(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128057
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】基板処理システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240912BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240912BHJP
H01L 21/306 20060101ALN20240912BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/304 648A
H01L21/304 651B
H01L21/304 642B
H01L21/304 642F
H01L21/306 D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024111458
(22)【出願日】2024-07-11
(62)【分割の表示】P 2020166356の分割
【原出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 慶介
(72)【発明者】
【氏名】金川 耕三
(57)【要約】
【課題】バッチ処理部および枚葉処理部の両方を備える基板処理システムにおいて、基板の搬送制御の容易性を向上させる。
【解決手段】基板処理システムは、搬入部とバッチ処理部と枚葉処理部とインタフェース部と搬出部とを備える。バッチ処理部は、複数の基板を含むロットを一括で処理する。枚葉処理部は、ロットに含まれる基板を一枚ずつ処理する。インタフェース部は、バッチ処理部と枚葉処理部との間で基板を一枚ずつ受け渡す。搬入部、バッチ処理部、インタフェース部、枚葉処理部および搬出部は、この順番で並べられる。バッチ処理部は、処理液が貯留された処理槽にロットを浸漬させる。枚葉処理部は、基板に対して液処理を行う液処理部を含む。インタフェース部は、バッチ処理部によって処理された基板を処理液が付着した状態で液処理部に渡す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基板を収容したキャリアが載置される第1載置部を含む搬入部と、
複数の前記基板を含むロットを一括で処理するバッチ処理部と、
前記ロットに含まれる前記基板を一枚ずつ処理する枚葉処理部と、
前記バッチ処理部と前記枚葉処理部との間で前記基板を一枚ずつ受け渡すインタフェース部と、
前記枚葉処理部で処理された基板を収容するキャリアが載置される第2載置部を含む搬出部と
を備え、
前記搬入部、前記バッチ処理部、前記インタフェース部、前記枚葉処理部および前記搬出部がこの順番で並べられ、
前記バッチ処理部は、処理液が貯留された処理槽に前記ロットを浸漬させ、
前記枚葉処理部は、前記基板に対して液処理を行う液処理部を含み、
前記インタフェース部は、前記バッチ処理部によって処理された前記基板を前記処理液が付着した状態で前記液処理部に渡す、基板処理システム。
【請求項2】
前記インタフェース部は、前記バッチ処理部によって処理された前記ロットに含まれる一枚の前記基板を前記処理槽の内部から取り出して前記液処理部に渡す、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項3】
複数の前記枚葉処理部を備え、
複数の前記枚葉処理部は、
前記インタフェース部から前記処理液が付着した状態の前記基板が搬入され、当該基板の表面に液膜を形成する前記液処理部と、
前記液処理部によって前記表面に前記液膜が形成された前記基板を超臨界流体と接触させて前記基板を乾燥させる乾燥処理部と
を含む、請求項1または2に記載の基板処理システム。
【請求項4】
前記処理液は、DIW(脱イオン水)であり、
前記液処理部は、前記基板を保持するスピンチャックを備え、前記スピンチャックを回転させながら、前記基板の上面および下面にIPA(イソプロピルアルコール)を供給することにより、前記基板の両面に残存するDIWをIPAに置換し、かつ、前記基板の上面にIPAの液膜を形成する、請求項1~3のいずれか一つに記載の基板処理システム。
【請求項5】
前記液処理部によって処理された前記基板を前記液処理部から搬出する枚葉搬送機構
を備え、
前記液処理部は、
前記インタフェース部と対向する位置に設けられ、前記処理液が付着した状態の前記基板が搬入される搬入口と、
前記枚葉搬送機構と対向する位置に設けられ、前記液処理部によって処理された前記基板が搬出される搬出口と
を備える、請求項1~4のいずれか一つに記載の基板処理システム。
【請求項6】
複数の前記バッチ処理部を備え、
複数の前記バッチ処理部は、
第1バッチ処理部と、
前記インタフェース部に隣接し、前記第1バッチ処理部によって処理された前記ロットを一括で処理する第2バッチ処理部と
を含み、
前記インタフェース部は、
前記第2バッチ処理部が備える前記処理槽から前記基板を一枚取り出して前記液処理部に搬送し、
前記液処理部は、前記インタフェース部を挟んで前記第2バッチ処理部が備える前記処理槽と反対側に配置される、請求項1~5のいずれか一つに記載の基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体ウエハ等の基板を一枚ずつ処理する枚葉式の処理部(枚葉処理部)および複数の基板を一括して処理するバッチ式の処理部(バッチ処理部)の両方を備えた基板処理システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、バッチ処理部および枚葉処理部の両方を備える基板処理システムにおいて、基板の搬送制御の容易性を向上させる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による基板処理システムは、搬入部と、バッチ処理部と、枚葉処理部と、インタフェース部と、搬出部とを備える。搬入部は、複数の基板を収容したキャリアが載置される第1載置部を含む。バッチ処理部は、複数の基板を含むロットを一括で処理する。枚葉処理部は、ロットに含まれる基板を一枚ずつ処理する。インタフェース部は、バッチ処理部と枚葉処理部との間で基板を一枚ずつ受け渡す。搬出部は、枚葉処理部で処理された基板を収容するキャリアが載置される第2載置部を含む。また、搬入部、バッチ処理部、インタフェース部、枚葉処理部および搬出部は、この順番で並べられる。バッチ処理部は、処理液が貯留された処理槽にロットを浸漬させる。枚葉処理部は、基板に対して液処理を行う液処理部を含む。インタフェース部は、バッチ処理部によって処理された基板を処理液が付着した状態で液処理部に渡す。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、バッチ処理部および枚葉処理部の両方を備える基板処理システムにおいて、基板の搬送制御の容易性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る基板処理システムのうち、搬入エリア、バッチエリアおよびIFエリアの模式的な平面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る基板処理システムのうち、IFエリア、枚葉エリアおよび搬出エリアの模式的な平面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係るエッチング用の処理槽の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る液処理部の構成を示す模式図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る乾燥処理部の構成を示す模式図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係る基板処理システムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、第2実施形態に係る基板処理システムの模式的な平面図である。
【
図9】
図9は、第2実施形態に係る第1載置部の模式的な正面図である。
【
図10】
図10は、第2実施形態に係る第2載置部の模式的な正面図である。
【
図11】
図11は、第3実施形態に係る基板処理システムの模式的な側面図である。
【
図12】
図12は、変形例に係る枚葉エリアの模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本開示による基板処理システムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0009】
また、以下に示す実施形態では、「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」といった表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密に「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、例えば製造精度、設置精度などのずれを許容するものとする。
【0010】
また、以下参照する各図面では、説明を分かりやすくするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする直交座標系を示す場合がある。また、鉛直軸を回転中心とする回転方向をθ方向と呼ぶ場合がある。
【0011】
特許文献1には、基板の搬入出が行われる搬入出部と、複数の基板を一括して処理するバッチ処理部と、基板を一枚ずつ処理する枚葉処理部と、基板を搬送する搬送機構とを備えた基板処理システムが開示されている。
【0012】
特許文献1において、搬送機構は、バッチ処理部が配置されるエリアに配置され、バッチ処理部に対する基板の搬入出を行う。また、搬送機構は、複数の枚葉処理部が配置されるエリアに対する基板の搬入出を行う。さらに、搬送機構は、搬入出部から未処理の基板を受け取ったり、処理済みの基板を搬入出部へ渡したりする処理も行う。かかる特許文献1に記載の基板処理システムでは、搬送制御が煩雑化するおそれがある。このため、搬送制御の容易な基板処理システムが期待されている。
【0013】
(第1実施形態)
<基板処理システムの構成>
まず、第1実施形態に係る基板処理システムの概略構成について
図1を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る基板処理システム1の概略構成を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、第1実施形態に係る基板処理システム1は、搬入エリアA1、バッチエリアA2、IF(インタフェース)エリアA3、枚葉エリアA4および搬出エリアA5を備える。搬入エリアA1、バッチエリアA2、IFエリアA3、枚葉エリアA4および搬出エリアA5は、この順番で並べられる。
【0015】
第1実施形態に係る基板処理システム1では、まず、搬入エリアA1において半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と記載する)の搬入が行われる。搬入エリアA1には、複数のウエハを収容したキャリアが載置される第1載置部等が設けられる。搬入エリアA1では、第1載置部に載置されたキャリアから複数のウエハを取り出してロットを形成する処理、および、形成したロットをバッチエリアに渡す処理等が行われる。
【0016】
バッチエリアA2には、ウエハをロット単位で一括処理するバッチ処理部等が設けられる。第1実施形態において、バッチエリアA2では、バッチ処理部を用いてウエハのエッチング処理等がロット単位で行われる。また、バッチエリアA2には、ロットを搬送するロット搬送機構が設けられている。ロット搬送機構は、搬入エリアA1で形成されたロットをバッチエリアA2に搬送する。
【0017】
IFエリアA3では、バッチエリアから枚葉エリアへのウエハの受け渡しが行われる。IFエリアA3には、ウエハを一枚ずつ搬送するインタフェース部が設けられており、かかるインタフェース部を用いてバッチエリアから枚葉エリアへウエハを一枚ずつ搬送する。
【0018】
枚葉エリアA4には、ウエハを一枚ずつ処理する枚葉処理部等が設けられる。第1実施形態において、枚葉エリアA4には、IFエリアからウエハが搬入される第1枚葉処理部と、第1枚葉処理部によって処理されたウエハを処理する第2枚葉処理部とが設けられる。
【0019】
具体的には、第1枚葉処理部は、ウエハの表面に液膜を形成する液処理部である。また、第2枚葉処理部は、表面に液膜が形成されたウエハを超臨界流体と接触させてウエハを乾燥させる複数の乾燥処理部である。
【0020】
すなわち、第1実施形態に係る基板処理システム1では、バッチエリアA2においてウエハのエッチング処理をロット単位で行い、その後、枚葉エリアA4においてウエハの乾燥処理を一枚ずつ行う。
【0021】
搬出エリアA5には、空のキャリアが載置される第2載置部等が設けられる。搬出エリアA5では、枚葉エリアA4において乾燥処理を終えたウエハを第2載置部に載置されたキャリアに収容する処理が行われる。
【0022】
このように、第1実施形態に係る基板処理システム1では、IFエリアA3に設けられたインタフェース部を用いて、バッチエリアA2から枚葉エリアA4へのウエハの搬送を行う。したがって、ロット搬送機構は、枚葉エリアA4へのウエハの搬送を行うことを要しない。
【0023】
また、第1実施形態に係る基板処理システム1では、各エリアA1~A5の並び方向においける一端に搬入エリアA1が配置され、他端に搬出エリアA5が配置される。かかる基板処理システム1において、ウエハは、搬入エリアA1から搬出エリアA5に向かって一方向に搬送される。したがって、ロット搬送機構は、たとえば、枚葉エリアA4で処理されたウエハすなわち乾燥処理を終えたウエハの搬送を行うことを要しない。
【0024】
したがって、第1実施形態に係る基板処理システム1によれば、ウエハの搬送制御の容易性を向上させることができる。
【0025】
次に、第1実施形態に係る基板処理システム1の具体的な構成について
図2および
図3を参照して説明する。
図2は、第1実施形態に係る基板処理システム1のうち、搬入エリア、バッチエリアおよびIFエリアの模式的な平面図である。また、
図3は、第1実施形態に係る基板処理システム1のうち、IFエリア、枚葉エリアおよび搬出エリアの模式的な平面図である。
【0026】
まず、
図2を参照して搬入エリアA1、バッチエリアA2およびIFエリアA3の構成について説明する。
【0027】
(搬入エリアA1について)
図2に示すように、搬入エリアA1には、キャリア搬入部2と、ロット形成部3とが配置される。キャリア搬入部2およびロット形成部3は、エリアA1~A5の並び方向(X軸方向)に沿って並べられる。また、ロット形成部3は、バッチエリアA2に隣接する。
【0028】
キャリア搬入部2は、第1載置部20と、第1搬送機構21と、キャリアストック22、23と、キャリア載置台24とを備える。
【0029】
第1載置部20には、外部から搬送された複数のキャリアCが載置される。キャリアCは、複数(たとえば、25枚)のウエハWを水平姿勢で上下に並べて収容する容器である。第1搬送機構21は、第1載置部20、キャリアストック22、23およびキャリア載置台24間でキャリアCの搬送を行う。
【0030】
ロット形成部3は、第2搬送機構30と、複数(たとえば、2つ)のロット保持部31とを備え、複数のウエハWで構成されるロットを形成する。第1実施形態において、ロットは、2つのキャリアCに収容された計50枚のウエハWを組合せることによって形成される。1つのロットを形成する複数のウエハWは、互いの板面を対向させた状態で一定の間隔をあけて配列される。なお、ロットを構成するウエハWの枚数は、50枚に限定されない。たとえば、ロットは、100枚のウエハWで構成されてもよい。
【0031】
第2搬送機構30は、キャリア載置台24に載置されたキャリアCとロット保持部31との間で複数のウエハWを搬送する。第2搬送機構30は、たとえば、多関節ロボットで構成され、複数(たとえば、25枚)のウエハWを一括で搬送する。また、第2搬送機構30は、搬送途中で複数のウエハWの姿勢を水平姿勢から垂直姿勢に変更させることができる。
【0032】
ロット保持部31は、1ロット分の複数のウエハWを垂直姿勢で保持する。第2搬送機構30は、キャリア載置台24に載置されたキャリアCから複数のウエハWを取り出してロット保持部31に垂直姿勢で載置する。たとえばこの動作を2回繰り返すことにより、1つのロットが形成される。
【0033】
(バッチエリアA2について)
バッチエリアA2には、前処理部4_1と、複数(ここでは、2つ)のエッチング処理部4_2と、後処理部4_3とが配置される。前処理部4_1、複数のエッチング処理部4_2および後処理部4_3は、バッチ処理部の一例である。
【0034】
前処理部4_1、複数のエッチング処理部4_2および後処理部4_3は、エリアA1~A5の並び方向(X軸方向)に沿ってこの順番で並べられる。また、前処理部4_1は、搬入エリアA1に隣接し、後処理部4_3は、IFエリアA3に隣接する。
【0035】
前処理部4_1は、前処理用の処理槽40と、リンス用の処理槽41と、ロット浸漬機構42とを備える。
【0036】
処理槽40および処理槽41は、垂直姿勢で配列された1ロット分のウエハWを収容可能である。処理槽40には、前処理用の処理液が貯留される。たとえば、処理槽40には、前処理、ここでは自然酸化膜除去用の処理液として、DHF(希フッ酸)が貯留される。また、処理槽41には、リンス用の処理液(たとえば脱イオン水)が貯留される。
【0037】
ロット浸漬機構42は、ロットを形成する複数のウエハWを垂直姿勢で保持する。ロット浸漬機構42は、保持したロットを昇降させる昇降機構を有しており、処理槽40,41の上方からロットを下降させて処理槽40,41に浸漬させたり、処理槽40,41に浸漬させたロットを上昇させて処理槽40,41から取り出したりする。また、ロット浸漬機構42は、水平移動機構を有しており、処理槽40の上方位置と処理槽41の上方位置との間でロットを水平移動させることができる。
【0038】
なお、ここでは、前処理用の処理槽40がリンス用の処理槽41のX軸正方向側に配置される場合の例を示しているが、前処理用の処理槽40は、リンス用の処理槽41のX軸負方向側に配置されてもよい。
【0039】
エッチング処理部4_2は、エッチング用の処理槽43と、リンス用の処理槽44と、ロット浸漬機構45,46とを備える。
【0040】
処理槽43および処理槽44は、垂直姿勢で配列された1ロット分のウエハWを収容可能である。処理槽43には、エッチング用の処理液(以下、「エッチング液」とも呼称する。)が貯留される。処理槽43の詳細については後述する。処理槽44には、リンス用の処理液(たとえば脱イオン水)が貯留される。
【0041】
ロット浸漬機構45,46は、ロットを形成する複数のウエハWを垂直姿勢で保持する。ロット浸漬機構45は、保持したロットを昇降させる昇降機構を有しており、処理槽43の上方からロットを下降させて処理槽43に浸漬させたり、処理槽43に浸漬させたロットを上昇させて処理槽43から取り出したりする。同様に、ロット浸漬機構46も、保持したロットを昇降させる昇降機構を有しており、処理槽44の上方からロットを下降させて処理槽44に浸漬させたり、処理槽44に浸漬させたロットを上昇させて処理槽44から取り出したりする。
【0042】
なお、ここでは、エッチング処理用の処理槽43がリンス用の処理槽44のX軸正方向側に配置される場合の例を示しているが、エッチング処理用の処理槽43は、リンス用の処理槽44のX軸負方向側に配置されてもよい。
【0043】
後処理部4_3は、後処理用の処理槽47と、リンス用の処理槽48と、ロット浸漬機構49とを備える。
【0044】
処理槽47および処理槽48は、垂直姿勢で配列された1ロット分のウエハWを収容可能である。処理槽47には、後処理用の処理液が貯留される。たとえば、処理槽40には、後処理、ここでは洗浄用の処理液として、SC1(アンモニア、過酸化水素および水の混合液)が貯留される。また、処理槽48には、リンス用の処理液(たとえば脱イオン水)が貯留される。かかるリンス用の処理槽48は、IFエリアA3に隣接している。
【0045】
ロット浸漬機構49は、ロットを形成する複数のウエハWを垂直姿勢で保持する。ロット浸漬機構49は、保持したロットを昇降させる昇降機構を有しており、処理槽47,48の上方からロットを下降させて処理槽47,48に浸漬させたり、処理槽47,48に浸漬させたロットを上昇させて処理槽47,48から取り出したりする。また、ロット浸漬機構49は、水平移動機構を有しており、処理槽47の上方位置と処理槽48の上方位置との間でロットを水平移動させることができる。
【0046】
ここでは、バッチエリアA2に4つのバッチ処理部(前処理部4_1、複数のエッチング処理部4_2および後処理部4_3)が配置される場合の例を示したが、バッチ処理部の数は、本例に限定されず、たとえば1つであってもよい。
【0047】
(第3搬送機構50について)
基板処理システム1は、第3搬送機構50(ロット搬送機構の一例)を備える。第3搬送機構50は、搬入エリアA1およびバッチエリアA2に跨がるように配置され、搬入エリアA1からバッチエリアA2にロットを搬送する。
【0048】
第3搬送機構50は、保持体51と、レール52と、移動体53とを備える。保持体51は、複数のウエハWが垂直姿勢となる状態でロットを保持する。レール52は、搬入エリアA1のロット保持部31からバッチエリアA2の処理槽48まで、X軸方向に沿って延在する。移動体53は、レール52に設けられ、保持体51をレール52に沿って移動させる。
【0049】
かかる第3搬送機構50は、ロット保持部31に保持されたロットを保持体51を用いて保持し、保持したロットをバッチエリアA2に搬送する。そして、第3搬送機構50は、前処理部4_1、エッチング処理部4_2および後処理部4_3の順にロットを搬送していく。
【0050】
ここで、エッチング用の処理槽43について
図4を参照して説明する。
図4は、第1実施形態に係るエッチング用の処理槽43の構成を示すブロック図である。
【0051】
処理槽43では、所定のエッチング液を用いて、ウエハW上に形成されたシリコン窒化膜(SiN)およびシリコン酸化膜(SiO2)のうちシリコン窒化膜を選択的にエッチングするエッチング処理が行われる。かかるエッチング処理では、リン酸(H3PO4)水溶液にシリコン(Si)含有化合物を添加してシリコン濃度を調整した溶液が、エッチング液として用いられる。
【0052】
エッチング液中のシリコン濃度を調整する手法としては、リン酸水溶液にダミー基板を浸漬させてシリコンを溶解させる方法(シーズニング)や、コロイダルシリカなどのシリコン含有化合物をリン酸水溶液に溶解させる方法を用いることができる。また、リン酸水溶液にシリコン含有化合物水溶液を添加してシリコン濃度を調整してもよい。
【0053】
図4に示すように、エッチング用の処理槽43は、内槽101と、外槽102とを備える。内槽101は、上方が開放された箱形の槽であり、内部にエッチング液を貯留する。複数のウエハWにより形成されるロットは、内槽101に浸漬される。外槽102は、上方が開放され、内槽101の上部周囲に配置される。外槽102には、内槽101からオーバーフローしたエッチング液が流入する。
【0054】
また、処理槽43は、リン酸水溶液供給部103と、シリコン供給部104と、DIW供給部105とを備える。
【0055】
リン酸水溶液供給部103は、リン酸水溶液供給源131と、リン酸水溶液供給ライン132と、流量調整器133とを有する。
【0056】
リン酸水溶液供給源131は、リン酸濃度が所望の濃度に濃縮されたリン酸水溶液を供給する。リン酸水溶液供給ライン132は、リン酸水溶液供給源131と外槽102とを接続し、リン酸水溶液供給源131から外槽102にリン酸水溶液を供給する。
【0057】
流量調整器133は、リン酸水溶液供給ライン132に設けられ、外槽102へ供給されるリン酸水溶液の供給量を調整する。流量調整器133は、開閉弁や流量制御弁、流量計などで構成される。
【0058】
シリコン供給部104は、シリコン供給源141と、シリコン供給ライン142と、流量調整器143とを有する。
【0059】
シリコン供給源141は、シリコン含有化合物水溶液を貯留するタンクである。シリコン供給ライン142は、シリコン供給源141と外槽102とを接続し、シリコン供給源141から外槽102にシリコン含有化合物水溶液を供給する。
【0060】
流量調整器143は、シリコン供給ライン142に設けられ、外槽102へ供給されるシリコン含有化合物水溶液の供給量を調整する。流量調整器143は、開閉弁や流量制御弁、流量計などで構成される。流量調整器143によってシリコン含有化合物水溶液の供給量が調整されることで、エッチング液のシリコン濃度が調整される。
【0061】
DIW供給部105は、DIW供給源151と、DIW供給ライン152と、流量調整器153とを有する。DIW供給部105は、エッチング液を加熱することで蒸発した水分を補給するため、外槽102にDIW(DeIonized Water:脱イオン水)を供給する。
【0062】
DIW供給ライン152は、DIW供給源151と外槽102とを接続し、DIW供給源151から外槽102に所定温度のDIWを供給する。
【0063】
流量調整器153は、DIW供給ライン152に設けられ、外槽102へ供給されるDIWの供給量を調整する。流量調整器153は、開閉弁や流量制御弁、流量計などで構成される。流量調整器153によってDIWの供給量が調整されることで、エッチング液の温度、リン酸濃度およびシリコン濃度が調整される。
【0064】
また、処理槽43は、循環部106を備える。循環部106は、内槽101と外槽102との間でエッチング液を循環させる。循環部106は、循環ライン161と、複数の処理液供給ノズル162と、フィルタ163と、ヒータ164と、ポンプ165とを備える。
【0065】
循環ライン161は、外槽102と内槽101とを接続する。循環ライン161の一端は、外槽102に接続され、循環ライン161の他端は、内槽101の内部に配置された複数の処理液供給ノズル162に接続される。
【0066】
フィルタ163、ヒータ164およびポンプ165は、循環ライン161に設けられる。フィルタ163は、循環ライン161を流れるエッチング液から不純物を除去する。ヒータ164は、循環ライン161を流れるエッチング液を、エッチング処理に適した温度に加熱する。ポンプ165は、外槽102内のエッチング液を循環ライン161に送り出す。フィルタ163、ヒータ164およびポンプ165は、上流側からこの順番で設けられる。
【0067】
循環部106は、エッチング液を外槽102から循環ライン161および複数の処理液供給ノズル162経由で内槽101内へ送る。内槽101内に送られたエッチング液は、内槽101からオーバーフローすることで、再び外槽102へと流出する。このようにして、エッチング液は、内槽101と外槽102との間を循環する。
【0068】
なお、循環部106は、ヒータ164によってエッチング液を加熱することにより、エッチング液を沸騰状態としてもよい。
【0069】
(IFエリアA3について)
IFエリアA3には、第4搬送機構55(インタフェース部の一例)が配置される。第4搬送機構55は、たとえば、多関節ロボットで構成され、ウエハWを一枚ずつ搬送する。また、第4搬送機構55は、搬送途中で複数のウエハWの姿勢を垂直姿勢から水平姿勢に変更させることができる。
【0070】
第4搬送機構55は、後処理部4_3が備えるリンス用の処理槽48に浸漬されたロットからウエハWを一枚取り出し、取り出したウエハWの姿勢を垂直姿勢から水平姿勢に変更したうえで、後述する枚葉エリアA4の液処理部6に搬入する。
【0071】
(枚葉エリアA4について)
次に、
図3を参照して、枚葉エリアA4および搬出エリアA5の構成について説明する。
【0072】
枚葉エリアA4には、液処理部6と、乾燥処理部7と、第5搬送機構8とが配置される。液処理部6は、第1枚葉処理部の一例であり、乾燥処理部7は、第2枚葉処理部の一例である。また、第5搬送機構8は、枚葉搬送機構の一例である。
【0073】
液処理部6、乾燥処理部7および第5搬送機構8は、エリアA1~A5の並び方向と直交する方向(Y軸方向)に沿ってこの順番で並べられる。具体的には、枚葉エリアA4の中央に第5搬送機構8が配置され、第5搬送機構8のY軸方向における一方側(ここでは、Y軸負方向側)に液処理部6が配置される。また、第5搬送機構8を挟んで液処理部6と反対側に、乾燥処理部7が配置される。
【0074】
液処理部6は、第4搬送機構55によって搬送されたウエハWに対して液処理を行う。具体的には、液処理部6は、ウエハWの表面に乾燥用処理液の液膜を形成する。液処理部6によって液膜が形成されたウエハWは、第5搬送機構8によって液処理部6から取り出されて乾燥処理部7に搬送される。
【0075】
第5搬送機構8は、ウエハWを保持する保持体を備える。また、第5搬送機構8は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、保持体を用いてウエハWの搬送を行う。具体的には、第5搬送機構8は、液処理部6から乾燥処理部7へのウエハWの搬送と、乾燥処理部7から後述する搬出エリアA5のウエハ載置台91へのウエハWの搬送とを行う。
【0076】
乾燥処理部7は、液処理部6によって液膜が形成されたウエハWに対して超臨界乾燥処理を行う。具体的には、乾燥処理部7は、液膜が形成されたウエハWを超臨界状態の処理流体と接触させることによってウエハWを乾燥させる。
【0077】
乾燥処理部7は、超臨界乾燥処理が行われる処理エリア71と、第5搬送機構8と処理エリア71との間でのウエハWの受け渡しが行われる受渡エリア72とを備える。
【0078】
また、枚葉エリアA4には、乾燥処理部7の処理エリア71に隣接する位置に供給ユニット73が配置される。供給ユニット73は、乾燥処理部7の処理エリア71に対して処理流体を供給する。供給ユニット73は、流量計、流量調整器、背圧弁、ヒータなどを含む供給機器群と、供給機器群を収容する筐体とを備える。第1実施形態において、供給ユニット73は、処理流体としてCO2を乾燥処理部7に供給する。
【0079】
液処理部6は、ウエハWの搬入口61および搬出口62を備える。搬入口61は、IFエリアA3と対向する位置に設けられ、第4搬送機構55によってウエハWが搬入される。搬出口62は、第5搬送機構8と対向する位置に設けられ、ウエハWが搬出される。このように、搬入口61と搬出口62とを別々の位置に設けることで、液処理部6に対するウエハWの搬入出を効率よく行うことができる。なお、搬出口62は、受渡エリア72と対向する位置に設けられてもよい。この場合、液膜が形成されたウエハWを第5搬送機構8によって液処理部6から乾燥処理部7へ搬送する距離が最短となるため、液膜の乾燥を抑制することができる。
【0080】
ここで、液処理部6および乾燥処理部7の構成について説明する。まず、液処理部6の構成について
図5を参照して説明する。
図5は、第1実施形態に係る液処理部6の構成を示す模式図である。
【0081】
図5に示すように、液処理部6は、処理空間を形成するアウターチャンバー203内に配置されたスピンチャック205にてウエハWをほぼ水平に保持し、このスピンチャック205を鉛直軸周りに回転させることによりウエハWを回転させる。そして、液処理部6は、回転するウエハWの上方にノズルアーム206を進入させ、かかるノズルアーム206の先端部に設けられるノズル261から乾燥用処理液、ここではIPA(イソプロピルアルコール)を供給する。
【0082】
また、液処理部6には、スピンチャック205の内部にも薬液供給路251が形成されている。そして、かかる薬液供給路251から供給されたIPAによって、ウエハWの下面も処理される。
【0083】
IPAは、アウターチャンバー203や、アウターチャンバー203内に配置されるインナーカップ204に受け止められて、アウターチャンバー203の底部に設けられる排液口231や、インナーカップ204の底部に設けられる排液口241から排出される。さらに、アウターチャンバー203内の雰囲気は、アウターチャンバー203の底部に設けられる排気口232から排気される。
【0084】
液処理部6は、スピンチャック205を回転させながら、ウエハWの上面および下面にIPAを供給する。これにより、ウエハWの両面に残存するDIWがIPAに置換される。その後、液処理部6は、スピンチャック205の回転を緩やかに停止する。
【0085】
その後、ウエハWは、上面にIPAの液膜が形成された状態のまま、スピンチャック205から第5搬送機構8に受け渡され、第5搬送機構8によって液処理部6から搬出される。ウエハW上に形成された液膜は、液処理部6から乾燥処理部7へのウエハWの搬送中に、ウエハW上面の液体が蒸発(気化)することによってパターン倒れが発生することを防止する。
【0086】
次に、乾燥処理部7の構成について
図6を参照して説明する。
図6は、第1実施形態に係る乾燥処理部7の構成を示す模式図である。
【0087】
図6に示すように、乾燥処理部7は、本体301と、保持板302と、蓋部材303とを有する。筐体状の本体301には、ウエハWを搬入出するための開口部304が形成される。保持板302は、処理対象のウエハWを水平方向に保持する。蓋部材303は、かかる保持板302を支持するとともに、ウエハWを本体301内に搬入したときに、開口部304を密閉する。
【0088】
本体301は、一枚のウエハWを収容可能な処理空間が内部に形成された容器であり、その壁部には、供給ポート305,306と排出ポート307とが設けられる。供給ポート305,306および排出ポート307は、それぞれ、乾燥処理部7に超臨界流体を流通させるための供給流路および排出流路に接続されている。
【0089】
供給ポート305は、筐体状の本体301において、開口部304とは反対側の側面に接続されている。また、供給ポート306は、本体301の底面に接続されている。さらに、排出ポート307は、開口部304の下方側に接続されている。なお、
図6には2つの供給ポート305,306と1つの排出ポート307が図示されているが、供給ポート305,306や排出ポート307の数は特に限定されない。
【0090】
また、本体301の内部には、流体供給ヘッダー308,309と、流体排出ヘッダー300とが設けられる。そして、流体供給ヘッダー308,309には複数の供給口がかかる流体供給ヘッダー308,309の長手方向に並んで形成され、流体排出ヘッダー300には複数の排出口がかかる流体排出ヘッダー300の長手方向に並んで形成される。
【0091】
流体供給ヘッダー308は、供給ポート305に接続され、筐体状の本体301内部において、開口部304とは反対側の側面に隣接して設けられる。また、流体供給ヘッダー308に並んで形成される複数の供給口は、開口部304側を向いている。
【0092】
流体供給ヘッダー309は、供給ポート306に接続され、筐体状の本体301内部における底面の中央部に設けられる。また、流体供給ヘッダー309に並んで形成される複数の供給口は、上方を向いている。
【0093】
流体排出ヘッダー300は、排出ポート307に接続され、筐体状の本体301内部において、開口部304側の側面に隣接するとともに、開口部304より下方に設けられる。また、流体排出ヘッダー300に並んで形成される複数の排出口は、上方を向いている。
【0094】
流体供給ヘッダー308,309は、超臨界流体を本体301内に供給する。また、流体排出ヘッダー300は、本体301内の超臨界流体を本体301の外部に導いて排出する。なお、流体排出ヘッダー300を介して本体301の外部に排出される超臨界流体には、ウエハWの表面から超臨界状態の超臨界流体に溶け込んだIPA液体が含まれる。
【0095】
かかる乾燥処理部7内において、ウエハW上に形成されているパターンの間のIPA液体は、高圧状態(たとえば、16MPa)である超臨界流体と接触することで、徐々に超臨界流体に溶解し、パターンの間は徐々に超臨界流体と置き換わる。そして、最終的には、超臨界流体のみによってパターンの間が満たされる。
【0096】
そして、パターンの間からIPA液体が除去された後に、本体301内部の圧力を高圧状態から大気圧まで減圧することによって、CO2は超臨界状態から気体状態に変化し、パターンの間は気体のみによって占められる。このようにしてパターンの間のIPA液体は除去され、ウエハWの乾燥処理が完了する。
【0097】
(搬出エリアA5について)
搬出エリアA5には、ウエハ載置台91と、第6搬送機構92と、第2載置部93とが配置される。ウエハ載置台91、第6搬送機構92および第2載置部93は、エリアA1~A5の並び方向(X軸方向)に沿ってこの順番で並べられる。また、ウエハ載置台91は、枚葉エリアA4に隣接して配置される。
【0098】
ウエハ載置台91には、ウエハWが水平姿勢で載置される。ウエハ載置台91は、第5搬送機構8および第6搬送機構92の両方がアクセス可能である。
【0099】
第6搬送機構92は、ウエハWを保持する保持体を備える。また、第6搬送機構92は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、保持体を用いてウエハ載置台91と第2載置部93との間でウエハWの搬送を行う。第2載置部93は、複数のキャリアCを載置可能である。
【0100】
(制御装置11について)
基板処理システム1は、制御装置11を備える。制御装置11は、たとえばコンピュータであり、制御部12と記憶部13とを備える。記憶部13には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部12は、記憶部13に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
【0101】
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置11の記憶部13にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
【0102】
<基板処理システム1の具体的動作>
次に、基板処理システム1が実行する処理の手順について
図7を参照して説明する。
図7は、第1実施形態に係る基板処理システム1が実行する処理の手順を示すフローチャートである。
図7に示す各処理は、制御部12による制御に従って実行される。
【0103】
図7に示すように、基板処理システム1は、第2搬送機構30によって2つのキャリアCから複数のウエハWをそれぞれ取り出し、各キャリアCに収容された複数(たとえば、25枚)のウエハWによってロットを形成する(ステップS101)。
【0104】
ステップS101の処理について
図2を参照しながら説明する。まず、第1搬送機構21が、第1載置部20からキャリアCを取り出してキャリア載置台24に載置する。そして、第2搬送機構30が、キャリア載置台24に載置されたキャリアCから複数枚のウエハWを取り出し、取り出した複数枚のウエハWの姿勢を水平姿勢から垂直姿勢に変更し、複数枚のウエハWをロット保持部31に載置する。この動作を2回繰り返すことにより、ロットが形成される。
【0105】
つづいて、基板処理システム1は、形成されたロットに対して、前処理を行う(ステップS102)。
【0106】
具体的には、第3搬送機構50が、ロット保持部31からロットを受け取って前処理部4_1のロット浸漬機構42に渡す。そして、ロット浸漬機構42は、受け取ったロットを処理槽40に貯留されたDHFに浸漬させる。その後、ロット浸漬機構42は、ロットを処理槽40から取り出して処理槽41に貯留されたDIWに浸漬させる。これにより、ウエハWに付着したDHFが処理槽41に貯留されたDIWによって洗い流される。
【0107】
つづいて、基板処理システム1は、前処理部4_1によって処理されたロットに対してエッチング処理を行う(ステップS103)。
【0108】
具体的には、第3搬送機構50が、前処理部4_1のロット浸漬機構42からロットを受け取ってエッチング処理部4_2のロット浸漬機構45に渡す。そして、ロット浸漬機構45は、受け取ったロットを処理槽43に貯留されたエッチング液に浸漬させる。その後、ロット浸漬機構45は、ロットを処理槽43から取り出して第3搬送機構50に渡す。つづいて、第3搬送機構50が、ロット浸漬機構45から受け取ったロットをロット浸漬機構46に渡す。そして、ロット浸漬機構46は、受け取ったロットを処理槽44に貯留されたDIWに浸漬させる。これにより、ウエハWに付着したエッチング液が処理槽44に貯留されたDIWによって洗い流される。
【0109】
つづいて、基板処理システム1は、エッチング処理部4_2によって処理されたロットに対して、洗浄処理を行う(ステップS104)。
【0110】
具体的には、第3搬送機構50が、ロット浸漬機構46からロットを受け取って後処理部4_3のロット浸漬機構49に渡す。そして、ロット浸漬機構49は、受け取ったロットを処理槽47に貯留されたSC1に浸漬させる。その後、ロット浸漬機構49は、ロットを処理槽47から取り出して処理槽48に貯留されたDIWに浸漬させる。これにより、ウエハWに付着したSC1が処理槽48に貯留されたDIWによって洗い流される。
【0111】
つづいて、基板処理システム1は、後処理部4_3によって処理されたウエハWに対して、液膜形成処理を行う(ステップS105)。液膜形成処理は、ロット単位ではなく一枚のウエハW単位で行われる。
【0112】
具体的には、第4搬送機構55が、処理槽48の内部でロット浸漬機構49に保持されたロットからウエハWを一枚取り出す。そして、第4搬送機構55は、ウエハWを垂直姿勢から水平姿勢に変更したうえで、搬入口61(
図3参照)を介して液処理部6内のスピンチャック205(
図5参照)にウエハWを渡す。
【0113】
液処理部6は、スピンチャック205を回転させながら、ウエハWの上面および下面にIPAを供給する。これにより、ウエハWの両面に残存するDIWがIPAに置換される。また、ウエハWの上面にIPAの液膜が形成される。
【0114】
つづいて、基板処理システム1は、液膜形成処理後のウエハWに対して、乾燥処理を行う(ステップS106)。
【0115】
具体的には、第5搬送機構8が、液処理部6から搬出口62を介してウエハWを取り出し、取り出したウエハWを受渡エリア72(
図3参照)に配置された保持板302(
図6参照)に渡す。つづいて、乾燥処理部7が、保持板302を処理エリア71に移動させることにより、本体301の内部にウエハWを配置させる。
【0116】
つづいて、乾燥処理部7は、超臨界流体を本体301内に供給する。これにより、本体301内の圧力は大気圧から所定の第1圧力まで昇圧される。ここで、第1圧力は、超臨界流体であるCO2が超臨界状態となる臨界圧力(約7.2MPa)以上の圧力であり、たとえば、16MPa程度である。したがって、超臨界流体を本体301内に供給することにより、本体301内の超臨界流体は超臨界状態に相変化する。そして、かかる超臨界状態の超臨界流体に、ウエハW上のIPAが溶け込み始める。
【0117】
その後、本体301内部の圧力を高圧状態から大気圧まで減圧することによって、CO2は超臨界状態から気体状態に変化し、パターンの間は気体のみによって占められる。このようにしてパターンの間のIPA液体は除去され、ウエハWの乾燥処理が完了する。
【0118】
つづいて、基板処理システム1は、乾燥処理後のウエハWをキャリアCに収容する搬出処理を行う(ステップS107)。
【0119】
具体的には、乾燥処理部7が、保持板302を受渡エリア72に移動させ、第5搬送機構8が、保持板302から乾燥処理後のウエハWを受け取る。つづいて、第5搬送機構8は、受け取ったウエハWをウエハ載置台91に載置する。そして、第6搬送機構92は、ウエハ載置台91からウエハWを取り出して、第2載置部93に載置されたキャリアCに収容する。
【0120】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る基板処理システムの構成について
図8~
図10を参照して説明する。
図8は、第2実施形態に係る基板処理システムの模式的な平面図である。また、
図9は、第2実施形態に係る第1載置部の模式的な正面図である。また、
図10は、第2実施形態に係る第2載置部の模式的な正面図である。なお、
図8では、バッチエリアA2を省略している。第2実施形態に係るバッチエリアA2は、第1実施形態に係るバッチエリアA2と同様の構成である。
【0121】
図8に示すように、第2実施形態に係る基板処理システム1Aは、搬入エリアA1にキャリア搬入部2Aを備える。キャリア搬入部2Aは、第1載置部20Aを備える。第1載置部20Aは、ロット形成部3に隣接する位置に配置される。
【0122】
図9に示すように、第1載置部20Aには、複数の載置台26,27,28と、第7搬送機構25とが設けられている。複数の載置台26,27,28は、第7搬送機構25の両側に配置される。
図9に示す例では、第7搬送機構25のY軸正方向側に、2つの載置台28と、1つの載置台27と、1つの載置台26とが、下からこの順番で高さ方向(Z軸方向)に並べられている。また、
図9に示す例では、第7搬送機構25のY軸負方向側に、3つの載置台28と、1つの載置台26とが、下からこの順番で高さ方向に並べられている。
【0123】
載置台26には、外部から搬送されてきたキャリアCが載置される。載置台27は、ロット形成部3への搬入口27aに隣接しており、ロット形成部3に搬入されるウエハWを収容したキャリアCが載置される。載置台28には、たとえばロット形成部3に搬入される前のキャリアCが一時的に載置される。
【0124】
第7搬送機構25は、複数の載置台26,27,28間でキャリアCの搬送を行う。具体的には、第7搬送機構25は、高さ方向(Z軸方向)に沿って延在するレール25aと、キャリアCを保持する保持体25bとを備える。保持体25bは、レール25aに沿って移動可能である。
【0125】
第7搬送機構25は、載置台26に載置されたキャリアCを保持体25bを用いて保持して、載置台27または載置台28へ搬送する。載置台27に載置されたキャリアCに収容された複数のウエハWは、ロット形成部3に配置された第2搬送機構30によってキャリアCから取り出される。空のキャリアCは、第7搬送機構25によって載置台26または載置台28へ搬送される。
【0126】
このように、第2実施形態に係る基板処理システム1Aでは、第1載置部20Aがロット形成部3に隣接して設けられるため、搬入エリアA1がクリーンルーム等の床面積に占める割合であるフットプリントを小さく抑えることができる。
【0127】
また、
図8に示すように、第2実施形態に係る基板処理システム1Aでは、枚葉エリアA4にIFエリアA3が配置される。具体的には、IFエリアA3の第4搬送機構55は、枚葉エリアA4において液処理部6に隣接して配置される。
【0128】
また、第2実施形態に係る基板処理システム1Aでは、枚葉エリアA4に搬出エリアA5の第2載置部93Aが配置される。なお、第4搬送機構55、液処理部6および第2載置部93Aは、X軸方向に沿ってこの順番で並べられる。
【0129】
図10に示すように、第2載置部93Aは、複数の載置台94,95,96と、第8搬送機構97とが設けられている。複数の載置台94,95,96は、第8搬送機構97の両側に配置される。
図10に示す例では、第8搬送機構97のY軸負方向側に、3つの載置台96と、1つの載置台95とが、下からこの順番で高さ方向(Z軸方向)に並べられている。また、
図10に示す例では、第8搬送機構97のY軸正方向側に、2つの載置台94と、1つの載置台95とが、下からこの順番で高さ方向に並べられている。
【0130】
載置台94には、枚葉エリアA4からの搬出口94aに隣接しており、枚葉エリアA4から搬出されるウエハWを収容するキャリアCが載置される。載置台95には、外部から搬出されてきた空のキャリアCが載置される。載置台96には、たとえば載置台94に載置される前の空のキャリアCが一時的に載置される。
【0131】
第8搬送機構97は、複数の載置台94,95,96間でキャリアCの搬送を行う。具体的には、第8搬送機構97は、高さ方向(Z軸方向)に沿って延在するレール97aと、キャリアCを保持する保持体97bとを備える。保持体97bは、レール97aに沿って移動可能である。
【0132】
第8搬送機構97は、載置台95に載置された空のキャリアCを保持体97bを用いて保持して、載置台94または載置台96へ搬送する。載置台94に載置されたキャリアCには、枚葉エリアA4に配置された第5搬送機構8によって処理済みのウエハWが収容される。処理済みのウエハWを収容したキャリアCは、第8搬送機構97によって載置台95または載置台96に搬送される。
【0133】
このように、第2実施形態に係る基板処理システム1Aでは、第2載置部93Aが枚葉エリアA4に配置されるため、基板処理システム1Aがクリーンルーム等の床面積に占める割合であるフットプリントを小さく抑えることができる。
【0134】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る基板処理システムの構成について
図11を参照して説明する。
図11は、第3実施形態に係る基板処理システムの模式的な側面図である。
【0135】
図11に示すように、第3実施形態に係る基板処理システム1Bは、たとえば第2実施形態に係る基板処理システム1の構成に加え、キャリア搬送エリアA6をさらに備える。キャリア搬送エリアA6は、たとえば、搬入エリアA1、バッチエリアA2、IFエリアA3、枚葉エリアA4および搬出エリアA5の上部に配置される。
【0136】
キャリア搬送エリアA6には、第9搬送機構500(キャリア搬送機構の一例)が配置される。第9搬送機構500は、第1載置部20Aと第2載置部93Aとの間でキャリアCを搬送する。
【0137】
第9搬送機構500は、保持体501と、レール502と、移動部503とを備える。保持体501は、キャリアCを保持する。レール502は、第1載置部20Aの上方位置から第2載置部93Aの上方位置まで延在する。移動部503は、保持体501をレール502に沿って移動させる。
【0138】
第3実施形態に係る基板処理システム1Bは、たとえば、載置台26に載置された空のキャリアCを第9搬送機構500を用いて第1載置部20Aから第2載置部93Aへ搬送して第2載置部93Aの載置台95に載置する。載置台26から第9搬送機構500へのキャリアCの移動は、たとえば、第7搬送機構25によって行われてもよいし、図示しない専用の搬送機構によって行われてもよい。同様に、第9搬送機構500から載置台95へのキャリアCの移動は、たとえば、第8搬送機構97によって行われてもよいし、図示しない専用の搬送機構によって行われてもよい。第2載置部93Aに搬送された空のキャリアCには、処理済みのウエハWが収容される。
【0139】
また、第3実施形態に係る基板処理システム1Bは、処理済みのウエハWを収容したキャリアCを第9搬送機構500を用いて第2載置部93Aから第1載置部20Aへ搬送して第1載置部20Aの載置台26に載置する。載置台26に載置されたキャリアCは、基板処理システム1Bの外部に搬出される。
【0140】
かかる基板処理システム1Bによれば、第1載置部20Aと第2載置部93Aとを別々の場所に配置しつつも、基板処理システム1Bに対して外部からアクセスする場所を1箇所(たとえば、第1載置部20A)に集約することができる。したがって、基板処理システム1Bの利便性を向上させることができる。
【0141】
(その他の変形例)
図12は、変形例に係る枚葉エリアA4の模式的な平面図である。
図12に示すように、枚葉エリアA4には、複数(ここでは、2つ)の液処理部6と、複数(ここでは、2つ)の乾燥処理部7と、複数(ここでは、2つ)の供給ユニット73とが配置される。
【0142】
液処理部6,乾燥処理部7および供給ユニット73は、第5搬送機構8のY軸正方向側およびY軸負方向側にそれぞれ1台ずつ配置される。また、液処理部6,乾燥処理部7および供給ユニット73は、X軸方向に沿って並べられるとともに、X軸負方向側からこの順番で配置される。
【0143】
また、第4搬送機構55は、IFエリアA3の中央に配置される。これにより、第4搬送機構55は、2つの液処理部6に対して容易にアクセスすることができる。なお、液処理部6には、第5搬送機構8と対向する位置に搬入出口63が設けられており、第4搬送機構55は、かかる搬入出口63を介してウエハWを液処理部6に搬入する。
【0144】
このように、枚葉エリアA4には、液処理部6および乾燥処理部7が複数台設けられてもよい。また、液処理部6および乾燥処理部7は、エリアA1~A5の並び方向に沿って並べられてもよい。
【0145】
上述した実施形態では、バッチ処理部による処理として、リン酸等を含むエッチング液を用いてウエハWをエッチングするエッチング処理等を例示したが、バッチ処理部による処理は、例示したエッチング処理等に限定されない。また、上述した実施形態では、枚葉処理部による処理として、乾燥用処理液を用いた液膜形成処理および超臨界流体を用いた乾燥処理を例示したが、枚葉処理部による処理は、これら液膜形成処理および乾燥処理に限定されない。たとえば、枚葉処理部による処理は、薬液、リンス液、機能水等の処理液を用いてウエハWを処理するものであってもよい。また、上述した実施形態では、液処理部6とは別の乾燥処理部7において乾燥処理を行う場合の例を挙げたが、たとえば、液処理部6においてウエハWを高速で回転させることによってウエハWを乾燥させてもよい。
【0146】
上述した実施形態では、搬入エリアA1、バッチエリアA2、IFエリアA3、枚葉エリアA4および搬出エリアA5が直線状に配置される場合の例を示したが、エリアA1~A5の配置は必ずしも直線状であることを要しない。たとえば、搬入エリアA1、バッチエリアA2、IFエリアA3、枚葉エリアA4および搬出エリアA5は、L字状に配置されてもよいし、U字状に配置されてもよい。
【0147】
上述してきたように、実施形態に係る基板処理システム(一例として、基板処理システム1,1A,1B)は、搬入部(一例として、搬入エリアA1)と、バッチ処理部(一例として、前処理部4_1,エッチング処理部4_2,後処理部4_3)と、枚葉処理部(一例として、液処理部6、乾燥処理部7)と、インタフェース部(一例として、第4搬送機構)と、搬出部(一例として、搬出エリアA5)とを備える。搬入部は、複数の基板(一例として、ウエハW)を収容したキャリア(一例として、キャリアC)が載置される第1載置部(一例として、第1載置部20,20A)を含む。バッチ処理部は、複数の基板を含むロットを一括で処理する。枚葉処理部は、ロットに含まれる基板を一枚ずつ処理する。インタフェース部は、バッチ処理部と枚葉処理部との間で基板を一枚ずつ受け渡す。搬出部は、枚葉処理部で処理された基板を収容するキャリアが載置される第2載置部(一例として、第2載置部93,93A)を含む。また、搬入部、バッチ処理部、インタフェース部、枚葉処理部および搬出部は、この順番で並べられる。したがって、バッチ処理部および枚葉処理部の両方を備える基板処理システムにおいて、基板の搬送制御の容易性を向上させることができる。
【0148】
実施形態に係る基板処理システムは、バッチ処理部に対してロットを搬送するロット搬送機構(一例として、第3搬送機構50)を備えていてもよい。また、インタフェース部は、ロット搬送機構によってバッチ処理部に搬送され、バッチ処理部によって処理されたロットに含まれる一枚の基板をバッチ処理部から取り出して枚葉処理部に搬送してもよい。
【0149】
実施形態に係る基板処理システムは、複数のバッチ処理部を備えていてもよい。複数のバッチ処理部は、第1バッチ処理部(一例として、エッチング処理部4_2)と、インタフェース部に隣接し、第1バッチ処理部によって処理されたロットを一括で処理する第2バッチ処理部(一例として、後処理部4_3)とを含んでいてもよい。また、ロット搬送機構は、第1バッチ処理部からロットを取り出して第2バッチ処理部に搬送し、インタフェース部は、第2バッチ処理部から基板を一枚取り出して枚葉処理部に搬送してもよい。
【0150】
このように、実施形態に係るロット搬送機構は、バッチ処理部から枚葉処理部への基板の搬送を行う必要がない。したがって、基板の搬送制御を容易化することができる。
【0151】
実施形態に係る基板処理システムは、枚葉処理部によって処理された後の基板を搬出部に搬送する枚葉搬送機構(一例として、第5搬送機構8)を備えていてもよい。
【0152】
枚葉処理部は、インタフェース部と対向する位置に設けられ、基板が搬入される搬入口(一例として、搬入口61)と、枚葉搬送機構と対向する位置に設けられ、基板が搬出される搬出口(一例として、搬出口62)とを備えていてもよい。これにより、枚葉処理部に対する基板の搬入出を効率よく行うことができる。
【0153】
実施形態に係る基板処理システムは、複数の枚葉処理部を備えていてもよい。複数の枚葉処理部は、インタフェース部から基板が搬入される第1枚葉処理部(一例として、液処理部6)と、第1枚葉処理部によって処理された基板を処理する第2枚葉処理部(一例として、乾燥処理部7)とを含んでいてもよい。この場合、枚葉搬送機構は、第1枚葉処理部から基板を取り出して第2枚葉処理部に搬送した後、第2枚葉処理部から基板を取り出して搬出部に搬送してもよい。
【0154】
実施形態に係る基板処理システムは、第1載置部から第2載置部へキャリアを搬送するキャリア搬送機構(一例として、第9搬送機構500)を備えていてもよい。また、キャリア搬送機構は、バッチ処理部および枚葉処理部によって処理された基板を収容したキャリアを第2載置部から第1載置部へ搬送してもよい。これにより、基板処理システムの利便性を向上させることができる。
【0155】
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0156】
1 :基板処理システム
2 :キャリア搬入部
3 :ロット形成部
4_1 :前処理部
4_2 :エッチング処理部
4_3 :後処理部
6 :液処理部
7 :乾燥処理部
8 :第5搬送機構
11 :制御装置
12 :制御部
13 :記憶部
20 :第1載置部
21 :第1搬送機構
22,23 :キャリアストック
24 :キャリア載置台
25 :第7搬送機構
30 :第2搬送機構
31 :ロット保持部
40,41,43,44,47,48 :処理槽
42,45,46,49 :ロット浸漬機構
50 :第3搬送機構
55 :第4搬送機構
91 :ウエハ載置台
92 :第6搬送機構
93 :第2載置部
94 :載置台
95 :載置台
96 :載置台
97 :第8搬送機構
A1 :搬入エリア
A2 :バッチエリア
A3 :IFエリア
A4 :枚葉エリア
A5 :搬出エリア
A6 :キャリア搬送エリア
C :キャリア
W :ウエハ