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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138467
(43)【公開日】2024-10-08
(54)【発明の名称】交換部品収納コンテナのマッピング
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/67 20060101AFI20241001BHJP
   B25J 13/08 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
H01L21/68 L
B25J13/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】28
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024112075
(22)【出願日】2024-07-12
(62)【分割の表示】P 2022510930の分割
【原出願日】2020-08-18
(31)【優先権主張番号】62/888,931
(32)【優先日】2019-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/994,413
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100101502
【弁理士】
【氏名又は名称】安齋 嘉章
(72)【発明者】
【氏名】バーガンツ ニコラス マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ハジェンズ ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】マカリスター ダグ
(72)【発明者】
【氏名】リー ヘルダー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】交換部品収納コンテナに収納されている交換部品、ウエハ及び交換部品用の空のキャリアの位置を検出する方法を提供する。
【解決手段】方法は、ロードポートに受領されるコンテナが、電子機器処理システムの処理チャンバの交換部品を収納し、ロボットアームが、第1のマッピングパターンにより移動し、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置を識別し、交換部品を含まないコンテナの領域を決定し、ロボットアームが、第2のマッピングパターンにより移動し、交換部品を含まないコンテナの領域内で、検出システムを用いて、ウエハ又は交換部品のための空のキャリアの少なくとも1つのコンテナ内の位置を識別し、1つ以上の交換部品の位置と、コンテナ内の空のキャリア又はウエハの少なくとも一方の位置とのマッピングを記憶媒体に記録する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器処理システムのファクトリインターフェースのロードポートで、電子機器処理システムの処理チャンバの交換部品を収納するように構成されたコンテナを受領する工程と、
第1のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置を識別する工程であって、検出システムは、出射コンポーネントとセンシングコンポーネントを備え、検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに配向されたビームが物体によって遮断されたことに応答して、物体を検出する工程と、
交換部品を含まないコンテナの領域を決定する工程と、
第2のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、コンテナの交換部品を含まない領域内で、エンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、コンテナ内でのウエハ又は交換部品用の空のキャリアの少なくとも一方の位置を認識する工程と、
コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置と、空のキャリア又はウエハの少なくとも一方の位置のマッピングを記憶媒体に記録する工程を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して、交換部品収納コンテナの状態を検出し、マッピングするための方法及びシステムに関する。
【背景】
【0002】
電子機器処理システムは、基板(例えば、ウエハ)を収納する収納コンテナ(例えば、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP))を受領するための1つ以上のロードポーを含むことがある。FOUPの中で、基板を含むスロットと基板を含まないスロットを決定するために、マッピングルーチンを実行することができる。しかし、FOUPが基板以外の物体を含む場合、衝突が発生し、ロボットアーム、FOUP、及び/又はFOUP内の物体が損傷する可能性がある。
【概要】
【0003】
記載されている実施形態の幾つかは、電子機器処理システムのファクトリインターフェースのロードポートで、電子機器処理システムの処理チャンバの交換部品を収納するように構成されたコンテナを受領する工程を含む。更に、方法は、第1のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置を識別する工程を含む。ロボットアームは、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、位置を識別する。検出システムは、出射コンポーネントとセンシングコンポーネンを含む。検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに配向されたビームが物体によって遮断されたことに応答して、物体を検出する。更に、方法は、交換部品を含まないコンテナの領域を決定する工程を含む。更に、方法は、第2のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、コンテナの交換部品を含まない領域内で、コンテナ内でのウエハ又は交換部品用の空のキャリアの少なくとも一方の位置を認識する工程を含む。位置はエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて認識される。更に、方法は、コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置と、空のキャリア又はウエハの少なくとも一方の位置のマッピングを記憶媒体に記録する工程を含む。
【0004】
幾つかの実施形態では、方法は、電子機器処理システムのファクトリインターフェースのロードポートで、電子機器処理システムの処理チャンバの交換部品を収納するように構成されたコンテナを受領する工程を含む。更に、方法は、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、コンテナが処理チャンバ用の交換用プロセスキットリングを収納するように構成されているかを決定する工程を含む。検出システムは出射コンポーネントとセンシングコンポーネントを含む。検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに配向されたビームが物体によって遮断されたことに応答して、物体を検出する。更に、方法は、コンテナが交換用プロセスキットリングを収納するように構成されていると決定したことに応答して、第1のコンテナマッピングレシピを実行する工程を含む。第1のコンテナマッピングレシピは、第1のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、エンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、コンテナ内の1つ以上の交換用プロセスキットリングの位置を識別する工程と、交換用プロセスキットのリングを含まないコンテナの領域を決定する工程と、第2のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、エンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、ウエハ又はプロセスキットリング用の空のキャリアの少なくとも1つのコンテナ内の位置を識別する工程と、コンテナ内の交換用プロセスキットのリングの位置と、空のキャリア又はウエハの少なくとも一方の位置とのマッピングを記憶媒体に記録する工程を含む。
【0005】
幾つかの実施形態では、電子機器処理システムは、ロボットアームを含むファクトリインターフェースを含む。ロボットアームはロボットアームのエンドエフェクタの遠位端に検出システムを含む。検出システムは出射コンポーネントとセンシングコンポーネントを含む。検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに配向されたビームが物体によって遮断されたことに応答して物体を検出する。更に、電子機器処理システムは、ファクトリインターフェースに接続されたロードポートを含む。更に、電子機器処理システムは、ロードポートに接続されたコンテナを含む。更に、電子機器処理システムは、ロボットアームに動作可能に接続されたコントローラを含む。コントローラは、コンテナが、電子機器処理システムの処理チャンバの交換部品を収納するように構成されているかを決定する。更に、コントローラは、続いて、第1のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、コンテナ内の位置を識別する。更に、コントローラは、交換部品を含まないコンテナの領域を決定する。更に、コントローラは、第2のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、エンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、ウエハ又は交換部品用の空のキャリアの少なくとも一方のコンテナ内の位置を識別する。更に、コントローラは、コンテナ内の交換部品の位置と、空のキャリア又はウエハの少なくとも一方の位置のマッピングを記憶媒体に記録する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示は、同様の参照が同様の要素を示す添付図面の図において、限定ではなく、例示として示されている。本開示における「一」又は「1つの」実施形態への異なる言及は、必ずしも同じ実施形態に対するものではなく、そのような言及は少なくとも1つを意味することに留意すべきである。
図1】本開示の態様による、電子機器処理システムの例の上面概略図である。
図2】本開示の態様による、交換部品収納コンテナの例の正面図である。
図3】本開示の態様による、検証用ウエハ、プロセスキットリングキャリア、及びプロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリングの上面図である。
図4】本開示の態様による、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムの上面図である。
図5A】本開示の態様による、交換部品収納コンテナの第1の部分における交換部品の位置を識別するための第1のマッピングパターンを示す。
図5B】本開示の態様による、交換部品収納コンテナの第2の部分におけるウエハ又は交換部品用の空のキャリアの位置を識別するための第2のマッピングパターンを示す。
図6】本開示の態様による、交換部品収納コンテナに収納されている交換部品、ウエハ、又は交換部品用の空のキャリアの位置を検出する方法のフローチャートである。
図7】本開示の態様による、交換部品収納コンテナが交換用プロセスキットリングを収納するように構成されているかを決定する方法のフローチャートである。
図8】本開示の態様による、交換部品収納コンテナに収納された交換部品、ウエハ、又は交換部品用の空のキャリアの位置を検出する他の方法のフローチャートである。
図9】本明細書で説明した方法のいずれか1つ以上をマシンに実行させるための一連のインストラクションを実行することができる、コンピューテイングデバイスの例示的な形態のマシンの図解を示す。
【実施形態の詳細な説明】
【0007】
本明細書で説明する実施形態は、交換部品収納コンテナに収納された物体を検出し、マッピングするための方法及びシステムに関する。交換部品収納コンテナは1つ以上の交換部品を収納し、電子機器処理システムの1つ以上のステーションの使用済み部品を交換することができる。幾つかの実施形態では、交換部品収納コンテナは、1つ以上の交換用プロセスキットリング(エッジリングとも呼ばれる)が収納されるプロセスキットリングエンクロージャシステムであってもよい。交換用プロセスキットリングは、電子機器処理システムの処理チャンバで使用済みのプロセスキットリングと交換することができる。幾つかの実施形態では、交換部品は、交換部品キャリア上に配置することができる。例えば、プロセスキットエンクロージャシステムに収納されたプロセスキットリングは、プロセスキットリングキャリア上に配置することができる。また、空の交換部品キャリア(即ち、交換部品のない交換部品キャリア)を、プロセスキットリングエンクロージャシステムに収納することができる。また、追加の物体を交換部品収納コンテナに収納することができる。例えば、配置検証ウエハ(即ち、カメラを備えたウエハ、光反射検出器を備えたウエハ等)をプロセスキットリングエンクロージャシステムに収納することができる。
【0008】
交換部品収納コンテナに収納された各々の物体は、交換部品収納コンテナのセクション(即ち、スロット)に収納することができる。交換部品収納コンテナの各々のスロットは、交換部品収納コンテナ内の各々の物体を支持するように構成された1組以上の支持フィンにより形成することができる。交換部品収納コンテナに収納された物体は、ロボットアームのエンドエフェクタによって交換部品収納コンテナから取り出すことができる。エンドエフェクタは、特定の物体(例えば、ウエハ、プロセスキットリング、及び/又はプロセスキットリングキャリア等)を持ち上げ、ハンドリングするように構成することができる。
【0009】
時折、1つ以上の物体が交換部品収納コンテナに不適切に収納されることがある。例えば、交換部品収納コンテナの2つのスロットの間に物体がクロススロットされることがある(即ち、物体の第1の部分が第1のスロットの第1のセットの支持フィン上に配置され、物体の第2の部分が第2のスロットの第2のセットの支持フィン上に配置される)。他の例では、2つ以上の物体が交換部品収納コンテナのスロットでダブルスロットされる場合がある(即ち、第1の物体が第2の物体の上に直接置かれ、2つの物体が1つのスロットに配置される)。また、第1のタイプの物体が第2のタイプの物体用に指定されたスロットに収納されると(例えば、交換部品が交換部品キャリア用に指定されたスロットに収納される場合)、1つ以上の物体が交換部品収納コンテナに不適切に収納される場合がある。
【0010】
本明細書に開示される方法及びシステムは、エンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、交換部品収納コンテナに収納された1つ以上の物体の位置を検出する。検出システムは、出射コンポーネント(例えば、レーザエミッタ、LEDエミッタ等)と、センシングコンポーネント(本明細書では、センサとも呼ばれる)を含むことができる。検出システムは、出射コンポーネントからセンサに配向されたビーム(例えば、レーザビーム)が物体によって遮断されたことに応答して、物体を検出することができる。交換部品収納コンテナは、電子機器処理システムのファクトリインターフェースのロードポートで受領することができる。ファクトリインターフェースロボットのロボットアームは第1のマッピングパターンにより移動し、交換部品収納コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置を識別することができる。交換部品を収納していない交換部品収納コンテナの1つ以上のスロットを決定することができる。更に、ロボットアームは第2のマッピングパターンにより移動し、交換部品を含まない1つ以上のスロット内で、ウエハ又は空の交換部品キャリアのいずれかの位置を識別することができる。交換部品を含む1つ以上のスロットと、ウエハ又は空の交換部品キャリアのいずれかを含む1つ以上のスロットを決定したことに応答して、複数の異なるタイプの物体のスロットの位置のマッピングを生成し、記憶媒体に記録することができる。記録された位置に関する情報は、物体を含むスロット番号、物体の最小及び最大の高さ、物体がコンテナの内部から突出する量、物体の種類の指標等を含むことができる。
【0011】
代替的又は追加的実施形態では、検出システムを用いて、交換部品収納コンテナ内の不適切に収納されている1つ以上の物体を検出することができる。スロット内の物体の上部及び下部を識別することができる。上部の位置及び底部の位置は測定することができる。物体の適切な厚さは、物体の上部の位置(例えば、垂直方向の位置又は高さ)と底部の位置(例えば、垂直方向の位置又は高さ)との間の差に基づいて決定することができる。物体のおおよその厚さに基づいて、物体の種類(例えば、交換部品、交換部品キャリア、ウエハ等)を決定することができる。決定されたおおよその厚さが、交換部品、交換部品キャリア、ウエハのいずれにも該当しないと決定したことに応答して、物体が交換部品収納コンテナに誤って収納されていると決定することができる。
【0012】
従来、ロードポートは基板を収納したFOUPを受領する。しかし、実施形態で説明するように、交換部品を収納するコンテナ(例えば、FOUP)がロードポートに接続される場合もある。標準的なマッピングルーチンを用いて、従来のFOUP内の基板の位置を検出することができる。しかし、交換部品を収納したコンテナに対してそのような標準的なマッピングルーチンを実行すると、エンドエフェクタ、コンテナ、及び/又はコンテナに収納された物体を損傷する可能性がある。実施形態では、(均一なサイズを有する)基板の位置を検出するように構成された標準的なマッピングルーチンを実行した場合に生じる損傷を回避する柔軟なマッピングルーチンを提供する。
【0013】
本明細書の実施形態で説明するように、交換部品収納コンテナ内の1つ以上の物体の位置を検出することにより、エンドエフェクタがスロットから物体を正常に取り出す可能性が高くなるため、エンドエフェクタ及び/又はエンドエフェクタによって取り出される物体が損傷する可能性が低下する。エンドエフェクタが各々の物体を正常に取り出す可能性が高まることで、破損する物体の数が大幅に減り、電子機器処理システムの運用に関わるコストを低減することができる。更に、実施形態では、正しい交換部品が適切に取り出される可能性を高めることで、交換部品収納コンテナから交換部品を適切に取り出すのにかかる時間を短縮することができる。その結果、システム全体の待ち時間を短縮することができる。
【0014】
図1は、本開示の態様による、例示的な電子機器処理システム100の上面概略図である。電子機器処理システム100は、基板102上で1つ以上の処理を実行することができる。基板102は、その上に電子デバイス又は回路部品を製造するのに適した、任意の好適に剛性のある、固定寸法の、平面状の物品(例えば、シリコン含有ディスク又はウエハ、パターン化されたウエハ、ガラス板等)であってもよい。
【0015】
電子機器処理システム100は、処理ツール104と、処理ツール104に結合されたファクトリインターフェース106を含むことができる。処理ツール104は、その内部に搬送チャンバ110を有するハウジング108を含むことができる。搬送チャンバ110は、その周りに配置され、それに結合された1つ以上の処理チャンバ(プロセスチャンバとも呼ばれる)114、116、118を含むことができる。処理チャンバ114、116、118は、各々のポート(例えば、スリットバルブ等)を介して搬送チャンバ110に結合することができる。
【0016】
処理チャンバ114、116、118は、基板102上で任意の数のプロセスを実施
するように適合することができる。同じ又は異なる基板処理を、各々の処理チャンバ114、116、118で実行することができる。基板処理は、原子層堆積(ALD)、物理気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、エッチング、アニーリング、硬化、プリクリーニング、金属又は金属酸化物の除去等を含むことができる。一例では、PVDプロセスを処理チャンバ114の一方又は両方で実行してもよく、エッチングプロセスを処理チャンバ116の一方又は両方で実行してもよく、アニールプロセスを処理チャンバ118の一方又は両方で実行することができる。また、内部の基板に他の処理を実行することもできる。処理チャンバ114、116、118は、各々、基板支持アセンブリを含むことができる。基板支持アセンブリは、基板処理が実行される間、基板を所定の位置に保持するように構成することができる。
【0017】
上述のように、1つ以上の処理チャンバ114、116、118でエッチング処理を実行することができる。そのようなものとして、幾つかの処理チャンバ114、116、118(エッチングチャンバ等)は、基板支持アセンブリの表面に配置されるエッジリング(プロセスキットリングとも呼ばれる)132を含むことがある。幾つかの実施形態では、プロセスキットリングは、時折、交換を受けることがある。従来のシステムにおけるプロセスキットリングの交換は、プロセスキットリングを交換するためにオペレータによる処理チャンバ114、116、118の分解を含む。しかし、電子機器処理システム100は、オペレータによる処理チャンバ114、116、118の分解なしにプロセスキットリングの交換を容易にするように構成することができる。
【0018】
また、搬送チャンバ110は搬送チャンバロボット112を含むことができる。搬送チャンバロボット112は1つ以上のアームを含むことができ、各々のアームはアームの先端に1つ以上のエンドエフェクタを含む。エンドエフェクタは、ウエハ等の特定の物体をハンドリングするように構成することができる。代替的に、又は追加的に、エンドエフェクタは、プロセスキットリング等の物体をハンドリングするように構成することができる。幾つかの実施形態では、搬送チャンバロボット112は、選択的コンプライアンスアセンブリロボットアーム(SCARA)ロボット(例えば、2リンクSCARAロボット、3リンクSCARAロボット、4リンクSCARAロボット等)であってもよい。
【0019】
また、ロードロック120をハウジング108及び搬送チャンバ110に結合することができる。ロードロック120は、一方の側で搬送チャンバ110とインターフェースし、結合し、ファクトリインターフェース106とインターフェースし、結合するように構成することができる。幾つかの実施形態において、ロードロック120は環境制御された雰囲気を有することができ、真空環境(基板を搬送チャンバ110まで、及びから搬送することができる)から、大気圧又はそれに近い不活性ガス環境(基板をファクトリインターフェース106まで、及びから搬送することができる)に変更することができる。幾つかの実施形態では、ロードロック120は、異なる垂直レベル(例えば、1つ上)に配置された一対の上部内部チャンバ及び一対の下部内部チャンバを有する積層型ロードロックであってもよい。幾つかの実施形態では、一対の上部内部チャンバを処理ツール104からの取り出しのため搬送チャンバ110から処理された基板を受け取るように構成し、一方、一対の下部内部チャンバを処理ツール104での処理のためにファクトリインターフェース106から基板を受け取るように構成することができる。幾つかの実施形態では、ロードロック120は、受領した1つ以上の基板102に対して基板処理(例えば、エッチング又はプレクリーニング)を行うように構成することができる。
【0020】
ファクトリインターフェース106は、例えばイクイップメントフロントエンドモジュール(EFEM)等の任意の適切なエンクロージャであってもよい。ファクトリインターフェース106は、ファクトリインターフェース106の様々なロードポート124にドッキングされた基板キャリア122(例えば、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP))から基板102を受領するように構成することができる。ファクトリインターフェースロボット126(点線で示す)は、基板キャリア(コンテナとも呼ばれる)122とロードロック120との間で基板102を搬送するように構成することができる。他の及び/又は同様の実施形態では、ファクトリインターフェース106は、交換部品収納コンテナ123から交換部品を受領するように構成することができる。ファクトリインターフェースロボット126は、1つ以上のロボットアームを含むことができ、SCARAロボットであってもよく、又はこれを含むことができる。幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェースロボット126は、搬送チャンバロボット112よりも多くのリンク及び/又は多くの自由度を有することができる。ファクトリインターフェースロボット126は、各々のロボットアームの端部にエンドエフェクタを含むことができる。エンドエフェクタは、ウエハ等の特定の物体を持ち上げて、ハンドリングするように構成することができる。代替的に又は追加的に、エンドエフェクタは、プロセスキットリング等の物体をハンドリングするように構成することができる。幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェースロボット126は、複数のエンドエフェクタを含むことができる。このような実施形態では、1つ以上のエンドエフェクタは、特定のタイプの物体を持ち上げ、ハンドリングするように構成することができる。例えば、第1のエンドエフェクタはプロセスキットリングを持ち上げ、ハンドリングするように構成及び/又は最適化してもよく、第2のエンドエフェクタはウエハを持ち上げ、ハンドリングするように構成及び/又は最適化することができる。
【0021】
従来のどのようなロボットタイプでもファクトリインターフェースロボット126として用いることができる。幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェース106は、例えば、わずかに正圧の非反応性ガス環境(非反応性ガスとして、例えば、窒素を使用)で維持することができる。
【0022】
幾つかの実施形態では、搬送チャンバ110、処理チャンバ114、116、118、及びロードロック120は、真空レベルに維持することができる。電子機器処理システム100は、電子機器処理システム100の1つ以上のステーションに結合される1つ以上の真空ポートを含むことができる。例えば、第1の真空ポート130aは、ファクトリインターフェース106とロードロック120とを結合することができる。第2真空ポート130bは、ロードロック120に結合され、ロードロック120と搬送チャンバ110の間に配置することができる。
【0023】
また、電子機器処理システム100はシステムコントローラ128を含むことができる。システムコントローラ128は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、マイクロコントローラ等のコンピューティングデバイスであってもよく、及び/又はこれを含んでいてもよい。システムコントローラ132は、1つ以上の処理装置を含むことができ、これらは汎用処理装置(例えば、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)等)であってもよい。より詳細には、処理装置は、コンプレクスインストラクションセットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、リデューストインストラクションセットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、ベリーロングインストラクションワード(VLIW)マイクロプロセッサ、又は他のインストラクションセットを実行するプロセッサ、又はインストラクションセットの組み合わせを実行するプロセッサであってもよい。また、処理装置は、アプリケーションスペシフィック集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ等の1つ以上の特殊用途の処理装置であってもよい。システムコントローラ128は、データ記憶装置(例えば、1つ以上のディスクドライブ及び/又はソリッドステートドライブ)、メインメモリ、スタティックメモリ、ネットワークインターフェース、及び/又は他のコンポーネントを含んでいてもよい。
【0024】
システムコントローラ128は、本明細書に記載された方法及び/又は実施形態のいずれか1つ以上を実行するインストラクションを実行することができる。インストラクションはコンピュータ可読記憶媒体に収納することができ、これはメインメモリ、スタテイックメモリ、二次記憶装置及び/又は処理装置(命令の実行中)を含むことができる。一実施形態では、インストラクションは、交換部品収納コンテナの内容をマッピングするために実行することができるマッピングレシピを含む。システムコントローラ128の処理装置は、インストラクションを実行して、ファクトリインターフェースロボット126を制御し、基板を収納する従来のFOUPの内容をマッピングすることができる。実施形態では、システムコントローラ128によるインストラクションの実行により、システムコントローラは、図6~8のうちの1つ以上の方法を実行する。また、システムコントローラ128は、人間のオペレータによるデータ、操作コマンド等の入力及び表示を可能にするように構成することができる。
【0025】
図1は、処理チャンバ114、116、118に搬送することができるエッジリング(又は他のプロセスキットリング)132の搬送を概略的に示す。本開示の一態様によれば、エッジリング132は、ファクトリインターフェース106に配置されたファクトリインターフェースロボット126を介して、交換部品収納コンテナ123(例えば、プロセスキットリングエンクロージャシステム又はFOUP)から取り出される。本明細書ではエッジリングが説明されるが、エッジリングを参照して説明される実施形態は、他のプロセスキットリング、及びプロセスキットリング以外の処理チャンバの他の交換可能な部品又はコンポーネントにも適用されることを理解するべきである。交換部品収納コンテナ123は、エッジリング、エッジリングキャリア、又はウエハ(例えば、配置検証ウエハ)の少なくとも1つを保管するように構成することができる。実施形態では、交換部品収納コンテナ123は、登録識別部134に基づいて、基板キャリア122及び/又は他のタイプの交換部品収納コンテナと区別することができる。他の又は同様の実施形態では、交換部品収納コンテナ123は、交換部品収納コンテナ123に関連する1つ以上の外部フィーチャに基づいて、基板キャリア122と区別することができる。交換部品収納コンテナ123が従来の基板キャリア122ではないことを検出することに関する更なる詳細は、本明細書で説明する。
【0026】
図2は、本開示の態様による、例示的な交換部品収納コンテナ200の正面図である。交換部品収納コンテナ200はプロセスキットリング220を確実に保持し、ウエハ処理システム(例えば、図1の電子機器処理システム100)におけるプロセスキットリング220の交換を可能にするために使用することができる。
【0027】
交換部品収納コンテナ200は、交換部品収納コンテナ200の内部容積202を少なくとも部分的に囲う表面を含む。内部容積202を囲む交換部品収納コンテナ200の表面は、側壁204、底面206、ベースプレート208、トップカバー201、ドアフレーム(図示せず)、及びドア(図示せず)のうちの1つ以上を含むことができる。ドアを交換部品収納コンテナ200から取り外し、プロセスキットエンクロージャシステム200のフロントインターフェースを露出し、交換部品収納コンテナ200をウエハ処理システム(例えば、図1の処理システム100を参照)のロードポートとインターフェースさせることができる。交換部品収納コンテナ200は、1つ以上のFOUP規格(例えば、サイズ、重量、インターフェース、ハンドルクリアランス等)を満たしていてもよい。例えば、交換部品収納コンテナ200は、基板FOUPとしてのウエハ処理システムの同じロードポートとインターフェースすることができる。交換部品収納コンテナ200は、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格の1つ以上を満たしていてもよい(例えば、SEMI E15.1によるFOUPドアの使用、SEMI 47.1によるロードポート上のドッキング、SEMI E57によるキネマテイックピン上の配置等)。また、交換部品収納コンテナ200は、製造自動化(例えば、オーバーヘッドトランスポート(OHT)自動化、自動誘導車両(AGV)自動化、人誘導車両(PGV)自動化等)のための1つ以上の基準を満たしていてもよく、既存の工場自動化によって管理することができる。例えば、OHT対応交換部品収納コンテナ200の外面は、OHTオートメーションコンポーネントと係合するように構成された1つ以上のフィーチャを含むことができる(例えば、交換部品収納コンテナ200の上面(即ち、ルーフ面)におけるフランジ、OHTオートメーションコンポーネントの1つ以上のリフトピンと係合するように構成された交換部品収納コンテナ200の底面(即ち、ベース面)における1つ以上のキネマティックカップリング等)。他の例では、交換部品収納コンテナ200のサイズ又は形状(例えば、1つ以上の外面にハンドルを有する交換部品収納コンテナ200の本体)は、OHTオートメーションと互換性があってもよい。
【0028】
1つ以上の支持構造210が、交換部品収納コンテナ200の内部容積202に含まれていてもよい。幾つかの実施形態では、2つの支持構造体210が内部容積202に配置され、1つ以上の物体を支持する。幾つかの実施形態では、支持構造体210はコウム構造である。支持構造体210はプラスチック(例えば、ポリエチレン)で形成することができ、支持構造体210内に強化材料を配置することができる(例えば、炭素繊維の充填物、支持構造体を貫通する強化材料の1つ以上の垂直ロッド等)。各々の支持構造体210は1つ以上のフィン212(例えば、ほぼ水平なフィン)を含み、各々の物体を支持することができる。各々の物体を、ほぼ水平で互いにほぼ平行な2つ以上のフィン212により支持することができる。2つ以上のフィン212は、交換部品収納コンテナ200のスロット214を形成することができる。支持構造体210は各々の物体を支持し、これによって、ウエハ処理システムのロボットアーム上のエンドエフェクタが物体の下に挿入され、物体を持ち上げ、交換部品収納コンテナ200から物体を取り出すことができる。
【0029】
交換部品収納コンテナ200の内部容積202は、ウエハ処理システムへの自動搬送のため、少なくとも1つのプロセスキットリング220(例えば、支持構造体210の対応するフィン212によって支持される)を含むことができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリング220は、約0.5cmから約3.0cmの間の予想される厚さを有することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリング220は、約1.0cmの予想される厚さを有することができる。ロボットアームは、プロセスキットリング220をウエハ処理システムの処理チャンバに自動搬送するために、プロセスキットエンクロージャシステム200からプロセスキットリング220を取り出すことができる。ロボットアームは、プロセスキットエンクロージャシステム200への自動搬送のために、処理チャンバから使用済みのプロセスキットリングを取り出すことができる。
【0030】
プロセスキットエンクロージャシステム200のプロセスキットリング220は、プロセスキットリングキャリア230の上面に固定することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリングキャリア230は、約2.0mm~約3.0mmの間の予想される厚さを有することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリングキャリア230は、約2.5mmの予想される厚さを有することができる。ロボットアームは、エンドエフェクタをプロセスキットエンクロージャシステム200内で、プロセスキットリングキャリア230の下に挿入され、プロセスキットリングキャリア230とプロセスキットリング220を持ち上げ、プロセスキットリング220と共にプロセスキットリングキャリア230を引き出すことによって、プロセスキットエンクロージャシステム200からプロセスキットリング242を取り出すことができる。支持構造体210のフィン212の間の空間は、エンドエフェクタがフィン212に接触することなく、物体を挿入し、持ち上げることを可能にする。
【0031】
本明細書で説明するように、プロセスキットリングキャリア230上のプロセスキットリング220は、プロセスキットリングキャリア230上に配置された1つ以上のプロセスキットリングを意味することができる。例えば、プロセスキットリング220は、プロセスキットリングキャリア230上に配置されたエッジリング、プロセスリング、サポートリング、スライデイングリング、石英リング、及び/又は同様のもののうちの2つ以上を含むことができる。
【0032】
幾つかの実施形態では、プロセスキットリング220はフィン212上に直接配置することができ、ロボットアームは、(例えば、ウエハ処理システム内から)プロセスキットリングキャリア230を取得し、プロセスキットリング220を持ち上げことができる。幾つかの実施形態では、ロボットアームは、プロセスキットリングキャリア230を使用せずに、プロセスキットリング220を持ち上げることができる。1つ以上のプロセスキットリング220を、各々のプロセスキットリングキャリア230上に配置することができる。例えば、2つ又は3つのプロセスキットリング330をプロセスキットリングキャリア230上で互いに入れ子にしてもよい(例えば、第1の直径の第1のプロセスキットリング、第1のプロセスキットリング内に収容されるサイズの第2の直径の第2のプロセスキットリング、及び第2のプロセスキットリング内に収容されるサイズの第3の直径の第3のプロセスキットリング等)。
【0033】
支持構造体210の実質的に平行なフィン212のセットは、配置検証ウエハ240(例えば、マルチファンクションウエハ)を支持することができる。幾つかの実施形態では、配置検証ウエハ240は、処理システムによってハンドルされるウエハと同様のサイズであってもよい。幾つかの実施形態では、配置検証ウエハ240は、約0.5mmから約12mmの間の予想される厚さを有することができる。幾つかの実施形態では、検証用ウエハ240は、約0.8mm、又は0.5mm~1.5mmの間の予想される厚さを有することができる。幾つかの実施形態では、配置検証ウエハ240の厚さは、プロセスキットリング及び/又はプロセスキットリングキャリアの厚さに対応することができる。例えば、配置検証ウエハ240の厚さは、約8mm~約10mmの間であってもよい。配置検証ウエハ240を実質的に平行なフィン212のセット上に配置し、配置検証ウエハ240のウエハ処理システムへの自動搬送を可能にし、ウエハ処理システムにおけるプロセスリングキット220の配置を検証することができる。配置検証ウエハ240を支持するために使用されるフィン212は、プロセスキットリング及び/又はプロセスキットリングキャリアを支持するために使用されるフィンとは異なる間隔及び/又はサイズを有することができる。
【0034】
上述のように、実質的に平行なフィン212の各々のセットは、物体を支持するスロット214を形成することができる。交換部品収納コンテナ200の1つ以上の下部スロット214(例えば、最下部スロット)の各々は、空のプロセスキットリングキャリア232を支持することができる。交換部品収納コンテナ200の上部スロット214(例えば、トップスロット)は、配置検証ウエハ240を支持することができる。1つ以上の中間スロット214の各々(例えば、空のプロセスキットリングキャリア232の上、配置検証ウエハ240の下)は、プロセスキットリング220を支持するプロセスキットリングキャリア230を支持することができる。実質的に平行なフィン212の1つ以上のセット(例えば、プロセスキットリングキャリア230上のプロセスキットリング220用のスロット)は、対応するプロセスキットリング配向ブラケッを含むことができる。各々のプロセスキットリング配向ブラケットは、プロセスキットリング220の内面の平坦な部分と係合する1つ以上の突出部(例えば、ピン)を有し、プロセスキットリング220の動き(例えば、回転、x方向及びy方向の動き等)を拘束することができる。プロセスキットリング配向ブラケットの1つ以上の突起と、プロセスキットリングキャリア230の1つ以上のフィーチャ(例えば、ピンコンタクト、凹部等)は、プロセスキットリング220の動きを拘束することができる。
【0035】
幾つかの実施形態では、1つ以上の物体がスロット214内に不適切に配置されることがある。例えば、物体の第1の部分が第1のスロット214の第1のセットのフィン212によって支持され、物体の第2の部分が第2のスロット214の第2のセットのフィン212によって支持されることがある。第1のスロットはプロセスキットエンクロージャシステム200の上部スロット214であり、一方、第2のスロットはプロセスキットエンクロージャシステム200の下部スロット214であることがある。これはクロススロットと称することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリングキャリア230上に配置されたプロセスキットリング220がクロススロットされることがある。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200の1つ以上の物体が、スロット214内の他の物体の上に不適切に配置されることがある。これは、二重スロットと称することができる。
【0036】
上述のように、一組のフィン212の1つ以上の突起がプロセスキットリングキャリア220の1つ以上のフィーチャと係合し、プロセスキットリング220の動きを制約するように構成することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリングキャリア220をスロット214内に不適切に配置し、これによって、プロセスキットリングキャリア230の1つ以上のピンが1組のフィン212の1つ以上の突出部と係合しないことがある。例えば、プロセスキットリングキャリア220が1組のフィン212に対して不適切な配向で配置され、これによって、プロセスキットリングキャリア220が目標の配向から約15°回転し、プロセスキットリングキャリア230の1つ以上のピンが1つ以上の突起と係合しないことがある。そのような実施形態では、1つ以上の突出部と係合しない1つ以上のピンが1つ以上のフィン212の他の部分に係ることがあり、プロセスキットリングキャリア220がスロット214内で所定の角度で配置される原因となる。
【0037】
ロボットアームは、物体(例えば、空のプロセスキットリングキャリア232、プロセスキットリング220を固定するプロセスキットリングキャリア230等)を下部スロットから取り出し、空いた下部スロットに使用済みの物体を配置して、使用済みの物体(例えば、ウエハ処理システムからの使用済みプロセスキットリング)からの汚染が他の物体(例えば、新しいプロセスキットリング220、配置検証ウエハ240)に落下することを回避することができる。例えば、1つ以上のロボットアームは、第1のスロットから空のプロセスキットリングキャリア232を取り外し、空のプロセスキットリングキャリア232を用いて使用済みのプロセスキットリングを回収し、その時点で完全なプロセスキットリングキャリア230と支持された使用済みのプロセスキットリングを第1のスロットで交換することができる。次に、ロボットアームは、プロセスキットリングキャリア220に固定された新しいプロセスキットリング220を、第1及び第2のスロットの上にある第3のスロットから取り出し、プロセスキットリング220を処理チャンバに配置し、次に、その時点で空のプロセスキットリングキャリア232を第3のスロットに戻すことができる。
【0038】
プロセスキットエンクロージャシステム200は、登録フィーチャ260(例えば、底面206に結合又は一体化されている)を含むことができる。登録フィーチャ260は、交換部品収納コンテナ200を、ウエハエンクロージャシステムではないと(例えば、ウエハを搬送する従来のFOUPではないと)識別することを可能にすることができる。登録フィーチャ260は、プロセスキットエンクロージャシステム200をプロセスキットエンクロージャシステム200として識別することを可能にすることができる。幾つかの実施形態では、登録フィーチャ260は、特定のプロセスキットエンクロージャシステム200又はプロセスキットエンクロージャシステム200の物体の種類の識別を可能にすることができる。例えば、登録フィーチャ260は、プロセスキットエンクロージャシステム200が、プロセスキットリングキャリア230上に配置されたプロセスキットリング220を支持していることを示すことができる。幾つかの実施形態では、登録フィーチャ260は、単純なタブ、ペグ、突出部等である。幾つかの実施形態では、登録フィーチャ260は、プロセスキットエンクロージャシステム200のドアが閉じられたときに第1の位置にあり、プロセスキットエンクロージャシステム200のドアが開かれたときに第2の位置にあるように構成することができる。例えば、登録フィーチャ260は、ドアが閉じられたときに第1の位置に収納され、ドアが開かれたときに第2の位置に移ることができる。
【0039】
幾つかの実施形態では、システムコントローラ128は、プロセスキットエンクロージャシステム200の1つ以上の外部フィーチャに基づいて、プロセスキットエンクロージャシステム200が従来のFOUPではないと決定することができる。例えば、登録フィーチャ260を、プロセスキットエンクロージャシステム200の外面に配置することができる。例えば、登録フィーチャ260は、プロセスキットエンクロージャシステム200の外壁にエッチングされた登録フィーチャ(例えば、登録番号、バーコード等)であってもよい。登録フィーチャ260は、電子処理システム100の識別コンポーネント又は電子処理システム100の外部によって検出することができる。例えば、登録フィーチャ260を、プロセスキットエンクロージャシステム200がウエハ処理システムのロードポートとインターフェースする前に、識別装置(例えば、携帯型識別装置)によってスキャンすることができる。
【0040】
システムコントローラ128は、プロセスキットエンクロージャシステム200に関連する他の外部フィーチャに基づいて、プロセスキットエンクロージャシステム200が従来のFOUPではないと決定することができる。例えば、プロセスキットエンクロージャシステム200の外面は、従来のFOUPの外面に含まれていない1つ以上の構造的フィーチャを含むことができる。追加的に又は代替的に、従来のFOUPの外面は、プロセスキットエンクロージャシステム200の外面に含まれない1つ以上の構造的フィーチャを含むことができる。電子機器処理システム100の識別コンポーネントは、上述の実施形態により、プロセスキットエンクロージャシステム200の外面上の1つ以上の構造的フィーチャ(又は1つ以上の構造的フィーチャの欠如)を識別することができる。
【0041】
ファクトリインターフェースロボットは、FOUP内の物体のマッピングを実行し、FOUP内の物体の存在及び位置を決定するように構成することができる。幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェースロボットは、外面プロセスキットエンクロージャシステム200が従来のFOUPの外面に含まれない構造的フィーチャを含むか、又は従来のFOUPの外面に含まれる構造的フィーチャを含まないと決定することに応答して、マッピングを実行するように構成することができる。ロボットアームはエンドエフェクタを交換部品収納コンテナ200の第1の部分に移動し、マッピングプロセスを開始することができる。幾つかの実施形態では、エンドエフェクタが登録フィーチャ260にエンカウンタすることがある。登録フィーチャ260の存在は、交換部品収納コンテナ200が従来のウエハを含むFOUPではなく、ロードポートに係合していることをシステムコントローラ128に示す信号を提供することができる。登録フィーチャ260にエンカウンタすることに応答して、ロボットアームは、第1のコンテナマッピングレシピに従ってマッピングを実行することができる。登録フィーチャ260にエンカウンタしないことに応答して、ロボットアームは、第2のコンテナマッピングレシピに従ってマッピングを実行することができる。幾つかの実施形態では、登録フィーチャ260にエンカウンタしたことに応答して、ロボットアームはマッピングプロセスを終了することができる。
【0042】
図3は、本開示の態様による、検証ウエハ310、プロセスキットリングキャリア320、及びプロセスキットリングキャリア320上に配置されたプロセスキットリング330の上面図を示す。検証ウエハ310は第1の直径312と関連していてもよく、プロセスキットリングキャリア320は第2の直径322と関連していてもよく、プロセスキットリング330は第3の直径332と関連していてもよい。幾つかの実施形態では、第1の直径312、第2の直径322、及び第3の直径332は同等であってもよい。他の実施形態では、第1の直径312、第2の直径322、及び第3の直径332は同等でなくてもよい。例えば、第3の直径332は第2の直径322よりも大きく、第2の直径322は第1の直径312よりも大きくてもよい。第1の直径312、第2の直径322、及び第3の直径332が同等でない結果として、検証ウエハ310、プロセスキットリングキャリア320、及びプロセスキットリング330は、交換部品収納コンテナ内(例えば、中心基準点340)に配置されたときに、交換部品収納コンテナの異なる部分(例えば、中心基準点340からの異なる水平距離)まで延在することがある。例えば、検証用ウエハ310は第1の点314まで第1の距離を延在することができ、プロセスキットリングキャリア320は第2の点324まで第2の距離を延在することができ、プロセスキットリングキャリア320上に配置されたプロセスキットリング330は第3の点334まで第3の距離を延在することができる。交換部品収納コンテナに収納することができる物体の各々種類の直径は既知であってもよい(例えば、システムコントローラ128によってアクセス可能な構成データで収納されていてもよい)。物体が検出される様々なポイント(例えば、中心点からの水平距離)を、検出される物体の種類を決定するために使用することができる。例えば、システムコントローラ128が第1の点314で物体を検出したことに応答して、システムコントローラは、構成データに基づいて、検出された物体が検証用ウエハ310であると決定することができる。第2ポイント324で物体を検出したことに応答して、システムコントローラ128は、構成データに基づいて、検出された物体が空のプロセスキットリングキャリア320であると決定することができる。第3ポイント334で物体を検出したことに応答して、システムコントローラ128は、構成データに基づいて、検出された物体がプロセスキットリング330であると決定することができる。
【0043】
図4は、本開示の態様による、ロボットアームのエンドエフェクタ400の遠位端にある検出システム410の上面図を示す。幾つかの実施形態では、エンドエフェクタ400は2つ以上のブレード412を含むことができる。各々のブレード412は、交換部品収納コンテナのスロットに収納された物体450の一部と相互作用するように構成することができる。少なくとも1つのブレード412の遠位端は、検出システム410の1つ以上のコンポーネンを含むことができる。検出システム410は、少なくとも出射コンポーネント420と、センシングコンポーネント430(センサ430とも称される)を含むことができる。幾つかの実施形態では、出射コンポーネント420は、レーザエミッタ又はLEDエミッタであってもよい。出射コンポーネント420は、センサ430に配向されたビーム440(例えば、レーザビーム)を出射することができる。検出システム410は、ビーム440が物体450によって遮断されたことに応答して、物体450を検出することができる。ビーム440が遮断されたことに応答して、センサ430はシステムコントローラ128に信号を送信することができる。システムコントローラ128は、ビーム440が遮断された点でのエンドエフェクタのx、y、z位置を決定し、この情報をストレージに保存することができる。
【0044】
また、幾つかの実施形態では、ロボットアームのエンドエフェクタ400は、z方向エンコーダ(zエンコーダと称される)(図示せず)も含むことができる。zエンコーダは、特定の位置におけるエンドエフェクタ400の位置を決定するように構成することができる。検出システム410が物体450を検出したことに応答して、zエンコーダは、物体450が検出された位置におけるエンドエフェクタ400の位置を検出することができる。エンドエフェクタ400の位置をコントローラ(例えば、システムコントローラ128)に送信することができ、ここで、その位置を物体450が収容されている交換部品収納コンテナのセクションを決定するために使用することができる。更に、幾つかの実施形態では、zエンコーダは、ビーム440が物体450によって最初に遮断されるエンドエフェクタ400の第1の位置と、ビーム440がセンサ430によって検出されるエンドエフェクタ400の第2の位置とを決定するように構成することができる。第1の位置及び第2の位置をシステムコントローラ128に送信することができ、システムコントローラ128は、受信した第1及び第2の位置を用いて、交換部品収納コンテナのセクションにおける物体のおおよその厚さを決定することができる。
【0045】
図5Aは、本開示の態様による、交換部品収納コンテナ500の第1の部分における交換部品の位置を識別するための第1のマッピングパターン510を示す。幾つかの実施形態では、交換部品収納コンテナ500は、図2を参照して説明した交換部品収納コンテナのような交換部品収納コンテナ(例えば、プロセスキットエンクロージャシステム)であってもよい。上述の実施形態では、交換部品収納コンテナ500は、電子機器処理システムのファクトリインターフェースのロードポートで受領することができる。交換部品収納コンテナ500は、交換部品220(例えば、図2のプロセスキットリング220)、交換部品キャリア230上に交換部品220が配置された交換部品キャリア230、空の交換部品キャリア232、及び/又はウエハ240を収納するように構成することができる。幾つかの実施形態では、交換部品収納コンテナ500は登録フィーチャを含み、交換部品収納コンテナ500をプロセスキットエンクロージャシステムとして識別することができる。
【0046】
交換部品収納コンテナ500のマッピングは、交換部品収納コンテナ500がファクトリインターフェースのロードポートで受領されることに応答して、開始することができる。本明細書で上述のように、マッピングは、システムコントローラ128の制御下で、ロボットアーム(図示せず)のエンドエフェクタ552の遠位端にある検出システム550によって実行することができる。幾つかの実施形態では、ロボットアームは、ファクトリインターフェースロボットのロボットアームであってもよい。
【0047】
交換部品収納コンテナ500がファクトリインターフェースのロードポートで受領されたことに応答して、交換部品収納コンテナ500が交換用プロセスキットリングを収納するように構成されているかを決定することができる。幾つかの実施形態では、交換部品収納コンテナ500がプロセスキットエンクロージャシステムであるという表示を受信することができる。例えば、ユーザ(例えば、電子機器処理システム100のオペレータ)は、交換部品収納コンテナ500が特定のロードポートに接続されたことを示すユーザ入力を提供することができる。このような実施形態では、検出システム550は交換部品収納コンテナ500の第1の部分に移動して、交換部品収納コンテナ500がプロセスキットエンクロージャシステムであることを示す登録フィーチャ560を検出することができる。他の実施形態では、交換部品収納コンテナ500がプロセスキットエンクロージャシステムであることを示す表示は受信されなくてもよい。このような実施形態では、本明細書に記載された実施形態により、第1マッピングパターン510(幾つかの実施形態において、基板搬送システムで基板を検出するために使用される第2コンテナマッピングレシピの一部であってもよい)を実行することに応答して、検出システム550は登録フィーチャ560を検出することができる。
【0048】
検出システム550は、交換部品収納コンテナ500の第1の位置512に移動することができる。第1の位置512において、検出システム550は登録フィーチャ560を検出することができる。登録フィーチャ560を検出することに応答して、交換部品収納コンテナ500がプロセスキットエンクロージャシステムであると決定することができる。追加的又は代替的に、上述のように、交換部品収納コンテナ500の外面上の1つ以上の構造的フィーチャに基づいて、交換部品収納コンテナ500がプロセスキットエンクロージャシステムであると判定することができる。このように、第1のコンテナマッピングレシピを実行することができる。第1のコンテナマッピングレシピは、第1のマッピングパターン(図5Aを参照して図示)及び第2のマッピングパターン(図5Bを参照して図示)を含むことができる。登録フィーチャ560を検出しないことに応答して、交換部品収納コンテナ500がプロセスキットエンクロージャシステムではないと決定することができる。そのように、第2のコンテナマッピングレシピを実行することができる。第2のコンテナマッピングレシピは第1のマッピングパターンを含み、第2のマッピングパターンを含まなくてもよい。第1のマッピングパターンは、本明細書に記載の実施形態により、交換部品220を含む交換部品収納コンテナ500のセクション562(即ち、スロット)を検出し、検出された各々のセクション562に各々の交換部品220が適切に収納されているかを検出することができる。
【0049】
上述のように、交換部品収納コンテナ500がプロセスキットエンクロージャシステムであると決定したことに応答して、第1のマッピングパターン510を実行することができる。検出システム550は、交換部品収納コンテナ500の一部から第1の水平距離514aに配置することができる。幾つかの実施形態では、検出システム550は、交換部品収納コンテナ500の後壁564又は中心から第1の水平距離514aに配置することができる。検出システム550は、検出システム550が第1の水平距離514aに配置されている間に、第1の高さ516aから第2の高さ516bに移動することができる。検出システム550が第1の高さ516aから第2の高さ516bに移動すると、検出システム550は、交換部品収納コンテナ500の物体がコンテナの一部から第1の水平距離514aまで延在しているかを決定することができる。検出システム550は、図4を参照して説明した実施形態により、物体を検出することができる。
【0050】
物体が第1の水平距離514aまで延在していると決定したことに応答して、その物体が交換部品220であるかを決定することができる。図3を参照して説明したように、交換部品は第1の水平距離514aまで延びることができ、一方、空の交換部品キャリア532及び/又はウエハ240は、交換部品220の直径が空の交換部品キャリア352及び/又はウエハ240よりも大きいことがあるので、第1の水平距離514aまで延在することができない。物体が交換部品220であると決定したことに応答して、交換部品220を含む交換部品コンテナ500のセクション562(例えば、スロット)を決定することができる。交換部品220を含むセクション562(即ち、スロット)は、交換部品220が識別された点での検出システム550の垂直方向の位置に基づいて決定することができる。位置は交換部品収納コンテナ500の特定のセクションに関連していてもよい。検出システム550の位置は、図4を参照して説明した実施形態により、エンドエフェクタ552のzエンコーダ(図示せず)によって検出することができる。更に、水平距離は、システムコントローラ128によって決定することができるエンドエフェクタのx、y位置に基づいて決定することができる。
【0051】
幾つかの実施形態では、第1の水平距離514aまで延在する物体の上部518a及び底部518bを識別することができる。上部518aの第1の位置及び底部518bの第2の位置は、検出システム550を用いて測定することができる。第1の位置及び第2の位置は、上述の実施形態により、エンドエフェクタ560が取り付けられているロボットアームのzエンコーダによって測定することができる。第1の位置及び第2の位置に基づいて、物体のおおよその厚さを決定することができる。決定された物体のおおよその厚さに基づいて、第1の物体が交換部品220であると決定することができる。例えば、交換部品220は約0.5cm~約2.0cmの間の予想される厚さを有することができる。物体のおおよその厚さが約1.0cmであると決定したことに応答して、物体は交換部品220であると決定することができる。更に、物体がコンテナの中心又は背面564から延在している量を、物体が交換部品220であると決定するために使用することができる。例えば、交換部品は、既知の直径、及び/又は、コンテナの背面又は中心からの既知の水平方向の延在部分を有することができる。幾つかの実施形態では、物体が検出されたエンドエフェクタのx、y位置と、物体の検出された厚さとを一緒に用いて、物体の識別を決定する。
【0052】
幾つかの実施形態では、決定されたおおよその厚さは、第1水平距離514aまで延在する物体が交換部品220であることを示さない場合がある。上記の例によれば、物体のおおよその厚さは約3.0cmであってもよく、これは交換部品220の予想される厚さとは一致しない。他の又は追加の実施形態では、上部518aの第1の位置が交換部品220の予想される第1の位置に対応していない、及び/又は、底部518bの第2の位置が交換部品220の予想される第2の位置に対応していないという決定に基づいて、物体が交換部品220ではないと決定することができる。
【0053】
幾つかの実施形態では、物体が交換部品収納コンテナ500のセクション562に不適切に配置されたかどうかが決定することができる。幾つかの実施形態において、決定されたおおよその厚さは、物体が交換部品220ではなく、ウエハ240又は空の交換部品キャリア232であることを示すことができる。従って、ウエハ又は空の交換部品キャリアが、第1の水平距離514aまで延びるように交換部品収納コンテナ500内で誤って移動したと決定することができる。幾つかの実施形態では、決定されたおおよその厚さが、交換部品220、ウエハ240、又は空の交換部品キャリア232に対応していないと決定することができる。代わりに、物体の決定されたおおよその厚さが、交換部品220、ウエハ240、又は空の交換部品キャリア232の各々について予想される厚さを超えると決定することができる。そのような実施形態では、決定されたおおよその厚さは、物体がクロススロットされている(即ち、物体の第1の部分が交換部品収納コンテナ500の第1のセクション750にあり、物体の第2の部分が交換部品収納コンテナ500の第2のセクション562にある)ことを示すことができる。
【0054】
幾つかの実施形態では、上部518aの第1の位置が1つ以上の検出された交換部品220の予想される第1の位置に対応していないこと、及び/又は、底部518bの第2の位置が交換部品220の予想される第2の位置に対応していないことを決定することができる。例えば、検出された第1の交換部品220の第1の位置と、検出された第2の交換部品220の第1の位置とを測定することができる。検出された第1の交換部品220の第1の位置と検出された第2の交換部品220の第1の位置との間の差は、交換部品収納コンテナ500のセクション562の予想される高さよりも小さいことがある。そのような例では、第1の検出された交換部品220の第1の位置と第2の検出された交換部品220の第1の位置との間の差は、第1の検出された交換部品220と第2の検出された交換部品220とがダブルスロットであることを示すことができる。また、同様に、第1の検出された交換部品220の第2の位置と第2の検出された交換部品220の第2の位置との差に基づいて、第1の検出された交換部品220と第2の検出された交換部品220とがダブルスロットであると決定することができる。
【0055】
第1水平距離514aまで延在する物体が交換部品220ではないと決定したこと、又は物体が交換部品収納コンテナ500のセクション562に不適切に配置されたと決定したことに応答して、エラーメッセージを電子機器処理システムのコントローラ(例えば、システムコントローラ128)に送信することができる。エラーメッセージは、交換部品収納コンテナ500のセクション562における欠陥を示すことができる。
【0056】
第1のマッピングパターン510を実行する際に、第1の水平距離514aまで物体が延在していないと決定することができる。そのような実施形態では、検出システム550は、コンテナの一部から第2の水平距離514bに配置することができる。第2の水平距離514bは第1の水平距離514aよりも小さくてもよい。検出システム550は、検出システム550が第2の水平距離514bに配置されている間に、第2の高さ516bから第1の高さ516aに移動することができる。検出システム550は、第2の水平距離514bまで延在する1つ以上の物体を識別することができる。このプロセスは、エンドエフェクタとコンテナの一部との間の距離を一定量減少させた後、垂直方向の掃引を行うというプロセスを、1つ以上の物体が検出されるまで続けることができる。
【0057】
図5Bは、本開示の態様による、交換部品収納コンテナ500の第2の部分におけるウエハ又は交換部品用の空のキャリアの位置を識別するための第2のマッピングパターンを示す。幾つかの実施形態では、検出システム550は、第1のマッピングパターン510を実行している間に、交換部品220を含まない1つ以上の領域を決定することができる。そのような実施形態では、ロボットアームは第2のマッピングパターン520により移動し、交換部品220を含まない領域内での、少なくとも1つのウエハ240及び/又は少なくとも1つの空の交換部品キャリア232の位置を識別することができる。
【0058】
検出システム550は、交換部品220を含まない交換部品収納コンテナ500内の第1の領域530内に配置することができる。上述の実施形態により、検出システム550は、交換部品収納コンテナ500の一部から第3の水平距離514cに配置することができる。幾つかの実施形態では、第3の水平距離514cは第2の水平距離514bよりも小さくてもよい。検出システムがコンテナの一部から第3の水平距離514cに配置されている間に、検出システム550は第1の領域530内の第3の高さ516cから第1の領域530内の第4の高さ516dに移動することができる。検出システム550が第1の領域530内の第3の高さ516cから第4の高さ516dに移動すると、検出システム550は、交換部品収納コンテナ500の物体が第3の水平距離514cまで延在しているかを決定することができる。検出システム550は、図4を参照して説明した実施形態により、物体を検出することができる。幾つかの実施形態では、物体が第3の高さ516cと第4の高さ516dとの間の任意の高さで第3の水平距離514cまで延在しているかを決定することができる。
【0059】
物体が第3の水平距離514cまで延在していると決定したことに応答して、物体がウエハ240であるか、空の交換部品キャリア232であるかを決定することができる。幾つかの実施形態では、物体がウエハ240であるか空の交換部品キャリア232であるかは、上述の実施形態により、物体の決定されたおおよその厚さ及び/又はコンテナの背面又は中心からの水平方向の延びに基づいて決定することができる。物体がウエハであるか空の交換部品キャリア232であるかを決定したことに応答して、物体を含むセクション562を、物体が識別された点での検出システム550の垂直方向の位置に基づいて決定することができる。その位置は、交換部品収納コンテナ500の特定のセクション562に関連していてもよい。また、上述の実施形態により、物体がセクション562に適切に収納されているかどうかを決定することができる。
【0060】
上述の実施形態により、第1の領域530の第3の水平距離514cまで延在する1つ以上の物体を決定したことに応答して、第2のマッピングパターン520を交換部品220を含まないと決定された1つ以上の追加の領域で実行することができる。交換部品収納コンテナ500の各々のセクション562における物体の存在及び位置を決定したことに応答して、交換部品収納コンテナ500の各々の物体のマッピングが生成し、記憶媒体に収納することができる。
【0061】
上述のように、第1マッピング処理510及び第2マッピング処理520は、交換部品収納コンテナ500がロードポートで受領されたことに応答して、ファクトリインターフェースロボットにより実行することができる。追加の実施形態では、第1マッピング処理510及び/又は第2マッピング処理520は、交換部品収納コンテナ500が電子機器処理システムの任意のステーションで受領されたことに応答して、ファクトリインターフェースロボット及び/又は搬送チャンバロボットにより実行することができる。
【0062】
幾つかの実施形態では、ロードポートは、第1マッピング処理510及び第2マッピング処理520等の1つ以上のマッピング処理を実行するように構成された統合マッピングシステムを含むことができる。このような実施形態では、上述の実施形態により、交換部品収納コンテナ500の各々の物体のマッピングを生成し、記憶媒体に保存することができる。ファクトリインターフェースロボット及び/又は搬送チャンバロボット又は電子機器処理システム100は、ロードポートで統合マッピングシステムによって生成されたマッピングに基づいて、交換部品収納コンテナ500から交換部品を取り出し、交換部品収納コンテナ500に交換部品を配置することができる。
【0063】
図6~8は、電子機器処理システムの交換部品収納コンテナをマッピングするための方法600~800の様々な実施形態のフロー図である。方法は、ハードウェア(回路、専用ロジック等)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム又は専用機で実行されるようなもの)、ファームウェア、又はそれらの幾つかの組み合わせを含むことができる処理ロジックによって実行される。幾つかの方法600~800は、ロボットアームを制御している図1のシステムコントローラ128等のコンピューテイングデバイスによって実行することができる。
【0064】
説明を簡単にするために、本方法は一連の行為として記載、説明される。しかし、本開示による行為は、様々な順序で、及び/又は同時に、そして本明細書で提示及び説明されていない他の行為と共に行うことができる。更に、図示された全ての行為が、開示された主題に従った方法を実施するために行われるとは限らない。更に、当業者は、方法が代替的に、状態図又はイベントを介して一連の相互に関連する状態として表すことができることを理解する。
【0065】
図6は、本開示の態様による、交換部品収納コンテナに収納された交換部品、ウエハ、又は交換部品用の空のキャリアの位置を検出するための方法600のフローチャートである。ブロック610では、電子機器処理システムのファクトリインターフェースのロードポートにコンテナが受領される。コンテナは、電子機器処理システムの処理チャンバの交換部品を収納するように構成することができる。ブロック620では、ロボットアームが第1のマッピングパターンにより移動し、コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置を識別する。ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムが位置を識別するために使用される。検出システムは、出射コンポーネントとセンシングコンポーネントを含む。検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに配向されたビームが物体によって遮断されることに応答して、物体を検出する。ブロック630では、交換部品を含まないコンテナの領域が決定される。ブロック640では、ロボットアームは第2のマッピングパターンにより移動し、交換部品を含まないコンテナの領域内で、ウエハ又は交換部品用の空のキャリアのコンテナ内での位置を識別する。エンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、位置を識別することができる。ブロック650では、1つ以上の交換部品の位置と、コンテナ内の空のキャリア又はウエハの少なくとも一方の位置のマッピングを行う。
【0066】
図7は、本開示の態様による、交換部品収納コンテナが交換用プロセスキットリングを保管するように構成されているかを決定するための方法700のフローチャートである。ブロック710では、電子機器処理システムのファクトリインターフェースのロードポートでコンテナが受領される。コンテナは、電子機器処理システムの処理チャンバの交換部品を収納するように構成することができる。ブロック712では、コンテナが、処理チャンバのための交換用プロセスキットリングを収納するように構成されているかを決定することができる。ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを使用することができ、検出システムは、出射コンポーネントとセンシングコンポーネントを含む。検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに配向されたビームが物体によって遮断されたことに応答して、物体を検出することができる。コンテナが交換用プロセスキットリングを収納するように構成されていると決定したことに応答して、方法700はブロック714に継続することができる。コンテナが交換用プロセスキットリングを収納するように構成されていないと決定したことに応答して、方法700はブロック722に継続することができる。
【0067】
ブロック714では、ロボットアームは第1のマッピングパターンにより移動し、エンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、コンテナ内の1つ以上の交換用プロセスキットリングの位置を識別することができる。ブロック716では、交換用プロセスキットリングを含まないコンテナの領域を決定することができる。ブロック718では、ロボットアームは第2のマッピングパターンにより移動し、検出システムを用いて、ウエハ又はプロセスキットリング用の空のキャリアのコンテナ内での位置を識別することができる。ブロック720では、交換用プロセスキットリング、空のキャリア、又はウエハの位置のマッピングを記録することができる。ブロック722では、ロボットアームの検出システムは、コンテナの一部から第1の水平距離に配置される。ブロック724では、検出システムは、第1の水平距離で第1の高さから第2の高さに移動し、1つ以上の交換部品を識別する。ブロック726では、1つ以上の交換部品が第1の水平距離まで延在していないと決定することができる。ブロック728では、検出システムをコンテナの第1の部分から第2の水平距離に配置することができる。ブロック730では、検出システムを、第2の水平距離において、第1の高さから第2の高さに移動することができる。
【0068】
図8は、本開示の態様による、交換部品収納コンテナに収納された交換部品、ウエハ、又は交換部品用の空のキャリアの位置を検出するための他の方法800のフローチャートである。ブロック810では、ロボットアームに動作可能に結合されたコントローラは、ロードポートに接続されたコンテナが、電子機器処理システムの処理チャンバの交換部品を保管するように構成されていると決定することができる。ブロック820では、続いて、コントローラは第1のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、コンテナ内の位置を識別する。ブロック830では、交換部品を含まないコンテナの領域が決定される。ブロック840では、コントローラは第2のマッピングパターンによりロボットアームを移動し、エンドエフェクタの遠位端にある検出システムを用いて、ウエハ又は交換部品のコンテナ内での位置を識別する。ブロック850では、コントローラは、コンテナ内の交換部品の位置と、空のキャリア又はウエハの少なくとも一方の位置のマッピングを記憶媒体に記録する。
【0069】
図9は、本明細書で説明した方法のいずれか1つ以上をマシンに実行させるための一連の命令が実行されるコンピューテイングデバイス900の例示的な形態のマシンの図示である。代替的な実施形態では、マシンは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、又はインターネット内の他のマシンに接続(例えば、ネットワーク化)することができる。マシンは、サーバ又はクライアントサーバネットワーク環境におけるクライアントマシンの能力で動作することができ、又は、ピアツーピア(又は分散)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作することができる。マシンは、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチ、ブリッジ、又は、マシンが行うべきアクションを指定する一連の命令(シーケンシャル又はそれ以外)を実行することができるいかなるマシンであってもよい。更に、単一のマシンのみが図示されているが、「マシン」という用語は、本明細書で議論されている方法のいずれか1つ以上を実行するための命令のセット(又は複数のセット)を個別に又は共同で実行するマシン(例えば、コンピュータ)の任意の集合体も含むと考えられる。実施形態では、コンピューテイングデバイス900は、図1のシステムコントローラ128に対応することができる。
【0070】
例示のコンピューテイングデバイス900は、処理デバイス902、メインメモリ904(例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、シンクロナスDRAM(SDRAM)等のダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)等)、スタテイックメモリ906(例えば、フラッシュメモリ、スタテイックランダムアクセスメモリ(SRAM)等)、及び二次メモリ(例えば、データ記憶装置928)を含み、これらはバス908を介して相互に通信する。
【0071】
処理装置902は、1つ以上の汎用プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、中央処理装置等)を表することができる。より詳細には、処理デバイス902は、コンプレクスインストラクションセットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、リデューストインストラクションセットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、ベリーロングインストラクションワード(VLIW)マイクロプロセッサ、他のインストラクションセットを実行するプロセッサ、又はインストラクションセットの組み合わせを実行するプロセッサであってもよい。また、処理デバイス902は、1つ以上の特殊目的の処理デバイス(例えば、アプリケーションスペシフィック集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ等)であってもよい。また、処理デバイス902は、システムオンアチップ(SoC)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、又は他のタイプの処理デバイスであってもよく、又はこれらを含んでいてもよい。処理デバイス902は、本明細書で説明したオペレーション及び工程を実行するための処理ロジック(マッピングレシピ950用のインストラクション926)を実行するように構成される。
【0072】
更に、コンピューテイングデバイス900は、ネットワーク964と通信するためのネットワークインターフェースデバイス922を含むことができる。また、コンピューテイングデバイス900は、ビデオディスプレイユニット910(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は陰極線管(CRT))、アルファベット入力装置912(例えば、キーボード)、カーソルコントロール装置914(例えば、マウス)、及び、信号生成装置920(例えば、スピーカ)を含むことができる。
【0073】
データ記憶装置928は、本明細書に記載された方法又は機能のいずれか1つ以上を具現化する1つ以上のインストラクションセット926が収納されたマシン可読記憶媒体(より具体的には非一過性のコンピュータ可読記憶媒体)924を含むことができる。ここで、非一過性の記憶媒体とは、キャリアウエイブ以外の記憶媒体を意味する。また、インストラクション926は、コンピュータ可読記憶媒体を構成するコンピュータデバイス900、メインメモリ904及び処理デバイス902による実行中に、完全に又は少なくとも部分的に、メインメモリ904内及び/又は処理デバイス902内に存在することができる。
【0074】
また、コンピュータ可読記憶媒体924を用いて、マッピングレシピ950を収納することができる。また、コンピュータ可読記憶媒体924は、マッピングレシピ950を呼び出すメソッドを含むソフトウェアライブラリを収納することができる。コンピュータ可読記憶媒体924は、例示的な実施形態では、単一媒体として示されているが、「コンピュータ可読記憶媒体」とう用語は、1つ以上の命令セットを記憶する単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型又は分散型データベース、及び/又は関連するキャッシュ及びサーバ)を含むと解釈されるべきである。また、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、マシンによる実行のための一連のインストラクションを記憶又は符号化することができ、マシンに本発明の方法のいずれか1つ以上を実行させる任意の媒体を含むと解釈されるべきである。従って、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、ソリッドステートメモリ、並びに光学媒体及び磁気媒体を含むと解釈されるが、これらに限定されない。
【0075】
上述の説明では、本開示の幾つかの実施形態の良き理解のために、特定のシステム、コンポーネント、方法等の例等の多数の具体的な詳細を示した。しかし、当業者には、本開示の少なくとも幾つかの実施形態は、これらの具体的な詳細がなくても実施できることが明らかである。他の例では、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知のコンポーネント又は方法は詳細に説明せず、又は単純なブロック図形式で示している。従って、記載されている特定の詳細は単なる例示である。具体的な実施はこれらの例示的な詳細とは異なっていてもよく、これらも本開示の範囲内であると解釈される。
【0076】
本明細書中で「実施形態」又は「一実施形態」との言及は、実施形態に関連して記述された特定のフィーチャ、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。従って、本明細書の様々な場所で用いられている「実施形態」又は「一実施形態」という表現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を意味しているわけではない。更に、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味すると意図される。本明細書で「約」又は「およそ」という用語が使用される場合、これは提示された公称値が±10%以内で正確であることを意味すると意図される。
【0077】
本明細書の方法のオペレーションは特定の順序で示され、説明されているが、各々の方法のオペレーションの順序は変更することができ、特定のオペレーションを逆の順序で実行し、特定のオペレーションを少なくとも部分的に他のオペレーションと同時に実行することができる。他の実施形態では、異なるオペレーションのインストラクション又はサブオペレーションは、断続的に及び/又は交互に行われてもよい。
【0078】
上記の説明は、例示的であり、制限的ではないと意図していることを理解すべきである。上記の説明を読んで理解すれば、他の多くの実施形態が当業者には明らかになる。従って、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して定められるべきであり、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の完全な範囲と共に決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナのマッピング方法であって、
電子処理システムのシステムコントローラによって、コンテナが電子処理システムのファクトリインターフェースのロードポートに受領されたことを検出する工程であって、ファクトリインターフェースはロボットアームを含む工程と、
システムコントローラによって、受領されたコンテナが電子処理システムの処理チャンバの交換部品を保管するように構成されていると決定したことに応答して、ロボットアームを第1のマッピングパターンに従って移動し、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを使用して、コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置を特定する工程であって、検出システムは、出射コンポーネントとセンシングコンポーネントとを備え、検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに向けられたビームが物体によって遮断されたことに応答して物体を検出する工程と、
システムコントローラによって、交換部品が含まれていないコンテナの領域を決定する工程と、
システムコントローラによって、ロボットアームを第2のマッピングパターンに従って移動し、エンドエフェクタの遠位端の検出システムを使用して、交換部品を含まないコンテナの領域内で、ウエハ又は交換部品用の空のキャリアの少なくとも1つのコンテナ内の位置を特定する工程と、
交換部品の特定された位置、及びウエハ又は交換部品用の空のキャリアの少なくとも1つの特定された位置に基づいて、
交換部品、空のキャリア、又はウエハの少なくとも1つ以上をコンテナから取り出すか、又は
コンテナの1つ以上の領域に、追加の交換部品、追加の空のキャリア、又はウエハのうち少なくとも1つを配置する工程を含む、方法。
【請求項2】
1つ以上の交換部品はプロセスキットリングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ロボットアームを第1のマッピングパターンに従って移動する工程は、
検出システムをコンテナの一部から第1の水平距離に配置する工程と、
検出システムがコンテナの一部から第1の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の高さから第2の高さまで移動し、コンテナ内の1つ以上の交換部品を特定する工程と、
1つ以上の交換部品がコンテナの一部から第1の水平距離まで延在しているかを決定する工程と、
1つ以上の交換部品がコンテナから第1の水平距離まで延在していないと決定したことに応答して、検出システムをコンテナの一部から第2の水平距離に配置する工程であって、第2の水平距離は第1の水平距離よりも短い工程と、
検出システムがコンテナの一部から第2の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の高さから第2の高さまで移動し、コンテナ内の1つ以上の交換部品を特定する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ロボットアームを第2のマッピングパターンに従って移動する工程は、
検出システムを、コンテナの一部から第3の水平距離で交換部品を含まないコンテナの第1の領域内に配置する工程であって、第3の水平距離は第2の水平距離よりも短い工程と、
検出システムがコンテナの一部から第3の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の領域内の第3の高さから第1の領域内の第4の高さに移動する工程を含み、
方法は、キャリア又はウエハの少なくとも一方が、第3の高さと第4の高さとの間の任意の高さでコンテナの一部から第3の水平距離まで延在しているかを決定する工程を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
検出システムを使用して、コンテナの第1セクションに配置された上部と下部を含む第1の物体を特定する工程であって、第1の物体はコンテナの第1部分にまで延在している工程と、
検出システムを使用して、第1の物体の上部の第1の位置と、第1の物体の下部の第2の位置を測定する工程と、
第1の位置と第2の位置に基づいて、第1の物体のおおよその厚さを決定する工程と、
第1物体のおおよその厚さに少なくとも部分的に基づいて、第1の物体が処理チャンバの交換部品を含むことを決定する工程と、
コンテナ内の交換部品の位置を記憶媒体に記録する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第1の物体のおおよその厚さに基づいて、交換部品がコンテナの第1のセクションに不適切に配置されていることを決定する工程と、
交換部品を含むコンテナの第1のセクションの欠陥を示すエラーメッセージを電子処理システムのコントローラに送信する工程を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
交換部品が不適切に配置されていることを決定する工程は、
a)第1の位置が交換部品の予想される第1の位置に対応していないこと、b)第2の位置が交換部品の予想される第2の位置に対応していないこと、又はc)交換部品のおおよその厚さが交換部品の予想される厚さに対応していないこと、の少なくとも1つを決定する工程を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
電子処理システムであって、
ロボットアームを含むファクトリインターフェースであって、ロボットアームは、ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端に検出システムを備えるファクトリインターフェースと、
ファクトリインターフェースに接続されたロードポートと、
ロードポートに接続されたコンテナと、
ロボットアームに動作可能に接続されたコントローラであって、
ロボットアームを第1のマッピングパターンに従って移動し、検出システムを使用してコンテナ内の位置を特定し、
コンテナ内の交換部品が含まれていない領域を特定し、
ロボットアームを第2のマッピングパターンに従って移動し、検出システムを使用して、ウエハ又は交換部品用の空のキャリアの少なくとも1つのコンテナ内の位置を特定し、
交換部品用のウエハ又は空のキャリアの少なくとも1つの特定された位置に基づいて、
交換部品、空のキャリア、又はウエハの少なくとも1つ以上をコンテナから取り出し、又は
コンテナの1つ以上の領域に、追加の交換部品、追加の空のキャリア、又はウエハのうち少なくとも1つを配置するコントローラを有する、システム。
【請求項9】
ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端の検出システムは、出射コンポーネントとセンシングコンポーネントとを備え、検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに向けられたビームが物体によって遮断されたことに応答して物体を検出する、請求項8に記載の電子処理システム。
【請求項10】
1つ以上の交換部品がプロセスキットリングを含む、請求項8に記載の電子処理システム。
【請求項11】
ロボットアームを第1のマッピングパターンに従って移動するために、コントローラは、
検出システムをコンテナの一部から第1の水平距離に配置し、
検出システムがコンテナの一部から第1の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の高さから第2の高さまで移動し、コンテナ内の1つ以上の交換部品を特定し、
1つ以上の交換部品がコンテナの一部から第1の水平距離まで延在しているかを決定し、
1つ以上の交換部品がコンテナから第1の水平距離まで延在していないと決定したことに応答して、検出システムをコンテナの一部から第2の水平距離に配置し、第2の水平距離は第1の水平距離よりも短く、
検出システムがコンテナの一部から第2の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の高さから第2の高さまで移動し、コンテナ内の1つ以上の交換部品を特定する、請求項8に記載の電子処理システム。
【請求項12】
ロボットアームを第2のマッピングパターンに従って移動するために、コントローラは、
検出システムを、交換部品を含まないコンテナの第1の領域内で、コンテナの一部から第3の水平距離に配置し、第3の水平距離は第2の水平距離よりも短く、
検出システムがコンテナの一部から第3の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の領域内の第3の高さから第1の領域内の第4の高さに移動し、
コントローラは、空のキャリア又はウエハの少なくとも1つが、第3の高さと第4の高さとの間の任意の高さでコンテナの一部から第3の水平距離まで延在しているかを決定する、請求項11に記載の電子処理システム。
【請求項13】
コントローラは、
検出システムを使用して、コンテナの第1セクションに配置された上部と下部を含む第1の物体を特定し、第1の物体はコンテナの第1部分にまで延在しており、
検出システムを使用して、第1の物体の上部の第1の位置と、第1の物体の下部の第2の位置を測定し、
第1の位置と第2の位置に基づいて、第1の物体のおおよその厚さを決定し、
第1物体のおおよその厚さに少なくとも部分的に基づいて、第1の物体が処理チャンバの交換部品を含むことを決定し、
コンテナ内の交換部品の位置を記憶媒体に記録する、請求項8に記載の電子処理システム。
【請求項14】
コントローラは、1つ以上の交換部品、及びコンテナ内の空のキャリア又はウエハの少なくとも1つの位置のマッピングを記憶媒体に記録する、請求項8に記載の電子処理システム。
【請求項15】
ロードポートに接続されたコンテナが交換部品を保管するように構成されているかを決定するために、コントローラは、コンテナが交換部品コンテナであることを示す通知を受領する、請求項8に記載の電子処理システム。
【請求項16】
電子処理システムであって、
ロボットアームを含むファクトリインターフェースであって、ロボットアームはロボットアームのエンドエフェクタの遠位端に検出システムを備え、検出システムは、出射コンポーネントとセンシングコンポーネントを備え、検出システムは、出射コンポーネントからセンシングコンポーネントに向けられたビームが物体によって遮断されたことに応答して物体を検出する、ファクトリインターフェースと、
ファクトリインターフェースに接続されたロードポートであって、コンテナを受領するように構成されたロードポートと、
ロボットアームに動作可能に接続されたコントローラであって、コントローラは、
コンテナがロードポートに受領されたことを検出し、
ロボットアームのエンドエフェクタの遠位端にある検出システムを使用して、コンテナが処理チャンバの交換部品を保管するように構成されているかどうかを決定し、
コンテナが処理チャンバの交換部品を保管するように構成されていると決定したことに応答して、第1のコンテナマッピングレシピを実行し、第1のコンテナマッピングレシピは、
ロボットアームを第1のマッピングパターンに従って動かし、エンドエフェクタの遠位端の検出システムを使用して、コンテナ内の1つ以上の交換部品の位置を特定し、
交換部品が含まれていないコンテナの領域を決定し、
ロボットアームを第2のマッピングパターンに従って動かし、検出システムを使用して、ウエハ又はプロセスキットリング用の空のキャリアの少なくとも1つのコンテナ内の位置を特定し、
1つ以上の交換部品の特定された位置、及びウエハ又はプロセスキットリングの空のキャリアの少なくとも1つの特定された位置に基づいて、
交換部品、空のキャリア、又はウエハの少なくとも1つをコンテナから取り出し、又は
コンテナの1つ以上の領域に、追加の交換部品、追加の空のキャリア、又はウエハの少なくとも1つを配置する、コントローラを備える、電子処理システム。
【請求項17】
ロボットアームを第1のマッピングパターンに従って動かすことは、
検出システムをコンテナの一部から第1の水平距離に配置し、
検出システムがコンテナの一部から第1の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の高さから第2の高さに移動し、コンテナ内の1つ以上の交換部品を特定し、
1つ以上の交換部品がコンテナの一部から第1の水平距離まで延在しているかを決定し、
1つ以上の交換部品がコンテナから第1の水平距離まで延在していないと決定したことに応答して、検出システムをコンテナの一部から第2の水平距離に配置し、第2の水平距離は第1の水平距離よりも短く、
検出システムがコンテナの一部から第2の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の高さから第2の高さまで移動し、コンテナ内の1つ以上の交換部品を特定することを含む、請求項16に記載の電子処理システム。
【請求項18】
第2のマッピングパターンに従ってロボットアームを動かすことは
交換部品を含まないコンテナの第1の領域内に、コンテナの一部から第3の水平距離で検出システムを配置し、第3の水平距離は第2の水平距離よりも短く、
検出システムがコンテナの一部から第3の水平距離に位置している間に、検出システムを第1領域内の第3の高さから第1領域内の第4の高さまで移動することを含み、
コントローラは、空のキャリア又はウエハの少なくとも1つが、第3の高さと第4の高さとの間の任意の高さでコンテナの一部から第3の水平距離に延在しているかを決定する、請求項17に記載の電子処理システム。
【請求項19】
コントローラは、
検出システムを使用して、コンテナの第1セクションに配置された上部と下部を含む第1の物体を特定し、第1の物体はコンテナの第1部分にまで延在しており、
検出システムを使用して、第1の物体の上部の第1の位置と、第1の物体の下部の第2の位置を測定し、
第1の位置と第2の位置に基づいて、第1の物体のおおよその厚さを決定し、
第1物体のおおよその厚さに少なくとも部分的に基づいて、第1物体が処理チャンバの交換部品を含むことを決定し、
コンテナ内の交換部品の位置を記憶媒体に記録する、請求項16に記載の電子処理システム。
【請求項20】
コンテナが処理チャンバの交換部品を保管するように構成されているかを決定するために、コントローラは、
ロボットアームをコンテナの第1の部分に移動し、コンテナがプロセスキットリングコンテナであることを示す識別コンポーネントを検出し、
コンテナが識別コンポーネントを含むかを決定し、
コンテナが識別コンポーネントを含むと決定したことに応答して、第1のマッピングパターンに従ってロボットアームを移動する、請求項16に記載の電子処理システム。
【請求項21】
システムであって、
1つ以上のロボットアームを含むファクトリインターフェースと、
ファクトリインターフェースに接続されたロードポートと、
1つ以上のロボットアームに動作可能に接続されたシステムコントローラであって、システムコントローラは、
コンテナがロードポートに受領されたことを検出したことに応答して、コンテナに保管するシステムの部品の種類を決定し、
決定された部品の種類に関連付けられた1つ以上のマッピングパターンを特定し、
特定された1つ以上のマッピングパターンに従って1つ以上のロボットアームの検出システムを動かし、コンテナに格納された1つ以上の部品を検出し、
特定された1つ以上のマッピングパターンに従って1つ以上のロボットアームの動きに基づいて、保管コンテナのマッピングを決定し、マッピングは、1つ以上の検出された部品を保管するコンテナの領域と、各々の領域に保管された1つ以上の検出された部品の各々の位置を示し、
決定されたマッピングに基づいて、1つ以上のロボットアームに、
検出された1つ以上の部品のうち少なくとも1つをコンテナから除去し、又は
コンテナに追加の部品を配置する、システム。
【請求項22】
システムコントローラは、1つ以上のロボットアームをコンテナの第1セクションに移動して識別コンポーネントを検出し、
識別コンポーネントはコンテナに保管される部品の種類を示し、
コンテナに保管されるシステムの部品の種類の決定は、第1のセクションにおける識別コンポーネントの検出に基づいて行われる、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
システムコントローラは、コンテナの1つ以上の外部フィーチャの特性を決定し、
コンテナに保管されるシステムの部品の種類の決定は、コンテナの1つ又は複数の外部フィーチャの特性を考慮して行われる、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
決定された部品の種類に関連付けられた1つ以上のマッピングパターンを特定するために、システムコントローラは、
複数のマッピングパターンに関連付けられた命令を格納するメモリにアクセスし、
複数のマッピングパターンのうち、決定された部品の種類に関連付けられた1つ以上のマッピングパターンを決定する、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
特定された1つ以上のマッピングパターンは、1つ以上の検出された部品を格納するコンテナの領域を特定することに関連する第1のマッピングパターンと、1つ以上の検出された部品の各々の位置を決定することに関連する第2のマッピングパターンとを含み、特定された1つ以上のマッピングパターンに従って検出システムを移動するために、システムコントローラは、
検出システムを第1のマッピングパターンに従って移動し、
その後、検出システムを第2のマッピングパターンに従って移動する、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
検出システムを第1のマッピングパターンに従って移動するために、システムコントローラは、
検出システムをコンテナの一部から第1の水平距離に配置し、
検出システムがコンテナの一部から第1の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の高さから第2の高さまで移動し、コンテナ内の1つ以上の部品を特定し、
1つ以上の部品がコンテナの一部から第1の水平距離まで延在しているかを決定し、
1つ以上の部品がコンテナから第1の水平距離まで延在していないと決定したことに応答して、検出システムをコンテナの一部から第2の水平距離に配置し、第2の水平距離は第1の水平距離よりも短く、
検出システムがコンテナの一部から第2の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の高さから第2の高さまで移動し、コンテナ内の1つ以上の部品を特定する、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
検出システムを第2のマッピングパターンに従って移動するために、システムコントローラは、
検出システムを、コンテナの一部から第3の水平距離にある部品を含まないコンテナの第1の領域内に配置し、第3の水平距離は第2の水平距離よりも短く、
検出システムがコンテナの一部から第3の水平距離に位置している間に、検出システムを第1の領域内の第3の高さから第1の領域内の第4の高さに移動し、
コントローラは、空のキャリア又はウエハの少なくとも一つが、第3の高さと第4の高さとの間の任意の高さでコンテナの一部から第3の水平距離まで延在しているかどうかを決定する、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
1つ以上の部品がプロセスキットリングを含む、請求項21に記載のシステム。