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特開2024-135629リユース可否判定装置およびリユース可否判定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135629
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】リユース可否判定装置およびリユース可否判定方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/392 20190101AFI20240927BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240927BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20240927BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240927BHJP
   G01R 31/396 20190101ALI20240927BHJP
【FI】
G01R31/392
H02J7/00 Y
H02J7/02 H
H01M10/48 P
H01M10/48 301
G01R31/396
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046414
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】青木 公生
【テーマコード(参考)】
2G216
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
2G216AA08
2G216BA21
2G216CB17
5G503AA01
5G503BA03
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA11
5G503CA17
5G503CB11
5G503EA05
5G503EA08
5G503EA09
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
5H030AA01
5H030AS08
5H030FF22
5H030FF41
5H030FF43
5H030FF44
5H030FF52
(57)【要約】
【課題】電池パックに搭載される複数のセルの各々の劣化状態を判定する。
【解決手段】リユース可否判定装置は、複数のセルが直列に接続された二次電池のリユース可否判定装置であって、前記複数のセルの各々のセル電圧を測定する電圧測定部と、前記複数のセルの各々のバランス調整を実施するバランサ回路部と、前記複数のセルの各々の前記セル電圧に基づいて、前記バランサ回路部に前記バランス調整を指示する判定制御部と、前記複数のセル毎の前記バランサ回路部の動作頻度が第1閾値以上の前記セルを劣化していると判定する劣化状態判定部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセルが直列に接続された二次電池のリユース可否判定装置であって、
前記複数のセルの各々のセル電圧を測定する電圧測定部と、
前記複数のセルの各々のバランス調整を実施するバランサ回路部と、
前記複数のセルの各々の前記セル電圧に基づいて、前記バランサ回路部に前記バランス調整を指示する判定制御部と、
前記複数のセル毎の前記バランサ回路部の動作頻度が第1閾値以上の前記セルを劣化していると判定する劣化状態判定部と、を有すること
を特徴とするリユース可否判定装置。
【請求項2】
前記劣化状態判定部は、さらに、前記複数のセル毎の前記バランサ回路部の動作回数が第2閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とする請求項1に記載のリユース可否判定装置。
【請求項3】
前記二次電池の充電時の前記複数のセルの各々の前記セル電圧の上限電圧の到達回数と、前記二次電池の放電時の前記複数のセルの各々の前記セル電圧の下限電圧の到達回数とを記憶する劣化状態記憶部を有し、
前記劣化状態判定部は、さらに、前記劣化状態記憶部に記憶された前記上限電圧の到達回数または前記下限電圧の到達回数がそれぞれの第3閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のリユース可否判定装置。
【請求項4】
前記劣化状態判定部は、さらに、放電停止前後の前記セル電圧の変化量が第4閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のリユース可否判定装置。
【請求項5】
前記劣化状態判定部は、さらに、充電停止前後の前記セル電圧の変化量が第5閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のリユース可否判定装置。
【請求項6】
前記劣化状態判定部は、さらに、放電開始時の前記セル電圧の順位と放電終了時の前記セル電圧の順位との差に基づいて、前記セルの劣化の度合いを判定すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のリユース可否判定装置。
【請求項7】
前記劣化状態判定部は、さらに、前記セルの温度の変化量に基づいて前記セルの劣化を判定すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のリユース可否判定装置。
【請求項8】
複数のセルが直列に接続された二次電池のリユース可否判定方法であって、
前記複数のセルの各々のセル電圧を測定する電圧測定部と、前記複数のセルの各々のバランス調整を実施するバランサ回路部と、前記複数のセルの各々の前記セル電圧に基づいて、前記バランサ回路部に前記バランス調整を指示する判定制御部と、を有するリユース可否判定装置が有する劣化状態判定部が、前記複数のセル毎の前記バランサ回路部の動作頻度が第1閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とするリユース可否判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リユース可否判定装置およびリユース可否判定方法
に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の二次電池が直列に接続された組電池において、二次電池が正常か否かを判断する異常判断装置が知られている。この種の異常判断装置は、複数の二次電池のうち、複数回の均等化処理後に最小電圧が連続して判定された電池を対象電池とし、所定の放電時間後に対象電池と基準電池との電圧差を求める。そして、異常判断装置は、電圧差が複数回異常を示す場合に対象電池の異常を判断する(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した異常判断装置では、複数の二次電池のうち、最小電圧の二次電池の異常しか判断できず、例えば、2番目に電圧が低い二次電池が劣化している場合があっても異常を判断することができない。
【0004】
開示の技術は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、電池パックに搭載される複数のセルの各々の劣化状態を判定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的課題を解決するため、本発明の一形態のリユース可否判定装置は、複数のセルが直列に接続された二次電池のリユース可否判定装置であって、前記複数のセルの各々のセル電圧を測定する電圧測定部と、前記複数のセルの各々のバランス調整を実施するバランサ回路部と、前記複数のセルの各々の前記セル電圧に基づいて、前記バランサ回路部に前記バランス調整を指示する判定制御部と、前記複数のセル毎の前記バランサ回路部の動作頻度が第1閾値以上の前記セルを劣化していると判定する劣化状態判定部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
電池パックに搭載される複数のセルの各々の劣化状態を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係る二次電池のリユース可否判定装置の一例を示すブロック図である。
図2図1の電池パックに含まれるセルの放電後と充電後のセル電圧の概略を示す説明図である。
図3図1の電池パックにおける満充電時および完放電時のセル電圧の例を示す説明図である。
図4図1のバランサ回路部により実施するセル電圧のバランス調整の概略を示す説明図である。
図5図1のリユース可否判定装置が実施するセルの劣化判定処理の例を示すフロー図である。
図6図1の電池パックに搭載された各セルにおいて、放電容量と、放電の停止から300秒後のセル電圧の変化量との関係を示す分布図である。
図7図1の電池パックに搭載された各セルにおいて、放電容量と、放電開始時および放電終了時のセル電圧の順位の差との関係を示す分布図である。
図8図1のリユース可否判定装置が実施するセルの劣化判定処理の別の例を示すフロー図である。
図9図1のリユース可否判定装置において、セルの劣化の判定に使用するために記憶部に記憶する項目の一例と閾値とを示す図である。
図10図1のリユース可否判定装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施の形態の説明を行う。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池のリユース可否判定装置の一例を示すブロック図である。例えば、図1に示す電池パック200は、直列に接続された複数のセルC1-C5を有する。電池パック200は、二次電池の一例である。例えば、セルC1-C5は、リチウムイオン電池等の繰り返し充放電が可能である。
【0010】
以下では、セルC1-C5を区別なく説明する場合、セルCとも称する。なお、図1では、説明の簡単化のため、電池パック200が5つのセルC1-C5を有する例を示すが、電池パック200に搭載されるセルCの数は、複数であれば5つに限定されない。
【0011】
図1に示すリユース可否判定装置100は、電池パック200に搭載される個々のセルCの劣化状態に基づいて、リユースの可否を判定する。リユース可否判定装置100は、バッテリマネジメントシステム(BMS)110および劣化状態判定装置120を有する。以下では、バッテリマネジメントシステム110は、BMS110とも称される。
【0012】
BMS110は、温度測定部111、電圧測定部112、電流測定部113、バランサ回路部114、判定制御部115および記憶部116を有する。劣化状態判定装置120は、劣化状態判定部121および劣化状態記憶部122を有する。
【0013】
温度測定部111は、電池パック200に近接して配置される温度計210からの温度情報を受け、電池パック200の温度を測定し、測定した温度を判定制御部115に通知する。温度測定部111が測定する温度は、各セルCの周囲温度を相対的に示している。なお、温度計210は、電池パック200内に配置されてもよい。この場合、温度計210は、セルC毎に配置されて、各セルCの温度を測定してもよい。
【0014】
電圧測定部112は、各セルCの両端に接続された電圧検出線を介してセル電圧を測定し、測定した各セルCのセル電圧を判定制御部115に通知する。
【0015】
電流測定部113は、直列に接続される複数のセルCに流れる電流の経路上に配置された電流計220からの電流情報を受け、受けた電流情報を電池パック200に流れる電流を測定する。電流測定部113は、測定した電流を判定制御部115に通知する。なお、電流測定部113は、電池パック200の外部に配置されてもよい。
【0016】
バランサ回路部114は、例えば、アクティブ方式のセル電圧のバランス機能を有する。バランサ回路部114は、判定制御部115からの指示に基づいて、電池パック200内のセルCの電圧差を小さくするバランス調整を実施する。バランサ回路部114は、バランス調整の実施結果を判定制御部115に通知する。
【0017】
判定制御部115は、温度測定部111、電圧測定部112、電流測定部113およびバランサ回路部114から受ける各種情報に基づいて、各セルCの状態を判定し、判定結果に基づいてバランサ回路部114の動作を制御する。判定制御部115は、温度測定部111、電圧測定部112および電流測定部113から受ける各種情報と、バランサ回路部114によるセルC毎のバランス調整の回数、バランス調整の頻度およびバランス調整の時間とを記憶部116に格納する。バランス調整の回数は、バランサ回路部114の動作回数の一例であり、バランス調整の頻度は、バランサ回路部114の動作頻度の一例である。
【0018】
劣化状態判定部121は、記憶部116に蓄積された情報に基づいて各セルCの劣化状態を判定し、判定した各セルCの劣化状態を劣化状態記憶部122に格納する。
【0019】
図2は、図1の電池パック200に含まれるセルCの放電後と充電後のセル電圧の概略を示す説明図である。各セルCにおいて斜線で示す図形は、面積が大きいほどセル電圧(例えば、開放電圧)が高い。図2に示す例では、セルC3は、劣化しているため、他のセルCに比べて早く放電し、他のセルCに比べて早く充電される。充電後の状態においてセルC3に示すNGは、セル電圧が上限電圧に到達したことを示す。
【0020】
電池パック200に含まれる直列に接続された複数のセルCに対して充放電を行う際、セル電圧のバラつきによって、劣化したセルCは、他のセルCよりも電圧が早く上昇または早く下降する。また、劣化したセルCは、充放電を続けると他のセルCよりも先に充電終了電圧または放電終了電圧に到達する。
【0021】
図3は、図1の電池パック200における満充電時および完放電時のセル電圧の例を示す説明図である。BMS110は、セルCの過充電を防止するために、電池パック200に含まれるセルCの1つでも上限電圧(充電終了電圧)に到達した場合、過充電を防止するために充電を停止する。ここで、満充電時の各セルCのセル電圧は、放電開始時の電圧でもある。
【0022】
また、BMS110は、セルCの過放電を防止するために、電池パック200に含まれるセルCの1つでも下限電圧(放電終了電圧)に到達した場合、過放電を防止するために放電を停止する。ここで、満充電時の各セルCのセル電圧は、放電終了時の電圧でもある。
【0023】
このため、正常セルCに比べて劣化している劣化セルCが電池パック200に含まれる場合、劣化セルCのセル電圧が上限電圧に到達したことに基づいて電池パック200の充電が終了した時点で、正常セルCのセル電圧は、上限電圧より低い。また、劣化セルCのセル電圧が下限電圧に到達したことに基づいて電池パック200の放電が終了した時点で、正常セルCのセル電圧は、下限電圧より高い。このため、劣化セルCは、正常セルCに比べて上限電圧または下限電圧に達する回数が多くなる。
【0024】
また、BMS110は、互いに隣接するセルCのセル電圧Cに差がある場合、バランサ回路部114に指示してセル電圧が高いセルCからセル電圧が低いセルCに電流を流させることで、セル電圧を調整する。このため、劣化セルCは、正常セルCに比べて、バランサ回路部114によりセル電圧が調整される回数が多くなる。
【0025】
以上より、劣化状態判定装置120は、例えば、上限電圧に到達した回数と下限電圧に到達した回数とをセルC毎に劣化状態記憶部122に記憶する。劣化状態判定装置120は、上限電圧に到達した回数と下限電圧に到達した回数とのいずれかまたは両方がそれぞれの閾値以上であることを判定することで、セルCの劣化を判定することができる。上限電圧の到達回数の劣化判定閾値と、下限電圧の到達回数の閾値のそれぞれは、第3閾値の一例である。
【0026】
図4は、図1のバランサ回路部114により実施するセル電圧のバランス調整の概略を示す説明図である。バランサ回路部114は、正常セルCよりもセル電圧が低い劣化セルCに対して補充電によるバランス調整(n回目)を行う(図4(a))。これにより、補充電の終了時に劣化セルCのセル電圧と正常セルCのセル電圧とが均衡化される(図4(b))。
【0027】
しかしながら、劣化セルCは、電圧降下および自己放電による電圧降下が他の通常のセルよりも大きい。このため、劣化セルCのセル電圧は、補充電の終了後から一定時間が経過すると、正常セルCのセル電圧より低くなり、再度のバランス調整(n+1回目)が必要になる(図4(c)、(d))。その結果、正常セルCに比べて、バランス調整の回数が多くなり、バランス調整の時間間隔が短くなり、バランス調整の頻度が高くなる。
【0028】
バランス調整の回数は、通常の充放電を繰り返し実施することで、劣化セルCだけでなく正常セルCも増加する。これに対して、バランス調整の頻度(時間間隔)は、劣化セルCのみで高くなる(短くなる)。したがって、劣化状態判定部121は、バランス調整の頻度が高いことを検出することで、セルCの劣化状態の正確な判定が可能になり、劣化セルCを判定可能になる。
【0029】
図5は、図1のリユース可否判定装置100が実施するセルCの劣化判定処理の例を示すフロー図である。図5に示すフローは、リユース可否判定装置100がセルCのリユース可否判定の実施指示を受けたことに基づいて開始される。図5に示すフローでは、リユース可否判定装置100は、バランス調整の頻度とバランス調整の回数とを使用して劣化したセルCを判定する。
【0030】
まず、ステップS100において、判定制御部115は、電池パック200に搭載されている全てのセルCのセル電圧を電圧測定部112から取得する。次に、ステップS102において、判定制御部115は、取得したセル電圧に基づいて、バランス調整が必要か否かを判定する。判定制御部115は、バランス調整が必要な場合、ステップS104を実施し、バランス調整が不要な場合、ステップS100に戻る。
【0031】
ステップS104において、判定制御部115は、放電の対象セルCを決定する。次に、ステップS106において、判定制御部115は、補充電の対象セルCを決定する。例えば、判定制御部115は、バランス調整が必要なセルCを補充電の対象セルCに決定し、補充電の対象セルCに隣接するセルCを放電の対象セルCに決定する。次に、ステップS108において、判定制御部115は、バランサ回路部114にバランス調整を実施させる。
【0032】
次に、ステップS110において、判定制御部115は、補充電されたセルCのバランス調整の回数を記憶部116に記憶させる。次に、ステップS112において、判定制御部115は、補充電されたセルCのバランス調整の開始時刻を記憶部116に記憶させる。
【0033】
次に、ステップS114において、判定制御部115は、電池パック200の全てのセルCを対象としたバランス調整が終了したか否かを判定する。判定制御部115は、電池パック200の全てのセルCを対象としたバランス調整が終了した場合、ステップS116を実施する。判定制御部115は、電池パック200内のセルCのうち、バランス調整が終了していないセルCがある場合、処理をステップS102に戻す。
【0034】
ステップS116において、判定制御部115は、バランス調整の終了時刻を記憶部116に記憶させる。
【0035】
次に、ステップS118において、劣化状態判定部121は、例えば、セルC毎の複数のバランス調整の開始時刻に基づいて、セルC毎のバランス調整の頻度を算出する。そして、劣化状態判定部121は、バランス調整の頻度が閾値以上のセルCがあるか否かを判定する。
【0036】
そして、劣化状態判定部121は、バランス調整の頻度が閾値以上のセルC(1つまたは複数)がある場合、バランス調整の頻度が閾値以上のセルCを劣化セルCと判定し、図5に示す劣化判定処理を終了する。すなわち、劣化状態判定部121は、1回の劣化判定処理で、複数の劣化セルCを判定することができる。劣化状態判定部121は、バランス調整の頻度が閾値以上のセルCがない場合、ステップS120を実施する。バランス調整の頻度の閾値は、第1閾値の一例である。
【0037】
次に、ステップS120において、劣化状態判定部121は、記憶部116に記憶されているセルC毎のバランス調整の回数が閾値以上のセルCがあるか否かを判定する。劣化状態判定部121は、バランス調整の回数が閾値以上のセルC(1つまたは複数)を劣化セルCと判定し、判定した劣化セルCを示す情報を劣化状態記憶部122に格納し、図5に示す劣化判定処理を終了する。劣化状態判定部121は、バランス調整の回数が閾値以上のセルCがない場合、ステップS102の処理に戻る。バランス調整の回数の閾値は、第2閾値の一例である。
【0038】
なお、ステップS120の実施を省略し、ステップS118でバランス調整の頻度が閾値以上のセルCがない場合、ステップS102に戻ってもよい。すなわち、劣化セルCの判定は、バランス調整の頻度のみにより実施されてもよい。
【0039】
図6は、図1の電池パック200に搭載された各セルCにおいて、放電容量と、放電の停止から300秒後のセル電圧の変化量との関係を示す分布図である。劣化が進んだセルCは、放電を停止した後のセル電圧の変化量が大きい。このため、劣化状態判定部121は、放電を停止した前後のセル電圧の変化量が、劣化を判定する閾値以上の場合、セルCの劣化を判定することができる。放電を停止した前後のセル電圧の変化量の閾値は、第4閾値の一例である。
【0040】
なお、劣化が進んだセルCは、充電を停止した後のセル電圧の変化量が大きい。このため、劣化状態判定部121は、充電を停止した前後のセル電圧の変化量が、劣化を判定する閾値より大きい場合、セルCの劣化を判定することができる。すなわち、劣化状態判定部121は、1回の劣化判定処理で、複数の劣化セルCを判定することができる。充電を停止した前後のセル電圧の変化量の閾値は、第5閾値の一例である。
【0041】
図7は、図1の電池パック200に搭載された各セルCにおいて、放電容量と、放電開始時および放電終了時のセル電圧の順位の差との関係を示す分布図である。
【0042】
図3の満充電時(放電開始時)のセル電圧の特性に示したように、劣化したセルCは、充電時にセル電圧が早く上昇するため、放電開始時のセル電圧が高い傾向にある。このため、例えば、放電開始時のセル電圧を低い順に順位付けすると、劣化したセルCの順位は下位になる(順位としては大きい)。
【0043】
一方、図3の完放電時(放電終了時)のセル電圧の特性に示したように、劣化したセルCは、放電時にセル電圧が早く下降するため、放電終了時のセル電圧が低い傾向にある。このため、放電終了時のセル電圧を低い順に順位付けすると、劣化したセルCの順位は上位になる(順位としては小さい)。
【0044】
ここで、放電開始時のセル電圧の順位と放電終了時のセル電圧の順位の差をセルC毎に求めるとする。この場合、劣化したセルCの順位の差は、劣化していないセルCの順位の差より大きくなる。したがって、放電開始時のセル電圧の順位と放電終了時のセル電圧の順位との差を求めることで、電池パック200に搭載されたセルCの相対的な劣化の度合いを判定することができる。
【0045】
なお、放電開始時のセル電圧および放電終了時のセル電圧を高い順に順位付けする場合にも、劣化したセルCの放電開始時のセル電圧の順位と放電終了時のセル電圧の順位との差は、劣化していないセルCの順位の差より大きくなる。したがって、この場合にも、放電開始時のセル電圧の順位と放電終了時のセル電圧の順位との差を求めることで、電池パック200に搭載されたセルCの相対的な劣化の度合いを判定することができる。
【0046】
図8は、図1のリユース可否判定装置100が実施するセルの劣化判定処理の別の例を示すフロー図である。図8に示すフローは、リユース可否判定装置100がセルCのリユース可否判定の実施指示を受けたことに基づいて開始される。図8に示すフローでは、リユース可否判定装置100は、図7で説明した放電開始時のセル電圧の順位と放電終了時のセル電圧の順位との差を使用して劣化したセルCを判定する。
【0047】
まず、ステップS200において、判定制御部115は、電池パック200に搭載されている全てのセルCの放電開始時のセル電圧を電圧測定部112から取得する。次に、ステップS202において、判定制御部115は、取得したセル電圧に基づいて、放電開始時のセル電圧の順位を算出し、算出した順位を記憶部116に記憶させる。
【0048】
次に、ステップS204において、リユース可否判定装置100は、電池パック200を放電させる。次に、ステップS206において、リユース可否判定装置100は、放電の終了を待ち、放電が終了した場合、ステップS208を実施する。ステップS208において、判定制御部115は、放電が終了した時刻を記憶部116に記憶させる。
【0049】
次に、ステップS210において、劣化状態判定部121は、全てのセルCの放電終了時のセル電圧を記憶部116から取得する。次に、ステップS212において、劣化状態判定部121は、ステップS210で取得した全てのセルCのセル電圧の範囲が閾値以上か否かを判定する。劣化状態判定部121は、全てのセルCのセル電圧の範囲が閾値以上の場合、ステップS214を実施する。劣化状態判定部121は、全てのセルCのセル電圧の範囲が閾値未満の場合、セルCの劣化が発生していないと判定し、図8に示す劣化判定処理を終了する。
【0050】
ステップS214において、劣化状態判定部121は、放電開始時のセル電圧の順位と放電終了時のセル電圧の順位との差をセルC毎に算出し、記憶部116に記憶させる。さらに、劣化状態判定部121は、放電開始時のセル電圧と放電終了時のセル電圧との差をセルC毎に算出し、記憶部116に記憶させてもよい。
【0051】
次に、ステップS216において、劣化状態判定部121は、放電開始時のセル電圧の順位と放電終了時のセル電圧の順位との差が閾値以上のセルCがあるか否かを判定する。劣化状態判定部121は、順位の差が閾値以上のセルC(1つまたは複数)がある場合、順位の差が閾値以上のセルCを劣化セルCと判定し、判定した劣化セルCを示す情報を劣化状態記憶部122に格納し、図8に示す劣化判定処理を終了する。
【0052】
すなわち、劣化状態判定部121は、順位の差に基づいて、1回の劣化判定処理で、複数のセルCの劣化の度合いを判定することができる。劣化状態判定部121は、順位の差が閾値以上のセルCがない場合、セルCの劣化が発生していないと判定し、図8に示す劣化判定処理を終了する。
【0053】
なお、図8に示す劣化判定処理は、単独で実施されてもよく、図5の劣化判定処理と組み合わせて実施されてもよい。さらに、図5に示す劣化判定処理と図8以外の他の劣化判定処理とが組み合わされて実施されてもよく、図8に示す劣化判定処理と図5以外の他の劣化判定処理とが組み合わされて実施されてもよい。また、図5の劣化判定処理と図8に示す劣化判定処理と他の劣化判定処理とが組み合わされて実施されてもよい。複数の劣化判定処理を組み合わせることで、セルCの劣化状態をより正確に判定することが可能になる。
【0054】
図9は、図1のリユース可否判定装置100において、セルCの劣化の判定に使用するために記憶部116に記憶させる項目の一例と閾値とを示す図である。図9では、図1の電池パック200にn個のセルC1-Cnが搭載されるとする。
【0055】
記憶部116に記憶させる項目として、(A)から(K)が例示される。閾値の欄に示す丸印は、セルCの劣化状態を判定するための各項目の閾値を示す。各セルC1-Cnの欄に示す丸印、三角印、四角印等は、各項目の測定値または算出値を示す。総合判定の欄に示すOKは、セルCに劣化がないことを示す。総合判定の欄に示すNGは、セルCが劣化していることを示す。
【0056】
(A)バランス調整回数
(B)バランス調整頻度
(C)上限電圧(充電終了電圧)の達成回数、
(D)下限電圧(放電終了電圧)の達成回数
(E)放電終了直後と一定時間経過後のセル電圧の差
(F)放電開始時のセル電圧(充電終了電圧)
(G)放電終了時のセル電圧
(H)放電開始時と放電終了時のセル電圧の差
(I)放電開始時のセル電圧の順位
(J)放電終了時のセル電圧の順位
(K)放電開始時と放電終了時のセル電圧の順位の差
【0057】
例えば、項目(A)、(B)は、図5に示した劣化判定処理で使用される。例えば、項目(F)、(G)、(H)(I)、(J)、(K)は、図8に示した劣化判定処理で使用される。図9に示す各種項目を記憶部116で記憶しておくことにより、電池パック200内のセルCの中で劣化の進んだセルCを判定することが可能となる。
【0058】
さらに、ある温度条件下の電池パック200において、劣化したセルは他の正常なセルと比較して内部抵抗が大きく、内部抵抗の大きい劣化したセルほど電流を流し始めた際の電圧の変化量が大きくなるとともに、充放電電流による発熱量が大きくなる。このため、各セルCの温度の変化量に基づいて各セルC毎に劣化状態を判定することができる。例えば、セル電圧が上限電圧および下限電圧に到達しない電池パック200の運用条件においても、各セルCの劣化状態を判定することができる。
【0059】
また、劣化状態判定部121は、温度測定部111、電圧測定部112、電流測定部113およびバランサ回路部114等の複数の測定部の情報を記憶部116から取得して各セルCの劣化を判定することで、各セルCの劣化状態の判定の精度を高めることができる。
【0060】
さらに、劣化状態判定部121は、電流の積算値から求められる蓄電電気量および放電電気量、または、電流とその時のセル電圧から求めた蓄電電力量および放電電力量を使用して、式(1)または式(2)から効率を求める。劣化状態判定部121は、求めた効率に基づいて、各セルCの劣化状態を判定することができる。
【0061】
効率(%)=放電電気量(Ah)÷蓄電電気量(Ah) …(1)
効率(%)=放電電気量(Wh)÷蓄電電気量(Wh) …(2)
【0062】
図10は、図1のリユース可否判定装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。リユース可否判定装置100は、CPU301とROM(Read Only Memory)302とRAM(Random Access Memory)303と外部記憶装置304とを有する。また、リユース可否判定装置100は、入力インタフェース部305と出力インタフェース部306と入出力インタフェース部307と通信インタフェース部308とを有する。例えば、CPU301とROM302とRAM303と外部記憶装置304と入力インタフェース部305と出力インタフェース部306と入出力インタフェース部307と通信インタフェース部308とは、バスBUSを介して相互に接続される。なお、リユース可否判定装置100は、図10に示すハードウェア構成を有するPCまたはサーバ等のコンピュータ装置に搭載されてもよい。
【0063】
CPU301は、OS(Operating System)およびアプリケーション等の各種プログラムを実行し、リユース可否判定装置100の全体の動作を制御する。ROM302は、各種プログラムをCPU301により実行可能にするための基本プログラムや各種パラメータ等を保持する。RAM303は、CPU301により実行される各種プログラムや、プログラムで使用するデータを記憶する。例えば、各種プログラムは、図5または図8に示したセルCの劣化判定処理を実施する劣化処理判定プログラムを含んでもよい。
【0064】
外部記憶装置304は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等であり、RAM303に展開する各種プログラムを記憶する。入力インタフェース部305は、電池パック200、温度センサ210および入力装置80に接続される。例えば、入力装置80は、リユース可否判定装置100を操作する操作者等からの入力を受け付けるキーボード、マウスやタブレット等である。
【0065】
そして、入力インタフェース部305は、セルCの劣化判定処理を実施中に電池パック200からセル電圧情報および電流情報を受け、温度センサ210から温度情報を受ける。また、入力インタフェース部305は、例えば、劣化判定処理の開始または停止の指示を受け、劣化判定処理で使用する閾値等の各種パラメータを受ける。
【0066】
出力インタフェース部306には、セルCの劣化判定処理に使用する各種パラメータや劣化したセルCの情報等を表示する表示装置やプリンタ等の出力装置90が接続されてもよい。
【0067】
入出力インタフェース部307には、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体400が接続されてもよい。例えば、記録媒体400には、上述した劣化処理判定プログラム等の各種プログラムが格納されてもよい。この場合、プログラムは、入出力インタフェース部307を介して記録媒体400から外部記憶装置304またはRAM303に転送される。なお、記録媒体400は、CD-ROMやDVD(Digital Versatile Disc:登録商標)等でもよく、この場合、入出力インタフェース部307は、接続する記録媒体400に対応するインタフェースを有する。通信インタフェース部308は、リユース可否判定装置100をネットワーク等に接続可能である。
【0068】
以上、この実施形態では、各セルCのバランス調整の頻度に基づいて、セルC毎に劣化を判定することができる。これにより、多大な時間と費用とがかかる充放電試験を実施することなく、電池パックに搭載される複数のセルCの各々の劣化状態を判定することができる。すなわち、劣化状態判定部121は、1回の劣化判定処理で、複数の劣化セルCを判定することができる。
【0069】
劣化状態判定部121は、セルC毎に、バランサ回路部114によるバランス調整の回数が閾値以上の場合、セルCの劣化を判定することができる。劣化状態判定部121は、セルC毎に、上限電圧に到達した回数と下限電圧に到達した回数とがそれぞれの閾値以上であることを判定することで、例えば、バランサ回路部114の動作回数を閾値と比較する場合に比べて簡易にセルCの劣化を判定することができる。
【0070】
劣化状態判定部121は、充電を停止した前後のセル電圧の変化量が劣化判定閾値以上の場合、セルCの劣化を判定することができる。劣化状態判定部121は、放電を停止した前後のセル電圧の変化量が、劣化を判定する閾値以上の場合、セルCの劣化を判定することができる。
【0071】
劣化状態判定部121は、放電開始時のセル電圧の順位と放電終了時のセル電圧の順位との差を求めることで、電池パック200に搭載されたセルCの相対的な劣化の度合いを判定することができる。劣化状態判定部121は、各セルCの温度の変化量に基づいて各セルC毎に劣化状態を判定することができる。
【0072】
さらに、劣化状態判定部121は、図9に示したように、各セルCに関する様々な項目を組み合わせて各セルCの劣化状態を判定することで、判定の精度を高めることができる。
【0073】
電池パック200全体の劣化状態を把握するだけでなく、電池パック200に含まれる劣化が進んだセルCを特定可能にすることで、電池パック200単位の交換ではなく、所定数のセルCを含むモジュールまたはセルC単位での交換を可能にすることができる。この結果、一部のセルCが劣化した電池パック200を、利用可能な状態でリユースすることができる。また、劣化が進んだセルCを除外した電池パック200をリユースすることが可能になる。
【0074】
バランサ回路部114の動作回数および動作頻度を把握するための記憶部116を設け、劣化具合に応じた閾値を設けることで、電池パック200を二次利用する二次利用者は、従来に比べて電池パック200の試験時間を短縮することができる。これにより、劣化判定を効率的に実施することができ、試験コストを低減することができる。
【0075】
また、電池パック200を搭載する自動車を生産する自動車メーカーは、特別な充放電評価を実施することなく、通常の使用時のデータを活用することで、電池パック200の劣化具合と電池パック200交換時期の目安等を把握することができる。
【0076】
本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
<1>
複数のセルが直列に接続された二次電池のリユース可否判定装置であって、
前記複数のセルの各々のセル電圧を測定する電圧測定部と、
前記複数のセルの各々のバランス調整を実施するバランサ回路部と、
前記複数のセルの各々の前記セル電圧に基づいて、前記バランサ回路部に前記バランス調整を指示する判定制御部と、
前記複数のセル毎の前記バランサ回路部の動作頻度が第1閾値以上の前記セルを劣化していると判定する劣化状態判定部と、を有すること
を特徴とするリユース可否判定装置。
<2>
前記劣化状態判定部は、さらに、前記複数のセル毎の前記バランサ回路部の動作回数が第2閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とする<1>に記載のリユース可否判定装置。
<3>
前記二次電池の充電時の前記複数のセルの各々の前記セル電圧の上限電圧の到達回数と、前記二次電池の放電時の前記複数のセルの各々の前記セル電圧の下限電圧の到達回数とを記憶する劣化状態記憶部を有し、
前記劣化状態判定部は、さらに、前記劣化状態記憶部に記憶された前記上限電圧の到達回数または前記下限電圧の到達回数がそれぞれの第3閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とする<1>または<2>に記載のリユース可否判定装置。
<4>
前記劣化状態判定部は、さらに、放電停止前後の前記セル電圧の変化量が第4閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とする<1>ないし<3>のいずれか1項に記載のリユース可否判定装置。
<5>
前記劣化状態判定部は、さらに、充電停止前後の前記セル電圧の変化量が第5閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とする<1>ないし<4>のいずれか1項に記載のリユース可否判定装置。
<6>
前記劣化状態判定部は、さらに、放電開始時の前記セル電圧の順位と放電終了時の前記セル電圧の順位との差に基づいて、前記セルの劣化の度合いを判定すること
を特徴とする<1ないし<5のいずれか1項に記載のリユース可否判定装置。
<7>
前記劣化状態判定部は、さらに、前記セルの温度の変化量に基づいて前記セルの劣化を判定すること
を特徴とする<1>ないし<6>のいずれか1項に記載のリユース可否判定装置。
<8>
複数のセルが直列に接続された二次電池のリユース可否判定方法であって、
前記複数のセルの各々のセル電圧を測定する電圧測定部と、前記複数のセルの各々のバランス調整を実施するバランサ回路部と、前記複数のセルの各々の前記セル電圧に基づいて、前記バランサ回路部に前記バランス調整を指示する判定制御部と、を有するリユース可否判定装置が有する劣化状態判定部が、前記複数のセル毎の前記バランサ回路部の動作頻度が第1閾値以上の前記セルを劣化していると判定すること
を特徴とするリユース可否判定方法。
【0077】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0078】
100 リユース可否判定装置
110 バッテリマネジメントシステム(BMS)
111 温度測定部
112 電圧測定部
113 電流測定部
114 バランサ回路部
115 判定制御部
116 記憶部
120 劣化状態判定装置
121 劣化状態判定部
122 劣化状態記憶部
200 電池パック
210 温度計
220 電流計
C、C1-C5 セル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0079】
【特許文献1】特開2016-75567号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10