(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130421
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】茶園用除草機及び除草機構
(51)【国際特許分類】
A01B 39/18 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
A01B39/18 D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040111
(22)【出願日】2023-03-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-19
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和4年度、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、農業機械技術クラスター事業、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
(71)【出願人】
【識別番号】000145116
【氏名又は名称】株式会社寺田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100178951
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 和家
(72)【発明者】
【氏名】水上 智道
(72)【発明者】
【氏名】雪丸 誠一
【テーマコード(参考)】
2B034
【Fターム(参考)】
2B034AA07
2B034BA01
2B034BB03
2B034BC06
2B034HA17
2B034HB01
2B034HB13
2B034HB19
(57)【要約】
【課題】茶うねをまたいで走行しながら、茶うね間を効率的に除草可能であるとともに、石等の跳ね飛ばしや処理後の雑草の巻き付きを抑え、さらに作業スピードを向上させる工夫がなされた茶園用除草機、及びこの茶園用除草機に用いられる除草機構を提供する。
【解決手段】無端帯によって走行する左右一対の走行装置21と、左右一対の走行装置21を連結し茶うねTをまたぐことが可能な門型フレーム22と、左右一対の走行装置21それぞれの後方に設けられた除草機構3と、を備え、除草機構3は、走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部7aを有し、走行装置21の走行に伴い走行方向へ移動することにより、刃部7aが雑草の根元に接触して除草する除草刃7と、刃部7を地表からの距離を一定に保つように調整可能な処理位置保持部材52と、を有するものである。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端帯によって走行する左右一対の走行装置と、
前記左右一対の走行装置を連結し茶うねをまたぐことが可能な門型フレームと、
前記左右一対の走行装置それぞれの後方に設けられた除草機構と、を備え、
前記除草機構は、
走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部を有し、前記走行装置の走行に伴い走行方向へ移動することにより、該刃部が雑草の根元に接触して除草する除草刃と、
前記刃部を地表からの距離を一定に保つように調整可能な処理位置保持手段と、を有することを特徴とする茶園用除草機。
【請求項2】
前記除草刃は、うね間幅方向に延在する底部と、該底部の幅方向両端それぞれから立ち上がる立上部を有し、走行方向に見て上向きコ字状の板材からなるものであることを特徴とする請求項1記載の茶園用除草機。
【請求項3】
前記除草刃は、前記走行装置が走行する茶うね間において、走行方向に対して水平面内で直交する方向のうね間幅方向全域を処理可能な幅の前記刃部を有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の茶園用除草機。
【請求項4】
前記除草刃が複数設けられ、
複数の前記除草刃は、それぞれの前記刃部によって、前記走行装置が走行する茶うね間において、走行方向に対して水平面内で直交する方向のうね間幅方向全域を処理可能に配置されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の茶園用除草機。
【請求項5】
前記除草機構は、前記走行装置が走行する茶うね間側から樹冠下に張り出し、該樹冠下の雑草に接触して除草する樹冠下除草部材を備えた樹冠下処理ユニットを有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の茶園用除草機。
【請求項6】
前記処理位置保持手段は、地面に接触し前記走行装置の走行に伴い走行方向へ回転可能に軸支されたローラを有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の茶園用除草機。
【請求項7】
無端帯によって走行する左右一対の走行装置、及び該左右一対の走行装置を連結し茶うねをまたぐことが可能な門型フレームを備えた走行車体に取り付けられる除草機構であって、
前記左右一対の走行装置それぞれの後方に設けられ、
走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部を有し、前記走行装置の走行に伴い走行方向へ移動することにより、該刃部が雑草の根元に接触して除草する除草刃と、
前記刃部を地表からの距離を一定に保つように調整可能な処理位置保持手段と、を有するものであることを特徴とする除草機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、茶園のうね間(茶うね間)の除草が可能な茶園用除草機、及びこの茶園用除草機に用いられる除草機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
消費者の安全・安心に対するニーズの高まりから、有機栽培や農薬の使用量が少ない茶栽培が求められている。農薬には除草剤も含まれるため、除草作業を手作業で行うことによって、除草剤の使用量の削減が図られているのが現状である。しかしながら、手作業による除草作業には非常に多くの労力を要し、さらに、雇用労働力の確保も困難になってきている。これまで、茶園で使用可能なハンディタイプの除草機等も提案されてはいるものの、生産者においては、茶うね間を走行する除草機等による除草作業の機械化が望まれている。
【0003】
しかしながら、茶樹は永年作物(樹木)であり、他の永年作物よりも植え付け間隔が狭く、管理作業を容易にするためうねの形で密集して植栽されている。さらに、機械摘採を容易にするため、樹高を維持する台切り更新(台刈り)が繰り返される。このため、雨落ち部の空間(樹冠下の高さ方向の間隔)が狭く、特に、植栽から数十年経過したような茶園では、側枝から発根し、樹冠下自体がほとんど存在しない場合もある。これらの茶園の特異性によって、これまでは、茶うね間を走行する除草機等の導入が阻まれてきたというのが実情である。
【0004】
そこで、本発明者らは、茶うねをまたいで走行し、茶うね間及び雨落ち部(茶園における樹冠外縁部直下付近の途上表面)を効率的に除草可能な茶園用除草機を提案している(特許文献1及び特許文献2参照)。特許文献1及び特許文献2に記載された茶園用除草機は、左右一対の走行装置それぞれの後方に設けられた除草機構を備え、この除草機構は、上下方向に延在する軸を中心に横回転する回転体を有している。また、この回転体には、雑草に接触して除草する除草処理部が設けられている。そして、特許文献1の回転体は、円盤状のカップ部を有し、このカップ部の外周部分から放射状に水平より下方向へ向けて突出した複数の線材からなるブラシによって除草処理部が構成されている。また、特許文献2の回転体は、円盤状の取付プレートを有し、この取付プレートの下面側において周方向に所定の間隔をあけて放射状に配置され、水平より下方向へ向けて突出した複数の爪材によって除草処理部が構成されている。
【0005】
これら特許文献1及び特許文献2記載の茶園用除草機によれば、除草機構が走行装置の後方に設けられているため、植え付け間隔が狭く密集して植栽されている茶園であっても、茶うね間を走行させることができる。また、回転体が横回転するものであるため、高さ方向の寸法を抑えることができ、樹冠下の高さ方向の間隔が狭い場合や樹冠下自体がほとんど存在しない場合であっても、除草処理部を樹冠下に挿入しやすくなる。これらの結果、茶うね間や雨落ち部において十分な除草効果を得ることができ、除草作業の機械化を図ることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特願2022-014531号
【特許文献2】特願2022-014532号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献1の回転体も特許文献2の回転体も、除草能力については十分であるが、石等の跳ね飛ばしやそれに伴う衝撃による破損、処理後の雑草の巻き付きなどの問題が生じる虞がある。また、特許文献1及び特許文献2記載の茶園用除草機において、同様の除草能力を維持しながら走行装置の走行速度を上げようとすると、その分、回転体の回転速度を上げなければならない等、作業スピードの点で若干の改善の余地がある。
【0008】
以上のことより、本発明は、茶うねをまたいで走行しながら、茶うね間を効率的に除草可能であるとともに、石等の跳ね飛ばしや処理後の雑草の巻き付きを抑え、さらに作業スピードを向上させる工夫がなされた茶園用除草機、及びこの茶園用除草機に用いられる除草機構を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1手段は、無端帯によって走行する左右一対の走行装置と、
前記左右一対の走行装置を連結し茶うねをまたぐことが可能な門型フレームと、
前記左右一対の走行装置それぞれの後方に設けられた除草機構と、を備え、
前記除草機構は、
走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部を有し、前記走行装置の走行に伴い走行方向へ移動することにより、該刃部が雑草の根元に接触して除草する除草刃と、
前記刃部を地表からの距離を一定に保つように調整可能な処理位置保持手段と、を有することを特徴とする茶園用除草機である。
【0010】
ここで、前記刃部は、走行方向に対して水平面内で直交する方向に延在するものであってもよいし、走行方向に対して水平面内で直交する方向から、やや斜めに傾いた方向に延在するものであってもよい。
【0011】
本発明の第1手段では、前記除草機構が前記走行装置の後方に設けられている。このため、従来の茶園管理機において、走行装置の後方に設けられているカルチベータや肥料散布機と同様の配置となる。この結果、植え付け間隔が狭く密集して植栽されている茶園であっても、茶うね間を走行させることができる。さらに、走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する前記刃部を有する前記除草刃を採用しているため、高さ方向の寸法(厚み)を抑えることができる。これにより、樹冠下の高さ方向の間隔が狭い場合や樹冠下自体がほとんど存在しない場合であっても、前記除草刃が樹冠下まで挿入しやすくなり、雨落ち部を含めた茶うね間の除草が可能となる。また、例えばソリ状の前記処理位置保持手段が地面に接地することによって、地面の起伏に追従し、前記除草刃が常に除草作業に好適な所望の高さとなるよう下降端の制限が可能である。
【0012】
またさらに、本発明の第1手段は、前記走行装置の走行に伴い走行方向へ移動することにより、前記刃部が雑草の根元に接触して除草するものであり、前記除草刃自体は運動を行わない。このため、回転体が回転して除草する態様に比べ、石等の障害物があった場合においても跳ね飛ばしなどは起きにくく、損傷に対しても強固になり、処理後の雑草の巻き付きなどの問題も生じにくい。また、前記走行体の走行速度を上げても除草効率が落ちにくく、作業スピードの向上を図ることが可能となる。
【0013】
本発明の第2手段は、前記除草刃は、うね間幅方向に延在する底部と、該底部の幅方向両端それぞれから立ち上がる立上部を有し、走行方向に見て上向きコ字状の板材からなるものである。
【0014】
ここで、前記除草刃は、前記底部と、前記立上部の前側部分に、平刃等の刃部を設けるようにしてもよい。また、前記底部と前記立上部との接続部は、円弧状に形成されたものであってもよい。さらに、前記コ字状の板材は、中央側にも1又は複数の立上部を有する、例えば走行方向に見て上向きヨ字状等の板材も含む概念である。
【0015】
本発明の第3手段は、前記第1または第2手段において、前記走行装置が走行する茶うね間において、走行方向に対して水平面内で直交する方向のうね間幅方向全域を処理可能な幅の前記刃部を有するものである。
【0016】
本発明の第4手段は、前記除草刃が複数設けられ、
複数の前記除草刃は、それぞれの前記刃部によって、前記走行装置が走行する茶うね間において、走行方向に対して水平面内で直交する方向のうね間幅方向全域を処理可能に配置されたものである。
【0017】
本発明の第3手段及び第4手段によれば、茶うね間の全域を一度に処理可能となり作業効率が向上する。
【0018】
本発明の第5手段は、前記第1または第2手段において、前記走行装置が走行する茶うね間側から樹冠下に張り出し、該樹冠下の雑草に接触して除草する樹冠下除草部材を備えた樹冠下処理ユニットを有するものである。
【0019】
本発明の第5手段によれば、樹冠下の除草も可能となる。
【0020】
本発明の第6手段は、前記第1または第2手段において、前記処理位置保持手段は、地面に接触し前記走行装置の走行に伴い走行方向へ回転可能に軸支されたローラを有するものである。
【0021】
本発明の第6手段によれば、前記ローラによって、茶うね間に堆積した茶枝葉を引きずること等が抑えられ、地表から前記刃部までの距離を良好に維持することが可能となる。
【0022】
本発明の第7手段は、無端帯によって走行する左右一対の走行装置、及び該左右一対の走行装置を連結し茶うねをまたぐことが可能な門型フレームを備えた走行車体に取り付けられる除草機構であって、
前記左右一対の走行装置それぞれの後方に設けられ、
走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部を有し、前記走行装置の走行に伴い走行方向へ移動することにより、該刃部が雑草の根元に接触して除草する除草刃と、
前記刃部を地表からの距離を一定に保つように調整可能な処理位置保持手段と、を有するものであることを特徴とする除草機構である。
【0023】
本発明の第7手段は、本発明の第1~6手段における茶園用除草機の前記除草機構として好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、茶うねをまたいで走行しながら、茶うね間を効率的に除草可能であるとともに、石等の跳ね飛ばしや処理後の雑草の巻き付きを抑え、さらに作業スピードを向上させる工夫がなされた茶園用除草機、及びこの茶園用除草機に用いられる除草機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の茶園用除草機の一例を示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す除草機構の一つを抜き出して示す斜視図である。
【
図6】
図2に示す除草機構の一つを拡大して示す図である。
【
図7】
図3に示す除草処理ユニットを拡大して示す図である。
【
図8】除草刃と樹冠下除草刃の配置を説明するための底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の茶園用除草機1の一例を示す斜視図であり、
図2は、
図1に示す茶園用除草機1の背面図であり、
図3は、
図1に示す茶園用除草機1の側面図である。なお、
図1及び
図3では、茶園用除草機1の走行方向を白抜きの矢印で示しており、
図2では、紙面奥側に向かう方向が走行方向となる。以下、茶園用除草機1の走行方向を基準として、前(前側、前方)、後(後側、後方)、左(左側)、右(右側)を用いて説明する。すなわち、
図2において両矢印で示すように、茶園用除草機1の走行方向に対して水平面内で直交する方向が左右方向となる。
【0027】
また、茶園用除草機1の構成を明確に示すため、
図2にのみ茶うねTを模式的に示し、
図1及び
図3では茶うねを省略している。
図2に示すように、本出願において樹冠下Jとは、雨落ち部Oの幹側(内側)をいうものとする。また、茶うね間Uが、本発明にいう、うね間幅に相当する。
【0028】
図1~
図3に示すように、茶園用除草機1は、走行車体2と除草機構3を有している。走行車体2は、無端帯によって走行する左右一対の走行装置21,21と、左右一対の走行装置21,21を連結し茶うねT(
図2参照)をまたぐことが可能な門型フレーム22と、を備えている。また、走行車体2には運転席23が設けられ、運転席23には、走行装置21等を操作する、操縦かん、操作レバー及びスイッチ類などが配置されている。この走行車体2は、茶園においては、門型フレーム22が茶うねTをまたいだ状態で、左右一対の走行装置21,21が茶うね間Uを走行する。
【0029】
本実施形態では、走行車体2として、施肥や防除のための乗用型茶園管理機を採用している。この乗用型茶園管理機は、作業内容に応じて、走行装置21の後方に耕耘機構(カルチ機構)や肥料散布機構等が設けられるものである。このため、走行車体2には、耕耘機構等を上下動させる油圧シリンダ24が設けられている。なお、油圧シリンダ24等に接続された油圧ホースは、図面が煩雑になるため図示は省略している。また、走行車体2として、摘採装置を備えた乗用型茶葉摘採機を採用してもよく、この態様の場合には、油圧シリンダ24を乗用型茶葉摘採機に設ければよい。
【0030】
図3に示すように、除草機構3は、詳しくは後述する除草刃7(
図5等参照)を有する茶うね間除草ユニット5と、茶うね間除草ユニット5に取り付けられた樹冠下処理ユニット6と、これら茶うね間除草ユニット5及び樹冠下処理ユニット6を上下動させる上下動ユニット4とを備えている。なお、以下の説明では、茶うね間除草ユニット5と樹冠下処理ユニット6を併せて除草処理ユニットWUと称することがある。
【0031】
図3(b)は、同図(a)の一点鎖線で囲んだA部の拡大図である。また、
図3(b)では、除草処理ユニットWUを上昇させた状態を細線で示し、除草処理ユニットWUが下降して、処理位置保持手段の一例である処理位置保持部材52によって支持されている状態を太線で示している。本実施形態では、自重によって除草処理ユニットWUが下降し、詳しくは後述する処理位置保持部材52によって支持する形態を採用している。
【0032】
図3(b)に示すように、上下動ユニット4は、走行装置21に設けられた第1取付部41に、持ち上げアーム43の基部が、左右方向に延在する第1軸42によって回動自在に取り付けられている。持ち上げアーム43は、走行装置21の後端部分との干渉を避けるため、「へ」の字状に屈曲したものであり、その先端が、左右方向に延在する第2軸44によって、茶うね間除草ユニット5側に回動自在に取り付けられている。また、第2軸44によって、リンクプレート45の一端側が回動自在に取り付けられ、リンクプレート45の他端側とリンクシャフト47の一端側が、左右方向に延在する第3軸46によって回動自在に連結されている。リンクシャフト47の他端側は、左右方向に延在する第4軸48によって、走行装置21に設けられた第2取付部49に回動自在に取り付けられている。
【0033】
また、油圧シリンダ24のロッド241が、持ち上げアーム43に取り付けられており、油圧シリンダ24を駆動させることで、除草処理ユニットWUが上昇し、また、除草処理ユニットWUは自重によって下降する。ここで、持ち上げアーム43、リンクプレート45、リンクシャフト47、及び第1軸42~第4軸48は、平行リンク機構と略同様の作用を奏するものである。これにより、除草処理ユニットWUを、角度を維持した状態で上下動させることができる。
【0034】
図4は、
図1に示す除草機構3の一つを抜き出して示す斜視図であり、
図5は、
図4に示す除草機構3の底面図である。また、
図6は、
図2に示す除草機構3の一つを拡大して示す図である。すなわち、
図6では、紙面奥側に向かう方向が走行方向になる。また、
図6では、除草機構3と茶うね間U、雨落ち部O、樹冠下Jとの関係を示すため、茶うねTの一部を模式的に示している。
図7は、
図3に示す除草処理ユニットWUを拡大して示す図である。
【0035】
図4~
図7に示すように、本実施形態の茶うね間除草ユニット5は、平面視略長方形状の除草刃保持板53と、この除草刃保持板53の下面に固定された3つの除草刃7とを備えている。
図7では、除草刃7を抜き出して、一点鎖線の四角で囲んで示している。具体的には、除草刃7を左右方向から見た図を左側に示し、除草刃7を走行方向の後方側から見た図を右側に示している。
図6及び
図7に示すように、それぞれの除草刃7は、左右方向(うね間幅方向)に延在する底部71と、この底部71の幅方向両端それぞれから立ち上がる立上部72を有し、走行方向に見て上向きコ字状の板材からなるものである。なお、除草刃7は、底部71と立上部72との接続部が円弧状に形成されている。また、底部71は、左右方向に見て、下側に鈍角頂点を持つ逆三角形状に形成されている。
【0036】
図7に示すように、本実施形態の除草刃7は、底部71と立上部72の前側部分に、平刃からなる刃部7aを有している。すなわち、除草刃7は、鋤状のものであり、走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部7aを有するものである。なお、刃部7aは、底部71の前側部分にのみ設ける態様としてもよい。
【0037】
除草刃7は、立上部72の上端部分が、除草刃保持板53の下面に設けられた取付片533に、不図示の固定手段によって着脱自在に固定されている。このため、除草刃7が破損した場合等は、容易に取り替えることができる。また、
図7では、左右方向に見て、除草刃7の下端部分が、やや後方に傾く姿勢に設定されている。これにより、底部71の刃部7aが、やや斜め下方に向く姿勢に設定されている。なお、
図6及び
図7に示すように、除草刃7の立上部72と、除草刃保持板53の取付片533との固定箇所は、除草刃保持板53の垂下片531によって後側から補強されている。また、
図7に示すように、除草刃保持板53の上面には、左右方向に延在した補強リブ532,532が形成されている。
【0038】
図4、
図5及び
図7に示すように、本実施形態では、上下動ユニット4が連結するガードフレーム51を有している。ガードフレーム51は、除草刃保持板53の上方に設けられた、平面視で後ろ向きコ字状の部材である。また、ガードフレーム51は、走行方向の前側から後側に向けて上方向へ角度(例えば10°程度)をもつものである。これにより、樹冠下Jの高さ方向の間隔が狭い場合や樹冠下J自体がほとんど存在しない場合であっても、ガードフレーム51によって、樹冠下Jの枝葉を押し上げ(すくい上げ)、除草刃7を挿入させる空間の確保が可能になる(
図6等参照)。
【0039】
図4~
図7に示すように、樹冠下処理ユニット6は、左右方向に延在しガードフレーム51に取り付けられた枠状の枠体61と、樹冠下除草刃8が下面に着脱自在に固定された、左右一対の保持体62,62と、保持体62を走行方向に対して水平面内で交わる方向に揺動可能とする揺動ロッド64と、左右一対の保持体62,62を互いに離間する方向(外側)に付勢しつつ接続するガススプリング65と、を有している。枠体61は、
図7に示すように、両端部が、ガードフレーム51の後方側部分に固定された支持部511に、角度調整軸512によって軸支されている。また、支持部511には円弧状の長孔が形成されており、この長孔に挿入された、ボルトとナットからなる固定部材513によって所定の角度で固定される。これにより、除草刃7に対する樹冠下除草刃8の高さ(深さ)位置を調整することができる。
【0040】
図5に示すように、揺動ロッド64は、左右一対の保持体62,62それぞれに対して、2本ずつ設けられ、その一端側が枠体61に軸支され、他端側が保持体62に軸支されて平行リンクを構成するものである。
【0041】
図6に示すように、保持体62の下面に固定された樹冠下除草刃8は、除草刃7と同様の構成を有するものであり、前後方向に見て略コ字状の板材である。また、
図4、
図5及び
図7に示すように、樹冠下除草刃8は、前側部分に、雑草の根本に接触して除草する刃部8aを有している。すなわち、樹冠下除草刃8は、本発明の樹冠下除草部材の一例に相当し、茶うね間U側から樹冠下Jに張り出し、樹冠下Jの雑草に接触して除草するものである。
【0042】
図7に示すように、処理位置保持部材52は、ガードフレーム51に取り付けられた取付部521と、この取付部521に対して、上下方向にスライド可能に設けられたスライドバー522と、スライドバー522の下端部分に設けられたローラフレーム523と、ローラフレーム523に軸支されたローラ524とを有している。なお、本実施形態では、ローラ524としてゴムタイヤを採用している。処理位置保持部材52は、取付部521に対してスライドバー522をスライドさせることによって、除草処理ユニットWUの高さ位置を調整することができる。
図7では、除草刃7の刃部7aや樹冠下除草刃8の刃部8aが、地表面よりも数mm程度低くなるように調整した様子を示している。すなわち、処理位置保持部材52は、除草刃7の刃部7a及び樹冠下除草刃8の刃部8aの地表からの距離(
図7では-数mm)を一定に保つものである。
【0043】
ここで、茶うね間Uには一般的に、剪定及び中切り更新に伴う茶枝葉が堆積している。この堆積した茶枝葉等を引きずってしまうと、その茶枝葉等を乗り越えるときに持ち上がってしまう等、茶うね間Uの起伏に対する追従が困難となり、除草作業に支障をきたす虞がある。さらに、引きずった茶枝葉等が、走行装置21のクローラ等に巻き込まれてしまう虞もある。この点、処理位置保持部材52のローラ524は、走行装置21の走行に伴い、茶うね間U上を回転しながら移動する。このため、茶うね間Uに堆積した茶枝葉等を引きずることなく地表の凹凸に追従し、除草処理ユニットWUの高さ位置を良好に維持することができる。
【0044】
図8は、除草刃7と樹冠下除草刃8の配置を説明するための底面図である。
図8では、除草刃7と樹冠下除草刃8を抜き出して概念的に示している。なお、
図8では、白抜きの矢印で示すように、上方に向かう方向が走行方向になる。
【0045】
図8(a)では、本実施形態の除草刃7と樹冠下除草刃8の配置を示している。
図8(a)に示すように、本実施形態では、茶うね間Uの中央に除草刃7を1つ配置し、その除草刃7よりもやや後方であって、左右方向に間隔をあけて2つの除草刃7,7を配置して、左右対称の構成を採用している。また、前側の1つの除草刃7と後側の2つの除草刃7,7とは、走行方向においてオーバーラップする状態で配置している。さらに、これらの除草刃7によって、茶うね間Uの幅方向(走行方向に対して水平面内で直交する方向のうね間幅方向)全域を処理可能な態様としている。すなわち、
図8(a)に示す3つの除草刃7は、それぞれの刃部7aによって、うね間幅方向全域を処理可能に配置されたものである。
【0046】
図8(a)に示すように、樹冠下除草刃8は、樹冠下Jにおける茶うね間U側の部分(
図2参照)から、茶うね間Uにおける樹冠下J側の部分にかけて位置している。これにより、樹冠下Jについても除草することが可能なる。また、後側の除草刃7と樹冠下除草刃8とは、走行方向においてオーバーラップする状態で配置しているため、雨落ち部O等の未処理部の発生を防止することができる。
【0047】
なお、
図4及び
図5に示すように、茶うね間除草ユニット5における左右一対の保持体62,62は、互いに離間する方向に付勢するガススプリング65によって接続されている。このため、保持体62や樹冠下除草刃8が茶樹幹等に接触した場合は、茶うね間U側に揺動して茶樹幹等を回避し、回避後は再び元の位置に戻る動きになる。これにより、茶樹幹等の損傷を抑えつつ、樹冠下Jを除草することができる。さらに、本実施形態では、左右一対の保持体62,62それぞれの外側には、平面視内向きコ字状のガードパイプ621が設けられている。このガードパイプ621によっても、茶樹幹等の損傷を抑えることができる。
【0048】
除草刃7は、走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部7aを有する限り、その配置や構成は限定されるものではない。
図8(b)~
図8(d)は、同図(a)に示す除草刃7の変形例を示している。
【0049】
例えば、
図8(b)に示すように、左右の除草刃7を前側に配置し、中央の除草刃7を後側に配置してもよいし、同図(c)に示すように、後側の除草刃7を、やや外向き或いはやや内向きに傾斜させる態様としてもよい。また、2つ又は4つ以上の除草刃7を配置する態様としてもよい。ただし、走行方向において除草刃7をオーバーラップさせ、かつ、走行時の抵抗を均衡させるといった観点からは、奇数個の除草刃7を左右対称に配置する態様が好ましい。
【0050】
さらに、
図8(d)に示すように、左右方向に延長した除草刃7’を設ける態様としてもよい。この除草刃7’は、うね間幅方向全域を処理可能な幅の刃部7aを有するものである。
【0051】
なお、本実施形態のように、樹冠下処理ユニット6(
図4等参照)を有する態様等の場合には、うね間幅方向の両端部分(雨落ち部O付近)には除草刃7を配置せず、その部分は、樹冠下除草刃8で処理する態様も採用可能である。
【0052】
次に、これまで説明してきた茶園用除草機1を用いた除草処理の一例を説明する。
【0053】
茶園用除草機1を用いて、茶うね間U及び樹冠下Jの除草処理を行う場合には、事前に除草機構3を走行車体2の走行装置21の後方に装着しておく。そして、
図7を用いて前述したように、必要に応じて、除草刃7に対する樹冠下除草刃8の刃部8aの高さを調整する。
【0054】
次いで、処理位置保持部材52におけるスライドバー522(
図7参照)を上下方向にスライドさせ、除草処理ユニットWUの高さ位置を調整する。この調整は、例えば
図7に示すように、除草刃7の刃部7aや樹冠下除草刃8の刃部8aが、地表面よりも数mm程度低くなるように調整する。これにより、除草刃7の刃部7aや樹冠下除草刃8の刃部8aの地表面からの距離を一定に保つことが可能になる。
【0055】
その後、
図3(b)の細線で示すように、除草機構3の除草処理ユニットWUを油圧シリンダ24によって上昇させ、その状態で茶園に向けて茶園用除草機1を走行させる。茶園へ到着したら、門型フレーム22によって茶うねTをまたぎ、除草機構3が茶うね間Uの上方に来た時に、除草処理ユニットWUを自重によって下降させ、
図7に示すように、茶うね間U上に接地した処理位置保持部材52によって除草処理ユニットWUを支持させる。
【0056】
その状態で、茶園用除草機1を、茶うねTをまたいで茶うね間Uに沿って走行させる。茶園用除草機1の走行に伴い、除草刃7及び樹冠下除草刃8は、処理高さを維持したまま走行方向へ進む。その際、処理位置保持部材52のローラ524が地面に接地することにより地面の起伏に追従し、除草刃7及び樹冠下除草刃8が常に除草作業に好適な所望の高さとなるよう維持される。これにより、茶うね間Uや、樹冠下Jにおける茶うね間U側部分に存在する雑草の根元に接触して除草(掻き取り処理)する。
【0057】
樹冠下処理ユニット6が樹冠下Jの終端部へ到達した時点で、除草処理ユニットWUを油圧シリンダ24によって上昇させ、その状態で、次の処理対象の茶うね間Uの開始端部へ移動し、処理対象とする茶うね間U及び樹冠下Jのすべての処理が完了するまで繰り返す。
【0058】
このように、茶園用除草機1を用いて除草処理を行うことで、茶うね間Uと、樹冠下Jにおける茶うね間U側部分を除草することができる。特に、除草刃7自体は運動を行わないため、回転体が回転して除草する態様に比べ、石等の障害物があった場合においても跳ね飛ばしなどは起きにくく、損傷に対しても強固になり、処理後の雑草の巻き付きなどの問題も生じにくい。また、走行車体2の走行速度を上げても除草効率が落ちにくく、作業スピードの向上を図ることが可能となる。
【0059】
以上説明したように、本発明の茶園用除草機によれば、茶うねをまたいで走行しながら、茶うね間を効率的に除草可能であるとともに、石等の跳ね飛ばしや処理後の雑草の巻き付きを抑え、さらに作業スピードを向上させることが可能となる。
【0060】
本発明は上述の実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことが出来る。例えば、前述した実施形態では、茶うね間除草ユニット5及び樹冠下処理ユニット6によって除草処理ユニットWUを構成しているが、樹冠下処理ユニット6を省略し、茶うね間除草ユニット5のみとする態様も可能である。また、前述した実施形態では、走行方向に見て上向きコ字状の板材からなる除草刃7を例に挙げて説明したが、除草刃7は、刃部が設けられた板材の幅方向両端それぞれが、上下方向に延在する部材によって支持されるものであってもよい。さらに、底部71の幅方向の一端側に立上部72を有し、走行方向に見てL字状(逆L字状)の板材であってもよい。
【0061】
また、前述した実施形態では、ローラ524を有する処理位置保持部材52を用いているが、構成を簡易にするため、ソリ状の部材を地面に接触させ地表面からの距離を一定に保つ処理位置保持部材を用いてもよい。さらに、前述した実施形態では、除草処理ユニットWUを自重によって接地する構成としているが、茶園用除草機1全体の重量バランスが保てる範囲で錘を設けてもよい。また、除草刃7や樹冠下除草刃8を押さえつけるスプリング機構等を設けてもよい。
【0062】
なお、以上説明した実施形態や各変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を、実施形態や他の変形例に適用してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 茶園用除草機
2 走行車体
21 走行装置
22 門型フレーム
24 油圧シリンダ
3 除草機構
4 上下動ユニット
5 茶うね間除草ユニット
52 処理位置保持部材
524 ローラ
53 除草刃保持板
6 樹冠下処理ユニット
7,7’ 除草刃
7a 刃部
71 底部
72 立上部
8 樹冠下除草刃
8a 刃部
T 茶うね
U 茶うね間
O 雨落ち部
J 樹冠下
WU 除草処理ユニット
【手続補正書】
【提出日】2024-06-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端帯によって走行する左右一対の走行装置と、
前記左右一対の走行装置を連結し茶うねをまたぐことが可能な門型フレームと、
前記左右一対の走行装置それぞれの後方に設けられた除草機構と、を備え、
前記除草機構は、
走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部を有し、前記走行装置の走行に伴い走行方向へ移動することにより、該刃部が雑草の根元に接触して除草する除草刃と、
前記刃部を地表からの距離を一定に保つように調整可能な処理位置保持手段と、を有することを特徴とする茶園用除草機。
【請求項2】
前記除草刃は、うね間幅方向に延在する底部と、該底部の幅方向両端それぞれから立ち上がる立上部を有し、走行方向に見て上向きコ字状の板材からなるものであることを特徴とする請求項1記載の茶園用除草機。
【請求項3】
前記除草刃は、前記走行装置が走行する茶うね間において、走行方向に対して水平面内で直交する方向のうね間幅方向全域を処理可能な幅の前記刃部を有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の茶園用除草機。
【請求項4】
前記除草刃が複数設けられ、
複数の前記除草刃は、それぞれの前記刃部によって、前記走行装置が走行する茶うね間において、走行方向に対して水平面内で直交する方向のうね間幅方向全域を処理可能に配置されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の茶園用除草機。
【請求項5】
前記処理位置保持手段は、地面に接触し前記走行装置の走行に伴い走行方向へ回転可能に軸支されたローラを有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の茶園用除草機。
【請求項6】
無端帯によって走行する左右一対の走行装置、及び該左右一対の走行装置を連結し茶うねをまたぐことが可能な門型フレームを備えた走行車体に取り付けられる除草機構であって、
前記左右一対の走行装置それぞれの後方に設けられ、
走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部を有し、前記走行装置の走行に伴い走行方向へ移動することにより、該刃部が雑草の根元に接触して除草する除草刃と、
前記刃部を地表からの距離を一定に保つように調整可能な処理位置保持手段と、を有するものであることを特徴とする除草機構。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
また、前記第1または第2手段において、前記走行装置が走行する茶うね間側から樹冠下に張り出し、該樹冠下の雑草に接触して除草する樹冠下除草部材を備えた樹冠下処理ユニットを有する態様としてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
この態様によれば、樹冠下の除草も可能となる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
本発明の第5手段は、前記第1または第2手段において、前記処理位置保持手段は、地面に接触し前記走行装置の走行に伴い走行方向へ回転可能に軸支されたローラを有するものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
本発明の第5手段によれば、前記ローラによって、茶うね間に堆積した茶枝葉を引きずること等が抑えられ、地表から前記刃部までの距離を良好に維持することが可能となる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
本発明の第6手段は、無端帯によって走行する左右一対の走行装置、及び該左右一対の走行装置を連結し茶うねをまたぐことが可能な門型フレームを備えた走行車体に取り付けられる除草機構であって、
前記左右一対の走行装置それぞれの後方に設けられ、
走行方向に対して水平面内で交差する方向に延在する刃部を有し、前記走行装置の走行に伴い走行方向へ移動することにより、該刃部が雑草の根元に接触して除草する除草刃と、
前記刃部を地表からの距離を一定に保つように調整可能な処理位置保持手段と、を有するものであることを特徴とする除草機構である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
本発明の第6手段は、本発明の第1~5手段における茶園用除草機の前記除草機構として好適に用いることができる。