(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139764
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】バッテリパック及び該バッテリパックの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/284 20210101AFI20241002BHJP
H01M 50/209 20210101ALI20241002BHJP
H01M 50/507 20210101ALI20241002BHJP
H01M 50/204 20210101ALI20241002BHJP
H01M 50/569 20210101ALI20241002BHJP
【FI】
H01M50/284
H01M50/209
H01M50/507
H01M50/204 401D
H01M50/569
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024049761
(22)【出願日】2024-03-26
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039784
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0083599
(32)【優先日】2023-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】尹 ▲チュル▼重
(72)【発明者】
【氏名】安 宰必
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AS07
5H040AT02
5H043AA02
5H043AA11
5H043AA13
5H043AA15
5H043BA11
5H043CA04
5H043CA05
5H043FA04
5H043HA09F
5H043HA29F
5H043JA01F
5H043JA02F
5H043JA06F
5H043LA22F
(57)【要約】
【課題】バッテリパック及び該バッテリパックの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のバッテリパックは、複数のバッテリセルと、複数のバッテリセルと連結されるバスバーを収容するホルダと、ホルダに載置され、バスバーと連結され、第1方向に沿ってウェーブ状の状態に延長される感知基板と、バスバーと感知基板とを連結し、複数のバッテリセルの状態情報を感知する感知端子と、を含み、感知基板は、感知基板上において、両側に形成されたホール部を含み、ホルダは、ホール部それぞれに挿入される突出部を含み、感知端子の移動時、感知基板は、突出部を基準に、ホール部の位置が移動されて伸縮される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリセルと、
前記複数のバッテリセルと連結されるバスバーを収容するホルダと、
前記ホルダに載置され、前記バスバーと連結され、第1方向に沿ってウェーブ状の状態に延長される感知基板と、
前記バスバーと前記感知基板とを連結し、前記複数のバッテリセルの状態情報を感知する感知端子と、を含み、
前記感知基板は、前記感知基板上において、両側に形成されたホール部を含み、
前記ホルダは、前記ホール部それぞれに挿入される突出部を含み、
前記感知端子の移動時、前記感知基板は、前記突出部を基準に、前記ホール部の位置が移動されて伸縮される、バッテリパック。
【請求項2】
前記突出部は、
突出部上端部と、
前記突出部上端部と前記ホルダとを連結する突出部連結部と、を含み、
前記ホール部は、
前記突出部上端部の幅に対応する第1ホール部分幅を有する第1ホール部分と、
前記突出部連結部の幅に対応する第2ホール部分幅を有する第2ホール部分と、を含む、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記突出部上端部は、前記第1ホール部分を通過して挿入され、
前記感知基板は、前記突出部連結部が、前記第1ホール部分及び/または前記第2ホール部分を貫通した状態でもって、前記突出部連結部を基準に移動される、請求項2に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記感知端子と前記感知基板とを連結する感知基板連結部をさらに含み、
前記感知基板連結部は、前記感知基板の一部分と、前記第1方向と垂直な方向に連結される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記感知端子の第1方向変位の発生時、
前記感知基板は、前記第1方向に伸縮され、前記第1方向変位を、最大第1変位値D1ほど吸収し、
前記感知基板連結部は、前記連結方向と垂直な方向に変形され、前記第1方向変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する、請求項4に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記感知端子と前記感知基板とを連結する感知基板連結部をさらに含み、
前記感知基板連結部は、前記感知基板の一部分と、前記第1方向と平行な方向に連結される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記感知端子の第1方向変位の発生時、
前記感知基板は、前記第1方向に伸縮され、前記第1方向変位を、最大第1変位値D1ほど吸収し、
前記感知基板連結部は、前記連結方向と平行な方向に変形され、前記第1方向変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する、請求項6に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記感知基板のエッジ部分を形成する第1領域と、
前記感知基板のエッジ内側部分を形成する第2領域と、を含み、
前記感知端子の端部に形成され、前記感知基板と電気的に連結される感知端子連結部は、前記第1領域を通過し、前記感知基板の前記第2領域と結合され、
前記感知基板内の回路経路は、
前記感知基板内において、前記感知基板の第1方向に沿って形成される第1回路経路と、
前記感知基板の前記第1領域を通過し、前記感知端子及び他の感知端子と電気的に連結される第2回路経路と、
前記感知基板の前記第2領域において、前記感知基板の感知端子連結部と電気的に連結される第3回路経路と、を含み、
前記第1回路経路、前記第2回路経路及び前記第3回路経路は、互いにオーバーラップされない、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記突出部の突出部上端部は、突出部連結部と熱スタッキング方式によって結合される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記突出部の突出部上端部は、キャップとして形成され、前記突出部上端部は、突出部連結部に嵌め込み結合される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項11】
前記突出部の突出部上端部は、スナップフィット部を含み、
前記スナップフィット部は、前記感知基板にスナップフィット結合される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項12】
ウェーブ状の感知基板のホール部をホルダの突出部に挿入し、前記感知基板を前記ホルダに結合させる段階と、
前記感知基板が、前記突出部に結合された状態でもって、前記感知基板自体の引っ張り力により、前記感知基板のウェーブが一定程度緩やかになり、外力が作用しない自由状態を維持する段階と、
感知端子の移動時、前記感知端子と結合された前記感知基板が、前記感知端子によって伸縮され、前記感知端子の変位を吸収する段階と、を含む、バッテリパックの製造方法。
【請求項13】
前記感知端子と前記感知基板とを連結し、前記感知基板の一部分と、第1方向と垂直な方向に連結される感知基板連結部を含み、
前記感知端子の移動時、前記感知端子と結合された前記感知基板が、前記感知端子によって伸縮され、前記感知端子の変位を吸収する段階は、
前記感知端子の第1方向変位の発生時、
前記感知基板が、前記第1方向に伸縮され、前記第1方向変位を、最大第1変位値D1ほど吸収する段階と、
前記感知基板連結部が、前記連結方向と垂直な方向に変形され、前記第1方向変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する段階と、を含む、請求項12に記載のバッテリパックの製造方法。
【請求項14】
前記感知端子と前記感知基板とを連結し、前記感知基板の一部分と、第1方向と平行な方向に連結される感知基板連結部を含み、
前記感知端子の移動時、前記感知端子と結合された前記感知基板が、前記感知端子によって伸縮され、前記感知端子の変位を吸収する段階は、
前記感知端子の第1方向変位の発生時、
前記感知基板が、前記第1方向に伸縮され、前記第1方向変位を、最大第1変位値D1ほど吸収する段階と、
前記感知基板連結部が、前記連結方向と平行な方向に変形され、前記第1方向変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する段階と、を含む、請求項12に記載のバッテリパックの製造方法。
【請求項15】
前記ウェーブ状の感知基板のホール部をホルダの突出部に挿入し、前記感知基板を前記ホルダに結合させる段階は、
前記感知基板のホール部を前記ホルダの突出部連結部に挿入する段階と、
前記ホール部と結合された前記突出部連結部に突出部上端部を結合させる段階と、を含む、請求項12に記載のバッテリパックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパック及び該バッテリパックの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に二次電池は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充放電が可能な電池である。該二次電池は、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド自動車、電気自転車、無停電電源供給装置(uninterruptible power supply)のようなエネルギー源として使用され、適用される外部機器の種類により、単一バッテリセルの形態で使用されたり、多数のバッテリセルを連結し、1つの単位にまとめたバッテリパックの形態で使用されたりする。
【0003】
携帯電話のような小型モバイル機器は、単一電池の出力と容量とでもって、所定時間の間作動が可能であるが、電力消耗が多い電気自動車、ハイブリッド自動車のように、長期間駆動、高電力駆動が必要な場合には、出力及び容量の問題により、バッテリパックが好まれ、該バッテリパックは、内蔵されたバッテリセルの個数により、出力電圧や出力電流を高めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、バッテリパックに内蔵されたバッテリセルのスウェリング現象の発生時、感知基板が、バッテリセルのスウェリング現象を介して生じる変位を吸収しうるバッテリパック、及び該バッテリパックの製造方法を提供することである。
【0005】
ただ、そのような課題は、例示的なものであり、本発明が解決しようとする課題は、それに限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によるバッテリパックは、複数のバッテリセルと、前記複数のバッテリセルと連結されるバスバーを収容するホルダと、前記ホルダに載置され、前記バスバーと連結され、第1方向に沿ってウェーブ状の状態で延長される感知基板と、前記バスバーと前記感知基板とを連結し、前記複数のバッテリセルの状態情報を感知する感知端子と、を含み、前記感知基板は、前記感知基板上において、両側に形成されたホール部を含み、前記ホルダは、前記ホール部それぞれに挿入される突出部を含み、前記感知端子の移動時、前記感知基板は、前記突出部を基準に、前記ホール部の位置が移動されて伸縮される。
【0007】
前記突出部は、突出部上端部と、前記突出部上端部と前記ホルダとを連結する突出部連結部と、を含み、前記ホール部は、前記突出部上端部の幅に対応する第1ホール部分幅を有する第1ホール部分と、前記突出部連結部の幅に対応する第2ホール部分幅を有する第2ホール部分と、を含むものでもある。
【0008】
前記突出部上端部は、前記第1ホール部分を通過して挿入され、前記感知基板は、前記突出部連結部が、前記第1ホール部分及び/または前記第2ホール部分を貫通した状態で、前記突出部連結部を基準に移動されうる。
【0009】
前記感知端子と前記感知基板とを連結する感知基板連結部をさらに含み、前記感知基板連結部は、前記感知基板の一部分と、前記第1方向と垂直な方向に連結されうる。
【0010】
前記感知端子の第1方向変位の発生時、前記感知基板は、前記第1方向に伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1ほど吸収し、前記感知基板連結部は、前記連結方向と垂直な方向に変形され、前記変位を、最大第2変位値D2ほど吸収しうる。
【0011】
前記感知端子と前記感知基板とを連結する感知基板連結部をさらに含み、前記感知基板連結部は、前記感知基板の一部分と、前記第1方向と平行な方向に連結されうる。
【0012】
前記感知端子の第1方向変位の発生時、前記感知基板は、前記第1方向に伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1ほど吸収し、前記感知基板連結部は、前記連結方向と平行な方向に変形され、前記変位を、最大第2変位値D2ほど吸収しうる。
【0013】
前記感知基板のエッジ部分を形成する第1領域と、前記感知基板のエッジ内側部分を形成する第2領域と、を含み、前記感知端子の端部に形成され、前記感知基板と電気的に連結される感知端子連結部は、前記第1領域を通過し、前記感知基板の前記第2領域と結合され、前記感知基板内の回路経路は、前記感知基板内において、前記感知基板の第1方向に沿って形成される第1回路経路と、前記感知基板の第1領域を通過し、前記感知端子及び他の感知端子と電気的に連結される第2回路経路と、前記感知基板の第2領域において、前記感知基板の感知端子連結部と電気的に連結される第3回路経路と、を含み、前記第1回路経路、前記第2回路経路及び前記第3回路経路は、互いにオーバーラップされないのである。
【0014】
前記突出部の突出部上端部は、突出部連結部と熱スタッキング(heat stacking)方式によって結合されうる。
【0015】
前記突出部の突出部上端部は、キャップ(cap)として形成され、前記突出部上端部は、突出部連結部に嵌め込み結合されうる。
【0016】
前記突出部の突出部上端部は、スナップフィット(snap-fit)部を含み、前記スナップフィット部は、前記感知基板にスナップフィット結合されうる。
【0017】
本発明の一実施形態による、バッテリパックの製造方法は、ウェーブ状の感知基板のホール部をホルダの突出部に挿入し、前記感知基板を前記ホルダに結合させる段階と、前記感知基板が前記突出部に結合された状態で、前記感知基板自体の引っ張り力により、前記感知基板のウェーブが一定程度緩やかになり、外力が作用しない自由(free)状態を維持する段階と、前記感知端子の移動時、前記感知端子と結合された前記感知基板が、前記感知端子によって伸縮され、前記感知端子の変位を吸収する段階と、を含む。
【0018】
前記感知端子と前記感知基板とを連結し、前記感知基板の一部分と、第1方向と垂直な方向に連結される感知基板連結部を含み、前記感知端子の移動時、前記感知端子と結合された前記感知基板が、前記感知端子によって伸縮され、前記感知端子の変位を吸収する段階は、前記感知端子の第1方向変位の発生時、前記感知基板が、前記第1方向に伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1ほど吸収する段階と、前記感知基板連結部が、前記連結方向と垂直な方向に変形され、前記変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する段階と、を含むものでもある。
【0019】
前記感知端子と前記感知基板とを連結し、前記感知基板の一部分と、第1方向と平行な方向に連結される感知基板連結部を含み、前記感知端子の移動時、前記感知端子と結合された前記感知基板が、前記感知端子によって伸縮され、前記感知端子の変位を吸収する段階は、前記感知端子の第1方向変位の発生時、前記感知基板が、前記第1方向に伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1ほど吸収する段階と、前記感知基板連結部が、前記連結方向と平行な方向に変形され、前記変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する段階と、を含むものでもある。
【0020】
前記ウェーブ状の感知基板のホール部をホルダの突出部に挿入し、前記感知基板を前記ホルダに結合させる段階は、前記感知基板のホール部を前記ホルダの前記突出部連結部に挿入する段階と、前記ホール部と結合された前記突出部連結部に突出部上端部を結合させる段階と、を含むものでもある。
【0021】
前述のところ以外の他の側面、特徴、利点は、以下の発明を実施するための具体的な内容、特許請求の範囲、及び図面から明確になるであろう。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施形態による、バッテリパック及びバッテリパックの製造方法は、バッテリパックに内蔵されたバッテリセルのスウェリング現象の発生時、ウェーブ状の感知基板の伸縮を介してバッテリセル及びこれと繋がれた感知端子の変位を吸収しうる。
【0023】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は、請求範囲の記載から当業者に明確に理解されうるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態によるバッテリパックの分解斜視図である。
【
図2A】本発明の一実施形態による、ウェーブ状の感知基板が、ホルダの突出部に挿入結合された様子を示した図である。
【
図3A】本発明の一実施形態による、感知基板が、伸縮によって平らになった状態でもって、ホルダの突出部に挿入結合された様子を示した図である。
【
図4A】本発明の一実施形態による突出部上端部及び突出部連結部を拡大して図示した図である。
【
図4B】
図4Aの突出部に結合された感知基板のホール部の形状を確認しうる図である。
【
図5A】本発明の一実施形態による、ウェーブ状の感知基板のホール部をホルダの突出部に挿入し、該感知基板がホルダに結合された状態を示した図である。
【
図6A】本発明の一実施形態による、感知基板が突出部に結合された状態で、感知基板自体の引っ張り力により、該感知基板のウェーブが一定程度緩やかになり、外力が作用しない自由状態を示した図である。
【
図7A】本発明の一実施形態による、感知端子の移動時、感知端子と結合された感知基板が、感知端子によって伸縮されながら、該感知端子の変位を吸収した状態を例示的に示した図である。
【
図8】本発明の一実施形態による、感知基板の生産工程に配された複数個の感知基板を示した図である。
【
図9】本発明の一実施形態による、感知基板内部のオーバーラップされていない複数の回路経路を例示的に示した図である。
【
図10A】本発明の一実施形態による、感知端子が結合された感知基板の構造を示した図である。
【
図10B】
図10Aの感知端子の変位の発生時、感知基板が伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1ほど吸収する様子を示した図である。
【
図10C】
図10Aの感知端子の変位の発生時、感知基板連結部が、感知基板連結部と感知端子との連結方向と垂直な方向に変形され、前記変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する様子を示した図である。
【
図11A】本発明の他の一実施形態による、感知端子が結合された感知基板の構造を示した図である。
【
図11B】
図11Aの感知端子の変位の発生時、感知基板が伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1’ほど吸収する様子を示した図である。
【
図12A】本発明の他の一実施形態による、感知端子が結合された感知基板の構造を示した図である。
【
図12B】
図12Aの感知端子の変位の発生時、感知基板が伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1’’ほど吸収する様子を示した図である。
【
図12C】
図12Aの感知端子の変位の発生時、感知基板連結部が、感知基板連結部と感知端子との連結方向と垂直な方向に変形され、前記変位を、最大第2変位値D2’’ほど吸収する様子を示した図である。
【
図13A】本発明の他の一実施形態による、感知基板のホール部をホルダの突出部連結部に挿入した様子を示した図である。
【
図13B】
図13Aの突出部連結部に突出部上端部を、熱スタッキング方式で結合した様子を示した図である。
【
図13C】
図13Bの感知基板が伸縮を介して広がって平らになった様子を示した図である。
【
図14A】本発明の他の一実施形態による、感知基板のホール部をホルダの突出部連結部に挿入した様子を示した図である。
【
図14B】
図14Aの突出部連結部にキャップとして形成された突出部上端部を嵌め込み結合した様子を示した図である。
【
図14C】
図14Bの感知基板が伸縮を介して広がって平らになった様子を示した図である。
【
図15A】本発明の他の一実施形態による、感知基板のホール部をホルダの縮み上がった状態のスナップフィット部に挿入する様子を示した図である。
【
図15B】
図15Aの感知基板がスナップフィット部への挿入が完了した後、該スナップフィット部に加えられる外力を解除し、縮み上がったスナップフィット部がまた広がり、該感知基板が該スナップフィット部に結合された様子を示した図である。
【
図15C】
図15Bの感知基板が伸縮を介して広がって平らになった様子を示した図面である。
【
図16】本発明の一実施形態による、バッテリパックの製造方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、発明の説明によって詳細に説明する。しかしながら、それは、本発明を、特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物ないし代替物を含むと理解されなければならない。本発明についての説明において、他の実施形態に図示されているとしても、同一構成要素については、同一識別符号を使用する。
【0026】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明が、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それらに係わる重複説明は、省略する。
【0027】
以下の実施形態において、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を、他の構成要素と区別する目的に使用された。
【0028】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上、明白にそれに限って意味しない限り、複数の表現を含む。
【0029】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性を事前に排除するものではない。
【0030】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素がその大きさが誇張されていたり縮小されていたりもする。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されているので、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
【0031】
ある実施形態が異なって具現可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なるように遂行されもする。例えば、連続して説明される2つの工程が、実質的に同時に遂行されもし、説明される順序と反対の順序に遂行されもしうる。
【0032】
本出願で使用された用語は、単に特定の実施形態についての説明に使用されたものであり、本発明を限定する意図ではない。本出願において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせが存在することを指定するものであり、1またはそれ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されなければならない。
【0033】
【0034】
図1は、本発明の一実施形態によるバッテリパックの分解斜視図である。
図2Aは、本発明の一実施形態による、ウェーブ(wave)状の感知基板が、ホルダの突出部に挿入結合された様子を示した図面である。
図2Bは、
図2AのA-A断面である。
図3Aは、本発明の一実施形態による、感知基板が、伸縮によって平らになった状態でもって、ホルダの突出部に挿入結合された様子を示した図面である。
図3Bは、
図3AのB-B断面である。
図4Aは、本発明の一実施形態による突出部上端部及び突出部連結部を拡大して図示した図面である。
図4Bは、
図4Aの突出部に結合された感知基板のホール部の形状を確認しうる図面である。
【0035】
図1、
図2A、
図2B、
図3A、
図3B、
図4A、
図4Bを参照すれば、本発明の一実施形態によるバッテリパックは、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリセルBを含み、前記多数のバッテリセルB上に配され、互いに異なるバッテリセルBを互いに電気的に連結するためのバスバー50を含むものでもある。
【0036】
そして、バスバー50とバッテリセルBとの間には、それら間の電気的な絶縁、及びバスバー50の組み込み位置整列のためのホルダHが介在されうる。ホルダH上には、バスバー50と共に、バッテリセルBの状態情報を収集するための感知基板20が配されうる。本発明の一実施形態において、バスバー50は、多数のバッテリセルBが配列された第1方向Z1と交差する第2方向Z2に沿い、バッテリセルBの端子面11上に配された互いに異なる極性の第1電極端子E1及び第2電極端子E2と連結されうる。
【0037】
第1電極端子E1及び第2電極端子E2は、多数のバッテリセルBが配列された第1方向Z1に沿い、第1列の電極端子E1及び第2列の電極端子E2を形成し、第1列の電極端子E1及び第2列の電極端子E2と電気的に連結されるバスバー50は、第1列の電極端子E1上、及び第2列の電極端子E2上で、第1列のバスバー50及び第2列のバスバー50を形成しうる。そして、第1列の電極端子E1と第2列の電極端子E2との間、または第1列のバスバー50と第2列のバスバー50との間には、多数のバッテリセルBの状態情報を収集するための感知基板20が配されうる。例えば、第1列のバスバー50及び第2列のバスバー50と、第1列のバスバー50と第2列のバスバー50との間に配される感知基板20とは、ホルダH上において共に支持され、ホルダH上に配され、組み込み位置が整列される一方、バッテリセルBからの絶縁が確保されうる。
【0038】
バッテリセルBは、第1電極端子E1及び第2電極端子E2が形成された端子面11と、端子面11と反対側の底面12と、端子面11と底面12とを連結する側面13,14であって、相対的に広い面積を占める広い側面13及び相対的に狭い面積を占める狭い側面14と、を含むものでもある。
【0039】
例えば、第1方向Z1に沿って配列された多数のバッテリセルBは、広い側面13同士互いに対向するように配されうる。前記バッテリセルBの端子面11上において、互いに異なる極性の第1電極端子E1と第2電極端子E2との間には、バッテリセルBの内部圧力を解消するためのベント部15が形成され、ベント部15上に配されるホルダH及び感知基板20には、バッテリセルBのベント部15を介して排出される排気ガスの流れを許容するためのベントホールVがそれぞれ形成されうる。
【0040】
感知基板20の一端には、感知基板20と電気的に連結されたコネクタCNが形成され、コネクタCNを介し、感知基板20と、図示されていないバッテリ管理部と、の電気的な連結が形成されうる。
【0041】
バスバー50は、互いに異なるバッテリセルBを互いに電気的に連結し、互いに電気的に連結された多数のバスバー50は、出力端子51,52を介し、外部機器と電気的に連結されうる。出力端子51,52は、バスバー50を介して互いに電気的に連結された多数のバッテリセルBの電気的な連結において、一端位置及び他端位置のバッテリセルBと連結される、または一端位置及び他端位置のバッテリセルBと連結されるバスバー50と連結される、互いに異なる出力端子51,52の対を含むものでもある。出力端子51,52を介し、多数のバッテリセルBが連結される外部機器は、バッテリパックから放電電力を供給される外部負荷、またはバッテリパックに向けて充電電力を供給する外部充電器に該当しうる。
【0042】
感知基板20は、第1方向Z1を長手方向にして形成され、第1方向Z1と平行な方向にエッジが形成されている。感知基板20のエッジ部分には、感知端子30が連結されている。感知端子30は、多数のバッテリセルの状態情報を収集しうる。
【0043】
感知端子30は、バスバー50と連結され、バスバー50と連結されている多数のバッテリセルBの状態情報を収集しうる。このとき、感知端子30は、バッテリセルBの温度、電圧、電流のような状態情報を測定し、例えば、感知端子30は、バッテリセルBの温度感知のためのPTC(positive temperature coefficient thermistor)またはNTC(negative temperature coefficient thermistor)のように、温度によって抵抗が増減する特性を利用して温度を測定するサーミスタを含むものでもある。バッテリセルBの温度情報に該当する電気的な信号が生成及び出力されうる。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、複数のバッテリセルB、複数のバッテリセルBと連結されるバスバー50を収容するホルダH、ホルダHに載置され、バスバー50と連結され、第1方向Z1に沿ってウェーブ状の状態で延長される感知基板20、及びバスバー50と感知基板20とを連結し、複数のバッテリセルBの状態情報を感知する感知端子30を含む。
【0045】
このとき、感知基板20は、感知基板20上で両側に形成されたホール部201a,201bを含み、ホルダHは、ホール部201a,201bそれぞれに挿入される突出部R1,R2を含み、感知端子30の移動時、感知基板20は、突出部R1,R2を基準に、ホール部201a,201bの位置が移動されて伸縮される。
【0046】
感知基板20は、ホルダHに載置されうる。このとき、感知基板20は、第1方向Z1に沿ってウェーブ状の形態に、第1方向Z1を長手方向にして形成されうる。
【0047】
複数のバッテリセルBにおいて、スウェリング(swelling)現象が生じるとき、複数のバッテリセルBを連結するバスバー50、及びバスバー50と連結された感知端子30は、バッテリセルBのスウェリング方向に沿って移動されうる。本実施形態によれば、複数のバッテリセルBは、第1方向Z1に沿って配列されており、複数のバッテリセルBは、第1方向Z1の側面13面積が、第2方向Z2側面14面積よりさらに広いので、スウェリング現象の発生時、複数のバッテリセルBは、第1方向Z1に膨脹することになる。このとき、複数のバッテリセルBと連結されたバスバー50及び感知端子30も、また第1方向Z1に移動されうる。
【0048】
それにより、本実施形態によれば、感知基板20は、第1方向Z1に沿ってウェーブ状の状態に延長形成される。複数のバッテリセルBにおいて、スウェリング現象が生じるとき、複数のバッテリセルBと連結されたバスバー50及び感知端子30の第1方向Z1移動発生に対応し、感知基板20のウェーブ程度が異なりながら、バスバー50及び感知端子30の変位(displacement)を吸収しうる。感知基板20が、バスバー50及び感知端子30の変位を吸収することにより、複数のバッテリセルBのスウェリング現象の発生時、複数のバッテリセルBの大きさ変化を感知基板20において吸収し、感知基板20と複数のバッテリセルBとの連結、感知基板20を介する複数のバッテリセルBとコネクタCNとの連結、または感知基板20を介する複数のバッテリセルBと出力端子51,52との連結が安定して維持されるようにすることができる。
【0049】
本実施形態によれば、複数のバッテリセルBが膨脹することにより、ウェーブ状の状態の感知基板20が、バスバー50または感知端子30の変位を吸収しながら、同時に感知基板20の形状がウェーブ状の状態から平らな状態に変形されうる。従って、感知基板20が吸収する変位の最大値は、感知基板20が外力を受けないウェーブ状の状態において、感知基板20が、感知基板20と結合された感知端子30の移動により、感知基板20のウェーブが消えて完全に平らな状態になったときまでの感知基板20と結合された感知端子30が移動される距離でもある。
【0050】
感知基板20のウェーブ状の方向は、第1方向Z1として図示及び記載されているが、感知基板20のウェーブ状の方向は、複数のバッテリセルBの配置及び配列方向により、第2方向Z2にもなる。また、感知端子30及びバスバー50の配置に対応し、感知基板20に形成されたウェーブ間の間隔や、ウェーブの大きさなどは多様に形成されうる。
【0051】
本実施形態によれば、感知基板20は、FPC(flexible printed circuit)フィルムによって形成されうる。伸縮性があり、反りやすいFPCフィルムを介し、ウェーブ状感知基板20を容易に製造しうる。
【0052】
本実施形態によれば、突出部R1,R2は、突出部上端部R11,R21、及び突出部上端部R11,R21とホルダHとを連結する突出部連結部R12,R22を含む。このとき、ホール部201a,201bは、突出部上端部R11,R21幅に対応する第1ホール部分幅W21を有する第1ホール部分201a1,201b1、及び突出部連結部R12,R22幅に対応する第2ホール部分幅W22を有する第2ホール部分201a2,202b2を含む。
【0053】
感知基板20のホール部201a,201bを突出部R1,R2に結合させた後、感知基板20に作用する外力を解除すれば、
図2A、
図2Bに図示されているように、感知基板20は、一定程度ウェーブ状の状態を維持しうる。
【0054】
図2A、
図2Bの状態において、複数のバッテリセルBにスウェリングが生じるとき、バスバー50または感知端子30の位置が変動される場合、感知端子30の位置変動を吸収するために、
図3A及び
図3Bに図示されているように、感知基板20が、
図2A及び
図2Bのウェーブ状の状態から、
図3A及び
図3Bの平らな状態に変形され、同時に感知端子30の変位を吸収しうる。
【0055】
図4A及び
図4Bを参照すれば、突出部上端部R11,R21は、第1ホール部分201a1,201b1に対応するように形成され、突出部連結部R12,R22は、第2ホール部分201a2,202b2に対応するように形成される。このとき、突出部連結部R12,R22の突出部連結部幅W12は、突出部上端部幅W11よりさらに狭い。突出部上端部R11,R21は、第1ホール部分201a1,201b1を通過するように形成され、第1ホール部分201a1,201b1が突出部上端部R11,R21を通過し、感知基板20がホルダHに結合されうる。突出部上端部R11,R21に第1ホール部分201a1,201b1が結合された後には、第2ホール部分201a2,202b2が突出部連結部R12,R22を基準に移動され、第2ホール部分201a2,202b2の第2ホール部分幅W22は、突出部上端部幅W11よりさらに狭く形成され、感知基板20が突出部R1,R2に貫通された状態で移動されるのみ、感知基板20が突出部R1,R2を外れることができなくなる。
【0056】
第2ホール部分201a2,202b2は、第2ホール部分幅W22に対応する突出部連結部幅W12を有する突出部連結部R12,R22を介し、第1移動方向DIR1に移動されうる。このとき、第2ホール部分201a2,202b2それぞれは、互いに近くなる方向、または互いに遠くなる方向だけで移動される。第2ホール部分201a2,202b2が互いに近くなる方向に移動される場合、感知基板20のウェーブはさらに大きくなりうる。第2ホール部分201a2,202b2が互いに遠くなる方向に移動される場合、感知基板20のウェーブはさらに小さくなりうる。
【0057】
本実施形態においては、第1方向Z1と平行な第1移動方向DIR1を介し、感知基板20の第2ホール部分201a2,202b2が移動される内容を中心に説明されたが、それに限定されるものではなく、第2ホール部分201a2,201b2また突出部連結部R12,R22を基準に、第1移動方向DIR1と垂直な第2移動方向DIR2でも移動され、複数のバッテリセルBのスウェリングを、他方向にも吸収しうるということは、言うまでもない。
【0058】
【0059】
本実施形態によるバッテリパックの製造方法は、ウェーブ状の感知基板のホール部201a,201bをホルダHの突出部R1,R2に挿入し、感知基板20をホルダHに結合させる段階(S1)、感知基板20が突出部R1,R2に結合された状態で、感知基板20自体の引っ張り力により、感知基板20のウェーブが一定程度緩やかになり、外力が作用しない自由状態を維持する段階(S2)、及び感知端子30の移動時、感知端子30と結合された感知基板20が感知端子30によって伸縮されながら、感知端子30の変位を吸収する段階(S3)を含む。
【0060】
図5A及び
図5Bを参照すれば、感知基板20をホルダHに結合させる(S1)ために、感知基板20を、ホール部201a,201bの真ん中部分が最上端に位置するように、感知基板20を、縮み上がった状態にし、ホール部201a,201bが、それぞれ突出部R1,R2に対応する位置に来るように位置させる。その後、突出部上端部R11,R21に対応する第1ホール部分201a1,201b1を、突出部上端部R11,R21に貫通挿入し、感知基板20をホルダHに結合させうる。突出部上端部R11,R21が、第1ホール部分201a1,201b1を介して貫通結合された後には、第2ホール部分201a2,202b2が、突出部上端部R11,R21より幅が狭いので、突出部上端部R11,R21が、第2ホール部分201a2,202b2に掛かった状態を維持し、感知基板20が突出部R1,R2に掛かったまま、互いに結合された状態を維持しうる。
【0061】
その後、
図6A及び
図6Bを参照すれば、感知基板20が突出部R1,R2に結合された状態で、感知基板20を突出部R1,R2に結合するとき、感知基板20を縮み上げるのにかかった外力が解除され、感知基板20自体の引っ張り力により、感知基板20のウェーブが一定程度緩やかになり、外力が作用しない自由状態を維持する(S2)ことができる。このとき、感知基板20のウェーブは、すっかり緩くならず、一定程度のウェーブ形状を有する状態でもって、突出部R1,R2上に感知基板20が結合された状態を維持しうる。
【0062】
その後、
図7A、
図7Bを参照すれば、複数のバッテリセルBのスウェリング現象によって感知端子30が移動するとき、感知端子30と結合された感知基板20が、感知端子30によって伸縮されながら、感知端子30の変位を吸収する(S3)ことができる。
【0063】
図8は、本発明の一実施形態による、感知基板の生産工程に配された複数個の感知基板を示した図面である。
【0064】
図8を参照すれば、本発明の実施形態による感知基板は、隣接した2枚の感知基板20n1,20n2のエッジ200n1,200n2が互いに平行になるように、生産工程に配されうる。一般的に、Sカーブ形状、すなわち、ミアンダ(meander)形状の感知端子を含む感知基板の場合、感知端子の干渉により、生産工程時、基板の間隔Gを大きく開けたまま、感知基板を生産しなければならない。その場合、1枚の感知基板が占める面積がそれだけ増大するにより、生産性が低下されうる。しかしながら、本実施形態の場合、感知基板20が長方形状にほとんど類似して形成され、隣接したエッジ部分が平行に形成されることにより、生産工程時、配される各感知基板の間隔Gが狭くて、生産進行に無理がないので、該感知基板が占める生産面積を低減させることができ、単位面積当たり感知基板の生産数量増加により、全体的な感知基板の生産性が向上されうる。また、一般的なミアンダ形状の感知端子を含む感知基板の場合、形状的特徴により、加工が入り組んだものでもあるが、本実施形態の場合、感知基板20のエッジが直線状に形成され、金型加工が単純化されることにより、工程単純化及び生産費用節減が可能になりうる。
【0065】
図9は、本発明の一実施形態による、感知基板内部のオーバーラップされていない複数の回路経路を例示的に示した図面である。
【0066】
図9を参照すれば、感知基板20の場合、相当な程度の感知基板高さhが具現可能である。それは、
図8に図示されているように、生産工程時、各感知基板との間隔Gを最小化させると共に、各感知基板自体の高さhを最大限に確保しうるからである。感知基板の高さhを最大限確保することにより、感知基板20内部に配される回路具現空間が増大され、感知基板の性能を向上させることができる。
【0067】
また、感知基板20のエッジ部分を形成する第1領域A1、及び感知基板のエッジ内側部分を形成する第2領域A2を含み、感知端子の端部に形成され、感知基板と電気的に連結される感知端子連結部31は、第1領域A1を通過し、感知基板の第2領域A2と結合され、感知基板20内の回路経路は、感知基板20内において、感知基板20の第1方向Z1に沿って形成される第1回路経路P1、感知基板20の第1領域A1を通過し、感知端子30及び他の感知端子30’と電気的に連結される第2回路経路P2、及び感知基板20の第2領域A2において、感知端子30の感知端子連結部31と電気的に連結される第3回路経路P3を含み、第1回路経路P1、第2回路経路P2及び第3回路経路P3は、互いにオーバーラップされない。すなわち、本実施形態によれば、他の感知端子30’と連結される第2回路経路P2が、感知端子30の第1領域A1部分、すなわち、感知基板20の第2領域A2に含まれた感知端子連結部31は、他の部分を通過し、他の感知端子30’と連結される回路経路構造を有することなり、各感知端子30,30’と連結される回路経路P1,P2が互いにオーバーラップされずに連結され、感知基板20の回路性能を確保しうる。
【0068】
【0069】
図10Aは、本発明の一実施形態による、感知端子が結合された感知基板の構造を示した図面である。
図10Bは、
図10Aの感知端子の変位発生時、感知基板が伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1ほど吸収する様子を示した図面である。
図10Cは、
図10Aの感知端子の変位発生時、感知基板連結部が、感知基板連結部と感知端子との連結方向と垂直な方向に変形され、前記変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する様子を示した図面である。
図11Aは、本発明の他の一実施形態による、感知端子が結合された感知基板の構造を示した図面である。
図11Bは、
図11Aの感知端子の変位発生時、感知基板が伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1’ほど吸収する様子を示した図面である。
図12Aは、本発明の他の一実施形態による、感知端子が結合された感知基板の構造を示した図面である。
図12Bは、
図12Aの感知端子の変位発生時、感知基板が伸縮され、前記変位を、最大第1変位値D1’’ほど吸収する様子を示した図面である。
図12Cは、
図12Aの感知端子の変位発生時、感知基板連結部が、感知基板連結部と感知端子との連結方向と垂直な方向に変形され、前記変位を、最大第2変位値D2’’ほど吸収する様子を示した図面である。
【0070】
図10A、
図10Bを参照すれば、本実施形態によるバッテリパックは、感知端子30と感知基板20とを連結する感知基板連結部202をさらに含み、感知基板連結部202は、感知基板20の一部分と、第1方向Z1と垂直な方向に連結されうる。このとき、感知基板連結部202は、感知基板20の陥没部内部に配され、該陥没部を形成する感知基板の一部分とのみ局所的に連結され、当該連結部は、第1方向Z1と垂直な方向に連結されて連結方向を形成しうる。
【0071】
このとき、感知端子30の第1方向Z1変位の発生時、
図10Bに図示されているように、感知基板20は、第1方向Z1に伸縮され、変位を、最大第1変位値D1ほど吸収しうる。また
図10Cに図示されているように、感知基板連結部202は、連結方向と垂直な方向、すなわち、第1方向Z1に変形され、変形される変位を、最大第2変位値D2ほど吸収しうる。
【0072】
図10Cに図示されているように、感知基板連結部202は、感知基板20を基準に、第1方向Z1に沿って傾きながら変位を吸収し、傾く最大傾斜角度ほどが、第2変位値D2になりうる。
【0073】
図16を参照すれば、本実施形態によるバッテリパックの製造方法において、感知端子30の移動時、感知端子30と結合された感知基板20が、感知端子30によって伸縮されながら、感知端子30の変位を吸収する段階(S3)は、感知端子30の第1方向Z1変位の発生時、感知基板20が、第1方向Z1に伸縮され、変位を、最大第1変位値D1ほど吸収する段階(S3-1)、及び感知基板連結部202が、連結方向と垂直な方向に変形され、変位を、最大第2変位値D2ほど吸収する段階(S3-2)を含むものでもある。
【0074】
図11A、
図11Bを参照すれば、本実施形態によるバッテリパックの感知基板20’は、
図10Aの感知基板20と異なり、感知基板連結部202が存在しないのである。このとき、感知端子30の第1方向Z1変位の発生時、感知基板20’は、第1方向Z1に伸縮され、変位を、最大第1変位値D1’ほど吸収しうる。
【0075】
図12A、
図12Bを参照すれば、本実施形態によるバッテリパックの感知基板20’’は、感知端子30と感知基板20’’とを連結する感知基板連結部202’’をさらに含み、感知基板連結部202’’は、感知基板20の一部分と、第1方向Z1と平行な方向に連結されうる。このとき、感知基板連結部202’’は、感知基板20’’の陥没部内部に配され、該陥没部を形成する感知基板の一部分とのみ局所的に連結され、当該連結部は、第1方向Z1と平行な方向に連結され、連結方向を形成しうる。
【0076】
このとき、感知端子30の第1方向Z1変位の発生時、
図12Bに図示されているように、感知基板20’’は、第1方向Z1に伸縮され、変位を、最大第1変位値D1’’ほど吸収しうる。また、
図12Cに図示されているように、感知基板連結部202’’は、連結方向と平行な方向、すなわち、第1方向Z1に変形され、変形される変位を、最大第2変位値D2’’ほど吸収しうる。
【0077】
図16を参照すれば、本実施形態によるバッテリパックの製造方法において、感知端子30の移動時、感知端子30と結合された感知基板20’’が、感知端子30によって伸縮されながら、感知端子30の変位を吸収する段階(S3)は、感知端子30の第1方向Z1変位の発生時、感知基板20’’が、第1方向Z1に伸縮され、変位を、最大第1変位値D1ほど吸収する段階(S3-1)、及び感知基板連結部202が、連結方向と平行な方向に変形され、変位を、最大第2変位値D2’’ほど吸収する段階(S3-2)を含むものでもある。
【0078】
【0079】
図13Aは、本発明の他の一実施形態による、感知基板のホール部をホルダの突出部連結部に挿入した様子を示した図面である。
図13Bは、
図13Aの突出部連結部に突出部上端部を、熱スタッキング方式で結合した様子を示した図面である。
図13Cは、
図13Bの感知基板が、伸縮を介して広がって平らになった様子を示した図面である。
図14Aは、本発明の他の一実施形態による、感知基板のホール部を、ホルダの突出部連結部に挿入した様子を示した図面である。
図14Bは、
図14Aの突出部連結部に、キャップとして形成された突出部上端部を嵌め込み結合した様子を示した図面である。
図14Cは、
図14Bの感知基板が、伸縮を介して広がって平らになった様子を示した図面である。
図15Aは、本発明の他の一実施形態による、感知基板のホール部を、ホルダの縮み上がった状態のスナップフィット部に挿入する様子を示した図面である。
図15Bは、
図15Aの感知基板が、スナップフィット部への挿入が完了した後、スナップフィット部に加えられる外力を解除し、縮み上がったスナップフィット部がまた広がり、感知基板が、スナップフィット部に結合された様子を示した図面である。
図15Cは、
図15Bの感知基板が、伸縮を介して広がって平らになった様子を示した図面である。
【0080】
図13A、
図13B、
図13Cを参照すれば、本実施形態によるバッテリパックは、突出部上端部R11’,R21’は、突出部連結部R12’,R22’と、熱スタッキング方式によって結合されうる。このとき、本実施形態によるバッテリパックの製造方法は、ウェーブ状の感知基板のホール部をホルダの突出部に挿入し、前記感知基板を前記ホルダに結合させる段階(S1)において、感知基板のホール部201a,201bを、ホルダの突出部連結部R12’,R22’に挿入する段階(S1-1)、及びホール部201a,201bと結合された突出部連結部R12’,R22’に、突出部上端部R11’,R21’を結合させる段階(S1-2)を含むものでもある。
【0081】
それを介し、感知基板20が、突出部上端部がない突出部連結部R12’,R22’に、さらに簡便に挿入結合されうる。感知基板20が突出部連結部R12’,R22’に結合された後、感知基板20から突出された突出部連結部R12’,R22’に、突出部上端部R11’,R21’を結合させ、感知基板20を突出部に完全に結合させうる。突出部上端部R11’,R21’は、突出部連結部R12’,R22’及びホール部201a,201bよりも幅がさらに広いのである。それを介し、感知基板20が、突出部R1’,R2’を外れる可能性を基本的に封鎖しうる。突出部上端部R11’,R21’は、突出部連結部R12’,R22’と、熱スタッキング結合方式によって結合されることにより、熱圧着により、突出部上端部R11’,R21’と突出部連結部R12’,R22’とが一体に形成されうる。そのような結合構造及び結合方法は、自動化製造工程として、十分に具現可能である。
【0082】
図14A、
図14B、
図14Cを参照すれば、本実施形態によるバッテリパックは、突出部上端部R11’’,R21’’は、キャップとして形成され、突出部上端部R11’’,R21’’は、突出部連結部R12’’,R22’’に嵌め込み結合されうる。このとき、本実施形態によるバッテリパックの製造方法は、ウェーブ状の感知基板のホール部を、ホルダの突出部に挿入し、前記感知基板を、前記ホルダに結合させる段階(S1)において、感知基板のホール部201a,201bを、ホルダの突出部連結部R12’’,R22’’に挿入する段階(S1-1)、及びホール部201a,201bと結合された突出部連結部R12’’,R22’’に、突出部上端部R11’’,R21’’を結合させる段階(S1-2)を含むものでもある。
【0083】
それを介し、感知基板20が、突出部上端部がない突出部連結部R12’’,R22’’に、さらに簡便に挿入結合されうる。感知基板20が突出部連結部R12’’,R22’’に結合された後、感知基板20から突出された突出部連結部R12’’,R22’’に、突出部上端部R11’,R21’を嵌め込み結合させ、感知基板20を突出部に完全に結合させうる。突出部上端部R11’’,R21’’は、突出部連結部R12’’,R22’’及びホール部201a,201bより幅がさらに広いのである。それを介し、感知基板20が突出部R1’’,R2’’を外れる可能性を基本的に封鎖しうる。突出部上端部R11’’,R21’’は、突出部連結部R12’’,R22’’と嵌め込み結合方式によって結合されることにより、突出部上端部R11’’,R21’’と突出部連結部R12’’,R22’’とが一体に形成されうる。そのような結合構造及び結合方法は、自動化製造工程として、十分に具現可能である。
【0084】
図15A、
図15B、
図15Cを参照すれば、本実施形態によるバッテリパックは、突出部上端部R11’’’,R21’’’は、スナップフィット部R1’’’,R2’’’を含み、スナップフィット部R1’’’,R2’’’は、感知基板20にスナップフィット結合されうる。このとき、本実施形態によるバッテリパックの製造方法は、ウェーブ状の感知基板のホール部をホルダの突出部に挿入し、前記感知基板を、前記ホルダに結合させる段階(S1)において、感知基板のホール部201a,201bを、ホルダの突出部連結部R12’’’,R22’’’に挿入する段階(S1-1)、及びホール部201a,201bと結合された突出部連結部R12’’’,R22’’’に、突出部上端部R11’’’,R21’’’を結合させる段階(S1-2)を含むものでもある。
【0085】
それを介し、スナップフィット部R1’’’,R2’’’が縮み上がった状態において、感知基板20のホール部201a,201bをスナップフィット部R1’’’,R2’’’内部に挿入し、スナップフィット部R1’’’,R2’’’が縮み上がるように加えられている外力を解除すれば、スナップフィット部の上端部が広がりながら、感知基板20がスナップフィット部R1’’’,R2’’’内部に結合された状態を維持するようにすることができる。そのような結合構造及び結合方法は、自動化製造工程として、十分に具現可能である。
【0086】
以上のように、図面に図示された実施形態を参照し、本発明について説明されたが、それらは、例示に過ぎない。当該技術分野において通常の知識を有する者であるならば、本実施形態から、多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を十分に理解しうるであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められなければならない。
【0087】
本実施形態で説明される特定記述内容は、一実施形態であり、本実施形態の技術範囲を限定するものではない。発明の説明を簡潔であって明確に記載するために、従来の一般的な技術と構成とに係わる記載は、省略されうる。
【0088】
また、図面に図示された構成要素間の線連結または連結不在は、機能的な連結、及び/または物理的または回路的な連結を例示的に示したものであり、実際の装置においては、代替可能であったり追加されたりする多様な機能的な連結、物理的な連結、または回路連結でもって表現されうる。また、「必須」、「重要」というように、具体的な言及がなければ、本発明の適用のために必ずしも必要な構成要素ではないのである。
【0089】
発明の説明及び特許請求の範囲に記載された「前記」、またはそれと類似した指示語は、特別に限定されない限り、単数及び複数のいずれも称しうる。また、実施形態において範囲(range)が記載された場合、前記範囲に属する個別的な値を適用した発明を含むものであり(それに反する記載がなければ)、発明の説明に、前記範囲を構成する各個別的な値が記載された通りである。
【0090】
また、本実施形態による方法を構成する段階につき、明白に順序を記載したり反対となったりする記載がなければ、前記段階は、適切な順序によって実行されうる。
【0091】
必ずしも前記段階の記載順序により、本実施形態が限定されるものではない。本実施形態において、全ての例、または例示的な用語(例:などなど)の使用は、単に本実施形態について詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲によって限定されない以上、前述の例、または前述の例示的な用語により、本実施形態の範囲が限定されるものではない。
【0092】
また、通常の技術者であるならば、多様な修正、組み合わせ及び変更が付加された特許請求の範囲、またはその均等物の範疇内において、設計条件及びファクタによって構成されうるということを知ることができるであろう。
【符号の説明】
【0093】
10 ケース
11 端子面
12 底面
13,14 側面
15 ベント部
20 感知基板
20n1,20n2 隣接した2枚の感知基板
200n1,200n2 隣接した2枚の感知基板のエッジ
25 感知部
30 感知端子
31 感知端子連結部
50 バスバー
51,52 入出力端子
201a、201b ホール部
201a1,201b1 第1ホール部分
201a2,202b2 第2ホール部分
202 感知基板連結部
h 感知基板高さ
A1 第1領域
A2 第2領域
B バッテリセル
CN コネクタ
DIR1 第1移動方向
DIR2 第2移動方向
E1,E2 電極端子
G 隣接した2枚の感知基板間の間隔
H ホルダ
R1,R2 突出部
R11,R21 突出部上端部
R12,R22 突出部連結部
P1,P2,P3 回路経路
W11 突出部上端部幅
W12 突出部連結部幅
W21 第1ホール部分幅
W22 第2ホール部分幅