(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156024
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】積層体の作製方法、及び、積層体
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20241024BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
H01L25/08 B
H01L21/60 311S
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024146644
(22)【出願日】2024-08-28
(62)【分割の表示】P 2023565782の分割
【原出願日】2021-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000004455
【氏名又は名称】株式会社レゾナック
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100169454
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 裕之
(72)【発明者】
【氏名】今津 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】満倉 一行
(57)【要約】
【課題】、製造コストを抑えつつ、有機絶縁層同士の接着強度を高めた積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】積層体の製造方法は、第1の熱硬化性樹脂及び第1の無機酸化物粒子を含む第1の有機絶縁層を第1の支持基板上に形成する工程と、第1の有機絶縁層の第1の表面を研磨して平坦化する工程と、研磨された第1の表面を、第2の熱硬化性樹脂及び第2の無機酸化物粒子を含む第2の有機絶縁層の第2の表面に貼り合わせる工程と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の熱硬化性樹脂及び第1の無機酸化物粒子を含む第1の有機絶縁層を第1の支持基板上に形成する工程と、
前記第1の有機絶縁層の第1の表面を研磨して平坦化する工程と、
研磨された前記第1の表面を、第2の熱硬化性樹脂及び第2の無機酸化物粒子を含む第2の有機絶縁層の第2の表面に貼り合わせる工程と、
を備える、積層体の作製方法。
【請求項2】
前記第1の有機絶縁層を研磨する工程では、前記第1の表面の算術平均粗さが50nm以下となるように前記第1の有機絶縁層を研磨する、
請求項1に記載の積層体の作製方法。
【請求項3】
前記第1の有機絶縁層の総体積に対する前記第1の無機酸化物粒子の含有量は15体積%~70体積%である、
請求項1又は2に記載の積層体の作製方法。
【請求項4】
前記第1の有機絶縁層を研削する工程を更に備え、
前記第1の有機絶縁層を研磨する工程では、前記第1の有機絶縁層の研削された前記第1の表面を研磨する、
請求項1~3の何れか一項に記載の積層体の作製方法。
【請求項5】
前記第2の熱硬化性樹脂及び前記第2の無機酸化物粒子を含む前記第2の有機絶縁層を第2の支持基板上に形成する工程と、
前記第2の有機絶縁層の前記第2の表面を研磨して平坦化する工程と、を更に備え、
前記貼り合わせる工程では、平坦化された前記第1の表面を、平坦化された前記第2の表面に貼り合わせる、
請求項1~4の何れか一項に記載の積層体の作製方法。
【請求項6】
前記第2の有機絶縁層を研磨する工程では、前記第2の表面の算術平均粗さが50nm以下となるように前記第2の有機絶縁層を研磨する、
請求項5に記載の積層体の作製方法。
【請求項7】
前記第2の有機絶縁層の総体積に対する前記第2の無機酸化物粒子の含有量は15体積%~70体積%である、
請求項5又は6に記載の積層体の作製方法。
【請求項8】
前記第2の有機絶縁層を研削する工程を更に備え、
前記第2の有機絶縁層を研磨する工程では、前記第2の有機絶縁層の研削された前記第2の表面を研磨する、
請求項5~7の何れか一項に記載の積層体の作製方法。
【請求項9】
前記第1の支持基板上に第1の配線電極を形成する工程を更に備え、
前記第1の有機絶縁層を形成する工程では、前記第1の配線電極が前記第1の熱硬化性樹脂及び前記第1の無機酸化物粒子を含む第1の有機絶縁材料によって封止される、
請求項1~8の何れか一項に記載の積層体の作製方法。
【請求項10】
前記第1の有機絶縁層を研磨する工程の前に、前記第1の配線電極の接続端子が前記第1の有機絶縁層の前記第1の表面から露出するように前記第1の有機絶縁層を研削する、
請求項9に記載の積層体の作製方法。
【請求項11】
第2の支持基板上に第2の配線電極を形成する工程と、
前記第2の熱硬化性樹脂及び前記第2の無機酸化物粒子を含む第2の有機絶縁材料によって前記第2の配線電極を封止するように、前記第2の熱硬化性樹脂及び前記第2の無機酸化物を含む前記第2の有機絶縁層を前記第2の支持基板上に形成する工程と、を更に備え、
前記貼り合わせる工程では、前記第1の有機絶縁層の前記第1の表面を前記第2の有機絶縁層の前記第2の表面に貼り合わせる際に、前記第1の配線電極の接続端子を前記第2の配線電極の接続端子に接合する、
請求項9又は10に記載の積層体の作製方法。
【請求項12】
前記第1の支持基板上に第1の半導体チップを配置する工程を更に備え、
前記第1の有機絶縁層を形成する工程では、前記第1の半導体チップが前記第1の熱硬化性樹脂及び前記第1の無機酸化物粒子を含む第1の有機絶縁材料で封止される、
請求項1~11の何れか一項に記載の積層体の作製方法。
【請求項13】
前記第1の有機絶縁層を研磨する工程の前に、前記第1の半導体チップの接続端子が前記第1の有機絶縁層の前記第1の表面から露出するように前記第1の有機絶縁層を研削する、
請求項12に記載の積層体の作製方法。
【請求項14】
第2の支持基板上に第2の半導体チップを配置する工程と、
前記第2の熱硬化性樹脂及び前記第2の無機酸化物粒子を含む第2の有機絶縁材料によって前記第2の半導体チップを封止するように、前記第2の熱硬化性樹脂及び前記第2の無機酸化物を含む前記第2の有機絶縁層を前記第2の支持基板上に形成する工程と、を更に備え、
前記貼り合わせる工程では、前記第1の有機絶縁層の前記第1の表面を前記第2の有機絶縁層の前記第2の表面に貼り合わせる際に、前記第1の半導体チップの接続端子を前記第2の半導体チップの接続端子に接合する、
請求項12又は13に記載の積層体の作製方法。
【請求項15】
第1の支持基板と、
第1の熱硬化性樹脂の硬化物及び第1の無機酸化物粒子を含み、前記第1の支持基板上に形成された第1の有機絶縁層と、
第2の熱硬化性樹脂の硬化物及び第2の無機酸化物粒子を含み、前記第1の有機絶縁層に貼り合わされた第2の有機絶縁層と、
を備える、積層体。
【請求項16】
前記第1の支持基板上及び前記第1の支持基板内の何れかに配置される半導体チップを更に備える、
請求項15に記載の積層体。
【請求項17】
前記第1の有機絶縁層中に少なくとも一部が配置され、前記第1の有機絶縁層の前記第2の有機絶縁層に貼り合わされる第1の表面から接続端子が露出する第1の配線電極であって、前記半導体チップと接続されている、第1の配線電極と、
前記第2の有機絶縁層中に少なくとも一部が配置され、前記第2の有機絶縁層の前記第1の有機絶縁層に貼り合わされる第2の表面から接続端子が露出する第2の配線電極と、を更に備え、
前記第1の配線電極の接続端子と前記第2の配線電極の接続端子とが接合されている、
請求項16に記載の積層体。
【請求項18】
前記半導体チップは、前記第1の支持基板上であって、前記第1の有機絶縁層中に少なくとも一部が配置され、前記半導体チップの接続端子が、前記第1の有機絶縁層の前記第2の有機絶縁層に貼り合わされる第1の表面から露出する、
請求項16又は17に記載の積層体。
【請求項19】
前記第1の有機絶縁層の総体積に対する前記第1の無機酸化物粒子の含有量は15体積%~70体積%である、
請求項15~18の何れか一項に記載の積層体。
【請求項20】
前記第1の有機絶縁層と前記第2の有機絶縁層とが貼り合わされる面において、前記第1の無機酸化物粒子と前記第2の無機酸化物粒子とが接合している、
請求項15~19の何れか一項に記載の積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、積層体の作製方法、及び、積層体に関し、例えば、半導体チップを備えた積層体(半導体装置)の作製方法、及び、半導体チップを備えた積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
縦方向に積層した半導体チップ同士の接続又はシリコンインターポーザ―などの半導体パッケージと半導体チップとの接続において接続端子を接続させる方法として、金属の接続端子同士を直接接着させるダイレクトボンディング技術の各種方法が近年、提案されている(例えば、特許文献1~3を参照)。ダイレクトボンディング技術による接続方法では、接続端子同士だけでなく、接続端子の周りに配置される絶縁層同士も接着される。絶縁層としては、酸化ケイ素などの無機絶縁材料が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0135636号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2020/0135683号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2020/0135684号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
絶縁層として無機絶縁材料を用いたダイレクトボンディング技術では、ダイシングなどの工程で生じる切削くず(デブリ)又は表面上の凹凸などの影響で絶縁層同士の接着において不良が生じることがある。また、無機絶縁材料を絶縁層として使用するには、配線形成及びビア形成などで高価な半導体加工プロセスを適用する必要があり、半導体装置の製造コストが高くなる傾向がある。そこで、絶縁層として、無機材料よりも柔らかくて安価な樹脂材料等の有機絶縁材料を用いたダイレクトボンディング技術により、デブリ等を有機樹脂材料中に埋め込んだり、表面の凹凸を加熱成型時に抑制したりすることが考えられている。一方、有機絶縁樹脂材料同士の接着強度が無機絶縁材料同士の接着強度よりも低い場合もあり、製造コストを抑えつつ、有機絶縁層同士の接着強度を高めることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、一側面として、積層体の作製方法を提供する。この積層体の作製方法は、第1の熱硬化性樹脂及び第1の無機酸化物粒子を含む第1の有機絶縁層を第1の支持基板上に形成する工程と、第1の有機絶縁層の第1の表面を研磨して平坦化する工程と、研磨された第1の表面を、第2の熱硬化性樹脂及び第2の無機酸化物粒子を含む第2の有機絶縁層の第2の表面に貼り合わせる工程と、を備える。
【0006】
この積層体の作製方法では、第1及び第2の有機絶縁層が熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を含むようになっており、このような第1及び第2の有機絶縁層同士を貼り合わせて接着している。この場合、第1及び第2の有機絶縁層に含まれる熱硬化性樹脂同士が接着されることに加え、第1及び第2の有機絶縁層に含まれる無機酸化物粒子同士が接合する。これにより、製造コストを抑えつつ、第1の有機絶縁層と第2の有機絶縁層との接着強度をより高めることが可能となる。なお、各有機絶縁層に無機酸化物粒子を含める場合、その表面粗さが粗くなってしまうことがあるが、本作製方法では、貼り合わせる前に少なくとも一方の有機絶縁層を研磨している。これにより、貼り合わせる際の精度及び接着強度は十分に確保される。
【0007】
上記の積層体の作製方法において、第1の有機絶縁層を研磨する工程では、第1の表面の算術平均粗さが50nm以下となるように第1の有機絶縁層を研磨してもよい。この場合、第1の有機絶縁層を第2の有機絶縁層に貼り合わせる際の精度及び接着強度をより確実に高めることが可能となる。なお、ここで用いる算術平均粗さは、JIS B 0601 2001で規定される算術平均粗さ(Ra)である。
【0008】
上記の積層体の作製方法において、第1の有機絶縁層の総体積に対する第1の無機酸化物粒子の含有量は15体積%~70体積%であってもよい。この場合、第1の有機絶縁層と第2の有機絶縁層との接着強度を更に高めることが可能となる。
【0009】
上記の積層体の作製方法は、第1の有機絶縁層を研削する工程を更に備えてもよく、第1の有機絶縁層を研磨する工程では、第1の有機絶縁層の研削された第1の表面を研磨してもよい。各有機絶縁層に無機酸化物粒子を含める場合、絶縁層を所定の厚さまで研削すると、その表面粗さが粗くなってしまうことがあるが、本作製方法では、貼り合わせる前に研削された表面の少なくとも一方を研磨している。これにより、貼り合わせる際の精度及び接着強度は十分に確保される。
【0010】
上記の積層体の作製方法は、第2の熱硬化性樹脂及び第2の無機酸化物粒子を含む第2の有機絶縁層を第2の支持基板上に形成する工程と、第2の有機絶縁層の第2の表面を研磨して平坦化する工程と、を更に備えてもよい。この作製方法では、貼り合わせる工程では、平坦化された第1表面を、平坦化された第2の表面に貼り合わせる。この場合、第1の有機絶縁層と第2の有機絶縁層との接着強度をより高めることが可能となる。
【0011】
上記の積層体の作製方法において、第2の有機絶縁層を研磨する工程では、第2の表面の算術平均粗さが50nm以下となるように第2の有機絶縁層を研磨してもよい。この場合、第2の有機絶縁層を第1の有機絶縁層に貼り合わせる際の精度及び接着強度をより確実に高めることが可能となる。なお、ここで用いる算術平均粗さは、JIS B 0601 2001で規定される算術平均粗さ(Ra)である。
【0012】
上記の積層体の作製方法において、第2の有機絶縁層の総体積に対する第2の無機酸化物粒子の含有量は15体積%~70体積%であってもよい。この場合、第1の有機絶縁層と第2の有機絶縁層との接着強度を更に高めることが可能となる。
【0013】
上記の積層体の作製方法は、第2の有機絶縁層を研削する工程を更に備えてもよく、第2の有機絶縁層を研磨する工程では、第2の有機絶縁層の研削された第2の表面を研磨してもよい。各有機絶縁層に無機酸化物粒子を含める場合、絶縁層を所定の厚さまで研削すると、その表面粗さが粗くなってしまうことがあるが、本作製方法では、貼り合わせる前に研削された表面を研磨している。これにより、貼り合わせる際の精度及び接着強度は十分に確保される。
【0014】
上記の積層体の作製方法は、第1の支持基板上に第1の配線電極を形成する工程を更に備えてもよい。この作製方法において、第1の有機絶縁層を形成する工程では、第1の配線電極が第1の熱硬化性樹脂及び第1の無機酸化物粒子を含む第1の有機絶縁材料によって封止されてもよい。これにより、第1の配線電極が第1有機絶縁材料によって保護される。
【0015】
上記の積層体の作製方法において、第1の有機絶縁層を研磨する工程の前に、第1の配線電極の接続端子が第1の有機絶縁層の第1の表面から露出するように第1の有機絶縁層を研削してもよい。これにより、第1の配線電極をより確実に他の配線電極等に接続することができる。
【0016】
上記の積層体の作製方法は、第2の支持基板上に第2の配線電極を形成する工程と、第2の熱硬化性樹脂及び第2の無機酸化物粒子を含む第2有機絶縁材料によって第2の配線電極を封止するように、第2の熱硬化性樹脂及び第2の無機酸化物を含む第2の有機絶縁層を第2の支持基板上に形成する工程と、を更に備えてもよい。この作製方法において、貼り合わせる工程では、第1の有機絶縁層の第1の表面を第2の有機絶縁層の第2の表面に貼り合わせる際に、第1の配線電極の接続端子を第2の配線電極の接続端子に接合してもよい。この場合、第1の接続端子と第2の接続端子とをより確実に接合することができる。
【0017】
上記の積層体の作製方法は、第1の支持基板上に第1の半導体チップを配置する工程を更に備えてもよい。この作製方法において、第1の有機絶縁層を形成する工程では、第1の半導体チップが第1の熱硬化性樹脂及び第1の無機酸化物粒子を含む第1の有機絶縁材料で封止されてもよい。これにより、第1の半導体チップが第1の有機絶縁材料によって保護される。
【0018】
上記の積層体の作製方法において、第1の有機絶縁層を研磨する工程の前に、第1の半導体チップの接続端子が第1の有機絶縁層の第1の表面から露出するように第1の有機絶縁層を研削してもよい。これにより、第1の半導体チップをより確実に他の半導体チップ等に接続することができる。
【0019】
上記の積層体の作製方法は、第2の支持基板上に第2の半導体チップを配置する工程と、第2の熱硬化性樹脂及び第2の無機酸化物粒子を含む第2有機絶縁材料によって第2の半導体チップを封止するように、第2の熱硬化性樹脂及び第2の無機酸化物を含む第2の有機絶縁層を第2の支持基板上に形成する工程と、を更に備えてもよい。この作製方法において、貼り合わせる工程では、第1の有機絶縁層の第1の表面を第2の有機絶縁層の第2の表面に貼り合わせる際に、第1の半導体チップの接続端子を第2の半導体チップの接続端子に接合してもよい。この場合、第1の半導体チップと第2の半導体チップとをより確実に接合することができる。
【0020】
本開示は、別の側面として、積層体を提供する。この積層体は、第1の支持基板と、第1の熱硬化性樹脂の硬化物及び第1の無機酸化物粒子を含み、第1の支持基板上に形成された第1の有機絶縁層と、第2の熱硬化性樹脂の硬化物及び第2の無機酸化物粒子を含み、第1の有機絶縁層に貼り合わされた第2の有機絶縁層と、を備える。
【0021】
この積層体では、第1及び第2の有機絶縁層が熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を含むようになっており、このような第1及び第2の有機絶縁層同士が貼り合わされて接着している。この場合、第1及び第2の有機絶縁層に含まれる熱硬化性樹脂同士が接着されることに加え、第1及び第2の有機絶縁層に含まれる無機酸化物粒子同士が接合する。これにより、製造コストを抑えつつ、第1の有機絶縁層と第2の有機絶縁層との接着強度を高めた積層体とすることができる。
【0022】
上記の積層体は、第1の支持基板上及び第1の支持基板内の何れかに配置される半導体チップを更に備えてもよい。
【0023】
上記の積層体は、第1の有機絶縁層中に少なくとも一部が配置され、第1の有機絶縁層の第2の有機絶縁層に貼り合わされる第1の表面から接続端子が露出する第1の配線電極であって、半導体チップと接続されている、第1の配線電極と、第2の有機絶縁層中に少なくとも一部が配置され、第2の有機絶縁層の第1の有機絶縁層に貼り合わされる第2の表面から接続端子が露出する第2の配線電極と、を更に備えてもよい。この積層体では、第1の配線電極の接続端子と第2の配線電極の接続端子とが接合されていてもよい。これにより、有機絶縁層によって保護された接続端子同士を接続した積層体を得ることができる。
【0024】
上記の積層体において、半導体チップは、第1の支持基板上であって、第1の有機絶縁層中に少なくとも一部が配置され、半導体チップの接続端子が、第1の有機絶縁層の第2の有機絶縁層に貼り合わされる第1の表面から露出してもよい。
【0025】
上記の積層体において、第1の有機絶縁層の総体積に対する第1の無機酸化物粒子の含有量は15体積%~70体積%であってもよい。この場合、第1の有機絶縁層と第2の有機絶縁層との接着強度を更に高めた積層体とすることができる。なお、この積層体において、第2の有機絶縁層の総体積に対する第2の無機酸化物粒子の含有量が15体積%~70体積%であってもよい。
【0026】
上記の積層体において、第1の有機絶縁層と第2の有機絶縁層とが貼り合わされる面において、第1の無機酸化物粒子と第2の無機酸化物粒子とが接合していてもよい。これにより、第1の有機絶縁層と第2の有機絶縁層との接続強度をより確実に高めた積層体とすることができる。
【発明の効果】
【0027】
本開示によれば、製造コストを抑えつつ、有機絶縁層同士の接着強度を高めた積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、本開示の第1実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【
図2】
図2の(a)~(c)は、
図1に示す半導体装置の製造方法を示す図である。
【
図3】
図3の(a)~(c)は、
図1に示す半導体装置の製造方法を示す図であり、
図2に続く工程を示す。
【
図4】
図4の(a)~(c)は、
図1に示す半導体装置の製造方法を示す図であり、
図3に続く工程を示す。
【
図5】
図5は、
図4の(c)に示す工程において研磨された後の有機絶縁層の表面を示す平面図である。
【
図6】
図6の(a)は、
図4の(a)に示す工程において形成された有機絶縁層を示す断面図であり、
図6の(b)は、
図4の(c)に示す工程において研磨された後の有機絶縁層を示す断面図である。
【
図7】
図7は、
図1に示す半導体装置の製造方法を示す図であり、
図4に続く工程を示す。
【
図8】
図8は、
図7に示す工程において有機絶縁層が互いに接続された半導体装置の断面を示す断面図である。
【
図9】
図9の(a)~(c)は、本開示の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図である。
【
図10】
図10は、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図であり、
図9に続く工程を示す。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【
図12】
図12の(a)~(c)は、本開示の第3実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図である。
【
図13】
図13は、第3実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施形態について詳細に説明する。以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。本明細書の記載及び請求項において「左」、「右」、「正面」、「裏面」、「上」、「下」、「上方」、「下方」等の用語が利用されている場合、これらは、説明を意図したものであり、必ずしも永久にこの相対位置である、という意味ではない。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0030】
本明細書において「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。また、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
【0031】
(半導体装置の構成)
図1は、本開示の第1実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
図1に示すように、半導体装置1(積層体)は、支持基板2(第1の支持基板)、配線電極3、有機絶縁層4(第1の有機絶縁層)、支持基板5(第2の支持基板)、配線電極6、及び、有機絶縁層7(第2の有機絶縁層)を備えている。
【0032】
支持基板2及び支持基板5は、特に限定されないが、例えば、シリコン板、ガラス板、SUS板、ガラスクロス入り基板、半導体チップ入り封止樹脂基板などであり、高剛性からなる基板である。支持基板2及び支持基板5の少なくとも一方は、半導体チップが内蔵された基板であってもよく、支持基板2及び支持基板5の両方が半導体チップの内蔵基板であってもよい。
【0033】
支持基板2及び支持基板5の厚さは、特に限定されないが、例えば0.2~2.0mmである。支持基板2及び支持基板5が0.2mm以上であることにより、基板のハンドリング性を向上することができる。また、支持基板2及び支持基板5が2.0mm以下であることにより、材料費を抑えることができる。支持基板2及び支持基板5は、ウェハ形状であってもよく、パネル形状であってもよい。支持基板2及び支持基板5のサイズは、特に限定されないが、例えば、直径200mm、直径300mm若しくは直径450mmのウェハ、又は、一辺が300~700mmの矩形パネルであってもよい。
【0034】
配線電極3は、支持基板2上に形成された微小な電極である。配線電極3は、めっき等により形成される場合には、シード層部分3aとめっき部分3bとを含んで構成されてもよい。配線電極3は、例えば、銅(Cu)等の導電性材料から形成される。配線電極3は、電極ピンであってもよく、
図1では2つの電極ピンのみ示されているが、電極ピンの本数が500本以上であってもよく、より微細な場合には、電極ピンの本数が1000~10000本以上であってもよい。この場合、電極ピンの間隙が100μm以下であってもよく、より微細な場合には、電極ピンの間隙が20~100μmであってもよい。
【0035】
有機絶縁層4は、熱硬化性樹脂の硬化物4a(第1の熱硬化性樹脂の硬化物)及び無機酸化物粒子4b(第1の無機酸化物粒子)を含み、支持基板2上に形成された絶縁層である(
図8を参照)。有機絶縁層4の厚みは、例えば、10~300μmであってもよい。有機絶縁層4の厚みが10μm以上であることにより、配線電極3の絶縁性を確保すると共に、有機絶縁層4を有機絶縁層7に貼り合わせる際の接着力を確保することが可能となる。また、有機絶縁層4の厚みが300μm以下であることにより、半導体装置1全体の厚みを薄くすることができる。上述した配線電極3は、有機絶縁層4において有機絶縁層7に貼り合わされる側の表面4c(第1の表面)から接続端子3cが露出するように、有機絶縁層4内に埋め込まれた状態となり、保護されている。
【0036】
有機絶縁層4に用いられる熱硬化性樹脂は、特に限定されるものではなく、公知の熱硬化性樹脂であってもよく、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、マレイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂である。有機絶縁層4に用いられる熱硬化性樹脂は、これらの中でも、エポキシ樹脂であることが好ましい。
【0037】
有機絶縁層4に含まれる無機酸化物粒子は、特に限定されるものでなく、公知の無機酸化物粒子を使用することができ、例えば、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、チタニア(TiO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、ジルコニア(ZrO2)、酸化亜鉛(ZnO)等である。無機酸化物粒子は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。一例として、有機絶縁層4に含まれる無機酸化物粒子は、シリカである。
【0038】
有機絶縁層4に含まれる無機酸化物粒子が占める含有量は、有機絶縁層4の総体積に対して、例えば、15体積%~70体積%である。無機酸化物粒子の含有量が総体積の15体積%以上であることにより、有機絶縁層4に含まれる熱硬化性樹脂の硬化物が占める割合を低減して有機絶縁層4の熱膨張係数(CTE)を抑え、半導体装置1に熱が加わった際の反りを低減することが可能となる。また、無機酸化物粒子の含有量が総体積の70%体積以下であることにより、熱硬化性樹脂同士の接着領域を十分に確保して、有機絶縁層4と有機絶縁層7との接着強度を高めることが可能となる。
【0039】
配線電極6は、支持基板5上に形成された微小な電極である。配線電極6は、めっき等により形成される場合には、シード層部分6aとめっき部分6bとを含んで構成されてもよい。配線電極6は、配線電極3と同様に、例えば、銅等の導電性材料から形成される。配線電極6は、配線電極3に対応して設けられた電極であり、配線電極3と同様に、電極ピンであってもよい。
図1では、配線電極6として、2つの電極のみ示されているが、電極ピンの本数が500本以上であってもよく、より微細な場合には、電極ピンの本数が1000~10000本以上であってもよい。この場合、電極ピンの間隙が100μm以下であってもよく、より微細な場合には、電極ピンの間隙が20~100μmであってもよい。
【0040】
有機絶縁層7は、熱硬化性樹脂の硬化物7a(第2の熱硬化性樹脂の硬化物)及び無機酸化物粒子7b(第2の無機酸化物粒子)を含み、支持基板5上に形成された絶縁層である(
図8を参照)。有機絶縁層7の厚みは、有機絶縁層4と同様に、例えば、10~300μmであってもよい。上述した配線電極6は、有機絶縁層7内において有機絶縁層4に貼り合わされる側の表面7c(第2の表面)から接続端子6cが露出するように、有機絶縁層7内に埋め込まれた状態となり、保護されている。
【0041】
このような半導体装置1では、配線電極3と配線電極6とは互いに対応するように各有機絶縁層4,7中に設けられており、接続端子3cと接続端子6cとが接合されている。また、有機絶縁層4,7に含まれる熱硬化性樹脂の硬化物4a,7a同士も接着されており、且つ、有機絶縁層4,7に含まれる無機酸化物粒子4b,7b同士も接合されている。特に、無機酸化物粒子4b,7b同士は、無機酸化物同士の接合であることから強固な接合となっており、半導体装置1において有機絶縁層4,7同士の接続をより確実なものとしている。
【0042】
(半導体装置の製造方法)
続いて、半導体装置1の製造方法(積層体の作製方法)について、
図2~
図8を参照して順に説明する。
図2の(a)~(c)は、
図1に示す半導体装置の製造方法を示す図である。
図3の(a)~(c)は、
図1に示す半導体装置の製造方法を示す図であり、
図2に続く工程を示す。
図4の(a)~(c)は、
図1に示す半導体装置の製造方法を示す図であり、
図3に続く工程を示す。
図5は、
図4の(c)に示す工程において研磨された後の有機絶縁層の表面を示す平面図である。
図6の(a)は、
図4の(a)に示す工程において形成された有機絶縁層を示す断面図であり、
図6の(b)は、
図4の(c)に示す工程において研磨された後の有機絶縁層を示す断面図である。
図7は、
図1に示す半導体装置の製造方法を示す図であり、
図4に続く工程を示す。
図8は、
図7に示す工程において有機絶縁層が互いに接続された半導体装置の断面を示す断面図である。説明を容易にするため、
図5、
図6及び
図8では、配線電極の記載を省略している。
【0043】
まず、
図2の(a)に示すように、支持基板20(第1の支持基板、第2の支持基板)上にシード層21を形成する。シード層21は、後述する電解銅めっきを形成する際のシードとなる部分であり、例えばニッケル等から形成されている。支持基板20は、特に限定されないが、例えば、シリコン板、ガラス板、SUS板、ガラスクロス入り基板、半導体チップ入り封止樹脂基板などであり、高剛性の基板である。また、支持基板20の厚さは、特に限定されないが、例えば0.2~2.0mmである。支持基板20が0.2mm以上であることにより、支持基板20のハンドリング性を向上することができる。また、支持基板20が2.0mm以下であることにより、材料費を抑えてコストを低減することができる。支持基板20は、ウェハ形状であってもよく、パネル形状であってもよい。支持基板20のサイズは、特に限定されないが、例えば、直径200mm、直径300mm若しくは直径450mmのウェハ、又は、一辺が300~700mmの矩形パネルであってもよい。
【0044】
続いて、
図2の(b)に示すように、シード層21上に感光性レジストを塗布してレジスト層22を形成する。感光性レジストは、公知の材料を適宜用いることができる。その後、
図2の(c)に示すように、配線電極に対応する領域にビア23を形成するため、露光を行う。これにより、シード層21が露出したビア23が形成される。
【0045】
続いて、
図3の(a)に示すように、ビア23内のシード層21の上に電解銅めっきにより、配線電極24(第1の配線電極、第2の配線電極)を形成する。その後、
図3の(b)及び(c)に示すように、レジスト層22を剥離して除去すると共に、配線電極24以外の部分のシード層21をエッチングにより除去する。以上により、支持基板20上に配線電極24が形成される。なお、配線電極24の形成方法はこれに限られず、他の方法で配線電極24を形成してもよい。このように形成された配線電極24は、配線パッド、電極パッド、接続バンプ又はピラーなどとして機能させることが可能である。
【0046】
続いて、
図4の(a)に示すように、熱硬化性樹脂(第1の熱硬化性樹脂、第2の熱硬化性樹脂)及び無機酸化物粒子(第1の無機酸化物粒子、第2の無機酸化物粒子)を含む有機絶縁材料(第1の有機絶縁材料、第2の有機絶縁材料)によって配線電極24が封止されるように、有機絶縁層25を支持基板20上に形成する。この際、配線電極24は、有機絶縁材料によって完全に覆われる状態となってもよい。この形成の際、熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を含む有機絶縁層25を、コンプレッション方式又はトランスファー方式の成形機によって、金型内で形成することで封止してもよい。または、フィルム状に成型した熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を含む有機絶縁層25をロール方式又は加圧方式のラミネート成型機によって封止してもよい。この封止形成された支持基板20をオーブン又はホットプレート等を用いて加熱する。これにより、支持基板20上に熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を含む有機絶縁層25が形成される。この加熱により、有機絶縁層25の熱硬化性樹脂は、完全に硬化した状態となってもよく、または、完全に硬化していない状態(例えば、半硬化、Bステージ)であってもよい。
【0047】
有機絶縁層25を構成する熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子の材料は、特に限定はされるものではないが、高剛性及び埋込性の観点から、例えば、コンプレッション方式又はトランスファー方式の成形機によって、金型内で形成することができる封止材である。あるいは、有機絶縁層25を構成する材料は、フィルム状に成型した封止材、ビルドアップ材、又は、ソルダーレジスト材でもよい。その場合、気泡の巻き込み防止の観点から、フィルム状の材料を減圧下で支持基板20上に積層してもよい。
【0048】
有機絶縁層25を構成する熱硬化性樹脂は、特に限定されるものではなく、公知の熱硬化性樹脂を使用でき、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、マレイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂等を用いることができる。有機絶縁層25に用いられる熱硬化性樹脂は、上記の熱硬化性樹脂の中でも、エポキシ樹脂であることが好ましい。
【0049】
熱硬化性樹脂は、熱によって架橋する架橋剤を含有してもよい。特に限定はしないが、公知の架橋剤を使用でき、例えば、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0050】
また、有機絶縁層25を構成する無機酸化物粒子は、特に限定されるものではなく、公知の無機酸化物粒子を使用でき、例えば、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、チタニア(TiO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、ジルコニア(ZrO2)、酸化亜鉛(ZnO)等を用いることができる。無機酸化物粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。一例として、有機絶縁層4に含まれる無機酸化物粒子は、シリカである。
【0051】
有機絶縁層25に含まれる無機酸化物粒子の含有量は、有機絶縁層25の総体積の例えば15体積%~70体積%である。無機酸化物粒子の含有量が総体積の15体積%以上であることにより、有機絶縁層25全体の熱膨張率(CTE)が高くなることを抑制して、封止工程及び積層工程後の反りを低減することが可能となる。また、無機酸化物粒子の含有量が総体積の70体積%以下であることにより、後述する貼り合わせ工程において、研磨した基板同士の表面を加熱しながら圧着する際に、熱硬化性樹脂同士の接着面積を確保して、十分な接着強度を得ることができる。
【0052】
また、有機絶縁層25を構成する熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子の材料は、特に限定されるものではないが、適用する半導体パッケージ構造によって選定されてもよい。例えば、封止材を適用したインターポーザ基板上にメモリを積層する半導体パッケージの場合、上記インターポーザを構成する封止材と、メモリチップを覆うように形成された封止材とを積層する際に、上記製造方法を適用することで封止材同士を積層させる。
【0053】
このような有機絶縁層25の厚さは、例えば10~400μmである。有機絶縁層25の厚みが10μm以上であることにより、有機絶縁層25を他の有機絶縁層に貼り合わせる際の接着力を確保することができる。また、有機絶縁層25の厚みが400μm以下であることにより、基板全体の反りを小さくして、後の研削工程で、装置に吸着しやすくできる。
【0054】
続いて、
図4の(b)に示すように、支持基板20上に形成した有機絶縁層25の表面25cを研削して有機絶縁層25を所定の厚さにする。この研削工程では、熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含む有機絶縁層25の表面25cをグラインドによって露出させる(
図5及び
図6を参照)。この研削は、例えば、高速回転する砥石を用いて研削する手法により実施される。この研削工程により、配線電極24の表面24aが有機絶縁層25Aの表面25dから露出する。この研削処理が施された熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含む有機絶縁層25Aの表面粗さとしては、後の研磨処理での研削ばらつきの観点から、レーザー顕微鏡を用いて倍率20倍で測定した場合の算術平均粗さRaが0.5μm以下である。
図4の(b)では、表面25dがある程度の粗さを有している状態を強調して示している。なお、ここで用いる算術平均粗さRaは、JIS B 0601 2001で規定される算術平均粗さ(Ra)である。
【0055】
続いて、
図4の(c)に示すように、熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含む有機絶縁層25Aの表面25dを化学的機械研磨(CMP)により研磨して平坦化する。この研磨工程では、熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含む有機絶縁層25Aの表面25dを平坦化させる。この研磨工程は、たとえば、研磨パッド(研磨布)と、支持基板20上の被研磨部(有機絶縁層25A)との間に研磨液を供給しながら、被研磨部を研磨することによって実施される。CMP用の研磨液としては、種々のものを用いることができる。CMP用の研磨液は、含有する砥粒(研磨粒子)の種類によって分類され、たとえば、砥粒として酸化セリウム(セリア)粒子、酸化ケイ素(シリカ)粒子、酸化アルミニウム(アルミナ)粒子、または有機樹脂粒子などがある。研磨速度の観点から、砥粒としては、例えば、セリア系粒子を適用する。
【0056】
このような研磨により、有機絶縁層25Aの表面25dの表面が研磨されて、表面25eの算術平均粗さRaが50nm以下となってもよい。有機絶縁層25Aの表面25eの算術平均粗さRaが50nm以下となることにより、有機絶縁層25A中のフィラーの脱粒及びフィラー表面の研削不足を抑制することができる。また、有機絶縁層25Aの表面25eの摩耗などによって有機絶縁層間の接着界面に空隙が生じることを防止し、後述する有機絶縁層同士の接着をより確実なものとすることができる。研磨処理が施された有機絶縁層25Aの算術平均粗さRaは50nm以下であればよく、CMP以外の方法で研磨または研削してもよい。例えば、フライカット法による研削が適用可能である。また、フライカット法とエッチング等を組み合わせてもよい。
【0057】
また、上述した研削及び研磨工程が行われた有機絶縁層25Aの厚さは、例えば、1~300μmである。有機絶縁層25Aの厚みが1μm以上であることにより、埋めこまれた配線および電極を過剰に研削することなく、歩留まりを高めることができる。また、有機絶縁層25Aの厚みが300μm以下であることにより、基板全体の反りを抑制して、後述する圧着工程で、接触界面にボイドが生じ、圧着できなくなるといったことを防止できる。
【0058】
図5に、上述した研磨工程が行われた後の有機絶縁層25Aの表面25eの平面図の一例を示す。
図5に示すように、有機絶縁層25Aには、熱硬化性樹脂25aと無機酸化物粒子25bとが含まれている。研磨工程において、研磨処理が施された有機絶縁層25Aの表面における無機酸化物粒子25bが占める面積の割合は、例えば、総面積の15%~75%である。無機酸化物粒子25bが占める面積の割合が、総面積の15%以上であることにより、有機絶縁層25Aの熱膨張率(CTE)が高くなることを抑制して、封止構成及び積層工程後の反りを抑えることが可能となる。また、無機酸化物粒子25bが占める面積の割合が、有機絶縁層25Aの総面積の70%以下であることにより、後述する貼り合わせ工程において、研磨した有機絶縁層同士の表面を加熱しながら圧着する際に、熱硬化性樹脂同士の接着面積を確保して、十分な接着強度を得ることが可能となる。
【0059】
なお、
図6の(a)は、有機絶縁材料を支持基板20上に形成した際の有機絶縁層25を示す断面図であり、
図6の(b)は、研削及び研磨された後の有機絶縁層25Aを示す断面図である。
図6の(a)及び(b)に示すように、研削及び研磨工程により、有機絶縁層25の表面25cが削られ且つ研磨され、所望の厚さとすることができる。また、有機絶縁層25中の無機酸化物粒子も適切に研削及び研磨されている。以上の工程により、表面が研磨された有機基板26が形成される。なお、このような構成の有機基板26を例えば一対形成して、以下の工程で示すように貼り合わせを行う。
【0060】
続いて、研磨工程で表面が平坦化された一対の有機基板26が準備されると、
図7に示すように、各有機基板26の表面26a同士を、圧着により、貼り合わせる。この貼り合わせの際、窒素雰囲気下で圧着させてもよい。この圧着を行う際の酸素濃度を1000ppm以下とすることにより、研磨工程によって露出した有機基板26の表面26aの配線電極、熱硬化性樹脂、および無機酸化物粒子の表面が酸化することを防止でき、これにより、接着不良を低減することが可能となる。
【0061】
この貼り合わせ工程では、平坦化した有機絶縁層25A同士を圧着する際の加熱温度は、例えば、200℃~400℃である。圧着する際の加熱温度が200℃以上であることにより、樹脂の溶融不足及び配線層同士の接着不良を防止して、有機絶縁層25A同士の接着強度を高めることができる。また、圧着する際の加熱温度が400℃以下であることにより、有機絶縁層25A内の熱硬化性樹脂等が分解してしまうことを防止でき、熱硬化性樹脂同士の接着をより確実なものとすることができる。
【0062】
この貼り合わせ工程では、研磨工程で平坦化した有機絶縁層25A同士を圧着する際の印加圧力は、例えば、5.0~100MPaである。印加圧力が5.0MPa以上であることにより、反りなどの影響があってもCMPで平坦化した有機絶縁層25A同士を十分に接触させることができ、十分な接着強度を得ることが可能となる。また、印加圧力が100MPa以下であることにより、CMPで平坦化した基板を破損させてしまうといったことを防止できる。
【0063】
この貼り合わせ工程では、圧着後、必要に応じて窒素雰囲気下で追加の加熱を更に行ってもよい。圧着後の加熱温度は、例えば250~400℃であり、圧着後の加熱時間は、例えば30分~180分である。250℃以上の温度で加熱することで、埋めこんだ配線電極24同士を、金属結合によって互いに強固に接合することができる。加熱温度を400℃以下とすることにより、有機絶縁層25Aの樹脂成分が熱によって分解することを防止できる。なお、この追加の加熱又は圧着の際の加熱により、有機絶縁層25A中の熱硬化性樹脂が完全に硬化することになる。以上により、
図1に示す構成の半導体装置1が形成される。
【0064】
なお、上述した貼り合わせ工程で貼り合わせる一対の有機絶縁層25Aの熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を構成する材料は同一であってもよく、同一の場合、有機絶縁層25Aを貼り合わせる際の接着強度を容易に高めることができる。一方、上述した貼り合わせ工程で貼り合わせる有機絶縁層25Aの熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を構成する材料は異ならせてもよい。熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を含む有機絶縁層をCMPで平坦化した有機絶縁層25Aの表面同士を接着させる場合、接着させる2つの基板における、熱硬化性樹脂及び無機酸化物粒子を含む有機絶縁層を構成する材料の組み合わせは、特に限定はしないが、適用する半導体パッケージ構造によって選定され得る。例えば、有機絶縁層25A上に微細配線層を形成する2.1Dパッケージ構造、又は、有機絶縁層25A中に形成したキャビティに埋め込んだブリッジチップを用いて、基板上に搭載した半導体チップ同士を高密度に接続することができる構造を想定した半導体パッケージに適用する場合、有機基板側のソルダーレジスト材またはビルドアップ材と、半導体チップを覆う封止材とを、上記製造方法を適用することで積層させる。
【0065】
以上、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、互いに貼り合わせる各有機絶縁層25Aが熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含むようになっており、このような有機絶縁層25A同士を貼り合わせて接着している。この場合、各有機絶縁層25Aに含まれる熱硬化性樹脂25a同士が接着されることに加え、各有機絶縁層25Aに含まれる無機酸化物粒子25b同士が接合する(
図8を参照)。これにより、製造コストを抑えつつ、有機絶縁層25A同士の接着強度をより高めることが可能となる。なお、各有機絶縁層25Aに無機酸化物粒子25bを含める場合、絶縁層を所定の厚さまで研削すると、その表面粗さが粗くなってしまうことがあるが、本製造方法では、貼り合わせる前に少なくとも一方の有機絶縁層25,25Aを研磨するようにしている。これにより、貼り合わせる際の精度及び接着強度は十分に確保される。
【0066】
また、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、有機絶縁層25Aを研磨する工程において、有機絶縁層25Aの表面25eの算術平均粗さRaが50nm以下となるように有機絶縁層25Aを研磨してもよい。この場合、有機絶縁層25Aを対応する別の有機絶縁層25Aに貼り合わせる際の精度及び接着強度をより確実に高めることが可能となる。
【0067】
また、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、有機絶縁層25Aの総体積に対する無機酸化物粒子25bの含有量は15体積%~70体積%であってもよい。この場合、有機絶縁層25A同士の接着強度を更に高めることが可能となる。
【0068】
また、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、有機絶縁層25Aを形成する工程において、配線電極24が熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含む有機絶縁材料によって封止されている。これにより、配線電極24が有機絶縁材料によって保護される。
【0069】
また、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、有機絶縁層25Aを研削する工程において、配線電極24の接続端子24cが有機絶縁層25Aの表面25dから露出するように有機絶縁層25Aを研削している。これにより、配線電極24をより確実に他の配線電極24等に接続することができる。
【0070】
(第2実施形態)
次に、
図9~
図11を参照して、本開示の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法(積層体の作製方法)、及び、半導体装置(積層体)について説明する。以下の説明では、第1実施形態と異なる点を主に説明し、第1実施形態と同様又は重複する説明については省略することがある。
図9の(a)~(c)は、本開示の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図である。
図10は、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図であり、
図9に続く工程を示す。
図11は、第2実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【0071】
図9の(a)に示すように、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法では、支持基板20上に配線電極24が設けられた部材において、支持基板20上における所定の箇所(図の例では配線電極24の間)に、半導体チップ30(第1の半導体チップ、第2の半導体チップ)を配置する。より具体的には、半導体チップ30の接続端子31が上方に向くように、即ち、支持基板20とは逆側に向くように、接着剤32により半導体チップ30が支持基板20上に配置される。この際、半導体チップ30の接続端子31と、配線電極24の接続端子24cとの高さが略一致するように配置されていてもよい。
【0072】
続いて、
図9の(b)に示すように、熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含む有機絶縁材料によって配線電極24及び半導体チップ30が封止されるように、有機絶縁層25を支持基板20上に形成する。この際、配線電極24及び半導体チップ30は、有機絶縁材料によって完全に覆われる状態となってもよい。有機絶縁層25は、有機絶縁層25内に半導体チップ30の本体及び配線を配置するのに十分は厚さを有していることが好ましい。
【0073】
続いて、
図9の(c)に示すように、第1実施形態の研削工程及び研磨工程を行う。研削工程及び研磨工程の各種の条件は第1実施形態と同様のものを用いることができる。但し、第2実施形態では、研削工程の際、配線電極24の接続端子24cだけでなく、半導体チップ30の接続端子31が有機絶縁層25Aから外に露出する。この際の有機絶縁層25Aの算術平均粗さRaは、第1実施形態と同様に、50nm以下であってもよい。また、研削工程及び研磨処理が施された有機絶縁層25,25Aに含まれる無機酸化物粒子25bの含有量は、第1実施形態と同様に、有機絶縁層25,25Aの総体積の例えば15体積%~70体積%である。また、有機絶縁層25Aの表面25eにおける無機酸化物粒子25bが占める面積の割合は、第1実施形態と同様に、例えば、総面積の15%~75%である。以上により、半導体チップ30が支持基板20上に配置された有機基板27を得ることができる。
【0074】
続いて、研磨工程で表面が平坦化された一対の有機基板27が準備されると、
図10に示すように、各有機基板27の表面27a同士を、圧着により、貼り合わせる。この貼り合わせの条件は、第1実施形態と同様のものとすることができる。この貼り合わせの際、第1実施形態と同様に、有機絶縁層25A同士が接続されると共に、配線電極24の接続端子24c同士が接合される。これに加え、第2実施形態に係る製造方法では、更に半導体チップ30の接続端子31同士が更に接合される。
【0075】
以上により、
図11に示すように、半導体チップ30を内蔵する半導体装置1Aが作製される。半導体装置1Aは、
図11に示すように、支持基板2A、配線電極3A、有機絶縁層4A、支持基板5A、配線電極6A、有機絶縁層7A、及び、半導体チップ30を備えている。
【0076】
以上、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、第1実施形態と同様に、互いに貼り合わせる各有機絶縁層25Aが熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含むようになっており、このような有機絶縁層25A同士を貼り合わせて接着している。この場合、各有機絶縁層25Aに含まれる熱硬化性樹脂25a同士が接着されることに加え、各有機絶縁層25Aに含まれる無機酸化物粒子25b同士が接合する(
図8を参照)。これにより、製造コストを抑えつつ、有機絶縁層25A同士の接着強度をより高めることが可能となる。その他の作用効果についても第1実施形態と同様である。
【0077】
(第3実施形態)
次に、
図12及び
図13を参照して、本開示の第3実施形態に係る半導体装置の製造方法(積層体の作製方法)、及び、半導体装置(積層体)について説明する。以下の説明では、第1実施形態と異なる点を主に説明し、第1実施形態と同様又は重複する説明については省略することがある。
図12の(a)~(c)は、本開示の第3実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図である。
図13は、第3実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【0078】
図12の(a)に示すように、第3実施形態に係る半導体装置の製造方法では、熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含む有機絶縁材料によって有機絶縁層25を支持基板20上に形成する。
【0079】
続いて、
図12の(b)に示すように、第1実施形態の研削工程及び研磨工程を行う。研削工程及び研磨工程の各種の条件は第1実施形態と同様のものを用いることができる。この際の有機絶縁層25Aの算術平均粗さRaは、第1実施形態と同様に、50nm以下であってもよい。また、研削工程及び研磨処理が施された有機絶縁層25,25Aに含まれる無機酸化物粒子25bの含有量は、第1実施形態と同様に、有機絶縁層25,25Aの総体積の例えば15体積%~70体積%である。また、有機絶縁層25Aの表面25eにおける無機酸化物粒子25bが占める面積の割合は、第1実施形態と同様に、例えば、総面積の15%~75%である。以上により、無機酸化物粒子を含む有機絶縁層25Aが支持基板20上に配置された有機基板28を得ることができる。
【0080】
続いて、研磨工程で表面が平坦化された一対の有機基板28が準備されると、
図12の(c)に示すように、各有機基板28の表面28a同士を、圧着により、貼り合わせる。この貼り合わせの条件は、第1実施形態と同様のものとすることができる。
【0081】
以上により、
図13に示すように、半導体装置1Bが作製される。半導体装置1Bは、
図13に示すように、支持基板2B、有機絶縁層4B、支持基板5B、及び、有機絶縁層7Bを備えている。なお、半導体装置1Bでは、支持基板2B及び支持基板5Bの少なくとも一方の内部に半導体チップが内蔵されていてもよいし、支持基板2B及び支持基板5Bの少なくとも一方の外側に半導体チップが実装されていてもよい。
【0082】
以上、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、第1実施形態と同様に、互いに貼り合わせる各有機絶縁層25Aが熱硬化性樹脂25a及び無機酸化物粒子25bを含むようになっており、このような有機絶縁層25A同士を貼り合わせて接着している。この場合、各有機絶縁層25Aに含まれる熱硬化性樹脂25a同士が接着されることに加え、各有機絶縁層25Aに含まれる無機酸化物粒子25b同士が接合する(
図8を参照)。これにより、製造コストを抑えつつ、有機絶縁層25A同士の接着強度をより高めることが可能となる。その他の作用効果についても第1実施形態と同様である。
【0083】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を行ってもよい。例えば、第2実施形態では、両方の有機基板27が半導体チップ30を備える構成であるが、一方の有機基板27が半導体チップ30を備え、他方の有機基板27が半導体チップ30を備えない構成であってもよい。また、第1実施形態~第3実施形態の構成を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1,1A,1B…半導体装置(積層体)、2,2A,2B…支持基板(第1の支持基板)、3,3A…配線電極(第1の配線電極)、3c…接続端子、4,4A,4B…有機絶縁層(第1の有機絶縁層)、4c…表面(第1の表面)、5,5A,5B…支持基板(第2の支持基板)、6,6A…配線電極(第2の配線電極)、6c…接続端子、7,7A,7B…有機絶縁層(第2の有機絶縁層)、7c…表面(第2の表面)、20…支持基板(第1の支持基板、第2の支持基板)、24…配線電極(第1の配線電極、第2の配線電極)、24c…接続端子、25,25A…有機絶縁層、25a…熱硬化性樹脂(第1の熱硬化性樹脂、第2の熱硬化性樹脂)、25b…無機酸化物粒子(第1の無機酸化物粒子、第2の無機酸化物粒子)、25c,25d,25e…表面(第1の表面、第2の表面)、30…半導体チップ、31…接続端子。