(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145125
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】成膜方法および成膜装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20241004BHJP
H01L 21/312 20060101ALI20241004BHJP
C23C 14/12 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/312 A
C23C14/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057374
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】名執 桜子
(72)【発明者】
【氏名】小山 賢一
(72)【発明者】
【氏名】山口 達也
(72)【発明者】
【氏名】野沢 秀二
【テーマコード(参考)】
4K029
5F045
5F058
【Fターム(参考)】
4K029BA62
4K029BD01
4K029CA12
4K029DA06
4K029DA08
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4K029KA01
5F045AA08
5F045AB39
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5F058AA10
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5F058AH04
(57)【要約】
【課題】基板に形成されるパターンの精度を向上させる。
【解決手段】成膜方法は、工程a)、工程b)、工程c)、工程d)、および工程e)を含む。工程a)では、下地膜と、下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジストとを有する基板がチャンバ内に搬入される、工程b)では、チャンバ内に第1のモノマーのガスが供給される。工程c)では、チャンバ内にパージガスが供給される。工程d)では、チャンバ内に第2のモノマーのガスが供給されることにより、第1のモノマーと第2のモノマーとの重合反応により基板の表面に重合体の膜が形成される。工程e)では、チャンバ内にパージガスが供給される。また、第1のモノマーおよび第2のモノマーのうち飽和蒸気圧が低いモノマーにおける蒸気圧比率は0.05以下である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)下地膜と、前記下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジストとを有する基板をチャンバ内に搬入する工程と、
b)前記チャンバ内に第1のモノマーのガスを供給する工程と、
c)前記チャンバ内にパージガスを供給する工程と、
d)前記チャンバ内に第2のモノマーのガスを供給することにより、前記第1のモノマーと前記第2のモノマーとの重合反応により前記基板の表面に重合体の膜を形成する工程と、
e)前記チャンバ内にパージガスを供給する工程と
を含み、
前記第1のモノマーおよび前記第2のモノマーのうち飽和蒸気圧が低いモノマーにおける蒸気圧比率は0.05以下である成膜方法。
【請求項2】
前記工程b)、前記工程c)、前記工程d)、および前記工程e)は、この順番で複数回繰り返される請求項1に記載の成膜方法。
【請求項3】
f)前記工程b)の前に実施され、前記チャンバ内に酸素含有ガスを供給し、前記チャンバ内の酸素含有ガスをプラズマ化する工程をさらに含む請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項4】
前記工程b)、前記工程c)、前記工程d)、および前記工程e)において、前記基板は、20℃以上120℃以下の範囲内の温度に維持される請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項5】
前記第1のモノマーは、イソシアネートであり、
前記第2のモノマーは、アミンであり、
前記基板に形成される重合体の膜には尿素結合が含まれる請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項6】
前記第1のモノマーは、カルボン酸無水物であり、
前記第2のモノマーは、アミンであり、
前記基板に形成される重合体の膜にはイミド結合が含まれる請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項7】
前記第1のモノマーは、エポキシドであり、
前記第2のモノマーは、アミンであり、
前記基板に形成される重合体の膜には2-アミノエタノール結合が含まれる請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項8】
前記第1のモノマーは、イソシアネートであり、
前記第2のモノマーは、アルコールであり、
前記基板に形成される重合体の膜にはウレタン結合が含まれる請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項9】
前記第1のモノマーは、ハロゲン化アシルであり、
前記第2のモノマーは、アミンであり、
前記基板に形成される重合体の膜にはアミド結合が含まれる請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項10】
ガス供給口およびガス排出口を有するチャンバと、
前記チャンバ内に設けられ、下地膜と、前記下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジストとを有する基板を支持する基板支持部と、
前記基板を支持するリフトピンを昇降させる昇降機構と、
前記チャンバ内にガスを供給するガス供給部と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、
a)前記昇降機構を制御することにより、前記チャンバ内に搬入された前記基板を、前記リフトピンを介して前記基板支持部に載せる工程と、
b)前記ガス供給部を制御することにより、前記チャンバ内に第1のモノマーのガスを供給する工程と、
c)前記ガス供給部を制御することにより、前記チャンバ内にパージガスを供給する工程と、
d)前記ガス供給部を制御することにより、前記チャンバ内に第2のモノマーのガスを供給することにより、前記第1のモノマーと前記第2のモノマーとの重合反応により前記基板の表面に重合体の膜を形成する工程と、
e)前記ガス供給部を制御することにより、前記チャンバ内にパージガスを供給する工程と
を実行し、
前記第1のモノマーおよび前記第2のモノマーのうち飽和蒸気圧が低いモノマーにおける蒸気圧比率は0.05以下である成膜装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の種々の側面および実施形態は、成膜方法および成膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、「被処理体上にパターニングされたレジストの表層を変質させることにより、前記レジストの表面を覆うように、弾性を有し、かつ、前記レジストと相溶性がない被膜を形成する被膜形成工程と、前記被膜が形成された前記被処理体を加熱する加熱工程と、を含む半導体装置の製造方法」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板に形成されるパターンの精度を向上させることができる成膜方法および成膜装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面における成膜方法は、工程a)、工程b)、工程c)、工程d)、および工程e)を含む。工程a)では、下地膜と、下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジストとを有する基板がチャンバ内に搬入される、工程b)では、チャンバ内に第1のモノマーのガスが供給される。工程c)では、チャンバ内にパージガスが供給される。工程d)では、チャンバ内に第2のモノマーのガスが供給されることにより、第1のモノマーと第2のモノマーとの重合反応により基板の表面に重合体の膜が形成される。工程e)では、チャンバ内にパージガスが供給される。また、第1のモノマーおよび第2のモノマーのうち飽和蒸気圧が低いモノマーにおける蒸気圧比率は0.05以下である。
【発明の効果】
【0006】
本開示の種々の側面および実施形態によれば、基板に形成されるパターンの精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、処理装置の一例を示す概略図である。
【
図2】
図2は、基板の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図3A】
図3Aは、凹凸のあるパターンへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。
【
図3B】
図3Bは、凹凸のあるパターンへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。
【
図4A】
図4Aは、ホールへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。
【
図4B】
図4Bは、ホールへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。
【
図5A】
図5Aは、連通する2つのホールへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。
【
図5B】
図5Bは、連通する2つのホールへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。
【
図6】
図6は、成膜処理の繰り返し回数と重合体の膜の厚さの変化との関係の一例を示す図である。
【
図7A】
図7Aは、重合体の膜が形成される前のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図7B】
図7Bは、重合体の膜が形成された後のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図8A】
図8Aは、重合体の膜が形成される前のホールの断面形状の一例を示す図である。
【
図8B】
図8Bは、重合体の膜が形成された後のホールの断面形状の一例を示す図である。
【
図9A】
図9Aは、重合体の膜が形成される前のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図9B】
図9Bは、重合体の膜が形成された後のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図10A】
図10Aは、重合体の膜が形成される前のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図10B】
図10Bは、重合体の膜が形成された後のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図11A】
図11Aは、重合体の膜が形成される前のレジストのライン形状の一例を示す図である。
【
図11B】
図11Bは、重合体の膜が形成された後のレジストのライン形状の一例を示す図である。
【
図12A】
図12Aは、重合体の膜が形成されていないレジストのホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図12B】
図12Bは、重合体の膜が形成されていないレジストを介してエッチングが行われた後の下地膜のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図13A】
図13Aは、重合体の膜が形成されたレジストのホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【
図13B】
図13Bは、重合体の膜が形成されたレジストを介してエッチングが行われた後の下地膜のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、成膜方法および成膜装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、開示される成膜方法および成膜装置が限定されるものではない。
【0009】
ところで、プロセスの微細化に伴い、基板に形成されるパターンの線幅(CD:Critical Dimension)の制御がさらに重要になっている。所望のCDのパターンを基板に精度よく形成するためには、レジストに形成されたパターンにおけるCDのさらなる精度向上が求められている。
【0010】
そこで、本開示は、基板に形成されるパターンの精度を向上させることができる技術を提供する。
【0011】
[処理装置1の構成]
図1は、処理装置1の一例を示す概略図である。本実施形態において、処理装置1は、例えば容量結合型のプラズマ処理装置である。処理装置1は、成膜装置の一例である。処理装置1は、チャンバ10、ガス供給部20、電源30及び排気システム40を含む。また、処理装置1は、基板支持部11及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1種類のガスをチャンバ10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド13を含む。基板支持部11は、チャンバ10内に配置される。シャワーヘッド13は、基板支持部11の上方に配置される。一実施形態において、シャワーヘッド13は、チャンバ10の天部(Ceiling)の少なくとも一部を構成する。チャンバ10は、シャワーヘッド13、チャンバ10の側壁10a及び基板支持部11により規定された処理空間10sを有する。
【0012】
チャンバ10は、少なくとも1種類のガスを処理空間10sに供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。チャンバ10はアルミニウム等の導体で形成され、接地される。シャワーヘッド13及び基板支持部11は、チャンバ10の筐体とは電気的に絶縁される。チャンバ10の側壁10aには、チャンバ10内に基板Wを搬入し、チャンバ10内から基板Wを搬出するための開口部10bが形成されている。開口部10bは、ゲートバルブGによって開閉される。
【0013】
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。本体部111は、基板Wを支持するための中央領域111aと、リングアセンブリ112を支持するための環状領域111bとを有する。ウェハは基板Wの一例である。本体部111の環状領域111bは、平面視で本体部111の中央領域111aを囲んでいる。基板Wは、本体部111の中央領域111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域111a上の基板Wを囲むように本体部111の環状領域111b上に配置される。従って、中央領域111aは、基板Wを支持するための基板支持面とも呼ばれ、環状領域111bは、リングアセンブリ112を支持するためのリング支持面とも呼ばれる。
【0014】
一実施形態において、本体部111は、基台1110及び静電チャック1111を含む。基台1110は、導電性部材を含む。基台1110の導電性部材は下部電極として機能し得る。静電チャック1111は、基台1110の上に配置される。静電チャック1111は、セラミック部材1111aとセラミック部材1111a内に配置される静電電極1111bとを含む。セラミック部材1111aは、中央領域111aを有する。一実施形態において、セラミック部材1111aは、環状領域111bも有する。なお、環状静電チャック(図示せず)や環状絶縁部材(図示せず)のような、静電チャック1111を囲む他の部材が環状領域111bを有してもよい。この場合、リングアセンブリ112は、環状静電チャック又は環状絶縁部材の上に配置されてもよく、静電チャック1111と環状絶縁部材の両方の上に配置されてもよい。また、後述するRF(Radio Frequency)電源31及び/又はDC(Direct Current)電源32に結合される少なくとも1つのRF/DC電極がセラミック部材1111a内に配置されてもよい。この場合、少なくとも1つのRF/DC電極が下部電極として機能する。後述するバイアスRF信号及び/又はDC信号が少なくとも1つのRF/DC電極に供給される場合、RF/DC電極はバイアス電極とも呼ばれる。なお、基台1110の導電性部材と少なくとも1つのRF/DC電極とが複数の下部電極として機能してもよい。また、静電電極1111bが下部電極として機能してもよい。従って、基板支持部11は、少なくとも1つの下部電極を含む。
【0015】
リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。一実施形態において、1又は複数の環状部材は、1又は複数のエッジリングと少なくとも1つのカバーリングとを含む。エッジリングは、導電性材料又は絶縁材料で形成され、カバーリングは、絶縁材料で形成される。
【0016】
また、基板支持部11は、静電チャック1111、リングアセンブリ112及び基板Wのうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路1110a、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路1110aには、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。一実施形態において、流路1110aが基台1110内に形成され、1又は複数のヒータが静電チャック1111のセラミック部材1111a内に配置される。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と中央領域111aとの間の間隙に伝熱ガス等の伝熱媒体を供給するように構成された伝熱媒体供給部を含んでもよい。
【0017】
中央領域111aの下方の静電チャック1111には図示しない貫通孔が形成されており、貫通孔には、図示しないリフトピンが挿入されている。リフトピンは、図示しない昇降機構によって昇降する。リフトピンが昇降することにより、中央領域111aの上に載せられた基板Wを昇降させることができる。例えば、ゲートバルブGが開けられた後、基板Wは、開口部10bを介して図示しない搬送ロボットによりチャンバ10内に搬入され、先端が静電チャック1111の上面から突出したリフトピンの上に載せられる。そして、リフトピンが下降することにより、基板Wが静電チャック1111の上に載せられ、ゲートバルブGが閉じられ、チャンバ10内で基板Wに対する処理が実施される。また、処理後の基板Wは、リフトピンが上昇することにより、基板Wが静電チャック1111の上面から持ち上げられる。そして、ゲートバルブGが開けられた後、基板Wは、開口部10bを介して図示しない搬送ロボットによりチャンバ10内から搬出される。
【0018】
シャワーヘッド13は、ガス供給部20からの少なくとも1種類のガスを処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド13は、少なくとも1つのガス供給口13a、少なくとも1つのガス拡散室13b、及び複数のガス導入口13cを有する。ガス供給口13aに供給されたガスは、ガス拡散室13bを通過して複数のガス導入口13cから処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド13は、少なくとも1つの上部電極(図示せず)を含む。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド13に加えて、側壁10aに形成された1又は複数の開口部(図示せず)に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
【0019】
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21及び少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1種類のガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してシャワーヘッド13に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1種類のガスの流量を変調又はパルス化する1又はそれ以上の流量変調デバイスを含んでもよい。
【0020】
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してチャンバ10に結合されるRF電源31を含む。RF電源31は、少なくとも1つのRF信号(RF電力)を少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に供給するように構成される。これにより、処理空間10sに供給された少なくとも1種類のガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、チャンバ10において1又はそれ以上の種類のガスからプラズマを生成するように構成されるプラズマ生成部の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を少なくとも1つの下部電極に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
【0021】
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、10MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に供給される。
【0022】
第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つの下部電極に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。バイアスRF信号の周波数は、ソースRF信号の周波数と同じであっても異なっていてもよい。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号の周波数よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、100kHz~60MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、少なくとも1つの下部電極に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
【0023】
また、電源30は、チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、第1のDC生成部32a及び第2のDC生成部32bを含む。一実施形態において、第1のDC生成部32aは、少なくとも1つの下部電極に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のバイアスDC信号は、少なくとも1つの下部電極に印加される。一実施形態において、第2のDC生成部32bは、少なくとも1つの上部電極に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、少なくとも1つの上部電極に印加される。
【0024】
種々の実施形態において、第1及び第2のDC信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。この場合、電圧パルスのシーケンスが少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に印加される。電圧パルスは、矩形、台形、三角形又はこれらの組み合わせのパルス波形を有してもよい。一実施形態において、DC信号から電圧パルスのシーケンスを生成するための波形生成部が第1のDC生成部32aと少なくとも1つの下部電極との間に接続される。従って、第1のDC生成部32a及び波形生成部は、電圧パルス生成部を構成する。第2のDC生成部32b及び波形生成部が電圧パルス生成部を構成する場合、電圧パルス生成部は、少なくとも1つの上部電極に接続される。電圧パルスは、正の極性を有してもよく、負の極性を有してもよい。また、電圧パルスのシーケンスは、1周期内に1又は複数の正極性電圧パルスと1又は複数の負極性電圧パルスとを含んでもよい。なお、第1及び第2のDC生成部32a,32bは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第1のDC生成部32aが第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
【0025】
排気システム40は、例えばチャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0026】
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をそれぞれの処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するように処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御部2の一部又は全てが処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、処理部2a1、記憶部2a2及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aにより実現される。処理部2a1は、記憶部2a2からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することにより種々の制御動作を行うように構成され得る。このプログラムは、予め記憶部2a2に格納されていてもよく、必要なときに、媒体を介して取得されてもよい。取得されたプログラムは、記憶部2a2に格納され、処理部2a1によって記憶部2a2から読み出されて実行される。媒体は、コンピュータ2aに読み取り可能な種々の記憶媒体であってもよく、通信インターフェース2a3に接続されている通信回線であってもよい。処理部2a1は、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して処理装置1との間で通信を行う。
【0027】
[基板Wの処理手順]
図2は、基板Wの処理手順の一例を示すフローチャートである。
図2に例示された各処理は、制御部2が処理装置1の各部を制御することにより実現される。
図2に例示された処理手順は、成膜方法の一例である。
【0028】
まず、チャンバ10内に基板Wが搬入される(ステップS10)。ステップS10は、工程a)の一例である。本実施形態において、基板Wは、下地膜と、下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジストとを有する。ステップS10では、制御部2は、図示しないリフトピンの先端が静電チャック1111の上面から突出するように図示しないリフトピンの駆動機構を制御する。そして、制御部2は、ゲートバルブGを開けるようにゲートバルブGを制御する。基板Wは、開口部10bを介して図示しない搬送ロボットによりチャンバ10内に搬入され、リフトピンの上に載せられる。そして、制御部2は、リフトピンが下降するようにリフトピンの駆動機構を制御する。これにより、リフトピンが下降し、基板Wが静電チャック1111の上に載せられる。そして、制御部2は、ゲートバルブGを閉じるようにゲートバルブGを制御する。
【0029】
次に、チャンバ10内でプラズマが生成される(ステップS11)。ステップS11は、工程f)の一例である。ステップS11では、ガス供給部20からシャワーヘッド13を介してチャンバ10内に酸素ガスが供給され、電源30からチャンバ10内に供給されたRF電力により、酸素ガスがプラズマ化される。そして、プラズマに含まれる酸素ラジカルによって、基板Wの表面(例えばレジストの表面)が親水性の表面に改質される。これにより、基板Wの表面にモノマーの分子が吸着しやすくなる。
【0030】
なお、プラズマの生成に用いられるガスは、酸素含有ガスであれば、酸素ガスに限られない。酸素含有ガスとしては、例えば、H2O、NO、N2O、CO2、H2O2等が挙げられる。また、親水性の表面へ改質する別の方法としては、水素含有ガス、アルゴンガス等を用いたプラズマ処理を行った後に大気暴露することが挙げられる。
【0031】
次に、チャンバ10内に第1のモノマーのガスが供給される(ステップS12)。ステップS12は、工程b)の一例である。本実施形態において、第1のモノマーは、例えばイソシアネートである。ステップS12では、ガス供給部20からシャワーヘッド13を介してチャンバ10内に第1のモノマーのガスが供給される。チャンバ10内に供給されたガスに含まれる第1のモノマーの分子は、基板Wの表面に吸着する。ステップS12は、例えば4秒間実施される。
【0032】
次に、チャンバ10内にパージガスが供給される(ステップS13)。ステップS13は、工程c)の一例である。本実施形態において、パージガスは、窒素ガスや希ガス等の不活性ガスである。ステップS13では、ガス供給部20からシャワーヘッド13を介してチャンバ10内にパージガスが供給される。チャンバ10内に供給されたパージガスにより、基板Wの表面に過剰に吸着した第1のモノマーの分子がパージされる。ステップS13は、例えば4秒間実施される。
【0033】
次に、チャンバ10内に第2のモノマーのガスが供給される(ステップS14)。ステップS14は、工程d)の一例である。本実施形態において、第2のモノマーは、例えばアミンである。ステップS14では、ガス供給部20からシャワーヘッド13を介してチャンバ10内に第2のモノマーのガスが供給される。チャンバ10内に供給されたガスに含まれる第2のモノマーの分子は、基板Wの表面に吸着している第1のモノマーの分子と重合反応を起こす。そして、第1のモノマーの分子と第2のモノマーの分子との重合反応により、基板Wの表面に尿素結合を有する重合体の膜を形成する。ステップS14は、例えば4秒間実施される。
【0034】
次に、チャンバ10内にパージガスが供給される(ステップS15)。ステップS15は、工程e)の一例である。ステップS15では、ガス供給部20からシャワーヘッド13を介してチャンバ10内にパージガスが供給される。チャンバ10内に供給されたパージガスにより、基板Wの表面に過剰に吸着した第2のモノマーの分子がパージされる。ステップS15は、例えば4秒間実施される。
【0035】
次に、制御部2は、ステップS12~S15の処理が予め定められた回数繰り返されたか否かを判定する(ステップS16)。以下では、ステップS12~S15の処理を成膜処理と記載する。成膜処理が予め定められた回数繰り返されていない場合(ステップS16:No)、制御部2は、再びステップS12に示された処理を実行する。予め定められた回数とは、基板Wの表面に、所望の厚さの重合体の膜が形成されるまで成膜処理が繰り返される回数である。本実施形態において、重合体の膜の所望の厚さは、例えば1nm~2.5nmである。なお、予め定められた回数は1回であってもよい。
【0036】
なお、基板Wに設けられたレジストは、130℃以上の温度で変質する場合がある。また、第1のモノマーと第2のモノマーとが重合反応を起こすためには、室温以上の温度が必要である。そのため、成膜処理における基板Wの温度は、例えば20℃以上120℃以下の範囲内の温度に維持されることが好ましい。
【0037】
成膜処理が予め定められた回数繰り返された場合(ステップS16:Yes)、下地膜のエッチングが行われる(ステップS17)。ステップS17では、ガス供給部20からシャワーヘッド13を介してチャンバ10内にエッチングガスが供給される。本実施形態において、下地膜は、例えばシリコン酸化膜であり、エッチングガスは、例えばフッ素含有ガスである。そして、電源30からチャンバ10内にプラズマ生成用のRF電力が供給され、チャンバ10内においてエッチングガスがプラズマ化される。また、バイアス用のRF電力およびDC信号が必要に応じて電源30からチャンバ10内に供給される。そして、プラズマに含まれる活性種やイオン等により、レジストに形成されたパターンに沿って下地膜がエッチングされる。
【0038】
次に、チャンバ10内から基板Wが搬出される(ステップS18)。ステップS18では、制御部2は、リフトピンの先端が静電チャック1111の上面から突出するようにリフトピンの駆動機構を制御する。これにより、処理後の基板Wが静電チャック1111から持ち上げられる。そして、制御部2は、ゲートバルブGを開けるようにゲートバルブGを制御する。処理後の基板Wは、開口部10bを介して図示しない搬送ロボットによりチャンバ10内から搬出される。そして、制御部2は、ゲートバルブGを閉じるようにゲートバルブGを制御し、リフトピンが下降するようにリフトピンの駆動機構を制御する。
【0039】
次に、制御部2は、基板Wの処理を終了するか否かを判定する(ステップS19)。基板Wの処理を終了しない場合(ステップS19:No)、制御部2は、再びステップS10に示された処理を実行する。一方、基板Wの処理を終了する場合(ステップS19:Yes)、制御部2は、本フローチャートに示された基板Wの処理手順を終了する。なお、上記の基板Wの処理手順では、ステップS11~S17を1つの処理装置で実施する例を説明したが、開示の技術はこれに限られない。他の例として、ステップS11とステップS12~S16とステップS17とは、それぞれの別々の装置で実施されてもよい。
【0040】
[重合体の膜の形成過程]
図3Aおよび
図3Bは、凹凸のあるパターンへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。レジスト50の表面には、例えば
図3Aおよび
図3Bに示されるように、レジスト50の表面粗れに起因する凸部50aおよび凹部50bが存在する。
図3Aおよび
図3Bには、レジスト50の上面の凸部50aおよび凹部50bが例示されているが、レジスト50の側面においても、
図3Aおよび
図3Bと同様の凸部50aおよび凹部50bが存在する。
【0041】
図2のステップS12において第1のモノマーのガスが供給された場合、第1のモノマーの分子がレジスト50の表面に沿って吸着する。即ち、例えば
図3Aに示されるように、第1のモノマーの分子55は、レジスト50の表面の凸部50aおよび凹部50bに同程度の厚さで吸着する。
【0042】
そして、
図2のステップS13においてパージガスが供給された場合、レジスト50の表面に過剰に吸着した第1のモノマーの分子55がパージされる。このとき、例えば
図3Bに示されるように、凹部50bに吸着している第1のモノマーの分子55よりも、凸部50aに吸着している第1のモノマーの分子55がより多くパージされる。
【0043】
そして、
図2のステップS14において第2のモノマーのガスが供給された場合、第1のモノマーの分子が吸着しているレジスト50の表面に沿って第2のモノマーの分子が吸着する。そして、第1のモノマーの分子と第2のモノマーの分子との重合反応により、レジスト50の表面に尿素結合を有する重合体の膜が形成される。
【0044】
このとき、例えば
図3Bに示されるように、凸部50aに吸着している第1のモノマーの分子55の数は、凹部50bに吸着している第1のモノマーの分子55の数よりも少ない。一方、凹部50bに吸着している第1のモノマーの分子55の数は、凸部50aに吸着している第1のモノマーの分子55の数よりも多い。そのため、第2のモノマーの分子との重合反応により形成される重合体の膜の厚さは、凸部50aよりも凹部50bの方が厚くなる。これにより、重合体の膜が形成された後の凸部50aと凹部50bとの高さの差は、重合体の膜が形成される前の凸部50aと凹部50bとの高さの差よりも小さくなる。従って、重合体の膜が形成された後のレジスト50の表面の粗さは、重合体の膜が形成される前のレジスト50の表面の粗さよりも緩和される。これにより、レジスト50に形成されたパターンと、所望のパターンとの差を小さくすることができる。そして、重合体の膜が形成された後のレジスト50を介してレジスト50の下層の下地膜をエッチングすることにより、下地膜に形成されるパターンの精度を向上させることができる。
【0045】
図4Aおよび
図4Bは、ホールへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。レジスト50には、例えば
図4Aおよび
図4Bに示されるように、ホール51が形成される。しかし、ホール51の形状は、レジスト50の表面粗れに起因して、真円とは異なるオーバル形状となる場合がある。
【0046】
図2のステップS12において第1のモノマーのガスが供給された場合、第1のモノマーの分子がレジスト50の表面に沿って吸着する。即ち、例えば
図4Aに示されるように、第1のモノマーの分子55は、ホール51の内側壁に沿って吸着する。
【0047】
そして、
図2のステップS13においてパージガスが供給された場合、ホール51の内側壁に過剰に吸着した第1のモノマーの分子55がパージされる。この場合、例えば
図4Bに示されるように、オーバル形状のホール51において、曲率が大きい内壁部分51bに吸着している第1のモノマーの分子55よりも、曲率が小さい内壁部分51aに吸着している第1のモノマーの分子55がより多くパージされる。
【0048】
そして、
図2のステップS14において第2のモノマーのガスが供給された場合、第1のモノマーの分子が吸着しているホール51の内壁に沿って第2のモノマーの分子が吸着する。そして、第1のモノマーの分子と第2のモノマーの分子との重合反応により、レジスト50の表面に尿素結合を有する重合体の膜が形成される。
【0049】
このとき、例えば
図4Bに示されるように、曲率が小さい内壁部分51aに吸着している第1のモノマーの分子55の数は、曲率が大きい内壁部分51bに吸着している第1のモノマーの分子55の数よりも少ない。一方、曲率が大きい内壁部分51bに吸着している第1のモノマーの分子55の数は、曲率が小さい内壁部分51aに吸着している第1のモノマーの分子55の数よりも多い。そのため、第2のモノマーの分子との重合反応により形成される重合体の膜の厚さは、曲率が小さい内壁部分51aよりも曲率が大きい内壁部分51bの方が厚くなる。これにより、重合体の膜が形成された後のホール51の形状は、重合体の膜が形成される前のホール51の形状よりも真円に近い形状となる。これにより、ホール51の形状を、所望の形状に近づけることができる。そして、重合体の膜が形成された後のホール51を介してレジスト50の下層の下地膜をエッチングすることにより、下地膜に形成されるホールの形状の精度を向上させることができる。
【0050】
図5Aおよび
図5Bは連通する2つのホールへの重合体の膜の形成過程の一例を示す模式図である。レジスト50には、例えば
図5Aおよび
図5Bに示されるように、ホール52が隣接して形成される。しかし、隣接する2つのホール52は、レジスト50の表面粗れに起因して、真円とは異なる形状となり、隣接する2つのホール52の間の連通部分52aで連通する、いわゆるキッシング欠陥が発生する場合がある。
【0051】
図2のステップS12において第1のモノマーのガスが供給された場合、第1のモノマーの分子がレジスト50の表面に沿って吸着する。即ち、第1のモノマーの分子55は、例えば
図5Aに示されるように、2つのホール52の内側壁、および、連通部分52aの内側壁に沿って吸着する。
【0052】
そして、
図2のステップS13においてパージガスが供給された場合、ホール52および連通部分52aの内側壁に過剰に吸着した第1のモノマーの分子55がパージされる。この場合、例えば
図5Bに示されるように、連通部分52aの内側壁に吸着している第1のモノマーの分子55よりも、ホール52の内側壁に吸着している第1のモノマーの分子55がより多くパージされる。
【0053】
そして、
図2のステップS14において第2のモノマーのガスが供給された場合、第1のモノマーの分子が吸着しているホール52および連通部分52aの内側壁に沿って第2のモノマーの分子が吸着する。そして、第1のモノマーの分子と第2のモノマーの分子との重合反応により、レジスト50の表面に尿素結合を有する重合体の膜が形成される。
【0054】
このとき、例えば
図5Bに示されるように、ホール52の内側壁に吸着している第1のモノマーの分子55の数は、連通部分52aの内側壁に吸着している第1のモノマーの分子55の数よりも少ない。一方、連通部分52aの内側壁に吸着している第1のモノマーの分子55の数は、ホール52の内側壁に吸着している第1のモノマーの分子55の数よりも多い。そのため、第2のモノマーの分子との重合反応により形成される重合体の膜は、ホール52の内側壁よりも連通部分52aの内側壁の方が厚くなる。これにより、連通部分52aは、重合体の膜によって塞がれる。これにより、隣接する2つのホール52を、連通していない独立したホール52とすることができる。そして、重合体の膜が形成された後のホール52を介してレジスト50の下層の下地膜をエッチングすることにより、下地膜に形成されるホールの形状の精度を向上させることができる。
【0055】
[膜厚と蒸気圧比率との関係]
図6は、成膜処理の繰り返し回数と重合体の膜の厚さの変化との関係の一例を示す図である。
図6では、第1のモノマーおよび第2のモノマーのうち、飽和蒸気圧が低いモノマーに関し、異なる蒸気圧比率について実験が行われた。本実施形態において、第1のモノマーはイソシアネートであり、第2のモノマーはアミンであり、イソシアネートはアミンよりも飽和蒸気圧が低い。そのため、
図6には、イソシアネートにおける蒸気圧比率が示されている。
【0056】
蒸気圧比率Prは、モノマーのガスの分圧をP1、モノマーのガスの飽和蒸気圧P0とした場合、下記の式(1)で表される。
Pr=P1/P0 ・・・(1)
【0057】
例えば
図6に示されるように、蒸気圧比率が高い程、成膜処理の回数に対する重合体の膜の厚さの増加率が大きく、蒸気圧比率が低い程、成膜処理の回数に対する重合体の膜の厚さの増加率が小さい。
【0058】
ここで、数十nm以下のパターンを形成する場合、レジストに形成される重合体の膜が厚すぎると、パターンが重合体の膜で埋まってしまう場合がある。また、レジストに形成される重合体の膜が薄すぎると、レジストのパターンの精度向上が不十分となり、レジストを用いて基板に形成されるパターンの精度も不十分になる場合がある。そのため、レジストに形成される重合体の膜の厚さは、1nm~2.5nmの範囲内の厚さであることが好ましい。
【0059】
図6を参照すると、蒸気圧比率が0.07以上の場合、成膜処理の繰り返し回数に応じて重合体の膜の厚さが増加し、2.5nm以上となる場合がある。一方、蒸気圧比率が0.05の場合、成膜処理の繰り返し回数に応じて重合体の膜の厚さが増加するものの、膜厚が2.0nm程度で膜厚の増加が緩やかになっている。
図6に示された傾向から、蒸気圧比率が0.05より低い場合は、重合体の膜の厚さは1nm~2nmの範囲内になると考えられる。重合体の膜の厚さの変化を1nm~2.5nmの範囲内に抑えることができれば、重合体の膜を好ましい範囲の厚さで容易に形成することができる。従って、本実施形態において好ましい範囲の厚さの重合体の膜を形成するためには、蒸気圧比率が0.05以下であることが好ましい。
【0060】
[実験結果]
図7Aは、重合体の膜が形成される前のホール60の開口部の形状の一例を示す図である。
図7Aでは、レジスト61に複数のホール60が形成されている。
図7Aにおいて、ホール60の開口部のCDの平均値は16.6nmであり、LCDU(Local Critical Dimension Uniformity)は4.5nmであった。
【0061】
一方、
図7Aに示されたレジスト61に2nmの厚さの重合体の膜を形成した場合、ホール60の状態は、例えば
図7Bのようになった。
図7Bは、重合体の膜が形成された後のホール60の開口部の形状の一例を示す図である。
図7Bにおいて、ホール60の開口部のCDの平均値は12.9nmであり、LCDUは3.3nmであった。
図7Aと
図7Bとを比較すると、ホール60の開口部のLCDUが約22%改善されている。
【0062】
図8Aは、重合体の膜が形成される前のホール60の断面形状の一例を示す図である。
図8Aでは、下地膜62の上に積層されたレジスト61に複数のホール60が形成されている。
図8Aにおいて、レジスト61の高さの平均値は39.0nmであり、ホール60の開口部のCDの平均値は16.9nmであった。
【0063】
一方、
図8Aに示されたレジスト61に2nmの厚さの重合体の膜を形成した場合、ホール60の状態は、例えば
図8Bのようになった。
図8Bは、重合体の膜が形成された後のホール60の断面形状の一例を示す図である。
図8Bにおいて、のレジスト61の高さの平均値は39.2nmであり、ホール60の開口部のCDの平均値は16.0nmであった。ホール60の内部にも重合体の膜が形成されており、ホール60の開口部だけでなく、ホール60の内部においてもLCDUが改善されていると考えられる。なお、
図8Aおよび
図8Bでは、破線で示された位置のホール60の幅がCDとして測定された。
【0064】
図9Aは、重合体の膜が形成される前のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
図9Aでは、レジスト61に複数のホール60が形成されており、隣接するホール60の間隔は
図7Aよりも広い。
図9Aにおいて、ホール60の開口部のx方向におけるCDの平均値は33.0nmであり、y方向におけるCDの平均値は32.2nmであった。また、LCDUは3.5nmであった。
【0065】
一方、
図9Aに示されたレジスト61に2.5nmの厚さの重合体の膜を形成した場合、ホール60の状態は、例えば
図9Bのようになった。
図9Bは、重合体の膜が形成された後のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
図9Bにおいて、ホール60の開口部のx方向におけるCDの平均値は25.4nmであり、y方向におけるCDの平均値は26.3nmであった。また、LCDUは1.5nmであった。
図9Aと
図9Bとを比較すると、ホール60の開口部のLCDUが約57%改善されている。
【0066】
図10Aは、重合体の膜が形成される前のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
図10Aでは、レジスト61に複数のホール60が形成されており、隣接する一部のホール60(例えばホール60aおよびホール60b)が連通している。
【0067】
一方、
図10Aに示されたレジスト61に2.5nmの厚さの重合体の膜を形成した場合、ホール60の状態は、例えば
図10Bのようになった。
図10Bは、重合体の膜が形成された後のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
図10Aにおいて連通していた一部のホール60(例えばホール60aおよびホール60b)は、
図10Bでは、連通しておらず、それぞれ独立したホール60を形成している。
図10Aと
図10Bとを比較すると、複数のホール60においてキッシング欠陥が改善されている。
【0068】
図11Aは、重合体の膜が形成される前のレジスト61のライン形状の一例を示す図である。
図11Aでは、レジスト61に複数のライン状のパターンが形成されている。
図11Aにおいて、レジスト61のラインのCDの平均値は17.1nmであり、LER(Line Edge Roughness)は2.14nmであった。
【0069】
一方、
図11Aに示されたレジスト61に2.5nmの厚さの重合体の膜を形成した場合、レジスト61の状態は、例えば
図11Bのようになった。
図11Bは、重合体の膜が形成された後のレジスト61のライン形状の一例を示す図である。
図11Bにおいて、レジスト61のラインのCDの平均値は20.5nmであり、LERは1.68nmであった。
図11Aと
図11Bとを比較すると、LERが約21%改善されている。
【0070】
図12Aは、重合体の膜が形成されていないレジスト61のホール60の開口部の形状の一例を示す図である。
図12Aでは、レジスト61に複数のホール60が形成されているが、それぞれのホール60の開口部は、オーバル形状になっている。
図12Aにおいて、ホール60の開口部のx方向におけるCDとy方向におけるCDとの差の平均値は4.2nmであった。
【0071】
図12Bは、重合体の膜が形成されていないレジスト61を介してエッチングが行われた後の下地膜のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
図12Aに示されたレジスト61を介して下地膜62がエッチングされた場合、下地膜62には、例えば
図12Bに示されるようなホール60’が形成される。下地膜62には、
図12Aに示されたホール60の形状が転写されるため、下地膜62にはオーバル形状のホール60’が形成される。
図12Bにおいて、ホール60’の開口部のx方向におけるCDとy方向におけるCDとの差の平均値は3.1nmであった。
【0072】
図13Aは、重合体の膜が形成されたレジスト61のホール60の開口部の形状の一例を示す図である。
図13Aでは、レジスト61に2nmの厚さの重合体の膜が形成された。これにより、それぞれのホール60の開口部は、
図12Aに示されたホール60よりも開口部が真円に近い形状となっている。
図13Aにおいて、ホール60の開口部のx方向におけるCDとy方向におけるCDとの差の平均値は1.6nmであった。
図12Aと
図13Aとを比較すると、ホール60の開口部のx方向におけるCDとy方向におけるCDとの差の平均値が約62%改善されている。
【0073】
図13Bは、重合体の膜が形成されたレジスト61を介してエッチングが行われた後の下地膜のホールの開口部の形状の一例を示す図である。
図13Aに示されたレジスト61を介して下地膜62がエッチングされた場合、下地膜62には、例えば
図13Bに示されるようなホール60’が形成される。下地膜62には、
図13Aに示されたホール60の形状が転写されるため、下地膜62には、
図12Bに示されたホール60’よりも開口部が真円に近い形状のホール60’が形成されている。
図13Bにおいて、ホール60’の開口部のx方向におけるCDとy方向におけるCDとの差の平均値は1.2nmであった。
図12Bと
図13Bとを比較すると、ホール60の開口部のx方向におけるCDとy方向におけるCDとの差の平均値が約61%改善されている。
【0074】
以上、実施形態について説明した。上記したように、本実施形態における成膜方法は、工程a)、工程b)、工程c)、工程d)、および工程e)を含む。工程a)では、下地膜(下地膜62)と、下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジスト(レジスト50、レジスト61)とを有する基板(基板W)がチャンバ(チャンバ10)内に搬入される。工程b)では、チャンバ内に第1のモノマーのガスが供給される。工程c)では、チャンバ内にパージガスが供給される。工程d)では、チャンバ内に第2のモノマーのガスが供給されることにより、第1のモノマーと第2のモノマーとの重合反応により基板の表面に重合体の膜が形成される。工程e)では、チャンバ内にパージガスが供給される。また、第1のモノマーおよび第2のモノマーのうち飽和蒸気圧が低いモノマーにおける蒸気圧比率は0.05以下である。これにより、基板に形成されるパターンの精度を向上させることができる。
【0075】
また、上記した実施形態において、工程b)、工程c)、工程d)、および工程e)は、この順番で複数回繰り返されてもよい。繰り返し回数を制御することにより、基板の表面に所望の厚さの重合体の膜を容易に形成することができる。
【0076】
また、上記した実施形態における成膜方法は、工程f)をさらに含んでもよい。工程f)は、工程b)の前に実施され、チャンバ内に酸素ガスを供給し、チャンバ内の酸素ガスをプラズマ化する。これにより、レジストに効率よく重合体の膜を形成することができる。
【0077】
また、上記した実施形態において、工程b)、工程c)、工程d)、および工程e)では、基板は、20℃以上120℃以下の範囲内の温度に維持される。これにより、レジストの変質を回避しつつ、第1のモノマーと第2のモノマーの重合反応により重合体の膜を形成することができる。
【0078】
また、上記した実施形態において、第1のモノマーは、イソシアネートであり、第2のモノマーは、アミンであり、基板に形成される重合体の膜には尿素結合が含まれる。これにより、基板に形成されるパターンの精度を向上させることができる重合体の膜を容易に形成することができる。
【0079】
また、上記した実施形態における成膜装置(処理装置1)は、ガス供給口(ガス供給口13a)およびガス排出口(ガス排出口10e)を有するチャンバ(チャンバ10)と、チャンバ内に設けられ、下地膜(下地膜62)と、下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジスト(レジスト50、レジスト61)とを有する基板(基板W)を支持する基板支持部(基板支持部11)と、基板を支持するリフトピンを昇降させる昇降機構と、チャンバ内にガスを供給するガス供給部(ガス供給部20)と、制御部(制御部2)とを備える。制御部は、工程a)、工程b)、工程c)、工程d)、および工程e)を実行する。工程a)において、制御部は、昇降機構を制御することにより、チャンバ内に搬入された基板を、リフトピンを介して基板支持部に載せる。工程b)において、制御部は、ガス供給部を制御することにより、チャンバ内に第1のモノマーのガスを供給する。工程c)において、制御部は、ガス供給部を制御することにより、チャンバ内にパージガスを供給する。工程d)において、制御部は、ガス供給部を制御することにより、チャンバ内に第2のモノマーのガスを供給することで、第1のモノマーと第2のモノマーとの重合反応により基板の表面に重合体の膜を形成する。工程e)において、制御部は、ガス供給部を制御することにより、チャンバ内にパージガスを供給する。また、第1のモノマーおよび第2のモノマーのうち飽和蒸気圧が低いモノマーにおける蒸気圧比率は0.05以下である。これにより、基板に形成されるパターンの精度を向上させることができる。
【0080】
[その他]
なお、本願に開示された技術は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0081】
例えば、上記した実施形態では、第1のモノマーとしてイソシアネート、第2のモノマーとしてアミンを用いて、基板Wの表面に尿素結合(-NH-CO-NH-)を有する重合体の膜が形成されたが、開示の技術はこれに限られない。例えば、第1のモノマーとしてカルボン酸無水物、第2のモノマーとしてアミンを用いて、基板Wの表面にイミド結合(-CO-N(-)-CO-)を有する重合体の膜が形成されてもよい。あるいは、第1のモノマーとしてエポキシド、第2のモノマーとしてアミンを用いて、基板Wの表面に2-アミノエタノール結合(-NH-CH2-CH(OH)-)を有する重合体の膜が形成されてもよい。あるいは、第1のモノマーとしてイソシアネート、第2のモノマーとしてアルコールを用いて、基板Wの表面にウレタン結合(-NH-CO-O-)を有する重合体の膜が形成されてもよい。あるいは、第1のモノマーとしてハロゲン化アシル、第2のモノマーとしてアミンを用いて、基板Wの表面にアミド結合(-NH-CO-)を有する重合体の膜が形成されてもよい。
【0082】
また、上記した実施形態では、プラズマ源の一例として、容量結合型プラズマ(CCP)を用いて処理を行う処理装置1を説明したが、プラズマ源は容量結合型プラズマに限られない。容量結合型プラズマ以外のプラズマ源としては、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)、マイクロ波励起表面波プラズマ(SWP)、電子サイクロトン共鳴プラズマ(ECP)、およびヘリコン波励起プラズマ(HWP)等が挙げられる。
【0083】
また、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【0084】
また、上記の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0085】
(付記1)
a)下地膜と、前記下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジストとを有する基板をチャンバ内に搬入する工程と、
b)前記チャンバ内に第1のモノマーのガスを供給する工程と、
c)前記チャンバ内にパージガスを供給する工程と、
d)前記チャンバ内に第2のモノマーのガスを供給することにより、前記第1のモノマーと前記第2のモノマーとの重合反応により前記基板の表面に重合体の膜を形成する工程と、
e)前記チャンバ内にパージガスを供給する工程と
を含み、
前記第1のモノマーおよび前記第2のモノマーのうち飽和蒸気圧が低いモノマーにおける蒸気圧比率は0.05以下である成膜方法。
(付記2)
前記工程b)、前記工程c)、前記工程d)、および前記工程e)は、この順番で複数回繰り返される付記1に記載の成膜方法。
(付記3)
f)前記工程b)の前に実施され、前記チャンバ内に酸素ガスを供給し、前記チャンバ内の酸素ガスをプラズマ化する工程をさらに含む付記1または2に記載の成膜方法。
(付記4)
前記工程b)、前記工程c)、前記工程d)、および前記工程e)において、前記基板は、20℃以上120℃以下の範囲内の温度に維持される付記1から3のいずれか一つに記載の成膜方法。
(付記5)
前記第1のモノマーは、イソシアネートであり、
前記第2のモノマーは、アミンであり、
前記基板に形成される重合体の膜には尿素結合が含まれる付記1か4のいずれか一つに記載の成膜方法。
(付記6)
前記第1のモノマーは、カルボン酸無水物であり、
前記第2のモノマーは、アミンであり、
前記基板に形成される重合体の膜にはイミド結合が含まれる付記1から4のいずれか一つに記載の成膜方法。
(付記7)
前記第1のモノマーは、エポキシドであり、
前記第2のモノマーは、アミンであり、
前記基板に形成される重合体の膜には2-アミノエタノール結合が含まれる付記1から4のいずれか一つに記載の成膜方法。
(付記8)
前記第1のモノマーは、イソシアネートであり、
前記第2のモノマーは、アルコールであり、
前記基板に形成される重合体の膜にはウレタン結合が含まれる付記1から4のいずれか一つに記載の成膜方法。
(付記9)
前記第1のモノマーは、ハロゲン化アシルであり、
前記第2のモノマーは、アミンであり、
前記基板に形成される重合体の膜にはアミド結合が含まれる付記1から4のいずれか一つに記載の成膜方法。
(付記10)
ガス供給口およびガス排出口を有するチャンバと、
前記チャンバ内に設けられ、下地膜と、前記下地膜の上に設けられ、予め定められたパターンが形成されたレジストとを有する基板を支持する基板支持部と、
前記基板を支持するリフトピンを昇降させる昇降機構と、
前記チャンバ内にガスを供給するガス供給部と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、
a)前記昇降機構を制御することにより、前記チャンバ内に搬入された前記基板を、前記リフトピンを介して前記基板支持部に載せる工程と、
b)前記ガス供給部を制御することにより、前記チャンバ内に第1のモノマーのガスを供給する工程と、
c)前記ガス供給部を制御することにより、前記チャンバ内にパージガスを供給する工程と、
d)前記ガス供給部を制御することにより、前記チャンバ内に第2のモノマーのガスを供給することにより、前記第1のモノマーと前記第2のモノマーとの重合反応により前記基板の表面に重合体の膜を形成する工程と、
e)前記ガス供給部を制御することにより、前記チャンバ内にパージガスを供給する工程と
を実行し、
前記第1のモノマーおよび前記第2のモノマーのうち飽和蒸気圧が低いモノマーにおける蒸気圧比率は0.05以下である成膜装置。
【符号の説明】
【0086】
G ゲートバルブ
W 基板
1 処理装置
2 制御部
2a コンピュータ
10 チャンバ
10a 側壁
10b 開口部
10e ガス排出口
10s 処理空間
11 基板支持部
111 本体部
112 リングアセンブリ
13 シャワーヘッド
13a ガス供給口
13b ガス拡散室
13c ガス導入口
20 ガス供給部
21 ガスソース
22 流量制御器
30 電源
31 RF電源
32 DC電源
40 排気システム
50 レジスト
50a 凸部
50b 凹部
51 ホール
51a 内壁部分
51b 内壁部分
52 ホール
52a 連通部分
55 第1のモノマーの分子
60 ホール
61 レジスト
62 下地膜