(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151996
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】医療管理装置、方法およびプログラム、並びに医療管理システム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/60 20180101AFI20241018BHJP
【FI】
G16H10/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065870
(22)【出願日】2023-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】桝本 潤
(72)【発明者】
【氏名】成行 書史
(72)【発明者】
【氏名】岡本 健資
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA23
(57)【要約】
【課題】医療従事者が他の医療機関等で取得したユーザの情報に容易にアクセスできるようにする。
【解決手段】プロセッサは、第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理し、第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、第1の医療機関において取得された医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、権限付与の要求をユーザに通知し、ユーザから医用画像に対する権限付与の指示を受け付けると、第2の医療機関に対して医用画像に対する操作の権限を付与する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、
第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理し、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知し、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する医療管理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記権限が付与された前記医用画像を前記第2の医療機関に提供する請求項1に記載の医療管理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記ユーザの少なくとも1つの健康情報をさらに管理し、
前記第2の医療機関から前記健康情報に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザにさらに通知し、
前記ユーザから前記健康情報に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記健康情報に対する操作の権限をさらに付与する請求項1に記載の医療管理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記権限が付与された前記健康情報を前記第2の医療機関に提供する請求項3に記載の医療管理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の医療管理装置と、
前記医療管理装置において管理される前記医用画像を閲覧可能な第1の端末装置と、
医療機関が保有する第2の端末装置とを備え、
前記医療管理装置は、前記第1の医療機関において取得された前記ユーザの前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を、前記第2の医療機関が保有する前記第2の端末装置により受け付け、
前記医療管理装置は、前記権限付与の要求を前記第1の端末装置により前記ユーザに通知し、
前記医療管理装置は、前記ユーザによる前記医用画像に対する権限付与の指示を前記第1の端末装置により受け付ける医療管理システム。
【請求項6】
前記第2の端末装置は、前記少なくとも1つの医用画像の選択画面を表示し、前記選択画面において前記権限付与を要求する前記医用画像の選択を受け付ける請求項5に記載の医療管理システム。
【請求項7】
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての診療情報に応じて前記医用画像を絞り込んで前記選択画面を表示する請求項6に記載の医療管理システム。
【請求項8】
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての診療情報に応じて、前記選択画面における前記医用画像を強調した前記選択画面を表示する請求項6に記載の医療管理システム。
【請求項9】
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての全ての前記医用画像に対する前記権限の付与の要求を受け付ける受付画面を表示し、前記受付画面において前記ユーザについての全ての前記医用画像に対する前記権限の付与の要求を受け付ける請求項5に記載の医療管理システム。
【請求項10】
前記第1の端末装置は、前記権限付与の要求があった前記医用画像に対する権限付与の指示を受け付ける権限付与画面を表示し、前記権限付与画面において前記権限付与の指示を受け付ける請求項5に記載の医療管理システム。
【請求項11】
前記第1の端末装置は、前記少なくとも1つの医用画像について、前記権限付与の要求があったか否かを区別して前記権限付与画面を表示する請求項10に記載の医療管理システム。
【請求項12】
前記第1の端末装置は、前記権限を付与する操作の種類を選択可能に前記権限付与画面を表示する請求項10に記載の医療管理システム。
【請求項13】
前記第1の端末装置は、前記第1の医療機関における複数の医療従事者毎に前記権限を付与する前記医用画像を選択可能に前記権限付与画面を表示する請求項10に記載の医療管理システム。
【請求項14】
前記第1の端末装置は、前記医療管理装置を含む請求項5に記載の医療管理システム。
【請求項15】
コンピュータが、
第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理し、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知し、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する医療管理方法。
【請求項16】
第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理する手順と、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知する手順と、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する手順とをコンピュータに実行させる医療管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療管理装置、方法およびプログラム、並びに医療管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの診察結果を病院に記憶するために電子カルテが採用されている。電子カルテの利用者は、電子カルテを管理する病院の医療従事者に限られており、ユーザは自由に電子カルテを見ることができない。このため、ユーザの端末から電子カルテを保存および管理する病院のサーバにアクセスして、ユーザの端末において患者の医用画像および治療履歴などの治療データを表示できるようにするシステムが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された手法によれば、ユーザの治療データを管理する医療機関からユーザの端末に治療データをダウンロードすることにより、ユーザの治療データを管理していない他の医療機関にユーザの治療データを提供できる。このため、ユーザは治療データを用いてセカンドオピニオンを他の医療機関に求めることができる。しかしながら、他の医療機関の医療従事者はユーザを介することなく、ユーザの治療データを閲覧等することができない。
【0005】
本開示は上記事情に鑑みなされたものであり、医療従事者が他の医療機関等で取得したユーザの情報に容易にアクセスできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示による医療管理装置は、少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、
第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理し、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知し、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する。
【0007】
なお、本開示による医療管理装置においては、プロセッサは、前記権限が付与された前記医用画像を前記第2の医療機関に提供するものであってもよい。
【0008】
また、本開示による医療管理装置においては、プロセッサは、前記ユーザの少なくとも1つの健康情報をさらに管理し、
前記第2の医療機関から前記健康情報に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザにさらに通知し、
前記ユーザから前記健康情報に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記健康情報に対する操作の権限をさらに付与するものであってもよい。
【0009】
また、本開示による医療管理装置においては、プロセッサは、前記権限が付与された前記健康情報を前記第2の医療機関に提供するものであってもよい。
【0010】
本開示による医療管理システムは、本開示による医療管理装置と、
前記医療管理装置において管理される前記医用画像を閲覧可能な第1の端末装置と、
医療機関が保有する第2の端末装置とを備え、
前記医療管理装置は、前記第1の医療機関において取得された前記ユーザの前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を、前記第2の医療機関が保有する前記第2の端末装置により受け付け、
前記医療管理装置は、前記権限付与の要求を前記第1の端末装置により前記ユーザに通知し、
前記医療管理装置は、前記ユーザによる前記医用画像に対する権限付与の指示を前記第1の端末装置により受け付ける。
【0011】
なお、本開示による医療管理システムにおいては、第2の端末装置は、前記少なくとも1つの医用画像の選択画面を表示し、前記選択画面において前記権限付与を要求する前記医用画像の選択を受け付けるものであってもよい。
【0012】
また、本開示による医療管理システムにおいては、第2の端末装置は、前記ユーザについての診療情報(例えば、診察予約、検査予約、診察結果等を含む)に応じて前記医用画像を絞り込んで前記選択画面を表示するものであってもよい。
【0013】
また、本開示による医療管理システムにおいては、第2の端末装置は、前記ユーザについての診療情報(例えば診察予約、検査予約、診察結果等を含む)に応じて、前記選択画面における前記医用画像を強調した前記選択画面を表示するものであってもよい。
【0014】
また、本開示による医療管理システムにおいては、第2の端末装置は、前記ユーザについての全ての前記医用画像に対する前記権限の付与の要求を受け付ける受付画面を表示し、前記受付画面において前記ユーザについての全ての前記医用画像に対する前記権限の付与の要求を受け付けるものであってもよい。
【0015】
また、本開示による医療管理システムにおいては、第1の端末装置は、前記権限付与の要求があった前記医用画像に対する権限付与の指示を受け付ける権限付与画面を表示し、前記権限付与画面において前記権限付与の指示を受け付けるものであってもよい。
【0016】
また、本開示による医療管理システムにおいては、第1の端末装置は、前記少なくとも1つの医用画像について、前記権限付与の要求があったか否かを区別して前記権限付与画面を表示するものであってもよい。
【0017】
また、本開示による医療管理システムにおいては、第1の端末装置は、前記権限を付与する操作の種類を選択可能に前記権限付与画面を表示するものであってもよい。
【0018】
また、本開示による医療管理システムにおいては、第1の端末装置は、前記第1の医療機関における複数の医療従事者毎に前記権限を付与する前記医用画像を選択可能に前記権限付与画面を表示するものであってもよい。
【0019】
また、本開示による医療管理システムにおいては、第1の端末装置は、前記医療管理装置を含むものであってもよい。
【0020】
本開示による医療管理方法は、コンピュータが、
第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理し、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知し、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する。
【0021】
本開示による医療管理プログラムは、第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理する手順と、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知する手順と、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する手順とをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0022】
本開示によれば、ユーザを介することなくユーザの医用画像を他の医療機関からアクセスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示の実施形態による医療管理システムの概略構成を示す図
【
図2】本実施形態によるクラウドサーバ等のハードウェア構成を示す図
【
図6】本実施形態において行われる処理を示すフローチャート
【
図7】医療機関の端末装置における操作権限付与を要求するための選択画面を示す図
【
図8】ユーザの端末装置における操作権限を付与するための選択画面を示す図
【
図9】医療機関の端末装置における操作権限付与を要求するための選択画面を示す図
【
図10】医療機関の端末装置における操作権限付与を要求するための選択画面を示す図
【
図11】医療機関の端末装置における操作権限付与を要求するための選択画面を示す図
【
図12】医療機関の端末装置における操作権限付与を要求するための選択画面を示す図
【
図13】ユーザの端末装置における操作権限を付与するための選択画面を示す図
【
図14】ユーザの端末装置における操作権限を付与するための選択画面を示す図
【
図15】他の実施形態におけるユーザの端末装置の表示画面を示す図
【
図16】他の実施形態において行われる処理を示すフローチャート
【
図17】他の実施形態において行われる処理を示すフローチャート
【
図18】ユーザの端末装置における操作権限の付与の選択画面の他の例を示す図
【
図19】ユーザの端末装置における操作権限を付与するための選択画面の他の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本開示の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態による医療管理システムの概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態による医療管理システム20は、本開示の医療管理装置の一例としてのクラウドサーバ1、患者であるユーザが保有する端末装置2、ユーザが保有するウェアラブル端末3、複数の医療機関5A,5Bに設置されたローカルサーバ6A,6B、複数の医療機関5A,5Bが保有する医師等の医療従事者の端末装置7A,7Bとを備える。なお、
図1においては医療機関5A,5Bは2つのみ示すが、3以上であってもよい。また、ユーザの端末装置2は1つのみ示しているが複数であってもよい。また、ウェアラブル端末3はなくてもよい。また、ローカルサーバ6A,6Bは省略してもよい。
【0025】
ローカルサーバ6A,6Bおよび端末装置7A,7BはそれぞれLAN(Local Area Network)およびイントラネット等の内部通信回線8A,8Bに接続されている。また、内部通信回線8A,8Bおよびクラウドサーバ1は、WAN(Wide Area Network)およびインターネット等の外部通信回線9に各々接続されている。また、ユーザが携帯する端末装置2およびウェアラブル端末は、外部通信回線9に接続可能とされている。そして、ローカルサーバ6A,6B、端末装置7A,7B、クラウドサーバ1、端末装置2およびウェアラブル端末3の各々は、内部通信回線8A,8Bおよび外部通信回線9を介して各種データの送受信を相互に行うことが可能とされている。なお、ウェアラブル端末3は端末装置2を介して外部通信回線9に接続するものであってもよい。
【0026】
なお、以降の説明において、医療機関5A,5B、ローカルサーバ6A,6B、端末装置7A,7Bおよび内部通信回線8A,8Bについては、単に医療機関5、ローカルサーバ6、端末装置7および内部通信回線8と称する場合があるものとする。
【0027】
端末装置2の一例としては、スマートフォン、タブレット端末、およびノートPC(Personal computer)等の無線通信可能な端末を用いることができる。
図1ではスマートフォンの例を示す。
【0028】
ウェアラブル端末3の一例としては、ユーザの心拍数および血圧等のユーザのバイタルデータを計測可能なスマートウォッチ等の端末を用いることができる。
【0029】
クラウドサーバ1は、サーバコンピュータであり、ユーザが医療機関において取得した医用画像およびユーザの健康情報を管理する。医用画像としては、例えばCT(Computed Tomography)装置により取得されたCT画像、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置により取得されたMRI画像、X線撮影装置により取得されたX線画像、あるいは超音波撮影装置により取得された超音波画像等が挙げられる。
【0030】
健康情報は、必ずしも医用画像を取得した医療機関において取得されたものには限定されない、ユーザ個人の健康に関する情報である。例えば、健康情報は、ユーザの健康診断において取得された健診結果のデータを含む。また、健康情報は、体重計、血圧計、体脂肪計、血糖値測定器およびウェアラブル端末3等のユーザが有する計測器により取得された体重、血圧、心拍数および体脂肪率といったバイタルデータ等を含む、
【0031】
クラウドサーバ1には、ユーザの医用画像および健康情報を管理するための医療管理プログラムがインストールされている。医療管理プログラムは、ネットワークに接続されたサーバコンピュータの記憶装置、あるいはネットワークストレージに、外部からアクセス可能な状態で記憶され、要求に応じてクラウドサーバ1にダウンロードされ、インストールされる。または、DVD(Digital Versatile Disc)あるいはCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記憶媒体に記録されて配布され、その記憶媒体からクラウドサーバ1にインストールされる。
【0032】
続いて、本実施形態に係るクラウドサーバ1、端末装置2、ウェアラブル端末3、ローカルサーバ6、および端末装置7のハードウェア構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るクラウドサーバ1、端末装置2、ウェアラブル端末3、ローカルサーバ6、および端末装置7のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、クラウドサーバ1、端末装置2、ウェアラブル端末3、ローカルサーバ6、および端末装置7は基本的には一般的なコンピュータの構成とされているため、ここではクラウドサーバ1を代表して説明し、端末装置2、ウェアラブル端末3、ローカルサーバ6、および端末装置7の説明は省略し、対応する符号のみを
図2に示す。具体的には、端末装置2、ウェアラブル端末3、ローカルサーバ6、および端末装置7のそれぞれに対して、
図2に示す参照符号にA,B,C,Dを付与するものとする。
【0033】
図2に示すように、クラウドサーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11、不揮発性のストレージ13、および一時記憶領域としてのメモリ16を含む。また、クラウドサーバ1は、液晶ディスプレイ等のディスプレイ14、キーボードとマウス等の入力デバイス15、および外部通信回線9に接続されるネットワークI/F(InterFace)17を含む。CPU11、ストレージ13、ディスプレイ14、入力デバイス15、メモリ16およびネットワークI/F17は、バス18に接続される。なお、CPU11は、本開示におけるプロセッサの一例である。
【0034】
ストレージ13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、およびフラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としてのストレージ13には、本実施形態に係る医療管理プログラム12が記憶される。CPU11は、ストレージ13から医療管理プログラム12を読み出してメモリ16に展開し、展開した医療管理プログラム12を実行する。
【0035】
また、ストレージ13には、本実施形態に係る医療管理システム20を利用している複数の医療機関の情報、医療機関において取得されたユーザの医用画像、医療機関において行われる診察の予約情報、ユーザの健康情報、およびユーザを特定するユーザ情報(氏名、年齢、性別および持病等)等が保存されることにより管理されている。なお、ユーザの医用画像および健康情報は、ユーザ毎に管理されている。
【0036】
なお、医療管理プログラム12は、端末装置2、ウェアラブル端末3、ローカルサーバ6および端末装置7に、それぞれ医療管理プログラム12A~12Dとしてインストールされている。医療管理プログラム12,12A~12Dは、後述するようにクラウドサーバ1、端末装置2、ウェアラブル端末3、ローカルサーバ6および端末装置7のそれぞれに応じた処理を実行する。
【0037】
本実施形態に係る医療管理システム20においては、医療機関5において取得された医用画像は医療機関5のローカルサーバ6にユーザ毎に保存される。これにより、医療機関5の医療従事者はローカルサーバ6にアクセスしてユーザの医用画像を閲覧することができる。
【0038】
一方、医用画像はクラウドサーバ1にも送信されて、クラウドサーバ1においてユーザ毎に管理される。また、ユーザの健康情報は、ユーザの端末装置2あるいはウェアラブル端末3からクラウドサーバ1に送信され、クラウドサーバ1においてユーザ毎に管理される。なお、ここでいう管理とは、ユーザの医用画像および健康情報をユーザ毎に保存し、要求に応じてユーザあるいは医療機関等に提供することを意味する。なお、健康情報のうちの健診結果のデータは、ユーザがクラウドサーバ1に送信してもよく、健康診断を行った医療機関からクラウドサーバ1に送信してもよい。
【0039】
また、本実施形態においては、ユーザは、端末装置2あるいはウェアラブル端末3から、医療管理プログラム12A,12Bにより、医療機関5のローカルサーバ6にアクセスして、診察の予約を行うことが可能である。この際、ユーザを特定するためのユーザIDと診察予約情報とが関連付けられて、医療機関5のローカルサーバ6において管理される。また、診察予約情報には、ユーザが医療管理プログラム12A,12Bを使用していることが含められる。診察予約情報は、医療機関5のローカルサーバ6において管理されるが、クラウドサーバ1にも送信されて、クラウドサーバ1においても管理される。
【0040】
なお、ユーザは、電話によりあるいは医療機関5に出向いて、医療機関5に対して診察の予約を直接行うことも可能である。この場合、ユーザが医療管理プログラム12A,12Bを使用している場合は、医療機関5にそのことを申告する。これにより、医療機関5において、診察予約情報にユーザが医療管理プログラム12A,12Bを使用していることが含められる。そして、医療機関5において作成された診察予約情報がローカルサーバ6およびクラウドサーバ1のそれぞれに送信されて管理される。
【0041】
ユーザは、端末装置2あるいはウェアラブル端末3からクラウドサーバ1にアクセスして、ユーザ自身の医用画像および健康情報を閲覧したり、ダウンロードしたりすることができる。
図3は、例として医用画像を閲覧する際に端末装置2のディスプレイ14Aに表示される表示画面を示す図である。なお、ユーザの端末装置2には、医療管理プログラム12Aが医療管理アプリとしてインストールされており、医用画像の閲覧は医療管理プログラム12Aにより行われる。
【0042】
まず、ユーザが端末装置2にインストールされた医療管理プログラム12Aを起動すると、
図3(A)に示すように、医療管理プログラム12Aが、メニュー一覧30を端末装置2のディスプレイ14Aに表示する。メニュー一覧30においては、「医療管理アプリ」のタイトルが表示されており、一覧として、端末装置2において閲覧が可能な、「医用画像」、「診察予約情報」および「健康情報」が表示されている。「医用画像」、「診察予約情報」および「健康情報」の左側にはチェックボックス30Aが付与されており、ユーザは閲覧を所望する情報についてチェックボックス30Aをチェックすることにより選択することができる。
【0043】
例えば、ユーザが「医用画像」を選択すると、医療管理プログラム12Aは、
図3(B)に示すように、医用画像の選択画面31を端末装置2のディスプレイ14Aに表示する。
図3(B)に示す選択画面31には、「医用画像」のタイトルおよび「戻る」コマンドが表示され、さらに3つの選択領域31A~31Cが表示される。選択領域31A~31Cのそれぞれには、クラウドサーバ1において管理されている、ユーザが閲覧可能な医用画像のサムネイル画像、撮影日時、撮影場所および医用画像の種類(例えば、CT、X線等)が表示される。
図3(B)に示す選択画面31において、ユーザが選択領域31Aを選択すると、選択領域31Aに対応するCT画像がクラウドサーバ1から端末装置2にダウンロードされて、
図3(C)に示すようにダウンロードされたCT画像がディスプレイ14Aに表示される。これにより、ユーザは選択したCT画像を端末装置2において閲覧できる。
【0044】
また、
図4(A)に示すように、ユーザがメニュー一覧30において「診察予約情報」を選択すると、
図4(B)に示すように、診察予約情報の選択画面32が表示される。
図4(B)に示す選択画面32には、「診察予約情報」のタイトルおよび「戻る」コマンドが表示され、さらに3つの選択領域32A~32Cが表示される。選択領域32A~32Cのそれぞれには、クラウドサーバ1において管理されている、ユーザが予約した診察の予約日時、医療機関名および検査項目が表示される。
図4(B)に示す選択画面32において、ユーザが選択領域32Aを選択すると、選択領域32Aに対応する診察予約情報の詳細な情報がクラウドサーバ1から端末装置2にダウンロードされて、
図4(C)に示すように、医療機関にアクセスする最寄り駅を含む詳細な診察予約情報がディスプレイ14Aに表示される。なお、
図4(C)においては省略しているが、「備考」には、診察予約情報に含まれるさらなる情報が表示される。
【0045】
一方、医療機関5の端末装置7には、診察の管理を行うための診察管理プログラムおよび本実施形態に係る医療管理プログラム12Cがインストールされている。医療機関5における医療従事者が、医療管理プログラム12Cを起動すると、
図5に示す診察管理のためのメニュー一覧40が端末装置7のディスプレイ14Cに表示される。
【0046】
メニュー一覧40には、「診察管理」のタイトルおよび端末装置7を使用している医師の診療科(内科)および医師の名前(医師:A)が表示される。また、一覧として、医療従事者に対して予約された診察の情報を表す「診察予約情報」、および医療従事者が担当する患者の一覧を表示するための「担当患者一覧」が表示されている。「診察予約情報」および「担当患者一覧」の左側にはチェックボックス40Aが付与されており、医療従事者は閲覧を所望する情報についてチェックボックス40Aをチェックすることにより選択することができる。
【0047】
例えば、医療従事者が「診察予約情報」を選択すると、
図5(B)に示すように、診察予約情報の選択画面41が医療機関5のディスプレイ14Cに表示される。
図5(B)に示す選択画面41には、「診察予約情報」のタイトルおよび「戻る」コマンドが表示され、さらに2つの選択領域41A,41Bが表示される。選択領域41A,41Bのそれぞれには、クラウドサーバ1において管理されている、医師Aに対する診察予約情報の概要が表示される。
図5(B)に示す選択画面41において、ユーザが選択領域41Aを選択すると、選択領域41Aに対応するユーザであるフジタロウさんの診察予約情報がクラウドサーバ1から端末装置7にダウンロードされて、
図5(C)に示すようにダウンロードされた診察予約情報の詳細画面42がディスプレイ14Cに表示される。
【0048】
ここで、
図5(C)に示す詳細画面42の診察予約情報には、「医療管理アプリ」の有無が表示される。医療管理アプリの有無は、表示中の診察予約情報のユーザが本実施形態に係る医療管理プログラムを使用しているか否かを表す情報である。ユーザが医療管理アプリを使用している場合は「Y」が表示され、使用していない場合は「N」が表示される。「Y」が表示されている場合、詳細画面42において、「医療管理アプリ」の表示が選択可能とされている。このため、医療従事者が詳細画面42において「医療管理アプリ」を選択すると、端末装置7にインストールされている医療管理プログラム12Cが起動される。
【0049】
なお、図示はしていないが、選択画面41において医療従事者が「担当患者一覧」を選択すると、医療従事者が担当している患者の一覧がディスプレイ14Cに表示される。
【0050】
以下、医療機関5の端末装置7において医療管理プログラム12Cが起動されてから、端末装置7、クラウドサーバ1およびユーザの端末装置2あるいはウェアラブル端末3において行われる処理について説明する。
図6は、本実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。なお、以降では説明のため、
図4,5に示す表示画面および選択画面は医療機関5Aの端末装置7Aにおいて表示されていたものとする。また、ユーザは端末装置2を用いて各種指示を行うものとする。
【0051】
医療機関5Aの端末装置7Aにおいて医療管理プログラム12Cが起動されると、診察予約をしたユーザに関して、クラウドサーバ1において管理されている少なくとも1つの医用画像および少なくとも1つの健康情報を選択するための選択画面が表示される(ステップST1)。
図7(A)は選択画面を示す図である。
図7(A)に示すように選択画面43には選択領域43A~43Dが表示される。選択領域43A,43Bにはユーザの医用画像の概要が表示され、選択領域43C,43Dにはユーザの健康情報の種類(心拍数、腹囲)が表示される。
【0052】
詳細には、選択領域43Aには、医療機関5Aとは異なる医療機関(例えば医療機関5BであるB病院)において取得された、撮影日時が2022/11/4のユーザのCT画像が医用画像としてクラウドサーバ1において管理されていることが表示される。選択領域43Bには、B病院において取得された、撮影日時が2022/11/4のユーザのCT画像が医用画像として管理されていることが表示される。選択領域43Cにはユーザの心拍数が健康情報として管理され、選択領域43Dには腹囲が健康情報として管理されていることが表示される。
【0053】
ここで、医療機関5Aの医療従事者は医療機関5Aとは異なるB病院で取得されたユーザの医用画像およびユーザの健康情報を閲覧したり、保存したり、加工したり、修正を加えたりする等の操作を行うことができない。このため、本実施形態においては、医療機関5Aの医療従事者が、選択画面43において所望とする医用画像または健康情報を選択することにより、医用画像および健康情報の操作の権限の付与をユーザに対して要求する。
【0054】
このために、端末装置7Aにインストールされている医療管理プログラム12Cは、選択画面43における医療従事者による医用画像および健康情報の選択を受け付ける(ステップST2)。ここでは、選択画面43において、選択領域43Aおよび選択領域43Cが選択されたものとする。選択が終了すると、医療管理プログラム12Cは
図7(B)に示す確認画面44を表示する(ステップST3)。
【0055】
確認画面44には、選択画面43において選択された選択領域43A,43Cに対応する選択項目44A,44Bおよび確認を促すポップアップ45が表示される。ポップアップ45には、「上記2つの項目の操作権限を要求しますか」のテキストと、「はい」および「いいえ」のコマンドとが表示される。医療管理プログラム12Cは、「はい」が選択されたか否かを監視する(ステップST4)。
【0056】
ここで医療従事者が「いいえ」を選択してステップST4が否定されると、医療管理プログラム12Cは
図7(A)に示す選択画面43を再度表示する。この状態においては、医療従事者は操作権限の付与を要求する医用画像および健康情報を再度選択することができる。医療従事者が確認画面44において「はい」を選択してステップST4が肯定されると、医療管理プログラム12Cは、その情報をクラウドサーバ1に送信する。これにより、クラウドサーバ1は、端末装置7Aによりユーザの医用画像および健康情報に対する権限付与の要求を受け付ける(ステップST5)。
【0057】
クラウドサーバ1は、権限付与の要求を受け付けると、端末装置2により、ユーザに権限付与の要求を通知する(ステップST6)。通知は、端末装置2におけるバナーの表示あるいは音声等により行われる。
【0058】
クラウドサーバ1からの指示に基づいて、端末装置2は医療管理プログラム12Aを起動し、
図8(A)に示すように、通知を含むメニュー一覧をディスプレイ14Aに表示する(ステップST7)。
図8(A)に示すように、メニュー一覧34は、
図3(A)に示すメニュー一覧30に加えて、「通知」がチェックボックスにより選択可能となっており、「A病院から権限付与の要求通知」のテキストが「通知」の下方に表示されている。なお、A病院は医療機関5Aである。
【0059】
この状態において、ユーザが「通知」を選択すると、医療管理プログラム12Aは、
図8(B)に示すように、権限付与の選択画面35をディスプレイ14Aに表示する(ステップST8)。権限付与の選択画面35には、「通知」のタイトルおよび「戻る」コマンドが表示され、「A病院から権限付与の要求が来ています。許可する場合はチェックして下さい。」のテキスト36および選択領域35A,35Bが表示される。なお、医療従事者が権限付与を要求した医用画像および健康情報の数によっては選択領域の数が増えるが、その場合はスクロールが可能なように複数の選択領域が表示される。
【0060】
選択領域35A,35Bには、医療従事者から権限付与の要求があった医用画像および健康情報に関して、クラウドサーバ1において管理されている、ユーザの医用画像および健康情報の概要が表示される。例えば、選択領域35Aには、医療従事者から権限付与の要求があった医用画像のサムネイル画像、医用画像の種類、医療機関名および撮影日時が表示される。また、選択領域35Bには、医療従事者から権限付与の要求があった、ユーザの健康情報である心拍数のテキストが表示されている。
【0061】
選択領域35A,35Bの左側にはチェックボックスが付与されており、ユーザは権限を付与する医用画像および健康情報についてチェックボックスをチェックすることにより選択することができる。なお、
図8(B)において、ユーザについて、クラウドサーバ1において管理されている全ての医用画像および健康情報を表示してもよい。この場合、権限付与の要求がなかった医用画像および健康情報については、
図8(B)に示すように暗くすることにより、権限付与の要求があった医用画像および健康情報を区別して表示することが好ましい。なお、
図8(B)に示すように暗くすること以外にも、例えば、権限付与の要求があった医用画像および健康情報を明るく表示することにより、権限付与の要求があった医用画像および健康情報と、権限付与の要求がなかった医用画像および健康情報とを区別して表示してもよい。これにより、ユーザによる権限付与の操作を容易に行うことができる。
【0062】
権限を付与する医用画像および健康情報が選択されると(ステップST9)、医療管理プログラム12Aは、
図8(C)に示す確認画面37をディスプレイ12Aに表示する(ステップST10)。
図8(C)に示すように、確認画面37においては、選択領域37A,37Bのチェックボックスにチェックが付与されている。また、「A病院に権限を付与しますか?」のテキストと、「はい」および「いいえ」ボタンとを含む確認コマンド38が表示される。
【0063】
確認画面37の確認コマンド38においてユーザが「いいえ」を選択すると(
図6のステップST10においてはNO)、その旨の情報がクラウドサーバ1に送信される(ステップST11)。クラウドサーバ1は、対象ユーザの医用画像および健康情報に対して、A病院に対する操作権限を付与することなく、権限付与の要求が拒否されたことを権限付与の要求を行ったA病院である医療機関5Aの端末装置7Aに通知し(ステップST12)、処理を終了する。
【0064】
ユーザが「はい」を選択すると(
図6のステップST10においてはYES)、その旨の情報がクラウドサーバ1に送信され(ステップST13)、クラウドサーバ1は、対象ユーザの医用画像および健康情報に対して、A病院に対する操作権限を付与し(ステップST14)、権限付与の要求が許可されたことを権限付与の要求を行った医療機関5Aの端末装置7Aに通知し(ステップST15)、処理を終了する。
【0065】
医療機関5Aの端末装置7Aの医療従事者は、クラウドサーバ1にアクセスして、操作権限が付与された医用画像および健康情報を要求すると、クラウドサーバ1は要求があった医用画像および健康情報を端末装置7Aに提供する。これにより、医療従事者は、端末装置7Aにおいて要求した医用画像および健康除法を閲覧することができる。
【0066】
ここで、ユーザは自身の病気について、診察を受けた医療機関とは異なる医療機関に対してセカンドオピニオンを求める場合がある。この場合、ユーザが他の医療機関に自身の医用画像および健康情報を提供するためには、自身で医用画像および健康情報を用意して他の医療機関に提供する必要がある。本実施形態においては、他の医療機関において取得されたユーザの医用画像およびユーザの健康情報に対する操作の権限付与の要求に応じて、ユーザによる権限付与の指示を受け付けるようにした。これにより、医療機関の医療従事者は、ユーザを介することなく、自身が保有する端末装置において他の医療機関において取得された医用画像およびユーザの健康情報を閲覧することができる。したがって、セカンドオピニオンを求めるユーザの負担を軽減することができる。
【0067】
また、ユーザは、操作権限を付与する医用画像および健康情報を選択することができるため、他の医療機関に知られたくない医用画像および健康情報については、権限付与を拒否して、他の医療機関に知られないようにすることができる。
【0068】
なお、上記実施形態においては、医療機関5の医療従事者は、ユーザの診察予約を確認した段階で、対象ユーザの医用画像および健康情報に対する操作権限の付与を要求しているが、操作権限の付与の要求のタイミングはこれに限定されるものではない。例えば、医療機関5において、ユーザの診察が終わった後に、そのユーザの過去の医用画像あるいはそのユーザの健康情報の参照が必要な場合が生じる。また、ユーザに対してX線撮影の検査要求を行う際には、ユーザの過去のX線画像を参照することにより、経時比較を行うことができる。このため、医療機関5においては、医療従事者が所望とするタイミングで対象ユーザの医用画像および健康情報に対する操作権限の付与の要求を行うことが可能である。
【0069】
この際、医療機関5において、端末装置7にインストールされている医療管理プログラム12Cが、医療機関5のローカルサーバ6において管理されているユーザの電子カルテおよび検査オーダを参照できるようにし、電子カルテおよび検査オーダに含まれる、診察予約、検査予約および診察結果等の診療情報に基づいて、対象ユーザの医用画像および健康情報を絞り込んで、選択画面を表示するようにしてもよい。
【0070】
例えば、クラウドサーバ1において管理されているユーザの医用画像が肺のCT画像および腹部のCT画像であり、健康情報が心拍数および腹囲である場合において、診察したユーザについて胸部のCT画像を撮影する検査オーダを行ったとする。この場合、端末装置7の医療管理プログラム12Cは、検査オーダに基づいて、
図9に示すように、選択画面43において、
図7(A)に示す選択領域43A~43Dのうちの、肺のCT画像についての選択領域43Aおよび心拍数についての選択領域43Cのみを絞り込んで表示するようにしてもよい。
【0071】
また、
図10に示すように、選択画面43において、
図7(A)に示す選択領域43A~43Dに関して、肺のCT画像についての選択領域43Aおよび心拍数についての選択領域43Cが上位に表示されるようにしてもよい。また、
図11に示すように、選択画面43において、
図7(A)に示す選択領域43A~43Dのうちの肺のCT画像についての選択領域43Aおよび心拍数についての選択領域43Cを他の選択領域43B,43Dと異なる背景色となるように表示してもよい。なお、
図11においては、他の選択領域43B,43Dにハッチングを付与することにより、肺のCT画像についての選択領域43Aおよび心拍数についての選択領域43Cを他の選択領域43B,43Dと異なる背景色となるように表示していることを示している。
【0072】
これにより、医療機関5の医療従事者は、操作権限の付与の要求をすべき医用画像および健康情報を容易に確認することができるため、操作権限付与の要求を行いやすくすることができる。
【0073】
また、上記実施形態においては、端末装置7において、対象ユーザに対して操作権限の付与の要求をする医用画像および健康情報を選択画面43において医療従事者に選択させるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、
図5(C)に示す詳細画面42において、医療管理アプリがYの場合に、医療従事者が「医療管理アプリ」を選択すると、
図12に示すように、クラウドサーバ1において管理されている対象ユーザの全ての医用画像および健康情報に対する操作権限の付与を確認するためのポップアップ46を表示するようにしてもよい。ポップアップ46には、「操作権限を要求しますか?」のテキストと、「はい」および「いいえ」のコマンドとが表示される。
【0074】
端末装置7の医療管理プログラム12Cは、「いいえ」が選択されると、
図7(A)に示す選択画面43を表示し、医療従事者が所望する医用画像および健康情報の選択を受け付ける。「はい」が選択されると、医療管理プログラム12Cは、ユーザについての全ての医用画像および健康情報に対する権限付与の要求をクラウドサーバ1に送信し、クラウドサーバ1は権限付与の要求を受け付ける。
【0075】
これにより、医療機関5の医療従事者は、クラウドサーバ1において管理されているユーザの全ての医用画像および健康情報に対する操作権限の付与の要求をより容易に行うことができる。
【0076】
また、上記実施形態においては、
図8(C)に示す確認画面37において、確認コマンド38の「はい」が選択されると、要求があった医療機関に対して、選択された医用画像および健康情報についての操作権限を付与しているが、これに限定されるものではない。要求があった医療機関における医療従事者毎に操作権限を付与する医用画像および健康情報を選択可能としてもよい。
【0077】
図13は、
図8(C)に示す確認画面37において、確認コマンド38の「はい」が選択された後の選択画面を示す図である。
図13に示すように、選択画面50には、「通知」のタイトル、「戻る」コマンド、「プルダウンメニューから操作権限を個別設定して下さい。」のテキスト、および
図8(C)において選択された医用画像および健康情報についての権限付与領域50A,50Bが表示される。権限付与領域については、医療機関5における医療従事者である「医師」、「放射線技師」および「受付」が表示され、その右側にプルダウンメニュー51A~51Cが表示されている。
図13には、権限付与領域50Bの「受付」のプルダウンメニュー51Cが開かれた状態が示されている。
【0078】
プルダウンメニュー51Cには、「閲覧」、「閲覧および保存」、並びに「権限付与しない」が選択可能とされている。
図13に示す選択画面50において、ユーザは操作権限を付与する医用画像および健康情報について、医療従事者毎に権限付与の可否、および権限を付与する場合には付与する権限の種類を選択することができる。
【0079】
ユーザは、操作権限を付与する医用画像および健康情報のそれぞれについて権限を付与する医療従事者および付与する権限を選択すると、その情報がクラウドサーバ1に送信される。クラウドサーバ1の医療管理プログラム12は、ユーザからの指示に応じて、そのユーザの医用画像および健康情報に対して、いずれの医療従事者に操作権限を付与するか、および操作権限を付与する場合には付与する権限の種類を設定する。そして、設定した情報を医療機関5に送信する。
【0080】
医療機関5においては、操作権限が付与された医療従事者のみが、付与された権限の種類に応じた操作を行うことができる。例えば、医師に対してのみ閲覧の操作の権限が付与された場合には、放射線技師および受付はユーザの医用画像および健康情報を閲覧することができない。また、医師はユーザの医用画像および健康情報を閲覧することができるが、保存することはできない。これにより、ユーザは所望とする医療従事者に対して所望とする操作権限を付与することができる。
【0081】
なお、
図14の選択画面53に示すように、プルダウンメニュー51A~51Cに代えて、チェックボックス52A~52Cを表示し、医療従事者毎に操作権限付与の可否のみを選択可能としてもよい。この場合、権限付与領域50A.50Bの上方には「操作権限を個別設定して下さい。」のテキストが表示される。
【0082】
また、ユーザの端末装置2またはウェアラブル端末3において、医療機関5の医療従事者毎に、権限を付与する操作の種類を予め設定しておくようにしてもよい。例えば、医師に対しては閲覧および保存の操作権限を付与し、放射線技師に対しては閲覧のみの操作権限を付与し、受付には操作権限を一切付与しないようにしてもよい。また、医療機関5の医療従事者毎に権限を付与する情報を予め設定しておいてもよい。例えば、医師に対しては医用画像および健康情報の双方に対して操作権限を付与し、放射線技師に対しては医用画像のみ操作権限を付与し、受付には操作権限を一切付与しないようにしてもよい。
【0083】
また、上記実施形態において、ユーザの医用画像および健康情報に操作権限を付与した後、ユーザが自身の医用画像を閲覧する場合がある。この場合、端末装置2に表示される医用画像の選択画面において、操作権限を付与した画像と付与していない画像とを区別して表示するようにしてもよい。例えば、
図3(B)に示す選択画面31において、選択領域31Aに示された医用画像に対してのみ操作権限を付与した場合、
図15に示すように、選択領域31Aに太枠56を付与するようにしてもよい。なお、太枠56の付与に代えて、背景の色を異なるものとしたり、操作権限が付与されていることを示すテキストあるいはアイコンを付与したりするようにしてもよい。
【0084】
また、上記実施形態においては、医療機関5からユーザに対して操作権限の付与の要求を行っているが、これに限定されるものではない。医療機関5から操作権限の付与の要求を行うことなく、ユーザがクラウドサーバ1において管理されている自身の医用画像および健康情報に対して、医療機関5に対する操作権限の付与の指示を行うようにしてもよい。以下、これを他の実施形態として説明する。
【0085】
図16は他の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。他の実施形態においては、ユーザが、端末装置2またはウェアラブル端末3から、医療管理プログラム12A,12Bにより、医療機関5のローカルサーバ6にアクセスして、診察の予約を行うことにより処理が開始される。以下、端末装置2を用いて行われる処理について説明する。
【0086】
ユーザが端末装置2において診察予約を行うと(ステップST21)、その診察予約情報がクラウドサーバ1に送信され、クラウドサーバ1において診察予約情報が管理される(ステップST22)。また、診察を行う医療機関(5Bとする)のローカルサーバ6Bにも診察予約情報が送信され、ローカルサーバ6Bにおいても診察予約情報が管理される(ステップST23)。
【0087】
クラウドサーバ1においては、医療管理プログラム12が、クラウドサーバ1において管理されているユーザの医用画像および健康情報と、診察予約情報とを比較することにより、診察予約情報と関連するユーザの医用画像および健康情報を特定し(ステップST24)、処理を終了する。例えば、クラウドサーバ1において管理されているユーザの医用画像が、肺のCT画像、肺のX線画像および脳のCT画像であり、診察予約情報が呼吸器科の予約であったとする。この場合、医療管理プログラム12は、肺のCT画像および肺のX線画像を診察予約情報と関連する医用画像に特定する。
【0088】
図17は他の実施形態において、ユーザが医用画像を閲覧する場合の処理を示すフローチャートである。なお、ここでは、
図3(A)に示すメニュー一覧30から「医用画像」が選択された以降の処理について説明する。
図3(A)に示すメニュー一覧30から「医用画像」が選択されると、端末装置2の医療管理プログラム12Aは、医用画像の選択画面を表示する(ステップST31)。
図18は他の実施形態における医用画像の選択画面を示す図である。
図18に示すように、選択画面60には、
図3(B)に示す選択画面31と同様に、「医用画像」のタイトルおよび「戻る」コマンドが表示され、さらに3つの選択領域60A~60Cが表示される。選択領域60A~60Cのそれぞれには、クラウドサーバ1において管理されている、ユーザが閲覧可能な医用画像のサムネイル画像、撮影日時、撮影場所および医用画像の種類が表示される。なお、A病院およびC病院は、医療機関5Bである病院Bとは異なる医療機関である。
【0089】
医療管理プログラム12Aは、選択画面60における選択領域60A~60Cの選択を受け付ける(ステップST32)。選択領域が選択されると、医療管理プログラム12Aは、クラウドサーバ1から選択された選択領域に対応する医用画像をダウンロードする。医療管理プログラム12Aは、選択された医用画像が診察予約と関連するか否かを判定し(ステップST33)、ステップST33が肯定されると、医用画像および共有選択ボタンを端末装置2のディスプレイ14Aに表示し(ステップST34)、処理を終了する。ステップST33が否定されると、医療管理プログラム12Aは、医用画像のみをディスプレイ14Aに表示し(ステップST35)、処理を終了する。
【0090】
例えば、
図18に示す選択画面60において、ユーザが選択領域60Aを選択すると、選択領域60Aに対応する肺のCT画像がクラウドサーバ1から端末装置2にダウンロードされる。ここで、医療機関5BであるB病院に対する診察予約は呼吸器科であり、肺のCT画像は呼吸器科と関連するため、選択領域60Aに対応する医用画像は診察予約と関連付けられている。このため、選択領域60Aが選択されると、
図18の表示画面61に示すように、医用画像に加えて、共有選択ボタン62が表示される。共有選択ボタン62には、「B病院と共有する」のテキストが付与されている。
【0091】
表示画面61において共有選択ボタン62が選択されると、クラウドサーバ1にその旨の情報が送信され、クラウドサーバ1が、ユーザの端末装置2において表示中の医用画像に対してB病院、すなわち医療機関5Bの医療従事者に対する操作権限を付与する。
【0092】
一方、
図18に示す選択画面60において、ユーザが選択領域60Bを選択すると、選択領域60Bに対応する脳のCT画像がクラウドサーバ1から端末装置2にダウンロードされる。ここで、B病院に対する診察予約は呼吸器科であり、脳のCT画像は呼吸器科と関連しないため、選択領域60Bに対応する医用画像は診察予約と関連付けられていない。このため、選択領域60Bが選択されると、
図18の表示画面63に示すように、共有選択ボタン62は表示されず、医用画像のみが表示される。
【0093】
なお、上記他の実施形態においては、
図4(B)に示す診察予約情報の選択画面において医用画像の操作権限の付与を行うことができるようにしてもよい。例えば、
図19(A)に示すように、診察予約情報の選択画面65が端末装置2のディスプレイ14Aに表示されているとする。選択画面65は、B病院における肺のCTの予約を含む選択領域65AおよびC病院における脳のCTの予約を含む選択領域65Bが表示される。
【0094】
ここで、B病院に対する診察予約は肺のCT検査の検査項目を含むものであり、肺のCT画像はB病院の診察予約と関連する。このため、クラウドサーバ1において管理されているユーザの医用画像に含まれる肺のCT画像は、選択領域65Aに対応するB病院の診察予約情報と関連付けられている。したがって、選択領域65Aが選択されると、
図19(B)に示すように、選択領域65Aの診察予約情報に関連付けられている医用画像の情報がポップアップ66に表示される。ポップアップ66には、診察予約情報に関連付けられている医用画像のサムネイル画像、撮影日時、撮影場所および医用画像の種類に加えて、共有選択ボタン67が表示される。
【0095】
ポップアップ66において共有選択ボタン67が選択されると、クラウドサーバ1にその旨の情報が送信され、クラウドサーバ1が診察予約情報に関連付けられた医用画像に対してB病院の医療従事者に対する操作権限を付与する。
【0096】
一方、C病院に対する診察予約は脳のCT検査の検査項目を含むものであり、脳のCT画像はC病院の診察予約と関連する。このため、クラウドサーバ1において管理されているユーザの医用画像に含まれる脳のCT画像は、選択領域65Bに対応するC病院の診察予約情報と関連付けられている。したがって、選択領域65Bが選択されると、
図19(C)に示すように、選択領域65Bの診察予約情報に関連付けられている医用画像の情報がポップアップ68に表示される。ポップアップ68には、診察予約情報に関連付けられている医用画像のサムネイル画像、撮影日時、撮影場所および医用画像の種類に加えて、共有選択ボタン69が表示される。
【0097】
ポップアップ68において共有選択ボタン69が選択されると、クラウドサーバ1にその旨の情報が送信され、クラウドサーバ1が診察予約情報に関連付けられた医用画像に対してC病院の医療従事者に対する操作権限を付与する。
【0098】
また、上記各実施形態においては、クラウドサーバ1においてユーザの医用画像を管理しているが、これに限定されるものではない。ユーザの端末装置2において自身の医用画像を管理するようにしてもよい。
【0099】
また、上記実施形態においては、ユーザの医用画像および健康情報の双方に対する権限付与の処理について説明しているが、これに限定されるものではない。ユーザの医用画像のみに対する操作の権限を付与する場合にも、本実施形態の処理を適用できることはもちろんである。
【0100】
また、上記実施形態において、例えば、クラウドサーバ1、端末装置2、ウェアラブル端末3、ローカルサーバ6、および端末装置7が行う各種の処理を実行する処理部(Processing Unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(Processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、上述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device :PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0101】
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせまたはCPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
【0102】
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントおよびサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアとの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0103】
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(Circuitry)を用いることができる。
【0104】
以下、本開示の付記項を記載する。
(付記項1)
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、
第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理し、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知し、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する医療管理装置。
(付記項2)
前記プロセッサは、前記権限が付与された前記医用画像を前記第2の医療機関に提供する付記項1に記載の医療管理装置。
(付記項3)
前記プロセッサは、前記ユーザの少なくとも1つの健康情報をさらに管理し、
前記第2の医療機関から前記健康情報に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザにさらに通知し、
前記ユーザから前記健康情報に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記健康情報に対する操作の権限をさらに付与する付記項1に記載の医療管理装置。
(付記項4)
前記プロセッサは、前記権限が付与された前記健康情報を前記第2の医療機関に提供する付記項3に記載の医療管理装置。
(付記項5)
付記項1から4のいずれか1項に記載の医療管理装置と、
前記医療管理装置において管理される前記医用画像を閲覧可能な第1の端末装置と、
医療機関が保有する第2の端末装置とを備え、
前記医療管理装置は、前記第1の医療機関において取得された前記ユーザの前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を、前記第2の医療機関が保有する前記第2の端末装置により受け付け、
前記医療管理装置は、前記権限付与の要求を前記第1の端末装置により前記ユーザに通知し、
前記医療管理装置は、前記ユーザによる前記医用画像に対する権限付与の指示を前記第1の端末装置により受け付ける医療管理システム。
(付記項6)
前記第2の端末装置は、前記少なくとも1つの医用画像の選択画面を表示し、前記選択画面において前記権限付与を要求する前記医用画像の選択を受け付ける付記項5に記載の医療管理システム。
(付記項7)
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての診療情報に応じて前記医用画像を絞り込んで前記選択画面を表示する付記項6に記載の医療管理システム。
(付記項8)
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての診療情報に応じて、前記選択画面における前記医用画像を強調した前記選択画面を表示する付記項6に記載の医療管理システム。
(付記項9)
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての全ての前記医用画像に対する前記権限の付与の要求を受け付ける受付画面を表示し、前記受付画面において前記ユーザについての全ての前記医用画像に対する前記権限の付与の要求を受け付ける付記項5から8のいずれか1項に記載の医療管理システム。
(付記項10)
前記第1の端末装置は、前記権限付与の要求があった前記医用画像に対する権限付与の指示を受け付ける権限付与画面を表示し、前記権限付与画面において前記権限付与の指示を受け付ける付記項5から9のいずれか1項に記載の医療管理システム。
(付記項11)
前記第1の端末装置は、前記少なくとも1つの医用画像について、前記権限付与の要求があったか否かを区別して前記権限付与画面を表示する付記項10に記載の医療管理システム。
(付記項12)
前記第1の端末装置は、前記権限を付与する操作の種類を選択可能に前記権限付与画面を表示する付記項10または11に記載の医療管理システム。
(付記項13)
前記第1の端末装置は、前記第1の医療機関における複数の医療従事者毎に前記権限を付与する前記医用画像を選択可能に前記権限付与画面を表示する付記項10から12のいずれか1項に記載の医療管理システム。
(付記項14)
前記第1の端末装置は、前記医療管理装置を含む付記項5から13のいずれか1項に記載の医療管理システム。
(付記項15)
コンピュータが、
第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理し、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知し、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する医療管理方法。
(付記項16)
第1の医療機関において取得されたユーザの少なくとも1つの医用画像を管理する手順と、
前記第1の医療機関と異なる第2の医療機関から、前記第1の医療機関において取得された前記医用画像に対する操作の権限付与の要求を受け付けると、前記権限付与の要求を前記ユーザに通知する手順と、
前記ユーザから前記医用画像に対する前記権限付与の指示を受け付けると、前記第2の医療機関に対して前記医用画像に対する操作の権限を付与する手順とをコンピュータに実行させる医療管理プログラム。
(付記項17)
付記項3または4項に記載の医療管理装置と、
前記医療管理装置において管理される前記医用画像および前記健康情報を閲覧可能な第1の端末装置と、
医療機関が保有する第2の端末装置とを備え、
前記医療管理装置は、前記第1の医療機関において取得された前記ユーザの前記医用画像および前記健康情報に対する操作の権限付与の要求を、前記第2の医療機関が保有する前記第2の端末装置により受け付け、
前記医療管理装置は、前記権限付与の要求を前記第1の端末装置により前記ユーザに通知し、
前記医療管理装置は、前記ユーザによる前記医用画像および前記健康情報に対する権限付与の指示を前記第1の端末装置により受け付ける医療管理システム。
(付記項18)
前記第2の端末装置は、前記少なくとも1つの医用画像および前記少なくとも1つの健康情報の選択画面を表示し、前記選択画面において前記権限付与を要求する前記医用画像および前記健康情報の選択を受け付ける付記項17に記載の医療管理システム。
(付記項19)
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての診療情報(診察予約、検査予約、診察結果を含む)に応じて前記医用画像および前記健康情報を絞り込んで前記選択画面を表示する付記項17または18に記載の医療管理システム。
(付記項20)
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての診療情報(診察予約、検査予約、診察結果を含む)に応じて、前記選択画面における前記医用画像および前記健康情報を強調した前記選択画面を表示する付記項17または18に記載の医療管理システム。
(付記項21)
前記第2の端末装置は、前記ユーザについての全ての前記医用画像および前記健康情報に対する前記権限の付与の要求を受け付ける受付画面を表示し、前記受付画面において前記ユーザについての全ての前記医用画像および前記健康情報に対する前記権限の付与の要求を受け付ける付記項17から20のいずれか1項に記載の医療管理システム。
(付記項22)
前記第1の端末装置は、前記権限付与の要求があった前記医用画像および前記健康情報に対する権限付与の指示を受け付ける権限付与画面を表示し、前記権限付与画面において前記権限付与の指示を受け付ける付記項17から21のいずれか1項に記載の医療管理システム。
(付記項23)
前記第1の端末装置は、前記少なくとも1つの医用画像および前記少なくとも1つの健康情報について、前記権限付与の要求があったか否かを区別して前記権限付与画面を表示する付記項17から22のいずれか1項に記載の医療管理システム。
(付記項24)
前記第1の端末装置は、前記権限を付与する操作の種類を選択可能に前記権限付与画面を表示する付記項22または23に記載の医療管理システム。
(付記項25)
前記第1の端末装置は、前記第1の医療機関における複数の医療従事者毎に前記権限を付与する前記医用画像および前記健康情報を選択可能に前記権限付与画面を表示する付記項22から24のいずれか1項に記載の医療管理システム。
(付記項26)
前記第1の端末装置は、前記医療管理装置を含む付記項17から25のいずれか1項に記載の医療管理システム。
【符号の説明】
【0105】
1 クラウドサーバ
2 端末装置
3 ウェアラブル端末
5A,5B 医療機関
6A,6B ローカルサーバ
7A,7B 端末装置
8A,8B 内部通信回線
11,11A~11D CPU
12,12A~12D 医療管理プログラム
13,13A~13D
14,14A~14D
15,15A~15D 入力デバイス
16,16A~16D メモリ
17,17A~17D ネットワークI/F
18,18A~18D バス
30,34,40 メニュー一覧
30A チェックボックス
31,32,35,41,43,50,53,60,65 選択画面
31A~31C,32A~32C,35A,35B,41A,41B,43A~43D,60A~60C,65A,65B 選択領域
36 テキスト
37,44 確認画面
38 確認コマンド
42 詳細画面
45,46,66,68 ポップアップ
51A~51C プルダウンメニュー
52A~52C チェックボックス
56 太枠
61,62 表示画面
67,69 共有選択ボタン