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特開2024-155926CMPスラリーの粒子分散を改善するための添加剤
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  • 特開-CMPスラリーの粒子分散を改善するための添加剤 図1
  • 特開-CMPスラリーの粒子分散を改善するための添加剤 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155926
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】CMPスラリーの粒子分散を改善するための添加剤
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20241024BHJP
   C09G 1/02 20060101ALI20241024BHJP
   C09K 3/14 20060101ALI20241024BHJP
   B24B 37/00 20120101ALI20241024BHJP
【FI】
H01L21/304 622D
C09G1/02
C09K3/14 550D
C09K3/14 550Z
B24B37/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024131791
(22)【出願日】2024-08-08
(62)【分割の表示】P 2021557597の分割
【原出願日】2020-03-23
(31)【優先権主張番号】62/823,258
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500397411
【氏名又は名称】シーエムシー マテリアルズ リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(72)【発明者】
【氏名】リー ヤン-ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】ウー シン-イェン
(72)【発明者】
【氏名】コー チョン-ユアン
(72)【発明者】
【氏名】ルー ルン-タイ
(72)【発明者】
【氏名】ホアン フン-ツン
(57)【要約】
【課題】向上した研削粒径の安定性を有する研磨組成物の提供。
【解決手段】本発明は、化学機械研磨組成物であって、(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、(c)水と、を含み、約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を提供する。本発明はまた、基板を本発明の化学機械研磨組成物と接触させることによって、基板を化学機械的に研磨する方法も提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学機械研磨組成物であって、
(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、
(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、
(c)水と、を含み、
約1~約7のpHを有する、化学機械研磨組成物。
【請求項2】
前記組成物が、約2重量%~約5重量%の前記研削剤を含む、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項3】
前記研削剤が、処理されたアルミナ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面変性されたシリカ、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項4】
前記研削剤が、コロイダルシリカである、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項5】
前記コロイダルシリカが、約10nm~約100nmの平均粒径を有する、請求項4に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項6】
前記組成物が、約0.5重量%~約20重量%の前記分散剤を含む、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項7】
前記化学機械研磨組成物が、約2~約5のpHを有する、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項8】
前記分散剤が、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項9】
前記分散剤が、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項10】
前記分散剤が、1,4-ブタンジオールである、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項11】
前記分散剤が、直鎖状のC~C10アルキレンジオールである、請求項1に記載の化学機械研磨組成物。
【請求項12】
基板を化学機械的に研磨する方法であって、
(i)基板を用意することと、
(ii)研磨パッドを用意することと、
(iii)化学機械研磨組成物であって、
(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、
(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、
(c)水と、を含み、
約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を用意することと、
(iv)前記基板を前記研磨パッドおよび前記化学機械研磨組成物と接触させることと、
(v)前記研磨パッドおよび前記化学機械研磨組成物を、前記基板に対して動かして、前記基板の表面の少なくとも一部を研削して、前記基板を研磨することと、を含む、方法。
【請求項13】
前記組成物が、約1重量%~約5重量%の前記研削剤を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記研削剤が、処理されたアルミナ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面変性されたシリカ、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記研削剤が、コロイダルシリカである、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記コロイダルシリカが、約10nm~約100nmの平均粒径を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記組成物が、約0.5重量%~約20重量%の前記分散剤を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記化学機械研磨組成物が、約2~約5のpHを有する、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記分散剤が、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記分散剤が、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記分散剤が、1,4-ブタンジオールである、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
前記基板が、前記基板の表面上にタングステン層を含み、前記タングステン層の少なくとも一部を研削して、前記基板を研磨する、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
基板の表面を平坦化または研磨するための組成物および方法は、当該技術分野において周知である。研磨組成物(研磨スラリーとしても知られる)は、一般に、液体担体中に研削剤料を含有しており、研磨組成物で飽和させた研磨パッドと表面を接触させることによって表面に適用される。一般的な研削剤料としては、二酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、および酸化スズが挙げられる。研磨組成物は、一般に、研磨パッド(例えば、研磨布またはディスク)と組み合わせて使用される。研磨組成物中に懸濁される代わりに、またはそれに加えて、研削材料は、研磨パッドに組み込まれてもよい。
【0002】
多くの場合、研削材料は、狭い粒径分布を有することが望ましい。研削剤が、研磨組成物中に懸濁される場合、研削剤は、放置すると集合または凝集し、それによって、研削材料の平均粒径よりも有意に大きい粒径を有する粒子を形成し得る。大きな粒径を有する研削粒子の割合の増加は、それを含む研磨組成物で研磨される基板の表面上のマイクロスクラッチの増加につながると考えられている。マイクロスクラッチは、厳しい品質要件を満たさない基板欠陥につながり得る。
【0003】
したがって、当該技術分野では、向上した研削粒径の安定性を有する研磨組成物の必要性が残存する。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、化学機械研磨組成物であって、(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、(c)水と、を含み、約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を提供する。
【0005】
本発明はまた、基板を化学機械的に研磨する方法であって、(i)基板を用意することと、(ii)研磨パッドを用意することと、(iii)化学機械研磨組成物であって、(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、(c)水と、を含み、約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を用意することと、(iv)基板を研磨パッドおよび化学機械研磨組成物と接触させることと、(v)研磨パッドおよび化学機械研磨組成物を、基板に対して動かして、基板の表面の少なくとも一部を研削して、基板を研磨することと、を含む、方法も提供する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】コロイダルシリカを含む研磨組成物の、45℃で、0、1、2、および3週間の保存で、3、4、または5のpH値で、0重量%、2重量%、または10重量%の1,4-ブタンジオールでの平均粒径を示すグラフである。
図2】スルホン酸含有ポリマーで表面処理されたアルミナを含む研磨組成物の、45℃で、0、1、2、3、4、および5週間の保存で、2または4のpH値で、0重量%、0.5重量%、2重量%、または10重量%の1,4-ブタンジオールでの平均粒径を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、化学機械研磨組成物であって、(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、(c)水と、を含み、それらから本質的になり、またはそれらからなる、約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を提供する。
【0008】
研削剤は、任意の好適な研削剤であり得る。研削粒子は、任意の好適な粒子状材料を含み得るか、それから本質的になり得るか、またはそれからなり得、その材料は、典型的には、金属酸化物および/またはメタロイド酸化物(以下、総称して「金属酸化物」と称される)である。好適な材料の例としては、アルミナ、処理されたアルミナ(例えば、表面処理されたアルミナ)、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面変性されたシリカ、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0009】
アルミナは、任意の好適なアルミナであり得、例えば、α-アルミナ、γ-アルミナ、またはヒュームドアルミナであり得る。アルミナは、処理されたアルミナであり得、アルミナ粒子は、ポリスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸)などのスルホン酸モノマー単位を含むコポリマーなどのアニオン性ポリマーで表面処理され得る。
【0010】
シリカは、未変性のシリカまたは表面変性されたシリカであり得、それらの多くは当該技術分野において既知である。例えば、表面変性されたシリカは、アルミニウムイオンをドープすることによって、アミノ含有シラン、アルキルシランなどを含むシランなどの表面変性剤で処理することによって表面変性され得る。好ましい実施形態では、シリカは、コロイダルシリカ(例えば、未変性のコロイダルシリカ)であり得る。
【0011】
シリカが、コロイダルシリカである場合、コロイダルシリカは、任意の好適なコロイダルシリカであり得る。例えば、コロイダルシリカは、縮重合されたシリカなどの湿式プロセスシリカであり得る。縮重合されたシリカは、典型的には、Si(OH)を縮合して、コロイダル粒子を形成することによって調製され、コロイダルとは、約1nm~約1000nmの平均粒径を有すると定義される。そのような研削粒子は、米国特許第5,230,833号に従って調製され得るか、またはAkzo-Nobel Bindzil(商標) 50/80、30/360、159/500、40/220、および40/130製品、CJ2-2製品、Nalco 1050、1060、2327、および2329製品、ならびにDuPont、Bayer、Applied Research、Nissan Chemical、Fuso、およびClariantから入手可能である他の同様の製品などのさまざまな市販製品のいずれかとして得ることができる。
【0012】
研磨組成物は、任意の好適な量の研削剤を含み得る。典型的には、研磨組成物は、約1重量%以上、例えば、約1.5重量%以上、約2重量%以上、または約2.5重量%以上の研削剤を含む。あるいは、または加えて、研磨組成物は、約5重量%以下、例えば、約4.5重量%以下、約4重量%以下、または約3.5重量%以下の研削剤を含む。したがって、研磨組成物は、前述の端点のいずれか2つによって境界付けられる量で研削剤を含むことができる。例えば、研磨組成物は、約1重量%~約5重量%、例えば、約1重量%~約4.5重量%、約1重量%~約4重量%、約1重量%~約3.5重量%、約1.5重量%~約5重量%、約1.5重量%~約4.5重量%、約1.5重量%~約4重量%、約1.5重量%~約3.5重量%、約2重量%~約5重量%、約2重量%~約4.5重量%、約2重量%~約4重量%、約2重量%~約3.5重量%、約2.5重量%~約5重量%、約2.5重量%~約4.5重量%、約2.5重量%~約4重量%、または約2.5重量%~約3.5重量%の研削剤を含み得る。
【0013】
研削剤は、好ましくは、コロイド的に安定である。コロイドという用語は、液体担体中の研削粒子の懸濁を指す。コロイド安定性とは、その懸濁液の経時的な維持を指す。本発明の文脈では、研削剤を100mlのメスシリンダーに入れ、2時間撹拌せずに静置した際に、メスシリンダーの底部50mlにおける粒子の濃度([B]、単位g/ml)と、メスシリンダーの上部50mlにおける粒子の濃度([T]、単位g/ml)との差を、研削組成物における粒子の初期濃度([C]、単位g/ml)で除した値が0.5以下である(すなわち{[B]-[T]}/[C]≦0.5)場合、研削剤は、コロイド的に安定であるとみなされる。より好ましくは、[B]-[T]/[C]の値は0.3以下であり、最も好ましくは0.1以下である。
【0014】
研削剤は、任意の好適な平均粒径(例えば、平均粒子直径)を有し得る。研削粒子の粒径は、研削粒子を包含する最小の球の直径である。研削剤は、約5nm以上、例えば、約10nm以上、約15nm以上、約20nm以上、約25nm以上、約30nm以上、約35nm以上、約40nm以上、約45nm以上、約50nm以上、約55nm以上、約60nm以上、約65nm以上、約70nm以上、約75nm以上、約80nm以上、約85nm以上、約90nm以上、約95nm以上、または約100nm以上の平均粒径を有し得る。あるいは、または加えて、研削剤は、約200nm以下、例えば、約190nm以下、約180nm以下、約170nm以下、約160nm以下、約150nm以下、約140nm以下、約130nm以下、約120nm以下、約110nm以下、約100nm以下、約95nm以下、約90nm以下、約85nm以下、約80nm以下、約75nm以下、または約70nm以下の平均粒径を有し得る。したがって、研削剤は、前述の端点のいずれか2つによって境界付けられる平均粒径を有し得る。例えば、研削剤は、約10nm~約200nm、例えば、約10nm~約190nm、約10nm~約180nm、約15nm~約170nm、約20nm~約160nm、約20nm~約150nm、約20nm~約140nm、約20nm~約130nm、約20nm~約120nm、約20nm~約110nm、約100nm~約200nm、約100nm~約190nm、約100nm~約180nm、約100nm~約170nm、約100nm~約160nm、約100nm~約150nm、約10nm~約100nm、約25nm~約80nm、または約30nm~約70nmの平均粒径を有し得る。
【0015】
研磨組成物は、分散剤を含み、分散剤は、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである。特定の実施形態では、分散剤は、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである。特定の好ましい実施形態では、分散剤は、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである。特定の実施形態では、C~C10アルキレンジオールは、直鎖状のC~C10アルキレンジオール(例えば、直鎖状のC~Cアルキレンジオールまたは直鎖状のC~Cアルキレンジオール)である。当業者によって理解されるように、アルキレンジオールは、それに結合した2つのヒドロキシル基を含む脂肪族炭素鎖を含み、ヒドロキシル基は、典型的には、アルキレンジオールの異なる炭素原子に結合している。当業者によってさらに理解されるように、Cアルキレンジオールは、Cアルキレンジオール中に2個の炭素原子のみが存在するので、分岐することができず、一方では、C~C10アルキレンジオールは、直鎖状または分岐状であり得、分岐は、アルキレンジオールの骨格に結合した1個以上の炭素原子を含む。アルキレンジオールは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子を含有し得る。一実施形態では、分散剤は、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、およびそれらの組み合わせから選択される。好ましい実施形態では、分散剤は、1,4-ブタンジオールである。
【0016】
研磨組成物は、任意の好適な量の分散剤を含有し得る。例えば、研磨組成物は、約0.5重量%以上、例えば、約0.6重量%以上、約0.7重量%以上、約0.8重量%以上、約0.9重量%以上、約1重量%以上、約1.1重量%以上、約1.2重量%以上、約1.3重量%以上、約1.4重量%以上、約1.5重量%以上、約1.6重量%以上、約1.7重量%以上、約1.8重量%以上、約1.9重量%以上、約2重量%以上、約2.1重量%以上、約2.2重量%以上、約2.3重量%以上、約2.4重量%以上、約2.5重量%以上、約2.6重量%以上、約2.7重量%以上、約2.8重量%、約2.9重量%以上、または約3重量%以上の分散剤を含有し得る。あるいは、または加えて、研磨組成物は、約20重量%以下の分散剤、例えば、約19.5重量%以下、約19重量%以下、約18.5重量%以下、約18重量%以下、約17.5重量%以下、約17重量%以下、約16.5重量%以下、約16重量%以下、約15.5重量%以下、約15重量%以下、約14.5重量%以下、約14重量%以下、約13.5重量%以下、約13重量%以下、約12.5重量%以下、約12重量%以下、約11.5重量%以下、約11重量%以下、約10.5重量%以下、または約10重量%以下の分散剤を含有し得る。したがって、研磨組成物は、前述の端点のいずれか2つによって境界付けられる量で分散剤を含み得る。例えば、研磨組成物は、約0.5重量%~約20重量%、例えば、約0.5重量%~約19重量%、約0.5重量%~約18重量%、約0.5重量%~約17重量%、約0.5重量%~約16重量%、約0.5重量%~約15重量%、約0.5重量%~約14重量%、約0.5重量%~約13重量%、約0.5重量%~約12重量%、約0.5重量%~約11重量%、約0.5重量%~約10重量%、約1重量%~約15重量%、約1重量%~約14重量%、約1重量%~約13重量%、約1重量%~約12重量%、約1重量%~約11重量%、約1重量%~約10重量%、約2重量%~約15重量%、約2重量%~約14重量%、約2重量%~約13重量%、約2重量%~約12重量%、約2重量%~約11重量%、約2重量%~約10重量%、約3重量%~約15重量%、約3重量%~約14重量%、約3重量%~約13重量%、約3重量%~約12重量%、約3重量%~約11重量%、または約3重量%~約10重量%の分散剤を含み得る。
【0017】
研磨組成物は水を含む。水は、任意の好適な水であることができ、例えば、脱イオン水または蒸留水であることができる。いくつかの実施形態では、研磨組成物は、水と組み合わせて、1つ以上の有機溶媒をさらに含むことができる。例えば、研磨組成物は、ヒドロキシル溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール、ケトン溶媒、アミド溶媒、スルホキシド溶媒、スルホキシド溶媒などをさらに含むことができる。好ましくは、研磨組成物は純水を含む。
【0018】
研磨組成物は、任意の好適なpH、例えば、約1~約7のpHを有し得る。典型的には、研磨組成物は、約2以上、例えば、約2.2以上、約2.4以上、約2.6以上、約2.8以上、または約3以上のpHを有し得る。あるいは、または加えて、研磨組成物は、約6以下、例えば、約5以下、約4.5以下、約4以下、約3.5以下、または約3以下のpHを有し得る。したがって、研磨組成物は、前述の端点のいずれか2つで境界付けられる範囲内のpHを有することができる。例えば、研磨組成物は、約2~約6、例えば、約2~約5、約2~約4、約2.5~約5、約2.5~約4.5、約2.5~約4、または約2~約4.5のpHを有し得る。
【0019】
研磨組成物は、任意に、鉱酸を含む。好適な鉱酸の非限定的な例としては、硝酸、硫酸、およびリン酸が挙げられる。
【0020】
研磨組成物は、研磨組成物のpHを調整するための塩基をさらに含むことができる。好適な塩基の非限定的な例には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化アンモニウムが含まれる。
【0021】
研磨組成物は、任意に、酸化剤をさらに含む。酸化剤は、任意の好適な酸化剤であり得る。特定の実施形態において、酸化剤は第二鉄イオンを含む。第二鉄イオンは、任意の好適な第二鉄イオン源によって提供され得る。いくつかの実施形態では、酸化剤は金属の塩を含むことができる。例えば、第二鉄イオンは、硝酸イオン(例えば、硝酸第二鉄)、シアン化物イオン(例えば、第二鉄アニオン)などの無機アニオンを含む第二鉄塩によって提供され得る。酸化剤はまた、酢酸塩、アセチルアセトネート、クエン酸塩、グルコン酸塩、シュウ酸塩、フタレート、およびコハク酸塩、ならびにそれらの混合物などの有機鉄(III)化合物を含むことができるが、これらに限定されない。他の実施形態では、酸化剤はオキシ含有酸化剤であり得る。好適なオキシ含有酸化剤の非限定的な例としては、過酸化水素、過硫酸塩、臭素酸過硫酸塩、ヨウ素酸過硫酸塩、過臭素酸過硫酸塩、過ヨウ素酸過硫酸塩、過酢酸、オキソンなどの有機過酸化化合物が挙げられる。
【0022】
研磨組成物は、任意の好適な量の酸化剤を含むことができる。例えば、研磨組成物は、約1ppm以上、例えば、約5ppm以上、約25ppm以上、約50ppm以上、約75ppm以上、または約100ppm以上の酸化剤を含み得る。あるいは、または加えて、研磨組成物は、約2500ppm(約2.5重量%)以下、例えば、約2000ppm以下、約1500ppm以下、約1000ppm以下、約500ppm以下、または約250ppm以下の酸化剤を含み得る。別段の記載がない限り、ppmという用語は、重量に基づく100万分の1を反映することを意味する。例えば、1000ppmは、1重量%に相当する。
【0023】
任意の酸化剤が、過酸化水素を含む場合、過酸化水素は、研磨組成物中に任意の好適な量で存在し得る。例えば、研磨組成物は、約0.1重量%~約10重量%、例えば約0.5重量%~約10重量%、または約0.5重量%~約5重量%の過酸化水素を含むことができる。
【0024】
研磨組成物は、任意に、アミノ酸をさらに含む。アミノ酸は、任意の好適なアミノ酸であり得る。好適なアミノ酸の非限定的な例には、グリシン、アラニン、リジン、およびアルギニンが挙げられる。研磨組成物は、任意の好適な量のアミノ酸を含有し得る。例えば、研磨組成物は、約0.1重量%~約5重量%(約100ppm~約5000ppm)、例えば、約0.1重量%~約4重量%、約0.1重量%~約3重量%、約0.1重量%~約2重量%、または約0.1重量%~約1重量%のアミノ酸を含み得る。
【0025】
研磨組成物が、第二鉄イオン(すなわち、Fe(III)イオン)を含む場合、研磨組成物は、任意に、第二鉄イオンの安定剤をさらに含む。第二鉄イオンの安定剤は、第二鉄イオンの任意の好適な安定剤であり得る。第二鉄イオンの安定剤の非限定的な例は、マロン酸である。研磨組成物は、任意の好適な量の第二鉄イオンの安定剤を含有し得る。例えば、研磨組成物は、約0.1重量%~約2重量%、例えば、約0.1重量%~約1.8重量%、約0.1重量%~約1.6重量%、約0.1重量%~約1.4重量%、約0.1重量%~約1.2重量%、または約0.1重量%~約1重量%の第二鉄イオンの安定剤を含み得る。
【0026】
研磨組成物は、その多くが当業者には既知である任意の好適な技術によって調製することができる。研磨組成物は、バッチプロセスまたは連続プロセスで調製することができる。一般に、研磨組成物は、その成分を任意の順序で組み合わせることにより調製することができる。本明細書で使用される場合、「成分」という用語は、個々の成分(例えば、研削剤、分散剤、任意の酸化剤、任意のアミノ酸など)、ならびに成分(例えば、研削剤、分散剤、任意の酸化剤、任意のアミノ酸など)の任意の組み合わせを含む。
【0027】
例えば、研削材は水に分散させることができる。次いで、分散剤は添加され、成分を研磨組成物に組み込み得る任意の方法によって混合され得る。任意の酸化剤および任意のアミノ酸は、研磨組成物の調製中の任意の時点で添加され得る。研磨組成物は、酸化剤、例えば、過酸化水素などの、1つ以上の成分を、使用直前(例えば、使用前の約1分以内、または使用前の約1時間以内、または使用前の約7日以内)に研磨組成物に添加して、使用前に調製され得る。研磨組成物はまた、研磨作業中に基板の表面で成分を混合することによっても調製することができる。
【0028】
研磨組成物は、研削剤、分散剤、任意の酸化剤、任意のアミノ酸、および水を含む1つのパッケージシステムとして供給され得る。あるいは、研削剤は、第1の容器中に水中分散液として供給され得、分散剤、任意の酸化剤、および任意のアミノ酸は、乾燥形態、または水溶液もしくは水分散液のいずれかで、第2の容器中に供給され得る。酸化剤が、過酸化水素を含む場合、過酸化水素は、望ましくは、研磨組成物の他の成分とは別個に供給され、例えば、エンドユーザーによって、使用直前に研磨組成物の他の成分と組み合わされる(例えば、使用前の1週間以内、使用前の1日以内、使用前の1時間以内、使用前の10分以内、または使用前の1分以内)。第1または第2の容器中の成分は乾燥形態であってもよく、他の容器中の成分は水性分散液の形態であってもよい。さらに、第1および第2の容器中の成分が異なるpH値を有すること、あるいは実質的に同様の、または等しいpH値を有することも好適である。研磨組成物の成分の他の2つの容器、または3つ以上の容器の組み合わせは、当業者の知識の範囲内である。
【0029】
本発明の研磨組成物は、使用前に適切な量の水で希釈することを意図する濃縮物として提供することもできる。そのような実施形態では、研磨組成物の濃縮物は、任意の過酸化水素の有無にかかわらず、研削剤、分散剤、任意の酸化剤、任意のアミノ酸、および水を、濃縮物の適切な量の水での希釈の際に、かつ過酸化水素が適切な量でまだ存在していない場合、任意の過酸化水素の添加の際に、研磨組成物の各成分が、各成分について上で列挙した適切な範囲内の量で研磨組成物中に存在することになるような量で含み得る。例えば、研削剤、分散剤、任意の酸化剤、任意のアミノ酸は、各成分について上記に列挙された濃度よりも約2倍(例えば、約3倍、約4倍、または約5倍)である量の濃度で各々存在し得、その結果、濃縮液が、好適な量の任意の過酸化水素とともに、等量の水(例えば、それぞれ2等量の水、3等量の水、または4等量の水)で希釈される場合、各成分は、その結果、各成分について上記の範囲内の量で研磨組成物中に存在する。その上、当業者には理解されるように、濃縮物は、他の成分が少なくとも部分的にまたは完全に濃縮物中に溶解することを確実にするために、最終研磨組成物中に存在する水を好適な比率で含有することができる。
【0030】
本発明はまた、(i)基板を用意することと、(ii)研磨パッドを用意することと、(iii)本明細書に記載される化学機械研磨組成物を用意することと、(iv)基板を研磨パッドおよび化学機械研磨組成物と接触させることと、(v)研磨パッドおよび化学機械研磨組成物を基板に対して動かして、基板の表面の少なくとも一部を研削して、それによって、基板を研磨することと、を含む、基板を化学機械的に研磨する方法も提供する。
【0031】
より具体的には、本発明はまた、基板を化学機械的に研磨する方法であって、(i)基板を用意することと、(ii)研磨パッドを用意することと、(iii)化学機械研磨組成物であって、(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、(c)水と、を含み、約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を用意することと、(iv)基板を研磨パッドおよび化学機械研磨組成物と接触させることと、(v)研磨パッドおよび化学機械研磨組成物を、基板に対して動かして、基板の表面の少なくとも一部を研削して、基板を研磨することと、を含む、方法も提供する。
【0032】
本発明の方法を使用して研磨される基板は、任意の好適な基板、特に少なくとも1つの金属層を含む基板であり得る。金属は、任意の好適な金属であり得、例えば、金属は、タングステン、アルミニウム、ニッケル-リン、銅、ルテニウム、コバルト、およびそれらの組み合わせから選択される金属を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらからなり得る。好ましい実施形態では、金属は、タングステンである。好ましい基板は、基板の表面上の金属の少なくとも一部が研削されて(すなわち、除去されて)、基板を研磨するように、金属を含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる、研磨のための基板の表面上の少なくとも1つの層、特に露出層を含む。いくつかの実施形態では、基板は、少なくとも1つの金属の層、および少なくとも1つの酸化ケイ素の層を含む。いくつかの好ましい実施形態では、基板は、少なくとも1つのタングステンの層、および少なくとも1つの酸化ケイ素の層を含む。本発明の研磨組成物および方法は、好適な基板、例えば、酸化ケイ素上に、酸化ケイ素表面をエッチングして回路線を形成し、続いて、基板をタングステンの層でオーバーコートして回路線を埋めることによって、回路線を形成するためのいわゆるダマシン研磨法において使用するのに好適である。酸化ケイ素基板上に絶縁されたタングステン回路線を含む基板は、少なくとも、タングステンのオーバーコートを化学機械研磨して、酸化ケイ素基板表面を露出させ、したがって、基板上に絶縁されたタングステン線を生成することによって形成される。いくつかの実施形態では、このように形成された基板は、1つ以上の後続の研磨および/または洗浄工程に供されて、完成した基板を生成し得る。
【0033】
したがって、好ましい実施形態では、基板は、基板の表面上にタングステン層を含み、タングステン層の少なくとも一部を研削して、基板を研磨する。別の好ましい実施形態では、基板は、基板の表面上にケイ素酸素層を含み、酸化ケイ素層の少なくとも一部を研削して、基板を研磨する。別の好ましい実施形態では、基板は、基板の表面上にケイ素窒素層を含み、窒化ケイ素層の少なくとも一部を研削して、基板を研磨する。基板は、基板の表面上のタングステン層、基板の表面上のケイ素酸素層、および基板の表面上の窒化ケイ素層のうちの1つ以上を含み得、タングステン層、ケイ素酸素層、および窒化ケイ素層のうちの1つ以上の少なくとも一部を研削して、基板を研磨する。
【0034】
本発明の研磨組成物は、望ましくは、経時的に平均粒径の成長の低減を示す。平均粒径の成長は、比較的大きな粒径を有する粒子の総数を増加させる研削粒子の凝集によってもたらされると考えられている。比較的大きな粒径を有する粒子は、研磨される基板におけるマイクロスクラッチの生成の増加につながると考えられており、そのマイクロスクラッチは、基板の欠陥の増加につながり得る。本発明の研磨組成物は、基板、特にタングステンおよび酸化ケイ素を含む基板を研磨するために使用される場合、特に研磨される基板におけるマイクロスクラッチの発生の低減において、基板表面品質に関して向上した研磨性能を提供すると同時に、満足のいく除去速度をさらに望ましく示す。
【0035】
本発明の研磨方法は、化学機械研磨(CMP)装置とともに使用するのに特に好適である。通常、CMP装置は、使用時に運動し、軌道運動、直線運動、または円運動から生じる速度を有するプラテンと、プラテンと接触し、運転時にプラテンとともに運動する研磨パッドと、研磨パッドの表面に対して接触し、動かすことにより、基板が研磨されるように保持する担体とを含む。基板の研磨は、基板が研磨パッドおよび本発明の研磨組成物と接触して配置され、次いで研磨パッドが基板に対して運動して、基板の少なくとも一部を研削して基板を研磨することにより行われる。
【0036】
基板は、任意の好適な研磨パッド(例えば研磨表面)とともに化学機械研磨組成物で平坦化または研磨することができる。好適な研磨パッドには、例えば、織布および不織布の研磨パッドが含まれる。さらに、好適な研磨パッドは、さまざまな密度、硬度、厚さ、圧縮率、圧縮時に反発する能力、および圧縮弾性率の任意の好適なポリマーを含み得る。好適なポリマーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ナイロン、フルオロカーボン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリエーテル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリプロピレン、それらの共形成生成物、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0037】
望ましくは、CMP装置は、その場での研磨エンドポイント検出システムをさらに含み、その多くは当該技術分野で既知である。加工物の表面から反射された光または他の放射を分析することにより研磨プロセスを検査および監視する技術は、当該技術分野で既知である。そのような方法は、例えば、米国特許第5,196,353号、米国特許第5,433,651号、米国特許第5,609,511号、米国特許第5,643,046号、米国特許第5,658,183号、米国特許第5,730,642号、米国特許第5,838,447号、米国特許第5,872,633号、米国特許第5,893,796号、米国特許第5,949,927号、および米国特許第5,964,643号に開示されている。研磨される加工物に関する研磨プロセスの進行の検査または監視により、研磨終点の決定、すなわち特定の加工物に関する研磨プロセスをいつ終了するかの決定が可能になることが望ましい。
【0038】
望ましくは、本発明の研磨組成物は、それで研磨された基板上での減少したマイクロスクラッチを示す。本発明の研磨組成物はまた、望ましくは、向上した貯蔵安定性を示す。
【0039】
本発明は、以下の実施形態によって特徴付けることができる。
【0040】
実施形態
(1)実施形態(1)では、化学機械研磨組成物であって、
(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、
(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、
(c)水と、を含み、
約1~約7のpHを有する、化学機械研磨組成物が提示される。
【0041】
(2)実施形態(2)では、組成物が、約1重量%~約5重量%の研削剤を含む、実施形態(1)に記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0042】
(3)実施形態(3)では、組成物が、約2.5重量%~約3.5重量%の研削剤を含む、実施形態(1)または実施形態(2)に記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0043】
(4)実施形態(4)では、研削剤が、処理されたアルミナ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面変性されたシリカ、およびそれらの組み合わせから選択される、実施形態(1)~(3)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0044】
(5)実施形態(5)では、研削剤が、コロイダルシリカである、実施形態(1)~(4)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0045】
(6)実施形態(6)では、コロイダルシリカが、約10nm~約100nmの平均粒径を有する、実施形態(5)に記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0046】
(7)実施形態(7)では、コロイダルシリカが、約30nm~約70nmの平均粒径を有する、実施形態(6)に記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0047】
(8)実施形態(8)では、組成物が、約0.5重量%~約20重量%の分散剤を含む、実施形態(1)~(7)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0048】
(9)実施形態(9)では、組成物が、約1重量%~約15重量%の分散剤を含む、実施形態(1)~(8)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0049】
(10)実施形態(10)では、組成物が、約3重量%~約10重量%の分散剤を含む、実施形態(1)~(9)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0050】
(11)実施形態(11)では、化学機械研磨組成物が、約2~約5のpHを有する、実施形態(1)~(10)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0051】
(12)実施形態(12)では、化学機械研磨組成物が、約2~約4のpHを有する、実施形態(1)~(11)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0052】
(13)実施形態(13)では、分散剤が、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである、実施形態(1)~(12)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0053】
(14)実施形態(14)では、分散剤が、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである、実施形態(1)~(13)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0054】
(15)実施形態(15)では、分散剤が、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、またはそれらの組み合わせである、実施形態(1)~(14)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0055】
(16)実施形態(16)では、研削剤が、1,4-ブタンジオールである、実施形態(1)~(15)のいずれか1つに記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0056】
(17)実施形態(17)では、分散剤が、直鎖状のC~C10アルキレンジオールである、実施形態(1)に記載の化学機械研磨組成物が提示される。
【0057】
(18)実施形態(18)では、基板を化学機械的に研磨する方法であって、
(i)基板を用意することと、
(ii)研磨パッドを用意することと、
(iii)化学機械研磨組成物であって、
(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、
(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、
(c)水と、を含み、
約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を用意することと、
(iv)基板を研磨パッドおよび化学機械研磨組成物と接触させることと、
(v)研磨パッドおよび化学機械研磨組成物を、基板に対して動かして、基板の表面の少なくとも一部を研削して、基板を研磨することと、を含む、方法が提示される。
【0058】
(19)実施形態(19)では、組成物が、約1重量%~約5重量%の研削剤を含む、実施形態(18)に記載の方法が提示される。
【0059】
(20)実施形態(20)では、組成物が、約2.5重量%~約3.5重量%の研削剤を含む、実施形態(18)または実施形態(19)に記載の方法が提示される。
【0060】
(21)実施形態(21)では、研削剤が、処理されたアルミナ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面変性されたシリカ、およびそれらの組み合わせから選択される、実施形態(18)~(20)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0061】
(22)実施形態(22)では、研削剤が、コロイダルシリカである、実施形態(18)~(21)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0062】
(23)実施形態(23)では、コロイダルシリカが、約10nm~約100nmの平均粒径を有する、実施形態(22)に記載の方法が提示される。
【0063】
(24)実施形態(24)では、コロイダルシリカが、約30nm~約70nmの平均粒径を有する、実施形態(23)に記載の方法が提示される。
【0064】
(25)実施形態(25)では、組成物が、約0.5重量%~約20重量%の分散剤を含む、実施形態(18)~(24)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0065】
(26)実施形態(26)では、組成物が、約1重量%~約15重量%の分散剤を含む、実施形態(18)~(25)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0066】
(27)実施形態(27)では、組成物が、約3重量%~約10重量%の分散剤を含む、実施形態(18)~(26)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0067】
(28)実施形態(28)では、化学機械研磨組成物が、約2~約5のpHを有する、実施形態(18)~(27)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0068】
(29)実施形態(29)では、化学機械研磨組成物が、約2~約4のpHを有する、実施形態(18)~(28)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0069】
(30)実施形態(30)では、分散剤が、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである、実施形態(18)~(29)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0070】
(31)実施形態(31)では、分散剤が、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである、実施形態(18)~(30)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0071】
(32)実施形態(32)では、分散剤が、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、またはそれらの組み合わせである、実施形態(18)~(31)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0072】
(33)実施形態(33)では、分散剤が、1,4-ブタンジオールである、実施形態(18)~(32)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0073】
(34)実施形態(34)では、分散剤が、直鎖状のC~C10アルキレンジオールである、実施形態(18)に記載の方法が提示される。
【0074】
(35)実施形態(35)では、基板が、基板の表面上にタングステン層を含み、タングステン層の少なくとも一部を研削して、基板を研磨する、実施形態(18)~(34)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0075】
(36)実施形態(36)では、基板が、基板の表面上にケイ素酸素層をさらに含み、ケイ素酸素層の少なくとも一部を研削して、基板を研磨する、実施形態(18)~(35)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【0076】
(37)実施形態(37)では、基板が、基板の表面上にケイ素窒素層をさらに含み、ケイ素窒素層の少なくとも一部を研削して、基板を研磨する、実施形態(18)~(36)のいずれか1つに記載の方法が提示される。
【実施例0077】
以下の実施例は、本発明をさらに説明するが、もちろん、その範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0078】
実施例1
この実施例は、本発明の実施形態による、コロイダルシリカおよび分散剤を含む研磨組成物の安定性を実証する。
【0079】
研磨組成物1A~1Gは、表1に記載されるように、3、4、または5のpHで、コロイダルシリカ(Akzo Nobel CJ2-2)を3重量%、マロン酸を1335ppm、グリシンを500ppm、10%の硝酸第二鉄溶液を618ppm、過酸化水素Kathlon(商標)を2.5重量%、および1,4-ブタンジオール(すなわち、分散剤)をさまざまな量で含んでいた。平均粒径を、Malvern Panalytical(Malvern、UK)から入手可能である粒径測定器を使用して、研磨組成物の調製直後、かつ研磨組成物の45℃での、1、2、および3週間保存後に決定した。結果を、図1にグラフで示す。
【表1】
【0080】
図1に示された結果から明らかなように、コロイダルシリカを含有し、分散剤を含有せず、約80nmの初期平均粒径を有した、研磨組成物1A~1Cに存在する粒子は、研磨組成物の45℃での3週間保存後に、平均粒径が、約120nm(研磨組成物1A)、約160nm(研磨組成物1B)、および約200nm(研磨組成物1C)に増加することを示した。これらの粒径の増加は、pH3(研磨組成物1A)、pH4(研磨組成物1B)、およびpH5(研磨組成物1C)の各々で発生した。
【0081】
それぞれ3および5のpH値で分散剤を10重量%含有し、約120nmの初期平均粒径を有した、研磨組成物1Fおよび1Gは、45℃で3週間の保存後に、約130nm(研磨組成物1F)および約150nm(研磨組成物1G)への平均粒径の増加を示した。45℃で3週間の保存後の平均粒度の最小の増加(約8%)は、3のpHでコロイダルシリカ、および分散剤を10重量%含有した、研磨組成物1Fで観察された。これらの結果によって実証されるように、分散剤の存在は、凝集を著しく抑制し、したがって、平均粒径の増加を防止する。例えば、3のpHを有し、分散剤を有さない研磨組成物1Aは、約50%の粒径の増加を示し、一方では、3のpHを有し、分散剤を10重量%有する研磨組成物1Fは、約8%の粒径の増加を示した。
【0082】
実施例2
この実施例は、本発明の実施形態による、スルホン酸含有ポリマーで表面処理されたアルミナおよび分散剤を含む研磨組成物の安定性を実証する。
【0083】
研磨組成物2A~2Gは、表2に記載されるように、2または4のpHで、スルホン酸含有ポリマーで表面処理されたアルミナを250ppm、マロン酸を1080ppm、リシンを1000ppm、アルギニンを1000ppm、硝酸第二鉄を500ppm、過酸化水素Kathlon(商標)を0.5重量%、および1,4-ブタンジオール(すなわち、分散剤)をさまざまな量で含んでいた。平均粒径を、Malvern Panalytical(Malvern、UK)から入手可能である粒径測定器を使用して、研磨組成物の調製直後、かつ45℃での、1、2、および3週間保存後に決定した。結果を、図2にグラフで示す。
【表2】
【0084】
図2に示された結果から明らかなように、スルホン酸含有ポリマーで表面処理されたアルミナを含有し、分散剤を含有していない、約150nmの初期平均粒径を有した、研磨組成物2Aおよび2Bに存在する粒子は、45℃で3週間の保存後に、約950nm(研磨組成物2A)および約800nm(研磨組成物2B)への平均粒径の増加を示した。これらの粒径の増加は、pH2(研磨組成物2A)、およびpH4(研磨組成物2B)の各々で発生した。研磨組成物2Aおよび2Bの平均粒径の増加は、それぞれ約630%および530%であった。
【0085】
2または4のpH値で、分散剤を0.5~10重量%含有した研磨組成物2C~2Gは、45℃で3週間の保存後に、粒径の増加を実質的に示さなかった。これらの結果によって実証されるように、スルホン酸含有ポリマーで表面処理されたアルミナを含む研磨組成物中の分散剤の存在は、凝集を実質的に完全に抑制し、したがって、平均粒径の増加を防止する。
【0086】
実施例3
この実施例は、本発明の実施形態による、研削剤および分散剤を含む研磨組成物によって提供される、タングステンおよび酸化ケイ素の除去速度を実証する。
【0087】
研磨組成物3A~3Eは、4.0のpHで、コロイダルシリカ(75nmの平均粒径)を3重量%、10重量%の硝酸第二鉄溶液を1500ppm、マロン酸を3240ppm、リシンを2000ppm、Kathlon(商標)を15ppm含んでいた。研磨組成物3A(比較)は、分散剤を含有しなかった。研磨組成物3B~3E(発明)は、1,4-ブタンジオール(すなわち、分散剤)を、それぞれ1重量%、3重量%、7重量%、および9重量%さらに含有していた。タングステンまたは酸化ケイ素のブランケット層を含む別個の基板を、5つの研磨組成物(研磨組成物3A~3E)で研磨した。研磨後に、タングステンおよび酸化ケイ素の除去速度を決定した。結果を、表3に記載する。
【表3】
【0088】
表3に記載された結果から明らかなように、1,4-ブタンジオール分散剤の量を研磨組成物3Aの0重量%から研磨組成物3Eの9重量%に増加させることによって、有用な効果が提供され、タングステンおよび酸化ケイ素の除去速度がやや低減され、一方では、分散剤の存在によって、本明細書の実施例1に実証されるように、粒径成長が有意に抑制される。
【0089】
本明細書に引用された刊行物、特許出願および特許を含むすべての参考文献は、各参考文献が個々にかつ具体的に参照によって組み込まれることが示され、その全体が本明細書に記載されているのと同じ程度まで参照によって本明細書に組み込まれる。
【0090】
(特に以下の特許請求の範囲の文脈において)本発明を説明する文脈における「a」および「an」および「the」および「少なくとも1つの(at least one)」という用語および同様の指示語の使用は、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈で明らかに矛盾しない限り、単数形および複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。1つ以上の項目の列挙に続く「少なくとも1つの」という用語(例えば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」)の使用は、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈で明らかに矛盾しない限り、列挙された項目(AまたはB)から選択される1つの項目、または列挙された項目(AおよびB)の2つ以上の任意の組み合わせを意味すると解釈されるべきである。「備える」、「有する」、「含む」、および「含有する」という用語は、別段の記載がない限り、非限定的な用語として解釈されるべきである(すなわち、「を含むが、これに限定されることはない」を意味する)。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において別段の指示がない限り、範囲内にある各別個の値を個々に参照する簡略方法としての役割を果たすことを単に意図しており、各別個の値は本明細書に個別に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈で明らかに矛盾しない限り、あらゆる好適な順序で実行することができる。本明細書において提供されるありとあらゆる実施例、または例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることを意図しており、別段の主張がない限り、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中のいかなる言葉も、本発明の実施に必須であるとしていかなる特許請求されていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0091】
本発明を行うための本発明者らに既知の最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態が本明細書に記載される。これらの好ましい実施形態の変形は、前述の説明を読むことにより当業者には明らかになり得る。本発明者らは、当業者がこのような変形を適切なものとして用いることを期待しており、本発明者らは本発明が本明細書に具体的に記載されたとおりではなく別の方法で実行されることを意図する。したがって、本発明は、適用法によって許容されるように、本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙された主題のすべての変形および同等物を含む。さらに、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈で明らかに矛盾しない限り、それらのすべての可能な変形における上記のあらゆる組み合わせが本発明に包含される。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-08-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0091】
本発明を行うための本発明者らに既知の最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態が本明細書に記載される。これらの好ましい実施形態の変形は、前述の説明を読むことにより当業者には明らかになり得る。本発明者らは、当業者がこのような変形を適切なものとして用いることを期待しており、本発明者らは本発明が本明細書に具体的に記載されたとおりではなく別の方法で実行されることを意図する。したがって、本発明は、適用法によって許容されるように、本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙された主題のすべての変形および同等物を含む。さらに、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈で明らかに矛盾しない限り、それらのすべての可能な変形における上記のあらゆる組み合わせが本発明に包含される。
本開示は以下も包含する。
<態様1>
化学機械研磨組成物であって、
(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、
(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC ~C 10 アルキレンジオールである、分散剤と、
(c)水と、を含み、
約1~約7のpHを有する、化学機械研磨組成物。
<態様2>
前記組成物が、約2重量%~約5重量%の前記研削剤を含む、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様3>
前記研削剤が、処理されたアルミナ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面変性されたシリカ、およびそれらの組み合わせから選択される、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様4>
前記研削剤が、コロイダルシリカである、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様5>
前記コロイダルシリカが、約10nm~約100nmの平均粒径を有する、上記態様4に記載の化学機械研磨組成物。
<態様6>
前記組成物が、約0.5重量%~約20重量%の前記分散剤を含む、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様7>
前記化学機械研磨組成物が、約2~約5のpHを有する、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様8>
前記分散剤が、直鎖状または分岐状のC ~C アルキレンジオールである、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様9>
前記分散剤が、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、およびそれらの組み合わせから選択される、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様10>
前記分散剤が、1,4-ブタンジオールである、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様11>
前記分散剤が、直鎖状のC ~C 10 アルキレンジオールである、上記態様1に記載の化学機械研磨組成物。
<態様12>
基板を化学機械的に研磨する方法であって、
(i)基板を用意することと、
(ii)研磨パッドを用意することと、
(iii)化学機械研磨組成物であって、
(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、
(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC ~C 10 アルキレンジオールである、分散剤と、
(c)水と、を含み、
約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を用意することと、
(iv)前記基板を前記研磨パッドおよび前記化学機械研磨組成物と接触させることと、
(v)前記研磨パッドおよび前記化学機械研磨組成物を、前記基板に対して動かして、前記基板の表面の少なくとも一部を研削して、前記基板を研磨することと、を含む、方法。
<態様13>
前記組成物が、約1重量%~約5重量%の前記研削剤を含む、上記態様12に記載の方法。
<態様14>
前記研削剤が、処理されたアルミナ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面変性されたシリカ、およびそれらの組み合わせから選択される、上記態様12に記載の方法。
<態様15>
前記研削剤が、コロイダルシリカである、上記態様12に記載の方法。
<態様16>
前記コロイダルシリカが、約10nm~約100nmの平均粒径を有する、上記態様15に記載の方法。
<態様17>
前記組成物が、約0.5重量%~約20重量%の前記分散剤を含む、上記態様12に記載の方法。
<態様18>
前記化学機械研磨組成物が、約2~約5のpHを有する、上記態様12に記載の方法。
<態様19>
前記分散剤が、直鎖状または分岐状のC ~C アルキレンジオールである、上記態様12に記載の方法。
<態様20>
前記分散剤が、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、およびそれらの組み合わせから選択される、上記態様12に記載の方法。
<態様21>
前記分散剤が、1,4-ブタンジオールである、上記態様12に記載の方法。
<態様22>
前記基板が、前記基板の表面上にタングステン層を含み、前記タングステン層の少なくとも一部を研削して、前記基板を研磨する、上記態様12に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を化学機械的に研磨する方法であって、
(i)基板を用意することと、
(ii)研磨パッドを用意することと、
(iii)化学機械研磨組成物であって、
(a)約0.05重量%~約10重量%の研削剤と、
(b)分散剤であって、直鎖状または分岐状のC~C10アルキレンジオールである、分散剤と、
(c)水と、を含み、
約2~約6のpHを有する、化学機械研磨組成物を用意することと、
(iv)前記基板を前記研磨パッドおよび前記化学機械研磨組成物と接触させることと、
(v)前記研磨パッドおよび前記化学機械研磨組成物を、前記基板に対して動かして、前記基板の表面の少なくとも一部を研削して、前記基板を研磨することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記組成物が、約1重量%~約5重量%の前記研削剤を含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記研削剤が、処理されたアルミナ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面変性されたシリカ、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記研削剤が、コロイダルシリカである、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記コロイダルシリカが、約10nm~約100nmの平均粒径を有する、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記組成物が、約0.5重量%~約20重量%の前記分散剤を含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記化学機械研磨組成物が、約2~約5のpHを有する、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記分散剤が、直鎖状または分岐状のC~Cアルキレンジオールである、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記分散剤が、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記分散剤が、1,4-ブタンジオールである、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記基板が、前記基板の表面上にタングステン層を含み、前記タングステン層の少なくとも一部を研削して、前記基板を研磨する、請求項に記載の方法。
【外国語明細書】