(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152584
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】二次電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/59 20210101AFI20241018BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20241018BHJP
H01M 50/505 20210101ALI20241018BHJP
H01M 50/503 20210101ALI20241018BHJP
H01M 50/204 20210101ALI20241018BHJP
H01M 50/588 20210101ALI20241018BHJP
H01M 50/271 20210101ALI20241018BHJP
【FI】
H01M50/59
H01M50/213
H01M50/505
H01M50/503
H01M50/204 401D
H01M50/588
H01M50/271 B
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023213876
(22)【出願日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】10-2023-0049498
(32)【優先日】2023-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】朴 相勳
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA18
5H040AT01
5H040AY05
5H040AY06
5H040CC01
5H040CC20
5H040DD03
5H040NN01
5H043AA04
5H043CA03
5H043FA04
5H043GA23
5H043JA01
5H043JA26
5H043LA02
(57)【要約】
【課題】一対のホルダーを結合部材で締結する時、結合部材により互いに異なる極性を有するタブの電気的な短絡を防止する二次電池モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態による二次電池モジュールは、互いに交差する第1方向と第2方向に離隔する複数の電池セルの一側(下側)を収容する第1ホルダー、前記電池セルの他の一側(上側)を収容する第2ホルダー、導電材で形成されて前記第1ホルダーと前記第2ホルダーを前記第2方向と交差する第3方向に互いに締結する結合部材、前記電池セルを電気的に連結する複数のタブ、および前記タブをバッテリー管理システム(BMS)に連結するバスバーを含み、前記第1ホルダーおよび前記第2ホルダーのうちの少なくとも一つは、前記第3方向に突出するリブを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに交差する第1方向と第2方向に離隔する複数の電池セルの一側を収容する第1ホルダー;
前記電池セルの他の一側を収容する第2ホルダー;
導電材で形成されて前記第1ホルダーと前記第2ホルダーを前記第2方向と交差する第3方向に互いに締結する結合部材;
前記電池セルを電気的に連結する複数のタブ;および
前記タブをバッテリー管理システム(BMS)に連結するバスバーを含み、
前記第1ホルダーおよび前記第2ホルダーのうちの少なくとも一つは、前記第3方向に突出するリブを備える、二次電池モジュール。
【請求項2】
前記タブは、
折り曲げられて前記第2ホルダーの上面と側面に配置され、折り曲げられて前記第1ホルダーの下面と側面に配置されて複数の電池セルを並列連結する第1タブ部材、および
前記第2ホルダーの上面と前記第1ホルダーの下面に配置されて複数の電池セルを並列および直列連結する第2タブ部材を含む、請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項3】
前記第1タブ部材は一つが備えられて正極または負極を帯び、
前記第2タブ部材は二つが備えられ、
二つのうち、前記第1タブ部材に隣接した前記第2タブ部材は前記第1タブ部材とは異なる極性を帯び、
隣接する二つの第2タブ部材は互いに異なる極性を帯びる、請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項4】
前記リブは、
互いに異なる極性を有する前記第1タブ部材と前記第2タブ部材との間、および互いに異なる極性を有する二つの前記第2タブ部材の間のそれぞれに備えられる、請求項3に記載の二次電池モジュール。
【請求項5】
前記リブは、
前記電池セルを収容する前記第2ホルダーの収容ホールの形状に沿って曲線で形成される曲線部、および
前記曲線部を最近距離で直線で互いに連結する直線部を含む、請求項4に記載の二次電池モジュール。
【請求項6】
前記リブは、
前記曲線部のうちの一部を除去してサーミスタを設置する位置を提供する設置部をさらに含む、請求項5に記載の二次電池モジュール。
【請求項7】
前記結合部材は、
前記第2ホルダーを貫通して前記第1ホルダーに結合するように柱の一側端に形成されるねじ部、および
柱の他の一側に柱の直径よりも大きい直径を有する頭部を形成する、請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項8】
前記リブは、
前記第3方向に突出する高さ(H)を有し、
前記高さ(H)は、
前記頭部の直径(D1)から柱の直径(D2)を引いた大きさ(D1-D2)の1/2よりも大きく形成される(H>(D1-D2)/2)、請求項7に記載の二次電池モジュール。
【請求項9】
前記結合部材は、
前記第2方向に隣接する前記第1タブ部材と前記第2タブ部材との最短離隔距離、および前記第2タブ部材間の最短離隔距離より長く形成される、請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項10】
前記第1ホルダーの下面および前記第2ホルダーの上面は、
前記タブを収容するように前記タブの厚さに相応する収容部を備える、請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項11】
前記第1ホルダーは、下面に前記電池セルの電極端子に至る深さの開口を形成し、
前記第2ホルダーは、上面に前記電池セルの電極端子に至る深さの開口を形成し、
前記タブは、
前記収容部の一側で前記開口の前記深さだけ折り曲げられて前記電極端子に連結される連結部を有する、請求項10に記載の二次電池モジュール。
【請求項12】
前記第1ホルダー側を収容するケース;および
前記第2ホルダー側を覆うカバーをさらに含み、
前記カバーは、
内面で前記電池セルに向かって対応するリブを備える、請求項1に記載の
二次電池モジュール。
【請求項13】
前記リブは、正六角形で形成されて前記第1方向および前記第2方向に反復配置される、請求項12に記載の二次電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池モジュールに関し、より詳しくは、一対のホルダーを結合部材で締結し、ホルダーに収容された複数の電池セルを電気的に連結するタブをバスバーでバッテリー管理システムに連結する二次電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は、一次電池とは異なり、充電および放電を反復的に行う電池である。小容量化二次電池は、携帯電話やノートパソコンおよびキャムコーダーのように携帯が可能な小型電子機器に使用される。大容量化および高密度化二次電池は、ハイブリッド自動車および電気自動車のモータ駆動用電源やエネルギー貯蔵用として使用される。
【0003】
二次電池は、比較的に高いエネルギー密度を要求する、例えばハイブリッド車両のモータを駆動することができるように、直列および/または並列に連結された複数個の電池セルを含む二次電池モジュールとして使用され得る。例えば、二次電池モジュールは、比較的に高出力の二次電池モジュール(例:電気自動車)を具現するために、希望する電力量に符合する個数で備えられた複数の電池セルの電極端子を互いに連結して形成される。
【0004】
一例を挙げると、二次電池モジュールは、一対のホルダーを備え、電池セルを収容した一対のホルダーを結合部材で締結してケースに収納される。一対のホルダーを結合部材で締結する前に電池セルはタブで連結される。タブは、一側のホルダーの一面で負極を帯びるタブと正極を帯びるタブが共に存在するようになる。またタブは、他側のホルダーの一面でも負極を帯びるタブと正極を帯びるタブが共に存在するようになる。したがって、結合部材で一対のホルダーを締結する時、作業ミスにより結合部材を落とす場合、互いに異なる極性のタブが結合部材により短絡されることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施形態の目的は、一対のホルダーを結合部材で締結する時、結合部材により互いに異なる極性を有するタブの電気的な短絡を防止する二次電池モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態による二次電池モジュールは、互いに交差する第1方向と第2方向に離隔する複数の電池セルの一側(下側)を収容する第1ホルダー、前記電池セルの他の一側(上側)を収容する第2ホルダー、導電材で形成されて前記第1ホルダーと前記第2ホルダーを前記第2方向と交差する第3方向に互いに締結する結合部材、前記電池セルを電気的に連結する複数のタブ、および前記タブをバッテリー管理システム(BMS)に連結するバスバーを含み、前記第1ホルダーおよび前記第2ホルダーのうちの少なくとも一つは、前記第3方向に突出するリブを備える。
【0007】
前記タブは、折り曲げられて前記第2ホルダーの上面と側面に配置され、折り曲げられて前記第1ホルダーの下面と側面に配置されて複数の電池セルを並列連結する第1タブ部材、および前記第2ホルダーの上面と前記第1ホルダーの下面に配置されて複数の電池セルを並列および直列連結する第2タブ部材を含むことができる。
【0008】
前記第1タブ部材は一つが備えられて正極または負極を帯び、前記第2タブ部材は二つが備えられ、二つのうち、前記第1タブ部材に隣接した前記第2タブ部材は前記第1タブ部材とは異なる極性を帯び、隣接する二つの第2タブ部材は互いに異なる極性を帯びることができる。
【0009】
前記リブは、互いに異なる極性を有する前記第1タブ部材と前記第2タブ部材との間、および互いに異なる極性を有する二つの前記第2タブ部材の間のそれぞれに備えられ得る。
【0010】
前記リブは、前記電池セルを収容する前記第2ホルダーの収容ホールの形状に沿って曲線で形成される曲線部、および前記曲線部を最近距離で直線で互いに連結する直線部を含むことができる。
【0011】
前記リブは、前記曲線部のうちの一部を除去してサーミスタを設置する位置を提供する設置部をさらに含むことができる。
【0012】
前記結合部材は、前記第2ホルダーを貫通して前記第1ホルダーに結合するように柱の一側端に形成されるねじ部、および柱の他の一側に柱の直径よりも大きい直径を有する頭部を形成することができる。
【0013】
前記リブは、前記第3方向に突出する高さ(H)を有し、前記高さ(H)は、前記頭部の直径(D1)から柱の直径(D2)を引いた大きさ(D1-D2)の1/2よりも大きく形成され得る(H>(D1-D2)/2)。
【0014】
前記結合部材は、前記第2方向に隣接する前記第1タブ部材と前記第2タブ部材との最短離隔距離、および前記第2タブ部材間の最短離隔距離より長く形成され得る。
【0015】
前記第1ホルダーの下面および前記第2ホルダーの上面は、前記タブを収容するように前記タブの厚さに相応する収容部を備えることができる。
【0016】
前記第1ホルダーは、下面に前記電池セルの電極端子に至る深さの開口を形成し、前記第2ホルダーは、上面に前記電池セルの電極端子に至る深さの開口を形成し、前記タブは、前記収容部の一側で前記開口の前記深さだけ折り曲げられて前記電極端子に連結される連結部を有することができる。
【0017】
また本発明の一実施形態は、前記第1ホルダー側(下側)を収容するケース、および前記第2ホルダー側(上側)を覆うカバーをさらに含み、前記カバーは、内面で前記電池セルに向かって対応するリブを備えることができる。
【0018】
前記リブは、正六角形で形成されて前記第1方向および前記第2方向に反復配置され得る。
【発明の効果】
【0019】
一実施形態の二次電池モジュールは、第1ホルダーまたは第2ホルダーにリブを備えるため、第1、第2ホルダーを結合部材で締結する時、作業ミスにより結合部材の落下時、リブが結合部材の一端が持ち上げられるようにすることによってその一端がタブに接触することを防止するため、結合部材により互いに異なる極性を有するタブの電気的な短絡を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の第1実施形態による二次電池モジュールの斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態による二次電池モジュールの分解斜視図である。
【
図3】
図1のIII-III線で第1ホルダーと第2ホルダーを結合部材で締結する関係を示すための部分断面斜視図である。
【
図4】
図1の二次電池モジュールの第2ホルダー上面で電池セルとタブの連結および配置関係を示した平面図である。
【
図5】
図1の二次電池モジュールの第1ホルダー底面で電池セルとタブの連結および配置関係を示した平面図である。
【
図6】
図1で第1ホルダーの下面および第2ホルダーの上面でタブの結合状態を示すための部分断面斜視図である。
【
図7】本発明の第2実施形態による二次電池モジュール(をコアパックにしてケースに結合した状態)の斜視図である。
【
図8】本発明の第2実施形態による二次電池モジュール(をコアパックにしてカバーに結合した状態)の斜視図である。
【
図9】
図8のIX-IX線に沿って切断した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。
【0022】
図1は本発明の第1実施形態による二次電池モジュールの斜視図であり、
図2は本発明の第1実施形態による二次電池モジュールの分解斜視図である。
図1および
図2を参照すれば、第1実施形態の二次電池モジュール1は、第1ホルダー10と第2ホルダー20、結合部材60、複数のタブ30(31、32)および複数のバスバー40(41、42)(
図7および
図8を参照)を含む。
【0023】
一例として、第1ホルダー10は、二次電池モジュール1でボトムホルダーを形成し、第2ホルダー20は、トップホルダーを形成し、タブ30は、ニッケル素材を含むニッケルタブで形成され得る。
【0024】
第1ホルダー10と第2ホルダー20は、第1方向(x軸方向)と、第1方向と交差する第2方向(y軸方向)に離隔する複数の電池セル50を収容するように内部にハニカム構造を形成して、第2方向と交差する第3方向(z軸方向)に互いに結合する。
【0025】
図1の状態で、第1ホルダー10は、電池セル50の下側を収容し、第2ホルダー20は、電池セル50の上側を収容する。このような状態で第1、第2ホルダー10、20は結合部材60で締結される。
【0026】
図3は
図1のIII-III線で第1ホルダーと第2ホルダーを結合部材で締結する関係を示すための部分断面斜視図である。
図1乃至
図3を参照すれば、第1ホルダー10と第2ホルダー20は、第1ホルダー10の外側に備えられる突起部11と、突起部11に対応する第2ホルダー20の外側に備えられる結合部12とのスナップフィット(snap fit)構造で結合され得る。
【0027】
一例として、結合部材60は、第2ホルダー20の高さよりも長い柱構造で形成され、柱の両端にねじ部601と頭部62を含んで形成される。ねじ部601は、第2ホルダー20を貫通して第1ホルダー10にねじ結合するように柱の一側端にねじで形成される。頭部62は、柱の他の一側に柱の直径(D2)よりも大きい直径(D1)で形成されて第2ホルダー20の上面に位置する。頭部62にはドライバー溝を備える。結合部材60は、導電材で形成され得る。
【0028】
図4は
図1の二次電池モジュールの第2ホルダーの上面で電池セルとタブの連結および配置関係を示した平面図であり、
図5は
図1の二次電池モジュールの第1ホルダーの底面で電池セルとタブの連結および配置関係を示した平面図である。
図1、
図4および
図5を参照すれば、二次電池モジュール1で複数のタブ30は電池セル50を複数の直列および複数の並列に連結する。
【0029】
一例として、複数のタブ30は、一つの第1タブ部材31と複数の第2タブ部材32(321、322)を含む。第1タブ部材31は、折り曲げられて第2ホルダー20の上面と側面に配置され、折り曲げられて第1ホルダー10の下面と側面に配置されて複数の電池セル50を並列連結する。
【0030】
折り曲げ型タブ部材である第1タブ部材31は、電池セル50に連結される内平面部311と、内平面部311で折り曲げられて第1、第2ホルダー10、20の側面に配置される内側面部312とを含む。
【0031】
第2タブ部材32(321、322)は、第2ホルダー20の上面と第1ホルダー10の下面に配置されて複数の電池セル50を複数の並列連結および複数の直列連結を形成する。第2タブ部材32(321、322)は、電池セル50を互いに連結する板型タブ部材で形成され得る。
【0032】
つまり、第1タブ部材31と第2タブ部材32(321、322)は、第1方向(x軸方向)に沿って電池セル50を電気的に並列および直列連結して第2方向(y軸方向)に離隔配置される。
【0033】
第1タブ部材31と第2タブ部材32(321、322)は、第2ホルダー20の上面に第2方向に沿って順次に備えられ、第1ホルダー10の下面に対称構造である第2方向の逆方向に沿って順次に備えられて、電池セル50を電気的に並列および直列連結する。
【0034】
便宜上、第2ホルダー20の上面のタブ30の構造および第1ホルダー10の下面のタブ30の構造について共に説明する。第1タブ部材31は、複数の電池セル50のうちの一部を第1方向に沿って電気的に並列連結する。第2タブ部材32(321、322)は、複数の電池セル50のうちの他の一部を第1方向に沿って電気的に並列連結する。このような第1、第2タブ部材31、32は、第2ホルダー20の上面と第1ホルダー10の下面で対称構造に配置されることによって並列連結を直列に連結するようになる。
【0035】
一例として、第2ホルダー20の上面または第1ホルダー10の下面で、第1タブ部材31が一つが備えられて正極または負極を帯びる場合、第2タブ部材32(321、322)は、二つが備えられて第1タブ部材31と隣接する第2タブ部材321とは異なる極性を帯び、第2タブ部材32のうちの第2タブ部材321、322はまた互いに異なる極性を帯びるようになる。
【0036】
つまり、第1タブ部材31が正極である場合、第1タブ部材31と隣接する第2タブ部材321は負極であり、他の第2タブ部材322は正極を帯びるようになる。反対に、第1タブ部材31が負極である場合、第1タブ部材31と隣接する第2タブ部材321は正極であり、他の第2タブ部材322は負極を帯びるようになる。
【0037】
図6は
図1で第1ホルダーの下面および第2ホルダーの上面でタブの結合状態を示すための部分断面斜視図である。
図6を参照すれば、第1ホルダー10の下面および第2ホルダー20の上面は、収容部21を備える。収容部21は、タブ30を収容するようにタブ30の厚さに相応するように形成される。
【0038】
第1ホルダー10および第2ホルダー20は、それぞれ下面と上面で電池セル50の電極端子51に至る深さ(D22)の開口22を形成する。タブ30は、収容部21の一側で深さ(D22)だけ折り曲げられて電極端子51に連結される連結部33を有する。
【0039】
これによって、第2ホルダー20の上面とタブ30の上面は同一の高さを有する平面を形成するようになる。したがって、第2ホルダー20の上面にリブ61が形成されている場合にも、結合部材60を締結した後、第2ホルダー20の上面とタブ30の上面に絶縁テープ(図示せず)を付着する場合、絶縁テープの付着性を向上させることができる。
【0040】
再び
図1、
図2および
図4を参照すれば、第1ホルダー10および第2ホルダー20のうちの少なくとも一つは、第3方向に突出するリブ61を備える。第1実施形態は、モジュール1状態で上部に位置する第2ホルダー20にリブ61を備える。
【0041】
リブ61は、互いに異なる極性を有する第1タブ部材31と第2タブ部材32との間、および二つの第2タブ部材321、322の間のそれぞれに備えられる。リブ61のうちの一つのリブ61は、極性が互いに異なる第1タブ部材31と第2タブ部材32との間に配置される。他の一つのリブ61は、極性が互いに異なる第2タブ部材321と第2タブ部材322との間に配置される。
【0042】
リブ61は、曲線部611と直線部612を含む。曲線部611は、円筒形電池セル50を収容する第2ホルダー20の収容ホールの形状に沿って曲線で形成される。直線部612は、隣接する曲線部611を最近距離で直線で互いに連結する。
【0043】
リブ61は、曲線部612のうちの一部を除去して形成される設置部613を含む。設置部613は、リブ61の形成にもかかわらず、サーミスタ63を設置する位置および空間を確保できるようにする。
【0044】
サーミスタ63は、第2ホルダー20の上面リブ61に設置されてタブ30および第2ホルダー20上部の温度を感知してバッテリー管理システム(BMS)にデータを伝送する。リブ61は、サーミスタ63の安定した設置で熱的な信号を安定的に感知して電気的な信号に伝送できるようにする。
【0045】
リブ61は、第3方向に突出する高さ(H、
図3参照)を有し、高さ(H)は、頭部62の直径(D1、
図2参照)から柱の直径(D2)を引いた大きさ(D1-D2)の1/2よりも大きく形成される(H>(D1-D2)/2)。
【0046】
したがって、
図4のリブ61に結合部材60が落ちる場合にも、ねじ部601が一側の第1タブ部材31に接触する場合にも、頭部62が隣接する第2タブ部材32に接触しない。これによって、結合部材60により第1、第2タブ部材31、32の短絡が防止される。
【0047】
またリブ61に結合部材60が落ちる場合にも、ねじ部601が一側の第2タブ部材321に接触する場合にも、頭部62が隣接する他の第2タブ部材322に接触しない。これによって、結合部材60により第2タブ部材32(321、322)の短絡が防止される。
【0048】
結合部材60は、第2方向(y軸方向)に隣接する第1タブ部材31と第2タブ部材32との最短離隔距離(L1)、および第2タブ部材32(321、322)の最短離隔距離(L1)よりも長く形成される。
【0049】
結合部材60がこれら最短離隔距離(L1、L2)よりも長く形成されてもリブ61により一側がタブ30から持ち上げられて離隔するため、結合部材60によるタブ30の短絡が防止され得る。
【0050】
図7は本発明の第2実施形態による二次電池モジュール(をコアパックにしてケースに結合した状態)の斜視図であり、
図8は本発明の第2実施形態による二次電池モジュール(をコアパックにしてカバーに結合した状態)の斜視図である。
【0051】
図7および
図8を参照すれば、第2実施形態の二次電池モジュール2は、二つのコアパック101、102をケース71に内蔵し、カバー72で覆って形成される。ケース71は、コアパック101、102を保護する。コアパック101、102のそれぞれは、複数の電池セル50に対して複数の直列連結および複数の並列連結を形成することができ、第1実施形態の二次電池モジュール1で形成されることもできる。
【0052】
コアパック101、102が電池セル50に対して複数の直列連結および複数の並列連結を形成する場合、二次電池モジュール2は使用時に電圧と電流が高いため、外部衝撃に対して強い耐久性を要求する。
【0053】
図9は
図8のIX-IX線に沿って切断した縦断面図である。二次電池モジュール2において、ケース71は第1ホルダー10側を収容し、カバー72は第2ホルダー20側を覆う。カバー72は、内面で電池セル50に向かって対応するリブ721を備える。リブ721は、第3方向に高さをもってxy平面において正六角形で形成されて第1方向および第2方向に反復配置される。
【0054】
リブ721は、カバー72の強度を高めるため、外部衝撃に対して強い耐久性を実現することができる。また、リブ721は、電池セル50の暴走のような発火イベントの発生時、カバー72の内面と第2ホルダー20との間に形成される空間を通じてガス排出を容易にするため、隣接する他の電池セル50への火災の拡散を防止する。
【0055】
再び
図7および
図8を参照すれば、バスバー40(41、42)は、タブ30をバッテリー管理システム(BMS)に連結する。一例として、バスバー40は、第1バスバー部材41と第2バスバー部材42を含む。コアパック101、102は、全て第1、第2バスバー部材41、42を備える。
【0056】
隣接したコアパック101、102の場合、一側コアパック101、102に使用される第1バスバー部材41は、一側では第2ホルダー20の上面で折り曲げ型タブ部材である第1タブ部材31に連結され、他の一側ではバッテリー管理システム(BMS)に連結される。第2バスバー部材42は、一側では第2ホルダー20の上面で板型タブ部材である第2タブ部材322に連結され、他の一側ではバッテリー管理システム(BMS)に連結される。
【0057】
以上で本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲と発明の説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0058】
2:二次電池モジュール
10:第1ホルダー
11:突起部材
12:結合部材
20:第2ホルダー
21:収容部
22:開口
30:タブ
31:第1タブ部材
32、321、322:第2タブ部材
33:連結部
40:バスバー
41:第1バスバー部材
42:第2バスバー部材
50:電池セル
60:結合部材
61:リブ
62:頭部
71:ケース
72:カバー
101、102:コアパック
311:内平面部
312:内側面部
601:ねじ部
611:曲線部
612:直線部
613:設置部
721:リブ
BMS:バッテリー管理システム
D22:深さ
H:高さ
L1:最短離隔距離