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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137943
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】基板構造化方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240927BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240927BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H01L21/304 601Z
H01L21/302 105A
G03F7/20 521
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024078724
(22)【出願日】2024-05-14
(62)【分割の表示】P 2023061536の分割
【原出願日】2020-04-06
(31)【優先権主張番号】102019000006740
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】16/687,564
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ハンウェン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァハヴェルベク, スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】パク, ギバク
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本開示は、半導体基板を構造化するための方法および装置を提供する。
【解決手段】基板構造化の方法は、任意選択でキャリア上に配置された基板にレジスト層を塗布し、レジスト層を紫外線放射またはレーザーアブレーションを使用してパターニングし、レジスト層のパターニングされた部分に、マイクロブラストによって基板上に、所望のフィーチャを転写して形成し、レジスト層の非曝露または非アブレーション部分で、基板の残りの部分を遮蔽し、基板をエッチングプロセスおよび剥離プロセスに曝露して、レジスト層を除去し、キャリアを解放する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板構造化のための方法であって、
第1の接着剤層を介して基板をキャリアプレートに接合することと、
前記基板上にレジスト層を形成することであって、第2の接着剤層を介して前記基板に接合されたレジスト層を形成することと、
電磁放射を介して前記レジスト層をパターニングすることと、
パターニングされた前記レジスト層に対して粉末粒子の流れを推進することによって、前記基板をパターニングして、構造化されたパターンをその中に形成することと、
前記基板をエッチングプロセスに曝露して、前記基板内の前記構造化されたパターンからデブリを除去し、さらに前記基板の1つ以上の表面を滑らかにすることと、
前記第2の接着剤層を解放することによって、前記レジスト層を前記基板から剥離することと、
前記第1の接着剤層を解放することによって、前記基板を前記キャリアプレートから剥離することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記基板が、単結晶p型シリコン基板である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板が、シリコンソーラー基板である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基板が、約200μm未満の厚さを有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記レジスト層が、レーザーアブレーションによってパターニングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記粉末粒子が、セラミック材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記粉末粒子が、酸化アルミニウムを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記粉末粒子が、炭化ケイ素を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記粉末粒子が、約15μmから約40μmの間の直径を有する、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
粉末粒子の前記流れを推進するために利用される流体圧力が、約50psiから約150psiの間である、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
基板構造化のための方法であって、
シリコンソーラー基板上にレジスト層を形成することと、
前記レジスト層を電磁放射に曝露することによって、前記レジスト層をパターニングすることと、
高圧下で粉末粒子の流れを前記基板に向かって推進して、前記基板から材料を取り外して除去し、構造化されたパターンを前記基板内に形成することと、
前記基板をエッチングプロセスに曝露して、前記基板内の前記構造化されたパターンからデブリを除去し、さらに前記基板の1つ以上の表面を滑らかにすることと、
を含む方法。
【請求項12】
前記基板が、単結晶シリコンソーラー基板である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記粉末粒子が、約20μmから約35μmの間の直径を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
基板構造化のための方法であって、
基板の第1の表面上に第1のレジスト層を形成することであって、第1の接着剤層を介して前記基板に接合された第1のレジスト層を形成することと、
前記基板の第2の表面であって、前記基板が、前記第1の表面と第2の表面との間に延びる厚さを備える、第2の表面上に第2のレジスト層を形成することであって、第2の接着剤層を介して前記基板に接合された第2のレジスト層を形成することと、
前記第1のレジスト層をパターニングすることと、
前記第2のレジスト層をパターニングすることと、
粉末粒子を前記基板の前記第1の表面に対して推進して、前記基板の前記第1の表面内に1つ以上のパターニングされた構造を形成することと、
粉末粒子を前記基板の前記第2の表面に対して推進して、前記1つ以上のパターニングされた構造を、前記基板の前記厚さにわたって拡大させることと、
前記基板をエッチングプロセスに曝露して、前記基板からデブリを除去し、さらに前記基板の1つ以上の表面を滑らかにすることと、
を含む方法。
【請求項15】
前記第1のレジスト層および前記第2のレジスト層が、レーザーアブレーションによってパターニングされる、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、一般に、半導体基板を構造化するための方法および装置に関する。より具体的には、本明細書に記載の実施形態は、マイクロブラストおよびレーザーアブレーション技術を使用して半導体基板を構造化するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]小型化された電子デバイスおよびコンポーネントに対する需要が増え続けているため、集積回路は、1つのチップに数百万のトランジスタ、コンデンサ、および抵抗を含めることができる複雑な2.5Dおよび3Dデバイスに進化した。チップ設計の進化により、回路密度が増加し、集積回路の処理能力と速度が向上した。より高い回路密度でのより高速な処理能力に対する要求は、対応する要求を、そのような集積回路チップの製造に使用される材料、構造、およびプロセスに課す。しかしながら、集積度と性能の向上へのこれらの傾向とともに、製造コストの削減が常に追求されている。
【0003】
[0003]従来、集積回路チップは、フィーチャおよびそれを通る接続の形成が容易であり、有機複合材料に関連する比較的低いパッケージ製造コストのために、有機パッケージ基板上に製造されてきた。しかしながら、回路密度が増加し、電子デバイスがさらに小型化されると、デバイスのスケーリングおよび関連する性能要件を維持するための材料構造化の解像度の制限のため、有機パッケージ基板の利用は実用的ではなくなる。最近では、有機パッケージ基板に関連するいくつかの制限を補うために、有機パッケージ基板上に配置されたパッシブシリコンインターポーザを再配線層として利用した、2.5Dおよび3D集積回路が製造されている。シリコンインターポーザの利用は、高度なパッケージング用途における高帯域幅密度、低電力のチップ間通信、および異種統合(ヘテロジニアスインテグレーション)の要件に対する潜在能力によって推進されている。それでも、シリコン貫通ビア(TSV)などの、シリコンインターポーザでのフィーチャの形成は、依然として困難でコストがかかる。詳細には、高アスペクト比のシリコンビアエッチング、化学的機械平坦化、および半導体バックエンドオブライン(BEOL)相互接続によって、高いコストが課せられる。
【0004】
[0004]したがって、当技術分野で必要とされるのは、高度なパッケージング用途のための基板構造化の改善された方法である。
【発明の概要】
【0005】
[0005]一実施形態では、基板構造化のための方法が提供される。この方法は、第1の接着剤層を用いて基板をキャリアプレートに接合することと、第2の接着剤層を用いて基板上にレジスト層を接合することと、電磁放射を用いてレジスト層をパターニングすることと、を含む。この方法はさらに、パターニングされたレジスト層に対して粉末粒子を推進して、構造化されたパターンを基板に形成することと、基板をエッチングプロセスに曝露して、構造化されたパターンからデブリを除去し、その1つ以上の表面を滑らかにすることと、を含む。第2の接着剤層を解放することによって、レジスト層が基板から剥離され、第1の接着剤層を解放することによって、基板がキャリアプレートから剥離される。
【0006】
[0006]一実施形態では、基板構造化のための方法が提供される。この方法は、シリコンソーラー基板上にレジスト層を形成することと、レジスト層を電磁放射に曝露することによってレジスト層をパターニングすることと、高圧下で粉末粒子の流れを基板に向かって推進して、基板から材料を取り外して除去し、構造化されたパターンをその中に形成することと、基板をエッチングプロセスに曝露して、構造化されたパターンからデブリを除去し、基板の1つ以上の表面を滑らかにすることと、を含む。
【0007】
[0007]一実施形態では、基板構造化のための方法が提供される。この方法は、第1の接着剤層を用いて基板の第1の表面上に第1のレジスト層を接合することと、第2の接着剤層を用いて基板の第2の表面上に第2のレジスト層を接合することと、第1のレジスト層および第2のレジスト層をパターニングすることと、を含む。この方法はさらに、粉末粒子を基板の第1の表面に向かって推進して、その中に1つ以上のパターニングされた構造を形成することと、粉末粒子を基板の第2の表面に向かって推進して、1つ以上のパターニングされた構造を、第1の表面と第2の表面との間の基板の厚さにわたって延ばすことと、基板をエッチングプロセスに曝露して、基板からデブリを除去し、その1つ以上の表面を滑らかにすることと、を含む。
【0008】
[0008]本開示の上記の特徴が詳細に理解されるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明が、いくつかが添付の図面に示されている実施形態を参照することによって行われ得る。しかしながら、添付の図面は、例示的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定すると見なされるべきではなく、他の同等に効果的な実施形態を認めることができることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書に記載の実施形態による基板構造化プロセスの流れ図を示している。
図2A-2F】本明細書に記載の実施形態による、基板構造化プロセスの様々な段階での基板の断面図を概略的に示している。
図3A-3F】本明細書に記載の実施形態による、基板構造化プロセスの様々な段階での基板の断面図を概略的に示している。
図4A-4E】本明細書に記載の実施形態による、基板構造化プロセスの様々な段階での基板の断面図を概略的に示している。
図5】本明細書に記載の実施形態による基板構造化プロセスの流れ図を示している。
図6A-6D】本明細書に記載の実施形態による、基板構造化プロセスの様々な段階での基板の断面図を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0015]理解を容易にするため、可能な場合には、図に共通する同一の要素を示すために同一の参照番号が使用されている。一実施形態の要素および特徴は、さらに列挙することなく、他の実施形態に有益に組み込まれ得ることが企図されている。
【0011】
[0016]本開示は、半導体基板を構造化するための方法および装置に関する。一実施形態では、基板構造化の方法は、任意選択でキャリアプレート上に配置された基板にレジスト層を塗布することを含む。レジスト層が、紫外線放射またはレーザーアブレーションを使用してパターニングされる。次に、レジスト層のパターニングされた部分は、マイクロブラストによって基板上に転写され、一方、レジスト層の非曝露または非アブレーション部分は、基板の残りの部分を遮蔽する。次に、基板をエッチングプロセスおよび剥離プロセスに曝露して、レジスト層を除去し、キャリアを解放する。別の実施形態では、所望のフィーチャが、レーザーアブレーションによって基板内に形成される。
【0012】
[0017]図1は、基板102を構造化するための代表的な方法100の流れ図を示している。図2A図2Fおよび図3A図3Fは、図1の構造化プロセスの様々な段階での基板102の概略断面図を示している。したがって、図2A図2Fおよび図3A図3Fへの参照が、必要に応じて図1および方法100の説明に含まれる。さらに、基板102を構造化するための方法100は、複数の工程を有する。工程は、任意の順序でまたは同時に実行でき(コンテキストが可能性を除外する場合を除く)、方法は、定義された工程のいずれかの前、2つの定義された工程の間、または全ての定義された工程の後に実行される1つ以上の他の工程を含むことができる(コンテキストが可能性を除外する場合を除く)。
【0013】
[0018]一般に、方法100は、工程110で基板102にレジスト膜を塗布することを含む。いくつかの実施形態では、基板102は、レジスト膜を塗布する前に、任意選択でキャリアプレートに連結される。工程120において、方法100は、基板102を電磁放射またはレーザー放射に曝露して、レジスト膜をパターニングすることを含む。工程130で、基板102は、基板102内に、ブラインドビア、貫通ビア、またはキャビティなどの構造を形成するために、マイクロブラストされる。この方法はさらに、工程140で、基板102をエッチングして、マイクロブラストプロセス中に形成されたデブリおよび表面マイクロクラックを除去し、一方、パターニングされたレジスト膜はそのままであることを含む。続いて、パターニングされたレジスト層が、工程150で除去され、その後、基板はさらに、工程160で、キャリアプレート剥離プロセスに曝露され得る。
【0014】
[0019]基板102は、III-V化合物半導体材料、シリコン、結晶シリコン(例えば、Si<100>またはSi<111>)、酸化ケイ素、シリコンゲルマニウム、ドープまたは非ドープシリコン、ドープまたは非ドープポリシリコン、窒化ケイ素、石英、ホウケイ酸ガラス、ガラス、サファイア、アルミナ、およびセラミックを含むがこれらに限定されない任意の適切な基板材料で形成される。一実施形態では、基板102は、パッケージング基板である。一実施形態では、基板102は、単結晶p型またはn型シリコン基板である。一実施形態では、基板102は、多結晶p型またはn型シリコン基板である。別の実施形態では、基板102は、p型またはn型シリコンソーラー基板である。特に断りのない限り、本明細書に記載の実施形態および実施例は、約50μmから約1000μmの間、例えば、約90μmから約780μmの間の厚さを有する基板を用いて実行される。例えば、基板102は、約100μmから約300μmの間の厚さ、例えば、約110μmから約200μmの間の厚さを有する。
【0015】
[0020]基板102が約200μm未満の厚さ、例えば、約50μmの厚さを有する実施形態では、基板102は、基板構造化プロセス100の間、キャリアプレート106に連結されている。キャリアプレート106は、基板構造化プロセス100中、基板102に機械的支持を提供し、基板102が破損するのを防ぐ。キャリアプレート106は、ガラス、セラミック、金属などを含むがこれらに限定されない、任意の適切な化学的および熱的に安定な剛性材料で形成されている。キャリアプレート106は、約1mmから約10mmの間の厚さ、例えば、約2mmから約5mmの間の厚さを有する。一実施形態では、キャリアプレート106は、テクスチャ表面を有し、その上に基板102が連結される。別の実施形態では、キャリアプレート106は、研磨された表面を有し、その上に基板102が連結される。
【0016】
[0021]一実施形態では、基板102は、接着剤層108を介してキャリアプレート106に連結される。接着剤層108は、ワックス、グルー、および同様の接着剤を含むがこれらに限定されない任意の適切な一時的接着材料で形成されている。接着剤層108は、機械的ローリング、プレス、ラミネーション、スピンコーティング、ドクターブレードなどによってキャリアプレート106上に塗布することができる。一実施形態では、接着剤層108は、水溶性または溶剤可溶性の接着剤層である。他の実施形態では、接着剤層108は、UV剥離接着剤層である。さらに他の実施形態では、接着剤層108は、熱剥離接着剤層である。そのような実施形態では、接着剤層108の接着特性は、110℃を超える温度、例えば、150℃を超える温度への曝露などの、高温への曝露時に低下する。接着剤層108は、ライナー、熱剥離接着剤膜、ベース膜、感圧膜などの膜(図示せず)の1つ以上の層、および他の適切な層を、さらに含み得る。
【0017】
[0022]図2Aおよび図3Aに対応する工程110において、レジスト膜が基板102に塗布されて、レジスト層104を形成する。レジスト層104は、後続の処理工程中に所望のパターンを基板102に転写するために使用される。工程120でパターニングされた後、レジスト層104は、工程130でのマイクロブラストプロセス中に、下にある基板102の選択された領域を保護する。
【0018】
[0023]基板102は、上にレジスト層104が形成され得る1つ以上の実質的に平面の表面を有する。図3Aに示される実施形態などの一実施形態では、レジスト層104は、レジスト接着剤層109を介して基板102に接合される。レジスト接着剤層109は、ポリビニルアルコール、2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールを含むトリエステル、および他の水溶性または溶剤可溶性の材料を含むがこれらに限定されない、任意の適切な一時的接着材料から形成される。一実施形態では、レジスト接着剤層109は、接着剤層108とは異なる材料から形成される。一実施形態では、レジスト接着剤層109は、組成が接着剤層108と実質的に類似している。レジスト接着剤層109は、機械的ローリング、プレス、ラミネーション、スピンコーティング、ドクターブレード、または類似のプロセスによって基板102上に塗布することができる。図2Aに示されるものなどの別の実施形態では、レジスト層104は、ポリビニルアルコールなどの一時的接着材料で形成され、したがって、レジスト層104を基板102の表面に直接塗布して接合することができる。さらにまた、レジスト層104は、1つ以上の層、例えば、第1のレジスト層および第2のレジスト層(図示せず)を含んでもよい。
【0019】
[0024]図2Aに示される実施形態などの一実施形態では、レジスト層104は、フォトレジストである。レジスト層104は、溶媒、フォトレジスト樹脂、および光酸発生剤を含み得る。フォトレジスト樹脂は、任意のポジ型フォトレジスト樹脂または任意のネガ型フォトレジスト樹脂であり得る。代表的なフォトレジスト樹脂には、アクリレート、ノボラック樹脂、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(オレフィンスルホン)が含まれる。他のフォトレジスト樹脂も使用することができる。電磁放射に曝露されると、光酸発生剤は、酸性の陽イオンや陰イオンなどの荷電種を生成する。光酸発生剤はまた、分極種を生成し得る。光酸発生剤は、電磁放射に対して樹脂を増感させる。代表的な光酸発生剤には、例えば、スルホネート塩、スルホネートエステル、およびスルホニルオキシケトンなどのスルホネート化合物が含まれる。他の適切な光酸発生剤には、アリールジアゾニウム塩、ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩およびスルホキソニウム塩またはセレン塩などのオニウム塩が含まれる。他の代表的な光酸発生剤には、ニトロベンジルエステル、s-トリアジン誘導体、イオン性ヨードニウムスルホネート、パーフルオロアルカンスルホネート、アリールトリフラートおよびそれらの誘導体および類似体、ピロガロール誘導体、ならびにアルキルジスルホンが含まれる。他の光酸発生剤も使用することができる。
【0020】
[0025]図3Aに示される実施形態などの一実施形態では、レジスト層104は、レーザー感受性レジストである。レジスト層104は、レーザーアブレーションに適した硬度を有する任意の材料で形成することができる。例えば、レジスト層104は、約40から約90の間、例えば、約60から約70の間のショアAスケール硬度値を有する材料で形成されている。一実施形態では、レジスト層104は、約65のショアAスケール硬度値を有する材料で形成されている。さらなる実施形態では、レジスト層404は、約0.5MPaから約10MPaの間、例えば、約1MPaから約8MPaの間の引張強度を有する材料で形成されている。例えば、レジスト層104は、約7MPaの引張強度を有する材料で形成されている。いくつかの実施形態では、レジスト層104は、ポリジメチルシロキサン材料で形成されている。他の実施形態では、レーザー感受性レジスト層104は、ポリビニルアルコール、2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールを含むトリエステルなどで形成されている。
【0021】
[0026]図2Bおよび図3Bに対応する工程120において、レジスト層104が上に形成された基板102は、電磁放射に曝露されて、レジスト層104をパターニングする。図2Bによって示される実施形態では、レジスト層404が上に形成された基板102は、紫外線(UV)範囲の電磁放射に曝露される。レジスト層104の一部が、選択的に曝露され、レジスト層104の一部が、選択的に、UV放射に曝露されない。図2Bに示されるように、UV放射に曝露されると、レジスト層104の選択的に曝露された部分は、構造的に弱くなり、選択的に曝露されていない部分は、それらの構造的完全性を維持する。一実施形態では、所望のパターンを有するマスク112が、UV放射曝露の前に、レジスト層104上またはレジスト層104に隣接して形成される。いくつかの実施形態では、マスク112は、レジスト層104とUV放射源との間に配置されたレチクルである。マスク112は、UV放射の所望のパターンをレジスト層104に転写するように構成され、PTFE、PVDF、FEP、ポリイミドなどを含むがこれらに限定されない任意の適切なポリマー材料で形成されている。
【0022】
[0027]図3Bに示される実施形態では、レジスト層104が上に形成された基板102は、UV放射源の代わりにレーザー源303によって生成された電磁放射に曝露される。このように、パターニングは、マスクを使用せずに、ターゲットを絞ったレーザーアブレーションによって達成される。レーザー源303は、レーザー感受性レジスト層104のパターニングに適した任意のタイプのレーザー源であり得る。いくつかの例では、レーザー源303は、フェムト秒緑色レーザーである。他の例では、レーザー源303は、フェムト秒UVレーザーである。レーザー源303は、レジスト層104をパターニングするための連続またはパルスレーザービームを生成する。例えば、レーザー源303は、約100kHzから約1200kHzの間、例えば、約200kHzから約1000kHzの間の周波数を有するパルスレーザービームを生成することができる。いくつかの実施形態では、工程120での電磁放射は、代替的または追加的に、電子ビームまたはイオンビームを含み得ることが、さらに企図される。
【0023】
[0028]図2Cおよび図3Cに対応する工程130において、レジスト層104が上に形成された基板102は、マイクロブラストされて、基板102内に所望のパターンを形成する。マイクロブラストプロセス中、粉末粒子205の流れが、高圧下で基板102に向かって推進されて、基板102の露出部分および/またはその上に形成された層を取り外す。マイクロブラストプロセスは、任意の適切な基板研磨システムを使用して実行される。一実施形態では、粉末粒子205は、ヘリウム、アルゴン、および窒素を含むがこれらに限定されない不活性ガスの流体流を使用して推進される。別の実施形態では、粉末粒子205は、空気の流体流を使用して推進される。
【0024】
[0029]マイクロブラストプロセスは、粉末粒子205の材料特性、基板102の露出表面に衝突する粉末粒子205の運動量、ならびに、該当する場合、レジスト層104の選択的に曝露された部分とともに、基板102の材料特性によって決定される。所望の基板パターニング特性を達成するために、粉末粒子205のタイプおよびサイズ、研磨システムのアプリケータノズルのサイズおよび基板102までの距離、粉末粒子205を推進するために利用される圧力、ならびに流体流中の粉末粒子205の密度に対して調整が行われる。例えば、所望の一定のマイクロブラストデバイスのノズルオリフィスサイズにおける、粉末粒子205を基板102に向かって推進するために使用されるキャリアガスの所望の流体圧力は、基板102および粉末粒子205の材料に基づいて決定され得る。一実施形態では、基板102をマイクロブラストするために利用される流体圧力は、一般に、約50psiから約150psiの間、例えば、約75psiから約125psiの間の範囲であり、毎秒約300メートル(m/s)から約1000m/sの間のキャリアガスおよび粒子速度ならびに/または毎秒約0.001立方メートル(m/s)から約0.002m/sの間の流量を達成する。例えば、マイクロブラスト中に粉末粒子205を推進するために利用される不活性ガス(例えば、窒素(N)、CDA、アルゴン)の流体圧力は、約95psiであり、約2350m/sのキャリアガスおよび粒子速度を達成する。一実施形態では、基板102をマイクロブラストするために利用されるアプリケータノズルは、基板102から約1mm~約5mm(例えば、約2mm~約4mm)の距離に配置された、約0.1ミリメートル(mm)~約2.5mmの内径を有する。例えば、アプリケータノズルは、マイクロブラストの間、基板102から約3mmの距離に配置される。
【0025】
[0030]一般に、マイクロブラストプロセスは、基板102および/またはその上に形成された任意の層との接触時に粒子が付着するのを防ぐのに十分な硬度および高融点を有する粉末粒子205を用いて実行される。例えば、マイクロブラストプロセスは、セラミック材料で形成された粉末粒子205を利用して実行される。一実施形態では、マイクロブラストプロセスで利用される粉末粒子205は、酸化アルミニウム(Al)で形成されている。別の実施形態では、粉末粒子205は、炭化ケイ素(SiC)で形成されている。粉末粒子205のための他の適切な材料もまた企図される。粉末粒子205は、一般に、直径が約15μmから約60μmの間、例えば、直径が約20μmから約40μmの間の、サイズの範囲である。例えば、粉末粒子205は、直径約27.5μmの平均粒子サイズである。別の例では、粉末粒子205は、直径約23μmの平均粒子サイズを有する。
【0026】
[0031]工程120でのマイクロブラストプロセスの有効性は、レジスト層104の材料特性にさらに依存する。ショアAスケール硬度が高すぎる材料を利用すると、レジスト層104の側壁間で粉末粒子205の望ましくない跳ね返りが引き起こされ、したがって、粉末粒子205が基板102に衝突する速度が低下し、最終的に、基板102の露出領域を侵食または取り外す際の粉末粒子205の有効性を低下させる。逆に、ショアAスケール硬度が低すぎる材料を利用すると、レジスト層104への粉末粒子205の望ましくない付着を引き起こす可能性がある。上記のように、約40から約90の間のショアAスケール硬度値が、レジスト層104材料に利用されることが企図される。
【0027】
[0032]レジスト層104が図2Cに示されるようなフォトレジストである実施形態では、基板102は、工程130の開始時に露出していないままである。したがって、粉末粒子205は、最初にレジスト層104の表面に衝撃を与え、UVに曝露され構造的に弱められたフォトレジストの部分から材料を取り外して除去する。粉末粒子205は、最終的に、脆いUV曝露部分を貫通して除去して、レジスト層104にボイドを形成し、したがって、基板102の所望の領域を露出させ、一方、他の領域は、フォトレジストのUV非曝露部分によって遮蔽されたままである。次に、マイクロブラストは、粉末粒子205が基板102の露出領域から所望の量または深さの材料を取り外して除去するまで続けられ、こうして、基板102に所望のパターンを形成する。
【0028】
[0033]図3Cに示されるように、レジスト層104がレーザーアブレーションによってパターニングされる実施形態では、基板102の所望の領域は、工程130でのマイクロブラストの前に、レジスト層104のボイドを通してすでに露出している。したがって、工程130では、マイクロブラストプロセス中に、レジスト層104の除去が最小限であるか、またはまったく除去されないと考えられる。一実施形態では、マイクロブラストプロセスは任意選択であり、レーザーアブレーションのみを利用して基板102をパターニングすることができる。
【0029】
[0034]所望のパターンが基板102にマイクロブラストされた後、図2Dおよび図3Dに対応する工程140において、基板102は、エッチングプロセスに曝露される。工程140でのエッチングプロセスは、基板102の表面を滑らかにし、その上の望ましくない機械的欠陥を除去するために利用される。エッチングプロセスは、基板102の表面、詳細には工程130でマイクロブラストプロセスに曝露された表面を平坦化するために、所定の時間進行する。一態様では、工程140でのエッチングプロセスを利用して、工程130でのマイクロブラストプロセスから生じて残っている望ましくないデブリを除去する。基板102に付着している残った粉末粒子205は、工程140でのエッチングプロセス中に除去することができる。
【0030】
[0035]一実施形態では、工程140でのエッチングプロセスは、レジスト層104の材料よりも基板表面を優先的にエッチングする緩衝エッチングプロセスを利用するウェットエッチングプロセスである。例えば、緩衝エッチングプロセスは、ポリビニルアルコールに対して選択的であり得る。一実施形態では、エッチングプロセスは、水性エッチングプロセスを利用するウェットエッチングプロセスである。任意の適切なウェットエッチャントまたはウェットエッチャントの組み合わせを、ウェットエッチングプロセスに使用することができる。一実施形態では、基板102は、エッチングのためにHFエッチング水溶液に浸漬される。他の実施形態では、基板102は、エッチングのためにKOHエッチング水溶液に浸漬される。一実施形態では、エッチング溶液は、エッチングプロセス中に、約40℃から約80℃の間、例えば、約50℃から約70℃の間の温度に加熱される。例えば、エッチング溶液は、約60℃の温度に加熱される。エッチングプロセスはさらに、等方性または異方性であり得る。一実施形態では、工程140でのエッチングプロセスは、ドライエッチングプロセスである。ドライエッチングプロセスの例には、プラズマベースのドライエッチングプロセスが含まれる。
【0031】
[0036]図2Eおよび図3Eに対応する工程150で、基板102は、レジストストリッピングプロセスに曝露される。工程150でのストリッピングプロセスは、基板102からレジスト層104を剥離するために利用される。一実施形態では、ウェットプロセスを使用して、レジスト接着剤層109および/またはレジスト層104を溶解/可溶化することによって、基板102からレジスト層104を剥離する。レジスト接着剤層190および/またはレジスト層104を解放するために、他のタイプのエッチングプロセスがさらに企図される。一実施形態では、機械的ローリングプロセスを使用して、レジスト層104またはレジスト接着剤層109を物理的に剥がすことによって、基板102からレジスト層104を剥離する。一実施形態では、アッシングプロセスを使用して、例えば、酸素プラズマ支援プロセスを使用することによって、基板102からレジスト層104を除去する。
【0032】
[0037]図2Fおよび図3Fに対応する工程160で、基板102は、任意選択のキャリア剥離プロセスに曝露される。キャリア剥離プロセスの利用は、基板102がキャリアプレート106に連結されているかどうか、および基板102をそれに連結するために利用される接着材料のタイプに依存する。上記のように、図2A図2Fおよび図3A図3Fに示されるように、基板102が約200μm未満の厚さを有する実施形態では、基板は、基板構造化プロセス100中の機械的支持のためにキャリアプレート106に連結されている。いくつかの実施形態では、基板102は、接着剤層108を介してキャリアプレート106に連結されている。したがって、キャリアプレート106に連結された基板102は、工程160で、接着剤層108を解放することによって、キャリアプレート106から基板102を剥離するために、キャリア剥離プロセスに曝露される。
【0033】
[0038]一実施形態では、接着剤層108は、基板102をベークプロセスに曝露することによって解放される。一実施形態では、基板102は、約50℃から約300℃の間の温度、例えば、約100℃から約250℃の間の温度に曝露される。例えば、基板102は、接着剤層108を解放するために、約150℃から約200℃の間の温度、例えば約160℃に、所望の時間曝露される。他の実施形態では、接着剤層108は、基板102をUV放射に曝露することによって解放される。
【0034】
[0039]図2Fおよび図3Fは、方法100の完了後の構造化された基板102を示している。図2Fおよび図3Fに示される基板102は、それを通して形成された3つの構造220を有する。方法100は、様々な所望の深さ、寸法、および形状を有するパターニングされた構造220を基板102内に形成するために利用される。一実施形態では、構造220は、基板102の厚さに等しい深さを有し、したがって、基板102の2つの対向する表面を通る穴を形成する。一実施形態では、構造220は、基板102の厚さよりも浅い深さを有し、したがって、基板102の1つの表面のみに穴を形成する。例えば、基板102内に形成された構造220は、基板102の厚さに応じて、約10μmから約600μmの間の深さ、例えば、約25μmから約200μmの間の深さを有し得る。一実施形態では、構造220は、基板102の寸法に応じて、約20μmから約15mmの間(例えば、約50μmから約5mmの間)の範囲の横方向寸法を有する。一実施形態では、基板102に形成された構造220は、回転楕円体または円錐形状を有する。別の実施形態では、基板102に形成された構造220は、直方体形状を有する。方法100によって形成された構造220は、基板102によって許容されるような任意の所望の形状、寸法、および深さを有し得ることが企図される。
【0035】
[0040]図4A図4Eは、上記の実施形態と類似の代替的な構造化シーケンス中の基板102の概略断面図を示している。図4Aから図4Eに示される代替シーケンスは、1つの表面のみと比べて、2つの主要な対向する表面上で基板102をパターニングすることを含み、したがって、基板102の構造化中の効率の向上を可能にする。図4A図4Eに示される基板構造化シーケンスは、図1図2A図2F、および図3A図3Fを参照して説明されたような特徴および工程の実質的に全てを含む。例えば、図4Aは、工程110ならびに図2Aおよび図3Aに対応し、図4Bは、工程120ならびに図2Bおよび図3Bに対応し、図4Cは、工程130ならびに図2Cおよび図3Cに対応し、図4Dは、工程140ならびに図2Dおよび図3Dに対応し、図4Eは、工程150ならびに図2Fおよび図3Fに対応する。しかしながら、前の実施形態とは異なり、図4A図4Eに示される実施形態は、対向する表面405、407上に2つのレジスト層104が形成された基板102を含み、構造化工程が両方の表面405、407で実行されることを可能にする。
【0036】
[0041]例えば、基板102の表面405上に形成されたレジスト層104を、工程120で、パターニングのために電磁放射に曝露した後、基板102は、図4Bに示されるように、基板102の反対側の表面407上のレジスト層104がパターニングのために電磁放射に曝露され得るように、任意選択で反転される(例えば、裏返される)。同様に、基板102の表面405上で工程130のマイクロブラストプロセスを実行した後、基板102は、図4Cに示されるように、基板102の反対側の表面407上でマイクロブラストが実行され得るように、任意選択で再び反転され得る。基板102の対向する表面405、407上の2つのレジスト層104を利用し、両方の表面に対してマイクロブラストプロセスを実行することによって、マイクロブラスト中に基板102の厚さ全体を通って形成された構造の先細りも、低減または排除され得る。
【0037】
[0042]図5は、基板102を構造化するための別の代表的な方法500の流れ図を示している。図6A図6Dは、図5の構造化プロセスの様々な段階での基板102の概略断面図を示している。したがって、図6A図6Dへの参照が、必要に応じて図5および方法500の説明に含まれる。上記の方法と同様に、基板102を構造化するための方法500は、複数の工程を有する。工程は、任意の順序でまたは同時に実行でき(コンテキストが可能性を除外する場合を除く)、方法は、定義された工程のいずれかの前、2つの定義された工程の間、または全ての定義された工程の後に実行される1つ以上の他の工程を含むことができる(コンテキストが可能性を除外する場合を除く)。
【0038】
[0043]一般に、方法500は、工程510で、レーザーアブレーションシステムのスタンド606上に基板102を配置することを含む。いくつかの実施形態では、基板102は、スタンド606上に配置する前に、任意選択でキャリアプレートに連結される。工程520で、基板102は、基板102をパターニングし、その中に所望のフィーチャを形成するために、レーザー放射に曝露される。工程530で、基板102は、レーザーパターニングによって引き起こされたデブリおよび表面マイクロクラックを除去するためにエッチングプロセスに曝露される。基板102がキャリアプレートに連結されている実施形態では、基板102は、エッチングプロセスを実行すると、さらに、キャリアプレートから剥離される。
【0039】
[0044]図6Aに示され、工程510に対応するように、ソーラー基板などの基板102は、レーザーアブレーションシステム(図示せず)のスタンド606上に配置される。スタンド606は、レーザーアブレーション中に基板102に機械的支持を提供するための任意の適切な剛性で平面の表面であり得る。いくつかの実施形態では、スタンド606は、基板102をスタンド606に静電チャッキングするための静電チャックを含む。いくつかの実施形態では、スタンド606は、基板102をスタンド606に真空チャッキングするための真空チャックを含む。
【0040】
[0045]基板102をスタンド606上に配置した後、図6Bに示され、工程520に対応するように、レーザーアブレーションによって基板102内に所望のパターンが形成される。レーザーアブレーションシステムは、基板102をパターニングするための任意の適切なタイプのレーザー源603を含み得る。いくつかの例では、レーザー源603は、赤外線(IR)レーザーである。いくつかの例では、レーザー源603は、ピコ秒UVレーザーである。他の例では、レーザー源603は、フェムト秒UVレーザーである。さらに他の例では、レーザー源603は、フェムト秒緑色レーザーである。レーザー源603は、基板102をパターニングするための連続またはパルスレーザービーム607を生成する。例えば、レーザー源603は、100kHzから1200kHzの間、例えば、200kHzから約1000kHzの間の周波数を有するパルスレーザービーム607を生成することができる。レーザー源603は、キャビティおよびビアを含む任意の所望のパターンおよびフィーチャを、基板102内に形成するように構成される。
【0041】
[0046]マイクロブラストと同様に、基板102の直接レーザーパターニングのプロセスは、チッピングおよびクラッキングを含む望ましくない機械的欠陥を、基板102の表面に引き起こす可能性がある。したがって、直接レーザーパターニングによって基板102に所望のフィーチャを形成した後、工程530で、基板102は、工程140を参照して説明したエッチングプロセスと実質的に同様のエッチングプロセスに曝露されて、残っているデブリを除去し、基板102の表面を滑らかにする。図6C図6Dは、エッチングプロセスを実行する前後の基板102を示し、エッチングプロセスは、3つのフィーチャ620(例えば、ビア)が形成された構造化された基板102で終了する。
【0042】
[0047]本明細書に記載の実施形態は、高度な集積回路パッケージングのための基板構造化の改善された方法を有利に提供する。上記の方法を利用することにより、製造コストを大幅に削減して、ガラスおよび/またはシリコン基板上に高アスペクト比のフィーチャを形成することができ、これは、シリコンインターポーザの安価な代替物として利用できる。
【0043】
[0048]上記は、本開示の実施形態に向けられているが、本開示の他のさらなる実施形態が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案されることができ、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2A-2F】
図3A-3F】
図4A-4E】
図5
図6A-6D】
【手続補正書】
【提出日】2024-06-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板構造化のための方法であって、
基板をキャリアプレートに接合することと、
前記キャリアプレートおよび前記基板を基板スタンドにチャッキングすることと、
前記基板をパターニングして、1つ以上のキャビティおよび1つ以上のビアを前記基板内に形成することと、
前記基板をエッチングプロセスに曝露して、前記キャビティおよび前記ビアからデブリを除去することと、
を含み、
前記エッチングプロセスがさらに、前記基板の1つ以上の表面を滑らかにすることを含む、方法。
【請求項2】
前記基板が、レーザーアブレーションによってパターニングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記レーザーアブレーションが、赤外線(IR)レーザーを用いて行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記レーザーアブレーションが、紫外線(UV)レーザーを用いて行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記レーザーアブレーションが、ピコ秒UVレーザーを用いて行われる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記レーザーアブレーションが、フェムト秒UVレーザーを用いて行われる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記レーザーアブレーションが、緑色レーザーを用いて行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記レーザーアブレーションが、フェムト秒緑色レーザーを用いて行われる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記レーザーアブレーションが、約100kHzと約1200kHzの間の周波数を有するパルスレーザービームを用いて行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記レーザーアブレーションが、約200kHzと約1000kHzの間の周波数を有するパルスレーザービームを用いて行われる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記レーザーアブレーションが、連続レーザービームを用いて行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記エッチングプロセスが、水性HFエッチング溶液または水性KOHエッチング溶液を含むウェットエッチングプロセスである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記エッチングプロセスが、プラズマベースのドライエッチングプロセスである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
基板構造化のための方法であって、
接着剤を介して基板をキャリアプレートに接合することと、
前記キャリアプレートおよび前記基板を基板スタンドにチャッキングすることと、
前記基板をレーザーパターニングして、1つ以上の直方体形状のキャビティおよび1つ以上の円錐形状のビアを前記基板内に形成することと、
前記基板をエッチングプロセスに曝露して、前記キャビティおよび前記ビアからデブリを除去することと、
前記接着剤を剥離することによって前記基板を前記キャリアプレートからデボンディングすることと
を含み、前記エッチングプロセスがさらに、前記基板の1つ以上の表面を滑らかにすることを含む、方法。
【請求項15】
前記レーザーパターニングが、赤外線(IR)レーザーを用いて行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記レーザーパターニングが、紫外線(UV)レーザーを用いて行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記レーザーパターニングが、約100kHzと約1200kHzの間の周波数を有するパルスレーザービームを用いて行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記レーザーパターニングが、連続レーザービームを用いて行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
基板構造化のための方法であって、
基板をキャリアプレートに接合することと、
前記キャリアプレートおよび前記基板を基板スタンドに真空チャッキングすることと、
前記基板をレーザーパターニングして、1つ以上の直方体形状のキャビティおよび1つ以上の円錐形状のビアを前記基板内に形成することと、
前記基板をウェットエッチングプロセスに曝露して、前記キャビティおよび前記ビアからデブリを除去することと、
前記基板を前記キャリアプレートからデボンディングすることと
を含み、
前記ウェットエッチングプロセスがさらに、前記基板の1つ以上の表面を滑らかにすることを含む、方法。
【請求項20】
前記レーザーパターニングが、赤外線(IR)レーザーまたは紫外線(UV)レーザーを用いて行われる、請求項19に記載の方法。
【外国語明細書】