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2024-152786ゲームシステム、プログラム及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152786
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】ゲームシステム、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/85 20140101AFI20241018BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20241018BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20241018BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20241018BHJP
【FI】
A63F13/85
A63F13/533
A63F13/55
A63F13/58
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024130771
(22)【出願日】2024-08-07
(62)【分割の表示】P 2023089647の分割
【原出願日】2018-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】中野 敦
(72)【発明者】
【氏名】會田 翔
(72)【発明者】
【氏名】水堀 優樹
(72)【発明者】
【氏名】長島 直人
(57)【要約】
【課題】対戦ゲームから離脱したプレーヤが、当該対戦ゲームに干渉でき、生存する他キャラクタに影響力を持つことが可能な、ゲームシステム及びプログラムを提供すること。
【解決手段】プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、当該離脱に関するゲーム状況を分析し、分析結果に基づき、離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが生存しているときとは異なる内容であって、離脱プレーヤが生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する。離脱プレーヤの操作入力に基づき、干渉内容に従って干渉処理を実行する。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置されて対戦ゲームを行うゲームシステムであって、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、当該離脱に関するゲーム状況を分析する分析部と、
前記分析部の分析結果に基づき、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが生存しているときとは異なる内容であって、離脱プレーヤが生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する干渉内容決定部と、
前記干渉内容に従って干渉処理を実行する干渉処理部と、を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記干渉内容決定部が、
生存する他キャラクタの中から前記離脱プレーヤの操作入力に基づき他キャラクタの選択を受け付け、選択された他キャラクタを干渉対象のキャラクタとして決定し、当該干渉対象のキャラクタに対する干渉内容を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記分析部が、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから攻撃されたか否かを判断し、
前記干渉内容決定部が、
前記分析部によって、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから攻撃されたと判断された場合に、当該他キャラクタを干渉対象のキャラクタに決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項3において、
前記分析部が、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、特定の他キャラクタからの攻撃を起因に離脱したか否かを判断し、
前記干渉内容決定部が、
前記分析部によって、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、特定の他キャラクタから攻撃を起因に離脱したと判断された場合、当該特定の他キャラクタを前記干渉対象のキャラクタとして決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項3又は4において、
前記干渉内容決定部が、
前記干渉対象のキャラクタから受けた前記攻撃の種類、攻撃に関するパラメータ、攻撃属性、及び、ゲーム開始時点からの攻撃タイミングの少なくとも一つに基づいて、前記干渉内容を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかにおいて、
前記分析部が、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから支援されたか否かを判断し、
前記干渉内容決定部が、
前記分析部によって、離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから支援されたと判断された場合に、当該他キャラクタを干渉対象のキャラクタに決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項6において、
前記干渉内容決定部が、
前記干渉対象のキャラクタから受けた前記支援の種類、前記支援に関するパラメータ、支援属性、及び、ゲーム開始時点からの支援タイミングの少なくとも一つに基づいて、前記干渉内容を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかにおいて、
前記干渉内容決定部が、
干渉対象のキャラクタの対戦ゲームに関するパラメータを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかにおいて、
前記干渉処理部が、
前記離脱プレーヤの操作入力に基づき、前記干渉内容に従って干渉処理を実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかにおいて、
前記干渉処理部が、
離脱プレーヤの操作入力に基づき、前記干渉内容決定部によって決定された干渉内容の中から実行すべき干渉内容の選択を受け付け、選択された干渉内容を実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかにおいて、
前記干渉内容決定部が、
干渉内容に応じた干渉値を決定し、
前記干渉処理部が、
干渉可能パラメータから干渉内容に応じた干渉値を消費することを条件に、当該干渉内容を実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかにおいて、
前記干渉内容決定部が、
干渉変更条件を満たした場合に、前記干渉内容を変化させることを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれかにおいて、
前記干渉内容決定部が、
干渉対象のキャラクタを変更可能に制御し、干渉対象のキャラクタが変更された場合に、変更後の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれかにおいて、
前記干渉処理部が、
干渉終了条件を満たした場合に、前記干渉処理を禁止することを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれかにおいて、
前記離脱プレーヤが干渉対象のキャラクタに干渉していることを示す情報を、当該干渉対象のキャラクタを操作する他プレーヤに通知する、及び/又は、前記離脱プレーヤが干渉対象のキャラクタに干渉していることを示す情報を、当該干渉対象のキャラクタ以外であって生存するキャラクタを操作する他プレーヤに通知する、通知部を、更に備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項16】
複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置されて対戦ゲームを行うプログラムであって、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、当該離脱に関するゲーム状況を分析する分析部と、
前記分析部の分析結果に基づき、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが生存しているときとは異なる指示内容であって、離脱プレーヤが生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する干渉内容決定部と、
前記干渉内容に従って干渉処理を実行する干渉処理部として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数人が参加するゲームで、各キャラクタが配置されるゲーム空間(ゲームフィールド)の所定の競技エリアが縮小していく中で、プレーヤのキャラクタが最後の一人になるまで(或いはプレーヤのキャラクタが属するチームが最後の一チームになるまで)戦い抜くという、いわゆるバトルロワイアルゲーム(「バトロワゲーム」、「バトルロイヤルゲーム」、「サバイバルゲーム」とも言う。)の人気が高い(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】荒野行動の公式ホームページ[平成30年10月1日検索](https://www.knivesout.jp/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記非特許文献1に示す技術では、他のプレーヤによって倒されて対戦ゲームから離脱したプレーヤは、そのゲームが終了するまでの成り行きを見守ることになるが、興趣性に欠けることが多い。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、対戦ゲームから離脱したプレーヤが、当該対戦ゲームに干渉でき、生存する他キャラクタに影響力を持つことが可能な、ゲームシステム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置されて対戦ゲームを行うゲームシステムであって、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、当該離脱に関するゲーム状況を分析する分析部と、
前記分析部の分析結果に基づき、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが生存しているときとは異なる内容であって、離脱プレーヤが生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する干渉内容決定部と、
前記干渉内容に従って干渉処理を実行する干渉処理部と、を備えるゲームシステムに関する。
【0007】
本発明によれば、対戦ゲームから離脱したプレーヤは、その後も対戦ゲームに干渉でき、生存する他キャラクタに影響力を持つことができる。
【0008】
なお、プレーヤの操作対象のキャラクタが対戦ゲームから離脱するとは、他のキャラクタからの攻撃されたことを起因に離脱する場合や、プレーヤの操作対象のキャラクタの行動を起因に離脱する場合(例えば、自ら弾薬を爆発させて死亡する)等である。
【0009】
また、「離脱に関するゲーム状況」とは、離脱した状況、離脱するまでの過程等である。
【0010】
また、「干渉内容」とは、干渉処理の内容そのものや、干渉に関するパラメータ(干渉可能パラメータ、干渉の度合を示す干渉レベル)等を含む。また、本発明は、干渉内容をプレーヤの離脱時に決定してもよいし、将来的に決定してもよい。
【0011】
また、「干渉処理を実行する」とは、例えば、離脱プレーヤの操作入力に基づき干渉処理を実行すること、離脱プレーヤの操作によらずに自動的に干渉処理を実行すること等である。
【0012】
(2)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉内容決定部が、
生存する他キャラクタの中から前記離脱プレーヤの操作入力に基づき他キャラクタの選択を受け付け、選択された他キャラクタを干渉対象のキャラクタとして決定し、当該干渉対象のキャラクタに対する干渉内容を決定するようにしてもよい。
【0013】
本発明によれば、プレーヤが選択したキャラクタに対して干渉することができる。
【0014】
(3)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記分析部が、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから攻撃されたか否かを判断し、
前記干渉内容決定部が、
前記分析部によって、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから攻撃されたと判断された場合に、当該他キャラクタを干渉対象のキャラクタに決定するようにしてもよい。
【0015】
本発明によれば、離脱したプレーヤは、離脱前に、他キャラクタから攻撃された場合、当該他キャラクタを干渉対象のキャラクタに決定するので、例えば、当該他キャラクタの行動を妨害するような干渉内容を決定することができ、ゲームへの興趣性を高めることができる。
【0016】
(4)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記分析部が、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、特定の他キャラクタからの攻撃を起因に離脱したか否かを判断し、
前記干渉内容決定部が、
前記分析部によって、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、特定の他キャラクタから攻撃を起因に離脱したと判断された場合、当該特定の他キャラクタを前記干渉対象のキャラクタとして決定するようにしてもよい。
【0017】
本発明によれば、離脱する原因となった他キャラクタに対して干渉することができる。
【0018】
(5)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉内容決定部が、
前記干渉対象のキャラクタから受けた前記攻撃の種類、攻撃に関するパラメータ、攻撃属性、及び、ゲーム開始時点からの攻撃タイミングの少なくとも一つに基づいて、前記干渉内容を決定するようにしてもよい。
【0019】
本発明によれば、干渉対象のキャラクタの攻撃の種類等を考慮して干渉内容(例えば、実行可能な干渉内容や数)を決定するので、離脱プレーヤが受けた攻撃の種類等を干渉内容に反映させることができる。
【0020】
(6)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記分析部が、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから支援されたか否かを判断し、
前記干渉内容決定部が、
前記分析部によって、離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから支援されたと判断された場合に、当該他キャラクタを干渉対象のキャラクタに決定するようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが、離脱前に、他キャラクタから支援された場合、当該他キャラクタを干渉対象のキャラクタに決定するので、例えば、当該他キャラクタを助けるための干渉内容を決定することができ、ゲームへの興趣性を高めることができる。
【0022】
(7)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉内容決定部が、
前記干渉対象のキャラクタから受けた前記支援の種類、前記支援に関するパラメータ、支援属性、及び、ゲーム開始時点からの支援タイミングの少なくとも一つに基づいて、前記干渉内容を決定するようにしてもよい。
【0023】
本発明によれば、干渉対象のキャラクタの支援の種類等を考慮して干渉内容(例えば、実行可能な干渉内容や数)を決定するので、離脱プレーヤが受けた支援の種類等を干渉内容に反映させることができる。
【0024】
(8)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉内容決定部が、
干渉対象のキャラクタの対戦ゲームに関するパラメータを変更するようにしてもよい。
【0025】
本発明によれば、干渉対象のキャラクタの対戦ゲームに関するパラメータを変更するので、離脱プレーヤは干渉対象のキャラクタを不利な状況或いは有利な状況にするように影響を与えることができる。
【0026】
(9)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉処理部が、
前記離脱プレーヤの操作入力に基づき、前記干渉内容に従って干渉処理を実行するようにしてもよい。
【0027】
本発明によれば、離脱プレーヤの意思で、干渉内容に従って干渉処理を実行することができる。
【0028】
(10)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉処理部が、
離脱プレーヤの操作入力に基づき、前記干渉内容決定部によって決定された干渉内容の中から実行すべき干渉内容の選択を受け付け、選択された干渉内容を実行するようにしてもよい。
【0029】
本発明によれば、離脱プレーヤが実行すべき干渉内容を選ぶことができ、離脱プレーヤの望むような干渉を行うことができる。
【0030】
(11)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉内容決定部が、
干渉内容に応じた干渉値を決定し、
前記干渉処理部が、
干渉可能パラメータから干渉内容に応じた干渉値を消費することを条件に、当該干渉内容を実行するようにしてもよい。
【0031】
本発明によれば、干渉可能パラメータを消費(減少)することを条件に干渉内容を実行するので、干渉可能パラメータの残量を意識しながら干渉プレイをすることになり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0032】
(12)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉内容決定部が、
干渉変更条件を満たした場合に、前記干渉内容を変化させるようにしてもよい。
【0033】
本発明によれば、干渉変更条件を満たした場合に干渉内容を変化させるので、ゲームの興趣性を更に高めることができる。
【0034】
(13)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉内容決定部が、
干渉対象のキャラクタを変更可能に制御し、干渉対象のキャラクタが変更された場合に、変更後の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容を決定するようにしてもよい。
【0035】
本発明によれば、干渉対象のキャラクタを変更可能に制御するので、ゲーム進行に応じて適切な干渉処理を行うことができる。また、本発明は、干渉対象のキャラクタが変更された場合に、変更後の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容を決定するので、変更の都度、その干渉対象のキャラクタに対し適切な干渉内容を決定することができる。
【0036】
(14)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記干渉処理部が、
干渉終了条件を満たした場合に、前記干渉処理を禁止するようにしてもよい。
【0037】
本発明によれば、干渉終了条件を満たした場合に干渉処理を禁止するので、適切に干渉処理を禁止することができる。
【0038】
(15)また、本発明に係るゲームシステムは、
前記離脱プレーヤが干渉対象のキャラクタに干渉していることを示す情報を、当該干渉対象のキャラクタを操作する他プレーヤに通知する、及び/又は、前記離脱プレーヤが干渉対象のキャラクタに干渉していることを示す情報を、当該干渉対象のキャラクタ以外であって生存するキャラクタを操作する他プレーヤに通知する、通知部を、更に備えるようにしてもよい。
【0039】
本発明によれば、干渉対象のキャラクタを操作する他プレーヤは、干渉されていることを知ることができ、例えば、敵に呪われているのか、或いは、味方から守護されているかを意識してゲームプレイすることができる。
【0040】
また、本発明によれば、干渉対象のキャラクタ以外の生存するキャラクタを操作する他プレーヤは、離脱プレーヤが干渉対象のキャラクタに干渉していることを知ることができ、例えば、誰が誰に呪われているのか、或いは、誰が誰に守護されているかを意識してゲームプレイすることができる。
【0041】
(16)また、本発明は、
複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置されて対戦ゲームを行うプログラムであって、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、当該離脱に関するゲーム状況を分析する分析部と、
前記分析部の分析結果に基づき、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが生存しているときとは異なる指示内容であって、離脱プレーヤが生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する干渉内容決定部と、
前記干渉内容に応じて干渉処理を実行する干渉処理部として、コンピュータを機能させるプログラムに関する。
【0042】
また、本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。また、本発明は、上記構成を備えるサーバ装置に関する。また、本発明は、上記構成を備えるゲーム装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】一実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図。
図2】一実施形態のサーバ装置の機能ブロックを示す図。
図3】一実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図。
図4】一実施形態の分析結果の一例を示す図。
図5】一実施形態の分析結果の一例を示す図。
図6】一実施形態の分析結果の一例を示す図。
図7】一実施形態の分析結果の一例を示す図。
図8】一実施形態の離脱プレーヤP1の端末装置20Aに表示されるゲーム画面GAの一例。
図9】一実施形態の離脱プレーヤP1の端末装置20Aに表示されるゲーム画面GAの一例。
図10】一実施形態の離脱プレーヤP1の端末装置20Aに表示されるゲーム画面GAの一例。
図11】一実施形態の離脱プレーヤP1の端末装置20Aに表示されるゲーム画面GAの一例。
図12】一実施形態の干渉対象のキャラクタC2を操作するプレーヤP2の端末装置20Bに表示されるゲーム画面GBの一例。
図13図13(A)(B)(C)は、霧画像の一例。
図14】一実施形態の干渉内容のリストの一例。
図15】一実施形態の干渉対象のキャラクタC2を操作するプレーヤP2の端末装置20Bに表示されるゲーム画面GBの一例。
図16】一実施形態の干渉対象のキャラクタC3を操作するプレーヤP3の端末装置20Cに表示されるゲーム画面GCの一例。
図17】一実施形態のキャラクタC5を操作するプレーヤP5の端末装置20Eに表示される画像GEの一例。
図18】一実施形態の離脱プレーヤP1の端末装置20Aにおいて、プレーヤP1が離脱した場合の処理の流れの一例。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0045】
[1]ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0046】
本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0047】
ユーザは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレイすることができる。さらに、ユーザは端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のユーザとの間でコミュニケーションを図ることができるようになっている。
【0048】
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、ユーザにゲームをプレイさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のユーザ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0049】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)と呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0050】
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0051】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のユーザの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0052】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0053】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報記憶部146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0054】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のユーザ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信し、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にユーザに閲覧可能に提供する各種の処理を行うようになっている。
【0055】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0056】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、ユーザ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をユーザに提供する各種の処理を実行し、ユーザによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0057】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報記憶部146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0058】
[2]サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0059】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部150、所定の表示を行う表示部190、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0060】
入力部150は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部150は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0061】
表示部190は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部190は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0062】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0063】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0064】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0065】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶されるゲームデータ記憶部144、及び、各プレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報が記憶されるプレーヤ情報記憶部146、分析結果記憶部147を有している。
【0066】
特に、ゲームデータ記憶部144には、ゲームが実施されるゲーム空間(ゲームフィールド)の情報、各キャラクタに関する情報、仮想カメラの情報、その他ゲームで用いられる設定値等が記憶される。
【0067】
また、プレーヤ情報記憶部146には、プレーヤ毎に
(1)プレーヤのニックネームやプレーヤID及びチームに属している場合には、所属チーム名やそのID(以下、「所属情報」という。)、
(2)現在の得点、獲得した報酬若しくはゲーム時間などの個人及びチームの成績に関する情報(以下、「成績情報」ともいう。)、
(3)プレーヤキャラクタの特性や属性及び当該プレーヤキャラクタが有するアイテムの種別(アイテムの能力も含む)に関する情報
(4)他のプレーヤキャラクタや他のチームとの対戦ゲームにおける他のプレーヤキャラクタや他のチームとの勝敗数などの戦績に関する情報(以下、「戦績情報」ともいう。)、
(5)各プレーヤ又はチームのゲームフィールド内の位置を示す位置情報、
(6)敗退の有無(ゲームオーバか否か)の情報(以下、「敗退情報」ともいう。)、及び、
(7)課金履歴及び課金額などの課金に関する情報、
が記憶される。
【0068】
なお、プレーヤ情報に含まれる成績情報、戦績情報及び敗退情報は、予め定められたタイミング毎に更新される。例えば、予め定められたタイミングとしては、所与の期間毎(5分毎など)、プレーヤがログアウトするタイミング、ゲーム内の所定の時刻(朝8:00など)、所定のイベントが発生したタイミング(いずれかの個人間対戦やチーム間対戦が終了したタイミング)などが含まれる。
【0069】
分析結果記憶部147には、対戦ゲームの離脱に関するゲーム状況を分析した分析結果が、プレーヤ毎に記憶される。
【0070】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0071】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0072】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0073】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102及びゲーム管理部103、タイマ管理部107、及び情報提供部108を少なくとも有している。
【0074】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面に関する情報を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
【0075】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザによって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0076】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0077】
ゲーム管理部103は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいてバトルロワイアルに関する各種のゲーム処理を実行する。
【0078】
ゲーム管理部103は、ゲームに関する各種情報、仮想カメラに関する各種情報(例えば、仮想カメラに関する情報)を管理し、各端末装置20にゲームに関する各種情報を送信する。
【0079】
例えば、ゲーム管理部103は、ゲームを実行するゲームフィールド(すなわち、ゲーム空間)内の存在する競技エリアに応じて、各プレーヤのキャラクタに対して所与の制約を課すための各種の処理を実行する。
【0080】
なお、ゲーム管理部103は、NPCなどの予め設定されたキャラクタにおける制御を実行する。
【0081】
タイマ管理部107は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部107は、ゲーム管理部103と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部107は、各端末装置と同期を取るために用いられる。
【0082】
情報提供部108は、端末装置20によってゲームを処理させるため各種のゲーム情報を生成して該当する端末装置20に提供する。
【0083】
[3]端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態における端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0084】
入力部260は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。
【0085】
なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
【0086】
また、入力部260は、指示位置以外の操作情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
【0087】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、プレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報記憶部273と、テーブルデータなどのゲームを実行する上で必要な各種のデータを記憶するゲームデータ記憶部274と、分析結果記憶部275を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部140がその一部を構成してもよい。
【0088】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0089】
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0090】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0091】
特に、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0092】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0093】
通信部296は、外部(例えばホスト装置や他の端末装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0094】
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
【0095】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0096】
特に、本実施形態においては、ゲーム処理として、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、プレーヤオブジェクト、敵オブジェクトなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
【0097】
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0098】
特に、本実施形態の処理部200は、オブジェクト空間設定部210と、表示制御部211、入力受付処理部212と、ゲーム制御部213と、ゲーム演算部215と、仮想カメラ制御部217と、ゲーム管理部218と、分析部221と、干渉内容決定部222と、干渉処理部223と、通知部224と、画像生成部230と、音処理部231とを含む。また、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0099】
オブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(プレーヤオブジェクト、移動体、敵オブジェクト)、移動経路、建物、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(スプライト、ビルボード、ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。
【0100】
具体的にはオブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(モデルオブジェクト)の位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y)或いは(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y軸回りでの回転角度)或いは(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0101】
ここで、オブジェクト空間とは、いわゆる仮想2次元空間、仮想3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0102】
そして、オブジェクト空間を2次元空間とした場合には、複数のオブジェクトそれぞれについて設定された優先順位に基づいてオブジェクトを配置する。例えば、奥側にあるように見せたいオブジェクト(スプライト)から順にオブジェクトを配置し、手前側にあるように見せたいオブジェクトを重ねて配置する処理を行うことができる。
【0103】
また、描画サイズが大きなオブジェクトを画像の下方に配置し、描画サイズが小さなオブジェクトを画像の上方に配置すれば、画面の上方に対応するオブジェクト空間が奥側にあるように見せることができ、画面の下方に対応するオブジェクト空間が手前側にあるように見せることができる。
【0104】
なお、オブジェクト空間を3次元空間とした場合には、ワールド座標系にオブジェクトを配置する。
【0105】
表示制御部211は、サーバ装置10から送信された情報に基づいて、ゲーム中に必要な情報を表示部290に表示させる。
【0106】
入力受付処理部212は、入力部260によって入力されたプレーヤの入力指示を受け付けるとともに、受け付けた入力指示をゲーム制御部213に出力する。例えば、入力受付処理部212は、プレーヤの操作対象のキャラクタの移動指示や動作指示を受け付ける。
【0107】
ゲーム制御部213は、入力受付処理部212によって受け付けたコマンドに基づくゲーム処理を実行する。
【0108】
特に、ゲーム制御部213は、サーバ装置10から送信されたゲームに関する各種の情報(ゲーム情報)と、入力受付処理部212によって受け付けたコマンド(すなわち、入力指示)と、に基づいて、操作対象となるキャラクタ(すなわち、プレーヤキャラクタ)に対する制御、又は、敵キャラクタやその他の付随するキャラクタに対する制御を実行する。
【0109】
また、ゲーム制御部213は、移動制御部214を含む。例えば、移動制御部214は、オブジェクト空間内における移動体オブジェクト(特に、各キャラクタ)等の移動演算を行う。例えば、移動制御部214は、プレーヤの操作入力に基づいて、プレーヤの操作対象のキャラクタを移動させる。また、移動制御部214は、サーバ装置10を介して、他プレーヤの端末装置20から他プレーヤの操作対象のキャラクタの移動情報を受信し、当該移動情報に基づき他キャラクタの移動制御を行う。また、本実施形態の移動制御部214は、サーバ装置10から、ノンプレーヤキャラクタの移動情報を受信し、当該移動情報に基づきノンプレーヤキャラクタの移動制御を行う。
【0110】
また、ゲーム制御部213は、サーバ装置10から送信されたゲーム情報、及び、入力部260によりプレーヤが入力した入力データ又はプログラム(移動アルゴリズム)や各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させ、又は、移動体オブジェクトの動作(モーション、アニメーション)を制御するための処理を行う。
【0111】
具体的には、本実施形態のゲーム制御部213は、オブジェクトの移動情報(移動方向、移動量、移動速度、位置、回転角度、或いは加速度)や動作情報(各パーツオブジェクトの位置、或いは回転角度)を、1フレーム毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。ここでフレームとは、オブジェクトの移動処理、動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。そして、本実施形態では、フレームレートは、固定としてもよいし、処理負荷に応じて可変としてもよい。
【0112】
また、ゲーム制御部213は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0113】
ゲーム演算部215は、種々のゲーム演算処理を行う。特に、ゲーム演算部215は、シューティングゲームの予め定められたオブジェクト空間の形成、マップに基づくオブジェクト空間の形成、ユーザの操作に応じて予め設定されたシナリオに基づくゲームの進行、プレーヤキャラクタと敵キャラクタ(他キャラクタ)との対戦、及び、当該対戦時のパラメータ管理などのゲームを実行する上で必要な演算処理を行う。
【0114】
なお、ゲーム演算部215は、サーバ装置10と連動して実行するが、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0115】
ゲーム演算部215は、パラメータ変動部216を含む。パラメータ変動部216は、ゲームに関するパラメータ(体力値、回復値、攻撃値等のパラメータ)を変動させる制御を行う。
【0116】
また、パラメータ変動部216は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0117】
仮想カメラ制御部217は、所与の視点から見えるゲーム空間の画像を生成するための仮想カメラの制御を行う。この場合に、仮想カメラ制御部217が、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置や視線方向を制御する処理)を行う。
【0118】
例えば、仮想カメラによりオブジェクト(例えば、キャラクタ、ボール、車)を後方から撮影する場合には、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。
【0119】
この場合には、ゲーム制御部213で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。また、この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。
【0120】
なお、仮想カメラをプレーヤキャラクタの視点として設定してもよい。また、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
【0121】
特に、本実施形態の仮想カメラ制御部217は、ゲーム空間内に、仮想カメラを配置する。
【0122】
また、仮想カメラ制御部217は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0123】
ゲーム管理部218は、サーバ装置10と連動し、入力部260を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいて対戦ゲーム等のゲームに使用するプレーヤキャラクタ及び各種のアイテムを設定し、プレーヤ情報記憶部273に登録する。
【0124】
分析部221は、プレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタが対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、当該離脱に関するゲーム状況を分析する。詳細は後述する。
【0125】
干渉内容決定部222は、分析部221の分析結果に基づき、プレーヤの操作対象のキャラクタ(プレーヤキャラクタ)が生存しているときとは異なる内容であって、離脱プレーヤが生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する。詳細は後述する。
【0126】
干渉処理部223は、干渉内容に従って干渉処理を実行する。詳細は後述する。
【0127】
画像生成部230は、サーバ装置10から送信された画像生成に関する各種の情報、及び、処理部200で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部(ディスプレイ)290に出力する。
【0128】
特に、画像生成部230が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。特に、画像生成部230は、オブジェクト空間における仮想カメラから見える画像であって、画面上に表示する画像を生成する。
【0129】
ここで、2次元画像を生成する場合には、画像生成部230は、設定された優先度が低いオブジェクトから順に描画して、オブジェクト同士が重なる場合には、優先度の高いオブジェクトを上書きして描画する。
【0130】
また、3次元画像を生成する場合には、本実施形態の画像生成部230は、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理が行われる。なお、頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
【0131】
また、頂点処理では、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、あるいは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(フラグメント処理)が行われる。
【0132】
ピクセル処理では、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ272(フレームバッファ、ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。
【0133】
これにより、オブジェクト空間内に設定された仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0134】
なお、画像生成部230が行う頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現されてもよい。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、ハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
【0135】
そして、画像生成部230は、オブジェクトを描画する際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
【0136】
αブレンディング(α合成)は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)のことである。
【0137】
なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
【0138】
ジオメトリ処理では、オブジェクトに対して、座標変換、クリッピング処理、透視投影変換、或いは光源計算等の処理を行う。そして、ジオメトリ処理後(透視投影変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)を記憶部270に記憶する。
【0139】
テクスチャマッピングでは、記憶部270のテクスチャ記憶部に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングする処理を行う。具体的には、オブジェクトの頂点に設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部270のテクスチャ記憶部からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出し、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
【0140】
なお、本実施形態では、オブジェクトを描画する際に、所与のテクスチャをマッピングする処理を行うようにしてもよい。この場合には、マッピングされるテクスチャの色分布(テクセルパターン)を動的に変化させることができる。
【0141】
また、この場合において、色分布(ピクセルパターン)が異なるテクスチャを動的に生成してもよいし、複数の色分布が異なるテクスチャを予め用意しておき、使用するテクスチャを動的に切り替えるようにしてもよい。またオブジェクト単位でテクスチャの色分布を変化させてもよい。
【0142】
隠面消去処理では、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行う。すなわち、オブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバッファに格納されるZ値を参照するとともに、当該参照されたZバッファのZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファのZ値を新たなZ値に更新する。
【0143】
αブレンディング(α合成)では、画像生成部230は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)を行う。なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
【0144】
音処理部231は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0145】
[4]概要
本実施形態のゲームシステムは、複数人が参加するゲームで、各キャラクタ(例えば、100人のキャラクタ)が配置されるゲーム空間内で、プレーヤのキャラクタが最後の一人(又は最後の一チーム)になるまで戦い抜くという、いわゆるバトルロワイアルゲーム(「バトロワゲーム」、「バトルロイヤルゲーム」、「サバイバルゲーム」とも言う。)のシステムである。最後の一人(又は最後の一チーム)に生き残ればプレーヤの勝利となる。
【0146】
本実施形態のゲームシステム1を構成するサーバ装置10は、各プレーヤが操作する端末装置20と連動し、例えば、1つのゲーム空間(すなわち、仮想3次元空間によるゲームフィールド)を形成するとともに、当該ゲームフィールド内において、各プレーヤの操作対象のキャラクタによってシューティングゲームやアクションゲームなどの対戦ゲームを実行する構成を有している。
【0147】
また、サーバ装置10は、ゲーム空間内で、複数のキャラクタが移動してゲームを実行し、当該ゲームに関する情報を端末装置20に提供する構成を有している。
【0148】
特に、本実施形態の端末装置20は、プレーヤキャラクタ(プレーヤの操作対象のキャラクタ)の体力値(HP値、ライフ値ともいう)が0になり対戦ゲームから離脱した場合に、当該離脱に関するゲーム状況を分析し、分析結果に基づき生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する。
【0149】
そして、離脱したプレーヤの端末装置20は、当該プレーヤの操作入力に基づき、干渉内容に従って干渉処理を実行する。例えば、プレーヤP1の操作対象のプレーヤキャラクタC1が、プレーヤP2の操作対象のプレーヤキャラクタC2からの攻撃を受けて体力値が0になり対戦ゲームから離脱した場合、プレーヤP2のゲームプレイを妨害するような干渉内容を決定し、プレーヤP1の操作入力に基づき、干渉内容に従って、プレーヤP2のゲームプレイを妨害するための干渉処理を実行する。
【0150】
このように、本実施形態によれば、プレーヤキャラクタが対戦ゲームから離脱した場合においても、プレーヤが対戦ゲームに干渉することができ、他のプレーヤの対戦ゲームのプレイに影響力を持つことができる。
【0151】
本実施形態のキャラクタは、プレーヤによって操作されるキャラクタであってもよいし、プログラムなどのゲーム処理に従ってコンピュータ制御され、プレーヤによって操作されないNPC(ノンプレーヤキャラクタ)であってもよい。
【0152】
また、本実施形態のゲームは、1ゲームあたりの制限時間(例えば、30分間)を設けてもよい。
【0153】
以下の説明では、説明の便宜上、プレーヤP1の端末装置20Aにおいて、プレーヤP1の操作対象のプレーヤキャラクタC1が対戦ゲームから離脱した場合の処理について説明する。また、本実施形態の対戦ゲームは、複数のグループで構成される。例えば、キャラクタC1、C3、C5、C7で構成されるグループG1と、キャラクタC2、C4、C6、C8で構成されるグループG2が少なくとも存在し、グループで勝敗を判定する。
【0154】
[5]分析についての説明
本実施形態の分析部221は、プレーヤP1の操作対象のプレーヤキャラクタC1が対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤP1を離脱プレーヤP1とし、当該離脱に関するゲーム状況を分析する。分析部221は、分析結果を端末装置20の分析結果記憶部275に記憶する。なお、分析部221は、分析結果をサーバ装置10と共有してもよい。例えば、端末装置20の分析部221は、分析結果をサーバ装置10に送信し、サーバ装置10は、各端末装置20から分析結果を受信し、プレーヤ毎に、プレーヤの識別情報に対応付けて当該プレーヤの分析結果を分析結果記憶部147に記憶してもよい。
【0155】
[5.1]離脱したタイミングと位置座標
分析部221は、プレーヤキャラクタC1が対戦ゲームから離脱したタイミングTxを分析結果として分析結果記憶部147に記憶する。分析結果記憶部147には、例えば、ゲーム開始時点からの離脱したタイミングTxまでの期間を記憶してもよいし、離脱した時刻を記憶してもよい。
【0156】
また、分析部221は、離脱したタイミングTxに対応づけて、プレーヤキャラクタC1が離脱したタイミングにおけるゲーム空間上の位置座標(x、y、z)を分析結果として記憶してもよい。
【0157】
[5.2]離脱したプレーヤのキャラクタに関係する他キャラクタの分析
分析部221は、離脱プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が、離脱前に、他キャラクタから攻撃されたか否かを判断する。そして、分析部221は、キャラクタC1が攻撃を受けた他キャラクタ毎(攻撃相手毎)の分析結果を分析結果記憶部147に記憶する。
【0158】
図4図5は、分析結果の一例を示す。図4に示すように、分析部221は、他キャラクタ名(キャラクタの識別情報)に対応付けて、攻撃毎に、ゲーム開始時点からの攻撃タイミング、攻撃を受けたときの種類(例えば、武器、装備)、攻撃値、ダメージ値、攻撃属性、ヒット有無を、分析結果として分析結果記憶部147に記憶する。
【0159】
また、図5に示すように、分析部221は、他キャラクタ名(キャラクタの識別情報)に対応付けて、キャラクタC1が他キャラクタから受けた総攻撃値、キャラクタC1が他キャラクタからの攻撃によって被った総ダメージ値、キャラクタC1が受けたヒット回数(キャラクタC1が被弾した回数)、他キャラクタのレベルを分析結果として記憶する。
【0160】
例えば、分析部221は、キャラクタC1が離脱するまでのキャラクタC2の各攻撃値を加算してキャラクタC2の総攻撃値を算出し、キャラクタC1が離脱するまでのキャラクタC2から受けたキャラクタC1の各ダメージ値を加算してキャラクタC2から受けた総ダメージ値を算出し、キャラクタC1が離脱するまでのキャラクタC2から受けたキャラクタC1のヒット有りの回数をカウントしてキャラクタC2から受けたヒット回数を算出する。
【0161】
分析部221は、プレーヤキャラクタC1が受けた総ダメージ値が高い順に、他キャラクタをソートし(並び替え)、最も攻撃を受けた他キャラクタを判定してもよい。
【0162】
また、分析部221は、離脱プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が、離脱前に、他キャラクタから支援されたか否かを判断する。そして、分析部221は、キャラクタC1が支援を受けた他キャラクタ毎(支援相手毎)の分析結果を分析結果記憶部147に記憶する。
【0163】
図6、7は、分析結果の一例を示す。図6に示すように、分析部221は、他キャラクタ名(キャラクタの識別情報)に対応付けて、支援毎に、ゲーム開始時点からの支援タイミング、支援を受けたときの種類(例えば、薬草)、キャラクタC1の回復値を、分析結果としてとして分析結果記憶部147に記憶する。
【0164】
また、図7に示すように、分析部221は、他キャラクタ名(キャラクタの識別情報)に対応付けて、キャラクタC1が他キャラクタから受けた総回復値、他キャラクタのレベルを分析結果として記憶する。
【0165】
例えば、分析部221は、キャラクタC1が離脱するまでのキャラクタC3の各回復値を加算してキャラクタC3から支援を受けた総回復値を算出する。
【0166】
分析部221は、プレーヤキャラクタC1が受けた総回復値が高い順に、支援相手のキャラクタをソートし(並び替え)、最も支援してくれたキャラクタを判定してもよい。
【0167】
[5.3]プレーヤキャラクタの離脱原因の分析
本実施形態の分析部221は、どのようにしてプレーヤキャラクタC1が離脱したかを判定する。例えば、分析部221は、他キャラクタからの攻撃を起因とする対戦ゲームの離脱の場合は、原因値A=1を設定し、プレーヤキャラクタC1の自らの行動を起因とする対戦ゲームの離脱の場合は、原因値A=2を設定し、その他の原因の場合は、原因値A=3を設定する。
【0168】
具体的に説明すると、分析部221は、プレーヤキャラクタC1の体力値が0になるタイミングTxの直前に、他キャラクタC2からの攻撃を受けている場合には、他キャラクタC2からの攻撃を起因とする対戦ゲームの離脱と判定し、原因値Aに1を設定する。そして、原因値Aに対応付けて、離脱原因のキャラクタとして、キャラクタC2を設定する。
【0169】
また、分析部221は、プレーヤキャラクタC1の体力値が0になるタイミングTxの直前に、プレーヤP1自身の操作入力に基づき、プレーヤキャラクタC1が爆薬を爆発させる動作制御を行っている場合、プレーヤキャラクタC1の行動を起因とする対戦ゲームの離脱と判定し、原因値Aに2を設定する。
【0170】
[6]干渉対象のキャラクタの説明
まず、干渉内容決定部222は、干渉対象となるキャラクタを決定する。つまり、干渉内容決定部222は、ゲーム空間において、生存しているキャラクタ(つまり、体力値が0より大きいキャラクタ)の中から一又は複数のキャラクタを干渉対象のキャラクタとして決定する。
【0171】
[6.1]分析結果に基づき、干渉対象のキャラクタを決定する例
例えば、干渉内容決定部222は、分析部221によって、離脱プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が、離脱前に、他キャラクタから攻撃されたと判断された場合に、当該他キャラクタを干渉対象のキャラクタに決定する。このようにすれば、プレーヤは、攻撃された他プレーヤに対し妨害目的で仕返しをすることができ、ゲームの興趣性を高めることができるからである。
【0172】
例えば、干渉内容決定部222は、特定の他キャラクタからの攻撃を起因に対戦ゲームから離脱した場合(つまり、原因値A=1である場合)に、原因値に対応づけて設定されているキャラクタC2を、干渉対象のキャラクタとしてもよい。つまり、キャラクタC2はプレーヤキャラクタC1が死亡する原因となった相手であるため、そのキャラクタC2のゲームプレイを妨害する目的で干渉できるからである。
【0173】
また、干渉内容決定部222は、プレーヤキャラクタC1が最もダメージを受けた攻撃相手がキャラクタC4である場合、キャラクタC4を干渉対象として決定してもよい。
【0174】
また、干渉内容決定部222は、味方キャラクタを干渉対象としてもよい。例えば、干渉内容決定部222は、分析部221によって、離脱プレーヤの操作対象のキャラクタC1が、離脱前に、キャラクタC3から支援されたと判断された場合に、キャラクタC3を干渉対象のキャラクタに決定してもよい。
【0175】
また、例えば、干渉内容決定部222は、プレーヤキャラクタC1を最も支援したキャラクタがキャラクタC5である場合、キャラクタC5を干渉対象として決定してもよい。
【0176】
例えば、干渉内容決定部222は、自身のキャラクタC1が自爆して対戦ゲームから離脱した場合(つまり、原因値A=2である場合)に、所与の味方キャラクタを干渉対象のキャラクタとしてもよい。
【0177】
[6.2]離脱プレーヤの操作入力に基づき干渉対象のキャラクタを決定する例
干渉内容決定部222は、生存する他キャラクタの中から離脱プレーヤP1の操作入力に基づき他キャラクタの選択を受け付け、選択された他キャラクタを干渉対象のキャラクタとして決定してもよい。
【0178】
例えば、離脱プレーヤP1の端末装置20Aの仮想カメラ制御部217は、ゲーム空間に生存する各キャラクタに対応する仮想カメラを設定し、各仮想カメラから見える画像を端末装置20Aの表示部に表示してプレーヤP1が各キャラクタの様子を視認できるように制御する。そして、干渉内容決定部222は、プレーヤP1の操作入力に基づき、干渉対象のキャラクタを決定してもよい。
【0179】
図8は、図9は、離脱プレーヤP1の端末装置20Aの表示部に表示されるゲーム画面GAの一例である。
【0180】
例えば、端末装置20Aは、生存している複数のキャラクタC2、C4、C6それぞれに対応する仮想カメラから見える画像GX1、GX2、GX3を生成し、プレーヤP1の操作入力に基づき画像を切り替えて、ゲーム画面GAに表示する。各画像GX1、GX2、GX3(ゲーム画面GA)には、表示中のキャラクタの情報MC1、MC2、MC3を表示する。キャラクタの情報には、敵又は味方の情報を含む。
【0181】
そして、図8に示すように、干渉内容決定部222は、プレーヤP1の操作入力に基づき、ゲーム画面GAに表示されている画像GX1のキャラクタC2について、決定ボタンの入力を受け付けた場合に、キャラクタC2を干渉対象のキャラクタに決定する。
【0182】
図9は、生存している複数のキャラクタC2、C4、C6それぞれに対応する仮想カメラから見える画像GX1、GX2、GX3を、同時にゲーム画面GAに表示した例である。例えば、各画像GX1、GX2、GX3それぞれにおいて、キャラクタの情報MC1、MC2、MC3を表示する。なお、生存する複数のキャラクタを表示する際には、敵対関係、味方関係に応じて切り替えたり分別したりして表示してもよい。
【0183】
そして、干渉内容決定部222は、プレーヤP1の操作入力に基づきキャラクタの選択を受け付け、選択されたキャラクタを干渉対象のキャラクタとする。例えば、図9に示すように、各キャラクタの画面に選択のチェックの入力を受け付け、決定ボタンの入力を受け付けた場合に、選択のチェックを受け付けたキャラクタを干渉対象のキャラクタに決定する。
【0184】
なお、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタを、敵対関係と味方関係とに分けて管理している。
【0185】
また、干渉内容決定部222は、分析部221によって、離脱プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が、離脱前に、複数の他キャラクタ(例えば、キャラクタC2、C4、C6)から攻撃されたと判断された場合に、当該複数の他キャラクタの中からプレーヤの操作入力に基づき干渉対象となる他キャラクタ(例えば、キャラクタC4)の選択を受け付け、選択された他キャラクタ(例えば、キャラクタC4)を干渉対象のキャラクタとして決定してもよい。このようにすれば、プレーヤP1は、仕返しをしたい相手(例えば、プレーヤP4)を選ぶことができる。
【0186】
また、例えば、干渉内容決定部222は、分析部221によって、離脱プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が、離脱前に、複数の他キャラクタ(例えば、キャラクタC3、C5、C7)から支援されたと判断された場合に、当該複数の他キャラクタの中からプレーヤの操作入力に基づき干渉対象となる他キャラクタ(例えば、キャラクタC5)の選択を受け付け、選択された他キャラクタ(例えば、キャラクタC5)を干渉対象のキャラクタとして決定してもよい。このようにすれば、プレーヤP1は、応援したい相手(例えば、プレーヤP5)を選ぶことができる。
【0187】
また、干渉内容決定部222は、離脱原因となったキャラクタC2(原因値A=1に対応づけて設定されているキャラクタC2)、最もダメージを受けたキャラクタC4、最も支援したキャラクタC3を、候補として抽出し、プレーヤの操作入力に基づき、候補の中から一又は複数のキャラクタを干渉対象のキャラクタとして決定してもよい。
【0188】
[7]仮想カメラの制御の説明
仮想カメラ制御部217は、プレーヤP1の対戦ゲーム離脱前は、プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1を1人称視点又は3人称視点とする仮想カメラ制御を行う。例えば、キャラクタC1を3人称視点とする仮想カメラから見える画像を生成し、生成画像をプレーヤP1の端末装置20Aの表示部に表示する。
【0189】
そして、端末装置20Aは、プレーヤP1が対戦ゲームから離脱した後、仮想カメラ制御部217は、干渉対象のキャラクタを1人称視点または3人称視点とするように制御する。例えば、プレーヤP2の操作対象のキャラクタC2を干渉対象とした場合、キャラクタC2を3人称視点とする仮想カメラから見える画像を生成し、プレーヤP1の端末装置20Aの表示部に表示する。仮想カメラ制御部217は、仮想カメラをキャラクタC2に追随させるように制御する。
【0190】
なお、プレーヤP1の端末装置20Aは、プレーヤP2の端末装置20Bから、キャラクタC2に追従する仮想カメラ制御情報を(サーバ装置10を経由して)受信し、当該仮想カメラ制御情報に基づき画像を生成してもよいし、プレーヤP2の端末装置20BからキャラクタC2の位置情報を受信して、仮想カメラ制御を行い、画像を生成してもよい。
【0191】
端末装置20Aの画像生成部230は、干渉対象のキャラクタが複数存在する場合には、干渉対象のキャラクタ毎に仮想カメラを設定し、各仮想カメラから見える画像を生成する。
【0192】
本実施形態の表示制御部211は、干渉対象の各キャラクタを、敵対関係のグループ(例えば、キャラクタC2、C4)、味方関係のグループ(例えば、キャラクタC3、C5)に分けて画面表示する。なお、表示制御部211は、敵対関係の干渉対象のキャラクタと、味方関係の干渉対象のキャラクタとを混在させて、複数のキャラクタを画面表示してもよい。
【0193】
図10は、離脱プレーヤP1の端末装置20Aが、干渉対象のキャラクタC2の視点から見える画像GX1を表示したゲーム画面GAの一例である。
【0194】
端末装置20Aは、複数のキャラクタを干渉対象としている場合に、プレーヤP1の操作入力に基づき、各干渉対象のキャラクタC2、C4を描画した各画像GX1、GX2を切り替えて、各キャラクタC2、C4の様子を視認できるように制御する。なお、端末装置20Aのゲーム画面GAには、表示中の干渉対象のキャラクタの情報MC1を表示する。
【0195】
図11は、離脱プレーヤP1の端末装置20Aが、複数のキャラクタC2、C4を干渉対象とした場合におけるゲーム画面GAの一例である。例えば、表示制御部211は、各キャラクタC2、C4を視点とする仮想カメラから見える各画像GX1、GX2を同時にゲーム画面GAに表示する。このようにすれば、プレーヤは、干渉対象の各キャラクタC2、C4の様子を同時に視認できる。
【0196】
なお、端末装置20Aは、各画像GX1、GX2において干渉対象のキャラクタの情報MC1、MC2を表示する。また、表示制御部211は、干渉対象の複数のキャラクタが多い場合(例えば、干渉対象のキャラクタ数が5人以上である場合)、代表となる2人の干渉対象のキャラクタを抽出して画面表示してもよい。なお、かかる場合、プレーヤP1の操作入力に基づき代表となる干渉対象のキャラクタを抽出してもよい。
【0197】
また、端末装置20Aは、各干渉対象のキャラクタを描画対象とする俯瞰する俯瞰用カメラを設置し、当該俯瞰用カメラから見える画像を生成し表示してもよい。
【0198】
また、端末装置20Aは、各干渉対象のキャラクタを識別したマークを、ゲーム空間のマップ上の位置に描画したマップ画像を生成し、当該マップ画像を表示してもよい。
【0199】
[8]干渉内容について説明
干渉内容決定部222は、分析部221の分析結果に基づき、プレーヤキャラクタC1が生存しているときとは異なる内容であって、プレーヤP1が生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する。
【0200】
[8.1]敵対関係の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容
本実施形態干渉内容決定部222は、離脱プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が、離脱前に、干渉対象のキャラクタC2から攻撃を受けている場合、当該キャラクタC2の行動を妨害するための妨害内容を干渉内容として決定する。まず、敵対関係の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容について説明する。
【0201】
(a)視界に関する干渉内容
干渉内容決定部222は、干渉対象を操作するプレーヤP2の端末装置20Bにおいて、ゲーム画面にミスリード画像を表示するための干渉内容を決定してもよい。ミスリード画像は、霧、闇、幻覚などを発生させ、視界妨害を行うための画像である。
【0202】
図12は、干渉対象を操作するプレーヤP2の端末装置20Bに表示される画像GB(ゲーム画面GB)の一例を示す。例えば、図12に示すように、霧画像GFの各ピクセルのα値の範囲を0≦α≦1とする。つまり、α=0が透明、α=1が不透明を表し、αが0に近づくほど透明度が高くなる(逆に言えばαが1に近づくほど透明度が低くなる)ものとする。
【0203】
そして、仮想カメラから見える画像GBに霧画像GFを半透明合成する処理を行い、霧が発生した画像GBを生成することができる。
【0204】
(b)幻覚オブジェクトの配置に関する干渉内容
また、干渉内容決定部222は、ゲーム空間に、幻覚オブジェクトを配置する干渉内容に決定してもよい。幻覚オブジェクトは、当たり判定(ヒット判定)が行われないオブジェクトであり。幻覚オブジェクトは、アイテムでもよいし、亡霊キャラクタなど移動できるものでもよい。また、幻覚オブジェクトについても透明度(α値)の設定を行い、半透明合成処理を行ってよい。
【0205】
干渉内容決定部222は、プレーヤP1の操作入力に基づき、幻覚オブジェクトの配置する位置を決定してもよい。このようにすれば、干渉される側のプレーヤP2を足止めすることや、所定の目的地まで誘導することができる。
【0206】
なお、離脱プレーヤP1及び干渉される側のプレーヤP2のゲーム画面に、幻覚オブジェクトは表示されるが、他のプレーヤのゲーム画面には幻覚オブジェクトは表示されないように制御する。以下の説明でも同様である。
【0207】
(c)同士討ちの干渉内容
また、干渉内容決定部222は、ゲーム空間に存在するキャラクタ、アイテム等のオブジェクトの中から少なくとも1つ以上を、幻覚オブジェクトに差し替える干渉内容に決定してもよい。また、干渉内容決定部222は、生成された画像上のオブジェクト画像の中から少なくとも1つ以上を、幻覚オブジェクト画像に差し替える干渉内容を決定してもよい。
【0208】
例えば、キャラクタC2とキャラクタC4とが味方関係にあり、キャラクタC2とキャラクタC3が敵対関係にあるとする。また、幻覚オブジェクトC3Gを、キャラクタC3を模したオブジェクトに設定する。かかる場合、干渉内容決定部222は、プレーヤP2の端末装置20Bに表示する表示画像として、キャラクタC4を、幻覚オブジェクトC3Gに差し替える干渉内容を決定する。このようにすれば、キャラクタC2と、キャラクタC4との同士討ちを誘発させることができる。干渉されていないプレーヤP4(キャラクタC4を操作しているプレーヤ)にしてみれば味方のプレーヤP2から誤って攻撃を受ける状況となり不利な状況となるが、このような不意討ちがゲームの興趣性を一段と高めることができる。なお、プレーヤP1の端末装置20Aに表示する表示画像も、キャラクタC4を、幻覚オブジェクトC3Gに差し替え、プレーヤP1も干渉処理を確認できるようにする。
【0209】
なお、干渉内容処理部222は、キャラクタに付随する敵味方を識別するアイコンを、幻覚アイコンに差し替える干渉内容に決定してもよい。例えば、干渉内容処理部222は、プレーヤP2の端末装置20Bに表示するゲーム画面の一部に表示するマップ画面において、味方であるキャラクタC4の位置を表示するアイコン(味方アイコン)を、敵のアイコンに差し替える干渉内容を決定する。
【0210】
(d)音声に関する干渉内容
干渉内容決定部222は、キャラクタC2を操作するプレーヤP2の端末装置20のスピーカーに、ミスリード音声を再生させる音声妨害内容を、干渉内容として決定してもよい。ミスリード音声とは、実際にはゲーム空間に存在しないキャラクタの足音や銃声などであり、離脱プレーヤP1及び干渉される側のプレーヤP2には聞こえるが、他のプレーヤには聞こえない音声である。干渉される側のプレーヤP2には幻聴のように聞こえることになる。
【0211】
ミスリード音声は、足音や銃声の他、風、雨、遭難信号、ピンチ音、敵の本拠地に大群が攻める音声や、これらをイメージするBGM(音楽)のように複数種類の音声データを用意する。
【0212】
(e)操作に関する干渉内容
干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2を操作するプレーヤP2の操作を妨害する内容を干渉内容として決定してもよい。操作に関する干渉内容とは、干渉される側のプレーヤP2が一部又は全部の操作をできないようにすること、干渉される側のプレーヤP2ではなく離脱プレーヤP1の操作入力に基づき、干渉される側のプレーヤP2のキャラクタC2を制御すること、等である。
【0213】
また、干渉内容決定部222は、離脱プレーヤP1が、干渉される側のプレーヤP2の味方プレーヤ(例えば、プレーヤP4)になりすまして操作する干渉内容を決定してもよい。
【0214】
例えば、干渉内容決定部222は、離脱プレーヤP1が干渉される側のプレーヤP2のチャット画面を乗っ取り、干渉される側のプレーヤP2にとっての味方プレーヤ(例えばプレーヤP4)になりすました書き込みができるような干渉内容を決定する。
【0215】
(f)ユーザーインタフェースに関する干渉内容
干渉内容決定部222は、プレーヤP2のユーザーインタフェースを妨害する内容を干渉内容として決定してもよい。例えば、プレーヤP2の端末装置20Bの表示画面の表示内容(例えば、指示アイコンや体力値等のステータス情報)を、偽の表示内容に変更する等の干渉内容である。このようにすれば、離脱プレーヤP1は、偽の情報をプレーヤP2に伝達することができ、プレーヤP2のゲームプレイを邪魔することができ、ゲームの興趣性を更に高めることができる。なお、ユーザーインタフェースとは、端末装置20の出力結果をプレーヤに表示する機能や、プレーヤ(ユーザー)の操作(例えば、タッチ操作)によって何かしらのアクションを起こさせる機能等である。
【0216】
(g)行動に関する干渉内容
干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2の行動を妨害する内容を干渉内容として決定してもよい。例えば、干渉対象のキャラクタC2の行動を妨害する内容は、キャラクタC2の移動速度や動作速度を遅くする制御、照準設定の動作など一部の動作ができない制御等である。このようにすれば、離脱プレーヤP1は、キャラクタC2の行動を鈍らせることにより、ゲームの興趣性を更に高めることができる。
【0217】
(h)パラメータ変更に関する干渉内容
干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2の対戦ゲームに関するパラメータ(攻撃力、防御力等)を減少させる干渉内容を決定してもよい。
【0218】
[8.2]味方関係の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容
干渉内容決定部222は、味方関係の干渉対象のキャラクタC3に対する干渉内容については、当該キャラクタC3が有利になるような干渉内容を決定する。味方関係の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容は次の態様がある。
【0219】
(a)音声に関する干渉内容
干渉内容決定部222は、キャラクタC3を操作するプレーヤP2の端末装置20のスピーカーに、注意喚起の音声を再生させる音声内容を、干渉内容として決定してもよい。注意喚起の音声とは、例えば、「敵が近くにいるよ」という音声データである。
【0220】
(b)行動に関する干渉内容
干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC3の行動を有利にする内容を干渉内容として決定してもよい。例えば、干渉対象のキャラクタC3の行動を有利にする内容は、キャラクタC3の移動速度や動作速度を速くする制御、照準設定の動作など合いやすくなる制御等である。このようにすれば、離脱プレーヤP1は、キャラクタC3を応援でき、ゲームの興趣性を更に高めることができる。
【0221】
(c)パラメータ変更に関する干渉内容
例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC3の対戦ゲームに関するパラメータ(攻撃力、防御力等)を増加させる干渉内容を決定してもよい。
【0222】
[8.3]干渉位置について
干渉内容決定部222は、ゲーム空間における干渉位置を決定してもよい。例えば、干渉内容決定部222は、プレーヤP1の操作入力に基づき、ミスリード音声が再生(発生)される位置(ゲーム空間上の位置座標)を設定可能としてもよい。例えば、干渉対象のキャラクタC2に対して、他キャラクタの存在を暗示させるために銃声音を発生させる音声の干渉内容を決定する場合において、銃声音を発生させる位置を干渉位置として設定してもよい。
【0223】
例えば、離脱プレーヤP1が干渉対象のキャラクタC2の位置Aから遠距離の位置B(例えば、位置Aから10キロメートル離れた位置や敵の本拠地等)に音声を再生させるようにしたい場合、離脱プレーヤP1の操作入力に基づき音声の干渉内容に対応付けて位置Bを干渉位置として設定する。このようにすれば、キャラクタC2を操作するプレーヤP2は、遠方に敵がいると錯覚させることができる。
【0224】
また、離脱プレーヤP1が干渉対象のキャラクタC2の位置Aから近距離の位置C(例えば、位置Aから5メートル離れた位置)に音声を再生させるようにしたい場合、離脱プレーヤP1の操作入力に基づき、音声の干渉内容に対応付けて位置Cを干渉位置として設定する。このようにすれば、キャラクタC2を操作するプレーヤP2は、近くに敵がいると錯覚させることができる。
【0225】
[8.4]発生期間
そして、干渉内容決定部222は、干渉内容毎に、干渉内容の干渉処理が発生してから終了するまでの発生期間を設定する。
【0226】
[8.5]干渉内容のリスト
また、干渉内容決定部222は、図14に示すように、干渉対象のキャラクタ毎に、決定された干渉内容(実行可能な干渉内容)をリスト化する。
【0227】
例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタが敵対関係である場合には、敵対関係の干渉対象のキャラクタに関する種々の複数の干渉内容の中から、少なくとも視界の干渉内容、幻覚の干渉内容、音声に関する干渉内容、パラメータ変更に関する干渉内容を、実行可能な干渉内容としてリストに加えるようにしてもよい。
【0228】
また、干渉内容決定部222は、分析部221によって、干渉対象のキャラクタC2が原因値A=1に対応付けて設定されているキャラクタである場合、キャラクタC1が、キャラクタC2の攻撃を起因に離脱しているので、キャラクタC2に多大な影響を与える同士討ちに関する干渉内容を、実行可能な干渉内容としてリストに加えてもよい。
【0229】
また、干渉内容決定部222は、分析部221によって、干渉対象のキャラクタC4が最もダメージを受けた攻撃相手である場合、キャラクタC1が、キャラクタC4への復讐を行えるように、操作及び動作に関する干渉内容を、実行可能な干渉内容としてリストに加えてもよい。
【0230】
また、干渉内容決定部222は、分析部221によって、キャラクタC1がゲーム離脱直前の1分間以内にキャラクタC6から10回以上の攻撃を受けた場合には、集中的に攻撃されて死亡したとみなし、当該キャラクタC6に対して復讐できるよう、ユーザーインタフェースに関する干渉内容を、実行可能な干渉内容としてリストに加えてもよい。
【0231】
例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2の攻撃の種類(武器、など)、攻撃に関するパラメータ(攻撃値、総攻撃値、ダメージ値、総ダメージ値、ヒット回数)、攻撃属性、及び、ゲーム開始時点からの攻撃タイミングの少なくとも一つに基づいて、実行可能な干渉内容や数を決定してもよい。このようによれば、干渉対象のキャラクタの攻撃の種類等を考慮して干渉内容を決定するので、離脱プレーヤP1が受けた攻撃度合等を妨害内容に反映させることができる。
【0232】
例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタが味方関係である場合には、味方関係の干渉対象のキャラクタに関する種々の複数の干渉内容の中から、少なくともパラメータ変更に関する干渉内容を、実行可能な干渉内容としてリストに加えてもよい。
【0233】
例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC3から受けた支援の種類、支援に関するパラメータ、支援属性、及び、ゲーム開始時点からの支援タイミングの少なくとも一つに基づいて、実行可能な干渉内容や数を決定してもよい。
【0234】
また、干渉内容決定部222は、分析部221によって、離脱プレーヤP1のキャラクタC1のレベルと、干渉対象のキャラクタのレベルとの差分に応じて、実行可能な干渉内容を決めてもよい。
【0235】
また、干渉内容決定部222は、分析部221によって、離脱プレーヤP1のキャラクタC1のレベルと、干渉対象のキャラクタのレベルとの差分に応じて、実行可能な干渉内容の数を調整してもよい。例えば、キャラクタのレベルが1~99の値域で変動している場合、キャラクタC1のレベルが10であって、干渉対象のキャラクタのレベルが11であるように、レベルの差分が10未満である場合は、実行可能な干渉内容の数を5とし、レベルの差分が10以上50未満である場合は、実行可能な干渉内容の数を7とし、レベルの差分が50以上である場合は、実行可能な干渉内容の数を10とする。このようにすれば、干渉対象のキャラクタのレベルが高い場合、より多数の干渉を行うことができ、離脱プレーヤP1は満足する干渉を行うことができる。
【0236】
本実施形態では、離脱プレーヤP1の離脱時に、干渉内容(実行可能な干渉内容や数)を決めているが、ゲーム進行に応じて、干渉内容を変更してもよい。
【0237】
[9]干渉処理の実行
干渉処理部223は、プレーヤP1の操作入力に基づき、決定された干渉内容に従って干渉処理を実行する。例えば、干渉処理部223は、図10に示すように、プレーヤP1の操作入力に基づき、干渉内容決定部222によって決定された実行可能な干渉内容のリストLSの中から干渉内容の選択を受け付け、選択された干渉内容に応じた干渉処理を実行する。このようにすれば、離脱プレーヤP1の望むような内容の干渉を行うことができる。
【0238】
また、本実施形態では、離脱プレーヤP1の端末装置20Aの干渉処理部223、及び、離脱プレーヤP1の干渉対象のプレーヤの端末装置(例えば、プレーヤP2の端末装置20BやプレーヤP3の端末装置20C)の干渉処理部223が、干渉内容に応じた干渉処理を実行する。離脱プレーヤP1の干渉対象ではない他プレーヤの端末装置においては、干渉内容に応じた干渉処理は実行されない。
【0239】
本実施形態では、プレーヤP1の干渉内容の指示のタイミング(干渉タイミング)で、干渉処理を実行する。なお、本実施形態によれば、プレーヤP1が指示したタイミングで干渉処理を実行することができ、プレーヤはゲーム進行に応じて適切に干渉することができる。
【0240】
例えば、離脱プレーヤP1の端末装置20Aが、特定の干渉内容の実行の指示を受け付けると、当該受け付けたタイミングで、サーバ装置10を経由して、例えば、干渉対象のキャラクタC2を操作するプレーヤP2の端末装置20Bに、当該干渉内容に関する情報を送信する。なお、干渉内容に関する情報は、干渉内容の種類(例えば、霧発生、音発生、操作妨害等である)、干渉レベル、発生期間を含む。
【0241】
端末装置20Bは、干渉内容に関する情報を受信したタイミングで、干渉内容に関する情報に基づき、発生期間が終了するまで、干渉処理を実行する。また、離脱プレーヤの端末装置20Aにおいても、端末装置20Bと同期して、干渉内容に関する情報に基づき、発生期間が終了するまで、干渉処理を実行する。
【0242】
なお、本実施形態では、離脱プレーヤP1の指示のタイミングによらずに、干渉内容に対応付けて予め決められた所与のタイミングで干渉処理を実行してもよい。かかる場合も、離脱プレーヤの端末装置20Aと干渉対象のキャラクタを操作する他プレーヤの端末装置とにおいて同期をとって干渉処理を行う。
【0243】
本実施形態では、干渉内容に対応付けて決められた発生期間が終了するまで干渉処理を実行する。
【0244】
[9.1]敵対関係の干渉対象のキャラクタに対する干渉処理の実行例
(a)視界に関する干渉内容に従った干渉処理の実行
干渉処理部223は、プレーヤP1の操作入力に基づき、視界に関する干渉内容の実行指示を受け付けると、キャラクタC2の周囲に霧(或いは闇、幻覚画像)を発生させて視界を悪くするような干渉処理を行う。
【0245】
例えば、図10に示すように、離脱プレーヤP1の端末装置20Aが、「視界」の干渉内容の実行の指示を受け付けると、霧画像の半透明情報を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。端末装置20A及び端末装置20Bは、発生期間が終了するまで、霧発生のミスリード画像GBを生成して表示する。
【0246】
つまり、端末装置20Bは、図12に示すように、霧画像の半透明情報(α値)に基づき仮想カメラから見える画像GBに霧画像GFを合成して、表示する画像GB1を生成して端末装置20Bの表示部に表示する。
【0247】
なお、プレーヤP1の端末装置20Aは、プレーヤP1の表示部に表示するゲーム画像において視界不良にならないように、霧を発生させないようにしてもよい。つまり、α=0にして画像を生成し端末装置20Aの表示部に表示してもよい。端末装置20Aの表示制御部211は、ゲーム画面に「干渉される側のプレーヤP2において霧発生中:透明度(α=0.7)」という字幕表示を行ってもよい。なお、字幕の表示/非表示の制御をプレーヤP1の操作入力で行えるようにしてもよい。
【0248】
(b)幻覚オブジェクトの配置に関する干渉内容に従った干渉処理の実行
例えば、プレーヤP1の端末装置20Aが、幻覚オブジェクトを配置する干渉内容の実行指示を受け付けると、端末装置20A及びキャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bにおいて、幻覚オブジェクトを配置位置に配置してミスリード画像を生成して表示する。
【0249】
例えば、離脱プレーヤP1の端末装置20Aが、幻覚(幻覚オブジェクトの配置)の干渉内容の実行の指示を受け付けると、幻覚オブジェクトの情報、配置位置、幻覚オブジェクトの半透明情報を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。端末装置20A及び端末装置20Bは、発生期間が終了するまで、幻覚オブジェクトを配置したミスリード画像を生成して表示する。
【0250】
(c)同士討ちの干渉内容に従った干渉処理の実行
例えば、プレーヤP1の端末装置20Aが、同士討ち(幻覚オブジェクトに差し替える)の干渉内容の実行指示を受け付けると、差し替え対象のオブジェクト(例えば、キャラクタC4)、幻覚オブジェクトの情報、を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。端末装置20A及び端末装置20Bは、発生期間が終了するまで、差し替え対象のオブジェクトを幻覚オブジェクトに差し替えたミスリード画像を生成して表示する。
【0251】
(d)音声に関する干渉内容に従った干渉処理の実行
例えば、プレーヤP1の端末装置20Aが、音声に関する干渉内容の実行指示を受け付けると、ミスリード音声の種類(例えば、銃声、足音などの種類)を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。端末装置20A及び端末装置20Bは、発生期間が終了するまで、受信した当該種類に応じたミスリード音声をスピーカーから音出力する。つまり、端末装置20A及び端末装置20Bの干渉処理部223は、干渉される側のプレーヤP2のキャラクタC2の近くに、あたかも敵がいるかのような足音や銃声に関する音声を再生する処理を行う。なお、ミスリード音声は、端末装置に記憶部270に予め記憶する。
【0252】
なお、プレーヤP1の端末装置20Aも、干渉内容に基づきミスリード音声を再生し、端末装置20Aのスピーカーから音出力させるように制御するので、プレーヤP1自身も、干渉される側のプレーヤP2のゲームプレイを音によって妨害していることを認識することができる。
【0253】
(e)操作に関する干渉内容に従った干渉処理の実行
干渉処理部223は、プレーヤP1の操作入力に基づき、操作に関する干渉内容の実行指示を受け付けると、離脱プレーヤP1の操作入力(例えば、操作信号、操作コマンド等)を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。端末装置20A及び端末装置20Bは、発生期間が終了するまで、受信した離脱プレーヤP1の操作入力に応じた処理を行う。
【0254】
具体的には、干渉処理部223は、発生期間中、プレーヤP1の操作入力に基づきキャラクタC2を制御する。このようにすれば、離脱プレーヤP1は、キャラクタC2を乗っ取って操作することができる。なお、本実施形態によれば、プレーヤP1の任意のタイミングで操作に関する干渉内容の実行指示を行うことができ、プレーヤはゲーム進行に応じて適切に干渉される側のプレーヤP2のゲームプレイを妨害することができる。
【0255】
つまり、端末装置20Bは、干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、プレーヤP1の操作入力を受信し、プレーヤP2の替わりにプレーヤP1の操作入力に基づき、キャラクタC2を制御する。
【0256】
例えば、プレーヤP1の端末装置20Aが、プレーヤP4になりすましてチャットを行う操作に関する干渉内容の実行指示を受け付けると、サーバ装置10を経由して、プレーヤP2の端末装置20Bに、なりすまし対象のプレーヤの情報(例えば、プレーヤP4の情報)、離脱プレーヤP1の操作入力やチャットの情報を含む干渉内容に関する情報を送信する。端末装置20Bは、当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、プレーヤP1の操作入力に基づくチャットに関する情報を受信し、プレーヤP4になりすましてチャット画面において、離脱プレーヤP1とプレーヤP2とのチャットを行う。
【0257】
(f)ユーザーインタフェースに関する干渉内容に応じた干渉処理の実行
干渉処理部223は、プレーヤP1の操作入力に基づき、ユーザーインタフェースに関する干渉内容に応じて干渉処理を実行する。
【0258】
例えば、プレーヤP1の端末装置20Aが、プレーヤP1の操作入力に基づき、ユーザーインタフェースを干渉する干渉内容の実行の指示を受け付けると、サーバ装置10を経由して、プレーヤP2の端末装置20Bに、偽のユーザーインタフェース情報(例えば、偽のステータスの情報や偽のアイコン)を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。
【0259】
端末装置20Bは、干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、偽のユーザーインタフェース情報を表示する処理を行う。
【0260】
例えば、端末装置20Bは、味方プレーヤからの救援信号アイコン、味方プレーヤからの合流信号アイコンを、敵プレーヤからの救援信号アイコンや敵プレーヤの合流信号アイコンに変更して表示する制御や、キャラクタC2のステータス(例えば、体力値等)を変更して表示する制御を行う。
【0261】
また、例えば、プレーヤP1の端末装置20Aが、プレーヤP1の操作入力に基づき、ユーザーインタフェース(例えば、アイテム表示や体力値等)を非表示にする干渉内容の実行の指示を受け付けると、サーバ装置10を経由して、プレーヤP2の端末装置20Bに、ユーザーインタフェースを非表示にする情報を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。
【0262】
端末装置20Bは、当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、ユーザーインタフェースに関する情報を非表示にする処理を行う。例えば、端末装置20Bは、発生期間が終了するまで、ユーザーインタフェースに関する情報を非表示にする。なお、非表示にする処理とは、単純にユーザーインタフェースに関する情報を表示しないことであるが、非表示にする範囲を、煙幕などの画像で上書きして非表示にしてもよい。
【0263】
また、ユーザーインタフェースに関する干渉内容は、登録したアイテムをタッチすることで当該アイテムを即時利用できるパネルの表示部分に、所与のマーク(例えば、×マーク等)を重畳表示させて、当該パネルを非表示(封印)するものでもよい。例えば、端末装置20Bは、当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、登録したアイテムをタッチすることで当該アイテムを即時利用できるパネルの表示部分に、所与のマークを重畳表示させる処理を行う。
【0264】
また、ユーザーインタフェースに関する干渉内容は、当該パネル表示内のアイテムのレイアウトを変更するものでもよい。例えば、端末装置20Bは、レイアウト変更の当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、当該パネル表示内のアイテムのレイアウトを変更する処理を行う。
【0265】
(g)行動に関する干渉内容に従った干渉処理の実行
干渉処理部223は、プレーヤP1の操作入力に基づき、行動に関する干渉内容の実行指示を受け付けると、サーバ装置10を経由して、キャラクタC2の行動情報(例えば、速度)を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。
【0266】
例えば、端末装置20Bは、当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで当該速度に基づき干渉対象のキャラクタC2の移動制御、動作制御を行う。つまり、キャラクタC2の速度Vは通常時がV1の速さ(V1>0)である場合において、発生期間中のキャラクタC2の速度VをV2の速さ(V1>V2>0)とし、キャラクタC2の移動・動作を遅くする。
【0267】
また、端末装置20Bは、当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、照準設定の動作など一部の動作ができない、照準の位置をブレ(移動)させる、或いは、照準設定に関する動作を遅くするようにし、キャラクタC2の照準設定を困難にさせる制御を行ってもよい。
【0268】
(h)パラメータ変更に関する干渉内容の実行
干渉処理部223は、プレーヤP1の操作入力に基づき、パラメータ変更に関する干渉内容の実行指示を受け付けると、サーバ装置10を経由して、パラメータ変更に関する情報(例えば、変更対象のパラメータ名及び変動率等)を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC2を操作対象とするプレーヤP2の端末装置20Bに送信する。
【0269】
例えば、端末装置20Bは、当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、変更対象のパラメータ名(例えば、攻撃力)を変動率(例えば、10%減少)に応じて変動させる制御を行う。例えば、端末装置20Bは、キャラクタC2の攻撃力を、10%減少させる制御を行う。なお、サーバ装置10がキャラクタC2のパラメータを管理している場合は、サーバ装置10が変更対象のパラメータ(例えば、攻撃力)を、当該変動率に応じて変動させる制御を行う。
【0270】
(i)複数の干渉内容の同時実行
干渉処理部223は、プレーヤP1の操作入力に基づき、複数の干渉内容を同時に実行してもよい。例えば、幻覚に関する干渉内容と、音声(幻聴)に関する干渉内容とを同時に実行してもよい。このようにすれば、相乗的に他キャラクタC2等に影響を与えることができる。
【0271】
[9.2]味方関係の干渉対象のキャラクタに対する干渉処理の実行例
(a)音声に関する干渉内容
例えば、プレーヤP1の端末装置20Aが、音声に関する干渉内容の実行指示を受け付けると、注意喚起の音声の種類(例えば、音声の種類)を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC3を操作対象とするプレーヤP3の端末装置20Cに送信する。端末装置20A及び端末装置20Cは、発生期間が終了するまで、受信した当該種類に応じた音声をスピーカーから音出力する。なお、音声は、端末装置に記憶部270に予め記憶する。
【0272】
なお、プレーヤP1の端末装置20Aも、注意喚起の音声を再生し、端末装置20Aのスピーカーから音出力させるように制御するので、プレーヤP1自身も、干渉される側のプレーヤP3を応援できていることを認識することができる。
【0273】
(b)行動に関する干渉内容
干渉処理部223は、プレーヤP1の操作入力に基づき、行動に関する干渉内容の実行指示を受け付けると、サーバ装置10を経由して、キャラクタC3の行動情報(例えば、速度)を含む干渉内容に関する情報を、キャラクタC3を操作対象とするプレーヤP3の端末装置20Cに送信する。
【0274】
例えば、端末装置20Cは、当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで当該速度に基づき干渉対象のキャラクタC3の移動制御、動作制御を行う。つまり、キャラクタC3の速度Vは通常時がV1の速さ(V1>0)である場合において、発生期間中のキャラクタC3の速度VをV3の速さ(V3>V1>0)とし、キャラクタC3の移動・動作を速くする。
【0275】
また、端末装置20Cは、当該干渉内容に関する情報を受信すると、発生期間が終了するまで、照準の位置を敵の位置に合致できるようにし、キャラクタC3の照準設定を簡易にさせる制御を行ってもよい。
【0276】
(c)パラメータ変更に関する干渉内容
干渉内容決定部222は、発生期間が終了するまで、変更対象のパラメータ名(例えば、攻撃力)を変動率(例えば、10%増加)に応じて変動させる制御を行う。例えば、干渉内容決定部222は、キャラクタC3の攻撃力を、10%増加させる制御を行う。
【0277】
[9.3]干渉位置
干渉処理部223は、ゲーム空間において干渉対象のキャラクタと干渉位置とに基づいて、干渉処理を実行するようにしてもよい。例えば、本実施形態の干渉処理部223は、例えば霧を発生させる干渉内容において、干渉対象のキャラクタC2がゲーム空間の霧の発生範囲に属している場合に、当該霧を発生させる干渉内容を実行可能に制御してもよい。
【0278】
また、干渉処理部223は、離脱プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が離脱したタイミングの位置を中心とする半径30メートルの干渉可能範囲を設定する。例えば、干渉処理部223は、干渉対象のキャラクタC2が当該干渉可能範囲に属している場合に、干渉処理を実行してもよい。
【0279】
[9.4]表示画面
図10は、離脱プレーヤP1の端末装置20Aにて表示されるゲーム画面GAの一例である。例えば、ゲーム画面GAでは、干渉対象のキャラクタC2に追随する仮想カメラから見える画像に、干渉対象のキャラクタC2に対する実行可能な干渉内容のリストLSを表示する。
【0280】
例えば、干渉処理部223は、離脱プレーヤP1の操作入力に基づき、「視界」の干渉内容の実行ボタンを受け付けたタイミングを、当該干渉内容の干渉タイミングとし、「視界」の干渉内容に従った干渉処理を実行する。このようにすれば、離脱プレーヤP1は、各干渉内容に応じて適切に干渉タイミングを図ることができる。端末装置20Aは、干渉内容のリストLSから実行された干渉内容を削除する。
【0281】
[9.5]複数の干渉対象のキャラクタに対する干渉処理
干渉処理部223は、干渉対象のキャラクタが複数存在する場合、複数の干渉対象のキャラクタを一括で同一の干渉内容を実行してもよい。
【0282】
例えば、図11に示すように、離脱プレーヤP1の端末装置20Aは、干渉対象の複数のキャラクタを描画した画像GX1、GX2をゲーム画面GAに表示し、当該複数のキャラクタC2、C4に対しての共通の実行可能な干渉内容のリストLSを表示する。
【0283】
そして、干渉処理部223は、離脱プレーヤP1の操作入力に基づき、「視界」の干渉内容の実行ボタンを受け付けたタイミングを、当該干渉内容の干渉タイミングとし、「視界」の干渉内容に従った干渉処理を実行する。このようにすれば、複数のキャラクタC2、C4に対して一括で干渉を行うことができる。端末装置20Aは、干渉内容のリストLSから実行された干渉内容を削除する。
【0284】
また、干渉処理部223は、干渉対象のキャラクタが複数存在する場合において、複数の干渉対象のキャラクタそれぞれに対して個別に干渉内容を実行してもよい。かかる場合、端末装置20は、個別に干渉対象のキャラクタを表示して、当該キャラクタの干渉内容に応じた実行ボタンを受け付け、当該干渉内容に応じた干渉処理を実行する。
【0285】
[9.6]一時的な干渉解除
また、干渉処理部222は、干渉される側のキャラクタ(例えば、キャラクタC2)を操作するプレーヤ(例えば、プレーヤP2)が、所定の操作入力(例えば、所定期間において所定ボタンの連続入力)を受け付けた場合に、干渉を一時的に解除する(1分間のみ干渉禁止する)ように制御してもよい。
【0286】
[9.7]自動的に干渉処理を実行する手法
干渉処理部223は、離脱プレーヤP1の操作入力によらずに、所与のタイミングで、自動的に干渉処理を実行してもよい。例えば、干渉処理部223は、干渉内容決定部222によって決定された実行可能な干渉内容のリストLSの中から、所与の干渉内容を選択し、選択された干渉内容に応じた干渉処理を実行する。干渉処理の実行タイミングは、干渉内容に対応付けて予め決められたタイミングや、所定のタイミング(例えば、ゲーム開始時点から20分経過した時点、干渉相手の攻撃タイミング、等)である。
【0287】
[10]干渉レベル
本実施形態の干渉内容決定部222は、干渉レベルを設定する。例えば、プレーヤP1の端末装置20Aの干渉内容決定部222は、干渉内容毎に、干渉内容に応じた干渉レベルを設定する。また、干渉レベルはゲーム進行に応じて変更可能である。なお、干渉内容決定部222は、各干渉内容に共通の干渉レベルを設定してもよい。
【0288】
[10.1]敵対関係の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容の干渉レベル
干渉内容決定部222は、敵対関係の干渉対象のキャラクタに対して、干渉レベルが高いほど干渉対象のキャラクタが不利な状況となる干渉処理が行われるように制御する。
【0289】
例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2がキャラクタC1に対して行った攻撃の種類(武器、など)、攻撃に関するパラメータ(攻撃値、総攻撃値、ダメージ値、総ダメージ値、ヒット回数)、攻撃属性、及び、ゲーム開始時点からの攻撃タイミングの少なくとも一方に基づいて、干渉レベルを決定してもよい。
【0290】
例えば、干渉内容決定部222は、以下の(A)~(E)の少なくとも1つに基づき、干渉レベルを設定する。(A)~(G)のうち複数の項目に該当する場合、高い値の干渉レベルに決定してもよいし、低い値の干渉レベルに決定してもよい。
【0291】
(A)例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2から槍などの特定の武器から攻撃を受けた場合、干渉レベルを3に決定する。
【0292】
(B)また、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2の攻撃値が高くなるにつれて干渉レベルが高くなるようにする。例えば、干渉内容決定部222は、攻撃値が1~10の場合は干渉レベルを1にし、攻撃値が11~20の場合は干渉レベルを2に決定し、攻撃値が21以上である場合、干渉レベル3に決定する。
【0293】
(C)また、干渉内容決定部222は、ダメージ値が高くなるにつれて干渉レベルが高くなるようにする。例えば、干渉内容決定部222は、ダメージ値が1~10の場合は干渉レベルを1にし、ダメージ値が11~20の場合は干渉レベルを2に決定し、ダメージ値が21以上である場合、干渉レベル3に決定する。
【0294】
(D)また、干渉内容決定部222は、攻撃属性が所定の属性(例えば、「火」の属性)である場合、干渉レベルを3に決定する。
【0295】
(E)また、干渉内容決定部222は、ヒット回数が多くなるにつれて干渉レベルを高くなるようにする。例えば、干渉内容決定部222、ヒット回数が1~10の場合は干渉レベルを1にし、ヒット回数が11~20の場合は干渉レベルを2に決定し、ヒット回数が21以上である場合、干渉レベル3に決定する。
【0296】
(F)ゲーム開始時点からの攻撃タイミングが、10分未満である場合は、干渉レベルを「1」にし、10分以上20分未満である場合は、干渉レベルを「2」にし、20分以上30分未満である場合は、干渉レベルを「3」に決定する。
【0297】
(G)また、プレーヤP1が離脱したタイミングがゲーム開始時点から所定期間以内(例えば、3分以内)である場合、干渉レベルを「3」に決定し、プレーヤの干渉度合いを高めるようにしてもよい。
【0298】
(H)また、キャラクタのレベルが1~99の値域で変動している場合、キャラクタC1のレベルが10であって、干渉対象のキャラクタのレベルが11であるように、レベルの差分が10未満である場合は、干渉レベルを「1」にし、レベルの差分が10以上50未満である場合は、干渉レベルを「2」にし、レベルの差分が50以上である場合は、干渉レベルを「3」に決定する。
【0299】
次に、干渉レベルに応じた干渉内容の決定手法を説明する。例えば、干渉内容決定部222は、干渉レベル1の場合に、霧画像GFのα値を、0<α<0.3に設定し、干渉レベル2の場合に、霧画像GFのα値を、0.3≦α<0.7に設定し、干渉レベル3の場合に、霧画像GFのα値を、0.7≦α≦1に設定する。このように、干渉レベルが高いほど視界不良となるので、干渉される側のプレーヤのキャラクタC2を不利な状況にさせることができる。
【0300】
また、画像生成部230は、図13(A)(B)(C)に示すように、霧の大きさが異なる3つの霧画像GF1~GF3を予め用意し、干渉レベルに応じた霧画像を用いて画像GBを生成してもよい。
【0301】
例えば、画像生成部230は、干渉レベル1の場合に、範囲が最も小さい霧画像GF1を用いて画像GBを生成し、干渉レベル2の場合に、霧画像GF1よりも霧の範囲が大きい霧画像GF2を用いて画像GF2を生成し、干渉レベル3の場合に、霧画像GF2よりも霧の範囲が大きい霧画像GF3を用いて画像GBを生成する。このように、干渉レベルが高いほど霧が多くなり視界不良となるので、干渉される側のプレーヤのキャラクタC2を不利な状況にさせることができる。
【0302】
また、干渉内容決定部222は、幻覚オブジェクトの配置に関する干渉内容の干渉レベルに応じて、幻覚オブジェクトの透明度を設定してもよい。
【0303】
また、干渉内容決定部222は、干渉レベルが高くなるにつれて、音声データの種類を増加させる、或いは音量を上げるようにしてもよい。例えば、干渉内容決定部222は、干渉レベル1の場合に、足音のみのミスリード音声を設定可能とし、干渉レベル2の場合に、足音及び銃声のミスリード音声を設定可能とし、干渉レベル3の場合に、足音、銃声、ピンチ音などを含むミスリード音声を設定可能する。このように、干渉レベルが高いほど邪魔な音が発生するので、干渉される側のプレーヤのキャラクタC2を不利な状況にさせることができる。
【0304】
また、干渉内容決定部222は、干渉レベルが高くなるにつれて、操作に関する干渉内容について、妨害可能な操作の種類を増加させるようにしてもよい。
【0305】
また、干渉内容決定部222は、干渉レベルが高くなるにつれて、ユーザーインタフェースにおいて非表示にする項目を増加させるようにしてもよい。
【0306】
また、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2の対戦ゲームに関するパラメータ(例えば、攻撃力)を、干渉レベルが1の場合は10%減少させ、干渉レベルが2の場合は20%減少させ、干渉レベルが3の場合は30%減少させるようにする。
[10.2]味方関係の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容の干渉レベル
本実施形態の味方関係の干渉対象のキャラクタに対しても干渉内容の干渉レベルを設定してもよい。例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC3がキャラクタC1に対して行った支援の種類(薬草、など)、支援に関するパラメータ(回復値、総回復値)、支援属性、及び、ゲーム開始時点からの攻撃タイミングの少なくとも一方に基づいて、干渉レベルを決定する。
【0307】
例えば、干渉内容決定部222は、以下の(A)~(E)の少なくとも1つに基づき、干渉レベルを設定する。(A)~(E)のうち複数の項目に該当する場合、高い値の干渉レベルに決定する。
【0308】
(A)例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC3から特殊な薬で回復した場合、干渉レベルを3に決定する。
【0309】
(B)また、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC3の回復値が高くなるにつれて干渉レベルが高くなるようにする。例えば、干渉内容決定部222は、回復値が1~10の場合は干渉レベルを1にし、回復値が11~20の場合は干渉レベルを2に決定し、回復値が21以上である場合、干渉レベル3に決定する。
【0310】
(C)また、干渉内容決定部222は、回復属性が所定の属性(例えば、「光」の属性)である場合、干渉レベルを3に決定する。
【0311】
(D)ゲーム開始時点からの回復タイミングが、10分未満である場合は、干渉レベルを「1」にし、10分以上20分未満である場合は、干渉レベルを「2」にし、20分以上30分未満である場合は、干渉レベルを「3」に決定する。
【0312】
(E)また、プレーヤP1が離脱したタイミングがゲーム開始時点から所定期間以内(例えば、3分以内)である場合、干渉レベルを「3」に決定し、プレーヤの干渉度合いを高めるようにしてもよい。
【0313】
そして、例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC3の対戦ゲームに関するパラメータ(攻撃力、防御力等)を増加させるようにしてもよい。具体的に、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2の対戦ゲームに関するパラメータを、干渉レベルが1の場合は10%増加させ、干渉レベルが2の場合は20%増加させ、干渉レベルが3の場合は30%増加させるようにする。
【0314】
[10.3]干渉レベルと発生期間
また、干渉内容決定部222は、干渉内容毎に、干渉内容の干渉レベルが高くなるにつれて、当該干渉内容の発生期間が長くなるように制御してもよい。
【0315】
[10.4]干渉レベルの変更
また、干渉内容決定部222は、干渉レベルを時間経過に応じて低くなるように制御してもよい。例えば、プレーヤP1の離脱時からの経過時間が5分を経過する度に、干渉レベルを1減少してもよい(なお、干渉レベルの最小値は「1」とする)。
【0316】
[11]干渉可能パラメータ
本実施形態の端末装置20は、離脱プレーヤの識別情報対応付けて干渉可能パラメータ(干渉可能回数)を設定する。例えば、干渉可能パラメータの初期値として10を設定する。なお、サーバ装置10は、各端末装置20からプレーヤの干渉可能パラメータを受信し、プレーヤ毎に、干渉可能パラメータを管理してもよい。
【0317】
干渉内容決定部222は、図14に示すように、各干渉内容に対応付けて干渉値を決定する。そして、干渉処理部223は、干渉可能パラメータから干渉内容に応じた干渉値を消費(減少)することを条件に、当該干渉内容を実行する。
【0318】
例えば、干渉内容決定部222は、干渉内容の干渉レベルが高いほど干渉値が高くなるように、干渉値を決定してもよいし、干渉内容の発生期間が長いほど干渉値が高くなるように、干渉値を決定してもよい。
【0319】
このようにすれば、離脱プレーヤP1は干渉可能パラメータの残量を意識することになり、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0320】
[12]干渉内容の変化
干渉内容決定部222は、干渉変更条件を満たした場合に、干渉内容を変化させるようにしてもよい。干渉内容を変化させるとは、干渉内容を別のものに変更することだけでなく、干渉内容のレベルや干渉可能パラメータを変更することを含む。
【0321】
例えば、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2が魔よけのアイテムを取得した場合に干渉変更条件を満足したと判定し、離脱プレーヤP1の端末装置20Aにおいて、干渉内容のレベルを、最小値(干渉レベル1)に変更する。
【0322】
また、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2が魔よけのアイテムを取得した場合に干渉変更条件を満足したと判定し、離脱プレーヤP1の端末装置20Aにおいて、干渉内容の各発生期間を、所定期間(例えば、10秒間)短縮するようにしてもよい。
【0323】
また、干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタC2が仲間のキャラクタC4から魔よけのアイテムを受け取った場合に干渉変更条件を満足したと判定し、離脱プレーヤP1の干渉可能パラメータを減少させる。例えば、当該干渉可能パラメータから、魔よけのアイテムに応じた値(例えば、5)を減算する。
【0324】
[13]干渉対象のキャラクタの変更
干渉内容決定部222は、干渉対象のキャラクタを変更可能に制御する。例えば、干渉内容決定部222は、ゲーム進行に応じて干渉対象のキャラクタを変更してもよい。干渉対象のキャラクタが変更された場合に、変更後の干渉対象のキャラクタに対する干渉内容を決定する。
【0325】
例えば、離脱プレーヤP1の干渉対象のキャラクタが何らかの理由で離脱した場合には、新たにゲーム空間に生存している他のキャラクタを干渉対象とする。例えば、離脱プレーヤP1の操作入力に基づき、新たな干渉対象のキャラクタを決定してもよいし、分析部221による分析結果に基づき、新たな干渉対象のキャラクタを決定してもよい。
【0326】
[14]干渉終了条件
干渉処理部223は、干渉終了条件を満たした場合に、干渉処理を禁止する。例えば、上述したように、干渉処理部223は、離脱プレーヤP1の干渉可能パラメータが所定値(例えば、0)に達した場合に干渉終了条件を満たしたと判定し、干渉を禁止するように制御する。
【0327】
また、干渉内容決定部222は、離脱プレーヤP1が対戦ゲームから離脱した時点からの干渉有効期間(例えば、5分間)を定め、干渉有効期間が終了した場合に干渉終了条件を満たしたと判定し、干渉を禁止するように制御してもよい。
【0328】
また、干渉処理部222は、最初に決定された干渉対象のキャラクタが対戦ゲームから離脱した場合に干渉終了条件を満たしたと判断し、干渉処理の実行を禁止するようにしてもよい。かかる場合、干渉対象のキャラクタ変更も禁止とする。
【0329】
このように、本実施形態によれば、干渉終了条件を満たした場合に干渉処理の実行を禁止するので、適切に干渉処理を禁止することができる。
【0330】
[15]表示態様
[15.1]離脱プレーヤのゲーム画面
本実施形態のゲームシステムは、離脱プレーヤP1のゲーム画面を、離脱プレーヤP1の表示部に表示する。かかる場合、離脱プレーヤP1の端末装置20Aの表示制御部211は、離脱プレーヤP1のキャラクタC1と干渉対象のキャラクタとが敵対関係である場合のゲーム画面と、離脱プレーヤP1のキャラクタC1と干渉対象のキャラクタとが味方関係である場合のゲーム画面とを、識別して表示する。このようにすれば、離脱プレーヤP1が干渉対象のキャラクタが敵対関係であるか、味方関係であるかを容易に判断することができ、適切な干渉を行うことができる。
【0331】
[15.2]干渉される側のプレーヤのゲーム画面
本実施形態において、干渉対象のキャラクタを操作するプレーヤの端末装置20の表示制御部211は、離脱プレーヤP1のキャラクタC1と干渉対象のキャラクタとが敵対関係である場合のゲーム画面と、離脱プレーヤのキャラクタと干渉対象のキャラクタとが味方関係である場合のゲーム画面とを、識別して表示する。このようにすれば、干渉される側のプレーヤは、離脱プレーヤP1のキャラクタC1が敵対関係であるか、味方関係であるかを容易に判断することができ、備えることができる。例えば、誰かに呪われている、或いは、誰かに守護されているなど、意識するようになりゲームの興趣性を高めることができる。
【0332】
例えば、離脱プレーヤP1の端末装置20Aが、敵対関係にある干渉対象のキャラクタC2を決定すると、サーバ装置10を経由して、当該キャラクタC2を操作するプレーヤP2の端末装置20Bに、干渉情報を送信する。ここで、干渉情報とは、離脱プレーヤP1(干渉する側のプレーヤ)の識別情報(例えば、P1)、離脱プレーヤP1とプレーヤP2との関係情報(例えば、敵対関係の情報)である。
【0333】
端末装置20Bの表示制御部211は、干渉情報を受信すると、干渉情報に基づき、ゲーム画面を表示する。具体的に、図15を用いて説明すると、キャラクタC2を操作するプレーヤP2の端末装置20Bにおいて、赤色の画像WRと、「敵の離脱プレーヤP1に呪われています」というメッセージMAを含むゲーム画面GBを表示部に表示する。
【0334】
例えば、離脱プレーヤP1の端末装置20Aが、味方関係にある干渉対象のキャラクタC3を決定すると、サーバ装置10を経由して、当該キャラクタC3を操作するプレーヤP3の端末装置20Cに、干渉情報を送信する。ここで、干渉情報とは、離脱プレーヤP1(干渉する側のプレーヤ)の識別情報(例えば、P1)、離脱プレーヤP1とプレーヤP2との関係情報(例えば、味方関係の情報)である。
【0335】
端末装置20Cの表示制御部211は、干渉情報を受信すると、干渉情報に基づき、ゲーム画面を表示する。具体的に、図16を用いて説明すると、キャラクタC3を操作するプレーヤP3の端末装置20Cにおいて、青の画像WBと、「味方の離脱プレーヤP1に守護されています」というメッセージMBを含むゲーム画面GCを表示部に表示する。
【0336】
なお、干渉される側のプレーヤ(例えば、プレーヤP2、P3)の端末装置20は、所定の干渉内容閲覧アイテムを使用した場合に、干渉する側のプレーヤ(離脱プレーヤP1)の干渉内容のリストLSを閲覧できるようにしてもよい。
【0337】
[16]通知制御
サーバ装置10の情報提供部108は、通知情報を生成して該当する端末装置20に提供(送信)する。サーバ装置10は、干渉される側のプレーヤの端末装置20に、干渉されていることを示す情報を提供する。
【0338】
また、サーバ装置10は、干渉対象のキャラクタ以外の生存するキャラクタを操作するプレーヤの各端末装置20に、離脱プレーヤP1が干渉対象のキャラクタに干渉していることを示す情報を提供する。
【0339】
また、本実施形態の端末装置20の通知部は、サーバ装置10から情報を受信すると、プレーヤに通知する制御を行う。「通知」としては、例えば、上述した表示による通知でもよいし、音声による通知でもよい。具体的には、通知は、ゲーム内の通知、端末装置による通知、電子メールによる通知、所与のメッセージングアプリケーションプログラムによる通知、サポート情報を提供する運営側からの掲載(所与のWebページの掲載)でもよい。
【0340】
[16.1]干渉される側のプレーヤへの通知
本実施形態の通知部224は、干渉対象のキャラクタを操作するプレーヤ(つまり、干渉される側のプレーヤP2、P3等)に、干渉されていることを示す情報を通知する。上述した表示制御も通知の一例である。
【0341】
このようにすれば、干渉対象のキャラクタを操作するプレーヤP2、P3等は、干渉されていることを知ることができ、敵に呪われているのか、或いは、味方から守護されているかを意識してゲームプレイすることができる。
【0342】
[16.2]第三者への通知
本実施形態の通知部224は、離脱プレーヤP1が干渉対象のキャラクタに干渉していることを示す情報を、干渉対象のキャラクタ以外の生存するキャラクタを操作するプレーヤに通知するようにしてもよい。
【0343】
このようにすれば、干渉対象のキャラクタ以外の生存するキャラクタを操作するプレーヤは、離脱プレーヤが干渉対象のキャラクタに干渉していることを知ることができ、例えば、誰が誰に呪われているのか、或いは、誰が誰に守護されているかを意識してゲームプレイすることができる。
【0344】
例えば、離脱プレーヤP1が干渉対象のキャラクタC2に干渉している場合に、干渉対象のキャラクタ以外の生存するキャラクタC5を操作するプレーヤP5に通知する。具体的に説明すると、図17に示すように、プレーヤP5の端末装置20Eの表示制御部211は、「敵のキャラクタC2が、プレーヤP1に呪われています」というメッセージMCを含むゲーム画面GEを表示部に表示する。なお、メッセージMCには、干渉対象のキャラクタC2が、プレーヤP5にとって味方キャラクタか、敵キャラクタかを示す情報を含むようにしてもよい。
【0345】
[17]フローチャート
プレーヤP1の端末装置20Aにおいて、プレーヤP1が離脱した場合の処理の流れの一例について、図18のフローチャートを用いて説明する。
【0346】
まず、プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が対戦ゲームから離脱したか否かを判断する(ステップS1)。
【0347】
プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が対戦ゲームから離脱した場合(ステップS1のY)、離脱に関するゲーム状況を分析する(ステップS2)。
【0348】
生存する他キャラクタを干渉対象のキャラクタとして決定する(ステップS3)。例えば、分析結果に基づき、干渉対象のキャラクタを決定してもよいし、プレーヤP1の操作入力に基づき選択された他キャラクタを干渉対象のキャラクタとして決定してもよい。
【0349】
そして、分析結果に基づき、干渉対象のキャラクタに対する干渉内容を決定する(ステップS4)。
【0350】
プレーヤP1の操作入力に基づき、干渉内容に従って干渉処理を実行する(ステップS5)。
【0351】
干渉終了条件を満たしたか否かを判断し(ステップS6)、干渉終了条件を満たした場合に(ステップS6のY)、処理を終了する。一方、干渉終了条件を満たさない場合には(ステップS6のN)、ステップS5に戻る。以上で、処理を終了する。
【0352】
[18]離脱プレーヤの復帰
本実施形態のゲームシステムは、離脱プレーヤが生存プレーヤとして復帰できるようなルールを設けてもよいし、設けなくてもよい。例えば、復帰できるようなルールを設けた場合、30分の制限時間内で生き残りをかけて行われるバトルロワイアルゲームにおいて、プレーヤP1がゲーム開始時点から5分経過した時点で離脱し、その後、当該ゲーム開始時点から25分経過した時点で所定のルールの条件を満たした場合に、プレーヤP1が復帰してもよい。
【0353】
例えば、干渉終了条件を所定のルールとしてもよい。また、プレーヤP1が復帰する場合は、プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1の体力値に初期値(例えば、100)を設定し、続行している対戦ゲームにゲームプレイ可能とする。
【0354】
[19]ゲームシステムの応用例
[19.1]サーバ装置10の応用例
サーバ装置10は、本実施形態の端末装置20が行う一部又は全部の処理を、行ってもよい。
【0355】
例えば、本実施形態は、複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置されて対戦ゲームを行うサーバ装置であって、プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、当該離脱に関するゲーム状況を分析する分析部と、前記分析部の分析結果に基づき、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが生存しているときとは異なる内容であって、離脱プレーヤが生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する干渉内容決定部と、前記干渉内容に従って干渉処理を実行する干渉処理部と、を備えることを特徴とするサーバ装置であってもよい。
【0356】
例えば、サーバ装置10は、オブジェクト空間設定部110、表示制御部111、入力受付処理部112、ゲーム制御部113、移動制御部114、ゲーム演算部115、パラメータ変動部116、仮想カメラ制御部117、分析部121、干渉内容決定部122、干渉処理部123、通知部124、画像生成部130、音処理部131として機能してもよい。
【0357】
また、サーバ装置10の記憶部140は、描画バッファ172を含むようにしてもよい。
【0358】
通信制御部201は、ゲームに関する情報、生成した画像の情報、等を、端末装置20に送信する。また、通信制御部201は、端末装置20から、端末装置20から受信した入力情報(例えば、コマンドや操作、操作履歴に関する情報)等を受信する。
【0359】
サーバ装置10のオブジェクト空間設定部110は、端末装置20のオブジェクト空間設定部210と同様であるので説明を省略する。なお、サーバ装置10は、全プレーヤにオブジェクト空間設定は共通としているが、プレーヤ毎にオブジェクト空間設定を行ってもよい。
【0360】
サーバ装置10の表示制御部111は、画像生成部130によって生成された画像や、画像に関する情報を端末装置20の表示部290に表示する制御を行う。具体的な処理は、端末装置20の表示制御部211と同様であるので説明を省略する。なお、「表示する制御」とは、サーバ10が、ゲーム装置(端末装置)20におけるゲーム画面上の表示を制御することである。例えば、サーバ装置10が、端末装置20のゲーム画面上に表示する「制御の情報」を生成し、端末装置20に送信した場合、端末装置20は、当該「制御の情報」をサーバ10から受信すると、当該「制御の情報」に基づき、ゲーム画面を表示する。
【0361】
サーバ装置10のゲーム制御部113の具体的な処理は、端末装置20のゲーム制御部213と同様であるので説明を省略する。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、プレーヤの端末装置20から受信した情報(入力情報やコマンド)に基づき、ゲーム制御を行う。
【0362】
サーバ装置10の移動制御部114の具体的な処理は、端末装置20の移動制御部214と同様であるので説明を省略する。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、移動制御を行う。
【0363】
サーバ装置10のゲーム演算部115の具体的な処理は、端末装置20のゲーム演算部215と同様であるので説明を省略する。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、ゲーム演算を行う。
【0364】
サーバ装置10のパラメータ変動部116は、端末装置20のパラメータ変動部216と同様であるので説明を省略する。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、パラメータを変動させる制御を行う。
【0365】
サーバ装置10の仮想カメラ制御部117は、端末装置20の仮想カメラ制御部217と同様であるので説明を省略する。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、仮想カメラの制御を行う。
【0366】
サーバ装置のゲーム管理部103は、端末装置20のゲーム管理部218と同様の処理を行ってもよい。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎にゲーム管理を行う。
【0367】
サーバ装置の分析部121は、端末装置20の分析部221と同様の処理を行ってもよい。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に分析する処理を行う。
【0368】
サーバ装置の干渉内容決定部122は、端末装置20の干渉内容決定部222と同様の処理を行ってもよい。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に干渉内容を決定する処理を行う。
【0369】
サーバ装置の干渉処理部123は、端末装置20の干渉処理部223と同様の処理を行ってもよい。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に干渉処理を行う。
【0370】
サーバ装置の通知部124は、端末装置20の通知部224と同様の処理を行ってもよい。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に通知処理を行う。
【0371】
サーバ装置10の画像生成部130は、端末装置20の画像生成部230と同様であるので説明を省略する。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、画像を生成する。
【0372】
サーバ装置10の音処理部131の具体的な処理は、端末装置20の音処理部231と同様である。なお、サーバ10の音処理部131は、端末装置20の音出力部292に音出力する制御を行う。
【0373】
なお、サーバ装置10において記憶するとは、サーバ装置10の記憶部140に記憶することを意味するが、端末装置20の記憶部270に記憶してもよい。なお、サーバ装置10の記憶部140は、サーバ装置10の情報記憶媒体180を含む概念であってもよい。
【0374】
[19.2]ゲーム装置
本実施形態の端末装置20はスタンドアロンとして動作するゲーム装置(端末装置)20であってもよい。
【0375】
例えば、本実施形態は、複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置されて対戦ゲームを行うゲーム装置であって、プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、当該離脱に関するゲーム状況を分析する分析部と、前記分析部の分析結果に基づき、前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタが生存しているときとは異なる内容であって、離脱プレーヤが生存する他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する干渉内容決定部と、前記干渉内容に従って干渉処理を実行する干渉処理部と、を備えることを特徴とするゲーム装置であってもよい。
【0376】
[20]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0377】
本実施形態では、ゲームとして、アクションRPGに限らない。例えば、アクションゲーム、対戦格闘ゲーム、スポーツゲームなどの対戦ゲーム、ロールプレイングゲーム(RPG)、その他のシミュレーションゲームに用いることができる。
【0378】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0379】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0380】
10 サーバ装置
20 端末装置(ゲーム装置)
100 処理部
101 通信制御部
102 Web処理部
103 ゲーム管理部
107 タイマ管理部
108 情報提供部
140 記憶部
142 主記憶部
144 ゲームデータ記憶部
146 プレーヤ情報記憶部
147 分析結果記憶部
180 情報記憶媒体
196 通信部
150 入力部
190 表示部
200 処理部
210 オブジェクト空間設定部
211 表示制御部
212 入力受付処理部
213 ゲーム制御部
214 移動制御部
215 ゲーム演算部
216 パラメータ変動部
217 仮想カメラ制御部
218 ゲーム管理部
221 分析部
222 干渉内容決定部
223 干渉処理部
224 通知部
230 画像生成部
231 音処理部
270 記憶部
271 主記憶部
272 画像バッファ
273 プレーヤ情報記憶部
274 ゲームデータ記憶部
275 分析結果記憶部
260 入力部
262 検出部
280 情報記憶媒体
290 表示部
292 音出力部
296 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2024-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置されて対戦ゲームを行うゲームシステムであって、
プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された仮想カメラから見える画像を生成する画像生成部と、
プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像を表示する表示制御部と、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、所定の干渉内容に従って干渉処理を実行する干渉処理部と、を備え、
前記画像生成部は、
干渉対象のキャラクタに仮想カメラを設定し、当該仮想カメラから見える画像を生成し、
前記表示制御部は、
前記プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した後、プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像から、干渉対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像に切り替えて表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記画像生成部は、
干渉対象のキャラクタが複数存在する場合に、干渉対象のキャラクタ毎に仮想カメラを設定し、各仮想カメラから見える画像を生成し、
前記表示制御部は、
前記プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した後、プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像から、複数の干渉対象のキャラクタそれぞれの仮想カメラから見える画像に切り替えて表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2において、
前記表示制御部は、
前記プレーヤの操作入力に基づいて、各干渉対象のキャラクタを生成した各画像を切り替えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項2又は3において、
前記表示制御部は、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタと干渉対象のキャラクタとの関係に基づいて、前記複数の干渉対象のキャラクタそれぞれの仮想カメラから見える画像を表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかにおいて、
前記表示制御部は、
干渉対象のキャラクタが所定数以上である場合に、代表となる干渉対象のキャラクタを抽出して表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかにおいて、
前記画像生成部は、
各干渉対象のキャラクタを描画対象とする俯瞰用カメラを設置し、当該俯瞰用カメラから見える画像を生成し、
前記表示制御部は、
前記俯瞰用カメラから見える画像を表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかにおいて、
前記画像生成部は、
各干渉対象のキャラクタを識別したマークを、ゲーム空間のマップ上の位置に描画したマップ画像を生成し、
前記表示制御部は、
前記マップ画像を表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかにおいて、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該離脱に関するゲーム状況を分析する分析部と、
前記分析部の分析結果に基づき、離脱プレーヤが他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する干渉内容決定部と、を更に備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかにおいて、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該離脱に関するゲーム状況を分析する分析部と、
前記分析部の分析結果に基づき、離脱プレーヤが他キャラクタを干渉するための干渉内容を決定する干渉内容決定部と、を更に備え、
前記分析部は、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタと他キャラクタとの関係、及び/又は、当該関係に基づくパラメータを分析し、
前記干渉内容決定部は、
前記離脱プレーヤの操作対象のキャラクタと他キャラクタとの関係、及び/又は、当該関係に基づくパラメータに基づいて、干渉内容を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置される対戦ゲームの処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された仮想カメラから見える画像を生成する画像生成部と、
プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像を表示する表示制御部と、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、所定の干渉内容に従って干渉処理を実行する干渉処理部として、コンピュータを機能させ、
前記画像生成部は、
干渉対象のキャラクタに仮想カメラを設定し、当該仮想カメラから見える画像を生成し、
前記表示制御部は、
前記プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した後、プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像から、干渉対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像に切り替えて表示することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
複数のプレーヤの操作対象のキャラクタがゲーム空間に配置されて対戦ゲームを行う情報処理装置であって、
プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された仮想カメラから見える画像を生成する画像生成部と、
プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像を表示する表示制御部と、
プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した場合に、当該プレーヤを離脱プレーヤとし、所定の干渉内容に従って干渉処理を実行する干渉処理部と、を備え、
前記画像生成部は、
干渉対象のキャラクタに仮想カメラを設定し、当該仮想カメラから見える画像を生成し、
前記表示制御部は、
前記プレーヤの操作対象のキャラクタが前記対戦ゲームから離脱した後、プレーヤの操作対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像から、干渉対象のキャラクタに設定された前記仮想カメラから見える画像に切り替えて表示することを特徴とする情報処理装置。