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特開2024-143137ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解酵素及び分解方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143137
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解酵素及び分解方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/00 20060101AFI20241003BHJP
   C12N 9/00 20060101ALI20241003BHJP
   C12P 1/00 20060101ALI20241003BHJP
   C12N 15/09 20060101ALI20241003BHJP
   C12N 15/52 20060101ALN20241003BHJP
【FI】
C12N1/00 R
C12N9/00 ZNA
C12P1/00 A
C12N15/09 Z
C12N1/00 U
C12N15/52 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023055651
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱ケミカル株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】522127324
【氏名又は名称】株式会社digzyme
(74)【代理人】
【識別番号】100149076
【弁理士】
【氏名又は名称】梅田 慎介
(74)【代理人】
【識別番号】100119183
【弁理士】
【氏名又は名称】松任谷 優子
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100162503
【弁理士】
【氏名又は名称】今野 智介
(74)【代理人】
【識別番号】100144794
【弁理士】
【氏名又は名称】大木 信人
(72)【発明者】
【氏名】大野 ふみ
(72)【発明者】
【氏名】山本 恭士
(72)【発明者】
【氏名】礒▲崎▼ 達大
(72)【発明者】
【氏名】根岸 孝至
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
【Fターム(参考)】
4B064AC05
4B064BJ08
4B064CA01
4B064CA19
4B064CB29
4B064CC24
4B064DA16
4B065AA01X
4B065AA57X
4B065AA72X
4B065AB01
4B065BA02
4B065CA05
4B065CA27
(57)【要約】
【課題】酵素や微生物を用いたバイオプロセスによりハロゲン化炭化水素系樹脂を分解する技術の提供。
【解決手段】酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法であって、前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、方法を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、方法。
【請求項2】
前記微生物が、前記酵素を発現する組換え微生物である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ハロゲン化炭化水素系樹脂の脱ハロゲン化方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、方法。
【請求項4】
酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ハロゲン化炭化水素系樹脂分解物の製造方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、製造方法。
【請求項5】
酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ポリオール類の製造方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、製造方法。
【請求項6】
酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、脂肪族不飽和炭化水素類の製造方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、製造方法。
【請求項7】
配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、酵素。
【請求項8】
請求項7に記載の酵素と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を含有する樹脂組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ハロゲン化炭化水素系樹脂分解酵素、該酵素を発現する微生物、及びこれらを用いたハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法、並びに該酵素を含有する樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロプラスチックによる海洋汚染の懸念をうけ、プラスチック廃棄物による環境汚染問題への取り組みの重要性が高まっており、プラスチック廃棄物の分解、再資源化のための技術の開発が望まれている。本開示に関連して、例えば、特許文献1では、ミクロバクテリウム属細菌をポリビニルアルコールに接触させることを含む、ポリビニルアルコールの分解方法が提案されている。
【0003】
プラスチック廃棄物のリサイクル技術としては、主に単一種類のプラスチックを物理的処理により再利用するマテリアルリサイクル、主にプラスチック混合物を化学的処理によりリサイクルするケミカルリサイクル等が開発されている。代表的なハロゲン化炭化水素系樹脂の一つであるポリ塩化ビニル(PVC)のリサイクル手法としては、排出対象物を絞り異物混入のリスクを下げ、同時に一定の回収量を確保するシステムが構築されている製品についてはマテリアルリサイクルが、異物混入が多い物や個別回収が困難な製品についてはケミカルリサイクルがそれぞれ主な手法となっている。このうちPVCのケミカルリサイクル手法としては、高炉原料化プロセスやガス化溶融炉法などが挙げられるが、いずれも高温状態での塩酸発生を伴うプロセスであり、高環境負荷であることが課題となっている。また一般的なプラスチックのケミカルリサイクル技術においては、処理物中へのPVC混入により塩酸が発生し、処理槽の腐食等につながるため、処理されるプラスチックへの混入が忌避されている。このような背景から、PVCをはじめとしたハロゲン化炭化水素系樹脂においては低環境負荷の処理技術が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-042612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、酵素や微生物を用いたバイオプロセスによりハロゲン化炭化水素系樹脂を分解する技術を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題解決のため、本発明は、以下の[1]-[18]を提供する。
[1] 酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、方法。
[2] 前記微生物が、前記酵素を発現する組換え微生物である、[1]の方法。
[3] ハロゲン化炭化水素系樹脂が、ポリ塩化ビニルである、[1]又は[2]の方法。
【0007】
[4] 酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ハロゲン化炭化水素系樹脂の脱ハロゲン化方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、方法。
[5] 前記微生物が、前記酵素を発現する組換え微生物である、[4]の方法。
[6] ハロゲン化炭化水素系樹脂が、ポリ塩化ビニルである、[4]又は[5]の方法。
【0008】
[7] 酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ハロゲン化炭化水素系樹脂分解物の製造方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、製造方法。
[8] 前記微生物が、前記酵素を発現する組換え微生物である、[7]の製造方法。
[9] ハロゲン化炭化水素系樹脂が、ポリ塩化ビニルである、[7]又は[8]の製造方法。
【0009】
[10] 酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ポリオール類の製造方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、製造方法。
[11] 前記微生物が、前記酵素を発現する組換え微生物である、[10]の製造方法。
[12] ハロゲン化炭化水素系樹脂が、ポリ塩化ビニルである、[10]又は[11]の製造方法。
【0010】
[13] 酵素又は該酵素を発現する微生物と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、脂肪族不飽和炭化水素類の製造方法であって、
前記酵素が、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、製造方法。
[14] 前記微生物が、前記酵素を発現する組換え微生物である、[13]の製造方法。
[15] ハロゲン化炭化水素系樹脂が、ポリ塩化ビニルである、[13]又は[14]の製造方法。
【0011】
[16] 配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列からなるか、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなりかつハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有する、酵素。
[17] [16]の酵素と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を含有する樹脂組成物。
[18] ハロゲン化炭化水素系樹脂が、ポリ塩化ビニルである、[16]の酵素又は[17]の樹脂組成物。
【発明の効果】
【0012】
本開示により、酵素や微生物を用いたバイオプロセスによりハロゲン化炭化水素系樹脂を分解する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】酵素1と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図2】酵素2と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図3】酵素3と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図4】酵素4と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図5】酵素5と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図6】酵素6と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図7】酵素7と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図8】酵素8と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図9】酵素9と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
図10】酵素10(比較例)と反応させたPVCのFT-IRスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本開示の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本開示の範囲が狭く解釈されることはない。
【0015】
[ハロゲン化炭化水素系樹脂]
本開示において、ハロゲン化炭化水素系樹脂は、ハロゲン化アルキル系モノマーの重合反応によって製造される高分子化合物を意味する。ハロゲン化炭化水素系樹脂の重合度は、任意であってよく、特に限定されない。ハロゲン化炭化水素系樹脂に含まれるハロゲンの種類は特に限定されないが、好ましくは塩素である。また、ハロゲン化アルキル系モノマーの種類は特に限定されないが、好ましくは塩化ビニル(クロロエチレン)である。
ポリ塩化ビニル(PVC)は、塩化ビニルモノマーの重合反応によって製造される高分子化合物を意味する。ポリ塩化ビニルの重合度は、任意であってよく、特に限定されない。
また、本開示において、ポリ塩化ビニルには、塩化ビニルモノマーと他のモノマーとの共重合物であってもよく、ポリマーの鎖中(好ましくは主鎖中)に塩化ビニルモノマー単位が含まれる高分子化合物が広く包含され得る。
共重合されるモノマーとしては、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、アルキルビニルエーテル、及びプロピオン酸ビニルなどが挙げられる。
ポリ塩化ビニルには、可塑剤、強化剤、安定剤、滑剤、及び乳化剤等が含まれていてもよい。可塑剤としては、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、トリメリット酸トリ-2-エチルヘキシル、及びリン酸トリクレジルなどが挙げられる。
【0016】
ハロゲン化炭化水素系樹脂の形態は、特に限定されず、粉末、フィルム、ペレット、及びエマルジョンなどであってよい。
また、ハロゲン化炭化水素系樹脂は、他の樹脂との混合物であってもよい。
さらに、ハロゲン化炭化水素系樹脂は、製品に組み込まれたものであってもよい。具体的には、ハロゲン化炭化水素系樹脂を用いて製造された各種製品またはその廃棄物(以下に「ハロゲン化炭化水素系樹脂含有廃棄物」ともいう)、あるいは当該製品および廃棄物を前処理した処理物を挙げることができる。製品としては、例えば、電線被覆材及び壁紙などを挙げることができる。廃棄物としては、容器包装リサイクル法におけるプラスチック製容器包装などを挙げることができる。
【0017】
[酵素]
酵素は、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列を含んでなる(comprising of)タンパク質または当該アミノ酸配列からなる(consisting of)タンパク質とできる。
また、本発明に係る酵素は、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、挿入、置換および/または付加されたアミノ酸配列からなるか、及び/又は、配列番号1-9のいずれかのアミノ酸配列に対して少なくとも70%、75%、好ましくは80%、85%、より好ましくは90%、95%、さらに好ましくは96%、97%、特に好ましくは98%、99%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質であって、ハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有するタンパク質とできる。
ここで、「数個」とは、2-40個、2-30個、好ましくは2-20個、2-10個、より好ましくは2-5個、2-4個、特に好ましくは3個、2個をいう。アミノ酸配列に欠失等を導入するには、Kunkel法やGapped duplex法等の公知手法により、部位特異的突然変異誘発法を利用した変異導入用キット、例えばQuikChangeTM Site-Directed Mutagenesis Kit(ストラタジーン社)、GeneTailorTM Site-Directed Mutagenesis System(インビトロジェン社)、TaKaRa Site-Directed Mutagenesis System(Mutan-K、Mutan-Super Express Km等:タカラバイオ社)等を用いることができる。あるいは、欠失等を含む配列を有する遺伝子全体を人工合成してもよい。
「配列同一性」とは、比較すべき2つのアミノ酸配列の残基ができるだけ多く一致するように両配列を整列させ、一致した残基数を、全残基数で除したものを百分率で表したものである。上記整列の際には、必要に応じ、比較する2つの配列の一方または双方に適宜ギャップを挿入する。このような配列の整列化は、例えばBLAST、FASTA、CLUSTALW等の周知のプログラムを用いて行なうことができる。ギャップが挿入される場合、上記全残基数は、1つのギャップを1つの残基として数えた残基数となる。このようにして数えた全残基数が比較する2つの配列間で異なる場合には、長い方の配列の全残基数で一致した残基数を除して同一性(%)を算出する。
【0018】
さらに、本発明に係る酵素は、配列番号11-19のいずれかの塩基配列からなるDNAにコードされるアミノ酸配列を含んでなる(comprising of)タンパク質または当該アミノ酸配列からなる(consisting of)タンパク質として定義することもできる。
そして、本発明に係る酵素は、配列番号11-19のいずれかの塩基配列の相補鎖にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAにコードされるアミノ酸配列からなるタンパク質であって、ハロゲン化炭化水素系樹脂に対する分解活性を有するタンパク質であってもよい。
ストリンジェントな条件としては、例えば、DNAを固定したナイロン膜を、6×SSC(1×SSCは塩化ナトリウム8.76g、クエン酸ナトリウム4.41gを1リットルの水に溶かしたもの)、1%SDS、100μg/mlサケ精子DNA、0.1%ウシ血清アルブミン、0.1%ポリビニルピロリドン、0.1%フィコールを含む溶液中で65℃にて20時間プローブとともに保温してハイブリダイゼーションを行う条件を挙げることができるが、これに限定されるわけではない。当業者であれば、このようなバッファーの塩濃度、温度等の条件に加えて、その他のプローブ濃度、プローブの長さ、反応時間等の諸条件を加味し、ハイブリダイゼーションの条件を設定することができる。ハイブリダイゼーション後の洗浄条件として、例えば、「2×SSC、0.1%SDS、42℃」、「1×SSC、0.1%SDS、37℃」、よりストリンジェントな条件としては、例えば、「1×SSC、0.1%SDS、65℃」、「0.5×SSC、0.1%SDS、50℃」等の条件を挙げることができる。
ハイブリダイゼーション法の詳細な手順については、Molecular Cloning, A Laboratory Manual 2nd ed.(Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)))、Current Protocols in Molecular Biology(John Wiley & Sons(1987-1997))等を参照することができる。
【0019】
酵素は、従来公知の分子生物学的手法を用いて無細胞合成できる。また、酵素は、天然の微生物から単離・精製してもよく、従来公知の分子生物学的手法を用いて組換え微生物により発現させ、精製することもできる。
【0020】
[組換え微生物]
組換え微生物の作製は、酵素をコードする核酸を一般的な宿主ベクター系に導入し、該ベクター系で微生物を形質転換することより行われる。宿主としては、細菌では大腸菌、Rhodococcus属、Pseudomonas属、Corynebacterium属、Bacillus属、Streptococcus属、Streptomyces属などが挙げられ、酵母ではSaccharomyces属、Candida属、Shizosaccharomyces属、Pichia属、糸状菌ではAspergillus属などが挙げられる。これらの中で、特に大腸菌を用いることが簡便であり、効率もよく好ましい。
【0021】
ハロゲン化炭化水素系樹脂分解酵素は、組換え微生物の細胞内外の任意の部位で発現されてよい。ハロゲン化炭化水素系樹脂分解酵素の発現は、例えば、細胞質での発現、細胞表層への提示、細胞外への分泌等であってよく、さらに宿主細胞がグラム陰性細菌である場合は、ペリプラズムでの発現であってよい。
【0022】
[菌体処理物]
微生物は、培養液をそのまま用いるか、または、該培養液から遠心分離等の集菌操作によって得られる菌体またはその処理物等を用いることができる。菌体処理物としては、アセトンおよびトルエン等で処理した菌体、凍結乾燥菌体、菌体破砕物、菌体を破砕した無細胞抽出物、並びにこれらから酵素を抽出した粗酵素または精製酵素等が挙げられる。
【0023】
[ハロゲン化炭化水素系樹脂・ハロゲン化炭化水素系樹脂含有廃棄物の処理方法]
ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法及びハロゲン化炭化水素系樹脂含有廃棄物の処理方法においては、ハロゲン化炭化水素系樹脂またはハロゲン化炭化水素系樹脂含有廃棄物(以下「ハロゲン化炭化水素系樹脂等」ともいう)とハロゲン化炭化水素系樹脂分解微生物、組換え微生物、またはそれらの菌体処理物あるいは培養上清(以下、「分解微生物等」ともいう)とを接触させる前に、分解処理に適するようにハロゲン化炭化水素系樹脂等を前処理することが好ましい。例えば、シュレッダー等による粉砕、加熱、加熱・加湿処理、乳化処理等を挙げることができる。
【0024】
分解微生物等とハロゲン化炭化水素系樹脂等とを接触させることにより、ハロゲン化炭化水素系樹脂を分解させることができる。
「接触」とは、ハロゲン化炭化水素系樹脂等と共にハロゲン化炭化水素系樹脂分解微生物または組換え微生物を培養すること、ハロゲン化炭化水素系樹脂等と分解微生物等とを混合すること、ハロゲン化炭化水素系樹脂等に分解微生物等を塗布すること、分解微生物等を不織布等に接種したものをハロゲン化炭化水素系樹脂等に静置することなどを指す。
【0025】
分解微生物等とハロゲン化炭化水素系樹脂等とを接触させる工程は、適当な溶媒中で行ってもよい。例えば、ハロゲン化炭化水素系樹脂等とハロゲン化炭化水素系樹脂分解微生物または組換え微生物との培養や、ハロゲン化炭化水素系樹脂等と分解微生物等との混合は、溶媒中での実施が好適である。溶媒には、通常、緩衝液等の水性溶媒が用いられる。
【0026】
反応の時間や温度、pH、ハロゲン化炭化水素系樹脂分解微生物等の添加量は、特に制限されず、適宜調整され得る。
反応温度及び時間は、通常10-60℃で1時間~1週間とされ、好ましくは20-50℃で1日以上であり、より好ましくは30-40℃で3日以上である。
反応のpH条件も、例えばpH4~10の範囲、好ましくはpH5.0~9.0である。
反応pHを一定に保ちハロゲン化炭化水素系樹脂等の分解を効率的に行うために、中和液を反応中に添加してもよい。添加する中和液としては、例えば水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、及びアンモニア水等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素系樹脂分解微生物等の添加量は、例えば酵素の場合ハロゲン化炭化水素系樹脂に対して0.001-20%(w/w)、好ましくは0.01-10%(w/w)、より好ましくは0.1-5%(w/w)である。
【0027】
ハロゲン化炭化水素系樹脂等の分解は、ハロゲン化炭化水素系樹脂等を分解微生物等と接触させて反応させ、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解を目視で確認することによって行うことができる。また、ハロゲン化炭化水素系樹脂等の分解は、分解反応前後のハロゲン化炭化水素系樹脂等の重量又は分子量分布の測定によって行うこともできる。
さらに、ハロゲン化炭化水素系樹脂等の分解は、ハロゲン化炭化水素系樹脂等の分解によって反応系内に生成するハロゲン化物イオンの量を測定することによっても行うことができる。この側面において、本開示のハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法は、ハロゲン化炭化水素系樹脂の脱ハロゲン化方法でもある。
【0028】
ハロゲン化炭化水素系樹脂等の分解終了後は、適切な分離装置(例えば振動篩、膜、ベルトプレスまたは遠心分離装置等)を用いて、分解処理済みのハロゲン化炭化水素系樹脂分解物等から分解微生物等を分離することができる。
あるいは、分解処理済みのハロゲン化炭化水素系樹脂等は、分解微生物等の分離を行わずにさらなる処理に供してもよい。このとき、ハロゲン化炭化水素系樹脂分解微生物又は組換え微生物には、事前に動物試験等により安全性を確認されたものを用いるか、あるいは安全性を徹底するために使用後に殺菌処理を行うことが好ましい。分解処理済みのハロゲン化炭化水素系樹脂等のさらなる処理としては、例えば水洗浄および油化処理等が挙げられる。
回収したハロゲン化炭化水素系樹脂分解微生物または組換え微生物は、新しくハロゲン化炭化水素系樹脂分解微生物または組換え微生物を培養する際の植菌源として利用することができる。
【0029】
生成するハロゲン化炭化水素系樹脂分解物は、次に説明するポリオール類及び脂肪族不飽和炭化水素類や、長鎖アルデヒド、カルボン酸等であり得る。ハロゲン化炭化水素系樹脂分解物は、ハロゲン化炭化水素系樹脂、ポリエステル、ポリエチレン等のポリマー原料として回収し利用してもよい。ハロゲン化炭化水素系樹脂分解物の回収方法としては、溶媒抽出、カラム精製、活性炭処理、晶析等を挙げることができる。
【0030】
[ポリオール類の製造方法]
上記ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法は、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解産物としてポリオール類を生成させる。したがって、本開示は、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解能を有する微生物、その菌体処理物及び/又は培養上清と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、ポリオール類の製造方法をも提供するものである。ポリオール類の製造方法の具体的な工程は、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法の工程に同じである。
【0031】
得られるポリオール類は、特に限定されないが、例えば炭素数2~20の直鎖飽和ポリオール、炭素数2~20の直鎖飽和ハロゲン化ポリオール、炭素数4~20かつ不飽和度1~9の直鎖不飽和ポリオール、炭素数4~20かつ不飽和度1~9の直鎖不飽和ハロゲン化ポリオール等のポリオールが挙げられる。
【0032】
[脂肪族不飽和炭化水素類の製造方法]
上記ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法は、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解産物として脂肪族不飽和炭化水素類を生成させる。したがって、本開示は、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解能を有する微生物、その菌体処理物及び/又は培養上清と、ハロゲン化炭化水素系樹脂と、を接触させる工程を含む、脂肪族不飽和炭化水素類の製造方法をも提供するものである。脂肪族不飽和炭化水素類の製造方法の具体的な工程は、ハロゲン化炭化水素系樹脂の分解方法の工程に同じである。
【0033】
得られる脂肪族不飽和炭化水素類は、特に限定されないが、炭素数3~20かつ不飽和度1~10の直鎖不飽和炭化水素、炭素数3~20かつ不飽和度1~9の直鎖不飽和ハロゲン化炭化水素等の脂肪族不飽和炭化水素が挙げられる。
【0034】
[樹脂組成物]
酵素とハロゲン化炭化水素系樹脂とを含有する樹脂組成物は、優れた生分解性を示す。樹脂組成物は、通常、海水中、淡水中、汽水中、土壌中又はコンポスト中の少なくとも何れかの環境で生分解される。
【0035】
樹脂組成物において、ハロゲン化炭化水素系樹脂は、1種類を単独で用いても、2種類以上の樹脂を任意の組み合わせと比率で用いてもよい。
【0036】
樹脂組成物中におけるハロゲン化炭化水素系樹脂に対する酵素の配合量は、特に限定されないが、例えば0.001-20%(w/w)、好ましくは0.01-10%(w/w)、より好ましくは0.1-5%(w/w)である。
【0037】
酵素は、そのまま樹脂組成物中に配合され得る。また、酵素は、樹脂に付着固定した状態や、樹脂に結合固定した状態で樹脂組成物中に配合され得る。さらには、酵素は、形状任意の担体に付着結合または結合固定された状態や、立体格子形の担体の格子空間内に内包された状態、あるいは水溶性のカプセル形の担体内に内包された状態で樹脂組成物中に配合され得る。担体としては、ポリエチレングリコール(PEG)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルアミド、および光硬化性樹脂等の合成高分子や、セルロース、カラギーナン、およびアルギン酸ナトリウム等の天然高分子からなるゲル担体、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリポロピレン、ポリエステル、ポリオレフィン、およびレーヨン等からなる担体が挙げられる。また、活性炭やアンスラサイト等の無機物主成分の担体を用いることも可能である。これらの担体には、いわゆるマイクロスフィアと称されるものも利用できる。
【実施例0038】
1.無細胞タンパク合成による酵素調製
ラジカル反応による炭素-炭素結合の分解を触媒する酵素群として知られているPeroxidase familyに注目し、予測される立体構造の安定性・基質ポリマーとの結合可能性を基準にハロゲン化炭化水素系樹脂分解酵素の候補遺伝子を10個同定した。候補酵素1-10のアミノ酸配列を配列番号1-10に、ヌクレオチド配列を11-20に示す。プラスミドベクターpUC57のEcoRVサイトに候補遺伝子のヌクレオチド配列を挿入し、鋳型プラスミドを作成した。鋳型プラスミドを鋳型DNA用いて以下に示す条件でPCRを行い、候補遺伝子を増幅した。
【0039】
プライマー
フォワードプライマー:5'-GAAATTAATACGACTCACTATAGGGAGACCACAACGGTTTCCCTCTAGAAATAATTTTGTTTAACTTTAAGAAGGAGATATACCAATGCATCATCACCATCACCAC-3'(配列番号21)
リバースプライマー:5'-GGATTAGTTATTCATTA-3'(配列番号22)
反応液組成
PrimeSTAR Max DNA Polymerase (タカラバイオ社製) 10 μl
100 pmol/ml鋳型DNA 1 μl
50 nMフォワードプライマー 1 μl
50 nMリバースプライマー 1 μl
滅菌水 7 μl
反応条件
98℃10秒、68℃2分を1サイクルとして30サイクル。
【0040】
PCR産物を鋳型DNAとして、ジーンフロンティア社製再構成型無細胞タンパク質合成キットPUrefrex2.1およびジーンフロンティア社製タンパク質合成用添加剤DsbC Setを用いたタンパク質合成を下記の条件で行った。
【0041】
反応液組成
Solution I 4 μl
Cysteine 0.5 μl
GSH 0.5 μl
GSSG 0.5 μl
DsbC 0.5 μl
Solution II 0.5 μl
Solution III 1 μl
25 mM Hemin/0.02 N NaOH溶液 0.1 μl
鋳型DNA 1 μl
滅菌超純水 1.4 μl
反応条件
37℃, 4時間
【0042】
2.酵素の精製
タカラバイオ社製Capturem His-Tagged Purification Miniprep Kitを用いて得られた翻訳産物から酵素を精製した。キットに添付のCapturem His-Tagged Purification MiniprepカラムにxTractor Buffer400 mlを加え、2 mlチューブにセットして11,000 g, 室温で1分間遠心した。チューブに落ちた液を除去し、翻訳産物にPBSを240 μl添加して混合した溶液をカラムに添加し、2 mlチューブにセットして11,000 g, 室温で1分間遠心した。チューブに落ちた液を除去し、Wash buffer 300 μlをカラムに添加し、2 mlチューブにセットして11,000 g, 室温で1分間遠心した。新しい2 mlチューブにカラムをセットしてElution buffer 60 μlをカラムに添加し、11,000 g, 室温で1分間遠心した。チューブに落ちた液を精製酵素(酵素1-10)としてポリ塩化ビニル分解活性の評価に供した。
【0043】
3.ポリ塩化ビニル分解活性の評価1
2 mlチューブに50 mM Tris-HCl緩衝液 (pH9.0、1 mM MnSO4および0.2 mM H2O2含有) 995 μl、精製酵素5 μl、PVC粉末 (Sigma-Aldrich カタログ番号81387) 4 mgを添加し、30℃で7日間静置して反応させた。対照として精製酵素の代わりにElution bufferを精製酵素と同量添加した反応も同時に行った。反応終了後、チューブを15,000 rpm、4℃で5分間遠心分離し、反応上清を除去した。遠心残渣を室温で3日間乾燥後、FT-IR分析 (Shimadzu社製IRAffinity-1、DLATGS検出器、ATR法、ダイヤモンドプリズム) に供した。
【0044】
酵素1-9との反応後のPVCで、C-H伸縮 (CHCl隣接)、CH2伸縮、CH伸縮と推定される領域 (それぞれ波数2977 cm-1、2919 cm-1、2854 cm-1、2823 cm-1付近)、またはアルコールC-O伸縮と推定される領域 (1000~1200 cm-1) の吸収が変化し、酵素処理によってPVCの分子構造が変化したことが確認できた(図1-9参照)。
PVCの分子構造の変化は酵素10では認められなかった(図10参照)。
【0045】
4.ポリ塩化ビニル分解活性の評価2
酵素9を用いてさらに試験を行った。
2 mlチューブに1 mMリン酸緩衝液 (pH8.0、1 mM MnSO4および0.2 mM H2O2含有) 495 μl、精製酵素5 μl、PVC粉末 (Sigma-Aldrich カタログ番号81387) 8 mgを添加し、30℃で7日間450 rpmで振盪して反応させた。対照として精製酵素の代わりにElution bufferを酵素と同量添加した反応も同時に行った。反応終了後、チューブを15,000 rpm、4℃で5分間遠心分離し、反応上清の塩化物イオン濃度を測定した。1 mMリン酸緩衝液 (pH8.0、1 mM MnSO4および0.2 mM H2O2含有) にN-エトキシカルボニルメチル-6-メトキシキノリニウムブロマイド (MQAE; 同仁化学社製) を終濃度3 μg/mlとなるように溶解し、反応上清15 μlに対してMQAE溶液5 μl添加・混合して蛍光強度を測定した (Perkin Elmer社製EnVision、励起波長355 nm、蛍光波長460 nm)。
0-2 mg/mlの塩化ナトリウムを含む1 mMリン酸緩衝液 (pH8.0、1 mM MnSO4および0.2 mM H2O2含有) を用いて反応上清と同様に蛍光強度を測定し、検量線を作成して反応上清の塩化物イオン濃度を算出した。
【0046】
その結果、対照の塩化物イオン濃度が0.017 mg/mlであったのに対し、酵素9を用いた場合塩化物イオン濃度は1.62 mg/mlと算出された。酵素9の作用によりPVCが分解され塩化物イオンが生成していることが示唆された。
【配列表フリーテキスト】
【0047】
配列番号1:酵素1のアミノ酸配列
配列番号2:酵素2のアミノ酸配列
配列番号3:酵素3のアミノ酸配列
配列番号4:酵素4のアミノ酸配列
配列番号5:酵素5のアミノ酸配列
配列番号6:酵素6のアミノ酸配列
配列番号7:酵素7のアミノ酸配列
配列番号8:酵素8のアミノ酸配列
配列番号9:酵素9のアミノ酸配列
配列番号10:酵素10(比較例)のアミノ酸配列
配列番号11:酵素1のヌクレオチド配列
配列番号12:酵素2のヌクレオチド配列
配列番号13:酵素3のヌクレオチド配列
配列番号14:酵素4のヌクレオチド配列
配列番号15:酵素5のヌクレオチド配列
配列番号16:酵素6のヌクレオチド配列
配列番号17:酵素7のヌクレオチド配列
配列番号18:酵素8のヌクレオチド配列
配列番号19:酵素9のヌクレオチド配列
配列番号20:酵素10(比較例)のヌクレオチド配列
配列番号21:フォワードプライマーのヌクレオチド配列
配列番号22:リバースプライマーのヌクレオチド配列
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【配列表】
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