミック材料及び前記第2のセラミック材料は、窒化アルミニウムから作成される、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記セラミックペデスタルシャフトは、前記セラミックウェーハチャックの前記下面に拡散接合される、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
ウェーハペデスタルアセンブリを形成する方法であって、
中央貫通開口部とセラミックガス送出管とを含むペデスタルシャフト構造体を形成することと、
前記ペデスタルシャフト構造体を焼結して、前記セラミックガス送出管を有するセラミックペデスタルシャフトを形成することと、
前記セラミックガス送出管をセラミックウェーハチャックのガスチャネル開口部と位置合わせすることと、
前記セラミックガス送出管が前記ガスチャネル開口部と位置合わせされた状態で、前記セラミックペデスタルシャフトを前記セラミックウェーハチャックに取り付けることと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、
前記セラミックガス送出管を金型内に載置することと、
粉末被覆プロセスを行って、前記セラミックガス送出管をセラミック粉末で被覆することと、
硬化プロセス後に前記金型から前記ペデスタルシャフト構造体を取り出すことと、
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、圧縮成形プロセスを行うことを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、射出成形プロセスを行うことを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、3D印刷プロセスを行うことを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記セラミックガス送出管は、前記ペデスタルシャフト構造体の壁内に載置される、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記セラミックガス送出管は、前記中央貫通開口部内に載置され、且つ前記ペデスタルシャフト構造体の内壁に取り付けられる、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記セラミックペデスタルシャフトを取り付けることは、拡散接合プロセスを行うことを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択されるセラミック材料で形成することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記セラミックガス送出管の内径は、1mm~10mmである、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
ウェーハペデスタルアセンブリを形成する方法であって、
ペデスタルシャフト構造体であって、前記ペデスタルシャフト構造体の壁内に中央貫通開口部及び金属管を含むペデスタルシャフト構造体を形成することと、
前記ペデスタルシャフト構造体を焼結して、前記金属管を有するペデスタルシャフトを形成することと、
前記金属管をエッチングして、前記ペデスタルシャフトの前記壁内に配設されるガス送出管を形成することと、
前記ガス送出管がセラミックウェーハチャックのガスチャネル開口部と位置合わせされた状態で、前記ペデスタルシャフトを前記セラミックウェーハチャックに取り付けることと、
を含む、方法。
【請求項25】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、圧縮成形プロセスを行うことを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、射出成形プロセスを行うことを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、3D印刷プロセスを行うことを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記ペデスタルシャフト構造体を形成することは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択されるセラミック材料から前記ペデスタルシャフト構造体を形成することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記金属管の外径は、1mm~10mmである、請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板を処理するための、ペデスタルを有する機器に関し、特に、高温で半導体基板を処理するための、セラミックペデスタルを有する機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ウェーハペデスタルを採用する半導体基板処理装置は、エッチング、物理気相成長法(PVD)、化学気相成長法(CVD)、プラズマ強化化学気相成長法(PECVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ強化原子層堆積(PEALD)、パルス堆積層(PDL)、プラズマ強化パルス堆積層(PEPDL)及びレジスト除去を含む技術を用いて半導体基板を処理するために用いられる。ウェーハペデスタルは、処理中に半導体基板が載置されるウェーハチャックと、ウェーハチャックの下面に結合されるペデスタルシャフトとを含み、ペデスタルシャフトを通して、加熱又は冷却ガス及び液体がウェーハチャックに送出され、且つペデスタルシャフトを通して、ウェーハチャック内のセンサ、アンテナ及び抵抗ヒータへの電気接続が提供される。処理温度が500℃を超える場合、ウェーハチャックは、通常、セラミック材料から作成される。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施形態によれば、半導体処理装置であって、セラミックウェーハチャックの下面に結合されるセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルであって、セラミックペデスタルシャフトは、中央貫通開口部を有する、ウェーハペデスタルと、セラミックペデスタルシャフト内に埋設されるセラミックガス送出管であって、第1のセラミック材料から作成され、及びセラミックペデスタルシャフトは、第2のセラミック材料から作成され、セラミックガス送出管は、セラミックウェーハチャック内のガスチャネルに結合される、セラミックガス送出管と、を含む、半導体処理装置である。
【0004】
本発明の一実施形態によれば、ウェーハペデスタルアセンブリを形成する方法であって、中央貫通開口部とセラミックガス送出管とを含むペデスタルシャフト構造体を形成することと、ペデスタルシャフト構造体を焼結して、セラミックガス送出管を有するセラミックペデスタルシャフトを形成することと、セラミックガス送出管をセラミックウェーハチャックのガスチャネル開口部と位置合わせすることと、セラミックガス送出管がガスチャネル開口部と位置合わせされた状態で、セラミックペデスタルシャフトをセラミックウェーハチャックに取り付けることと、を含む、方法である。
【0005】
本発明の一実施形態によれば、ウェーハペデスタルアセンブリを形成する方法であって、ペデスタルシャフト構造体であって、ペデスタルシャフト構造体の壁内に中央貫通開口部及び金属管を含むペデスタルシャフト構造体を形成することと、ペデスタルシャフト構造体を焼結して、金属管を有するペデスタルシャフトを形成することと、金属管をエッチングして、ペデスタルシャフトの壁内に配設されるガス送出管を形成することと、セラミックガス送出管がセラミックウェーハチャックのガスチャネル開口部と位置合わせされた状態で、ペデスタルシャフトをセラミックウェーハチャックに取り付けることと、を含む、方法である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明及びその利点のより詳細な理解のために、ここで、添付図面と合わせて以下の説明が参照される。
【0007】
【
図1】実施形態によるウェーハペデスタルを含む半導体処理装置のブロック図である。
【
図2】実施形態によるウェーハペデスタルの断面図である。
【
図3A】実施形態による、セラミックウェーハチャック及びセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルの断面図である。
【
図3B】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図及び平面図である。
【
図3C】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図及び平面図である。
【
図3D】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図及び平面図である。
【
図3E】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図及び平面図である。
【
図3F】実施形態による、セラミックウェーハチャック及びセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルの断面図である。
【
図4】実施形態によるウェーハペデスタルの形成を説明するブロックを有するフロー図である。
【
図5A】実施形態による、セラミックウェーハチャック及びセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルの断面図である。
【
図5B】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図である。
【
図5C】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの平面図である。
【
図5D】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図である。
【
図5E】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの平面図である。
【
図5F】実施形態による、セラミックウェーハチャック及びセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルの断面図である。
【
図5G】実施形態によるウェーハペデスタルシャフトの平面図である。
【
図6】実施形態によるウェーハペデスタルの形成を説明するブロックを有するフロー図である。
【
図7A】実施形態による、セラミックウェーハチャック及びセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルの断面図である。
【
図7B】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図である。
【
図7C】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの平面図である。
【
図7D】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図である。
【
図7E】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの平面図である。
【
図7F】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの断面図である。
【
図7G】実施形態による、製造の様々な段階中のウェーハペデスタルシャフトの平面図である。
【
図8】実施形態による、
図7Aのウェーハペデスタルの形成を説明するブロックを有するフロー図である。
【
図9A】実施形態による、抵抗ヒータを有するセラミックガス送出管の断面図である。
【
図9B】実施形態による、抵抗ヒータを有するセラミックガス送出管の断面図である。
【
図10】実施形態による、その周囲に巻装される冷却管を有するセラミックガス送出管の断面図である。
【
図11】実施形態による、抵抗ヒータと、その周囲に巻装される冷却管とを有するセラミックガス送出管の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
例示的実施形態を参照して本発明を説明しているが、本明細書は、限定的な意味で解釈されることを意図するものではない。本明細書を参照することにより、それらの例示的実施形態の様々な修正形態及び組み合わせ並びに本発明の他の実施形態が当業者に明らかであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、そのようなあらゆる修正形態又は実施形態を包含することを意図する。
【0009】
図1に示すように、半導体ウェーハ110等の半導体基板は、真空チャンバ102内のウェーハペデスタル108上で処理されることが多い。ウェーハペデスタル108は、処理中に半導体ウェーハ110が載置されるウェーハチャック104と、ウェーハチャック104を支持するペデスタルシャフト106とを含む。以下の種々の実施形態でより詳細に説明するウェーハチャック104は、ペデスタルシャフト106内に埋設されるガス送出管を含む。埋設されたガス送出管は、ペデスタルシャフト106の壁内に完全若しくは部分的に埋設され得るか、又はペデスタルシャフト106の壁に取り付けられ、ペデスタルシャフト106の貫通開口部内に位置し得る。特定の実施形態では、ガス送出管は、第1のセラミック材料から作成され得、及びペデスタルシャフト106は、第2のセラミック材料から作成され得る。ガス送出管は、セラミックウェーハチャック104内のガスチャネルに結合され得る。
【0010】
プロセスガスは、真空排気ポート116を介して真空チャンバ102から除去される。ガス入口114を介してパージガスを導入して、真空チャンバ102を大気圧に戻すことができる。薄膜堆積及びエッチングを含む半導体プロセスは、通常、半導体ウェーハ110の上方に位置決めされるシャワーヘッド112を介してプロセスガスを導入する。シャワーヘッド112は、半導体ウェーハ110の表面全体にプロセスガスを均一に分散させる。1つ以上のガスを、ガスライン118及び120を介してシャワーヘッド112に送出することができる。プラズマプロセスを伴う半導体基板処理装置100は、RF電源122及びアンテナ124も含み得る。
【0011】
図2は、約500℃を超える温度で半導体ウェーハ110等の半導体基板を処理するために用いられる例示的な半導体ウェーハペデスタル108の断面図をより詳細に示す。ウェーハペデスタル108は、セラミックペデスタルシャフト106によって支持されるセラミックウェーハチャック134を含む。
図2の例示的なセラミックウェーハチャック134は、処理中にガスが流れて半導体ウェーハ110を加熱又は冷却することができる第1及び第2のガスチャネル142及び150を含む。抵抗ヒータ154及び静電チャックアンテナ156もセラミックウェーハチャック134内部に組み込むことができる。
【0012】
ウェーハ加熱ガス及びウェーハ冷却ガスは、セラミックウェーハチャック134内の第1のガスチャネル142及び第2のガスチャネル150を通して半導体ウェーハ110の裏面に送出され得る。電力は、セラミックペデスタルシャフト106内の中央貫通開口部132を通して、セラミックウェーハチャック134内の抵抗ヒータ154及び静電チャックアンテナ156に供給され得る。ペデスタルシャフト106の壁140内の第1のセラミックガス送出管146は、セラミックウェーハチャック134内の第1のガスチャネル142に加熱又は冷却ガスを供給する。ガスは、セラミックウェーハチャック134内のガスチャネル144を通して半導体ウェーハの裏面に送出されて、半導体ウェーハ110の縁部を加熱又は冷却し得る。壁140を貫通する第2のセラミックガス送出管148も、セラミックウェーハチャック134内の第2のガスチャネル150に加熱又は冷却ガスを供給して、半導体ウェーハ110の中央部分を加熱又は冷却し得る。セラミックガス送出管及びガスチャネルの数並びにそれらの構成は、他のウェーハチャック及びウェーハペデスタルシャフトでは異なり得る。
【0013】
低温処理の場合、ウェーハペデスタルは、通常、真鍮、アルミニウム又はステンレス鋼等の金属で作成される。約500℃を超える温度で処理するために、ウェーハペデスタルは、通常、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素等のセラミック材料で作成される。
【0014】
図3Aは、セラミックペデスタルシャフト106上にセラミックウェーハチャック134を備えるウェーハペデスタル130の断面図であり、セラミックガス送出管170及び172がセラミックペデスタルシャフト106の壁140に埋設され、且つセラミックウェーハチャック134において第1及び第2のガスチャネル142及び150と位置合わせされる。第3のセラミックガス送出管174は、セラミックウェーハチャック134の下面の中央に結合され、セラミックウェーハチャック134内のガスチャネル158への開口部と位置合わせされる。セラミックガス送出管170、172及び174は、セラミックペデスタルシャフト106を製造する前に高温でアニールされるセラミックガラスから形成される。セラミックガス送出管170及び172は、セラミックペデスタルシャフト106の製造中に壁140内に埋設される。ガス送出管170は、ウェーハ110の縁部を加熱又は冷却するセラミックウェーハチャック134内のガスチャネル142に結合される。ガス送出管172は、ウェーハ110の中心と縁部との間のドーナツ状領域を加熱又は冷却するセラミックウェーハチャック134内の第1及び第2のガスチャネル150に結合される。セラミックペデスタルシャフト106がセラミックウェーハチャック134に結合されると、セラミックガス送出管174をセラミックウェーハチャック134の中心に結合することができる。セラミックペデスタルシャフト106は、通常、拡散接合を用いてセラミックウェーハチャック134の下面に結合される。
【0015】
ここで、ペデスタルシャフト壁140に埋設されるセラミックガス送出管170及び172を含むセラミックペデスタルシャフト106を有するウェーハペデスタル130の形成を説明する実施形態を、
図3A~3Fを参照して説明する。
図4は、
図3Aにおけるウェーハペデスタル130を形成するための主要なステップを説明するブロックを有するフロー図である。
【0016】
図4のブロック180並びに
図3B及び3Cを参照すると、セラミックガス送出管170及び172は、ペデスタルシャフト金型内に位置決めされ、金型は、セラミック粉末又はスラリー138で充填される。金型は、射出成形又は圧縮成形プロセスを用いて充填され得る。金型にセラミック粉末含有スラリー又はペーストを充填した後、焼成を含み得る硬化ステップを実施して、溶媒を除去し、焼結前に圧縮セラミック粉末を生成し得る。セラミックガス送出管170及び172は、金型内に載置される前に高温で焼結されたセラミックガラスから形成される。これらは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択されるセラミック材料から形成され得る。
【0017】
特定の実施形態において、
図4のブロック182では、セラミックガス送出管170及び172を所定の位置に保持し、3D印刷を用いてそれらの周囲にセラミックペデスタルシャフトを形成し得る。3D印刷に用いられるセラミック粉末は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択されるセラミック材料を含み得る。
【0018】
図4のブロック184並びに
図3D及び3Eでは、セラミックペデスタルシャフト106は、高温で焼結されて、セラミック粉末又はスラリー138の壁140をセラミックガラスに変換する。セラミックペデスタルシャフト106は、セラミック粉末又はスラリー138のガラス転移温度よりも高い温度で焼結され、次いでアニールされ得る。セラミックペデスタルシャフト106は、閉塞された気泡及びボイドを除去するために圧力下で焼結され得る。焼結中のガラスセラミックガス送出管170及び172並びにセラミック粉末又はスラリー138のガラス流動特性が異なるため、セラミックペデスタルシャフト106の壁140内のセラミックガス送出管170及び172とセラミック粉末又はスラリー138との間に界面が形成される。セラミックペデスタルシャフト106に用いられるセラミック材料は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択され得る。セラミックペデスタルシャフト106は、セラミックガス送出管170、172及び174と同じセラミック材料であり得るか、又は異なるセラミック材料であり得る。
【0019】
図4のブロック186及び
図3Fでは、セラミックペデスタルシャフト106は、セラミックガス送出管170及び172がセラミックウェーハチャック134内の第1及び第2のガスチャネル142及び150への開口部と位置合わせされた状態で、セラミックウェーハチャック134の下面に結合される。セラミックペデスタルシャフト106は、拡散接合を用いてセラミックウェーハチャック134の下面に結合され得る。
【0020】
ここで、
図4のブロック188及び
図3Aを参照すると、必要に応じて、セラミックガス送出管174をセラミックウェーハチャック134の下面の中央におけるガスチャネル158への開口部と位置合わせし、取り付けることができる。ガスは、このガスチャネル158を通して流れ、径方向に出て、ウェーハ110の中心を均一に加熱又は冷却することができる。必要に応じて、
図3Aに示すように、セラミックガス送出管174の側面は、セラミック粉末又はスラリー176で粉末被覆され、焼結されて、セラミックガス送出管に補強を追加し得る。
【0021】
焼結前にセラミックペデスタルシャフト106の壁140内に高温で予めアニールされたセラミックガス送出管170及び172を埋設することにより、製造プロセス中のガス送出管170及び172の内径の安定性が確保される。
【0022】
図5Aは、中央貫通開口部132内に配設され、且つセラミックペデスタルシャフト106の壁140の内側に取り付けられたセラミックガス送出管202及び204を有するセラミックペデスタルシャフト106上のセラミックウェーハチャック134からなるウェーハペデスタル130の断面図である。中央貫通開口部132の中央に位置決めされるセラミックガス送出管206は、セラミックウェーハチャック134の下面の中央に結合される。セラミックガス送出管202、204及び206は、セラミックペデスタルシャフト106を製造する前に高温でアニールされるセラミックガラスから作成される。セラミックガス送出管202及び204は、中央貫通開口部132内に配設され、セラミックペデスタルシャフト106の内壁140に取り付けられる。ガス送出管202は、セラミックウェーハチャック134内のガスチャネル142に結合されて、ウェーハ110の縁部を加熱又は冷却する。ガス送出管204は、セラミックウェーハチャック134内の第2のガスチャネル150に結合されて、ウェーハ110の中心と縁部との間のドーナツ状領域を加熱又は冷却する。ガス送出管206は、セラミックウェーハチャック134内のガスチャネル158に結合される。それは、ウェーハ110の中心の下に加熱又は冷却ガスを送出し、そこで放射状に広がり、均一な加熱又は冷却を提供する。セラミックペデスタルシャフト106は、通常、拡散接合を用いてセラミックウェーハチャック134の下面に結合される。
【0023】
ここで、中央貫通開口部132内の内壁140に取り付けられるセラミックガス送出管202及び204を有するセラミックペデスタルシャフト106を有するウェーハペデスタル130の形成を説明する実施形態を、
図5A~5Fを参照して説明する。
図6は、
図5Aにおけるウェーハペデスタル130を形成するための主要なステップを説明するブロックを有するフロー図である。セラミックガス送出管202、204及び206は、通常、高温でアニールされるセラミックガラスから作成される。セラミックガス送出管202、204及び206のセラミック材料並びにセラミックペデスタルシャフト106のセラミック材料は、同じであり得るか、又は窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択される異なるセラミック材料から作成され得る。
【0024】
図6のステップ220並びに
図5B及び5Cを参照すると、セラミックペデスタルシャフト106は、セラミック粉末又はスラリー138を用いて形成される。
図5Bは、セラミックペデスタルシャフト106の断面図であり、
図5Cは、平面図である。
図5B及び5Cに示すセラミックペデスタルシャフト106は、セラミックガス送出管202及び204をペデスタルシャフト金型内の中央貫通開口部132内に壁140に対して位置決めすることによって形成され得る。金型は、セラミック粉末又はスラリー138で充填されて、射出成形、圧縮成形又は粉末被覆等のプロセスを用い得る。
【0025】
特定の実施形態において、
図6のステップ222では、セラミックガス送出管202及び204を所定の位置に保持し、3D印刷を用いてそれらの周囲にセラミックペデスタルシャフト106の壁140を形成し得る。セラミックペデスタルシャフト106の壁140は、セラミックガス送出管202及び204と同じセラミック材料であり得るか、又は異なるセラミック材料であり得る。
【0026】
図6のブロック224並びに
図5D及び5Eでは、セラミックペデスタルシャフトは、セラミック粉末又はスラリー138から作成される壁140をセラミックガラスに変換するのに十分に高い温度で焼結される。セラミックペデスタルシャフト106は、閉塞された気泡及びボイドを除去するために、圧力下にある間に焼結され得る。セラミック材料は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択され得る。セラミックペデスタルシャフト106のセラミック材料は、セラミックガス送出管202及び204のセラミック材料と同じであり得るか又は異なり得る。
【0027】
図6のブロック226及び
図5Fでは、セラミックペデスタルシャフト106は、セラミックガス送出管202及び204がセラミックウェーハチャック134の下面における第1及び第2のガスチャネル142及び150への開口部と位置合わせされた状態で、セラミックウェーハチャック134の下面に結合される。セラミックペデスタルシャフト106は、拡散接合を用いてセラミックウェーハチャック134の下面に結合され得る。
【0028】
ここで、
図6のブロック228及び
図5Aを参照すると、特定の実施形態では、セラミックガス送出管206は、セラミックウェーハチャック134の下面の中央におけるガスチャネル158への開口部と位置合わせされ、セラミックウェーハチャック134に結合され得る。ウェーハ110の中心下のガスチャネル158から出るガスは、径方向外向きに流れて、均一な加熱又は冷却を提供し得る。
【0029】
ペデスタルシャフトを焼結する場合に高温で予めアニールされたガス送出管202、204及び206を用いることにより、ガス送出管202、204及び206の内径の安定性が確保される。
【0030】
図5Gは、実施形態によるウェーハペデスタルシャフトの平面図である。
【0031】
図5Gに示すように、特定の実施形態では、ガス送出管202、204は、中央貫通開口部132の側壁内に部分的に埋設され得る。中央貫通開口部132の側壁は、より良好な機械的支持のためにガス送出管202、204を部分的に埋設するためのノッチを含むように設計され得る。ガス送出管202、204の埋設は、ステップ220で説明される成形プロセス又はステップ222で説明される3D印刷中に行われ得る。
【0032】
図7Aは、セラミックペデスタルシャフト106の垂直長さを通して延び、セラミックウェーハチャック134の下面に結合されるセラミックガス送出管254及び256を有するセラミックペデスタルシャフト106からなるウェーハペデスタル130の断面図である。ガス送出管254は、セラミックウェーハチャック134内のガスチャネル142に結合されて、ウェーハ110の縁部を加熱又は冷却する。ガス送出管256は、セラミックウェーハチャック134内の第2のガスチャネル150に結合されて、ウェーハ110の中心領域を加熱又は冷却する。セラミックペデスタルシャフト106は、通常、拡散接合を用いてセラミックウェーハチャック134の下面に結合される。
【0033】
ここで、ペデスタルシャフト壁140に埋設されるセラミックガス送出管254及び256を含むセラミックペデスタルシャフト106を有するウェーハペデスタル130の形成を説明する実施形態を、
図7A~7Gを参照して説明する。
図8は、
図7Aにおけるウェーハペデスタル130を形成するための主要なステップを説明するブロックを有するフロー図である。
【0034】
図8のブロック270並びに
図7B及び7Cでは、金属管250及び252が壁140に埋設されたセラミックペデスタルシャフト106が、セラミック粉末又はスラリー138を用いて形成される。先の実施形態と異なり、この実施形態は、セラミックペデスタルシャフト106の製造中に第1及び第2のガス送出管254及び256の内径に安定性を提供するために金属製の管を用いる。
図7Bは、セラミックペデスタルシャフト106の断面図であり、
図7Cは、平面図である。金属管250及び252は、その後、例えば射出成形、圧縮成形又は粉末被覆等のプロセスを用いて、セラミック粉末又はセラミックスラリー138で充填することができるペデスタルシャフト金型内に位置決めされ得る。
【0035】
特定の実施形態において、
図8のブロック272では、金属管250及び252を所定の位置に保持し、3D印刷を用いてそれらの周囲にセラミックペデスタルシャフト106を形成し得る。
【0036】
種々の実施形態では、成形プロセス又は3D印刷のためのセラミック材料は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択され得る。
【0037】
図8のブロック274並びに
図7D及び7Eでは、セラミック粉末又はスラリー138は、高温で焼結されて、セラミックガラスから作成される壁140を有するセラミックペデスタルシャフト106を形成する。セラミックペデスタルシャフト106は、セラミック粉末又はスラリー138のガラス転移温度よりも高い温度で焼結され、次いでアニールされ得る。セラミックペデスタルシャフト106は、閉塞された気泡及びボイドを除去するために、圧力下にある間に焼結され得る。
【0038】
ここで、
図8のブロック276並びに
図7F及び7Gを参照すると、塩酸、硝酸又は硫酸等の酸を用いて金属管250及び252をエッチング除去し得る。これにより、セラミックペデスタルシャフト106の壁140を通る第1及び第2のセラミックガス送出管254及び256が残る。
【0039】
図8のブロック278及び
図7Aでは、セラミックペデスタルシャフト106は、第1のセラミックガス送出管254がセラミックウェーハチャック134内の第1のガスチャネル142に位置合わせされ、第2のセラミックガス送出管256がセラミックウェーハチャック134内の第2のガスチャネル150に位置合わせされた状態で、セラミックウェーハチャック134の下面に結合され得る。
【0040】
セラミックペデスタルシャフト106を焼結する前にセラミックペデスタルシャフト106の壁140内に金属管250及び252を埋設することにより、製造中のセラミックガス送出管254及び256の内径の安定性が確保される。焼結後に金属管250及び252を除去することにより、そうでなければ金属管250及び252とプロセスガスとの間の化学反応により発生し得る金属汚染を防止する。
【0041】
ウェーハチャックに送出されるガスを加熱又は冷却するように修正されるガス送出管280を説明する実施形態を
図9A、
図9B、
図10及び
図11に示す。
【0042】
図9A及び9Bは、抵抗ヒータ284が埋設されたガス送出管280を製造する方法を示す。
図9Aでは、ワイヤ286が抵抗ヒータ284に電力を供給するために取り付けられた抵抗ヒータ284は、その後、セラミック粉末282で充填されるガス送出管金型内に位置決めされ得る。
図9Bは、セラミック粉末282をセラミックガラス288に変換するために高温で焼結された後のガス送出管280を示す。抵抗ヒータ284の電源を投入して、ウェーハチャック内のガスチャネルに送出されるガスを加熱し得る。
【0043】
図10は、周囲に冷却管290が巻装されたガス送出管280の側面図である。ウェーハチャック内のガスチャネルに送出されるガスを冷却するために、冷却管290を通して低温のガス又は液体を循環させ得る。
【0044】
図11は、ガス送出管280の壁に埋設される抵抗ヒータ284と、ガス送出管280の周囲に巻装される冷却管290との両方を有するガス送出管280の側面図である。この構成は、ウェーハ処理中にウェーハチャック内のガスチャネルに送出されるガスを順次加熱及び冷却するために用いられ得る。例えば、ウェーハは、フォトレジストが劣化しないように熱を発生させるプラズマエッチングプロセス中に冷却され得、その後、エッチングが完了すると、フォトレジストをアッシングすることを促進するために加熱され得る。
【0045】
上で検討したように、セラミックペデスタルシャフトの壁を貫通するセラミックガス送出管を有する一実施形態のセラミックペデスタルシャフトは、ガス送出管がセラミックウェーハチャック内のガスチャネル開口部と位置合わせされた状態で、セラミックウェーハチャックの下面に結合される。実施形態では、界面がセラミックガス送出管材料とセラミックペデスタルシャフト材料との間に形成される。他の実施形態では、セラミック管は、セラミックペデスタルシャフト内の貫通孔開口部内に配設され、セラミックペデスタルシャフトの内壁に取り付けられる。実施形態では、セラミック管は、ガスチャネル開口部と位置合わせされ、セラミックウェーハチャックの下面の中心に結合される。
【0046】
実施形態では、セラミックガス送出管及びセラミックペデスタルシャフトは、異なるセラミック材料から形成される。他の実施形態では、セラミックガス送出管及びセラミックペデスタルシャフトは、同じセラミック材料から形成される。
【0047】
実施形態では、セラミックガス送出管は、ペデスタルシャフト金型内に位置決めされ、金型は、セラミック粉末で充填され、セラミック粉末は、焼結されて、それをセラミックガラスから作成されるセラミックペデスタルシャフトに変換する。一実施形態では、セラミックガス送出管は、セラミックペデスタルシャフトの壁内に埋設される。別の実施形態では、セラミックガス送出管は、中央貫通開口部内に配設され、且つセラミックペデスタルシャフトの内壁に取り付けられる。
【0048】
実施形態では、セラミックガス送出管は、所定の位置に保持され、セラミックペデスタルシャフトがその周囲に3D印刷される。一実施形態では、セラミックペデスタルシャフトは、セラミックペデスタルシャフトに埋設されるセラミックガス送出管と共に3D印刷される。別の実施形態では、セラミックペデスタルシャフトは、セラミックペデスタルシャフト内の中央貫通開口部の内壁に取り付けられるセラミックガス送出管と共に3D印刷される。実施形態では、金属管がペデスタルシャフト金型内に位置決めされ、金型は、セラミック粉末で充填され、セラミック粉末は、焼結されて、セラミックガラスから作成されるセラミックペデスタルシャフトに変換され、金属管は、エッチング除去されて、セラミックペデスタルシャフトを通るセラミックガス送出管を形成する。本発明の例示的な実施形態を以下に要約する。他の実施形態も、本明細書の全体及び本明細書に添付する特許請求の範囲から理解され得る。
【0049】
例1.半導体基板処理装置は、ウェーハペデスタルを含み、ウェーハペデスタルは、セラミックウェーハチャックの下面に結合されるセラミックペデスタルシャフトを含み、セラミックペデスタルシャフトは、セラミックウェーハチャック内のガスチャネルへの開口部と位置合わせされる、セラミックペデスタルシャフト内のセラミックガス送出管を有する。
【0050】
例2.セラミックペデスタルシャフトの壁内にセラミックガス送出管を埋設することを更に含む、例1に記載の半導体基板処理装置。
【0051】
例3.セラミックペデスタルシャフト内の中央貫通開口部の内壁にセラミックガス送出管を取り付けることを更に含む、例1に記載の半導体基板処理装置。
【0052】
例4:セラミックガス送出管は、第1のセラミック材料から作成され、及びセラミックペデスタルシャフトは、第2のセラミック材料から作成される、例1、2及び3のいずれか1つに記載の半導体基板処理装置。
【0053】
例5:セラミックガス送出管及びセラミックペデスタルシャフトは、同じセラミック材料から作成される、例1、2及び3のいずれか1つに記載の半導体基板処理装置。
【0054】
例6:第2のセラミックガス送出管は、セラミックウェーハチャックの下面の中央に結合され、且つセラミックウェーハチャック内のガスチャネルへの開口部と位置合わせされる、例1、2及び3のいずれか1つに記載の半導体基板処理装置。
【0055】
例7:ヒータは、セラミックガス送出管の壁内に埋設される、例1、2、3、4、5及び6のいずれか1つに記載の半導体基板処理装置。
【0056】
例8:冷却管は、セラミックガス送出管の周囲に巻装される、例1、2、3、4、5及び6のいずれか1つに記載の半導体基板処理装置。
【0057】
例9:冷却管は、セラミックガス送出管の周囲に巻装され、及びヒータは、セラミックガス送出管の壁内に埋設される、例1、2、3、4、5及び6のいずれか1つに記載の半導体基板処理装置。
【0058】
例10:冷却管は、ニッケル、タングステン、モリブデン、チタン又は炭化タングステンからなる群から選択される金属を含む、例8及び9のいずれか1つに記載の半導体基板処理装置。
【0059】
例11:ペデスタルシャフト金型内にセラミックガス送出管を位置決めすることと、金型にセラミック粉末又はスラリーを充填することと、セラミック粉末又はスラリーを焼結して、セラミック粉末又はスラリーをセラミックガラスから作成されるセラミックペデスタルシャフトに変換することと、セラミックガス送出管がセラミックウェーハチャック内のガスチャネルへの開口部と位置合わせされた状態で、セラミックペデスタルシャフトをセラミックウェーハチャックの下面に取り付けることとにより、半導体基板処理装置を形成する方法。
【0060】
例12:セラミックガス送出管の周囲にセラミックペデスタルシャフトを3D印刷することにより、半導体基板処理装置を形成する方法。
【0061】
例13:セラミックペデスタルシャフト内に中央貫通開口部を形成することを更に含む、例12に記載の方法。
【0062】
例14:壁に埋設されるセラミックガス送出管を有するセラミックペデスタルシャフトを形成することを含む、例11及び12のいずれか1つに記載の方法。
【0063】
例15:中央貫通開口部内の内壁に取り付けられるセラミックガス送出管を有するセラミックペデスタルシャフトを形成することを含む、例11、12及び13のいずれか1つに記載の方法。
【0064】
例16:射出成形、圧縮成形又は粉末被覆等のプロセスを用いてペデスタルシャフト金型を充填することを含む、例11に記載の方法。
【0065】
例17:第1のセラミック材料のセラミックガス送出管と、第2のセラミック材料のセラミックペデスタルシャフトとを作成することを含む、例11、12、13、14及び15のいずれか1つに記載の方法。
【0066】
例18:同じセラミック材料のセラミックガス送出管及びセラミックペデスタルシャフトを作成することを含む、例11、12、13、14及び15のいずれか1つに記載の方法。
【0067】
例19:セラミック材料を、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択することを含む、例11、12、13、14、15、17及び18のいずれか1つに記載の方法。
【0068】
例20:金属管をペデスタルシャフト金型内に位置決めすることと、金型にセラミック粉末又はスラリーを充填することと、セラミック粉末又はスラリーを焼結して、セラミック粉末又はスラリーをセラミックガラスから作成されるセラミックペデスタルシャフトにすることと、エッチングによって金属管を除去し、セラミックペデスタルシャフト内にセラミックガス送出管を形成することと、セラミックガス送出管がセラミックウェーハチャック内のガスチャネルへの開口部と位置合わせされた状態で、セラミックペデスタルシャフトをセラミックウェーハチャックの下面に取り付けることと、により、半導体基板処理装置を形成する方法。
【0069】
例21:拡散接合を用いて、セラミックペデスタルシャフトをセラミックウェーハチャックに結合する、例11及び20のいずれか1つに記載の方法。
【0070】
例22:セラミックガス送出管をセラミックウェーハチャックの下面の中央に結合し、且つセラミックウェーハチャック内のガスチャネルへの開口部と位置合わせすることを更に含む、例11及び20のいずれか1つに記載の方法。
【0071】
例23:セラミック材料を、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択することを含む、例20に記載の方法。これまでの説明では、処理システムの特定の幾何学的形状並びに用いられる各種の構成要素及び処理の記述等、具体的な詳細を記載してきた。しかし、本明細書の技術は、これら特定の詳細から逸脱する他の実施形態で実施され得、かかる詳細は、説明目的のものであり、限定するものではないことを理解されたい。本明細書に開示する実施形態について添付の図面を参照して説明してきた。同様に、説明目的のため、十分な理解を提供するために特定の番号、材料及び構成が示されている。しかしながら、かかる特定の詳細なしに実施形態を実装することができる。略同一の機能構造を有する要素は、同一参照文字で示され、従って冗長な説明を全て省略している場合がある。
【0072】
種々の実施形態の理解を促進するために、様々な技術を個別の動作として説明してきた。説明の順序を、これらの動作が必然的に順序に依存するものとして解釈すべきではない。実際に、これらの動作は、提示された順序で実行されなくてもよい。記述した動作は、記述した実施形態と異なる順序で実行され得る。様々な追加的な動作が実行され得、且つ/又は記述した動作が追加的な実施形態で省略され得る。
【0073】
本発明の例示的な実施形態を以下に要約する。他の実施形態も、本明細書の全体及び本明細書に添付する特許請求の範囲から理解され得る。
【0074】
例1.半導体処理装置であって、セラミックウェーハチャックの下面に結合されるセラミックペデスタルシャフトを含むウェーハペデスタルであって、セラミックペデスタルシャフトは、中央貫通開口部を有する、ウェーハペデスタルと、セラミックペデスタルシャフト内に埋設されるセラミックガス送出管であって、第1のセラミック材料から作成され、及びセラミックペデスタルシャフトは、第2のセラミック材料から作成され、セラミックガス送出管は、セラミックウェーハチャック内のガスチャネルに結合される、セラミックガス送出管と、を含む、半導体処理装置。
【0075】
例2.第1のセラミック材料及び第2のセラミック材料は、界面領域によって互いに分離される、例1に記載の装置。
【0076】
例3.第1のセラミック材料及び第2のセラミック材料は、異なる化学組成を有する、例1又は2のいずれか1つに記載の装置。
【0077】
例4.貫通開口部内の中央に置かれ、且つセラミックウェーハチャックの下面の中央において第1のガスチャネル開口部に結合される、セラミックガス送出管の第1のものと、セラミックペデスタルシャフトの壁に埋設され、且つセラミックウェーハチャックの下面の周辺領域において第2のガスチャネル開口部に結合される、セラミックガス送出管の第2のものとを更に含む、例1~3のいずれか1つに記載の装置。
【0078】
例5.貫通開口部内の中央に置かれ、且つセラミックウェーハチャックの下面の中央においてガスチャネル開口部に結合される、セラミックガス送出管の第1のものと、中央貫通開口部内に配設され、且つセラミックペデスタルシャフトの内壁に取り付けられる、セラミックガス送出管の第2のものとを更に含む、例1~4のいずれか1つに記載の装置。
【0079】
例6.セラミックガス送出管の1つに埋設される抵抗ヒータを更に含む、例1~5のいずれか1つに記載の装置。
【0080】
例7.セラミックガス送出管の1つの周囲に巻装される冷却管を更に含む、例1~6のいずれか1つに記載の装置。
【0081】
例8.冷却管は、ニッケル、タングステン、モリブデン、チタン及び炭化タングステンからなる群から選択される金属を含む、例1~7のいずれか1つに記載の装置。
【0082】
例9.セラミックガス送出管の1つに埋設される抵抗ヒータと、埋設された抵抗ヒータと共にセラミックガス送出管の1つの周囲に巻装される冷却管とを更に含む、例1~8のいずれか1つに記載の装置。
【0083】
例10.セラミックペデスタルシャフトは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択されるセラミック材料から作成される、例1~9のいずれか1つに記載の装置。
【0084】
例11.第1のセラミック材料は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択される、例1~10のいずれか1つに記載の装置。
【0085】
例12.第1のセラミック材料及び第2のセラミック材料は、窒化アルミニウムから作成される、例1~11のいずれか1つに記載の装置。
【0086】
例13.セラミックペデスタルシャフトは、セラミックウェーハチャックの下面に拡散接合される、例1~12のいずれか1つに記載の装置。
【0087】
例14.ウェーハペデスタルアセンブリを形成する方法であって、中央貫通開口部とセラミックガス送出管とを含むペデスタルシャフト構造体を形成することと、ペデスタルシャフト構造体を焼結して、セラミックガス送出管を有するセラミックペデスタルシャフトを形成することと、セラミックガス送出管をセラミックウェーハチャックのガスチャネル開口部と位置合わせすることと、セラミックガス送出管がガスチャネル開口部と位置合わせされた状態で、セラミックペデスタルシャフトをセラミックウェーハチャックに取り付けることとを含む方法。
【0088】
例15.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、セラミックガス送出管を金型内に載置することと、粉末被覆プロセスを行って、セラミックガス送出管をセラミック粉末で被覆することと、硬化プロセス後に金型からペデスタルシャフト構造体を取り出すこととを含む、例14に記載の方法。
【0089】
例16.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、圧縮成形プロセスを行うことを含む、例14又は15の1つに記載の方法。
【0090】
例17.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、射出成形プロセスを行うことを含む、例14~16のいずれか1つに記載の方法。
【0091】
例18.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、3D印刷プロセスを行うことを含む、例14~17のいずれか1つに記載の方法。
【0092】
例19.セラミックガス送出管は、ペデスタルシャフト構造体の壁内に載置される、例14~18のいずれか1つに記載の方法。
【0093】
例20.セラミックガス送出管は、中央貫通開口部内に載置され、且つペデスタルシャフト構造体の内壁に取り付けられる、例14~19のいずれか1つに記載の方法。
【0094】
例21.セラミックペデスタルシャフトを取り付けることは、拡散接合プロセスを行うことを含む、例14~20のいずれか1つに記載の方法。
【0095】
例22.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択されるセラミック材料で形成することを含む、例14~21のいずれか1つに記載の方法。
【0096】
例23.セラミックガス送出管の内径は、1mm~10mmである、例14~22のいずれか1つに記載の方法。
【0097】
例24.ウェーハペデスタルアセンブリを形成する方法であって、ペデスタルシャフト構造体であって、ペデスタルシャフト構造体の壁内に中央貫通開口部及び金属管を含むペデスタルシャフト構造体を形成することと、ペデスタルシャフト構造体を焼結して、金属管を有するペデスタルシャフトを形成することと、金属管をエッチングして、ペデスタルシャフトの壁内に配設されるガス送出管を形成することと、セラミックガス送出管がセラミックウェーハチャックのガスチャネル開口部と位置合わせされた状態で、ペデスタルシャフトをセラミックウェーハチャックに取り付けることと、を含む、方法。
【0098】
例25.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、圧縮成形プロセスを行うことを含む、例24に記載の方法。
【0099】
例26.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、射出成形プロセスを行うことを含む、例24又は25の1つに記載の方法。
【0100】
例27.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、3D印刷プロセスを行うことを含む、例24~26のいずれか1つに記載の方法。
【0101】
例28.ペデスタルシャフト構造体を形成することは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素及び窒化ホウ素からなる群から選択されるセラミック材料からペデスタルシャフト構造体を形成することを含む、例24~27のいずれか1つに記載の方法。
【0102】
例29.金属管の外径は、1mm~10mmである、例24~28のいずれか1つに記載の方法。
【0103】
本発明の同じ目的を達成しながら、上記で説明した技術の動作に対する多くの変更形態が可能であることも当業者に理解されるであろう。かかる変更形態は、本開示の適用範囲に含まれることを意図する。従って、本発明の実施形態に関する上述の説明は、限定を意図するものではない。むしろ、本発明の実施形態に対する限定は、以下の特許請求の範囲に示される。
【符号の説明】
【0104】
100 半導体基板処理装置
102 真空チャンバ
104 ウェーハチャック
106 セラミックペデスタルシャフト
108 ウェーハペデスタル
110 半導体ウェーハ
112 シャワーヘッド
114 ガス入口
116 真空排気ポート
118 ガスライン
122 RF電源
124 アンテナ
130 ウェーハペデスタル
132 中央貫通開口部
134 セラミックウェーハチャック
138 スラリー
140 壁
142 ガスチャネル
144 ガスチャネル
146 セラミックガス送出管
148 セラミックガス送出管
150 ガスチャネル
154 抵抗ヒータ
156 静電チャックアンテナ
158 ガスチャネル
170 セラミックガス送出管
172 セラミックガス送出管
174 セラミックガス送出管
176 スラリー
202 セラミックガス送出管
204 セラミックガス送出管
206 セラミックガス送出管
250 金属管
254 セラミックガス送出管
256 セラミックガス送出管
280 ガス送出管
282 セラミック粉末
284 抵抗ヒータ
286 ワイヤ
288 セラミックガラス
290 冷却管
【外国語明細書】