(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134645
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】マルチコアファイバ母材およびその製造方法、ならびにマルチコアファイバおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
C03B 37/012 20060101AFI20240927BHJP
C03B 37/027 20060101ALI20240927BHJP
G02B 6/02 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
C03B37/012 A
C03B37/027 Z
G02B6/02 461
G02B6/02 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044943
(22)【出願日】2023-03-22
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成30年度 国立研究開発法人情報通信研究機構「マルチコアファイバの実用化加速に向けた研究開発」産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 正典
(72)【発明者】
【氏名】杉崎 隆一
(72)【発明者】
【氏名】松野 佑亮
(72)【発明者】
【氏名】新子谷 悦宏
【テーマコード(参考)】
2H250
4G021
【Fターム(参考)】
2H250AA53
2H250AC62
2H250AC64
2H250AC66
2H250AC93
2H250AC94
2H250AC95
2H250AC96
2H250AC98
2H250AH47
4G021BA04
4G021HA01
(57)【要約】
【課題】マルチコアファイバの特性や接続性の低下を抑制できるマルチコアファイバ母材およびその製造方法、ならびにマルチコアファイバおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】マルチコアファイバ母材は、複数のコア部と、前記複数のコア部の外側を取り囲むクラッド部と、を備え、長手方向に垂直な断面において前記クラッド部が角丸多角形を有する。前記クラッド部の最大の外径をD1とし、前記クラッド部の最小の外径をD2とし、非円率を(D1-D2)/((D1+D2)/2)×100[%]とすると、下記式(1)が成り立ってもよい。0<(D1-D2)/((D1+D2)/2)×100<0.5 ・・・ (1)
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコア部と、
前記複数のコア部の外側を取り囲むクラッド部と、
を備え、
長手方向に垂直な断面において前記クラッド部が角丸多角形を有する
マルチコアファイバ母材。
【請求項2】
前記クラッド部の最大の外径をD1とし、前記クラッド部の最小の外径をD2とし、非円率を(D1-D2)/((D1+D2)/2)×100[%]とすると、下記式(1)が成り立つ
請求項1に記載のマルチコアファイバ母材。
0<(D1-D2)/((D1+D2)/2)×100<0.5 ・・・ (1)
【請求項3】
前記非円率が0.2%以上である
請求項2に記載のマルチコアファイバ母材。
【請求項4】
前記クラッド部の最小の外径をD2とすると、D2が20mm以上である
請求項1に記載のマルチコアファイバ母材。
【請求項5】
前記D2が50mm以上である
請求項4に記載のマルチコアファイバ母材。
【請求項6】
前記D2が80mm以上である
請求項5に記載のマルチコアファイバ母材。
【請求項7】
前記複数のコア部のうち前記クラッド部の外縁に最も近いコア部の外縁と、前記クラッド部の外縁との最短距離である肉厚をT1とすると、T1が4mm以上である
請求項1に記載のマルチコアファイバ母材。
【請求項8】
複数のコア部と、
前記複数のコア部の外側を取り囲むクラッド部と、
を備え、
長手方向に垂直な断面において前記クラッド部が角丸多角形を有する
マルチコアファイバ。
【請求項9】
前記クラッド部の最大の外径をd1とし、前記クラッド部の最小の外径をd2とし、非円率を(d1-d2)/((d1+d2)/2)×100[%]とすると、下記式(2)が成り立つ
請求項8に記載のマルチコアファイバ。
0<(d1-d2)/((d1+d2)/2)×100≦0.5 ・・・ (2)
【請求項10】
前記非円率が0.2%以上である
請求項9に記載のマルチコアファイバ。
【請求項11】
前記複数のコア部のうち前記クラッド部の外縁に最も近いコア部の外縁と、前記クラッド部の外縁との最短距離である肉厚をt1とすると、t1が30μm以上である
請求項8に記載のマルチコアファイバ。
【請求項12】
コア部と、前記コア部の外側を取り囲む内周クラッド層とを有する複数の円柱状のコアロッドのそれぞれを、円柱状のクラッドロッドに形成された複数の空孔のそれぞれに挿入する第1工程と、
前記複数のコアロッドが挿入された前記クラッドロッドを加熱して前記複数のコアロッドと前記クラッドロッドとを一体化する第2工程と、
を備え、
前記第1工程において前記空孔の内周面と該空孔に挿入される前記コアロッドの外周面との間には空隙が存在し、
前記第2工程において、前記クラッドロッドは長手方向に垂直な断面において角丸多角形となるように変形する
マルチコアファイバ母材の製造方法。
【請求項13】
前記コアロッドの外径をAとし、前記空孔の空孔径をBとし、前記クラッドロッドの外径をRとすると、下記式(3)が成り立つ
請求項12に記載のマルチコアファイバ母材の製造方法。
(空隙比率)=(B-A)/R×100≦1.00 ・・・ (3)
【請求項14】
請求項12に記載のマルチコアファイバ母材の製造方法により製造したマルチコアファイバ母材からマルチコアファイバを製造する
マルチコアファイバの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチコアファイバ母材およびその製造方法、ならびにマルチコアファイバおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチコアファイバ母材を製造する方法として、穿孔法を用いる方法が知られている(特許文献1)。穿孔法を用いる場合、たとえば、ガラスからなる円柱状のクラッドロッドにドリルにて複数の空孔を穿孔し、空孔のそれぞれにコアロッドを挿入し、加熱してコアロッドとクラッドロッドと一体化する。コアロッドは、一般に、コア部と、コア部の外側を取り囲む内周クラッド層とを有する。内周クラッド層とは、マルチコアファイバ母材においてはクラッドロッドともにクラッド部を構成する部分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
穿孔法の場合、空孔の内径(空孔径)とコアロッドの外径とが等しければ、空孔にコアロッドを挿入することは不可能である。一方、コアロッドの挿入を容易にするために、空孔径をコアロッドの外径よりも過度に大きくすると、加熱してコアロッドとクラッドロッドとを一体化する工程においてコアロッドとクラッドロッドとの間の空隙が潰れる際に、コアロッドが位置ずれしたり、クラッドロッドの外径が歪んだりする虞がある。このような位置ずれや歪みは、マルチコアファイバ母材を用いて製造したマルチコアファイバの特性を低下させたり、当該マルチコアファイバと他のマルチコアファイバとの接続性を低下させたりする原因となる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、たとえば、マルチコアファイバの特性や接続性の低下を抑制できるマルチコアファイバ母材およびその製造方法、ならびにマルチコアファイバおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様は、複数のコア部と、前記複数のコア部の外側を取り囲むクラッド部と、を備え、長手方向に垂直な断面において前記クラッド部が角丸多角形を有するマルチコアファイバ母材である。
【0007】
前記クラッド部の最大の外径をD1とし、前記クラッド部の最小の外径をD2とし、非円率を(D1-D2)/((D1+D2)/2)×100[%]とすると、下記式(1)が成り立ってもよい。
0<(D1-D2)/((D1+D2)/2)×100<0.5 ・・・ (1)
【0008】
前記非円率が0.2%以上でもよい。
【0009】
前記クラッド部の最小の外径をD2とすると、D2が20mm以上でもよい。
【0010】
前記D2が50mm以上でもよい。
【0011】
前記D2が80mm以上でもよい。
【0012】
前記複数のコア部のうち前記クラッド部の外縁に最も近いコア部の外縁と、前記クラッド部の外縁との最短距離である肉厚をT1とすると、T1が4mm以上でもよい。
【0013】
本発明の一態様は、複数のコア部と、前記複数のコア部の外側を取り囲むクラッド部と、を備え、長手方向に垂直な断面において前記クラッド部が角丸多角形を有するマルチコアファイバである。
【0014】
前記クラッド部の最大の外径をd1とし、前記クラッド部の最小の外径をd2とし、非円率を(d1-d2)/((d1+d2)/2)×100[%]とすると、下記式(2)が成り立ってもよい。
0<(d1-d2)/((d1+d2)/2)×100≦0.5 ・・・ (2)
【0015】
前記非円率が0.2%以上でもよい。
【0016】
前記複数のコア部のうち前記クラッド部の外縁に最も近いコア部の外縁と、前記クラッド部の外縁との最短距離である肉厚をt1とすると、t1が30μm以上でもよい。
【0017】
本発明の一態様は、コア部と、前記コア部の外側を取り囲む内周クラッド層とを有する複数の円柱状のコアロッドのそれぞれを、円柱状のクラッドロッドに形成された複数の空孔のそれぞれに挿入する第1工程と、前記複数のコアロッドが挿入された前記クラッドロッドを加熱して前記複数のコアロッドと前記クラッドロッドとを一体化する第2工程と、を備え、前記第1工程において前記空孔の内周面と該空孔に挿入される前記コアロッドの外周面との間には空隙が存在し、前記第2工程において、前記クラッドロッドは長手方向に垂直な断面において角丸多角形となるように変形するマルチコアファイバ母材の製造方法である。
【0018】
前記コアロッドの外径をAとし、前記空孔の空孔径をBとし、前記クラッドロッドの外径をRとすると、下記式(3)が成り立ってもよい。
(空隙比率)=(B-A)/R×100≦1.00 ・・・ (3)
【0019】
本発明の一態様は、前記マルチコアファイバ母材の製造方法により製造したマルチコアファイバ母材からマルチコアファイバを製造するマルチコアファイバの製造方法である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれは、マルチコアファイバの特性や接続性の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、実施形態1に係るマルチコアファイバ母材の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すマルチコアファイバ母材の製造方法を説明する図である。
【
図3】
図3は、
図1に示すマルチコアファイバ母材から製造したマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【
図4】
図4は、実施形態1における母材外径と母材非円率との関係の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態1における母材外径と空隙比率との関係の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態2に係るマルチコアファイバ母材の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【
図7】
図7は、
図6に示すマルチコアファイバ母材の製造方法を説明する図である。
【
図8】
図8は、
図6に示すマルチコアファイバ母材から製造したマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【
図9】
図9は、実施形態2における母材外径と母材非円率との関係の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態2における母材外径と空隙比率との関係の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態3に係るマルチコアファイバ母材の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【
図13】
図13は、
図11に示すマルチコアファイバ母材から製造したマルチコアファイバの長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【
図14】
図14は、実施形態3における母材外径と母材非円率との関係の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、実施形態3における母材外径と空隙比率との関係の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する構成要素には適宜同一の符号を付し、重複説明を適宜省略する。
【0023】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るマルチコアファイバ母材の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。マルチコアファイバ母材10は、石英系ガラスからなり、複数のコア部である4つのコア部11と、コア部11の外周を取り囲むクラッド部12とを備える、いわゆる4コア型のマルチコアファイバ母材である。
【0024】
クラッド部12は、マルチコアファイバ母材10の長手方向に垂直な断面において、角丸多角形である角丸正方形を有する。たとえば
図1に示すように、角丸正方形の対角線に沿ってx軸、y軸を定義し、クラッド部12の最大の外径をD11(D1)とすると、D11はたとえばy軸上でのクラッド部12の外径として定義される。また、クラッド部12の最小の外径をD21(D2)とすると、D21はたとえば原点を通りy軸からx軸の負の向きに45度だけ傾いた線上でのクラッド部12の外径として定義される。
【0025】
4つのコア部11は、マルチコアファイバ母材10の断面において、中心間間隔がピッチP1(P)となるように正方格子状に配置されている。4つのコア部11は、原点から略等距離に配置されている。ピッチP1は、マルチコアファイバ母材10から製造するマルチコアファイバにおいてコア部の中心間間隔が所望のピッチになるように設定されている。
【0026】
また、クラッド部12は、4つのコア部11のそれぞれの外側を取り囲む内周クラッド層12aを有している。内周クラッド層12aは後述するようにコアロッドの内周クラッド層から形成される部分であるが、マルチコアファイバ母材10では後述するクラッドロッドと一体になってクラッド部12を構成している。
【0027】
また、4つのコア部11のうちクラッド部12の外縁に最も近いコア部11の外縁と、クラッド部12の外縁との最短距離である肉厚をT11(T1)とする。肉厚がT11の部分は、たとえば原点を通りy軸からx軸の正の向きに45度だけ傾いた線上を含め、4箇所にある。
【0028】
図2は、
図1に示すマルチコアファイバ母材10の製造方法を説明する図である。マルチコアファイバ母材10の製造方法においては、ガラスからなる4本の円柱状のコアロッド110と円柱状のクラッドロッド120とを準備する。コアロッド110は、コア部111と、コア部111の外側を取り囲む内周クラッド層112とを有する。コアロッド110はたとえばVAD(Vapor Axial Deposition)法を用いて作製される。コアロッド110の外径はA1(A)である。クラッドロッド120は、外径がR1(R)の円筒状である。クラッドロッド120には、4つの空孔121が形成されている。空孔121の空孔径はB1(B)である。また、空孔121は正方格子状に配列されるので、空孔121の内縁とクラッドロッド120の外縁との距離であるガラスの肉厚は、クラッドロッド120の径方向によって異なる。ここで、肉厚のうち最も薄い部分の肉厚をT10とすると、肉厚がT10の部分は、たとえば原点を通りy軸からx軸の正の向きに45度だけ傾いた線上を含め、4箇所にある。
【0029】
マルチコアファイバ母材10の製造方法おいては、4本のコアロッド110のそれぞれを、クラッドロッド120に形成された4つの空孔121のそれぞれに挿入する(第1工程)。このとき、空孔121の内周面と該空孔121に挿入されるコアロッド110の外周面との間には空隙G1(G)が発生する。つづいて、コアロッド110が挿入されたクラッドロッド120を加熱してコアロッド110とクラッドロッド120とを一体化する(第2工程)。第2工程において、主に、クラッドロッド120における肉厚が比較的薄いT10の部分が、加熱一体化により空隙G1が潰れる際に変形する。その結果、クラッドロッド120は長手方向に垂直な断面において、肉厚がT10の部分が辺の部分となるような角丸正方形となるように変形する。その結果、
図1に示すようなマルチコアファイバ母材10が製造される。
【0030】
さらに、公知の線引装置を用いて、マルチコアファイバ母材10からマルチコアファイバを製造することができる。
図3は、マルチコアファイバ母材10から製造したマルチコアファイバ1の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【0031】
マルチコアファイバ1は、マルチコアファイバ母材10と略相似形の断面構造を有する。すなわち、マルチコアファイバ1は、石英系ガラスからなり、4つのコア部1aと、コア部1aの外周を取り囲むクラッド部1bとを備える、いわゆる4コア型のマルチコアファイバである。
【0032】
クラッド部1bは、マルチコアファイバ1の長手方向に垂直な断面において、角丸正方形を有する。
図1と同様に、角丸正方形の対角線に沿ってx軸、y軸を定義とし、クラッド部1bの最大の外径をd11(d1)とすると、d11はたとえばy軸上でのクラッド部12の外径として定義される。また、クラッド部1bの最小の外径をd21(d2)とすると、d21はたとえば原点を通りy軸からx軸の負の向きに45度だけ傾いた線上でのクラッド部1bの外径として定義される。
【0033】
4つのコア部1aは、マルチコアファイバ1の断面において、中心間間隔がピッチp1(p)となるように正方格子状に配置されている。4つのコア部1aは、原点から略等距離に配置されている。ピッチp1は、たとえばマルチコアファイバ1におけるコア間クロストークが-30dB/100m以下となるように設定されている。
【0034】
また、クラッド部1bは、コア部1aのそれぞれの外側を取り囲む内周クラッド層1baを有している。内周クラッド層1baはマルチコアファイバ母材10の内周クラッド層12aから形成される部分であり、クラッド部1bの一部を成している。
【0035】
また、4つのコア部1aのうちクラッド部1bの外縁に最も近いコア部1aの外縁と、クラッド部1bの外縁との最短距離である肉厚をt11(t1)とする。肉厚がt11の部分は、たとえば原点を通りy軸からx軸の正の向きに45度だけ傾いた線上を含め、4箇所にある。
【0036】
ここで、マルチコアファイバ母材10の非円率を、(D1-D2)/((D1+D2)/2)×100[%]とすると、下記式(1)が成り立つことが好ましい。
0<(D1-D2)/((D1+D2)/2)×100≦0.5 ・・・ (1)
【0037】
また、マルチコアファイバ1の非円率を、(d1-d2)/((d1+d2)/2)×100[%]とすると、下記式(2)が成り立つことが好ましい。
0<(d1-d2)/((d1+d2)/2)×100≦0.5 ・・・ (2)
【0038】
このように非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ母材10であれば、非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ1を容易に製造できる。また、非円率が0%のマルチコアファイバ母材10は製造が困難であるが、0%より大きければ製造が容易になり、0.2%以上であれば製造がより容易である。また、非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ1であれば、他のマルチコアファイバ1との接続損失を低減することができる。たとえば、マルチコアファイバ1の最大の外径d1を125μmとした場合、マルチコアファイバ1同士の接続時の軸ずれを0.7μm以下に抑えることができ、接続損失を0.1dB以下に抑えることができる。さらには非円率が0.2%以上のマルチコアファイバ1であれば、製造が容易でありながら、その特性や他のマルチコアファイバ1との接続損失を低減することができる。
【0039】
また、マルチコアファイバ母材10における肉厚T11(T1)は4mm以上であることが好ましい。肉厚T11が4mm以上であれば、非円率を0.5%以下とし易い。また、マルチコアファイバ1における肉厚t11(t1)は30μm以上であることが好ましい。肉厚t11が30μm以上であれば、クラッド部1bの外縁に最も近いコア部1aを伝搬する光であっても、当該光がクラッド部1bから外部に漏洩して伝搬損失が増加することを抑制できる。
【0040】
ここで、本発明者は、
図1、3に示すような4コア型のマルチコアファイバ母材およびマルチコアファイバについて、様々な外径のクラッドロッドの場合を検討した。
【0041】
具体的には、外径が10mm~120mmのクラッドロッドを検討した。空孔としては、コアロッドの外径よりも0.2mmだけ大きい空孔を設定した。また、空孔のピッチは、マルチコアファイバにおいてピッチが35μm、40μm、および45μmとなるように設定した。
【0042】
図4は、4コア型における母材外径(D2)と母材非円率との関係の一例を示す図である。母材非円率は式(1)における非円率である。
図4に示すように、母材外径(D2)が20mm以上では非円率はおおよそ0.5%程度以下に抑えられているが、20mmより小さくなると非円率が急激に上昇する。したがって、D2は20mm以上が好まく、50mm以上がより好ましく、80mm以上がさらに好ましい。また、ピッチが短いほど非円率が抑えられることが確認された。
【0043】
図5は、4コア型における母材外径(R2)と空隙比率との関係の一例を示す図である。母材非円率は式(1)における非円率である。また、空隙比率は、下記式(3)で表される。
(空隙比率)=(B-A)/R×100 ・・・ (3)
図5に示すように、空隙比率が1.00を超えると非円率が急激に大きくなる。したがって、空隙比率は1.00以下が好ましい。また、ピッチが短いほど非円率が抑えられることが確認された。
【0044】
(実施形態2)
図6は、実施形態2に係るマルチコアファイバ母材の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。マルチコアファイバ母材20は、石英系ガラスからなり、複数のコア部である2つのコア部21と、コア部21の外周を取り囲むクラッド部22とを備える、いわゆる2コア型のマルチコアファイバ母材である。
【0045】
クラッド部22は、マルチコアファイバ母材20の長手方向に垂直な断面において、角丸多角形である角丸長方形を有する。
図6に示すように、角丸長方形の短辺の方向にx軸、長辺の方向にy軸を定義とし、クラッド部22の最大の外径をD12(D1)とすると、D12はたとえばy軸上でのクラッド部22の外径として定義される。また、クラッド部22の最小の外径をD22(D2)とすると、D22はたとえばx軸上でのクラッド部22の外径として定義される。
【0046】
2つのコア部21は、マルチコアファイバ母材20の断面において、中心間間隔がピッチP2(P)となるように配置されている。2つのコア部21は、原点から略等距離に配置されている。ピッチP2は、マルチコアファイバ母材20から製造するマルチコアファイバにおいてコア部の中心間間隔が所望のピッチになるように設定されている。
【0047】
また、クラッド部22は、2つのコア部21のそれぞれの外側を取り囲む内周クラッド層22aを有している。
【0048】
また、2つのコア部21の外縁と、クラッド部22の外縁との最短距離である肉厚をT12(T1)とする。肉厚がT12の部分はx軸上に2箇所にある。
【0049】
図7は、
図6に示すマルチコアファイバ母材20の製造方法を説明する図である。マルチコアファイバ母材20の製造方法においては、ガラスからなる2本のコアロッド210とクラッドロッド220とを準備する。コアロッド210は、コア部211と、コア部211の外側と取り囲む内周クラッド層212とを有する。コアロッド210の外径はA2(A)である。クラッドロッド220は、外径がR2(R)の円筒状である。クラッドロッド220には、2つの空孔221が形成されている。空孔221の空孔径はB2(B)である。また、空孔221の内縁とクラッドロッド220の外縁との距離であるガラスの肉厚は、クラッドロッド220の径方向によって異なる。ここで、肉厚のうち最も薄い部分の肉厚をT20とすると、肉厚がT20の部分は、x軸上に2箇所にある。
【0050】
マルチコアファイバ母材20の製造方法おいては、2本のコアロッド210のそれぞれを、クラッドロッド220に形成された2つの空孔221のそれぞれに挿入する(第1工程)。このとき、空孔221の内周面と該空孔221に挿入されるコアロッド210の外周面との間には空隙G2(G)が発生する。つづいて、コアロッド210が挿入されたクラッドロッド220を加熱してコアロッド210とクラッドロッド220とを一体化する(第2工程)。第2工程において、主にクラッドロッド220における肉厚がT20の部分が、加熱一体化により空隙G2が潰れる際に変形する。その結果、クラッドロッド220は長手方向に垂直な断面において、肉厚がT20の部分が長辺の部分となるような角丸長方形となるように変形する。その結果、
図6に示すようなマルチコアファイバ母材10が製造される。
【0051】
さらに、公知の線引装置を用いて、マルチコアファイバ母材20からマルチコアファイバを製造することができる。
図8は、マルチコアファイバ母材20から製造したマルチコアファイバ2の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【0052】
マルチコアファイバ2は、マルチコアファイバ母材20と略相似形の断面構造を有する。すなわち、マルチコアファイバ2は、石英系ガラスからなり、2つのコア部2aと、コア部2aの外周を取り囲むクラッド部2bとを備える、いわゆる2コア型のマルチコアファイバである。
【0053】
クラッド部2bは、マルチコアファイバ1の長手方向に垂直な断面において、角丸長方を有する。
図6と同様に、角丸長方形の短辺の方向にx軸、長辺の方向にy軸を定義とし、クラッド部2bの最大の外径をd12(d1)とすると、d12はたとえばy軸上でのクラッド部12の外径として定義される。また、クラッド部2bの最小の外径をd22(d2)とすると、d22はたとえばx軸上でのクラッド部2bの外径として定義される。
【0054】
2つのコア部2aは、マルチコアファイバ2の断面において、中心間間隔がピッチp2(p)となるように配置されている。ピッチp2は、たとえばマルチコアファイバ2におけるコア間クロストークが-30dB/100m以下となるように設定されている。
【0055】
また、クラッド部2bは、コア部2aのそれぞれの外側を取り囲む内周クラッド層2baを有している。内周クラッド層2baはマルチコアファイバ母材20の内周クラッド層22aから形成される部分であり、クラッド部2bの一部を成している。
【0056】
また、2つのコア部2aの外縁と、クラッド部2bの外縁との距離である肉厚をt12(t1)とする。肉厚がt12の部分は、たとえばx軸上に2箇所ある。
【0057】
ここで、マルチコアファイバ母材20の非円率についても、上述した式(1)が成り立つことが好ましく、マルチコアファイバ2の非円率についても、上述した式(2)が成り立つことが好ましい。非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ母材20であれば、非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ2を容易に製造できる。また、非円率が0%より大きいマルチコアファイバ母材20であれば製造が容易になり、0.2%以上であれば製造がより容易である。また、非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ2であれば、他のマルチコアファイバ2との接続損失を低減することができ、たとえば軸ずれを0.7μm以下に抑えることができ、接続損失を0.1dB以下に抑えることができる。さらに非円率が0%より大きいさらには0.2%以上のマルチコアファイバ2であれば、製造が容易でありながら、その特性や他のマルチコアファイバ2との接続損失を低減することができる。
【0058】
また、マルチコアファイバ母材20における肉厚T12(T1)は4mm以上であることが好ましい。肉厚T12が4mm以上であれば、非円率を0.5%以下とし易い。また、マルチコアファイバ2における肉厚t12(t1)は30μm以上であることが好ましい。肉厚t12が30μm以上であれば、クラッド部2bの外縁に最も近いコア部2aを伝搬する光であっても、当該光はクラッド部1bから外部に漏洩して伝搬損失が増加することを抑制できる。
【0059】
ここで、本発明者は、実施形態1の場合と同様に、2コア型のマルチコアファイバ母材およびマルチコアファイバについて、様々な外径のクラッドロッドの場合を検討した。
【0060】
図9は、2コア型における母材外径(D2)と母材非円率との関係の一例を示す図である。母材非円率は式(1)における非円率である。
図9に示すように、母材外径(D2)が20mm以上では非円率はおおよそ0.5%程度以下に抑えられているが、20mmより小さくなると非円率が急激に上昇する。したがって、D2は20mm以上が好まく、50mm以上がより好ましく、80mm以上がさらに好ましい。また、ピッチが短いほど非円率が抑えられることが確認された。また、このような2コア型の場合、たとえば実施形態1のような4コア型の場合よりもコア部の配置の対称性が低いので、母材外径の減少に対する非円率の増加が激しいことが確認された。
【0061】
図10は、2コア型における母材外径(R)と空隙比率との関係の一例を示す図である。母材非円率は式(1)における非円率である。空隙比率は式(3)で示される。
図10に示すように、空隙比率が1.00を超えると非円率が急激に大きくなる。したがって、空隙比率は1.00以下が好ましい。また、ピッチが短いほど非円率が抑えられることが確認された。また、このような2コア型の場合、コア部の配置の対称性が低いので、空隙比率が大きくなったときの非円率の増加が激しいことが確認された。
【0062】
(実施形態3)
図11は、実施形態3に係るマルチコアファイバ母材の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。マルチコアファイバ母材30は、石英系ガラスからなり、複数のコア部である7つのコア部31と、コア部31の外周を取り囲むクラッド部32とを備える、いわゆる7コア型のマルチコアファイバ母材である。
【0063】
クラッド部32は、マルチコアファイバ母材30の長手方向に垂直な断面において、角丸多角形である角丸六角形を有する。
図11に示すように、角丸六角形の対向する角の方向にx軸、対向する辺の方向にy軸を定義とし、クラッド部32の最大の外径をD13(D1)とすると、D13はたとえばx軸上でのクラッド部32の外径として定義される。また、クラッド部32の最小の外径をD23(D2)とすると、D23はたとえばy軸上でのクラッド部32の外径として定義される。
【0064】
7つのコア部31は、マルチコアファイバ母材30の断面において、原点に1つのコア部11が存在し、他の6つのコア部31が原点から略等距離に配置されるように、中心間間隔がピッチP3(P)の三角格子状に配置されている。ピッチP3は、マルチコアファイバ母材30から製造するマルチコアファイバにおいてコア部の中心間間隔が所望のピッチになるように設定されている。
【0065】
また、クラッド部32は、7つのコア部31のそれぞれの外側を取り囲む内周クラッド層32aを有している。
【0066】
また、7つのコア部31のうちクラッド部32の外縁に最も近いコア部31の外縁と、クラッド部32の外縁との最短距離である肉厚をT13(T1)とする。肉厚がT13の部分は、たとえばy軸上を含め、6箇所にある。
【0067】
図12は、
図11に示すマルチコアファイバ母材30の製造方法を説明する図である。マルチコアファイバ母材30の製造方法においては、ガラスからなる6本のコアロッド310とクラッドロッド320とを準備する。コアロッド310は、コア部311と、コア部311の外側と取り囲む内周クラッド層312とを有する。コアロッド210の外径はA3(A)である。クラッドロッド320は、外径がR3(R)の円筒状である。クラッドロッド320には、6つの空孔321が形成されている。空孔321の空孔径はB3(B)である。また、空孔321の内縁とクラッドロッド320の外縁との距離であるガラスの肉厚は、クラッドロッド320の径方向によって異なる。ここで、肉厚のうち最も薄い部分の肉厚をT30とすると、肉厚がT30の部分は、y軸上を含め、6箇所にある。
【0068】
マルチコアファイバ母材30の製造方法おいては、7本のコアロッド310のそれぞれを、クラッドロッド320に形成された7つの空孔321のそれぞれに挿入する(第1工程)。このとき、空孔321の内周面と該空孔321に挿入されるコアロッド310の外周面との間には空隙G3(G)が発生する。つづいて、コアロッド310が挿入されたクラッドロッド320を加熱してコアロッド310とクラッドロッド320とを一体化する(第2工程)。第2工程において、主にクラッドロッド320における肉厚がT30の部分が、加熱一体化により空隙G3が潰れる際に変形する。その結果、クラッドロッド320は長手方向に垂直な断面において、肉厚がT30の部分が辺の部分となるような角丸六角形となるように変形する。その結果、
図11に示すようなマルチコアファイバ母材10が製造される。
【0069】
さらに、公知の線引装置を用いて、マルチコアファイバ母材30からマルチコアファイバを製造することができる。
図13は、マルチコアファイバ母材30から製造したマルチコアファイバ3の長手方向に垂直な面における模式的な断面図である。
【0070】
マルチコアファイバ3は、マルチコアファイバ母材30と略相似形の断面構造を有する。すなわち、マルチコアファイバ3は、石英系ガラスからなり、7つのコア部3aと、コア部3aの外周を取り囲むクラッド部3bとを備える、いわゆる7コア型のマルチコアファイバである。
【0071】
クラッド部3bは、マルチコアファイバ3の長手方向に垂直な断面において、角丸六角形を有する。
図12と同様に、角丸六角形の対向する角の方向にx軸、対向する辺の方向にy軸を定義とし、クラッド部3bの最大の外径をd13(d1)とすると、d13はたとえばx軸上でのクラッド部3bの外径として定義される。また、クラッド部3bの最小の外径をd23(d2)とすると、d23はたとえばy軸上でのクラッド部1bの外径として定義される。
【0072】
6つのコア部3aは、マルチコアファイバ3の断面において、中心間間隔がピッチp3(p)となるように三角格子状に配置されている。ピッチp3は、たとえばマルチコアファイバ1におけるコア間クロストークが-30dB/100m以下となるように設定されている。
【0073】
また、クラッド部3bは、コア部3aのそれぞれの外側を取り囲む内周クラッド層3baを有している。内周クラッド層3baはマルチコアファイバ母材30の内周クラッド層32aから形成される部分であり、クラッド部3bの一部を成している。
【0074】
また、6つのコア部3aのうちクラッド部3bの外縁に最も近いコア部3aの外縁と、クラッド部3bの外縁との最短距離である肉厚をt13(t1)とする。肉厚がt13の部分は、たとえばy軸上を含め、6箇所にある。
【0075】
ここで、マルチコアファイバ母材30の非円率についても、上述した式(1)が成り立つことが好ましく、マルチコアファイバ3の非円率についても、上述した式(2)が成り立つことが好ましい。非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ母材30であれば、非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ3を容易に製造できる。また、非円率が0%より大きいマルチコアファイバ母材30であれば製造が容易になり、0.2%以上であれば製造がより容易である。また、非円率が0.5%以下のマルチコアファイバ3であれば、他のマルチコアファイバ3との接続損失を低減することができ、たとえば軸ずれを0.7μm以下に抑えることができ、接続損失を0.1dB以下に抑えることができる。さらに非円率が0%より大きいさらには0.2%以上のマルチコアファイバ3であれば、製造が容易でありながら、その特性や他のマルチコアファイバ3との接続損失を低減することができる。
【0076】
また、マルチコアファイバ母材30における肉厚T13(T1)は4mm以上であることが好ましい。肉厚T13が4mm以上であれば、非円率を0.5%以下とし易い。また、マルチコアファイバ3における肉厚t13(t1)は30μm以上であることが好ましい。肉厚t13が30μm以上であれば、クラッド部3bの外縁に最も近いコア部3aを伝搬する光であっても、当該光がクラッド部3bから外部に漏洩して伝搬損失が増加することを抑制できる。
【0077】
ここで、本発明者は、実施形態1、2の場合と同様に、7コア型のマルチコアファイバ母材およびマルチコアファイバについて、様々な外径のクラッドロッドの場合を検討した。
【0078】
図14は、7コア型における母材外径(D2)と母材非円率との関係の一例を示す図である。母材非円率は式(1)における非円率である。
図14に示すように、母材外径(D2)が20mm以上では非円率はおおよそ0.5%程度以下に抑えられているが、20mmより小さくなると非円率が急激に上昇する。したがって、D2は20mm以上が好まく、50mm以上がより好ましく、80mm以上がさらに好ましい。また、ピッチが短いほど非円率が抑えられることが確認された。また、このような7コア型の場合、コア部の配置の対称性が、4コア型よりも高いので、母材外径が大きいとき非円率は小さいが、母材外径が小さくなったときの非円率の増加が激しいことが確認された。
【0079】
図15は、7コア型における母材外径(R)と空隙比率との関係の一例を示す図である。母材非円率は式(1)における非円率である。空隙比率は式(3)で表される。
図15に示すように、空隙比率が1.00を超えると非円率が急激に大きくなる。したがって、空隙比率は1.00以下が好ましい。また、ピッチが短いほど非円率が抑えられることが確認された。また、このような7コア型の場合、コア部の配置の対称性が、4コア型よりも高いので、空隙比率が小さいとき非円率は小さいが、空隙比率が大きくなったときの非円率の増加が激しいことが確認された。
【0080】
なお、上記実施形態では、コア部の数は2、4、または7であるが、コア部の数はこれに限られず、コア部の配置も上記実施形態の配置に限られない。
【0081】
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0082】
1、2、3 :マルチコアファイバ
1a、2a、3a、11、21、31、111、211、311:コア部
1b、2b、3b、12、22、32:クラッド部
1ba、2ba、3ba、12a、22a、32a、112、212、312:内周クラッド層
10、20、30:マルチコアファイバ母材
110、210、310:コアロッド
120、220、320:クラッドロッド
121、221、321 :空孔
G、G1、G2、G3 :空隙
p、p1、p2、p3、P、P1、P2、P3 :ピッチ