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特開2024-141913情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024141913
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241003BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023053792
(22)【出願日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000226976
【氏名又は名称】日清食品ホールディングス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】308032699
【氏名又は名称】日清食品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】安藤 徳隆
(72)【発明者】
【氏名】小川 史恭
(72)【発明者】
【氏名】金本 嘉史
(72)【発明者】
【氏名】藤本 敏幸
(72)【発明者】
【氏名】三井 利宏
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 豪
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】所定の栄養基準を満たした調理品(例えば、バルク素材)を用いた料理を提供するために必要な情報をユーザに提供する。
【解決手段】情報処理装置は、加工食品(例えば、半加工食品、加工済食品(例えば、バルクカレー)等)と前記加工食品に付加する食材(例えば、にんじん、玉ねぎなどの具材や、調味料等)とを含む料理(例えば、チキンカレー、トマトカレー等)であって、所定の栄養基準(例えば、栄養素ごとに設けられる上限値および/または下限値)を満たす複数の前記料理のレシピを記憶する記憶手段(例えば、調理DB41)と、ユーザ端末から、前記加工食品の指定を受け付ける受付手段(例えば、受付部31)と、前記記憶手段を参照して、指定された前記加工食品に対応する、複数の前記料理のレシピを提示する提示手段と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工食品と前記加工食品に付加する食材とを含む料理であって、所定の栄養基準を満たす複数の前記料理のレシピを記憶する記憶手段と、
ユーザ端末から、前記加工食品の指定を受け付ける受付手段と、
前記記憶手段を参照して、指定された前記加工食品に対応する、複数の前記料理のレシピを提示する提示手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記料理において、前記食材の量または種類が変更された場合に、前記料理が前記所定の栄養基準を満たすか否かを判断する判断手段をさらに有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受付手段は、前記ユーザ端末から、前記食材の量または種類の変更を受け付け、
前記提示手段は、前記判断手段によって前記所定の栄養基準を満たしていないと判断された場合に、前記食材の量または種類をさらに変更することを促すメッセージを提示する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提示手段は、前記判断手段によって前記所定の栄養基準を満たしていないと判断された場合に、前記所定の栄養基準を満たす代替食材を提示する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記記憶手段には、前記加工食品の味に関する属性ごとに、前記加工食品に付加する食材が記憶され、
前記受付手段は、前記ユーザ端末から、前記属性の選択を受け付け、
前記提示手段は、選択された属性に対応する、前記料理のレシピを提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付手段が、前記ユーザ端末から、前記味を調整するための設定値を受け付けた場合に、前記料理が前記所定の栄養基準を満たすか否かを判断する判断手段をさらに有する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
加工食品と前記加工食品に付加する食材とを含む料理であって、所定の栄養基準を満たす複数の前記料理のレシピを記憶する記憶手段を有する情報処理装置の制御方法であって、
ユーザ端末から、前記加工食品の指定を受け付ける受付ステップと、
前記記憶手段を参照して、指定された前記加工食品に対応する、複数の前記料理のレシピを提示する提示ステップと、
を有する情報処理装置の制御方法。
【請求項8】
加工食品と前記加工食品に付加する食材とを含む料理であって、所定の栄養基準を満たす複数の前記料理のレシピを記憶する記憶手段を有する情報処理装置のためのコンピュータプログラムであって、
ユーザ端末から、前記加工食品の指定を受け付ける受付ステップと、
前記記憶手段を参照して、指定された前記加工食品に対応する、複数の前記料理のレシピを提示する提示ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、健康維持のために、どのような食事を摂るべきか悩む消費者は多い。そのような消費者の間では、必要な栄養素を含んだ食品のニーズが増えてきている。このようなニーズに対して、レシピと当該レシピの栄養に関する情報をユーザに提供することが行われている(例えば、特許文献1,2)。
【0003】
特許文献1には、食材または加工食材を発注するシステムにおいて、発注者が発注した食材に関する各種の必要情報を、提供することが開示されている。
【0004】
特許文献2には、対象者が許容された栄養摂取量に基づいて、素材ごとの栄養値を考慮した食事メニューを作成するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-338193号公報
【特許文献2】特開2003-141259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、カレーソース等の半加工済食材や加工済食材であるバルク素材を食品メーカーがレストラン等のユーザに提供する場合がある。ユーザ側では、バルク素材を利用した料理を消費者に提供することになる。この場合、食品メーカー側で所定の栄養基準を満たそうとしてもユーザ側での調理方法によっては所定の栄養基準を満たすことは難しい。ユーザ側で所定の栄養基準を満たすように調理方法を検討することも考えられるが、バルク素材やバルク素材に付加する素材等の各栄養素を考慮することは煩雑である。
【0007】
本発明は、所定の栄養基準を満たした調理品(例えば、バルク素材)を用いた料理を提供するために必要な情報をユーザに提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、加工食品と前記加工食品に付加する食材とを含む料理であって、所定の栄養基準を満たす複数の前記料理のレシピを記憶する記憶手段と、ユーザ端末から、前記加工食品の指定を受け付ける受付手段と、前記記憶手段を参照して、指定された前記加工食品に対応する、複数の前記料理のレシピを提示する提示手段と、を有する情報処理装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、所定の栄養基準を満たした調理品(例えば、バルク素材)を用いた料理を提供するために必要な情報をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】バルク素材管理システムの構成を示す模式図である。
図2】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】情報処理装置の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図4】レシピ情報提示機能の概要を示す図である。
図5】レシピ情報提示処理の一例を示すフローチャートである。
図6】調味料提示機能の概要を示す図である。
図7】調味料提示機能の画面表示例を示す図である。
図8】調味料提示処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<概要>
以下、本実施形態に係る情報処理装置について図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るバルク素材管理システム100の構成を示す模式図である。
バルク素材管理システム100は、サービス提供者101がユーザ102にバルク素材103及びレシピを提供するためのシステムである。
サービス提供者101は、例えば、食品メーカーである。ユーザ102は、例えば、スーパーマーケット、レストラン、会社の社員食堂等の食品を消費者に提供する業者である。バルク素材103は、カレーソース、デミグラスソース、パスタソース等の半加工済食材や加工済食材である。
サービス提供者101は、ユーザ102にバルク素材103を提供し、ユーザ102は提供を受けたバルク素材103を利用した料理を消費者に提供する。
【0012】
バルク素材103とは、食事を提供するレストランや、総菜や弁当などを提供するスーパーマーケット向けなどのユーザ102に、食品メーカーから提供される半加工または加工済みの食品全般を示す。バルク素材103は、ユーザ102が簡易な手順で、複数の食事や総菜などのメニューを調理できるように工夫され、レストランやユーザ102に対して調理レシピと合わせて食品加工業者から提供される。
ユーザ102は、食品メーカーからの調理レシピに従い、バルク素材を調理し消費者に提供するが、レストランやスーパーマーケットを営むユーザ102としては、消費者に対してより独自性があり価値がある食品を提供したい要望がある。その場合、バルク素材の量を変更、またはその他の素材を加えるなどの手段がとられる。
本実施形態によれば、バルク素材103を使ったレシピを提示すること、味を変えたい場合に、栄養素のバランスを維持したまま、代替え素材や調味料を含んだレシピを提示することができる。
【0013】
また、本実施形態では、バルク素材管理システム100は、レシピ情報提示機能、調味料提示機能を有する。
レシピ情報提示機能では、バルク素材103とその素材を示す料理に関する情報をレシピ情報として提示するとともに、素材や素材の量を変更することができる。
調味料提示機能では、バルク素材103を、所望の風味に合わせた調味料を提示することで、ユーザ102のオリジナルの料理のレシピを提供することができる。
以下、本実施形態の詳細について説明する。
【0014】
<システム構成>
図1に示すように、バルク素材管理システム100は、サービス提供者101が管理する情報処理装置1と、ユーザ102が管理するユーザ端末2と、を含んで構成される。
【0015】
情報処理装置1は、インターネット等の通信ネットワークを介してユーザ端末2と通信し、バルク素材103のレシピに関する情報等の各種情報をやり取りするコンピュータである。情報処理装置1は、図1に図示するユーザ102以外にも複数のユーザに対してバルク素材103やバルク素材103に関する情報を提供するサーバである。情報処理装置1は、バルク素材103の受発注管理を行うことができる。なお、情報処理装置1は、システム利用料をユーザ102から受け取る場合、契約されたユーザ102にのみサービスを提供する仕様とすることもできる。
【0016】
ユーザ端末2は、情報処理装置1とバルク素材103に関する情報のやり取りを行うユーザ102に管理されるコンピュータである。ユーザ端末2は、パーソナルコンピュータであってもよいし、タブレットPCやスマートフォン等であってもよい。
【0017】
<ハードウェア構成>
図2は、情報処理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えるコンピュータである。
【0018】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
【0019】
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。
【0020】
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。通信部19は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置との間で通信を行う。
【0021】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0022】
以上、情報処理装置1のハードウェアの構成例について説明した。なお、ユーザ端末2も、図2と同様のハードウェア構成を有するコンピュータである。
【0023】
<機能的構成>
図3は、情報処理装置1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。情報処理装置1は、上述のハードウェアにより、レシピ情報をユーザ102に提示する処理を行うための機能的構成を実現する。
図3に示すように、情報処理装置1は、CPU11において実行される機能部として、受付部31、判断部32、提示部33等を備える。
これらの各機能部により、バルク素材103と素材に対応する素材を含む料理をレシピ情報としてユーザ102に提示するレシピ情報提示機能と、バルク素材103に対応する調味料に関する情報をレシピ情報としてユーザ102に提示する調味料提示機能と、が実現される。
【0024】
≪受付部31≫
受付部31は、ユーザ端末2から、各種情報を受け付ける。
例えば、受付部31は、バルク素材103(加工食品)の指定を受け付ける。具体的には、ユーザ102が、サービス提供者101(食品会社等)から、バルク素材103を購入した場合に、受付部31は、例えば、当該購入したバルク素材103の識別番号(バルクID)の指定を受け付ける。
【0025】
また、例えば、受付部31は、ユーザ端末2から、食材の量または種類の変更を受け付ける。具体的には、受付部31は、バルク素材103に付加する食材の量(数量、重量)を増減したり、別の食材の追加といった、食材の種類の変更を受け付ける。
付加する食材は、料理の材料であって、例えば、カレーバルクの場合、にんじん、玉ねぎ、ジャガイモ、米、鶏肉、ヨーグルト、カレー粉、唐辛子、しょうゆなどの調味料等が挙げられる。
別の食材としては、例えば、カレーバルクの場合、ピーマン、ナス等が挙げられる。
【0026】
また、例えば、受付部31は、ユーザ端末2から、味を調整するための設定値を受け付ける。具体的には、ユーザ102が、バルク素材103の味をオリジナルの味に変更しようとした場合に、受付部31は、ユーザ端末2から、味を調整するための設定値を受け付ける。
設定値としては、例えば、辛さ、まろやか、さっぱり等が挙げられる。
【0027】
≪判断部32≫
判断部32は、記憶部18の各種DBを参照して、料理が所定の栄養基準を満たすか否かを判断する。
例えば、判断部32は、料理において、食材(野菜や調味料等)の量または種類が変更された場合に、料理が所定の栄養基準を満たすか否かを判断する。
また、例えば、判断部32は、ユーザ端末2から、味を調整するための設定値を受け付けた場合に、料理が所定の栄養基準を満たすか否かを判断する。
【0028】
ここで、所定の栄養基準としては、例えば、たんぱく質(g)、脂質(g)、炭水化物(g)、食塩相当量(g)、ナトリウム(mg)、カリウム(mg)、カルシウム(mg)、マグネシウム(mg)、リン(mg)、鉄(mg)、亜鉛(mg)、クロム(μg)、銅(mg)、マンガン(mg)、モリブデン(μg)、セレン(μg)、ヨウ素(μg)、ビタミンA(μg)、ビタミンD(μg)、ビタミンE(mg)、ビタミンK(μg)、ビタミンB1(mg)、ビタミンB2(mg)、ナイアシン(mg)、ビタミンB6(mg)、ビタミンB12(μg)、葉酸(μg)、ビタミンC(mg)、ビオチン(μg)、パントテン酸(mg)、コリン(mg)、塩化物(mg)、コレステロール(mg)等の基準が挙げられる。
なお、脂質としては、飽和脂肪酸(g)、n-3脂肪酸(g)、18:3 αリノレン酸(g)、n-6脂肪酸(g)、18:2 リノール酸(g)が挙げられる。
また、炭水化物としては、糖質(g)、食物繊維(g)が挙げられる。
【0029】
≪提示部33≫
提示部33は、ユーザ端末2に対して、各種情報を提示(出力)する。
例えば、提示部33は、記憶部18の各種DBを参照して、指定された加工食品に対応する、複数の料理のレシピを提示する。これは、ユーザ102が、サービス提供者101(食品会社等)から、バルク素材103を購入した場合に、当該バルク素材103を用いて調理することができる料理のレシピを提示する。
例えば、料理としては、カレーバルクの場合は、チキンカレー、トマトカレー、野菜カレー等が挙げられる。また、料理としては、デミグラスソースバルクの場合は、オムライス、ハンバーグ等が挙げられる。
【0030】
また、提示部33は、上述の判断部32によって所定の栄養基準を満たしていないと判断された場合に、食材の量または種類をさらに変更することを促すメッセージを提示する。
通常、サービス提供者101は、所定の栄養基準を満たすように料理のレシピを作成しているが、ユーザ102によって、例えば、米の量を2倍にされると、炭水化物過多(糖質過多)によって、カロリーなどが上限値を超える(栄養基準を満たさなくなる)虞がある。そこで、提示部33によって、上述のメッセージを提示することにより、サービス提供者101の定める所定の栄養基準を満たすよう、ユーザ102に促すことができる。
【0031】
また、提示部33は、判断部32によって所定の栄養基準を満たしていないと判断された場合に、所定の栄養基準を満たす代替食材を提示する、
ユーザ102は、上述のメッセージが提示された場合に、どのように食材をアレンジすれば、所定の栄養基準を満たすか、迷うことになるため、提示部33は、ユーザに対して、例えば、糖質や塩分が低減された食材等の代替食材(代替案)を提示する。
【0032】
また、提示部33は、選択された属性に対応する、料理のレシピを提示する。具体的には、提示部33は、各種DBを参照して、受付部31によって受け付けられた、味を調整するための設定値や風味に応じたレシピを提示する。
【0033】
≪記憶部18の各種DB≫
また、図3に示す情報処理装置1の記憶部18においては、調理DB41、調味料DB42、栄養DB43、栄養基準DB44、素材別栄養素DB45、代替DB46が設けられる。
【0034】
調理DB41には、バルク素材103の種類ごとに付与された識別番号に、当該バルク素材103を用いた料理とその素材が関連付けて保持される。例えば、バルク素材103に設定される複数の料理として、ビーフカレー、夏カレー及びスープカレーが設定され、料理ごとにバルク素材103に付加する素材候補がテーブル形式で記憶されている。素材候補は、例えば、肉、野菜、果物等の料理の具材である。他のバルク素材103には、例えば、ビーフカレー(スパイシー)、ビーフカレー(マイルド)、チキントマトカレー、カツカレー等が設定される。
なお、調理DB41には、加工食品(半加工食品、カレーバルクなどの加工済食品等)と当該加工食品に付加する食材(上述の具材、調味料等)とを含む料理(ビーフカレー、トマトカレー等)であって、所定の栄養基準を満たす複数の料理のレシピが記憶されていると捉えることもできる。
【0035】
また、調理DB41には、バルク素材103の種類ごとに付与された識別番号に、当該バルク素材103を用いた料理のレシピに関する情報が関連付けて保持される。例えば、調理DB41には、バルク素材103の識別番号、当該バルク素材に追加する素材(例えば、野菜等)、複数種類の調味(風味)と調味料の量の程度等がレシピ情報として保持される。
なお、調理DB41には、加工食品の味に関する属性(例えば、風味)ごとに、当該加工食品に付加する食材が記憶されていると捉えることもできる。
【0036】
調味料DB42には、調理DB41に記憶される調味料ごとの栄養素の基準量が保持される。例えば、調味料DB42には、調味料ごとに複数種類の栄養素の基準量がテーブル形式で保持される。
【0037】
栄養DB43には、バルク素材103の種類ごとに付与された識別番号に、当該バルク素材103の栄養素の基準量(栄養の含有量)が関連付けて保持される。例えば、栄養DB43には、バルク素材103(識別番号)ごとに複数種類の栄養素の基準量がテーブル形式で保持される。
【0038】
栄養基準DB44には、栄養素ごとに上限値および/または下限値が関連付けて保持される。例えば、栄養基準DB44には、バルク素材103や調味料に設定される各栄養素の上限値および/または下限値(所定の栄養基準)がテーブル形式で保持される。
【0039】
素材別栄養素DB45には、調理DB41に記憶される素材ごとの複数種類の栄養素の基準量が保持される。素材別栄養素DB45には、例えば、素材ごとに関連付けられる複数種類の栄養素の基準量が保持される。この例では、牛肉、じゃがいも、ピーマン等の素材ごとの栄養素の基準量が重量単位で示されている。
【0040】
代替DB46には、調味料DB42に保持される調味料に、当該調味料を代替する代替調味料が関連付けて保持される。代替DB46には、例えば、1つ目の調味料の代替品として調味料αが示され、2つ目の調味料の代替品として調味料βや調味料γが保持される。
また、代替DB46には、調理DB41に記憶される素材に関連付けられる代替品の情報が保持される。このように、代替DB46には、調味料とは別の食品として、料理を構成する素材の代替品の情報も保持される。
【0041】
<レシピ情報提示機能の概要>
図4は、レシピ情報提示機能の概要を示す図である。図4に示すように、提示部33は、調理DB41、素材別栄養素DB45を参照して、バルク素材103を用いた料理に加える素材とその量が提示する。
そして、提示部33は、調味料DB42、栄養DB43、栄養基準DB44を参照して、バルク素材を利用した料理のレシピが所定の栄養基準を満たしているか否か提示する。具体的には、提示部33は、バルク素材103に対して、加える素材をアレンジした場合に、その素材に含まれる栄養素をバルク素材103の栄養素の量に加えることで、所定の栄養基準のバランスを保持しているかをチェックし、していない場合には、その旨を提示する。
また、提示部33は、所定の栄養基準を満たしていない場合、代替する素材の候補を提示する。換言すると、所定の栄養基準のバランスを満たすことが難しい素材を用いる場合には、代替品となる候補の素材を提示する。
【0042】
<レシピ情報提示処理>
図5は、レシピ情報提示処理の一例を示すフローチャートである。レシピ情報がバルク素材103とバルク素材103に付加する素材を含む例について説明する。レシピ情報提示機能では、バルク素材103とその素材を示す料理に関する情報をレシピ情報として提示するとともに、素材や素材の量を変更することができる。
【0043】
ステップS11において、提示部33は、ユーザ102が所持するユーザ端末2に対してバルク素材103及びバルク素材103を用いた料理を選択させるための情報を提示する提示処理を実行する。入力方法は、例えば、後述する図7(A)に示すボックスに入力させたり、プルダウンメニューで選択させたりする方法を採用できる。ボックスにバルクIDを入力すると、当該バルクIDに対応する料理の一覧をプルダウンメニューで選択するような構成とすることができる。ステップS11の処理の後、処理はステップS12に移行する。
【0044】
ステップS12において、受付部31は、ユーザ端末2からユーザ102の選択結果を受け付ける受付処理を実行する。選択結果は、バルク素材103を特定するバルクID及び料理を含む情報である。ステップS12の処理の後、処理はステップS13に移行する。
【0045】
ステップS13において、提示部33は、受付部31が受け付けたレシピ特定情報に基づいて、所定の栄養基準を満たすレシピ情報を出力する。提示部33は、例えば、レシピ特定情報に含まれる識別番号と料理を調理DB41に入力し、料理に関する情報を取得し、ユーザ端末2に提供するレシピ情報として出力する。例えば、バルク素材103を用いた料理としてビーフカレーが選択された場合、1つ目の素材として牛肉、2つ目の素材としてじゃがいも等の素材に関する情報がレシピ情報としてユーザ端末2に出力される。この例において、レシピ情報は、素材の量に関する情報も含まれるものとする。このレシピ情報は、所定の栄養基準を満たす料理方法を示している。ステップS13の処理の後、処理はステップS14に移行する。
【0046】
ステップS14において、受付部31は、ユーザ102によってユーザ端末2でアレンジ操作が行われたか否かを判定する。アレンジ操作は、ユーザ102によるレシピ情報に含まれる素材の変更、素材の量の変更、新たな素材の追加等である。
【0047】
アレンジ操作が行われなかった場合は、受付部31は、処理をステップS18に移行する(ステップS14;No)。アレンジ操作が行われた場合は、受付部31は、処理をステップS15に進める(ステップS14;Yes)。
【0048】
ステップS15において、判断部32は、ユーザ102の操作結果に基づいて新たなレシピが所定の栄養基準を満たすか否かを判定する。所定の栄養基準を満たさなかった場合は、判断部32は、処理をステップS16に進める(ステップS15;No)。所定の栄養基準を満たす場合は、判断部32は、処理をステップS17に移行する(ステップS15;Yes)。
【0049】
ステップS16において、提示部33は、代替DB46を参照して、所定の栄養基準を満たす代替案を生成する処理を実行する。代替案は、レシピ情報で示された素材とは異なる素材を示してもよいし、レシピ情報で示された素材の量を変更するものであってもよい。
【0050】
ステップS17において、提示部33は、判断部32による判定結果を出力する。判定結果は、ステップS15において栄養基準を満たすと判定されている場合は、アレンジ操作後のレシピ情報が栄養基準を満たすことをユーザ端末2に出力する。判定結果は、ステップS15において栄養基準を満たさないと判定されている場合は、アレンジ操作後のレシピ情報、栄養基準を満たさないこと及び代替案を判定結果として出力する。
【0051】
また、本実施形態では、ステップS17の処理において、アレンジ後のレシピが所定の栄養基準を満たす場合、提示部33は、当該レシピ(バルク素材103と素材の組合せを示す情報)をレシピ情報として調理DB41に登録する登録処理を実行する。
【0052】
ステップS18において、受付部31は、ユーザ102がアレンジ操作後の内容を確定したことを示す情報を受け付ける等の終了条件を満たすか否かを判定する。終了条件は、中止等を示す操作を受け付けた場合であってもよいし、ユーザ102によるアレンジ操作が行われなかったことを示す情報を受け付けた場合でもよい。このように、終了条件は、適宜、設定できる。受付部31が終了と判定した場合は処理を終了し(ステップS18;Yes)、受付部31が終了と判定しなかった場合は処理をステップS14に戻す(ステップS18;No)。
【0053】
<調味料提示機能の概要>
図6は、調味料提示機能の概要を示す図である。提示部33は、調理DB41を参照して、各バルク素材に対して調味をする場合に加える調味料とその量を保持するデータベースにより調味方法を提示する。
また、提示部33は、調味料に含まれる栄養素、各バルクに含まれる栄養素から、所定の栄養基準の範囲以内である調味料の量を提示する。
ここで、判断部32は、調味料を提示されたもの以外(自社で保持するもの)などに変更する場合に、基準としている調味料の代替えとなるか否かを判断する。代替えが可能である場合、提示部33は、調味料として、代替品を提示する。
判断部32は、代替品をもとにして、調味料を加えた場合における栄養基準を満たしているか否かを判断する。
このようにして、提示部33は、オリジナルの調味と栄養素のバランスを比較し、調味が可能であるかを提示する。
【0054】
<調味料提示処理>
図8は、調味料提示処理の一例を示すフローチャートである。調味料提示処理では、バルク素材103の味を決める調味料の種類と配分を提示するとともに、調味料の組合せを変更してバルク素材103の味を調節することができる。
【0055】
ステップS21において、提示部33は、ユーザ102が所持するユーザ端末2に対してバルク素材103及びバルク素材103の調味を選択させるための情報を提示する提示処理を実行する。調味は、味・風味のバリエーションであり、調味のバリエーションごとに薄い~濃い、弱い~強い等の程度を設定することができる。図7(A)は、本実施形態の情報処理装置1によって表示されるバルク素材選択の画面の一例を示す図である。
【0056】
図7(A)に示す例では、提示部33は、バルクID(バルク素材103の識別番号)を入力する入力部51と、調味を選択する調味選択部52と、予め設定される調味料とは異なる代替品を選択するための代替調味料選択部53と、を有する画面をユーザ端末2に表示させる処理を実行する。この画面では、バルクIDを入力すると、バルクIDに対応するバルク素材103の詳細説明もあわせて表示される。また、入力部51には、任意の数字を入力するボックス形式が適用され、調味選択部52や代替調味料選択部53にはプルダウンメニューが適用されているが、あくまで一例である。入力方法は、事情に応じて適宜変更できる。ステップS21の処理の後、処理はステップS22に移行する。
【0057】
ステップS22において、受付部31は、ユーザ端末2からユーザ102の選択結果をレシピ特定情報として受け付ける受付処理を実行する。図7(A)の例では、受付部31は、バルク「ID0001」、調味「まろやか」、代替品「調味料α」をレシピ特定情報として受け付ける。ステップS22の処理の後、処理はステップS23に移行する。
【0058】
ステップS23において、提示部33は、受付部31が受け付けたレシピ特定情報に基づいて所定の栄養基準を満たすレシピ情報を出力する。
【0059】
所定の栄養基準は、栄養素ごとに予め定められた基準(例えば、上限値および/または下限値)であって、例えば、1食分で1日に必要な栄養素の3分の1を摂取できる食品の栄養素を満たすための基準等が該当する。
提示部33は、レシピ特定情報に含まれる識別番号と調味情報を調理DB41に入力し、必要な調味料に関する情報を取得し、ユーザ端末2に提供するレシピ情報として出力する。また、提示部33は、代替品として指定された調味料を代替DB46に入力して代替可能か否かを判定し、その判定結果をユーザ端末2に出力する。
図7(B)は、本実施形態の情報処理装置1によって表示されるレシピ情報の画面の一例を示す図である。
【0060】
図7(B)に示す例では、提示部33は、バルクIDを表示するID表示部61と、味を調節する場合に使用される味調節部62と、レシピ情報としての調味料の種類及び量を示すレシピ情報部63と、代替品の使用可否を示す代替品判定結果表示部64と、を有する画面をユーザ端末2に表示させる処理を実行する。この画面では、レシピ情報部63に調味料の配合がレシピ情報として示されるとともに、代替品判定結果表示部64には調味料3に代わる代替品として使用される調味料αとその量が表示されている。また、味調節部62が複数のスライドバー形式になっている。この例では、「辛さ」、「まろやか」、「さっぱり」等の複数のスライドバーにより味を調節可能になっている。ステップS23の処理の後、処理はステップS24に移行する。
【0061】
ステップS24において、受付部31は、ユーザ102によってユーザ端末2で味調節操作が行われたか否かを判定する。味調節操作が行われなかった場合は、受付部31は、処理をステップS27に移行する(ステップS24;No)。味調節操作が行われた場合は、受付部31は、処理をステップS25に進める(ステップS24;Yes)。
【0062】
ステップS25において、提示部33は、ユーザ102の操作結果に基づいてレシピ情報を再出力する調節処理を実行する。図7(B)の例では、味調節部62のスライドバーの移動量に応じてレシピ情報部63に表示される調味料の量及び代替品判定結果表示部64に表示される代替調味料の量が連動して変化する。ステップS25の処理の後、処理はステップS26に移行する。
【0063】
ステップS26において、判断部32は、ユーザ102の操作結果に応じて変化したレシピ情報が所定の栄養基準を見たすか否かを判定する判定処理を実行する。判断部32は、例えば、提示部33の出力結果と、栄養基準DB44と、を参照して各栄養素が所定の上限値と下限値の間の範囲にあるか否かを判定する。図7(C)は、本実施形態の情報処理装置1によって表示される判定結果の画面の一例を示す図である。
【0064】
また、本実施形態では、ステップS26の処理において、味調節後のレシピが所定の栄養基準を満たす場合、提示部33は、当該レシピ(バルク素材103と調味料の配分を示す情報)をレシピ情報として調理DB41に登録する登録処理を実行する。
【0065】
図7(C)の例では、提示部33は、バルクIDを表示するID表示部61と、味を調節する場合に使用される味調節部62と、所定の栄養基準を満たすか否かの判定結果を示す判定結果表示部71と、栄養基準をグラフにより示すグラフ表示部72と、を有する画面をユーザ端末2に表示させる処理を実行する。判定結果表示部71には、文章で判定結果が表示される。この例では、調節後のレシピが所定の栄養基準に合致しない旨とともに再調節を促す文章が表示されている。また、グラフ表示部72は、レーダーチャートによって調節後のレシピの栄養素を視覚的に表示している。ステップS26の処理の後、処理はステップS27に移行する。
【0066】
ステップS27において、受付部31は、ユーザ102が調節後の内容で確定したことを示す情報を受け付ける等の終了条件を満たすか否かを判定する。終了条件は、中止等を示す操作を受け付けた場合であってもよいし、ユーザ102による味調節操作が行われなかったことを示す情報を受け付けた場合でもよい。このように、終了条件は、適宜、設定できる。受付部31が終了と判定した場合は処理を終了し(ステップS27;Yes)、受付部31が終了と判定しなかった場合は処理をステップS24に戻す(ステップS27;No)。
【0067】
<本実施形態の有利な効果>
【0068】
上述の実施形態により、ユーザ102が発注等によりバルク素材103を特定すると、所定の栄養基準を満たす当該バルク素材103を用いたレシピ情報が出力されることになる。複雑な栄養計算等を行ったり、シェフがレシピを検討したりしなくても、ユーザ102は、所定の栄養基準を満たす食品を消費者に容易に提供できる。
【0069】
また、上述の実施形態により、所定の栄養基準を満たすレシピを複数種類の中から選択することができるので、レシピの選択肢を増やし、ユーザ102のニーズに合わせたサービスを提供できる。
【0070】
また、上述の実施形態により、受付部31がユーザ102から指定される素材や調味料を受け付けることができるので、ユーザの指定に基づいてカレー等のバルク素材103においてオリジナルのスパイス(調味料)の組合せを用いて料理を提供したり、料理のアレンジを行ったりするためのレシピ情報を出力できる。例えば、スーパーマーケット等のユーザ102が消費者のニーズに対応して味を調節してオリジナル商品を、レシピ情報を利用してユーザ102に提供できる。そして、バルク素材103に付加する調味料又は素材がアレンジされた場合であっても、判断部32によってアレンジ後のレシピ情報に含まれる栄養素が所定の栄養基準を満たすか否かをユーザ102が容易に把握できる。また、アレンジ後のレシピ情報に含まれる栄養素が所定の栄養基準(上限値や下限値)を満たさない場合には、ユーザ102は、判定結果を通じて入力した調味、風味等の味が栄養基準を満たした料理としては実現できないことを容易に把握できる。
【0071】
所定の栄養基準を満たすためには食材の分量や加工方法などの制約があり、バルク素材103は食品メーカー等のサービス提供者101等でバランス調節されたものであり、ユーザ102側で後加工を施して所定の栄養基準を満たした料理や食品を提供することは難しい。この点、本実施形態の構成であれば、アレンジ後に所定の栄養基準を満たすために素材、調味料、又はこれらの量の変更を試行錯誤しなくても容易に行うことができる。例えば、所定の栄養基準を満たすためにカロリーを上げる必要があるアレンジが行われた場合、通常はシェフが素材の追加や変更を検討する必要があるが、代替案により素材を速やかに選択できる。
【0072】
また、上述の実施形態により、所定の栄養基準を満たすレシピが蓄積され、次回使用するユーザ102の選択肢を増やすことができる。
【0073】
<変形例>
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0074】
上記実施形態では、味や素材を調節することにより、新たなレシピ情報をユーザ102に提供する構成の例を説明したが、この構成に限定される訳ではない。例えば、カロリー等をユーザ102が調節し、この調節結果に基づくレシピ情報が出力されてもよい。
【0075】
上記実施形態では、所定の栄養基準を満たすカレーのレシピをレシピ情報として出力する例を説明したが、レシピ情報の提供方法はこれに限定される訳ではない。例えば、カレーに対して白米やナン等を組み合わせたものをレシピの対象としてもよい。
【0076】
上記実施形態では、サービス提供者101が管理する情報処理装置1が所定の栄養基準を満たすレシピ情報を出力する構成であるが、上記実施形態の情報処理装置1と同様の機能を有する情報処理装置がユーザ102側に設置される構成であってもよい。例えば、ユーザ端末2に上記プログラムがインストールされる構成であってもよい。
【0077】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に上述の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックを他の装置等に移譲させてもよい。逆に他の装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0078】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0079】
このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0080】
<その他>
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理は、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0081】
換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
(1)すなわち、加工食品(例えば、半加工食品、加工済食品(例えば、バルクカレー)等)と前記加工食品に付加する食材(例えば、にんじん、玉ねぎなどの具材や、調味料等)とを含む料理(例えば、チキンカレー、トマトカレー等)であって、所定の栄養基準(例えば、栄養素ごとに設けられる上限値および/または下限値)を満たす複数の前記料理のレシピを記憶する記憶手段(例えば、調理DB41)と、ユーザ端末から、前記加工食品の指定を受け付ける受付手段(例えば、受付部31)と、前記記憶手段を参照して、指定された前記加工食品に対応する、複数の前記料理のレシピを提示する提示手段と、を有する情報処理装置である。
【0082】
(2)また、前記料理において、前記食材の量または種類が変更された場合に、前記料理が前記所定の栄養基準を満たすか否かを判断する判断手段をさらに有するとよい。
【0083】
(3)また、前記受付手段は、前記ユーザ端末から、前記食材の量または種類の変更を受け付け、前記提示手段は、前記判断手段によって前記所定の栄養基準を満たしていないと判断された場合に、前記食材の量または種類をさらに変更することを促すメッセージを提示するとよい。
【0084】
(4)また、前記提示手段は、前記判断手段によって前記所定の栄養基準を満たしていないと判断された場合に、前記所定の栄養基準を満たす代替食材を提示するとよい。
【0085】
(5)また、前記記憶手段には、前記加工食品の味に関する属性ごとに、前記加工食品に付加する食材が記憶され、前記受付手段は、前記ユーザ端末から、前記属性の選択を受け付け、前記提示手段は、選択された属性に対応する、前記料理のレシピを提示するとよい。
【0086】
(6)また、前記受付手段が、前記ユーザ端末から、前記味を調整するための設定値を受け付けた場合に、前記料理が前記所定の栄養基準を満たすか否かを判断する判断手段をさらに有するとよい。
【0087】
(7)また、本発明は、加工食品と前記加工食品に付加する食材とを含む料理であって、所定の栄養基準を満たす複数の前記料理のレシピを記憶する記憶手段を有する情報処理装置の制御方法であって、ユーザ端末から、前記加工食品の指定を受け付ける受付ステップと、前記記憶手段を参照して、指定された前記加工食品に対応する、複数の前記料理のレシピを提示する提示ステップと、を有する情報処理装置の制御方法と捉えることもできる。
【0088】
(8)また、本発明は、加工食品と前記加工食品に付加する食材とを含む料理であって、所定の栄養基準を満たす複数の前記料理のレシピを記憶する記憶手段を有する情報処理装置のためのコンピュータプログラムであって、ユーザ端末から、前記加工食品の指定を受け付ける受付ステップと、前記記憶手段を参照して、指定された前記加工食品に対応する、複数の前記料理のレシピを提示する提示ステップと、をコンピュータに実行させるプログラムと捉えることもできる。
【符号の説明】
【0089】
1:情報処理装置、2:ユーザ端末、31:受付部、32:判断部、33:提示部
100:バルク素材管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8