(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152636
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】給紙装置、給紙制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
B65H 1/00 20060101AFI20241018BHJP
B65H 1/04 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
B65H1/00 501
B65H1/04 326
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024047118
(22)【出願日】2024-03-22
(31)【優先権主張番号】P 2023065704
(32)【優先日】2023-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬所 洋征
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA01
3F343FB01
3F343FC27
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA33
3F343HB04
3F343HD07
3F343HD16
3F343KB03
3F343KB20
3F343LC04
3F343MA04
3F343MA09
3F343MA26
3F343MA31
3F343MA36
3F343MB09
3F343MC26
(57)【要約】
【課題】現構成から部品を追加することなくエンドフェンスが正しくセットされているかを判別できる、給紙装置、給紙制御方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】本発明は、上下方向に移動可能であり、記録媒体が積載可能であり、かつ前記上下方向に貫通するスリットを有する昇降テーブルと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能であり、かつ前記スリットに入り込んだ設置状態および前記スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の前記エンドフェンスとは反対側の端に設けられる前側板と、前記前側板に設けられ、発光部および受光部を有するエンドフェンス位置確認用センサと、を備え、前記エンドフェンス上には、前記発光部から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、前記発光部から発光された光を前記第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に移動可能であり、記録媒体が積載可能であり、かつ前記上下方向に貫通するスリットを有する昇降テーブルと、
前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能であり、かつ前記スリットに入り込んだ設置状態および前記スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスと、
前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の前記エンドフェンスとは反対側の端に設けられる前側板と、
前記前側板に設けられ、発光部および受光部を有するエンドフェンス位置確認用センサと、を備え、
前記エンドフェンス上には、前記発光部から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、前記発光部から発光された光を前記第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる、給紙装置。
【請求項2】
前記エンドフェンス位置確認用センサは、前記搬送方向における前記エンドフェンスまでの距離を計測可能とする測距センサである、請求項1に記載の給紙装置。
【請求項3】
前記非反射領域は、スリットを含む、請求項1または2に記載の給紙装置。
【請求項4】
前記昇降テーブルの上方に設けられ、前記搬送方向に前記エンドフェンスを移動可能に連結するガイドレールをさらに備える、請求項1に記載の給紙装置。
【請求項5】
前記エンドフェンスは、回転ヒンジにより前記ガイドレールに対して回転可能に連結され、前記設置状態または前記退避状態に移動する、請求項4に記載の給紙装置。
【請求項6】
前記受光部による光の受光位置に基づいて、前記エンドフェンスの姿勢を判定する判定部をさらに備える、請求項1に記載の給紙装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記受光位置が、基準位置から予め設定された設定距離内である場合、前記エンドフェンスの姿勢が正常位置であると判定し、前記受光位置が、前記基準位置から前記設定距離外である場合、前記エンドフェンスの姿勢が異常位置であると判定する、請求項6に記載の給紙装置。
【請求項8】
前記設置状態にある前記エンドフェンスの固定位置の軸線上に配置され、発光部および受光部を有する測距センサと、
前記回転ヒンジによる前記エンドフェンスの回転軸と反対の端部に配置され、前記測距センサからの光を第3反射率で反射させる反射領域、および前記測距センサからの光を前記第3反射率とは異なる第4反射率で反射させる非反射領域を有する測距面と、
を備える、請求項5に記載の給紙装置。
【請求項9】
前記回転ヒンジによる前記エンドフェンスの回転軸と反対の端部に配置され、発光部および受光部を有する測距センサと、
前記設置状態にかる前記エンドフェンスの固定位置の軸線上に配置され、前記測距センサからの光を第3反射率で反射させる反射領域、および前記測距センサからの光を前記第3反射率とは異なる第4反射率で反射させる非反射領域を有する測距面と、
を備える、請求項5に記載の給紙装置。
【請求項10】
上下方向に移動可能であり、記録媒体が積載可能であり、かつ前記上下方向に貫通するスリットを有する昇降テーブルと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能であり、かつ前記スリットに入り込んだ設置状態および前記スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の前記エンドフェンスとは反対側の端に設けられる前側板と、前記前側板に設けられ、発光部および受光部を有するエンドフェンス位置確認用センサと、を備え、前記エンドフェンス上には、前記発光部から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、前記発光部から発光された光を前記第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる給紙装置で実行される給紙制御方法であって、
前記受光部による光の受光位置に基づいて、前記搬送方向における前記エンドフェンスまでの距離を計測する工程と、
前記受光位置に基づいて、前記エンドフェンスの姿勢を判定する工程と、
を含む給紙制御方法。
【請求項11】
上下方向に移動可能であり、記録媒体が積載可能であり、かつ前記上下方向に貫通するスリットを有する昇降テーブルと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能であり、かつ前記スリットに入り込んだ設置状態および前記スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の前記エンドフェンスとは反対側の端に設けられる前側板と、前記前側板に設けられ、発光部および受光部を有するエンドフェンス位置確認用センサと、を備え、前記エンドフェンス上には、前記発光部から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、前記発光部から発光された光を前記第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる給紙装置を制御するコンピュータを、
前記受光部による光の受光位置に基づいて、前記搬送方向における前記エンドフェンスまでの距離を計測し、かつ前記受光位置に基づいて、前記エンドフェンスの姿勢を判定する判定部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙装置、給紙制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昇降テーブルの一例である大容量給紙テーブル(以下、LCTという)を搭載した大型印刷機(給紙装置の一例)において、印刷紙等の記録媒体を規則正しく積載するために、印刷紙のサイズに相応する位置に壁(以下、エンドフェンスという)を作る構成が開発される。また、エンドフェンスを柱状のものとして、安価に構成する技術が開発されている。
【0003】
特許文献1には、LCTを搭載した大容量の給紙装置において用紙幅を検知するために、検知センサをフェンス(例えば、サイドフェンス)等のLCT以外の位置に配置することで、LCTの昇降と無関係にフェンスの位置に応じて用紙サイズを検知可能とする構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の技術では、紙サイズを変えて給紙する際、エンドフェンスとLCTの位置を合わせて移動させる機械的な構成が必要となる。しかしながら、この構成で、エンドフェンスとLCTを移動させる操作を繰り返すと、紙サイズの変更時におけるエンドフェンスおよびLCTの移動で、エンドフェンスがLCTに乗り上げて正しくセットされない不具合が生じる場合がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、現構成から部品を追加することなくエンドフェンスが正しくセットされているかを判別できる、給紙装置、給紙制御方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、上下方向に移動可能であり、記録媒体が積載可能であり、かつ前記上下方向に貫通するスリットを有する昇降テーブルと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能であり、かつ前記スリットに入り込んだ設置状態および前記スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の前記エンドフェンスとは反対側の端に設けられる前側板と、前記前側板に設けられ、発光部および受光部を有するエンドフェンス位置確認用センサと、を備え、前記エンドフェンス上には、前記発光部から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、前記発光部から発光された光を前記第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、現構成から部品を追加することなくエンドフェンスが正しくセットされているかを判別できる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1Aは、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの構成の一例を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有する給紙トレイの一例を用紙の長手方向から示した図である。
【
図3】
図3は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有する給紙トレイの一例を用紙等の記録媒体の短手方向から示した図である。
【
図4】
図4は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置において記録媒体をセットする際のガイドフレームとエンドフェンスの動きの一例を説明するための図である。
【
図5A】
図5Aは、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおけるエンドフェンスの位置の測定処理の一例を説明するための図である。
【
図5B】
図5Bは、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおけるエンドフェンスの位置の測定処理の一例を説明するための図である。
【
図6】
図6は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおける記録媒体の補充時におけるエンドフェンスの動作の一例を説明するための図である。
【
図7】
図7は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有するエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。
【
図8】
図8は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有するエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。
【
図9】
図9は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有するエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおけるエンドフェンスの姿勢の検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおける反射有効エリアの設定処理の一例を説明するための図である。
【
図12】
図12は、第2の実施の形態にかかる画像形成システムにおけるエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。
【
図13】
図13は、第3の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有するエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。
【
図14】
図14は、第4の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有するエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、給紙装置、給紙制御方法、およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(第1の実施の形態)
図1Aは、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの構成の一例を示す図である。本実施の形態にかかる画像形成システム200は、
図1Aに示すように、給紙装置210、前処理液塗布装置220、インクジェットプリンタ230、乾燥装置240、および排紙装置250を備える。
【0011】
給紙装置210から搬送される記録媒体8は、前処理液塗布装置220に送られる。前処理液塗布装置220は、インクのにじみ防止および浸透補助等、画質向上のための前処理液を、記録媒体8に塗布するものである。前処理液塗布装置220は、記録媒体8の表面、裏面、または両面に前処理液を塗布する。
【0012】
給紙装置210は、カット紙等の記録媒体8を、当該記録媒体8の搬送経路の下流に設けられた前処理液塗布装置220に供給する。前処理液塗布装置220は、後述するように、記録媒体8上に印刷されるインクジェットインクの滲みおよび裏写りを抑える前処理液を、記録媒体8に塗布する。前処理液塗布装置220には、反転パスを備え、両面印刷を行う場合、記録媒体8の表側に前処理液を塗布した後、記録媒体8を反転させ裏側にも前処理液を塗布できる構造となっている。
【0013】
インクジェットプリンタ230は、前処理液塗布装置220において前処理液が塗布された記録媒体8の表側にインク滴を吐出して所望の画像を形成する。
【0014】
乾燥装置240は、ドライヤを備え、インクジェットプリンタ230により形成された記録媒体8の表側の画像を乾燥させる。記録媒体8の表裏に印刷する場合、記録媒体8は、乾燥装置240からインクジェットプリンタ230へ戻るパスにより反転されて、インクジェットプリンタ230で表裏が反転された記録媒体8の表側(反転前の裏側)にインク滴を吐出して所望の画像が形成され、乾燥装置240で記録媒体8の表側(反転前の裏側)の画像を乾燥させる。その後、記録媒体8は、排紙装置250に排出される。
【0015】
図1Bは、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。本実施の形態にかかる画像形成システム200は、当該画像形成システム200全体を制御する制御部90を有する。制御部90は、
図1Bに示すように、CPU(Central Processing Unit)241と、ROM(Read Only Memory)242と、RAM(Random Access Memory)243と、I/Oポート244と、を備えている。
【0016】
CPU241は、ROM242に記憶されたプログラムを実行することにより、順次、分岐,反復処理等を実行する演算装置である。ROM242は、CPU241で実行されるプログラム等が記憶された不揮発性記憶装置である。RAM243は、CPU241の動作のワークエリア(作業領域)として機能するメモリである。
【0017】
バスライン245は、CPU241等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。I/Oポート244は、ロータリーエンコーダの出力信号が入力され、モータドライバを介してモータ40(
図2参照)の制御を行うための制御信号を出力するインターフェースである。なお、制御部90は上記の構成でなくとも良い。
【0018】
図2は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有する給紙トレイの一例を用紙の長手方向から示した図である。給紙装置210が有する給紙トレイ100には、モータ40により上下方向に移動可能な昇降テーブル5が配置され、昇降テーブル5に記録媒体(例えば、用紙)8を積載する構造となっている。また、昇降テーブル5は、上下方向に貫通するスリットを有するLCT(大容量給紙テーブル)等であっても良い。昇降テーブル5は、記録媒体8の底面を支持する底面支持部材51と、先端部の底面を支持する先端底面支持部材52と、を有しており、モータ40により上下方向に稼働し、センサにより記録媒体8の上面が規定の位置になるよう制御されている。
【0019】
記録媒体8の長手方向下流側は、前側板11に突き当てる形で積み上げられ、記録媒体8の長手方向上流側は、エンドフェンス4を押し当ててセットされる。前側板11は、昇降テーブル5に積載された記録媒体8のエンドフェンス4とは反対側の端に設けられる前側板の一例である。エンドフェンス4は、ガイドレール16と連結しており、ガイドレール16は、ガイドフレーム2に固定されている。また、ガイドレール16は、昇降テーブル5の上方に設けられ、昇降テーブル5に積載される記録媒体8の長手方向にエンドフェンス4を移動可能に連結する。
【0020】
エンドフェンス4は、ガイドレール16により記録媒体8の長手方向(搬送方向)に移動可能となっており、記録媒体8の上流側に突き当てた状態で固定される構造になっている。エンドフェンス4の移動量は、給紙トレイ100に搭載される用紙サイズ(記録媒体8のサイズ)に対応しており、移動範囲が設定されている。すなわち、エンドフェンス4は、昇降テーブル5に積載された記録媒体8の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能である。
【0021】
また、エンドフェンス4は、昇降テーブル5のスリットに入り込んだ設置状態または当該スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスの一例である。本実施の形態では、エンドフェンス4は、後述する回転ヒンジ17(
図4参照)によりガイドレール16に対して回転可能に連結され、設置状態または退避状態に移動する。本実施の形態では、エンドフェンス4は、ガイドレール16に対して回転可能に連結されることにより設置状態または退避状態に移動可能となっているが、設置状態または退避状態に移動可能であれば良く、例えば、設置状態においてのみガイドレール16に連結され、退避状態においてはガイドレール16から取り外されても良い。
【0022】
さらに、エンドフェンス4は、発光部LD(
図5A参照)から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、発光部LDから発光された光を第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる。これにより、昇降テーブル5上に積載される記録媒体8の搬送方向におけるエンドフェンス4の位置を計測可能とすると同時に、エンドフェンス4の設置状態へのセット不良を判別可能とする。その結果、昇降テーブル5上に積載される記録媒体8の搬送方向におけるエンドフェンス4の位置の計測に用いるセンサを有する現構成から部品を追加することなく、エンドフェンス4が正しくセットされているかを判別できる。
【0023】
印刷動作に入ると、前側板11に取り付けられたエアーノズル30よりエアーが吹き出し、記録媒体8が浮上して上流側は、ピックアップベルト6付近まで舞い上がる。ピックアップベルト6には、複数の穴が開けられており、ファンにより複数開けられた穴にエアーが吸引される仕組みになっている。このため、エアーノズル30より吹き出したエアーにより浮上した記録媒体8は、ピックアップベルト6に吸引され、ピックアップベルト6の移動にともなってガイド板7の方向に排出される。エアーノズル30からのエアーにより、記録媒体8の下流側から上流側にかけて浮上する記録媒体8が、エアーにより浮上しすぎる場合、記録媒体8の折れおよびしわの原因となるため、ガイドフレーム2には記録媒体8の長手方向に複数の用紙押えガイド1が取り付けられている。
【0024】
図3は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有する給紙トレイの一例を用紙等の記録媒体の短手方向から示した図である。給紙トレイ100は、底板10に取り付けられた左側板13と右側板12で箱形状の構造体の中に、
図2で示した昇降テーブル5およびエンドフェンス4が入る構造になっている。ガイドフレーム2は、右側板12にヒンジ15を介して取り付けられており、ヒンジ15を中心に回動する構造になっている。ガイドフレーム2には複数の用紙押えガイド1が取り付けられており、記録媒体8の幅に合わせて任意の位置に固定されている。
【0025】
昇降テーブル5の左右には、サイドフェンス33が取り付けられており、セットした記録媒体8に合わせてサイドフェンス33の位置を移動させる構造になっている。サイドフェンス33は、左右のサイドフェンス33a,33bから構成されており、連結部35により左右のサイドフェンス33a,33bが連動して移動する。また、昇降テーブル5に複数個載置された底面支持部材51は、記録媒体8の幅に合わせて着脱可能であり、幅方向に摺動できるよう構成されている。サイドフェンス33a,33bには、エアーノズル31,32が左右それぞれに複数備えられており、印刷動作に入るとエアーノズル31,32からエアーが吹き出す仕組みになっている。このため、印刷動作では記録媒体8の上部数枚が全体的に浮上し、浮上した記録媒体8は用紙押えガイド1により規制され一定の高さに保持される。
【0026】
図4は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置において記録媒体をセットする際のガイドフレームとエンドフェンスの動きの一例を説明するための図である。昇降テーブル5がモータ40により下降し、位置センサ(測距センサ)37によって位置を検知して止まった状態で、給紙装置210から給紙トレイ100を引き出し、複数のヒンジ15を軸にガイドフレーム2を持ち上げる。このとき、ガイドフレーム2に固定されているガイドレール16も一緒に持ちあがるが、ガイドレール16に連結しているエンドフェンス4は回転ヒンジ17により垂直方向に移動し、昇降テーブル5に記録媒体8をセットする際に邪魔にならない構造になっている。
【0027】
また、ヒンジ15はガイドフレーム2が落ちる方向にのみトルクが掛かる構造になっており、昇降テーブル5に記録媒体8をセットする際、手を離した状態でもガイドフレーム2は落ちてくることはない。ガイドフレーム2に複数取り付けられた用紙押えガイド1は、ガイドフレーム2との取り付け部分で回動可能となっているため、エンドフェンス4同様に垂直方向に姿勢を変化させるが、ガイドフレーム2の任意の位置からずれない構造になっている。この構成により、ガイドフレーム2およびエンドフェンス4はオペレータの補給作業を阻害しない。
【0028】
図5Aおよび
図5Bは、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおけるエンドフェンスの位置の測定処理の一例を説明するための図である。本実施の形態では、前側板11は、エンドフェンス位置確認用センサ11aを有する。エンドフェンス位置確認用センサ11aは、
図5Aに示すように、発光部LDおよび受光部PDを有する。そして、CPU241は、受光部PDにおける光の受光位置に基づいて、エンドフェンス4の姿勢を判定する判定部の一例として機能する。本実施の形態では、CPU241は、受光部PDにおける光の受光位置が、基準位置から予め設定された設定距離内である場合、エンドフェンス4の姿勢が正常位置であると判定する。ここで、正常位置は、エンドフェンス4が昇降テーブル5のスリットに入り込んでいる状態であっても良い。また、CPU241は、受光部PDにおける光の受光位置が、基準位置から設定距離外である場合、エンドフェンス4の姿勢が異常位置であると判定する。ここで、異常位置は、エンドフェンス4が昇降テーブル5のスリットに入り込まずに当該昇降テーブル5に乗り上げ等のセット不良が生じている状態であっても良い。
【0029】
また、本実施の形態では、エンドフェンス4は、
図5Bに示すように、記録媒体8の搬送方向(記録媒体8の長手方向であるx軸方向)において、当該記録媒体8のサイズに相応する位置に移動可能である。そのため、CPU241は、
図5Bに示すように、受光部PDにおける光の受光位置に基づいて、昇降テーブル5に積載された記録媒体8の搬送方向におけるサイズ(エンドフェンス4までの距離)を計測する判定部の一例として機能する。すなわち、エンドフェンス位置確認用センサ11aは、昇降テーブル5に積載される記録媒体8の長手方向におけるエンドフェンス4までの距離を計測可能とする測距センサの一例である。これにより、新たな部品を追加せずに、エンドフェンス4までの距離の計測およびエンドフェンス4の姿勢の検出を行うことができる。
【0030】
図6は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおける記録媒体の補充時におけるエンドフェンスの動作の一例を説明するための図である。本実施の形態にかかる画像形成システム200は、給紙装置210に対する記録媒体8の補充から、インクジェットプリンタ230による印刷動作までの間、
図6に示す(1)~(4)の順に従ってエンドフェンス4を動かす。
【0031】
(1)給紙装置210は、昇降テーブル5に記録媒体8の補充前であってエンドフェンス4が退避状態になる前(すなわち、設置状態)において、昇降テーブル5に対して垂直方向にエンドフェンス4が配置されている。
(2)次に、昇降テーブル5上に記録媒体8を補充する場合、給紙装置210は、回転ヒンジ17によりエンドフェンス4を水平方向に移動させて、昇降テーブル5に記録媒体8を補充(セット)する際に邪魔にならない位置にエンドフェンス4を移動させる。すなわち、給紙装置21は、エンドフェンス4を退避状態に配置する。
【0032】
(3)昇降テーブル5への記録媒体8の補充が完了すると、給紙装置21は、回転ヒンジ17によりエンドフェンス4を垂直方向に移動させて、昇降テーブル5のスリットにエンドフェンス4が入り込んだ設置状態に配置する。さらに、給紙装置21は、エンドフェンス4を記録媒体8の長手方向(X軸方向)に移動させ、昇降テーブル5に積載された記録媒体8のサイズに相応する位置にエンドフェンス4を移動させる。
(4)そして、インクジェットプリンタ23による印刷動作を行う際、給紙装置21は、昇降テーブル5を上昇させて、昇降テーブル5に積載された記録媒体8を前処理液塗布装置220に搬送する。
【0033】
ところで、給紙装置21は、エンドフェンス4を、退避状態から通常状態(設置状態)に戻す際、昇降テーブル5(例えば、LCT)に対してエンドフェンス4が90度以外の位置で固定されると、インクジェットプリンタ23による印刷動作時に昇降テーブル5(例えば、LCT)が上昇するとエンドフェンス4が昇降テーブル5(例えば、LCT)に乗り上げてしまうことにある。そこで、本実施の形態では、給紙装置21は、上述したように、エンドフェンス4上に、反射領域および非反射領域を設けている。これにより、昇降テーブル5上に積載される記録媒体8の長手方向におけるエンドフェンス4の位置を計測可能とすると同時に、エンドフェンス4の設置状態へのセット不良(例えば、昇降テーブル5に対するエンドフェンス4の乗り上げ)を判別可能とする。
【0034】
図7~9は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有するエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。本実施の形態では、エンドフェンス4は、
図7に示すように、反射領域の一例である反射有効エリア4a、および非反射領域の一例である非反射エリア4bを有する。反射有効エリア4aは、発光部LDから発光される光を第1反射率で反射させる反射領域である。また、反射有効エリア4aは、設置状態にエンドフェンス4が配置された場合に、発光部LDから発光される光(以下、測距センサビームという)が照射される位置に形成される。また、非反射エリア4bは、発光部LDから発光される光を第2反射率を有する非反射領域である。ここで、第2反射率は、第1反射率とは異なる反射率である。
【0035】
そして、
図8および
図9に示すように、エンドフェンス4が(1)に示す状態から(2)に示す状態まで傾き、反射有効エリア4aが計測可能領域(測距センサビームのビームスポット)から外れると、CPU241は、受光部PDによる光の受光位置に基づいて、エンドフェンス4の位置が計測不能状態となる。エンドフェンス4の傾き許容範囲は、反射有効エリア4aを変えることで調整しても良い。ここで、エンドフェンス4の傾き許容範囲は、エンドフェンス4の姿勢が正常位置であると判定されるエンドフェンス4の傾きであっても良い。CPU241は、
図8および
図9に示すように、受光部LDにおけるセンサ計測値(光の受光位置)が、基準位置から予め設定された設定距離内にあれば、エンドフェンス4の設置状態が正常位置であると判定する。また、CPU241は、センサ計測値が基準位置から予め設定された設定距離外にあれば、エンドフェンス4の設置状態が異常位置にあると判定しても良い。
【0036】
図10は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおけるエンドフェンスの姿勢の検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。エンドフェンス位置確認用センサ11aによってエンドフェンス4の位置の計測(例えば、測距)が開始されると、CPU241は、エンドフェンス位置確認用センサ11aから、受光部PDにおける光の受光位置(測距結果)がFB(フィードバック)される、エンドフェンス4の位置の計測結果(受光部PDにおける光の受光位置)が、基準位置から設定距離内であるか否かを判断する(ステップS1001)。
【0037】
エンドフェンス4の位置の計測結果が基準位置から設定距離内である場合(ステップS1001:Yes)、CPU241は、エンドフェンス4が正常位置であると判断する(ステップS1002)。一方、エンドフェンス4の位置の計測結果が設定距離外である場合(ステップS1001:No)、CPU241は、エンドフェンス4が異常位置であると判断する(ステップS1003)。
【0038】
図11は、第1の実施の形態にかかる画像形成システムにおける反射有効エリアの設定処理の一例を説明するための図である。本実施の形態では、給紙装置21は、
図11に示すように、反射有効エリア4aの直径がa以下となるように設計する。aは、下記の式(1)により求める。
a =2lsin(θ/2)・・・(1)
図11において、Xは、エンドフェンス4の回転中心(回転ヒンジ17)、である。また、lは、Xから反射有効エリアの中心までの距離である。また、θは、エンドフェンス4の傾きが許容される(すなわち、エンドフェンス4が昇降テーブル5に乗り上げない)最大角である。また、aは、エンドフェンス4がθ回転した場合の反射有効エリア4a中心の移動距離である。
【0039】
このように、第1の実施の形態にかかる画像形成システム200によれば、昇降テーブル5上に積載される記録媒体8の長手方向におけるエンドフェンス4の位置を計測可能とすると同時に、エンドフェンス4の設置状態へのセット不良を判別可能とする。その結果、昇降テーブル5上に積載される記録媒体8の長手方向におけるエンドフェンス4の位置の計測に用いるセンサを有する現構成から部品を追加することなく、エンドフェンス4が正しくセットされているかを判別できる。
【0040】
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、エンドフェンスが有する非反射領域がスリットを含む例である。以下の説明では、第1の実施の形態と同様の構成については説明を省略する。
【0041】
本実施の形態では、エンドフェンス4が有する非反射エリア4bが、スリットであっても良い。これにより、エンドフェンス4の加工費のみで、安価に、非反射エリア4bを有するエンドフェンス4を制作することができる。
【0042】
図12は、第2の実施の形態にかかる画像形成システムにおけるエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。本実施の形態では、エンドフェンス4は、
図12に示すように、当該エンドフェンス4上の反射有効エリア4a(測距計測可能エリア)の両サイドに非反射物ではなく、穴(スリット)が開けられていても良い。これにより、エンドフェンス4が傾いた場合に測距計測可能エリアがスリット部と重なり、エンドフェンス4の位置(例えば、∞)が計測不能となるので、エンドフェンス4の姿勢が異常であることを判別することができる。
【0043】
このように、第2の実施の形態にかかる画像形成システム200によれば、エンドフェンス4の加工費のみで、安価に、非反射エリア4bを有するエンドフェンス4を制作することができる。
【0044】
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、設置状態にあるエンドフェンスの固定位置の軸線上に配置される測距センサを備える例である。以下の説明では、上述の実施の形態と同様の構成については説明を省略する。
【0045】
図13は、第3の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有するエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。本実施の形態では、給紙装置210は、設置状態にあるエンドフェンス4の固定位置の軸線上に測距センサ1301,1302が配置されている。測距センサ1301,1302は、発光部LDおよび受光部PDを有する。
【0046】
また、本実施の形態では、給紙装置210は、回転ヒンジ17によるエンドフェンス4の回転軸と反対の端部に測距面1303を有する。測距面1303は、測距センサ1301,1302からの光を第3反射率で反射させる反射物(反射領域の一例)、および測距センサ1301,1302からの光を第3反射率とは異なる第4反射率で反射させる非反射物(非反射領域の一例)を有する。これにより、エンドフェンス4が正規の位置(設置状態)より外れた場合は測距できない構成とする。
【0047】
CPU241(判定部の一例)は、
図13に示すように、測距センサ1301によりエンドフェンス4の位置が測距された場合には、エンドフェンス4が位置Aにあると判定し、測距センサ1302によりエンドフェンス4の位置が測距された場合には、エンドフェンス4が位置Bにあると判定する。そして、CPU241は、エンドフェンス4の位置が測距できない場合、エンドフェンス4が正規の位置(設置状態)にないと判定する。
【0048】
このように、第3の実施の形態にかかる給紙装置210によれば、測距センサ1301,1302による測距距離を短く(例えば、数cm)することで測距精度を上げることができ、品質の高い給紙装置を提供することができる。また、測距センサ1301,1302による測量距離を短くできるので測距センサの選択肢が増え装置のコンパクト化を図ることができる。
【0049】
(第4の実施の形態)
本実施の形態は、回転ヒンジによるエンドフェンスの回転軸と反対の端部に配置される測距センサを備える例である。以下の説明では、第3の実施の形態と同様の構成については説明を省略する。
【0050】
図14は、第4の実施の形態にかかる画像形成システムの給紙装置が有するエンドフェンスの構成の一例を説明するための図である。本実施の形態では、測距センサ1401は、回転ヒンジ17によるエンドフェンス4の回転軸と反対の端部に配置される。また、測距センサ1401は、発光部LDおよび受光部PDを有する。
【0051】
また、本実施の形態では、給紙装置210は、設置状態にあるエンドフェンス4の固定位置の軸線上に測距面1402,1403を有する。測距面1402,1403は、測距センサ1401からの光を第3反射率で反射させる反射物(反射領域の一例)、および前記測距センサからの光を前記第3反射率とは異なる第4反射率で反射させる非反射物(非反射領域の一例)を有する。
【0052】
本実施の形態では、エンドフェンス4に測距センサ1401を取り付けて(回転軸と反対側端面)、製品筐体底部に設けられる測距面1402,1403を計測する。そして、測距面1402,1403は、反射物および非反射物で構成し、エンドフェンス4が正規の位置(設置状態)より外れた場合は測距できない構成とする。そして、エンドフェンス4を移動させて位置A,Bで測量距離を変える(a≠b)ことで、各々のエンドフェンス4の位置を判別可能とする。すなわち、CPU241は、距離aのときにはエンドフェンス4が位置Aにあると判定し、距離bのときはエンドフェンス4が位置Bにあると判定する。また、CPU241は、測距できない場合はエンドフェンス4が正規の位置にないと判定する。
【0053】
このように、第4の実施の形態にかかる給紙装置210によれば、測距センサ1401による測量距離を短く(例えば、数cm)することで、現構成より部品点数を追加することなく精度良くエンドフェンス4の傾きを判別することができる。また、測量距離を短くできるので、測距センサ1401の選択肢が増え装置のコンパクト化を図ることができる。
【0054】
なお、本実施の形態の画像形成システム200で実行されるプログラムは、ROM242等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態の画像形成システム200で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
【0055】
さらに、本実施の形態の画像形成システム200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の画像形成システム200で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0056】
本実施の形態の画像形成システム200で実行されるプログラムは、上述した各部(判定部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU241等のプロセッサの一例が上記ROM242からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、当該判定部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0057】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 上下方向に移動可能であり、記録媒体が積載可能であり、かつ前記上下方向に貫通するスリットを有する昇降テーブルと、
前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能であり、かつ前記スリットに入り込んだ設置状態および前記スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスと、
前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の前記エンドフェンスとは反対側の端に設けられる前側板と、
前記前側板に設けられ、発光部および受光部を有するエンドフェンス位置確認用センサと、を備え、
前記エンドフェンス上には、前記発光部から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、前記発光部から発光された光を前記第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる、給紙装置。
<2> 前記エンドフェンス位置確認用センサは、前記搬送方向における前記エンドフェンスまでの距離を計測可能とする測距センサである、<1>に記載の給紙装置。
<3> 前記非反射領域は、スリットを含む、<1>または<2>に記載の給紙装置。
<4> 前記昇降テーブルの上方に設けられ、前記搬送方向に前記エンドフェンスを移動可能に連結するガイドレールをさらに備える、<1>から<3>のいずれか一つに記載の給紙装置。
<5> 前記エンドフェンスは、回転ヒンジにより前記ガイドレールに対して回転可能に連結され、前記設置状態または前記退避状態に移動する、<4>に記載の給紙装置。
<6> 前記受光部による光の受光位置に基づいて、前記エンドフェンスの姿勢を判定する判定部をさらに備える、<1>から<5>のいずれか一つに記載の給紙装置。
<7> 前記判定部は、前記受光位置が、基準位置から予め設定された設定距離内である場合、前記エンドフェンスの姿勢が正常位置であると判定し、前記受光位置が、前記基準位置から前記設定距離外である場合、前記エンドフェンスの姿勢が異常位置であると判定する、<6>に記載の給紙装置。
<8> 前記設置状態にある前記エンドフェンスの固定位置の軸線上に配置され、発光部および受光部を有する測距センサと、
前記回転ヒンジによる前記エンドフェンスの回転軸と反対の端部に配置され、前記測距センサからの光を第3反射率で反射させる反射領域、および前記測距センサからの光を前記第3反射率とは異なる第4反射率で反射させる非反射領域を有する測距面と、
を備える、<5>に記載の給紙装置。
<9> 前記回転ヒンジによる前記エンドフェンスの回転軸と反対の端部に配置され、発光部および受光部を有する測距センサと、
前記設置状態にかる前記エンドフェンスの固定位置の軸線上に配置され、前記測距センサからの光を第3反射率で反射させる反射領域、および前記測距センサからの光を前記第3反射率とは異なる第4反射率で反射させる非反射領域を有する測距面と、
を備える、<5>に記載の給紙装置。
<10> 上下方向に移動可能であり、記録媒体が積載可能であり、かつ前記上下方向に貫通するスリットを有する昇降テーブルと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能であり、かつ前記スリットに入り込んだ設置状態および前記スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の前記エンドフェンスとは反対側の端に設けられる前側板と、前記前側板に設けられ、発光部および受光部を有するエンドフェンス位置確認用センサと、を備え、前記エンドフェンス上には、前記発光部から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、前記発光部から発光された光を前記第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる給紙装置で実行される給紙制御方法であって、
前記受光部による光の受光位置に基づいて、前記搬送方向における前記エンドフェンスまでの距離を計測する工程と、
前記受光位置に基づいて、前記エンドフェンスの姿勢を判定する工程と、
を含む給紙制御方法。
<11> 上下方向に移動可能であり、記録媒体が積載可能であり、かつ前記上下方向に貫通するスリットを有する昇降テーブルと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の搬送方向のサイズに相応する位置に移動可能であり、かつ前記スリットに入り込んだ設置状態および前記スリットに入り込んでいない退避状態に配置可能であるエンドフェンスと、前記昇降テーブルに積載された前記記録媒体の前記エンドフェンスとは反対側の端に設けられる前側板と、前記前側板に設けられ、発光部および受光部を有するエンドフェンス位置確認用センサと、を備え、前記エンドフェンス上には、前記発光部から発光された光を第1反射率で反射させる反射領域と、前記発光部から発光された光を前記第1反射率とは異なる第2反射率で反射させる非反射領域と、が設けられる給紙装置を制御するコンピュータを、
前記受光部による光の受光位置に基づいて、前記搬送方向における前記エンドフェンスまでの距離を計測し、かつ前記受光位置に基づいて、前記エンドフェンスの姿勢を判定する判定部、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0058】
4 エンドフェンス
4a 反射有効エリア
4b 非反射エリア
5 昇降テーブル
8 記録媒体
11 前側板
11a エンドフェンス位置確認用センサ
16 ガイドレール
17 回転ヒンジ
210 給紙装置
90 制御部
241 CPU
242 ROM
243 RAM
1301,1302,1401 測距センサ
1303,1402,1403 測距面
LD 発光部
PD 受光部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0059】