(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134919
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】会議システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/15 20060101AFI20240927BHJP
H04M 3/56 20060101ALI20240927BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20240927BHJP
G06F 3/04845 20220101ALN20240927BHJP
【FI】
H04N7/15 120
H04N7/15 170
H04M3/56 Z
G06T19/00 300B
G06F3/04845
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045368
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】門野 拓真
【テーマコード(参考)】
5B050
5C164
5E555
5K201
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050BA12
5B050BA13
5B050CA07
5B050CA08
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5B050EA07
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5C164FA10
5C164VA13P
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5E555AA13
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5K201BA16
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5K201DC06
5K201EC06
5K201ED07
5K201EF10
(57)【要約】
【課題】仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムにおいて、各ユーザが共有画面を編集することを容易にする。
【解決手段】会議システムは、VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムであって、前記仮想空間に、前記複数のユーザが共有する共有画面を表示する共有画面表示部と、前記複数のユーザのうち、一のユーザが前記共有画面を選択した場合、前記仮想空間における前記一のユーザの前に、前記共有画面を複製した編集画面を表示する編集画面表示部と、を有する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムであって、
前記仮想空間に、前記複数のユーザが共有する共有画面を表示する共有画面表示部と、
前記複数のユーザのうち、一のユーザが前記共有画面を選択した場合、前記仮想空間における前記一のユーザの前に、前記共有画面を複製した編集画面を表示する編集画面表示部と、
を有する、会議システム。
【請求項2】
前記編集画面表示部は、前記編集画面が編集されたときに、前記編集画面で受け付けた編集内容を前記共有画面に反映する、請求項1に記載の会議システム。
【請求項3】
前記編集画面表示部は、前記一のユーザによる共有操作を受け付けたときに、前記編集画面で受け付けた編集内容を前記共有画面に反映する、請求項1に記載の会議システム。
【請求項4】
前記編集画面が編集されたときに、前記編集画面で受け付けた編集内容を前記共有画面に反映する同期モードと、
前記一のユーザによる共有操作を受け付けたときに、前記編集画面で受け付けた編集内容を前記共有画面に反映する非同期モードと、
を有し、前記同期モードと前記非同期モードとを選択可能である、
請求項1に記載の会議システム。
【請求項5】
共有画面表示部は、
前記複数のユーザのいずれかが利用する端末装置が表示する表示画面を、前記共有画面として表示し、
前記共有画面が変更された場合、前記共有画面の変更内容を前記表示画面に反映する、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の会議システム。
【請求項6】
前記共有画面及び前記編集画面を、前記オンライン会議を識別する識別情報と対応付けて管理する情報管理部を有し、
前記共有画面表示部は、前記オンライン会議が再開されたときに、前記仮想空間に前記共有画面及び前記編集画面を復元する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の会議システム。
【請求項7】
前記編集画面における編集内容を、ユーザを識別する識別情報と対応付けて管理する情報管理部を有し、
前記共有画面表示部は、前記編集内容を反映した前記共有画面において、前記編集内容に対応するユーザの情報を表示可能である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の会議システム。
【請求項8】
VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する情報処理装置であって、
前記仮想空間に、前記複数のユーザが共有する共有画面を表示する共有画面表示部と、
前記複数のユーザのうち、一のユーザが前記共有画面を選択した場合、前記仮想空間における前記一のユーザの前に、前記共有画面を編集可能な編集画面を表示する編集画面表示部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項9】
VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する情報処理装置が、
前記仮想空間に、前記複数のユーザが共有する共有画面を表示する処理と、
前記複数のユーザのうち、一のユーザが前記共有画面を選択した場合、前記仮想空間における前記一のユーザの前に、前記共有画面を編集可能な編集画面を表示する処理と、
を実行する、情報処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、VR(Virtual Reality)ゴーグル等のVRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、電子会議において、オブジェクトを操作するユーザの意図を共有して、オブジェクトを適切に操作できるようにする技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムにおいて、各ユーザが共有画面を編集することには困難を伴っていた。
【0005】
本発明の一実施の形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムにおいて、各ユーザが共有画面を編集することを容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る会議システムは、VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムであって、前記仮想空間に、前記複数のユーザが共有する共有画面を表示する共有画面表示部と、前記複数のユーザのうち、一のユーザが前記共有画面を選択した場合、前記仮想空間における前記一のユーザの前に、前記共有画面を複製した編集画面を表示する編集画面表示部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムにおいて、各ユーザが共有画面を編集することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係る会議システムのシステム構成の例を示す図である。
【
図2】一実施形態に係る仮想空間における共有画面のイメージを示す図である。
【
図3】一実施形態に係る仮想空間における編集画面のイメージを示す図である。
【
図4】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るIWBのハードウェア構成の例を示す図である。
【
図6】一実施形態に係るVRゴーグルのハードウェア構成の例を示す図である。
【
図7】一実施形態に係る会議システムの機能構成の例を示す図である。
【
図8】第1の実施形態に係る共有画面の編集処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】第1の実施形態に係る共有画面の編集処理の別の一例を示すフローチャートである。
【
図10】第1の実施形態に係る編集画面のイメージを示す図である。
【
図11】第2の実施形態に係る共有画面の編集処理の例を示すフローチャートである。
【
図12】第2の実施形態に係る同期モードの編集画面のイメージを示す図である。
【
図13】第2の実施形態に係る非同期モードの編集画面のイメージを示す図である。
【
図14】第2の実施形態に係る会議システムの処理の例を示すシーケンス図(1)である。
【
図15】第2の実施形態に係る会議システムの処理の例を示すシーケンス図(2)である。
【
図16】一実施形態に係るユーザ名の表示機能について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態(本実施形態)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
<システム構成>
図1は、一実施形態に係る会議システムのシステム構成の例を示す図である。会議システム1は、例えば、VR(Virtual Reality)デバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供するシステムである。
図1の例では、会議システム1は、VRゴーグル10aを利用するユーザ11aと、VRゴーグル10bを利用するユーザ11bに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する。
【0011】
図1の例では、会議システム1は、ユーザ11aが利用するVRゴーグル10aと端末装置20a、ユーザ11bが利用するVRゴーグル10bと端末装置20b、及び会議サーバ100が、通信ネットワークNを介して通信可能に接続されている。
【0012】
なお、以下の説明において、VRゴーグル10a、10bのうち、任意のVRゴーグルを示す場合、「VRゴーグル10」を用いる。また、端末装置20a、20bのうち、任意の端末装置を示す場合、「端末装置20」を用いる。さらに、ユーザ11a、11bのうち、任意のユーザを示す場合、「ユーザ11」を用いる。
【0013】
VRゴーグル10は、通信機能を有するVRデバイスの一例である。例えば、ユーザ11aは、VRゴーグル10aを頭部等に装着して、会議サーバ100に接続することにより、会議サーバ100が提供する、仮想空間におけるオンライン会議に参加することができる。同様に、ユーザ11bは、VRゴーグル10bを頭部等に装着して、会議サーバ100に接続することにより、ユーザ11aと同じ仮想空間におけるオンライン会議に参加することができる。なお、VRゴーグル10は、例えば、VRヘッドセット、又はVRヘルメット等の他のVRデバイスであってもよい。
【0014】
会議サーバ(情報処理装置)100は、例えば、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数のコンピュータによって構成される情報処理装置である。例えば、同じ会議ID等を用いて、会議サーバ100に接続するVRゴーグル10a、10bを、同じ仮想空間におけるオンライン会議に参加させる。これにより、VRゴーグル10aを利用するユーザ11aと、VRゴーグル10bを利用するユーザ11bは、同じ仮想空間内で会議を行うことができる。
【0015】
好ましくは、会議サーバ100は、会議に関する様々な会議情報を、例えば、会議を識別する識別情報である会議IDと対応付けて、会議システム1の外部のクラウドサービス110に記憶しておく。これにより、会議サーバ100は、例えば、会議が再開されたときに、会議IDに基づいて、クラウドサービス110から会議情報を取得し、会議の状況を復元することができる。ただし、これは一例であり、会議サーバ100は、会議情報を、会議サーバ100が備える記憶部等に記憶してもよい。
【0016】
図1の例では、端末装置20aは、ユーザ11が利用する、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、又はスマートフォン等の情報端末である。ユーザ11aは、例えば、端末装置20aが表示する表示画面等を、仮想空間におけるオンライン会議において、共有画面として表示させることができる。
【0017】
また、端末装置20bは、ユーザ11bが利用するIWB(Interactive White Board)である。ユーザ11aは、例えば、端末装置20bが表示する表示画面等を、仮想空間におけるオンライン会議において、共有画面として表示させることができる。ここで、IWBは、相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板(ホワイトボード)であり、電子黒板とも呼ばれる。
【0018】
なお、端末装置20は、通信機能を有する、例えば、プロジェクタ、デジタルサイネージ、HUD(Head Up Display)装置、撮像装置、医療機器、ネットワーク家電、コネクテッドカー、タブレット端末、又はスマートフォン等の装置であってもよい。
【0019】
(共有画面のイメージ)
図2は、一実施形態に係る仮想空間における共有画面のイメージを示す図である。会議サーバ100が提供する、仮想空間200におけるオンライン会議において、ユーザ11aが、端末装置20aを用いて、
図2に示すような共有画面201aを共有したものとする。
【0020】
共有した共有画面201aは、仮想空間200内の一意の座標に表示され、ユーザ11a、11b、11cは、仮想空間内で自分がいる座標に応じて、共有画面201aの見え方が異なる。例えば、
図2に示すように、ユーザ11aの視点で見た画像202aと、ユーザ11bの視点で見た画像202bと、ユーザ11cの視点で見た画像202cとは大きく異なる。例えば、ユーザ11aの視点で見た画像201aは、共有画面201aを横斜め前方から見ている、共有画面201aを見にくく、また、共有画面201aに対する拡大縮小、又は書き込み等の操作も困難である。
【0021】
そこで、本実施形態に係る会議システム1は、例えば、ユーザ11が、共有画面201aに対して選択操作を行うと、選択した共有画面201aを複製した編集画面を、選択したユーザ11の前に表示する機能を有している。例えば、
図2において、ユーザ11aが、共有画面201aを選択すると、会議システム1は、
図3に示すような編集画面301を、ユーザ11aの正面に表示する。
【0022】
この編集画面301により、ユーザ11aは、共有画面201a(コピー)が見易くなる。また、ユーザ11aは、この編集画面301を編集することにより、例えば、共有画面201aに表示されているコンテンツの拡大縮小、共有画面201aを表示するウィンドウの拡大縮小、又は共有画面201aへの書き込み等の編集操作を行なうことが容易になる。
【0023】
このように、本実施形態によれば、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システム1において、各ユーザ11が共有画面を編集することが容易になる。
【0024】
<ハードウェア構成>
続いて、本実施形態に係る各装置のハードウェア構成について説明する。会議サーバ100、及び端末装置20aは、例えば、
図4に示すようなコンピュータ400のハードウェア構成を有している。なお、会議サーバ100は、複数のコンピュータ400によって構成されるものであってもよい。
【0025】
(コンピュータのハードウェア構成)
図4は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ400は、例えば、
図4に示されるように、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403、HD(Hard Disk)404、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ405、ディスプレイ406、外部機器接続I/F(Interface)407、ネットワークI/F408、キーボード409、ポインティングデバイス410、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ412、メディアI/F414、及びバスライン415等を備えている。
【0026】
これらのうち、CPU401は、コンピュータ400全体の動作を制御する。ROM402は、例えば、起動用ファイル等のコンピュータ400の起動に用いられるプログラム、及びデータ等を記憶する。RAM403は、例えば、CPU401のワークエリア等として使用される。HD404は、例えば、OS(Operating System)、アプリケーション、デバイスドライバ等のプログラムや、各種データを記憶する。HDDコントローラ405は、例えば、CPU401の制御に従ってHD404に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0027】
ディスプレイ406は、例えば、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。なお、ディスプレイ406は、コンピュータ400の外部に設けられていてもよい。外部機器接続I/F407は、コンピュータ400に、外部装置を接続するためのインタフェースである。ネットワークI/F408は、例えば、通信ネットワークN等を利用してデータ通信をするためのインタフェースである。
【0028】
キーボード409は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス410は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行なう入力手段の一種である。なお、キーボード409、及びポインティングデバイス410は、コンピュータ300の外部に設けられていてもよい。
【0029】
DVD-RWドライブ412は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW411に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RW411は、DVD-RWに限らず、他の着脱可能な記録媒体であってもよい。メディアI/F414は、フラッシュメモリ等のメディア413に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。バスライン415は、上記の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス及び各種の制御信号等を含む。
【0030】
なお、
図4に示したコンピュータ400の構成は一例である。コンピュータ400は、例えば、CPU401、ROM402、RAM303、ネットワークI/F408、及びバスライン415等を有していれば、他は任意の構成であってよい。
【0031】
(IWBのハードウェア構成)
図5は、一実施形態に係るIWBのハードウェア構成の例を示す図である。
図5に示されているように、IWB500は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM502、RAM503、SSD(Solid State Drive)504、ネットワークI/F(Interface)505、及び、外部機器接続I/F506等を備えている。
【0032】
これらのうち、CPU501は、IWB500全体の動作を制御する演算装置である。ROM502は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU501の起動に用いられるプログラムを記憶する不揮発性のメモリである。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される揮発性のメモリである。SSD504は、IWB500用のプログラム等の各種データを記憶する大容量で不揮発性の記憶装置である。
【0033】
ネットワークI/F505は、IWB500を通信ネットワークNに接続し、通信を行うための通信インタフェースである。外部機器接続I/F506は、IWB500に各種の外部機器を接続するためのインタフェースである。
【0034】
また、IWB500は、キャプチャデバイス511、GPU(Graphics Processing Unit)512、ディスプレイコントローラ513、接触センサ514、センサコントローラ515、電子ペンコントローラ516、近距離通信回路519、及び近距離通信回路519のアンテナ519a、電源スイッチ517、及び選択スイッチ類518等を備えている。
【0035】
これらのうち、キャプチャデバイス511は、例えば、ディスプレイ504等に表示されている表示画面を、静止画、又は動画としてキャプチャ(取得)する。GPU512は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップ(プロセッサ)である。ディスプレイコントローラ513は、GPU512からの出力画像をディスプレイ540等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。接触センサ514は、ディスプレイ540上に電子ペン330、又はユーザの手H等が接触したことを検知する。センサコントローラ515は、接触センサ514の処理を制御する。
【0036】
接触センサ514は、例えば、赤外線遮断方式による座標の入力及び座標の検出を行う。この座標の入力及び座標の検出する方法は、ディスプレイ540の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ540に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ540の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。接触センサ514は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ515に出力し、センサコントローラ515が、物体の接触位置である座標位置を特定する。電子ペンコントローラ516は、電子ペン530と通信することで、ディスプレイ540へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。近距離通信回路519は、アンテナ519aを介して、他の機器と近距離無線通信を行う通信回路である。
【0037】
電源スイッチ517は、IWB500の電源のオン/オフを切り換えるためのスイッチである。選択スイッチ類518は、例えば、ディスプレイ540の表示の明暗や色合い等を調整するためのスイッチ群である。
【0038】
さらに、IWB500は、バスライン520を備えている。バスライン520は、
図5に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス、及び各種の制御信号等を含む。
【0039】
なお、接触センサ514は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル等を用いてもよい。また、接触センサ514は、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネル等の種々の検出手段を用いてもよい。さらに、電子ペンコントローラ516が、電子ペン530のペン先及びペン尻だけでなく、電子ペン530のユーザが握る部分や、その他の電子ペンの部分におけるタッチの有無を判断するようにしてもよい。
【0040】
(VRゴーグルのハードウェア構成)
図6は、一実施形態に係るVRゴーグルのハードウェア構成の例を示す図である。VRゴーグル10は、例えば、CPU601、メモリ602、ストレージデバイス603、通信I/F604、撮像装置605、IMU(Inertial Measurement Unit)406、入力装置607、表示装置608、音声回路609、スピーカ610、マイク611、及びバス612等を有する。
【0041】
CPU601は、例えば、ストレージデバイス603等の記憶媒体に格納されたプログラム、及びデータをメモリ602上に読み出し、処理を実行することで、VRゴーグル10の各機能を実現するプロセッサである。メモリ602は、例えば、CPU601のワークエリア等として用いられるRAM、及びCPU601の起動用のプログラム等を記憶するROM等を含む。ストレージデバイス603は、例えば、OS、アプリケーション、及び各種のデータ等を記憶する大容量で不揮発性の記憶装置である。
【0042】
通信I/F604は、例えば、近距離無線通信、無線LAN(Local Area Network)、又は無線WAN(Wide Area Network)等の通信インタフェースである。撮像装置605は、VRゴーグル10の周辺を撮像するカメラ等の撮像装置である。IMU606は、例えば、VRゴーグル10の姿勢情報等を取得する慣性計測デバイスである。例えば、IMU606は、3軸のジャイロセンサと、3方向の加速度センサとにより、3次元の角速度と加速度を検知する。
【0043】
入力装置607は、例えば、タッチパネル、操作ボタン、又はポインティングデバイス等の外部からの入力を受け付ける入力デバイスである。表示装置608は、例えば、会議画面等の様々な表示画面を表示する表示デバイスである。
【0044】
音声回路609は、CPU601からの制御に従って、音声信号をスピーカ610に出力し、マイク611から入力された音声信号を増幅する。スピーカ610は、音声回路609から入力された音声信号を音声に変換して出力するデバイスである。なお、スピーカ610は、イヤホン、又はヘッドホン等であってもよい。マイク611は、VRゴーグル10の周辺の音声を取得し、音声信号に変換して音声回路609に出力するデバイスである。バス612は、上記の各構成要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
【0045】
<機能構成>
図7は、一実施形態に係る会議システムの機能構成の例を示す図である。
【0046】
(会議サーバの機能構成)
会議サーバ(情報処理装置)100は、例えば、
図7に示すように、通信部701、会議制御部702、共有画面表示部703、編集画面表示部704、情報管理部705、及び記憶部706等を有する。
【0047】
通信部701は、会議サーバ100を通信ネットワークNに接続し、例えば、VRゴーグル10、クラウドサービス110、又は端末装置20等の他の装置と通信する通信手段である。通信部701は、例えば、CPU401が実行するプログラム、及びネットワークI/F408等によって実現される。
【0048】
会議制御部702は、VRゴーグル10を利用する複数のユーザ11に、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議制御手段である。会議制御部702は、例えば、CPU401が実行するプログラムによって実現される。例えば、会議制御部702は、VRゴーグル10を用いて、同じ会議IDで会議への参加を要求するユーザ11aと、ユーザ11bとを同じ仮想空間内のオンライン会議に参加させる。
【0049】
共有画面表示部703は、オンライン会議の仮想空間に、会議に参加する複数のユーザが共有する共有画面を表示する共有画面表示手段である。共有画面表示部703は、例えば、CPU401が実行するプログラムによって実現される。例えば、共有画面表示部703は、ユーザ11aが、VRゴーグル100a、又は端末装置20aを用いて、会議サーバ100にアップロードした共有画面201aを、
図2に示すように、仮想空間200内に表示する。同様に、共有画面表示部703は、ユーザ11bが、VRゴーグル100b、又は端末装置20bを用いて、会議サーバ100にアップロードした共有画面201bを、
図2に示すように、仮想空間200内に表示することもできる。
【0050】
編集画面表示部704は、会議に参加している複数のユーザ11のうち、一のユーザ11が共有画面を選択した場合、仮想空間における一のユーザの前に、共有画面を複製した編集画面を表示する編集画面表示手段である。編集画面表示部704は、例えば、CPU401が実行するプログラムによって実現される。例えば、
図2に示した仮想空間200内において、ユーザ11aが、共有画面201aを選択すると。編集画面表示部704は、
図3に示すように、仮想空間200内におけるユーザ11aの前に、共有画面201aを複製した編集画面301を表示する。
【0051】
ユーザ11aは、編集画面301に対して、例えば、編集画面301表示するウィンドウサイズの変更、編集画面301に表示されているコンテンツの拡大縮小、及びペンデバイス又は手等によって描画されたストローク画像の入力削除等を行うことができる。
【0052】
情報管理部705は、会議制御部702が開催した会議に関する情報である会議情報を管理する情報管理手段である。情報管理部705は、例えば、CPU401が実行するプログラムによって実現される。例えば、情報管理部705は、会議情報を、会議を識別する会議ID、及び会議に参加したユーザを識別するユーザIDと対応付けて、クラウドサービス110等に記憶する。この会議情報には、例えば、ユーザ11が共有した共有画面のデータ、及びユーザ11が編集中の編集画面の編集状況を示すデータ等が含まれる。これにより、会議制御部702は、会議が再開されたときに、共有画面、及び編集画面等を、前回の会議終了前の状態に復旧することができる。なお、情報管理部705は、会議情報を、記憶部706に記憶するものであってもよい。
【0053】
記憶部706は、例えば、会議制御部702が利用する会議データ、共有画面表示部703が表示する共有画面のデータ、及び編集画面表示部704が表示する編集画面のデータ等を含む、様々なデータを記憶する記憶手段である。記憶部706は、例えば、CPU401が実行するプログラム、HD404、及びHDDコントローラ405等によって実現される。
【0054】
なお、
図7に示した会議サーバ100の機能構成は一例である。例えば、
図7に示した会議サーバ100の各機能構成は、複数のサーバに分散して配置されていてもよい。また、記憶部706は、会議サーバ100の外部のクラウドサービス110等によって実現されるものであってもよい。さらに、共有画面表示部703と編集画面表示部704とは、1つの画面表示部等によって実現されるものであってもよい。また、
図7に示した会議サーバ100の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0055】
(VRゴーグルの機能構成)
VRゴーグル10は、例えば、
図7に示すように、通信部711、表示制御部712、操作受付部713、会議制御部714、及び記憶部715等を有する。
【0056】
通信部711は、VRゴーグル10を通信ネットワークNに接続し、例えば、会議サーバ100、又は端末装置20等の他の装置と通信する通信手段である。通信部711は、例えば、CPU601が実行するプログラム、及び通信I/F604等によって実現される。
【0057】
表示制御部712は、様々な表示画面を表示装置608に表示する表示制御手段である。表示制御部712は、例えば、CPU601が実行するプログラムによって実現される。操作受付部713は、ユーザ11による操作を受け付ける操作受付手段である。操作受付部713は、例えば、CPU601が実行するプログラム、入力装置607、マイク611、及び音声回路609等によって実現される。
【0058】
会議制御部714は、会議サーバ100が提供する、仮想空間におけるオンライン会議に関する様々な制御を行う会議制御手段である。会議制御部714は、例えば、CPU601が実行するプログラム等によって実現される。
【0059】
記憶部715は、例えば、会議制御部714利用する会議データ等を含む様々なデータを記憶する記憶手段である。記憶部715は、例えば、CPU601が実行するプログラム、及びストレージデバイス603等によって実現される。
【0060】
(端末装置の機能構成)
端末装置20は、例えば、
図7に示すように、通信部721、表示制御部722、及び操作受付部723等を有する。なお、ここでは、一例として、端末装置20が、
図4に示すような、コンピュータ400のハードウェア構成を有しているものとして、以下の説明を行う。
【0061】
通信部721は、端末装置20を通信ネットワークNに接続し、例えば、会議サーバ100、又はVRゴーグル10等の他の装置と通信する通信手段である。通信部721は、例えば、CPU401が実行するプログラム、及びネットワークI/F408等によって実現される。
【0062】
表示制御部722は、様々な表示画面をディスプレイ406等の表示部に表示する表示制御手段である。表示制御部722は、例えば、CPU401が実行するプログラムによって実現される。操作受付部723は、ユーザ11による操作を受け付ける操作受付手段である。操作受付部723は、例えば、CPU401が実行するプログラム、キーボード409、及びポインティングデバイス410等によって実現される。
【0063】
なお、
図7に示したVRゴーグル10、及び端末装置20の機能構成は一例である。例えば、会議制御部714、及び記憶部715等は、端末装置20が有していてもよい。
【0064】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る情報処理方法の処理の流れについて説明する。
【0065】
[第1の実施形態]
(共有画面の編集処理1)
図8は、第1の実施形態に係る共有画面の編集処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、
図2で説明した共有画面201a、及び
図3で説明した編集画面301等を表示する共有画面の編集処理の一例を示している。
【0066】
ステップS801において、会議サーバ100の会議制御部702は、複数のユーザ11のVRゴーグル10に、仮想空間を表示させる。例えば、会議制御部702は、
図2に示すように、仮想空間200内に、会議に参加している複数のユーザ11a、11b、11cを表示する。
【0067】
ステップS802において、会議サーバ100の共有画面表示部703が、VRゴーグル10、又は端末装置20から、共有する表示画面を受け付けるものとする。例えば、VRゴーグル10aは、端末装置20aでユーザ11aが指定した表示画面を端末装置20aから取得し、取得した表示画面を会議サーバ100に送信する。共有画面表示部703は、VRゴーグル10が送信した表示画面を受け付ける。
【0068】
ステップS803において、共有画面表示部703は、受け付けた表示画面を共有画面として、仮想空間200に表示する。例えば、共有画面表示部703は、VRゴーグル10aから受信した表示画面を、
図2に示すように、仮想空間200内に共有画面201aとして表示する。
【0069】
ステップS804、S805において、会議サーバ100の編集画面表示部704は、ユーザ11による共有画面の選択を受け付けると、選択したユーザの前に、共有画面を複製した編集画面を表示する。例えば、
図2に示すような仮想空間200において、ユーザ11aが、共有画面201aを選択すると、編集画面表示部704は、
図3に示すように、共有画面201aを複製した編集画面301を、ユーザ11aの正面に表示する。
【0070】
ステップS806において、編集画面表示部704は、編集画面に対する編集内容を共有画面に反映する。例えば、編集画面表示部704は、ユーザ11aによる編集画面301に対する編集操作を受け付けると、ユーザ11aによる編集内容を共有画面表示部703に通知する。共有画面表示部703は、受け付けた編集内容を共有画面201aに反映する。
【0071】
(共有画面の編集処理2)
図9は、第1の実施形態に係る共有画面の編集処理の別の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、例えば、
図2で説明した共有画面201a、及び
図3で説明した編集画面301等を表示する共有画面の編集処理の別の一例を示している。なお、
図9に示した処理のうち、ステップS801~S803の処理は、
図8で説明した処理と同様なので、ここでは説明を省略する。また、基本的な処理内容は、
図8で説明した処理と同様なので、ここでは、
図8で説明した処理との相違点を中心に説明を行う。
【0072】
ステップS901、S902において、会議サーバ100の編集画面表示部704は、ユーザ11による共有画面の選択を受け付けると、選択したユーザ11の前に、例えば、
図10に示すような編集画面301を表示する。
図10の例では、共有画面201aを選択したユーザ11aの正面に表示された編集画面301には、共有画面201aを複製した、編集可能な編集画像1001と、「共有」ボタン1002とが表示されている。
【0073】
ステップS903において、会議システム1は、ユーザ11による編集画面301に対する編集内容を記憶する。例えば、会議サーバ100の編集画面表示部704は、ユーザ11による編集画面301に対する編集内容を、記憶部706等に記憶する。別の一例として、VRゴーグル10の会議制御部714が、ユーザ11による編集画面301に対する編集内容を、記憶部715等に記憶してもよい。
【0074】
ステップS904、S905において、会議システム1は、編集画面301において、ユーザによる「共有」ボタン1002の選択を受け付けると、共有画面201aに編集内容を反映する。例えば、会議サーバ100の編集画面表示部704は、記憶部706等に記憶していた編集内容を、共有画面表示部703に通知する。別の一例として、VRゴーグル10の会議制御部714は、記憶部715等に記憶していた編集内容を会議サーバ100に送信する。これにより、共有画面表示部703は、編集画面301に対するユーザ11aによる編集内容を、共有画面201aに反映することができる。
【0075】
図9の処理により、例えば、
図10に示すような編集画面301において、ユーザ11aは、編集画像1001を自由に編集し、編集が確定した後に、「共有」ボタン1002を選択することにより、編集内容を共有画面201aに反映することができる。なお、ユーザ11aは、編集内容を共有画面201aに反映する必要がない場合、編集画面301をユーザ11aの専用のメモ等として利用することもできる。
【0076】
[第2の実施形態]
図11は、第2の実施形態に係る共有画面の編集処理の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、例えば、
図2で説明した共有画面201a、及び
図3で説明した編集画面301等を表示する共有画面の編集処理の別の一例を示している。なお、
図11に示した処理のうち、ステップS801~S803の処理は、
図8で説明した処理と同様なので、ここでは説明を省略する。また、基本的な処理内容は、
図8、9で説明した処理と同様なので、ここでは、
図8、9で説明した処理との相違点を中心に説明を行う。
【0077】
ステップS1011において、会議サーバ100の編集画面表示部704は、ユーザ11による共有画面の選択を受け付けると、ステップS1102以降の処理を実行する。
【0078】
ステップS1102において、編集画面表示部704は、現在の設定が同期モードであるかを判断する。同期モードである場合、編集画面表示部704は、処理をステップS1103に移行させる。一方、同期モードでない場合、編集画面表示部704は、処理をステップS1105に移行させる。
【0079】
ステップS1103に移行すると、編集画面表示部704は、共有画面を選択したユーザ11の前に、同期モードの編集画面を表示する。例えば、編集画面表示部704は、共有画面201aを選択したユーザ11aの正面に、
図12に示すような、同期モードの編集画面1200を表示する。
【0080】
図12は、第2の実施形態に係る同期モードの編集画面のイメージを示す図である。
図12の例では、共有画面201aを選択したユーザ11aの正面に、同期モードの編集画面1200が表示されている。また、同期モードの編集画面1200には、共有画面201aを複製した、編集可能な編集画像1201と、同期モードと非同期モードとを選択する選択ボタン1202とが表示されている。なお、ユーザ11aは、編集画像1201に対して、例えば、拡大縮小、又はストローク画像1203の書き込み等の様々な編集操作を行うことができる。
【0081】
ステップ1104において、編集画面表示部704は、同期モードの編集画面1200に対する編集内容を、共有画面201aに反映させる。
【0082】
一方、ステップS1102からステップS1105に移行すると、編集画面表示部704は、共有画面を選択したユーザ11の前に、非同期モードの編集画面を表示する。例えば、編集画面表示部704は、共有画面201aを選択したユーザ11aの正面に、
図13に示すような、非同期モードの編集画面1300を表示する。
【0083】
図13は、第2の実施形態に係る非同期モードの編集画面のイメージを示す図である。
図13の例では、共有画面201aを選択したユーザ11aの正面に、非同期モードの編集画面1300が表示されている。また、非同期モードの編集画面1300には、共有画面201aを複製した、編集可能な編集画像1201と、同期モードと非同期モードとを選択する選択ボタン1202と、「共有」ボタン1301が表示されている。なお、ユーザ11aは、編集画像1201に対して、例えば、拡大縮小、又はストローク画像1203の書き込み等の様々な編集を行うことができる。
【0084】
ステップS1106において、会議システム1は、ユーザ11による非同期モードの編集画面に対する編集内容を、記憶する。例えば、会議サーバ100の編集画面表示部704は、ユーザ11aによる非同期モードの編集画面1300に対する編集内容を、記憶部715等に記憶する。別の一例として、VRゴーグル10の会議制御部714が、ユーザ11aによる非同期モードの編集画面1300に対する編集内容を、記憶部715等に記憶してもよい。
【0085】
ステップS1107、S1108において、会議システム1は、非同期モードの編集画面1300において、ユーザによる「共有」ボタン1304の選択を受け付けると、共有画面201aに編集内容を反映する。例えば、会議サーバ100の編集画面表示部704は、記憶部706等に記憶していた編集内容を、共有画面表示部703に通知する。別の一例として、VRゴーグル10の会議制御部714は、記憶部715等に記憶していた編集内容を会議サーバ100に送信する。これにより、共有画面表示部703は、非同期モードの編集画面1300に対するユーザ11aによる編集内容を、共有画面201aに反映することができる。
【0086】
(会議システムの処理)
図14、15は、第2の実施形態に係る会議システムの処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、
図11~13で説明した共有画面の編集処理に対応する会議システム1の全体の処理の一例を示している。なお、
図14に示す処理の開始時点において、ユーザ11a(以下、ユーザAと呼ぶ)は、VRゴーグル10aを用いて、会議サーバ100が提供する会議に参加しているものとする。同様に、ユーザ11b(以下、ユーザBと呼ぶ)は、VRゴーグル10bを用いて、会議サーバ100が提供する、ユーザAが参加している会議に参加しているものとする。
【0087】
ステップS1401において、ユーザAは、端末装置20aに対して、共有する画面の選択操作を行うものとする。これに応じて、ステップS1402において、端末装置20aの操作受付部723は、ユーザAによって選択された画面の画面データをVRゴーグル10aに送信する。
【0088】
ステップS1403において、VRゴーグル10aの会議制御部714は、端末装置20aから受信した画面データの共有を要求する共有要求を、会議サーバ100に送信する。
【0089】
ステップS1404において、会議サーバ100の共有画面表示部703は、VRゴーグル10aから受け付けた画面データを表示する共有画面データを、VRゴーグル10bに送信する。これにより、VRゴーグル10bの表示制御部712は、例えば、
図2に示すような共有画面201aを、仮想空間200に表示する。
【0090】
ステップS1406において、会議サーバ100の共有画面表示部703は、VRゴー共有画面データを、VRゴーグル10aにも送信する。これにより、VRゴーグル10aの表示制御部712も、例えば、
図2に示すような共有画面201aを、仮想空間200に表示する。
【0091】
ステップS1408において、ユーザAは、仮想空間200に表示された共有画面201aに対して、選択操作を行うものとする。これに応じて、VRゴーグル10aの会議制御部714は、共有画面201aが選択されたことを示す操作情報を、会議サーバ100に送信する。
【0092】
ステップS1410、S1411において、会議サーバ100の編集画面表示部704は、VRゴーグル10aから受信した操作情報に応じて、共有画面201aを複製した編集画面のデータを、VRゴーグル10aに送信する。
【0093】
ステップS1412において、VRゴーグル10aの表示制御部712は、会議サーバ100から受信した編集画面を、仮想空間200に表示する。ここでは、一例として、デフォルト設定が同期モードになっており、表示制御部712は、
図12に示すような、同期モードの編集画面1200を、仮想空間200におけるユーザAの前に表示するものとする。
【0094】
ステップS1413において、ユーザAは、仮想空間200に表示された同期モードの編集画面1200に対して、編集操作を行うものとする。これに応じて、ステップS1414において、VRゴーグル10aの表示制御部712は、ユーザAによる編集内容を同期モードの編集画面1200に反映する。また、ステップS1415において、VRゴーグル10aの会議制御部714は、受け付けた編集内容を会議サーバ100に送信する。
【0095】
ステップS1416において、会議サーバ100の編集画面表示部704は、VRゴーグル10aから受信した編集内容を、VRゴーグル10bに通知する。これにより、ステップS1417において、VRゴーグル10bの表示制御部712は、仮想空間200に表示している共有画面201aに、編集内容を反映する。
【0096】
ステップS1418において、VRゴーグル10aの会議制御部714は、編集内容を端末装置20aの表示画面に反映する。なお、ステップS1418の処理はオプションであり、必須ではない。
【0097】
上記の処理に続いて、
図15のステップS1501において、ユーザAが、非同期モードの選択操作を行うものとする。これに応じて、ステップS1502において、VRゴーグル10aの会議制御部714は、会議サーバ100に対して、非同期モードへの変更要求を送信する。
【0098】
ステップS1503において、会議サーバ100の編集画面表示部704は、VRゴーグル10aに、非同期モードへの変更指示(又は非同期モードへの変更許可)を送信する。これに応じて、ステップS1504において、VRゴーグル10aの表示制御部712は、例えば、
図13に示すような、非同期モードの編集画面1300を、仮想空間200におけるユーザAの前に表示する。
【0099】
ステップS1505において、ユーザAは、仮想空間200に表示された非同期モードの編集画面1300に対して、編集操作を行うものとする。これに応じて、ステップS1506おいて、VRゴーグル10aの表示制御部712は、ユーザAによる編集内容を非同期モードの編集画面1300に反映する。また、ステップS1507において、VRゴーグル10aの会議制御部714は、受け付けた編集内容を、記憶部715等に記憶する。
【0100】
ステップS1508において、ユーザAは、非同期モードの編集画面1300において、「共有」ボタン1304を選択することにより、共有操作を行うものとする。これに応じて、VRゴーグル10aの会議制御部714は、記憶部715に記憶した編集内容を、会議サーバ100に送信する。
【0101】
ステップS1510において、会議サーバ100の編集画面表示部704は、VRゴーグル10aから受信した編集内容を、VRゴーグル10bに通知する。これにより、ステップS1511において、VRゴーグル10bの表示制御部712は、仮想空間200に表示している共有画面201aに、編集内容を反映する。
【0102】
ステップS1512において、VRゴーグル10aの会議制御部714は、記憶部715に記憶した編集内容を、端末装置20aの表示画面に反映する。なお、ステップS1512の処理はオプションであり、必須ではない。
【0103】
上記の各処理により、ユーザ11は、同期モードの編集画面1200と、非同期モードの編集画面1300とを切り替えながら、共有画面201aを編集することができる。
【0104】
なお、会議システム1は、例えば、
図15のステップS1508において、共有操作を受け付けたときだけではなく、同期モードへの切替操作を受けつけたときにも、ステップS1509~S1512の処理を実行する。
【0105】
また、会議システム1は、会議終了時に、ステップS1521、S1522の処理を実行することが望ましい。
【0106】
ステップS1521において、VRゴーグル10aの会議制御部714は、例えば、表示制御部712が表示している編集中の編集画面、及び記憶部715に記憶した未送信の編集内容等を含む編集状況を、会議サーバ100に通知する。
【0107】
ステップS1522において、会議サーバ100の情報管理部705は、VRゴーグル10aから受信した編集状況を、例えば、会議ID、及びユーザID等と対応付けて、クラウドサービス110、又は記憶部706等に記憶する。これにより、同じ会議を再開したときに、VRゴーグル10aが表示していた編集画面、及び未送信の編集内容等を復元することができる。
【0108】
(ユーザ名の表示機能)
好適な一例として、会議サーバ100の情報管理部705は、例えば、
図14のステップS1415、又は
図15のステップS1509において、VRゴーグル10aから受信した編集内容を、ユーザIDと対応付けて、記憶部706等に記憶しておく。これにより、会議サーバ100の共有画面表示部703は、例えば、
図16に示すように、共有画面201aに追記されたオブジェクト1601が選択されたときに、オブジェクトを追記したユーザ11aのユーザ名1602を、共有画面201aに表示できるようになる。
【0109】
以上、本発明の各実施形態によれば、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システム1において、各ユーザ11が共有画面を編集することが容易になる。
【0110】
<補足>
上記で説明した各実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0111】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものに過ぎない。ある実施形態では、会議サーバ100は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。さらに、会議サーバ100は、1つの装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていてもよい。
【0112】
<付記>
本明細書には、下記の各項の会議システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムが開示されている。
(第1項)
VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する会議システムであって、
前記仮想空間に、前記複数のユーザが共有する共有画面を表示する共有画面表示部と、
前記複数のユーザのうち、一のユーザが前記共有画面を選択した場合、前記仮想空間における前記一のユーザの前に、前記共有画面を複製した編集画面を表示する編集画面表示部と、
を有する、会議システム。
(第2項)
前記編集画面表示部は、前記編集画面が編集されたときに、前記編集画面で受け付けた編集内容を前記共有画面に反映する、第1項に記載の会議システム。
(第3項)
前記編集画面表示部は、前記一のユーザによる共有操作を受け付けたときに、前記編集画面で受け付けた編集内容を前記共有画面に反映する、第1項に記載の会議システム。
(第4項)
前記編集画面が編集されたときに、前記編集画面で受け付けた編集内容を前記共有画面に反映する同期モードと、
前記一のユーザによる共有操作を受け付けたときに、前記編集画面で受け付けた編集内容を前記共有画面に反映する非同期モードと、
を有し、前記同期モードと前記非同期モードとを選択可能である、
第1項に記載の会議システム。
(第5項)
共有画面表示部は、
前記複数のユーザのいずれかが利用する端末装置が表示する表示画面を、前記共有画面として表示し、
前記共有画面が変更された場合、前記共有画面の変更内容を前記表示画面に反映する、
第1項~第4項のいずれかに記載の会議システム。
(第6項)
前記共有画面又は前記編集画面を、前記オンライン会議を識別する識別情報と対応付けて管理する情報管理部を有し、
前記共有画面表示部は、前記オンライン会議が再開されたときに、前記仮想空間に前記共有画面又は前記編集画面を復元する第1項~第5項のいずれかに記載の会議システム。
(第7項)
前記編集画面における編集内容を、ユーザを識別する識別情報と対応付けて管理する情報管理部を有し、
前記共有画面表示部は、前記編集内容を反映した前記共有画面において、前記編集内容に対応するユーザの情報を表示可能である、第1項~第6項のいずれかに記載の会議システム。
(第8項)
VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する情報処理装置であって、
前記仮想空間に、前記複数のユーザが共有する共有画面を表示する共有画面表示部と、
前記複数のユーザのうち、一のユーザが前記共有画面を選択した場合、前記仮想空間における前記一のユーザの前に、前記共有画面を編集可能な編集画面を表示する編集画面表示部と、
を有する、情報処理装置。
(第9項)
VRデバイスを利用する複数のユーザに、仮想空間におけるオンライン会議を提供する情報処理装置が、
前記仮想空間に、前記複数のユーザが共有する共有画面を表示する処理と、
前記複数のユーザのうち、一のユーザが前記共有画面を選択した場合、前記仮想空間における前記一のユーザの前に、前記共有画面を編集可能な編集画面を表示する処理と、
を実行する、情報処理方法。
(第10項)
第9項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
【0113】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、及び応用が可能である。
【符号の説明】
【0114】
1 会議システム
10、10a、10b VRゴーグル(VRデバイスの一例)
11、11a、11b、11c ユーザ
20、20a、20b 端末装置
200 仮想空間
201a、201b 共有画面
301、1200、1300 編集画面
400 コンピュータ
703 共有画面表示部
704 編集画面表示部
705 情報管理部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0115】
【特許文献1】特開2019-82997号公報
【特許文献2】特開2017-027335号公報