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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138227
(43)【公開日】2024-10-08
(54)【発明の名称】バッテリパック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/213 20210101AFI20241001BHJP
   H01M 50/227 20210101ALI20241001BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20241001BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20241001BHJP
【FI】
H01M50/213
H01M50/227
H01M50/505
H01M50/503
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024049756
(22)【出願日】2024-03-26
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039403
(32)【優先日】2023-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0098444
(32)【優先日】2023-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】朴 大▲ヨプ▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 魯顯
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA14
5H040AT01
5H040AY05
5H040AY06
5H040DD03
5H040LL06
5H043AA19
5H043CA03
5H043FA04
5H043HA31
5H043JA01F
5H043KA07F
5H043KA08F
5H043KA09F
5H043KA22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】バスバーの動きを効果的に阻止すると共に、バスバーとセルホルダを形成する異種素材間のインサート射出成形から互いに異なる熱収縮挙動によるセルホルダの撓み変形を防止しうるバッテリパックを提供する。
【解決手段】バッテリパックは、多数のバッテリセル110と、多数のバッテリセル上に配置されて互いに異なるバッテリセルを電気的に連結するバスバー10であって、互いに反対となる上面及び下面と、互いに反対となる上面と下面とを連結する第1、第2側面と、を含む横断縁部を含む横断面を有する、バスバーと、多数のバッテリセルが嵌め込まれるセルホルダであって、セルホルダを横切って延びるバスバー長に沿って交互に形成されたカバー位置PC及び露出位置PEを含み、前記セルホルダは、i)カバー位置で、バスバーの4つの横断縁部を取り囲み、ii)露出位置で、バスバーの3つの横断縁部を取り囲む保持部Hを含む、セルホルダと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数のバッテリセルと、
前記多数のバッテリセル上に配置されて互いに異なるバッテリセルを電気的に連結するバスバーであって、互いに反対となる上面及び下面と、互いに反対となる前記上面と前記下面とを連結する第1、第2側面と、を含む横断縁部を含む横断面を有する、バスバーと、
前記多数のバッテリセルが嵌め込まれるセルホルダであって、前記セルホルダを横切って延びるバスバー長に沿って交互に形成されたカバー位置及び露出位置を含み、前記セルホルダは、i)前記カバー位置において、前記バスバーの4つの横断縁部を取り囲み、ii)前記露出位置において、前記バスバーの3つの横断縁部を取り囲む保持部を含む、セルホルダと、を含む、バッテリパック。
【請求項2】
前記バスバー長を横断する横断面は、前記上面及び前記下面と、前記上面と前記下面とを連結する前記第1、第2側面と、を含む4つの横断縁部を含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記保持部は、前記カバー位置及び前記露出位置で前記バスバーの前記横断縁部を取り囲むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記バスバーは、前記セルホルダと共にインサート射出を通じて前記保持部内に位置固定されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記カバー位置の前記保持部は、
前記バスバーの前記下面を支持する底部材と、
前記底部材の両側から互いに対向するように突出して前記バスバーの前記第1、第2側面をカバーする第1、第2サイドリブと、
前記第1、第2サイドリブの間で前記バスバーの前記上面を横切って延びる上部部材と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記底部材、前記第1、第2サイドリブ及び前記上部部材は、互いに連続して前記カバー位置の前記バスバーの前記横断縁部を取り囲むことを特徴とする請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記カバー位置の前記保持部は、
前記バスバーの前記上面及び前記下面が互いに対向する上下方向及び前記バスバーの前記第1、第2側面が互いに対向する左右方向に沿って前記バスバーの位置を拘束することを特徴とする請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記上部部材は、前記カバー位置の前記バスバーの前記上面の一部を露出させることを特徴とする請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記上部部材は、前記バスバーの長さと交差する幅方向に沿って前記バスバーの前記上面を横切って延びることを特徴とする請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記上部部材は、前記第1、第2サイドリブのうちいずれか1つのサイドリブにのみ連結されつつ、残りの他のサイドリブとの間に形成されたギャップを介して、前記バスバーの前記上面の一部を露出させることを特徴とする請求項9に記載のバッテリパック。
【請求項11】
前記上部部材は、前記カバー位置の前記バスバーの前記上面全体を覆うことを特徴とする請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記上部部材は、前記バスバー長に沿って延びるように、前記バスバーの前記上面を追従しつつ前記バスバーの前記上面を覆うことを特徴とする請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記露出位置の前記保持部は、
前記バスバーの前記下面を支持する底部材と、
前記底部材の両側から互いに対向するように突出して前記バスバーの前記第1、第2側面をカバーする第1、第2サイドリブと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記底部材及び前記第1、第2サイドリブは、互いに連続して前記露出位置の前記バスバーの前記横断縁部を取り囲むことを特徴とする請求項13に記載のバッテリパック。
【請求項15】
前記露出位置の前記保持部は、
前記バスバーの前記第1、第2側面が互いに対向する左右方向に沿って前記バスバーの位置を拘束することを特徴とする請求項13に記載のバッテリパック。
【請求項16】
前記露出位置の前記保持部は、
前記セルホルダの前記第1、第2サイドリブの間で前記バスバーの前記上面を露出させることを特徴とする請求項13に記載のバッテリパック。
【請求項17】
前記露出位置の前記保持部を介して露出された前記バスバーの前記上面には、前記バッテリセルと連結された接続部材が連結されることを特徴とする請求項16に記載のバッテリパック。
【請求項18】
前記バスバーは、長さに沿って交互に形成されたカバー位置及び露出位置のうち、前記露出位置を介して前記バッテリセルと電気的に連結された接続部材との連結を形成することを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項19】
前記バスバーは、前記セルホルダを横切って延びる長さに沿って第1カバー位置、第2カバー位置及び露出位置を含み、
前記第1カバー位置の前記保持部は、前記バスバーの上面全体を覆い、
前記第2カバー位置の前記保持部は、前記バスバーの前記上面の一部を露出させ、
前記露出位置の前記保持部は、前記バスバーの前記上面全体を露出させることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項20】
前記第1、第2カバー位置の前記保持部は、
前記バスバーの下面を支持する底部材と、
前記底部材の両側から互いに対向するように突出して前記バスバーの前記第1、第2側面をカバーする第1、第2サイドリブと、
前記第1、第2サイドリブの間で前記バスバーの前記上面を横切って延びる上部部材と、を含み、
前記第1、第2カバー位置の前記上部部材は、前記第1、第2サイドリブのいずれとも連結されることを特徴とする請求項19に記載のバッテリパック。
【請求項21】
前記第1、第2カバー位置の前記上部部材は、バスバー長に沿って延びるように前記バスバーの前記上面を追従しつつ前記バスバーの前記上面を覆うが、
前記第2カバー位置の前記上部部材は、前記第1、第2サイドリブの間に形成されたジグホールを含み、前記ジグホールを介して前記バスバーの前記上面の一部を露出させることを特徴とする請求項20に記載のバッテリパック。
【請求項22】
前記多数のバッテリセルは、それぞれ第1方向に沿って配列された多数列のバッテリセルを含み、
前記第1方向と交差する第2方向に沿って互いに隣接する列のバッテリセルは、前記第1方向に沿って前方位置及び後方位置に交互に偏って配置され、
前記第1方向に沿って配列された一列のバッテリセルは、前記第2方向に沿って隣接する列のバッテリセル間の谷部分に配置され、
前記バスバーは、前記第2方向に沿って互いに隣接する列のバッテリセル間に沿って互いに隣接する列のバッテリセルの外周面を交互に取り囲みつつジグザグ状に延びることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、二次電池は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池である。二次電池は、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド自動車、電気自転車、無停電電源供給装置(uninterruptible power supply)などのエネルギー源として使用され、適用される外部機器の種類によって単一電池の形態として使用されたり、多数の電池を連結して1つの単位にまとめたパック形態で使用されたりする。
【0003】
携帯電話のような小型モバイル機器は、単一電池の出力と容量で所定時間作動が可能であるが、ノート型パソコンのようにさらに大きいサイズのモバイル機器や電力消耗の多い電気自動車、ハイブリッド自動車のように、長時間駆動、高電力駆動が必要な場合には、出力及び容量の問題で多数の電池を含むパック形態が選好され、内蔵された電池数によって出力電圧や出力電流を高めうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、多数のバッテリセルに対する組付け位置を提供するセルホルダに、互いに異なるバッテリセルを電気的に連結するバスバーの4つの横断縁部を覆うようにバスバーを埋め込む保持部を形成することにより、バスバーの動きを効果的に阻止すると共に、バスバーを形成する第1素材とセルホルダを形成する第2素材との間で異種素材間のインサート射出成形から異種素材間の互いに異なる熱収縮挙動によるセルホルダの撓み変形を防止するバッテリパックを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記のような目的及びその他の目的を達成するために、本発明のバッテリパックは、多数のバッテリセル;前記多数のバッテリセル上に配置されて互いに異なるバッテリセルを電気的に連結するバスバーであって、互いに反対となる上面及び下面と、互いに反対となる前記上面と前記下面とを連結する第1、第2側面と、を含む横断縁部を含む横断面を有する、バスバー;及び、前記多数のバッテリセルが嵌め込まれるセルホルダであって、前記セルホルダを横切って延びるバスバー長に沿って交互に形成されたカバー位置及び露出位置を含み、前記セルホルダは、i)前記カバー位置において、前記バスバーの4つの横断縁部を取り囲み、ii)前記露出位置において、前記バスバーの3つの横断縁部を取り囲む保持部を含む、セルホルダを含みうる。
【0006】
例えば、前記バスバー長を横断する横断面は、前記上面及び前記下面と、前記上面と前記下面とを連結する前記第1、第2側面と、を含む4つの横断縁部を含みうる。
【0007】
例えば、前記保持部は、前記カバー位置及び前記露出位置で前記バスバーの前記横断縁部を取り囲みうる。
【0008】
例えば、前記バスバーは、前記セルホルダと共にインサート射出を通じて前記保持部内に位置固定されうる。
【0009】
例えば、前記カバー位置の前記保持部は、前記バスバーの前記下面を支持する底面;前記底面の両側から互いに対向するように突出して前記バスバーの前記第1、第2側面をカバーする第1、第2サイドリブ;及び、前記第1、第2サイドリブの間で前記バスバーの前記上面を横切って延びる上部部材;を含む。
【0010】
例えば、前記底面、前記第1、第2サイドリブ及び前記上部部材は、互いに連続して前記カバー位置の前記バスバーの前記横断縁部を取り囲みうる。
【0011】
例えば、前記カバー位置の前記保持部は、前記バスバーの前記上面及び前記下面が互いに対向する上下方向及び前記バスバーの前記第1、第2側面が互いに対向する左右方向に沿って前記バスバーの位置を拘束しうる。
【0012】
例えば、前記上部部材は、前記カバー位置の前記バスバーの前記上面の一部を露出させうる。
【0013】
例えば、前記上部部材は、前記バスバーの長さと交差する幅方向に沿って前記バスバーの前記上面を横切って延びる。
【0014】
例えば、前記上部部材は、前記第1、第2サイドリブのうちいずれか1つのサイドリブにのみ連結されつつ、残りの他のサイドリブとの間に形成されたギャップを介して前記バスバーの前記上面の一部を露出させうる。
【0015】
例えば、前記上部部材は、前記カバー位置の前記バスバーの前記上面全体を覆いうる。
【0016】
例えば、前記上部部材は、前記バスバー長に沿って延びるように、前記バスバーの前記上面を追従しつつ前記バスバーの前記上面を覆いうる。
【0017】
例えば、前記露出位置の前記保持部は、前記バスバーの前記下面を支持する底面;及び、前記底面の両側から互いに対向するように突出して前記バスバーの前記第1、第2側面をカバーする第1、第2サイドリブ;を含む。
【0018】
例えば、前記底面及び前記第1、第2サイドリブは、互いに連続して前記露出位置の前記バスバーの前記横断縁部を取り囲む。
【0019】
例えば、前記露出位置の前記保持部は、前記バスバーの前記第1、第2側面が互いに対向する左右方向に沿って前記バスバーの位置を拘束することができる。
【0020】
例えば、前記露出位置の前記保持部は、前記セルホルダの前記第1、第2サイドリブの間で前記バスバーの前記上面を露出させうる。
【0021】
例えば、前記露出位置の前記保持部を介して露出された前記バスバーの前記上面には、前記バッテリセルと連結された接続部材が連結されうる。
【0022】
例えば、前記バスバーは、長さに沿って交互に形成されたカバー位置及び露出位置のうち、前記露出位置を通じて前記バッテリセルと電気的に連結された接続部材との連結を形成しうる。
【0023】
例えば、前記バスバーは、前記セルホルダを横切って延びる長さに沿って第1カバー位置、第2カバー位置及び露出位置を含み、前記第1カバー位置の前記保持部は、前記バスバーの上面全体を覆い、前記第2カバー位置の前記保持部は、前記バスバーの前記上面の一部を露出させ、前記露出位置の前記保持部は、前記バスバーの前記上面全体を露出させうる。
【0024】
例えば、前記第1、第2カバー位置の前記保持部は、前記バスバーの前記下面を支持する底面;前記底面の両側から互いに対向するように突出して前記バスバーの前記第1、第2側面をカバーする第1、第2サイドリブ;及び、前記第1、第2サイドリブの間で前記バスバーの前記上面を横切って延びる上部部材;を含み、前記第1、第2カバー位置の前記上部部材は、前記第1、第2サイドリブのいずれとも連結されうる。
【0025】
例えば、前記第1、第2カバー位置の前記上部部材は、バスバー長に沿って延びるように前記バスバーの前記上面を追従しつつ前記バスバーの前記上面を覆うが、前記第2カバー位置の前記上部部材は、前記第1、第2サイドリブの間に形成されたジグホールを含み、前記ジグホールを介して前記バスバーの前記上面の一部を露出させうる。
【0026】
例えば、前記多数のバッテリセルは、それぞれ第1方向に沿って配列された多数列のバッテリセルを含み、前記第1方向と交差する第2方向に沿って互いに隣接する列のバッテリセルは、前記第1方向に沿って前方位置及び後方位置に交互に偏って配置され、前記第1方向に沿って配列された一列のバッテリセルは、前記第2方向に沿って隣接する列のバッテリセル間の谷部分に配置され、前記バスバーは、前記第2方向に沿って互いに隣接する列のバッテリセル間に沿って互いに隣接する列のバッテリセルの外周面を交互に取り囲みつつジグザグ状に延びる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、多数のバッテリセルに対する組付け位置を提供するセルホルダに、互いに異なるバッテリセルを電気的に連結するバスバーの4つの横断縁部を覆うようにバスバーを埋め込む保持部を形成することにより、バスバーの動きを効果的に阻止すると共に、バスバーを形成する第1素材とセルホルダを形成する第2素材との間で異種素材間のインサート射出成形から異種素材間の互いに異なる熱収縮挙動によるセルホルダの撓み変形を防止することができるバッテリパックが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態によるバッテリパックを示す分解斜視図である。
図2図1に図示されたバスバー10の長さと交差する方向に沿って取って示すバスバー10の横断面である。
図3図1に図示されたバッテリパックを示す平面図である。
図4図3のIV領域をさらに拡大して示す図面であって、バスバー10の長さに沿ってカバー位置PCと露出位置PEとを含む本発明の第1実施形態を説明するための図面である。
図5A図4のA1-A1に沿って取った断面図であって、カバー位置PCの保持部Hを示す。
図5B図4のB1-B1に沿って取った断面図であって、露出位置PEの保持部Hを示す。
図6図3のVI位置をさらに拡大して示す図面であって、バスバー10の長さに沿って第1カバー位置PC1、第2カバー位置PC2、第3カバー位置PC3及び露出位置PEを含む本発明の第2実施形態を説明するための図面である。
図7A図6のA2-A2に沿って取った断面図であって、第1カバー位置PC1の保持部Hを示す。
図7B図6のB2-B2に沿って取った断面図であって、第2カバー位置PC2の保持部Hを示す。
図7C図6のC2-C2に沿って取った断面図であって、露出位置PEの保持部Hを示す。
図7D図6のD2-D2に沿って取った断面図であって、第3カバー位置PC3の保持部Hを示す。
図8】バスバー10の第1素材とセルホルダ150の第2素材との間で異種素材間のインサート射出による撓み変形の問題を例示的に示す斜視図である。
図9図8に図示されたインサート射出形成されたセルホルダ150で撓み変形を引き起こす上部位置のバスバー10の第1素材と下部位置のセルホルダ150の第2素材との間で異種素材間の熱収縮挙動の違いを示す断面図である。
図10】セルホルダ150を横切って延びるバスバー10の長さに沿って断絶空間10’を挟んで断続的に切れたバスバーセグメント10aの配列を含む本発明の第3実施形態を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本明細書に添付された図面を参照して、本発明の一実施形態によるバッテリパックについて説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態によるバッテリパックを示す分解斜視図である。
【0031】
図2は、図1に図示されたバスバー10の長さと交差する方向に沿って取って示すバスバー10の横断面である。
【0032】
図3は、図1に図示されたバッテリパックを示す平面図である。
【0033】
図4は、図3のIV領域をさらに拡大して示す図面であって、バスバー10の長さに沿ってカバー位置PCと露出位置PEとを含む本発明の第1実施形態を説明するための図面である。
【0034】
図5A及び図5Bは、それぞれ図4のA1-A1及びB1-B1に沿って取った断面図であって、それぞれカバー位置PCの保持部Hと露出位置PEの保持部Hとの断面図を示す互いに異なる断面図である。
【0035】
図6は、図3のVI位置をさらに拡大して示す図面であって、バスバー10の長さに沿って第1カバー位置PC1、第2カバー位置PC2、第3カバー位置PC3及び露出位置PEを含む本発明の第2実施形態を説明するための図面である。
【0036】
図7Aないし図7Dは、それぞれ図6のA2-A2、B2-B2、C2-C2及びD2-D2に沿って取った断面図であって、それぞれ第1カバー位置PC1の保持部Hと、第2カバー位置PC2の保持部Hと、露出位置PEの保持部Hと、第3カバー位置PC3の保持部Hと、を示す互いに異なる断面図である。
【0037】
図面を参照すれば、本発明の一実施形態によるバッテリパックは、多数のバッテリセル110と、多数のバッテリセル110上に配置されて互いに異なるバッテリセル110を電気的に連結するバスバー10であって、互いに反対となる上面11及び下面12と、互いに反対となる上面11及び下面12を連結する第1、第2側面13、14と、を含む横断縁部を含む横断面を有する、バスバー10と、多数のバッテリセル110が嵌め込まれるセルホルダ150と、を含む。セルホルダ150は、前記セルホルダ150を横切って延びるバスバー10の長手方向に沿って交互に形成されたカバー位置PC及び露出位置PEを含み、前記セルホルダ150は、i)前記カバー位置PCにおいて、前記バスバー10の4つの横断縁部を取り囲み、ii)前記露出位置PEにおいて、前記バスバー10の3つの横断縁部を取り囲む保持部Hを含む。
【0038】
本発明の一実施形態において、前記バスバー10の長手方向を横断する横断面は、前記上面11及び下面12と、前記上面11及び下面12を連結する第1、第2側面13、14と、を含む4つの横断縁部からなり、ほぼ矩形に形成されうる。
【0039】
本発明の一実施形態において、前記セルホルダ150は、前記カバー位置PC及び露出位置PEで前記バスバー10の横断縁部を取り囲み、前記バスバー10は、セルホルダ150と共にインサート射出を通じて前記保持部H内に位置固定されうる。
【0040】
例えば、本発明の一実施形態において、前記セルホルダ150は、セルホルダ150を横切って延びるバスバー10の長手方向に沿って交互に形成されたカバー位置PC及び露出位置PEを含み、前記セルホルダ150は、i)前記カバー位置PCにおいて、前記バスバー10の4つの横断縁部を取り囲み、ii)前記露出位置PEにおいて、前記バスバー10の3つの横断縁部を取り囲む保持部Hを含みうる。
【0041】
さらに具体的に、前記カバー位置PCの保持部Hは、前記バスバー10の下面12を支持する底部材L1、L2と、前記底部材L1、L2の両側から互いに対向するように突出して前記バスバー10の第1、第2側面13、14をカバーする第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22と、前記第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間で前記バスバー10の上面11を横切って延びる上部部材U1、U2と、を含む。この際、前記底部材L1、L2、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22及び前記上部部材U1、U2は、互いに連続してカバー位置PCのバスバー10の横断縁部を取り囲みうる。図4ないし図5Bを参照すれば、本発明の一実施形態(第1実施形態)において、前記上部部材U1は、前記カバー位置PCのバスバー10の上面11の一部を露出させうる。例えば、前記上部部材U1は、バスバー10の長手方向と交差する幅方向に沿ってバスバー10の上面11を横切って延び、第1サイドリブS11から第1サイドリブS11の反対の第2サイドリブS12に向かって延びるが、第1サイドリブS11から延びる上部部材U1が第2サイドリブS12までは延びず、第2サイドリブS12との間にギャップgが確保される位置まで延びつつカバー位置PCのバスバー10の上面11の一部を露出させうる。すなわち、前記上部部材U1は、第1、第2サイドリブS11、S12のうち、いずれか一方のサイドリブS11、S12にのみ連結されつつ、残りの他方のサイドリブS11、S12との間に形成されたギャップgを介して、前記バスバー10の上面11の一部を露出させうる。このような実施形態(第1実施形態)において、前記上部部材U1の主な延長方向は、バスバー10の幅方向に該当しうる。
【0042】
図6ないし図7Cを参照すれば、本発明の他の実施形態(第2実施形態)において、前記カバー位置PCの保持部H(第1、第2カバー位置PC1、PC2の保持部H2)は、バスバー10の下面12を支持する底部材L2と、前記底部材L2の両側から互いに対向するように突出して前記バスバー10の第1、第2側面13、14をカバーする第1、第2サイドリブS21、S22と、前記第1、第2サイドリブS21、S22の間で前記バスバー10の上面11を横切って延びる上部部材U2と、を含むが、前記上部部材U2は、前に説明された本発明の一実施形態(第1実施形態)による上部部材U1と共に、第1サイドリブS21から延びて第2サイドリブS22とのギャップgが確保される位置まで延びるというよりは、第1サイドリブS21から第2サイドリブS22まで延びつつカバー位置PCのバスバー10の上面11の一部または、上面11の全体を覆いうる。後述するように、このような実施形態(第2実施形態)において、前記第1、第2カバー位置PC1、PC2の保持部H2は、第1、第2サイドリブS21、S22の間を横切って延びる上部部材U2を含んでバスバー10の上面11を覆うが、前記第1カバー位置PC1の保持部H2は、バスバー10の上面11全体を覆い、第2カバー位置PC2の保持部H2は、上部部材U2に形成されたジグホールZHを介してバスバー10の上面11の一部を露出させうる。例えば、このような実施形態(第2実施形態)において、前記上部部材U2は、カバー位置PCのバスバー10の上面11全体を覆い(第1カバー位置PC1の保持部H2)、例えば、前記上部部材U2は、バスバー10の長手方向に沿って延びるように、バスバー10の上面11を追従しつつ、バスバー10の上面11を覆いうる。このような実施形態(第2実施形態)において、前記上部部材U2の主な延長方向は、バスバー10の長手方向に該当する(第1カバー位置PC1の保持部H2)。
【0043】
本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記カバー位置PCの保持部Hは、前記バスバー10の上面11及び下面12が互いに対向する上下方向及びバスバー10の第1、第2側面13、14が互いに対向する左右方向に沿ってバスバー10の位置を拘束しうる。本発明の一実施形態において、前記カバー位置PCの保持部H(カバー位置PCの保持部Hの上部部材U1、U2)は、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間でバスバー10の上面11の一部を覆うか、またはバスバー10の上面11全体を覆い、これにより、前記保持部Hは、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22を通じて、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22がカバーするバスバー10の第1、第2側面13、14が互いに対向する左右方向に沿ってバスバー10の動きを阻止し、一方、底部材L1、L2及び上部部材U1、U2を介してバスバー10の下面12及び上面11が互いに対向する上下方向に沿ってバスバー10の動きを阻止しうる。
【0044】
本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記カバー位置PCの保持部Hは、バスバー10の左右方向及び上下方向でバスバー10の動きを阻止するように、バスバー10の横断面を連続して取り囲むことで、例えば、保持部Hの底部材L1、L2、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22及び上部部材U1、U2が互いに連続して形成されつつ、バスバー10の横断面を取り囲むことで、バスバー10の横断面を取り囲むようにセルホルダ150が成形され、バスバー10と別途に成形されたセルホルダ150ないしカバー位置PCの保持部H内に別途の組付け工程を介してバスバー10が組付けられない。例えば、本発明の一実施形態において、前記カバー位置PCの保持部Hは、バスバー10の横断面を形成する4つの横断縁部を連続して取り囲むが、成形が完了したカバー位置PCの保持部H内にバスバー10が嵌め込まれて組付けられ難く、左右方向及び上下方向に沿って互いに対向して形成された保持部Hの底部材L1、L2、上部部材U1、U2、そして、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22によってバスバー10がカバー位置PCの保持部H内に嵌め込んで組付けるための組付け位置が確保され難い。これにより、本発明の一実施形態では、セルホルダ150の成形工程を介してバスバー10の横断面を形成する4つの横断縁部を連続して取り囲むセルホルダ150(カバー位置PCの保持部H)を成形し、セルホルダ150の成形工程自体からバスバー10の横断面を連続して取り囲むカバー位置PCの保持部Hを成形し、さらに具体的に、バスバー10とセルホルダ150がセルホルダ150の成形工程を通じて互いに対する組付けを形成し、バスバー10とセルホルダ150との組付けがセルホルダ150の成形工程とは別個の組付け工程を通じて行われない。すなわち、本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記バスバー10は、セルホルダ150の成形のためのインサート射出成形を通じてセルホルダ150内に埋め込まれた形態、例えば、バスバー10がカバー位置PCの保持部Hによって取り囲まれた形態に形成されうる。本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記インサート射出成形では、バスバー10が仮固定された金型内にセルホルダ150を形成するための成形樹脂を注入し、成形樹脂の冷却凝固以後に金型を分離する脱型を介してバスバー10がセルホルダ150内に埋め込まれた形態、例えば、バスバー10の横断面が保持部Hによって取り囲まれた形態のセルホルダ150が成形されうる。
【0045】
本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)では、インサート射出成形を通じてセルホルダ150の成形と共に、バスバー10がセルホルダ150の内部に埋め込まれる形態、例えば、バスバー10がカバー位置PCの保持部H内に埋め込まれた形態、すなわち、カバー位置PCの保持部Hによってバスバー10の横断面が連続して取り囲まれた形態に形成されつつ、セルホルダ150の本体とセルホルダ150の保持部Hが互いに一体に形成され、保持部Hの底部材L1、L2、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22及び上部部材U1、U2が互いに一体に形成され、例えば、前記バスバー10は、バスバー10の横断面を取り囲むカバー位置PCの保持部Hと直接接触を形成しうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記バスバー10と保持部H、さらに具体的に、カバー位置PC及び露出位置PEの保持部Hを含む保持部Hとは、互いに直接接触を形成しうる。
【0046】
本明細書を通じてセルホルダ150がバスバー10を埋め込む形態に形成されるということは、少なくともカバー位置PCの保持部Hがバスバー10の横断面を取り囲む形態に形成されるということを意味するものであり、セルホルダ150を横断するバスバー10の長手方向に沿って少なくとも一箇所(カバー位置PC)でバスバー10の横断面を取り囲む形態に形成されるということを意味することにより、例えば、バスバー10の長手方向に沿って交互に形成されたカバー位置PC及び露出位置PEのうち、カバー位置PCから保持部Hがバスバー10の横断面を取り囲む形態、例えば、バスバー10の4つの横断縁部を取り囲む形態に形成されるということを意味する。例えば、本発明の一実施形態において、セルホルダ150がバスバー10を埋め込む形態に形成されるということが、カバー位置PC及び露出位置PEを含むバスバー10の全長に沿って保持部Hがバスバー10の横断面を取り囲むか、または保持部Hがバスバー10の横断面を形成する上面11の全体を完全に取り囲むということを意味しない。例えば、本発明の多様な実施形態において、カバー位置PCの保持部Hは、バスバー10の横断面を形成する上面11の一部を露出させ(第1実施形態のカバー位置PC及び第2実施形態の第2カバー位置PC2)、カバー位置PCの保持部Hがバスバー10の上面11全体を覆うか(第2実施形態の第1カバー位置PC1)または上面11の一部のみを覆う場合(第1実施形態のカバー位置PC及び第2実施形態の第2カバー位置PC2)にも、依然としてカバー位置PCの保持部Hは、バスバー10の横断面を形成する4つの横断縁部を取り囲むと理解されうる。
【0047】
図8は、バスバー10の第1素材とセルホルダ150の第2素材との間で異種素材間のインサート射出による撓み変形の問題を例示的に示す斜視図である。
【0048】
図9は、図8に図示されたインサート射出形成されたセルホルダ150で撓み変形を引き起こす上部位置のバスバー10の第1素材と下部位置のセルホルダ150の第2素材との間で異種素材間の熱収縮挙動の違いを示す断面図である。
【0049】
図10は、セルホルダ150を横切って延びるバスバー10の長さに沿って断絶空間10’を挟んで断続的に切れたバスバーセグメント10aの配列を含む本発明の第3実施形態を説明するための図面である。
【0050】
図面を参照すれば、本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)では、カバー位置PCの保持部Hがバスバー10の上面11を覆うようにバスバー10を埋め込む形態に成形されつつ、バスバー10の上下方向の動きを阻止すると共に、互いに異なる異種素材間のインサート射出から互いに異なる熱収縮挙動によってインサート射出成形されたセルホルダ150に撓み変形が惹起されることを防止しうる。
【0051】
本発明の一実施形態において、インサート射出成形されたセルホルダ150を形成する、バスバー10(例えば、バスバー10の第1素材)とセルホルダ150(例えば、セルホルダ150の第2素材)との具体的な素材の選択により、これらの間の熱膨脹係数ないし熱膨脹係数による熱収縮挙動は、互いに異なり、第3方向Z3に沿ってセルホルダ150の中央レベルを基準にバスバー10が配置されたセルホルダ150の上側とバスバー10が排除されたセルホルダ150の下側とで互いに異なる熱収縮挙動によってインサート射出成形されたセルホルダ150全体が上方に向かって凸状に湾曲するか、あるいは下方に向かって凸状に湾曲する。例えば、本発明の一実施形態において、前記バスバー10及びセルホルダ150は、互いに異なる熱膨脹係数ないし熱収縮挙動を示す互いに異なる第1、第2素材からなる。さらに具体的に、前記バスバー10は、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金属素材を含む第1素材によって形成され、前記セルホルダ150は、プラスチック素材を含む第2素材からなり、該バスバー10及びセルホルダ150を形成する第1、第2素材の具体的な選択によって互いに異なる熱膨脹係数ないし互いに異なる熱収縮挙動によるインサート射出成形されたセルホルダ150の撓み変形が惹起されうる。
【0052】
本発明の一実施形態では、バスバー10を埋め込むセルホルダ150(カバー位置PCの保持部H)を介してバスバー10の左右方向及び上下方向の動きを阻止すると共に、第1、第2方向Z1、Z2と交差する第3方向Z3に沿ってバスバー10を中心にバスバー10の上部及びバスバー10の下部にセルホルダ150(例えば、セルホルダ150の第1素材)をそれぞれ形成させることにより、バスバー10とセルホルダ150の第1、第2素材との間の熱収縮挙動の違いによるインサート射出成形されたセルホルダ150全体の曲がりを抑制しうる。例えば、本発明の多様な実施形態において、前記カバー位置PCの保持部Hは、バスバー10の上面11の一部を覆うか、またはバスバー10の上面11全体を覆い、バスバー10の上部に形成された保持部Hの上部部材U1、U2を介してバスバー10の上部にもセルホルダ150の第1素材を形成し、バスバー10の下部に形成されたセルホルダ150の第1素材との均衡的な収縮を誘導することにより、例えば、バスバー10を基準に上下両側で収縮応力を誘導することにより、インサート射出成形されたセルホルダ150全体の曲がりを抑制することができる。
【0053】
本発明の一実施形態において、前記バスバー10は、バッテリセル110が収容された収容空間の上部に配置され、第3方向Z3に沿って前記バスバー10の上部には、保持部Hの上部部材U1、U2が配置され、前記バスバー10の下部には、バッテリセル110の収容空間を形成するための組付けリブが形成されうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記組付けリブは、それぞれのバッテリセル110の円周面の少なくとも一部を取り囲みつつ、バッテリセル110の組付け位置を規制しうる。
【0054】
図3を参照すれば、本発明の一実施形態において、第1方向Z1とは、バッテリセル110が配列された方向を意味し、第2方向Z2とは、第1方向Z1と交差する方向を意味し、本発明の一実施形態で第2方向Z2に沿って互いに隣接する列のバッテリセル110は、第1方向Z1に沿って前方位置及び後方位置に相対的に偏った位置に配置されうる。そして、第1、第2方向Z1、Z2と交差する第3方向Z3とは、上下方向に該当し、バスバー10の上面11及び下面12が互いに対向する方向またはバスバー10の上面11及び下面12をそれぞれカバーする上部部材U1、U2及び底部材L1、L2が互いに対向する方向を意味しうる。
【0055】
図4ないし図5B及び図6ないし図7Cに図示された第1、第2実施形態を参照すれば、前記露出位置PEの保持部Hは、前記バスバー10の下面12を支持する底部材L1、L2と、前記底部材L1、L2の両側から互いに対向するように突出して前記バスバー10の第1、第2側面13、14をカバーする第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22と、を含みうる。例えば、前記底部材L1、L2及び第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22は、互いに連続して露出位置PEのバスバー10の横断縁部を取り囲みうる。本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記底部材L1、L2及び第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22は、バスバー10の長さに沿って互いに形成されたカバー位置PCと露出位置PEとを統括してバスバー10の長さに沿って連続して、バスバー10の下面12と、第1、第2側面13、14と、をカバーしうる。
【0056】
本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記露出位置PEの保持部Hは、前記バスバー10の第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間でバッテリセル110の上面11を露出させうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記露出位置PEの保持部Hは、前記バスバー10の第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間でバスバー10の上面11全体を露出させ、一方、前述したように、前記カバー位置PCの保持部H(例えば、第1実施形態においてカバー位置PCの保持部H及び第2実施形態において第2カバー位置PC2の保持部H)は、前記バスバー10の第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間に形成された上部部材U1、U2を介してバスバー10の上面11の一部を露出させうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記露出位置PEの保持部Hとカバー位置PCの保持部Hは、それぞれバスバー10の下面12を支持する底部材L1、L2と、前記底部材L1、L2の両側から互いに対向して突出して前記バスバー10の第1、第2側面13、14をカバーする第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22と、を含み、例えば、前記露出位置PEの保持部Hは、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間の上部部材U1、U2を含まず、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間でバスバー10の上面11、例えば、バスバー10の上面11全体を露出させ、一方、前記カバー位置PCの保持部H(例えば、第1実施形態においてカバー位置PCの保持部H及び第2実施形態において第2カバー位置PC2の保持部H2)は、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間の上部部材U1、U2を通じて第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間でバスバー10の上面11の一部を露出させうる。
【0057】
本発明の一実施形態において、露出位置PEの保持部Hは、バスバー10の上面11、例えば、実質的にバスバー10の上面11全体を露出させることで、バスバー10と連結される接続部材が連結される位置を提供し、すなわち、露出位置PEの保持部Hを介して露出されたバスバー10の上面11には、バッテリセル110と連結された接続部材が連結されうる。前記接続部材は、バッテリセル110とバスバー10との電気的な連結を形成し、さらに具体的に、前記接続部材の一端部は、バッテリセル110に連結されつつ、前記接続部材の他端は、前記バスバー10に連結されうる。
【0058】
本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記バスバー10は、セルホルダ150を横切って延びる長さに沿って交互に形成されたカバー位置PC及び露出位置PE(または、第1、第2カバー位置PC1、PC2及び露出位置PE)を含み、前記接続部材は、バスバー10のカバー位置PCではなく、バスバー10の露出位置PEに連結されうる。前記カバー位置PCの保持部H(例えば、第1実施形態においてカバー位置PCの保持部H及び第2実施形態において第2カバー位置PC2の保持部H2)がバスバー10の上面11の一部を露出させるとしても、例えば、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間で上部部材U1、U2がバスバー10の上面11の一部を露出させるとしても、露出されたバスバー10の上面11の一部には、バッテリセル110との連結のための接続部材が連結されない。例えば、前記接続部材は、相対的に柔軟な導電性ワイヤなどのワイヤボンディングを通じてバッテリセル110とバスバー10との電気的な連結を形成し、相対的に柔軟な導電性ワイヤなどの接続部材に対し、第1、第2サイドリブS11、S21、S12、S22の間で上部部材U1、U2によって相対的に狭小に制限されたバスバー10の幅上にワイヤボンディングを遂行することは、厳格な工程管理が要求され、接続不良が惹起されうる。
【0059】
本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記露出位置PEの保持部Hは、前記バスバー10の第1、第2側面13、14が互いに対向する左右方向に沿ってバスバー10の位置を拘束することができる。例えば、本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記カバー位置PCの保持部Hは、バスバー10の上面11及び下面12が互いに対向する上下方向及びバスバー10の第1、第2側面13、14が互いに対向する左右方向に沿ってバスバー10の位置を上下方向及び左右方向に拘束するのに対して、前記露出位置PEの保持部Hは、バスバー10の第1、第2側面13、14が互いに対向する左右方向に沿ってバスバー10の位置を拘束するが、バスバー10の上面11及び下面12が互いに対向する上下方向に沿っては、バスバー10の位置を拘束しない。
【0060】
本発明の一実施形態(例えば、第1、第2実施形態)において、前記セルホルダ150を横切って延びるバスバー10の長手方向に沿ってカバー位置PCと露出位置PE(または、第1、第2カバー位置PC1、PC2及び露出位置PE)が交互に形成され、カバー位置PCの保持部Hがバスバー10の横断面を形成する4つの横断縁部を取り囲みつつバスバー10の左右方向及び上下方向の動きを阻止するので、露出位置PEの保持部Hは、バスバー10の横断面を形成する3つの横断縁部を取り囲みつつバスバー10の左右方向の動きを阻止すれば十分であり、またバッテリセル110と連結された接続部材が連結される位置を提供するように、前記露出位置PEの保持部Hは、バスバー10の上面11全体を露出させうる。
【0061】
図6ないし図7Cを参照すれば、本発明の一実施形態(第2実施形態)において、前記バスバー10は、前記セルホルダ150を横切って延びる長さに沿って第1カバー位置PC1、第2カバー位置PC2及び露出位置PEを含み、この際、前記第1カバー位置PC1の保持部H2は、前記バスバー10の上面11全体を覆い、前記第2カバー位置PC2の保持部H2は、前記バスバー10の上面11の一部を露出させ、前記露出位置PEの保持部Hは、前記バスバー10の上面11全体を露出させうる。
【0062】
本発明の一実施形態において、前記第1、第2カバー位置PC1、PC2の保持部H2は、前記バスバー10の下面12を支持する底部材L2と、前記底部材L2の両側から互いに対向するように突出して前記バスバー10の第1、第2側面13、14をカバーする第1、第2サイドリブS21、S22と、前記第1、第2サイドリブS21、S22の間で前記バスバー10の上面11を横切って延びる上部部材U2と、を含み、この際、前記第1、第2カバー位置PC1、PC2の上部部材U2は、前記第1、第2サイドリブS21、S22のいずれとも連結されうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記第1、第2カバー位置PC1、PC2の上部部材U2は、それぞれバスバー10の上面11全体を覆うか、またはバスバー10の上面11の一部を露出させるように、バスバー10の第1、第2側面13、14をカバーする第1、第2サイドリブS21、S22から互いに対して当接するように延びつつ、バスバー10の上面11全体を覆うか、またはバスバー10の第1、第2側面13、14をカバーする第1、第2サイドリブS21、S22から延びるが、それらの間に形成されたジグホールZHを介してバスバー10の上面11の一部が露出されうる。
【0063】
本発明の一実施形態において、前記バスバー10の横断面を取り囲む保持部H2を含むセルホルダ150は、セルホルダ150とバスバー10との間でバスバー10の横断面を取り囲むようにバスバー10を取り付けることが実質的に不可能であるという点を考慮し、別途の組付け工程によらず、バスバー10の横断面を取り囲むようにセルホルダ150を成形する工程から形成され、セルホルダ150の成形工程を介してバスバー10の横断面を取り囲む保持部H2を成形しうる。この際、セルホルダ150の成形と共に、バスバー10との組付けが共になされるインサート射出成形では、金型内にバスバー10を仮固定してセルホルダ150を形成する成形樹脂を注入する工程を介してバスバー10を取り囲むセルホルダ150(保持部H2)を成形し、インサート射出成形のためのバスバー10の仮固定は、金型内部でバスバー10を位置固定するように金型内部に突出する固定ジグの加圧を通じて行われ、前記固定ジグがバスバー10に対して直接接触されつつ、金型内部に注入された成形樹脂が排除されたジグホールZHが形成されうる。例えば、第2カバー位置PC2の保持部H2は、ジグホールZHを介してバスバー10の上面11の一部を露出させ、そのようなジグホールZHは、インサート射出成形を介してバスバー10の横断面を取り囲む保持部H(第2カバー位置PC2の保持部H2)を形成するとき、バスバー10の仮固定のための固定ジグがバスバー10の上面11に直接接触されつつ、成形樹脂の接近が許容されない第2カバー位置PC2で自然に形成されるものであり、例えば、バッテリセル110と連結された接続部材の連結のために人為的にバスバー10の上面11を露出させる露出位置PEの保持部Hとは異なるものであり、例えば、第1実施形態において、バスバー10の第1、第2側面13、14をカバーする第1、第2サイドリブS11、S12のうちいずれか一方のサイドリブS11、S12とのみ連結され、残りの他方のサイドリブS11、S12からギャップgを形成しつつギャップgを介してバスバー10の上面11を露出させるカバー位置PCの保持部Hとも異なるものである。
【0064】
図3を参照すれば、本発明の一実施形態において、前記バッテリパックを形成する多数のバッテリセル110は、第1方向Z1に沿って配列され、第1方向Z1に沿って配列された一列のバッテリセル110は、第1方向Z1と交差する第2方向Z2に沿って互いに隣接する列のバッテリセル110が、第1方向Z1に沿って相対的に前方位置及び後方位置に交互に偏って配置されつつ、第1方向Z1に沿って配列された一列のバッテリセル110は、第2方向Z2に沿って隣接する列のバッテリセル110間の谷部分に配置されてコンパクト化されたバッテリセル110の配列を形成しうる。本発明の一実施形態において、前記バスバー10は、第2方向Z2に沿って互いに隣接する列のバッテリセル110間に沿って延びつつ、互いに隣接する列のバッテリセル110の外周を交互に取り囲みつつ、ジグザグ状に延びる。
【0065】
本発明の一実施形態において、前記セルホルダ150を横切って延びるバスバー10の長さは、概してバッテリセル110が配列された第1方向Z1を追従し、但し、互いに谷部に嵌め込まれるように配列されたバッテリセル110の配列において、前記バスバー10は、第2方向Z2に沿って互いに隣接する列のバッテリセル110間に沿って延びつつ、互いに隣接する列のバッテリセル110の外周を交互に取り囲むようにジグザグ状に延びる。
【0066】
図10に図示された第3実施形態において、セルホルダ150内部に埋め込まれたバスバー10は、第1方向Z1に沿って互いに対して切れた断絶空間10’を介在して互いに断絶された形態に形成されうる。例えば、本発明の一実施形態において、バスバー10の横断面を形成する4つの横断縁部を取り囲む保持部Hを介してバスバー10の上下方向及び左右方向の位置固定を具現しつつ、バスバー10が嵌め込まれうるバスバー10の組付け位置を確保し難い保持部Hの構造を考慮し、バスバー10の横断面を取り囲むように保持部Hを成形しつつ、バスバー10と保持部Hを含むセルホルダ150の異種素材間のインサート射出成形時に、該バスバー10と保持部Hとの間の熱膨脹係数ないし熱収縮挙動の違いによるセルホルダ150の曲がりを阻止するように、バスバー10の上面11の少なくとも一部を覆う上部部材U1、U2を形成しうる。本発明の一実施形態(第3実施形態)では、バスバー10とセルホルダ150との間の互いに異なる熱膨脹ないし熱収縮挙動によるセルホルダ150の曲がりを阻止するための目的で、前記バスバー10は、セルホルダ150を横切って延びるバスバー10の長さに沿って互いに連続してつながるよりは、断絶空間10’を挟んで断続的に切れた形態に形成され、バスバー10を形成する第1素材とセルホルダ150を形成する第2素材との間で熱膨脹係数ないし熱収縮挙動の違いによって惹起されるバスバー10の収縮応力は、隣接するバスバーセグメント10aを互いに断絶させる断絶空間10’を介して解消され、バスバー10の長さに沿って累積的に蓄積される応力蓄積を前記断絶空間10’を介してバスバーセグメント10a単位で切断することにより、セルホルダ150の撓み変形を抑制しうる。本発明の一実施形態において、前記セルホルダ150上に形成されたバスバー10は、前記断絶空間10’を通じて多数のバスバーセグメント10aに分割され、前記セルホルダ150は、分割された互いに異なるバスバーセグメント10aに対する共通の支持基盤を提供するように連続した形態に形成されうる。
【0067】
本発明の一実施形態で互いに断絶されたバスバーセグメント10aは、連結部材20を通じて互いに対して電気的に連結され、例えば、前記連結部材20は、バッテリセル110とバスバー10とを電気的に連結する接続部材と共に、導電性ワイヤのワイヤボンディングを通じて形成され、本発明の一実施形態において、1つのワイヤボンディング工程を通じてバッテリセル110とバスバー10との電気的な連結と、バスバーセグメント10a間の電気的な連結と、を一括して形成しうる。
【0068】
参考までに、本明細書では、図3の互いに異なるIV位置及びVI位置に適用された互いに異なる保持部H1、H2の構成について、それぞれ互いに異なる第1、第2実施形態で説明しているが、第1、第2実施形態として備えられる互いに異なる保持部H1、H2の構成は、図3に図示されたように、同じバッテリパックの互いに異なる位置に適用されるか、または互いに異なるバッテリパックに対してそれぞれ適用される。例えば、図7Dに図示されたように、第2実施形態の第3カバー位置PC3では、互いに異なる保持部H1、H2が複合的に適用され、第2実施形態の第1カバー位置PC1に適用されてバスバー10の上面全体を覆う保持部H2上に第1実施形態のカバー位置PCに適用されてバスバー10の上面一部を覆う保持部H1が重畳して適用されうる。そして、そのような第2実施形態において、第1ないし第3カバー位置PC1、PC2、PC3及び露出位置PEは、バスバー10の長さに沿って循環的に配置されうる。一方、図1を参照すれば、本発明の多様な実施形態において前記セルホルダ150は、バッテリセル110を挟んで第3方向Z3に沿って互いに対向して組付けられる上部ホルダ100及び下部ホルダ200を含みうる。
【0069】
本発明は、添付された図面に図示された実施例を参照に説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。
【符号の説明】
【0070】
10 バスバー
10’ 断絶空間
150 セルホルダ
11 上面
12 下面
13、14 第1、第2側面
H、H1、H2 保持部
U1、U2 上部部材
L1、L2 底部材
S11、S21 第1サイドリブ
PC カバー位置
PC1~PC3 第1ないし第3カバー位置
PE 露出位置
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9
図10