IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノントッキ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-成膜装置 図1
  • 特開-成膜装置 図2
  • 特開-成膜装置 図3
  • 特開-成膜装置 図4
  • 特開-成膜装置 図5
  • 特開-成膜装置 図6
  • 特開-成膜装置 図7
  • 特開-成膜装置 図8
  • 特開-成膜装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024142950
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】成膜装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/04 20060101AFI20241003BHJP
   C23C 14/50 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
C23C14/04
C23C14/50 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055373
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】591065413
【氏名又は名称】キヤノントッキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健太郎
【テーマコード(参考)】
4K029
【Fターム(参考)】
4K029AA09
4K029AA24
4K029BA62
4K029BC07
4K029BD01
4K029CA01
4K029HA01
4K029JA01
(57)【要約】
【課題】基板とマスクとのアライメント精度に対する真空チャンバの変形の影響を比較的簡素な構造で低減すること。
【解決手段】マスクを介して基板に材料を成膜する成膜装置であって、前記基板と前記マスクを収容する真空チャンバと、前記真空チャンバ内に設けられ、前記マスクに対する前記基板の位置を調整する位置調整手段と、を備え、前記真空チャンバは、複数の側壁部と該複数の側壁部に接続された天壁部とを有し、前記位置調整手段は、前記天壁部の周縁部に接続され、該位置調整手段を前記真空チャンバに固定する固定部材を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクを介して基板に膜を成膜する成膜装置であって、
前記基板と前記マスクを収容する真空チャンバと、
前記真空チャンバ内に設けられ、前記マスクに対する前記基板の位置を調整する位置調整手段と、を備え、
前記真空チャンバは、複数の側壁部と該複数の側壁部に接続された天壁部とを有し、
前記位置調整手段は、
前記天壁部の周縁部に接続され、該位置調整手段を前記真空チャンバに固定する固定部材を備える、
ことを特徴とする成膜装置。
【請求項2】
マスクを介して基板に材料を成膜する成膜装置であって、
前記基板と前記マスクを収容する真空チャンバと、
前記真空チャンバ内に設けられ、前記マスクに対する前記基板の位置を調整する位置調整手段と、を備え、
前記真空チャンバは、複数の側壁部と該複数の側壁部に接続された天壁部とを有し、
前記位置調整手段は、
前記複数の側壁部の上端部に接続され、該位置調整手段を前記真空チャンバに固定する固定部材を備える、
ことを特徴とする成膜装置。
【請求項3】
請求項1に記載の成膜装置であって、
前記固定部材は、前記天壁部と前記複数の側壁部との接合部において、前記天壁部と複数の側壁部との双方に接続されている、
ことを特徴とする成膜装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の成膜装置であって、
前記マスクを支持するマスク支持手段を備え、
前記マスク支持手段は、
前記真空チャンバ内に配置され、前記マスクが搭載されるマスク台と、
前記マスク台から前記天壁部を通過して前記真空チャンバ外に延設された支持軸と、を含み、
前記固定部材は、前記支持軸が通過する開口部を有している、
ことを特徴とする成膜装置。
【請求項5】
請求項4に記載の成膜装置であって、
前記マスク支持手段は、
前記天壁部の上方に配置され、前記支持軸を支持する軸支持手段を含み、
前記軸支持手段は、
前記天壁部の周縁部に配置された除振台に支持されている、
ことを特徴とする成膜装置。
【請求項6】
請求項1に記載の成膜装置であって、
前記位置調整手段は、
前記基板を保持する保持手段と、
前記固定部材と前記保持手段との間に設けられ、前記保持手段を変位する変位手段と、を備える、
ことを特徴とする成膜装置。
【請求項7】
請求項4に記載の成膜装置であって、
前記位置調整手段は、
前記基板を保持する保持手段と、
前記固定部材と前記保持手段との間に設けられ、前記保持手段を磁力により浮上状態で支持する支持手段と、
を備える、
ことを特徴とする成膜装置。
【請求項8】
請求項7に記載の成膜装置であって、
前記保持手段と前記マスク台との相対位置を計測する計測手段を備える、
ことを特徴とする成膜装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は成膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機ELディスプレイ等の製造においては、マスクを用いて基板上に蒸着物質が成膜される。成膜の前処理としてマスクと基板とのアライメントが行われ、両者が重ね合わされる。アライメントにおいては、真空チャンバ内において基板とマスクの位置ずれの計測と、計測結果に基づく基板とマスクとの相対位置の調整とが行われる。真空チャンバはその内部の負圧によって部分的に変形する場合がある。特許文献1には、アライメントステージ機構を載置する支持板と、真空チャンバの天板とを分離する構造をとっている。これにより真空チャンバの変形がアライメントに与える影響を低減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-80561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の装置は、構造の簡素化の点で改善の余地がある。
【0005】
本発明は、基板とマスクとのアライメント精度に対する真空チャンバの変形の影響を比較的簡素な構造で低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
マスクを介して基板に材料を成膜する成膜装置であって、
前記基板と前記マスクを収容する真空チャンバと、
前記真空チャンバ内に設けられ、前記マスクに対する前記基板の位置を調整する位置調整手段と、を備え、
前記真空チャンバは、複数の側壁部と該複数の側壁部に接続された天壁部とを有し、
前記位置調整手段は、
前記天壁部の周縁部に接続され、該位置調整手段を前記真空チャンバに固定する固定部材を備える、
ことを特徴とする成膜装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、基板とマスクとのアライメント精度に対する真空チャンバの変形の影響を比較的簡素な構造で低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る成膜装置の概略図。
図2】保持ユニット付近の拡大図。
図3】(A)は保持ユニット等の平面図、(B)は保持ユニット付近の構成の斜視図。
図4】(A)及び(B)は図1の成膜装置の動作説明図。
図5】(A)及び(B)は図1の成膜装置の動作説明図。
図6】(A)は固定部材の平面図、(B)はチャンバの変形例を示す図。
図7】(A)及び(B)は固定部材の他の例を示す図。
図8】接続部位の例を示す説明図。
図9】(A)は有機EL表示装置の全体図、(B)は1画素の断面構造を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
<第一実施形態>
<成膜装置の概要>
図1は本発明の一実施形態に係る成膜装置1の概略図である。成膜装置1は、基板100に蒸着物質の膜を成膜する装置であり、マスク101を用いて所定のパターンの蒸着物質の薄膜を基板100に形成する。成膜装置1で成膜が行われる基板100の材質は、ガラス、樹脂、金属等の材料を適宜選択可能であり、ガラス上にポリイミド等の樹脂層が形成されたものが好適に用いられる。蒸着物質としては、有機材料、無機材料(金属、金属酸化物など)などの物質である。成膜装置1は、例えば表示装置(フラットパネルディスプレイなど)や薄膜太陽電池、有機光電変換素子(有機薄膜撮像素子)等の電子デバイスや、光学部材等を製造する製造装置に適用可能であり、特に、有機ELパネルを製造する製造装置に適用可能である。以下の説明においては成膜装置1が真空蒸着によって基板100に成膜を行う例について説明するが、本発明はこれに限定はされず、スパッタやCVD等の各種成膜方法を適用可能である。なお、各図において矢印Zは上下方向(重力方向)を示し、矢印X及び矢印Yは互いに直交する水平方向を示す。
【0011】
成膜装置1は、内部を真空に保持可能な箱型の真空チャンバ2(単にチャンバ2と呼ぶ場合がある)を有する。チャンバ2の内部空間は、真空雰囲気か、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気に維持されている。本実施形態では、チャンバ2は不図示の真空ポンプに接続されている。なお、本明細書において「真空」とは、大気圧より低い圧力の気体で満たされた状態、換言すれば減圧状態をいう。
【0012】
チャンバ2は、水平な壁体である天壁部21及び底壁部23と、垂直な壁体である複数の側壁部22とを有する。本実施形態の場合、側壁部22は4つ設けられており、4つの側壁部22によって四角形の筒が形成され、その上端部及び下端部に天壁部21と底壁部23とが接続されている。こうした壁部によって画定されるチャンバ2の内部空間には、マスク101に対する基板100の位置を調整する位置調整ユニット3、プレートユニット4、蒸着ユニット9及びシャッタ10が設けられている。また、成膜装置1はマスク支持ユニット5を備え、マスク支持ユニット5のマスク台51も、チャンバ2の内部空間に配置されている。
【0013】
マスク101は、例えば、基板100上に形成する薄膜パターンに対応する開口パターンをもつメタルマスクであり、マスク台51の上に載置されている。マスク101としては、枠状のマスクフレームに数μm~数十μm程度の厚さのマスク箔が溶接固定された構造を有するマスクを用いることができる。マスク101の材質は特に限定はされないが、インバー材などの熱膨張係数の小さい金属を用いることが好ましい。成膜処理は、基板100がマスク101の上に載置され、基板100とマスク101とが互いに重ね合わされた状態で行われる。
【0014】
プレートユニット4は、冷却プレート4aと磁石プレート4bとを備える。冷却プレート4aは磁石プレート4bの下に配置されている。冷却プレート4aは、成膜時に基板100を冷却する機能を有する。磁石プレート4bは、磁力によってマスク101を引き寄せるプレートである。プレートユニット4が基板100の上面に載置されると、磁石プレート4bの磁力によって基板100とマスク101の密着性を向上する。
【0015】
プレートユニット4は昇降ユニット6によってZ方向に昇降する。昇降ユニット6は、Z方向に延びる昇降軸61と、昇降軸61をZ方向に移動する駆動ユニット62とを含む。昇降軸61は、天壁部21と、後述する支持部材54とをZ方向に通過しており、プレートユニット4は昇降軸61の下端部に固定されている。チャンバ2の気密性を維持するため、天壁部21と支持部材54との間には伸縮可能な筒状の気密部材63が設けられており、昇降軸61は気密部材63を挿通している。駆動ユニット62は例えば電動シリンダである。
【0016】
蒸着ユニット9は、ヒータ、蒸発源の駆動機構、蒸発レートモニタなどから構成され、蒸着物質を基板100に蒸着する蒸着源である。蒸着ユニット9は例えば複数のノズルが列状に並んで配置され、それぞれのノズルから蒸着材料が放出されるリニア蒸発源である。シャッタ10は、蒸着ユニット9と、マスク101及び基板100との間に、開閉自在(スライド自在)に設けられている。シャッタ10は、その閉時には蒸着ユニット9と、マスク101及び基板100との間に介在して、蒸着物質がマスク101及び基板100に到達することを防止する。シャッタ10は、その開時には蒸着ユニット9と、マスク101及び基板100との間から退避して、蒸着物質がマスク101及び基板100に到達することを許容する。
【0017】
位置調整ユニット3は、基板100とマスク101とのアライメント機能を有している。位置調整ユニット3は、基板100を保持する保持ユニット30と、保持ユニット30を浮上状態で支持する支持ユニット34と、浮上状態の保持ユニット30を変位する変位ユニット33と、位置調整ユニット3をチャンバ2に固定する固定部材35とを備える。図1に加えて図2及び図3(A)及び図3(B)を参照して位置調整ユニット3について説明する。図2は保持ユニット30付近の拡大図である。図3(A)は図2のB-B線断面図であり、保持ユニット30等の平面図である。図3(B)は保持ユニット30付近の構成の斜視図である。
【0018】
保持ユニット30は、本体部31と、保持部32とを有する。本体部31は保持部6を支持する矩形のプレート部材であり、その中央にはプレートユニット4が進入可能な円形の開口部31aが形成されている。保持部32は本体部31の下面において、開口部31aを塞ぐように本体部31に固定されている。成膜時にプレートユニット4は開口部31aに進入して保持部32に接近し、冷却プレート4aは保持部32を介して基板100を冷却する。
【0019】
保持部32は、例えば、基板100を静電気力によって吸着する静電チャックである。静電チャックは、例えば、セラミックス材質のマトリックス(基体とも呼ばれる)の内部に金属電極などの電気回路が埋め込まれた構造を有する。金属電極にプラス(+)及びマイナス(-)電圧が印加されると、セラミックスマトリックスを通じて基板100に分極電荷が誘導され、基板100と保持部32との間の静電気的な引力(静電気力)により、基板100が保持部32の吸着面(下面)に固定される。
【0020】
支持ユニット34は、磁力により保持ユニット30を浮上状態で支持する。支持ユニット34は、保持ユニット30と固定部材35との間に設けられており、本体部5に設けられた磁力発生部34aと、固定部材35に設けられた磁力発生部34bを含む。磁力発生部34a及び34bは永久磁石である。磁力発生部34aと磁力発生部34bとの間の磁気吸引力(又は磁気排斥力)によって、保持ユニット30を固定部材35に対して保持ユニット30自重相当の推力を発生させて自重をキャンセルし、磁気浮上させて非接触で支持することができる。
【0021】
変位ユニット33は、磁力により保持ユニット30を変位するユニットであり、例えば、リニアモータである。変位ユニット33は、保持ユニット30と固定部材35との間に設けられており、本体部31に設けられた磁力発生部33aと、固定部材35に設けられた磁力発生部33bとを有する。磁力発生部33a及び33bの一方は永久磁石であり、他方は電磁石である。変位ユニット33は複数組設けられており、保持ユニット3をXYZ方向の並進方向の変位と、X、Y、Z軸周りの回転方向の変位と、姿勢の調整(水平方向に対する傾き)とを行える。
【0022】
成膜装置1は、複数の位置測定ユニット8を備える。複数の位置測定ユニット8は、保持ユニット30のX方向、Y方向、Z方向の位置を測定するよう、マスク台51に複数配置され、保持ユニット30とマスク台51との相対位置を計測する。位置測定ユニット8が測定する保持ユニット30の各方向における位置情報を基に、保持ユニット30の浮上姿勢(例えばX-Y平面に対する傾き)及び浮上位置(例えばZ方向の位置)を調整することができる。位置測定ユニット8は、例えば、非接触で対象物までの距離を測定するレーザ変位計を用いてもよい。
【0023】
また、成膜装置1は計測ユニット7を備える。計測ユニット7は、保持ユニット30に保持された基板100とマスク200の位置ずれを計測する。計測ユニット7は、チャンバ2の外部に配置されており、支持部材54、天壁部21等に設けた窓部(不図示)を介して基板100とマスク101とにそれぞれ設けたアライメントマークを撮影する。計測ユニット7の計測結果に基づいて、アライメントマークの位置のずれを解消するように保持ユニット30が変位ユニット33によって変位される。すなわち、マスク101に対する基板100の位置が調整される。
【0024】
計測ユニット7は、例えば、相対的に視野が広いが低い解像度を有する低倍率CCDカメラ(ラフカメラ)や、相対的に視野が狭いが高い解像度(例えば数μmのオーダ)を有する高倍率CCDカメラ(ファインカメラ)などの複数の種類のアライメントカメラを用いることができる。これによって、基板100とマスク101との大まかな位置ずれを計測しつつ、基板1とマスク2との位置ずれを高精度で計測することができる。
【0025】
マスク支持ユニット5は、マスク台51と、マスク台51を支持する複数の支持軸52と、複数の支持軸52を支持する軸支持ユニット53とを備える。各支持軸52は、Z方向に延設された軸部材であり、マスク台51から天壁部21を通過してチャンバ2外に延設されている。マスク台51は支持軸52の下端部に固定されている。支持軸52は、天壁部21及び支持部材54にそれぞれ設けられた貫通孔を通過している。チャンバ2の気密性を維持するため、天壁部21と支持部材54との間には伸縮可能な筒状の気密部材56が設けられており、支持軸52は気密部材56を挿通している。
【0026】
軸支持ユニット53は、複数の除振台11を介して天壁部21上に搭載されている。本実施形態の軸支持ユニット53は支持軸52をZ方向に変位してマスク台51を昇降する機能を有しているが、昇降機能を有していない構成であってもよい。
【0027】
軸支持ユニット53は、支持部材54と、支持部材54に搭載された駆動ユニット55とを含む。支持部材54は、矩形のプレート部材であり、天壁部21の四隅に配置された合計4つの除振台11上に搭載されている。除振台11は、軸支持ユニット53とチャンバ2との間での振動の伝達を抑制し、特に、チャンバ2を介して伝達する外乱振動が軸支持ユニット53に伝達することを抑制することができる。これにより、外乱振動によりマスク101が微動することを防止できる。駆動ユニット55は支持軸52をZ方向に移動する機構であり、例えば電動シリンダである。駆動ユニット55は支持軸52毎に設けられている。
【0028】
制御装置12は、成膜装置1の全体を制御する。制御装置12は、例えば、処理部、記憶部、入出力インタフェース(I/O)及び通信部を備える。処理部は、CPUに代表されるプロセッサであり、記憶部に記憶されたプログラムを実行して成膜装置1を制御する。記憶部は、ROM、RAM、HDD等の記憶デバイスであり、処理部が実行するプログラムの他、各種の制御情報を記憶する。I/Oは、処理部と外部デバイスとの間の信号を送受信するインタフェースである。通信部は通信回線を介して上記装置又は他の制御装置等と通信を行う通信デバイスである。
【0029】
<成膜装置の動作例>
成膜装置1の動作例について図4(A)~図5(B)を用いて説明する。図4(A)~図5(B)は、基板100がチャンバ2の内部に搬入され、基板100とマスク101とのアライメント後に、基板100に蒸着物質の成膜が行われる際の成膜装置1の状態の一例を示す。
【0030】
図4(A)は、搬送ロボットのハンド200によって基板100がチャンバ2の内部空間に搬入される段階の成膜装置100の状態の一例を示している。マスク台51は駆動ユニット55によって下降される。図4(A)の状態から、ハンド200によって基板100が保持ユニット30の保持部32に押し上げられ、保持部32に基板100が保持される。
【0031】
図4(B)は、マスク台51を駆動ユニット55によって上昇した段階を示している。マスク台51は、基板100とマスク101とをアライメントするアライメント位置まで上昇される。基板100とマスク101のアライメントは、基板100とマスク101が極僅かに離れた状態で行われる。図4(B)及び後述する図5(A)では、動作を分かり易くするため基板100とマスク101との隙間を誇張して表している。
【0032】
アライメント動作においては、まず、マスク台51に設けられた位置測定ユニット8によって、保持ユニット30とマスク台51との相対位置が測定され、保持ユニット30の浮上位置が測定される。位置測定ユニット8が測定した情報を基に、保持ユニット30の6自由度(X方向、Y方向、Z方向、θX方向、θY方向、θZ方向)の位置情報が演算される。保持ユニット30の6自由度の位置情報に基づいて、変位ユニット33の制御を行う。変位ユニット33によって保持ユニット30の浮上姿勢は、水平に維持される。このようにして、保持ユニット30の浮上姿勢が水平に調整されることで、高精度なアライメント動作を行うことができる。
【0033】
次に、図5(A)に示すように、計測ユニット7が基板100とマスク101に設けられたアライメントマークを撮影して、基板100とマスク101との位置ずれ量を計測する。「位置ずれ量」とは、X方向、Y方向、Z軸周りのθ方向の基板1マスク2との相対的なずれの量である。そして、位置ずれ量が小さくなるように変位ユニット33が制御され、保持ユニット30の位置調整が行われる。位置ずれ量が許容範囲内になるまで計測と位置調整を繰り返す。これによって、マスク101に対する基板100の相対位置が調整される。
【0034】
アライメント動作が完了すると、基板100をマスク101上に載置する。図5(B)に示すように本体部5の開口部31aにプレートユニット4の冷却プレート4a及び磁石プレート4bが降下される。磁石プレート4bの磁力によって、マスク101が引き寄せられ、マスク101と基板100とを全体的に密着させることができる。冷却プレート4aにより保持部32を冷却することができる。続いて、蒸着ユニット9から、マスク101を介して基板100に蒸着物質を放出する成膜処理を行う。基板100に蒸着物質の薄膜が成膜される。
【0035】
<固定部材の構造と接続部位>
チャンバ2は、その内部空間が負圧にされることで変形する場合がある。チャンバ2が変形すると、チャンバ2に固定されている位置調整ユニット3がその影響を受け、基板100の位置調整の精度が低下する場合がある。本実施形態では、位置調整ユニット3を、チャンバ2の中で変形が小さい部位に接続して支持することで、基板100とマスク101とのアライメント精度に対する真空チャンバ2の変形の影響を比較的簡素な構造で低減する。
【0036】
図6(A)は図1のA-A線に沿う断面図であり、固定部材35の平面図である。本実施形態の場合、固定部材35は天壁部21に接続されている。固定部材35の外形は、天壁部21の外形に沿った矩形状である。固定部材35は、その中心部の支持部350と、支持部350からからチャンバ2の角部に延びる4つの梁部352と、4つの梁部352を繋ぐ矩形の枠部353と、天壁部21に固定される4つの接続部354とを有する。
【0037】
支持部350には、磁力発生部33a及び34aが支持される。支持部350の中央部には、プレートユニット4が通過可能な開口部351が形成されている。支持部350、梁部352及び枠部353は、一枚の板部材であり、接続部354はこの板部材を厚くしたブロック形状を有している。固定部材35は、支持部350、梁部352及び枠部353で囲まれる開口部356を有しており、この開口部356を支持軸52が通過している。開口部356によって支持軸52のレイアウトの自由度を向上し、また、固定部材35の上下の各空間で圧力差が生じることを防止することもできる。
【0038】
接続部354には、固定部材35を天壁部21に接続するための取付孔355が形成されている。取付孔355は例えばねじ孔であり、天壁部21と固定部材35とはボルトによって締結される。固定部材35は、接続部354においてのみ天壁部21に接続されており、他の部位(支持部350、352及び枠部353)は天壁部21から離間している。
【0039】
4つの接続部354は、天壁部21の周縁部に位置しており、したがって、天壁部21と側壁部22との接合部に近い位置に位置している。ここで、天壁部21の周縁部は、天壁部21の中心よりも天壁部21と側壁部22との接合部に近い天壁部21の部位であり、天壁部21の中心よりも剛性が高く、チャンバ2の内部を真空状態としたときの変形が小さい。本実施形態のチャンバ2のように、6面体形状のチャンバでは、一般に、内部が真空状態になった場合、各壁部の締結部(角部)の変形は小さく、中央部に近づくにしたがって変形量が増大する傾向がある。天壁部21のうち、天壁部21と側壁部22との接合部はその剛性が高く、側壁部22の拘束によって天壁部21の変形が抑制される。
【0040】
特に、本実施形態では、4つの接続部354が、矩形の天壁部21の角部に近い位置に位置している。各角部では、天壁部21と2つの側壁部22とが接合されるので、天壁部21の周縁部のうち、角部と角部との間の中間部よりも更に剛性が高い。
【0041】
しかも、矩形の天壁部21の角部近傍には、除振台11が設置されており、本実施形態の接続部354は、除振台11とZ方向に重なる位置に位置している。除振台11により、接続部位の剛性向上を見込める他、除振台11として、一般的な構造である柔軟なゴムベローズを使った空気ばねを用いた場合、低いバネ定数を有するため、天壁部21の変形をかわす効果もある。
【0042】
このように、天壁部21のうち、変形が最も小さい部位に接続部354が接続されている。したがって、本実施形態の固定部材35によれば、チャンバ2の内部が真空状態になったとしても、チャンバ2の変形の影響が最小限となる。図6(B)はその説明図である。チャンバ2の内部が真空状態となり、天壁部21の中央部が下方へ湾曲している状態を誇張して示している。このようなチャンバ2の変形が生じても、固定部材35の接続部354においてチャンバ2の変形がほとんどなく、したがって、固定部材35全体として、すなわち、位置調整ユニット3全体として、チャンバ2の変形の影響がほとんどない。これにより、支持ユニット34と磁力発生部33の、チャンバ変形の影響による接触か抑制され、基板100の位置調整の精度が低下することを防止できる。また、固定部材35の使用と、チャンバ2に対する接続部位の工夫によって、比較的簡素な構造でチャンバ2の変形の影響を低減することができる。
【0043】
<第二実施形態>
第一実施形態では、天壁部21に固定部材35を接続したが、側壁部22に固定部材35を接続してもよい。図7(A)はその一例を示す。図示の例では、接続部354に代わる接続部3541を固定部材35が有している。接続部3541は枠部353よりも外方に突出した部分を含み、この部分が側壁部22に形成した横穴に挿入され、固定されている。接続部3541は側壁部22の上端部に接続されている。側壁部22の上端部は側壁部22の中心よりも天壁部21と側壁部22との接合部に近い部位であり、側壁部22の中心よりも剛性が高く、チャンバ2の内部を真空状態としたときの変形が小さい。したがって、第一実施形態と同様に比較的簡素な構造でチャンバ2の変形の影響を低減することができる。
【0044】
固定部材35を側壁部22に接続する構成の場合、4つ全ての側壁部22に固定部材35を接続する構成であってもよいし、4つの側壁部22のうち、対向する2つの側壁部22に固定部材35を接続する構成であってもよい。また、2つの側壁部22が接合された部位(角部)に、これら2つの側壁部22の双方に接続部3541を接続してもよい。
【0045】
<第三実施形態>
天壁部21と側壁部22との接合部において、これら双方に固定部材35を接続してもよい。図7(B)はその一例を示す。図示の例では、接続部354に代わる接続部3542を固定部材35が有している。接続部3542は、天壁部21と側壁部22との接合部において、天壁部21の周縁部と側壁部22の上端部とに接続されるハンチ部を構成している。接続部3542は溶接によって天壁部21及び側壁部22に接続されてもよい。天壁部21の周縁部及び側壁部22の上端部は、それぞれ、剛性が高く、チャンバ2の内部を真空状態としたときの変形が小さい。したがって、第一実施形態や第二実施形態と同様に比較的簡素な構造でチャンバ2の変形の影響を低減することができる。
【0046】
固定部材35を天壁部21及び側壁部22に接続する構成の場合、4つ全ての側壁部22に固定部材35を接続する構成であってもよいし、4つの側壁部22のうち、対向する2つの側壁部22に固定部材35を接続する構成であってもよい。また、2つの側壁部22が接合された部位(角部)に、これら2つの側壁部22の双方と天壁部21とに接続部3542を接続してもよい。
【0047】
<第四実施形態>
チャンバ2に対する固定部材35の接続部位の範囲の例について説明する。接続部位の範囲は、例えば、磁力発生部33aと磁力発生部33bとのギャップ、及び、磁力発生部34aと磁力発生部34bとのギャップや、チャンバ2の寸法から決定することができる。一例として、ギャップが1mm程度、チャンバ2の各壁部の厚みが35mm程度、天壁部21の縦横寸法が数m程度である。図8は接続部位の範囲の例を示している。
【0048】
天壁部21に固定部材35を接続する場合、X方向の幅Lx、Y方向の幅Lyについて、端部からLx/3の範囲、Ly/3の範囲が好ましく、更に好ましくは、Lx/5の範囲、Ly/5の範囲が好ましい。同様に、側壁部22に固定部材35を接続する場合、Z方向の高さLzについて、上端からLz/3の範囲が好ましく、更に好ましくはLz/5の範囲である。
【0049】
接続部位の特定は、簡易的な材料力学の平板のたわみ計算によって導出することもできる。また、実際のチャンバ形状や装置構成は複雑なので、実際の設計においてはFEM解析等によって接続部位を決定してもよい。
【0050】
<第五実施形態:電子デバイスの製造方法>
次に、電子デバイスの製造方法の一例を説明する。以下、電子デバイスの例として有機EL表示装置の構成及び製造方法を例示する。
【0051】
まず、製造する有機EL表示装置について説明する。図9(A)は有機EL表示装置500の全体図、図9(B)は1画素の断面構造を示す図である。
【0052】
図9(A)に示すように、有機EL表示装置500の表示領域501には、発光素子を複数備える画素502がマトリクス状に複数配置されている。詳細は後で説明するが、発光素子のそれぞれは、一対の電極に挟まれた有機層を備えた構造を有している。
【0053】
なお、ここでいう画素とは、表示領域501において所望の色の表示を可能とする最小単位を指している。カラー有機EL表示装置の場合、互いに異なる発光を示す第1発光素子502R、第2発光素子502G、第3発光素子502Bの複数の副画素の組み合わせにより画素502が構成されている。画素502は、赤色(R)発光素子と緑色(G)発光素子と青色(B)発光素子の3種類の副画素の組み合わせで構成されることが多いが、これに限定はされない。画素52は少なくとも1種類の副画素を含めばよく、2種類以上の副画素を含むことが好ましく、3種類以上の副画素を含むことがより好ましい。画素52を構成する副画素としては、例えば、赤色(R)発光素子と緑色(G)発光素子と青色(B)発光素子と黄色(Y)発光素子の4種類の副画素の組み合わせでもよい。
【0054】
図9(B)は、図9(A)のA-B線における部分断面模式図である。画素502は、基板503上に、第1の電極(陽極)504と、正孔輸送層505と、赤色層506R・緑色層506G・青色層506Bのいずれかと、電子輸送層507と、第2の電極(陰極)508と、を備える有機EL素子で構成される複数の副画素を有している。これらのうち、正孔輸送層505、赤色層506R、緑色層506G、青色層506B、電子輸送層507が有機層に当たる。赤色層506R、緑色層506G、青色層506Bは、それぞれ赤色、緑色、青色を発する発光素子(有機EL素子と記述する場合もある)に対応するパターンに形成されている。
【0055】
また、第1の電極504は、発光素子ごとに分離して形成されている。正孔輸送層505と電子輸送層507と第2の電極508は、複数の発光素子502R、502G、502Bにわたって共通で形成されていてもよいし、発光素子ごとに形成されていてもよい。すなわち、図9(B)に示すように正孔輸送層505が複数の副画素領域にわたって共通の層として形成された上に赤色層506R、緑色層506G、青色層506Bが副画素領域ごとに分離して形成され、さらにその上に電子輸送層507と第2の電極508が複数の副画素領域にわたって共通の層として形成されていてもよい。
【0056】
なお、近接した第1の電極504の間でのショートを防ぐために、第1の電極504間に絶縁層509が設けられている。さらに、有機EL層は水分や酸素によって劣化するため、水分や酸素から有機EL素子を保護するための保護層600が設けられている。
【0057】
図9(B)では正孔輸送層505や電子輸送層507が一つの層で示されているが、有機EL表示素子の構造によって、正孔ブロック層や電子ブロック層を有する複数の層で形成されてもよい。また、第1の電極504と正孔輸送層505との間には第1の電極504から正孔輸送層505への正孔の注入が円滑に行われるようにすることのできるエネルギーバンド構造を有する正孔注入層を形成してもよい。同様に、第2の電極508と電子輸送層507の間にも電子注入層を形成してもよい。
【0058】
赤色層506R、緑色層506G、青色層506Bのそれぞれは、単一の発光層で形成されていてもよいし、複数の層を積層することで形成されていてもよい。例えば、赤色層506Rを2層で構成し、上側の層を赤色の発光層で形成し、下側の層を正孔輸送層又は電子ブロック層で形成してもよい。あるいは、下側の層を赤色の発光層で形成し、上側の層を電子輸送層又は正孔ブロック層で形成してもよい。このように発光層の下側又は上側に層を設けることで、発光層における発光位置を調整し、光路長を調整することによって、発光素子の色純度を向上させる効果がある。
【0059】
なお、ここでは赤色層506Rの例を示したが、緑色層506Gや青色層506Bでも同様の構造を採用してもよい。また、積層数は2層以上としてもよい。さらに、発光層と電子ブロック層のように異なる材料の層が積層されてもよいし、例えば発光層を2層以上積層するなど、同じ材料の層が積層されてもよい。
【0060】
次に、有機EL表示装置の製造方法の例について具体的に説明する。ここでは、赤色層506Rが下側層506R1と上側層506R2の2層からなり、緑色層506Gと青色層506Bは単一の発光層からなる場合を想定する。
【0061】
まず、有機EL表示装置を駆動するための回路(不図示)及び第1の電極504が形成された基板503を準備する。なお、基板503の材質は特に限定はされず、ガラス、プラスチック、金属などで構成することができる。本実施形態においては、基板503として、ガラス基板上にポリイミドのフィルムが積層された基板を用いる。
【0062】
第1の電極504が形成された基板503の上にアクリル又はポリイミド等の樹脂層をバーコートやスピンコートでコートし、樹脂層をリソグラフィ法により、第1の電極504が形成された部分に開口が形成されるようにパターニングし絶縁層509を形成する。この開口部が、発光素子が実際に発光する発光領域に相当する。
【0063】
絶縁層509がパターニングされた基板503を第1の成膜室に搬入し、正孔輸送層505を、表示領域の第1電極504の上に共通する層として成膜する。正孔輸送層505は、最終的に1つ1つの有機EL表示装置のパネル部分となる表示領域501ごとに開口が形成されたマスクを用いて成膜される。
【0064】
次に、正孔輸送層505までが形成された基板503を第2の成膜室に搬入する。基板503とマスクとのアライメントを行い、基板をマスクの上に載置し、正孔輸送層505の上の、基板503の赤色を発する素子を配置する部分(赤色の副画素を形成する領域)に、赤色層506Rを成膜する。ここで、第2の成膜室で用いるマスクは、有機EL表示装置の副画素となる基板503上における複数の領域のうち、赤色の副画素となる複数の領域にのみ開口が形成された高精細マスクである。これにより、赤色発光層を含む赤色層506Rは、基板503上の複数の副画素となる領域のうちの赤色の副画素となる領域のみに成膜される。換言すれば、赤色層506Rは、基板503上の複数の副画素となる領域のうちの青色の副画素となる領域や緑色の副画素となる領域には成膜されずに、赤色の副画素となる領域に選択的に成膜される。
【0065】
赤色層506Rの成膜と同様に、第3の成膜室において緑色層506Gを成膜し、さらに第4の成膜室において青色層506Bを成膜する。赤色層506R、緑色層506G、青色層506Bの成膜が完了した後、第5の成膜室において表示領域501の全体に電子輸送層507を成膜する。電子輸送層507は、3色の層506R、506G、506Bに共通の層として形成される。
【0066】
電子輸送層507までが形成された基板を第6の成膜室に移動し、第2電極508を成膜する。本実施形態では、第1の成膜室~第6の成膜室では真空蒸着によって各層の成膜を行う。しかし、本発明はこれに限定はされず、例えば第6の成膜室における第2電極508の成膜はスパッタによって成膜するようにしてもよい。その後、第2電極608までが形成された基板を封止装置に移動してプラズマCVDによって保護層600を成膜して(封止工程)、有機EL表示装置500が完成する。なお、ここでは保護層600をCVD法によって形成するものとしたが、これに限定はされず、ALD法やインクジェット法によって形成してもよい。
【0067】
ここで、第1の成膜室~第6の成膜室での成膜は、形成されるそれぞれの層のパターンに対応した開口が形成されたマスクを用いて成膜される。成膜の際には、基板503とマスクとの相対的な位置調整(アライメント)を行った後に、マスクの上に基板503を載置して成膜が行われる。ここで、各成膜室において行われるアライメント工程は、上述のアライメント工程の通り行われる。
【0068】
<他の実施形態>
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0069】
1 成膜装置、2 真空チャンバ、21 天壁部、3 位置調整ユニット、35 固定部材、100 基板、101 マスク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9