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特開2024-136876制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム
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  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図1
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図2
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図3
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図4
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図5A
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図5B
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図6
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図7
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図8
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図9
  • 特開-制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム 図10
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136876
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048169
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】318009126
【氏名又は名称】株式会社KOKUSAI ELECTRIC
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三井 裕之
(72)【発明者】
【氏名】森 真一朗
(57)【要約】
【課題】様々な事象に対する復旧作業を容易にし、対象装置の停止時間を短縮することが可能な技術を提供する。
【解決手段】対象装置に関する少なくとも1つの事象を示す事象項目を記憶する記憶部と、発生した事象に対応する事象項目が前記記憶部に記憶されている場合に、発生した前記事象に対応する前記事象項目を表示部に通知するよう制御可能な制御部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象装置に関する少なくとも1つの事象を示す事象項目を記憶する記憶部と、
発生した事象に対応する事象項目が前記記憶部に記憶されている場合に、発生した前記事象に対応する前記事象項目を表示部に通知するよう制御可能な制御部と、
を備えた制御装置。
【請求項2】
前記表示部は、事象項目表示画面を備え、
前記事象項目表示画面は、現在発生中の少なくとも1つの事象項目を表示する事象項目表示領域を含む、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記事象項目表示領域は、前記事象が発生した時刻である事象発生時刻の新しい順に前記事象項目を並べて表示する、
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記事象項目は、事象の名称、事象が発生した時刻である事象発生時刻、及び、事象の概要の少なくともいずれか一つを含む、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記事象項目表示画面を表示する事象表示ボタンを備え、
前記表示部は、前記事象表示ボタンの操作に応じて、前記事象項目表示画面を表示する、
請求項2に記載の制御装置。
【請求項6】
前記事象表示ボタンは、前記事象の発生を示す事象発生アイコン、及び、前記事象の発生数を示す事象発生数の少なくともいずれか一つを表示する表示領域を含む、
請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記事象発生アイコンの表示形態は、前記事象が発生した場合と、前記事象が発生しない場合とで異なる、
請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記事象発生数は、前記事象が発生した場合に表示され、発生中の前記事象の数を表示する、
請求項6に記載の制御装置。
【請求項9】
前記事象発生数は、発生中の前記事象がなくなった場合に、非表示となる、
請求項8に記載の制御装置。
【請求項10】
表示中の前記事象項目表示画面は、前記事象表示ボタンの操作、又は、他の画面への切り替えに応じて、非表示となる、
請求項5に記載の制御装置。
【請求項11】
前記記憶部は、前記事象の対応を行う事象対応画面を示す情報を更に記憶し、
前記表示部は、前記事象項目が選択された場合に、選択された前記事象項目の事象に対応する前記事象対応画面を表示する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項12】
前記表示部は、前記事象が発生していない場合には、前記事象表示ボタンの操作を不可とする、又は、前記事象表示ボタンが操作されても前記事象項目表示画面を表示しない、
請求項5に記載の制御装置。
【請求項13】
前記表示部は、前記対象装置に関する各種情報を表示する情報表示画面を更に表示し、
前記事象項目表示画面は、前記情報表示画面とは独立した画面であり、
前記表示部は、前記事象項目表示画面を最前面に表示する、
請求項2に記載の制御装置。
【請求項14】
前記表示部は、前記事象表示ボタンが操作された場合に、前記事象項目表示画面を前記事象表示ボタンの直下に表示する、
請求項5に記載の制御装置。
【請求項15】
基板の処理を行う処理容器と、
事象の発生状態に合わせて前記基板の処理を制御可能な請求項1に記載の制御装置と、
を備えた基板処理装置。
【請求項16】
前記基板の処理は、前記基板の処理条件を定義したレシピに従い行われる、
請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記事象項目は、自装置に発生したアラームの回復待ち、前記レシピを実行する条件待ち、前記基板の割れ検知による回復待ち、前記レシピを含む前記基板の処理を継続する条件待ち、更新プログラムのインストール待ちの少なくともいずれか一つを含む、
請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
基板処理装置に関する少なくとも1つの事象を示す事象項目を記憶部に記憶する工程と、
発生した事象に対応する事象項目が前記記憶部に記憶されている場合に、発生した前記事象に対応する前記事象項目を表示部に通知する工程と、
前記表示部に通知された前記事象項目を表示する工程と、
前記事象の発生状態に合わせて基板の処理を制御する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
【請求項19】
基板処理装置に関する少なくとも1つの事象を示す事象項目を記憶部に記憶する手順と、
発生した事象に対応する事象項目が前記記憶部に記憶されている場合に、発生した前記事象に対応する前記事象項目を表示部に通知する手順と、
前記表示部に通知された前記事象項目を表示する手順と、
前記事象の発生状態に合わせて基板の処理を制御する手順と、
をコンピュータによって基板処理装置に実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
基板処理装置においては、基板の処理中に何らかの事象が発生した場合に、作業担当者がまず原因を調査し、作業担当者が考えながら復旧作業を行う場合がある。例えば、特許文献1には、アラームが発生した場合に、アラームの種別に応じて各アラームの復旧手順を操作画面上に表示させることでアラームの回復を可能にする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-311461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術では、システムエラーに関するアラームが発生した場合に、アラームの復旧手順を操作画面上に表示させる。しかしながら、基板処理装置等の対象装置に関する事象は様々であり、様々な事象に対応することは想定されていない。
【0005】
本開示は、様々な事象に対する復旧作業を容易にし、対象装置の停止時間を短縮することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、対象装置に関する少なくとも1つの事象を示す事象項目を記憶する記憶部と、発生した事象に対応する事象項目が前記記憶部に記憶されている場合に、発生した前記事象に対応する前記事象項目を表示部に通知するよう制御可能な制御部と、を備える技術が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、様々な事象に対する復旧作業を容易にし、対象装置の停止時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る基板処理装置の一例を示す斜視図である。
図2】実施形態に係る基板処理装置を側面から見たときの断面図である。
図3】実施形態に係る基板処理装置が備える制御装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図4】実施形態に係る情報表示画面の一例を示す正面図である。
図5A】実施形態に係る事象項目表示画面の一例を示す正面図である。
図5B】実施形態に係る事象項目表示画面の別の例を示す正面図である。
図6】実施形態に係る事象項目の一例を示す図である。
図7】実施形態に係る事象表示ボタンの一例を示す図である。
図8】実施形態に係る事象対応画面の一例を示す正面図である。
図9】実施形態に係る事象項目表示情報の一例を示す図である。
図10】実施形態に係る事象発生通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一態様について、主に図1図10を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。また、本開示は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
【0010】
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る基板処理装置の概要について説明する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る基板処理装置1の一例を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態に係る基板処理装置1を側面から見たときの断面図である。図1及び図2は基板処理装置の一例として縦型の基板処理装置1を示している。なお、基板処理装置1において処理される基板は、一例としてシリコン等から成る半導体ウェーハが示されている。
【0012】
図1及び図2に示すように、基板処理装置1は、筐体2を備え、筐体2の正面壁3の下部にはメンテナンス可能に設けられた開口部としての正面メンテナンス口4が開設され、正面メンテナンス口4は正面メンテナンス扉5によって開閉される。
【0013】
筐体2の正面壁3にはポッド搬入搬出口6が筐体2の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口6は搬入搬出口開閉機構であるフロントシャッタ7によって開閉される。ポッド搬入搬出口6の正面前方側には基板搬送容器受渡し台であるロードポート8が設置されており、ロードポート8は載置されたポッド9を位置合せするように構成されている。
【0014】
ポッド9は密閉式の基板搬送容器であり、工程内搬送装置(図示せず)によってロードポート8上に搬入され、又、ロードポート8上から搬出されるようになっている。
【0015】
筐体2内の前後方向の略中央部における上部には基板搬送容器格納棚である回転式ポッド棚11が設置されており、回転式ポッド棚11は複数個のポッド9を格納するように構成されている。
【0016】
回転式ポッド棚11は、垂直に立設されて間欠回転される支柱12と、支柱12に上中下段の各位置において放射状に支持された複数段の基板搬送容器載置棚である棚板13とを備えている。棚板13は、ポッド9を少なくとも1個載置した状態で格納するように構成されている。
【0017】
回転式ポッド棚11の下方には基板搬送容器蓋体開閉機構であるポッドオープナ14が設けられ、ポッドオープナ14はポッド9を載置し、又、ポッド9の蓋を開閉可能な構成を有している。
【0018】
ロードポート8と回転式ポッド棚11、ポッドオープナ14との間には容器搬送機構であるポッド搬送機構15が設置されており、ポッド搬送機構15はポッド9を保持して昇降可能、水平方向に進退可能となっている。ロードポート8、回転式ポッド棚11、ポッドオープナ14との間でポッド9を搬送するように構成されている。
【0019】
筐体2内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体16が後端に亘って設けられている。サブ筐体16の正面壁17には基板であるウェーハ18をサブ筐体16内に対して搬入搬出するための基板搬入搬出口であるウェーハ搬入搬出口19が一対、垂直方向に上下2段に並べられて開設されており、上下段のウェーハ搬入搬出口19に対してポッドオープナ14がそれぞれ設けられている。
【0020】
ポッドオープナ14は、ポッド9を載置する載置台21と、ポッド9の蓋を開閉する開閉機構22とを備えている。ポッドオープナ14は、載置台21に載置されたポッド9の蓋を開閉機構22によって開閉することで、ポッド9のウェーハ出入口を開閉するように構成されている。
【0021】
サブ筐体16は、ポッド搬送機構15や回転式ポッド棚11が配設されている空間(ポッド搬送空間)と気密となっている移載室23を構成している。移載室23の前側領域には基板移載機構であるウェーハ移載機構24が設置されており、ウェーハ移載機構24はウェーハ18を載置する所要枚数(例えば、図示では5枚)のウェーハ載置プレート25を具備し、ウェーハ載置プレート25は水平方向に直動可能、水平方向に回転可能、又は昇降可能となっている。ウェーハ移載機構24は、基板保持体であるボート26に対してウェーハ18を装填及び払い出しするように構成されている。
【0022】
移載室23の後側領域にはボート26を収容して待機させる待機部27が構成され、待機部27の上方には縦型の処理炉28が設けられている。処理炉28は内部に処理室29を形成し、処理室29の下端部は炉口部となっており、炉口部は炉口開閉機構である炉口シャッタ31により開閉されるようになっている。なお、処理室29は、処理容器の一例である。
【0023】
筐体2の右側端部とサブ筐体16の待機部27の右側端部との間にはボート26を昇降させるための基板保持具昇降機構であるボートエレベータ32が設置されている。ボートエレベータ32の昇降台に連結されたアーム33には蓋体としてのシールキャップ34が水平に取付けられており、シールキャップ34はボート26を垂直に支持し、ボート26を処理室29に装入した状態で炉口部を気密に閉塞可能となっている。
【0024】
ボート26は、複数枚(例えば、50枚~125枚程度)のウェーハ18をその中心に揃えて水平姿勢で多段に保持するように構成されている。なお、本明細書における「50枚~125枚」のような数値範囲の表記は、下限値および上限値がその範囲に含まれることを意味する。よって、例えば、「50枚~125枚」とは「50枚以上125枚以下」を意味する。他の数値範囲についても同様である。
【0025】
ボートエレベータ32側と対向した位置にはクリーンユニット35が配設され、クリーンユニット35は清浄化した雰囲気若しくは不活性ガスであるクリーンエア36を供給するよう供給ファン及び防塵フィルタで構成されている。不活性ガスとしては、例えば窒素(N)含有ガスを用いることができる。N含有ガスとしては、例えば、窒素(N)ガス、アンモニア(NH)ガス等を用いることができる。N含有ガスとしては、これらのうち1以上を用いることができる。ウェーハ移載機構24とクリーンユニット35との間には、ウェーハ18の円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合せ装置(図示せず)が設置されている。
【0026】
クリーンユニット35から吹出されたクリーンエア36は、ノッチ合せ装置(図示せず)及びウェーハ移載機構24、ボート26に流通された後に、ダクト(図示せず)により吸込まれて、筐体2の外部に排気がなされるか、若しくは、クリーンユニット35によって移載室23内に吹き出されるように構成されている。
【0027】
次に、基板処理装置1の作動について説明する。
【0028】
ポッド9がロードポート8に供給されると、ポッド搬入搬出口6がフロントシャッタ7によって開放される。ロードポート8上のポッド9は、ポッド搬送機構15によって筐体2の内部へポッド搬入搬出口6を通して搬入され、回転式ポッド棚11の指定された棚板13へ載置される。ポッド9は、回転式ポッド棚11で一時的に保管された後、ポッド搬送機構15により棚板13からいずれか一方のポッドオープナ14に搬送されて載置台21に移載されるか、若しくはロードポート8から直接載置台21に移載される。
【0029】
この際、ウェーハ搬入搬出口19は開閉機構22によって閉じられており、移載室23にはクリーンエア36が流通され、充満している。例えば、移載室23にはクリーンエア36としてN含有ガスが充満することにより、酸素濃度が例えば20ppm以下と、筐体2の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも低く設定されている。
【0030】
載置台21に載置されたポッド9はその開口側端面がサブ筐体16の正面壁17におけるウェーハ搬入搬出口19の開口縁辺部に押し付けられると共に、蓋が開閉機構22によって取り外され、ウェーハ出入口が開放される。
【0031】
ポッド9がポッドオープナ14によって開放されると、ウェーハ18はポッド9からウェーハ移載機構24によって取り出され、ノッチ合せ装置(図示せず)に移送され、ノッチ合せ装置にてウェーハ18を整合した後、ウェーハ移載機構24はウェーハ18を移載室23の後方にある待機部27へ搬入し、ボート26に装填(チャージング)する。
【0032】
ボート26にウェーハ18を受け渡したウェーハ移載機構24は、ポッド9に戻り、次のウェーハ18をボート26に装填する。
【0033】
一方(上段又は下段)のポッドオープナ14におけるウェーハ移載機構24によりウェーハ18のボート26への装填作業中に、他方(下段又は上段)のポッドオープナ14には回転式ポッド棚11から別のポッド9がポッド搬送機構15によって搬送されて移載され、他方のポッドオープナ14によるポッド9の開放作業が同時進行される。
【0034】
予め指定された枚数のウェーハ18がボート26に装填されると炉口シャッタ31によって閉じられていた処理炉28の炉口部が炉口シャッタ31によって開放される。続いて、ボート26はボートエレベータ32によって上昇され、処理室29に搬入(ローディング)される。
【0035】
ローディング後は、シールキャップ34によって炉口部が気密に閉塞される。なお、本実施形態において、このタイミング(ローディング後)で、処理室29が不活性ガスに置換されるパージ工程(プリパージ工程)を有する。
【0036】
処理室29が所望の圧力(真空度)となるようにガス排気機構(図示せず)によって真空排気される。また、処理室29が所望の温度分布となるようにヒータ駆動部(図示せず)によって所定温度まで加熱される。
【0037】
また、ガス供給機構(図示せず)により、所定の流量に制御された処理ガスが供給され、処理ガスが処理室29を流通する過程で、ウェーハ18の表面と接触し、ウェーハ18の表面上に所定の処理が実施される。更に、反応後の処理ガスは、ガス排気機構により処理室29から排気される。本明細書における処理ガスとは処理室29内に供給されるガスのことを意味する。これらは、以下の説明においても同様である。
【0038】
予め設定された処理時間が経過すると、ガス供給機構により不活性ガス供給源(図示せず)から不活性ガスが供給され、処理室29が不活性ガスに置換されると共に、処理室29の圧力が常圧に復帰される(アフターパージ工程)。そして、ボートエレベータ32によりシールキャップ34を介してボート26が降下される。本明細書における処理時間とは、その処理を継続する時間を意味する。これらは、以下の説明においても同様である。
【0039】
処理後のウェーハ18の搬出については、上記説明と逆の手順で、ウェーハ18及びポッド9は筐体2の外部へ払い出される。未処理のウェーハ18が、更にボート26に装填され、ウェーハ18のバッチ処理が繰り返される。
【0040】
ここで、図1及び図2に示すように、基板処理装置1は制御装置100を備え、制御装置100は基板処理装置1の制御を行う。制御装置100は、基板処理装置1に内蔵されていてもよいし、基板処理装置1の外部にアクセス可能に設けられていてもよい。基板処理装置1は、対象装置の一例である。以下では、本実施形態に係る制御装置100を基板処理装置1に適用した場合について説明するが、制御装置100は基板処理装置1以外の装置を制御対象としてもよい。
【0041】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る基板処理装置1の制御系の構成について説明する。
【0042】
図3は、本実施形態に係る基板処理装置1が備える制御装置100の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0043】
図3に示すように、基板処理装置1は、主コントローラである制御装置100と、外部通信部201と、外部記憶部202と、操作部203と、表示部204と、プロセス制御部205と、搬送制御部206と、を備えている。
【0044】
また、制御装置100は、制御部101と、記憶部104と、I/O(I/Oポートともいう。)105と、を備えている。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102と、RAM(Random Access Memory)103と、を備えている。
【0045】
制御装置100は、操作部203と接続されると共に、I/O105を介してプロセス制御部205及び搬送制御部206が接続されている。制御装置100は、プロセス制御部205及び搬送制御部206の各々とI/O105を介して電気的に接続されているため、各データの送受信や各ファイルのダウンロード及びアップロード等が可能な構成となっている。
【0046】
制御装置100には、外部の上位コンピュータ(図示せず)と外部通信部201を介して接続されている。このため、基板処理装置1がクリーンルーム内に設置されている場合であっても上位コンピュータがクリーンルーム外の事務所等に配置されることが可能である。また、制御装置100には、記録媒体の一例であるUSB(Universal Serial Bus)メモリ等が挿脱される装着部としての外部記憶部202が接続されている。
【0047】
操作部203は、表示部204を一体的に有する、あるいは、表示部204とビデオケーブル等を介して接続される。表示部204は、例えば、液晶表示パネルである。表示部204には、基板処理装置1を操作するための各操作画面が表示されるように構成されている。操作画面には、プロセス制御部205が制御する基板プロセス系、及び、搬送制御部206が制御する基板搬送系の状態を確認するための画面を有し、また、表示部204は、基板プロセス系及び基板搬送系への動作指示を入力したりする入力部としての各操作ボタンを設けることも可能である。操作部203は、操作画面を介して基板処理装置1内で生成される情報を表示部204に表示させる。また、操作部203は、例えば、表示部204に表示された情報を外部記憶部202に挿入されたUSBメモリ等のデバイスに出力させる。操作部203は、表示部204に表示される操作画面からの入力データ(入力指示)を受け付け、入力データを制御装置100に送信する。また、操作部203は、RAM103に展開されたレシピ又は記憶部104に格納された複数のレシピのうち任意の基板処理レシピ(プロセスレシピともいう。)を実行させる指示(制御指示)を受け付け、制御装置100に送信するようになっている。なお、操作部203及び表示部204はタッチパネルにより構成されていてもよい。ここで、操作部203及び表示部204は制御装置100と別体で設けられているが、制御装置100に一体で含まれる構成としてもよい。
【0048】
プロセス制御部205は、ここでの図示は省略するが、温度制御部、ガス流量制御部、及び圧力制御部を備えている。これらの温度制御部、ガス流量制御部、及び圧力制御部はそれぞれサブコントローラを構成し、プロセス制御部205と電気的に接続されているため、各データの送受信や各ファイルのダウンロード及びアップロード等が可能となっている。なお、プロセス制御部205と各サブコントローラ(温度制御部、ガス流量制御部、及び圧力制御部)は、別体で構成されてもよいし、一体構成でも構わない。
【0049】
搬送制御部206は、ここでの図示は省略するが、機構制御部を備えている。この機構制御部は、基板処理装置1の駆動部系、回転部系、及び昇降系の各々の制御を行うように構成されている。搬送制御部206は、例えば、回転式ポッド棚11、ボートエレベータ32、ポッド搬送機構15、ウェーハ移載機構24、ボート26、及び回転機構(図示せず)の搬送動作をそれぞれ制御するように構成されている。
【0050】
なお、本実施形態に係る制御装置100、プロセス制御部205、及び搬送制御部206は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(CD-ROM、USB等)から当該プログラムをインストールすることにより、所定の処理を実行する各コントローラを構成することができる。
【0051】
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。
【0052】
制御装置100は、CPU102、RAM103、記憶部104、及びI/O105を備えたコンピュータとして構成されている。記憶部104には、処理条件及び処理手順が定義されたレシピ等の各レシピファイル、これら各レシピファイルを実行させるための制御プログラムファイル、処理条件及び処理手順を設定するためのパラメータファイル(設定値ファイル)、また、エラー処理プログラムファイル及びエラー処理のパラメータファイルの他、プロセスパラメータを入力する入力画面を含む各種画面ファイル、各種アイコンファイル等(いずれも図示せず)が格納されている。なお、制御装置100は、外部通信部201を用いて、一例として、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークに接続され、外部機器との間でネットワークを介して通信が可能とされる。
【0053】
また、記憶部104としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられる。記憶部104には、本実施形態に係る事象発生通知処理を実行するための事象発生通知処理プログラムが記憶される。
【0054】
事象発生通知処理プログラムは、例えば、基板処理装置1に予めインストールされていてもよい。事象発生通知処理プログラムは、不揮発性の記録媒体に記録して、又はネットワークを介して配布して、基板処理装置1に適宜インストールすることで実現してもよい。なお、不揮発性の記録媒体の例としては、CD-ROM、光磁気ディスク、HDD、DVD-ROM、フラッシュメモリ、メモリカード、USB等が想定される。
【0055】
つまり、事象発生通知処理プログラムは、対象装置の一例である基板処理装置1に関する少なくとも1つの事象を示す事象項目を記憶部104に記憶する手順と、発生した事象に対応する事象項目が記憶部104に記憶されている場合に、発生した事象に対応する事象項目を表示部204に通知する手順と、表示部204に通知された事象項目を表示する手順と、事象の発生状態に合わせて基板(例えばウェーハ18)の処理を制御する手順と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0056】
本実施形態に係る基板処理装置1のCPU102は、記憶部104に記憶されている事象発生通知処理プログラムをRAM103に書き込んで実行することにより、制御部101として機能する。
【0057】
本実施形態に係る基板処理装置1は、制御部101、記憶部104、及び表示部204を備えている。
【0058】
記憶部104は、基板処理装置1に関する少なくとも1つの事象を示す事象項目を記憶する。基板処理装置1の場合、事象項目には、例えば、自装置に発生したアラームの回復待ち、レシピを実行する条件待ち、基板の割れ検知による回復待ち、レシピを含む基板の処理を継続する条件待ち、更新プログラムのインストール待ちの少なくともいずれか一つが含まれる。
【0059】
つまり、事象項目としては、少なくとも以下に示す項目のいずれかが記憶部104に記憶される。記憶部104に記憶する事象項目は追加、削除、変更等が可能である。
(1)アラーム回復待ち
(2)レシピ実行条件待ち
(3)基板割れ検知回復待ち
(4)レシピを含む基板処理の継続条件待ち
(5)更新プログラムのインストール待ち
【0060】
装置の種類や条件によって事象項目が異なる場合もあり、記憶部104に様々な事象項目を記憶することにより、装置固有の様々な事象項目に対応することができる。
【0061】
制御部101は、発生した事象に対応する事象項目が記憶部104に記憶されている場合に、発生した事象に対応する事象項目を表示部204に通知する制御を行うことが可能である。
【0062】
具体的には、表示対象とする事象項目は、上述したように、予め記憶部104に記憶しておく。事象項目は、記憶部104に記憶することに限らず、外部記憶部202を介して、USBメモリ、CD、又はDVD等の外部記録媒体を接続して取得してもよい。また、外部通信部201を介して外部装置と接続して、事象項目を取得してもよい。制御部101は、I/O105を介してプロセス制御部205又は搬送制御部206より通知される事象に対応する事象項目が記憶部104に記憶している事象項目に一致する場合、表示部204に対して、該当する事象に対応する事象項目を通知し、つまり、事象が発生した旨を通知する。
【0063】
表示部204は、制御部101からの通知を受けて、基板処理装置1で発生する複数の事象をまとめて表示する。なお、表示する事象は1つでもよい。これにより、基板処理装置1に発生している事象を容易に確認することができる。
【0064】
また、制御部101は、事象の発生状態に合わせて基板の処理を制御することが可能である。例えば、制御部101は、発生している事象項目に合わせて、基板処理の継続の有無を制御することが可能である。
【0065】
基板の処理は、例えば、基板の処理条件を定義したレシピに従い行われる。レシピは記憶部104に記憶され、制御部101は基板処理時に記憶したレシピを取得し、レシピに定義された処理条件に従い、基板の処理を制御する。レシピは記憶部104に記憶するだけでなく、外部記憶部202を介してUSBメモリ、CD、又はDVDから読み込むことも可能であり、また、外部通信部201を介して外部装置より取得してもよい。
【0066】
発生している事象項目に合わせて、基板処理の継続の有無を制御することにより、基板の処理に関係のない事象に対する不要な待ち時間の削減が可能となる。また、基板の処理に影響のある事象が発生した場合に基板の処理を停止し、事象の回復を待つ制御を行うことにより、不良基板の発生を抑えることができる。
【0067】
図4は、本実施形態に係る情報表示画面40の一例を示す正面図である。
【0068】
表示部204は、制御部101による制御に従って、一例として、図4に示す情報表示画面40を表示する。情報表示画面40は、基板処理装置1に関する各種情報を表示する画面である。
【0069】
図4に示す情報表示画面40は、例えば、タイトル情報表示領域41、装置情報表示領域42、及びナビゲーション情報表示領域43を備えている。
【0070】
タイトル情報表示領域41は、固定された表示領域である。タイトル情報表示領域41は、例えば、発生中の障害情報、及び、装置情報表示領域42の表示内容に左右されないボタン群により構成される。タイトル情報表示領域41には、後述の事象項目表示画面を表示するための事象表示ボタン44が配置される。
【0071】
装置情報表示領域42は、例えば、自装置の状態表示、レシピ等のファイルの編集、障害情報の詳細表示等、ナビゲーション情報表示領域43で選択された指示に従い、表示を切り替える。
【0072】
ナビゲーション情報表示領域43は、装置情報表示領域42に表示する画面の種別を選択するためのボタン群が配置されている。
【0073】
図5Aは、本実施形態に係る事象項目表示画面45の一例を示す正面図である。
【0074】
表示部204は、事象表示ボタン44の押下等の操作に応じて、一例として、図5Aに示す事象項目表示画面45を表示する。事象表示ボタン44は、タイトル情報表示領域41に配置され、現在発生している事象がある場合は有効となり、現在発生している事象がない場合は無効となる。ここでいう有効、無効とは、例えば、ボタンを押せる場合は有効であり、ボタンを押せない場合は無効である。また、ボタンが表示されている場合は有効であり、ボタンが表示されない場合は無効である。また、タイトル情報表示領域41は常に表示されている領域であって、他の画面でも隠れることのない領域である。
【0075】
このように、事象の発生の有無に従い、事象表示ボタン44の有効、無効を切り替えることにより、事象表示ボタン44の押下動作の誤操作を防止することができる。
【0076】
図5Aに示す事象項目表示画面45は、上述の図4に示す情報表示画面40とは独立した画面である。表示部204は、事象項目表示画面45を最前面に表示する。事象項目表示画面45は、例えば、事象表示ボタン44の下部に表示され、常に最前面の状態で表示される。このため、装置情報表示領域42の画面を切り替えても事象項目表示画面45は常に最前面で表示される。この場合、装置情報表示領域42と事象項目表示画面45は重なって表示される。つまりは、事象項目表示画面45と情報表示画面40とは異なるレイヤ(階層)での表示であって、それぞれの画面は独立して表示するものである。また、事象項目表示画面45は上位レイヤであり、情報表示画面40は下位レイヤに配置される。このため、事象項目表示画面45は常に情報表示画面40よりも最前面での表示が可能となる。
【0077】
このように、事象項目表示画面45が装置情報表示領域42の画面を切り替えても常に最前面に表示されるため、他の作業を行っていても、発生中の事象を把握することができる。また、事象項目表示画面45よりも下位レイヤの画面については、事象項目表示画面45の表示に係わらず操作が可能となる。
【0078】
なお、表示部204は、事象表示ボタン44が操作された場合に、事象項目表示画面45を事象表示ボタン44の直下に表示することが望ましい。
【0079】
事象項目表示画面45が事象表示ボタン44の直下に表示されることにより、事象表示ボタン44と事象項目表示画面45との関連性がより明確となる。
【0080】
事象項目表示画面45は、現在発生中の少なくとも1つの事象項目を表示する事象項目表示領域46を含む。具体的には、事象項目表示画面45は、制御部101より通知があった場合に、事象項目表示領域46に現在発生している事象項目を鉛直方向に並べて表示する。事象項目表示画面45は、上述したように、独立した画面となっており、表示部204での他の操作(装置情報表示領域42の切替等)を行っても事象項目表示画面45の表示は消去されない。表示する事象項目は事象選択ボタンとなっており、事象選択ボタンは事象項目に対する事象対応画面(後述)にリンクし、事象選択ボタンをタッチすることで、装置情報表示領域42の表示を、選択した事象対応画面に切り替える。この場合、事象項目表示画面45の表示は消去される。
【0081】
このように、記憶部104に記憶されている事象項目のうち、発生した事象に対応する事象項目を並べて表示することで、現在発生している事象の確認が容易となる、つまり、事象に対する視認性を向上させることができる。
【0082】
また、事象項目表示領域46は、図5Aに示すように、事象が発生した時刻である事象発生時刻の新しい順に事象項目を並べて表示するようにしてもよい。具体的には、事象項目表示領域46に表示される事象項目は直近に発生した事象が領域の最上位となるように配置される。以降、事象発生時刻の新しい順で事象項目が並べられる。
【0083】
上記のように最新の事象を最上位とすることで、最も新しい事象の確認を容易に行うことができる。
【0084】
また、発生した事象の順番で対応しなければならない場合には、発生した事象の順に事象項目を並べるようにしてもよい。つまり、事象項目の並び順は、最上位が最も古い時刻の事象項目として、現在発生している事象項目を並べてもよい。また、事象項目の並び順は、パラメータで予め定義してもよく、あるいは、図5Bに示すように、事象項目表示画面45に並び替えのソートボタン47を設けるようにしてもよい。
【0085】
図5Bは、本実施形態に係る事象項目表示画面45の別の例を示す正面図である。
【0086】
図5Bに示す事象項目表示画面45には、ソートボタン47が設けられている。事象項目表示画面45に並び替えのソートボタン47を設け、事象項目の並び順を選択するようにしてもよい。
【0087】
ここで、図5A及び図5Bに示す事象項目には、一例として、図6に示すように、事象の名称、事象が発生した時刻である事象発生時刻、及び、事象の概要の少なくともいずれか一つが含まれる。なお、事象発生時刻には、事象の発生した年月日が含まれていてもよい。この場合、事象発生時刻は、例えば、XXXX年Y月Z日P時Q分R秒、と表される。なお、図6の例では、事象項目として、事象の名称、事象発生時刻、及び事象の概要が表示されているが、いずれか一つ以上が表示されていればよい。
【0088】
上記のように、事象項目として、事象の名称、事象発生時刻、及び事象の概要が表示されているため、発生事象の把握が容易となる。
【0089】
また、図5A及び図5Bに示す事象表示ボタン44には、一例として、図7に示すように、事象の発生を示す事象発生アイコン44A、及び、事象の発生数を示す事象発生数44Bの少なくともいずれか一つを表示する表示領域が含まれる。なお、図7の例では、事象発生アイコン44A及び事象発生数44Bが表示されているが、いずれか一方が表示されていればよい。
【0090】
上記のように、事象表示ボタン44には事象発生アイコン44A及び事象発生数44Bが表示されているため、事象の発生の有無、事象の発生数を確認することができる。
【0091】
事象発生アイコン44Aの表示形態は、事象が発生した場合と、事象が発生しない場合とで異なるようにしてもよい。具体的には、事象表示ボタン44は、事象が発生している場合と事象が発生していない場合とで事象発生アイコン44Aの表示を切り替えるようにしてもよい。例えば、事象の発生の有無に応じて、事象表示ボタン44に表示される事象発生アイコン44Aの色を変えることが考えられる。また、事象が発生しない場合に事象発生アイコン44Aをグレーアウト表示としてもよい。また、事象が発生した場合に事象発生アイコン44Aをブリンク(点滅)させてもよいし、事象表示ボタン44全体の色を変えてもよい。また、事象が発生した場合に事象表示ボタン44全体をブリンク(点滅)させてもよい。
【0092】
上記のように、事象発生時に事象発生アイコン44Aの表示が切り替わることにより、事象発生の有無を確認することができる。
【0093】
また、事象発生数44Bは、事象が発生した場合に表示され、発生中の事象の数を表示するようにしてもよい。具体的には、事象発生数44Bとして表示させる事象発生数は記憶部104に記憶しておけばよい。制御部101は、記憶部104に記憶されている事象項目のうち、現在発生している事象の事象項目について事象発生数を取得し、その事象発生数を表示部204に表示させる。
【0094】
事象表示ボタン44に事象発生数44Bを表示させることにより、事象項目表示画面45を表示させることなく、現在発生中の事象の件数を確認することができる。
【0095】
また、事象発生数44Bは、発生中の事象がなくなった場合に、非表示となるようにしてもよい。具体的には、事象表示ボタン44の事象発生数44Bは発生している事象の数がなくなった場合、つまり、事象発生数が0になった場合に、事象発生数44Bが非表示となる。但し、事象発生数44Bの数を0で表示してもよい。
【0096】
上記のように、発生中の事象がなくなった場合に、事象発生数44Bを非表示にすることにより、事象が発生しているか否かを容易に把握することができる。
【0097】
また、表示中の事象項目表示画面45は、事象表示ボタン44の操作、又は、他の画面への切り替えに応じて、非表示となるようにしてもよい。具体的には、表示部204は、事象項目表示画面45の表示状態(表示中又は非表示)を一時的にRAM103に保持し、事象表示ボタン44が操作された場合、又は、他の画面への切り替えに応じて、事象項目表示画面45の表示状態(表示中又は非表示)を切り替える。
【0098】
事象項目表示画面45の表示状態を一時的に保持しておくことで、事象項目表示画面45の表示中又は非表示を容易に切り替えることができる。
【0099】
また、表示部204は、事象が発生していない場合には、事象表示ボタン44の操作を不可とする、又は、事象表示ボタン44が操作されても事象項目表示画面45を表示しないようにしてもよい。具体的には、事象が発生していない、つまり、発生した事象がなくなった場合には、事象表示ボタン44を押せない状態(例えば、グレーアウト表示等)としてもよいし、あるいは、事象表示ボタン44を押しても事象項目表示画面45を表示しないようにしてもよい。
【0100】
事象が発生していない場合には、事象表示ボタン44の操作を不可とする、又は、事象表示ボタン44が操作されても事象項目表示画面45を表示しないようにすることにより、事象表示ボタン44の誤操作を防止することができる。
【0101】
図8は、本実施形態に係る事象対応画面50の一例を示す正面図である。
【0102】
ここで、記憶部104には、事象の対応を行う事象対応画面50を示す情報(事象対応画面情報)を更に記憶している。記憶部104に記憶する事象対応画面情報は追加、削除、変更等が可能である。表示部204は、例えば、上述の図5A及び図5Bに示す事象項目(事象項目1~3)が選択された場合に、一例として、図8に示すように、選択された事象項目の事象に対応する事象対応画面50を表示する。事象対応画面50は、装置情報表示領域42を切り替えて表示され、事象項目表示画面45は消去される。
【0103】
事象対応画面50は、事象項目と同様にUSBメモリ、CD、又はDVD等の記録媒体、あるいは、外部装置を介して取得してもよい。一例として、事象項目が障害情報である場合には、事象対応画面50には障害情報一覧又は障害情報詳細画面が表示される。事象項目がジョブ続行待ちである場合には、事象対応画面50にはシステムコマンド画面が表示される。事象項目が割れ検知である場合には、事象対応画面50には割れ検知復旧画面が表示される。事象項目がレシピ実行待ちである場合には、事象対応画面50にはレシピ実行待ち要因確認画面が表示される。事象項目が更新プログラムインストール待ちである場合には、事象対応画面50にはプログラムインストール画面が表示される。
【0104】
事象項目に対応する事象対応画面50を予め定義しておくことにより、発生した事象項目に対応する事象対応画面50を探すことなく、即座に遷移することができる。
【0105】
図9は、本実施形態に係る事象項目表示情報60の一例を示す図である。
【0106】
図9に示す事象項目表示情報60は、事象が発生すると、発生した事象が発生順に追加されていく。事象項目表示情報60を構成する情報のうち、事象項目及び事象対応画面情報は記憶部104に記憶されており、事象が発生すると、発生した事象についての事象項目及び事象対応画面情報が記憶部104からRAM103に読み出される。そして、RAM103において、発生した事象についての事象発生時刻、及び、現時点での事象発生数が対応付けされて事象項目表示情報60とされる。表示部204は、事象項目表示情報60から事象発生数を取得し、取得した事象発生数を事象発生数44Bとして事象表示ボタン44に表示する。また、表示部204は、事象項目表示情報60から取得した事象項目を事象発生時刻で並び替えて事象項目表示画面45に表示する。
【0107】
次に、図10を参照して、本実施形態に係る基板処理装置1の作用を説明する。
【0108】
図10は、本実施形態に係る事象発生通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0109】
図10のステップS101では、制御部101が、事象の発生を認識する。事象の発生の認識は、例えば、I/O105からの通知による障害、基板処理等の認識、外部通信部201からの通知による障害、プログラム更新等の認識、外部記憶部202からの情報によるプログラム更新等の認識、等が含まれる。
【0110】
ステップS102では、制御部101が、ステップS101で認識した事象に対応する事象項目が記憶部104に記憶されているか否かを判定する。事象項目が記憶部104に記憶されていると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS103に移行し、事象項目が記憶部104に記憶されていないと判定した場合(否定判定の場合)、本事象発生通知処理を終了する。
【0111】
ステップS103では、制御部101が、記憶部104から発生した事象に対応する事象項目を取得し、一例として、上述の図9に示す事象項目表示情報60としてRAM103に格納する。
【0112】
ステップS104では、制御部101が、一例として、上述の図9に示す事象項目表示情報60の事象発生数を更新する。
【0113】
ステップS105では、制御部101が、発生した事象に対応する事象項目が記憶部104に記憶されている場合に、発生した事象に対応する事象項目を表示部204に通知し、本事象発生通知処理を終了する。表示部204は、一例として、上述の図5Aに示す事象表示ボタン44の操作に応じて、事象項目表示画面45を表示する。
【0114】
このように本実施形態によれば、事象発生の通知を受けて、対象装置で発生する複数の事象をまとめて表示することができる。これにより、対象装置に発生している事象を容易に確認することができ、様々な事象に対する復旧作業を容易にし、対象装置の停止時間を短縮することができる。
【0115】
以上、実施形態に係る制御装置及び基板処理装置を例示して説明した。実施形態は、制御装置及び基板処理装置の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムの形態としてもよい。実施形態は、これらのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な非一時的記録媒体の形態としてもよい。
【0116】
その他、上記実施形態で説明した制御装置及び基板処理装置の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
【0117】
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【0118】
また、上記実施形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。実施形態は、例えば、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現してもよい。
【0119】
上記実施形態では、一度に複数枚の基板を処理するバッチ式の基板処理装置を用いて基板の表面上に所定の処理を行う例について説明した。本開示は上述の態様に限定されず、例えば、一度に1枚または数枚の基板を処理する枚葉式の基板処理装置を用いて基板の表面上に所定の処理を行う場合にも、好適に適用することができる。また、上述の態様では、ホットウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて基板の表面上に所定の処理を行う例について説明した。本開示は上述の態様に限定されず、コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて基板の表面上に所定の処理を行う場合にも、好適に適用することができる。
【0120】
これらの基板処理装置を用いる場合においても、上記実施形態と同様な処理手順、処理条件にて各処理を行うことができ、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0121】
100 制御装置
101 制御部
104 記憶部
204 表示部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10