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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134409
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】車体検査装置及び車体検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/89 20060101AFI20240926BHJP
【FI】
G01N21/89 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044700
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 照己
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 優
(72)【発明者】
【氏名】日野 真
(72)【発明者】
【氏名】平川 真
(72)【発明者】
【氏名】鬼山 敬弘
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA89
2G051AB01
2G051AB02
2G051AB12
2G051AC15
2G051BA20
2G051BC05
2G051CD03
(57)【要約】
【課題】車体表面の画像を適切に取得する、車体検査装置の提供を目的とする。
【解決手段】開示の技術の一態様に係る車体検査装置は、車体の表面を検査する車体検査装置であって、前記表面を照明する照明部と、前記表面を撮像する撮像部と、前記照明部からの照明光を、前記表面へ偏向する第1偏向部と、前記表面で反射された反射光を前記撮像部へ偏向する第2偏向部と、前記照明部、前記第1偏向部、前記第2偏向部、及び前記撮像部のうち少なくとも1つを移動させる移動部と、前記表面の距離情報に基づき、前記移動部の動作を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の表面を検査する車体検査装置であって、
前記表面を照明する照明部と、
前記表面を撮像する撮像部と、
前記照明部からの照明光を、前記表面へ偏向する第1偏向部と、
前記表面で反射された反射光を前記撮像部へ偏向する第2偏向部と、
前記照明部、前記第1偏向部、前記第2偏向部、及び前記撮像部のうち少なくとも1つを移動させる移動部と、
前記表面の距離情報に基づき、前記移動部の動作を制御する制御部と、
を備える、車体検査装置。
【請求項2】
前記移動部は、前記照明部と前記第2偏向部とを移動させる請求項1に記載の車体検査装置。
【請求項3】
前記移動部は、前記撮像部と前記第1偏向部とを移動させる請求項1に記載の車体検査装置。
【請求項4】
前記照明部、前記第1偏向部、前記第2偏向部、及び前記撮像部は、車体の搬送方向に沿って配置される、請求項1に記載の車体検査装置。
【請求項5】
前記距離情報を検出する距離検出部を含み、
前記距離情報は、
前記距離検出部と前記表面の距離、前記表面と前記照明部の距離、及び前記表面と前記撮像部の距離のうち少なくとも1つ以上を含む請求項1に記載の車体検査装置。
【請求項6】
前記車体の異なる複数の領域として、少なくとも第1領域と第2領域を検査する請求項1に記載の車体検査装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記照明部、前記第1偏向部、前記表面、前記第2偏向部、及び前記撮像部の順に進む光の光路長を一定に保つよう、前記移動部の動作を制御する、請求項1に記載の車体検査装置。
【請求項8】
前記第1偏向部を回動させる第1回動機構部と、
前記第2偏向部を回動させる第2回動機構部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記表面の傾き角に応じて、前記第1回動機構部及び前記第2回動機構部の動作を制御する、請求項1に記載の車体検査装置。
【請求項9】
照明部と、
撮像部と、
前記照明部からの照明光を、車体の表面へ偏向する第1偏向部と、
前記表面で反射された反射光を前記撮像部へ偏向する第2偏向部と、
を用い、
前記表面の距離情報に基づき、前記照明部、前記第1偏向部、前記第2偏向部、及び前記撮像部のうち少なくとも1つが移動し、
前記撮像部は、前記表面を撮像する、車体検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体検査装置及び車体検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
塗装が施された車体表面の傷、凹凸、汚れ等の欠陥を検出する車体検査装置が知られている。
【0003】
例えば、光源及びカメラを取り付けたガントリ内に車体を通過させ、検査領域に達した車体表面の各領域の検査用画像を順次取得する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1は、車体表面の全ての領域から検査用画像を取得できない場合がある。
【0005】
本発明は、車体表面の検査用画像を適切に取得する、車体検査装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る車体検査装置は、車体の表面を検査する車体検査装置であって、前記表面を照明する照明部と、前記表面を撮像する撮像部と、前記照明部からの照明光を、前記表面へ偏向する第1偏向部と、前記表面で反射された反射光を前記撮像部へ偏向する第2偏向部と、前記照明部、前記第1偏向部、前記第2偏向部、及び前記撮像部のうち少なくとも1つを移動させる移動部と、前記表面の距離情報に基づき、前記移動部の動作を制御する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車体表面の検査用画像を適切に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係る車体検査装置の全体構成を示す模式図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る車体検査装置に備わる制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る車体検査装置に備わる制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る車体検査装置の動作を説明するための模式図である。
図5】本発明の第1実施形態の検査光学系の詳細を示す模式図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る車体検査方法の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の第1実施形態の変形例に係る車体検査装置の構成例を示す模式図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る車体検査装置の構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0010】
[第1実施形態]
<車体検査装置の全体構成例>
【0011】
本発明の第1実施形態に係る車体検査装置1は、例えば、車体表面で正反射として鏡面反射した正反射光に基づく画像を取得する。また、車体検査装置1は、取得した画像から、表面欠陥を検査する。ここで、「表面欠陥」とは、車体表面に形成された傷、クラック、凹凸、汚れ、変色不良等をいう。なお、以下において、「車体表面」を、単に「表面」という場合がある。また、「表面欠陥」を、単に「欠陥」という場合がある。
【0012】
図1図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る車体検査装置1の構成の一例を説明する。
【0013】
X方向は、車体2の前後方向に対応する。Y方向は、車体2の幅方向に対応する。Z方向は、車体2の上下方向に対応する。X方向、Y方向、及びZ方向は、互いに直交する。また、X、Y及びZ方向において、矢印が向く側が「+側」に対応し、その反対側が「-側」に対応する。
【0014】
図1は、本発明の第1実施形態に係る車体検査装置1の全体構成を示す模式図である。また、図1は、車体2と搬送部3を含む。車体検査装置1は、照明部10と、撮像部20と、第1偏向部30と、第2偏向部40と、移動部60と、制御部70と、を備える。
【0015】
検査対象の車体2は、塗装がされた自動車で、大型、普通及び小型自動車等である。車体2には、塗装された表面2Pが含まれる。搬送部3は、車体2を搬送する。搬送部3は、例えば、ベルトコンベア、ローラーコンベア等である。第1実施形態において、車体2は、X方向に沿って搬送される。
【0016】
車体2の全高や車幅は、数メートルある。一方、車体検査装置1は、表面2Pから、ミリメートルやサブミリメートル程度の微小な欠陥を検査することが求められる。欠陥を適切に検査するため、車体検査装置1は、表面2Pの複数の領域を検査する。例えば、車体検査装置1は、搬送される表面2Pの前方側の領域から後方側の領域を順に検査する。
【0017】
<照明部>
照明部10は、車体2の表面2Pを照明する。具体的には、照明部10は、第1偏向部30へ照明光を出射する。照明部10の例として、点光源やライン光源を備える照明、所定の照明パターンを表面2Pに照明する構造化照明、複数色の光を出射可能な多色照明が挙げられる。また、照明部10は、拡散板、反射板、レンズ素子等の各種光学部材をさらに備えていてもよい。光源の例として、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子、蛍光ランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。
【0018】
<撮像部>
撮像部20は、表面2Pを撮像する。撮像部20は、画像データを取得する。撮影部20で取得される画像データに基づき、車体2が検査される。撮像部20の例として、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等の撮像素子を備えるカメラ等の撮像装置が挙げられる。撮像装置として、カラーの画像データを撮像する可視光カメラ、赤外線カメラ、偏光カメラ等であってもよい。また、撮像部20は、エリアカメラであってもよいし、ラインカメラであってもよい。
【0019】
<第1偏向部>
第1偏向部30は、照明部10からの照明光L0を表面2Pへ偏向する。第1偏向部30は、例えば、照明光L0を表面2Pへ反射するミラー、プリズム、レンズ等が挙げられる。
【0020】
車体検査装置1に設けられる第1偏向部30の数は、1つであってもよいし、複数でもよい。複数の第1偏向部30は、同種又は異種の光学部材である。第1偏向部30が2つある場合、1つ目の第1偏向部30が、照明部10からの照明光L0を、2つ目の第1偏向部30に偏向する。また、2つ目の第1偏向部30が、1つ目の第1偏向部30で偏向された光を表面2Pに偏向する。第1偏向部30が3つ以上設けられる場合に関しても同様である。
【0021】
<第2偏向部>
第2偏向部40は、表面2Pで反射された反射光R0を撮像部20へ偏向する。第1実施形態の第2偏向部40は、表面2Pからの反射光R0を撮像部20へ反射するミラー、プリズム、レンズ等、が挙げられる。
【0022】
車体検査装置1に設けられる第2偏向部40の数は、1つであってもよいし複数でもよい。複数の第2偏向部40は、同種又は異種の光学部材である。
【0023】
第2偏向部40が2つある場合、1つ目の第2偏向部40が、表面2Pで反射された反射光R0を、2つ目の第2偏向部40で偏向する。また、2つ目の第2偏向部40が、1つ目の第2偏向部40で反射された光を撮像部20に偏向する。第2偏向部40が3つ以上設けられる場合に関しても同様である。
【0024】
車体検査装置1は、照明部10、撮像部20、第1偏向部30、及び第2偏向部40を含む検査光学系を含む。以下の説明で、照明部10、撮像部20、第1偏向部30、及び第2偏向部40の総称を検査光学系として説明する。
【0025】
第1実施形態の検査光学系は、車体2の上方側に配置される。また、検査光学系において、照明部10と第1偏向部30とは、互いに向き合って配置される。また、撮像部20と第2偏向部40とは、互いに向き合って配置される。さらに、照明部10と撮像部20とは、第1偏向部30及び第2偏向部40を介して、対向する。ただし、検査光学系の位置は、これに限られない。例えば、検査光学系は、車体2の側面より外側等に、それぞれ配置されていてもよい。
【0026】
照明部10、撮像部20、第1偏向部30、及び第2偏向部40は、車体2の搬送方向に沿って、それぞれ配置されている。照明部10、撮像部20、第1偏向部30、及び第2偏向部40のそれぞれが、車体2の搬送方向に沿って配置されることで、車体検査装置1の小型化が図られる。また、検査光学系は、車体検査装置1の搬送領域の外側に配置される。これにより、照明部10、撮像部20、第1偏向部30、及び第2偏向部40のいずれかが、検査中、車体2と衝突するなどの不具合を防止できる。
【0027】
<移動部>
移動部60は、照明部10、第1偏向部30、第2偏向部40、撮像部20のうち少なくとも1つを移動させる。例えば、移動部60は、照明部10と第1偏向部30とを移動させる。または、移動部60は、撮像部20と第2偏向部40とを移動させる。なお、移動部60は、相対移動させてもよく、「相対移動」とは、照明部10と第1偏向部30のうち、一方のみが移動することや、照明部10及び第1偏向部30がそれぞれ移動することである。この結果、照明部10と第1偏向部30の距離が変化する。同様に、撮像部20と第2偏向部40のうち一方のみが移動する、もしくは、撮像部20と第2偏向部40がそれぞれ移動する。この結果、撮像部20と第2偏向部40の距離が変化する。
【0028】
<制御部>
制御部70は、表面2Pの距離情報に基づき、移動部60の動作を制御する。制御部70は、例えば、検査光学系と表面2Pとの距離に応じて、移動部60の動作を制御する。制御部70は、PC(Personal Computer)等の情報処理装置であってよい。制御部70は、撮像部20で撮像された画像データから、欠陥を検出する。制御部70は、撮像部20と照明部10の動作を制御する。
【0029】
次に、制御部70を説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る車体検査装置1に備わる制御部70のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。制御部70は、例えば、PCで、PCは、CPU(Central Processing Unit)161と、ROM(Read Only Memory)162と、RAM(Random Access Memory)163と、HDD(Hard Disk Drive)164と、HDDコントローラ164B、入出力I/F(Interface)165、ディスプレイ166、グラフィックコントローラ166Bと、を備える。これらは、バス169を介して相互に電気的に接続されている。
【0030】
CPU161は、制御部70の動作を制御する。ROM162は、CPU161で実行されるプログラム等を記憶する。RAM163は、CPU161のワークエリアとして使用される。HDD164は、プログラム等の各種データ等を記憶する。入出力I/F165は、外部装置との間で各種信号やデータの入出力を行うインターフェースである。例えば、入出力I/F165は、外部装置として撮像部20と接続しており、撮像部20で撮影した画像が入力される。また、入出力I/F165は、外部装置として距離センサと接続しており、距離センサで取得した情報が入力される。さらに、入出力I/F165は、外部装置として、照明部10の光源とモータが接続しており、光源とモータに制御信号を出力する。
【0031】
CPU161の有する機能の一部又は全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の電子回路により実現させてもよい。制御部70は、撮像部20で撮像した画像に対して、一般的な検査装置と同様、画像処理及び欠陥判別処理を実施する。
【0032】
次に、図3を参照して、制御部70の機能構成の一例を説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係る車体検査装置1に備わる制御部70の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部70は、第1移動機構部61、第2移動機構部62、第3移動機構部63、第4移動機構部64、距離検出部80、距離情報取得部71と、移動量算出部72と、出力部73と、を備える。
【0033】
第1移動機構部61は、照明部10を移動させる。第2移動機構部62は、第1偏向部30を移動させる。第3移動機構部63は、第2偏向部40を移動させる。第4移動機構部64は、撮像部20を移動させる。例えば、第1移動機構部61~第4移動機構部64は、車体2の搬送方向に沿って移動してもよいし、車体2の搬送方向以外の方向に移動してもよい。なお、「搬送方向」は、「移動方向」の一例である。
【0034】
第1移動機構部61~第4移動機構部64のそれぞれは、互いに異なる方向に移動してもよい。例えば、第1移動機構部61と第2移動機構部62とが、互いに近づく又は遠ざかる方向に移動し、第3移動機構部63と第4移動機構部64とが、互いに近づく又は遠ざかる方向に移動してもよい。
【0035】
必ずしも、第1移動機構部61~第4移動機構部64のすべてが移動しなくてもよい。例えば、第1移動機構部61と第2移動機構部62の一方のみが移動し、他方が停止していてもよい。第3移動機構部63と第4移動機構部64の一方のみが移動し、他方が停止していてもよい。
【0036】
第1移動機構部61~第4移動機構部64は、例えば、モータ等の駆動部での回転運動を直線運動に変換して動作するアクチュエータや、搬送ステージ等が挙げられる。また、第1移動機構部61~第4移動機構部64は、それぞれ、同種のものであってもよいし、異種のものであってもよい。
【0037】
距離検出部80は、距離情報を検出する。距離検出部80の一例として、ToF(Time of Flight)センサ等の測距センサが挙げられる。距離情報は、例えば、距離検出部80と表面2Pとの距離情報、表面2Pと照明部10との距離情報、表面2Pと撮像部20との距離情報等、表面2Pと車体検査装置1との間の距離情報が挙げられる。
【0038】
距離情報取得部71は、距離検出部80が検出した距離情報を取得する。
【0039】
距離情報取得部71は、距離検出部80が検出した距離情報と、予め記憶されている、照明部10、撮像部20、第1偏向部30、第2偏向部40のそれぞれの位置情報とに基づき、距離情報を推定してもよい。
【0040】
距離情報取得部71は、距離情報を移動量算出部72に出力する。なお、距離情報取得部71は、例えば、入出力I/F165によって実現される。
【0041】
移動量算出部72は、距離情報取得部71から出力された距離情報に基づき移動量を算出する。移動量は例えば、第1移動機構部61、第2移動機構部62、第3移動機構部63、及び第4移動機構部64を移動させる量としてそれぞれ算出される。
【0042】
例えば、移動量算出部72は、表面2Pと検査光学系との距離情報と、予め記憶されている第1移動機構部61、第2移動機構部62、第3移動機構部63、及び第4移動機構部64のそれぞれの移動量とを対応付けた記録情報を参照して、移動量を算出してもよい。
【0043】
また、移動量算出部72は、レーザ変位センサのような距離センサ、位相シフト法、光切断法、ToF法等の3次元計測法を用いて得られた計測データや、3次元CADデータ(Computer-Aided Design)等の設計データ等から予め記憶されている車体2の形状情報を参照してもよい。すなわち、移動量算出部72は、車体2の形状情報を参照して、第1移動機構部61、第2移動機構部62、第3移動機構部63、及び第4移動機構部64それぞれの移動量を算出してもよい。
【0044】
移動量算出部72は、第1移動機構部61、第2移動機構部62、第3移動機構部63、及び第4移動機構部64それぞれの移動量を、出力部73に出力する。なお、移動量算出部72は、例えば、CPU161によって実現される。
【0045】
出力部73は、移動量算出部72から出力された、第1移動機構部61、第2移動機構部62、第3移動機構部63、及び第4移動機構部64それぞれの移動量を、対応する移動部60に出力する。なお、出力部73は、例えば、入出力I/F165によって実現される。
【0046】
<車体検査装置の動作>
図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る車体検査装置1の動作を説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る車体検査装置1の動作を説明するための模式図である。より詳しくは、図4(a)は、車体2が検査領域1Eに搬送された直後の時間t0の時点における車体検査装置1の状態を示す模式図である。光路長L1は、光が照明部10から出射し、第1偏向部30で偏向され、第1領域2Aに入射するまで距離を示す。光路長R1は、光が第1領域2Aから反射し、第2偏向部40で偏向され、撮像部20に入射するまでの距離を示す。図4(b)は、時間t0より後の時間t1における第1実施形態に係る車体検査装置1の状態を示す模式図である。光路長L2は、光が照明部10から出射し、第1偏向部30で偏向され、第2領域2Bに入射するまでの距離を示す。光路長R2は、光が第2領域2Bから反射し、第2偏向部40で偏向され、撮像部20に入射するまでの距離を示す。
【0047】
車体検査装置1は、車体2の異なる複数の領域として、少なくとも第1領域2Aと第2領域2Bを検査する。ここでは、2つの領域を検査する例を示すが、車体2を搬送させ2以上の領域を検査してもよい。車体検査装置1は、車体2の第1領域2Aを検査した後、搬送部3で車体2を搬送させ、車体2の第2領域2Bを検査する。
【0048】
まず、搬送部3で搬送された車体2が検査領域1Eを通過する際に、車体2の第1領域2Aを検査する。時間t0の時点で、車体検査装置1は、例えば、表面2Pの第1領域2Aを含む画像を取得する。例えば、第1領域2Aは、車体2のボンネット210の一部である。
【0049】
その後、車体2が搬送され、車体検査装置1は、第1領域2Aより後方の第2領域2Bを含む画像を順次取得する。車体検査装置1は、時間t1の時点で、表面2Pの第2領域2Bを含む画像を取得する。例えば、第2領域2Bは、車体2のルーフ220の一部である。
【0050】
図4(a)は、図4(b)に対し、検査光学系が位置する高さが異なっている。そこで、車体の第1領域2Aを検査するために、移動部60は、照明部10、第1偏向部30、第2偏向部40、撮像部20のうち少なくとも1つを移動させる。次に、車体2の第2領域2Bを検査するために、移動部60は、照明部10、第1偏向部30、第2偏向部40、撮像部20のうち少なくとも1つを移動させる。第1領域2Aと第2領域2Bが位置する高さは、約1m程度の差がある。すなわち、車体検査装置1が、第1領域2Aの画像を取得するときと、第2領域2Bの画像を取得するときとでは、検査光学系との距離が大きく異なる。その結果、第1領域2Aの画像を取得したときの検査光学系の位置で、第2領域2Bの画像を取得しようとすると、第2領域2Bからの反射光が、第2偏向部40や撮像部20に入射しない。この場合、車体検査装置1は、表面2Pの画像を適切に取得できない。
【0051】
そこで、移動部60は、第2領域2Bからの反射光R0が、撮像部20に入射する位置に、検査光学系を移動させる。従って、移動部60は、検査光学系のうち、照明部10、第1偏向部30、第2偏向部40、撮像部20のうち少なくとも1つを移動させる。例えば、第1移動機構部61が照明部10をX方向-側に移動させる。また、第2移動機構部62が第1偏向部30をX方向+側に移動させる。また、第3移動機構部63が第2偏向部40をX方向-側に移動させる。また、第4移動機構部64が撮像部20をX方向+側に移動させる。
【0052】
これにより、第2領域2Bでの反射光R0が、第2偏向部40を介して、撮像部20に入射する。その結果、例えば、第1領域2Aと第2領域2Bのように、表面2Pと検査光学系との距離が変化しても表面の画像を適切に取得することができる。
【0053】
特に、移動部60は、第1偏向部30を照明部10に対して相対移動させ光路長L1と光路長L2をおおよそ同じにすることが好ましい。
【0054】
また、移動部60は、第2偏向部40を撮像部20に対して相対移動させ、光路長R1と光路長R2とが、おおよそ同じにすることが好ましい。
【0055】
<検査光学系の詳細>
次に、図5を参照して、本発明の第1実施形態の検査光学系の詳細を説明する。図5は、本発明の第1実施形態の検査光学系の詳細を示す模式図である。
【0056】
位置P1、P2、P3、及びP4は、X方向に配置される検査光学系の位置を示す。位置P1、P2、P3、及びP4には、それぞれ検査光学系に含まれる照明部10、撮像部20、第1偏向部30、及び第2偏向部40が配置される。
【0057】
照明部10、撮像部20、第1偏向部30、及び第2偏向部40は、それぞれ、X方向に沿って移動するものとする。位置P0は、表面2Pにおいて、照明光L0を正反射する位置である。θは、位置P0の光の入射角及び反射角を示す。偏向角α1は、照明部10から出射した照明光L0が第1偏向部30で偏向される角度を示す。偏向角α2は、位置P0で反射した反射光R0が第2偏向部40で偏向される角度を示す。偏向角α1、α2は、90+θと等しい。
【0058】
第1偏向部30のX方向に対する傾き角β1は、「(90-θ)/2」で表される。第2偏向部40のX方向に対する傾き角β2も、「(90-θ)/2」で表される。
【0059】
照明部10と第1偏向部30との間の距離を「P13」、その初期値を「P13offset」とする。撮像部20と第2偏向部40との間の距離を「P24」、その初期値を「P24offset」とする。また、第1偏向部30と表面2Pとの初期距離を「D」とする。
【0060】
このとき、照明部10の初期位置P1init、撮像部20の初期位置P2init、第1偏向部30の初期位置P3init、第2偏向部40の初期位置P4initは、それぞれ、式1,2,3,及び4になる。
P1init=P3init+P13offset ・・・(式1)
P2init=P4init-P24offset ・・・(式2)
P3init=Dtanθ+P0 ・・・(式3)
P4init=-Dtanθ+P0 ・・・(式4)
【0061】
初期位置において、照明部10から正反射位置P0までの照明光L0の光路長Linitは、式5になる。
init=P1init-P3init+D/cosθ
=P13offset+D/cosθ ・・・(式5)
【0062】
初期位置において、正反射位置P0から撮像部20までの反射光R0の光路長Rinitは、式6になる。
init=D/cosθ+P4init-P2init
=D/cosθ+P24offset ・・・(式6)
【0063】
次に、例えば、車体2が搬送され、表面2Pと検査光学系の距離が変わった場合、初期距離Dとの差を「d」とする。この場合の第1偏向部30の位置「P3」と第2偏向部40の位置「P4」は、式7,8になる。
P3=(D+d)tanθ+P0 ・・・(式7)
P4=-(D+d)tanθ+P0 ・・・(式8)
【0064】
距離の変化前後で、照明光L0の光路長Lを一定にするようにすると、照明部10の位置P1と第1偏向部30の位置P3との位置関係は、式9,10になる。
(P1-P3)+(D+d)/cosθ=Linit ・・・(式9)
⇔P1=P3-(D+d)/cosθ+Linit
=(D+d)tanθ+P0-(D+d)/cosθ+P13offset+D/cosθ
=(D+d)tanθ-(D+d)/cosθ+D/cosθ+P13offset+P0
=(D+d)tanθ-(D+d)/cosθ+D/cosθ+P1init-P3init+P0
=(D+d)tanθ-Dtanθ-(D+d)/cosθ+D/cosθ+P1init ・・・(式10)
【0065】
表面2Pとの距離の変化前後で、反射光R0の光路長Rを一定とするようにすると、撮像部20の位置P2と第2偏向部40の位置P4との位置関係は、式11,12になる。
(D+d)/cosθ+P4-P2=Rinit ・・・(式11)
⇔P2=(D+d)/cosθ+P4-Rinit
=(D+d)/cosθ-(D+d)tanθ+P0-D/cosθ+P24offset
=(D+d)/cosθ-D/cosθ-(D+d)tanθ-P24offset+P0
=(D+d)/cosθ-D/cosθ-(D+d)tanθ+P2init-P4init+P0
=(D+d)/cosθ-D/cosθ-(D+d)tanθ+Dtanθ+P2init ・・・(式12)
【0066】
さらに、1/cosθ=2tanθの条件、すなわち、tanθcosθ=0.5、sinθ=0.5、θ=30°の条件下では、式13,14,15,16になる。
P1=dtanθ-d/cosθ+P1init
=-dtanθ+P1init ・・・(式13)
P2=dtanθ+d/cosθ+P2init
=dtanθ+P2init ・・・(式14)
P3=(D+d)tanθ+P0
=Dtanθ+dtanθ+P0
=dtanθ+P3init ・・・(式15)
P4=-(D+d)tanθ+P0
=-Dtanθ-dtanθ+P0
=-dtanθ+P4init ・・・(式16)
【0067】
例えば、車体2が搬送され、検査光学系と表面2Pとの距離が変化した場合、移動部60は、照明部10及び第2偏向部40を、それぞれの初期位置から「-dtanθ」移動させる。また、移動部60は、撮像部20及び第1偏向部30を、それぞれの初期位置から「dtanθ」移動させる。
【0068】
すなわち、移動部60は、検査光学系を、所定の方向として、例えば、X方向+側又は-側にそれぞれ等移動させることで、照明光L0の光路長L及び反射光R0の光路長Rを一定に保つことができる。
【0069】
<車体検査方法>
次に、図6を参照して、本発明の第1実施形態に係る車体検査方法を説明する。図6は、本発明の第1実施形態に係る車体検査方法の一例を示すフローチャートである。以下、車体検査装置1を用いた車体検査方法を説明する。
【0070】
まず、ステップS11において、車体2が検査領域1Eに搬送される。例えば、検査領域1Eに車体2の第1領域2Aが搬送される。
【0071】
次に、ステップS12において、距離検出部80が、表面2Pの距離情報を検出する。検出された距離情報を制御部70に出力する。
【0072】
次に、ステップS13において、制御部70は、距離情報に基づいて、移動部60の第1移動機構部61~第4移動機構部64それぞれの移動量を算出する。算出された移動量は移動部60に出力する。
【0073】
次に、ステップS14において、移動部60は、照明部10、第1偏向部30、第2偏向部40、撮像部20のうち少なくとも1つを移動させる。例えば、第1移動機構部61は、照明部10を移動させ、第2移動機構部62は、第1偏向部30を移動させ、第3移動機構部63は、第2偏向部40を移動させ、第4移動機構部64は、撮像部20を移動させる。これにより、第1領域2Aの画像を適切に取得できる。
【0074】
続いて、ステップS15において、照明部10は、照明光L0を第1偏向部30へ出射する。第1偏向部30は、照明部10からの照明光L0を表面2Pの第1領域2Aへ偏向する。第2偏向部40は、第1領域2Aで正反射した反射光R0を、撮像部20へ偏向する。
【0075】
続いて、ステップS16において、撮像部20は、第1領域2Aを含む画像を撮像する。
【0076】
すべての領域の撮像が完了していない場合、搬送部3で、表面2Pの別の領域(例えば、第2領域2B)を検査領域1Eに搬送する。ステップS17の判断が「No」の場合、再びステップS11に戻り、ステップS11からステップS16までを繰り返す。
【0077】
これらのステップによって、実施形態に係る車体検査方法が実施される。ただし、本発明の車体検査方法は、検査条件や検査環境等に応じて、他のステップを適宜含んでもよい。
【0078】
<作用効果>
第1実施形態によれば、表面2Pの互いに異なる複数の領域の画像を取得する際、照明部10、撮像部20、第1偏向部30、第2偏向部40をそれぞれ移動させ、これらの各部材を適宜の位置に配置させる。これにより、検査光学系との距離が異なる複数の領域からの正反射光をそれぞれ捉えることができる。その結果、表面2Pにおける複数の領域の画像を適切に取得することができる。例えば、検査開始から終了まで、照明部10及び撮像部20の位置や向き等の設置条件や光学条件を固定していても、表面2Pにおける複数の領域を写す画像を取得することができる。例えば、車体検査装置1は、欠陥検出が可能な程度の画質を有する複数の画像を得ることができる。
【0079】
第1実施形態によれば、検査光学系に属する各部材(照明部10、撮像部20、第1偏向部30、第2偏向部40)を、それぞれ、所定の一方向に沿って移動させることで、照明光L0の光路長L及び反射光R0の光路長Rを一定に保つことができる。その結果、車体検査装置1の動作領域を特定の一方向に沿わせることができることから、車体検査装置1の省スペース化を図ることができる。また、検査光学系に属する各部材を、それぞれ所定の一方向に沿って配置することができることから、車体検査装置1の小型化を図ることができる。
【0080】
[変形例]
次に、図7を参照して、本発明の第1実施形態の変形例に係る車体検査装置1Aを説明する。図7は、本発明の第1実施形態の変形例に係る車体検査装置1Aの構成例を示す模式図である。なお、変形例に係る車体検査装置1Aに関し、第1実施形態と同様の構成部に関しては、説明を省略する場合がある。車体検査装置1Aは、車体検査装置1に対し、車体検査装置1Aは、第1回動機構部91と、第2回動機構部92、傾き検出部93をさらに備える。図7の表面2Pは、車体2が設置される面と水平な方向(例えば、X方向)に対して、傾き角φで傾斜している。
【0081】
第1回動機構部91及び第2回動機構部92は、それぞれ、第1偏向部30及び第2偏向部40を回動させる。第1回動機構部91及び第2回動機構部92の一例として、モータ等の回動駆動機構が挙げられる。
【0082】
傾き検出部93は、傾き角φを検出する。傾き検出部93の例として、表面2Pに検出光を出射する発光部と、表面2Pで反射された検出光の反射光を受光する受光部とを備えたセンサモジュール等が挙げられる。傾き検出部93は、表面2Pで反射された光が受光する位置によって、表面2Pの傾き角φを推定してもよい。
【0083】
制御部70Aは、傾き検出部93から出力される傾き角φに応じて、第1回動機構部91と第2回動機構部92のそれぞれの動作を制御する。具体的には、制御部70Aは、傾き角φに基づき、第1回動機構部91と第2回動機構部92のそれぞれの回転量を算出する。また、制御部70Aは、算出した回転量を、第1回動機構部91と第2回動機構部92のそれぞれに出力する。
【0084】
変形例に係る車体検査装置1Aによれば、表面2Pが、車体2が設置される面と水平な方向に対して傾いていても、第1偏向部30及び第2偏向部40を回転することで、表面2Pからの反射光R0を撮像部20に入射させることができる。これにより、表面2Pの画像を適切に取得できる。
【0085】
第1偏向部30及び第2偏向部40が回転し、角度が変わると、正反射位置P0も変わる。制御部70Aは、移動部60を制御し、検査光学系を移動させる。制御部70Aは、検査光学系を、所定の方向として、例えば、X方向+側又は-側にそれぞれ等移動させることで、照明光L0の光路長L及び反射光R0の光路長Rを一定に保つことができる。
【0086】
[第2実施形態]
次に、図8を参照して、本発明の第2実施形態に係る車体検査装置1Bを説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る車体検査装置1Bの構成例を示す模式図である。なお、第2実施形態に係る車体検査装置1Bに関し、第1実施形態及び第1実施形態の変形例と同様の構成部に関しては、説明を省略する場合がある。
【0087】
車体検査装置1Bは、車体検査装置1、車体検査装置1Aに対し、本体部110、検査光学系、側壁111,112、上壁113、カバー114をさらに備える。具体的には、車体検査装置1Bは、本体部110をさらに備える。
【0088】
本体部110は、複数の検査光学系が固定される筐体である。検査光学系は、照明部10、撮像部20、第1偏向部30、及び第2偏向部40を含む。本体部110は、側壁111,112と、各側壁111,112それぞれの上端に亘って延在する上壁113と、を備える。検査光学系を、例えば、側壁111,112及び上壁113のそれぞれの内面に備える。
【0089】
このように、複数の検査光学系を設けることで、表面2Pの複数の領域の画像を高速に取得できる。その結果、検査時間を短縮できる。
【0090】
カバー114は、検査光学系を被覆する。カバー114は、検査光学系の精度に影響がでないよう透光であることが好ましい。カバー114は、検査光学系が、車体2に落下する等の事態を防止できる。
【0091】
以上、実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
【0092】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 車体の表面を検査する車体検査装置であって、
前記表面を照明する照明部と、
前記表面を撮像する撮像部と、
前記照明部からの照明光を、前記表面へ偏向する第1偏向部と、
前記表面で反射された反射光を前記撮像部へ偏向する第2偏向部と、
前記照明部、前記第1偏向部、前記第2偏向部、及び前記撮像部のうち少なくとも1つを移動させる移動部と、
前記表面の距離情報に基づき、前記移動部の動作を制御する制御部と、
を備える、車体検査装置。
<2> 前記移動部は、前記照明部と前記第2偏向部とを移動させる前記<1>に記載の車体検査装置。
<3> 前記移動部は、前記撮像部と前記第1偏向部とを移動させる前記<1>又は前記<2>に記載の車体検査装置。
<4> 前記照明部、前記第1偏向部、前記第2偏向部、及び前記撮像部は、車体の搬送方向に沿って配置される、前記<1>~前記<3>のいずれか1つに記載の車体検査装置。
<5> 前記距離情報を検出する距離検出部を含み、
前記距離情報は、
前記距離検出部と前記表面の距離、前記表面と前記照明部の距離、及び前記表面と前記撮像部の距離のうち少なくとも1つ以上を含む、前記<1>~前記<4>のいずれか1つに記載の車体検査装置。
<6> 前記車体の異なる複数の領域として、少なくとも第1領域と第2領域を検査する、前記<1>~前記<5>のいずれか1つに記載の車体検査装置。
<7> 前記制御部は、前記照明部、前記第1偏向部、前記表面、前記第2偏向部、及び前記撮像部の順に進む光の光路長を一定に保つよう、前記移動部の動作を制御する、前記<1>~前記<6>のいずれか1つに記載の車体検査装置。
<8> 前記第1偏向部を回動させる第1回動機構部と、
前記第2偏向部を回動させる第2回動機構部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記表面の傾き角に応じて、前記第1回動機構部及び前記第2回動機構部の動作を制御する、前記<1>~前記<7>のいずれか1つに記載の車体検査装置。
<9> 照明部と、
撮像部と、
前記照明部からの照明光を、車体の表面へ偏向する第1偏向部と、
前記表面で反射された反射光を前記撮像部へ偏向する第2偏向部と、
を用い、
前記表面の距離情報に基づき、前記照明部、前記第1偏向部、前記第2偏向部、及び前記撮像部のうち少なくとも1つが移動し、
前記撮像部は、前記表面を撮像する、車体検査方法。
【符号の説明】
【0093】
1,1A,1B 車体検査装置
2 車体
2P 車体の表面
3 搬送部
5 検査光学系
10 照明部
20 撮像部
30 第1偏向部
40 第2偏向部
60 移動部
61 第1移動機構部
62 第2移動機構部
63 第3移動機構部
64 第4移動機構部
70,70A 制御部
80 距離検出部
91 第1回動機構部
92 第2回動機構部
93 傾き検出部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0094】
【特許文献1】特表2022-547497号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8