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特開2024-143637視聴管理システム、プログラム及び視聴管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024143637
(43)【公開日】2024-10-11
(54)【発明の名称】視聴管理システム、プログラム及び視聴管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241003BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056412
(22)【出願日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】深海 雄太
(72)【発明者】
【氏名】井桁 啓
(72)【発明者】
【氏名】小谷 英斗
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】実況者の実況に対するモチベーションを高めるとともに、実況者同士の競争を活性化し、かつ、視聴者のイベントの視聴に対する魅力を向上させることが可能な視聴管理システムなどを提供すること。
【解決手段】視聴管理サーバ装置30は、生成した配信用視聴情報を配信データとして視聴者の端末装置20に配信するとともに、イベントによって生ずる結果に対する予想が的中した実況者、又は、当該予想が的中した実況者に対してリアクションした視聴者(例えば実況者の予想を指示した視聴者)などを評価し、当該評価に基づいて、実況者や視聴者に特典を付与することが可能な構成を有している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所与の期間経過後に結果が得られるイベントを実況する実況者及び当該イベントを視聴する視聴者の少なくともいずれか一方を評価し、当該実況中の視聴者の視聴を管理する視聴管理システムであって、
前記実況者によって入力される当該イベントに対するコメントであって、当該イベントに関する結果が得られる前に、当該結果を予想した予想コメントを取得する予想コメント取得手段と、
前記予想コメントに対する視聴者のリアクションを少なくとも含む前記実況者の実況に対する視聴者の入力を視聴者入力情報として取得する視聴者入力取得手段と、
前記予想コメント及び前記視聴者入力情報の少なくともいずか一方を前記視聴者に提供するための制御を実行し、前記イベントに関連付けて視聴させる視聴制御処理を実行する視聴制御処理手段と、
前記イベントに関する結果に対する前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、前記実況者が前記イベントに対する予想コメントを入力したタイミングから前記所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間内に少なくとも取得された前記視聴者入力情報と、に基づいて、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する評価処理を実行する評価処理手段と、
を備えることを特徴とする視聴管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記評価処理手段が、
前記予想コメントに対するリアクションとは異なる、前記実況者の実況に対する前記視聴者のリアクションを示す視聴者入力情報に基づいて、前記評価処理を実行する、視聴管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記評価処理手段が、
前記実況者が前記イベントに対する予想コメントをしたタイミングから前記所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間とは異なる期間に取得された、前記実況者の実況に対する前記視聴者のリアクションを示す視聴者入力情報に基づいて、前記評価処理を実行する、視聴管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記視聴者入力情報には、
前記視聴者のコメントの内容、画像の種別、前記コメント又は前記画像の数、及び、金銭的な価値を示す価値情報の少なくともいずれか1が含まれる、視聴管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記イベントに関する結果に対する前記取得された予想コメントが的中したか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段を更に備え、
前記評価処理手段が、
前記判定処理によって前記実況者の予想コメントが的中しなかったと判定され、かつ、当該実況者の実況に対する前記視聴者入力情報が所与の条件を具備した場合に、当該実況者又は前記視聴者に対する評価を、当該予想コメントが的中したと判定した場合、又は、当該予想コメントが的中しなかったと判定され、かつ、所与の条件を具備しない場合よりも高い評価を行う、視聴管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記評価処理手段が、
前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いに基づく評価と、前記視聴者入力情報に基づく評価と、を合算し、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する前記評価処理を実行する、視聴管理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記評価処理手段が、
前記評価処理として、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する際に、前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いに基づく評価と、前記視聴者入力情報に基づく評価と、をそれぞれ個別に評価する、視聴管理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記評価処理手段が、
前記視聴者入力情報の前記実況者の予想コメントへの同意数、又は、全体の数に対する同意した数の割合に基づいて、前記評価処理を実行する、視聴管理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の視聴管理システムにおいて、
前記評価処理手段が、
前記評価処理として、前記実況者の前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いに基づく評価を実行する場合に、当該予想コメントが的中し、かつ、前記視聴者入力情報の前記実況者の予想コメントへの同意したリアクションの数、又は、当該予想コメントに対する全体のリアクションの数に対する同意したリアクションの数の割合が少ないほど、当該実況者の評価を高くし、又は、当該実況者の評価に特別な評価を加える、視聴管理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記イベントに参加する2以上のチーム又は2以上のイベント参加者についてそれぞれ異なる属性が割当られており、かつ、前記実況者又は前記視聴者に複数の前記属性のうち1の属性が割り当てられている場合であって、
前記評価処理手段が、
前記属性に基づいて、前記実況者又は前記視聴者を評価する前記評価処理を実行する、視聴管理システム。
【請求項11】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記結果として勝敗の結果が得られる前記イベントに参加する2以上のチーム又は2以上の人についてそれぞれ異なる属性が割当られており、かつ、前記視聴者に複数の前記属性のうちの1の属性が割り当てられている場合であって、
前記評価処理手段が、
前記属性に基づいて、前記視聴者を評価する前記評価処理を実行する、視聴管理システム。
【請求項12】
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記評価処理の評価に応じて、前記実況者又は前記視聴者に特典を付与する特典付与手段を更に備えた視聴管理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の視聴管理システムにおいて、
前記視聴者入力情報には、前記実況者の予想コメントに同意するか否かに対してベットするための予想ポイントが含まれており、
前記評価処理手段が、
前記視聴者の評価をする場合に、予め設定されたオッズと、当該視聴者が入力した視聴者入力情報の入力タイミングと、当該視聴者が視聴者入力情報として前記予想ポイント
と、前記実況者の予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、に基づいて、前記視聴者の評価をする前記評価処理を実行し、
前記特典付与手段が、
前記視聴者の評価結果に応じて前記視聴者に特典を付与する、視聴管理システム。
【請求項14】
請求項13に記載の視聴管理システムにおいて、
前記視聴者入力情報を入力するタイミング、前記実況者の予想コメントに対する視聴者入力情報、及び、前記実況者の過去のイベントに対する予想コメントの的中の度合いと、に基づいて、少なくともイベントに関する結果が得られるまでに、前記オッズを設定するオッズ設定手段を更に備える、視聴管理システム。
【請求項15】
所与の期間経過後に結果が得られるイベントを実況する実況者及び当該イベントを視聴する視聴者の少なくともいずれか一方を評価し、当該実況中の視聴者の視聴を管理するためのプログラムであって、
前記実況者によって入力される当該イベントに対するコメントであって、当該イベントに関する結果が得られる前に、当該結果を予想した予想コメントを取得する予想コメント取得手段、
前記予想コメント及び前記視聴者入力情報報の少なくともいずか一方を前記視聴者に提供するための制御を実行し、前記イベントに関連付けて視聴させる視聴制御処理を実行する視聴制御処理手段、及び、
前記イベントに関する結果に対する前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、前記実況者が前記イベントに対する予想コメントを入力したタイミングから前記所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間内に少なくとも取得された前記視聴者入力情報と、に基づいて、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する評価処理を実行する評価処理手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
所与の期間経過後に結果が得られるイベントを実況する実況者及び当該イベントを視聴する視聴者の少なくともいずれか一方を評価し、当該実況中の視聴者の視聴を管理する視聴管理方法であって、
前記実況者によって入力される当該イベントに対するコメントであって、当該イベントに関する結果が得られる前に、当該結果を予想した予想コメントを取得し、
前記予想コメントに対する視聴者のリアクションを少なくとも含む前記実況者の実況に対する視聴者の入力を視聴者入力情報として取得し、
前記予想コメント及び前記視聴者入力情報報の少なくともいずか一方を前記視聴者に提供するための制御を実行し、前記イベントに関連付けて視聴させる視聴制御処理を実行し、
前記イベントに関する結果に対する前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、前記実況者が前記イベントに対する予想コメントを入力したタイミングから前記所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間内に少なくとも取得された前記視聴者入力情報と、に基づいて、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する評価処理を実行する、
ことを含むことを特徴とする視聴管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴管理システム、プログラム及び視聴管理方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、動画配信サービスにおいて、野球又はサッカーなどのライブで行われているスポーツを実況することも多く行われており、テレビ放送に替わるスポーツ中継として認知され始めており、かつ、個々の実況者独自の観点における実況が受け入れられている。
【0003】
その一方で、動画配信サービスにおいて、いわゆるゲーム実況と呼ばれる、上手なプレーヤによってプレイされたゲームを視聴者に視聴させることが、スポーツ観戦に相当するエンターテインメントとして認識されるようになってきている。
【0004】
また、このようなゲーム実況の配信中において、実況中のプレーヤのプレイ履歴を分析して評価し、当該評価に基づいて当該実況中のプレーヤに特典を付与するものも知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-162881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、スポーツ実況を行う動画配信サービスにおいてにあっては、実況者及び視聴者を評価するシステムは確立させられていない。
【0007】
また、特許文献1に記載のシステムなどにあっては、ゲームの実況を行うプレーヤに対しては評価を行っているものの、当該プレーヤのコメントやそれを視聴する視聴者のコメントに基づく評価はしておらず、また、当該視聴者についても評価を行っていない。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、実況内容に基づいて、実況者や視聴者の評価を行うとともに、当該評価に基づいて、実況者の実況に対するモチベーションを高めること、実況者同士の競争を活性化すること、及び、視聴者のイベントの視聴に対する魅力を向上させることが可能な視聴管理システムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
所与の期間経過後に結果が得られるイベントを実況する実況者及び当該イベントを視聴する視聴者の少なくともいずれか一方を評価し、当該実況中の視聴者の視聴を管理する視聴管理システムであって、
前記実況者によって入力される当該イベントに対するコメントであって、当該イベントに関する結果が得られる前に、当該結果を予想した予想コメントを取得する予想コメント取得手段と、
前記予想コメントに対する視聴者のリアクションを少なくとも含む前記実況者の実況に対する視聴者の入力を視聴者入力情報として取得する視聴者入力取得手段と、
前記予想コメント及び前記視聴者入力情報の少なくともいずか一方を前記視聴者に提供するための制御を実行し、前記イベントに関連付けて視聴させる視聴制御処理を実行する
視聴制御処理手段と、
前記イベントに関する結果に対する前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、前記実況者が前記イベントに対する予想コメントを入力したタイミングから前記所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間内に少なくとも取得された前記視聴者入力情報と、に基づいて、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する評価処理を実行する評価処理手段と、
を備える、構成を有している。
【0010】
この構成により、本発明は、予想が的中した実況者、又は、予想が的中した実況者に対してリアクションした視聴者(例えば実況者の予想を支持した視聴者)などを評価することができる。
【0011】
したがって、本発明は、実況者の実況に対するモチベーションを高めるとともに、実況者同士の競争を活性化し、かつ、視聴者のイベントの視聴に対する魅力を向上させることができる。
【0012】
なお、「イベント」とは、例えば、スポーツ、ゲーム、レース又はコンサートなどの実施中にはその結果が確定しない実際に起こった事柄又はそれが連続した一連の事柄を示す。
【0013】
そして、「イベントに関する結果」には、例えば、スポーツの試合結果などのイベント全体の結果であってもよいし、イベントの進行に伴って発生する事柄であってもよいし、当該イベント中に所与のタイミングで生じた事柄であってもよい。
【0014】
例えば、イベントの進行に伴って発生する事柄とは、野球の試合において「7回まで〇〇チームが2点リード」などのイベント中の所与の期間に渡って関係する事柄を示す。
【0015】
また、例えば、イベント中に所与のタイミングで生じた事柄とは、野球の試合における「投手が次に投げる球種」若しくは「打者が次の打席の結果(シングルヒットやアウトなど)」、サッカーの試合中における「PK(ペナルティキック)の結果」、又は、複数回の対戦ゲームが実行されるゲームにおいて、「2回戦目のゲームの勝敗」などを示す。
【0016】
そして、「実況者」とは、リアルな人間、又は、AIなどによって学習されて制御されるキャラクタなど、画像上において実況者として認識可能な者(擬人化されたものを含む。)を示す。
【0017】
さらに、「予想コメント」とは、実況者がイベントに関する結果の予想を示すコメントであって、例えば、イベントがスポーツの試合において、「勝ち」又は「負け」だけでなく、途中のタイミングまでの経過を予想したコメント(試合前半は〇〇チームがリード、又は、野球において7回までは〇〇チームが2点リードなど)、野球の場合に特定の打者の打席において出塁するか、三振するか、などの1シーン(場面)おける結果を予想するコメントである。
【0018】
そして、「視聴者入力情報」には、例えば、実況者の予想コメントを含む実況者の実況に対する視聴者のコメントの他に、「いいね」などの定形的な文字列又は非定形の文字列などの視聴者によって入力されてイベントとともに視聴可能に可視化されるリアクションが含まれる。
【0019】
例えば、「視聴者入力情報」には、その時のイベントの状況・視聴者の状況や心情を表現したスタンプや絵文字などの画像、音声などの音、各種の演出(視聴者用のキャラクタ
の動きなどの演出も含む。)や画像効果の入力指示、又は、投げ銭の指示及びその額などのリアクションとしての各情報が含まれる。ただし、リアクションが文字列の場合には、実況者に対して肯定的な文字列と否定的な文字列とが含まれる。
【0020】
特に、「予想コメントに対する視聴者のリアクションを少なくとも含む・・・視聴者入力情報」としては、実況者の予想コメントに対してだけでなく、実況者の実況中のイベントに対する種々の情報、及び、当該情報に対する視聴者のリアクションが含まれることを意味する。
【0021】
さらに、「視聴制御処理」とは、例えば、スポーツの中継又は配信中のゲーム実況などの視聴者によって視聴されるイベントに関する視聴画像(実況者の画像及びその音声などの音を含む実況画像が組み込まれた視聴画像であってもよい。)を視聴者に提供しつつ、予想コメント及び視聴者入力情報を当該視聴画像内に表示させるための処理、又は、当該視聴画像へのリンクなど視聴を誘導する情報を提示しつつ、予想コメント及び視聴者入力情報を当該視聴画像内に表示させるための処理が含まれる。
【0022】
特に、実況画像とは、例えば、実況者の上半身又は顔の画像情報(主に動画像。ただし静止画像であってもよい。)、当該実況者の音声情報及びこれらの情報を加工するための演出(演出画像や効果音)に関する情報(演出情報)が含まれた画像を示す。
【0023】
上記に加えて、「的中の度合い」とは、予想が合致することだけでなく(すなわち、100%合致(的中)したこと)、合致した割合を示す。
【0024】
例えば、「的中の度合い」としては、野球の特定の打者の打席がイベントに関する結果の場合において、予想コメントとして「2塁打を打つこと」が予想され、かつ、その結果が「シングルヒット」の場合に、「ヒット」として一部が的中したと判断した際の割合(例えば、この場合には50%の的中の度合い)である。
【0025】
特に、上記の「的中の度合い」は、結果及び割合を予め規定されたテーブルデータなどを用いて特定してもよいし、所定の演算によって算出してもよい。
【0026】
また、実況者に対する「評価処理」には、
(A1)イベントに関する結果に対する予想コメントが的中したか否かの評価(すなわち、予想屋としての評価)をすること、
(A2)視聴者の入力情報の数(「いいね」の数、スタンプ数及びコメント数など)又はそれらの内容(例えば、テキスト解析又は音声解析によって得られる内容であって、肯定的な内容か否定的な内容かなど)に基づく評価(イベントを活性化した実況者であるか否かの評価)をすること、又は、
(A3)(A1)及び(A2)の双方を評価すること、
が含まれる。
【0027】
さらに、視聴者に対する「評価処理」には、
(B1)評価された実況者(例えば、上記の予想を的中させた実況者、又は、当該予想に対する的中の度合いの高い実況者)に対して投げ銭をしたか(評価の低い実況者に対して投げ銭をしなかった)、若しくは、肯定的なリアクション(例えば、「いいね」など肯定的なコメント)を入力したか(否定的なリアクションが入力されたか)などの当該評価された実況者を支持したか(評価がされていない実況者を支持したか)を示す評価をすること、
(B2)視聴者が入力したリアクションが他の視聴者から支持されたか否かを示す評価、又は、
(B3)(B1)及び(B2)の双方を評価すること、
が含まれる。
【0028】
そして、「取得された視聴者入力情報と、に基づいて評価処理を実行する」とは、実況者がイベントに対する予想コメントをしたタイミングから所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間内の視聴者入力情報だけでなく、当該特定期間外の視聴者入力情報も含まれることを示す。
【0029】
(2)また、本発明は、
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記評価処理手段が、
前記予想コメントに対するリアクションとは異なる、前記実況者の実況に対する前記視聴者のリアクションを示す視聴者入力情報に基づいて、前記評価処理を実行する、構成を有している。
【0030】
この構成により、本発明は、実況者によって、予想コメントだけでなく、実況者の実況中のイベントに対する種々の情報、及び、当該情報に対する視聴者のリアクションに基づいて、実況者、視聴者又はその双方を評価することができる。
【0031】
すなわち、本発明は、実況者がイベントを活性化した実況者又は視聴者であるか否かを評価することができる。
【0032】
なお、「予想コメントに対するリアクションとは異なる・・・視聴者入力情報」とは、例えば、イベントがスポーツの場合には過去の成績、又は、現在の選手の体調など、実況者からイベント中に提供されるイベントに対する種々の情報を示す。
【0033】
(3)また、本発明は、
前記評価処理手段が、
前記実況者が前記イベントに対する予想コメントをしたタイミングから前記所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間とは異なる期間に、前記実況者の実況に対する前記視聴者のリアクションを示す視聴者入力情報に基づいて、前記評価処理を実行する、構成を有している。
【0034】
この構成により、本発明は、実況者によって、予想コメントだけでなく、実況者の実況中のイベントに対する種々の情報、及び、当該情報に対する視聴者のリアクションに基づいて、実況者、視聴者又はその双方を評価することができる。
【0035】
すなわち、本発明は、実況者がイベントを活性化した実況者であるか否かを評価することができる。
【0036】
(4)また、本発明は、
前記視聴者入力情報には、
前記視聴者のコメントの内容、画像の種別、前記コメント又は前記画像の数、及び、金銭的な価値を示す価値情報の少なくともいずれか1が含まれる、構成を有している。
【0037】
この構成により、本発明は、コメントの内容及び画像(「いいね」などのマーク)の種別を予め数値化すれば、入力されたコメント、画像、及び、価値情報に基づいて、実況者又は視聴者を数値によって評価することができる。
【0038】
なお、コメントの内容については、肯定的な文字列又は否定的な文字列を検出し、予め
文字列に対応付けられた評価値を割り当てることによって、又は、画像の種別については、予め入力される可能性のある画像に評価値を割り当てることによって、評価基準となる数値に変換することができる。
【0039】
(5)また、本発明は、
請求項1に記載の視聴管理システムにおいて、
前記イベントに関する結果に対する前記取得された予想コメントが的中したか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段を更に備え、
前記評価処理手段が、
前記判定処理によって前記実況者の予想コメントが的中しなかったと判定され、かつ、当該実況者の実況に対する前記視聴者入力情報が所与の条件を具備した場合に、当該実況者又は前記視聴者に対する評価を、当該予想コメントが的中したと判定した場合、又は、当該予想コメントが的中しなかったと判定され、かつ、所与の条件を具備しない場合よりも高い評価を行う、構成を有している。
【0040】
この構成により、本発明は、実況者によって、予想コメントだけでなく、実況者の実況中のイベントに対する種々の情報、及び、当該情報に対する視聴者のリアクションに基づいて、実況者、視聴者又はその双方を評価することができる。
【0041】
すなわち、本発明は、実況者がイベントを活性化した実況者であるか否かを評価することができる。
【0042】
なお、「所与の条件」には、視聴者入力情報が肯定的な定形の文字列の場合(例えば、「いいね」又は「超いいね」など)にはその数、視聴者のコメントの数、又は、投げ銭などの視聴者が提供した金銭的な価値の数量が所定の値になることが含まれる。
【0043】
(6)また、本発明は、
前記評価処理手段が、
前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いに基づく評価と、前記視聴者入力情報に基づく評価と、を合算し、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する前記評価処理を実行する、構成を有している。
【0044】
この構成により、本発明は、予想が的中したか否かに基づく評価と、実況を活性化したか否かに基づく評価と、を合算して評価することができるので、偏った評価を行うことなく、全体的に、かつ、適切に、実況者、視聴者又はその双方を評価することができる。
【0045】
(7)また、本発明は、
前記評価処理手段が、
前記評価処理として、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する際に、前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いに基づく評価と、前記視聴者入力情報に基づく評価と、をそれぞれ個別に評価する、構成を有している。
【0046】
この構成により、本発明は、予想が的中したか否かに基づく評価と、実況を活性化したか否かに基づく評価を個別に評価することができるので、たとえ予想コメントが的中すれば、視聴者入力情報によって評価することができるとともに、たとえ、視聴者入力情報が少ない場合又は否定的な視聴者入力情報が数多く入力された場合であっても、予想コメントが的中すれば、実況者又は視聴者を評価することができる。
【0047】
(8)また、本発明は、
前記評価処理手段が、
前記視聴者入力情報の前記実況者の予想コメントへの同意数、又は、前記視聴者入力情報の前記実況者の予想コメントに対する全体の数に対する同意した数の割合に基づいて、前記評価処理を実行する、構成を有している。
【0048】
この構成により、本発明は、予想コメントに同意する視聴者が増えれば増えるほど、実況者の評価を高くすることができるので、継続的なイベントに対する予想を繰り返し、かつ、予想を的中させれば、実況者又は視聴者の評価を高くすることができる。
【0049】
(9)また、本発明は、
前記評価処理手段が、
前記評価処理として、前記実況者の前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いに基づく評価を実行する場合に、当該予想コメントが的中し、かつ、前記視聴者入力情報の前記実況者の予想コメントへの同意したリアクションの数、又は、当該予想コメントに対する全体のリアクションの数に対する同意したリアクションの数の割合が少ないほど、当該実況者の評価を高くし、又は、当該実況者の評価に特別な評価を加える、構成を有している。
【0050】
この構成により、本発明は、周囲の予想を裏切って的確な予想をした実況者の評価を高くすること、又は、当該実況者に対して特別な評価を加えることができる。
【0051】
(10)また、本発明は、
前記イベントに参加する2以上のチーム又は2以上のイベント参加者についてそれぞれ異なる属性が割当られており、かつ、前記実況者又は前記視聴者に複数の前記属性のうち1の属性が割り当てられている場合であって、
前記評価処理手段が、
前記属性に基づいて、前記実況者又は前記視聴者を評価する前記評価処理を実行する、構成を有している。
【0052】
この構成により、本発明は、例えば、イベントとして2以上のチーム又は2以上のイベント参加者による対戦などが実行される場合であって、実況者や視聴者がいずれかのチーム又は参加者のファンなどの関係者としての属性を有している場合に、当該実況者がファンのチームの勝利を予想し、かつ、当該ファンのチーム又は参加者が勝利した場合に、当該実況者又は視聴者を他の場合に比べて高く評価することができる。
【0053】
(11)また、本発明は、
前記結果として勝敗の結果が得られる前記イベントに参加する2以上のチーム又は2以上の人についてそれぞれ異なる属性が割当られており、かつ、前記視聴者に複数の前記属性のうちの1の属性が割り当てられている場合であって、
前記評価処理手段が、
前記属性に基づいて、前記視聴者を評価する前記評価処理を実行する、構成を有している。
【0054】
この構成により、本発明は、例えば、イベントとして2以上のチーム又は2以上の人による対戦が実行される場合であって、視聴者がいずれかのチーム又は人のファンなどの関係者としての属性を有している場合に、当該視聴者がファンのチームの勝利を予想した実況者の予想コメントに対して肯定的なリアクションをしており、かつ、当該ファンのチームや人が勝利した場合に、当該実況者を他の場合に比べて高く評価することができる。
【0055】
(12)また、本発明は、
前記評価処理の評価に応じて、前記実況者又は前記視聴者に特典を付与する特典付与手
段を更に備える、構成を有している。
【0056】
この構成により、本発明は、評価された実況者又は視聴者、すなわち、イベントを活性化させた実況者又は視聴者に対して、金銭、得点やポイントなどの所定の価値若しくは金銭的な報酬、アイテムなどの電子的若しくはて物理的な報酬、称号を付与する名誉的な報酬、又は、抽選券などの運的な要素を有する報酬などを提供することができる。
【0057】
(13)また、本発明は、
前記視聴者入力情報には、前記実況者の予想コメントに同意するか否かに対してベットするための予想ポイントが含まれており、
前記評価処理手段が、
前記視聴者の評価をする場合に、予め設定されたオッズと、当該視聴者が入力した視聴者入力情報の入力タイミングと、当該視聴者が視聴者入力情報として前記予想ポイントと、前記実況者の予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、に基づいて、前記視聴者の評価をする前記評価処理を実行し、
前記特典付与手段が、
前記視聴者の評価結果に応じて前記視聴者に特典を付与する、構成を有している。
【0058】
この構成により、本発明は、視聴者に対して、実況を介して自身の利益を得ることができるとともに、その利益が試合結果及び視聴者自身の選択によって変動させることができるので、イベントに関する結果に対する視聴者の高揚感や期待感だけでなく、視聴者自身の利益を得られることの期待感を持たせることができる。
【0059】
したがって、本発明は、視聴者のイベントの視聴に対する魅力を向上させることができる。
【0060】
(14)また、本発明は、
前記視聴者入力情報を入力するタイミング、前記実況者の予想コメントに対する視聴者入力情報、及び、前記実況者の過去のイベントに対する予想コメントの的中の度合いと、に基づいて、少なくともイベントに関する結果が得られるまでに、前記オッズを設定するオッズ設定手段を更に備える、構成を有している。
【0061】
この構成により、本発明は、視聴者に対して、実況を介して自身の利益を得ることができるので、イベントに関する結果に対する視聴者の高揚感や期待感だけでなく、視聴者自身の利益を得られることの期待感を持たせることができる。
【0062】
(15)また、上記課題を解決するため、本発明は、
所与の期間経過後に結果が得られるイベントを実況する実況者及び当該イベントを視聴する視聴者の少なくともいずれか一方を評価し、当該実況中の視聴者の視聴を管理するためのプログラムであって、
前記実況者によって入力される当該イベントに対するコメントであって、当該イベントに関する結果が得られる前に、当該結果を予想した予想コメントを取得する予想コメント取得手段、
前記予想コメント及び前記視聴者入力情報報の少なくともいずか一方を前記視聴者に提供するための制御を実行し、前記イベントに関連付けて視聴させる視聴制御処理を実行する視聴制御処理手段、及び、
前記イベントに関する結果に対する前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、前記実況者が前記イベントに対する予想コメントを入力したタイミングから前記所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間内に少なくとも取得された前記視聴者入力情報と、に基づいて、前記実況者及び前記視聴者の
少なくともいずれか一方を評価する評価処理を実行する評価処理手段、
としてコンピュータを機能させる、構成を有している。
【0063】
この構成により、本発明は、予想が的中した実況者、又は、予想が的中した実況者に対してリアクションした視聴者(例えば実況者の予想を指示した視聴者)などを評価することができる。
【0064】
したがって、本発明は、実況者の実況に対するモチベーションを高めるとともに、実況者同士の競争を活性化し、かつ、視聴者のイベントの視聴に対する魅力を向上させることができる。
【0065】
(16)また、上記課題を解決するため、本発明は、
所与の期間経過後に結果が得られるイベントを実況する実況者及び当該イベントを視聴する視聴者の少なくともいずれか一方を評価し、当該実況中の視聴者の視聴を管理する視聴管理方法であって、
前記実況者によって入力される当該イベントに対するコメントであって、当該イベントに関する結果が得られる前に、当該結果を予想した予想コメントを取得し、
前記予想コメントに対する視聴者のリアクションを少なくとも含む前記実況者の実況に対する視聴者の入力を視聴者入力情報として取得し、
前記予想コメント及び前記視聴者入力情報報の少なくともいずか一方を前記視聴者に提供するための制御を実行し、前記イベントに関連付けて視聴させる視聴制御処理を実行し、
前記イベントに関する結果に対する前記予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、前記実況者が前記イベントに対する予想コメントを入力したタイミングから前記所与の期間後の当該イベントに関する結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間内に少なくとも取得された前記視聴者入力情報と、に基づいて、前記実況者及び前記視聴者の少なくともいずれか一方を評価する評価処理を実行する、
ことを含む、構成を有している。
【0066】
この構成により、本発明は、予想が的中した実況者、又は、予想が的中した実況者に対してリアクションした視聴者(例えば実況者の予想を指示した視聴者)などを評価することができる。
【0067】
したがって、本発明は、実況者の実況に対するモチベーションを高めるとともに、実況者同士の競争を活性化し、かつ、視聴者のイベントの視聴に対する魅力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1】一実施形態のイベント実況配信システムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図である。
図3】一実施形態の視聴管理サーバ装置の機能ブロックを示す図である。
図4】一実施形態の配信用視聴情報生成処理を説明するための図である。
図5】一実施形態における配信用視聴情報が画像化された場合の端末装置に表示される画面の一例を示す図である。
図6】一実施形態における配信用視聴情報の一例である。
図7】一実施形態におけるイベント視聴情報の一例である。
図8】一実施形態における実況コンテンツ情報の一例である。
図9】一実施形態における視聴者入力情報の一例である。
図10】一実施形態の視聴管理サーバ装置によって実行される評価処理について説明するための図である。
図11】一実施形態の視聴管理サーバ装置において実行される実況者評価処理を含む、配信用視聴情報生成処理の動作を示すフローチャートである。
図12】一実施形態の視聴管理サーバ装置において実行される実況者評価処理を含む、配信用視聴情報生成処理の動作を示すフローチャートである。
図13】一実施形態の視聴管理サーバ装置において実行される実況者評価処理を含む、配信用視聴情報生成処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0069】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0070】
[1]イベント実況配信システム
まず、図1を用いて本実施形態の所与の期間経過後に結果が得られるイベントを実況するイベント実況配信システムSの概要及び概要構成について説明する。
【0071】
なお、図1は、本実施形態のイベント実況配信システムSの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0072】
本実施形態のイベント実況配信システムSは、図1に示すように、視聴者によって視聴されるイベントに関する視聴画像を視聴者に提供する配信サーバ装置10と、視聴者が有する端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)と、イベントの実況を行う実況者によって実行される実況内容を視聴者に配信する視聴管理サーバ装置30と、がインターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0073】
ユーザ(すなわち、実況者や視聴者)は、端末装置20から視聴管理サーバ装置30にアクセスすることにより、イベントに対する視聴画像に当該イベントに関する実況を視聴するための視聴画像が組み込まれた視聴画像を視聴することができるになっている。
【0074】
なお、ユーザは、端末装置20から配信サーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介して配信サーバ装置10から送信されてくるイベントを視聴し、かつ、インターネットを介して視聴管理サーバ装置30から送信されてくる実況者のイベントに関する実況を別々に視聴してもよい。
【0075】
配信サーバ装置10は、インターネットを介して視聴管理サーバ装置30に、スポーツ、ゲーム、レース又はコンサートなどの実施中にはその結果が確定しない実際に起こったイベント又はそれが連続した一連のイベントに関する画像及び音を含む視聴画像を提供する。
【0076】
特に、配信サーバ装置10は、例えばHTML、FLASH(登録商標)、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られた視聴画像を提供することができるようになっている。
【0077】
また、配信サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0078】
具体的には、本実施形態の配信サーバ装置10は、配信者の指示に基づいて、イベントを視聴者に視聴させるための視聴画像を生成し、生成した視聴画像を視聴管理サーバ装置30に提供するようになっている。
【0079】
なお、配信サーバ装置10は、イベントをユーザに視聴させるための視聴画像を直接各端末装置20に提供してもよい。
【0080】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介して配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30に接続可能な装置である。
【0081】
なお、端末装置20と配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0082】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30との通信を行うための通信制御機能、及び、配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行う。
【0083】
そして、端末装置20は、ユーザ操作のデータを配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30に送信するWebブラウザ機能などを備え、イベントなどの視聴画像をユーザに提供する各種の処理を実行し、イベント及びその実況をユーザに視聴させるようになっている。
【0084】
具体的には、端末装置20は、所定のイベントの視聴を行う旨の要求を視聴管理サーバ装置30に対して行うと、視聴管理サーバ装置30の視聴用のWebサイト(以下、「視聴サイト」ともいう。)に接続される。
【0085】
そして、端末装置20は、イベントの実況が開始されると、視聴者であるユーザに当該イベントとともに当該イベントに対する実況者の実況を視聴者に視聴させるための情報の授受などの各種の処理を実行する。
【0086】
視聴管理サーバ装置30は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を介して、イベントとともに当該イベントに対する実況者の実況を視聴者に視聴させるための視聴制御処理を行う情報処理装置である。
【0087】
特に、視聴管理サーバ装置30は、配信サーバ装置10からイベントを視聴するための画像、音又は双方の情報(以下、「配信用視聴情報」という。)を取得する。
【0088】
また、視聴管理サーバ装置30は、実況者の指示に基づいて、又は、配信用のプログラムに沿って、イベントに対する実況内容を含む実況画像(実況コンテンツ情報)をユーザに視聴させるための配信用視聴情報を生成し、当該生成した配信用視聴情報を該当する端末装置20に配信するための機能を有している。
【0089】
なお、視聴管理サーバ装置30は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0090】
また、視聴管理サーバ装置30の記憶領域(後述する記憶部340)に記憶されるユーザの視聴に関する情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、記憶領域に記憶される配信用のプログラムなどの情報を、ネットワーク(イントラネット
又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0091】
[2]端末装置
次に、図2を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。
【0092】
なお、図2は、本実施形態の端末装置20の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態の端末装置20は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0093】
入力部260は、ユーザからの入力情報を入力するための機器であり、ユーザの入力情報を処理部200に出力する。本実施形態の入力部260は、ユーザの入力情報(入力信号)を検出する検出部262を備える。
【0094】
入力部260は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、キーボード、マウスなどがある。
【0095】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0096】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0097】
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0098】
なお、本実施形態では、配信サーバ装置10や視聴管理サーバ装置30が有する情報記憶媒体380に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやイベントの視聴に関するデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280に記憶する。配信サーバ装置10や視聴管理サーバ装置30から受信したプログラムやデータを記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してネットワークシステムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0099】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレー)などにより実現できる。
【0100】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。なお、例えば、表示部290は、本発明の表示手段を構成する。
【0101】
通信部296は、外部(例えば他の端末、サーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0102】
処理部200(プロセッサ)は、通信部296を介して視聴管理サーバ装置30から取得したイベントの視聴及び当該イベントの実況の視聴に関する情報を取得し、入力部260からの入力情報、又は、プログラムなどに基づいて、イベント及びその実況を視聴するための処理を実行する。
【0103】
この処理部200は、記憶部270内の主記憶部271をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0104】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、表示制御部213、描画部220、音処理部230を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0105】
通信制御部210は、配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30のそれぞれとデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部210は、配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0106】
なお、通信制御部210は、サーバの宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制御部210は、ユーザからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30との通信を行うようにしてもよい。
【0107】
特に、通信制御部210は、配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30にユーザの識別情報や操作情報を送信して、イベント及びその実況を視聴するための情報(ユーザ情報、視聴画像情報、及び、ユーザのWebページ等)を視聴管理サーバ装置30から受信する処理を行う。
【0108】
なお、通信制御部210は、所定周期で配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、配信サーバ装置10又は視聴管理サーバ装置30とデータ送受信を行ってもよい。
【0109】
Webブラウザ211は、Webページ(イベントを視聴させるための画面やイベントを実況している画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(視聴管理サーバ装置30)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。
【0110】
また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(視聴管理サーバ装置30)に送信する。
【0111】
本実施形態のWebブラウザ211は、イベントの視聴及び当該イベントの実況の視聴を実現することができる。
【0112】
例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ(視聴管理サーバ装置30)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH(登録商標)、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0113】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURLによって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、視聴管理サーバ装置30から受信したイベントの視聴画面(HTML等のデータ)
、又は、イベントの実況画面をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0114】
また、Webブラウザ211は、イベントの実況の視聴中に、視聴中のユーザ(すなわち、視聴者)の属性などの視聴者に関連する情報(以下、「視聴者関連情報」という。)と、視聴者によって入力部260を介して入力されたコメントなどの視聴者入力情報と、を視聴管理サーバ装置30に提供する。
【0115】
表示制御部213は、表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。
【0116】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、イベント及びイベントの実況を視聴するための処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。
【0117】
描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0118】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのイベント及び当該イベントの実況に関する音を生成し、音出力部292に出力する。
【0119】
[3]視聴管理サーバ装置
次に、図3を用いて本実施形態の視聴管理サーバ装置30について説明する。
【0120】
なお、図3は、本実施形態の視聴管理サーバ装置30の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態の視聴管理サーバ装置30は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0121】
視聴管理サーバ装置30は、配信者やその他の入力に用いるための入力部320、所定の表示を行う表示部330、所定の情報が記憶された情報記憶媒体380、端末装置20やその他と通信を行う通信部396、主にイベント及びイベントの実況の配信に関する処理を実行する処理部300、及び、主にイベント及びイベントの実況の配信を行う際に用いる各種のデータを記憶する記憶部340を含む。
【0122】
入力部320は、配信者又は実況者などがイベント及びイベントの実況に関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部320は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0123】
表示部330は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部330は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0124】
情報記憶媒体380(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0125】
通信部396は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0126】
記憶部340は、処理部300や通信部396などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部340に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0127】
また、本実施形態の記憶部340は、主記憶部342の他に、
(A1)イベント及びイベントの実況の配信をする際に視聴者の端末装置(以下、「視聴者の端末装置」という。)20に配信する視聴情報(以下、「配信用視聴情報」という。)が記憶される視聴情報記憶部344と、
(A2)実況者及び視聴者としてのユーザを管理するための情報が記憶される視聴者等管理情報記憶部346と、
(A3)実況者及び視聴者を評価するために用いる各種のデータが記憶される視聴制御データ記憶部348と、
を有し、本発明の記憶手段を構成する。
【0128】
なお、配信用視聴情報は、イベントを視聴者に視聴させるための視聴情報(以下、「イベント視聴情報」という。)と、実況者がイベントの実況をした実況内容を視聴者が入力した視聴者入力情報とともに視聴者に視聴させるための情報(以下、「実況コンテンツ情報」という。)と、から構成される。
【0129】
処理部300は、記憶部340内の主記憶部342をワーク領域として各種処理を行う。処理部300の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0130】
処理部300は、情報記憶媒体380に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。すなわち、情報記憶媒体380には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0131】
例えば、処理部300(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されているプログラムに基づいて、視聴管理サーバ装置30全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。
【0132】
また、処理部300は、端末装置20からの要求に応じて、イベント及びイベントの実況を視聴するための配信用視聴情報を提供する処理を行う。
【0133】
具体的には、本実施形態の処理部300は、通信制御部301、Web処理部302、入力受付処理部303、視聴情報生成管理部304、視聴者管理部305、評価処理部306、特典管理部307、及び、タイマ管理部309を少なくとも有している。
【0134】
なお、例えば、本実施形態の入力受付処理部303は、予想コメント取得手段及び視聴者入力取得手段を構成し、視聴情報生成管理部304は、本発明の視聴制御手段を構成する。また、本実施形態の評価処理部306は、本発明の評価処理手段及び判定処理手段を構成し、特典管理部307は、本発明の特典付与手段を構成する。
【0135】
通信制御部301は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、視聴管理サーバ装置30は、通信制御部301によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を実行し、種々の情報を端末装置20に送信する。
【0136】
特に、本実施形態の通信制御部301は、実況者及び視聴者の端末装置20から送信された実況に関する情報及び視聴者入力情報を受信する。
【0137】
また、通信制御部301は、実況者及び視聴者の要求に基づいて、イベント及び当該イベントの実況を視聴するための配信用視聴情報及びそれに関連する情報を、実況者及び視聴者の端末装置20に送信する処理を行う。
【0138】
そして、通信制御部301は、端末装置20に入力された実況者及び視聴者の指示を受け付けるための各種の処理を実行する。
【0139】
Web処理部302は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部302は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0140】
入力受付処理部303は、実況者の端末装置20から送信されたイベントに関する結果(イベント全体の結果、イベントの進行に伴って発生する事柄の結果、又は、当該イベント中に所与のタイミングで生じた場面(事柄))を予想した予想コメント、及び、視聴者の端末装置20から送信された視聴者入力情報を取得する。
【0141】
視聴情報生成管理部304は、配信サーバ装置10及び端末装置20と連動し、配信サーバ装置10によって提供されているイベントの視聴情報(すなわち、イベント視聴情報)と、実況者の当該イベントの実況内容を示す実況コンテンツ情報と、視聴者入力情報と、を組み合わせて配信用視聴情報を生成する。
【0142】
そして、視聴情報生成管理部304は、生成した配信用視聴情報を該当する視聴者の端末装置20に提供する。
【0143】
視聴者管理部305は、配信用視聴情報を視聴している各視聴者の管理を行う。特に、視聴者管理部305は、通信制御部301及びWeb処理部302を介して、視聴者の端末装置20から送信された視聴者の属性などの視聴者関連情報の新規登録及び更新の管理を行う。
【0144】
評価処理部306は、実況者の予想コメント及び視聴者入力情報に基づいて、イベントの実況に関する実況者及び視聴者を評価する評価処理を実行する。
【0145】
特典管理部307は、評価処理の評価に応じて、実況者及び視聴者に特典を付与するための処理を実行する。
【0146】
タイマ管理部309は、タイマ機能を有し、イベントの実況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部309は、視聴情報生成管理部304と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部309は、各端末装置20と同期を取るために用いられる。
【0147】
[4]本実施形態の手法
[4.1]概要
次に、図4を用いて、イベント及びイベントの実況者による実況を視聴させるための配信用視聴情報を生成する配信用視聴情報生成の概要について説明する。
【0148】
なお、図4は、本実施形態における配信用視聴情報生成処理を説明するための図である。
【0149】
本実施形態の視聴管理サーバ装置30は、配信サーバ装置10、視聴者の端末装置20及び実況者の端末装置20と連動し、当該配信サーバ装置10によって提供されているスポーツなどのイベントの生中継の画像及び音、又は、当該イベントのテキスト速報(音があってもよい。)などを、実況者の実況とともに視聴者に視聴させるための各種の管理を行うサーバ装置である。
【0150】
すなわち、本実施形態の視聴管理サーバ装置30は、イベントを視聴させるためのイベント視聴情報と、実況者によって入力されたテキスト又は音声などによって入力されたコメントから構成される実況者の実況コンテンツ情報と、視聴者のイベント又は実況内容に対するコメントなどの視聴者入力情報と、を組み合わせて配信用視聴情報を生成する構成を有している。
【0151】
特に、本実施形態の視聴管理サーバ装置30は、当該生成した配信用視聴情報を配信データとして視聴者の端末装置20に配信するとともに、イベントによって生ずる結果に対する予想が的中した実況者、又は、当該予想が的中した実況者に対してリアクションした視聴者(例えば実況者の予想を指示した視聴者)などを評価し、当該評価に基づいて、実況者や視聴者に特典を付与することが可能な構成を有している。
【0152】
具体的には、視聴管理サーバ装置30は、所与の期間経過後に結果が得られるイベントを実況する実況者及び当該イベントを視聴する視聴者の少なくともいずれか一方を評価し、当該実況中の視聴者の視聴を管理する構成を有している。
【0153】
そして、視聴管理サーバ装置30は、図4に示すように、
(A1)実況者によって入力される当該イベントに対するコメントであって、当該イベントによって結果が得られる前に、当該イベントの全体としての結果又は当該イベントの1のシーンの結果を予想した予想コメントを含む実況コンテンツの情報(以下、「実況コンテンツ情報」という。)を取得する実況コンテンツ取得処理、
(A2)実況者の予想コメントに対する視聴者のリアクションを少なくとも含む実況者の実況に対する視聴者の入力を視聴者入力情報として取得する視聴者入力情報取得処理、
(A3)取得した予想コメント及び入力された視聴者入力情報の少なくともいずか一方を視聴者に提供するための制御を実行し、イベントに関連付けて視聴させる視聴制御処理、及び、
(A4)イベントに関する結果に対する取得された予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、取得された視聴者入力情報と、に基づいて、実況者及び視聴者の少なくともいずれか一方を評価する評価処理、
を実行する構成を有している。
【0154】
なお、図4には、配信サーバ装置10から提供されるイベント視聴情報と、実況者の端末装置20から提供される実況コンテンツ情報と、視聴者の端末装置20から提供される視聴者入力情報と、配信用視聴情報の各情報の流れが示されている。
【0155】
特に、図4には、実況者の端末装置20には、イベントの中継を視聴するために、配信サーバ装置10から直接イベント視聴情報が提供されてもよいし、視聴者と同様に配信用視聴情報が提供されてもよいことが示されている。
【0156】
また、図4には、各情報の流れの中で、視聴制御処理を実行しつつ、評価処理を行う視聴管理サーバ装置30の例が示されている。
【0157】
本実施形態の視聴管理サーバ装置30及びそれを含むイベント実況配信システムSは、
このような構成を有することによって、実況者の実況に対するモチベーションを高めるとともに、実況者同士の競争を活性化し、かつ、視聴者のイベントの視聴に対する魅力を向上させることができるようになっている。
【0158】
なお、以下の実施形態においては、イベントとして野球を例に説明するとともに、イベントの視聴情報としては、いわゆる「テキスト速報」と呼ばれるイベントにおいて発生した事象を、発生したタイミングと同一のタイミング又は同一とみなされるタイミングに時系列に文字化(テキスト化)したライブ的で速報型のコンテンツを用いて説明する。
【0159】
[4.2]配信用視聴情報
次に、図5図9を用いて本実施形態の配信用視聴情報について説明する。
【0160】
なお、図5は、本実施形態の配信用視聴情報が画像化された場合の端末装置20に表示される画面の一例であり、図6図9は、一実施形態の配信用視聴情報、イベント視聴情報、実況コンテンツ情報、及び、視聴者入力情報の一例である。
【0161】
(配信用視聴情報)
配信用視聴情報は、端末装置20において表示されるイベントについて視聴者に視聴させるための画像(音が含まれてもよい。)を生成するための情報である。
【0162】
また、配信用視聴情報は、例えば、図5に示すように、イベントそのものを視聴するためのイベント視聴情報と、実況者のコメントなどの実況コンテンツ情報と、から構成されるとともに、その一部の表示領域に視聴者のコメントなどの視聴者入力情報が組み込まれた情報である。
【0163】
なお、本実施形態のイベントは、例えば、スポーツ、ゲーム、レース又はコンサートなどの実施中にはその結果が確定しない実際に起こった事柄又はそれが連続した一連の事柄であり、イベント視聴情報は、このような事柄を視聴者に視聴させるための情報である。
【0164】
そして、本実施形態のイベントに関する結果には、例えば、スポーツの試合結果などのイベント全体の結果であってもよいし、イベントの進行に伴って発生する事柄であってもよいし、当該イベント中に所与のタイミングで生じた事柄が含まれる。
【0165】
特に、イベントの進行に伴って発生する事柄には、例えば、野球の試合において「7回まで〇〇チームが2点リード」などのイベント中の所与の期間に渡って関係する事柄が含まれる。
【0166】
また、イベント中に所与のタイミングで生じた事柄には、例えば、野球の試合における「投手が次に投げる球種」若しくは「打者が次の打席の結果(シングルヒットやアウトなど)」、サッカーの試合中における「PK(ペナルティキック)の結果」、又は、複数回の対戦ゲームが実行されるゲームにおいて、「2回戦目のゲームの勝敗」などが含まれる。
【0167】
一方、配信用視聴情報は、ストリーミング形式の情報であって、視聴情報生成管理部304によって生成され、各端末装置20に提供されるとともに、視聴情報記憶部344に記憶される。
【0168】
例えば、配信用視聴情報は、図5及び図6に示すように、イベント毎に、
(A1)イベントID、
(A2)実況配信ID
(A3)イベント視聴情報、
(A4)配信中の実況コンテンツ情報、及び、
(A5)配信中の視聴者入力情報、
から構成される。
【0169】
なお、イベントIDは、予め管理者などによってイベント毎に適宜付与されるものとし、実況配信IDは、実況者が配信を行うことを決定した場合に、管理者などによって実況配信を行う毎に適宜付与されるものである。
【0170】
また、図5は、配信用視聴情報が視聴者の端末装置20によって表示された場合の例であり、図6は、このように表示されるための配信用視聴情報のデータ構造の例である。
【0171】
そして、図6において、イベント視聴情報、実況コンテンツ情報及び視聴者入力情報の空欄には、それぞれ、適した情報などのデータ(ファイル)が記憶される。
【0172】
(イベント視聴情報)
イベント視聴情報は、例えば、上述のように、「テキスト速報」と呼ばれるイベントにおいて発生した事象を、発生したタイミングとほとんどズレがなく(現実的には数秒から数分程度の遅延あり)時系列に文字化(テキスト化)した一連の流れを示すライブ的な速報型のコンテンツであって、視聴者に視聴させるための視聴情報である。
【0173】
例えば、イベントが野球の場合であって、打者毎に、かつ、投球毎にその結果をテキスト化する場合には、イベント視聴情報には、図7に示すように、
(A2-1)イベントIDと、
(A2-2)各チームの攻撃回の得点及びヒット数など試合状況を画像によって示す試合経過画像情報と、
(A2-3)試合開始からその時点までの事象を時系列に文字列によって示した試合経過時系列情報と、
(A2-4)対戦中の打者毎の投球履歴を画像によって示す投球履歴画像情報と、
(A2-5)対戦中の打者毎の投球履歴を時系列に文字列によって示した投球履歴テキスト情報と、
から構成される。
【0174】
なお、図7(A)は、イベント視聴情報のデータ構造の例であり、図7(B)は、イベント視聴情報が可視化された場合の例である。
【0175】
(実況コンテンツ情報)
実況コンテンツ情報は、実況者の実況内容をコメントなどによって構成される実況情報であって、試合結果などのイベントの最終結果を含む、イベントに対して所与の期間経過後に得られるイベントに関する結果、又は、当該イベントの1のシーンの結果を予想する予想コメントを含む情報である。
【0176】
具体的には、実況コンテンツ情報には、予想コメントを含むイベントを実況するためのコメントの他に、その時のイベントの状況・実況者の状況や心情を表現したスタンプや絵文字などの画像、音声などの音、各種の演出(実況者用のキャラクタの動きなどの演出も含む。)や画像効果が含まれる。
【0177】
また、予想コメントとは、例えば、イベントがスポーツの試合において、「勝ち」又は「負け」などのイベントの全体的な結果を予想するだけでなく、野球における特定の打者の打席において出塁するか、三振するか、などの各シーンおける結果を予想したコメント
である。
【0178】
一方、実況コンテンツ情報には、予想コメント情報であるか、又は、それ以外のコメントなどのコンテンツであるかを示す種別情報が含まれており、当該種別情報は、実況者によって設定されてもよいし、コメントから文字認識(音声認識も含む。)を実行しつつ、形態素解析及び構文解析を実行して予想コメントであるか否かを判定した結果を用いてもよい。
【0179】
例えば、実況コンテンツ情報には、図8に示すように、
(A3-1)実況配信ID、
(A3-2)実況コンテンツID、
(A3-3)実況コンテンツを示す本体情報、
(A3-4)実況コンテンツの種別、
(A3-5)実況コンテンツを入力したタイミング(以下、「入力タイミング」という。)又はそれを示す時刻、及び、
(A3-6)実況コンテンツの種別が予想コメントを示す場合に、当該予想が確定するイベント結果確定タイミング、
が含まれる。
【0180】
なお、実況コンテンツIDは、イベントの実況に関するコンテンツが入力される毎に自動的に付与される識別情報である。
【0181】
また、本体情報は、実況コンテンツ情報の本体の情報を示す。特に、本体情報には、予想コメントを含むイベントを実況するためのコメントの他に、その時のイベントの状況・実況者の状況や心情を表現したスタンプや絵文字などの画像、音声などの音、各種の演出(実況者用のキャラクタの動きなどの演出も含む。)や画像効果などの情報が含まれる。
【0182】
また、実況者は、リアルな人間であってもよいし、AIなどによって学習されて制御されるキャラクタ(いわゆる、AIキャラクタ)であってもよく、画像上において実況者として認識可能なものであればよい。
【0183】
そして、実況者がAIキャラクタの場合には、実況コンテンツ情報については、自動生成されたコメントであってもよい。
【0184】
さらに、実況コンテンツ情報は、配信用視聴情報として視聴情報記憶部344に記憶されるが、実況コンテンツ情報として、実況コンテンツIDに対応付けて単独で記憶されてもよい。
【0185】
(視聴者入力情報)
視聴者入力情報には、例えば、実況者の予想コメントを含む実況者の実況に対する視聴者のコメントの他に、「いいね」などの定形的な文字列又は非定形の文字列が含まれる。
【0186】
特に、視聴者入力情報には、その時のイベントの状況・視聴者の状況や心情を表現したスタンプや絵文字などの画像、音声などの音、各種の演出(視聴者用のキャラクタの動きなどの演出も含む。)や画像効果の入力指示、又は、投げ銭の指示及びその額などのリアクションとしての各情報が含まれる。ただし、リアクションが文字列の場合には、実況者に対して肯定的な文字列と否定的な文字列とが含まれる。
【0187】
また、視聴者入力情報には、実況者の予想コメントに対してだけでなく、実況者の実況中のイベントに対する種々の情報、及び、当該情報に対する視聴者のリアクションが含ま
れる。
【0188】
例えば、視聴者入力情報には、視聴者毎に、図9に示すように、
(A4-1)実況配信ID
(A4-2)視聴者ID、
(A4-3)視聴者のニックネーム、
(A4-4)視聴者情報の種別、
(A4-5)視聴者情報の本体情報、及び、
(A4-6)視聴者情報を入力したタイミング(以下、「入力タイミング」という。)又はそれを示す時刻、
の各情報が含まれる。
【0189】
特に、視聴者情報の種別には、予想コメントに関する視聴者情報であるか、それ以外の視聴者情報であるかを示す。
【0190】
なお、視聴者IDは、各視聴者によって予めユーザとして登録をした際に付与される識別情報であり、視聴者等管理情報記憶部346に予め記憶されている。
【0191】
また、視聴者のニックネームは、視聴者IDに対応付けて視聴者等管理情報記憶部346に記憶されて当該視聴者IDに基づいて読み出されてもよい。
【0192】
そして、本体情報は、視聴者入力情報の本体の情報を示す。特に、本体情報には、その時のイベントの状況・視聴者の状況や心情を表現したスタンプや絵文字などの画像、音声などの音、各種の演出(視聴者用のキャラクタの動きなどの演出も含む。)や画像効果の入力指示、又は、投げ銭の指示及びその額などのリアクションとしての各情報が含まれる。ただし、リアクションが文字列の場合には、実況者に対して肯定的な文字列と否定的な文字列とが含まれる。
【0193】
さらに、視聴者入力情報は、配信用視聴情報として視聴情報記憶部344に記憶されるが、視聴者毎に視聴者入力情報として、実況コンテンツIDに対応付けて単独で記憶されてもよい。
【0194】
[4.3]視聴制御処理
次に、本実施形態の視聴管理サーバ装置30によって実行される視聴制御処理について説明する。
【0195】
視聴情報生成管理部304は、上述のように、イベントに関する視聴画像(音が含まれていてもよい。)を視聴者に視聴させつつ、実況者の予想コメントを含む実況コンテンツ情報及び視聴者入力情報を当該視聴画像内に表示させるための配信用視聴情報を生成する視聴制御処理を実行する。
【0196】
特に、視聴情報生成管理部304は、イベントの全体が終了するまで、順次、取得したイベント視聴情報、実況コンテンツ情報及び視聴者入力情報に基づいて、配信用視聴情報を生成し、当該配信用視聴情報を視聴者に視聴可能な配信データによって提供する視聴制御を実行する。
【0197】
すなわち、視聴情報生成管理部304は、配信サーバ装置10によって生成されたイベント視聴情報を取得し、当該取得したイベント視聴情報と、実況コンテンツ情報及び視聴者入力情報と、を組み合わせて、図5に例示するような配信用視聴情報を生成する。
【0198】
そして、視聴情報生成管理部304は、配信用視聴情報を、ストリーミング形式などの所定の形式の配信データに変換し、当該配信データを、実況者の端末装置20及び該当する視聴者の端末装置20などに提供し、かつ、配信用視聴情報そのもの又は配信データを視聴情報記憶部344に順次登録する。
【0199】
具体的には、視聴情報生成管理部304は、イベント視聴情報に、実況者の上半身又は顔の画像情報、当該実況者の音声やテキストなどのコメント情報、及び、これらの情報を加工するための演出(演出画像や効果音)に関する情報(演出情報)が含まれる実況コンテンツ情報と、当該イベント及びその実況を視聴している視聴者のコメントなどの視聴者入力情報を組み込み、配信用視聴情報を生成する。
【0200】
そして、視聴情報生成管理部304は、ストリーミング形式などの所定の形式によって、生成した配信用視聴情報から配信データを生成し、該当する端末装置20に配信する。
【0201】
なお、配信サーバ装置10は、視聴情報生成管理部304と連動し、配信中の実況の対象となるイベントの画像やテキスト、及び、BGM・効果音・キャラクタの音声などを含むイベントにおける音などのイベントに関する情報を、イベント視聴情報として、生成し、視聴管理サーバ装置30に提供する。
【0202】
また、本実施形態の視聴情報生成管理部304は、イベント視聴情報と、実況コンテンツ及び視聴者入力情報とを組み合わせて配信用視聴情報及び配信データを生成しているが、当該イベント視聴情報を視聴するためのリンクなど、視聴を誘導する情報を提示しつつ、予想コメント及び視聴者入力情報を当該視聴画像内に表示させるため配信用視聴使用情報及び配信データを生成してもよい。
【0203】
[4.4]実況コンテンツ取得処理
次に、本実施形態の視聴管理サーバ装置30によって実行される実況コンテンツ取得処理について説明する。
【0204】
入力受付処理部303は、通信制御部301を介して、実況者の端末装置20から、実況者の画像、音声、テキスト又はこれらの組み合わせなどの実況コンテンツ情報を取得する。
【0205】
具体的には、入力受付処理部303は、実況配信ID及び実況コンテンツIDを自動的に付与しつつ、実況者の指示に基づいて、実況コンテンツを示す本体情報、実況コンテンツの種別、及び、実況コンテンツを入力したタイミング又はそれを示す時刻の各情報を取得する。
【0206】
特に、入力受付処理部303は、実況コンテンツの種別については、コメントなどの入力テキストに対して言語解析(文字認識、形態素解析及び構文解析などの各解析処理及びそれに伴って特定の辞書データの使用)をすることによって、特定してもよいし、コメントを入力したタイミング又はそれを示す時刻については、イベント視聴情報を参照し、又は、タイマ管理部309と連動して特定する。
【0207】
一方、入力受付処理部303は、実況コンテンツ情報として、イベントによって結果が得られる前に、当該イベントに関する結果を予想した予想コメントを取得する。
【0208】
例えば、入力受付処理部303は、予想コメントとして、イベントがスポーツの試合において、「勝ち」又は「負け」だけでなく、野球における特定の打者の打席において出塁するか又は三振するかなどの場面(すなわち、イベント)における結果を予想するコメン
トを取得する。
【0209】
また、入力受付処理部303は、入力された実況コメントに対して、実況者の操作指示に基づいて、又は、コメントを言語解析によって予想コメントであるか否かを判定した結果に基づいて、予想コメントであることを示す種別情報を付して取得する。
【0210】
そして、入力受付処理部303は、予想コメントを取得した場合には、イベント視聴情報を参照しつつ、当該予想コメントを取得したタイミング(以下、「予想コメント取得タイミング」という。)を検出し、また、当該予想コメントによって予想したイベントに関する結果が得られるタイミング(以下、「イベント結果確定タイミング」という。)を特定する。
【0211】
[4.5]視聴者入力情報取得処理
次に、本実施形態の視聴管理サーバ装置30によって実行される視聴者入力情報取得処理について説明する。
【0212】
入力受付処理部303は、通信制御部301を介して、視聴者の端末装置20から、視聴者のコメントなどのリアクションとしての各情報を、視聴者入力情報として、取得する。
【0213】
具体的には、入力受付処理部303は、実況配信ID及び端末装置20から取得した視聴者IDを付与しつつ、視聴者の指示に基づいて、視聴者入力情報の種別及び内容と、当該視聴者入力情報を入力したタイミング又はそれを示す時刻の各情報を取得する。
【0214】
特に、入力受付処理部303は、視聴者情報の種別については、コメントのテキストに対して言語解析(文字認識、形態素解析及び構文解析などの各解析処理)をすることによって、特定してもよいし、コメントを入力したタイミング又はそれを示す時刻については、イベント視聴情報を参照し、又は、タイマ管理部309と連動して特定する。
【0215】
[4.6]評価処理
次に、図10を用いて本実施形態の視聴管理サーバ装置30によって実行される評価処理について説明する。
【0216】
なお、図10は、本実施形態の視聴管理サーバ装置30によって実行される評価処理について説明するための図である。
【0217】
(評価処理の概要)
評価処理部306は、配信用視聴情報の視聴者への提供中において、実況者からイベントに関する結果に対する予想コメントが取得された場合であって、当該予想コメントが取得されたタイミングから所与の期間経過後において当該イベントに関する結果が得られた場合に、当該予想コメントに対する的中の可否(すなわち、的中したか否か)と、取得された視聴者入力情報と、に基づいて、実況者、視聴者及びその双方の少なくともいずれか一方を評価する評価処理を実行する。
【0218】
すなわち、評価処理部306は、実況者の実況に対するモチベーションを高め、また、視聴者のイベントの視聴に対する魅力を向上させるなどのために、当該イベントの実況中に、当該イベントに関する結果についての予想を的中させた実況者、又は、予想を的中させた実況者に対して視聴者入力情報などのリアクションした視聴者(例えば実況者の予想を支持した視聴者)を評価するための評価処理を実行する。
【0219】
特に、評価処理部306は、実況者に対する評価を行う実況者評価処理と、視聴者に対する評価を行う視聴者評価処理と、を実行する。
【0220】
具体的には、評価処理部306は、実況者評価処理として、
(A1)イベントの結果に対する実況者の予想コメントが的中したか否かの評価(すなわち、予想屋としての評価)、
(A2)視聴者の入力情報の数(「いいね」の数、スタンプ数及びコメント数など)又はそれらの内容(例えば、テキスト解析又は音声解析によって得られる内容であって、肯定的な内容か否定的な内容かなど)に基づく評価(イベントを活性化した実況者であるか否かの評価)、及び、
(A3)(A1)及び(A2)の双方の評価、
を実行する。
【0221】
また、評価処理部306は、視聴者評価処理として、
(B1)評価された実況者(例えば、上記の予想を的中させた実況者、又は、当該予想に対する的中の度合いの高い実況者)に対して投げ銭をしたか、若しくは、肯定的なリアクション(例えば、「いいね」など肯定的なコメント)を入力したか(否定的なリアクションが入力されたか)などの当該評価された実況者を支持したか(評価がされていない実況者を支持したか)を示す評価をすること、
(B2)視聴者が入力したリアクションが他の視聴者から支持されたか否かを示す評価、又は、
(B3)(B1)及び(B2)の双方の評価、
を実行する。
【0222】
さらに、評価処理部306は、実況者及び視聴者の評価としては、単に、予め基準を有しているか否かを判定し、当該予め定められた基準を有している実況者を優秀な視聴者(以下、「優秀実況者」として)として評価し、又は、当該予め定められた基準を有している視聴者を優秀な視聴者(以下、「優秀視聴者」として)として評価する。
【0223】
(実況者評価処理1)
まず、評価処理部306は、基本的には、実況者評価処理であって予想屋としての評価処理(以下、「予想屋評価」という。)としては、予想コメントによって予想したイベントの結果と、実際のイベントの結果と、が一致したか否かを判定する判定処理を実行する。
【0224】
特に、評価処理部306は、配信用視聴情報の提供中に、取得されたイベント視聴情報の中のテキスト、メタデータに記憶されているテキスト、又は、画像解析結果から、予想コメントの結果を示す内容が含まれるか否かを検出する。
【0225】
そして、評価処理部306は、イベント視聴情報に予想コメントの結果が含まれると判定した場合には、実際のイベントの結果と、予想コメントと、が一致するか否かを判定する。
【0226】
このとき、評価処理部306は、実際のイベントの結果と、予想コメントと、が一致すると判定した場合には、実況者の予想が的中したと判定する。
【0227】
例えば、イベント視聴情報が上記のテキスト速報の場合には、評価処理部306は、実際のイベントの結果を示すテキストと、予想コメントのテキストと、を比較し、その同一性を判定する。
【0228】
特に、この場合には、評価処理部306は、実際のイベントの結果を示すテキストと、予想コメントのテキストと、が同一の場合(例えば、完全一致)、又は、同一とみなす場合(例えば、類語が一致)には、同一と判定し、実況者の予想が的中したと判定する。
【0229】
また、評価処理部306は、実況者の予想コメントが的中したと判定した場合には、実況者として人気者であるか否かを示す人気者としての評価処理(以下、「人気者評価」ともいう。)として、当該実況者のコメントなどの実況に対する視聴者のリアクションを示す視聴者入力情報に基づいて、実況者評価処理を実行する。
【0230】
具体的には、評価処理部306は、実況者の予想コメントに対する視聴者のリアクションに基づいて、当該実況者を評価してもよい。
【0231】
特に、評価処理部306は、実況者の予想コメントに対する視聴者の視聴者入力情報における肯定的なリアクションの数(すなわち、同意数)、又は、当該肯定的なリアクションをした視聴者の数(すなわち、同意視聴者数)が多いほど、評価を高くする。
【0232】
また、評価処理部306は、視聴者入力情報として、視聴者のコメント(文字列や音声など)の内容、スタンプや絵文字などの画像の種別、コメント又は画像の数、及び、所定の価値(ポイントなど)又は金銭的な価値を示す価値情報の少なくともいずれかに基づいて、評価処理を実行する。
【0233】
例えば、評価処理部306は、コメントの内容については、肯定的な文字列又は否定的な文字列を検出し、予め文字列に対応付けられた評価値を割り当てることによって、又は、画像の種別については、予め入力される可能性のある画像に評価値を割り当てることによって、評価基準となる数値に変換する。
【0234】
なお、評価処理部306は、実況者の予想コメントに対する視聴者の肯定的なリアクションの数、又は、当該肯定的なリアクションをした視聴者の数に加えて、又は、代えて、実況者の予想コメントに対する視聴者の否定的なリアクションの数若しくは割合、又は、当該否定的なリアクションをした視聴者の数若しくは割合に応じて、上述のように、実況者の評価をしてもよい。
【0235】
また、評価処理部306は、視聴者入力情報の実況者の予想コメントへの同意数(すなわち、肯定的なリアクションの数又は肯定的なリアクションをした視聴者の数)に代えて、全体の数(肯定的及び否定的な視聴者入力情報の数の全体)に対する同意数の割合に基づいて、評価処理を実行してもよい。
【0236】
一方、評価処理部306は、予想屋評価と人気者評価とを実行すると、予想コメントに対する視聴者入力情報の評価値をすべて合算し、当該合算値を算出することによって評価を行う。
【0237】
すなわち、評価処理部306は、予想コメントの的中の可否に基づく評価(すなわち、予想屋評価)と、視聴者入力情報に基づく評価(人気者評価)と、を合算し、実況者を評価する評価処理を実行する。
【0238】
具体的には、評価処理部306は、予想屋評価と人気者評価との各評価処理において、ポイントなどを付与してランキングなどによって実況者を順位付けて比較し、上位から予め定められた順位までの実況者、又は、所定の基準を有する実況者又は視聴者を、優秀実況者として評価する。
【0239】
なお、評価処理部306は、評価処理として、実況者を評価する際に、予想コメントの的中の可否に基づく評価(すなわち、予想屋評価)と、視聴者入力情報に基づく評価(人気者評価)と、をそれぞれ個別に評価してもよい。
【0240】
(実況者評価処理2)
評価処理部306は、実況者評価処理としては、実況者の予想コメントに対する視聴者のリアクションだけでなく、当該予想コメントに対するリアクションに加えて、又は、代えて、予想コメント以外の当該実況者のコメントなどの実況に対する視聴者のリアクションを示す視聴者入力情報に基づいて、評価処理(人気者評価)を実行してもよい。
【0241】
すなわち、種々の情報を提供可能な実況者は優秀な実況者であるという観点により、評価処理部306は、予想コメントに対するリアクションとは異なる、実況者の実況に対する視聴者のリアクションを示す視聴者入力情報に基づいて、評価処理を実行してもよい。
【0242】
例えば、評価処理部306は、実況者が提供するコメントとして、イベントに関係するチームや選手の過去の成績、現在のチームや選手の状態や体調など、実況者から提供されるイベントに対する種々の情報に対する視聴者の視聴者入力情報における肯定的なリアクションの数、又は、当該肯定的なリアクションをした視聴者の数が多いほど、評価を高くしてもよい。
【0243】
なお、評価処理部306は、上記と同様に、実況者のコメント(予想コメントとは異なるコメント)に対する視聴者の視聴者入力情報における肯定的なリアクションの数、又は、当該肯定的なリアクションをした視聴者の数が多いほど、評価を高くする。
【0244】
また、評価処理部306は、視聴者入力情報として、視聴者のコメント(文字列や音声など)の内容、スタンプや絵文字などの画像の種別、コメント又は前記画像の数、及び、金銭的な価値を示す価値情報の少なくともいずれかに基づいて、評価処理を実行する。
【0245】
そして、評価処理部306は、実況者の予想コメントに対する視聴者の肯定的なリアクションの数、又は、当該肯定的なリアクションをした視聴者の数に加えて、又は、代えて、実況者の予想コメントに対する視聴者の否定的なリアクションの数若しくは割合、又は、当該否定的なリアクションをした視聴者の数若しくは割合に応じて、上述のように、実況者の評価をしてもよい。
【0246】
(実況者評価処理3)
評価処理部306は、実況者評価処理としては、上記の実況者評価処理に加えて、又は、代えて、実況者が予想コメントをしたタイミングから所与の期間後の当該イベントの結果が得られたタイミングまでの期間を示す特定期間だけでなく、その他の期間における当該実況者の実況に対する視聴者のリアクションを示す視聴者入力情報に基づいて、評価処理(人気者評価)を実行してもよい。
【0247】
すなわち、上述と同様に、種々の情報を提供可能な実況者は優秀な実況者であるという観点と、これらの情報は、予想コメントを発する前であっても、当該予想コメントの結果が得られたタイミング後であっても、提供されるものであることから、評価処理部306は、図10に示すように、予想コメントをしたタイミングから特定期間外の実況者の実況に対する視聴者入力情報に基づいて、評価処理を実行してもよい。
【0248】
なお、図10には、イベントが「東京メッツ」対「田町ベアーズ」の野球の試合であって、実況者から2回裏に「7回までで東京メッツが3点リードする」との予想コメントが入力された場合に、2回裏の当該予想タイミングが入力されたタイミングから7回裏まで
を特定期間として特定した場合の例を示す。
【0249】
そして、評価処理部306は、特定期間外(すなわち、図10の例では、1回表から2回表まで、及び、8回表から試合終了まで)に属する実況者の予想コメントに対する視聴者の視聴者入力情報における肯定的なリアクションの数、又は、当該肯定的なリアクションをした視聴者の数が多いほど、評価を高くする。
【0250】
なお、評価処理部306は、上記に代えて、視聴者入力情報として、視聴者のコメント(文字列や音声など)の内容、スタンプや絵文字などの画像の種別、コメント又は前記画像の数、及び、金銭的な価値を示す価値情報の少なくともいずれかに基づいて、評価処理を実行してもよい。
【0251】
また、評価処理部306は、実況者の予想コメントに対する視聴者の肯定的なリアクションの数、又は、当該肯定的なリアクションをした視聴者の数に加えて、又は、代えて、実況者の予想コメントに対する視聴者の否定的なリアクションの数若しくは割合、又は、当該否定的なリアクションをした視聴者の数若しくは割合に応じて、上述のように、実況者の評価をしてもよい。
【0252】
(視聴者評価処理)
評価処理部306は、視聴者評価処理として、上記の実況者評価処理と同様に、視聴者毎に、該当する視聴者が評価を行う。
【0253】
すなわち、評価処理部306は、視聴者毎に、上述の評価処理によって評価した実況者(例えば、上記の予想を的中させた実況者、又は、当該予想に対する的中の度合いの高い実況者)に対して支持したか否かを判定し、当該評価した実況者を支持した視聴者入力情報を入力した視聴者を、当該実況者と同様に、評価する。
【0254】
また、評価処理部306は、上記の実況者の評価に基づく視聴者の評価に加えて、視聴者毎に、各視聴者の視聴者入力情報が他の視聴者から支持された場合に、当該視聴者を評価する評価処理を行う。
【0255】
なお、本実施形態の視聴者評価処理としては、評価対象者が視聴者である点を除き、実況者評価処理と同様な処理のため、その説明を省略する。
【0256】
[4.7]特典付与処理
次に、本実施形態の視聴管理サーバ装置30によって実行される特典付与処理について説明する。
【0257】
特典管理部307は、上述の実況者評価処理及び視聴者評価処理の評価に応じて、実況者及び視聴者のいずれかに特典を付与するための処理を実行する。
【0258】
すなわち、特典管理部307は、上述のように、評価された実況者又は視聴者、すなわち、イベントを活性化させた実況者又は視聴者に対して、金銭、得点やポイントなどの金銭的な報酬、アイテムなどの電子的若しくは物理的な報酬、称号を付与する名誉的な報酬、又は、抽選券などの運的な要素を有する報酬などを提供する。
【0259】
具体的には、特典管理部307は、優秀実況者又は優秀視聴者として、一定の評価を得た実況者又は視聴者に対して、実況者ID又は視聴者IDに対応付けて、金銭的又は名誉的であって、電子的な報酬を付与し、又は、Eメールアドレスなどの予め登録された電子的な連絡先に電子的な報酬を付与する。
【0260】
なお、特典管理部307は、優秀実況者又は優秀視聴者として、一定の評価を得た実況者又は視聴者に対して、実況者ID又は視聴者IDに対応付けて予め登録されている実空間の住所などの連絡先に物理的な報酬を送付することによって、特典を付与してもよい。
【0261】
[4.8]変形例
[4.8.1]変形例1(サーバ装置の他の構成例)
次に、本実施形態の変形例1(サーバ装置の他の構成例)について説明する。
【0262】
本実施形態のイベント実況配信システムSにおいては、上述のように、配信サーバ装置10及び視聴管理サーバ装置30をそれぞれ別個独立させているが、双方の機能を有する1台のサーバ装置によって実現してもよいし、又は、それぞれ、双方の機能を有する複数のサーバ装置によって構成されていてもよい。
【0263】
[4.8.2]変形例2(予想コメントの的中の度合い)
次に、本実施形態の変形例2(予想コメントの的中の度合い)について説明する。
【0264】
上記実施形態の評価処理においては、予想コメントがイベントの結果に対して的中したか否かを判定しているが、当該判定処理に代えて、又は、加えて予想コメントの的中の度合いを特定し、当該特定した的中の度合いと、取得された視聴者入力情報と、に基づいて、評価処理が実行されてもよい。
【0265】
すなわち、評価処理部306は、複数の評価基準、又は、複数の評価レベルが規定されている場合などを前提に、予想コメントがイベントの結果に対して合致しただけでなく、又は、合致したことに加えて、実況者評価処理又は視聴者評価処理を行う場合に予想コメントの的中の度合いを用いてもよい。
【0266】
例えば、評価処理部306は、野球の特定の打者の打席がイベントの場合において、予想コメントとして「2塁打を打つこと」が予想され、その結果として「シングルヒット」が得られた場合には、「ヒット」として共通したとして、予め定められた割合(例えば、50%)を的中の度合いとして設定してもよい。
【0267】
[4.8.3]変形例3(予想コメントが的中しなかった場合の評価処理)
次に、本実施形態の変形例3(予想コメントが的中しなかった場合の評価処理)について説明する。
【0268】
上記実施形態の評価処理においては、予想コメントが的中したか否かを判定する判定処理を実行し、当該予想コメントが的中した際に実況者又は視聴者を高評価しているが、当該予想コメントが的中しなかった場合であっても、視聴者入力情報が所与の条件を具備した場合に、当該該実況者又は前記視聴者に対する評価が、当該予想コメントが的中したと判定された場合、又は、当該予想コメントが的中しなかったと判定され、かつ、所与の条件を具備しなかった場合よりも高く評価されてもよい。
【0269】
具体的には、この場合には、評価処理部306は、イベントの結果に対する取得された予想コメントが的中したか否かを判定する判定処理を実行し、実況者の予想コメントが的中しなかったと判定した場合であっても、当該実況者の実況に対する視聴者入力情報が所与の条件を具備した場合に、当該該実況者又は前記視聴者に対する評価を、当該予想コメントが的中したと判定した場合、又は、当該予想コメントが的中しなかったと判定し、かつ、所与の条件を具備しなかった場合よりも高く評価する。
【0270】
例えば、本実施形態の「所与の条件」には、視聴者入力情報が肯定的な定形の文字列の場合(例えば、「いいね」又は「超いいね」など)にはその数、若しくは、視聴者のコメントの数が予め定められた数になること(例えば、50以上)、又は、投げ銭などの視聴者が提供した金銭的な価値の数量が所定の値(例えば、10000ポイント以上)になることが含まれる。
【0271】
[4.8.4]変形例4(予想コメントに対する同意数が少ない場合の評価処理)
次に、本実施形態の変形例4(予想コメントに対する同意数が少ない場合の評価処理)について説明する。
【0272】
上記実施形態の評価処理においては、予想コメントに対する同意数が多いほど実況者又は視聴者の評価を高くしているが、当該同意数が少ないほど実況者又は視聴者の評価を高くしてもよい。
【0273】
すなわち、評価処理部306は、評価処理として、実況者の予想コメントの的中の可否又は的中の度合いに基づく評価を実行する場合に、当該予想コメントが的中し、かつ、視聴者入力情報の実況者の予想コメントへの同意数、又は、全体の数に対する同意した数の割合が少ないほど、当該実況者の評価を高くし、又は、当該実況者の評価に特別な評価を加えてもよい。
【0274】
具体的には、この場合には、評価処理部306は、予想コメントに対する同意数が少ない実況者又は視聴者の評価を優秀実況者又は優秀視聴者として評価してもよいし、同意数が少ないという観点により、例えば「情報通」としての電子的な称号など特別は評価を加えてもよい。
【0275】
[4.8.5]変形例5(属性に基づく評価処理)
次に、本実施形態の変形例5(属性に基づく評価処理)について説明する。
【0276】
本変形例の評価処理においては、イベントに参加する2以上のチーム又は2以上のイベント参加者についてそれぞれ異なる属性が割当られており、かつ、実況者又は視聴者に複数の属性のうち1の属性が割り当てられている場合に、当該属性に基づいて、実況者又は視聴者が評価されてもよい。
【0277】
すなわち、本変形例の評価処理部306は、例えば、イベントとして2以上のチーム又は2以上のイベント参加者による対戦などが実行される場合であって、実況者や視聴者がいずれかのチーム又は参加者のファンなどの関係者としての属性を有している場合に、当該実況者がファンのチームの勝利を予想し、かつ、当該ファンのチーム又は参加者が勝利した場合に、当該実況者又は視聴者を他の場合(属性を有していない実況者又は視聴者)に比べて高く評価する構成を有していてもよい。
【0278】
[4.8.6]変形例6(オッズを用いた評価処理)
次に、本実施形態の変形例6(オッズを用いた評価処理)について説明する。
【0279】
上記実施形態の評価処理においては、予想コメントの的中の可否又は的中の度合いと、当該予想コメントに対する視聴者のリアクションに基づいて、実況者又は視聴者が評価されているが、本変形例は、賭け的要素を用いて評価処理が実行されてもよい。
【0280】
具体的には、視聴者入力情報には、前記実況者の予想コメントが的中するか否かに対してベットする予想ポイントが含まれていることを前提に、本変形例の評価処理部306は、視聴者の評価をする場合に、予め設定されたオッズと、当該視聴者が入力した視聴者入
力情報の入力タイミングと、当該視聴者が視聴者入力情報としてポイントと、当該視聴者がベットした実況者の予想コメントの的中の可否と、に基づいて、視聴者の評価をする評価処理を実行してもよい。
【0281】
この場合には、特典管理部307は、視聴者の評価結果に応じて、すなわち、予想ポイントに応じて、視聴者に特典を付与する。
【0282】
例えば、本変形例の評価処理部306は、視聴者がベットした実況者の予想コメントが的中した場合には、当該視聴者がベットした予想ポイントにオッズを乗じて払い戻しのポイントを算出する。
【0283】
そして、この場合には、特典管理部307は、算出されて払い戻されるポイントに基づいて、視聴者に特典を付与する。
【0284】
また、評価処理部306は、視聴者入力情報を入力するタイミング、実況者の予想コメントに対する視聴者入力情報、及び、実況者の過去のイベントに対する予想コメントの的中の度合いと、に基づいて、少なくともイベントの結果が得られるまでに、オッズを設定する。
【0285】
特に、評価処理部306は、視聴者入力情報を入力するタイミングに基づいてオッズを設定する場合には、特定期間内にベットされたポイントと、特定期間外でベットされたポイントと、においては、オッズを変更してもよい。
【0286】
また、評価処理部306は、実況者の過去のイベントに対する予想コメントの的中の可否又は的中の度合いに基づいてオッズを設定する場合には、予想コメントの的中の度合いを算出し、的中の度合いが高い場合には、オッズを低く、当該的中の度合いが低い場合には、オッズを高く設定してもよい。
【0287】
[5]本実施形態における動作
次に、図11図13を用いて本実施形態の視聴管理サーバ装置30において実行される実況者評価処理を含む、配信用視聴情報生成処理の動作について説明する。
【0288】
なお、図11図13は、視聴管理サーバ装置30において実行される実況者評価処理を含む、配信用視聴情報生成処理の動作を示すフローチャートである。
【0289】
本動作においては、既に、実況者によって特定のイベントにおける実況を行うことが登録されているとともに、特定のイベントが開始されると、当該特定のイベントについて配信サーバ装置10によって、イベント視聴情報が順次生成されて視聴管理サーバ装置30に提供されるものとする。
【0290】
また、本動作においては、イベントの実施中に、特定のイベントにおける特定の実況者(すなわち、既に実況者IDが登録されている)からの実況コンテンツ情報と、既に登録済みの視聴者(すなわち、既に視聴者IDが登録されている)からの視聴者入力情報とが随時送信されてくるものとする。
【0291】
さらに、本動作としては、イベントにおける1のシーンにおける1の予想コメントが設定された場合に、他の予想コメントが設定できないものとし、個々の予想コメントに対して実況者評価処理を行うものとする。ただし、本動作において、複数の予想コメントが設定された場合には、それぞれ予想コメントにおいてそれぞれ得られた結果に基づいて評価処理を実行すればよい。
【0292】
まず、視聴情報生成管理部304は、配信サーバ装置10からイベントが開始されたことを検出すると(ステップS101)、当該配信サーバ装置10から順次送信されてくるイベント視聴情報に基づいて配信用視聴情報の生成を開始する(ステップS102)。
【0293】
このとき、入力受付処理部303は、特定の実況者の端末装置20からの実況コンテンツ情報の受信、及び、予め登録された視聴者の端末装置20から視聴者入力情報の受信を開始する。
【0294】
次いで、入力受付処理部303は、特定の実況者の端末装置20からの実況コンテンツ情報の受信の可否を判定する(ステップS103)。
【0295】
このとき、入力受付処理部303は、特定の実況者の端末装置20からの実況コンテンツ情報を受信したと判定した場合には、ステップS104の処理に移行し、特定の実況者の端末装置20からの実況コンテンツ情報を受信していないと判定した場合には、直接ステップS108の処理に移行する。
【0296】
次いで、入力受付処理部303は、受信した実況コンテンツ情報の種別及び内容などの解析を実行する(ステップS104)。
【0297】
次いで、入力受付処理部303は、解析された実況コンテンツ情報が予想コメントであるか否かを判定する判定処理を実行する(ステップS105)。
【0298】
このとき、入力受付処理部303は、受信した実況コンテンツ情報が予想コメントであると判定した場合には、ステップS106の処理に移行し、当該受信した実況コンテンツ情報が予想コメントでないと判定した場合には、直接ステップS107の処理に移行する。
【0299】
次いで、入力受付処理部303は、受信した実況コンテンツ情報が予想コメントであると判定した場合には、解析された実況コンテンツ情報から、予想コメントの結果が得られるタイミングを特定し(ステップS106)、ステップS107の処理に移行する。
【0300】
次いで、視聴情報生成管理部304は、解析した結果に従って実況コンテンツ情報を、イベント用視聴情報によって生成されている配信用視聴情報に組み込む視聴制御処理を実行する(ステップS107)。
【0301】
なお、このとき、視聴情報生成管理部304は、解析した結果に基づいて実況コンテンツ情報を、実況コンテンツIDに対応付けて、視聴情報記憶部344に記憶する。
【0302】
また、このとき、視聴情報生成管理部304は、予想コメントについては、他の実況コンテンツ情報とは異なり、視聴者による予想コメントの結果予想の成否(予想が当たるか、又は、外れる)を実行させるための設定を行う。
【0303】
次いで、入力受付処理部303は、登録済みの視聴者の端末装置20からの視聴者入力情報の受信の可否を判定する(ステップS108)。
【0304】
このとき、入力受付処理部303は、登録済みの視聴者の端末装置20からの視聴者入力情報を受信したと判定した場合には、ステップS109の処理に移行し、特定の実況者の端末装置20からの実況コンテンツ情報を受信していないと判定した場合には、直接ステップS113の処理に移行する。
【0305】
次いで、入力受付処理部303は、受信された視聴者入力情報の種別及び内容などの解析を実行する(ステップS109)。
【0306】
次いで、入力受付処理部303は、解析された視聴者入力情報が予想コメントに対するコメントであるか否かを判定する判定処理を実行する(ステップS110)。
【0307】
このとき、入力受付処理部303は、受信した視聴者入力情報が予想コメントに対するコメントであると判定した場合には、ステップS111の処理に移行し、当該受信した視聴者入力情報が予想コメントに対するコメントでないと判定した場合には、直接ステップS112の処理に移行する。
【0308】
このとき、視聴情報生成管理部304は、実況コンテンツ情報における種別が予想コメント以外の場合もイベント視聴情報によって予想コメントにおける結果を得ていないと判定する。
【0309】
次いで、入力受付処理部303は、受信した視聴者入力情報が予想コメントに対するコメントであると判定した場合には、予想コメントに対応付けつつ、視聴者IDと、当該視聴者の予想コメントに対する成否を特定し(ステップS111)、ステップS112の処理に移行する。
【0310】
次いで、視聴情報生成管理部304は、解析した結果に従って視聴者入力情報をイベント用視聴情報に基づいて生成されている配信用視聴情報に組み込む視聴制御処理を実行する(ステップS112)。
【0311】
なお、このとき、視聴情報生成管理部304は、解析した結果に基づいて視聴者入力情報(予想コメントの場合にはその成否を含む。)を、実況コンテンツIDに対応付けて、視聴情報記憶部344に記憶する。
【0312】
次いで、視聴情報生成管理部304は、イベント視聴情報によって予想コメントにおける結果を得たか否かを判定する(ステップS113)。
【0313】
このとき、視聴情報生成管理部304は、イベント視聴情報によって予想コメントにおける結果を得たと判定した場合には、ステップS114の処理に移行し、イベント視聴情報によって予想コメントにおける結果を得ていないと判定した場合には、直接ステップS119の処理に移行する。
【0314】
次いで、評価処理部306は、視聴情報生成管理部304によってイベント視聴情報によって予想コメントにおける結果を得たと判定した場合には、実況者の予想コメントの成否を特定する(ステップS114)。
【0315】
次いで、評価処理部306は、当該予想コメントの成否における視聴者入力情報を集計し(ステップS115)、予想コメントが当たったか否か、予想コメントに対する視聴者入力情報の集計結果に基づいて、実況者を評価する実況者評価処理を実行する(ステップS116)。
【0316】
例えば、評価処理部306は、予想コメントが当たり、かつ、当たりに投票した視聴者入力情報よりハズレに投票した視聴者入力情報が多かった場合には、実況者を優秀実況者に特定する。
【0317】
次いで、特典管理部307は、実況者が優秀実況者か否かを判定する(ステップS117)。
【0318】
このとき、特典管理部307は、優秀実況者と判定した場合には、例えば、実況者IDが表示される横にメダルが表示されるなど優秀実況者を示す電子的な称号を特典として付与して(ステップS118)ステップS119の処理に移行し、優秀実況者と判定しなかった場合には、直接ステップS119の処理に移行する。
【0319】
次いで、視聴情報生成管理部304は、配信サーバ装置10からの指示に基づいて、イベントが終了したか否かを判定する(ステップS119)。
【0320】
このとき、視聴情報生成管理部304は、イベントが終了したと判定した場合には、本動作を終了させ、イベントがまだ終了していないと判定した場合には、ステップS103の処理にもどる。
【0321】
[6]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0322】
本実施形態は、1の視聴管理サーバ装置30によって配信用視聴情報を端末装置20に提供してもよいし、複数の視聴管理サーバ装置30を連動させてサーバシステムを構築し、配信用視聴情報を端末装置20に提供してもよい。
【0323】
さらに、本実施形態においては、視聴管理サーバ装置30によって提供された視聴情報を端末装置20によって表示しているが、配信サーバ装置10及び視聴管理サーバ装置30と連動しつつ、上記の端末装置20の処理部200の各機能によって配信用視聴情報を生成してもよい。
【0324】
また、本実施形態においては、ネットワークを通じて端末装置20と連動して実行する視聴管理サーバ装置30に本発明の視聴管理システムを適用しているが、タブレット型情報端末装置やパーソナルコンピュータに適用することもできる。
【0325】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0326】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0327】
S :イベント実況配信システム
10 :配信サーバ装置
20 :端末装置
30 :視聴管理サーバ装置
200 :処理部
210 :通信制御部
211 :Webブラウザ
213 :表示制御部
220 :描画部
230 :音処理部
260 :入力部
262 :検出部
270 :記憶部
271 :主記憶部
272 :画像バッファ
280 :情報記憶媒体
290 :表示部
292 :音出力部
296 :通信部
300 :処理部
301 :通信制御部
302 :Web処理部
303 :入力受付処理部
304 :視聴情報生成管理部
305 :視聴者管理部
306 :評価処理部
307 :特典管理部
309 :タイマ管理部
320 :入力部
330 :表示部
340 :記憶部
342 :主記憶部
344 :視聴情報記憶部
346 :視聴者等管理情報記憶部
348 :視聴制御データ記憶部
380 :情報記憶媒体
396 :通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13