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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024144816
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】包装袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/12 20060101AFI20241004BHJP
   B65D 30/16 20060101ALI20241004BHJP
   B65D 33/38 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
B65D77/12 D
B65D30/16 C
B65D33/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056951
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000224101
【氏名又は名称】藤森工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100155066
【弁理士】
【氏名又は名称】貞廣 知行
(72)【発明者】
【氏名】桑原 弘嗣
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
【Fターム(参考)】
3E064AB25
3E064BA24
3E064BA26
3E064BA27
3E064BA28
3E064BA30
3E064BA36
3E064BA54
3E064BB03
3E064BC08
3E064BC18
3E064EA23
3E064FA04
3E064GA04
3E064HM01
3E064HN05
3E064HP02
3E064HS05
3E067AA03
3E067AA04
3E067AA05
3E067AB25
3E067AB26
3E067AB96
3E067BA12A
3E067CA24
3E067EA06
3E067EB01
3E067EB11
3E067EB25
3E067EE11
3E067FA01
3E067FC01
3E067GD07
(57)【要約】
【課題】注出口を開封する手段とは別に胴部を開封する手段を設けても、意図せずに内容物が漏出することを抑制することが可能な包装袋を提供する。
【解決手段】胴部材11の周囲のシールにより内容物が収容される胴部17と、胴部材11のシールにより胴部17から突出して流路16cが形成された注出口16と、胴部材11が注出口16の周囲まで延長され、注出口16から切り離しが可能な延長部24と、注出口16を開封しない位置で胴部17の開封を補助する胴部開封補助手段と、を備え、延長部24は、胴部開封補助手段の周囲を囲む領域を含み、延長部24を注出口16から切り離したときに、延長部24が胴部開封補助手段の周囲から分離される。胴部開封補助手段は、例えば胴部開封補助手段の配置領域25a,25bに配置することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部材の周囲のシールにより内容物が収容される胴部と、
前記胴部材のシールにより前記胴部から突出して形成された注出口と、
前記胴部材が前記注出口の周囲まで延長され、前記注出口から切り離しが可能な延長部と、
前記注出口を開封しない位置で前記胴部の開封を補助する胴部開封補助手段と、
を備え、
前記延長部は、前記胴部開封補助手段の周囲を囲む領域を含み、
前記延長部を前記注出口から切り離したときに、前記延長部が前記胴部開封補助手段の周囲から分離されることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
前記注出口の開封を補助する注出口開封補助手段を有することを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
【請求項3】
前記注出口の流路が、前記胴部材に形成された流路形成シール部の間の未シール部により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の包装袋。
【請求項4】
前記注出口の開封を開始する側で、前記延長部と前記注出口との間を分離する第1分離線を有し、前記第1分離線の切り離しにより、前記延長部に開封用つまみが形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の包装袋。
【請求項5】
前記第1分離線を介して前記開封用つまみと対向する位置に前記胴部開封補助手段を有することを特徴とする請求項4に記載の包装袋。
【請求項6】
前記注出口の開封を終了する側で、前記延長部と前記注出口との間を分離する第2分離線を有し、前記第2分離線と接する位置に前記胴部開封補助手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の包装袋。
【請求項7】
前記胴部材に含まれるフィルムがポリエチレン系樹脂のみからなることを特徴とする請求項1または2に記載の包装袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
注出口が設けられた包装袋は、例えば詰め替え用の内容物を収納する包装袋において、内容物の注ぎ出しを容易にするため、広く用いられている。特許文献1には、包装袋の下部に開封補助手段を設けることで、内容物の使い切りや洗浄が容易になることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-111186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の包装袋は、輸送、陳列、使用などに際し、注出口を開封する前に誤って下部の開封補助手段を開封することもあり、あるいは摩擦や衝突等の外力によって下部の開封補助手段が人手を介することなく破損するおそれがある。意図せずに内容物が漏出することについては、記載も示唆もない。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、注出口を開封する手段とは別に胴部を開封する手段を設けても、意図せずに内容物が漏出することを抑制することが可能な包装袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記の態様を含む。
第1の態様は、胴部材の周囲のシールにより内容物が収容される胴部と、前記胴部材のシールにより前記胴部から突出して形成された注出口と、前記胴部材が前記注出口の周囲まで延長され、前記注出口から切り離しが可能な延長部と、前記注出口を開封しない位置で前記胴部の開封を補助する胴部開封補助手段と、を備え、前記延長部は、前記胴部開封補助手段の周囲を囲む領域を含み、前記延長部を前記注出口から切り離したときに、前記延長部が前記胴部開封補助手段の周囲から分離されることを特徴とする包装袋である。
【0007】
第2の態様は、第1の態様において、前記注出口の開封を補助する注出口開封補助手段を有することを特徴とする。
第3の態様は、第1または第2の態様において、前記注出口の流路が、前記胴部材に形成された流路形成シール部の間の未シール部により形成されていることを特徴とする。
【0008】
第4の態様は、第1~3のいずれか1の態様において、前記注出口の開封を開始する側で、前記延長部と前記注出口との間を分離する第1分離線を有し、前記第1分離線の切り離しにより、前記延長部に開封用つまみが形成されることを特徴とする。
第5の態様は、第4の態様において、前記第1分離線を介して前記開封用つまみと対向する位置に前記胴部開封補助手段を有することを特徴とする。
【0009】
第6の態様は、第1~5のいずれか1の態様において、前記注出口の開封を終了する側で、前記延長部と前記注出口との間を分離する第2分離線を有し、前記第2分離線と接する位置に前記胴部開封補助手段を有することを特徴とする。
第7の態様は、第1~6のいずれか1の態様において、前記胴部材に含まれるフィルムがポリエチレン系樹脂のみからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、包装袋に胴部開封補助手段を設けても、意図せずに内容物が漏出することを抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態の包装袋を説明する正面図である。
図2】第1例の包装袋の要部を示す部分拡大正面図である。
図3】第2例の包装袋の要部を示す部分拡大正面図である。
図4】第3例の包装袋の要部を示す部分拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、好適な実施形態に基づいて、本発明を説明する。
【0013】
図1に、実施形態の包装袋10を示す。図示例の包装袋10は、注出口16を開封した状態を表している。このため、延長部24は、注出口16から切り離されて除去されている。
【0014】
包装袋10は、概略として、胴部材11の周囲のシールにより内容物が収容される胴部17と、胴部材11のシールにより胴部17から突出して形成された注出口16と、胴部材11が注出口16の周囲まで延長され、注出口16から切り離しが可能な延長部24を備える。
【0015】
包装袋10は、互いに平面形状が同一の2枚の胴部材11を前後に重ね合わせて形成されている。図示例では、胴部材11の下部に、折り線13を中心線にして2つ折りにされた底部材12が挟み込まれている。包装袋10が底部材12を有することにより、自立性を有するスタンディングパウチとなる。
【0016】
特に図示しないが、包装袋10から底部材12を省略して、胴部17を胴部材11のみで形成することも可能である。この場合は、包装袋10が三方シール袋、四方シール袋、平袋などの構造であってもよい。また、包装袋10の左右にガセット等の部材を挟み込んでもよい。
【0017】
底部材12を有する包装袋10の場合、折り線13より上側では、前後の胴部材11が対向して左右の端部をシールすることにより、側シール部14が形成されている。折り線13より下側では、底部材12の折り線を介して2つ折りにされた前後2つの部分が、それぞれ前後いずれかの胴部材11とシールすることにより、底シール部15が形成されている。特に図示しないが、底部材12の一部にパンチ穴等の貫通孔が形成されてもよく、そして貫通孔の内部では前後の胴部材11が直接シールされてもよい。
【0018】
包装袋10は、注出口16の流路16cが、胴部材11に形成された流路形成シール部16a,16bの間の未シール部により形成されている。注出口16を開封した状態では、流路16cの幅方向の両側が流路形成シール部16a,16bにより区画されている。図示例の注出口16は、包装袋10に底部材12が設けられた下部とは反対側の上部に配置されている。
【0019】
図示例の注出口16では、一方の流路形成シール部16aが包装袋10の上部寄りに配置され、他方の流路形成シール部16bが包装袋10の側部寄りに配置されている。流路16cは、包装袋10の左側の隅部での斜め上向きに設けられている。また、注出口16と、その反対側となる右側の側シール部14との間には、胴部材11の上端部をシールすることにより、上シール部18が形成されている。
【0020】
なお、包装袋10の左右を反転して、注出口16を右側としても差し支えない。例えばユーザーが右手に包装袋10をもつときは注出口16を左向きにし、ユーザーが左手に包装袋10をもつときは注出口16を右向きにしてもよい。
【0021】
特に図示しないが、注出口16が上シール部18に略垂直に形成され、流路16cが略垂直に上方を向いてもよい。この場合、注出口16と左右の側シール部14との間で、それぞれ上シール部18が形成されてもよい。また、流路形成シール部16a,16bが左右対称に形成されてもよい。
【0022】
図示例において、包装袋10の上下方向は、図1の上下方向と同様に、折り線13に対して、底部材12が下側、注出口16が上側とされている。また、包装袋10の左右方向は、図1の左右方向と同様に、折り線13の延在する方向とされている。しかし、包装袋10の形状、構造、用途などによっては、上下方向および左右方向を適宜に定義することができる。例えば、注出口16を下向きにして内容物を注出する場合は、注出口16の先端側を下側としてもよい。
【0023】
流路16cの先端部は、延長部24を切り離した箇所において、内容物を注出可能に開口されている。延長部24は、流路形成シール部16a,16bと同様に、前後の胴部材11をシールすることにより、注出口16を封止するように形成される。
【0024】
包装袋10は、注出口16を開封する手段とは別に胴部17を開封する手段として、胴部開封補助手段25(図2図4を参照)を有する。胴部開封補助手段25は、所定の配置領域25a,25bに配置される。胴部開封補助手段25としては、例えばノッチ等の切り込みが挙げられる。
【0025】
胴部開封補助手段25は、注出口16を開封しない位置で胴部17の開封を補助する。配置領域25a,25bは、例えば、流路形成シール部16a,16bと、側シール部14または上シール部18との間に設定してもよい。胴部開封補助手段25を流路形成シール部16a,16b内に配置することも可能であるが、注出口16の開封補助手段とは区別して、配置される位置および/または開封の向きが異なるように設定されることが好ましい。
【0026】
注出口16を開封する前に胴部開封補助手段25が開封されることを抑制するため、延長部24は、胴部開封補助手段25の周囲を囲む領域を含む。延長部24を注出口16から切り離したときに、延長部24が胴部開封補助手段25の周囲から分離される。
【0027】
延長部24が胴部開封補助手段25の周囲を囲むことにより、注出口16を開封する前には、胴部開封補助手段25が開封されにくくなっている。したがって、包装袋10に胴部開封補助手段25を設けても、意図せずに内容物が漏出することを抑制することが可能になる。
【0028】
注出口16を開封した後は、延長部24が胴部開封補助手段25の周囲から分離されることにより、注出口16を開封した後には、胴部開封補助手段25から胴部17を容易に開封することができる。胴部開封補助手段25は、鋏などの刃物を用いなくても、胴部17の開封を容易にすることが好ましい。
【0029】
図2~4に、注出口16を開封する前の包装袋10A,10B,10Cに胴部開封補助手段25を設けた具体例を示す。これらの包装袋10A,10B,10Cは、注出口16および延長部24が胴部材11から一体的に形成された注出口形成部20を有する。延長部24は、注出口16の周囲を囲んで、注出口16の流路16cを封止している。
【0030】
流路16cの未シール部は、胴部17の未シール部と連続しており、さらに、注出口開封補助手段22よりも注出口16の先端側の未シール部16dと連続している。先端側の未シール部16dの周囲は、流路形成シール部16a,16bと同様に、延長部24の胴部材11がシールされている。延長部24のシール部は、側シール部14まで連続してシールされている。
【0031】
また、上シール部18の位置では胴部材11が未シール部とされて、充填口19が形成されている。注出口形成部20において注出口16が閉鎖した状態でも、充填口19を通じて、胴部17に内容物を充填することができる。内容物を充填した後は、充填口19を封止するため、上シール部18が形成される。
【0032】
流路形成シール部16aと延長部24との間には、第1分離線21が形成されている。流路形成シール部16bと延長部24との間には、第2分離線23が形成されている。第1分離線21と第2分離線23との間には、流路16cを横断するように注出口16の開封を補助する注出口開封補助手段22が形成されている。
【0033】
第1分離線21は、注出口16の開封を開始する側で、注出口16と延長部24との間に形成されている。第1分離線21の始端部21aには、ノッチ等の切り込みが形成されている。図示例の始端部21aは、V字状のノッチであるが、I字状、U字状、半円状など適宜の形状にすることができる。第1分離線21の終端部21dは、注出口16の上部に配置されている。
【0034】
始端部21aと終端部21dとの間において、第1分離線21は、切り抜き線、ミシン目等により形成されている。これにより、延長部24の切り取りが補助される。第1ジョイント21b,21cの位置では、延長部24と注出口16または胴部17との間が接続されている。このため、注出口16を開封する前には、延長部24が流路形成シール部16aと連結された状態が維持される。
【0035】
第1ジョイント21b,21cは、第1分離線21に設けられる連結部であり、図示例の2箇所に限らず、1箇所または3箇所以上としてもよい。第1分離線21が前後の胴部材11を同じ位置で貫通するように形成されていると、第1ジョイント21b,21cを破断するだけで第1分離線21を切り離すことができる。
【0036】
第1ジョイント21b,21cを破断すると、始端部21aから終端部21dまで、延長部24が注出口16または胴部17から分離した状態となる。第1分離線21の切り離しにより、図2に示すように、延長部24に形成された開封用つまみ24aが、流路形成シール部16aから分離する。開封用つまみ24aと流路形成シール部16aとの間では、第1分離線21は、流路形成シール部16aを介して流路16cに沿って延在する部分を有する。
【0037】
注出口開封補助手段22は、例えばハーフカット線から構成された易開封線であってもよい。胴部材11の厚さ方向の一部が長手方向に連続して切断された構造を有する。厚さ方向の少なくとも一部でフィルムがつながっているため、開封前にハーフカット線を通して内容物が漏れることはない。
【0038】
特に図示しないが、胴部開封補助手段25が、ノッチ等の切り込みと、ハーフカット線との組み合わせであってもよい。この場合、ノッチ等の切り込みは、胴部材11のシール部に形成されることが好ましい。胴部開封補助手段25のハーフカット線は、胴部17上の未シール部まで延長されてもよい。
【0039】
フィルムの厚さ方向でハーフカット線が形成される範囲は特に限定されないが、切断部がフィルムの内側または外側の一方または両方に露出されないことが好ましい。フィルムの内部にハーフカット線を形成する方法として、レーザー加工が挙げられる。フィルムの表面にハーフカット線を形成する方法として、レーザー加工や刃物などが挙げられる。
【0040】
前後の胴部材11の少なくとも一方にハーフカット線を形成してもよい。両方の胴部材11にハーフカット線を形成する場合は、フィルムの厚さ方向に沿った平面視において、前後のハーフカット線が同一の形状および位置で重なり合うように形成してもよい。前後のハーフカット線の形状または位置を異ならせて、互いに重なり合わないようにして、両方の胴部材11にハーフカット線を形成してもよい。
【0041】
ハーフカット線は、連続した曲線でもよく、連続した直線でもよく、不連続の線分であってもよい。ハーフカット線が点線、破線のように不連続である場合は、複数のハーフカット線を設けて、その間隔が所定の範囲内であることが好ましい。ハーフカット線が曲線である場合は、時計回りか反時計回りのいずれかの一方向のみに曲がっていてもよく、ハーフカット線の軌道上に1箇所以上の変曲点を配置してもよい。
【0042】
注出口開封補助手段22は、流路16cを横断するハーフカット線に限定されるものではなく、例えば、流路16cに対して、注出口16の開封を開始する側のみに配置されたノッチ等の切り込みであってもよい。注出口開封補助手段22のハーフカット線が、流路16cを横断することなく、途中で終了していてもよい。流路16cを囲む胴部材11のフィルムが、延伸方向などにより易開封処理されていてもよい。
【0043】
図示例の注出口開封補助手段22は、流路形成シール部16a側に開封開始部22aを有する。開封開始部22aにおいて、注出口開封補助手段22が、第1分離線21から離れているか、第1分離線21と接するか、第1分離線21と交差するかは適宜設定することができる。
【0044】
注出口開封補助手段22を介して、注出口16と延長部24とを分離することにより、流路16cが開口し、注出口16が開封される。注出口16の開封を終了する側には、注出口16と延長部24との間に第2分離線23が形成されている。
【0045】
図示例の注出口開封補助手段22は、流路形成シール部16b側に開封終了部22bを有する。開封終了部22bにおいて、注出口開封補助手段22が、第2分離線23から離れているか、第2分離線23と接するか、第2分離線23と交差するかは適宜設定することができる。
【0046】
図示例の場合、第2分離線23の先端部23aは、注出口形成部20の先端側に延びている。この先端部23aが、注出口開封補助手段22の上方に延びる程度は、適宜設定することができる。第2分離線23は、注出口開封補助手段22と方向転換部23cとの間で、流路形成シール部16bを介して流路16cに沿って延在する部分と、方向転換部23cより下方で、側シール部14の側端部に向けて延在する部分とを有する。
【0047】
第2分離線23は、切り抜き線、ミシン目等により、形成されている。これにより、延長部24の切り取りが補助される。第2ジョイント23b,23d,23eの位置では、延長部24と注出口16または胴部17との間が接続されている。このため、注出口16を開封する前には、延長部24が流路形成シール部16bと連結された状態が維持される。
【0048】
第2ジョイント23b,23d,23eは、第2分離線23に設けられる連結部であり、図示例の3箇所に限らず、1箇所または2箇所以上としてもよい。第2分離線23が前後の胴部材11を同じ位置で貫通するように形成されていると、第2ジョイント23b,23d,23eを破断するだけで第2分離線23を切り離すことができる。
【0049】
第2ジョイント23b,23d,23eを破断すると、第2分離線23の切り離しにより、延長部24が注出口16および胴部17から分離した状態となる。つまり、第1分離線21、注出口開封補助手段22および第2分離線23をこの順で切り離すことにより、図1に示すように、注出口16を開封した状態の包装袋10が得られる。
【0050】
図2に示す第1例の包装袋10Aでは、第1分離線21を介して、開封用つまみ24aと対向する位置に、胴部開封補助手段25が形成されている。図示例では、開封用つまみ24aの端部に対向して、流路形成シール部16aまたはその近傍のシール部に、くびれ部26aが形成されている。
【0051】
くびれ部26aに胴部開封補助手段25を配置することにより、開封用つまみ24aをつまんで注出口16の流路16cを開口させる際、胴部開封補助手段25に手指等が接触しにくくなる。これにより、胴部開封補助手段25の意図しない開封が、より効果的に抑制される。
【0052】
注出口16から内容物を注出した後に、胴部開封補助手段25を開封するときには、くびれ部26aの両側(図2では上側と左側)を引っ張ることにより、胴部開封補助手段25から胴部17に向けて、円滑に開封することができる。
【0053】
図示例の包装袋10Aでは、第1分離線21の破断方向が略下向き、注出口開封補助手段22の破断方向が略左下向きであるのに対し、胴部開封補助手段25の破断方向は略右下向きとされている。これにより、第1分離線21の切り離し動作や注出口開封補助手段22の開封動作に対し、胴部開封補助手段25の開封動作の方向が異なるので、胴部開封補助手段25の意図しない開封が、より効果的に抑制される。
【0054】
底部材12を下向き、注出口16を左向きとした場合における、くびれ部26aに配置される注出口開封補助手段22の開封方向は、略右下向きに限定されるものではなく、略右向き、略下向き、略左下向き等としてもよい。
【0055】
図3に示す第2例の包装袋10Bでは、第2分離線23と接する位置に胴部開封補助手段25を有する。図示例では、方向転換部23cに接して、延長部24側に突出部24bが形成されている。さらに、流路形成シール部16bまたは側シール部14側には、突出部24bに対向して、くびれ部26bが形成されている。
【0056】
くびれ部26bに胴部開封補助手段25を配置することにより、第2分離線23を介して延長部24を切り離す際、胴部開封補助手段25に手指等が接触しにくくなる。これにより、胴部開封補助手段25の意図しない開封が、より効果的に抑制される。
【0057】
注出口16から内容物を注出した後に、胴部開封補助手段25を開封するときには、くびれ部26bの両側(図3では上側と左側)を引っ張ることにより、胴部開封補助手段25から胴部17に向けて、円滑に開封することができる。
【0058】
図示例の包装袋10Bでは、注出口開封補助手段22の破断方向が略左下向きであり、第2分離線23の破断方向が略下向きであるのに対し、胴部開封補助手段25の破断方向は略右向きとされている。これにより、注出口開封補助手段22の開封動作や第2分離線23の切り離し動作に対し、胴部開封補助手段25の開封動作の方向が異なるので、胴部開封補助手段25の意図しない開封が、より効果的に抑制される。
【0059】
底部材12を下向き、注出口16を左向きとした場合における、くびれ部26bに配置される注出口開封補助手段22の開封方向は、略右向きに限定されるものではなく、略上向き、略右上向き、略右下向き、略下向き等としてもよい。
【0060】
図4に示す第3例の包装袋10Cでは、第2分離線23が下部で上下方向に延在する直線部23fを有する。図示例では、第2ジョイント23b,23d,23eが、先端部23aと方向転換部23cとの間、方向転換部23cと直線部23fとの間、直線部23fと側シール部14の側端部との間に、それぞれ1箇所ずつ配置されている。
【0061】
胴部開封補助手段25は、側シール部14が直線部23fと接する位置に配置されている。注出口16と胴部開封補助手段25との間で、第2分離線23に直線部23fが設けられているので、注出口16から胴部開封補助手段25までの距離が大きくなる。これにより、注出口16の流路16cを開口させる際に、胴部開封補助手段25が注出口16の位置から大きく離れているので、胴部開封補助手段25の意図しない開封が、より効果的に抑制される。
【0062】
注出口16から内容物を注出した後に、胴部開封補助手段25を開封するときには、直線部23fの両側(図4では上側と下側)を引っ張ることにより、胴部開封補助手段25から胴部17に向けて、円滑に開封することができる。
【0063】
図示例の包装袋10Cでは、第2分離線23の破断方向が略下向きであるのに対し、胴部開封補助手段25の破断方向は略右向きとされている。これにより、第2分離線23の切り離し動作に対し、胴部開封補助手段25の開封動作の方向が異なるので、胴部開封補助手段25の意図しない開封が、より効果的に抑制される。
【0064】
底部材12を下向き、注出口16を左向きとした場合における、直線部23fに配置される注出口開封補助手段22の開封方向は、略右向きに限定されるものではなく、略上向き、略右上向き、略右下向き、略下向き等としてもよい。
【0065】
胴部開封補助手段25の位置は、図2~4に示した例示に限定されることなく、上述したように、胴部開封補助手段25の周囲が延長部24に囲まれる位置であれば、適宜設定することができる。胴部開封補助手段25を胴部17の周囲で2箇所以上に配置することも可能である。胴部開封補助手段25が複数設けられる場合は、胴部開封補助手段25ごとに別の延長部24が設けられてもよい。
【0066】
胴部開封補助手段25が第1分離線21の近傍に配置される場合、第1分離線21を切り離す向きに対して、胴部開封補助手段25を開封する向きは、角度にして、例えば15°以上離れていることが好ましく、30°以上、45°以上、あるいは60°以上離れていてもよい。
【0067】
胴部開封補助手段25が第1分離線21から離れた位置に配置される場合、第1分離線21を切り離すときに力が加わる箇所、例えば第1ジョイント21b,21cに対して、胴部開封補助手段25が、距離にして、例えば2cm以上離れていることが好ましく、あるいは3cm以上離れていてもよい。例えば、第2例または第3例の包装袋10B,10Cは、第1分離線21から離れた位置に胴部開封補助手段25を配置しやすい。
【0068】
胴部開封補助手段25が注出口開封補助手段22の近傍に配置される場合、注出口開封補助手段22を開封する向きに対して、胴部開封補助手段25を開封する向きは、角度にして、例えば15°以上離れていることが好ましく、30°以上、45°以上、60°以上、あるいは90°以上離れていてもよい。
【0069】
胴部開封補助手段25が注出口開封補助手段22から離れた位置に配置される場合、注出口開封補助手段22を切り離すときに力が加わる箇所、例えば開封開始部22aから開封終了部22bまでの区間に対して、胴部開封補助手段25が、距離にして、例えば2cm以上離れていることが好ましく、あるいは3cm以上離れていてもよい。例えば、第3例の包装袋10Cは、注出口開封補助手段22から離れた位置に胴部開封補助手段25を配置しやすい。
【0070】
胴部開封補助手段25が第2分離線23の近傍に配置される場合、第2分離線23を切り離す向きに対して、胴部開封補助手段25を開封する向きは、角度にして、例えば15°以上離れていることが好ましく、30°以上、45°以上、あるいは60°以上離れていてもよい。
【0071】
胴部開封補助手段25が第2分離線23から離れた位置に配置される場合、第2分離線23を切り離すときに力が加わる箇所、例えば第2ジョイント23b,23d,23eに対して、胴部開封補助手段25が、距離にして、例えば2cm以上離れていることが好ましく、あるいは3cm以上離れていてもよい。例えば、第1例の包装袋10Aは、第2分離線23から離れた位置に胴部開封補助手段25を配置しやすい。
【0072】
胴部開封補助手段25は、注出口16とは異なる方向に向いているので、胴部開封補助手段25の幅方向の両側のうち、一方が注出口16に近い側であり、他方が注出口16から遠い側であってもよい。例えば、図2では胴部開封補助手段25の左側が注出口16に近い側であり、図3および図4では胴部開封補助手段25の上側が注出口16に近い側である。
【0073】
特に図示しないが、第1例の包装袋10Aのように、注出口16の開封を開始する側の第1分離線21に沿って胴部開封補助手段25を配置する場合は、注出口16の開封を収容する側の第2分離線23を省略してもよい。あらかじめ、注出口16の下方のくびれ部26bが形成されるように、注出口16の上方から流路形成シール部16bに沿う領域が、トリミングで除去されていてもよい。
【0074】
第2分離線23を省略する場合、注出口開封補助手段22を破断した段階で注出口16の開封を完了することができる。第2分離線23を設けて、注出口16の開封を終了する側まで延長部24を設ける場合は、外力等による注出口16の意図しない開封を、一層効果的に抑制することができる。
【0075】
上述した包装袋10,10A,10B,10Cは、延長部24に囲まれる位置に胴部開封補助手段25を有すること以外は、従来の包装袋と同様に設計することが可能である。
【0076】
胴部材11および/または底部材12として使用されるフィルムとしては、特に限定されず、適宜のフィルムを使用することができる。単層フィルムでもよく、基材とシーラントを含む積層フィルムでもよい。積層フィルムは、接着層、印刷層、押出層、塗布層、蒸着層、金属箔など各種の層を含んでもよい。
【0077】
積層フィルムが紙、セロファン等を含んでもよい。少なくとも内面にシーラントまたは防水用の樹脂をラミネートした紙等の基材を用いて、胴部材11および/または底部材12を形成することも可能である。
【0078】
積層フィルムの基材としては、特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の樹脂フィルムが挙げられる。基材の樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂を主体とすることが好ましく、ポリオレフィン系樹脂を主体とすることがより好ましい。基材のポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。基材のポリエチレン系樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等が挙げられる。
【0079】
積層フィルムのシーラントとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂でもよく、変性ポリオレフィン系樹脂等の接着性樹脂でもよい。積層フィルムのシーラントが単層でもよく、多層のシーラントフィルムでもよい。
【0080】
胴部材11および/または底部材12のフィルムに用いられる各種の樹脂は、石油等の化石資源に由来する化合物を原料としてもよく、植物等のバイオマスに由来する化合物を原料としてもよい。単層フィルムまたは積層フィルムの各層に用いられる樹脂フィルムは、1種の樹脂からなるフィルムでもよく、同種または異種の樹脂を2種以上ブレンドしたフィルムでもよい。樹脂フィルム等の樹脂を含む層が、リサイクルされた樹脂を含有してもよい。
【0081】
樹脂のリサイクル方法としては、特に限定されないが、使用済みの樹脂をモノマー等に分解してから再度重合させたケミカルリサイクルでもよく、使用済みの樹脂をポリマーのまま、粉砕、選別等の工程を経て再生したメカニカルリサイクルでもよい。リサイクルされた樹脂と新品の樹脂とを混合して使用してもよい。
【0082】
樹脂フィルム等の樹脂を含む層が、樹脂以外の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、特に限定されないが、例えば、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、着色剤、架橋剤等が挙げられる。添加剤は、樹脂に相溶する成分でもよく、樹脂に相溶しない成分でもよい。
【0083】
積層フィルムを形成する方法は、特に限定されないが、ドライラミネート、押出ラミネート、熱ラミネート、共押出、コーティング等が挙げられる。各層を積層するために、それぞれ異なる方法を用いてもよい。
【0084】
少なくとも片面にシーラント層を有する積層フィルムを用いて包装袋を作製する方法としては、シーラント層を内側にして2枚の積層フィルムを重ね合わせ、融着により注出口16および胴部17の周囲をシールする方法が挙げられる。
【0085】
ポリエチレン系樹脂のモノマテリアル材料を用いる場合は、胴部材11および/または底部材12に用いられるフィルムが、ポリエチレン系樹脂のみからなるフィルムであってもよい。胴部材11および/または底部材12がフィルム以外の層を含む積層フィルムである場合は、少なくともフィルムからなる層をポリエチレン系樹脂層とし、それ以外の接着層、塗布層などには、ポリエチレン系樹脂以外の樹脂を用いてもよい。
【0086】
胴部材11および/または底部材12が、一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム/二軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム/シーラント層のポリエチレン系樹脂フィルムの3層を積層した積層フィルムであってもよい。これら3層のフィルムの層間には、接着層、印刷層などを介在させてもよい。
【0087】
前記一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムを含む積層フィルムは、一軸に延伸された方向に沿った引き裂きが容易になり、直進カット性を向上することができる。一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムに印刷を行う場合は、多色印刷のズレ防止や印刷ピッチのコントロールの観点から、一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムをMD方向に延伸することが好ましい。
【0088】
前記一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムを形成する材料の具体例としては、例えば、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等の1種または2種以上が挙げられる。前記一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの厚さは、特に限定されないが、例えば、10~50μm程度が挙げられる。
【0089】
前記二軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムを形成する材料の具体例としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等の1種または2種以上が挙げられる。前記二軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの厚さは、特に限定されないが、例えば、10~50μm程度が挙げられる。
【0090】
前記二軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの延伸方向、延伸倍率などは特に限定されないが、搬送(MD)方向および交差(TD)方向に延伸してもよい。延伸倍率は、MD方向、TD方向ともに、2~10倍の範囲内であることが好ましい。MD方向の延伸倍率とTD方向の延伸倍率とが、互いに等しくてもよく、異なってもよい。
【0091】
前記シーラント層は、無延伸のポリエチレン系樹脂から形成されることが好ましく、具体例としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等の1種または2種以上が挙げられる。シーラント層の厚さは、特に限定されないが、例えば、60~180μm程度が挙げられる。
【0092】
ポリエチレン系樹脂のモノマテリアル材料を用いた積層フィルムは、全重量に対し、ポリエチレン系樹脂の合計が90重量%以上であり、ポリエチレン系樹脂以外の材料の合計が10重量%以下であることが好ましく、ポリエチレン系樹脂の合計が95重量%以上であり、ポリエチレン系樹脂以外の材料の合計が5重量%以下であることがより好ましい。
【0093】
包装袋の用途は、使い捨て用、詰め替え用、貯蔵用、物品等の収納用など、特に限定されないが、液体を内封する用途に好適であり、内容物を消費する際に使用される本体容器に対して、内容物を詰め替える用途には特に好適である。この場合、本体容器を長期間の使用に耐久可能にして、詰め替え容器の包装を簡易にすることができる。また、内容物を使い終えた後の詰め替え容器を処分する際、リサイクルが容易になる。
【0094】
包装袋の寸法は、特に限定されるものではないが、例えば詰め替え容器の用途では、上下方向の高さが100~500mm程度、左右方向の幅が70~300mm程度、充填量としては100cm~5000cm程度が挙げられる。
【0095】
内容物の状態としては、特に限定されないが、液体、粉体、粒体等の流体、あるいは物品等の固形物が挙げられる。内容物の種類としては、特に限定されないが、洗剤、薬剤、化粧品、医薬品、飲料、調味料、インキ、塗料、燃料等が挙げられる。
【0096】
内容物を注出した後の包装袋をリサイクルする方法は、特に限定されないが、回収時の状態等に応じて、適宜選択することができる。上述したケミカルリサイクル、メカニカルリサイクルのいずれも採用が可能である。包装袋のリサイクルにより、フィルム等の成形品を再生してもよく、塗料、成形品、炭化水素油等の製品に利用してもよい。
【0097】
注出口16の流路16cの内部には、流路16cが開いた形状を保持するためのチューブ、スパウト等の保形材(図示せず)を設置してもよい。保形材は、胴部材11のシーラント層と熱融着可能であることが好ましい。胴部材11にポリエチレン系樹脂のモノマテリアル材料を用いる場合は、保形材の材料もポリエチレン系樹脂とすることが好ましい。保形材の外面に熱融着可能な樹脂層を設けてもよい。
【0098】
保形材の形状は特に限定されないが、例えば、筒状、かご状、リング状などが挙げられる。保形材と胴部材11との間をシールして、保形材の内部のみに内容物が流れるようにしてもよい。保形材と胴部材11との間のシールを部分的にして、保形材と胴部材11との間で内容物が流れるようにしてもよい。
【0099】
ハーフカット線など注出口開封補助手段22が線状に形成される場合は、保形材が注出口開封補助手段22と交差しない位置でもよく、交差する位置でもよい。ノッチ等、流路16cの開封側のみに注出口開封補助手段22が形成される場合も同様に、保形材がノッチ等の延長線と交差しない位置でもよく、当該延長線と交差する位置でもよい。
【0100】
注出口16に保形材を配置し、保形材の内部のみが注出口16の流路となる場合は、注出口16の少なくとも一部の領域において、胴部材11が省略されてもよい。例えば、胴部材11の注出口16となる領域に開口部を形成し、その開口部に保形材を接合して、注出口16を形成してもよい。
【0101】
胴部材11は、少なくとも胴部17と延長部24とにわたって連続した同一のフィルムであることが好ましい。これにより、延長部24が胴部17と一体的に形成され、延長部24の意図しない脱落を抑制することができる。胴部17を形成する胴部材11とは別に、延長部24を設けることも可能であるが、包装袋の生産性や胴部開封補助手段25の保護の観点では好ましくない。
【0102】
流路16cを覆う胴部材11には、流路16cが開いた形状を維持しやすくように、胴部材11のフィルムに折り癖を付与する等、適宜の加工を施してもよい。また、流路16cに保形材を設置する場合は、保形材が収容される形状に沿って、胴部材11のフィルムに凹凸を形成したり、付属部材を取り付けたりしてもよい。
【0103】
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。改変としては、構成要素の追加、置換、省略、その他の変更が挙げられる。
【符号の説明】
【0104】
10,10A,10B,10C…包装袋、11…胴部材、12…底部材、13…折り線、14…側シール部、15…底シール部、16…注出口、16a,16b…流路形成シール部、16c…流路、16d…先端側の未シール部、17…胴部、18…上シール部、19…充填口、20…注出口形成部、21…第1分離線、21a…始端部、21b,21c…第1ジョイント、21d…終端部、22…注出口開封補助手段、22a…開封開始部、22b…開封終了部、23…第2分離線、23a…先端部、23b,23d,23e…第2ジョイント、23c…方向転換部、23f…直線部、24…延長部、24a…開封用つまみ、24b…突出部、25…胴部開封補助手段、25a,25b…胴部開封補助手段の配置領域、26a,26b…くびれ部。
図1
図2
図3
図4