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特開2024-135264情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135264
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240927BHJP
   G16H 40/40 20180101ALI20240927BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16H40/40
G03G21/00 388
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045867
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】山田 健太郎
【テーマコード(参考)】
2H270
5L049
5L050
5L099
【Fターム(参考)】
2H270KA59
2H270MF19
2H270NC09
2H270NC20
2H270ZC03
2H270ZC04
5L049CC11
5L050CC11
5L099AA00
(57)【要約】
【課題】複数の機器と通信可能な情報処理装置が、複数の機器のうち出力処理に失敗した機器に、出力処理の実行に係る設定情報を設定することができるようにする。
【解決手段】情報処理装置は、複数の機器と通信可能な情報処理装置であって、所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求を複数の機器に送信する要求送信部と、複数の機器から送信された出力処理の実行情報であって、実行要求に基づく出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す実行情報を受信する情報受信部と、出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器に設定された、出力処理の実行に関する第1の設定情報のうち、出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器に設定する設定情報を決定する決定部と、決定部が決定した設定情報を第2の機器に設定する機器設定部と、を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器と通信可能な情報処理装置であって、
所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求、を前記複数の機器に送信する要求送信部と、
前記複数の機器から送信された前記出力処理の実行情報であって、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、受信する情報受信部と、
前記出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器、に設定された、前記出力処理の実行に関する第1の設定情報、のうち、前記出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器、に設定する設定情報、を決定する決定部と、
前記決定部が決定した設定情報を前記第2の機器に設定する機器設定部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記情報受信部は、前記複数の機器から、該機器に設定された前記出力処理の実行に関する設定情報を所定のタイミングで受信し、
前記決定部は、前記第1の機器から受信した前記第1の設定情報、のうち、前記第2の機器に設定する設定情報、を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定のタイミングは、前記実行情報を受信するタイミング、予め設定された時間になったタイミング、又は、前記機器に設定された設定情報が変更されたタイミング、である、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、前記第1の実行情報を送信した機器が複数ある場合、前記第1の実行情報を送信した複数の機器から、所定の条件に基づいて前記第1の機器を特定し、特定した該第1の機器に設定された前記第1の設定情報のうち、前記第2の機器に設定する設定情報を決定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定の条件は、前記第2の機器に設定された第2の設定情報と異なる設定情報、が設定された前記第1の機器であることを含む、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記出力処理の実行に失敗した場合、前記実行情報は、該出力処理の実行に失敗した原因を示す原因情報を含み、
前記決定部は、前記第1の機器に設定された前記第1の設定情報と、前記原因情報とに基づいて、前記第2の機器に設定する前記設定情報を決定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定部は、前記第1の実行情報を送信した機器が複数ある場合、前記第1の実行情報を送信した複数の機器から、所定の条件に基づいて前記第1の機器を特定し、特定した該第1の機器に設定された前記第1の設定情報のうち、前記第2の機器に設定する設定情報を決定する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記所定の条件は、前記情報受信部で受信した前記第2の機器に設定された第2の設定情報のうち、前記出力処理の実行に失敗した原因を示す原因情報に係る前記第2の設定情報と異なる設定情報、が設定された前記第1の機器であることを含む、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記決定部は、前記所定の条件に基づいて特定されたことがない前記第1の機器から、前記第2の機器に設定する1の第1の機器を特定し、特定された1の前記第1の機器に設定された前記第1の設定情報を、前記第2の機器に設定する設定情報に決定する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記機器設定部は、前記決定した設定情報のうち、ユーザにより選択された設定情報を、前記第2の機器に設定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記機器設定部は、ユーザによる実行指示を受け付けたことに応じて、前記決定した設定情報を前記第2の機器に設定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記決定部が決定した前記設定情報を前記第2の機器に設定した後に、
前記要求送信部が、前記第2の機器に前記実行要求を再送信し、
前記情報受信部が、再送信した前記実行要求に基づく前記出力処理の実行情報を前記第2の機器から受信し、
再送信した前記実行要求に基づく前記出力処理の実行情報が、前記出力処理の実行に失敗したことを示していた場合、前記決定部が、前記第1の機器の前記第1の設定情報に基づいて、前記出力処理の実行に再び失敗した前記第2の機器に設定する前記設定情報を決定し、
前記決定部が決定した前記設定情報を、前記出力処理の実行に再び失敗した前記第2の機器に設定する、リトライ処理を所定の回数実行する、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記複数の機器による、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行履歴を記憶部に記憶して管理する実行履歴管理部を有する、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記決定部は、前記出力処理の実行履歴に基づいて、前記出力処理の実行に再び失敗した前記第2の機器に設定する前記設定情報を決定する、請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記出力処理は、前記複数の機器が所定の配信先に電子ファイルを配信する配信処理であり、
前記情報処理装置は、前記複数の機器が前記所定の配信先に前記電子ファイルを配信できるかを確認する配信テストを実行する、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記情報処理装置、又は前記情報処理装置と通信可能な他の情報処理装置に、前記電子ファイル、前記所定の配信先、又は前記配信テストのリトライ回数を設定するUI画面を提供する受付部を有する、請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
複数の機器と、前記複数の機器と通信可能な情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求、を前記複数の機器に送信する要求送信部と、
前記複数の機器から送信された前記出力処理の実行情報であって、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、受信する情報受信部と、
前記出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器、に設定された、前記出力処理の実行に関する第1の設定情報、のうち、前記出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器、に設定する設定情報、を決定する決定部と、
前記決定部が決定した設定情報を前記第2の機器に設定する機器設定部と、
を有し、
前記複数の機器は、
前記情報処理装置から送信される前記実行要求に基づいて、前記出力処理を実行する処理実行部と、
前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、前記情報処理装置に送信する情報送信部と、
を有する、情報処理システム。
【請求項18】
複数の機器と通信可能な情報処理装置が、
所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求、を前記複数の機器に送信する処理と、
前記複数の機器から送信された前記出力処理の実行情報であって、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、受信する処理と、
前記出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器、に設定された、前記出力処理の実行に関する第1の設定情報、のうち、前記出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器、に設定する設定情報、を決定する決定処理と、
前記決定処理で決定した設定情報を前記第2の機器に設定する処理と、
を実行する、情報処理方法。
【請求項19】
請求項18に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信ネットワークを介して通信可能な複数の機器を管理する機器管理装置がある。また、複数の機器のパラメータ設定を一括して行い、設定に失敗した機器がある場合、設定に成功した機器から取得したパラメータの設定情報に基づいて、設定に失敗した機器のパラメータを再設定する機器管理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に開示された技術により、設定に失敗した機器に、関連設定情報を再設定することができる。しかし、所定のデータを出力する出力処理、例えば、スキャン配信処理。又は印刷処理の場合、出力処理で失敗したとき、出力処理を成功させるために変更(更新)しなければならない設定情報は、出力処理の失敗に関するエラーの内容によって異なる。また、エラーの内容も複数の機器ぞれぞれで異なることもあるため、ユーザは出力処理に失敗した機器を1台ずつ確認して、変更(更新)が必要な設定情報を設定しなければならないという手間があった。
【0004】
そこで本発明の一実施形態は、出力処理に成功した機器の設定情報のうち、出力処理に失敗した機器に設定する設定情報を決定し、決定した設定情報を失敗した機器に設定することで、ユーザの設定の手間を軽減する。
【0005】
このように、本発明の一実施形態は、複数の機器と通信可能な情報処理装置が、複数の機器のうち出力処理に失敗した機器に、出力処理の実行に係る設定情報を設定することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、一実施形態に係る情報処理装置は、複数の機器と通信可能な情報処理装置であって、所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求、を前記複数の機器に送信する要求送信部と、前記複数の機器から送信された前記出力処理の実行情報であって、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、受信する情報受信部と、前記出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器、に設定された、前記出力処理の実行に関する第1の設定情報、のうち、前記出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器、に設定する設定情報、を決定する決定部と、前記決定部が決定した設定情報を前記第2の機器に設定する機器設定部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、複数の機器と通信可能な情報処理装置が、複数の機器のうち出力処理に失敗した機器に、出力処理の実行に係る設定情報を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】第1の実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の別の一例を示す図である。
図3】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
図4】一実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。
図5】第1の実施形態に係る情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。
図6】第1の実施形態に係る情報処理システムの機能構成の別の一例を示す図である。
図7】第1の実施形態に係る情報処理システムの処理の例を示すフローチャートである。
図8】第1の実施形態に係る処理のイメージを示す図(1)である。
図9】第1の実施形態に係る処理のイメージを示す図(2)である。
図10】第1の実施形態に係る処理のイメージを示す図(3)である。
図11】第1の実施形態に係る設定画面のイメージを示す図(1)である。
図12】第1の実施形態に係る設定画面のイメージを示す図(2)である。
図13】第1の実施形態に係る設定画面のイメージを示す図(3)である。
図14】第1の実施形態に係る確認画面のイメージを示す図である。
図15】第1の実施形態に係る設定情報の反映処理の例を示すフローチャートである。
図16】第1の実施形態に係る機器の設定情報の一例を示す図である。
図17】第2の実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図である。
図18】第2の実施形態に係る情報処理システムの機能構成の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態(本実施形態)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、一実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。図1の例では、情報処理システム1は、インターネット、及びLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNに接続された、複数の機器10a、10b、10c、10d、・・・、情報処理装置100、クライアント装置20、及びデータベース30等を含む。なお、以下の説明において、複数の機器10a、10b、10c、10d、・・・のうち、任意の機器を示す場合、「機器10」を用いる。
【0010】
機器10は、機器10に設定された設定情報を用いて所定のデータを出力する出力処理を実行する機器の一例である。具体的な一例として、機器10は、機器10に設定された設定情報を用いて、配信先40に電子ファイルを配信する機能を有する画像形成装置である。
【0011】
ただし、これは一例であり、機器10は、機器に設定された設定情報を用いて出力処理を実行する装置であれば、画像形成装置に限られない。例えば、機器10は、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、又は医療機器等であってもよい。また、機器10は、例えば、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPC、又はデスクトップPC等であってもよい。
【0012】
ここでは、一例として、機器10が、スキャン機能、コピー機能、印刷機能、及びFAX機能等を一つの筐体に搭載したMFP(Multifunction Peripheral)等の画像形成装置であるものとして以下の説明を行う。また、機器10は、予め設定されたワークフローに従って、所定の電子ファイルを配信先40に配信する配信機能を有しているものとする。
【0013】
情報処理装置100は、例えば、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数のコンピュータを含むシステムである。情報処理装置100は、通信ネットワークNを介して複数の機器10と通信可能であり、複数の機器10が、各機器10に設定された設定情報を用いて、出力処理を実行可能であるか否かを確認するテストを制御する。具体的な一例として、情報処理装置100は、複数の機器10が、各機器10に設定された設定情報を用いて、所定の電子ファイルを配信先40に配信可能であるかを確認する配信テストを実行する。
【0014】
また、情報処理装置100は、出力処理の実行に成功した機器10(以下、第1の機器と呼ぶ)の設定情報に基づいて、出力処理の実行に失敗した機器10(以下、第2機器と呼ぶ)の設定情報を決定する。さらに、情報処理装置100は、決定した設定情報を第2の機器に設定し、第2の機器が、設定された設定情報を用いて、出力処理を実行可能であるか否かを確認する再テストを制御する。
【0015】
このように、本実施形態に係る情報処理装置100は、設定された設定情報を用いて出力処理の実行に失敗した第2の機器に対して、出力処理の実行に成功した第1の機器の設定を反映させて再テストすることができる。従って、本実施形態によれば、複数の機器10に、処理の実行に係る設定情報を設定することが容易になる。
【0016】
クライアント装置20は、管理者101等が利用する、例えば、PC、タブレット端末、又はスマートフォン等のコンピュータである。管理者101等は、一例として、クライアント装置20を用いて、情報処理装置100にログインし、情報処理装置100が提供するサービスを利用することができる。
【0017】
データベース30は、情報処理装置100が制御するテストの実行履歴等を記憶するデータベースである。データベース30は、情報処理装置100からアクセス可能な様々な記憶部によって実現されるものであってよい。例えば、データベース30は、情報処理装置100が有していてもよいし、情報処理装置100の外部の他の情報処理装置が有していてもよい。また、情報処理装置100は、例えば、システム外のクラウドストレージ等にデータベース30を記憶してもよい。
【0018】
配信先40は、機器10が、予め設定されたワークフローに従って、所定の電子ファイルを配信する配信先である。配信先40は、例えば、メールアドレスの宛先であってもよいし、フォルダであってもよい。また、配信先40は、各種の情報処理装置、又は電子機器であってもよいし、各種のクラウドサービスであってもよい。
【0019】
図2は、第1の実施形態に係る情報処理システムの構成の別の一例を示す図である。図2の例では、情報処理装置100は、管理者101等が利用する、例えば、PC、タブレット端末、又はスマートフォン等のコンピュータである。この場合、情報処理システム1は、クライアント装置20を有していなくてもよい。
【0020】
なお、複数の機器10は、図2に示すように、複数のグループ201、201にグループ分けされていてもよい。例えば、ユーザ、又はテナント(契約者)ごとにグループ分けしておけば、情報処理装置100は、機器10が配信テストに失敗したときに、同じグループ内で配信テストに成功した機器10の設定情報を優先的に利用することが容易になる。
【0021】
なお、図1、2に示した、情報処理システム1のシステム構成は一例である。例えば、機器10が、機器に設定された設定情報を用いて実行する処理は、配信処理に限られず、印刷処理等の画像形成処理であってもよい。この場合、配信先40は不要である。また、情報処理装置100は、情報処理装置100が制御するテストの実行履歴等を、情報処理装置100が備える記憶部等に記憶してもよい。この場合、情報処理装置100の外部にデータベース30は不要である。さらに、図1に示した情報処理装置100の機能は、例えば、複数の機器10のうち、いずれかの機器10が実行してもよい。この場合、当該機能を備えた機器10が、情報処理装置100になる。
【0022】
<ハードウェア構成>
情報処理装置100、及びクライアント装置20は、例えば、図3に示すようなコンピュータ300のハードウェア構成を有している。或いは、情報処理装置100は、複数のコンピュータ300によって構成される。
【0023】
(コンピュータのハードウェア構成)
図3は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ300は、例えば、図3に示されるように、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HD(Hard Disk)304、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ305、ディスプレイ306、外部機器接続I/F(Interface)307、ネットワークI/F308、キーボード309、ポインティングデバイス310、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ312、メディアI/F314、及びバスライン315等を備えている。
【0024】
これらのうち、CPU301は、コンピュータ300全体の動作を制御する。ROM302は、例えば、起動用ファイル等のコンピュータ300の起動に用いられるプログラム、及びデータ等を記憶する。RAM303は、例えば、CPU301のワークエリア等として使用される。HD304は、例えば、OS(Operating System)、アプリケーション、デバイスドライバ等のプログラムや、各種データを記憶する。HDDコントローラ305は、例えば、CPU301の制御に従ってHD304に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0025】
ディスプレイ306は、例えば、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。なお、ディスプレイ306は、コンピュータ300の外部に設けられていても良い。外部機器接続I/F307は、コンピュータ300に、外部装置を接続するためのインタフェースである。ネットワークI/F308は、例えば、通信ネットワークN等を利用してデータ通信をするためのインタフェースである。
【0026】
キーボード309は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス310は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行なう入力手段の一種である。なお、キーボード309、及びポインティングデバイス310は、コンピュータ300の外部に設けられていても良い。
【0027】
DVD-RWドライブ312は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW311に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RW311は、DVD-RWに限らず、他の着脱可能な記録媒体であっても良い。メディアI/F314は、フラッシュメモリ等のメディア213に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。バスライン315は、上記の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス及び各種の制御信号等を含む。
【0028】
なお、図3に示すコンピュータ300の構成は一例である。コンピュータ300は、例えば、CPU301、ROM302、RAM303、ネットワークI/F308、及びバスライン315等を有していれば、他は任意の構成であって良い。
【0029】
(画像形成装置のハードウェア構成)
ここでは、機器10の一例である画像形成装置400のハードウェア構成について説明する。
【0030】
図4は、一実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。画像形成装置400は、例えば、図4に示されるように、コントローラ410、近距離通信回路420、エンジン制御部430、操作パネル440、及びネットワークI/F450等を備えている。
【0031】
これらのうち、コントローラ410は、コンピュータの主要部であるCPU401、システムメモリ(MEM-P)402、ノースブリッジ(NB)403、サウスブリッジ(SB)404、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)405、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)406、HDDコントローラ407、及び、記憶部であるHD408等を有し、NB403とASIC405との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス411で接続した構成となっている。
【0032】
これらのうち、CPU401は、画像形成装置400の全体制御を行なう制御部である。NB403は、CPU401と、MEM-P402、SB404、及びAGPバス411とを接続するためのブリッジであり、MEM-P402に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0033】
MEM-P402は、コントローラ410の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM402a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM402bとからなる。なお、RAM402bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。また、ROM402aは、起動用ファイル121を記憶する起動用の記憶領域の一例である。
【0034】
SB404は、NB403とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC405は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス411、PCIバス412、HDDコントローラ407、及びMEM-C406をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC405は、PCIターゲット及びAGPマスタ、ASIC405の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C406を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転などを行なう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部431及びプリンタ部432との間でPCIバス412を介したデータ転送を行なうPCIユニットとからなる。なお、ASIC405には、USBのインタフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインタフェースを接続するようにしても良い。
【0035】
MEM-C406は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD408は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行なうためのストレージである。なお、HD408は、例えば、OS、アプリケーション、デバイスドライバ等のプログラムや、各種データを記憶しても良い。HDDコントローラ407は、CPU401の制御に従ってHD408に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス411は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P402に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0036】
近距離通信回路420は、近距離通信回路用のアンテナ420a等を用いて、各種の近距離無線通信を行なう。エンジン制御部430は、例えば、スキャナ部431及びプリンタ部432等によって構成されている。スキャナ部431は、原稿等を読み取る読取装置である。プリンタ部432は、印刷データを印刷媒体に印刷する印刷装置である。スキャナ部431又はプリンタ部432には、例えば、誤差拡散やガンマ変換等の画像処理部分が含まれている。
【0037】
操作パネル440は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部440a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作ボタン440bを備えている。コントローラ410は、画像形成装置400全体の制御を行ない、例えば、描画、通信、操作パネル440からの入力等を制御する。
【0038】
なお、画像形成装置400は、例えば、操作パネル440のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、及びファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。例えば、ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0039】
ネットワークI/F450は、通信ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインタフェースである。近距離通信回路420、及びネットワークI/F450は、例えば、PCIバス412を介して、ASIC405に電気的に接続されている。
【0040】
なお、図4に示した画像形成装置400のハードウェア構成は、機器10のハードウェア構成の一例である。機器10は、例えば、CPU401、ROM402a、RAM402b、及びネットワークI/F308等を有していれば、他の構成は様々な構成であってよい。
【0041】
<機能構成>
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システム1の機能構成について説明する。図5は、第1の実施形態に係る情報処理の機能構成の一例を示している。この図は、例えば、図1に示すようなシステム構成を有する情報処理システム1の機能構成の例を示している。
【0042】
(情報処理装置の機能構成)
情報処理装置100は、例えば、HD304等の記憶媒体に記憶した所定のプログラムをCPU301が実行することにより、通信部501、要求送信部502、情報受信部503、決定部504、機器設定部505、実行履歴管理部506、受付部508、及び機器管理部509等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0043】
また、情報処理装置100は、例えば、CPU301が実行するプログラム、HD304、及びHDDコントローラ305等によって実現される記憶部507を有している。
【0044】
通信部501は、例えば、ネットワークI/F308等を用いて、情報処理装置100を通信ネットワークNに接続し、他の装置と通信する通信処理を実行する。
【0045】
要求送信部502は、所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求を複数の機器10に送信する要求送信処理を実行する。例えば、要求送信部502は、図1の機器10a、10b、10c、10d、・・・に、各機器10に設定された設定情報を用いて、配信先に電子ファイルを配信する配信処理の実行を要求する要求情報を送信する。
【0046】
情報受信部503は、複数の機器10から送信された出力処理の実行情報であって、要求送信部502が送信した実行要求に基づく出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す実行情報を受信する情報受信処理を実行する。例えば、情報受信部503は、要求送信部502が送信した実行要求に応じて、配信処理を実行した機器10a、10b、10c、10d、・・・から、配信処理の実行に成功したか失敗したかを示す実行結果を含む実行情報を受信する。
【0047】
好ましくは、複数の機器10のうち、出力処理の実行に成功した第1の機器が送信する実行情報には、第1の機器の設定情報が含まれる。なお、第1の機器は、実行情報とは別に、第1の機器の機器情報を情報処理装置100に送信してもよい。
【0048】
好ましくは、情報受信部503は、複数の機器10から、各機器10に設定された設定情報を所定のタイミングで受信する。この所定のタイミングは、例えば、配信テストの設定(実行情報)を受信するタイミング、予め設定された時間になったタイミング、又は機器10に設定された設定情報が変更されたタイミング等を含む。
【0049】
決定部504は、出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器に設定された出力処理の実行に関する第1の設定情報のうち、出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器に設定する設定情報を決定する。
【0050】
好ましくは、出力処理の実行に失敗した第2の機器が送信する実行情報には、第2の機器の設定情報が含まれる。これにより、決定部504は、例えば、第1の機器の設定情報と第2の機器の設定情報とを比較して、第2の機器の設定情報を決定することが容易になる。なお、第2の機器は、実行情報とは別に、第2の機器の設定情報を情報処理装置100に送信してもよい。
【0051】
好ましくは、配信処理の実行に失敗した第2の機器が送信する実行情報には、出力処理の実行に失敗した原因を示す原因情報が含まれる。これにより、決定部504は、第1の機器の設定情報と、原因情報とを用いて、第2の機器の設定情報を決定することが、さらに容易になる。なお、第2の機器は、実行情報とは別に、出力処理の実行に失敗した原因を示す原因情報を送信してもよい。また、決定部504は、第1の機器の設定情報と、第2の機器の設定情報と、原因情報と、を用いて、第2の機器の設定情報を決定してもよい。
【0052】
好ましくは、決定部504は、処理に成功した第1の機器が複数ある場合、確からしさの観点から、複数の第1の機器の設定情報のうち、共通している設定情報を、処理に失敗した第2の機器に設定する設定情報に決定してもよい。
【0053】
機器設定部505は、決定部504が決定した設定情報を第2の機器に設定する機器設定処理を実行する。例えば、機器設定部505は、決定部504が決定した設定情報の設定を要求する設定要求を、第2の機器に送信する。
【0054】
実行履歴管理部506は、要求送信部502が送信した実行要求に基づく、複数の機器10による出力処理の実行履歴を記憶部に記憶して管理する実行履歴管理処理を実行する。例えば、実行履歴管理部506は、複数の機器10から受信した、出力処理の実行結果、第1の機器の機器情報、第2の機器の機器情報、又は第2の機器から受信した原因情報等を、データベース30等の記憶部に時系列に記憶して管理する。また、実行履歴管理部506は、機器設定部505が設定した第2の機器の設定情報等も、データベース30等の記憶部に時系列に記憶して管理する。
【0055】
記憶部507は、例えば、配信処理のワークフロー、複数の機器10の情報、管理者101等の情報等を含む様々な情報(又はデータ)を記憶する。
【0056】
受付部508は、情報処理装置100が提供するサービスを利用するためのUI、又はAPI(Application Programming Interface)等を提供し、例えば、複数の機器10が実行する出力処理の設定等を受け付ける。また、受付部508は、複数の機器10が、各機器10に設定された設定情報を用いて、出力処理を実行可能であるか否かを確認するテストの開始要求等を受け付ける。
【0057】
機器管理部509は、複数の機器10のそれぞれの機器に関する情報を、例えば、記憶部507、又はデータベース30等に記憶して管理する。機器に関する情報には、例えば、機器が所属するグループの情報、機種、又はソフトウェアのバージョン等の情報が含まれる。機器管理部509によって、複数の機器10のそれぞれの設定情報を管理していてもよい。その場合、第1の機器と第2の機器の設定情報は、予め情報処理装置100の機器管理部509で管理されていることになるため、情報受信部503は、第1の機器の設定情報と、第2の機器の設定情報が含まれない実行情報を受信する。
【0058】
(機器の機能構成)
ここでは、機器10が、図4に示すようなハードウェア構成を有する画像形成装置であるものとして、以下の説明を行う。
【0059】
機器10は、例えば、HD408等の記憶媒体に記憶した所定のプログラムをCPU401が実行することにより、通信部511、処理実行部512、情報送信部513、及び設定管理部514等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0060】
また、機器10は、例えば、CPU401が実行するプログラム、HD408、及びHDDコントローラ407等によって実現される記憶部515を有している。
【0061】
通信部511は、例えば、ネットワークI/F450等を用いて、機器10を通信ネットワークNに接続し、情報処理装置100等の他の装置と通信する通信処理を実行する。
【0062】
処理実行部512は、情報処理装置100から受信した実行要求に基づく出力処理の実行を制御する。例えば、処理実行部512は、情報処理装置100から受信した配信テストの実行要求に応じて、配信先40に電子ファイルを配信する配信処理を制御する。また、機器10が画像形成装置である場合、処理実行部512は、例えば、印刷、スキャン、コピー、又はファクス送受信等の画像形成処理の制御も行う。
【0063】
情報送信部513は、処理実行部512が、情報処理装置100から受信した実行要求に基づく出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す、出力処理の実行情報を、通信部511を介して情報処理装置100に送信する情報送信処理を実行する。情報送信部513が送信する処理の実行情報には、例えば、機器10の設定情報が含まれる。好ましくは、機器10が出力処理の実行に失敗した場合、情報送信部513が送信する処理の実行情報には、出力処理の実行に失敗した原因を示す原因情報が含まれる。
【0064】
設定管理部514は、機器10の設定情報を記憶部515等に記憶して管理する設定管理処理を実行する。例えば、設定管理部514は、情報処理装置100から受信した設定情報の設定要求に応じて、記憶部515等に記憶した機器10の設定情報を更新する。
【0065】
記憶部515は、機器10の設定情報、処理対象となる電子ファイル、及びワークフロー等を含む様々な情報、データ、又はプログラム等を記憶する
(クライアント装置の機能構成)
ここでは、クライアント装置20が、図3に示すようなハードウェア構成を有するコンピュータ300であるものとして、以下の説明を行う。
【0066】
クライアント装置20は、例えば、HD304等の記憶媒体に記憶した所定のプログラムをCPU301が実行することにより、通信部521、表示制御部522、及び操作受付部523等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0067】
通信部511は、例えば、ネットワークI/F450等を用いて、機器10を通信ネットワークNに接続し、情報処理装置100等の他の装置と通信する通信処理を実行する。
【0068】
表示制御部522は、例えば、情報処理装置100が提供するサービスを利用するためのUI画面等を、ディスプレイ306等の表示部に表示する表示制御処理を実行する。
【0069】
操作受付部523は、例えば、表示制御部522が表示するUI画面に対する管理者101等による入力操作を受け付ける操作受付処理を実行する。
【0070】
なお、表示制御部522、及び操作受付部は、一例として、クライアント装置20が備えるウェブブラウザによって実現される。別の一例として、表示制御部522、及び操作受付部は、情報処理システム1に対応するアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を、CPU301が実行することにより実現される。
【0071】
図6は、第1の実施形態に係る情報処理の機能構成の別の一例を示している。この図は、例えば、図2に示すようなシステム構成を有する情報処理システム1の機能構成の例を示している。
【0072】
(情報処理装置の機能構成)
図6の例では、情報処理装置100は、図5で説明した情報処理装置100が有する各機能構成に加えて、表示制御部601、及び操作受付部602を有している。
【0073】
表示制御部601は、例えば、CPU301が実行するプログラム等によって実現され、情報処理装置100が提供するサービスを利用するためのUI画面等を、ディスプレイ306等の表示部に表示する表示制御処理を実行する。
【0074】
操作受付部602は、例えば、CPU301が実行するプログラム等によって実現され、例えば、表示制御部522が表示するUI画面に対する管理者101等による入力操作を受け付ける操作受付処理を実行する。
【0075】
<処理の流れ>
続いて、第1の実施形態に係る情報処理方法の処理の流れについて説明する。
【0076】
(情報処理システムの処理)
図7は、第1の実施形態に係る情報処理システムの処理の例を示すフローチャートである。ここでは、一例として、情報処理システム1が、図1に示すようなシステム構成と、図5に示すような機能構成を有しているものとして、以下の説明を行う。
【0077】
ステップS701において、情報処理装置100の受付部508は、配信テストの設定を受け付ける。例えば、受付部508は、図8に示すように、クライアント装置20が送信する配信テストの開始要求801を受信する。この開始要求801には、例えば、配信テストの対象となる対象機器の設定、ワークフローの指定、リトライ回数の設定、及び配信テストで配信する電子ファイル等が含まれる。
【0078】
ステップS702において、情報処理装置100の要求送信部502は、受付部508が受け付けた配信テストの設定に基づいて、複数の機器10に配信テストの実行要求を送信する。例えば、要求送信部502は、図8に示すように、配信テストの対象となる機器10a、10b、10c、10dに対して、配信テストの実行要求802を送信する。この配信テストの実行要求802には、例えば、配信テストで用いるワークフローの指定、リトライ回数の設定、及び配信テストで配信する電子ファイル等が含まれる。なお、配信テストの実行要求802は、出力処理の実行を要求する実行要求の一例である。
【0079】
ステップS703において、配信テストの実行要求を受信した機器10は、配信テストを実行する。例えば、図8に示すように、配信テストの実行要求802を受信した機器10a、10b、10c、10dは、各機器10に設定された設定情報A~Dを用いて、配信先40に電子ファイルを配信する配信処理803a~803dを実行する。
【0080】
ステップS704において、情報処理装置100の情報受信部503は、要求送信部502が配信テストの実行要求を送信した複数の機器10から、実行要求に基づく配信処理の実行に成功したか失敗したかを示す配信処理の実行情報を受信する。
【0081】
例えば、図9に示すように、機器10a、10bは、配信テストに成功(配信処理の実行に成功)し、機器10c、10dは、配信テストに失敗(配信処理の実行に失敗)したものとする。この場合、機器10aは、配信処理の実行に成功したことを示す実行結果と、機器10aの設定情報である設定情報Aとを含む配信処理の実行情報901aを、情報処理装置100に送信する。同様に、機器10bは、配信処理の実行に成功したことを示す実行結果と、機器10bの設定情報である設定情報Bとを含む配信処理の実行情報901bを、情報処理装置100に送信する。
【0082】
また、機器10cは、例えば、配信処理の実行に失敗したことを示す実行結果と、機器10cの設定情報である設定情報Cとを含む配信処理の実行情報901cを、情報処理装置100に送信する。同様に、機器10dは、例えば、配信処理の実行に失敗したことを示す実行結果と、機器10dの設定情報である設定情報Dとを含む配信処理の実行情報901dを、情報処理装置100に送信する。
【0083】
情報受信部503は、例えば、機器10a、10b、10c、10dが送信した配信処理の実行情報901a、901b、901c、901dを受信する。なお、情報処理装置100の実行履歴管理部506は、情報受信部503が受信した、実行情報901a、901b、901c、901dに含まれる各機器10の実行結果、及び各機器の機器情報等を含む配信処理の実行履歴902を、データベース30等に記憶する。
【0084】
ステップS705において、情報処理装置100の決定部504は、要求送信部502が、配信テストの実行要求802を送信した複数の機器10のうち、配信処理の実行に失敗した機器10(第2の機器)があるか否かを判断する。配信処理の実行に失敗した第2の機器がある場合、決定部504は、処理をステップS706に移行させる。一方、配信処理の実行に失敗した第2の機器がない場合、情報処理装置100は、図7の処理を終了する。
【0085】
ステップS706に移行すると、決定部504は、要求送信部502が、配信テストの実行要求802を送信した複数の機器10のうち、配信処理の実行に成功した機器10(第1の機器)があるか否かを判断する。配信処理の実行に失敗した第1の機器がある場合、決定部504は、処理をステップS707に移行させる。一方、配信処理の実行に成功した第1の機器がない場合、情報処理装置100は、図7の処理を終了する。
【0086】
ステップS707に移行すると、決定部504は、リトライ回数の条件に達したかを判断する。リトライ回数の上限に達していない場合、決定部504は、処理をステップS708に移行させる。一方、リトライ回数の上限に達した場合、情報処理装置100は、図7の処理を終了する。
【0087】
ステップS708に移行すると、情報処理装置100は、配信処理の実行に成功した第1の機器の設定情報を、配信処理の実行に失敗した第2の機器の設定情報に反映する設定情報の反映処理を実行し、処理をステップS702に戻す。
【0088】
例えば、情報処理装置100の決定部504は、配信処理の実行に成功した第1の機器の設定情報に基づいて、配信処理の実行に失敗した第2の機器の設定情報を決定する。また、機器設定部505は、決定部504が決定した第2の機器の設定情報を第2の機器に設定する。
【0089】
一例として、決定部504、及び機器設定部505は、第1の機器の設定情報のうち、配信処理の実行に係る設定情報(例えば、ネットワーク設定、及び認証情報等)を、第2の機器に設定してもよい。例えば、図10において、決定部504は、配信テストに成功した機器10aの設定情報から、配信処理の実行に係る設定情報を抽出して、抽出した設定情報を、配信テストに失敗した機器10cに設定する設定情報1001cとしてもよい。なお、決定部504は、例えば、機器10cが配信テストのリトライで再び配信テストに失敗した場合、配信テストに成功した別の機器10bの設定情報から、配信処理の実行に係る設定情報を抽出して、抽出した設定情報を、機器10cに設定する設定情報としてもよい。
【0090】
別の一例として、決定部504は、配信処理の実行に成功した第1の機器の設定情報と、配信処理に失敗した第2の機器の設定情報とに基づいて、第2の機器に設定する設定情報を決定してもよい。例えば、図10において、決定部504は、配信テストに成功した機器10aの設定情報と、配信テストに失敗した機器10cの設定情報との差分を抽出し、抽出した差分を、機器10cに設定する設定情報1001cとしてもよい。同様に、決定部504は、配信テストに成功した機器10aの設定情報と、配信テストに失敗した機器10dの設定情報との差分を抽出し、抽出した差分を、機器10dに設定する設定情報1001dとしてもよい。
【0091】
別の一例として、決定部504は、配信処理の実行に成功した第1の機器の設定情報と、第2の機器が配信処理の実行に失敗した原因を示す原因情報とに基づいて、第2の機器に設定する設定情報を決定してもよい。例えば、図8において、決定部504は、配信テストに成功した機器10aの設定情報から、機器10cが配信テストに失敗した原因に対応する設定情報を抽出して、機器10cに設定する設定情報1001cとしてもよい。例えば、第2の機器が配信処理の実行に失敗した原因が認証エラーである場合、決定部504は、第1の機器の設定情報から、認証情報、及び認証設定情報等を抽出して、第2の機器に設定する設定情報1001cとしてもよい。同様に、決定部504は、配信テストに成功した機器10aの設定情報から、機器10dが配信テストに失敗した原因に対応する設定情報を抽出して、機器10dに設定する設定情報1001dとしてもよい。なお、設定情報の反映処理の具体的な処理の例については後述する。
【0092】
図7の処理により、情報処理装置100は、複数の機器10に配信処理を実行させ、配信テストの実行に失敗した第2の機器に、配信処理の実行に成功した第1の機器の設定情報を反映する設定情報の反映処理を、所定のリトライ回数まで実行することができる。配信処理の実行に成功した第1の機器の設定情報を、配信処理の実行に失敗した第1の機器に設定して、一度失敗しても、リトライ処理により、他の第1の機器の設定情報を用いて、設定をリトライすることで、処理が成功する確率を高めることができる。
【0093】
(設定画面の例)
図11~13は、第1の実施形態に係る設定画面のイメージを示す図である。例えば、図5に示すような機能構成において、クライアント装置20の表示制御部522は、ディスプレイ306等の表示部に、図11に示すようなワークフローの設定画面1100を表示することができる。このワークフローの設定画面1100は、例えば、情報処理装置100の受付部508が作成してクライアント装置20に表示させてもよいし、クライアント装置20が実行する、情報処理システム1に対応するアプリが作成してもよい。
【0094】
ワークフローの設定画面1100には、例えば、ワークフローの選択欄1101、実行ボタン1102、新規追加ボタン1103、及び編集ボタン1104等が表示される。
【0095】
管理者101等は、例えば、ワークフローの選択欄1101からワークフローを選択し、編集ボタン1104を選択することにより、図12に示すようなワークフローの編集画面1200を表示することができる。なお、管理者101等は、ワークフローの設定画面1100において、新規追加ボタン1103を選択することにより、ワークフローの編集画面1200を表示してもよい。
【0096】
ワークフローの編集画面1200には、例えば、ワークフローの表示欄1201と、ワークフローの編集欄1202とが表示される。ワークフローの表示欄1201には、1つ以上の処理1204と、1つ以上の処理1204の処理順序とが定義されたワークフロー1203が表示されている。図12の例では、ワークフロー1203には、処理対象となる電子ファイルに対してpdf変換とOCR処理とを実行した後にフォルダに配信する処理と、当該電子ファイルに対して、文書情報置換処理を実行した後にメール配信する処理とが定義されている。管理者101等は、ワークフローの編集欄1202を用いて、ワークフローの表示欄1201に表示されたワークフロー1203を編集することができる。
【0097】
なお、本実施形態では、例えば、ワークフローの編集画面1200等で予め定義された配信処理のワークフローを、複数の機器10が、記憶部515等に予め記憶しているものとする。また、複数の機器10は、記憶部515等に記憶した配信処理のワークフローに基づいて、配信先40への配信処理を実行するものとする。
【0098】
管理者101等は、例えば、図11のワークフローの選択欄1101からワークフローを選択し、実行ボタン1102を選択することにより、例えば、図13に示すような実行画面1300を表示することができる。実行画面1300には、例えば、ファイルの選択欄1301、機器10の選択欄1302、及び機器反映機能の設定欄1303等が表示される。
【0099】
管理者101等は、ファイルの選択欄1301において、配信テストで配信する電子ファイルを選択することができる。また、管理者101等は、機器10の選択欄1302において、配信テストを行う機器10を選択することができる。さらに、管理者101等は、機器反映機能の設定欄1303等において、機器反映機能を有効にするか否か、及び機器反映機能のリトライ回数の上限等を設定することができる。
【0100】
なお、機器反映機能を有効にした場合、情報処理装置100は、例えば、複数の機器10に配信テストを実行させて、配信テストに成功した第1の機器の設定情報を、配信テストに失敗した第2の機器に反映する処理を実行する。一方、機器反映機能を無効にした場合、情報処理装置100は、例えば、複数の機器10に配信テストを実行させる制御のみを行う。
【0101】
管理者101等は、クライアント装置20が表示する実行画面1300において、「開始」ボタン1304を選択することにより、例えば、図8に示すように、配信テストの開始要求801を情報処理装置100に送信することができる。
【0102】
(確認画面の例)
図14は、第1の実施形態に係る確認画面のイメージを示す図である。例えば、図5に示すような機能構成において、クライアント装置20の表示制御部522は、ディスプレイ306等の表示部に、図14に示すような配信テスト結果の確認画面1400を表示することができる。この配信テスト結果の確認画面1400は、例えば、情報処理装置100の受付部508が作成してクライアント装置20に表示させてもよいし、クライアント装置20が実行する、情報処理システム1に対応するアプリが作成してもよい。
【0103】
配信テスト結果の確認画面1400には、例えば、配信テストを選択する選択欄1401、機器10ごとの配信テスト結果の一覧1402、及び選択した機器10の配信テスト結果の詳細1403等が表示される。
【0104】
配信テストを選択する選択欄1401は、実行要求の送信に成功した配信テストを選択する表示要素である。図14の例では、ドロップダウンメニューにより、実行要求の送信に成功した配信テストの一覧を表示し、任意の配信テストを選択できるようになっている。
【0105】
機器10ごとの配信テスト結果の一覧1402には、配信テストを選択する選択欄1401で選択された配信テストの結果が、機器10ごとに選択可能に表示される。機器10ごとの配信テスト結果の一覧1402には、項目として、Process Date、Device、Status、Execute workflow、及びTotal retries等の情報が含まれる。Process Dateは、配信テストを実行した日時を示す情報である。Deviceは、配信テストを実行した機器10の機器名等を示す情報である。Statusは、配信テストに成功したか、失敗したかを示す情報である。Execute workflowは、配信テストで実行したワークフローを示す情報である。Total retriesは、リトライ回数を示す情報である。
【0106】
選択した機器10の配信テスト結果の詳細1403には、機器10ごとの配信テスト結果の一覧1402で選択された機器10の配信テスト結果の詳細が表示される。図14の例では、選択した機器10の配信テスト結果の詳細1403には、deviceBの配信テスト結果の詳細が表示されている。選択した機器10の配信テスト結果の詳細1403には、項目として、Process Date、Status、description、Error message等の情報が含まれる。Process Dateは、配信テストを実行した日時を示す情報である。Statusは、各テスト内容の実行に成功したか、失敗したかを示す情報である。descriptionは、実行したテスト内容を示す情報である。Error messageは、実行した各テスト内容で発生したエラーの情報である。
【0107】
図14に示すような配信テスト結果の確認画面1400により、ワークフロー等の処理ごとに、機器10で当該処理が成功したかどうかを管理することができ、また、どのように設定が行われ、どのようにリトライされたかをユーザが確認することができる。これにより、リトライした結果、処理が成功せずに失敗に終わってしまっても、どの機器10の設定情報を使って失敗したかが確認できるため、その後ユーザが成功させるための設定情報に変更する際に、処理が失敗した原因を特定するのに役立てることができる。
【0108】
(設定情報の反映処理)
図15は、第1の実施形態に係る設定情報の反映処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図7のステップS708において、情報処理装置100が実行する設定情報の反映処理の一例を示している。
【0109】
ステップS1501において、情報処理装置100の決定部504は、配信テストに失敗した(配信処理の実行に失敗した)第2の機器の各々に対して、ステップS1502~S1507の処理を実行する。
【0110】
ステップS1502において、決定部504は、配信テストに成功した(配信処理の実行に成功した)第1の機器のうち、処理対象となる第2の機器に設定情報を反映したことがない機器を候補とする。
【0111】
ステップS1503において、決定部504は、候補が複数あるか否かを判断する。候補が複数ある場合、決定部504は、処理をステップS1504に移行させる。一方、候補が1つである場合、決定部504は、処理をステップS1507に移行させる。
【0112】
ステップS1504に移行すると、決定部504は、所定の条件に従って、候補を絞り込むフィルタリングを行う。例えば、決定部504は、複数の条件に優先順位を付けて、フィルタリングを行うごとに、条件を変えることにより候補を絞り込む。なお、複数の条件には、例えば、第2の機器から取得した原因情報、第1の機器と第2の機器の設定情報との比較結果、第1の機器と第2の機器が所属するグループ、IPアドレス、又は機種情報等を用いることができる。
【0113】
例えば、決定部504は、次のように優先順位が付けられた条件に従ってフィルタリングを行う。
(1)処理対象の第2の機器から原因情報を受信しており、かつ、その原因情報と関連する設定情報の項目が、処理対象の第2の機器と異なる第1の機器を候補とする。
(2)処理対象の第2の機器と設定情報を比較したときに、異なる設定情報を有する第1の機器を候補とする。
(3)情報処理システム1において、処理対象の第2の機器と同一のグループに所属する第1の機器を候補とする。
(4)処理の対象の第2の機器と同一IPアドレスを有する第1の機器を候補とする。
(5)処理の対象の第2の機器と同一機種の第1の機器を候補とする。
【0114】
このとき、決定部504は、優先順位の一番高い条件から順に、フィルタリングを行い、図15のステップS1504を通過するたびに、優先度が一つ下の条件でフィルタリングを行う。つまり、フィルタリング後に候補がある場合、決定部504は、処理をステップS1503に戻し、再度フィルタリングの処理に入る。その場合、直前のS1504のフィルタリングの条件で絞った候補から、さらに絞り込むためにフィルタリングを行うことになる。なお、これは一例であって、優先順位が異なっていてもよいし、異なる条件によるフィルタリングであってもよい。
【0115】
ステップS1505において、決定部504は、候補があるか(フィルタリング後に候補が残っているか)否かを判断する。候補がある場合、決定部504は、処理をステップS1503に戻す。一方、候補がない場合、決定部504は、処理をステップS1506に移行させる。
【0116】
ステップS1506に移行すると、決定部504は、フィルタリング前の候補の中から、最も早く配信テストを完了した第1の機器を候補とする。
【0117】
なお、ステップS1502~S1506の処理は、決定部504が、複数の第1の機器の中から、第2の機器に設定情報を反映する第1の機器を選択する処理の一例である。例えば、決定部504は、複数の機器10に予め優先順位を定めておき、複数の第1の機器の中から、当該優先順位が最も高い第1の機器を、第2の機器に設定情報を反映する第1の機器として選択してもよい。或いは、決定部504は、複数の第1の機器の中から、ランダムに、第2の機器に設定情報を反映する第1の機器を選択してもよい。
【0118】
ステップS1507に移行すると、決定部504は、候補とした第1の機器の設定情報から、処理対象となる第2の機器に設定する設定情報を決定する。
【0119】
図16は、第1の実施形態に係る機器の設定情報の一例を示す図である。この図は、例えば、配信テストに成功した第1の機器である機器Aの設定情報1610と、配信テストに失敗した第2の機器である機器Bの設定情報1620と、機器Cの設定情報1630の一例を示している。
【0120】
なお、図16は、機器A~Cの設定情報のうち、配信テストに関係する設定項目のみを図示している。また、配信テストに成功した機器Aと、配信テストに失敗した機器Bとの設定情報の違いは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)のパスワードの設定1621のみであるものとする。さらに、配信テストに成功した機器Aと、配信テストに失敗した機器Cとの設定情報の違いは、SSL/TLSの設定1631のみであるものとする。
【0121】
この場合、一例として、決定部504は、第1の機器である機器Aの設定情報1610を、第2の機器である機器B、機器Cに設定する設定情報としてもよい。これにより、配信テストに失敗した第2の機器に、配信テストに成功した第1の機器の設定情報を容易に反映することができる。
【0122】
別の一例として、決定部504は、機器Aの設定情報1610と、機器Bの設定情報1620と相違点である、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)のパスワードの設定1621に対応する機器Aの設定情報を、機器Bに設定する設定情報としてもよい。同様に、決定部504は、機器Aの設定情報1610と、機器Cの設定情報1630と相違点である、SSL/TLSの設定1631に対応する機器Aの設定情報を、機器Cに設定する設定情報としてもよい。
【0123】
別の一例として、決定部504は、機器Aの設定情報1610と、機器Bが配信処理の実行に失敗した原因を示す原因情報とに基づいて、第2の機器に設定する設定情報を決定してもよい。例えば、機器Bが配信処理の実行に失敗した原因が、SMTPのパスワードエラーである場合、決定部504は、機器Aの設定情報1610から、SMTPのパスワードを取得して、機器Bに設定する設定情報としてもよい。また、例えば、機器Cが配信処理の実行に失敗した原因が、SSL/TLSの設定エラーである場合、決定部504は、機器Aの設定情報1610から、SSL/TLSの設定を取得して、機器Cに設定する設定情報としてもよい。
【0124】
ここで、図15に戻り、フローチャートの説明を続ける。ステップS1508において、決定部504は、第2の機器の各々に対して、ステップS1502~S1507の処理を完了すると、処理をステップS1509に移行させる。
【0125】
ステップS1509に移行すると、情報処理装置100の機器設定部505は、配信テストに失敗した第2の機器の各々に、決定部504が決定した設定情報を設定する。
【0126】
このとき、機器設定部505は、「この設定情報を機器に設定しますが、よろしいですか?」というような確認の画面を表示し、ユーザが確認をして、指示すると、配信テストに失敗した第2の機器の各々に、設定情報を設定する構成であってもよい。
【0127】
また、機器設定部505は、決定部504が決定した設定情報のうちの設定項目を、選択可能にユーザに提示し、ユーザが選択した設定項目に基づいた設定情報を、配信テストに失敗した第2の機器に設定する構成であってもよい。
【0128】
図15の処理により、情報処理装置100は、配信テストに失敗した第2の機器に、配信テストに成功した第1の機器の設定情報を反映することができる。
【0129】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、複数の機器10が画像形成装置であるものとして説明を行った。ただし、これは一例であり、本実施形態に係る情報処理システム1は、様々な変形、及び応用が可能である。
【0130】
例えば、本実施形態は、図17に示すように、工場等の複数のロボットである機器1710a、1710b、1710c、1710d、・・・が、ログ情報を機器管理システム1701に配信する情報処理システム1700等にも適用することができる。
【0131】
(システム構成)
図17は、第2の実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図である。図17の例では、情報処理システム1700は、通信ネットワークNに接続された、複数の機器1710a、1710b、1710c、1710d、・・・、情報処理装置100、データベース30等を含む。なお、以下の説明において、複数の機器1710a、1710b、1710c、1710d、・・・のうち、任意の機器を示す場合、「機器1710」を用いる。
【0132】
機器1710は、コンピュータの構成を備え、機器1710に設定された設定情報を用いて出力処理を実行する装置の別の一例である。図17の例では、機器1710は、工場等に設けられたロボットである。ロボットである機器1710は、ロボットの動作に基づいて生成されたログ情報、又はロボット内に設けられた各センサのセンサ値等を機器管理システム1701等に配信する配信処理を実行する。
【0133】
情報処理装置100は、複数の機器1710が、各機器1710に設定された設定情報を用いて、ログ情報、又はセンサ値等を機器管理システム1701に配信する配信処理を実行可能であるか否かを確認する配信テストを制御する。なお、ログ情報、又はセンサ値等を機器管理システム1701に配信する配信処理は、出力処理の一例である。
【0134】
また、情報処理装置100は、出力処理の実行に成功した機器1710(以下、第1の機器と呼ぶ)の設定情報に基づいて、出力処理の実行に失敗した機器1710(以下、第2機器と呼ぶ)の設定情報を決定する。さらに、情報処理装置100は、決定した設定情報を第2の機器に設定し、第2の機器が、設定された設定情報を用いて、出力処理を実行可能であるか否かを確認する再テストを制御する。
【0135】
このように、第2の実施形態に係る情報処理装置100は、設定された設定情報を用いて配信処理の実行に失敗した第2の機器に対して、配信処理の実行に成功した第1の機器の設定を反映させて再テストすることができる。従って、第2の実施形態においても、複数の機器1710に、処理の実行に係る設定情報を設定することが容易になる。
【0136】
機器管理システム1701は、複数の機器1710が、ログ情報を配信する配信先の一例である。機器管理システム1701は、例えば、情報処理システム1700の外部のシステムであり、複数の機器1710のログ情報、又はセンサ値を収集して、AI等を用いて故障予兆等を分析する。機器管理システム1701は、例えば、WEB-APIを介して、ログ情報やセンサ値等を受信する。
【0137】
管理者101等は、情報処理装置100を利用して、例えば、複数の機器1710の構成を変更したとき、又は工場の始業前の日課等とて、ログ情報、又はセンサ値等の配信テストを行うことができる。例えば、ロボットの稼働中に、ロボットが定期的にログ情報やセンサ値等を機器管理システム1701に送信し、機器管理システム1701で故障予兆検知等のモニタリングを行う機器管理を採用している場合、配信エラー等が発生すると正しく故障予兆検知等を行えない。そのため、工場の始業前の日課として配信テストを行うことで、工場が稼働している際に、配信エラー等が発生するリスクを低減することができる。
【0138】
(機能構成)
図18は、第2の実施形態に係る情報処理システムの機能構成の例を示す図である。図18に示すように、第2の実施形態に係る情報処理装置100の機能構成は、例えば、図6で説明した第1の実施形態に係る情報処理装置100の機能構成と同様で良い。
【0139】
また、図18に示すように、第2の実施形態に係る機器1710の機能構成は、例えば、図5で説明した第1の実施形態に係る機器10の機能構成に加えて、情報記憶部1801を有している。
【0140】
機器1710は、機器1710が備えるコンピュータで所定のプログラムの実行することにより、通信部511、処理実行部512、情報送信部513、及び設定管理部514等を実現している。
【0141】
また、機器1710は、例えば、機器1710が備えるコンピュータが実行するプログラム、機器1710が備えるストレージデバイス等により、記憶部515、及び情報記憶部1801等を実現している。
【0142】
第2の実施形態に係る処理実行部512は、例えば、情報処理装置100から受信した配信テストの実行要求に応じて、機器管理システム1701に、情報記憶部1801に記憶したログ情報、又はセンサ値等を送信する配信処理を制御する。また、処理実行部512は、ロボットである機器1710を制御して、例えば、組立作業等の所定の作業を実行し、所定の作業に関する履歴であるログ情報を、情報記憶部1801等に記憶する。また、処理実行部512は、機器1710内に設けられた各センサからセンサ値を取得する処理を実行し、取得したセンサ値を情報記憶部1611等に記憶する。
【0143】
(処理の流れ)
図17、18で説明したように、第2の実施形態に係る情報処理システム1700は、第1の実施形態と同様のシステム構成、及び機能構成を有しており、例えば、図7で説明した第1の実施形態に係る情報処理システムの処理を実行することができる。これにより、情報処理システム1700は、ログ情報の配信処理に失敗した機器1710に対して、ログ情報の配信処理に成功した機器1710の設定を反映して、再テストすることができる。
【0144】
ここで、以下に配信テスト処理の流れの詳細を説明する。
【0145】
<ログ情報の場合>
(1) 情報処理装置100が、配信処理の実行要求を、各機器1710に対してネットワークNを介して送信する。このとき、当該実行要求と併せて、配信に用いるテスト用のログ情報を情報処理装置100から各機器1710に送信してもよい。このとき、テスト用のログ情報が、当該実行要求に含められていてもよい。また、テスト用のログ情報が予め機器1710に記憶されている場合、記憶されているテスト用のログ情報を配信する指示を当該実行要求に含めてもよい。なお、記憶されているテスト用のログ情報が複数ある場合、配信に用いるログ情報の少なくとも一つを選択する選択指示を当該実行要求に含めてもよい。
(2) 情報処理装置100から送信された実行要求を機器1710が受信すると、機器1710の処理実行部512は、当該実行要求に係る配信処理を行う。具体的には、処理実行部512は、テスト用のログ情報を、機器管理システム1701に送信する配信処理を行う。ログ情報は、例えば、機器管理システム1701のWEB-APIを介して機器管理システム1701に送信される。実行要求と併せてテスト用のログ情報が情報処理装置100から送信された場合、処理実行部512は、当該テスト用のログ情報を、機器管理システム1701に送信する。また、記憶部515に予め記憶されているログ情報を送信してもよい。
(3) 情報送信部513は、処理実行部512が、情報処理装置100から受信した実行要求に基づく配信処理の実行に成功したか失敗したかを示す実行情報を、通信部511を介して情報処理装置100に送信する情報送信処理を実行する。
【0146】
<センサ値の場合>
(1) 情報処理装置100が、センサ値の配信処理の実行要求を、各機器1710に対してネットワークNを介して送信する。このとき、当該実行要求と併せて、配信に用いるテスト用のセンサ値を情報処理装置100から各機器1710に送信してもよい。このとき、テスト用のセンサ値が、当該実行要求に含められていてもよい。
(2) 情報処理装置100から送信された実行要求を機器1710が受信すると、機器1710の処理実行部512は、当該実行要求に係るセンサ値の配信処理を行う。具体的には、当該実行要求を受信すると、処理実行部512は、機器1710内に設けられた各センサからセンサ値を取得する処理を実行する。そして、処理実行部512は、取得したセンサ値を、例えば、機器管理システム1701のWEB-APIを介して機器管理システム1701に送信する。なお、実行要求と併せてテスト用のセンサ値が情報処理装置100から送信された場合、処理実行部512は、各センサからセンサ値の取得を行わずに、当該テスト用のセンサ値を、機器管理システム1701に送信する。また、記憶部515に予め記憶されているセンサ値を送信してもよい。
(3) 情報送信部513は、処理実行部512が、情報処理装置100から受信した実行要求に基づく配信処理の実行に成功したか失敗したかを示す実行情報を、通信部511を介して情報処理装置100に送信する情報送信処理を実行する。
【0147】
なお、ここでは、複数の機器1710がロボットであり、機器1710が機器管理システム1701にログ情報、又はセンサ値等を送信するものとして説明したが、複数の機器1710は、ログ情報、又はセンサ値等を所定の配信先に配信する他の機器であってもよい。例えば、本実施形態は、複数の機器1710が自動運転する車両であり、機器1710が車両管理システムにログ情報、又はセンサ値等を送信するシステム等にも適用することができる。
【0148】
以上、本発明の各実施形態によれば、複数の機器と通信可能な情報処理装置が、複数の機器に、処理の実行に係る設定情報を設定することが容易になる。
【0149】
<補足>
上記で説明した各実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0150】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものに過ぎない。ある実施形態では、情報処理装置100は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0151】
情報処理装置100は、1つの装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていてもよい。また、情報処理装置100、及び機器10、1710の機能構成のうち、少なくとも一部は、外部のクラウドサービス等を利用して実行するものであってもよい。
【0152】
<付記>
本明細書には、下記の各項の情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムが開示されている。
(第1項)
複数の機器と通信可能な情報処理装置であって、
所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求、を前記複数の機器に送信する要求送信部と、
前記複数の機器から送信された前記出力処理の実行情報であって、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、受信する情報受信部と、
前記出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器、に設定された、前記出力処理の実行に関する第1の設定情報、のうち、前記出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器、に設定する設定情報、を決定する決定部と、
前記決定部が決定した設定情報を前記第2の機器に設定する機器設定部と、
を有する、情報処理装置。
(第2項)
前記情報受信部は、前記複数の機器から、該機器に設定された前記出力処理の実行に関する設定情報を所定のタイミングで受信し、
前記決定部は、前記第1の機器から受信した前記第1の設定情報、のうち、前記第2の機器に設定する設定情報、を決定する、
第1項に記載の情報処理装置。
(第3項)
前記所定のタイミングは、前記実行情報を受信するタイミング、予め設定された時間になったタイミング、又は、前記機器に設定された設定情報が変更されたタイミング、である、第2項に記載の情報処理装置。
(第4項)
前記決定部は、前記第1の実行情報を送信した機器が複数ある場合、前記第1の実行情報を送信した複数の機器から、所定の条件に基づいて前記第1の機器を特定し、特定した該第1の機器に設定された前記第1の設定情報のうち、前記第2の機器に設定する設定情報を決定する、
第2項又は第3項に記載の情報処理装置。
(第5項)
前記所定の条件は、前記第2の機器に設定された第2の設定情報と異なる設定情報、が設定された前記第1の機器であることを含む、第4項に記載の情報処理装置。
(第6項)
前記出力処理の実行に失敗した場合、前記実行情報は、該出力処理の実行に失敗した原因を示す原因情報を含み、
前記決定部は、前記第1の機器に設定された前記第1の設定情報と、前記原因情報とに基づいて、前記第2の機器に設定する前記設定情報を決定する、
第2項に記載の情報処理装置。
(第7項)
前記決定部は、前記第1の実行情報を送信した機器が複数ある場合、前記第1の実行情報を送信した複数の機器から、所定の条件に基づいて前記第1の機器を特定し、特定した該第1の機器に設定された前記第1の設定情報のうち、前記第2の機器に設定する設定情報を決定する、
第6項に記載の情報処理装置。
(第8項)
前記所定の条件は、前記情報受信部で受信した前記第2の機器に設定された第2の設定情報のうち、前記出力処理の実行に失敗した原因を示す原因情報に係る前記第2の設定情報と異なる設定情報、が設定された前記第1の機器であることを含む、第4項に記載の情報処理装置。
(第9項)
前記決定部は、前記所定の条件に基づいて特定されたことがない前記第1の機器から、前記第2の機器に設定する1の第1の機器を特定し、特定された1の前記第1の機器に設定された前記第1の設定情報を、前記第2の機器に設定する設定情報に決定する、第2項に記載の情報処理装置。
(第10項)
前記機器設定部は、前記決定した設定情報のうち、ユーザにより選択された設定情報を、前記第2の機器に設定する、第1項に記載の情報処理装置。
(第11項)
前記機器設定部は、ユーザによる実行指示を受け付けたことに応じて、前記決定した設定情報を前記第2の機器に設定する、第1項に記載の情報処理装置。
(第12項)
前記決定部が決定した前記設定情報を前記第2の機器に設定した後に、
前記要求送信部が、前記第2の機器に前記実行要求を再送信し、
前記情報受信部が、再送信した前記実行要求に基づく前記出力処理の実行情報を前記第2の機器から受信し、
再送信した前記実行要求に基づく前記出力処理の実行情報が、前記出力処理の実行に失敗したことを示していた場合、前記決定部が、前記第1の機器の前記第1の設定情報に基づいて、前記出力処理の実行に再び失敗した前記第2の機器に設定する前記設定情報を決定し、
前記決定部が決定した前記設定情報を、前記出力処理の実行に再び失敗した前記第2の機器に設定する、リトライ処理を所定の回数実行する、
第1項~第11項のいずれかに記載の情報処理装置。
(第13項)
前記複数の機器による、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行履歴を記憶部に記憶して管理する実行履歴管理部を有する、第12項に記載の情報処理装置。
(第14項)
前記決定部は、前記出力処理の実行履歴に基づいて、前記出力処理の実行に再び失敗した前記第2の機器に設定する前記設定情報を決定する、第13項に記載の情報処理装置。
(第15項)
前記出力処理は、前記複数の機器が所定の配信先に電子ファイルを配信する配信処理であり、
前記情報処理装置は、前記複数の機器が前記所定の配信先に前記電子ファイルを配信できるかを確認する配信テストを実行する、
第1項~第11項のいずれかに記載の情報処理装置。
(第16項)
前記情報処理装置、又は前記情報処理装置と通信可能な他の情報処理装置に、前記電子ファイル、前記所定の配信先、又は前記配信テストのリトライ回数を設定するUI画面を提供する受付部を有する、第15項に記載の情報処理装置。
(第17項)
複数の機器と、前記複数の機器と通信可能な情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求、を前記複数の機器に送信する要求送信部と、
前記複数の機器から送信された前記出力処理の実行情報であって、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、受信する情報受信部と、
前記出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器、に設定された、前記出力処理の実行に関する第1の設定情報、のうち、前記出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器、に設定する設定情報、を決定する決定部と、
前記決定部が決定した設定情報を前記第2の機器に設定する機器設定部と、
を有し、
前記複数の機器は、
前記情報処理装置から送信される前記実行要求に基づいて、前記出力処理を実行する処理実行部と、
前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、前記情報処理装置に送信する情報送信部と、
を有する、情報処理システム。
(第18項)
複数の機器と通信可能な情報処理装置が、
所定のデータを出力させる出力処理の実行を要求する実行要求、を前記複数の機器に送信する処理と、
前記複数の機器から送信された前記出力処理の実行情報であって、前記実行要求に基づく前記出力処理の実行に成功したか失敗したかを示す前記実行情報を、受信する処理と、
前記出力処理の実行に成功したことを示す第1の実行情報を送信した第1の機器、に設定された、前記出力処理の実行に関する第1の設定情報、のうち、前記出力処理の実行に失敗したことを示す第2の実行情報を送信した第2の機器、に設定する設定情報、を決定する決定処理と、
前記決定処理で決定した設定情報を前記第2の機器に設定する処理と、
を実行する、情報処理方法。
(第19項)
第18項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
(第20項)
複数の機器と、情報処理装置とを含むシステムであって、
前記情報処理装置は、
前記複数の機器の状態を検知する外部システムに対して前記機器から所定のデータを送信させる処理の要求、を前記複数の機器に送信する要求送信部と、
前記複数の機器が前記要求に基づいて実行した前記処理が成功したか否かを示す処理結果を含む実行情報を、前記複数の機器から受信する情報受信部と、
前記複数の機器から受信した前記実行情報に基づいて、前記複数の機器が実行した前記処理の結果を出力する出力部と、
を有し、
前記複数の機器は、
前記情報処理装置から送信された前記要求に基づいて、前記複数の機器の状態を検知するシステムに対して前記所定のデータを送信する処理を実行する処理実行部と、
実行した前記処理の処理結果を含む前記実行情報を、前記情報処理装置に送信する情報送信部と、
を有するシステム。
(第21項)
前記外部システムは、前記複数の機器の故障予兆を検知するシステムである、第20項に記載のシステム。
(第22項)
前記複数の機器は、ロボット又は自動車である、第20項又は第21項に記載のシステム。
【0153】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、及び応用が可能である。
【符号の説明】
【0154】
1 情報処理システム
10 10、10a、10b、10c、10d 機器
30 データベース(記憶部)
502 要求送信部
503 情報受信部
504 決定部
505 機器設定部
506 実行履歴管理部
507 記憶部
508 受付部
601 表示制御部
602 操作受付部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0155】
【特許文献1】特開2012-185615号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18