(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151151
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20241017BHJP
【FI】
B41J2/175 161
B41J2/175 153
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064301
(22)【出願日】2023-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100090527
【弁理士】
【氏名又は名称】舘野 千惠子
(72)【発明者】
【氏名】毛利野 哲
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA16
2C056EA20
2C056EA22
2C056HA51
2C056HA52
2C056KB19
2C056KC02
(57)【要約】
【課題】配線を取り外した後だけでなく配線の取り外し中においても、配線接続部に液体が付着して配線接続部が汚染されることを抑制できる液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】キャリッジに搭載される液体吐出ヘッドであって、当該液体吐出ヘッドに液体を供給する供給路と接続可能な供給路接続部41と、当該液体吐出ヘッドに電気信号を伝える信号線52と接続可能な信号線接続部42と、前記信号線接続部と前記信号線が接続していないとき、前記信号線接続部を覆うことが可能な遮蔽部材43と、を有し、前記遮蔽部材は、前記信号線が前記信号線接続部から取り外されることで前記信号線接続部を覆う位置に移動することを特徴とする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリッジに搭載される液体吐出ヘッドであって、
当該液体吐出ヘッドに液体を供給する供給路と接続可能な供給路接続部と、
当該液体吐出ヘッドに電気信号を伝える信号線と接続可能な信号線接続部と、
前記信号線接続部を覆うことが可能な遮蔽部材と、を有し、
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部と前記信号線が接続している場合、前記信号線接続部を覆わない位置にあり、前記信号線が前記信号線接続部から取り外される場合、前記信号線接続部を覆う位置に移動する
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項2】
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部を覆う位置にある場合、前記信号線接続部の鉛直上方を露出させない
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部を覆う位置にある状態において前記信号線が前記信号線接続部に接続される場合、前記信号線接続部を覆わない位置に移動する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部を覆う位置に位置するように付勢されている
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部を覆う位置である第1の位置と、前記信号線接続部を覆わない位置である第2の位置とに回動する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記信号線は、信号線支持部材により支持されており、
前記遮蔽部材は、前記信号線支持部材と接触する凸部を有し、前記信号線が前記信号線接続部に接続される場合又は前記信号線が前記信号線接続部から取り外される場合、前記凸部と前記信号線支持部材とが接触しながら前記第1の位置又は前記第2の位置に向かって回動する
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
前記遮蔽部材は、上面の一部にせき止め部を有し、
前記せき止め部は、前記遮蔽部材上の液体が前記信号線接続部に垂れることをせき止める
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項8】
前記せき止め部は、前記遮蔽部材の上面における淵に設けられた凸形状であり、
前記淵は、前記遮蔽部材が前記信号線接続部を覆わない位置から前記信号線接続部を覆う位置に移動する方向における前記遮蔽部材の上面の最端部側の淵である
ことを特徴とする請求項7に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを搭載した前記キャリッジと、前記供給路と、前記信号線と、を有する
ことを特徴とする液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出装置において、キャリッジに着脱可能に搭載した液体出ヘッドに対して、液体を供給する供給チューブを着脱可能に接続する技術が知られている。また、液体吐出ヘッドに対して、電気信号や電力等を供給する配線ケーブルを着脱可能に接続する技術が知られている。
【0003】
このような液体吐出装置や液体吐出ヘッドでは、供給チューブの取り外し等において、ケーブルの接続部が液体により汚染される問題がある。これに対して、例えば以下のような技術が提案されている。
【0004】
特許文献1には、フレキシブル配線部材が着脱可能に接続されるヘッド側コネクタを有する液体吐出ヘッドが開示されている。ヘッド側コネクタは、カバー部材の開口部に露出しており、この開口部を覆うキャップ部材が着脱可能に取り付けられている。また、フレキシブル配線部材の配置位置に工夫がなされている。特許文献1によれば、配線の構成が複雑にならず、配線部材側コネクタに配線部材を伝って液体が侵入するおそれがないとしている。
【0005】
特許文献2には、メインキャリッジに着脱自在に保持されるサブキャリッジに液滴吐出ヘッドを搭載した吐出装置用ヘッドユニットが開示されている。また、サブキャリッジの液滴吐出ヘッドから離間した位置に、給液タンクに連なる装置側配管部材と液滴吐出ヘッドに連なるヘッド側配管部材とを接続する配管ジョイントを設けている。特許文献2によれば、液滴吐出ヘッドの液体導入口に配管部材を着脱自在に接続した場合において、配管部材を取り外したときに、配管部材からの液垂れで配線コネクタ部に液体が付着することを防止できるとしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、キャップ部材が外されている状態で液体が飛び散った場合、コネクタに液体が付着する可能性がある。特許文献2では、配管部材を取り外した場合、配線コネクタ部がむき出しになってしまい、配線コネクタ部が液体で汚染されてしまう。また、従来技術では、配線を取り外しているときにコネクタが液体で汚染される可能性があった。
【0007】
そこで本発明は、配線を取り外した後だけでなく配線の取り外し中においても、配線接続部に液体が付着して配線接続部が汚染されることを抑制できる液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の液体吐出ヘッドは、キャリッジに搭載される液体吐出ヘッドであって、当該液体吐出ヘッドに液体を供給する供給路と接続可能な供給路接続部と、当該液体吐出ヘッドに電気信号を伝える信号線と接続可能な信号線接続部と、前記信号線接続部を覆うことが可能な遮蔽部材と、を有し、前記遮蔽部材は、前記信号線接続部と前記信号線が接続している場合、前記信号線接続部を覆わない位置にあり、前記信号線が前記信号線接続部から取り外された場合、前記信号線接続部を覆う位置に移動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、配線を取り外した後だけでなく配線の取り外し中においても、配線接続部に液体が付着して配線接続部が汚染されることを抑制できる液体吐出ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る液体吐出装置の筐体が閉じた状態の斜視図である。
【
図3】液体吐出装置の筐体の一部が開いた状態の斜視図である。
【
図7】
図6のキャリッジの側壁の図示を省略した場合の斜視図である。
【
図8】
図7からカバー等を取り除いた場合の斜視図である。
【
図9】信号線とソケットが接続している場合の一例を示す斜視図である。
【
図10】信号線を取り外す場合の一例を示す斜視図である。
【
図11】カバーによりソケットの汚染を防ぐ例を模式的に説明する斜視図である。
【
図12】ソケットの汚染の例を模式的に説明する斜視図である。
【
図15】カバー上の液体がソケットに垂れる例を模式的に説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0012】
本発明の液体吐出ヘッドは、キャリッジに搭載される液体吐出ヘッドであって、当該液体吐出ヘッドに液体を供給する供給路と接続可能な供給路接続部と、当該液体吐出ヘッドに電気信号を伝える信号線と接続可能な信号線接続部と、前記信号線接続部を覆うことが可能な遮蔽部材と、を有し、前記遮蔽部材は、前記信号線接続部と前記信号線が接続している場合、前記信号線接続部を覆わない位置にあり、前記信号線が前記信号線接続部から取り外された場合、前記信号線接続部を覆う位置に移動することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の液体吐出装置は、本発明の液体吐出ヘッドを搭載した前記キャリッジと、前記供給路と、前記信号線と、を有することを特徴とする。
【0014】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0015】
図1に筐体が閉じた状態の液体吐出装置1の斜視図、
図2に平面図を示す。また
図3にカバー部材が開いた状態の液体吐出装置1の斜視図、
図4に平面図を示す。
図1の方向Xを液体吐出装置の前後方向あるいは副走査方向あるいは記録媒体搬送方向、方向Yを液体吐出装置の幅方向あるいは主走査方向、方向Zを上下方向とする。方向Xおよび方向Yはステージ上に配置された記録媒体の液体吐出面に平行な方向であるが、多少の誤差があってもよい。方向X,Y,Zは互いに直交する方向である。
【0016】
図1および
図2に示すように、液体吐出装置1は、筐体2の前方にステージ3を有する。ステージ3はガイドレール4上に設けられる。ガイドレール4は方向Xに延在している。筐体2の前側に操作パネル5が設けられる。筐体2の側面にはインクカートリッジ6が着脱される。筐体2の上方には、筐体の一部としての前カバー7および後ろカバー8が設けられる。
【0017】
ステージ3の上面は記録媒体を載置する載置面であり、平坦状をなしている。ステージ3の上面は方向Xおよび方向Yに平行な面である。ステージ3はガイドレール4上を移動し、方向Xの両方向に往復移動可能に設けられる。またステージ3はZ方向に昇降可能に設けられる。これにより、ステージ3に配置された記録媒体の高さを調整できる。
【0018】
前カバー7および後ろカバー8は方向Xの両方向に移動可能に設けられる。
図1は、前カバー7が後ろ方向に移動し、後ろカバー8が前方向に移動した状態を示す図であり、前カバー7と後ろカバー8が閉じた状態である。これに対して、
図3は、前カバー7が前方向に移動し、後ろカバー8が後ろ方向に移動した状態を示す図であり、前カバー7と後ろカバー8が開いた状態である。
【0019】
このように前カバー7および後ろカバー8をスライドにより開閉する構成とすることにより、例えば上下に開閉する構成と比較すると、前カバー7および後ろカバー8の開閉領域を含めた液体吐出装置の占有領域を小さくできる。前カバー7および後ろカバー8はその前後方向の両端に開口部を有する。前カバー7および後ろカバー8が閉じられた状態で、前カバー7と後ろカバー8とが前後方向に連続して配置される。
【0020】
図3および
図4に示すように、液体吐出装置1の装置本体部50は、筐体2、筐体2上に設けられる液体吐出部9A、9Bなどを有する。本実施形態では特に、装置本体部50は、液体吐出装置1の前カバー7および後ろカバー8以外の部分である。この装置本体部50に対して、前カバー7および後ろカバー8がX方向にスライド可能に設けられる。
【0021】
前カバー7および後ろカバー8が開くことで、液体吐出装置1内の液体吐出部が外側に開放される。液体吐出部を外部に開放することにより、メンテナンスユニット30や液体吐出ヘッドおよびその周辺の清掃、あるいはキャリッジの交換が可能になる。また、画像形成時には前カバー7および後ろカバー8が閉じられた状態になる。これにより、前カバー7あるいは後ろカバー8により液体吐出部9A、9Bが覆われ、液体吐出部9A、9Bのキャリッジなどの動作部が外部からアクセスできない状態になる。
【0022】
また前カバー7あるいは後ろカバー8内の閉じられた空間に液体吐出部9A、9Bを配置することにより、液体吐出動作時にインクミストが周辺に飛散することを防止するとともに、液体吐出部9A、9Bに設けられるファンによって前カバー7あるいは後ろカバー8内で気流を循環させ、発生したインクミストを前カバー7あるいは後ろカバー8内で循環させて回収することができる。
【0023】
本実施形態の液体吐出装置1は、方向Xに二つの液体吐出部9A、9Bを有する。液体吐出部9Aはカラーおよび白色のインクを吐出する。液体吐出部9Bは前処理液を吐出する。
【0024】
なお、各液体吐出部9A、9Bが吐出する液体は上記に限らず、カラーインク、白色のインク、前処理液のうち任意の液体を吐出する形態でもよい。特に、記録媒体が布帛の場合には、インクによる画像形成の前に前処理液を塗布することが好ましいため、どちらか一方の液体吐出部は前処理液を吐出する形態であることが好ましい。
【0025】
液体吐出部9A、9Bは同様の構成を有するため、以下、液体吐出部9Aについて説明する。液体吐出部9Aは、キャリッジ10Aと、ガイドロッド11と、基板や電装カバーなどからなる電装部12と、メンテナンスユニット30とを有する。液体吐出部9A、9Bあるいはキャリッジ10A、10Bを単に液体吐出部9あるいはキャリッジ10とも称する。
【0026】
ガイドロッド11は主走査方向に延在する。キャリッジ10はガイドロッド11に沿って主走査方向に移動可能に設けられる。本例におけるキャリッジ10は、複数の液体吐出ヘッドを有するが、1つの液体吐出ヘッドを有していてもよい。メンテナンスユニット30は、ガイドロッド11に対向する位置で、左右方向の一方側の液体吐出領域外に設けられる。
【0027】
メンテナンスユニット30は、液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する払拭部材やノズル面を吸引する吸引機構などを有する。払拭部材は、ゴム等で構成されたワイパーでもよいし、不織布等から構成されるウェブでもよい。
【0028】
記録媒体に画像を形成する過程の例について説明する。
まず記録媒体をステージ3に載置し、ガイドレール4上を搬送する。そして、液体吐出装置の後方側まで搬送し、液体吐出部9Bにより前処理液を記録媒体に塗布する。具体的には、キャリッジ10Bをガイドロッド11に沿って主走査方向へ移動させながら液体吐出ヘッドに設けられたノズルから前処理液を記録媒体に対して主走査方向にわたって塗布する。これを副走査方向の各位置で繰り返し行うことにより、記録媒体に前処理液が塗布される。
【0029】
その後、ステージ3を前方向へ移動させ、同様の方法で液体吐出部9Aによりカラーの各色を記録媒体に吐出する。記録媒体に白色の印刷をする場合には、例えばまず液体吐出部9Aにより白色のインクを吐出した後、再びステージ3を液体吐出部9Aの後方側まで移動させ、液体吐出部9Aによりカラーのインクを記録媒体に吐出させる。これにより、記録媒体に画像を形成できる。
【0030】
なお、インクは、インクカートリッジ6から、インク供給ポンプおよびインク供給チューブを用いてキャリッジに搭載された液体吐出ヘッドへ供給される。
図3および
図4では、インク供給ポンプおよびインク供給チューブの図示を省略している。
【0031】
図5は、液体吐出部9の他の例を示す平面概略図である。図示する例は、1つのキャリッジに2つの液体吐出ヘッドユニットを設けた場合の例である。図示するように、キャリッジ10が複数の液体吐出ヘッドユニット60A(装置奥側),60B(装置手前側)を有する構成であってもよい。この場合、例えば液体吐出ヘッドユニット60Aにより前処理液が吐出され、液体吐出ヘッドユニット60Bにより白色あるいはカラー色のインクが吐出される。
【0032】
次に、本発明の詳細例について説明する。
図6は、キャリッジ10の一例を示す要部斜視概略図である。
図6では、駆動機構、ガイドロッド部分の図示を省略している。
図7は、
図6において、キャリッジ10の側壁を図示しない概略図である。
【0033】
なお、図中、見易さの観点から一部の符号を省略している。例えば、インク供給チューブ51は、4つ図示されているが、そのうちの1つにのみ符号を付している。同様に、信号線52、プラグ53、カバー43は、2つ図示されているが、そのうちの1つにのみ符号を付している。その他の箇所についても同様である。
【0034】
キャリッジ10には、液体吐出ヘッドユニット40が搭載されている。液体吐出ヘッドユニット40は、例えば、キャリッジ10におけるヘッド固定プレート13上に着脱可能に備えられる。液体吐出ヘッドユニット40は、例えばネジ54により締結される。
【0035】
液体吐出ヘッドユニット40は、液体吐出ヘッドを複数有している。図示する例は、液体吐出ヘッドユニット40がキャリッジ10に搭載されている例としているが、本発明はこれに限られない。液体吐出ヘッドユニットの形態ではなく、液体吐出ヘッドが単独でキャリッジ10に搭載されていてもよい。本実施形態では、液体吐出ヘッドユニット40がキャリッジ10に搭載されている例を用いて説明するが、本実施形態の説明は、液体吐出ヘッドが単独でキャリッジ10に搭載される場合にもあてはまる。
【0036】
図6および
図7は、信号線52とインク供給チューブ51が液体吐出ヘッドユニット40に接続されている状態を示す図である。インク供給チューブ51は、液体吐出ヘッドユニット40に液体(例えばインク)を供給する供給路の一例である。信号線52は、液体吐出ヘッドユニット40に電気信号を伝える信号線の一例である。信号線52は、配線、電気配線、ケーブルなどと称してもよい。電気信号としては、例えば、液体吐出ヘッドを駆動させる駆動信号、液体吐出ヘッドを制御する制御信号等が挙げられる。信号線52は、液体吐出ヘッドユニット40に電力を供給してもよい。
【0037】
図6に示す例では、複数の信号線52および複数のインク供給チューブ51が液体吐出ヘッドユニット40に接続されている。図示する例は、液体吐出ヘッドユニット40の場合の例であり、複数の液体吐出ヘッドが搭載されているため、複数のインク供給チューブ51を図示している。インク供給チューブ51は、例えば各色のインクを供給する。この他にも前処理液などを供給してもよい。後述するように、本発明は循環型の液体吐出ヘッドであってもよいため、1種の液体が例えば2つのインク供給チューブ51に対応する場合もあり得る。
【0038】
信号線52は、プラグ53により支持されている。プラグ53は、信号線支持部材の一例である。プラグ53が液体吐出ヘッドユニット40又は液体吐出ヘッドの信号線接続部に接続することで、信号線52が液体吐出ヘッドと接続する。
【0039】
図8は、
図7において、インク供給チューブ51、信号線52、ネジ54、カバー43を外した場合の一例を示す斜視概略図である。符号47は、ネジ54用のネジ穴である。なお、カバー43については後述する。
【0040】
図8に示すように、液体吐出ヘッドユニット40又は液体吐出ヘッドは、インク導入口41とソケット42を有している。インク導入口41は、供給路接続部の一例であり、インク供給チューブ51と接続可能である。図示する例では、インク供給チューブ51を直接、インク導入口41に差し込む例としているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、チューブ継手等を用いてインク供給チューブ51とインク導入口41とを接続してもよい。
【0041】
また、本例ではインク導入口41(供給路接続部)としているが、本発明は非循環型の液体吐出ヘッドに限られるものではない。本発明は循環型の液体吐出ヘッドであってもよい。この場合、インク導入口41と同様のインク導出口を設ける。インク導出口は、導出路接続部、回収路接続部、排出路接続部などと称してもよい。またこの場合、インク供給チューブ51と同様のインク導出チューブを設ける。インク導出チューブは、導出路、回収路、排出路などと称してもよい。
【0042】
ソケット42は、信号線接続部の一例であり、信号線52と接続可能である。図示する例では、ソケット42は2つ設けられているが、これに限られず、1つであってもよいし、2つよりも多くしてもよい。ソケット42は、コネクタなどと称してもよい。
【0043】
本例では、ソケット42とプラグ53が勘合することで、信号線52が液体吐出ヘッドユニット40と接続する。本例では、ソケット42内の接続部42aが信号線52と接続する。接続部42aは、複数の凸形状として図示される部分であり、ソケット42(信号線接続部)における信号線52と接続する部分の一例である。ただし、接続部42aを有する構成であっても、ソケット42が信号線52と接続すると称してもよい。また、信号線52は、ソケット42と接続すると称してもよいし、液体吐出ヘッドユニット40又は液体吐出ヘッドと接続すると称してもよい。
【0044】
図示する例において、ソケット42およびプラグ53は、単純なプラグソケットの構成としているが、本発明はこれに限られない。その他の電気接続のコネクタであってもよい。
【0045】
ソケット42とプラグ53を接続することを、装着、勘合、付ける、取り付けるなどと称してもよい。また、インク導入口41とインク供給チューブ51を接続することを、装着、勘合、付ける、取り付けるなどと称してもよい。
【0046】
図示するように、本例におけるインク導入口41とソケット42は、液体吐出ヘッドユニット40の上面に設けられている。インク導入口41とソケット42が液体吐出ヘッドユニット40の上面に設けられる場合、例えば
図6に示すように、インク供給チューブ51と信号線52を同一の方向からキャリッジ10内の液体吐出ヘッドユニット40に接続させることができ、装置の小型化につながる。また、装置を構成しやすくなる。
【0047】
図中、4つのインク導入口41が図示されているが、本発明はこれに限られるものではない。インク導入口41の数は、4つ以外であってもよく、例えば1つであってもよい。また、図中、2つのソケット42が図示されているが、本発明はこれに限られるものではない。ソケット42の数は、2つ以外であってもよく、例えば1つであってもよい。
【0048】
図9および
図10は、本実施形態におけるカバー43の一例を説明するための概略図である。
図9は、信号線52が接続されている状態を示す図であり、
図10は、信号線52を取り外したときの状態を示す図である。
【0049】
図6、
図7、
図9および
図10に示すように、本実施形態の液体吐出ヘッドユニット40又は液体吐出ヘッドは、カバー43を有している。カバー43は、遮蔽部材の一例である。カバー43は、ソケットカバー、カバー部材などと称してもよい。
【0050】
図6、
図7および
図9に示すように、カバー43は、ソケット42(信号線接続部)と信号線52が接続している場合、ソケット42を覆わない位置にある。
図10に示すように、カバー43は、ソケット42が信号線52と接続していないとき、ソケット42を覆うことが可能である。
【0051】
図9に示す状態のときに、信号線52がソケット42から取り外される場合、カバー43は、ソケット42を覆う位置に移動する。この動きを
図10に示している。図中の白矢印は、信号線52がソケット42から取り外されることを示しており、図中の黒矢印は、カバー43がソケット42を覆う位置に移動することを示している。
【0052】
つまり、本実施形態の液体吐出ヘッドユニット40又は液体吐出ヘッドは、信号線52の取り外し時にカバー43がソケット42を自動で覆う構造を有している。信号線52を取り外す際、信号線52の動きに連動してカバー43が自動でソケット42を覆う位置に移動する。
【0053】
本実施形態では、信号線52を取り外す動作と連動して、カバー43がソケット42を覆う位置に自動で移動するため、カバー43を動かす手間が生じない。また、信号線52を取り外した場合、カバー43が自動でソケット42を覆うため、カバー43が確実にソケット42を覆う状態になる。このため、ソケット42が液体(例えばインク)で汚染される状態でいる期間を減らすことができ、ソケット42が液体で汚染される可能性を減らすことができる。
【0054】
また、カバー43は、信号線52を取り外す場合にソケット42に覆う位置に移動するため、信号線52の取り外し中においてもソケット42が液体で汚染されることを防止できる。例えば、信号線52とインク供給チューブ51を同時にもしくは略同時に取り外す場合においても、ソケット42が液体で汚染されることを防止できる。このようなことから、本実施形態では、信号線52を取り外した後だけでなく信号線52の取り外し中においても、ソケット42に液体が付着してソケット42が液体で汚染されることを防止することができる。
【0055】
なお、上記では、信号線52をソケット42から取り外すと説明しているが、プラグ53をソケット42から取り外すと称してもよい。また、信号線52を取り外すとあるのは、信号線52を抜く、引き抜く、接続を解除する、接続状態を解除する、勘合を解除するなどと称してもよい。
【0056】
図11は、カバー43により液体からの汚染を防ぐことを説明するための概略図である。
図11は、信号線52が取り外されてカバー43がソケット42を覆う位置に移動した後の状態を示す図である。信号線52とソケット42が接続していないため、カバー43はソケット42を覆っている。この状態でインク供給チューブ51を外すと、インク供給チューブ51から液体60が飛び散った場合でも、ソケット42に液体が付着することを防止でき、ソケット42への液体60による汚染を防止することができる。また、これにより、信号線52との接続部分に液体60が付着することを防止でき、動作不良を抑制できる。
【0057】
特に制限されるものではないが、例えば、液体吐出ヘッドユニット40をキャリッジ10から取り外して交換する場合などにインク供給チューブ51を取り外す。液体吐出ヘッドユニット40ではなく、液体吐出ヘッドを交換する場合などにインク供給チューブ51を取り外してもよい。
【0058】
また、本実施形態によれば、( )という理由により、交換単位である液体吐出ヘッドのサイズアップを防ぐことができる。
【0059】
図12は、液体吐出ヘッドユニット40又は液体吐出ヘッドがカバー43を有していない場合の例を説明するための概略図である。図示するように、インク供給チューブ51を外したときに、インク供給チューブ51から液体60が飛び散ると、ソケット42内に液体が侵入する。この場合、ショートや接触(導通)不良などの原因となり、動作不良が生じてしまう。
【0060】
本実施形態において、カバー43がソケット42を覆う位置を第1の位置と称してもよく、カバー43がソケット42を覆わない位置を第2の位置と称してもよい。また、カバー43が第1の位置と第2の位置とを移動することを、遷移などと称してもよい。また、カバー43が第1の位置から第2の位置に移動することを、カバー43が開くと称してもよい。また、カバー43が第2の位置から第1の位置に移動することを、カバー43が閉じると称してもよい。
【0061】
信号線52を外したときに、カバー43が自動でソケット42を覆う位置(第1の位置)に移動する方法としては、適宜選択することができる。例えば、カバー43は、ソケット42を覆う位置(第1の位置)に位置するように付勢されていることが好ましい。この場合、信号線52を外したときに、カバー43が自動でソケット42を覆う位置に移動する構成を構築しやすい。
【0062】
カバー43を付勢する方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、ねじりコイルバネを用いて、カバー43が第1の位置に位置するようにカバー43を付勢する。なお、図では、ねじりコイルバネ等の付勢手段の図示を省略している。
【0063】
カバー43の形状は、適宜選択することができる。
図10に示すように、カバー43は、ソケット42を覆う位置にある場合、ソケット42の鉛直上方を露出させないことが好ましい。換言すると、カバー43は、ソケット42を覆った状態のとき、ソケット42の上方をすべて覆い隠すような形状であることが好ましい。この場合、ソケット42における信号線52と接続する部分が液体により汚染されることをより確実に防止できる。インク供給チューブ51を抜き取る際などに、垂れたインク等の液垂れによるソケット42内への侵入を防止しやすくなる。
【0064】
なお、ソケット42の鉛直上方を露出させないとあるのは、カバー43がソケット42を覆う位置にある状態において、鉛直上方から見たときに、ソケット42の鉛直上方が見えないことをいう。
【0065】
本実施形態における信号線52を接続する場合の一例について説明する。
カバー43は、ソケット42を覆う位置にある状態において信号線52がソケット42に接続された場合、ソケット42を覆わない位置に移動することが好ましい。換言すると、信号線52をソケット42に接続する動作に伴って、カバー43が自動でソケット42を覆わない位置に移動することが好ましい。この場合、信号線52をソケット42に接続するときに、カバー43を動かす手間がかからない。
【0066】
このように、信号線52の接続動作に伴ってカバー43が第1の位置から第2の位置に自動で遷移する動きは、
図10から
図9への動きになる。この場合、
図10中の黒矢印と白矢印は逆の方向になる。
図10の状態から
図9の状態にする際に、カバー43を手動で動かすことなく、信号線52を接続する動作に伴ってカバー43は第2の位置に遷移する。カバー43が自動で遷移するとあるのは、カバー43を手動で動かさずにカバー43が動くことであるともいえる。
【0067】
なお、信号線52を接続する動作とあるのは、信号線52をソケット42又は液体吐出ヘッドユニット40に接続する動作と称してもよいし、プラグ53をソケット42又は液体吐出ヘッドユニット40に接続する動作と称してもよい。信号線52を外す動作についても同様に、信号線52をソケット42又は液体吐出ヘッドユニット40から外す動作と称してもよいし、プラグ53をソケット42又は液体吐出ヘッドユニット40から外す動作と称してもよい。また、信号線52の接続を接続する動作は、プラグ53をソケット42に装着又は挿入させると称してもよい。
【0068】
カバー43が第1の位置と第2の位置とに移動する動きとしては、適宜選択することができる。カバー43は、ソケット42を覆う位置である第1の位置と、ソケット42を覆わない位置である第2の位置とに回動することが好ましい。回動する場合、カバー43が移動する範囲を狭めることができ、キャリッジ10内でカバー43が動く領域を過大に確保せずにすむ。また、液体吐出ヘッドのサイズアップをより抑制できる。
【0069】
このようにカバー43を回動させるには、例えば
図8に示すように、液体吐出ヘッドユニット40に取り付け穴46を設け、この取り付け穴46にカバー43を取り付ける方法が挙げられる。この場合、カバー43は、取り付け穴46に対応する凸部又は軸を有しており、カバー43の凸部又は軸を取り付け穴46に嵌めることで、カバー43を回転可能にさせることができる。
【0070】
また、カバー43を回転可能にする場合、図示するように、回転止めピン44を設けることが好ましい。回転止めピン44を設けることにより、カバー43の回転範囲を制御することができる。また、カバー43が他の部材に接触することを防止できる。
【0071】
カバー43が自動で第1の位置と第2の位置とを移動する方法としては、適宜選択することができる。例えば、図示するように、凸部である当接ピン45をカバー43に設ける方法が挙げられる。この場合、プラグ53に、当接ピン45に接触するあて面53aを設ける。これにより、プラグ53をソケット42に装着させる動作を行うと、あて面53aが当接ピン45に接触し、プラグ53をソケット42に差し込んでいくに従い、カバー43が回動する。カバー43の回動により、ソケット42が露出し、プラグ53の接続部がソケット42に差し込まれ、信号線52がソケット42の接続部と接続する。これにより、カバー43が第1の位置から第2の位置に回動する。
【0072】
カバー43が第2の位置から第1の位置に移動する場合も同様にすることができる。プラグ53をソケット42から外す動作を行うと、あて面53aが当接ピン45に接触しながらカバー43が回動する。これにより、カバー43が第2の位置から第1の位置に回動する。
【0073】
本実施形態における当接ピン45とプラグ53の例について再度記載する。
本実施形態において、信号線52は、プラグ53(信号線支持部材)により支持されている。カバー43は、プラグ53と接触する当接ピン45(凸部)を有し、信号線52がソケット42に接続された場合又は信号線52がソケット42から取り外された場合、当接ピン45とプラグ53とが接触しながら第1の位置又は第2の位置に向かって回動することが好ましい。この場合、簡易な構成でカバー43が遷移する仕組みを構築できるという利点も得られる。
【0074】
本実施形態において、1つのソケット42に対して1つのカバー43が設けられることが好ましい。カバー43の数及びソケット42の数は、特に制限されるものではなく、1つであってもよいし、複数であってもよい。なお、
図10では、2つのソケット42に対して、どちらもカバー43を図示しているが、
図9では、右側のソケット42に対応するカバー43の図示を省略している。
【0075】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。上記実施形態と同様の事項については説明を省略する。
【0076】
図13および
図14は、本実施形態の一例を説明するための概略図である。
図13と
図14は、同じ状態を示す図であり、見る方向が異なっている。
【0077】
本実施形態において、カバー43は、上面の一部にリブ48を有している。リブ48は、せき止め部の一例である。リブ48は、カバー43上の液体がソケット42に垂れることをせき止める。リブ48が液体をせき止める効果は、カバー43の移動中であってもよいし、カバー43が静止しているときであってもよい。
【0078】
カバー43にリブ48を設けることにより、例えば、カバー43の上面に付着した液体がカバー43の移動時にカバー43から落下してソケット42内に侵入することを防止できる。この他にも、カバー43がソケット42を覆う位置にあり静止している状態において、液体がカバー43をつたってソケット42に垂れることを防止できる。
図14に模式的に示しているように、本実施形態によれば、カバー43の上面に付着した液体60がリブ48により、ソケット42に落下することを防止できる。
【0079】
リブ48の形状は、適宜選択することができ、図示するように、カバー43の上面の淵に形成された凸部であることが好ましい。この場合、リブ48を作製しやすくなる。また、リブ48が設けられる位置は、適宜選択することができ、図示するように、カバー43がソケット42を覆わない位置からソケット42を覆う位置に移動する方向において、カバー43の上面の最端部側であることが好ましい。この場合、カバー43が移動したときに、カバー43上の液体60がソケット42に落下することを防止しやすくなる。
【0080】
上記の本実施形態の好ましい例について再度記載する。
リブ48は、カバー43の上面における淵に設けられた凸形状であり、前記淵は、カバー43がソケット42を覆わない位置からソケット42を覆う位置に移動する方向におけるカバー43の上面の最端部側の淵であることが好ましい。
【0081】
なお、淵とあるのは、辺などと称してもよいが、ここでいう淵は直線であってもよいし、直線でなくてもよい。また、せき止め部が凸形状ではない場合としては、例えば液体を溜める凹形状などが考えられるが、上記のようにせき止め部は凸形状であることが好ましい。
【0082】
図15は、カバー43がリブ48を有していない場合の例を示す概略図である。
図15に示す例の場合、液体60の種類、カバー43の材質、形状などによって、カバー43上の液体60がソケット42に垂れる可能性が生じる。そのため、
図15に示す例よりも、
図13および
図14に示す例の方が好ましい。
【0083】
ただし、本発明は、
図15に示す例を除外するものではない。液体60が垂れにくい場合のほか、カバー43が回動しないような動きの場合、カバー43の形状がカバー43上の液体60がコネクタ42側に垂れにくいような形状の場合など、リブ48が設けられていない場合でもカバー43を設けることにより、液体60による汚染を抑制できる。
【0084】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1>
キャリッジに搭載される液体吐出ヘッドであって、
当該液体吐出ヘッドに液体を供給する供給路と接続可能な供給路接続部と、
当該液体吐出ヘッドに電気信号を伝える信号線と接続可能な信号線接続部と、
前記信号線接続部を覆うことが可能な遮蔽部材と、を有し、
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部と前記信号線が接続している場合、前記信号線接続部を覆わない位置にあり、前記信号線が前記信号線接続部から取り外される場合、前記信号線接続部を覆う位置に移動する
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
<2>
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部を覆う位置にある場合、前記信号線接続部の鉛直上方を露出させない
ことを特徴とする<1>に記載の液体吐出ヘッド。
<3>
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部を覆う位置にある状態において前記信号線が前記信号線接続部に接続される場合、前記信号線接続部を覆わない位置に移動する
ことを特徴とする<1>又は<2>に記載の液体吐出ヘッド。
<4>
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部を覆う位置に位置するように付勢されている
ことを特徴とする<1>から<3>のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
<5>
前記遮蔽部材は、前記信号線接続部を覆う位置である第1の位置と、前記信号線接続部を覆わない位置である第2の位置とに回動する
ことを特徴とする<1>から<4>のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
<6>
前記信号線は、信号線支持部材により支持されており、
前記遮蔽部材は、前記信号線支持部材と接触する凸部を有し、前記信号線が前記信号線接続部に接続される場合又は前記信号線が前記信号線接続部から取り外される場合、前記凸部と前記信号線支持部材とが接触しながら前記第1の位置又は前記第2の位置に向かって回動する
ことを特徴とする<5>に記載の液体吐出ヘッド。
<7>
前記遮蔽部材は、上面の一部にせき止め部を有し、
前記せき止め部は、前記遮蔽部材上の液体が前記信号線接続部に垂れることをせき止める
ことを特徴とする<1>から<6>のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
<8>
前記せき止め部は、前記遮蔽部材の上面における淵に設けられた凸形状であり、
前記淵は、前記遮蔽部材が前記信号線接続部を覆わない位置から前記信号線接続部を覆う位置に移動する方向における前記遮蔽部材の上面の最端部側の淵である
ことを特徴とする<7>に記載の液体吐出ヘッド。
<9>
<1>から<8>のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを搭載した前記キャリッジと、前記供給路と、前記信号線と、を有する
ことを特徴とする液体吐出装置。
【符号の説明】
【0085】
13 ヘッド固定プレート
40 液体吐出ヘッドユニット
41 インク導入口
42 ソケット
42a 接続部
43 カバー
44 回転止めピン
45 当接ピン
46 取り付け穴
48 リブ
51 インク供給チューブ
52 信号線
53 プラグ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】
【特許文献1】特開2003-266738号公報
【特許文献2】特開2016-135560号公報