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特開2024-134124スプリング取り付け構造、シート収容装置、廃トナー収容器及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134124
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】スプリング取り付け構造、シート収容装置、廃トナー収容器及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20240926BHJP
   F16F 1/12 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
G03G21/16 147
F16F1/12 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044244
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】山本 和也
【テーマコード(参考)】
2H171
3J059
【Fターム(参考)】
2H171FA03
2H171FA07
2H171FA17
2H171FA22
2H171GA15
2H171KA22
2H171KA23
2H171KA25
2H171KA27
2H171QA02
2H171QA08
2H171QB03
2H171QB16
2H171QC03
2H171QC26
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA19
2H171SA22
2H171SA26
3J059AD02
3J059BA01
3J059BB01
3J059CA05
3J059EA20
(57)【要約】
【課題】圧縮スプリングの仮保持作業時に圧縮スプリングを圧縮させるという面倒な作業を不要にする。
【解決手段】圧縮スプリング42の一端に当接する第一当接面31aを含む第一構造部材31と、前記圧縮スプリングの他端に当接する第二当接面40aを含む第二構造部材40とが、前記圧縮スプリングの圧縮方向に対して交差する所定の組み付け方向Cから組み付けられる構造体における前記第一当接面と前記第二当接面との間に、前記第一構造部材の仮保持部31cに仮保持されている前記圧縮スプリングを所定の圧縮状態で取り付けるためのスプリング取り付け構造であって、前記第一構造部材の前記仮保持部は、前記圧縮スプリングを非圧縮状態で仮保持し、前記第二構造部材は、前記所定の組み付け方向からの組み付けの際に、前記仮保持部に仮保持された非圧縮状態の前記圧縮スプリングの前記他端を前記第二当接面に案内するテーパ面40eを有する。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮スプリングの一端に当接する第一当接面を含む第一構造部材と、前記圧縮スプリングの他端に当接する第二当接面を含む第二構造部材とが、前記圧縮スプリングの圧縮方向に対して交差する所定の組み付け方向から組み付けられる構造体における前記第一当接面と前記第二当接面との間に、前記第一構造部材の仮保持部に仮保持されている前記圧縮スプリングを所定の圧縮状態で取り付けるためのスプリング取り付け構造であって、
前記第一構造部材の前記仮保持部は、前記圧縮スプリングを非圧縮状態で仮保持し、
前記第二構造部材は、前記所定の組み付け方向からの組み付けの際に、前記仮保持部に仮保持された非圧縮状態の前記圧縮スプリングの前記他端を前記第二当接面に案内するテーパ面を有することを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項2】
請求項1に記載のスプリング取り付け構造において、
前記所定の組み付け方向からの組み付けの際に前記圧縮スプリングが圧縮方向に対して直交する方向に変形することを規制する変形規制部材を有することを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスプリング取り付け構造において、
前記圧縮スプリングの前記他端が前記第二当接面上の所定位置から外れて移動することを規制する移動規制部材を有することを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項4】
請求項3に記載のスプリング取り付け構造において、
前記移動規制部材は、前記圧縮スプリングの前記他端が前記テーパ面から前記第二当接面へ移動するときに該他端と接触する接触端部に、該他端を前記所定位置に向けてガイドするガイド面を有することを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のスプリング取り付け構造において、
前記圧縮スプリングは、線材を螺旋状に巻いた巻きバネ構造であり、
前記第二当接面は、前記圧縮スプリングの前記他端が前記テーパ面から前記第二当接面へ移動する際の移動方向前方に前記圧縮スプリングの前記他端に位置する線材端面が向くときに当該線材端面が通る箇所に、溝が形成されていることを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のスプリング取り付け構造において、
前記組み付け開始から前記組み付け完了までの間に、前記テーパ面と前記第二当接面との境界位置が前記圧縮スプリングの中心軸を通過するように、構成されていることを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のスプリング取り付け構造において、
前記圧縮スプリングは、線材を螺旋状に巻いた巻きバネ構造であり、
前記仮保持部は、前記圧縮スプリングの前記一端の内径よりも大きい外径を有し、前記圧縮スプリングの前記一端から該圧縮スプリングの内部へ挿入されるボス部であることを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のスプリング取り付け構造において、
前記第一構造部材又は前記第二構造部材には、前記組み付け完了後の前記圧縮スプリングを外部から視認するための視認窓が設けられていることを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項9】
請求項8に記載のスプリング取り付け構造において、
前記視認窓は、前記圧縮スプリングの前記他端と前記第二当接面との接触箇所を視認可能に設けられていることを特徴とするスプリング取り付け構造。
【請求項10】
シートを収容するシート収容部材と、
前記シート収容部材に対して収納位置と引出位置との間で移動可能に取り付けられる取手部材と、
前記引出位置から収納位置へ向けて前記取手部材を付勢する圧縮スプリングと、
前記シート収容部材に取り付けられた前記取手部材を前記シート収容部材に保持する取手保持部材と、を備えたシート収容装置であって、
請求項1又は2に記載のスプリング取り付け構造を有し、
前記取手部材が前記第一構造部材であり、前記取手保持部材が前記第二構造部材であることを特徴とするシート収容装置。
【請求項11】
廃トナーを収容する廃トナー収容部材と、
前記廃トナー収容部材の廃トナー受け口を開閉する開閉部材と、
前記開閉部材を開位置から閉位置へ向けて付勢する圧縮スプリングと、
前記廃トナー収容部材に設けられ、前記圧縮スプリングが取り付けられるスプリング取付部と、を備えた廃トナー収容器であって、
請求項1又は2に記載のスプリング取り付け構造を有し、
前記スプリング取付部が前記第一構造部材であり、前記開閉部材が前記第二構造部材であることを特徴とする廃トナー収容器。
【請求項12】
請求項1又は2に記載のスプリング取り付け構造を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプリング取り付け構造、シート収容装置、廃トナー収容器及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、圧縮スプリングの一端に当接する第一当接面を含む第一構造部材と、圧縮スプリングの他端に当接する第二当接面を含む第二構造部材とが、圧縮スプリングの圧縮方向に対して交差する所定の組み付け方向から組み付けられる構造体における第一当接面と第二当接面との間に、所定の圧縮状態で圧縮スプリングを取り付けるためのスプリング取り付け構造が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、電動工具の電源として用いるバッテリパックを充電するための充電器において、バッテリパックが装着されるバッテリ取り付け部に端子カバーがスライド可能に取り付けられた構造が開示されている。この端子カバーは、接続端子に覆い被さる被覆位置と接続端子を外部露出させる露出位置との間でスライド可能であり、圧縮ばね(圧縮スプリング)によって被覆位置に向けて付勢されている。
【0004】
この圧縮ばねを取り付ける際、まず、圧縮ばねは、端子カバー(第一構造部材)の付勢受部(第一当接面)と端子カバーの仮止めリブ(仮保持部)との間に、圧縮された状態で仮保持される。そして、圧縮ばねが仮保持された状態の端子カバーは、圧縮ばねの圧縮方向に対して直交(交差)する方向(所定の組み付け方向)から、バッテリ取り付け部に組み付けられる。この組み付けるときの動きに応じて、端子カバーの仮止めリブに当接している圧縮ばねの支持基端(他端)は、バッテリ取り付け部の案内傾斜面(テーパ面)に接触し、案内傾斜面に沿って移動することで圧縮され、端子カバーの仮止めリブから離れていく。そして、圧縮ばねの支持基端は、バッテリ取り付け部の案内傾斜面を乗り越えると、バッテリ取り付け部(第二構造部材)に設けられるばね受けリブ(第二当接面)に到達する。これにより、圧縮ばねは、端子カバーの付勢受部とバッテリ取り付け部のばね受けリブとの間に、所定の圧縮状態で取り付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来のスプリング取り付け構造では、圧縮スプリングの仮保持作業が面倒であるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、圧縮スプリングの一端に当接する第一当接面を含む第一構造部材と、前記圧縮スプリングの他端に当接する第二当接面を含む第二構造部材とが、前記圧縮スプリングの圧縮方向に対して交差する所定の組み付け方向から組み付けられる構造体における前記第一当接面と前記第二当接面との間に、前記第一構造部材の仮保持部に仮保持されている前記圧縮スプリングを所定の圧縮状態で取り付けるためのスプリング取り付け構造であって、前記第一構造部材の前記仮保持部は、前記圧縮スプリングを非圧縮状態で仮保持し、前記第二構造部材は、前記所定の組み付け方向からの組み付けの際に、前記仮保持部に仮保持された非圧縮状態の前記圧縮スプリングの前記他端を前記第二当接面に案内するテーパ面を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、所定の組み付け方向から第一構造部材と第二構造部材とを組み付ける際に、第二構造部材のテーパ面により、第一構造部材の仮保持部に仮保持された圧縮スプリングの他端が第二構造部材の第二当接面へと案内されるスプリング取り付け構造において、圧縮スプリングの仮保持作業時に、圧縮スプリングを圧縮させるという面倒な作業が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。
図2】同プリンタにおいて給紙トレイがプリンタ本体に収納されている状態を示す斜視図。
図3】同プリンタにおいて給紙トレイがプリンタ本体から引き出された状態を示す斜視図。
図4】本実施形態における給紙トレイを示す斜視図。
図5】同給紙トレイのロック機構の周辺を装置下方から見たときの斜視図。
図6】(a)は、ロック位置をとるロック機構を装置側方から見たときの斜視図。(b)は、非ロック位置をとるロック機構を装置側方から見たときの斜視図。
図7】同給紙トレイのロック機構と連動して給紙トレイをプリンタ本体内に収納した状態にロックするプリンタ本体側の構成を示す斜視図。
図8】(a)は、収納位置をとる取手部材を示す下面図。(b)は、引出位置をとる取手部材を示す下面図。
図9】同取手部材及びトレイ部材の断面図。
図10】同取手部材とホルダとが互いに組付けられた構造体を、プリンタ本体の内部側(裏側)から見たときの斜視図。
図11】(a)は、同取手部材が収納位置をとるときの図10に示す構造体を上方から見たときの斜視図。(b)は、同取手部材が引出位置をとるときの図10に示す構造体を上方から見たときの斜視図。
図12】(a)は、圧縮スプリングが仮保持される前の取手部材を下方から見たときの斜視図。(b)は、圧縮スプリングが仮保持された状態の取手部材を下方から見たときの斜視図。
図13】(a)は、取手部材が組み付けられる前のトレイ部材を下方から見たときの斜視図。(b)は、取手部材が挿入された状態(未組み付け状態)のトレイ部材を下方から見たときの斜視図。(c)は、ホルダが取手部材に組み付けられてトレイ部材に対する取手部材の組み付けが完了した状態を下方から見たときの斜視図。
図14】(a)~(c)は、上下逆さまの姿勢のトレイ部材に向けてホルダを上から下へ向かう所定の組み付け方向Cに沿って挿入して組み付けるとともに、圧縮スプリングが取り付けられるときの動きを示す断面図。
図15】組み付け完了時における圧縮スプリングとホルダのホルダ側押圧面及びテーパ面との位置関係を示す説明図。
図16】(a)は、同ホルダを上方から見たときの斜視図。(b)は、同ホルダを下方から見たときの斜視図。
図17】(a)は、同ホルダのホルダ側押圧面に圧縮スプリングの他端が当接している箇所を拡大した斜視図。(b)は、同ホルダに設けられる視認窓から見える圧縮スプリングを示す説明図。
図18】取手部材の仮保持部の一変形例において、取手部材が挿入された状態(未組み付け状態)のトレイ部材を下方から見たときの斜視図。
図19】(a)は、本発明のスプリング取り付け構造を適用した廃トナー収容器の一例において、同廃トナー収容器が画像形成装置本体から引き出された状態を示す模式図。(b)は、同例において、同廃トナー収容器が画像形成装置本体に収納された状態を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のスプリング取り付け構造を適用した画像形成装置として、電子写真方式で画像を形成する電子写真プリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。
本実施形態では、本発明のスプリング取り付け構造を、画像形成装置のシート収容装置に適用した例であるが、画像形成装置に搭載される他の装置、部材(廃トナー収容器など)、あるいは、画像形成装置以外の装置などにも、広く適用することが可能である。
【0010】
すなわち、本発明は、圧縮スプリングの一端に当接する第一当接面を含む第一構造部材と、圧縮スプリングの他端に当接する第二当接面を含む第二構造部材とが、圧縮スプリングの圧縮方向に対して交差する所定の組み付け方向から組み付けられる構造体における前記第一当接面と前記第二当接面との間に、第一構造部材の仮保持部に仮保持されている圧縮スプリングを所定の圧縮状態で取り付けるためのスプリング取り付け構造において、適用可能である。
【0011】
図1は、実施形態に係るプリンタ100を示す概略構成図である。
図1に示すプリンタ100は、モノクロプリンタであり、その装置本体には画像形成部2が設けられている。画像形成部2は、表面に画像を担持する像担持体としての感光体1と、感光体1の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラと、感光体1上の潜像を可視画像化する現像手段としての現像装置と、感光体1の表面をクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニングブレード等を備える。また、感光体1の周囲には表面を露光する露光手段としてのLEDヘッドアレイが配設されている。
【0012】
作像動作が開始されると、画像形成部2の感光体1が図1の反時計回りに回転駆動され、帯電ローラによって感光体1の表面が所定の極性に一様に帯電される。外部の機器から入力される画像情報に基づいて、LEDヘッドアレイから感光体1の帯電面に光が照射されて、感光体1の表面に静電潜像が形成される。このように感光体1上に形成された静電潜像に、現像装置によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
【0013】
また、作像動作が開始されると、転写ローラ7が回転駆動し、転写ローラ7に所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加されることによって、転写ローラ7と感光体1との間において転写電界が形成される。
【0014】
装置本体の下部では、給紙ローラ4が回転駆動を開始し、シート収容装置としての給紙部3からシートPが送り出される。送り出されたシートPは、搬送ローラ対5によって搬送され、レジストローラ対6によって搬送を一旦停止される。その後、所定のタイミングでレジストローラ対6の回転駆動が開始され、感光体1上のトナー画像が転写ローラ7との間の転写ニップに達するタイミングに合わせて、シートPが転写ニップへ搬送される。そして、転写電界によって、感光体1上のトナー画像がシートP上に転写される。また、シートPに転写しきれなかった感光体1上の残留トナーは、クリーニングブレードによって除去される。
【0015】
トナー画像が転写されたシートPは、定着装置8へと搬送され、定着装置8においてシートP上のトナー画像が当該シートPに定着される。そして、シートPは、排紙ローラ対9によって装置外に排出され、排紙トレイ上にストックされる。
【0016】
また、本実施形態のプリンタ100には、シートPの両面に画像形成を行うために、搬送方向を変更するための分岐爪10と、シートPを反転搬送路11へ送り出すための反転ローラ対12とが設けられている。なお、反転ローラ対12の一方のローラは排紙ローラ対9との兼用である。反転搬送路11には、両面入口ローラ対13、両面中間ローラ対14、両面出口ローラ対15が設けられている。
【0017】
シートPの両面に画像を形成する場合、シートPが定着装置8から排紙ローラ対9へ搬送されるまでの間に、分岐爪10の位置を切り替えるために分岐爪10を回動させる。これにより、一方の面に画像が形成されたシートPの搬送経路が変更され、そのシートPは排紙ローラ対9ではなく、反転ローラ対12へと送られる。
【0018】
反転ローラ対12へ送られたシートPは、シートPの後端が抜けきらないタイミングで逆方向へと搬送され、反転搬送路11へ送られる。 そして、シートPは、反転搬送路11上の両面入口ローラ対13、両面中間ローラ対14、両面出口ローラ対15によって、反転搬送路11を通り、シートPの表裏が反転した状態で再び転写ニップへと搬送される。そして、シートPの他面(裏面)にも画像が転写された後、定着装置8で定着され、排紙ローラ対9によって、装置外に排出される。
【0019】
次に、本実施形態におけるシート収容装置としての給紙部3の構成について説明する。
図2は、給紙部3を構成する給紙トレイ30がプリンタ本体101に収納されている状態を示す斜視図である。
図3は、給紙トレイ30がプリンタ本体から引き出された状態を示す斜視図である。
【0020】
給紙トレイ30には、取手部材31が設けられている。ユーザーは取手部材31を把持して操作することにで、給紙トレイ30を、図2に示すようにプリンタ本体101内に収納される状態(給紙トレイ30を閉めた状態)と、図3に示すようにプリンタ本体101の前面側へ引き出される状態(給紙トレイ30を開けた状態)とにすることができる。
【0021】
図4は、本実施形態における給紙トレイ30を示す斜視図である。
給紙トレイ30は、主に、基本構造体であるシート収容部材としてのトレイ部材32を備えている。また、トレイ部材32はプリンタ前面側にトレイカバー33が設けられている。トレイ部材32には、ユーザーが給紙トレイ30の開閉操作をする際に使用する取手部材31が設けられている。取手部材31は、トレイ部材32に対し、給紙トレイ30の引出方向A及び収納方向Bに沿って、スライド可能に取り付けられている。
【0022】
給紙トレイ30は、用紙などのシートPを積載可能に構成され、給紙トレイ30に積載されたシートPのシート搬送方向の位置を規制するエンドフェンス34と、シート搬送方向に対して直交するシート幅方向の位置を規制するサイドフェンス35a,35bとを備えている。給紙トレイ30がプリンタ本体101内に収納されてセットされると、積載されたシートPは、給紙トレイ30の内部に設けられた底板36によって上昇して、給紙ローラ4に当接し、給紙可能な状態になる。底板36は、モータなどの駆動源からの駆動力、又は、底板36の下部に設けられるスプリングなどの付勢部材による付勢力によって上昇する。
【0023】
図5は、給紙トレイ30のロック機構の周辺を装置下方から見たときの斜視図である。
図6(a)は、ロック位置をとるロック機構を装置側方から見たときの斜視図であり、図6(b)は、非ロック位置をとるロック機構を装置側方から見たときの斜視図である。
図7は、給紙トレイ30のロック機構と連動して給紙トレイ30をプリンタ本体101内に収納した状態にロックするプリンタ本体側の構成を示す斜視図である。
【0024】
給紙トレイ30は、図7に示すように、プリンタ本体101に設けられるレール102に沿って開閉される。給紙トレイ30は、プリンタ本体101の内部に収納されると、給紙トレイ30に設けられるロック機構によって、プリンタ本体101から給紙トレイ30を引き出すことが禁止されたロック状態になる。
【0025】
本実施形態のロック機構は、トレイ部材32に対して回転可能に設けられたロックレバー37と、ロックレバー37のスプリング取付端部37aとトレイ部材32のスプリング取付端部32aとの間に取り付けられる引張りスプリング38とを備えている。ロックレバー37は、ロックレバー37のロック端部37bが上昇するロック位置と(図6(a))、ロックレバー37のロック端部37bが下降する非ロック位置と(図6(b))との間で、回動可能な構成となっている。給紙トレイ30がプリンタ本体101に収納された状態においてロック端部37bがロック位置をとると、プリンタ本体101のレール102に設けられるストッパ103の溝部103a内にロック端部37bが入り込む。これにより、給紙トレイ30がプリンタ本体101から引き出される方向へ移動しようとしても、給紙トレイ30のロック端部37bがプリンタ本体101のストッパ103に引っ掛かり、給紙トレイ30がプリンタ本体101から引き出されることが禁止されたロック状態になる。
【0026】
ロック機構の引張りスプリング38は、ロックレバー37のロック端部37bがロック位置に向かう向きにロックレバー37が回動するように付勢している。そして、ロックレバー37は、取手部材31のトレイ部材32に対するスライド移動に連動して、ロック位置と非ロック位置との間で回動するように構成されている。
【0027】
図8(a)は、収納位置をとる取手部材31を示す下面図であり、図8(b)は、引出位置をとる取手部材31を示す下面図である。
取手部材31は、トレイ部材32に対し、図8(a)に示す収納位置と図8(b)に示す引出位置との間で移動可能に取り付けられている。取手部材31には、ロックレバー37に当接する当接部31fが設けられている。
【0028】
ユーザーが、図8(a)に示す収納位置にある取手部材31を取手引出方向A(本実施形態では給紙トレイ30の引出方向Aと一致する方向)へ操作すると、取手部材31が図8(b)に示す引出位置まで引き出される。これにより、取手部材31の当接部31fがロックレバー37を引張りスプリング38の付勢力に抗して回動させ、ロックレバー37のロック端部37bが図6(a)に示すロック位置から図6(b)に示す非ロック位置へと移動する。これにより、プリンタ本体101のストッパ103の溝部103aからロック端部37bが抜け出るので、給紙トレイ30のロック端部37bがプリンタ本体101のストッパ103に引っ掛かることがなくなり、給紙トレイ30をプリンタ本体101から引き出すことが可能な非ロック状態になる。
【0029】
次に、本実施形態におけるスプリング取り付け構造について説明する。
図9は、取手部材31及びトレイ部材32の断面図である。
図10は、取手部材31とホルダ40とが互いに組付けられた構造体を、プリンタ本体101の内部側(裏側)から見たときの斜視図である。つまり、図10は、第一構造部材と第二構造部材とが組み付けられた構造体である。
【0030】
本実施形態の給紙トレイ30には、取手部材31をトレイ部材32に取り付けるにあたり、取手部材31がトレイ部材32から抜けないように、取手部材31をトレイ部材32に保持する取手保持部材としてのホルダ40が取り付けられる。ホルダ40は、トレイ部材32との間に取手部材31を挟み込むように配置され、図8(a)及び(b)に示されているネジ41によって、トレイ部材32に固定される。したがって、ホルダ40は、取手部材31の上下方向への移動(変位)を規制している。
【0031】
また、ホルダ40には、図10に示すように、突起部40b,40bが設けられ、突起部40b,40bは、図10に示すように、取手部材31とホルダ40とが互いに組付けられたときに取手部材31の凹部31bに入り込む。これにより、ホルダ40は、取手部材31の左右方向への移動(変位)も規制している。
【0032】
第一構成部材としての取手部材31の取手側押圧面31a(第一当接面)と、第二構成部材としてのホルダ40のホルダ側押圧面40aとの間には、圧縮スプリング42が所定の圧縮状態で取り付けられる。本実施形態の圧縮スプリング42は、線材を螺旋状に巻いた巻きバネ構造(スプリングコイル構造)であるが、これに限られない。
【0033】
圧縮スプリング42は、トレイ部材32に固定されたホルダ40のホルダ側押圧面40aに対し、取手部材31の取手側押圧面31aを取手収納方向Bに向けて付勢する。これにより、取手部材31には、常に取手収納方向Bに向かう付勢力が付与され、取手部材31が取手引出方向Aへ操作されない限り、取手部材31が収納位置に維持される。
【0034】
すなわち、本実施形態では、ユーザーが取手部材31を取手引出方向Aへ操作すると、圧縮スプリング42の付勢力に抗して、取手部材31が図8(a)に示した収納位置から図8(b)に示した引出位置へと移動する。これにより、上述したようにロック機構が非ロック状態になり、そのままユーザーが更に取手部材31を取手引出方向Aへ操作することで、給紙トレイ30が引出方向Aへ引き出される。一方、ユーザーが取手部材31から手を離すと、圧縮スプリング42の付勢力により、取手部材31が図8(b)に示した引出位置から図8(a)に示した収納位置へと移動する。
【0035】
図11(a)は、取手部材31が収納位置をとるときの図10に示す構造体を上方から見たときの斜視図であり、図11(b)は、取手部材31が引出位置をとるときの図10に示す構造体を上方から見たときの斜視図である。
ホルダ40には、上下方向に貫通する穴40d,40dが形成されており、この穴40d,40dにネジ41,41を通してトレイ部材32に対してホルダ40がネジ締結される。
【0036】
また、ホルダ40の上面には、ボス40c,40cが形成されている。ボス40c,40cがトレイ部材32の位置決め穴に挿入されることで、ホルダ40とトレイ部材32との間の位置決めが行われる。また、取手部材31の上面には、上下方向に貫通する孔である引き出し規制部31e,31eが設けられており、ホルダ40のボス40c,40cは、この引き出し規制部31e,31eにも挿通される。取手部材31が図11(b)に示すように引出位置に引き出されると、ホルダ40のボス40cが取手部材31の引き出し規制部31eの内壁に当接し、取手部材31が引出位置に規制される。
【0037】
以上のように、本実施形態のホルダ40は、取手部材31の抜け止めや位置規制を行う機能を果たしている。
【0038】
次に、本実施形態における圧縮スプリング42の取り付け構造及び取り付け方法について説明する。ここで、本実施形態におけるスプリング取り付け構造は、後述するように、取手部材31に仮保持されている圧縮スプリング42を所定の圧縮状態で取り付けるための取手部材31とホルダ40における構造部分が組み合わされたものである。
取手部材31の取手側押圧面31aとホルダ40のホルダ側押圧面40aとの間に圧縮スプリング42を取り付けるためには、トレイカバー33やトレイ部材32によって囲まれた狭い箇所での作業が必要となるので、作業性が悪い。また、一般に、圧縮スプリング42のようなスプリングは、極力ユーザーが触れることができないような箇所に設置することが望まれることから、本実施形態では、ホルダ40で圧縮スプリング42をカバーして、ユーザーが圧縮スプリング42に触れられないようにしている。そのため、取手部材31とホルダ40とを組み付けた後に圧縮スプリング42を取り付けるという作業が困難である。
【0039】
そこで、本実施形態では、まず、圧縮スプリング42を取手部材31に仮保持させる。そして、この取手部材31に対し、圧縮スプリング42の圧縮方向に対して直交(交差)する所定の組み付け方向C(本実施形態ではプリンタ本体の下から上への方向)からホルダ40を組み付けるとともに、圧縮スプリング42を所定の圧縮状態で取手部材31の取手側押圧面31aとホルダ40のホルダ側押圧面40aとの間に取り付ける。これによれば、圧縮スプリング42を取手部材31に仮保持させる作業を行った後、取手部材31に対して所定の組み付け方向Cからホルダ40を組み付ける作業を行うだけで、圧縮スプリング42の取り付けを完了することができる。よって、本実施形態のように圧縮スプリング42を作業性の悪い箇所に設置する場合でも、圧縮スプリング42の取り付け作業を容易に行うことができる。
【0040】
ところが、圧縮スプリング42を取手部材31に仮保持させる作業において、圧縮スプリング42を圧縮状態にして仮保持させるという作業は、作業者にとって面倒である。具体的には、例えば、圧縮スプリング42を圧縮状態にする作業時に、圧縮スプリング42が復元してしまって圧縮スプリング42が作業者の手元から飛んで行ってしまったり、圧縮状態にした圧縮スプリング42を取手部材31に装着する時に圧縮スプリング42が復元してしまってうまく装着できなかったりするなど、作業が面倒になることがある。
【0041】
そこで、本実施形態のスプリング取り付け構造においては、取手部材31に対し、圧縮スプリング42を非圧縮状態で仮保持させるようにしている。これによれば、取手部材31への圧縮スプリング42の仮保持作業時には、圧縮スプリング42を圧縮させるという面倒な作業が不要となる。
【0042】
図12(a)は、圧縮スプリング42が仮保持される前の取手部材31を下方から見たときの斜視図であり、図12(b)は、圧縮スプリング42が仮保持された状態の取手部材31を下方から見たときの斜視図である。
取手部材31には、図12(a)に示すように、圧縮スプリング42の取手側押圧面31a上に、仮保持部を構成するスプリング取り付け用のボス部31cが設けられている。圧縮スプリング42を仮保持させるとき、作業者は、非圧縮状態の圧縮スプリング42の一端をこのボス部31cに嵌め込む。これにより、図12(b)に示すように、圧縮スプリング42の一端が取手部材31の取手側押圧面31aに接した状態で、圧縮スプリング42が非圧縮状態で取手部材31に仮保持される。
【0043】
特に、本実施形態のボス部31cは、圧縮スプリングの一端の内径よりも僅かに大きい外径を有する。そのため、圧縮スプリング42の一端の内径が若干拡大されてボス部31cに嵌め込まれ、この拡大に対する圧縮スプリング42の復元力でボス部31cが挟持され、仮保持が安定して維持される。このような構成によれば、作業者は、圧縮スプリング42を軽圧入という簡単な作業を行うだけで、圧縮スプリング42を非圧縮状態で取手部材31に仮保持させることができる。
【0044】
図13(a)は、取手部材31が組み付けられる前のトレイ部材32を下方から見たときの斜視図である。
図13(b)は、取手部材31が挿入された状態(未組み付け状態)のトレイ部材32を下方から見たときの斜視図である。
図13(c)は、ホルダ40が取手部材31に組み付けられてトレイ部材32に対する取手部材31の組み付けが完了した状態を下方から見たときの斜視図である。
【0045】
まず、図13(a)に示すように、トレイ部材32に対してトレイカバー33を組み付ける。そして、図12(b)に示したように圧縮スプリング42が仮保持された状態の取手部材31を、図13(b)に示すように、トレイカバー33の穴33aからトレイ部材32へ挿入する。その後、図13(c)に示すように、ホルダ40を所定の組み付け方向Cから、トレイ部材32に挿入されている取手部材31に対して組み付ける。
【0046】
なお、本実施形態における所定の組み付け方向Cは、プリンタ本体101の下から上へ向かう向きに対応しているが、ホルダ40の組み付け作業時には、トレイ部材32を上下逆さまの姿勢にして、ホルダ40をトレイ部材32に向けて上から下へ組み付けるようにするのが、作業性が良い。
【0047】
図14(a)~(c)は、上下逆さまの姿勢のトレイ部材32に向けてホルダ40を上から下へ向かう所定の組み付け方向Cに沿って挿入して組み付けるとともに、圧縮スプリング42が取り付けられるときの動きを示す断面図である。
ホルダ40には、圧縮スプリング42の取り付け完了時に、取手部材31の取手側押圧面31aに当接する圧縮スプリングの他端が当接するホルダ側押圧面40aが設けられている。このホルダ40には、所定の組み付け方向Cからの組み付けの際に、取手部材31に仮保持された非圧縮状態の圧縮スプリング42の他端を、ホルダ側押圧面40aに案内するテーパ面40eが備わっている。
【0048】
所定の組み付け方向Cの前方側に位置するテーパ面40eの端辺40e1は、図14(a)に示すように、取手部材31に仮保持された非圧縮状態の圧縮スプリング42の他端(圧縮スプリング42の自由長の他端)よりも圧縮方向外側に位置し、所定の組み付け方向Cへの組み付け途中で非圧縮状態の圧縮スプリング42の他端がテーパ面40eに接する位置に、配置されている。これにより、ホルダ40を所定の組み付け方向Cに沿って移動させると、ホルダ40のテーパ面40eが、取手部材31に仮保持された非圧縮状態の圧縮スプリング42の他端に接触した後、圧縮スプリング42の他端がテーパ面40eに沿ってホルダ側押圧面40aまで移動するとともに、圧縮スプリング42がテーパ面40eに押されて所定の圧縮状態になるまで徐々に圧縮される。その結果、組み付け完了時には、圧縮スプリング42は、図14(b)に示すように、所定の圧縮状態で、取手部材31の取手側押圧面31aとホルダ40のホルダ側押圧面40aとの間に取り付ける。
【0049】
そして、トレイ部材32に対してホルダ40がネジ41により固定されることで、取手部材31には、図14(b)に示すように、圧縮スプリング42により常に取手収納方向Bに向かう付勢力が付与され、取手部材31が取手引出方向Aへ操作されない限り、取手部材31が収納位置に維持される。一方、ユーザーが取手部材31を取手引出方向Aへ操作すると、図14(c)に示すように、取手部材31が圧縮スプリング42の付勢力に抗して引出位置まで引き出される。
【0050】
図15は、組み付け完了時における圧縮スプリング42とホルダ40のホルダ側押圧面40a及びテーパ面40eとの位置関係を示す説明図である。
本実施形態では、図15に示すように、組み付け開始から組み付け完了までの間に、テーパ面40eとホルダ側押圧面40aとの境界位置40e2が圧縮スプリング42の中心軸Oを通過するように、構成されている。これによれば、組み付け完了時には、圧縮スプリング42の他端面の半分以上をホルダ側押圧面40aに当接させることができ、圧縮スプリング42がテーパ面40e側へ倒れるなどして圧縮スプリング42の姿勢が崩れるのを抑制することができる。
【0051】
また、本実施形態においては、図15に示すように、所定の組み付け方向Cからの組み付けの際に圧縮スプリング42が圧縮方向に対して直交する方向(組み付け方向Cの方向)に変形することを規制する変形規制部材31dが、取手部材31に設けられている。これにより、取手部材31に仮保持された圧縮スプリング42の他端がテーパ面40eによって組み付け方向Cの方向へ押されても、圧縮スプリング42の側面が変形規制部材31dに当接し、圧縮スプリング42が曲がったり座屈したりするような変形を抑制することができる。よって、取手部材31の取手側押圧面31aとホルダ40のホルダ側押圧面40aとの間に圧縮スプリング42を適切な姿勢で取り付けることができる。
【0052】
特に、取手部材31に仮保持された圧縮スプリング42と変形規制部材31dとの間の隙間Eは極力小さい方が、変形を規制する点で好ましい。具体的には、当該隙間Eは、テーパ面40eの組み付け方向Cの長さLよりも狭いことが好ましい。
【0053】
図16(a)は、ホルダ40を上方から見たときの斜視図であり、図16(b)は、ホルダ40を下方から見たときの斜視図である。
本実施形態のホルダ40には、圧縮スプリング42の他端がホルダ側押圧面40a上の所定位置から外れて移動することを規制する移動規制部材としての規制壁40h,40hが設けられている。規制壁40h,40hは、ホルダ側押圧面40aを、所定の組み付け方向Cに対して直交する方向から挟み込むように配置され、組み付け時に圧縮スプリング42の他端がホルダ側押圧面40a上の所定位置から外れて移動しようと、圧縮スプリング42の側部が規制壁40h,40hに当たり、その移動が規制される。
【0054】
また、本実施形態の規制壁40h,40hには、圧縮スプリング42の他端がテーパ面40eからホルダ側押圧面40aへ移動するときに当該他端と接触する接触端部(図16(b)中における上側の端部)に、案内用テーパ面40i,40iが形成されている。この案内用テーパ面40i,40i、圧縮スプリング42の他端をホルダ側押圧面40a上の所定位置に向けてガイドするガイド面として機能する。したがって、圧縮スプリング42の他端の位置がずれて、圧縮スプリング42の他端がテーパ面40eからホルダ側押圧面40aへ移動する時に規制壁40h,40hの接触端部に接触しても、圧縮スプリング42の他端が案内用テーパ面40i,40iに沿って移動して規制壁40h,40hの間に戻され、ホルダ側押圧面40a上の所定位置へと案内される。
【0055】
また、本実施形態の圧縮スプリング42は、線材を螺旋状に巻いた巻きバネ構造であるため、圧縮スプリング42の他端に位置する線材端面(線材の軸線方向に対して略直交する端面)42aが、圧縮スプリング42の側方を向く。そのため、圧縮スプリング42がとる中心軸O回りの回転位置によっては、組み付け途中において、圧縮スプリング42の他端に位置する線材端面42aが、圧縮スプリング42の他端がテーパ面40eからホルダ側押圧面40aへ移動する際の移動方向前方(ここでは組み付け方向Cの前方)に向く場合がある。この場合、圧縮スプリング42の線材端面42aがホルダ側押圧面40aに引っ掛かって、圧縮スプリング42の位置がずれたり、圧縮スプリング42の姿勢が崩れたりして、圧縮スプリング42を適切に取り付けることができないおそれがある。
【0056】
そこで、本実施形態では、図17(a)及び(b)に示すように、圧縮スプリング42の線材端面42aが組み付け方向Cの前方に向く場合に当該線材端面42aが通る箇所に溝40gが形成されている。これにより、前記のような場合には、圧縮スプリング42の線材端面42aが溝40gに入り込むので、圧縮スプリング42の線材端面42aがホルダ側押圧面40aに引っ掛かることが無く、圧縮スプリング42を適切に取り付けることができる。
【0057】
また、本実施形態のホルダ40には、図16(a)及び(b)に示すように、組み付け完了後の圧縮スプリング42を外部から視認するための貫通孔である視認窓40fが設けられている。このような視認窓40fが無いと、これにより、ホルダ40を組み付けた後に圧縮スプリング42を視認することができず、圧縮スプリング42が適切に取り付けられているかどうかを確認することが困難である。本実施形態のように視認窓40fを設けることで、ホルダ40を組み付けた後に、圧縮スプリング42が適切に取り付けられているかどうか、圧縮スプリング42の欠品が無いか、などの確認を行うことが容易となる。
【0058】
特に、本実施形態の視認窓40fは、図17(b)に示すように、圧縮スプリング42の他端とホルダ側押圧面40aとの接触箇所を視認可能に設けられているので、組み付け後にホルダ側押圧面40aに当接する圧縮スプリング42の他端の状態を視認することができる。これによれば、圧縮スプリング42の取り付け状態をチェックするのに特に重要な圧縮スプリング42の他端の状態を視認できるので、圧縮スプリング42が適切に取り付けられているかどうかを的確に判断することが容易になる。
【0059】
なお、本実施形態では、取手部材31への圧縮スプリング42の仮保持を、取手部材31のボス部31cに対する取手部材31の軽圧入によって行う例であったが、これに限られない。例えば、図18に示すように、ボス部31cの代わりに、圧縮スプリング42の一端を圧縮スプリング42の側方(左右方向)から位置規制する仮保持用規制壁31g,31gを設けてもよい。この場合、上述した実施形態と同様に、取手部材31に圧縮スプリング42を仮保持させてから、取手部材31をトレイカバー33の穴33aに挿入するという手順でもよいが、別の手順でもよい。例えば、取手部材31をトレイカバー33の穴33aに挿入してから、取手部材31に対して圧縮スプリング42を仮保持させるという手順でもよい。
【0060】
また、本発明のスプリング取り付け構造は、上述したように、給紙トレイ30に限らず、画像形成装置に搭載される他の装置にも適用可能である。例えば、画像形成装置に搭載される廃トナー収容器にも適用可能である。
【0061】
図19(a)及び(b)は、本発明のスプリング取り付け構造を適用した廃トナー収容器50の一例を示す模式図である。
この廃トナー収容器50は、廃トナーを収容する廃トナー収容部材としての廃トナーボックス51と、廃トナーボックス51の廃トナー受け口51aを開閉する開閉部材としてのシャッター52と、シャッター52を開位置から閉位置へ向けて付勢する圧縮スプリング53と、廃トナーボックス51に設けられ、圧縮スプリング53が取り付けられるスプリング取付部54と、を備えている。
【0062】
廃トナー収容器50が画像形成装置本体から引き出された状態であるとき、図19(a)に示すように、廃トナーボックス51内のトナーが廃トナー受け口51aから漏れ出ないように、圧縮スプリング53の付勢力によりシャッター52が閉位置に位置決めされる。一方、廃トナー収容器50が画像形成装置本体へ収納された状態であるとき、図19(b)に示すように、廃トナーボックス51の廃トナー受け口51aと画像形成装置本体の廃トナー排出口105とが連通するように、シャッター52が開位置に位置決めされる。
【0063】
具体的には、廃トナー収容器50が画像形成装置本体に向けて収納方向Bに沿って収納される途中で、廃トナー収容器50のシャッター52が画像形成装置本体の廃トナー排出口105に当接し、これによりシャッター52の収納方向Bへの移動が規制される。そして、この状態で廃トナーボックス51が収納方向Bへ更に移動することで、廃トナーボックス51に対してシャッター52が相対移動し、シャッター52は開位置に位置決めされる。その結果、廃トナー収容器50が画像形成装置本体に収納されると、廃トナーボックス51の廃トナー受け口51aと画像形成装置本体の廃トナー排出口105とが連通する。
【0064】
この廃トナー収容器50においても、スプリング取付部54が第一構造部材として機能し、シャッター52が第二構造部材として機能して、上述した実施形態と同様のスプリング取り付け構造が実現されている。すなわち、この廃トナー収容器50においても、圧縮スプリング53の圧縮方向に対して交差する所定の組み付け方向Cからスプリング取付部54にシャッター52を組み付ける際に、シャッター52のテーパ面52bにより、スプリング取付部54のスプリング収容空間部(仮保持部)に仮保持された圧縮スプリング53の他端がシャッター52の第二当接面であるシャッター側押圧面52aへと案内される。このとき、本例でも、スプリング取付部54の仮保持部に仮保持される圧縮スプリング53は非圧縮状態である。そのため、スプリング取付部54の仮保持部への圧縮スプリング53の仮保持作業時には、圧縮スプリング53を圧縮させるという面倒な作業が不要となる。そして、本例でも、所定の組み付け方向Cからの組み付け開始から組み付け完了までの間に、スプリング取付部54の仮保持部に仮保持された非圧縮状態の圧縮スプリング53の他端がテーパ面52bに接触し、その後、当該他端がテーパ面52bに沿ってシャッター側押圧面52aまで移動するとともに圧縮スプリング53が所定の圧縮状態になるまで徐々に圧縮される。その結果、組み付け完了時には、圧縮スプリング53は、スプリング取付部54の第一当接面であるボックス側押圧面54aとシャッター52のシャッター側押圧面52aとの間に、所定の圧縮状態で取り付けられる。
【0065】
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[第1態様]
第1態様は、圧縮スプリング42,53の一端に当接する第一当接面(例えば取手側押圧面31a、ボックス側押圧面54a)を含む第一構造部材(例えば取手部材31、スプリング取付部54)と、前記圧縮スプリングの他端に当接する第二当接面(例えばホルダ側押圧面40a、シャッター側押圧面52a)を含む第二構造部材(例えばホルダ40、シャッター52)とが、前記圧縮スプリングの圧縮方向に対して交差する所定の組み付け方向Cから組み付けられる構造体における前記第一当接面と前記第二当接面との間に、前記第一構造部材の仮保持部(例えばボス部31c、スプリング収容空間部など)に仮保持されている前記圧縮スプリングを所定の圧縮状態で取り付けるためのスプリング取り付け構造であって、前記第一構造部材の前記仮保持部は、前記圧縮スプリングを非圧縮状態で仮保持し、前記第二構造部材は、前記所定の組み付け方向からの組み付けの際に、前記仮保持部に仮保持された非圧縮状態の前記圧縮スプリングの前記他端を前記第二当接面に案内するテーパ面40e,52bを有することを特徴とするものである。
本態様においては、圧縮スプリングの圧縮方向に対して交差する所定の組み付け方向から第一構造部材と第二構造部材とを組み付ける際に、第二構造部材のテーパ面により、第一構造部材の仮保持部に仮保持された圧縮スプリングの他端が第二構造部材の第二当接面へと案内される。このとき、本態様では、第一構造部材の仮保持部に仮保持される圧縮スプリングは非圧縮状態である。そのため、第一構造部材の仮保持部への圧縮スプリングの仮保持作業時には、圧縮スプリングを圧縮させるという従来のスプリング取り付け構造で必要であった面倒な作業が不要となる。そして、本態様によれば、所定の組み付け方向からの組み付け開始から組み付け完了までの間に、仮保持部に仮保持された非圧縮状態の圧縮スプリングの他端がテーパ面に接触し、その後、当該他端がテーパ面に沿って第二当接面まで移動するとともに圧縮スプリングが所定の圧縮状態になるまで徐々に圧縮される。その結果、組み付け完了時には、圧縮スプリングは所定の圧縮状態で第一当接面と第二当接面との間に取り付ける。
以上のように、本態様によれば、所定の組み付け方向から第一構造部材と第二構造部材とを組み付ける際に、第二構造部材のテーパ面により、第一構造部材の仮保持部に仮保持された圧縮スプリングの他端が第二構造部材の第二当接面へと案内されるスプリング取り付け構造において、圧縮スプリングの仮保持作業時に、圧縮スプリングを圧縮させるという面倒な作業が不要となる。
【0066】
[第2態様]
第2態様は、第1態様において、前記所定の組み付け方向からの組み付けの際に前記圧縮スプリングが圧縮方向に対して直交する方向に変形することを規制する変形規制部材31dを有することを特徴とするものである。
これによれば、第一構造部材の第一当接面と第二構造部材の第二当接面との間に圧縮スプリングを適切な姿勢で取り付けることが容易になる。
【0067】
[第3態様]
第3態様は、第1又は第2態様において、前記圧縮スプリングの前記他端が前記第二当接面上の所定位置から外れて移動することを規制する移動規制部材(例えば規制壁40h,40h)を有することを特徴とするものである。
これによれば、第一構造部材の第一当接面と第二構造部材の第二当接面との間に圧縮スプリングを適切な位置で取り付けることが容易になる。
【0068】
[第4態様]
第4態様は、第3態様において、前記移動規制部材は、前記圧縮スプリングの前記他端が前記テーパ面から前記第二当接面へ移動するときに該他端と接触する接触端部に、該他端を前記所定位置に向けてガイドするガイド面(例えば案内用テーパ面40i,40i)を有することを特徴とするものである。
これによれば、第一構造部材の第一当接面と第二構造部材の第二当接面との間に圧縮スプリングを適切な位置で取り付けることが容易になる。
【0069】
[第5態様]
第5態様は、第1乃至第4態様のいずれかにおいて、前記圧縮スプリングは、線材を螺旋状に巻いた巻きバネであり、前記第二当接面は、前記圧縮スプリングの前記他端が前記テーパ面から前記第二当接面へ移動する際の移動方向前方に前記圧縮スプリングの前記他端に位置する線材端面42aが向くときに当該線材端面が通る箇所に、溝40gが形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、圧縮スプリングの線材端面が溝に入り込み、圧縮スプリングの線材端面が第二当接面に引っ掛かることが無く、圧縮スプリングを適切に取り付けることができる。
【0070】
[第6態様]
第6態様は、第1乃至第5態様のいずれかにおいて、前記組み付け開始から前記組み付け完了までの間に、前記テーパ面と前記第二当接面との境界位置40e2が前記圧縮スプリングの中心軸Oを通過するように、構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、組み付け完了時には、圧縮スプリングの他端面の半分以上を第二当接面に当接させることができ、圧縮スプリングがテーパ面側へ倒れるなどして圧縮スプリングの姿勢が崩れるのを抑制することができる。
【0071】
[第7態様]
第7態様は、第1乃至第6態様のいずれかにおいて、前記圧縮スプリングは、線材を螺旋状に巻いた巻きバネであり、前記仮保持部は、前記圧縮スプリングの前記一端の内径よりも大きい外径を有し、前記圧縮スプリングの前記一端から該圧縮スプリングの内部へ挿入されるボス部31cであることを特徴とするものである。
これによれば、圧縮スプリングを軽圧入という簡単な作業を行うだけで、圧縮スプリングを非圧縮状態で第一構造部材の仮保持部に仮保持させることができる。
【0072】
[第8態様]
第8態様は、第1乃至第7態様のいずれかにおいて、前記第一部材又は前記第二部材には、前記組み付け完了後の前記圧縮スプリングを外部から視認するための視認窓40fが設けられていることを特徴とするものである。
これによれば、組み付け後に圧縮スプリングが適切に取り付けられているかどうか、圧縮スプリングの欠品が無いか、などの確認を行うことが容易となる。
【0073】
[第9態様]
第9態様は、第8態様において、前記視認窓は、前記圧縮スプリングの前記他端と前記第二当接面との接触箇所を視認可能に設けられていることを特徴とするものである。
これによれば、圧縮スプリングの取り付け状態をチェックするのに特に重要な圧縮スプリングの他端の状態を視認できるので、圧縮スプリングが適切に取り付けられているかどうかを的確に判断することが容易になる。
【0074】
[第10態様]
第10態様は、シートPを収容するシート収容部材(例えばトレイ部材32)と、前記シート収容部材に対して収納位置と引出位置との間で移動可能に取り付けられる取手部材31と、前記引出位置から収納位置へ向けて前記取手部材を付勢する圧縮スプリング42と、前記シート収容部材に取り付けられた前記取手部材を前記シート収容部材に保持する取手保持部材(例えばホルダ40)と、を備えたシート収容装置(例えば給紙トレイ30)であって、第1乃至第9態様のいずれかのスプリング取り付け構造を有し、前記取手部材が前記第一構造部材であり、前記取手保持部材が前記第二構造部材であることを特徴とするものである。
本態様によれば、圧縮スプリングの仮保持作業時に、圧縮スプリングを圧縮させるという面倒な作業が不要となるシート収容装置を提供することができる。
【0075】
[第11態様]
第11態様は、廃トナーを収容する廃トナー収容部材(例えば廃トナーボックス51)と、前記廃トナー収容部材の廃トナー受け口51aを開閉する開閉部材(例えばシャッター52)と、前記開閉部材を開位置から閉位置へ向けて付勢する圧縮スプリング53と、前記廃トナー収容部材に設けられ、前記圧縮スプリングが取り付けられるスプリング取付部54と、を備えた廃トナー収容器50であって、第1乃至第9態様のいずれかのスプリング取り付け構造を有し、前記スプリング取付部が前記第一構造部材であり、前記開閉部材が前記第二構造部材であることを特徴とするものである。
本態様によれば、圧縮スプリングの仮保持作業時に、圧縮スプリングを圧縮させるという面倒な作業が不要となる廃トナー収容器を提供することができる。
【0076】
[第12態様]
第12態様は、画像形成装置であって、第1乃至第9態様のいずれかのスプリング取り付け構造を有することを特徴とするものである。
本態様によれば、圧縮スプリングの仮保持作業時に、圧縮スプリングを圧縮させるという面倒な作業が不要となる画像形成装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 :感光体
2 :画像形成部
3 :給紙部
4 :給紙ローラ
5 :搬送ローラ対
6 :レジストローラ対
7 :転写ローラ
8 :定着装置
30 :給紙トレイ
31 :取手部材
31a :取手側押圧面
31b :凹部
31c :ボス部
31d :変形規制部材
31e :引き出し規制部
31f :当接部
31g :仮保持用規制壁
32 :トレイ部材
32a :スプリング取付端部
33 :トレイカバー
33a :穴
34 :エンドフェンス
35a,35b:サイドフェンス
36 :底板
37 :ロックレバー
37a :スプリング取付端部
37b :ロック端部
38 :引張りスプリング
40 :ホルダ
40a :ホルダ側押圧面
40b :突起部
40c :ボス
40d :穴
40e :テーパ面
40e1 :端辺
40e2 :境界位置
40f :視認窓
40g :溝
40h :規制壁
40i :案内用テーパ面
41 :ネジ
42 :圧縮スプリング
42a :線材端面
50 :廃トナー収容器
51 :廃トナーボックス
51a :廃トナー受け口
52 :シャッター
52a :シャッター側押圧面
52b :テーパ面
53 :圧縮スプリング
54 :スプリング取付部
54a :ボックス側押圧面
100 :プリンタ
101 :プリンタ本体
102 :レール
103 :ストッパ
103a :溝部
105 :廃トナー排出口
A :引出方向
B :収納方向
C :組み付け方向
E :隙間
O :中心軸
P :シート
【先行技術文献】
【特許文献】
【0078】
【特許文献1】特開2020-22361号公報
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