IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士フイルム株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-レンズ装置 図1
  • 特開-レンズ装置 図2
  • 特開-レンズ装置 図3
  • 特開-レンズ装置 図4
  • 特開-レンズ装置 図5
  • 特開-レンズ装置 図6
  • 特開-レンズ装置 図7
  • 特開-レンズ装置 図8
  • 特開-レンズ装置 図9
  • 特開-レンズ装置 図10
  • 特開-レンズ装置 図11
  • 特開-レンズ装置 図12
  • 特開-レンズ装置 図13
  • 特開-レンズ装置 図14
  • 特開-レンズ装置 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024140799
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】レンズ装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/04 20210101AFI20241003BHJP
【FI】
G02B7/04 D
G02B7/04 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052138
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 康裕
(72)【発明者】
【氏名】福島 一
【テーマコード(参考)】
2H044
【Fターム(参考)】
2H044BD11
2H044BD13
2H044BD14
2H044BE02
2H044BE06
2H044BE10
2H044BE14
2H044BE18
(57)【要約】
【課題】例えば、レンズ枠が光軸方向に移動して鏡胴と衝突することを抑制又は回避することができるレンズ装置を提供する。
【解決手段】レンズ装置は、鏡胴と、鏡胴に対して光軸方向に移動可能に支持されたレンズ枠と、レンズ枠を移動させる駆動機構と、レンズ枠に設けられた第1永久磁石部材と、鏡胴における光軸方向の第1端部に設けられた第2永久磁石部材と、鏡胴における光軸方向の第2端部に設けられた第3永久磁石部材とを備える
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鏡胴と、
前記鏡胴に対して光軸方向に移動可能に支持されたレンズ枠と、
前記レンズ枠を移動させる駆動機構と、
前記レンズ枠に設けられた第1永久磁石部材と、
前記鏡胴における前記光軸方向の第1端部に設けられた第2永久磁石部材と、
前記鏡胴における前記光軸方向の第2端部に設けられた第3永久磁石部材と、
を備えるレンズ装置。
【請求項2】
前記第1永久磁石部材は、前記第2永久磁石部材から反発力を受ける第1極と、前記第3永久磁石部材から反力を受ける第2極とを有する
請求項1に記載のレンズ装置。
【請求項3】
前記第1端部は、前記レンズ枠が第1可動端部に移動した場合に前記第1永久磁石部材と対向する部位であり、
前記第2端部は、前記レンズ枠が第2可動端部に移動した場合に前記第1永久磁石部材と対向する部位である
請求項1に記載のレンズ装置。
【請求項4】
前記レンズ枠に設けられた第1当接部と、
前記第1端部に設けられ、前記第1当接部と当接する第2当接部と、
をさらに備える
請求項1に記載のレンズ装置。
【請求項5】
前記第2当接部は、前記レンズ枠が前記第1端部の方向に移動する場合に、前記第1永久磁石部材と前記第2永久磁石部材とが当接する前に前記第1当接部と当接する位置に配置されている
請求項4に記載のレンズ装置。
【請求項6】
前記第1端部は、前記レンズ枠が第1可動端部に移動した場合に前記第1永久磁石部材と対向する部位であり、
前記第2当接部は、前記第1可動端部と前記第1端部との間に配置されている
請求項4に記載のレンズ装置。
【請求項7】
前記第1当接部は、前記レンズ枠における前記第1永久磁石部材が設けられた部位とは異なる部位に設けられており、
前記第2当接部は、前記第1端部における前記第2永久磁石部材が設けられた部位とは異なる部位に設けられている
請求項4に記載のレンズ装置。
【請求項8】
前記第1当接部は、前記第1永久磁石部材に設けられており、
前記第2当接部は、前記第2永久磁石部材に設けられている
請求項4に記載のレンズ装置。
【請求項9】
前記第1当接部及び前記第2当接部の少なくとも一方は、緩衝部材を含む
請求項4に記載のレンズ装置。
【請求項10】
前記レンズ枠に設けられた第3当接部と、
前記第2端部に設けられ、前記第3当接部と当接する第4当接部と、
をさらに備える
請求項1に記載のレンズ装置。
【請求項11】
前記第4当接部は、前記レンズ枠が前記第2端部の方向に移動する場合に、前記第1永久磁石部材と前記第3永久磁石部材とが当接する前に前記第3当接部と当接する位置に配置されている
請求項10に記載のレンズ装置。
【請求項12】
前記第3当接部は、前記レンズ枠における前記第1永久磁石部材が設けられた部位とは異なる部位に設けられており、
前記第4当接部は、前記第2端部における前記第3永久磁石部材が設けられた部位とは異なる部位に設けられている
請求項10に記載のレンズ装置。
【請求項13】
前記第3当接部は、前記第1永久磁石部材に設けられており、
前記第4当接部は、前記第3永久磁石部材に設けられている
請求項10に記載のレンズ装置。
【請求項14】
前記第3当接部及び前記第4当接部の少なくとも一方は、緩衝部材を含む
請求項10に記載のレンズ装置。
【請求項15】
前記レンズ装置を前記光軸方向から見て前記鏡胴の径方向に第1領域と第2領域とに分割した場合に、
前記第1領域には、前記レンズ枠の位置を検出するセンサが配置され、
前記第2領域には、前記第1永久磁石部材、前記第2永久磁石部材、及び前記第3永久磁石部材が配置されている
請求項1に記載のレンズ装置。
【請求項16】
前記駆動機構は、
第1駆動機構と、
前記光軸方向から見て前記第1駆動機構とは反対側に配置された第2駆動機構と、
を有し、
前記第1領域及び前記第2領域は、前記光軸方向から見て前記第1駆動機構と前記第2駆動機構とを結んだ線で分割された領域である
請求項15に記載のレンズ装置。
【請求項17】
前記第2永久磁石部材又は前記第3永久磁石部材の反発力による仕事量である第1仕事量をW1とし、前記レンズ枠に作用する重力による仕事量である第2仕事量をW2とした場合に、
0.5≦W1/W2≦1.5を満たす
請求項1に記載のレンズ装置。
【請求項18】
前記第2永久磁石部材及び/又は前記第3永久磁石部材は、前記光軸方向に対する交差方向から見た場合に、前記光軸方向に対して傾斜している
請求項1に記載のレンズ装置。
【請求項19】
前記第2永久磁石部材及び/又は前記第3永久磁石部材は、前記交差方向から見た場合に、前記第1永久磁石部材に対して前記鏡胴の径方向の異なる位置に配置されている
請求項18に記載のレンズ装置。
【請求項20】
前記第2永久磁石部材及び/又は前記第3永久磁石部材の前記光軸方向に対する傾斜角度は、45度以上90度未満である
請求項18に記載のレンズ装置。
【請求項21】
前記第2永久磁石部材及び/又は前記第3永久磁石部材は、前記第1永久磁石部材に対して、前記光軸方向への第1反発力成分と、前記鏡胴の径方向への第2反発力成分とを生じさせる傾斜角度で、前記光軸方向に対して傾斜している
請求項18に記載のレンズ装置。
【請求項22】
前記第1永久磁石部材と前記第2永久磁石部材とは、前記鏡胴の径方向に対向する向きで配置されており、
前記第1永久磁石部材と前記第3永久磁石部材とは、前記径方向に対向する向きで配置されている
請求項1に記載のレンズ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、レンズ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光学部品を駆動するためのアクチュエータを備えたレンズユニットが開示されている。レンズユニットは、レンズ鏡筒と、可動部と、案内機構と、アクチュエータと、制御部と、緩衝機構とを有する。可動部は、レンズ鏡筒の内部に配置され、光学部品が取り付けられている。案内機構は、可動部を移動可能に支持する。アクチュエータは、駆動用マグネット及び駆動用コイルを備え、案内機構によって支持されている可動部を駆動する。制御部は、駆動用コイルに流す電流を制御することにより、可動部を駆動する。緩衝機構は、制御部から供給される電流が停止されたとき、可動部が重力によって移動され、可動部が可動端に衝突するのを緩和する。緩衝機構は、可動部が重力によって移動される際に、駆動用コイルによって生成される電流により作動する。
【0003】
特許文献2には、少なくとも1つのレンズユニットと、ガイド軸と、レンズユニット駆動手段とを備えるレンズ鏡筒が開示されている。レンズユニットは、一端側から光が入射される筒状の鏡筒本体内に設けられ、鏡筒本体に対し、移動可能である。ガイド軸は、鏡筒本体に固定され、レンズユニットをレンズユニットの移動方向にガイドする。レンズユニット駆動手段は、レンズユニットをガイド軸に沿って駆動させる。ガイド軸には、ガイド軸を鏡筒本体に固定する固定部材とレンズユニットとの衝突を防止する衝突防止部材が設けられる。
【0004】
特許文献3には、固定部と、駆動用磁石と、移動部とを備えるレンズ鏡筒が開示されている。駆動用磁石は、固定部に固定される。移動部は、レンズを保持するとともに駆動用コイルが設けられ、駆動用コイルに生じた電界と駆動用磁石の磁界とにより生じる駆動力により、固定部に対して相対移動する。固定部には、ロック用磁石、又は、ロック用磁石を吸引する磁性体及び磁性体の周りに巻かれたロック解除用コイルの一方が配置される。移動部には、ロック用磁石、又は、磁性体及びロック解除用コイルの他方が配置される。移動部の固定部に対する相対位置は、ロック用磁石と磁性体とが吸着されるロック位置と、ロック位置より固定部との距離が大きくなりロックが解除されたロック解除位置とをとることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-196581号公報
【特許文献2】特開2010-044166号公報
【特許文献3】特開2013-025081号公報
【発明の概要】
【0006】
本開示の技術に係る一つの実施形態は、例えば、レンズ枠が光軸方向に移動して鏡胴と衝突することを抑制又は回避することができるレンズ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の技術に係る第1態様は、鏡胴と、鏡胴に対して光軸方向に移動可能に支持されたレンズ枠と、レンズ枠を移動させる駆動機構と、レンズ枠に設けられた第1永久磁石部材と、鏡胴における光軸方向の第1端部に設けられた第2永久磁石部材と、鏡胴における光軸方向の第2端部に設けられた第3永久磁石部材とを備えるレンズ装置である。
【0008】
本開示の技術に係る第2態様は、第1態様に係るレンズ装置において、第1永久磁石部材は、第2永久磁石部材から反発力を受ける第1極と、第3永久磁石部材から反力を受ける第2極とを有するレンズ装置である。
【0009】
本開示の技術に係る第3態様は、第1態様又は第2態様に係るレンズ装置において、第1端部は、レンズ枠が第1可動端部に移動した場合に第1永久磁石部材と対向する部位であり、第2端部は、レンズ枠が第2可動端部に移動した場合に第1永久磁石部材と対向する部位であるレンズ装置である。
【0010】
本開示の技術に係る第4態様は、第1態様から第3態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、レンズ枠に設けられた第1当接部と、第1端部に設けられ、第1当接部と当接する第2当接部とをさらに備えるレンズ装置である。
【0011】
本開示の技術に係る第5態様は、第4態様に係るレンズ装置において、第2当接部は、レンズ枠が第1端部の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材と第2永久磁石部材とが当接する前に第1当接部と当接する位置に配置されているレンズ装置である。
【0012】
本開示の技術に係る第6態様は、第4態様又は第5態様に係るレンズ装置において、第1端部は、レンズ枠が第1可動端部に移動した場合に第1永久磁石部材と対向する部位であり、第1当接部及び第2当接部は、第1可動端部と第1端部との間に配置されているレンズ装置である。
【0013】
本開示の技術に係る第7態様は、第4態様から第6態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、第1当接部は、レンズ枠における第1永久磁石部材が設けられた部位とは異なる部位に設けられており、第2当接部は、第1端部における第2永久磁石部材が設けられた部位とは異なる部位に設けられているレンズ装置である。
【0014】
本開示の技術に係る第8態様は、第4態様から第6態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、第1当接部は、第1永久磁石部材に設けられており、第2当接部は、第2永久磁石部材に設けられているレンズ装置である。
【0015】
本開示の技術に係る第9態様は、第4態様から第8態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、第1当接部及び第2当接部の少なくとも一方は、緩衝部材を含むレンズ装置である。
【0016】
本開示の技術に係る第10態様は、第1態様から第9態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、レンズ枠に設けられた第3当接部と、第2端部に設けられ、第3当接部と当接する第4当接部とをさらに備えるレンズ装置である。
【0017】
本開示の技術に係る第11態様は、第10態様に係るレンズ装置において、第4当接部は、レンズ枠が第2端部の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材と第3永久磁石部材とが当接する前に第3当接部と当接する位置に配置されているレンズ装置である。
【0018】
本開示の技術に係る第12態様は、第10態様又は第11態様に係るレンズ装置において、第3当接部は、レンズ枠における第1永久磁石部材が設けられた部位とは異なる部位に設けられており、第4当接部は、第2端部における第3永久磁石部材が設けられた部位とは異なる部位に設けられているレンズ装置である。
【0019】
本開示の技術に係る第13態様は、第10態様又は第11態様に係るレンズ装置において、第3当接部は、第1永久磁石部材に設けられており、第4当接部は、第3永久磁石部材に設けられているレンズ装置である。
【0020】
本開示の技術に係る第14態様は、第10態様から第13態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、第3当接部及び第4当接部の少なくとも一方は、緩衝部材を含むレンズ装置である。
【0021】
本開示の技術に係る第15態様は、第1態様から第14態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、レンズ装置を光軸方向から見て鏡胴の径方向に第1領域と第2領域とに分割した場合に、第1領域には、レンズ枠の位置を検出するセンサが配置され、第2領域には、第1永久磁石部材、第2永久磁石部材、及び第3永久磁石部材が配置されているレンズ装置である。
【0022】
本開示の技術に係る第16態様は、第15態様に係るレンズ装置において、駆動機構は、第1駆動機構と、光軸方向から見て第1駆動機構とは反対側に配置された第2駆動機構とを有し、第1領域及び第2領域は、光軸方向から見て第1駆動機構と第2駆動機構とを結んだ線で分割された領域であるレンズ装置である。
【0023】
本開示の技術に係る第17態様は、第1態様から第16態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、第2永久磁石部材又は第3永久磁石部材の反発力による仕事量である第1仕事量をW1とし、レンズ枠に作用する重力による仕事量である第2仕事量をW2とした場合に、0.5≦W1/W2≦1.5を満たすレンズ装置である。
【0024】
本開示の技術に係る第18態様は、第1態様から第16態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、第2永久磁石部材及び/又は第3永久磁石部材は、光軸方向に対する交差方向から見た場合に、光軸方向に対して傾斜しているレンズ装置である。
【0025】
本開示の技術に係る第19態様は、第18態様に係るレンズ装置において、第2永久磁石部材及び/又は第3永久磁石部材は、交差方向から見た場合に、第1永久磁石部材に対して鏡胴の径方向の異なる位置に配置されているレンズ装置である。
【0026】
本開示の技術に係る第20態様は、第18態様又は第19態様に係るレンズ装置において、第2永久磁石部材及び/又は第3永久磁石部材の光軸方向に対する傾斜角度は、45度以上90度未満であるレンズ装置である。
【0027】
本開示の技術に係る第21態様は、第18態様から第20態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、第2永久磁石部材及び/又は第3永久磁石部材は、第1永久磁石部材に対して、光軸方向への第1反発力成分と、鏡胴の径方向への第2反発力成分とを生じさせる傾斜角度で、光軸方向に対して傾斜しているレンズ装置である。
【0028】
本開示の技術に係る第22態様は、第1態様から第20態様の何れか一つの態様に係るレンズ装置において、第1永久磁石部材と第2永久磁石部材とは、鏡胴の径方向に対向する向きで配置されており、第1永久磁石部材と第3永久磁石部材とは、径方向に対向する向きで配置されているレンズ装置である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本開示の技術の一実施形態に係るレンズ装置を備えた撮像装置の斜視図である。
図2】レンズ装置の縦断面図である。
図3】レンズ装置のうちの第1永久磁石部材、第2永久磁石部材、及び第3永久磁石部材が設けられた側の縦断面図である。
図4】レンズ装置を結像側から見た平面図である。
図5】第1変形例に係るレンズ装置の要部を拡大して示す縦断面図である。
図6】第2変形例に係るレンズ装置の縦断面図である。
図7図6のX部の拡大図である。
図8】第3変形例に係るレンズ装置の要部を拡大して示す縦断面図である。
図9図8に示される部分の斜視図である。
図10】第4変形例に係るレンズ装置の要部を拡大して示す縦断面図である。
図11】第5変形例に係るレンズ装置の要部を拡大して示す縦断面図である。
図12】第6変形例に係るレンズ枠に作用する重力と反発力との関係を示す縦断面図である。
図13】第6変形例に係るレンズ枠の高さとレンズ枠に作用する力との関係を示す図である。
図14】第7変形例に係るレンズ装置の要部を拡大して示す縦断面図である。
図15】第8変形例に係るレンズ装置の要部を拡大して示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら、本開示の一実施形態について説明する。
【0031】
図1は、本実施形態に係るレンズ装置14を備えた撮像装置10の斜視図である。図1に示されるように、撮像装置10は、撮像装置本体12と、レンズ装置14とを備える。撮像装置10は、一例として、ミラーレスカメラである。撮像装置10は、ミラーレスカメラ以外の各種カメラでもよい。撮像装置本体12の内部には、イメージセンサ等(図示省略)が設けられている。レンズ装置14は、イメージセンサの受光面に光を結像させるための装置であり、撮像装置本体12の前面に取り付けられている。光軸OAは、レンズ装置14の光軸である。矢印A側は、物体側を示し、矢印B側は、結像側を示す。
【0032】
図2は、レンズ装置14の縦断面図である。図2に示されるように、レンズ装置14は、鏡胴16と、軸部材18と、レンズ20と、レンズ枠22と、センサ24と、駆動機構26とを備える。鏡胴16は、円筒状に形成されている。ここで言う円筒状とは、凹凸等を有する円筒体の形状を含む主旨である。軸部材18は、棒状に形成されており、光軸OAの方向(以下、「光軸方向」と称する)に延在している。軸部材18は、レンズ20よりも鏡胴16の径方向外側の位置に配置されている。
【0033】
レンズ20は、光軸OA上に配置されている。レンズ20は、例えば、フォーカスレンズ又はズームレンズである。レンズ枠22は、保持部28と、移動部30とを有する。保持部28は、枠状に形成されており、レンズ20を保持している。移動部30は、保持部28の側部に設けられている。移動部30は、軸部材18によって光軸方向に移動可能に支持されている。これにより、レンズ枠22は、鏡胴16に対して光軸方向に移動可能に支持される。
【0034】
センサ24は、光軸方向におけるレンズ枠22の位置を検出するセンサである。センサ24は、レンズ20よりも鏡胴16の径方向外側の位置に配置されている。一例として、センサ24は、軸部材18と同じ側に配置されている。一例として、センサ24は、磁気検出器34と、磁石36とを有する。磁気検出器34は、鏡胴16に設けられており、磁石36は、レンズ枠22の移動部30に設けられている。レンズ枠22の移動に伴って磁石36が磁気検出器34に対して移動すると、磁石36の移動に伴う磁界の変化が磁気検出器34によって検出され、検出された磁界の変化に対応する信号(すなわち、レンズ枠22の位置に対応する信号)が磁気検出器34から出力される。
【0035】
駆動機構26は、レンズ枠22を光軸方向に移動させる機構である。一例として、駆動機構26のアクチュエータには、VCM(Voice Coil Motor)が用いられている。VCMは、固定子及び可動子(いずれも図示省略)を有する。固定子は、磁石を有しており、可動子は、巻線及びヨーク等を有する。巻線が通電されると、固定子と可動子との間に反発力が発生し、これにより、可動子が固定子に対して移動する。可動子と固定子との間には、隙間が設けられており、巻線が通電されていない状態では、固定子に対して可動子の移動が許容される。固定子は、鏡胴16に固定され、可動子は、レンズ枠22に固定される。したがって、VCMが無通電状態にある場合には、レンズ枠22の移動が許容される。
【0036】
ここでは、駆動機構26のアクチュエータの一例として、VCMが挙げられているが、VCM以外に、無通電状態にある場合にレンズ枠22の移動を許容するアクチュエータが用いられてもよい。以下、アクチュエータとして、VCMが用いられた場合を例に挙げて説明する。
【0037】
このように、VCMが無通電状態にある場合にレンズ枠22の移動が許容されると、例えば、撮像装置10を前後に傾けた場合に、レンズ枠22が自重により移動し、レンズ枠22が鏡胴16と衝突することによって衝撃及び/又は衝突音が発生する虞がある。そして、衝撃及び/又は衝突音が発生すると、撮像装置10を使用するユーザが不快に感じる虞がある。
【0038】
そこで、本実施形態に係るレンズ装置14は、衝撃及び/又は衝突音の発生を抑制するために、第1永久磁石部材40と、第2永久磁石部材42と、第3永久磁石部材44とを備える。
【0039】
図3は、レンズ装置14のうちの第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44が設けられた側の縦断面図である。レンズ枠22には、保持部28から鏡胴16の径方向外側に向けて延出する延出部32が形成されている。延出部32は、軸部材18及びセンサ24(図2参照)とは反対側に向けて延出している。第1永久磁石部材40は、延出部32に設けられている。第2永久磁石部材42は、鏡胴16における光軸方向の第1端部50に設けられており、第3永久磁石部材44は、鏡胴16における光軸方向の第2端部52に設けられている。
【0040】
第1端部50は、レンズ枠22が第1可動端部54に移動した場合に第1永久磁石部材40と対向する部位であり、第2端部52は、レンズ枠22が第2可動端部56に移動した場合に第1永久磁石部材40と対向する部位である。図2及び図3では、レンズ枠22が第1可動端部54に位置している状態が示されている。第1可動端部54及び第2可動端部56については、後述する。一例として、第1端部50は、鏡胴16における物体側の壁部であり、第2端部52は、鏡胴16における結像側の壁部である。
【0041】
第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、いずれもレンズ20よりも鏡胴16の径方向外側の位置に配置されている。一例として、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、軸部材18及びセンサ24(図2参照)とは反対側に配置されている。また、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、光軸方向に並んで配置されている。
【0042】
図2及び図3に示す例では、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、いずれも板状に形成されているが、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44のうちの少なくともいずれかは、例えば、ブロック状など板状以外の形状に形成されていてもよい。
【0043】
また、図2及び図3に示す例では、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、大きさが同じであるが、大きさが異なってもよいし、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44のうちの一つが他の二つと大きさが異なっていてもよい。
【0044】
また、図2及び図3に示す例では、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、中心が鏡胴16の径方向の同じ位置に位置するが、中心が鏡胴16の径方向の異なる位置に位置していてもよいし、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44のうちの一つが他の二つと中心の位置が異なっていてもよい。
【0045】
第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、いずれも永久磁石である。永久磁石としては、例えば、金属磁石、フェライト磁石、及びボンド磁石等が挙げられる。第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、同じ種類の磁石によって形成されてもよいし、異なる種類の磁石によって形成されてもよい。また、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44のうちの一つが他の二つと磁石の種類が異なっていてもよい。
【0046】
第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、光軸方向を板厚方向として配置されている。つまり、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とは、光軸方向に対向する向きで配置されており、第1永久磁石部材40と第3永久磁石部材44とは、光軸方向に対向する向きで配置されている。
【0047】
第1永久磁石部材40は、第1極40Aと、第2極40Bとを有する。第1極40Aは、N極及びS極のうちの一方であり、第2極40Bは、N極及びS極のうちの他方である。第1永久磁石部材40は、第1極40Aが第2永久磁石部材42側を向き、第2極40Bが第3永久磁石部材44側を向く向きで配置されている。
【0048】
第2永久磁石部材42は、第1極42Aと、第2極42Bとを有し、第3永久磁石部材44は、第1極44Aと、第2極44Bとを有する。第2永久磁石部材42の第1極42A及び第3永久磁石部材44の第1極44Aは、第1永久磁石部材40の第1極40Aと同じ極であり、第2永久磁石部材42の第2極42B及び第3永久磁石部材44の第2極44Bは、第1永久磁石部材40の第2極40Bと同じ極である。
【0049】
第2永久磁石部材42及び第3永久磁石部材44は、第1永久磁石部材40に対して反発力を発生させる向きで配置されている。つまり、第2永久磁石部材42は、第1極42Aが第1永久磁石部材40側を向き、第2極42Bが第1永久磁石部材40とは反対側を向く向きで配置されている。また、第3永久磁石部材44は、第1極44Aが第1永久磁石部材40とは反対側を向き、第2極44Bが第1永久磁石部材40側を向く向きで配置されている。
【0050】
このように、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44が配置されることにより、レンズ枠22が第1可動端部54に近づくに従って、第1永久磁石部材40の第1極40Aが第2永久磁石部材42の第1極42Aから反発力(以下、「第1反発力」と称する)を受ける。これにより、レンズ枠22の移動速度が低減されるので、レンズ枠22の衝突が抑制又は回避される。同様に、レンズ枠22が第2可動端部56に近づくに従って、第1永久磁石部材40の第2極40Bが第3永久磁石部材44の第2極44Bから反発力(以下、「第2反発力」と称する)を受ける。これにより、レンズ枠22の移動速度が低減されるので、レンズ枠22の衝突が抑制又は回避される。
【0051】
第1可動端部54は、VCMが無通電状態で撮像装置10が鉛直方向下側に向けられた場合に、第1永久磁石部材40が第2永久磁石部材42から第1反発力を受けることにより、レンズ枠22の自重による移動が制限される位置によって規定される。同様に、第2可動端部56は、VCMが無通電状態で撮像装置10が鉛直方向上側に向けられた場合に、第1永久磁石部材40が第3永久磁石部材44から第2反発力を受けることにより、レンズ枠22の自重による移動が制限される位置によって規定される。
【0052】
つまり、VCMが無通電状態である場合には、レンズ枠22は、第1可動端部54と第2可動端部56との間を光軸方向に移動する。第1可動端部54は、VCMが無通電状態である場合のレンズ枠22の移動可能な範囲の第1の端部であり、第2可動端部56は、VCMが無通電状態である場合のレンズ枠22の移動可能な範囲の第2の端部である。
【0053】
第1永久磁石部材40が第2永久磁石部材42から受ける第1反発力は、例えば、VCMが無通電状態で撮像装置10が鉛直方向下側に向けられた場合に、レンズ枠22が第1可動端部54において移動が制限されることにより鏡胴16と衝突することを回避できる反発力に設定される。同様に、第1永久磁石部材40が第3永久磁石部材44から受ける第2反発力は、例えば、VCMが無通電状態で撮像装置10が鉛直方向上側に向けられた場合に、レンズ枠22が第2可動端部56において移動が制限されることにより鏡胴16と衝突することを回避できる反発力に設定される。
【0054】
また、第1永久磁石部材40が第2永久磁石部材42から受ける第1反発力は、VCMが通電されることによりレンズ枠22が第1可動端部54に移動する場合に、レンズ枠22の移動が確保される反発力に設定される。この場合に、VCMからレンズ枠22に付与される駆動力が第1反発力を上回る状態に維持する制御がVCMに対して実行されることにより、レンズ枠22が第1可動端部54に移動してもよい。
【0055】
同様に、第1永久磁石部材40が第3永久磁石部材44から受ける第2反発力は、VCMが通電されることによりレンズ枠22が第2可動端部56に移動する場合に、レンズ枠22の移動が確保される反発力に設定される。この場合に、VCMからレンズ枠22に付与される駆動力が第2反発力を上回る状態に維持する制御がVCMに対して実行されることにより、レンズ枠22が第2可動端部56に移動してもよい。
【0056】
図4は、レンズ装置14を結像側から見た平面図である。図2及び図3では、一つの駆動機構26が図示されているが、図4に示されるように、レンズ装置14は、一例として、2つの駆動機構26を備える。以下、2つの駆動機構26を区別する必要がある場合には、2つの駆動機構26のうちの一方を「第1駆動機構26A」と称し、2つの駆動機構26のうちの他方を「第2駆動機構26B」と称する。第1駆動機構26A及び第2駆動機構26Bは、本開示の技術に係る「駆動機構」の一例である。
【0057】
第1駆動機構26A及び第2駆動機構26Bは、一例として、同じ構成である。第2駆動機構26Bは、光軸方向から見て第1駆動機構26Aとは鏡胴16の径方向の反対側に配置されている。レンズ装置14は、光軸方向から見て鏡胴16の径方向に分割された第1領域58と第2領域60とを有する。第1領域58及び第2領域60は、光軸方向から見て第1駆動機構26Aと第2駆動機構26Bとを結んだ線62で分割された領域である。例えば、線62は、光軸方向から見て第1駆動機構26Aの中心と第2駆動機構26Bの中心とを結んだ線である。
【0058】
このようにレンズ装置14を光軸方向から見て鏡胴16の径方向に第1領域58と第2領域60とに分割した場合に、第1領域58には、センサ24が配置されており、第2領域60には、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44が配置されている。
【0059】
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0060】
以上詳述した通り、本実施形態に係るレンズ装置14は、レンズ枠22に設けられた第1永久磁石部材40と、鏡胴16における光軸方向の第1端部50に設けられた第2永久磁石部材42と、鏡胴16における光軸方向の第2端部52に設けられた第3永久磁石部材44とを備える。したがって、VCMが無通電状態にあることにより、レンズ枠22の移動が許容された状態で、例えば、撮像装置10が前側に傾けられた場合でも、レンズ枠22が第1可動端部54に近づくに従って、第1永久磁石部材40の第1極40Aが第2永久磁石部材42の第1極42Aから第1反発力を受ける。これにより、レンズ枠22の移動速度が低減されるので、レンズ枠22が光軸方向に移動して鏡胴16と衝突することを抑制又は回避することができる。
【0061】
同様に、VCMが無通電状態にあることにより、レンズ枠22の移動が許容された状態で、例えば、撮像装置10が後側に傾けられた場合でも、レンズ枠22が第2可動端部56に近づくに従って、第1永久磁石部材40の第2極40Bが第3永久磁石部材44の第2極44Bから第2反発力を受ける。これにより、レンズ枠22の移動速度が低減されるので、レンズ枠22が光軸方向に移動して鏡胴16と衝突することを抑制又は回避することができる。この結果、衝撃及び/又は衝突音が発生することを抑制又は回避することができるので、衝撃及び/又は衝突音が発生する場合に比して、撮像装置10を使用するユーザが不快に感じることを抑制することができる。
【0062】
また、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44は、いずれも永久磁石である。したがって、例えば、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44の少なくともいずれかが電磁石である場合に比して、レンズ装置14の構造を簡素化することができる。これにより、レンズ装置14の軽量化及び/又は低コスト化を図ることができる。
【0063】
また、第1永久磁石部材40は、第2永久磁石部材42から反発力を受ける第1極40Aと、第3永久磁石部材44から反力を受ける第2極40Bとを有する。すなわち、第1永久磁石部材40は、第2永久磁石部材42及び第3永久磁石部材44に対して共通の永久磁石部材として用いられている。したがって、例えば、レンズ枠22が、第2永久磁石部材42から第1反発力を受ける永久磁石部材と、第3永久磁石部材44から第2反発力を受ける永久磁石部材とを有する場合に比して、レンズ装置14の構造を簡素化することができる。これにより、レンズ装置14の軽量化及び/又は低コスト化を図ることができる。
【0064】
また、レンズ装置14を光軸方向から見て鏡胴16の径方向に第1領域58と第2領域60とに分割した場合に、第1領域58には、センサ24が配置されており、第2領域60には、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44が配置されている。したがって、例えば、第1領域58に、センサ24に加えて、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44が配置される場合に比して、センサ24を第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44から遠ざけることができる。これにより、第1永久磁石部材40、第2永久磁石部材42、及び第3永久磁石部材44の磁界の影響がセンサ24に及ぶことを抑制することができるので、センサ24によって、レンズ枠22の位置を精度よく検出することができる。
【0065】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
【0066】
図5は、第1変形例に係るレンズ装置14の要部を拡大して示す縦断面図である。図5に示されるように、第1変形例に係るレンズ装置14では、レンズ枠22の保持部28には、第1当接部70が設けられており、鏡胴16の第1端部50には、第2当接部72が設けられている。第1当接部70は、レンズ枠22における第1永久磁石部材40が設けられた部位とは異なる部位に設けられており、第2当接部72は、第1端部50における第2永久磁石部材42が設けられた部位とは異なる部位に設けられている。
【0067】
第1当接部70は、鏡胴16の第1端部50に向けて突出しており、第2当接部72は、レンズ枠22に向けて突出している。第1当接部70及び第2当接部72は、互いに当接する位置に配置されている。第2当接部72は、例えばレンズ枠22に加速度が付与されることによりレンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが当接する前に第1当接部70と当接する位置に配置されている。具体的には、第2当接部72は、第1可動端部54と第1端部50との間に配置されている。
【0068】
このように構成されていると、レンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが直接的に接触することを回避することができる。これにより、第1永久磁石部材40及び第2永久磁石部材42が破損することを回避することができる。
【0069】
図6は、第2変形例に係るレンズ装置14の縦断面図であり、図7は、図6のX部の拡大図である。図6及び図7に示されるように、第2変形例に係るレンズ装置14では、レンズ枠22には、第1当接部70が設けられており、鏡胴16の第1端部50(すなわち、鏡胴16における物体側の壁部)には、第2当接部72が設けられている。第1当接部70は、レンズ枠22における第1永久磁石部材40が設けられた部位とは異なる部位に設けられている。具体的には、第1当接部70は、レンズ枠22のうちの移動部30の物体側の端部に設けられている。
【0070】
第2当接部72は、第1端部50における第2永久磁石部材42が設けられた部位とは異なる部位に設けられている。具体的には、第1端部50には、軸部材18における物体側の端部を支持する第1支持部82が設けられており、第1支持部82が第2当接部72を兼ねている。第2当接部72は、例えばレンズ枠22に加速度が付与されることによりレンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが当接する前に第1当接部70と当接する位置に配置されている。
【0071】
このように構成されていても、レンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが直接的に接触することを回避することができる。これにより、第1永久磁石部材40及び第2永久磁石部材42が破損することを回避することができる。
【0072】
また、図6に示されるように、第2変形例に係るレンズ装置14では、レンズ枠22には、第3当接部74が設けられており、鏡胴16の第2端部52(すなわち、鏡胴16における結像側の壁部)には、第4当接部76が設けられている。第3当接部74は、レンズ枠22における第1永久磁石部材40が設けられた部位とは異なる部位に設けられている。具体的には、第3当接部74は、レンズ枠22のうちの移動部30の結像側の端部に設けられている。
【0073】
第4当接部76は、第2端部52における第3永久磁石部材44が設けられた部位とは異なる部位に設けられている。具体的には、第2端部52には、軸部材18における結像側の端部を支持する第2支持部84が設けられており、第2支持部84が第4当接部76を兼ねている。第4当接部76は、例えばレンズ枠22に加速度が付与されることによりレンズ枠22が第2反発力に抗して第2端部52の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第3永久磁石部材44とが当接する前に第3当接部74と当接する位置に配置されている。
【0074】
このように構成されていると、レンズ枠22が第2反発力に抗して第2端部52の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第3永久磁石部材44とが直接的に接触することを回避することができる。これにより、第1永久磁石部材40及び第3永久磁石部材44が破損することを回避することができる。
【0075】
なお、図6に示されるように、レンズ枠22の延出部32が第5当接部78を兼ねた構成とされてもよい。また、鏡胴16の第2端部52に段差部86が設けられ、段差部86における結像側の面に第3永久磁石部材44が設けられ、段差部86における物体側の面が第6当接部80として形成されていてもよい。そして、レンズ枠22が第2反発力に抗して第2端部52の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第3永久磁石部材44とが当接する前に第6当接部80が第5当接部78と当接してもよい。
【0076】
このように構成されていても、レンズ枠22が第2反発力に抗して第2端部52の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第3永久磁石部材44とが直接的に接触することを回避することができる。これにより、第1永久磁石部材40及び第3永久磁石部材44が破損することを回避することができる。第5当接部78は、本開示の技術に係る「第3当接部」の一例であり、第6当接部80は、本開示の技術に係る「第4当接部」の一例である。
【0077】
図8は、第3変形例に係るレンズ装置14の要部を拡大して示す縦断面図であり、図9は、図8に示される部分の斜視図である。図8及び図9に示されるように、第3変形例に係るレンズ装置14では、レンズ枠22には、第1当接部70が設けられており、鏡胴16の第1端部50には、第2当接部72が設けられている。第1当接部70は、レンズ枠22における第1永久磁石部材40が設けられた部位と対応する位置に設けられている。具体的には、第1当接部70は、第1永久磁石部材40の物体側に配置されており、第1当接部70には、第1永久磁石部材40が重ね合わされている。
【0078】
第2当接部72は、第1端部50における第2永久磁石部材42が設けられた部位と対応する位置に設けられている。具体的には、第1端部50には、結像側に開口する収容溝88が形成されており、収容溝88には、第2永久磁石部材42が収容されている。収容溝88の深さ寸法は、第2永久磁石部材42の厚さ寸法よりも大きい。第2当接部72は、収容溝88の開口の周縁部によって形成されている。第2当接部72は、例えばレンズ枠22に加速度が付与されることによりレンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが当接する前に第1当接部70と当接する位置に配置されている。
【0079】
このように構成されていても、レンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが直接的に接触することを回避することができる。これにより、第1永久磁石部材40及び第2永久磁石部材42が破損することを回避することができる。
【0080】
なお、図8には、第1永久磁石部材40の物体側に第1当接部70が設けられ、第2永久磁石部材42の結像側に第2当接部72が設けられている例が示されているが、第1永久磁石部材40の結像側に第1当接部70と同様の第3当接部が設けられ、第3永久磁石部材44の物体側に第2当接部72と同様の第4当接部が設けられてもよい。
【0081】
図10は、第4変形例に係るレンズ装置14の要部を拡大して示す縦断面図である。図10に示される第4変形例は、上述の第1変形例(図5参照)に対して、次のように構成が変更されている。すなわち、第4変形例に係るレンズ装置14は、第1緩衝部材90及び第2緩衝部材92を備える。第1緩衝部材90及び第2緩衝部材92は、本開示の技術に係る「緩衝部材」の一例である。
【0082】
第1緩衝部材90及び第2緩衝部材92は、一例として、ゴム材であるが、例えば、スポンジ材などゴム材以外の緩衝部材でもよい。第1緩衝部材90は、第1当接部70に設けられており、第2緩衝部材92は、第2当接部72に設けられている。具体的には、第1緩衝部材90は、第1当接部70の物体側の部位を形成しており、第2緩衝部材92は、第2当接部72の結像側の部位を形成している。
【0083】
このように構成されていると、例えば、第1当接部70及び第2当接部72がプラスチック又は金属で形成されている場合に比して、第1当接部70及び第2当接部72が当接する場合の衝撃を緩和することができる。
【0084】
なお、第4変形例では、第1緩衝部材90及び第2緩衝部材92のうちのどちらかが省かれてもよい。このように構成されていても、例えば、第1当接部70及び第2当接部72がプラスチック又は金属で形成されている場合に比して、第1当接部70及び第2当接部72が当接する場合の衝撃を緩和することができる。
【0085】
図11は、第5変形例に係るレンズ装置14の要部を拡大して示す縦断面図である。図11に示されるように、第5変形例に係るレンズ装置14は、緩衝部材94を備える。緩衝部材94は、一例として、ゴム材であるが、例えば、スポンジ材などゴム材以外の緩衝部材94でもよい。緩衝部材94は、第1永久磁石部材40の物体側の面に設けられている。緩衝部材94は、第1永久磁石部材40の物体側の面に両面テープによって貼り付けられてもよいし、接着剤により接着されてもよい。
【0086】
緩衝部材94は、第1当接部70を兼ねており、第2永久磁石部材42は、第2当接部72を兼ねている。緩衝部材94は、例えばレンズ枠22に加速度が付与されることによりレンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが当接する前に第2永久磁石部材42と当接する位置に配置されている。
【0087】
このように構成されていても、レンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが直接的に接触することを回避することができる。これにより、第1永久磁石部材40及び第2永久磁石部材42が破損することを回避することができる。
【0088】
なお、第5変形例では、緩衝部材94は、第2永久磁石部材42の結像側の面に設けられていてもよい。そして、緩衝部材94が、第2当接部72を兼ねていてもよく、第1永久磁石部材40が、第1当接部70を兼ねていてもよい。また、第5変形例では、第1永久磁石部材40の物体側の面に第1の緩衝部材が設けられ、第2永久磁石部材42の結像側の面に第2の緩衝部材が設けられてもよい。
【0089】
このように構成されていても、レンズ枠22が第1反発力に抗して第1端部50の方向に移動する場合に、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが直接的に接触することを回避することができる。これにより、第1永久磁石部材40及び第2永久磁石部材42が破損することを回避することができる。
【0090】
また、第1永久磁石部材40及び/又は第2永久磁石部材42が緩衝部材によって形成されていてもよい。また、第1永久磁石部材40及び/又は第2永久磁石部材42は、緩衝部材としてのボンド磁石によって形成されていてもよい。ボンド磁石は、プラスチック磁石又はゴム磁石でもよい。
【0091】
このように構成されていると、第1永久磁石部材40及び第2永久磁石部材42が金属磁石又はフェライト磁石によって形成されている場合に比して、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが直接的に接触した場合でも、第1永久磁石部材40及び第2永久磁石部材42が破損することを回避することができる。
【0092】
また、図11には、延出部32の物体側に第1永久磁石部材40が設けられている例が示されているが、延出部32の結像側に第1永久磁石部材40が設けられてもよい。また、この場合に、第1永久磁石部材40の結像側の面に緩衝部材94が設けられてもよく、第3永久磁石部材44の物体側の面に緩衝部材94が設けられてもよい。
【0093】
また、第3永久磁石部材44(図3参照)が緩衝部材によって形成されていてもよい。また、第3永久磁石部材44は、緩衝部材としてのボンド磁石によって形成されていてもよい。ボンド磁石は、プラスチック磁石又はゴム磁石でもよい。
【0094】
図12は、第6変形例に係るレンズ枠22に作用する重力Fgと反発力Frとの関係を示す縦断面図である。図13は、第6変形例に係るレンズ枠22の高さhとレンズ枠22に作用する力Fとの関係を示す図である。図12及び図13は、一例として、撮像装置10が鉛直方向下側に向けられてレンズ枠22が自重により第1端部50の方向に移動する場合の例を示す図である。反発力Frは、第1永久磁石部材40が第2永久磁石部材42から受ける第1反発力に相当する。高さhは、レンズ枠22が第1端部50の側において鏡胴16と衝突する場合のレンズ枠22の位置を基準とした高さを示す。
【0095】
第1永久磁石部材40が第2永久磁石部材42から受ける反発力Frは、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42との間の距離の2乗に比例する。一方、自重により落下するレンズ枠22には、一定の重力Fgが作用する。重量Fgは、レンズ20及びレンズ枠22を含む移動体の質量mと重力加速度gとの積で求まる。反発力Frによる仕事量である第1仕事量W1は、図14の領域Arで示される。重力Fgによる仕事量である第2仕事量W2は、図13の領域Agで示される。
【0096】
レンズ枠22が任意の高さから落下する場合、第1仕事量W1と第2仕事量W2との差(すなわち、領域Arと領域Agとの差)が、レンズ枠22が鏡胴16と衝突する場合の衝突エネルギになる。理想的には、レンズ枠22の高さがゼロである場合に領域Arと領域Agが等しくなるように、第1永久磁石部材40及び第2永久磁石部材42の大きさ及び配置が決定される。ただし、領域Arと領域Agが等しくなくても、衝撃及び/又は衝突音を低減する効果が得られる。具体的には、第1仕事量W1と第2仕事量W2との関係が、式(1)を満たすことが望ましい。
0.5≦W1/W2≦1.5・・・(1)
【0097】
ここで、W1/W2が0.5を下回る場合、撮像装置10を使用するユーザが不快に感じる衝撃及び/又は衝突音が発生する。また、W1/W2が1.5を上回る場合、レンズ枠22を反発力Frに抗して第1可動端部54に移動させるためには、反発力Frが増加するに従ってVCMの駆動力を上げる制御が必要になる。これに対して、W1/W2が0.5以上である場合、撮像装置10を使用するユーザが不快に感じる衝撃及び/又は衝突音の発生を抑制できる。また、W1/W2が1.5以下である場合、レンズ枠22を反発力Frに抗して第1可動端部54に移動させる場合でも、反発力Frが増加するに従ってVCMの駆動力を上げる制御を不要にできる。
【0098】
なお、図12及び図13には、撮像装置10が鉛直方向下側に向けられてレンズ枠22が自重により第1端部50の方向に移動する場合の例が示されているが、撮像装置10が鉛直方向上側に向けられてレンズ枠22が自重により第2端部52の方向に移動する場合についても、上記と同様の考え方が適用されてもよい。
【0099】
すなわち、第1永久磁石部材40が第3永久磁石部材44から受ける反発力Frによる仕事量を第1仕事量W1とし、自重により落下するレンズ枠22に作用する重力Fgによる仕事量を第2仕事量W2とした場合に、第1仕事量W1と第2仕事量W2との関係が、式(1)を満たしてもよい。
【0100】
ここで、W1/W2が0.5を下回る場合、撮像装置10を使用するユーザが不快に感じる衝撃及び/又は衝突音が発生する。また、W1/W2が1.5を上回る場合、レンズ枠22を反発力Frに抗して第2可動端部56に移動させるためには、反発力Frが増加するに従ってVCMの駆動力を上げる制御が必要になる。これに対して、W1/W2が0.5以上である場合、撮像装置10を使用するユーザが不快に感じる衝撃及び/又は衝突音の発生を抑制できる。また、W1/W2が1.5以下である場合、レンズ枠22を反発力Frに抗して第2可動端部56に移動させる場合でも、反発力Frが増加するに従ってVCMの駆動力を上げる制御を不要にできる。
【0101】
図14は、第7変形例に係るレンズ装置14の要部を拡大して示す縦断面図である。図14に示されるように、第7変形例に係るレンズ装置14では、第2永久磁石部材42は、光軸方向に対する交差方向から見た場合(すなわち、図14に示す通りに見た場合)に、光軸方向に対して傾斜している。第2永久磁石部材42の光軸方向に対する傾斜角度θは、第2永久磁石部材42が、第1永久磁石部材40に対して、光軸方向への第1反発力成分F1と、鏡胴16の径方向への第2反発力成分F2とを生じさせる傾斜角度に設定されている。
【0102】
このように構成されていると、第1反発力成分F1によってレンズ枠22に対して光軸方向への反発力を付与しつつ、レンズ枠22に対して第2反発力成分F2が作用することにより、軸部材18と移動部30(いずれも図2参照)との間に摩擦力を作用させることができる。これにより、レンズ枠22に対して光軸方向への第1反発力のみが付与される場合に比して、レンズ枠22に対するブレーキ力を高めることができる。
【0103】
上述の傾斜角度θは、45度以上90度未満でもよい。傾斜角度θが45度より小さい場合、第1反発力成分F1が第2反発力成分F2よりも小さくなる虞がある。傾斜角度θが90度より大きい場合、第2反発力成分F2が得られなくなる虞がある。これに対して、傾斜角度θが45度以上90度未満である場合、第1反発力成分F1を第2反発力成分F2よりも大きくすることができ、かつ第2反発力成分F2も得ることができる。
【0104】
また、第2永久磁石部材42は、光軸方向に対する交差方向から見た場合に、第1永久磁石部材40に対して鏡胴16の径方向の異なる位置に配置されていてもよい。つまり、第2永久磁石部材42の中心は、第1永久磁石部材40の中心に対して鏡胴16の径方向外側にずれていてもよい。
【0105】
このように構成されていると、傾斜角度θを有する第2永久磁石部材42が第1永久磁石部材40に対して鏡胴16の径方向の同じ位置に配置される場合に比して、光軸方向における第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42との間の距離を詰めることができるので、鏡胴16を光軸方向に小型化することができる。
【0106】
なお、図14には、第2永久磁石部材42が傾斜されている例が示されているが、第2永久磁石部材42と同様に、第3永久磁石部材44(図3参照)が傾斜されてもよい。また、第3永久磁石部材44は、第2永久磁石部材42と同様に、光軸方向に対する交差方向から見た場合に、第1永久磁石部材40に対して鏡胴16の径方向の異なる位置に配置されていてもよい。つまり、第3永久磁石部材44の中心は、第1永久磁石部材40の中心に対して鏡胴16の径方向外側にずれていてもよい。
【0107】
図15は、第8変形例に係るレンズ装置14の要部を拡大して示す縦断面図である。図15に示されるように、第8変形例に係るレンズ装置14では、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とは、鏡胴16の径方向に対向する向きで配置されている。一例として、第2永久磁石部材42は、第1永久磁石部材40よりも鏡胴16の径方向外側の位置に配置されている。
【0108】
このように構成されていても、第1永久磁石部材40が第2永久磁石部材42から第1反発力を受けることにより、レンズ枠22の自重による移動を制限することができる。また、レンズ枠22に対して鏡胴16の径方向への第1反発力が作用することにより、軸部材18と移動部30(いずれも図2参照)との間に摩擦力を作用させることができる。これにより、レンズ枠22に対して光軸方向への第1反発力のみが付与される場合に比して、レンズ枠22に対するブレーキ力を高めることができる。
【0109】
また、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが鏡胴16の径方向に対向して配置されているので、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが光軸方向に対向して配置されている場合に比して、鏡胴16を光軸方向に小型化することができる。
【0110】
なお、図15には、第1永久磁石部材40と第2永久磁石部材42とが、鏡胴16の径方向に対向する向きで配置されている例が示されているが、第1永久磁石部材40と第3永久磁石部材44(図3参照)とが、鏡胴16の径方向に対向する向きで配置されていてもよい。
【0111】
また、上記実施形態及び複数の変形例は、適宜組み合わされて実施されてもよい。
【0112】
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
【0113】
本明細書の説明において、「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書の説明において、3つ以上の事柄を「及び/又は」で結び付けて表現する場合も、「A及び/又はB」と同様の考え方が適用される。
【0114】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【0115】
以下、本実施形態に関し、付記を開示する。
(付記1)
第1永久磁石部材と第2永久磁石部材とは、光軸方向に対向する向きで配置されており、
第1永久磁石部材と第3永久磁石部材とは、光軸方向に対向する向きで配置されている。
第1態様に記載のレンズ装置。
(付記2)
第1永久磁石部材、第2永久磁石部材、及び第3永久磁石部材は、光軸方向に沿って並んで配置されている
第1態様に記載のレンズ装置。
(付記3)
第2永久磁石部材及び第3永久磁石部材は、第1永久磁石部材に対して反発力を発生させる向きで配置されている
第1態様に記載のレンズ装置。
(付記4)
第1永久磁石部材、第2永久磁石部材、及び第3永久磁石部材の少なくとも何れかは、板状に形成されている
第1態様に記載のレンズ装置。
(付記5)
第1永久磁石部材、第2永久磁石部材、及び第3永久磁石部材は、金属磁石、フェライト磁石、及びボンド磁石のいずれかによって形成されている
第1態様に記載のレンズ装置。
(付記6)
第1永久磁石部材、第2永久磁石部材、及び第3永久磁石部材は、プラスチック磁石又はゴム磁石によって形成されている
第1態様に記載のレンズ装置。
(付記7)
駆動機構は、無通電状態においてレンズ枠の移動を許容するアクチュエータを含む
第1態様に記載のレンズ装置。
【符号の説明】
【0116】
10 撮像装置
12 撮像装置本体
14 レンズ装置
16 鏡胴
18 軸部材
20 レンズ
22 レンズ枠
24 センサ
26 駆動機構
28 保持部
30 移動部
32 延出部
34 磁気検出器
36 磁石
40 第1永久磁石部材
40A 第1極
40B 第2極
42 第2永久磁石部材
42A 第1極
42B 第2極
44 第3永久磁石部材
44A 第1極
44B 第2極
50 第1端部
52 第2端部
54 第1可動端部
56 第2可動端部
58 第1領域
60 第2領域
62 線
70 第1当接部
72 第2当接部
74 第3当接部
76 第4当接部
78 第5当接部
80 第6当接部
82 第1支持部
84 第2支持部
86 段差部
88 収容溝
90 第1緩衝部材
92 第2緩衝部材
94 緩衝部材
θ 傾斜角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15