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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142549
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】無線中継システム
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/026 20170101AFI20241003BHJP
   H04W 16/26 20090101ALI20241003BHJP
【FI】
H04B7/026
H04W16/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023054715
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大石 慧介
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA22
5K067EE02
5K067EE06
5K067EE10
(57)【要約】
【課題】1以上の親機ユニット、中継機ユニット、1以上の子機ユニットが順次接続された無線中継システムの各子機ユニット側で簡易に所望の事業者の無線信号を個別にオフを含む利得調整を行うことができる無線中継システムを提供する。
【解決手段】基地局が取り扱う搬送波周波数帯のアナログ信号をデジタルIQ信号に変換する1以上の親機ユニットと、無線端末と無線通信を行う1以上の子機ユニット31と、各親機ユニット及び各子機ユニット31に通信ケーブルを介して接続され、各親機ユニットから受信した下りデジタルIQ信号を各子機ユニット31に伝送するとともに、各子機ユニット31から受信した上りデジタルIQ信号を分離、合成して対応する親機ユニットに伝送する中継機ユニットとを備え、各子機ユニット31は、受信した各親機ユニットの下りデジタルIQ信号に対して利得調整を行う下り信号利得調整部61~64を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局が取り扱う搬送波周波数帯の下りアナログ信号を前記基地局側から受信して下りデジタルIQ信号に変換するとともに、入力された上りデジタルIQ信号を上りアナログ信号に変換して前記基地局側に送信する基地局ごとの1以上の親機ユニットと、
無線端末と無線通信を行う1以上の子機ユニットと、
各親機ユニット及び各子機ユニットに通信ケーブルを介して接続され、各親機ユニットから受信した下りデジタルIQ信号を各子機ユニットに伝送するとともに、各子機ユニットから受信した上りデジタルIQ信号を分離、合成して対応する基地局側の親機ユニットに伝送する中継機ユニットとを備えた無線中継システムであって、
各子機ユニットは、受信した各親機ユニットの下りデジタルIQ信号に対して利得調整を行う利得調整部を備えたことを特徴とする無線中継システム。
【請求項2】
前記中継機ユニットは、各親機ユニットの下りデジタルIQ信号をそれぞれ各子機ユニットに伝送し、
各子機ユニットは、受信した各親機ユニットの下りデジタルIQ信号に対応する各利得調整部が各親機ユニットの下りデジタルIQ信号の利得調整を行い、それぞれ利得調整された下りデジタルIQ信号を下り信号合成部により合成し、合成した合成下りデジタルIQ信号を下りアナログ信号に変換することを特徴とする請求項1に記載の無線中継システム。
【請求項3】
前記中継機ユニットは、受信した各親機ユニットの下りデジタルIQ信号を下り信号合成部により合成し、合成した合成下りデジタルIQ信号を各子機ユニットに伝送し、
各子機ユニットは、受信した合成下りデジタルIQ信号に対し、前記利得調整部により各下りデジタルIQ信号に対する利得調整を行い、利得調整された合成下りデジタルIQ信号を下りアナログ信号に変換することを特徴とする請求項1に記載の無線中継システム。
【請求項4】
前記子機ユニットは、前記利得調整部が利得調整した利得調整情報をもとに、無線送信されるアナログ信号を増幅する増幅器の電源電圧を調整する増幅器電圧調整部を備えたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の無線中継システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1以上の親機ユニット、中継機ユニット、1以上の子機ユニットが順次接続された無線中継システムの各子機ユニット側で簡易に所望の事業者の無線信号を個別にオフを含む利得調整を行うことができる無線中継システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線基地局から離れた場所における不感帯の存在を解消するための中継装置の技術が開示されている(特許文献1)。このような中継装置を含むシステムは、DAS(Distributed Antenna System)、分散アンテナシステム、またはリピータシステムなどと呼ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-38631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のDASでは、1以上の親機ユニット、中継機ユニット、1以上の子機ユニットが順次接続される。そして、下り回線では、1以上の親機ユニットが基地局などから事業者ごとの無線信号を受けて中継機ユニットに伝送し、中継ユニットが事業者ごとの無線信号を合成して各子機ユニットに伝送している。そして、各子機ユニットは無線端末が存在するエリアに各事業者の無線信号を送信する。
【0005】
ここで、子機ユニットが配置される無線エリアでは、合成された事業者ごとの無線信号が全て送信されるが、事業者ごとの無線エリア設計のしやすさを考慮して、ある事業者の無線信号のレベル調整あるいは無線信号をオフにしたい場合がある。あるいは、無線エリアごとに、ある事業者の無線信号をオフにして他の無線信号との干渉を小さくしたい場合がある。しかし、従来のDASの子機ユニットでは、すべての子機ユニットがすべての事業者の無線信号を送受信しており、各子機ユニット側で簡易に所望の事業者の無線信号を個別に調整することができなかった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、1以上の親機ユニット、中継機ユニット、1以上の子機ユニットが順次接続された無線中継システムの各子機ユニット側で簡易に所望の事業者の無線信号を個別にオフを含む利得調整を行うことができる無線中継システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる無線中継システムは、基地局が取り扱う搬送波周波数帯の下りアナログ信号を前記基地局側から受信して下りデジタルIQ信号に変換するとともに、入力された上りデジタルIQ信号を上りアナログ信号に変換して前記基地局側に送信する基地局ごとの1以上の親機ユニットと、無線端末と無線通信を行う1以上の子機ユニットと、各親機ユニット及び各子機ユニットに通信ケーブルを介して接続され、各親機ユニットから受信した下りデジタルIQ信号を各子機ユニットに伝送するとともに、各子機ユニットから受信した上りデジタルIQ信号を分離、合成して対応する基地局側の親機ユニットに伝送する中継機ユニットとを備えた無線中継システムであって、各子機ユニットは、受信した各親機ユニットの下りデジタルIQ信号に対して利得調整を行う利得調整部を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる無線中継システムは、上記の発明において、前記中継機ユニットは、各親機ユニットの下りデジタルIQ信号をそれぞれ各子機ユニットに伝送し、各子機ユニットは、受信した各親機ユニットの下りデジタルIQ信号に対応する各利得調整部が各親機ユニットの下りデジタルIQ信号の利得調整を行い、それぞれ利得調整された下りデジタルIQ信号を下り信号合成部により合成し、合成した合成下りデジタルIQ信号を下りアナログ信号に変換する。
【0009】
また、本発明にかかる無線中継システムは、上記の発明において、前記中継機ユニットは、受信した各親機ユニットの下りデジタルIQ信号を下り信号合成部により合成し、合成した合成下りデジタルIQ信号を各子機ユニットに伝送し、各子機ユニットは、受信した合成下りデジタルIQ信号に対し、前記利得調整部により各下りデジタルIQ信号に対する利得調整を行い、利得調整された合成下りデジタルIQ信号を下りアナログ信号に変換することを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる無線中継システムは、上記の発明において、前記子機ユニットは、前記利得調整部が利得調整した利得調整情報をもとに、無線送信されるアナログ信号を増幅する増幅器の電源電圧を調整する増幅器電圧調整部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、1以上の親機ユニット、中継機ユニット、1以上の子機ユニットが順次接続された無線中継システムの各子機ユニット側で簡易に所望の事業者の無線信号を個別にオフを含む利得調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の実施の形態である無線中継システムの概要構成を示すブロック図である。
図2図2は、親機ユニットの構成を示す機能ブロック図である。
図3図3は、中継機ユニットの構成を示す機能ブロック図である。
図4図4は、子機ユニットの構成を示す機能ブロック図である。
図5図5は、変形例1による中継機ユニットの構成を示す機能ブロック図である。
図6図6は、変形例1による子機ユニットの構成を示す機能ブロック図である。
図7図7は、変形例2による子機ユニットの構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
【0014】
<全体構成>
図1は、本発明の実施の形態である無線中継システム1の概要構成を示すブロック図である。図1に示すように、無線中継システム1は、1以上の親機ユニット10(11~14)と中継機ユニット20と1以上の子機ユニット30(31~33)とが接続される。
【0015】
親機ユニット11~14は、それぞれ事業者の基地局101~104と通信ケーブルC1~C4を介して接続され、各基地局101~104が取り扱う搬送波周波数帯の無線信号(RF信号)に対応するアナログ信号を授受する。また、親機ユニット11~14は、通信ケーブルとしての光ケーブルC11~C14を介して中継機ユニット20に接続され、各基地局101~104が取り扱うアナログ信号をデジタル信号に変換して中継機ユニット20との間で送受信する。
【0016】
中継機ユニット20は、各無線通信エリアE1~E3に設けられた1以上の子機ユニット31~33と光ケーブルC21~C23を介して接続される。中継機ユニット20は、基地局101~104に対応した4つのデジタル信号を各子機ユニット31~33との間でそれぞれ送受信する。すなわち、中継機ユニット20は、基地局101~104に対応した4つの全てのデジタル信号を各子機ユニット31~33に伝送し、各子機ユニット31~33から受信した4つのデジタル信号を、対応する基地局101~104の親機ユニット11~14に分離し、分離したデジタル信号をそれぞれ対応する親機ユニット11~14に伝送する。
【0017】
子機ユニット31~33は、それぞれ4つのデジタル信号を4つのアナログ信号に変換して、各無線通信エリアE1~E3に配置された無線端末201~203との間でそれぞれ無線通信が可能になる。例えば、無線端末201は、子機ユニット31を介して4つの事業者の搬送波周波数帯のアナログ信号のうちの1以上のアナログ信号を用いて無線通信を行うことができる。
【0018】
なお、例えば、親機ユニット10及び中継機ユニット20はビルの地下室に配置され、子機ユニット30はそれぞれ各階のフロアに配置される。この場合、各フロアが無線通信エリアとなる。
【0019】
<親機ユニット>
図2は、親機ユニット11の構成を示す機能ブロック図である。なお、他の親機ユニット12~14は親機ユニット11と同じ構成である。親機ユニット11が基地局101から受信した搬送波周波数帯のアナログ信号(RF信号)は、アナログデジタル変換部41により下りデジタル信号に変換される。この下りデジタル信号は下りデジタル信号処理部42によるデジタルダウンコンバートとダウンサンプリングとの処理によりデジタルIQデータに変換される。このデジタルIQデータは、デジタルIQデータ送受信部43により中継機ユニット20に伝送される。なお、デジタルIQデータは、光電気変換部により光信号に変換されて中継機ユニット20に伝送される。
【0020】
一方、中継機ユニット20から受信した光信号は光電気変換部により電気信号に変換され、デジタルIQデータ送受信部43に入力され、上りデジタル信号処理部44に出力される。上りデジタル信号処理部44は、ダウンサンプリングとデジタルアップコンバートとによりデジタルIQデータを上りデジタル信号に処理してデジタルアナログ変換部45に出力する。デジタルアナログ変換部45は、上りデジタル信号をアナログ信号(RF信号)に変換して基地局101に伝送する。
【0021】
<中継機ユニット>
図3は、中継機ユニット20の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、各親機ユニット11~14から伝送された光信号は電気信号に変換され、デジタルIQデータ送受信部21~24に出力される。デジタルIQデータ送受信部21~24は、各デジタルIQデータをそれぞれ下りデジタル信号処理部25~28に出力する。下りデジタル信号処理部25~28は、各デジタルIQデータに対してサンプリングレート変換などの信号処理を施して、それぞれそのままデジタルIQデータ送受信部50に出力する。デジタルIQデータ送受信部50は、各デジタルIQデータを合成せずにそのままシリアルに各子機ユニット31~33に伝送する。なお、デジタルIQデータ送受信部50から出力されたデジタルIQデータは光信号に変換されて各子機ユニット31~33に伝送される。
【0022】
一方、子機ユニット31~33から受信した光信号は光電気変換部により電気信号に変換され、デジタルIQデータ送受信部50に入力され、各子機ユニット31~33に対応したデジタルIQデータをそれぞれ上りデジタル信号処理部51~53に出力する。上りデジタル信号処理部51~53は、サンプリングレート変換などの信号処理を施して上り信号合成部54に出力する。上り信号合成部54は、デジタルIQデータの周波数変換状態をもとに分離、合成し、各基地局101~104に対応したデジタルIQデータ送受信部21~24に出力する。デジタルIQデータ送受信部21~24は、それぞれ対応する親機ユニット11~14にデジタルIQデータを送信する。この際、デジタルIQデータは光信号に変換されて伝送される。
【0023】
<子機ユニット>
図4は、子機ユニット31の構成を示す機能ブロック図である。なお、他の子機ユニット32,33は子機ユニット31と同じ構成である。図4に示すように、子機ユニット31は、受信した光信号を電気信号に変換した各デジタルIQデータを各下り信号利得調整部61~64に振り分けて出力する。
【0024】
下り信号利得調整部61は、利得調整部として機能し、入力された各基地局101~104に対応するデジタルIQデータに対する利得を調整する。例えば、利得を0にしてデジタルIQデータの信号レベルを0にしてデジタルIQデータの出力をオフにする。各下り信号利得調整部61~64は、それぞれのデジタルIQデータに対して利得調整が可能であるため、基地局101~104のうちの所望の1以上の基地局からの信号をオフすることができる。なお、この利得調整は、オフのみならず、利得の増減も可能であり、信号強度調整も可能である。
【0025】
下り信号合成部65は、各下り信号利得調整部61~64から入力されたデジタルIQデータに対して周波数変換を行って合成し、下りデジタル信号処理部66に出力する。下りデジタル信号処理部66は、合成されたデジタル信号に対してアップサンプリングとデジタルアップコンバートなどの信号処理を施してデジタルアナログ変換部67に出力する。デジタルアナログ変換部67は、入力された下りデジタル信号をアナログ信号に変換して無線出力する。
【0026】
一方、アナログデジタル変換部68は、受信した無線信号をデジタル信号に変換して上りデジタル信号処理部69に出力する。上りデジタル信号処理部69は、入力されたデジタル信号に対してデジタルダウンコンバートとダウンサンプリングなどの信号処理を施したデジタルIQデータに変換してデジタルIQデータ送受信部60に出力する。デジタルIQデータ送受信部60は、入力されたデジタルIQデータを中継機ユニット20に伝送する。なお、デジタルIQデータは光信号に変換されて中継機ユニット20に伝送される。
【0027】
本実施の形態では、子機ユニット31~33側において各基地局101~104に対応する下り信号の利得調整を個別に行うようにしているので、子機ユニット31~33が配置される無線通信エリアの環境に応じて所望の1以上の基地局の下り信号をオフすることができる。例えば、4つの事業者による4つのアナログ信号(RF信号)のうち、1つの事業者によるアナログ信号(RF信号)の送信をオフすることができ、各無線通信エリアに対し、簡易かつ個別に無線信号の選択設定を行うことができる。
【0028】
<変形例1>
図5は、変形例1による中継機ユニット20Aの構成を示す機能ブロック図である。また、図6は、変形例1による子機ユニット31Aの構成を示す機能ブロック図である。本変形例1の中継機ユニット20Aでは、子機ユニット31に設けた下り信号合成部65に対応する下り信号合成部55を、下りデジタル信号処理部25~28とデジタルIQデータ送受信部50との間に設けている。この結果、デジタルIQデータ送受信部50は、合成されたデジタルIQデータを子機ユニット31A側に伝送することになる。
【0029】
一方、子機ユニット31Aは、下り信号合成部65が削除され、中継機ユニット20Aから合成されたデジタルIQデータが入力される。そして、子機ユニット31Aには、下り信号利得調整部61~64に替えて、利得調整部としての利得調整フィルタ部61Aが設けられる。
【0030】
利得調整フィルタ部61Aは、デジタルフィルタであり、合成されたデジタルIQデータに対して、各基地局101~104の無線信号に対応する周波数帯に対する利得調整を行い、例えば、所望の基地局の周波数帯の利得を0にして所望の基地局からの下り信号をオフする。なお、この利得調整フィルタ部61Aにおいても、利得調整は増減が可能である。利得調整フィルタ部61Aは、デジタルフィルタであり、デジタルIQデータに対する利得調整の信号処理は容易である。
【0031】
<変形例2>
図7は、変形例2による子機ユニット31Bの構成を示す機能ブロック図である。図7に示すように、本変形例2では、図4に示した子機ユニット31に対し、増幅器電圧調整部70を設けている。増幅器電圧調整部70は、下り信号利得調整部61~64が利得調整した利得調整情報をもとに、無線送信されるアナログ信号を増幅する送信増幅器71の電源電圧を調整する。
【0032】
この電源電圧調整は、例えば、4つの無線信号の送信から3つの無線信号の送信に変更調整がなされた場合、送信増幅器71の電力消費が必要最小限の電力消費(3/4)となるように増幅器の電源電圧を調整する。具体的には、送信増幅器71内のFETのドレイン電圧やゲート電圧などを変更することで子機ユニット31Bの電力効率を上げる。なお、受信増幅器72の消費電力は小さいので電源電圧調整は行わなくてよい。
【0033】
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態及び変形例について説明したが、本実施の形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0034】
1 無線中継システム
10,11~14 親機ユニット
20,20A 中継機ユニット
21~24,43,50,60 デジタルIQデータ送受信部
30,31~33,31A,31B 子機ユニット
41,68 アナログデジタル変換部
25~28,42,66 下りデジタル信号処理部
44,51~53,69 上りデジタル信号処理部
45,67 デジタルアナログ変換部
54 上り信号合成部
61~64 下り信号利得調整部
61A 利得調整フィルタ部
65,55 下り信号合成部
70 増幅器電圧調整部
71 送信増幅器
72 受信増幅器
101~104 基地局
201~203 無線端末
C1~C4 通信ケーブル
C11~C14,C21~C23 光ケーブル
E1~E3 無線通信エリア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7