(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024154797
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】構造体
(51)【国際特許分類】
A63H 11/00 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A63H11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068878
(22)【出願日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177426
【弁理士】
【氏名又は名称】粟野 晴夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141601
【弁理士】
【氏名又は名称】貴志 浩充
(74)【代理人】
【識別番号】100202326
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 大佑
(72)【発明者】
【氏名】小野 亜記絵
(72)【発明者】
【氏名】古川 知行
(72)【発明者】
【氏名】豊村 恭一
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150CA26
2C150DA13
2C150DA37
2C150DE11
2C150DF01
2C150DF21
2C150ED39
2C150ED42
2C150EE02
2C150EF16
2C150EF23
2C150FB16
2C150FB43
(57)【要約】
【課題】ユーザに対して好奇心を抱かせつつ、ユーザがより親しみやすい構造体を提供する。
【解決手段】本開示に係る構造体1は、複数の曲面に基づき形成されている外表面Sを有し、構造体1の外形を構成する可動部20と、可動部20の内部に配置されている駆動部36と、を備え、可動部20は、複数の曲面の各々が駆動部36による駆動に応じて変位する構造を有する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造体であって、
複数の曲面に基づき形成されている外表面を有し、前記構造体の外形を構成する可動部と、
前記可動部の内部に配置されている駆動部と、
を備え、
前記可動部は、前記複数の曲面の各々が前記駆動部による駆動に応じて変位する構造を有する、
構造体。
【請求項2】
請求項1に記載の構造体であって、
前記可動部は、前記複数の曲面の各々が膨張して収縮する前記構造を有する、
構造体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の構造体であって、
前記複数の曲面の各々は、椀型の複曲面又は鞍型の複曲面を含む、
構造体。
【請求項4】
請求項3に記載の構造体であって、
前記複曲面は、球面を含む、
構造体。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の構造体であって、
前記複数の曲面の全てが互いに異なる方向を向く、
構造体。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の構造体であって、
前記複数の曲面の全てについて、前記外表面での面積が互いに異なる、
構造体。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の構造体であって、
前記外表面は、互いに隣接する2つの前記曲面の第1境界領域において凹むように形成されている、
構造体。
【請求項8】
請求項7に記載の構造体であって、
前記外表面は、互いに隣接する3つの前記曲面の第2境界領域において、前記第1境界領域よりもさらに凹むように形成されている、
構造体。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の構造体であって、
前記可動部は、前記複数の曲面のうちの第1曲面群を有する第1可動部と、残りの第2曲面群を有する第2可動部と、を含み、前記第1可動部に前記第2可動部を重ねた立体構造を有する、
構造体。
【請求項10】
請求項9に記載の構造体であって、
前記構造体の頂上から見たときの平面視において、前記第1可動部は、全方向において前記第2可動部よりも幅広である、
構造体。
【請求項11】
請求項10に記載の構造体であって、
前記平面視において、前記第1可動部において互いに隣接する2つの前記曲面の第1境界領域と、前記第2可動部において互いに隣接する2つの前記曲面の第1境界領域とは、前記構造体の外周方向に沿って互いに異なる位置にある、
構造体。
【請求項12】
請求項9に記載の構造体であって、
前記第1曲面群は、6つの前記曲面を含み、
前記第2曲面群は、3つの前記曲面を含む、
構造体。
【請求項13】
請求項1又は2に記載の構造体であって、
前記駆動部は、前記複数の曲面の少なくとも一部を互いに同期して変位させる、
構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロボット及びその他の機械装置などを用いてユーザをリラックスさせたり、ユーザに安心感を与えたりするための技術が知られている。例えば、特許文献1には、呼吸同調誘導装置を用いた呼吸同調誘導方法並びに休憩状態の質の改善方法及び睡眠状態の質の改善方法が開示されている。当該技術は、ユーザの呼吸周期を無理なく誘導して同調させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の呼吸同調誘導装置は、外形がシンプルであった。したがって、当該呼吸同調誘導装置は、ユーザに対して好奇心を抱かせつつ、かつ、ユーザがより親しみやすく、より安心感を得るうえで改善の余地があった。
【0005】
本開示は、ユーザに対して好奇心を抱かせつつ、ユーザがより親しみやすい構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る構造体は、複数の曲面に基づき形成されている外表面を有し、前記構造体の外形を構成する可動部と、前記可動部の内部に配置されている駆動部と、を備え、前記可動部は、前記複数の曲面の各々が前記駆動部による駆動に応じて変位する構造を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ユーザに対して好奇心を抱かせつつ、ユーザがより親しみやすい構造体を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態に係る構造体の外観を示す斜視図である。
【
図8】
図1の構造体が内部に有するモジュールの構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】
図4のIX-IX矢線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態について主に説明する。
【0010】
図1は、本開示の一実施形態に係る構造体1の外観を示す斜視図である。
図2は、
図1の構造体1の正面図である。
図3は、
図1の構造体1の背面図である。
図4は、
図1の構造体1の上面図である。
図5は、
図1の構造体1の底面図である。
図6は、
図1の構造体1の左側面図である。
図7は、
図1の構造体1の右側面図である。
【0011】
構造体1の各構成部に関する説明を簡便にするために方向について以下を定義するが、方向の定義についてはこれらの内容に限定されない。「下側」は、例えば、構造体1の後述する平坦部10側に対応する。「上側」は、例えば、下側と反対側に対応し、構造体1において平坦部10と反対側に位置する外面の側に対応する。
【0012】
「上下方向」は、例えば、平坦部10に直交する方向であり、平坦部10と上側の外面の中心部とを結ぶ直線に沿った方向に対応する。「左右方向」は、例えば、上下方向に直交する方向であり、構造体1の長手方向に対応する。「前後方向」は、例えば、上下方向及び左右方向のいずれにも直交する方向であり、構造体1の短手方向に対応する。「外周方向」は、例えば、
図4のような上面視において、構造体1の周囲を時計回り又は反時計回りに回る方向に対応する。
【0013】
「内側」は、構造体1の中心に向かう方向に対応する。例えば、前後方向における内側は、構造体1の前後方向における中心に向かう方向に対応する。これに限定されず、内側は、前後方向の中心に向かう方向に厳密に一致していなくてもよく、多少斜めに沿って中心に向かう方向に対応してもよい。他の方向についても同様である。「外側」は、内側の逆である。
【0014】
構造体1は、例えば、第1ユーザと第2ユーザとのコミュニケーションに寄与するロボットである。構造体1は、例えば、第1ユーザと第2ユーザとのコミュニケーションをさりげなくサポートする。構造体1は、第1ユーザにより抱き抱えられて使用される。構造体1は、第1ユーザが抱き抱えやすいように、雲形、特に好ましくは積雲(わた雲)形の外形を有する。構造体1は、雲形の外形を有することで、第1ユーザが構造体1を抱き抱えたときに、第1ユーザに好奇心を与えたり、第1ユーザをリラックスさせたり、第1ユーザに安心感を与えたりする。
【0015】
第1ユーザ、第2ユーザ、及び第1ユーザと第2ユーザとの間の関係性については様々な例が考えられる。例えば、第1ユーザと第2ユーザとの間の関係性は、親子関係、その他の家族関係、親族関係、恋人関係、友人関係、教育関係、習い事関係、医療関係、介護関係、及び仕事関係などを含む。
【0016】
親子関係の場合、例えば、第1ユーザは親子のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。その他の家族関係の場合、例えば、第1ユーザは兄弟姉妹のうちの上の子供及び下の子供のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。親族関係の場合、例えば、第1ユーザは祖父母及び孫のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。
【0017】
恋人関係の場合、例えば、第1ユーザは恋人同士のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。友人関係の場合、例えば、第1ユーザは友人同士のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。
【0018】
教育関係及び習い事関係の場合、例えば、第1ユーザは先生及び生徒のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。医療関係の場合、例えば、第1ユーザは医師及び患者のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。介護関係の場合、例えば、第1ユーザは介護者及び要介護者のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。仕事関係の場合、例えば、第1ユーザは上司及び部下のいずれか一方であり、第2ユーザは他方である。
【0019】
図5に示されるように、構造体1は、構造体1の底面に位置し、平坦に形成されている平坦部10を有する。
図2乃至
図5に示されるように、構造体1は、平坦部10の周縁部から上方に向けて連続して形成されている可動部20を有する。構造体1は、可動部20の内部空間に配置される後述のモジュール30を有する。
【0020】
可動部20は、複数の曲面に基づき形成されている外表面Sを有し、構造体1の外形を構成する。構造体1の外形は、発泡ウレタンなどの材料により形成されている。複数の曲面の各々は、鞍型及び/又は椀型の複曲面を含む。複曲面は、一自由度のパラメータでなめらかに動く直線の軌跡として表現できる曲面である線織面ではない曲面を含む。例えば、複曲面は、球面を含む。可動部20は、外表面Sが含む複数の球面に基づいて、こぶ状の膨らみが不規則に配置されることで雲のような外形を有する。
【0021】
可動部20は、複数の曲面のうちの第1曲面群を有する第1可動部21と、残りの第2曲面群を有する第2可動部22と、を含む。可動部20は、第1可動部21に第2可動部22を重ねた立体構造を有する。
【0022】
第1可動部21は、平坦部10の周縁部から上方に向けて連続して形成されている。第1可動部21は、構造体1の下半部を構成する。第2可動部22は、第1可動部21の上方に連続して形成されている。第2可動部22は、構造体1の上半部を構成する。可動部20は、第1可動部21を下段とし、第2可動部22を上段とする二段構造により、構造体1の雲形の外形を構成する。
【0023】
第1可動部21が有する第1曲面群は、6つの曲面を含む。例えば、
図4に示されるように、第1曲面群は、構造体1において長手方向に対応する左右方向の最も外側に位置する第1曲面211を含む。第1曲面群は、第1曲面211に加えて、第1曲面211から時計回りの順で、第2曲面212、第3曲面213、第4曲面214、第5曲面215、及び第6曲面216を含む。
【0024】
第1曲面211及び第4曲面214は、左右方向において互いに対向し、構造体1の長手方向の最も外側に位置する。第1可動部21は、第1曲面211の球面と第4曲面214の球面とにより左右方向の両外側でそれぞれこぶ状に膨らむことで、構造体1の下半部における長手方向の外形を滑らかに形成する。
【0025】
図2及び
図4に示されるように、第2曲面212及び第3曲面213は、第1可動部21の外周に沿って第1曲面211から時計回りに移動したときに、第1曲面211と第4曲面214との間に位置する。第2曲面212及び第3曲面213は、構造体1の正面側に形成されている。第1可動部21は、第2曲面212の球面と第3曲面213の球面とにより前後方向の正面側でそれぞれこぶ状に膨らむことで、構造体1の下半部における正面側の外形を滑らかに形成する。
【0026】
図3及び
図4に示されるように、第5曲面215及び第6曲面216は、第1可動部21の外周に沿って第4曲面214から時計回りに移動したときに、第4曲面214と第1曲面211との間に位置する。第5曲面215及び第6曲面216は、構造体1の背面側に形成されている。第1可動部21は、第5曲面215の球面と第6曲面216の球面とにより前後方向の背面側でそれぞれこぶ状に膨らむことで、構造体1の下半部における背面側の外形を滑らかに形成する。
【0027】
第1可動部21において、外表面Sは、互いに隣接する2つの曲面の第1境界領域R1において凹むように形成されている。
図2乃至
図4に示されるように、第1可動部21において、第1境界領域R1は、第1曲面211と第2曲面212との間に形成されている。第1境界領域R1は、第2曲面212と第3曲面213との間に形成されている。第1境界領域R1は、第3曲面213と第4曲面214との間に形成されている。第1境界領域R1は、第4曲面214と第5曲面215との間に形成されている。第1境界領域R1は、第5曲面215と第6曲面216との間に形成されている。第1境界領域R1は、第6曲面216と第1曲面211との間に形成されている。
【0028】
第1可動部21は、第1可動部21の外周に沿って第1曲面211から時計回りに移動したときに、球面としての各曲面と凹部としての第1境界領域R1とを交互に位置させる。第1可動部21は、球面による膨らみと第1境界領域R1の凹部による凹みとを交互に位置させることで、構造体1の下半部における外周に沿った外形の凸凹感を際立たせる。
【0029】
図4に示されるように、構造体1において、複数の曲面の全てが互いに異なる方向を向く。第1曲面211と第4曲面214とは、互いに左右方向の反対側を向く。第2曲面212と第5曲面215とは、互いに反対方向を向く。第3曲面213と第6曲面216とは、互いに反対方向を向く。
【0030】
例えば、球面としての第1曲面211を一部に含む球体の中心点から第1曲面211上で最も外側に位置する点へと向かう第1ベクトルを仮想的に想定する。球面としての第2曲面212を一部に含む球体の中心点から第2曲面212上で最も外側に位置する点へと向かう第2ベクトルを仮想的に想定する。同様に、第3曲面213に対して第3ベクトルを、第4曲面214に対して第4ベクトルを、第5曲面215に対して第5ベクトルを、第6曲面216に対して第6ベクトルを仮想的に想定する。
【0031】
このとき、第1ベクトル、第2ベクトル、第3ベクトル、第4ベクトル、第5ベクトル、及び第6ベクトルのうちのいずれか1つの向きは、その他のベクトルの向きと異なる。このように、第1可動部21において、第1曲面211、第2曲面212、第3曲面213、第4曲面214、第5曲面215、及び第6曲面216の全てが互いに異なる方向を向く。
【0032】
構造体1における複数の曲面の全てについて、外表面Sでの面積が互いに異なる。
図7に示されるように、第1可動部21において、第1曲面211の外表面Sでの面積が最も大きい。
図2に示されるように、第1可動部21において、第2曲面212の外表面Sでの面積が最も小さい。第1可動部21において、第1曲面211、第2曲面212、第3曲面213、第4曲面214、第5曲面215、及び第6曲面216の全てについて、外表面Sでの面積が互いに異なる。第1可動部21は、球面による膨らみの大きさが全ての曲面にわたり不均一となるように構成される。
【0033】
第2可動部22が有する第2曲面群は、3つの曲面を含む。例えば、
図4に示されるように、第2曲面群は、構造体1の長手方向に対応する左右方向の外側に位置する第1曲面221を含む。第2曲面群は、第1曲面221に加えて、第1曲面221から時計回りの順で、第2曲面222及び第3曲面223を含む。
【0034】
第2可動部22は、第1曲面221の球面、第2曲面222の球面、及び第3曲面223の球面により第2可動部22の外周に沿ってそれぞれこぶ状に膨らむことで、構造体1の上半部における外周に沿った外形を滑らかに形成する。
【0035】
第2可動部22において、外表面Sは、互いに隣接する2つの曲面の第1境界領域R1において凹むように形成されている。
図4に示されるように、第2可動部22において、第1境界領域R1は、第1曲面221と第2曲面222との間に形成されている。第1境界領域R1は、第2曲面222と第3曲面223との間に形成されている。第1境界領域R1は、第3曲面223と第1曲面221との間に形成されている。
【0036】
第2可動部22は、第2可動部22の外周に沿って第1曲面221から時計回りに移動したときに、球面としての各曲面と凹部としての第1境界領域R1とを交互に位置させる。第2可動部22は、球面による膨らみと第1境界領域R1の凹部による凹みとを交互に位置させることで、構造体1の上半部における外周に沿った外形の凸凹感を際立たせる。
【0037】
構造体1において、複数の曲面の全てが互いに異なる方向を向く。例えば、球面としての第1曲面221を一部に含む球体の中心点から第1曲面221上で最も外側に位置する点へと向かう第7ベクトルを仮想的に想定する。同様に、第2曲面222に対して第8ベクトルを、第3曲面223に対して第9ベクトルを仮想的に想定する。
【0038】
このとき、第7ベクトル、第8ベクトル、及び第9ベクトルのうちのいずれか1つの向きは、その他のベクトルの向きと異なる。このように、第2可動部22において、第1曲面221、第2曲面222、及び第3曲面223の全てが互いに異なる方向を向く。
【0039】
構造体1における複数の曲面の全てについて、外表面Sでの面積が互いに異なる。第2可動部22において、第1曲面221、第2曲面222、及び第3曲面223の全てについて、外表面Sでの面積が互いに異なる。第2可動部22は、球面による膨らみの大きさが全ての曲面にわたり不均一となるように構成される。
【0040】
構造体1の全体において、外表面Sは、互いに隣接する2つの曲面の第1境界領域R1において凹むように形成されている。
図7に示されるように、第1境界領域R1は、第1可動部21の第1曲面211と第2可動部22の第2曲面222との間に形成されている。第1境界領域R1は、第1可動部21の第1曲面211と第2可動部22の第3曲面223との間に形成されている。
【0041】
図2に示されるように、第1境界領域R1は、第1可動部21の第2曲面212と第2可動部22の第3曲面223との間に形成されている。第1境界領域R1は、第1可動部21の第3曲面213と第2可動部22の第3曲面223との間に形成されている。第1境界領域R1は、第1可動部21の第3曲面213と第2可動部22の第1曲面221との間に形成されている。
図6に示されるように、第1境界領域R1は、第1可動部21の第4曲面214と第2可動部22の第1曲面221との間に形成されている。
【0042】
図3に示されるように、第1境界領域R1は、第1可動部21の第5曲面215と第2可動部22の第1曲面221との間に形成されている。第1境界領域R1は、第1可動部21の第5曲面215と第2可動部22の第2曲面222との間に形成されている。第1境界領域R1は、第1可動部21の第6曲面216と第2可動部22の第2曲面222との間に形成されている。
【0043】
外表面Sは、互いに隣接する3つの曲面の第2境界領域R2において、第1境界領域R1よりもさらに凹むように形成されている。
図7に示されるように、第2境界領域R2は、第1可動部21の第1曲面211と第2可動部22の第2曲面222及び第3曲面223との間に形成されている。
図2に示されるように、第2境界領域R2は、第1可動部21の第1曲面211及び第2曲面212と第2可動部22の第3曲面223との間に形成されている。
【0044】
第2境界領域R2は、第1可動部21の第2曲面212及び第3曲面213と第2可動部22の第3曲面223との間に形成されている。第2境界領域R2は、第1可動部21の第3曲面213と第2可動部22の第3曲面223及び第1曲面221との間に形成されている。
図6に示されるように、第2境界領域R2は、第1可動部21の第3曲面213及び第4曲面214と第2可動部22の第1曲面221との間に形成されている。第2境界領域R2は、第1可動部21の第4曲面214及び第5曲面215と第2可動部22の第1曲面221との間に形成されている。
【0045】
図3に示されるように、第2境界領域R2は、第1可動部21の第5曲面215と第2可動部22の第1曲面221及び第2曲面222との間に形成されている。第2境界領域R2は、第1可動部21の第5曲面215及び第6曲面216と第2可動部22の第2曲面222との間に形成されている。第2境界領域R2は、第1可動部21の第6曲面216及び第1曲面211と第2可動部22の第2曲面222との間に形成されている。
図4に示されるように、第2境界領域R2は、第2可動部22の第1曲面221、第2曲面222、及び第3曲面223の間に形成されている。
【0046】
可動部20は、可動部20の外表面Sに沿って移動したときに、球面としての各曲面と凹部としての第1境界領域R1とを交互に位置させる。可動部20は、球面による膨らみと第1境界領域R1の凹部による凹みとを交互に位置させることで、構造体1の外表面Sに沿った外形の凸凹感を際立たせる。可動部20は、可動部20の外表面Sに沿って移動したときに、3つの第1境界領域R1に挟まれるように、第1境界領域R1よりもさらに凹む凹部としての第2境界領域R2を位置させる。可動部20は、3つの第1境界領域R1の間の第2境界領域R2において外表面Sをさらに凹ませることで、構造体1の外表面Sに沿った外形の凸凹感を際立たせる。
【0047】
構造体1において、複数の曲面の全てが互いに異なる方向を向く。上記の第1ベクトル、第2ベクトル、第3ベクトル、第4ベクトル、第5ベクトル、第6ベクトル、第7ベクトル、第8ベクトル、及び第9ベクトルのうちのいずれか1つの向きは、その他のベクトルの向きと異なる。このように、可動部20の全体において、第1曲面211、第2曲面212、第3曲面213、第4曲面214、第5曲面215、第6曲面216、第1曲面221、第2曲面222、及び第3曲面223の全てが互いに異なる方向を向く。
【0048】
構造体1における複数の曲面の全てについて、外表面Sでの面積が互いに異なる。可動部20の全体において、第1曲面211、第2曲面212、第3曲面213、第4曲面214、第5曲面215、第6曲面216、第1曲面221、第2曲面222、及び第3曲面223の全てについて、外表面Sでの面積が互いに異なる。可動部20は、球面による膨らみの大きさが全ての曲面にわたり不均一となるように構成される。
【0049】
図4に示されるように、構造体1の頂上から見たときの平面視において、第1可動部21は、全方向において第2可動部22よりも幅広である。第2可動部22は、第1可動部21が形成されている範囲内に収まる。可動部20は、幅広となる第1可動部21を下段とし、幅狭となる第2可動部22を上段とする立体構造により、構造体1の雲形の外形を構成する。
【0050】
構造体1の頂上から見たときの平面視において、第1可動部21において互いに隣接する2つの曲面の第1境界領域R1と、第2可動部22において互いに隣接する2つの曲面の第1境界領域R1とは、構造体1の外周方向に沿って互いに異なる位置にある。例えば、第2可動部22の第1曲面221と第2曲面222との間の第1境界領域R1は、第1可動部21の第5曲面215の外周方向の両側にそれぞれ位置する2つの第1境界領域R1の間に位置している。以上のように、可動部20は、第1可動部21と第2可動部22との間で、第1境界領域R1の位置を外周方向にずらし、非対称的な外形を構成する。
【0051】
図8は、
図1の構造体1が内部に有するモジュール30の構成の一例を示すブロック図である。
図8を参照しながら、構造体1において可動部20に内包されるモジュール30の構成の一例について主に説明する。
【0052】
一実施形態の概要として、モジュール30は、第1ユーザが使用する構造体1の動作を制御する。例えば、モジュール30は、第1ユーザと異なる第2ユーザの状況に対する構造体1の応答パターンを、第2ユーザの位置情報に基づいて変化させる。
【0053】
本開示において、「第2ユーザの状況」は、例えば、現在の第2ユーザの状況を含む。第2ユーザの状況は、第2ユーザの現在の位置状況、現在の移動状況、現在の生体状況、及び現在の心理状況などを含む。
【0054】
本開示において、「位置状況」及び「移動状況」は、第2ユーザの位置情報に対応する状況などを含む。「位置情報」は、第1ユーザから第2ユーザまでの距離の情報、緯度、経度、及び高度などに基づく座標情報、住所情報、並びに駅、店舗、及びその他の任意の施設などの施設情報などを含む。
【0055】
本開示において、「生体状況」は、第2ユーザの生体情報に対応する状況などを含む。「生体情報」は、生命活動に関連して表れる任意の情報を含む。生体情報は、心拍、脈拍、血圧、血流、脳波、呼吸、及び体温などの情報を含む。
【0056】
本開示において、「心理状況」は、第2ユーザの感情情報に対応する状況などを含む。「感情情報」は、不安、安心、焦り、冷静、困惑、喜び、悲しみ、怒り、諦め、驚き、嫌悪、及び恐怖などの情報を含む。
【0057】
本開示において、「応答パターン」は、第1ユーザの視覚、聴覚、及び触覚の少なくとも1つに作用する、構造体1からの出力パターンなどを含む。応答パターンは、可動部20の膨張及び収縮、発光、文字表示、内部から外部に向けた風船などの膨らみ、音の出力、並びに振動などのパターンを含む。
【0058】
モジュール30は、第1ユーザが使用する構造体1に搭載された状態で、構造体1の動作を制御する。モジュール30は、必要な情報を取得し、構造体1の動作につながる応答情報を演算処理により生成することで、構造体1の動作を制御する。本開示において、「応答情報」は、応答パターンで構造体1を動作させるための制御情報などを含む。
【0059】
図8に示すとおり、構造体1に備わるモジュール30は、通信部31、記憶部32、制御部33、センサ部34、出力部35、及び駆動部36を有する。
【0060】
通信部31は、ネットワークに接続する1つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば、4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)などの移動体通信規格、有線LAN(Local Area Network)規格、又は無線LAN規格に対応するが、これらに限定されず任意の通信規格に対応してもよい。一実施形態において、モジュール30は、通信部31を介してネットワークに接続されている。通信部31は、ネットワークを介して多様な情報を送信及び受信する。
【0061】
記憶部32は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などの記憶装置を含む。記憶部32は、モジュール30の動作を実現するために必要な情報を記憶する。記憶部32は、モジュール30の動作によって得られた情報を記憶する。例えば、記憶部32は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信などの任意の手段で取得される各種データなどを記憶する。
【0062】
記憶部32は、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部32は、モジュール30に内蔵されているものに限定されず、USB(Universal Serial Bus)などのデジタル入出力ポートなどによって接続されている外付け型の記憶装置であってもよい。
【0063】
制御部33は、1つ以上のプロセッサを含む。本開示において、「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサであるが、これらに限定されない。制御部33は、モジュール30を構成する各構成部と通信可能に接続され、モジュール30全体の動作を制御する。
【0064】
センサ部34は、構造体1の動作に必要な情報を取得可能な1つ以上のセンサを含む。例えば、センサ部34は、制御部33が応答情報を生成するときに用いる第1ユーザの状態情報の一部を取得可能なセンサを含む。本開示において、「状態情報」は、第1ユーザが構造体1を抱き抱えるときに構造体1に加わる圧力の情報、並びに第1ユーザの生体情報及び感情情報の少なくとも1つを含む。センサ部34に含まれるセンサは、圧力の情報を取得可能な圧力センサ及び生体情報を取得可能なバイタルセンサなどを含む。
【0065】
出力部35は、制御部33により生成された応答情報に基づき構造体1による応答パターンでの出力を可能にする1つ以上の出力モジュールを含む。当該出力モジュールは、可動部20の膨張及び収縮を生じさせるエアバッグへガスを供給するガス発生装置、発光を実現するための、LED(Light-Emitting Diode)などの発光モジュール、情報を画像として出力するディスプレイ、内部から外部に向けて風船などを膨らませる空気ポンプ、情報を音で出力するスピーカ、並びに振動を生じさせるバイブレータなどを含む。
【0066】
駆動部36は、可動部20における複数の曲面の各々が変位するように可動部20を駆動する駆動モジュールを含む。当該駆動モジュールは、可動部20の膨張及び収縮を生じさせるエアバッグなどを含む。当該エアバッグは、出力部35において出力モジュールの一例として含まれるガス発生装置から発生したガスに基づいて膨らんだり縮んだりする。駆動部36は、モジュール30の一部として可動部20の内部に配置されている。
【0067】
図9は、
図4のIX-IX矢線に沿った断面図である。
図9は、構造体1の可動部20の内部におけるモジュール30及びモジュール30の駆動部36の配置の一例を概略的に示す模式図である。
図9を参照しながら、構造体1における駆動部36の動作及びそれに基づく構造体1の動作について主に説明する。
【0068】
駆動部36は、可動部20の内部において、少なくとも1つの駆動モジュールを含む。駆動部36は、一例として複数、例えば3つの駆動モジュールを含む。3つの駆動モジュールは、構造体1の中心から可動部20を放射状に膨張させたり、逆に収縮させたりするために、互いに異なる方向を向いて配置されている。駆動モジュールは、例えば、一方向に膨らんだり縮んだりする。駆動部36は、可動部20において複数の曲面を有する外表面Sが前後左右上下の全方向に立体的に膨張したり収縮したりするように可動部20を駆動する。
【0069】
駆動部36は、複数の曲面の少なくとも一部を互いに同期して変位させる。例えば、駆動部36は、複数の曲面の全てを互いに同期して変位させる。例えば、駆動部36は、複数の曲面の全てが互いに同一のリズムで膨張して収縮するように可動部20を駆動する。より具体的には、駆動部36は、複数の曲面の全てに対して、互いに同一の位相、周期、及び深さで膨張及び収縮を繰り返すように可動部20を駆動する。
【0070】
このとき、構造体1の制御部33は、駆動部36に含まれる複数の駆動モジュールの全てを互いに同期して制御する。例えば、制御部33は、複数の駆動モジュールの全てが互いに同一のリズムで膨らんだり縮んだりするように複数の駆動モジュールを制御する。より具体的には、制御部33は、複数の駆動モジュールの全てに対して、互いに同一の位相、周期、及び深さで膨らんだり縮んだりするように複数の駆動モジュールを制御する。
【0071】
例えば、駆動部36は、複数の曲面の一部を互いに同期して変位させ、残りを互いに非同期で不規則に変位させる。例えば、駆動部36は、複数の曲面の一部が互いに同一のリズムで膨張して収縮するように可動部20を駆動する。例えば、駆動部36は、複数の曲面の残りが互いに不規則なリズムで膨張して収縮するように可動部20を駆動する。より具体的には、駆動部36は、複数の曲面の一部に対して、互いに同一の位相、周期、及び深さで膨張及び収縮を繰り返すように可動部20を駆動する。駆動部36は、複数の曲面の残りに対して、位相、周期、及び深さの少なくとも1つが互いに不規則となった状態で膨張及び収縮を繰り返すように可動部20を駆動する。
【0072】
このとき、構造体1の制御部33は、駆動部36に含まれる複数の駆動モジュールの一部を互いに同期して制御し、残りを互いに非同期で不規則に制御する。例えば、制御部33は、複数の駆動モジュールの一部が互いに同一のリズムで膨らんだり縮んだりするように複数の駆動モジュールの一部を制御する。例えば、制御部33は、複数の駆動モジュールの残りが互いに不規則なリズムで膨らんだり縮んだりするように複数の駆動モジュールの残りを制御する。より具体的には、制御部33は、複数の駆動モジュールの一部に対して、互いに同一の位相、周期、及び深さで膨らんだり縮んだりするように複数の駆動モジュールの一部を制御する。制御部33は、複数の駆動モジュールの残りに対して、位相、周期、及び深さの少なくとも1つが互いに不規則となった状態で膨らんだり縮んだりするように複数の駆動モジュールの残りを制御する。
【0073】
可動部20は、複数の曲面の各々が駆動部36による駆動に応じて変位する構造を有する。例えば、可動部20は、複数の曲面の各々が膨張して収縮する構造を有する。可動部20が有する複数の曲面の少なくとも一部は、互いに同期して変位する。
【0074】
例えば、可動部20が有する複数の曲面の全ては、互いに同期して変位する。例えば、複数の曲面の全ては、互いに同一のリズムで膨張して収縮する。より具体的には、複数の曲面の全ては、互いに同一の位相、周期、及び深さで膨張及び収縮を繰り返す。
【0075】
例えば、可動部20が有する複数の曲面の一部は、互いに同期して変位し、残りは、互いに非同期で不規則に変位する。例えば、複数の曲面の一部は、互いに同一のリズムで膨張して収縮する。例えば、複数の曲面の残りは、互いに不規則なリズムで膨張して収縮する。より具体的には、複数の曲面の一部は、互いに同一の位相、周期、及び深さで膨張及び収縮を繰り返す。複数の曲面の残りは、位相、周期、及び深さの少なくとも1つが互いに不規則となった状態で膨張及び収縮を繰り返す。
【0076】
構造体1は、出力部35のスピーカから呼吸音のようなオリジナル音を鳴らしながら、構造体1の内部に配置されているモジュール30により膨張及び収縮を繰り返し、その形状を変化させる。構造体1は、第2ユーザの位置情報に応じて、オリジナル音の周期及び大きさなどを変化させる。例えば、構造体1は、第1ユーザから第2ユーザまでの距離が短くなるほどオリジナル音の周期を短くし、その大きさを大きくしてもよい。構造体1は、第2ユーザの位置情報に応じて、膨張及び収縮の周期及び深さなどを変化させる。例えば、構造体1は、第1ユーザから第2ユーザまでの距離が短くなるほど膨張及び収縮の周期を短くし、その深さを深くしてもよい。
【0077】
構造体1は、例えば、親としての第2ユーザが帰路につき、自宅の最寄り駅に到着すると、子としての第1ユーザに抱き抱えられている状態で、まるで呼吸をするように膨張したり、収縮したりする。これにより、構造体1は、不安な子供の気持ちに寄り添う。
【0078】
構造体1は、第2ユーザの生体情報に応じて、オリジナル音の周期及び大きさなどを変化させる。例えば、構造体1は、第2ユーザの心拍数に対応した周期及び大きさでオリジナル音を鳴らしてもよい。構造体1は、第2ユーザの生体情報に応じて、膨張及び収縮の周期及び深さなどを変化させる。例えば、構造体1は、第2ユーザの心拍数に対応した周期及び深さで膨張及び収縮してもよい。
【0079】
構造体1は、第2ユーザの感情情報に応じて、オリジナル音の周期及び大きさなどを変化させる。例えば、構造体1は、第2ユーザが不安を感じているほどオリジナル音の周期を短くし、その大きさを大きくしてもよい。構造体1は、第2ユーザの感情情報に応じて、膨張及び収縮の周期及び深さなどを変化させる。例えば、構造体1は、第2ユーザが不安を感じているほど膨張及び収縮の周期を短くし、その深さを深くしてもよい。
【0080】
構造体1は、第1ユーザの状態情報に応じて、オリジナル音の周期及び大きさなどを変化させる。例えば、構造体1は、第1ユーザが不安を感じているほどオリジナル音の周期を短くし、その大きさを大きくしてもよい。構造体1は、第1ユーザの状態情報に応じて、膨張及び収縮の周期及び深さなどを変化させる。例えば、構造体1は、第1ユーザが不安を感じているほど膨張及び収縮の周期を短くし、その深さを深くしてもよい。
【0081】
以上のような一実施形態に係る構造体1によれば、ユーザに対して好奇心を抱かせることを可能にしつつ、ユーザがより親しみやすい。構造体1は、複数の曲面の各々が駆動部36による駆動に応じて変位する構造を可動部20が有することで、第1ユーザに好奇心を与えることが可能である。加えて、構造体1は、当該構造を可動部20が有することで、複数の曲面による三次元形状の構造体1を抱き抱えている第1ユーザに曲面の変位を効率的に伝えることが可能である。構造体1は、例えば、1つの曲面が変位する従来技術のシンプルな構造と比較して、第1ユーザに曲面の変位をより効率的に伝えることが可能である。第1ユーザは、可動部20が有する複数の曲面を支えることで構造体1を持ちやすく、抱き抱えやすい。以上により、構造体1を抱き抱えている第1ユーザは、構造体1に対してより親しみを感じやすい。以上のように、構造体1は、ユーザの好奇心の刺激と、親しみやすさ及び安心感との両立を可能にする。
【0082】
構造体1は、複数の曲面の各々が膨張して収縮する構造を可動部20が有することで、構造体1を抱き抱えている第1ユーザに対して、親しみ感をより与えやすい。
【0083】
構造体1は、複数の曲面の各々が椀型の複曲面を含むことで、その外形をより滑らかで自然なものに構成することが可能である。したがって、第1ユーザは、可動部20が有する複数の椀型の複曲面を支えることで構造体1をより持ちやすく、より抱き抱えやすい。以上により、構造体1を抱き抱えている第1ユーザは、構造体1に対してより親しみを感じやすい。
【0084】
構造体1は、複曲面が球面を含むことで、その外形をさらに滑らかで自然なものに構成することが可能である。したがって、第1ユーザは、可動部20が有する複数の球面を支えることで構造体1をより持ちやすく、より抱き抱えやすい。以上により、構造体1を抱き抱えている第1ユーザは、構造体1に対してより親しみを感じやすい。
【0085】
構造体1は、複数の曲面の全てが互いに異なる方向を向くことで、自然界に存在する雲の形に近い外形を実現可能である。構造体1は、自然界に存在するような不均等の外形を実現し、第1ユーザに対して自然な感じを容易に与えることが可能である。第1ユーザは、自然な外形を有する構造体1に飽きにくく、親近感を維持可能である。
【0086】
構造体1は、複数の曲面の全てについて、外表面Sでの面積が互いに異なることで、自然界に存在する雲の形により近い外形を実現可能である。構造体1は、自然界に存在するような不均等の外形を実現し、第1ユーザに対して自然な感じをより容易に与えることが可能である。第1ユーザは、自然な外形を有する構造体1により飽きにくく、親近感をより維持可能である。
【0087】
構造体1は、外表面Sが互いに隣接する2つの曲面の第1境界領域R1において凹むように形成されていることで、その雲形形状を自然界に存在する実際の雲の形により近付けることが可能である。構造体1は、自然界に存在するような凸凹の外形を実現し、第1ユーザに対して自然な感じをより容易に与えることが可能である。第1ユーザは、構造体1が第1境界領域R1において凹部を有することで、構造体1を抱き抱えるときに当該凹部に指をひっかけるなどすることで構造体1をより持ちやすい。以上により、第1ユーザは、自然な雲形を有する構造体1により飽きにくく、親近感をより維持可能である。
【0088】
構造体1は、外表面Sが互いに隣接する3つの曲面の第2境界領域R2において第1境界領域R1よりもさらに凹むように形成されていることで、その雲形形状を自然界に存在する実際の雲の形にさらに近付けることが可能である。構造体1は、自然界に存在するような凸凹の外形をより忠実に実現し、第1ユーザに対して自然な感じをさらに容易に与えることが可能である。第1ユーザは、構造体1が第1境界領域R1よりもさらに凹む凹部を第2境界領域R2において有することで、構造体1を抱き抱えるときに当該凹部に指をひっかけるなどすることで構造体1をさらに持ちやすい。以上により、第1ユーザは、自然な雲形を有する構造体1にさらに飽きにくく、親近感をさらに維持可能である。
【0089】
構造体1は、可動部20が第1曲面群を有する第1可動部21と第2曲面群を有する第2可動部22とを含み、第1可動部21に第2可動部22を重ねた立体構造を有することで、自然界に存在する雲の形により近い外形を実現可能である。構造体1は、自然界に存在する雲の立体的な形状をより自然に表現可能である。構造体1は、第1ユーザに対して自然な感じをより容易に与えることが可能である。第1ユーザは、自然な雲形の外形を有する構造体1により飽きにくく、親近感をより維持可能である。
【0090】
構造体1は、構造体1の頂上から見たときの平面視において、第1可動部21が全方向において第2可動部22よりも幅広であることで、自然界に存在する雲の形にさらに近い外形を実現可能である。構造体1は、自然界に存在する雲の立体的な形状をさらに自然に表現可能である。構造体1は、第1ユーザに対して自然な感じをさらに容易に与えることが可能である。第1ユーザは、自然な雲形の外形を有する構造体1にさらに飽きにくく、親近感をさらに維持可能である。
【0091】
構造体1は、第1可動部21の第1境界領域R1と第2可動部22の第1境界領域R1とが構造体1の外周方向に沿って互いに異なる位置にあることで、自然界に実際に存在する雲の不規則な形状に構造体1の外形をさらに近付けることが可能である。構造体1は、第1可動部21と第2可動部22との間で、外表面Sに形成されている凹部の位置を互いにずらし、自然界で現れる不規則な感じをより忠実に実現可能である。したがって、第1ユーザは、構造体1の外形に対して自然な感じをより受けやすい。以上により、第1ユーザは、自然な雲形を有する構造体1にさらに飽きにくく、親近感をさらに維持可能である。
【0092】
構造体1は、第1曲面群が6つの曲面を含み、第2曲面群が3つの曲面を含むことで、自然界に存在する雲の形にさらに近い外形を実現可能である。構造体1は、自然界に存在する雲の立体的な形状をさらに自然に表現可能である。構造体1は、第1ユーザに対して自然な感じをさらに容易に与えることが可能である。第1ユーザは、自然な雲形の外形を有する構造体1にさらに飽きにくく、親近感をさらに維持可能である。
【0093】
構造体1は、駆動部36が複数の曲面の少なくとも一部を互いに同期して変位させることで、呼吸をするように膨張したり、収縮したりすることも可能である。これにより、構造体1は、第1ユーザの不安な気持ちに寄り添い、第1ユーザに対し、リラックス感、安心感、及び多幸感などのポジティブな感情を引き出すことも可能である。
【0094】
構造体1は、離れた第2ユーザの存在を第1ユーザに感じさせることも可能である。構造体1のモジュール30は、第2ユーザの状況に対する構造体1の応答パターンを、第2ユーザの位置情報に基づいて変化させることで、離れた場所にいる第2ユーザの情報を第1ユーザに提供可能である。したがって、モジュール30は、例えば、第2ユーザから離れた第1ユーザの感性に訴えかけ、第1ユーザの心に寄り添うように機能するロボットとして構造体1を動作させることも可能である。以上により、モジュール30は、第1ユーザに対し、リラックス感、安心感、及び多幸感などのポジティブな感情を引き出すことも可能である。
【0095】
構造体1は、例えば、互いに離れている第1ユーザと第2ユーザとのコミュニケーションをさりげなくサポートする。構造体1は、互いに離れているときであっても第2ユーザの存在を第1ユーザに身近に感じさせながら、不安な第1ユーザに安心感を与え、その気持ちに寄り添うことも可能である。
【0096】
モジュール30は、第2ユーザの生体情報及び感情情報の少なくとも一方に基づいて構造体1の応答パターンを変化させることで、離れた場所にいる第2ユーザの生体情報及び感情情報の少なくとも一方を第1ユーザに提供可能である。したがって、モジュール30は、離れている第2ユーザの状況を第1ユーザにより正確に伝えることも可能である。これにより、モジュール30は、離れている第2ユーザの存在を、構造体1を介して第1ユーザにより身近に感じさせることも可能である。
【0097】
モジュール30は、第1ユーザの状態情報に基づいて構造体1の応答パターンを変化させることで、構造体1を抱き抱えている第1ユーザの感性に訴えかけ、第1ユーザの心に寄り添うことも可能である。モジュール30は、第1ユーザに対し、リラックス感、安心感、及び多幸感などのポジティブな感情をより容易に引き出すことも可能である。モジュール30は、不安な第1ユーザに安心感を与え、その気持ちに寄り添うことも可能である。
【0098】
本開示を諸図面及び実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0099】
例えば、上述した各構成部の形状、大きさ、配置、向き、及び個数などは、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、大きさ、配置、向き、及び個数などは、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
【0100】
例えば、スマートフォン又はコンピュータなどの汎用の電子機器を、上述した一実施形態に係るモジュール30として機能させることも可能である。具体的には、一実施形態に係るモジュール30の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、電子機器のメモリに格納し、電子機器のプロセッサにより当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本開示は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。
【0101】
又は、本開示は、一実施形態に係るモジュール30などに各機能を実行させるために1つ又は複数のプロセッサにより実行可能なプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な媒体としても実現し得る。本開示の範囲には、これらも包含されると理解されたい。
【0102】
上記実施形態では、可動部20は、複数の曲面の各々が膨張して収縮する構造を有すると説明したが、これに限定されない。可動部20は、複数の曲面の少なくとも1つが、膨張及び収縮のいずれか一方のみを行う構造を有してもよい。例えば、可動部20は、複数の曲面の一部が膨張のみを行い、他の一部が収縮のみを行う構造を有してもよい。
【0103】
上記実施形態では、複数の曲面の各々は、椀型の複曲面、すなわちガウス曲率>0の複曲面を含むと説明したが、これに限定されない。複数の曲面の各々は、より複雑な形状とすることで、ユーザの好奇心を増幅させることが可能になることから、ガウス曲率=0の単曲面、鞍型の複曲面、すなわちガウス曲率<0の複曲面、及び/又はこれらのねじれ面を含んでもよい。
【0104】
上記実施形態では、複曲面は、球面を含むと説明したが、これに限定されない。複曲面は、任意の他の形状の面を含んでもよい。
【0105】
上記実施形態では、複数の曲面の全てが互いに異なる方向を向くと説明したが、これに限定されない。複数の曲面の一部が互いに同一の方向を向いていてもよい。
【0106】
上記実施形態では、複数の曲面の全てについて、外表面Sでの面積が互いに異なると説明したが、これに限定されない。複数の曲面の少なくとも一部について、外表面Sでの面積が互いに同一であってもよい。
【0107】
上記実施形態では、外表面Sは、互いに隣接する2つの曲面の第1境界領域R1において凹むように形成されていると説明したが、これに限定されない。外表面Sは、第1境界領域R1において凹んでいなくてもよい。
【0108】
上記実施形態では、外表面Sは、互いに隣接する3つの曲面の第2境界領域R2において、第1境界領域R1よりもさらに凹むように形成されていると説明したが、これに限定されない。外表面Sは、第2境界領域R2において、第1境界領域R1よりもさらに凹んでいなくてもよい。
【0109】
上記実施形態では、可動部20は、第1可動部21に第2可動部22を重ねた立体構造を有すると説明したが、これに限定されない。可動部20は、このような二段構造に限定されず、一段構造を有してもよいし、三段以上の構造を有してもよい。
【0110】
上記実施形態では、構造体1の頂上から見たときの平面視において、第1可動部21は、全方向において第2可動部22よりも幅広であると説明したが、これに限定されない。第1可動部21は、一部の方向のみにおいて第2可動部22よりも幅広であってもよいし、全方向において第2可動部22よりも幅狭であってもよい。
【0111】
上記実施形態では、上記の平面視において、第1可動部21の第1境界領域R1と第2可動部22の第1境界領域R1とが構造体1の外周方向に沿って互いに異なる位置にあると説明したが、これに限定されない。第1可動部21の第1境界領域R1と第2可動部22の第1境界領域R1とは、構造体1の外周方向に沿って互いに同一の位置にあってもよい。
【0112】
上記実施形態では、第1曲面群は6つの曲面を含み、第2曲面群は3つの曲面を含むと説明したが、これに限定されない。第1曲面群及び第2曲面群の各々は、他の数の曲面を含んでもよい。
【0113】
上記実施形態では、
図5に示されるように、構造体1は、構造体1の底面に位置し、平坦に形成されている平坦部10を有すると説明したが、これに限定されない。構造体1の底面は、その全面において平坦である必要はない。構造体1の底面は、その一部において、盛り上がったり、窪んだりするような少なくとも1つの曲面を有してもよい。又は、構造体1の底面は、その全体が少なくとも1つの曲面により形成されていてもよい。
【0114】
上記実施形態では、駆動部36は、複数の曲面の少なくとも一部を互いに同期して変位させると説明したが、これに限定されない。駆動部36は、複数の曲面の全てを互いに非同期で変位させてもよい。
【0115】
上記実施形態では、駆動部36は、
図9に示されるように、複数の駆動モジュールによって複数の方向にそれぞれ可動部20を駆動すると説明したが、これに限定されない。駆動モジュールの数と、可動部20を駆動する方向の数とは、互いに一致していなくてもよい。
【0116】
例えば、駆動部36は、単一の駆動モジュールによって複数の方向に可動部20を駆動してもよい。例えば、駆動部36は、可動部20の内部空間の中央部に配置され、上下方向に膨らんだり縮んだりする単一の駆動モジュールと、当該駆動モジュールの上面から複数の方向にそれぞれ棒状に延出する複数の支持部材と、を含んでもよい。駆動部36は、単一の駆動モジュールが上下方向に膨らんだり縮んだりすると同時に、複数の方向にそれぞれ棒状に延出する複数の支持部材が可動部20を内側から押したり引いたりすることで可動部20の膨張及び収縮の動作を可能にしてもよい。
【0117】
上記実施形態では、駆動部36の駆動モジュールは、一方向のみに膨らんだり縮んだりすると説明したが、これに限定されない。駆動モジュールは、出力部35において出力モジュールの一例として含まれるガス発生装置から発生したガスに基づいて、風船のように全方向に同時に膨らんだり縮んだりしてもよい。
【0118】
上記実施形態では、モジュール30は、第2ユーザの生体情報及び感情情報の少なくとも一方に基づいて構造体1の応答パターンを変化させると説明したが、これに限定されない。モジュール30は、このような処理を実行しなくてもよい。
【0119】
上記実施形態では、モジュール30は、第1ユーザの状態情報に基づいて応答パターンを変化させると説明したが、これに限定されない。モジュール30は、このような処理を実行しなくてもよい。
【0120】
上記実施形態では、状態情報は、第1ユーザが構造体1を抱き抱えるときに構造体1に加わる圧力の情報、並びに第1ユーザの生体情報及び感情情報の少なくとも1つを含むと説明したが、これに限定されない。状態情報は、センサ部34によりセンシングされて構造体1の応答パターンの制御に寄与できる任意の他の情報を含んでもよい。
【0121】
上記実施形態では、応答パターンは、第1ユーザの視覚、聴覚、及び触覚の少なくとも1つに作用する、構造体1からの出力パターンを含むと説明したが、これに限定されない。応答パターンは、離れた第2ユーザの存在を、モジュール30を有する構造体1が第1ユーザに感じさせることが可能な任意の他の出力パターンを含んでもよい。例えば、応答パターンは、第1ユーザの嗅覚及び味覚の少なくとも1つに作用する、構造体1からの出力パターンを含んでもよい。
【0122】
上記実施形態では、構造体1は、第1ユーザと第2ユーザとのコミュニケーションに寄与するロボットであると説明したが、これに限定されない。構造体1は、コミュニケーションロボットとは異なる種類の任意の他のロボットであってもよいし、ロボットではない任意の他の機械装置であってもよい。
【0123】
上記実施形態では、一人の第1ユーザと一人の第2ユーザとを一対一で関連付けることを想定しているがこれに限定されない。複数の構造体1をそれぞれ使用する複数人の第1ユーザに対して一人の第2ユーザが関連付けられてもよい。1つの構造体1を使用する一人の第1ユーザに対して複数人の第2ユーザが関連付けられてもよい。複数の構造体1をそれぞれ使用する複数人の第1ユーザに対して複数人の第2ユーザが関連付けられてもよい。
【0124】
例えば、第1ユーザとしての1人の子供に対し、第2ユーザとして両親の双方が関連付けられていてもよい。このとき、モジュール30は、例えば、子供がいる自宅から両親のいずれかが所定の距離まで移動してくると、その第2ユーザの位置情報に基づいて構造体1の応答パターンを変化させてもよい。モジュール30は、応答パターンを第2ユーザごとに区別して変化させてもよいし、区別せずに同一としてもよい。例えば、モジュール30は、父と母とで互いに異なる応答パターンを示すように構造体1を制御してもよいし、互いに同一の応答パターンを示すように構造体1を制御してもよい。
【0125】
例えば、第1ユーザとしての複数人の子供に対し、第2ユーザとして一人の親が関連付けられていてもよい。このとき、複数のモジュール30の各々は、例えば、複数人の子供がいる自宅から親が所定の距離まで移動してくると、その第2ユーザの位置情報に基づいて対応する構造体1の応答パターンを変化させてもよい。複数のモジュール30は、互いに連携してもよいし、連携しなくてもよい。複数のモジュール30は、互いに連携する場合、応答パターンを第1ユーザごとに区別して変化させてもよいし、区別せずに同一としてもよい。例えば、複数のモジュール30は、兄弟姉妹のうちの上の子供と下の子供とで互いに異なる応答パターンを示すように構造体1を制御してもよいし、互いに同一の応答パターンを示すように構造体1を制御してもよい。
【0126】
上記実施形態では、第2ユーザの状況は、現在の第2ユーザの状況を含むと説明したが、これに限定されない。第2ユーザの状況は、例えば、過去の第2ユーザの状況を含んでもよい。第2ユーザの状況は、第2ユーザの過去の位置状況、過去の移動状況、過去の生体状況、及び過去の心理状況などを含んでもよい。
【0127】
以下に本開示の実施形態の一部について例示する。しかしながら、本開示の実施形態はこれらに限定されない点に留意されたい。
[付記1]
構造体であって、
複数の曲面に基づき形成されている外表面を有し、前記構造体の外形を構成する可動部と、
前記可動部の内部に配置されている駆動部と、
を備え、
前記可動部は、前記複数の曲面の各々が前記駆動部による駆動に応じて変位する構造を有する、
構造体。
[付記2]
付記1に記載の構造体であって、
前記可動部は、前記複数の曲面の各々が膨張して収縮する前記構造を有する、
構造体。
[付記3]
付記1又は2に記載の構造体であって、
前記複数の曲面の各々は、椀型の複曲面又は鞍型の複曲面を含む、
構造体。
[付記4]
付記3に記載の構造体であって、
前記複曲面は、球面を含む、
構造体。
[付記5]
付記1乃至4のいずれか1つに記載の構造体であって、
前記複数の曲面の全てが互いに異なる方向を向く、
構造体。
[付記6]
付記1乃至5のいずれか1つに記載の構造体であって、
前記複数の曲面の全てについて、前記外表面での面積が互いに異なる、
構造体。
[付記7]
付記1乃至6のいずれか1つに記載の構造体であって、
前記外表面は、互いに隣接する2つの前記曲面の第1境界領域において凹むように形成されている、
構造体。
[付記8]
付記7に記載の構造体であって、
前記外表面は、互いに隣接する3つの前記曲面の第2境界領域において、前記第1境界領域よりもさらに凹むように形成されている、
構造体。
[付記9]
付記1乃至8のいずれか1つに記載の構造体であって、
前記可動部は、前記複数の曲面のうちの第1曲面群を有する第1可動部と、残りの第2曲面群を有する第2可動部と、を含み、前記第1可動部に前記第2可動部を重ねた立体構造を有する、
構造体。
[付記10]
付記9に記載の構造体であって、
前記構造体の頂上から見たときの平面視において、前記第1可動部は、全方向において前記第2可動部よりも幅広である、
構造体。
[付記11]
付記10に記載の構造体であって、
前記平面視において、前記第1可動部において互いに隣接する2つの前記曲面の第1境界領域と、前記第2可動部において互いに隣接する2つの前記曲面の第1境界領域とは、前記構造体の外周方向に沿って互いに異なる位置にある、
構造体。
[付記12]
付記9乃至11のいずれか1つに記載の構造体であって、
前記第1曲面群は、6つの前記曲面を含み、
前記第2曲面群は、3つの前記曲面を含む、
構造体。
[付記13]
付記1乃至12のいずれか1つに記載の構造体であって、
前記駆動部は、前記複数の曲面の少なくとも一部を互いに同期して変位させる、
構造体。
【符号の説明】
【0128】
1 構造体
10 平坦部
20 可動部
21 第1可動部
211 第1曲面
212 第2曲面
213 第3曲面
214 第4曲面
215 第5曲面
216 第6曲面
22 第2可動部
221 第1曲面
222 第2曲面
223 第3曲面
30 モジュール
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
34 センサ部
35 出力部
36 駆動部
R1 第1境界領域
R2 第2境界領域
S 外表面