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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015712
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】面状光源
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240130BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240130BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20240130BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20240130BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20240130BHJP
   H05K 1/14 20060101ALI20240130BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240130BHJP
   F21Y 107/70 20160101ALN20240130BHJP
【FI】
F21S2/00 444
H01L33/00 L
H01L33/62
F21S2/00 439
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V19/00 450
F21V8/00 320
H05K1/14 H
F21Y115:10
F21Y107:70
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117965
(22)【出願日】2022-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】松尾 隆司
【テーマコード(参考)】
3K013
3K244
5E344
5F142
【Fターム(参考)】
3K013AA06
3K013BA01
3K013CA05
3K244AA04
3K244BA18
3K244BA23
3K244BA31
3K244BA37
3K244BA48
3K244CA02
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA23
3K244EA14
3K244EA19
3K244HA03
5E344AA02
5E344AA22
5E344BB04
5E344BB08
5E344BB10
5E344CC03
5E344CC23
5E344CD04
5E344DD06
5E344EE06
5E344EE17
5F142BA32
5F142CB13
5F142CD02
5F142CD44
5F142CD47
5F142CE06
5F142CE16
5F142CG04
5F142CG05
5F142CG24
5F142DA02
5F142DA12
5F142DA73
5F142DB02
5F142DB18
5F142FA46
(57)【要約】
【課題】電気的接続の信頼性を高くできる面状光源を提供すること。
【解決手段】面状光源は、第1基材と第1配線層とを有する第1配線部材と、第1配線層と電気的に接続された光源と、第2基材と第2配線層と保護層と第1絶縁部材とを有する第2配線部材と、第1配線層と第2配線層とを電気的に接続する導電性部材とを備える。第2配線層における第2基材の第3面と対向する面と反対側の面は、導電性部材を介して第1配線層と接続された接続部と、保護層に覆われた被覆部と、保護層から露出し、接続部と被覆部との間に位置する第1露出部とを有する。第1絶縁部材は、平面視において、第1露出部および導電性部材と重なる位置に配置されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する第1基材と、前記第2面側に配置された第1配線層と、を有する第1配線部材と、
前記第1面側または前記第2面側に配置され、前記第1配線層と電気的に接続された光源と、
前記第1面側および前記第2面側のうち前記光源が配置される側に配置された導光部材と、
第3面と、前記第3面の反対側に位置する第4面とを有する第2基材と、前記第3面側に配置された第2配線層と、前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面に配置された保護層と、前記第4面側に配置された第1絶縁部材と、を有する第2配線部材と、
前記第1配線層と前記第2配線層との間に配置され、前記第1配線層と前記第2配線層とを電気的に接続する導電性部材と、
を備え、
前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面は、
前記導電性部材を介して前記第1配線層と接続された接続部と、
前記保護層に覆われた被覆部と、
前記保護層から露出し、前記接続部と前記被覆部との間に位置する第1露出部と、
を有し、
前記第1絶縁部材は、平面視において、前記第1露出部および前記導電性部材と重なる位置に配置されている、面状光源。
【請求項2】
前記第2配線層は、第1金属層と、前記第1金属層の表面を覆い、前記第1金属層とは異なる材料からなる第2金属層とを有し、
前記被覆部は、前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面のうち、前記第2金属層から露出し、前記保護層に覆われる前記第1金属層の表面であり、
前記第1露出部および前記接続部は、前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面のうち、前記第2金属層の表面であり、
前記第1絶縁部材は、平面視において、前記保護層とさらに重なる位置に配置される、請求項1に記載の面状光源。
【請求項3】
前記第2金属層は、前記第1金属層に含まれる金属材料の剛性よりも高い金属材料を含む、請求項2に記載の面状光源。
【請求項4】
前記第2金属層に含まれる前記金属材料は、ニッケルである、請求項3に記載の面状光源。
【請求項5】
前記第2金属層の厚さは、前記第1金属層の厚さよりも薄い、請求項2に記載の面状光源。
【請求項6】
前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面は、前記保護層から露出する第2露出部であって、前記第2金属層の表面である第2露出部をさらに有し、
前記被覆部は、前記第1露出部と前記第2露出部との間に位置し、
前記第4面側に配置され、平面視において、前記第2露出部と重なる位置に配置されている第2絶縁部材をさらに備える、請求項2に記載の面状光源。
【請求項7】
前記第1絶縁部材の厚さは、前記第2絶縁部材の厚さよりも薄い、請求項6に記載の面状光源。
【請求項8】
前記第1絶縁部材の厚さは、10μm以上25μm以下であり、
前記第2絶縁部材の厚さは、100μm以上500μm以下である、請求項7に記載の面状光源。
【請求項9】
平面視において、前記第1絶縁部材の面積は、前記第2絶縁部材の面積よりも小さい、請求項6~8のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項10】
前記第2絶縁部材の剛性は、前記第1絶縁部材の剛性よりも高い、請求項6~8のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項11】
前記第1絶縁部材の厚さは、前記保護層の厚さよりも厚い、請求項1~8のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項12】
前記第1絶縁部材の剛性は、前記保護層の剛性よりも高い、請求項1~8のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項13】
前記保護層の厚さは、前記第2絶縁部材の厚さよりも薄い、請求項6~8のいずれか1つに記載の面状光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面状光源に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、回路基板と光サブアセンブリとをフレキシブル回路基板を使用して接続する接続構造を有する光モジュールが開示されている。また、特許文献1には、フレキシブル回路基板は、回路基板に接続する実装ランド部の近傍で折り曲げられ、折り曲げられた部分に少なくともカバーレイを有することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-294561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電気的接続の信頼性を高くできる面状光源を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、面状光源は、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する第1基材と、前記第2面側に配置された第1配線層と、を有する第1配線部材と、前記第1面側または前記第2面側に配置され、前記第1配線層と電気的に接続された光源と、前記第1面側および前記第2面側のうち前記光源が配置される側に配置された導光部材と、第3面と、前記第3面の反対側に位置する第4面とを有する第2基材と、前記第3面側に配置された第2配線層と、前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面に配置された保護層と、前記第4面側に配置された第1絶縁部材と、を有する第2配線部材と、前記第1配線層と前記第2配線層との間に配置され、前記第1配線層と前記第2配線層とを電気的に接続する導電性部材と、を備える。前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面は、前記導電性部材を介して前記第1配線層と接続された接続部と、前記保護層に覆われた被覆部と、前記保護層から露出し、前記接続部と前記被覆部との間に位置する第1露出部と、を有し、前記第1絶縁部材は、平面視において、前記第1露出部および前記導電性部材と重なる位置に配置されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、電気的接続の信頼性を高くできる面状光源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態の面状光源の模式平面図である。
図2図1のII-II線における模式断面図である。
図3図2に示す部分の模式平面図である。
図4】実施形態の面状光源の導光部材及び光源が配置された部分の模式平面図である。
図5図4のV-V線における模式断面図である。
図6】他の実施形態の面状光源の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態の面状光源について説明する。実施形態に記載されている構成部の寸法、材料、形状、相対的配置などは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさ、位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については、同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0009】
以下の説明において、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「上(又は下)」と表現する位置関係は、例えば、2つの部材があると仮定した場合に、2つの部材が接している場合と、2つの部材が接しておらず一方の部材が他方の部材の上方(又は下方)に位置している場合を含む。また、特定的な記載がない限り、部材が被覆対象を覆うとは、部材が被覆対象に接して被覆対象を直接覆う場合と、部材が被覆対象に非接触で被覆対象を間接的に覆う場合を含む。
【0010】
以下に示す図でX軸、Y軸、及びZ軸により方向を示す場合がある。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。面状光源の発光面はXY平面に平行であり、Z軸はXY平面に直交する。例えば、本明細書において、X軸に沿う方向を第1方向X、Y軸に沿う方向を第2方向Y、Z軸に沿う方向を第3方向Zとする。また、本明細書において、特に他の言及がない限り、各部材の厚さとは、第3方向Zにおける各部材の上面から下面までの距離が最大になるときの値とする。また、本明細書において、XY平面においてX方向から0°以上360°より小さい角度で傾く方向を横方向とする。
【0011】
実施形態の面状光源300について、図1から図5を参照して説明する。
【0012】
図1に示すように、面状光源300は、発光モジュール100と、配線部材500とを有する。発光モジュール100は、平面視において、第1方向Xに延びる第1外縁100A及び第2外縁100Bと、第2方向Yに延びる第3外縁100C及び第4外縁100Dとを含む4つの外縁に囲まれた四角形状の発光面400を有する。発光モジュール100は、図5に示すように、光源10と導光部材50とを有する。発光モジュール100の光源10は、配線部材500を介して外部回路と電気的に接続される。
【0013】
図2は、図1のII-II線における模式断面図である。配線部材500は、第1配線部材40と、第2配線部材70と、導電性部材80とを有する。
【0014】
[第1配線部材]
第1配線部材40は、図5に示すように、発光モジュール100の下方に配置され、光源10に電力を供給する。図1に示すように、平面視において、第1配線部材40の一部が、例えば発光モジュール100の第1外縁100A側から発光面400の外側に延出される。
【0015】
第1配線部材40は、第1基材41と第1配線層42とを有する。第1基材41は、第1面41aと、第3方向Zにおいて第1面41aの反対側に位置する第2面41bとを有する。第1基材41は、絶縁材料からなり、例えば樹脂材料からなる。第1基材41の樹脂材料として、例えば、ポリイミド樹脂を用いることができる。第1基材41は、ガラス繊維や紙に樹脂を含浸させたものや、セラミックであってもよい。
【0016】
第1配線層42は、第1基材41の第2面41b側に配置されている。第1配線層42として、例えば、銅を含む金属層を用いることができる。第1配線層42は、第1基材41の第2面41bと対向する面42aを有する。面42aは、第1基材41の第2面41bに接している。または、第1配線層42の面42aと、第1基材41の第2面41bとの間に接着層が配置されてもよい。また、第1配線層42は、第3方向Zにおいて面42aの反対側に位置する面42bを有する。面42bの一部42b1が、導電性部材80と接続される。
【0017】
[導電性部材]
導電性部材80は、第1配線部材40と第2配線部材70との間に配置され、第1配線部材40と第2配線部材70とを電気的に接続する。導電性部材80として、例えば、異方導電性膜(Anisotropic Conductive Film,ACF)や異方導電性ペースト(Anisotropic Conductive Paste,ACP)を用いることができる。ACFは、例えば、熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂中に含まれる導電粒子とを有する。ACPは、例えば、熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂中に含まれる導電部材とを有する。
【0018】
[第2配線部材]
第2配線部材70は、面状光源300の外部接続端子として機能し、外部回路のコネクタと接続される。第2配線部材70は、第2基材71と、第2配線層72と、保護層75と、第1絶縁部材76とを有する。
【0019】
第2基材71は、第3面71aと、第3方向Zにおいて第3面71aの反対側に位置する第4面71bとを有する。第2基材71は、絶縁材料からなり、例えば、第1基材41と同じ材料を用いることができる。
【0020】
第2配線層72は、第2基材71の第3面71a側に配置されている。第2配線層72として、例えば、第1配線層42と同じ材料を含む金属層を用いることができる。第2配線層72は、第2基材71の第3面71aと対向する面72bを有する。面72bは、第2基材71の第3面71aに接している。または、第2配線層72の面72bと、第2基材71の第3面71aとの間に接着層が配置されてもよい。なお、実施形態においては、第2配線部材70は、第2基材71の第4面71b側には、配線層を有さない。
【0021】
また、第2配線層72は、第3方向Zにおいて面72bの反対側に位置する面72aを有する。第2配線層72の面72aは、接続部72a1と、被覆部72a3と、第1露出部72a2とを有する。
【0022】
保護層75は、第2配線層72の面72aにおける被覆部72a3に配置され、被覆部72a3を覆って保護している。保護層75は、第2配線層72の面72aに配置された第1接着層75aと、第1接着層75aによって第2配線層72の面72aに接着された第1表面層75bとを有する。なお、保護層75は単層構造であってもよい。保護層75は、絶縁材料からなる。第1表面層75bは、例えば、第1基材41と同じ材料を用いることができる。第1接着層75aの材料として、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0023】
第2配線層72の面72aにおける接続部72a1は、導電性部材80を介して、第1配線層42の面42bにおける一部42b1と接続されている。図3は、図2に示す配線部材500における保護層75が配置された面側を見た模式平面図である。図3において、導電性部材80を網掛けがなされた領域として表す。
【0024】
例えばACFである導電性部材80の熱硬化性樹脂が未硬化の状態で、導電性部材80が第2配線層72の接続部72a1と、第1配線層42の面42bの一部42b1との間に配置される。この後、第2配線層72の接続部72a1及び第1配線層42の一部42b1に対して導電性部材80を挟む方向に押圧力を加えつつ、導電性部材80の熱硬化性樹脂を熱硬化させる。これにより、第1配線層42と第2配線層72とが、導電性部材80を介して接着されるとともに、導電性部材80に含まれる導電粒子によって電気的に接続される。導電性部材80の導電粒子は、導電性部材80の膜厚方向である第3方向Zにおいて第1配線層42と第2配線層72との間に挟み込まれ、第1配線層42と第2配線層72とを電気的に接続する。第1配線層42と第2配線層72との間に挟み込まれなかった導電粒子は、電気的接続に寄与しない。
【0025】
第2配線層72の面72aにおいて、他の部材との接続部(例えば、接続部72a1及び後述する第2露出部72a4)は、保護層75から露出させる必要がある。第2配線層72の面72aにおいて、他の部材との接続部以外のすべての部分は、保護層75に被覆されることが好ましい。しかしながら、導電性部材80を介して第1配線層42と第2配線層72とを接続する際の第2方向Yにおける位置合わせに余裕をもたせ、接続を容易にする観点から、接続部72a1側の近傍に第1露出部72a2が確保されるようにしている。第1露出部72a2は、導電性部材80及び保護層75から露出し、第2方向Yにおいて接続部72a1と被覆部72a3との間に位置する。
【0026】
第2配線部材70は、例えば、可撓性を有する。これにより、第2配線部材70をフレキシブル配線として扱え、外部回路との接続位置及び向きの自由度が高く、接続を容易にできる。
【0027】
本実施形態によれば、第1絶縁部材76が、第2基材71の第4面71b側に配置されている。第1絶縁部材76は、第2基材71の第4面71bに配置された第2接着層76aと、第2接着層76aによって第2基材71の第4面71bに接着された第2表面層76bとを有する。なお、第1絶縁部材76は、単層構造であってもよい。図3に示すように、平面視において、第1絶縁部材76は、第2配線層72の第1露出部72a2及び導電性部材80と重なる位置に配置されている。平面視において、第1絶縁部材76は、導電性部材80と第1露出部72a2との境界と重なる位置に配置されている。第2表面層76bの材料として、例えば、第1基材41と同じ材料を用いることができる。第2接着層76aの材料として、例えば、第1接着層75aの材料と同じ材料を用いることができる。
【0028】
第2配線部材70が曲げられた際の応力が第1露出部72a2に集中した場合、導電性部材80と第2配線層72との剥離を生じさせる原因になり得る。第1絶縁部材76を配置することで、第2配線部材70において、導電性部材80との接続部72a1、第1露出部72a2、及び導電性部材80と第1露出部72a2との境界が位置する部分の厚さを厚くすることができ、それら部分において第2配線部材70が曲げられた際の応力に対する強度を高くすることができる。これにより、第2配線部材70が曲げられた際に、導電性部材80と第2配線層72との剥離を生じさせにくくでき、第1配線部材40と第2配線部材70との電気的接続の信頼性を高くできる。
【0029】
本実施形態によれば、第2配線層72は、第1金属層73と、第1金属層73の表面を覆う第2金属層74とを有する。第2金属層74は、第2配線層72の面72aにおける保護層75で被覆された被覆部72a3以外において第1金属層73の表面を覆う。すなわち、第2金属層74は、接続部72a1、第1露出部72a2、及び後述する第2露出部72a4において、第1金属層73の表面を覆う。また、第2金属層74は、第1金属層73の第2方向Yにおける端面を覆う。例えば、第1金属層73の表面に保護層75を配置した後、第1金属層73の表面における保護層75から露出している部分に第2金属層74を形成する。
【0030】
第2配線層72の面72aにおいて、被覆部72a3は、第2金属層74から露出し、保護層75に覆われる第1金属層73の表面である。第2配線層72の面72aにおいて、第1露出部72a2及び接続部72a1は、第2金属層74の表面である。
【0031】
第2金属層74は、第1金属層73とは異なる材料からなる。第1金属層73は、例えば、銅層である。第2金属層74は、例えば、第1金属層73の材料よりも耐腐食性が高い材料を含む。例えば、第2金属層74は、銅よりも耐腐食性が高い金を少なくとも最表面に含む。また、第2金属層74は、下地である第1金属層73の銅と、最表面の金とのバインダーとして機能する金属材料を含む。このバインダーとしての金属材料は、例えば、ニッケルである。第2金属層74に含まれる金属材料(例えば、ニッケル)の剛性は、第1金属層73に含まれる金属材料(例えば、銅)の剛性よりも高い。剛性は、例えば、ヤング率によって表される。したがって、第1露出部72a2と被覆部72a3との境界に、第2金属層74に含まれる剛性が高く硬い金属材料(例えば、ニッケル)の表面と、第1金属層73に含まれる剛性が低く軟らかい金属材料(例えば、銅)の表面との境界が位置する。このような剛性(硬さ)が異なる表面の境界においては、第2配線部材70が曲げられた際に応力が集中しやすい。
【0032】
本実施形態によれば、図3に示すように、平面視において、第1絶縁部材76は、保護層75とさらに重なる位置に配置される。平面視において、第1絶縁部材76は、第1露出部72a2の第2金属層74の表面と、被覆部72a3における第1金属層73の表面との境界とさらに重なる位置に配置される。これにより、第1露出部72a2と被覆部72a3との境界において、第2配線部材70が曲げられた際の応力に対する強度を高くすることができる。この結果、第2配線部材70が曲げられた際に、第1露出部72a2の第2金属層74に亀裂を生じさせにくくでき、第2配線層72の信頼性を高くできる。
【0033】
本実施形態によれば、第2配線層72の面72aは、保護層75から露出する第2露出部72a4をさらに有する。被覆部72a3は、第2方向Yにおいて、第1露出部72a2と第2露出部72a4との間に位置する。第2露出部72a4は、外部のコネクタに挿入され、コネクタの電極端子と電気的に接続される。第2露出部72a4は第2金属層74の表面であり、第2露出部72a4の最表面は例えば金を含み、第2露出部72a4は耐腐食性が高くなっている。
【0034】
また、第2配線部材70は、第2基材71の第4面71b側に配置され、平面視において、第2露出部72a4と重なる位置に配置されている第2絶縁部材77をさらに備える。第2絶縁部材77は、第2基材71の第4面71bに配置された第3接着層77aと、第3接着層77aによって第2基材71の第4面71bに接着された第3表面層77bとを有する。なお、第2絶縁部材77は、単層構造であってもよい。第3表面層77bの材料として、例えば、第1基材41と同じ材料を用いることができる。第3接着層77aの材料として、例えば、第1接着層75aの材料と同じ材料を用いることができる。
【0035】
第2配線部材70において、第2露出部72a4、第2基材71、及び第2絶縁部材77が積層された部分が、外部のコネクタに挿入される。第2絶縁部材77によって、第2配線部材70における第2露出部72a4が位置する部分を厚くし、折れ曲がりにくくすることで、第2露出部72a4のコネクタへの挿入が容易になる。
【0036】
第2絶縁部材77は、平面視において、第2露出部72a4の第2金属層74の表面と、被覆部72a3における第1金属層73の表面との境界とさらに重なる位置に配置される。これにより、第2露出部72a4と被覆部72a3との境界において、第2配線部材70が曲げられた際の応力に対する強度を高くすることができる。この結果、第2配線部材70が曲げられた際に、第2露出部72a4の第2金属層74に亀裂を生じさせにくくでき、第2配線層72の信頼性を高くできる。
【0037】
第2基材71の第4面71b側において、第2絶縁部材77は、第1絶縁部材76から第2方向Yに離れて位置する。第2基材71の第4面71b側において、第1絶縁部材76と第2絶縁部材77との間に、第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置されていない部分が位置する。例えば、第1絶縁部材76と第2絶縁部材77との間において、第2基材71の第4面71bが露出している。
【0038】
第2配線部材70において、第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置されていない部分は、第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置された部分よりも薄くでき、折れ曲がりやすくできる。第2配線部材70が、第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置されていない部分において折れ曲がることで、導電性部材80と第1露出部72a2との境界に加わる応力を低減でき、導電性部材80と第2配線層72との剥離を生じさせにくくできる。また、第1露出部72a2と被覆部72a3との境界に加わる応力を低減でき、第1露出部72a2の第2金属層74に亀裂を生じにくくできる。また、第2露出部72a4と被覆部72a3との境界に加わる応力を低減でき、第2露出部72a4の第2金属層74に亀裂を生じにくくできる。
【0039】
第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置されていない部分の第3方向Zにおける反対側には、保護層75が配置されている。平面視において、保護層75は、第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置されていない部分と重なる位置に配置される。保護層75の厚さを第2絶縁部材77の厚さよりも薄くすることで、第2配線部材70は、第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置されていない部分において、折れ曲がりやすくできる。
【0040】
第1絶縁部材76の厚さを、第2絶縁部材77の厚さよりも薄くすることで、第1配線部材40と第2配線部材70とが接続する部分の厚さを薄くできる。また、第1絶縁部材76より厚い第2絶縁部材77によって、第2配線部材70におけるコネクタとの接続部の強度を高くすることができる。例えば、第1絶縁部材76の厚さを10μm以上25μm以下、第2絶縁部材77の厚さを100μm以上500μm以下にすることができる。
【0041】
平面視において、第2絶縁部材77よりも薄い第1絶縁部材76の面積を、第2絶縁部材77の面積よりも小さくすることで、第2配線部材70において第2絶縁部材77が配置された部分以外の薄型化が容易になる。
【0042】
第2絶縁部材77の剛性を第1絶縁部材76の剛性よりも高くすることで、第2配線部材70におけるコネクタとの接続部の強度を高くすることができる。
【0043】
第1絶縁部材76の厚さを保護層75の厚さよりも厚くすることで、第2配線部材70は、第1絶縁部材76が配置された部分よりも、保護層75が配置された部分において曲がりやすくなり、導電性部材80と第2配線層72との剥離を生じさせにくくできる。また、第1絶縁部材76の剛性を保護層75の剛性よりも高くすることで、第2配線部材70は、第1絶縁部材76が配置された部分よりも、保護層75が配置された部分において曲がりやすくなり、導電性部材80と第2配線層72との剥離を生じさせにくくできる。
【0044】
第2配線部材70の第2方向Yの長さは、例えば、10mm以上100m以下である。第1絶縁部材76の第2方向Yの長さ、及び第2絶縁部材77の第2方向Yの長さは、例えば、2mm以上5mm以下である。保護層75の第2方向Yの長さは、第1絶縁部材76の第2方向Yの長さ及び第2絶縁部材77の第2方向Yの長さよりも長くすることができる。保護層75の第2方向Yの長さは、例えば、10mm以上である。第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置されていない部分の長さは、第1絶縁部材76の第2方向Yの長さ及び第2絶縁部材77の第2方向Yの長さよりも長くすることができる。第1絶縁部材76及び第2絶縁部材77が配置されていない部分の長さは、例えば、10mm以上である。第1露出部72a2の第2方向Yの長さは、例えば、0mmより大きく2mm以下である。
【0045】
図2に示すように、第1配線部材40の第1配線層42は、第3金属層43と、第3金属層43の表面を覆う第4金属層44とを有する。第4金属層44の表面の一部は、導電性部材80と接続される第1配線層42の面42bの一部42b1である。また、第4金属層44は、第3金属層43における第2方向Yの端面を覆っている。導電性部材80は、第1配線層42の第4金属層44と、第2配線層72の第2金属層74に接している。第3金属層43の材料として、第1金属層73と同じ金属材料を用いることができる。第4金属層44の材料として、第2金属層74と同じ金属材料を用いることができる。
【0046】
第1配線層42の面42bにおける一部42b1以外の表面は第3金属層43の表面である。第1配線層42の面42bにおける一部42b1以外の第3金属層43の表面は、第1絶縁層47に覆われている。第1絶縁層47は、第3金属層43の表面に配置された第4接着層47aと、第4接着層47aによって第3金属層43の表面に接着された第4表面層47bとを有する。なお、第1絶縁層47は、単層構造であってもよい。第4表面層47bの材料として、例えば、第1基材41と同じ材料を用いることができる。第4接着層47aの材料として、例えば、第1接着層75aと同じ材料を用いることができる。
【0047】
光源10が配置される領域にも配置される第1配線部材40は、例えば、両面に配線を有する構造である。これにより、光源10の数の増大に対応することができる。第1基材41における第1配線層42が配置された第2面41bの反対側の第1面41aに、第3配線層45が配置されている。第3配線層45は、例えば、第1配線層42の第3金属層43と同じ金属材料からなる。第3配線層45は、第1基材41の第1面41aから第2面41bまで貫通する導電性の配線接続部46を介して、第1配線層42と電気的に接続されている。なお、第1配線部材40は、配線が3層以上の多層配線構造であってもよい。
【0048】
第1基材41の第1面41a及び第3配線層45の表面は、第2絶縁層48に覆われている。第2絶縁層48は、第1基材41の第1面41a及び第3配線層45の表面に配置された第5接着層48aと、第5接着層48aによって第1基材41の第1面41a及び第3配線層45の表面に接着された第5表面層48bとを有する。なお、第2絶縁層48は、単層構造であってもよい。第5表面層48bの材料として、例えば、第1基材41と同じ材料を用いることができる。第5接着層48aの材料として、例えば、第1接着層75aと同じ材料を用いることができる。
【0049】
次に、面状光源300が備える発光モジュール100について、図4及び図5を参照して説明する。
【0050】
[発光モジュール]
発光モジュール100は、第1配線部材40の第1基材41における第1面41a側に配置され、第1配線層42と電気的に接続された光源10を備える。
【0051】
<光源>
発光モジュール100は、例えば、複数の光源10を備える。また、発光モジュール100は、1つの光源10を備えてもよい。光源10は、発光素子11を含む。発光素子11は、半導体構造体を含む。半導体構造体は、例えば、サファイア又は窒化ガリウム等の基板と、基板上に配置されるn型半導体層と、p型半導体層と、n型半導体層とp型半導体層に挟まれた発光層とを含む。また、発光素子11は、n型半導体層と電気的に接続されたn側電極と、p型半導体層と電気的に接続されたp側電極とを含む。n側電極及びp側電極は、発光素子11の下面の一部を構成する。さらに、光源10は、正負の一対の電極12を含む。正負の一対の電極12は、光源10の下面の一部を構成する。一対の電極12のうちの一方はp側電極と電気的に接続され、他方はn側電極と電気的に接続されている。尚、光源10は電極12を含んでいなくてもよい。光源10が電極12を含んでいない場合には、発光素子11のn側電極とp側電極が、光源10の下面の一部を構成する。また、光源10はサファイア又は窒化ガリウム等の基板を備えていなくてもよい。これにより、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0052】
発光層の構造としては、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW)のように単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。発光層は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光層は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。このような発光層を含む半導体構造体としては、例えばInAlGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。半導体構造体は、上述した発光が可能な発光層を少なくとも1つ含むことができる。例えば、半導体構造体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。半導体構造体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、例えば、数nm程度のばらつきがあってもよい。このような発光層の組み合わせとしては適宜選択することができ、例えば半導体構造体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光などの組み合わせで発光層を選択することができる。また、発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0053】
1つの光源10は、1つの発光素子11を含んでいる。1つの光源10は、複数の発光素子11を含んでいてもよい。1つの光源10が含む複数の発光素子の発光ピーク波長は、同じでも異なっていてもよい。例えば、1つの光源10が2つの発光素子を含む場合、青色光と緑色光、青色光と赤色光、紫外光と青光、紫外光と緑色光、紫外光と赤色光、又は緑色光と赤色光などの組み合わせで発光素子の発光ピーク波長を選択することができる。例えば、1つの光源10が3つの発光素子を含む場合、青色光と緑色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光、紫外光と青色光と緑色光、紫外光と青色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光などの組み合わせで発光素子の発光ピーク波長を選択することができる。
【0054】
図5に示す例では、光源10は、さらに透光性部材13(以下、光源透光性部材という)を含むことができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面及び側面を覆っている。光源透光性部材13によって発光素子11を保護することができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていてもよい。これにより、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0055】
光源透光性部材13は、発光素子11が発する光に対する透光性を有する。例えば、光源透光性部材13は、透光性樹脂を含み、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を用いることができる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POCl:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)Si11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)Si:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si1-xAl)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I) ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se))等を用いることができる。光源透光性部材13に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0056】
また、上述した蛍光体を含有する波長変換シートを、発光モジュール100上に配置してもよい。波長変換シートは、光源10からの青色光の一部を吸収して、黄色光、緑色光及び/又は赤色光を発し、面状光源300としては白色光を出射することができる。例えば、青色の発光が可能な光源10と、黄色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせて白色光を得ることができる。また他には、青色の発光が可能な光源10と、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する波長変換シートとを組み合わせてもよい。また、青色の発光が可能な光源10と、複数の波長変換シートとを組み合わせてもよい。複数の波長変換シートとしては、例えば、赤色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を選択することができる。また、青色の発光が可能な発光素子11と赤色の発光が可能な蛍光体を含有する光源透光性部材13とを有する光源10と、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせてもよい。
【0057】
波長変換シートに用いられる黄色の発光が可能な蛍光体としては、例えば、上述したイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる緑色の発光が可能な蛍光体としては、発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したペロブスカイト構造を有する量子ドット、III-V族量子ドット、又は、カルコパイライト構造を有する量子ドットを用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる赤色の発光が可能な蛍光体としては、緑色の発光が可能な蛍光体と同様に発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したKSF系蛍光体、KSAF系蛍光体、III-V族量子ドット、又は、カルコパイライト構造を有する量子ドットを用いるのが好ましい。
【0058】
光源10は、さらに被覆部材15を含むことができる。被覆部材15は、発光素子11の下面に配置される。被覆部材15は、光源10の電極12の下面が被覆部材15から露出するように配置される。被覆部材15は、発光素子11の側面を覆う光源透光性部材13の下面にも配置される。
【0059】
被覆部材15は、発光素子11が発する光に対する反射性を有する。被覆部材15には、例えば、窒素や酸素等の気体を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材等を用いることができる。被覆部材15の樹脂部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。被覆部材15の光散乱粒子としては、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。被覆部材15は、気体と光散乱粒子の両方を含んでいてもよい。
【0060】
光源10は光調整部材14(以下、光源光調整部材という)を含むことができる。光源光調整部材14は、光源10の上面の少なくとも一部を構成する。光源光調整部材14は、発光素子11の上側に配置される。平面視において光源光調整部材14と発光素子11とが重なり、その重なる部分において光源光調整部材14が発光素子11の上側に位置する。光源光調整部材14は、光源透光性部材13の上側に配置され、光源透光性部材13の上面から出射する光の量や出射方向を調整する。光源光調整部材14は、発光素子11が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源透光性部材13の上面から出射した光の一部は光源光調整部材14により反射し、他の一部は光源光調整部材14を透過する。発光素子11のピーク波長に対する光源光調整部材14の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。光源10が光源光調整部材14を含むことにより、光源10の直上領域が明るくなりすぎることを低減することができる。これにより、発光モジュール100の輝度むらが低減される。
【0061】
光源光調整部材14は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。光源光調整部材14の樹脂部材としては、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光源光調整部材14の光散乱粒子としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。また、光源光調整部材14は、例えば、アルミニウム若しくは銀などの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0062】
光源10は、図5に示す形態に限らない。以下に、光源10の他の形態について説明する。
【0063】
光源10は、光源光調整部材14を含まなくてもよい。これにより、光源10が発光素子11の上側に配置される光源光調整部材14を含む場合よりも、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0064】
光源10は、被覆部材15を含まなくてもよい。例えば、発光素子11の下面、一対の電極12の下面、及び、光源透光性部材13の下面によって光源10の下面が構成されていてもよい。
【0065】
光源10は、発光素子11の単体のみであってもよい。
【0066】
光源10は、被覆部材15及び光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材14が配置された形態であってもよい。
【0067】
光源10は、光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材14が配置され、発光素子11の下面に被覆部材15が配置された形態であってもよい。
【0068】
平面視における光源10の形状は特に限定されない。平面視における光源10の形状は、例えば、円形、三角形、四角形、六角形又は八角形等の形状とすることができる。平面視における光源10の形状が四角形の場合には、光源10の互いに平行な一対の外縁が第1方向Xと平行でもよく、第1方向Xに対して傾斜していてもよい。本実施形態では、図4に示すように、光源10の互いに平行な一対の外縁が第1方向Xに対して45°傾斜している。
【0069】
<導光部材>
発光モジュール100は、第1基材41の第1面41a側及び第2面41b側のうち光源10が配置される側に配置された導光部材50をさらに備える。本実施形態では、導光部材50は、第1基材41の第1面41a側に配置されている。導光部材50は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する導光部材50の透過率は、光源10の発光ピーク波長に対する後述する光調整部材30の透過率よりも高い。光源10の発光ピーク波長に対する導光部材50の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0070】
図5に示すように、導光部材50は、第5面51と、第3方向Zにおいて第5面51の反対側に位置する第6面52とを有する。第5面51は、光調整部材30の上面とともに、発光モジュール100の発光面を構成する。また、導光部材50は、第5面51から第6面52まで貫通する収容部53を有する。収容部53に、光源10が配置される。
【0071】
図4に示すように、平面視において、導光部材50は、光源10の周囲を連続して囲む。収容部53は、例えば、平面視において円形状である。収容部53は、平面視において、楕円、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形状であってもよい。尚、収容部53は、導光部材50の第6面52側のみにおいて開口する凹部であってもよい。収容部53が凹部の場合には、収容部53は導光部材50により形成された底面を有する。収容部53が凹部の場合、後述する第1透光性部材21は、凹部内において、少なくとも光源10の側面を覆う。
【0072】
導光部材50の材料としては、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。また、導光部材50の材料として、ガラス等を用いてもよい。導光部材50は、蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0073】
導光部材50の第3方向Zにおける厚さは、例えば、150μm以上800μm以下が好ましい。導光部材50は、第3方向Zにおいて単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。導光部材50が積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着剤を配置してもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよい。
【0074】
実施形態の発光モジュール100では、図4に示すように、導光部材50は、第1方向X及び第2方向Yに延びる区画溝54によって、複数の発光領域50Aに区画されている。1つの発光領域50Aは、ローカルディミングの駆動単位とすることができる。図4には、発光モジュール100の発光面において、例えば4つの発光領域50Aが配置された部分を示す。なお、発光モジュール100は、複数の発光領域50Aに限らず、1つの発光領域50Aを備えた構成であってもよい。
【0075】
区画溝54は、導光部材50の第5面51から第6面52まで貫通することが好ましい。これにより、導光部材50を複数に分離することができるので、例えば導光部材50と、導光部材50を支持する後述の支持部材200との熱膨張係数の違いから生じる支持部材200の反りを低減することができる。支持部材200の反りの低減により、後述する接続部材67に亀裂が生じることを低減できる。また、区画溝54は、導光部材50の第5面51側のみにおいて開口する凹部であってもよく、導光部材50の第6面52側のみにおいて開口する凹部であってもよい。区画溝54が凹部の場合には、区画溝54は導光部材50により形成された底面を備えている。
【0076】
区画溝54内に、光源10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されていてもよい。これにより、発光状態の発光領域50Aと、非発光状態の発光領域50Aとのコントラスト比を向上させることができる。
【0077】
導光部材50の第5面51または第6面61のいずれか一方の面に、凹部を設けることができる。凹部は、第5面51及び第6面61の両方の面に設けられてもよい。平面視における凹部の形状は、例えば、直線、曲線及び点などが挙げられる。導光部材50に凹部が設けられることによって、光取り出し効率を上昇させることができる。
【0078】
発光モジュール100は、第1透光性部材21、第2透光性部材22、及び光調整部材30をさらに備えることができる。
【0079】
<第1透光性部材>
第1透光性部材21は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する第1透光性部材21の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0080】
第1透光性部材21は、導光部材50の収容部53に配置される。第1透光性部材21は、図5に示すように、断面視において、光源10の側面と、導光部材50との間に位置する。第1透光性部材21は、光源10の側面と接している。これにより、光源10からの光が第1透光性部材21に入射しやすくなる。第1透光性部材21に入射した光源10からの光は、第1透光性部材21内を横方向に伝搬する。導光部材50によって、光源10からの光を横方向においてさらに広い領域に伝搬しやすくできる。導光部材50は、第1透光性部材21の側面に接することが好ましい。これにより、光源10からの光が、第1透光性部材21内を伝搬して、導光部材50に入射しやすくなる。
【0081】
平面視において、第1透光性部材21は光源10の周囲を連続して囲む。これにより、光源10の周囲の360°の方向において、光源10からの光が第1透光性部材21に入射しやすくなる。
【0082】
第1透光性部材21は、光源10の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていることが好ましい。これにより、第1透光性部材21が光源10の上面の全てを覆う場合よりも、第3方向Zにおいて発光モジュール100を小型化しやすくなる。第1透光性部材21は、光源10の上面の全てを露出させるように配置されていてもよい。
【0083】
第1透光性部材21は、光源10の上面の全てを覆っていてもよい。第1透光性部材21が光源10の上面の全てを覆うことによって、光源10の直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、第1透光性部材21における光源10の上面を覆う部分の厚さを変更することにより、光源10の直上領域における輝度を調整できる。光源10の直上領域における輝度の調整が容易になることで、発光モジュール100の輝度むらを低減させやすくなる。
【0084】
第1透光性部材21は、第3方向Zにおいて、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。また、第1透光性部材21は蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。第1透光性部材21が積層体である場合には、各層が蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。例えば、第1透光性部材21が、蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない層とで構成されていてもよい。第1透光性部材21の材料として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。
【0085】
<第2透光性部材>
第2透光性部材22は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する第2透光性部材22の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0086】
図5に示すように、第2透光性部材22は、断面視において、光源10と光調整部材30との間、及び第1透光性部材21と光調整部材30との間に配置される。第2透光性部材22は、光源10と光調整部材30とを接着し、第1透光性部材21と光調整部材30とを接着する。第2透光性部材22は、光源10の上面、第1透光性部材21の上面、及び光調整部材30の下面に接する。
【0087】
第2透光性部材22の第3方向Zにおける最大厚さは、第1透光性部材21の第3方向Zにおける最大厚さよりも薄い。
【0088】
第1透光性部材21を形成するとき、樹脂の収縮によって第1透光性部材21の上面が凹面になる場合がある。この場合に、第2透光性部材22によって、光調整部材30の配置面(第2透光性部材22の上面)を平坦にしやすくできる。これにより、光調整部材30を形成しやすくなる。
【0089】
第2透光性部材22の材料としては、例えば、第1透光性部材21の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。この場合、第1透光性部材21と第2透光性部材22との屈折率差を小さくできる。これにより、第1透光性部材21と第2透光性部材22との界面における光の反射を低減でき、上方への光取り出し量を向上できる。第2透光性部材22は、蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0090】
<光調整部材>
発光モジュール100の発光面は、光調整部材30の上面を含む。光調整部材30は、光源10が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源10から出射した光の一部は光調整部材30により反射し、他の一部は光調整部材30を透過する。光源10のピーク波長に対する光調整部材30の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。
【0091】
光調整部材30は、例えば、樹脂部材(以下、光調整樹脂部材という)と、光調整樹脂部材に含まれる反射体(以下、光調整反射体という)によって構成することができる。光調整樹脂部材の材料としては、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光調整反射体の材料としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。光調整反射体として窒素や酸素等の気体を用いてもよい。光調整部材30は、光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。光調整部材30は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0092】
光調整部材30は、光源10の上に配置される。図4に示すように、平面視において、光調整部材30と光源10とが重なる。光調整部材30が光源10の上に位置することにより、光源10の直上領域が明るくなりすぎることを低減でき、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減できる。
【0093】
光調整部材30は、第1透光性部材21の上に、第2透光性部材22を介して配置される。平面視において、光調整部材30と、第2透光性部材22と、第1透光性部材21とが重なる。光調整部材30が第1透光性部材21の上に位置することにより、第1透光性部材21の直上領域(光源10の周辺領域)が明るくなりすぎることを低減することができ、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減できる。
【0094】
光調整部材30は、複数の貫通孔32をさらに有してもよい。貫通孔32は、光調整部材30の上面から下面まで貫通する。貫通孔32において、第2透光性部材22が露出する。貫通孔32においては、光調整部材30における貫通孔32が位置しない部分よりも、光源10からの光が透過しやすい。貫通孔32の位置、横方向の大きさ(直径又は幅)、数などにより、光調整部材30の直上領域の輝度の調整が容易になる。これにより、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減させやすくなる。
【0095】
[支持部材]
実施形態の面状光源300は、支持部材200をさらに備える。支持部材200は、前述した第1配線部材40を有する。発光モジュール100は支持部材200上に配置され、支持部材200は発光モジュール100を支持する。導光部材50は、第6面52を支持部材200の上面に対向させて、支持部材200上に配置される。
【0096】
支持部材200は、第6接着層63と、反射部材64と、第7接着層65とをさらに有する。第6接着層63は、第1配線部材40の第2絶縁層48上に配置されている。反射部材64は、第6接着層63上に配置されている。第7接着層65は、反射部材64上に配置されている。
【0097】
第6接着層63は、第1配線部材40と反射部材64との間に配置され、第1配線部材40と反射部材64とを接着している。第6接着層63は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第6接着層63の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第6接着層63の光散乱粒子として、例えば、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第6接着層63として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0098】
反射部材64は、導光部材50の下方、光源10の下方、第1透光性部材21の下方、及び区画溝54の下方に配置されている。反射部材64は、光源10が発する光に対する反射性を有する。反射部材64は、樹脂部材と、樹脂部材中に含まれる反射体によって構成することができる。反射部材64の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。反射部材64の反射体の材料としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。反射部材64の反射体として窒素や酸素等の気体を用いてもよい。また、反射部材64は、反射体として光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。
【0099】
第6接着層63の樹脂部材の屈折率は、反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。第6接着層63の樹脂部材の屈折率を、反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低くすることで、反射部材64から第6接着層63に進む光の一部が、反射部材64と第6接着層63との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。
【0100】
反射部材64の反射体の屈折率は、反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。反射部材64の反射体の屈折率を、反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低くすることで、反射部材64に入射した光源10からの光の一部が、反射部材64の樹脂部材と反射部材64の反射体との界面において全反射しやすくなる。これにより、反射部材64から下方へ光が抜ける低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。
【0101】
反射部材64の反射体の屈折率が反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低い場合には、反射部材64の樹脂部材の屈折率は導光部材50の屈折率よりも高いことが好ましい。これにより、反射部材64の樹脂部材と反射部材64の反射体の屈折率差を大きくしやすくなり、反射部材64に入射した光源10からの光の一部が、反射部材64の樹脂部材と反射部材64の反射体との界面において全反射しやすくなる。
【0102】
第7接着層65は、反射部材64と導光部材50の第6面52との間に配置され、反射部材64と導光部材50とを接着している。光源10は、導光部材50の収容部53内において第7接着層65上に配置される。第7接着層65は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第7接着層65の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第7接着層65の光散乱粒子として、例えば、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第7接着層65として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0103】
第7接着層65の樹脂部材の屈折率は、導光部材50の屈折率よりも低いことが好ましい。第7接着層65の樹脂部材の屈折率を、導光部材50の屈折率よりも低くすることで、導光部材50から第7接着層65に進む光の一部が、導光部材50と第7接着層65との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。
【0104】
第7接着層65の樹脂部材の屈折率は、第1透光性部材21の屈折率よりも低いことが好ましい。第7接着層65の樹脂部材の屈折率を、第1透光性部材21の屈折率よりも低くすることで、第1透光性部材21から第7接着層65に進む光の一部が、第1透光性部材21と第7接着層65との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。
【0105】
支持部材200は、接続部材67をさらに有する。接続部材67は、導電性を有する。接続部材67は、例えば、樹脂と、樹脂中に含まれる金属粒子とを含む。接続部材67の樹脂として、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂を用いることができる。接続部材67の金属粒子として、例えば、銅又は銀の粒子を用いることができる。
【0106】
接続部材67は、第1部分67aと第2部分67bとを有する。第1部分67aは、第7接着層65、反射部材64、第6接着層63、第2絶縁層48、第1基材41、及び第1絶縁層47を第3方向Zにおいて貫通している。第2部分67bは、第1基材41における第1配線層42が配置された第2面41b側に配置され、第1配線層42に接続している。第1部分67aと第2部分67bとは互いに接続されている。例えば、第1部分67aと第2部分67bとは、同じ材料で一体に形成することができる。
【0107】
光源10の正負の一対の電極12に対応して、一対の接続部材67が互いに離れて配置されている。一対の接続部材67のうち、一方の接続部材67の第1部分67aは、光源10の下方において正側の電極12と接続され、他方の接続部材67の第2部分67bは、光源10の下方において負側の電極12と接続されている。光源10の電極12は、接続部材67を介して、第1配線部材40の第1配線層42と電気的に接続されている。
【0108】
図6に示すように、発光モジュール100は、第1配線部材40の第1基材41における第2面41b側に配置してもよい。図6に示す第1配線部材40の第3方向Zにおける位置は、図5に示す第1配線部材40の第3方向Zにおける位置と逆になっている。
【0109】
図5の形態においては、第1基材41の第1面41a側に光源10及び導光部材50が配置され、第1基材41の第1面41aと反対側の第2面41b側において、第1配線層42が導電性部材80を介して第2配線部材70の第2配線層72と接続されている。
【0110】
図6の形態においては、第1基材41の第2面41b側において、光源10及び導光部材50が配置されるとともに、第1配線層42が導電性部材80を介して第2配線部材70の第2配線層72と接続されている。図6の形態において、第1絶縁部材76と第2絶縁部材77が、導光部材50と同じ側に位置する。その結果、発光モジュールを薄型化することができる。
【0111】
本発明の実施形態は、以下の面状光源を含む。
【0112】
[項1]
第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する第1基材と、前記第2面側に配置された第1配線層と、を有する第1配線部材と、
前記第1面側または前記第2面側に配置され、前記第1配線層と電気的に接続された光源と、
前記第1面側および前記第2面側のうち前記光源が配置される側に配置された導光部材と、
第3面と、前記第3面の反対側に位置する第4面とを有する第2基材と、前記第3面側に配置された第2配線層と、前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面に配置された保護層と、前記第4面側に配置された第1絶縁部材と、を有する第2配線部材と、
前記第1配線層と前記第2配線層との間に配置され、前記第1配線層と前記第2配線層とを電気的に接続する導電性部材と、
を備え、
前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面は、
前記導電性部材を介して前記第1配線層と接続された接続部と、
前記保護層に覆われた被覆部と、
前記保護層から露出し、前記接続部と前記被覆部との間に位置する第1露出部と、
を有し、
前記第1絶縁部材は、平面視において、前記第1露出部および前記導電性部材と重なる位置に配置されている、面状光源。
[項2]
前記第2配線層は、第1金属層と、前記第1金属層の表面を覆い、前記第1金属層とは異なる材料からなる第2金属層とを有し、
前記被覆部は、前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面のうち、前記第2金属層から露出し、前記保護層に覆われる前記第1金属層の表面であり、
前記第1露出部および前記接続部は、前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面のうち、前記第2金属層の表面であり、
前記第1絶縁部材は、平面視において、前記保護層とさらに重なる位置に配置される、項1に記載の面状光源。
[項3]
前記第2金属層は、前記第1金属層に含まれる金属材料の剛性よりも高い金属材料を含む、項2に記載の面状光源。
[項4]
前記第2金属層に含まれる前記金属材料は、ニッケルである、項3に記載の面状光源。
[項5]
前記第2金属層の厚さは、前記第1金属層の厚さよりも薄い、項2~4のいずれか1つに記載の面状光源。
[項6]
前記第2配線層における前記第3面と対向する面と反対側の面は、前記保護層から露出する第2露出部であって、前記第2金属層の表面である第2露出部をさらに有し、
前記被覆部は、前記第1露出部と前記第2露出部との間に位置し、
前記第4面側に配置され、平面視において、前記第2露出部と重なる位置に配置されている第2絶縁部材をさらに備える、項2~5のいずれか1つに記載の面状光源。
[項7]
前記第1絶縁部材の厚さは、前記第2絶縁部材の厚さよりも薄い、項6に記載の面状光源。
[項8]
前記第1絶縁部材の厚さは、10μm以上25μm以下であり、
前記第2絶縁部材の厚さは、100μm以上500μm以下である、項7に記載の面状光源。
[項9]
平面視において、前記第1絶縁部材の面積は、前記第2絶縁部材の面積よりも小さい、項6~8のいずれか1つに記載の面状光源。
[項10]
前記第2絶縁部材の剛性は、前記第1絶縁部材の剛性よりも高い、項6~9のいずれか1つに記載の面状光源。
[項11]
前記第1絶縁部材の厚さは、前記保護層の厚さよりも厚い、項1~10のいずれか1つに記載の面状光源。
[項12]
前記第1絶縁部材の剛性は、前記保護層の剛性よりも高い、項1~11のいずれか1つに記載の面状光源。
[項13]
前記保護層の厚さは、前記第2絶縁部材の厚さよりも薄い、項6~10のいずれか1つに記載の面状光源。
【0113】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0114】
10…光源、21…第1透光性部材、22…第2透光性部材、30…光調整部材、40…第1配線部材、41…第1基材、41a…第1面、41b…第2面、42…第1配線層、45…第3配線層、46…配線接続部、50…導光部材、64…反射部材、67…接続部材、70…第2配線部材、71…第2基材、71a…第3面、71b…第4面、72…第2配線層、72a1…接続部、72a2…第1露出部、72a3…被覆部、72a4…第2露出部、73…第1金属層、74…第2金属層、75…保護層、76…第1絶縁部材、77…第2絶縁部材、80…導電性部材、100…発光モジュール、200…支持部材、300…面状光源、400…発光面、500…配線部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6