(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133241
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】ダイボンディング装置および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
H01L21/52 F
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024112568
(22)【出願日】2024-07-12
(62)【分割の表示】P 2020211779の分割
【原出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】515085901
【氏名又は名称】ファスフォードテクノロジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小橋 英晴
(72)【発明者】
【氏名】望月 政幸
(57)【要約】
【課題】テンプレートマッチングのモデルの登録作業を自動化することが可能な技術を提供することである。
【解決手段】ダイボンディング装置は撮像装置を制御する制御部を備える。制御部は、撮像装置によりウェハを撮像してダイシング溝を検出し、検出したダイシング溝に基づいてダイの中心座標を求めてダイの中心位置の粗位置決めをし、中心座標に基づいてダイの中心を撮像装置の光軸中心に移動し、撮像装置により移動したダイを撮像し、撮像したダイの画像に基づいてダイが有するパッドの位置を検出し、検出したパッドの配置に基づいてユニークなピッチを持つ固有のパッド列を検出し、検出したユニークなパッド列をテンプレートモデルとして登録するよう構成される。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイを囲むダイシング溝を有するウェハを撮像する撮像装置と、
面発光光源を有する発光部と前記発光部から発せられる照明光を前記ダイの上面に照射する半透過鏡とを備え、前記ダイに前記撮像装置の光軸に沿って前記照明光を照射する照明装置と、
前記撮像装置および前記照明装置を制御する制御部と、
を備え、
前記照明装置は、前記ダイシング溝を検出するため前記発光部の照射領域を制限するよう構成され、
前記制御部は、
前記照明装置により照明光を照射すると共に、前記撮像装置により前記ウェハを撮像して前記ダイシング溝を検出し、
前記検出したダイシング溝に基づいて前記ダイの中心座標を求めて前記ダイの中心位置の粗位置決めをし、
前記中心座標に基づいて前記ダイの中心を前記撮像装置の光軸中心に移動し、
前記撮像装置により前記移動したダイを再度撮像し、
前記粗位置決めに基づいて前記再度撮像したダイの検索エリアを切り出し、前記検索エリアと予め定めたテンプレートとのマッチング処理を行ない前記中心位置の精細位置決め位置を定めるよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項2】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記制御部は前記精細位置決め位置に基づいて前記ダイのピックアップする位置を補正するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項3】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記照明装置の前記発光部は前記面発光光源の前面に、照射領域を設定する遮蔽板または液晶パネルを備えるダイボンディング装置。
【請求項4】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記照明装置の前記発光部の前記面発光光源は複数のLEDで構成され、
前記制御部は、前記複数のLEDの点灯および消灯により照射領域を設定するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項5】
(a)請求項1のダイボンディング装置に基板を搬入する工程と、
(b)ダイを囲むダイシング溝を有する製品用ウェハが貼付されたダイシングテープを保持するウェハリングホルダを搬入する工程と、
(c)前記製品用ウェハのダイをピックアップする工程と、
(d)前記ピックアップしたダイを前記基板または既に前記基板にボンディングされているダイ上にボンディングする工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はダイボンディング装置に関し、例えばテンプレートマッチングにより位置決めするダイボンダに適用可能である。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置の一つであるダイボンダ等のダイボンディング装置は、半導体チップ(以下、単にダイという。)を配線基板やリードフレーム等(以下、単に基板という。)または既にボンディングされたダイの上にボンディング(搭載して接着)する装置である。ダイボンディング装置では、ピックアップヘッドまたはボンディングヘッドでダイを真空吸着し、高速で上昇し、水平移動し、下降して、中間ステージまたは基板に載置する。
【0003】
ピックアップヘッドまたはボンディングヘッドでダイを真空吸着する場合、確実にダイをピックアップする必要がある。昨今のダイの薄厚化に伴いその要求は高い。そのために、ダイの位置を認識してダイのズレを検出し、そして、ダイまたはボンディングヘッドの位置を補正し、ダイをピックアップする。
【0004】
ダイの位置を認識する方法として、例えば、ダイの位置合わせマークやワイヤボンディングするためのパッド等のユニークな部分における撮像データと予め倣い動作で得られたテンプレートとをパターンマッチング(テンプレートマッチング)してダイの位置を認識する方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1では、ユニークな部分はダイボンダの操作者がGUI等により選択している。テンプレートマッチングのモデル(ユニークな部分)の登録エリアの決定は人間が判断している。
【0007】
本開示の課題は、テンプレートマッチングのモデルの登録作業を自動化することが可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、ダイボンディング装置は撮像装置を制御する制御部を備える。制御部は、撮像装置によりウェハを撮像してダイシング溝を検出し、検出したダイシング溝に基づいてダイの中心座標を求めてダイの中心位置の粗位置決めをし、中心座標に基づいてダイの中心を撮像装置の光軸中心に移動し、撮像装置により移動したダイを撮像し、撮像したダイの画像に基づいてダイが有するパッドの位置を検出し、検出したパッドの配置に基づいてユニークなピッチを持つ固有のパッド列を検出し、検出したユニークなパッド列をテンプレートモデルとして登録するよう構成される。
【発明の効果】
【0009】
上記ダイボンディング装置によれば、テンプレートマッチングのモデルの登録作業を自動化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例のダイボンダの構成例を示す概略上面図である。
【
図2】
図1において矢印A方向から見たときの概略構成を説明する図である。
【
図3】
図1に示すダイ供給部の主要部を示す概略断面図である。
【
図4】
図1に示すダイボンダの制御系の概略構成を示すブロック図である。
【
図5】
図1に示すダイボンダにおけるダイボンディング工程を説明するフローチャートである。
【
図6】倣い動作を説明するためのフローチャートである。
【
図7】ユニークな部分(選択領域)の例を示す図である。
【
図8】登録画像および類似画像の例を示す図である。
【
図9】連続着工動作を説明するためのフローチャートである。
【
図10】テンプレートモデルの自動登録シーケンスを説明するためのフローチャートである。
【
図11】
図6に示すステップS3におけるダイシング溝による粗位置決め方法を示す図である。
【
図12】パッドの位置を自動検出する方法について説明する図である。
【
図13】ユニークなパッド配列を見つける方法について説明する図である。
【
図14】ユニークなパッド配列を見つける方法について説明する図である。
【
図15】第一変形例におけるウェハ認識カメラ、同軸照明およびウェハを示す図である。
【
図16】
図15に示す光学系により撮像したウェハの画像を示す図である。
【
図17】同軸照明の照射光とウェハによる反射光を示す図である。
【
図18】ダイの輪郭が明瞭である撮像画像を示す図である。
【
図19】ダイがθ方向に回転している撮像画像を示す図である。
【
図20】同軸照明の照射領域の調整機構を説明する図である。
【
図22】ダイ中心と光軸中心がずれている状態を示す撮像画像である。
【
図23】第二変形例が対象とするユニークなパッド配列を有しないダイを示す図である。
【
図24】第二変形例におけるパターンマッチングの説明図である。
【
図25】第二変形例におけるボンディング処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施例および変形例について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明を省略することがある。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。
【実施例0012】
図1は実施例におけるダイボンダの構成を示す概略上面図である。
図2は
図1において矢印A方向から見たときの概略構成を説明する図である。
【0013】
ダイボンダ10は、大別して、基板Sに実装するダイDを供給するダイ供給部1と、ピックアップ部2、中間ステージ部3と、ボンディング部4と、搬送部5、基板供給部6と、基板搬出部7と、各部の動作を監視し制御する制御部8と、を有する。Y軸方向がダイボンダ10の前後方向であり、X軸方向が左右方向である。ダイ供給部1がダイボンダ10の手前側に配置され、ボンディング部4が奥側に配置される。ここで、基板Sには最終1パッケージとなる、一つ又は複数の製品エリア(以下、パッケージエリアPという。)がプリントされている。
【0014】
まず、ダイ供給部1は基板SのパッケージエリアPに実装するダイDを供給する。ダイ供給部1は、ウェハ11を保持するウェハ保持台12と、ウェハ11からダイDを突き上げる点線で示す突上げユニット13と、を有する。ダイ供給部1は図示しない駆動手段によってXY軸方向に移動し、ピックアップするダイDを突上げユニット13の位置に移動させる。ここで、ウェハ11は複数のダイDに分割されており、ダイDが後述するダイシングテープ16によりウェハの外形で保持されているものである。
【0015】
ピックアップ部2は、ダイDをピックアップするピックアップヘッド21と、ピックアップヘッド21をY軸方向に移動させるピックアップヘッドのY駆動部23と、コレット22を昇降、回転及びX軸方向に移動させる各駆動部(不図示)と、を有する。ピックアップヘッド21は、突き上げられたダイDを先端に吸着保持するコレット22(
図2も参照)を有し、ダイ供給部1からダイDをピックアップし、中間ステージ31に載置する。ピックアップヘッド21は、コレット22を昇降、回転及びX軸方向に移動させる各駆動部(不図示)を有する。
【0016】
中間ステージ部3は、ダイDを一時的に載置する中間ステージ31と、中間ステージ31上のダイDを認識する為のステージ認識カメラ32を有する。
【0017】
ボンディング部4は、中間ステージ31からダイDをピックアップし、搬送されてくる基板SのパッケージエリアP上にボンディングし、又は既に基板SのパッケージエリアPの上にボンディングされたダイの上に積層する形でボンディングする。ボンディング部4は、ピックアップヘッド21と同様にダイDを先端に吸着保持するコレット42(
図2も参照)を備えるボンディングヘッド41と、ボンディングヘッド41をY軸方向に移動させるY駆動部43と、基板SのパッケージエリアPの位置認識マーク(図示せず)を撮像し、ボンディング位置を認識する基板認識カメラ44と、基板認識カメラ44をX軸方向およびY軸方向に駆動するXY駆動部45と、を有する。このような構成によって、ボンディングヘッド41は、ステージ認識カメラ32の撮像データに基づいてピックアップ位置・姿勢を補正し、中間ステージ31からダイDをピックアップし、基板認識カメラ44の撮像データに基づいて基板SにダイDをボンディングする。
【0018】
搬送部5は、基板Sを掴み搬送する基板搬送爪51と、基板Sが移動する搬送レーン52と、を有する。基板Sは、搬送レーン52に設けられた基板搬送爪51の図示しないナットを搬送レーン52に沿って設けられた図示しないボールネジで駆動することによって移動する。このような構成によって、基板Sは、基板供給部6から搬送レーン52に沿ってボンディング位置まで移動し、ボンディング後、基板搬出部7まで移動して、基板搬出部7に基板Sを渡す。
【0019】
次に、ダイ供給部1の構成について
図3を用いて説明する。
図3は
図1に示すダイ供給部の主要部を示す概略断面図である。
【0020】
ダイ供給部1は、水平方向(XY軸方向)に移動するウェハ保持台12と、上下方向に移動する突上げユニット13と、を備える。ウェハ保持台12は、ウェハリング14を保持するエキスパンドリング15と、ウェハリング14に保持され複数のダイDが接着されたダイシングテープ16を水平に位置決めする支持リング17と、を有する。突上げユニット13は支持リング17の内側に配置される。
【0021】
ダイ供給部1は、ダイDの突き上げ時に、ウェハリング14を保持しているエキスパンドリング15を下降させる。その結果、ウェハリング14に保持されているダイシングテープ16が引き伸ばされダイDの間隔が広がり、突上げユニット13によりダイD下方よりダイDを突き上げ、ダイDのピックアップ性を向上させている。なお、ウェハ11とダイシングテープ16との間にダイアタッチフィルム(DAF)18と呼ばれるフィルム状の接着材料を貼り付けている。ダイアタッチフィルム18を有するウェハ11では、ダイシングは、ウェハ11とダイアタッチフィルム18に対して行なわれる。従って、剥離工程では、ウェハ11とダイアタッチフィルム18をダイシングテープ16から剥離する。
【0022】
ダイボンダ10は、ウェハ11上のダイDの姿勢と位置を認識する撮像装置としてのウェハ認識カメラ24と、中間ステージ31に載置されたダイDの姿勢と位置を認識する第二撮像装置としてのステージ認識カメラ32と、ボンディングステージBS上の実装位置を認識する第三撮像装置としての基板認識カメラ44と、を有する。認識カメラ間の姿勢ずれを補正しなければならないのは、ボンディングヘッド41によるピックアップに関与するステージ認識カメラ32と、ボンディングヘッド41による実装位置へのボンディングに関与する基板認識カメラ44である。本実施例ではウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44と共に同軸照明26(
図15参照)等を用いてダイDの位置決めや表面検査を行う。
【0023】
次に、制御部8について
図4を用いて説明する。
図4は
図1に示すダイボンダの制御系の概略構成を示すブロック図である。
【0024】
制御系80は、制御部8と、駆動部86と、信号部87と、光学系88と、を備える。制御部8は、大別して、主としてCPU(Central Processor Unit)で構成される制御・演算装置81と、記憶装置82と、入出力装置83と、バスライン84と、電源部85と、を有する。記憶装置82は、処理プログラムなどを記憶しているRAMで構成されている主記憶装置82aと、制御に必要な制御データや画像データ等を記憶しているHDDやSSD等で構成されている補助記憶装置82bと、を有する。入出力装置83は、装置状態や情報等を表示するモニタ83aと、オペレータの指示を入力するタッチパネル83bと、モニタを操作するマウス83cと、光学系88からの画像データを取り込む画像取込装置83dと、を有する。また、入出力装置83は、ダイ供給部1のXYテーブル(図示せず)やボンディングヘッドテーブルのZY駆動軸、基板認識カメラのXY駆動軸等の駆動部86を制御するモータ制御装置83eと、種々のセンサ信号や照明装置などのスイッチ等の信号部87から信号を取り込み又は制御するI/O信号制御装置83fと、を有する。光学系88には、ウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32、基板認識カメラ44が含まれる。制御・演算装置81はバスライン84を介して必要なデータを取込み、演算し、ピックアップヘッド21等の制御や、モニタ83a等に情報を送る。
【0025】
制御部8は画像取込装置83dを介してウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44で撮像した画像データを記憶装置82に保存する。保存した画像データに基づいてプログラムしたソフトウェアにより、制御・演算装置81を用いてダイDおよび基板SのパッケージエリアPの位置決め、並びにダイDおよび基板Sの表面検査を行う。制御・演算装置81が算出したダイDおよび基板SのパッケージエリアPの位置に基づいてソフトウェアによりモータ制御装置83eを介して駆動部86を動かす。このプロセスによりウェハ上のダイの位置決めを行い、ピックアップ部2およびボンディング部4の駆動部で動作させダイDを基板SのパッケージエリアP上にボンディングする。使用するウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44はグレースケール、カラー等であり、光強度を数値化する。
【0026】
次に、ダイボンディング工程(半導体装置の製造方法)について
図5を用いて説明する。
図5は
図1に示すダイボンダにおけるダイボンディング工程を説明するフローチャートである。
【0027】
実施例におけるダイボンディング工程では、まず、ウェハ11から分割されたダイDが貼付されたダイシングテープ16を保持したウェハリング14をウェハカセット(不図示)に格納し、ダイボンダ10に搬入する。また、基板Sを準備し、ダイボンダ10に搬入する。
【0028】
(ウェハローディング:工程P1)
制御部8は、ウェハ11を保持しているウェハリング14をウェハカセットから取り出してウェハ保持台12に載置し、ウェハ保持台12をダイDのピックアップが行われる基準位置まで搬送する。
【0029】
(ダイ搬送:工程P2)
次に、制御部8は、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、水平に保持することによって、最初にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置する。なお、ダイDのピックアップ位置はウェハ認識カメラ24によるダイDの認識位置でもある。ウェハ11は、予めプローバ等の検査装置により、ダイ毎に検査され、ダイ毎に良、不良を示すマップデータが生成され、制御部8の記憶装置82に記憶される。ピックアップ対象となるダイDが良品であるか、不良品であるかの判定はマップデータまたはダイ表面上の不良マークにより行われる。制御部8は、ダイDが不良品である場合は、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、次にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置し、不良品のダイDをスキップする。
【0030】
(ダイ位置決め:工程P3)
次に、制御部8は、ウェハ認識カメラ24によってピックアップ対象のダイDの主面(上面)を撮影し、画像を取得する。詳細は後述するが、制御部8は、取得した画像からピックアップ対象のダイDの位置ずれ量を算出して位置を測定する。制御部8は、この位置ずれ量を基にウェハ11が載置されたウェハ保持台12を移動させ、ピックアップ対象のダイDをピックアップ位置に正確に配置する。
【0031】
(ダイ表面検査:工程P4)
次いで、制御部8は、ウェハ認識カメラ24によって取得した画像を用いて、ピックアップ対象ダイDの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には、後述するダイクラック検査後、次工程(後述する工程P9)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理は、ダイDに対する工程P9以降をスキップし、工程P2に移動する。
【0032】
(基板ローディング:工程P5、基板搬送:工程P6)
制御部8は、基板供給部6で基板Sを搬送レーン52に載置する。制御部8は、基板Sを掴み搬送する基板搬送爪51をボンディング位置まで移動させる。
【0033】
(基板位置決め:工程P7)
次に、制御部8は、基板認識カメラ44をボンディング対象のパッケージエリアPの撮像位置(ボンディングタブ撮像位置)へ移動させる。制御部8は、基板認識カメラ44によって基板Sを撮影し、画像を取得する。取得した画像から基板SのパッケージエリアPの位置ずれ量を算出して位置を測定する。制御部8は、この位置ずれ量を基に基板Sを移動させ、ボンディング対象のパッケージエリアPをボンディング位置に正確に配置する位置決めまたはボンディング位置の調整を行う。
【0034】
(基板表面検査:工程P8)
次いで、制御部8は、基板認識カメラ44によって取得した画像を用いて、基板SのパッケージエリアPの表面検査を行う。ここで、制御部8は、表面検査で問題があるかどうかを判定し、基板SのパッケージエリアPの表面に問題なしと判定した場合には次工程(後述する工程P9)へ進むが、問題ありと判定した場合には、表面画像を目視で確認するか、さらに高感度の検査や照明条件などを変えた検査を行い、問題がある場合はスキップ処理し、問題がない場合は次工程の処理を行う。スキップ処理は、基板SのパッケージエリアPの該当タブに対する工程P13以降の処理をスキップし、基板着工情報に不良登録を行う。
【0035】
(ダイハンドリング:工程P9、中間ステージ載置:工程P10)
制御部8は、ダイ供給部1によってピックアップ対象のダイDを正確にピックアップ位置に配置した後、コレット22を含むピックアップヘッド21によってダイDをダイシングテープ16からピックアップし、中間ステージ31に載置する。
【0036】
(ダイ位置検査:工程P11)
制御部8は、中間ステージ31に載置したダイの姿勢ずれ(回転ずれ)の検出をステージ認識カメラ32にて撮像して行う。制御部8は、ステージ認識カメラ32によってダイDの主面(上面)を撮影し、画像を取得する。詳細は後述するが、制御部8は、取得した画像からダイDの位置ずれ量を算出して位置を測定する。制御部8は、姿勢ずれがある場合は中間ステージ31に設けられた旋回駆動装置(不図示)によって実装位置を有する実装面に平行な面で中間ステージ31を旋回させて姿勢ずれを補正する。
【0037】
(ダイ表面検査:工程P12)
制御部8は、ステージ認識カメラ32によって取得した画像を用いて、ダイDの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には、ダイクラック検査後、次工程(後述する工程P13)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理は、そのダイを図示しない不良品トレーなどに載置して、ダイDに対する工程P13以降の処理をスキップし、工程P2に移動する。
【0038】
(ダイアタッチ:工程P13)
制御部8は、コレット42を含むボンディングヘッド41によって中間ステージ31からダイDをピックアップし、基板SのパッケージエリアPまたは既に基板SのパッケージエリアPにボンディングされているダイにダイボンディングする。
【0039】
(ダイと基板の相対位置検査:工程P14)
次に、制御部8は、基板認識カメラ44によってダイDを撮影し、画像を取得する。詳細は後述するが、制御部8は、取得した画像からダイDの位置ずれ量を算出して位置を測定する。制御部8は、ダイDをボンディングした後、そのボンディング位置が正確になされているかを検査する。このとき、ダイの位置合わせと同様にダイの中心と、タブの中心を求め、相対位置が正しいかを検査する。
【0040】
(ダイと基板の表面検査:工程P15)
制御部8は、基板認識カメラ44によって取得した画像を用いて、ダイDの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には次工程(工程P2)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理またはエラー停止では、基板着工情報に不良登録を行って、工程P2に移動する。
【0041】
(基板搬送:工程P16、基板アンローディング:工程P17)
以後、同様の手順に従ってダイDが1個ずつ基板SのパッケージエリアPにボンディングする。1つの基板のボンディングが完了すると、基板搬送爪51で基板Sを基板搬出部7まで移動して、基板搬出部7に基板Sを渡す。
【0042】
(ウェハアンローディング:工程P18)
以後、同様の手順に従ってダイDが1個ずつダイシングテープ16から剥がされる(工程P9)。着工カテゴリすべてのダイDのピックアップが完了すると、それらダイDをウェハ11の外形で保持していたダイシングテープ16およびウェハリング14等をウェハカセットへアンローディングする。
【0043】
上述したように、ダイDは、ダイアタッチフィルム18を介して基板S上に実装され、ダイボンダから搬出される。その後、ワイヤボンディング工程でAu等ワイヤを介して基板Sの電極と電気的に接続される。積層品の場合は、続いて、ダイDが実装された基板Sがダイボンダに再搬入されて基板S上に実装されたダイDの上にダイアタッチフィルム18を介して第2のダイDが積層され、ダイボンダから搬出された後、ワイヤボンディング工程でAuワイヤを介して基板Sの電極と電気的に接続される。第2のダイDは、前述した方法でダイシングテープ16から剥離された後、ペレット付け工程に搬送されてダイDの上に積層される。上記工程が所定回数繰り返された後、基板Sをモールド工程に搬送し、複数個のダイDとAuワイヤとをモールド樹脂(図示せず)で封止することによって、積層パッケージが完成する。
【0044】
ダイ位置決めの方法について
図6から
図9を用いて説明する。
図6は倣い動作を説明するためのフローチャートである。
図7はユニークな部分(選択領域)の例を示す図である。
図8は登録画像および類似画像の例を示す図である。
図9は連続着工動作を説明するためのフローチャートである。
【0045】
ダイ位置決めアルゴリズムは、主に、二つ以上のテンプレートモデルを用いたパターンマッチング(テンプレートマッチングを用いたサーチアルゴリズム)を用い、一般に知られている正規化相関式での演算とする。その結果を一致率とする。テンプレートマッチングはリファレンス学習の倣い動作と連続着工動作がある。
【0046】
まず、倣い動作について
図6を用いて説明する。倣い動作は、
図5に示すダイボンディング工程における連続着工に先立って予め行われる動作である。
【0047】
(ステップS1)
制御部8は、工程P2と同様に、リファレンス用ウェハをピックアップ位置に搬送する。
【0048】
(ステップS2)
制御部8はウェハ認識カメラ24によりリファレンス用ウェハを撮像して画像を取得する。
【0049】
(ステップS3)
詳細は後述するが、制御部8はステップS2において取得した画像に基づいてリファレンス用ウェハのダイシング溝、すなわち、ダイの輪郭を利用してダイの粗位置決めを行う。そして、検出したダイの位置をピックアップポイント、すなわち、ウェハ認識カメラ24の視野中心(光軸中心)に移動させる。
【0050】
(ステップS4)
制御部8はウェハ認識カメラ24によりリファレンス用ウェハを再度撮像して、
図7に示す画像PCrを取得する。
【0051】
(ステップS5)
制御部8は後述する方法により画像PCr内から、
図7に示すようなユニークな部分UAをテンプレートモデルとして選択する。
【0052】
(ステップS6)
制御部8は選択されたユニークな部分(選択領域)UAとリファレンス用ウェハとの位置関係(座標)を記憶装置82に保存する。
【0053】
(ステップS7)
制御部8は選択領域の画像(テンプレート画像)PTおよび基準となるワーク画像とその座標を記憶装置82に保存する。
【0054】
次に、
図5に示すダイボンディング工程における連続着工動作について
図9を用いて説明する。
【0055】
(ステップS11)
制御部8は、
図5に示す工程P2において説明したように、連続着工用に部材としての製品用ウェハをピックアップ位置に搬送する。中間ステージ31におけるダイ位置検査においては、
図5に示す工程P10において説明したように、連続着工用に部材としてのダイDを中間ステージ31に載置する。ダイと基板の相対位置検査においては、
図5に示す工程P13において説明したように、連続着工用に部材としてのダイDを基板Sにダイボンディングする。
【0056】
図5に示す工程P3におけるダイ位置決め、工程P11におけるダイ位置検査および工程P14におけるダイと基板の相対位置検査は下記に示すステップS12~S14のよって行われる。
【0057】
(ステップS12)
工程P3においては、制御部8は、ウェハ認識カメラ24により製品用ウェハを撮像して、
図8に示す画像PCnを取得する。工程P11においては、制御部8はステージ認識カメラ32により中間ステージ31上のダイDを撮像して、
図8に示す画像PCnを取得する。工程P14においては、制御部8は基板認識カメラ44により基板S上のダイDを撮像して、
図8に示す画像PCnを取得する。
【0058】
(ステップS13)
図8に示すように、制御部8は倣い動作で保存していたテンプレート画像PTと製品用ダイの取得画像PCnとを比較し、最も類似した部分の画像PTnの座標を算出する。
【0059】
(ステップS14)
制御部8は画像PTnの座標とリファレンス用ウェハで測定した座標とを比較し、製品用ダイの位置(画像PTnとテンプレート画像PTとのオフセット)を算出する。
【0060】
なお、ステップS11とステップS12の間に、倣い動作におけるステップS2およびステップS3と同様の粗位置決めを行ってもよい。
【0061】
次に、
図6におけるステップS2~S5に示すテンプレートモデルの自動登録シーケンスについて
図10から
図11を用いて説明する。
図10はテンプレートモデルの自動登録シーケンスを説明するためのフローチャートである。
図11はダイシング溝(ダイシングライン)による粗位置決め方法を示す図である。
【0062】
本実施例は、ダイシング溝の精度(ダイシング溝の精度によって得られるダイの位置の精度)が、パッドピッチよりも悪いことを前提としている。本実施例の基本的考え方は、(A)ダイシング溝を検出してダイの位置を粗位置決めし(ステップS21)、(B)粗位置決め位置に基づいてダイと光軸の位置合わせを行い(ステップS22)、(C)粗位置決め位置に基づいてパッド位置を自動検出し(ステップS23)、(D)検出したパッド位置に基づいてユニークなパッド配列を自動検出し、ユニークなパッド配列領域をユニークな部分(選択領域)として登録する(ステップS24)。
【0063】
(ステップS21:ダイの粗位置決め)
制御部8はウェハ認識カメラ24によりウェハを撮像し(ステップS2)、ウェハのダイシング溝、すなわち、ダイの輪郭を検出する。検出したダイシング溝を利用してダイの粗位置決めを行う(ステップS3)。
【0064】
図11に示すように、制御部8はウェハ認識カメラ24から得られた撮像データから目的とするダイDmを囲むダイシング溝DLx,DLyを検出し、ダイDmの中心位置Dcの粗位置決めをする。ここで、中心位置Dcの座標を(xd,yd)とする。
【0065】
(ステップS22:ダイと光軸の位置合わせ)
制御部8は、ステップS21において検出したダイの位置に基づいてダイDmをピックアップポイント、すなわち、視野中心(光軸中心)に移動させる(ステップS3)。例えば、
図11に示すように、ダイDmの中心位置Dcと十字で示す光軸中心OACとのずれがある場合、制御部8はダイDmの中心位置Dcと光軸中心OACとが合うよう矢印の方向にダイDmを移動させる。
【0066】
(ステップS23:パッド位置の自動検出)
制御部8はウェハ認識カメラ24によりダイを撮像し、撮像した画像からダイに設けられているパッド位置を検出する。パッド位置は、例えば、ブロブの面積、アスペクト比、形状、ダイの淵に対する位置、パッド間の配置等から求める。
【0067】
テンプレートモデルの領域は誤検出を防ぐために他の領域と比べユニークな模様を有していなければならない。ダイDの表面に形成されたパッド部分は最も位置精度が良い模様となり得るため、本実施例では、パッドを自動で検出してモデル登録する。なお、ダイ全体撮像はダイ表面検査などに必須であり、その倍率でのパッドの画像では四角いか否かを単純に判断することは難しい。また、ウェハ上は同一のダイが配置しており、単独のダイでユニークな模様を有する部分を選んでも、隣接するダイに類似な模様がある場合があり、誤検出する虞がある。
【0068】
パッドの位置を自動検出する方法について
図12を用いて説明する。
図12(a)はランダムに配置されたパッドを示す図であり、
図12(b)は整列配置されたパッドを示す図であり、
図12(c)は四辺に配置されたパッドを示す図であり、
図12(d)はパッドおよびパッドに接続された配線の画像を示す図である。
【0069】
(C-1)テンプレートマッチング
パッドの平均的形状をモデル画像として作成し、それを基にテンプレートマッチングを行い、スコアと座標で判断する。
【0070】
(C-1-1)
一例として、ウェハの品種毎にウェハ認識カメラ24により撮像してパッド画像を収集する。それらのパッドの画像を平均化合成し平均的なパッド画像を得る。同一品種のウェハ間においてバラツキが小さい場合、有効である。実画像を合成するのはプローブ痕の影響を考慮するためである。ここで、プローブ痕とは、デバイス製造プロセスの前工程の最後でウェハ上にデバイス機能が正しく実現できていることを確認するウェハテストにおいてプローブ針がパッドに接触されてできる痕である。平均的なパッド画像をテンプレートモデルに登録してパッドを検出する。パッドであるか否かの判断はスコアに閾値を設けて行うなどがある。閾値以上の場所が見つかればその位置をパッドの候補位置とし、その座標を取得する。
【0071】
(候補位置検出後の判定)
ダイDは平面視で四角形の形状しており、ダイの中央付近にパッドが配置されるセンターパッドの製品を除けば、パッドDpはダイDの周囲に配置される。また、パッドDpは、四角形を形成する四辺の少なくとも一辺の近傍に配置される。
【0072】
パッドDpは、
図12(a)に示すように、ランダムに並ぶことはない。
図12(b)に示すように、パッドDpは、ピッチは異なっていてもダイの輪郭に沿って1列または2列に並んでいるケースがほとんどである。ここで、
図12(b)では、パッドDpはX軸方向に沿って延伸するダイDの輪郭のうち図面上の上側に配されている。
【0073】
よって、取得した座標に基づいて、パッドの候補位置の集団において縦(Y軸方向)または横(X軸方向)のずれがないものの集団を選ぶ。また、パッドの候補位置はダイDの端から所定の範囲にあるものを選ぶ。例えば、ダイサイズが1~5mm等小さい場合はダイDの端からダイサイズの10~20%以内の領域にある1列の候補位置をパッド位置とする。ダイサイズが5mmよりも大きい場合はダイDの端から所定距離(L)以内の領域にある1列または2列の候補位置をパッド位置とする。ここで、Lは、例えば、100~400μmである。なお、本実施例では、
図12(c)に示すように、パッドDpの配置はダイDの四辺に沿って並び、各辺二列までを想定している。
【0074】
(C-1-2)
他例として、ウェハの品種毎にウェハ認識カメラ24により撮像して代表のパッドを複数種類にて事前にモデル登録しておく。各モデルでサーチを行い、候補件数が多い物の結果を用いる。同一品種のウェハ間においてバラツキが大きい場合、有効である。実画像を代表にするのはプローブ痕の影響を考慮するためである。候補件数が多いパッドの候補位置とし、その座標を取得する。候補位置検出後の判定には(C-1-1)と同じ処理を用いる。
【0075】
(C-2)2値化
グレー画像を任意の閾値を基準として、0と1に変換する2値化処理を行い、ブロブ解析により、浮かび上がったブロブの面積、アスペクト比、座標から判断する。2値化は(C-1-1)の(候補位置検出後の判定)に述べるパッド候補の位置条件の範囲内(ダイの端領域内)において判別分析法などを用いて2値化を行う。ここで、判別分析法は、黒に近い画素クラス(濃度値が0に近いクラス)に属する画素と白に近い画素クラス(濃度値が最大値に近いクラス)に属する画素は、ある閾値の左右に分かれて分布するが、その分布の分離度が大きくなるように閾値を決定する方法である。候補位置が検出されなかったときは閾値を測定領域の平均明度の10%程度ずつ可変して繰り返し、候補位置が見つかるまで行う。パッドサイズは20~150μmとし、斜めに傾いたものは排除する。アスペクト比は正方形から1:2までのものとする。ここで、近接するダイの端部が延伸する方向に沿う方向が1、ダイの端部と交わる方向に沿う方向が2である。
【0076】
図12(d)に示すように、パッドDpに接続する配線WLが写りこむ場合があるのでモフォロジィのオープニング(1画素分縮める処理である収縮をN回行った後、1画素分膨らませる処理である膨張をN回行うこと)やクロージング、ダイレーション、エロージョンなどの方法で配線WLを消去してから検出する処理をリトライなどで組み込む。検出した候補位置は(C1-1-1)における候補位置検出後の判定に示す条件を満たしているかを確認してパッドとみなすか否かを決定する。
【0077】
(C-3)機械学習
機械学習にて判断する。パッドの画像およびそうでない領域の画像を学習させ、パッドの位置を検出する。
【0078】
(ステップS24:ユニークなパッド配列領域の選択)
固有のパッドは同じ大きさのため、ユニークな形状ではない。そこで、実施例では、複数パッドの配置を利用してユニークなパッド配列を用いる。制御部8はパッド間の配置からユニークな配列領域を選びテンプレートモデルとして自動登録する。
【0079】
ユニークなパッド配列を見つける方法について
図13および
図14を用いて説明する。
図13(a)はパッド間距離がユニークなパッド配置例を示す図であり、
図13(b)は
図13(a)に示すパッド配置におけるパッド間距離のヒストグラムである。
図14(a)はユニークなパッド間距離がないパッド配置例を示す図であり、
図14(b)は
図14(a)に示すパッド配置におけるパッド間距離のヒストグラムである。
【0080】
直線状に並んだパッドの候補位置リストを用いる。例えばパッドがX方向に直線状に並んでいるのであればX方向のパッド間距離をデータリスト化し、そのヒストグラムを作成する。
【0081】
図13(a)に示すパッド配列では、
図13(b)に示すように、パッド間距離が最小であるパッドピッチK1の度数は9、次に短いパッド間距離のパッドピッチK2の度数は2、パッドピッチK2の次に短いパッド間距離のパッドピッチK4の度数は1、パッドピッチK4の次に短いパッド間距離のパッドピッチK6の度数は2である。
【0082】
ヒストグラムにおいて度数が1になっているパッド間は基本的ユニークな領域とみなすことができる。よって、パッド間距離のパッドピッチK4である二つのパッドが含まれる領域がモデルエリア候補位置MAPとなる。
【0083】
図14(a)に示すパッド配列では、
図14(b)に示すように、パッド間距離が最小であるパッドピッチK1の度数は10、次に短いパッド間距離のパッドピッチK2の度数は2、パッドピッチK2の次に短いパッド間距離のパッドピッチK6の度数は2である。
【0084】
図14(a)に示すパッド配列では、度数が1の領域はない。度数が1の領域がなかった場合、度数の少ない領域から順次候補位置を定めていき、隣接パッドまたは最小パッドピッチの領域を含んだ領域を候補位置として、常に検索エリア内に類似パターンがないかを調査し、無ければその領域をモデル領域とする。度数の最小が2種類以上あるのであれば、パッド間距離が短いほうを優先する。よって、パッド間距離のパッドピッチK2である二つのパッド、隣接パッドおよび最小ピッチK1の領域が含まれる領域がモデルエリア候補位置MAP1となる。また、パッド間距離のパッドピッチK2である二つのパッドおよび隣接パッドの領域が含まれる領域がモデルエリアMAP2となる。
【0085】
<変形例>
以下、実施例の代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施例にて説明されているものと同様の構成および機能を有する部分に対しては、上述の実施例と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施例における説明が適宜援用され得るものとする。また、上述の実施例の一部、および、複数の変形例の全部または一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
【0086】
(第一変形例)
ダイシングテープ16はピックアップ工程でたるみが無くなるよう、支持リング17へ押し付けることで張力を得、平面維持される。これらの処理をエキスパンド処理と呼ぶ。エキスパンド処理されたウェハ11は200~300μm未満の厚さの場合、そのエキスパンド張力によってダイDに反りが発生する。2011年頃のウェハ11の厚さが100μm程度の場合は、例えば、照明照度を調整することにより、ダイシング溝の検出は可能である。しかし、近年の数十μm、例えば、20μmの超極薄ウェハはエキスパンド処理をしなくてもダイは反りあがり、
図15に示すように、エキスパンド処理を行うとダイは反り上りが激しくなる。したがって、従来の照明システムにおいて照明照度を調整しても、ダイシング溝とダイの周縁との明度差が取れず、ダイシング溝、すなわち、ダイの輪郭がはっきりしなくなることがある。その結果、ダイシング溝の検出が困難となり、ダイの粗位置決めが困難になる。
【0087】
反りのあるダイのダイシングの溝を検出する方法について
図15から
図19を用いて説明する。
図15は第一変形例におけるウェハ認識カメラ、同軸照明およびウェハを示す図である。
図16はウェハの撮像画像を示す図である。
図17は同軸照明の照射光とウェハによる反射光を示す図である。
図18はダイの輪郭が明瞭である撮像画像を示す図である。
図19はダイがθ方向に回転している撮像画像を示す図である。
【0088】
まず、照明装置について
図15を用いて説明する。照明装置として同軸照明を用いる。ウェハ認識カメラ24にはレンズ25(対物レンズ)が取り付けられ、レンズ25を通してダイDの主面の画像を撮影する構成となっている。レンズ25とダイDとの間には、発光部27およびハーフミラー(半透過鏡)28を内部に備えた同軸照明26が配置されている。発光部27の面発光光源27aからの照射光は、ハーフミラー28によってウェハ認識カメラ24と同じ光軸OAで反射され、ウェハ11に照射される。ウェハ認識カメラ24と同じ光軸でウェハ11に照射されたその散乱光は、ウェハ11で反射し、そのうちの正反射光がハーフミラー28を透過してウェハ認識カメラ24に達し、ウェハ11の映像を形成する。
【0089】
ウェハ11内に格子状に並んだダイDにおいて、同軸照明26とウェハ認識カメラ24およびレンズ25の光軸OAがおおよそあっている場合、
図16に示すように、光軸OAの直下にあるダイDmは周囲のダイに対して明るくなる。これは、反りのあるダイが凹面鏡のような性質を持つためで、光軸OAの直下にあるダイDmと周囲のダイでは照射した照明光の反射方向が大きく異なり、ダイDm以外のダイでは反り部分の反射光はウェハ認識カメラ24に来ないためである。
【0090】
このように、ダイの輪郭形状を浮かび上がらせるためには、照明光の照射範囲を調整する必要がある。
図15に示すように、ウェハ認識カメラ24は被写体としてのダイDmの直上に位置し、同軸照明26の面発光光源27aは光軸OAから水平方向に離れて位置する。しかし、
図17に示すように、見かけ上の面発光光源27vはハーフミラー28によって被写体から見て直上にある。
【0091】
ダイの反りがない場合は、照明の最大発光面サイズ(ESmax)は最大ダイサイズ(DSmax)の2倍程度にする。ダイサイズに応じて発光面サイズを調整し、調整した発光面サイズ(ESA)はダイサイズの2倍程度にする。
【0092】
一方、ダイの反りがある場合は、その程度およびダイサイズに応じて発光面サイズを調整し、調整した発光面サイズ(ESA)はダイサイズの1~3倍程度にする。そのため照明の最大発光面サイズ(ESmax)もそれに応じて大きくする。
【0093】
図18に示すようにダイの輪郭形状を浮かび上がらせることができれば、二次微分処理などに代表する種々のエッジ検出処理を用いることでダイDmの外周部分の各辺Do1、Do2,Do3,Do4の座標を求めることができる。ここで、画像処理におけるエッジとは、対象物と背景の境界点を指しており、この境界点が連なることで対象物の輪郭を形成する。対象物の輪郭は明から暗または暗から明へ濃度値が連続的に変化している。二次微分処理は濃度変化の二次微分がゼロクロスする位置をエッジとして定義する方式である。
【0094】
例えば、辺Do1に対して、Y軸方向に沿って延伸する第一検出線を設定し、第一検出線上のどこにエッジがあるかを検出する。第一検出線から得られるエッジのY座標を辺Do1の位置とする。辺Do2に対して、X軸方向に沿って延伸する第二検出線を設定し、第二検出線上のどこにエッジがあるかを検出する。第二検出線から得られるエッジのX座標を辺Do2の位置とする。辺Do3に対して、第一検出線上のどこにエッジがあるかを検出する。第一検出線から得られるエッジのY座標を辺Do3の位置とする。辺Do4に対して、第二検出線上のどこにエッジがあるかを検出する。第二検出線から得られるエッジのX座標を辺Do4の位置とする。
【0095】
図19に示すように、外周部分の各辺Do1~Do4の検査ポイントを1点だけではなく、複数点にて検出し、最小二乗法や平均化手法などを用いればダイDmがθ方向に回転していても各辺Do1~Do4の位置と方向を求めることができる。ダイDmの4辺Do1~Do4が求まれば、例えば、各対辺の中心線の交点をダイ中心とすることができ、ダイDmの中心座標を求めることができる。
【0096】
光軸OAの中心に位置するダイの輪郭をエッジ検出で取得できるようにするには、
図17に示すように、遮蔽領域SAによりダイサイズに合わせて照射領域IAのサイズを設定する。
図15に示すウェハ11の最も外側のダイの外側の反りにおいて反射する光が入らないように照射領域IAを設定する。例えば、
図16においては白線四角形の外側が遮蔽領域SAになるようにする。汎用ダイボンダにおいて、ダイサイズは1種ではないケースが多いため、光軸OAにあわせて同心円(同心方形)状に照射領域(発光領域LAまたは遮蔽領域SA)を調整できる機構をもつ。
【0097】
図15に示す同軸照明における照射領域の調整機構について
図20を用いて説明する。
図20(a)は遮蔽板により照射領域を調整する場合を示す図であり、
図20(b)は面発光光源により照射領域を調整する場合を示す図であり、
図20(c)は液晶パネルにより照射領域を調整する場合を示す図である。
【0098】
反りに合わせた照射領域IAになるよう、
図20(a)に示すように、品種ごとに適正サイズの遮蔽板27bを面発光光源27aの前(ハーフミラー28側)に置く。ここで、ウェハ厚やDAFの種類により反る量が異なるため、最初に品種ごとに適正サイズを調査しておく。
【0099】
図20(b)に示すように、発光領域LAのサイズを可変できるよう、面発光光源27aを複数のLED(Light Emitting Diode)で構成し、LEDを同心円または同心状の四角形に配置し、中心からの距離で点灯を制御する。
【0100】
図20(c)に示すように、面発光光源27aの前に液晶パネル27cをかぶせて遮蔽領域SAをフレキシブル化する。液晶パネル27cは図示しない領域制御の制御部を有する。
【0101】
また、上記はダイDmが光軸OA下にあることを前提に説明しているが、そうでない場合について
図21および
図22を用いて説明する。
図21はウェハの歯抜け状態を示す図である。
図22はダイ中心と光軸中心がずれている状態を示す撮像画像である。
【0102】
光軸OAの直下がダイとダイの境界に位置していたり、
図21に示すように、ダイシングテープ16の上に一部のダイが存在しない歯抜けウェハの歯抜け部に位置していたりする場合は、光軸OAの直下にダイDmが位置するように微調整を自動または手動で行うものとする。
【0103】
また、
図22に示すように、ダイDmの中心と十字で示す光軸中心OACとのずれが大きい場合もダイDmの輪郭がはっきりしなくなる場合がある。その場合、輪郭のはっきりしている方(図では左側)を徐々に光軸中心OACに近づけるよう矢印の方向に移動させて再度輪郭検出を行うリトライ処理などを行うことで自動化できる。ここで、最初のダイDmと光軸OAの位置合わせは自動でなくても手動でもよい。
【0104】
(第二変形例)
ダイシング溝の検出などによる粗位置決めにてパッドピッチより正確にダイの位置を事前に位置決めできる場合、実施例のように、パッドの配置(パッド配列)を気にすることなく単独パッドまたは少数のパッドを含むモデルにしてよい。ダイの粗位置決めをランタイム時(連続着工時)に行えば、テンプレートモデルは粗位置決めの精度の範囲内にてユニークでなくてもよい。
【0105】
第二変形例の基本的考え方は、ダイシング溝の精度(ダイシング溝の精度によって得られるダイの位置の精度)が、一般的にパッドピッチ(K)よりも良いことに基づいて得られたものである。また、第二変形例の基本的考え方は、ダイシング溝を検出してダイの位置を粗位置決めし、粗位置決め位置に基づいて検索エリアを設定し、予め決められたテンプレートとのマッチング処理により、ダイの位置を精細位置決めする。
【0106】
第二変形例は、
図7に示すようなユニークなパット配列やアライメントマークなどのユニークな部分がないダイDを対象とし、
図23に示すようにユニークでない一定のピッチで配列されたパッド配列Prを用いてダイDの位置を検出する。以下、第二変形例のおけるダイDの位置の検出方法について
図11、
図24を用いて説明する。
【0107】
図24は第二変形例におけるパターンマッチングの説明図である。
図24は、
図23に示す領域R1内を切り出した位置において、粗位置決めに基づいて得られる検索エリアでパターンマッチングを行い、所定の精度を有する精細位置決め方法を示す図である。
図24(a)は検索エリアのサイズを示す図であり、
図24(b)はテンプレートのサイズを示す図であり、
図24(c)は位置ズレを示す図である。
【0108】
まず、
図11に示すように、実施例における倣い動作のステップS2と同様に、ウェハ認識カメラ24から得られた撮像データから目的とするダイDmを囲むダイシング溝DLx,DLyを検出し、ダイDmの中心位置Dcの粗位置決めをする。ここで、中心位置Dcの座標を(xd,yd)とする。
【0109】
次に、
図24(a)に示すように、パターンマッチングする検索エリアKgのサイズ(Xk×Yk)を、
図24(b)で示す、パッドDpを含むテンプレートTpのサイズ(Xt×Yt)よりもそれぞれX、Y方向に高々パッドピッチ(K)分広く取る。これにより、検索エリアKgにテンプレートが一義的に入ることになる。ここで、検索エリアKgのX方向の長さをXk、Y方向の長さをYkとする。テンプレートTpのX方向の長さをXt、Y方向の長さをYtとする。検索エリアKgにテンプレートが一義的に入ることで、テンプレートマッチングでウェハ認識カメラ24から得られた撮像データにおけるテンプレートの中心位置Tcを検出できる。ここで、中心位置Tcの座標を(xt,yt)とする。なお、上述では、検索エリアKgを高々パッドピッチ(K)分広く取るといったが、パッドピッチ(K)分以下、ダイシング溝の精度(ダイシング溝の精度によって得られるダイの位置の精度)以上の間で広く取る。言い換えれば、検索エリアKgを、テンプレートTpのサイズのX、Y方向のそれぞれに対して、パッド配列Prにおける規則的なパターン配列のピッチより小さく、且つダイシング溝(ダイシング溝の精度によって得られるダイの位置)の精度よりも大きな長さを加えたエリアとする。
【0110】
この結果、
図24(c)に示すように、検索エリアKgの中心位置Kc、即ち位置ズレが無い時のテンプレートの中心位置Tcから補正値である位置ズレ(ΔX、ΔY)を検出できる。ここで、中心位置Kcの座標を(xk,yk)とする。
【0111】
この処理を
図23に示すよう、他の1箇所、可能ならば領域R1の対角位置の領域R2にある位置で求めることにより回転ズレΔθも求めることができる。
【0112】
テンプレートTpが一義的に入るテンプレートの条件として、検索エリアKg内で同一又は類似のパターン(模様)が生じないことである。即ち、テンプレートTpは、そのサイズがパッドDpのサイズより大きく、2つ以上のパッドDpに跨って形成されている。
図24においてパッドDpに跨って関与する数は3である。
【0113】
次に、以上説明した第二変形例におけるダイの詳細位置決め処理フローを
図25に示すケースについて
図24を用いて説明する。
【0114】
まず、パターンマッチングの検索エリアKgを二箇所設定する。例えば、
図23に示す領域R1、R2に
図24(a)に示す検索エリアKgを設定する(ステップS31)。
図11に示すように、制御部8は、ピックアップするダイDmを囲むダイシング溝DLx、DLyをウェハ認識カメラ24により撮像して画像(撮像データ)を取得する(ステップS32)。そして、制御部8は、ステップS32において得られた撮像データからダイシング溝DLx、DLyを検出し、ダイの中心位置Dc(xd、Yd)の粗位置決めする(ステップS33)。制御部8は、ステップS23において検出したダイDmの位置に基づいてダイDmをピックアップポイント、すなわち、視野中心(光軸中心)に移動させる(ステップS34)。
【0115】
次に、制御部8は、ウェハ認識カメラ24により目的とするダイDmを撮像して画像を取得する(ステップS35)。その後、制御部8は、ステップS23で求めたダイの中心位置Dcの粗位置決めに基づいて、ステップS31で定めた2箇所の検索エリアを切り出し、予め定めた
図24(b)に示すテンプレートTpでマッチング処理し、2箇所の検索エリアKgにおける精細位置決めをする(ステップS36)。この場合は、最も高いスコアの位置を精細位置決め位置の精細座標とする。
【0116】
精細位置決め結果を再確認するために、2箇所の検索エリアの精細座標の相対的な関係がステップS31の設定時と所定の範囲で同じであることを確認する(ステップS37)。その後、2箇所の精細位置決め位置の精細座標から目的とする回転も含めたダイDmの中心位置(X,Y,θ)を求める。なお、検索エリアの再確認の回数は、より精度を高めるのであれば3箇所以上でも構わない(ステップS38)。
【0117】
実施例および変形例によれば、以下に示す一つまたは複数の効果が得られる。
【0118】
(1)ダイシング溝を検出することにより、倣いを行わなくてもダイの中心座標を算出することができる。
【0119】
(2)ダイの中心座標を算出することにより、ダイ中心をカメラ中心(光軸中心)またはピックアップポイントへ移動させることができる。
【0120】
(3)ダイシング溝を検出することにより、ダイのサイズを取得することができる。
【0121】
(4)ダイの中心座標とダイのサイズ(形状)を取得することにより、パッドの候補の判定条件を設定することができる。
【0122】
(5)テンプレートマッチングまたは2値化により、形状またはブロブの面積、アスペクト比、位置(座標)に基づいてパッドの候補を検出することができる。
【0123】
(6)パッドが直線的に並んでいると仮定すると、上記(4)のパッドの候補の判定条件を用いることにより上記(5)のパッドの候補がパッドであるか否かを識別することができる。
【0124】
(7)直線状に並んでいるパッドの配置としてのパッドピッチを求めることにより、ユニークなピッチを持つ固有のパッド配列を識別して検出することができる。
【0125】
(8)検出したパッド配列がユニークであるので、テンプレートモデルとして自動登録することができる。
【0126】
(9)テンプレートモデルを自動登録することにより、倣い動作を自動化することができる。
【0127】
(10)自動化により人間の作業によるばらつきを無くすことができるため、人による判断工程をなくすことで品質を安定化することができる。装置スペックとしての品質として位置決めの安定性、装置の安定稼働などと装置が生産する製品品質として精度などがある。
【0128】
(11)同軸照明においてダイサイズに合わせて照射領域のサイズを設定することにより、薄くて反り上がっているダイのダイシング溝を検出することができる。
【0129】
(12)品種ごとにユニークなパッドの配置を事前に登録することができるので、撮像装置によりパッドの配置を検出することにより、品種データを選択することができる。よってウェハをローディングすれば品種データを自動で選択することができる。
【0130】
以上、本開示者らによってなされた開示を実施例および変形例に基づき具体的に説明したが、本開示は、上記実施例および変形例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
【0131】
例えば、実施例ではダイ位置認識の後にダイ外観検査認識を行っているが、ダイ外観検査認識の後にダイ位置認識を行ってもよい。
【0132】
また、実施例ではウェハの裏面にDAFが貼付されているが、DAFはなくてもよい。
【0133】
また、実施例ではピックアップヘッドおよびボンディングヘッドをそれぞれ1つ備えているが、それぞれ2つ以上であってもよい。また、実施例では中間ステージを備えているが、中間ステージがなくてもよい。この場合、ピックアップヘッドとボンディングヘッドは兼用してもよい。
【0134】
また、実施例ではダイの表面を上にしてボンディングされるが、ダイをピックアップ後ダイの表裏を反転させて、ダイの裏面を上にしてボンディングしてもよい。この場合、中間ステージは設けなくてもよい。この装置はフリップチップボンダという。