(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138225
(43)【公開日】2024-10-08
(54)【発明の名称】バッテリモジュール及びそれを備えたバッテリパック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/204 20210101AFI20241001BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20241001BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20241001BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20241001BHJP
H01M 10/6554 20140101ALI20241001BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20241001BHJP
H01M 50/505 20210101ALI20241001BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20241001BHJP
【FI】
H01M50/204 401H
H01M10/613
H01M10/6556
H01M10/647
H01M10/6554
H01M50/204 201
H01M50/284
H01M50/505
H01M50/289
【審査請求】未請求
【請求項の数】36
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024048314
(22)【出願日】2024-03-25
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039390
(32)【優先日】2023-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0058401
(32)【優先日】2023-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】金 俊燮
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031KK08
5H040AA28
5H040AA31
5H040DD03
5H040DD08
5H043AA09
5H043FA04
5H043LA22
(57)【要約】
【課題】バッテリモジュール及びそれを備えたバッテリパックを提供する。
【解決手段】バッテリモジュールは、それぞれ第1方向に沿って両端部と、両端部間の側面と、を含む多数のバッテリセル;及び多数のバッテリセル;を収容するケースであって、ケースは、多数のバッテリセルを介在して互いに対向するように結合される第1、第2ホルダと、第1、第2ホルダ上に重畳するものであって、バッテリセルの側面に向かう第2方向と対向する収容断面を含む収容タンクと、互いに異なる方向に対向する互いに異なる流路断面と、を含む。本発明によれば、それぞれ多数のバッテリセルを含むバッテリモジュール及び多数のバッテリモジュールを含むバッテリパックにおいて、冷却流体の流動及び結露水の除去のための構造が設けられるバッテリモジュール及びバッテリパックが提供される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ第1方向に沿って両端部と、両端部間の側面と、を含む多数のバッテリセルと、
前記多数のバッテリセルと、を収容するケースであって、
前記ケースは、
多数のバッテリセルを介在して互いに対向するように結合される第1、第2ホルダと、
第1、第2ホルダ上に重畳するものであって、バッテリセルの側面に向かう第2方向と対向する収容断面を含む収容タンクと、
互いに異なる方向に対向する互いに異なる流路断面と、を含む、バッテリモジュール。
【請求項2】
前記流路断面は、i)前記第1、第2ホルダに形成された第1、第2オープニング及びii)前記収容タンクに形成された排気管からなることを特徴とする請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項3】
前記第1、第2オープニングは、前記第2方向と対向する流路断面を形成することを特徴とする請求項2に記載のバッテリモジュール。
【請求項4】
前記第1、第2オープニングの流路断面は、前記収容タンクの収容断面と平行に形成されることを特徴とする請求項2に記載のバッテリモジュール。
【請求項5】
前記第1、第2ホルダは、多数のバッテリセルを介在させて第2方向に沿って互いに対向して配置される上板及び下板をそれぞれ含み、
前記第1、第2オープニングは、前記上板及び下板にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項2に記載のバッテリモジュール。
【請求項6】
前記収容タンクは、前記第2方向に沿って前記ケースの下部を形成するように、第1、第2ホルダの下板上に重畳して配置されることを特徴とする請求項5に記載のバッテリモジュール。
【請求項7】
前記第1、第2ホルダは、前記上板に形成された第1オープニングの対と、前記下板に形成された第2オープニングの対と、をそれぞれ含むことを特徴とする請求項5に記載のバッテリモジュール。
【請求項8】
前記排気管は、前記第1方向と対向する流路断面を形成することを特徴とする請求項2に記載のバッテリモジュール。
【請求項9】
前記流路断面は、冷却流体の流れを収容し、
前記収容断面は、冷却流体の流れと共に、結露水を収容することを特徴とする請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項10】
前記収容タンクは、第2方向に沿って前記収容断面を形成するように開放された上部と、密閉された底壁と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項11】
前記底壁には、結露水の排出のためのドレインが形成されていないことを特徴とする請求項10に記載のバッテリモジュール。
【請求項12】
前記収容タンクは、前記収容断面を取り囲み、前記第1、第2ホルダ上に重畳して取り付けられる上部フランジ部と、
前記上部フランジ部と底壁との間に形成された側壁と、をさらに含み、
前記排気管は、前記側壁のうち、前記第1方向に沿って互いに対向する第1、第2側壁上に形成されることを特徴とする請求項10に記載のバッテリモジュール。
【請求項13】
前記第1、第2側壁は、第1方向に沿って前記排気管に向かって収斂する傾斜面を含むことを特徴とする請求項12に記載のバッテリモジュール。
【請求項14】
第1方向に沿ってバッテリセルと反対となる第1、第2ホルダ上に配置される、第1、第2回路基板をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項15】
前記第1、第2ホルダと第1、第2回路基板との間には、前記バッテリセルを互いに電気的に連結するための第1、第2サブバスバーが介在することを特徴とする請求項14に記載のバッテリモジュール。
【請求項16】
前記バッテリセルは、
第2方向に沿う列及び第1、第2方向と交差する第3方向に沿う行を含む、多数の列と行とに配列され、
第2方向に沿う列の数は、第3方向に沿う行の数より多くなるように配列されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項17】
隣接列のバッテリセルは、第1方向に沿って互いに反転されるパターンで配列され、
隣接行のバッテリセルは、第1方向に沿って互いに反転されるパターンで配列されることを特徴とする請求項16に記載のバッテリモジュール。
【請求項18】
前記バッテリセルと電気的に連結されて充放電経路を形成することにより、互いに異なる極性の入出力端子の対を含む端子列は、前記第1、第2ホルダのうち、択一的に第1ホルダ側に形成されることを特徴とする請求項17に記載のバッテリモジュール。
【請求項19】
請求項1のバッテリモジュールが第1、第2方向と交差する第3方向に沿って配列された多数のバッテリモジュールを含むモジュール組立体を備える、バッテリパック。
【請求項20】
互いに等しいモジュール組立体を形成するように、第3方向に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュールを電気的に連結する第1バスバーをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載のバッテリパック。
【請求項21】
前記第1バスバーは、互いに同等な長さを有し、第3方向に沿って延びる多数の第1バスバーを含むことを特徴とする請求項20に記載のバッテリパック。
【請求項22】
前記モジュール組立体は、第1方向に沿って配列された多数のモジュール組立体を含むことを特徴とする請求項19に記載のバッテリパック。
【請求項23】
互いに等しいモジュール組立体を形成するように、第3方向に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュールは、第1方向に沿って互いに同じ向きに配置され、
互いに異なるモジュール組立体を形成するように、第1方向に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュールは、第1方向に沿って互いに逆向きに配置されることを特徴とする請求項22に記載のバッテリパック。
【請求項24】
互いに等しいモジュール組立体を形成するように、第3方向に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュールは、第1方向に沿って互いに等しい前方位置または後方位置に配置された第1ホルダまたは第2ホルダを含み、
互いに異なるモジュール組立体を形成するように、第1方向に沿って配列された隣接するバッテリモジュールは、第1方向に沿って互いに異なる前方位置または後方位置に配置された第1ホルダまたは第2ホルダを含むことを特徴とする請求項23に記載のバッテリパック。
【請求項25】
前記モジュール組立体は、第1方向に沿って順次に配列された第1ないし第3モジュール組立体を含み、
前記第1、第2モジュール組立体の端子列は、第1方向に沿って相対的に遠い位置に配置され、
前記第2、第3モジュール組立体の端子列は、第1方向に沿って相対的に隣接した位置に配置されることを特徴とする請求項23に記載のバッテリパック。
【請求項26】
第1方向に沿って延びつつ、前記第1ないし第3モジュール組立体のうち互いに隣接するモジュール組立体を互いに電気的に連結する第2バスバーをさらに含み、
前記第2バスバーは、
前記第1、第2モジュール組立体の端子列を互いに電気的に連結するように、第1方向に沿って相対的に長く延びる第2バスバーと、
前記第2、第3モジュール組立体の端子列を互いに電気的に連結するように、第1方向に沿って相対的に短く延びるさらに他の第2バスバーと、を含むことを特徴とする請求項25に記載のバッテリパック。
【請求項27】
第1方向に沿ってモジュール組立体と隣接するように配置されるフレームをさらに含むことを特徴とする請求項22に記載のバッテリパック。
【請求項28】
前記フレームは、
第1方向に沿って互いに隣接するように配置されるモジュール組立体の間に介在する補強フレームと、
第1方向に沿って最外郭モジュール組立体の外郭に配置されるエンドフレームと、をさらに含むことを特徴とする請求項27に記載のバッテリパック。
【請求項29】
前記フレームには、隣接するバッテリモジュールの排気管が嵌め込まれる挿入部が形成されることを特徴とする請求項28に記載のバッテリパック。
【請求項30】
前記補強フレームは、互いに反対となる第1、第2面を含み、前記挿入部は、前記第1、第2面を貫通しつつ、第1、第2面で互いに対して対称的に形成され、
前記補強フレームの両側に配置されたバッテリモジュールの排気管は、前記補強フレームの第1、第2面に向かって同じ挿入部に嵌め込まれることを特徴とする請求項29に記載のバッテリパック。
【請求項31】
前記補強フレームの第1面に向かって嵌め込まれる排気管を含む一群のバッテリモジュールは、第3方向に沿って配列されて互いに等しいモジュール組立体を形成し、
前記補強フレームの第2面に向かって嵌め込まれる排気管を含むさらに他の一群のバッテリモジュールは、第3方向に沿って配列されて互いに等しいモジュール組立体を形成することを特徴とする請求項30に記載のバッテリパック。
【請求項32】
前記挿入部は、
前記排気管の流路断面と流体的に接続される連通ホールと、
前記連通ホールの少なくとも一部を取り囲み、前記排気管の端部周囲に沿って形成されたストッパと、
前記ストッパの少なくとも一部を取り囲みつつ、第1方向に沿ってストッパから段付きとなった段差部を形成するリブと、を含むことを特徴とする請求項29に記載のバッテリパック。
【請求項33】
前記段差部は、前記排気管の少なくとも一部を取り囲みつつ、排気管の動きを阻止することを特徴とする請求項32に記載のバッテリパック。
【請求項34】
前記連通ホールは、第1方向に沿って両側に配置された排気管の流路断面と流体的に接続されつつ、前記第1方向に沿って前記連通ホールを貫通した補強フレームを横切って延びる排気経路を形成することを特徴とする請求項32に記載のバッテリパック。
【請求項35】
前記第1方向に沿って排気経路は、開放された一端と閉鎖された他端を含むことを特徴とする請求項34に記載のバッテリパック。
【請求項36】
前記エンドフレームは、第1方向に沿って配列されたモジュール組立体の両側外郭に配置される第1、第2エンドフレームを含み、
前記第1エンドフレームは、排気経路の開放された一端を形成することにより、流体ポンプが連結される接続管を含み、
前記第2エンドフレームは、排気経路の閉鎖された他端を形成することにより、前記排気経路と連結されるホールを含まないことを特徴とする請求項35に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリモジュール及びそれを備えたバッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、二次電池は、充電不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池である。二次電池は、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド自動車、電気自転車、無停電電源供給装置などのエネルギー源として使用され、適用される外部機器の種類によって単一電池の形態として使用されたり、多数の電池を連結して1つの単位にまとめたパック形態として使用されたりする。
【0003】
携帯電話のような小型モバイル機器は、単一電池の出力と容量で所定時間作動が可能であるが、ノート型パソコンのようにさらに大きいサイズのモバイル機器や電力消耗の多い電気自動車、ハイブリッド自動車のように長時間駆動、高電力駆動が必要な場合には、出力及び容量の問題で多数の電池を含むパック形態が選好され、内蔵された電池数によって出力電圧や出力電流を高めうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、それぞれ多数のバッテリセルを含むバッテリモジュール及び多数のバッテリモジュールを含むバッテリパックにおいて、冷却流体の流動及び結露水の除去のための構造が設けられるバッテリモジュール及びバッテリパックを含む。
【0005】
本発明の一実施形態は、それぞれ多数のバッテリセルを含むバッテリモジュール及び多数のバッテリモジュールを含むバッテリパックにおいて、電気的な連結が単純化されるバッテリモジュール及びバッテリパックを含む。
【0006】
本発明の一実施形態は、それぞれ多数のバッテリセルを含むバッテリモジュール及び多数のバッテリモジュールを備えるバッテリパックにおいて、位置による温度散布が減り、均一な冷却性能が発揮されるバッテリモジュール及びバッテリパックを含む。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記のような目的及びその他の目的を達成するために、本発明のバッテリモジュールは、
それぞれ第1方向に沿って両端部と、両端部間の側面と、を含む多数のバッテリセル;及び前記多数のバッテリセル;を収容するケースであって、前記ケースは、多数のバッテリセルを介在して互いに対向するように結合される第1、第2ホルダと、第1、第2ホルダ上に重畳するものであって、バッテリセルの側面に向かう第2方向と対向する収容断面を含む収容タンクと、互いに異なる方向に対向する互いに異なる流路断面と、を含む。
【0008】
例えば、前記流路断面は、i)前記第1、第2ホルダに形成された第1、第2オープニング及びii)前記収容タンクに形成された排気管に形成されうる。
【0009】
例えば、前記第1、第2オープニングは、前記第2方向と対向する流路断面を形成することができる。
【0010】
例えば、前記第1、第2オープニングの流路断面は、前記収容タンクの収容断面と平行に形成されうる。
【0011】
例えば、前記第1、第2ホルダは、多数のバッテリセルを介在して第2方向に沿って互いに対向して配置される上板及び下板をそれぞれ含み、前記第1、第2オープニングは、前記上板及び下板にそれぞれ形成されうる。
【0012】
例えば、前記収容タンクは、前記第2方向に沿って前記ケースの下部を形成するように、第1、第2ホルダの下板上に重畳して配置されうる。
【0013】
例えば、前記第1、第2ホルダは、前記上板に形成された第1オープニングの対と、前記下板に形成された第2オープニングの対と、をそれぞれ含む。
【0014】
例えば、前記排気管は、前記第1方向と対向する流路断面を形成する。
【0015】
例えば、前記流路断面は、冷却流体の流れを収容し、前記収容断面は、冷却流体の流れと共に、結露水を収容しうる。
【0016】
例えば、前記収容タンクは、第2方向に沿って前記収容断面を形成するように開放された上部と、密閉された底壁と、を含みうる。
【0017】
例えば、前記底壁には、結露水の排出のためのドレインが形成されない。
【0018】
例えば、前記収容タンクは、前記収容断面を取り囲み、前記第1、第2ホルダ上に重畳して取り付けられる上部フランジ部と、前記上部フランジ部と底壁との間に形成された側壁と、をさらに含み、前記排気管は、前記側壁のうち、前記第1方向に沿って互いに対向する第1、第2側壁上に形成されうる。
【0019】
例えば、前記第1、第2側壁は、第1方向に沿って前記排気管に向かって収斂する傾斜面を含みうる。
【0020】
例えば、前記バッテリモジュールは、第1方向に沿ってバッテリセルと反対となる第1、第2ホルダ上に配置される第1、第2回路基板をさらに含みうる。
【0021】
例えば、前記第1、第2ホルダと第1、第2回路基板との間には、前記バッテリセルを互いに電気的に連結するための第1、第2サブバスバーが介在しうる。
【0022】
例えば、前記バッテリセルは、第2方向に沿う列及び第1、第2方向と交差する第3方向に沿う行を含む、多数の列と行とに配列され、第2方向に沿う列の数は、第3方向に沿う行の数より多くなるように配列されうる。
【0023】
例えば、隣接列のバッテリセルは、第1方向に沿って互いに反転されるパターンで配列され、隣接行のバッテリセルは、第1方向に沿って互いに反転されるパターンで配列されうる。
【0024】
例えば、前記バッテリセルと電気的に連結されて充放電経路を形成することにより、互いに異なる極性の入出力端子の対を含む端子列は、前記第1、第2ホルダのうち、択一的に第1ホルダ側に形成されうる。
【0025】
一方、本発明の他の側面によるバッテリパックは、前記バッテリモジュールが第1、第2方向と交差する第3方向に沿って配列された多数のバッテリモジュールを含むモジュール組立体を備える。
【0026】
例えば、前記バッテリパックは、互いに等しいモジュール組立体を形成するように、第3方向に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュールを電気的に連結する第1バスバーをさらに含む。
【0027】
例えば、前記第1バスバーは、互いに同等な長さを有し、第3方向に沿って延びる多数の第1バスバーを含みうる。
【0028】
例えば、前記モジュール組立体は、第1方向に沿って配列された多数のモジュール組立体を含みうる。
【0029】
例えば、互いに等しいモジュール組立体を形成するように、第3方向に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュールは、第1方向に沿って互いに同じ向きに配置され、互いに異なるモジュール組立体を形成するように、第1方向に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュールは、第1方向に沿って互いに逆向きに配置されうる。
【0030】
例えば、互いに等しいモジュール組立体を形成するように、第3方向に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュールは、第1方向に沿って互いに等しい前方位置または後方位置に配置された第1ホルダまたは第2ホルダを含み、
【0031】
互いに異なるモジュール組立体を形成するように、第1方向に沿って配列された隣接するバッテリモジュールは、第1方向に沿って互いに異なる前方位置または後方位置に配置された第1ホルダまたは第2ホルダを含みうる。
【0032】
例えば、前記モジュール組立体は、第1方向に沿って順次に配列された第1ないし第3モジュール組立体を含み、前記第1、第2モジュール組立体の端子列は、第1方向に沿って相対的に遠い位置に配置され、前記第2、第3モジュール組立体の端子列は、第1方向に沿って相対的に隣接した位置に配置されうる。
【0033】
例えば、前記バッテリパックは、第1方向に沿って延びつつ、前記第1ないし第3モジュール組立体のうち、互いに隣接するモジュール組立体を互いに電気的に連結する第2バスバーをさらに含み、前記第2バスバーは、前記第1、第2モジュール組立体の端子列を互いに電気的に連結するように第1方向に沿って相対的に長く延びる第2バスバーと、前記第2、第3モジュール組立体の端子列を互いに電気的に連結するように第1方向に沿って相対的に短く延びるさらに他の第2バスバーと、を含みうる。
【0034】
例えば、前記バッテリパックは、第1方向に沿ってモジュール組立体と隣接するように配置されるフレームをさらに含みうる。
【0035】
例えば、前記フレームは、第1方向に沿って互いに隣接するように配置されるモジュール組立体の間に介在する補強フレームと、第1方向に沿って最外郭モジュール組立体の外郭に配置されるエンドフレームと、を含みうる。
【0036】
例えば、前記フレームには、隣接するバッテリモジュールの排気管が嵌め込まれる挿入部が形成されうる。
【0037】
例えば、前記補強フレームは、互いに反対となる第1、第2面を含み、前記挿入部は、前記第1、第2面を貫通しつつ、第1、第2面で互いに対して対称的に形成され、前記補強フレームの両側に配置されたバッテリモジュールの排気管は、前記補強フレームの第1、第2面に向かって同じ挿入部に嵌め込まれうる。
【0038】
例えば、前記補強フレームの第1面に向かって嵌め込まれる排気管を含む一群のバッテリモジュールは、第3方向に沿って配列されて互いに等しいモジュール組立体を形成し、前記補強フレームの第2面に向かって嵌め込まれる排気管を含むさらに他の一群のバッテリモジュールは、第3方向に沿って配列されて互いに等しいモジュール組立体を形成することができる。
【0039】
例えば、前記挿入部は、前記排気管の流路断面と流体的に接続される連通ホールと、前記連通ホールの少なくとも一部を取り囲み、前記排気管の端部周囲に沿って形成されたストッパと、前記ストッパの少なくとも一部を取り囲みつつ、第1方向に沿ってストッパから段付きとなった段差部を形成するリブと、を含みうる。
【0040】
例えば、前記段差部は、前記排気管の少なくとも一部を取り囲みつつ、排気管の動きを阻止しうる。
【0041】
例えば、前記連通ホールは、第1方向に沿って両側に配置された排気管の流路断面と流体的に接続されつつ、前記第1方向に沿って前記連通ホールを貫通した補強フレームを横切って延びる排気経路を形成しうる。
【0042】
例えば、前記第1方向に沿って排気経路は、開放された一端と閉鎖された他端を含みうる。
【0043】
例えば、前記エンドフレームは、第1方向に沿って配列されたモジュール組立体の両側外郭に配置される第1、第2エンドフレームを含み、前記第1エンドフレームは、排気経路の開放された一端を形成することにより、流体ポンプが連結される接続管を含み、前記第2エンドフレームは、排気経路の閉鎖された他端を形成することにより、前記排気経路と連結されるホールを含まない。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、それぞれ多数のバッテリセルを含むバッテリモジュール及び多数のバッテリモジュールを含むバッテリパックにおいて、冷却流体の流動及び結露水の除去のための構造が設けられるバッテリモジュール及びバッテリパックが提供される。
【0045】
また、本発明によれば、それぞれ多数のバッテリセルを含むバッテリモジュール及び多数のバッテリモジュールを含むバッテリパックにおいて、電気的な連結が単純化されるバッテリモジュール及びバッテリパックが提供される。
【0046】
また、本発明によれば、それぞれ多数のバッテリセルを含むバッテリモジュール及び多数のバッテリモジュールを備えるバッテリパックにおいて、位置による温度散布が減り、均一な冷却性能が発揮されるバッテリモジュール及びバッテリパックが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】本発明の一実施形態によるバッテリパックを示す斜視図である。
【
図2】
図1に図示されたバッテリパックの分解斜視図であって、多数のバッテリモジュールを含むバッテリパックを示す分解斜視図である。
【
図3】
図2に図示されたバッテリパックの一部に関する分解斜視図であって、バッテリモジュール及びバッテリモジュールの間の補強フレームを示す分解斜視図である。
【
図4】
図3に図示されたバッテリモジュールの収容タンクと補強フレームとの嵌合を示す分解斜視図である。
【
図5】
図4に図示された収容タンクを示す斜視図である。
【
図6】
図4に図示された収容タンクと補強フレームとの嵌合を示す分解斜視図である。
【
図7】
図3に図示されたバッテリモジュールを示す分解斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるバッテリモジュールにおいて、第1、第2ホルダ及び収容タンクを含む全体モジュールケースの組付けを示す分解斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるバッテリモジュールにおいて、第1、第2ホルダ及び収容タンクを含む全体モジュールケースの組付けられたモジュールケースを示す斜視図である。
【
図10】多数のバッテリモジュールが収容タンクと補強フレームとの嵌合を介して互いに連結された形態を示す図面である。
【
図11】本発明の一実施形態においてバスバーによる電気的な連結を示す図面である。
【
図12】本発明と対比される比較例においてバスバーによる電気的な連結を示す図面である。
【
図13】本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて全体としての冷却流体の流動を説明するための図面である。
【
図14】本発明のさらに他の実施形態によるバッテリパックで全体としての冷却流体の流動を説明するための図面である。
【
図15A】
図13に図示された本発明の一実施形態によるバッテリパックの温度分布を測定した結果を示す図面である。
【
図15B】
図14に図示された本発明のさらに他の実施形態によるバッテリパックの温度分布を測定した結果を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態に係わるバッテリモジュール50及びそれを備えたバッテリパック100について説明する。まず、本発明の一実施形態によるバッテリモジュール50について説明し、バッテリモジュール50を含むバッテリパック100について後述する。
【0049】
図1は、本発明の一実施形態によるバッテリパック100を示す斜視図である。
図2は、
図1に図示されたバッテリパック100の分解斜視図であって、多数のバッテリモジュール50を含むバッテリパック100を示す分解斜視図である。
図3は、
図2に図示されたバッテリパック100の一部に関する分解斜視図であって、バッテリモジュール50及びバッテリモジュール50の間の補強フレームFを示す分解斜視図である。
図4は、
図3に図示されたバッテリモジュール50の収容タンクTと補強フレームFとの嵌合を示す分解斜視図である。
図5は、
図4に図示された収容タンクTを示す斜視図である。
図6は、
図4に図示された収容タンクTと補強フレームFとの嵌合を示す分解斜視図である。
図7は、
図3に図示されたバッテリモジュール50を示す分解斜視図である。
図8及び
図9は、本発明の一実施形態によるバッテリモジュールMにおいて、第1、第2ホルダH1、H2及び収容タンクTを含む全体モジュールケース50の組付けを示す分解斜視図、及び組付けられたモジュールケース50を示す斜視図である。
図10は、多数のバッテリモジュール50が収容タンクTと補強フレームFとの嵌合を介して互いに連結された形態を示す図面である。
【0050】
まず、
図7を参照すれば、本発明の一実施形態によるバッテリモジュール50は、それぞれ第1方向Z1に沿って両端を形成する第1端部10a、第2端部10bと、第1端部10aと第2端部10bとの間の側面を含む多数のバッテリセル10と、前記多数のバッテリセル10を収容するモジュールケース50と、を含むが、前記モジュールケース50は、多数のバッテリセル10を挟んで前記第1方向Z1に沿って互いに対向するように結合される第1ホルダH1、第2ホルダH2と、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2上に重畳するものであって、前記バッテリセル10の側面に向かう収容断面S4を含む収容タンクTと、を含み、前記モジュールケース50には、互いに異なる方向と対向する流路断面S1、S2を形成する第1オープニングO1、第2オープニングO2が形成されうる。
【0051】
本発明の一実施形態において、前記バッテリセル10は、長手方向に該当する第1方向Z1に沿って両端を形成する第1端部10a、第2端部10bにそれぞれ形成された第1、第2電極を含み、前記第1方向Z1に沿って両端を形成する第1端部10a、第2端部10bの間に形成された側面を含みうる。本発明の一実施形態において、前記バッテリセル10は、第1方向Z1に沿って両端の第1端部10a、第2端部10bの間に形成された外周面を側面に有する円形バッテリセル10を含みうる。
【0052】
本発明の一実施形態において、前記第1方向Z1とは、バッテリセル10の延びる長手方向に該当し、例えば、バッテリセル10の両端を形成する第1端部10a、第2端部10bが互いに対向する方向ないしは第1端部10a、第2端部10bに形成された第1、第2電極が互いに対向する方向を意味する。後述するように、多数のバッテリセル10は、前記第1方向Z1と交差する第2方向Z2、第3方向Z3に該当する列方向及び横方向に沿って配列され、本明細書を介して第2方向Z2とは、多数のバッテリセル10の配列において相対的に多数のバッテリセル10が配列された列方向を意味し、前記第3方向Z3とは、相対的に少数のバッテリセル10が配列された横方向を意味する。本発明の一実施形態において、前記第1ないし第3方向Z1、Z2、Z3とは、互いに対して交差する方向を意味し、さらに具体的に、互いに対して垂直に交差する方向を意味する。
【0053】
前記多数のバッテリセル10は、第2方向Z2に沿って配列された多数の列と第3方向Z3に沿って配列された多数の行とを含み、多数の列と行とに配列され、本発明の一実施形態において、前記バッテリセル10の配列は、第2方向Z2に沿って配列されたバッテリセル10の列数が、第3方向Z3に沿って配列されたバッテリセル10の行数より多くなるように形成されうる。
【0054】
前記多数のバッテリセル10は、多数のバッテリセル10を挟んで互いに対向して組付けられる第1ホルダH1、第2ホルダH2を含むモジュールケース50によって物理的に互いに結束され、例えば、モジュールケース50が提供する収容空間内で、第1ホルダH1、第2ホルダH2によってバッテリセル10の組付け位置が規制されつつ、多数のバッテリセル10が互いに物理的に結束されうる。例えば、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2には、それぞれのバッテリセル10の側面の一部、例えば、バッテリセル10の側面湾曲部を収容する収容部が形成され、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2の側面に形成された収容部にそれぞれのバッテリセル10の側面湾曲部が収容されつつ、それぞれのバッテリセル10の組付け位置が規制されうる。本明細書を通じて収容部とは、バッテリセル10の側面湾曲部を収容するように、モジュールケース50の側板のうち、部分的に突出した部分を意味し、前記モジュールケース50の収容部は、バッテリセル10の側面のうち、少なくとも一部を収容する。
【0055】
前記第1ホルダH1、第2ホルダH2は、バッテリセル10の長手方向に該当する第1方向Z1に沿って互いに対向して組付けられ、例えば、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2は、第1方向Z1に沿ってバッテリセル10の長さの半分ずつをそれぞれ収容しつつ、第1ホルダH1、第2ホルダH2の組付けによってバッテリセル10の長さの全部が互いに対して組付けられた第1ホルダH1、第2ホルダH2内に収容されうる。
【0056】
前記第1ホルダH1、第2ホルダH2は、それぞれバッテリセル10を挟んで第2方向Z2に沿って互いに対向して配置される上板及び下板と、バッテリセル10を挟んで第3方向Z3に沿って互いに対向して配置される第1、第2側板と、を含みうる。そして、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2の上板及び下板には、それぞれ第2方向Z2と対向する流路断面S1、S2を形成する第1オープニングO1、第2オープニングO2が形成されうる。
【0057】
本発明の一実施形態において、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2の一側には、収容タンクTが配置されうる。例えば、前記収容タンクTは、第1ホルダH1、第2ホルダH2の下板上に重畳して取り付けられるように配置され、さらに具体的に、前記収容タンクTは、第1方向Z1に沿って互いに対して組付けられた第1ホルダH1、第2ホルダH2の下板を横切って延びつつ、第1ホルダH1、第2ホルダH2を含むモジュールケース50の下部を形成する。すなわち、本発明の一実施形態において、前記モジュールケース50は、第1方向Z1に沿ってバッテリセル10を挟んで互いに対向するように結合される第1ホルダH1、第2ホルダH2と、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2の下板上に重畳して取り付けられるように配置される収容タンクTと、を含み、この際、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2の下板上に重畳して取り付けられるように配置される収容タンクTは、モジュールケース50の下部を形成しうる。
【0058】
本発明の一実施形態において、前記モジュールケース50には、相対的に多数のバッテリセル10が配列された第2方向Z2と対向する流路断面S1、S2と、相対的に多数のバッテリセル10が配列された第2方向Z2と対向する収容断面S4と、が形成されうる。本明細書を通じて、流路断面S1、S2、S3とは、冷却流体の流動を収容する断面を意味し、冷却流体の流動を収容するように第1ホルダH1、第2ホルダH2及び排気管Dに形成され、第1ホルダH1、第2ホルダH2及び排気管Dの内外部が互いに連通されるように開口された面を意味しうる。
【0059】
本明細書を通じて、収容断面S4とは、冷却流体の流動と共に、冷却流体の結露水を収容する断面を意味し、冷却流体の流動と結露水を共に収容するように収容タンクTに形成された開放された面を意味する。本発明の一実施形態において、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2は、相対的に多数のバッテリセル10が配列された第2方向Z2と対向する流路断面S1、S2を形成し、前記収容タンクTは、相対的に多数のバッテリセル10が配列された第2方向Z2と対向する収容断面S4を形成しうる。前記排気管Dは、収容タンクTの底面ないしは収容タンクTに累積した結露水の液面とほぼ平行な第1方向Z1と対向する流路断面S3を形成する。バッテリセル10が収容されたモジュールケース50全体において、前記第1オープニングO1ないしは第1オープニングO1に形成された流路断面S1は、冷却流体の流入のためのインレットとして機能し、前記排気管Dないしは排気管Dに形成された流路断面S3は、冷却流体の流出のためのアウトレットとして機能する。
【0060】
本発明の一実施形態では、第2方向Z2に沿って互いに対向して配置される第1ホルダH1、第2ホルダH2の上板及び下板に、第2方向Z2と対向する流路断面S1、S2の第1オープニングO1、第2オープニングO2が形成されることで、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2内部には、第2方向Z2に沿う流動が形成され、少なくとも第2方向Z2を主方向とする流動が形成されうる。例えば、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2の上板に形成された第1オープニングO1をインレットとし、第1ホルダH1、第2ホルダH2の下板に形成された第2オープニングO2をアウトレットとし、第1ホルダH1、第2ホルダH2内部には、第2方向Z2に沿う流動が形成されうる。
【0061】
本発明の一実施形態において、第1ホルダH1、第2ホルダH2の下板に形成された第2オープニングO2をアウトレットとし、第1ホルダH1、第2ホルダH2の外部から排出された流動は、第2方向Z2と対向する収容断面S4を有する収容タンクT内に流入し、収容タンクT内に蓄積されている結露水の液面を横断する第1方向Z1に方向が転換されつつ、第1方向Z1と対向する流路断面S3の排気管Dを介してモジュールケース50外部に排出されうる。本発明の一実施形態において、前記第1オープニングO1、第2オープニングO2は、第2方向Z2と対向する流路断面S1、S2を形成しつつ第2方向Z2に沿う流動を形成し、例えば、第1オープニングO1、第2オープニングO2、ないしは第1オープニングO1、第2オープニングO2が形成する流路断面S1、S2は、それぞれ冷却流体が第1ホルダH1、第2ホルダH2内部に流入するためのインレット及び冷却流体が第1ホルダH1、第2ホルダH2外部に排出されるためのアウトレットとして機能する。そして、収容タンクTに形成された収容断面S4は、冷却流体及び結露水が収容タンクTの内部に流入されるためのインレットとして機能し、収容タンクTに形成された排気管Dは、冷却流体及び気化された結露水が収容タンクTの外部に流出されるためのアウトレットとして機能する。本発明の一実施形態において、前記第1オープニングO1は、第1ホルダH1、第2ホルダH2と収容タンクTをいずれも含む全体モジュールケース50のインレットとして機能し、前記排気管Dは全体モジュールケース50のアウトレットとして機能する。
【0062】
本明細書を通じて、第1オープニングO1、第2オープニングO2が第2方向Z2と対向する流路断面S1、S2を形成するということは、第2方向Z2から見たとき、第1オープニングO1、第2オープニングO2の断面積が最大になるということを意味し、または、第1オープニングO1、第2オープニングO2が第2方向Z2と垂直な第1方向Z1、第3方向Z3が形成する2次元平面上に配置されるということを意味する。すなわち、前記第1オープニングO1、第2オープニングO2を介して第2方向Z2の流動を形成するということを意味する。例えば、第1オープニングO1、第2オープニングO2を貫通する流動は、第1オープニングO1、第2オープニングO2が最大断面積になる第2方向Z2に沿って第1オープニングO1、第2オープニングO2を貫通するとき、最小の流動抵抗を受けるため、前記第1オープニングO1、第2オープニングO2は、前記第2方向Z2に沿う流動を形成可能であると理解されうる。
【0063】
すなわち、本発明の一実施形態において、前記第1オープニングO1、第2オープニングO2は、第2方向Z2に沿う冷却流体の流動を通じて相対的に多数のバッテリセル10が配列された第2方向Z2に沿って多数のバッテリセル10を効果的に冷却させ、第2方向Z2に沿う冷却流体の流動は、バッテリセル10との熱交換を通じて低温の冷却流体フローから高温の冷却流体フローに加熱されうる。
【0064】
本発明の一実施形態において、前記バッテリセル10は、第2方向Z2に配列されたバッテリセル10の列数が第3方向Z3に配列されたバッテリセル10の行数よりも相対的にさらに多く配列され、この際、相対的に多数のバッテリセル10が配列された第2方向Z2に沿う冷却流体の流動を形成するように、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2に形成された第1オープニングO1、第2オープニングO2ないしは第1オープニングO1、第2オープニングO2が形成する流路断面S1、S2は、第2方向Z2と対向して形成されうる。
【0065】
本発明の一実施形態において、第1ホルダH1、第2ホルダH2内で冷却流体の流動は、第2方向Z2と対向して形成された第1オープニングO1、第2オープニングO2、ないしは第1オープニングO1、第2オープニングO2が形成する流路断面S1、S2を通じて、第2方向Z2に流動し、前記第1ホルダH1、第2ホルダH2内部には、少なくとも第2方向Z2を主方向とする冷却流体の流動が形成されうる。前記第1ホルダH1、第2ホルダH2内部で第2方向Z2を主方向とする冷却流体の流動は、収容タンクTの収容断面S4を通じて収容タンクTの内部で第1方向Z1に転換され、第1方向Z1を対向する排気管Dないしは排気管Dの流路断面S3を介してモジュールケース50の外部に排出されうる。例えば、第1ホルダH1、第2ホルダH2内部で第2方向Z2に沿う冷却流体の流動は、収容タンクTに蓄積された結露水の液面に沿う第1方向Z1に転換され、第1方向Z1と対向する流路断面S3を形成する収容タンクTの排気管Dを介してモジュールケース50の外部に排出されうる。
【0066】
前記収容タンクTは、第2方向Z2と対向する収容断面S4を含みうる。前記収容タンクTの収容断面S4が第2方向Z2と対向するということは、第2方向Z2から見たとき、前記収容断面S4が最大断面積を形成するということを意味し、前記収容断面S4は、第2方向Z2と垂直な第1方向Z1、第3方向Z3の平面上に配置されるということを意味する。例えば、前記収容タンクTは、前記収容断面S4を介して第2方向Z2に沿って上部に配置された多数のバッテリセル10から落下される結露水を収容し、相対的に低温の冷却流体と高温のバッテリセル10が互いに接触しつつ形成される結露水が第2方向Z2に沿って落下されるとき、第2方向Z2と対向する収容断面S4を介して第2方向Z2に沿って落下される結露水を収容する。すなわち、本発明の一実施形態では、第2方向Z2と対向する収容断面S4が形成された収容タンクTを介して第2方向Z2に落下される結露水を収容し、第2方向Z2に見たとき、最大断面積を形成するように配置された収容断面S4を介して漏れずに結露水を収容することができる。
【0067】
本発明の一実施形態において、前記収容タンクT内に収容された結露水は、結露水の蓄積によって液面水位が上昇し、収容タンクTの収容限界を外れないように前記結露水は、第1オープニングO1を介して第1ホルダH1、第2ホルダH2内に流入して第1ホルダH1、第2ホルダH2内で第2方向Z2に沿って流動し、第2方向Z2と対向する第2オープニングO2を介して第1ホルダH1、第2ホルダH2から収容タンクT内部に流入される高温の冷却流体を通じて自然に蒸発しうる。すなわち、本発明の一実施形態において、前記収容タンクT内に収容された結露水は、収容タンクT内に形成されたドレイン(図示せず)を介して排出されるよりは、第2方向Z2と対向する流路断面S1、S2を形成する第1オープニングO1、第2オープニングO2を介して第2方向Z2に沿って収容断面S4に流入される高温の冷却流体によって蒸発しつつ、モジュールケース50の外部に自然に排出されうる。
【0068】
本発明の一実施形態において、第1ホルダH1、第2ホルダH2から第2方向Z2に沿って収容タンクTの内部に流入された高温の冷却流体は、収容タンクT内で結露水の液面に遮られて第1方向Z1に転換されて結露水の液面と隣接した位置で結露水の液面に沿って流動しつつ気化された形態の結露水を含み、例えば、第1方向Z1と対向する収容タンクTの排気管Dを介して結露水と共に外部に排出されうる。
【0069】
本発明の一実施形態では、前記第2方向Z2と対向する流路断面S1、S2が形成された第1ホルダH1、第2ホルダH2を介してモジュールケース50内部に第2方向Z2の冷却流体の流動を形成し、かつ第2方向Z2と対向する収容断面S4が形成された収容タンクTを介して第2方向Z2の冷却流体の流動及び第2方向Z2に沿って落下する結露水を収容し、第2方向Z2の冷却流体の流動が結露水の液面に沿って第1方向Z1に流動しつつ、なるべく広い液面との接触を介して結露水の蒸発を誘導し、これにより、結露水が収容タンクTの収容限界を外れないように、収容タンクT内に蓄積される結露水の液面水位を制御しうる。
【0070】
本発明の一実施形態において、前記収容タンクTは、第2方向Z2と対向する収容断面S4と、第1方向Z1と対向する流路断面S3(排気管D)と、を含むことにより、第2方向Z2に沿って収容断面S4を通じて収容タンクTに流入された高温の冷却流体は、第1方向Z1に沿って流路断面S3(排気管D)を通じて収容タンクTから排出されうる。この際、前記高温の冷却流体は、第1方向Z1に沿って結露水の液面に沿って移動しつつ気化された結露水を含み、流路断面S3(排気管D)を介して気化された結露水と共に、収容タンクTの外部に排出されうる。前記収容タンクTが第2方向Z2と対向する収容断面S4を含み、第1方向Z1と対向する流路断面S3(排気管D)を含むということは、前記収容タンクTを中心に、第2方向Z2に冷却流体の流入及び結露水の流入と、第1方向Z1に冷却流体の流出と、が形成されるということを意味する。すなわち、本発明の一実施形態において、前記収容タンクTを中心に、第2方向Z2に沿って結露水の液面に向かって直ちに接近する冷却流体及び結露水の流入と、第1方向Z1に沿って結露水の液面上に沿って移動する冷却流体の流出と、が形成されるということを意味する。
【0071】
本発明の一実施形態において、前記収容タンクTの収容断面S4が第2方向Z2と対向するということは、収容タンクTが第2方向Z2に沿って一側(例えば、上部)が開放された形態を有するということを意味し、前記収容タンクTの収容断面S4は、収容タンクTの開放された面として設けられうる。例えば、前記収容タンクTの収容断面S4は、第1方向Z1、第3方向Z3が形成する平面上に形成されうる。後述するように、前記収容タンクTの上端部には、第1ホルダH1、第2ホルダH2の下板上に重畳して取り付けられる上部フランジ部T5が形成され、前記収容断面S4は、前記収容タンクTの上部フランジ部T5によって取り囲まれている上部の開放された部分に形成されうる。
【0072】
前記収容タンクTの流路断面S3が第1方向Z1と対向するということは、収容タンクTに第1方向Z1と対向する流路断面S3を有する排気管Dが形成されるということを意味する。例えば、前記排気管Dの流路断面S3は、第2方向Z2、第3方向Z3が形成する平面上に形成されうる。本発明の一実施形態において、前記収容タンクTは、底壁と前記底壁を取り囲む側壁を含み、前記側壁は、第1方向Z1に沿って互いに対向する第1側壁T1、第2側壁T2と第3方向Z3に沿って互いに対向する第3側壁T3、第4側壁T4とを含みうる。ここで、前記収容タンクTの第1側壁T1、第2側壁T2上には、第1方向Z1と対向する流路断面S3を備えた排気管Dが形成され、前記排気管Dは、第1方向Z1に沿って互いに対向する第1側壁T1、第2側壁T2上にそれぞれ形成され、第1方向Z1と対向する流路断面S3を形成する。本明細書を通じて前記収容タンクTを取り囲む冷却流体の流動に対して、第2方向Z2への冷却流体の流入と、第1方向Z1への冷却流体の排出と、は収容タンクTの開放された上部を通じて冷却流体が流入し、結露水の液面に沿って第1方向Z1に移動しつつ、第1方向Z1に開放された排気管Dを介してモジュールケース50の外部に排出されると理解されうる。
【0073】
本発明の一実施形態において、前記バッテリモジュール50の下部を形成する収容タンクTの第1方向Z1に沿って互いに対向する第1側壁T1、第2側壁T2には、第1方向Z1と対向する流路断面S3が形成され、前記流路断面S3を形成する排気管Dは、第1方向Z1に沿って直線的に延びる形態に形成されつつ、流路断面S3を形成しうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記排気管Dが形成する流路断面S3とは、第1方向Z1に延びる排気管Dの断面を意味し、第1方向Z1と垂直な断面を意味しうる。
【0074】
前記排気管Dの周辺に形成された第1側壁T1、第2側壁T2は、排気管Dに向かって収斂する勾配の傾斜面に形成されうる。例えば、前記排気管Dの周辺に形成された第1側壁T1、第2側壁T2は、排気管Dを中心に互いに向かって収斂する形態に排気管Dの両側に形成された一対の傾斜面を含み、排気管Dを中心に対称的な形態に形成されうる。本発明の一実施形態において、排気管Dの周辺に第1方向Z1に沿って排気管Dに向かって収斂する傾斜面を含む第1側壁T1、第2側壁T2は、バッテリモジュール50の排気管DとフレームF、Aの挿入部との嵌合を容易に誘導するように、第1方向Z1に沿って排気管Dに向かって収斂する形態に形成されうる(
図5及び
図6参照)。例えば、バッテリモジュール50の排気管DとフレームF、Aの挿入部との嵌合は、第1方向Z1に沿う加圧を通じて容易になされ、排気管Dの周辺に形成された傾斜面を含む第1側壁T1、第2側壁T2は、排気管DとフレームF、Aの挿入部との間で組付け位置を誘導する。
【0075】
本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50は、第1方向Z1に沿って流体的に接続される排気管Dを介して互いに流体的に接続されうる(
図10参照)。例えば、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50は、第1方向Z1に沿って互いに流体的に接続される排気管D及び排気管Dと連結される収容タンクTを介して第1方向Z1を追従する排気経路を形成しうる。本発明の一実施形態において、前記排気経路とは、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50の下部を連続して貫通するように形成され、第1方向Z1に沿って配列されたそれぞれのバッテリモジュール50を貫通する冷却流体の流れが排気経路上で取り集められつつ、それぞれのバッテリモジュール50を貫通して排出された冷却流体の流れがバッテリパック100の外部に排気される経路を意味する。
【0076】
前記収容タンクTの底壁は、扁平面を含み、または、
図5に図示されたように、傾いた面を含む。例えば、前記収容タンクTの底壁は、第3方向Z3に沿って第2方向Z2への勾配を有する傾斜面を含みうる。例えば、前記収容タンクTの底壁は、収容タンクTの収容断面S4を介して流入される結露水が蓄積される谷部を含み、本発明の一実施形態において、前記谷部は、第1方向Z1と平行に延びつつ、第1方向Z1への冷却流体の流動に沿って長く延びる。このように本発明の一実施形態において、前記収容タンクTの底壁が結露水の蓄積に有利な谷部を含むことにより、結露水の蓄積位置を定義し、結露水の蓄積を介して結露水の制御されない流れを制限し、安定して結露水の蓄積を形成する。例えば、前記収容タンクTの収容断面S4を介して流入された結露水は、収容タンクTの底壁に形成された勾配に沿って収容タンクTの谷部に向かって流動し、谷部で蓄積されて谷部で結露水の液面を形成し、結露水の蓄積によって前記結露水の液面は、第3方向Z3に沿って収容タンクTの一側に形成された谷部から収容タンクTの他側に向かって拡散されうる。本発明の多様な実施形態において、前記収容タンクTは、第2方向Z2に沿ってバッテリセル10から落下された結露水を蓄積するための構造を有するか、少なくとも第2方向Z2に沿ってバッテリセル10から落下された結露水が流出されないようにし、収容タンクTと連結された排気管Dを介して第1方向Z1に沿って形成された排気経路に沿って流れていて、高温の冷却流体の流れと接触しつつ蒸発される。そのような意味において、前記排気管Dが形成する流路断面S3は、高温の冷却流体の流動と共に、結露水の流れを共に収容しうる。
【0077】
図7を参照すれば、前記第1方向Z1に沿って第1ホルダH1、第2ホルダH2上には、第1回路部11、第2回路部12が配置されうる。前記第1回路部11、第2回路部12は、これらの間に介在するコネクション配線Wを介して互いに電気的に連結されうる。前記第1回路部11は、第1ホルダH1の端子ホールH’に対応するバッテリセル10の第1電極と連結される第1サブバスバー21と、第1サブバスバー21と電気的な連結を形成する第1回路基板11aと、を含みうる。同様に、前記第2回路部12は、第2ホルダH2の端子ホールH’に対応するバッテリセル10の第2電極と連結される第2サブバスバー22と、第2サブバスバー22と電気的な連結を形成する第2回路基板22と、を含みうる。前記第1回路部11、第2回路部12は、第1サブバスバー21、第2サブバスバー22と第1回路基板11a、第2回路基板12aとの連結を介してバッテリセル10の電圧や温度のようなバッテリセル10の状態情報を測定し、第1回路部11、第2回路部12は、これらの間に介在されたコネクション配線Wを介して互いに電気的に連結されつつ、第1回路部11、第2回路部12のうち、いずれか一回路部を通じて測定された状態情報は、他の回路部に取り集められ、そのように取り集められた状態情報は、図示されていないバッテリ管理システム(図示せず、以下、BMS, Battery Management Systemと称する。)に伝達されうる。
【0078】
本発明の一実施形態において、前記第1回路基板11aには、第1回路基板11aから第1方向Z1に沿って第2回路基板12aに向かって延びるコネクション配線Wが連結され、第2回路基板12aに向かって延びるコネクション配線Wの延長端部には、コネクタが形成されうる。例えば、前記第1回路基板11aから延びるコネクション配線Wの延長端部に形成されたコネクタは、第2回路基板12aのコネクタに結合されうる。そして、前記第2回路基板12aは、第1回路基板11aから伝達された状態情報と共に、自体で測定した状態情報を取り集め、BMS(図示せず)に伝達し、そのために、前記第2回路基板12aには、BMSコネクタBMが形成されうる。
【0079】
本発明の一実施形態において、バッテリモジュール50は、バッテリセル10の第1端部10a同士を電気的に連結する第1サブバスバー21と、バッテリセル10の第2端部10b同士を電気的に連結する第2サブバスバー22と、を介してバッテリモジュール50を形成する全体バッテリセル10が直列連結を形成しうる。すなわち、前記バッテリセル10は、第2方向Z2に沿って配列された4列と、第3方向Z3に沿って配列された2行と、に配列され、それぞれのバッテリモジュール50は、全体として8個のバッテリセル10を含み、バッテリモジュール50を形成する全体として8個のバッテリセル10は、直列連結を形成しうる。例えば、本発明の一実施形態において、第2方向Z2に沿って互いに隣接するバッテリセル10の第1端部10a同士、そして、第2方向Z2に沿って互いに隣接するバッテリセル10の第2端部10b同士は、互いに反対となる極性を有する。同様に、第3方向Z3に沿って互いに隣接するバッテリセル10の第1端部10a同士、そして第3方向Z3に沿って互いに隣接するバッテリセル10の第2端部10b同士は、互いに反対となる極性を有する。本明細書を通じて、互いに隣接するバッテリセル10の第1端部10a同士、または第2端部10b同士で互いに反対となる極性を有するということは、第1端部10aに形成された第1電極同士、そして、第2端部10bに形成された第2電極同士で、互いに反対となる極性を有するということを意味する。本明細書を通じて、バッテリセル10の第1端部10a、第2端部10b、ないしは第1端部10a、第2端部10bに形成された第1、第2電極とは、極性による分類というよりは、バッテリセル10の配置によってバッテリセル10の両端のうち、第1ホルダH1と相対的に隣接した端部は、第1端部10aに該当し、第2ホルダH2と相対的に隣接した端部は、第2端部10bに該当し、それぞれの第1端部10a、第2端部10bに形成された電極は、それぞれ第1、第2電極に該当しうる。
【0080】
本発明の一実施形態では、第2方向Z2、第3方向Z3に沿って互いに隣接するバッテリセル10が互いに逆向きに配置されることで、第2方向Z2、第3方向Z3に沿って互いに隣接するバッテリセル10の第1電極同士は、互いに反対となる極性を有し、かつ、第2方向Z2、第3方向Z3に沿って互いに隣接するバッテリセル10の第2電極同士も、互いに反対となる極性を有し、互いに反対となる極性を有する隣接するバッテリセル10の第1電極同士を連結する第1サブバスバー21、及び互いに反対となる極性を有するバッテリセル10の第2電極同士を連結する第2サブバスバー22、を介して、バッテリモジュール50を形成する全体バッテリセル10は、いずれも直列連結を形成しうる。例えば、互いに電気的に直列連結されたバッテリセル10の電気的な配列において、最高電位の電極(第1電極に相当)と最低電位の電極(第1電極に相当)とは、第1方向Z1に沿って同じ向きに配置され、例えば、本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って第1ホルダH1側に配置され、互いに電気的に連結されたバッテリセル10の配列で両端を形成する最高電位の電極(第1電極に相当)と最低電位の電極(第1電極に相当)とに、入出力端子80が連結されつつ、バッテリモジュール50の入出力端子80は、第1ホルダH1側に形成されうる。
【0081】
図3を参照すれば、本発明の一実施形態によるバッテリパック100は、
図7に図示されたようなバッテリモジュール50が第3方向Z3に沿って配列されたモジュール組立体Aを含み、それぞれのバッテリモジュール50に形成された入出力端子80は、第3方向Z3に沿って列をなしつつ端子列80を形成する。この際、第3方向Z3に沿って配列された多数のバッテリモジュール50を含むモジュール組立体Aにおいて、第3方向Z3に沿って配列された入出力端子80の列、すなわち、端子列80は、第1方向Z1に沿って第1ホルダH1側に形成されうる。後述するように、第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3は、互いに隣接するモジュール組立体A同士で互いに逆向きに配置され、これにより、前記第1モジュール組立体A1と第3モジュール組立体A3とは、第1方向Z1に沿ってそれぞれのモジュール組立体Aの前方位置に配置された第1ホルダH1と、それぞれのモジュール組立体Aの後方位置に配置された第2ホルダH2と、を含み、前方位置の第1ホルダH1側に形成された端子列80を含みうる。前記第2モジュール組立体A2は、第1方向Z1に沿って互いに隣接する第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3と逆向きに配置されることで、第2モジュール組立体A2の前方位置に配置された第2ホルダH2と第2モジュール組立体A2との後方位置に配置された第1ホルダH1を含み、これにより、第2モジュール組立体A2は、後方位置の第1ホルダH1側に配置された端子列80を含みうる。このように第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3において、第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の端子列80は、第1方向Z1に沿って相対的に遠い位置に形成されつつ、第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3の端子列80は、第1方向Z1に沿って相対的に近い位置に形成されうる。この際、第1方向Z1に沿って相対的に遠い位置に配置された第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の端子列80は、第1方向Z1に沿って相対的に長く延びる第1バスバーB1(
図2参照)を介して互いに電気的に連結され、第1方向Z1に沿って相対的に隣接した位置に配置された第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3の端子列80は、第1方向Z1に沿って相対的に短く延びる第1バスバーB1(
図2参照)を介して互いに電気的に連結されうる。
【0082】
前記第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3は、互いに対して逆向きに配置されうる。すなわち、本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って互いに隣接する第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2は、互いに対して逆向きに配置され、例えば、前記第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1、第2ホルダH2は、第1モジュール組立体A1と第2モジュール組立体A2との間に介在された補強フレームFを基準に、互いに対して対称的な配置を有する。例えば、前記補強フレームFを基準に、前記第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1同士は、互いに対称的な配置を有し、前記第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の第2ホルダH2同士は、互いに対称的な配置を有する。同様に、第1方向Z1に沿って互いに隣接する第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3は、互いに対して逆向きに配置され、前記第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3は、それらの間に配置された補強フレームFを基準に、互いに対称的な配向に配置されうる。さらに具体的に、前記第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3の第1ホルダH1同士は、前記補強フレームFを基準に互いに対称的な配置を有し、前記第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体、A3の第2ホルダH2同士は、前記補強フレームFを基準に互いに対称的な配置を有する。前記第1方向Z1に沿って配列された3個の第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3が、互いに隣接するモジュール組立体A同士で互いに逆向きに配置される構造は、換言すると、第1モジュール組立体A1と第3モジュール組立体A3とは、互いに同じ向きに配置されつつ、第1モジュール組立体A1と第3モジュール組立体A3との間に介在する第2モジュール組立体A2が、逆向きに配置されると表現しうる。例えば、第1方向Z1に沿って第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3の第1ホルダH1は、前方側に配置されつつ、第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3の第2ホルダH2は、後方側に配置されるが、第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1は、後方側に配置され、第2モジュール組立体A2の第2ホルダH2は、前方側に配置されうる。本発明の一実施形態において、第1モジュール組立体A1の第1ホルダH1側に形成された端子列80は、第1モジュール組立体A1の前方側に形成され、前記第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1側に形成された端子列80は、第2モジュール組立体A2の後方側に形成され、第3モジュール組立体A3の第1ホルダH1側に形成された端子列80は、第3モジュール組立体A3の前方側に形成されうる。すなわち、本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って互いに隣接する第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2において、これらの端子列80は、相対的に遠く配置される一方、前記第1方向Z1に沿って互いに隣接する第2モジュール組立体A2と第3モジュール組立体A3との間で、これらの端子列80は、相対的に隣接して配置されうる。
【0083】
図2には、本発明の一実施形態によるバッテリパック100を示す分解斜視図である。
図2に図示されたバッテリパック100は、少なくとも2つ以上の多数のバッテリモジュール50を含みうる。前記バッテリモジュール50は、
図7を参照して説明されたところと実質的に同じ構造で形成され、ここで、反復的な説明は省略する。
【0084】
前記バッテリパック100は、第1方向Z1、第3方向Z3に沿って配列された多数のバッテリモジュール50を含み、本発明の一実施形態によるバッテリパック100は、第1方向Z1に沿って配列された3列のバッテリモジュール50と、第3方向Z3に沿って配列された3列のバッテリモジュール50と、を含み、全体として、第1方向Z1、第3方向Z3に沿って3x3の配列を形成する総9個のバッテリモジュール50を含みうる。本明細書では、理解の便宜のために、第3方向Z3に沿って配列された多数のバッテリモジュール50をモジュール組立体Aと表現する。すなわち、前記バッテリパック100は、3個のバッテリモジュール50が第3方向Z3に沿って配列されたモジュール組立体Aを含み、第1方向Z1に沿って第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3を含みうる。本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って隣接するモジュール組立体Aの間には、補強フレームFが介在されうる。すなわち、前記補強フレームFは、第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2と、第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3と、の間に介在されうる。そして、第1方向Z1に沿ってバッテリパック100の最外郭位置には、エンドフレームE(
図2参照)が配置されうる。すなわち、前記エンドフレームEは、第1方向Z1に沿って前方位置に配置された第1モジュール組立体A1の前方と、第1方向Z1に沿って後方位置に配置された第3モジュール組立体A3の後方と、に配置されうる。
【0085】
前述したように前記第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3は、互いに対して逆向きに配置されうる。すなわち、本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って互いに隣接する第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2は、互いに対して逆向きに配置され、例えば、前記第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1、第2ホルダH2は、第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の間に介在された補強フレームFを基準に互いに対して対称的な配置を有する。例えば、前記補強フレームFを基準に、前記第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1同士は、互いに対称的な配置を有し、前記第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の第2ホルダH2同士は、互いに対称的な配置を有する。同様に、第1方向Z1に沿って互いに隣接する第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3は、互いに対して逆向きに配置され、前記第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3は、その間に配置された補強フレームFを基準に、互いに対称的な配向に配置されうる。さらに具体的に、前記第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3の第1ホルダH1同士は、前記補強フレームFを基準に互いに対称的な配置を有し、前記第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3の第2ホルダH2同士は、前記補強フレームFを基準に互いに対称的な配置を有する。前記第1方向Z1に沿って配列された3個の第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3が互いに隣接するモジュール組立体A同士で互いに逆向きに配置される構造は、換言すると、第1モジュール組立体A1と第3モジュール組立体A3とは、互いに同じ向きに配置されつつ、第1モジュール組立体A1と第3モジュール組立体A3との間に介在する第2モジュール組立体A2が、逆向きに配置されると表現しうる。例えば、第1方向Z1に沿って第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3の第1ホルダH1は、前方側に配置されつつ、第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3の第2ホルダH2は、後方側に配置されるが、第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1は、後方側に配置され、第2モジュール組立体A2の第2ホルダH2は、前方側に配置されうる。本発明の一実施形態において、第1モジュール組立体A1の第1ホルダH1側に形成された端子列80は、第1モジュール組立体A1の前方側に形成され、前記第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1側に形成された端子列80は、第2モジュール組立体A2の後方側に形成され、第3モジュール組立体A3の第1ホルダH1側に形成された端子列80は、第3モジュール組立体A3の前方側に形成されうる。すなわち、本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って互いに隣接する第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2において、これらの端子列80は、相対的に遠く配置される一方、前記第1方向Z1に沿って互いに隣接する第2モジュール組立体A2と第3モジュール組立体A3との間で、これらの端子列80は、相対的に隣接して配置されうる。後述するように、互いに対して相対的に遠い位置に配置された第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の端子列80は、第1方向Z1に沿って相対的に長く延びる第2バスバーB2によって互いに直列連結され、互いに対して相対的に隣接した位置に配置された第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3の端子列80は、第1方向Z1に沿って相対的に短く延びる第1バスバーB1によって互いに直列連結されうる。本発明の一実施形態では、第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3が互いに逆向きに配置されることにより、第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3を互いに電気的に連結するバスバーの構造が単純化されうる。これについてのさらに具体的な説明は後述する。
【0086】
以下、本発明の一実施形態によるバッテリパック100の電気的な連結について説明する。本発明のバッテリパック100は、第1方向Z1、第3方向Z3に沿って配列された9個のバッテリモジュール50を含み、9個のバッテリモジュール50は、第1バスバーB1、第2バスバーB2を介して互いに電気的に連結されうる。本発明の一実施形態において、前記9個のバッテリモジュール50は、互いに異なる極性同士で直列連結され、第1方向Z1、第3方向Z1、Z3に沿って配列された9個のバッテリモジュール50は、第3方向Z3に沿って延びる第1バスバーB1と、第1方向Z1に沿って延びる第2バスバーB2と、を介して互いに直列連結されうる。すなわち、前記第1バスバーB1は、第3方向Z3に沿って延びつつ、第3方向Z3に沿って配列された同じモジュール組立体Aに属する互いに異なるバッテリモジュール50を互いに電気的に連結し、前記第2バスバーB2は、第1方向Z1に沿って延びつつ、第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3に属する互いに異なるバッテリモジュール50を互いに電気的に連結しうる。本発明の一実施形態において、前記第1バスバーB1は、互いに同等な長さを有し、第3方向Z3に沿って延びる多数の第1バスバーB1を含み、前記第2バスバーB2は、第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の端子列80を互いに電気的に連結するように、第1方向Z1に沿って相対的に長く延びる第2バスバーB2と、第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3の端子列80を互いに電気的に連結するように、第3方向Z3に沿って相対的に短く延びる第2バスバーB2と、を含みうる。
【0087】
以下、バッテリパック100を形成する9個のバッテリモジュール50間の電気的な連結についてさらに具体的に説明する。
【0088】
本発明の一実施形態において前記バッテリパック100は、第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3を含み、前記第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3それぞれは、第3方向Z3に沿って配列された3個のバッテリモジュール50を含みうる。本発明の一実施形態において、前記モジュール組立体Aを形成する3個のバッテリモジュール50は、直列連結を形成し、このために前記モジュール組立体Aを形成する3個のバッテリモジュール50は、第3方向Z3に沿って延びる第1バスバーB1を介して互いに電気的に連結されうる。このように本発明の一実施形態において、第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3それぞれで同じモジュール組立体Aを形成するように第3方向Z3に沿って配列された多数のバッテリモジュール50は、第3方向Z3に沿って延びる第1バスバーB1を介して互いに直列連結を形成しうる。例えば、それぞれのモジュール組立体Aは、同じモジュール組立体Aを形成するように、第3方向Z3に沿って配列された3個のバッテリモジュール50の間で第3方向Z3に沿って延びる2個の第1バスバーB1を含みうる。例えば、前記第1バスバーB1は、第3方向Z3に沿って延びつつ、第3方向Z3に互いに隣接し、互いに反対極性を有する互いに異なるバッテリモジュール50の入出力端子80同士を電気的に連結することにより、同じモジュール組立体Aを形成する互いに異なるバッテリモジュール50を直列連結しうる。
【0089】
このように第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3それぞれは、第3方向Z3に沿って直列連結されたバッテリモジュール50を含みつつ、また互いに直列連結されうる。例えば、第1方向Z1に沿って互いに隣接するモジュール組立体A同士で互いに逆向きに配置された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3は、第1方向Z1に沿って延びる第2バスバーB2を介して、互いに異なる極性同士で直列連結を形成しうる。例えば、前記第2バスバーB2は、第1モジュール組立体A1と第2モジュール組立体A2との間を直列連結する1つの第2バスバーB2と、第2モジュール組立体A2と第3モジュール組立体A3との間を直列連結するさらに他の第2バスバーB2と、を含み、総数で2個の第2バスバーB2を含みうる。
【0090】
本発明の一実施形態によるバッテリパック100は、第1方向Z1、第3方向Z3に沿って配列されて互いに直列連結された総数で9個のバッテリモジュール50を含み、第3方向Z3に沿って延びる第1バスバーB1と、第1方向Z1に沿って延びる第2バスバーB2と、を含み、互いに対して直列連結される総数で9個のバッテリモジュール50を含みうる。この際、前記第1バスバーB1は、それぞれの第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3ごとに2個ずつ形成された総数で6個の第1バスバーB1を含み、前記第2バスバーB2は、互いに異なる第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3の間で互いに隣接する反対極性の入出力端子80同士を直列連結する2個の第2バスバーB2を含みうる。そして、前記第2バスバーB2は、互いに異なるモジュール組立体Aの間を連結するように、第1モジュール組立体A1と第2モジュール組立体A2との間に形成された1つの第2バスバーB2と、第2モジュール組立体A2と第3モジュール組立体A3との間に形成されたさらに他の第2バスバーB2と、を含み、総数で2個の第2バスバーB2を含みうる。例えば、前記第1バスバーB1は、第3方向Z3に沿って延びて互いに隣接するバッテリモジュール50の互いに反対極性の入出力端子80同士を互いに連結しつつ、ほぼ同じ長さに形成されうる。前記第2バスバーB2は、第1方向Z1に沿って相対的に互いに遠い位置に配置された第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3の端子列80を互いに連結するように長く延びる第2バスバーB2と、第1方向Z1に沿って相対的に互いに隣接した位置に配置された第2モジュール組立体A2、第3モジュール組立体A3の端子列80を互いに連結するように短く延びる第2バスバーB2と、を含みうる。
【0091】
本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って配列される互いに異なる第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3は、隣接するモジュール組立体A同士で互いに逆向きに配置されうる。すなわち、第1方向Z1に沿って互いに隣接しない第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3は、第1方向Z1に沿って互いに同じ向きに配置され、これにより、第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3の第1ホルダH1同士は、同じ向きに配置され、かつ、第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3の第2ホルダH2同士も同じ向きに配置されうる。一方、第1方向Z1に沿って第1モジュール組立体A1と第3モジュール組立体A3との間に介在した第2モジュール組立体A2は、第1モジュール組立体A1、第3モジュール組立体A3とは逆向きに配置され、例えば、互いに隣接する第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の第1ホルダH1は、互いに逆向きに配置され、かつ、互いに隣接する第1モジュール組立体A1、第2モジュール組立体A2の第2ホルダH2も互いに逆向きに配置されうる。このように、互いに隣接するモジュール組立体A同士で互いに逆向きに配置されることにより、互いに異なるモジュール組立体Aの間を連結するバスバー(第2バスバーB2に相当)の構造が単純化されうる。
【0092】
図11には、本発明の一実施形態において、バスバーB1、B2による電気的な連結を示す図面である。
図12には、本発明と対比される比較例において、バスバーB1’、B2’による電気的な連結を示す図面である。
【0093】
第1方向Z1に沿って互いに隣接するモジュール組立体Aの間を直列連結する第2バスバーB2の構造は、
図11に図示された本発明の実施形態と
図12に図示された比較例とにおいて、互いに異なる形態に形成されうる。
図11に図示されたように、第1方向Z1に沿って互いに逆向きに配置されるモジュール組立体Aを含む本発明の一実施形態において、前記第2バスバーB2は、第1方向Z1に沿って単純に延びる形態に形成されうるが、
図12に図示されたように、第1方向Z1に沿って互いに同じ向きに配置されるモジュール組立体Aを含む比較例において、前記第2バスバーB2’は、第1方向Z1に沿って単に延びる形態ではない、第1方向Z1、第3方向Z3を追従する多少複雑な形態に形成される必要がある。
図11に図示された本発明の一実施形態では、第1方向Z1に沿って配列される第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3が互いに逆向きに配置されることにより、第1方向Z1に沿って延びる単なる形態の第2バスバーB2を介して第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3の直列連結を形成することができるが、
図12に図示された比較例では、第1方向Z1に沿って配列される第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3が互いに同じ向きに配置されることにより、第1方向Z1及び第3方向Z3を追従する、多少複雑な形態の第2バスバーB2’を介して第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3の直列連結を形成する必要がある。
【0094】
図2を参照すれば、本発明の一実施形態によるバッテリパック100では、第1バスバーB1、第2バスバーB2を用いて、第1方向Z1、第3方向Z3に沿って配列された多数のバッテリモジュール50を互いに電気的に連結することができる。そして、本発明の一実施形態では、第1方向Z1に沿って第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3の間に介在する補強フレームFと、第1方向Z1に沿って第1モジュール組立体A1の外郭及び第3モジュール組立体A3の外郭に配置される第1エンドフレームE1、第2エンドフレームE2と、を介して第1方向Z1及び第3方向Z3に沿って互いに隣接するバッテリモジュール50の間の結合剛性を提供しうる。
【0095】
本発明の一実施形態において、前記エンドフレームE及び補強フレームFは、本発明の一実施形態によるバッテリパック100で物理的な剛性を提供するフレームF、Aを形成し、本明細書を介してフレームF、Aとは、エンドフレームE及び補強フレームFを包括的に意味する。以下、第1、第3方向Z1、Z3に沿って互いに隣接するバッテリモジュール50の間でフレームF、Aによって提供される結合剛性について説明する。
【0096】
図4、
図6及び
図10を参照すれば、本発明の一実施形態において、前記フレームF、Aには、バッテリモジュール50の排気管Dが嵌め込まれる挿入部が形成されうる。前記フレームF、Aは、フレームF、Aに隣接する互いに異なるバッテリモジュール50の排気管DがフレームF、Aの挿入部に嵌め込まれることにより、フレームF、Aに隣接する互いに異なるバッテリモジュール50の間の相対的な位置がフレームF、Aを通じて固定され、フレームF、Aを介して互いに異なるバッテリモジュール50を含むバッテリパック100の剛性が提供されうる。すなわち、本発明の一実施形態において、前記フレームF、Aがバッテリパック100を形成する互いに異なるバッテリモジュール50の間の相対的な位置を固定するということは、バッテリパック100の構造的な剛性を提供するということを意味する。すなわち、本発明の一実施形態において、バッテリパック100の自重や外部衝撃による撓みや捩れにもかかわらず、互いに異なるバッテリモジュール50の相対的な位置が固定されるということは、バッテリパック100の自重や外部衝撃による撓みや捩れのような変形に抵抗することができる、バッテリパック100の構造的な剛性が提供されるということを意味する。
【0097】
以下、
図4、
図6及び
図10を参照して、フレームF、Aに形成された挿入部と、バッテリモジュール50の排気管Dと、の嵌合についてさらに具体的に説明する。図面を参照すれば、前記フレームF、Aの挿入部には、第1方向Z1に沿って排気管Dの組付け位置を定義するように排気管Dの端部と当接するストッパPが形成されている。例えば、前記フレームF、AのストッパPは、排気管Dの端部周囲に沿って排気管Dの端部と当接するように、四角フレーム形状に形成されうる。この際、前記フレームF、AのストッパPと排気管Dの端部とが互いに接触しつつ、ストッパP内側に形成された連通ホールFHと、排気管Dの流動断面S3と、が互いに流体的に接続され、第1方向Z1に沿ってストッパPが形成されたフレームF、Aを横断する排気経路が形成されうる。
【0098】
前記ストッパP周辺では、排気管Dの動きを防止するための段差部STが形成されうる。例えば、前記ストッパPの両側では、ストッパPを挟んで互いに対向して配置される両側の排気管Dが、第2方向Z2、第3方向Z3に沿う動きを阻止するために、第1方向Z1に沿ってストッパPの両側に配置された排気管Dの少なくとも一部を取り囲むように、段差部STが形成されうる。例えば、前記段差部STは、ストッパPと、前記ストッパPの少なくとも一部を取り囲むリブRと、の間の段付きとなった構造によって提供されうる。本発明の一実施形態において、前記収容タンクTの第1側壁T1、第2側壁T2は、第1方向Z1に沿って排気管Dに向かって収斂する傾斜面を含み、前記傾斜面を通じて排気管Dの端部と段差部STが互いに対して位置整列され、排気管Dと段差部STとの組付けが容易になされる。前記ストッパPの両側に配置された排気管Dは、前記ストッパPの周辺に形成された段差部STによって支持されつつ、ストッパPの内側に形成された連通ホールFHを介して互いに流体的に接続され、ストッパPが形成されたフレームF、Aを横断する排気経路を形成することができる。
【0099】
本発明の一実施形態では、フレームF、Aと対面する互いに等しいモジュール組立体Aに属する互いに異なるバッテリモジュール50が、フレームF、Aに形成された挿入部の配列に整合するように嵌め込まれた排気管Dの位置固定を介して、互いに等しいモジュール組立体Aに属する互いに異なるバッテリモジュール50の相対的な位置が固定されうる。
【0100】
本発明の一実施形態では、第1方向Z1に沿ってフレームFの両側に配置された排気管Dが、フレームFに形成された挿入部に共通して嵌め込まれる構造に形成されることにより、フレームFの挿入部を基準に互いに異なるバッテリモジュール50の相対的な位置が固定されうる。すなわち、本発明の一実施形態では、第1方向Z1に沿って配列された互いに隣接するバッテリモジュール50の間にフレームFを介在させ、前記フレームF(フレームFの挿入部)を介して互いに隣接するバッテリモジュール50の間の相対的な位置を固定しうる。
【0101】
すなわち、本発明の一実施形態において、前記フレームFが互いに反対となる第1、第2面を含むとするとき、前記フレームFの第1面と対面する互いに異なるバッテリモジュール50、すなわち、同じモジュール組立体Aを形成する互いに異なるバッテリモジュール50は、フレームFの第1面に向かって嵌め込まれる排気管Dの位置固定を通じて、同じモジュール組立体Aを形成する互いに異なるバッテリモジュール50の相対的な位置が固定され、同様に、前記フレームFの第2面と対面する互いに異なるバッテリモジュール50、すなわち、同じモジュール組立体Aを形成する互いに異なるバッテリモジュール50は、フレームFの第2面に向かって嵌め込まれる排気管Dの位置固定を通じて、同じモジュール組立体Aを形成する互いに異なるバッテリモジュール50の相対的な位置が固定されうる。また、前記フレームFの互いに反対となる第1、第2面とそれぞれ対面するバッテリモジュール50は、それぞれフレームFの第1、第2面に向かってフレームFの同じ挿入部に嵌め込まれる排気管Dを介して、フレームFの互いに反対側に配置されたバッテリモジュール50の相対的な位置が固定されうる。このように1つのフレームFを中心に、フレームFの第1面に向かって嵌め込まれる排気管Dを介して、第1面と対面するバッテリモジュール50(同じモジュール組立体Aを形成する互いに異なるバッテリモジュール50)の相対的な位置が固定され、フレームFの第2面に向かって嵌め込まれる排気管Dを介して、第2面と対面するバッテリモジュール50(同じモジュール組立体Aを形成する互いに異なるバッテリモジュール50)の相対的な位置が固定され、かつフレームFの互いに反対側の第1、第2面に向かって嵌め込まれる排気管Dが、フレームFの同じ挿入部に嵌め込まれつつ、フレームFの互いに反対側に配置されたバッテリモジュール50の相対的な位置が固定されるので、結果として、フレームFを中心に配置された互いに異なるバッテリモジュール50の相対的な位置を固定し、全体バッテリパック100を形成する互いに異なるバッテリモジュール50の間の相対的な位置を固定することにより、全体バッテリパック100の結合剛性が向上しうる。
【0102】
本発明の一実施形態において、それぞれのバッテリモジュール50において収容タンクTの互いに対向する位置に形成された排気管Dは、第1方向Z1に沿って互いに対向して形成された一対の排気管Dを含み、第1方向Z1に沿ってバッテリモジュール50を貫通する冷却流体の流れを形成し、それぞれのバッテリモジュール50に形成された排気管Dが互いに流体的に接続されつつ、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50を貫通する排気経路を形成しうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記排気経路は、多数のバッテリモジュール50を貫通するように形成されつつ、多数のバッテリモジュール50を介して排出される冷却流体の流れは、前記排気経路上で取り集められうる。本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って互いに隣接するバッテリモジュール50の排気管Dが、互いに隣接するバッテリモジュール50の間に介在されたフレームFの連通ホールFHを介して互いに流体的に接続されつつ、第1方向Z1に沿ってバッテリパック100を横断する排気経路が形成されうる。本発明の一実施形態において、前記排気経路がバッテリパック100を横切って形成されるということは、前記排気経路が第1方向Z1に沿ってバッテリパック100を貫通するように形成されるということを意味するよりは、バッテリパック100を形成する多数のバッテリモジュール50の排気管Dが、排気経路を介して互いに流体的に接続され、排気管Dを通じてそれぞれのバッテリモジュール50から排出された冷却流体が、排気経路上で取り集められて排気経路に沿ってバッテリパック100の外部に排出されるということを意味する。後述するように、前記排気経路は、第1方向Z1に沿って一端及び他端のうちいずれか1つが開放され、他の1つが閉鎖される(
図10参照)。
【0103】
図13には、本発明の一実施形態によるバッテリパック100で全体としての冷却流体の流動を説明するための図面である。
図14には、本発明のさらに他の実施形態によるバッテリパック100で全体としての冷却流体の流動を説明するための図面である。
【0104】
図13を参照すれば、本発明の一実施形態において前記排気経路に沿って一端及び他端のうちいずれか1つには、流体ポンプ(図示せず)が連結され、例えば、前記流体ポンプ(図示せず)は、ブロー型またはサクション型として設けられうる。前記排気経路に連結された流体ポンプ(図示せず)は、排気経路の一端位置から他端位置に向かう冷却流体の流れを形成するか、または排気経路の他端位置から一端位置に向かう冷却流体の流れを形成しうる。後述するように、前記流体ポンプ(図示せず)がバッテリパック100の一端位置から他端位置に向かう冷却流体の流れを形成するか、または、バッテリパック100の他端位置から一端位置に向かう冷却流体の流れを形成するということは、前記流体ポンプ(図示せず)がバッテリパック100の一端位置と他端位置とを連結する排気経路を形成するということを意味するよりは、バッテリパック100を全体として横切って延びる冷却流体の流れを形成するということを意味する。
【0105】
図2及び
図4を参照すれば、本発明の一実施形態において、前記フレームFは、フレームF、Aの両側に配置されたバッテリモジュール50の間の流体接続を許容するための、連通ホールFHが形成された補強フレームFと、第1方向Z1に沿ってバッテリモジュール50の両側外郭に配置される一対のエンドフレームEと、を含みうる。前記一対のエンドフレームEは、バッテリパック100を形成する多数のバッテリモジュール50を横切って延びる排気経路の一端及び他端を形成し、前記一対のエンドフレームEのうち、第1エンドフレームE1は、排気経路の開放された一端を形成し、第2エンドフレームE2は、排気経路の閉鎖された他端を形成しうる。例えば、前記第1エンドフレームE1には、排気経路と流体的に接続される接続管CNが形成され、前記第2エンドフレームE2は、排気経路と流体的に接続されるホールを含まない。さらに具体的に、前記第1エンドフレームE1は、排気経路の開放された一端を形成することにより、流体ポンプ(図示せず)が連結される接続管CNを含みうる。排気経路の開放された一端を形成する接続管CNに連結された流体ポンプ(図示せず)は、負圧を提供するサクション型に形成され、排気経路の開放された一端をアウトレットとし、バッテリパック100のカバーハウジングUに形成されたカバーオープニングO3をインレットとし、カバーオープニングO3から流入された冷却流体は、バッテリパック100を対角線方向に貫通しつつ、排気経路の開放された一端を通じて外部に流出されうる。さらに具体的に、バッテリパック100を形成するそれぞれのバッテリモジュール50において、カバーハウジングUを介して第2方向Z2に沿ってそれぞれのバッテリモジュール50を貫通するように形成された冷却流体の流れは、収容タンクTの排気管Dを通じて排気経路に取り集められつつ、排気経路の開放された一端(接続管CN)を介して、バッテリパック100の外部に排出されうる。
【0106】
本発明の一実施形態において、バッテリパック100のインレットとして機能するカバーハウジングUと、バッテリパック100のアウトレットとして機能する排気経路の開放された一端を形成する接続管CNと、はバッテリパック100の対角線方向に互いに対向する位置に形成されうる。例えば、バッテリパック100のインレット(カバーハウジングU)とアウトレット(接続管CN)とは、バッテリパック100を横断する対角線方向に沿って互いに対向する位置、すなわち、バッテリパック100の上部一端位置とバッテリパック100の下部他端位置とに形成されうる。このように本発明の一実施形態では、バッテリパック100の対角線方向に沿って互いに対向する位置に形成されたインレット及びアウトレットを介して、バッテリパック100を横切って延びつつ、バッテリパック100を全体として冷却させる冷却流体の流れを形成しうる。
【0107】
以下、
図2、
図3及び
図7を参照して、本発明の一実施形態において、バッテリパック100の締結構造について説明する。
【0108】
本発明の一実施形態において、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50は、第1方向Z1に沿って延びる締結部材Cを介して互いに構造的に結束されうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記バッテリパック100は、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50と、第1方向Z1に沿ってバッテリモジュール50と隣接するように配置されるフレームF、Aと、を含みうる。本発明の一実施形態において、前記フレームF、Aは、第1方向Z1に沿って互いに隣接するように配置されたバッテリモジュール50の間に介在する補強フレームFと、第1方向Z1に沿ってバッテリモジュール50の両側外郭位置に配置されるエンドフレームEと、の対を含みうる。本発明の一実施形態では、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50とフレームF、Aとを貫通して締結される締結部材Cを介して、第1方向Z1に配列された多数のバッテリモジュール50とフレームF、Aとが1つのバッテリパック100で構造的に結束されうる。例えば、第1方向Z1に沿って配列される多数のバッテリモジュール50とフレームF、Aには、締結部材Cが貫通するための締結孔CHが形成されており、第1方向Z1に沿って互いに対向する位置に締結孔CHが形成されたバッテリモジュール50とフレームF、Aとは、締結部材Cを介して互いに対して結束されうる。本発明の一実施形態において、前記締結部材Cは、第1方向Z1に沿って延びつつ、バッテリパック100の全長を貫通するように形成され、例えば、本発明の一実施形態において、前記締結部材Cは、一端位置にヘッドが形成されたボルト部材と、ボルト部材の他端位置に結合されるナット部材と、を含みうる。前記締結部材Cは、第1方向Z1と垂直な第2方向Z2及び第3方向Z3が形成する平面上の互いに異なる位置で、多数のバッテリモジュール50とフレームF、Aとを共に貫通する互いに異なる締結部材Cを含みうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記締結部材Cは、第1方向Z1に沿って配列された第1ないし第3モジュール組立体A1、A2、A3を連続して貫通し、それぞれのモジュール組立体Aを形成する3個のバッテリモジュール50それぞれを貫通する2個ずつの締結部材Cを含み、総数で6個の締結部材Cを含みうる。
【0109】
前記締結部材Cは、第1方向Z1に沿ってバッテリパック100の全長を貫通するように形成されることにより、バッテリパック100の剛性を提供すると共に、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50とフレームF、Aとの締結力を提供しうる。前記締結部材Cの締結と係わって、それぞれのバッテリモジュール50のうち、バッテリセル10が配置されていないバッテリセル10の空白位置には、バッテリモジュール50を貫通するように形成された締結孔CHが形成され、例えば、バッテリセル10の空白位置は、第2方向Z2に沿って上部の4個のバッテリセル10の中央位置と、下部の4個のバッテリセル10の中央位置と、に形成され、それぞれのバッテリモジュール50ごとに2個ずつ形成されうる。そして、前記バッテリセル10の空白位置に対応するフレームF、Aの位置にも、締結孔CHが形成されうる。例えば、それぞれのフレームF、Aには、総数で6個の締結孔CHが形成され、第2方向Z2に沿って上部位置及び下部位置に形成された2個ずつの締結孔CHが形成されたバッテリモジュール50を3個含み、全体として総数で6個の締結孔CHが形成されうる。
【0110】
前記フレームF、Aには、締結孔CHを横切って第2方向Z2、第3方向Z3に沿って格子パターンに延び、締結孔CHの周囲を取り囲む補強リブRRが形成されうる。前記補強リブRRは、格子パターンに延びつつ、フレームF、Aの剛性を提供し、締結孔CHの周囲を取り囲みつつ、締結孔CHの破損を防止しうる。本発明の一実施形態において、前記フレームF、Aは、第1方向Z1に沿って互いに隣接するように配置されたバッテリモジュール50の間に介在される補強フレームFと、前記第1方向Z1に沿ってバッテリパック100の両端位置に形成された一対のエンドフレームEと、を含みうる。例えば、前記エンドフレームEは、前記バッテリパック100の一端位置に配置された第1エンドフレームE1と、前記バッテリパック100の他端位置に配置された第2エンドフレームE2と、を含みうる。ここで、前記第1エンドフレームE1、第2エンドフレームE2のうち、排気経路の開放された一端を形成する第1エンドフレームE1には、隣接するバッテリモジュール50の排気管Dと流体的に接続される接続管CNが形成されうる。前記接続管CNは、第1方向Z1に沿ってバッテリパック100の外部に向かって突出し、前記接続管CNには、排気経路に沿って冷却流体の流れを一方向に強制するように圧力差を形成するための流体ポンプ(図示せず)が連結されうる。
【0111】
本発明の一実施形態において、前記排気経路に沿って一端位置の第1エンドフレームE1と他端位置の第2エンドフレームE2とのうち、流体ポンプ(図示せず)と連結される接続管CNが形成された第1エンドフレームE1は、隣接した排気管Dと流体的に接続される一方、第2エンドフレームE2は、隣接した排気管Dと流体的に接続されない。例えば、前記第2エンドフレームE2には、隣接した排気管Dと連結されるように開口された構造が形成されず、前記第2エンドフレームE2のうち、隣接した排気管Dと対向する位置は、閉鎖された形態の壁面に形成されうる。
【0112】
図13及び
図15Aには、本発明の一実施形態と、バッテリパック100の温度分布と、を示す図面がそれぞれ図示されている。
図14及び
図15Bには、本発明の変形された実施形態と、バッテリパック100の温度分布と、を示す図面である。
【0113】
図面を参照すれば、バッテリパック100には、カバーハウジングUに形成されたカバーオープニングO3をインレットとし、流体ポンプ(図示せず)が連結される接続管CNをアウトレットとし、バッテリパック100をほぼ対角線方向に横断する冷却流体の流れが形成されうる。さらに具体的に、カバーオープニングO3を介して流入された冷却流体は、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリモジュール50の上部を横切って流動すると共に、第1方向Z1に沿う冷却流体の流れから分岐され、第2方向Z2に沿ってそれぞれのバッテリモジュール50を貫通しつつ、バッテリモジュール50を冷却し、それぞれのバッテリモジュール50の排気管Dを通じて排気経路に取り集められつつ、バッテリパック100の外部に排出されうる。
図13及び
図15Aに図示された本発明の一実施形態では、カバーオープニングO3をインレットとし、接続管CNをアウトレットとして、対角線方向に冷却流体の流れが形成されつつ、対角線方向に形成される冷却流体の流れから外れているバッテリパック100の端部位置、すなわち、接続管CNが形成されたバッテリパック100の一端位置と反対となるバッテリパック100の他端位置ないしはカバーオープニングO3が形成されたバッテリパック100の他端位置で、バッテリセル10の最高温度が確認され、バッテリセル10の最高温度とバッテリセル10の最低温度との間の温度差は、10℃と確認される。
【0114】
一方、
図14及び
図15Bに図示された本発明の変形された実施形態では、接続管CNが連結されたバッテリパック100の一端位置に、またはカバーオープニングO3が形成されたバッテリパック100の他端位置と反対となる一端位置でありながら、カバーハウジングUとバッテリモジュール50との間に、第1方向Z1の流動を第2方向Z2に自然に転換させるための斜面を含む斜面構造物90を設置し、そのような斜面構造物90は、カバーオープニングO3を介して流入した冷却流体の第1方向Z1に沿う流れを妨害する圧力を形成し、これにより、カバーオープニングO3を介して流入した冷却流体を直ちにカバーオープニングO3近傍のバッテリモジュール50に向かって第2方向Z2に転換させる圧力分布を形成することにより、カバーオープニングO3近傍のバッテリパック100の他端位置でバッテリセル10の温度を低め、第1方向Z1に沿ってバッテリパック100の他端位置ではない、バッテリパック100の中央位置で最高温度が確認され、この際、バッテリセル10の最高温度と最低温度との温度差は、
図13及び
図15Aに図示された本発明の一実施形態で確認された10℃の半分程度である5℃と確認される。このように、本発明の変形された実施形態では、バッテリパック100のインレット及びアウトレットの具体的な位置設計によって、バッテリパック100のインレットとアウトレットとの間に形成される対角線方向の冷却流体の流れから外れた位置に対して冷却流体の流れを強制するために、インレットまたはアウトレットが形成されたバッテリパック100の端部に斜面構造物90を設けることにより、冷却流体の流れが相対的に弱いインレットまたはアウトレット近傍に配置されたバッテリモジュール50に向かう強制的な冷却流体の流れを形成し、これにより、バッテリセル10の最高温度と共に、最高温度と最低温度との温度差を低めることができる。
【0115】
本発明は、添付図面に示された実施例を参照して説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解することができるであろう。
【符号の説明】
【0116】
10 バッテリセル
10c バッテリセルのコーナー位置
11 バッテリセルの主面
12 バッテリセルの底面
15 バッテリセルの側面
50 ハウジング
50c ハウジングのコーナー位置
50s ハウジングの支持部
52 ハウジングの底壁
55 ハウジングの側壁
60 離隔部
61 離隔部の第1部分
62 離隔部の第2部分
70 サイドバー
71 サイドバーの第1部分
71a サイドバーの収容部
71b サイドバーの位置固定部
71c サイドバーの段差部
72 サイドバーの第2部分
80 絶縁シート
g 離隔ギャップ
g1 第1離隔ギャップ
g2 第2離隔ギャップ