(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159429
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】灯具
(51)【国際特許分類】
F21V 17/00 20060101AFI20241031BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20241031BHJP
F21V 3/02 20060101ALI20241031BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241031BHJP
【FI】
F21V17/00 154
F21S2/00 230
F21V3/02 400
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023185458
(22)【出願日】2023-10-30
(31)【優先権主張番号】P 2023074247
(32)【優先日】2023-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】▲原▼口 圭
(72)【発明者】
【氏名】二宮 進
【テーマコード(参考)】
3K011
【Fターム(参考)】
3K011BA02
3K011FA02
(57)【要約】
【課題】灯具の端部において光源が透光性部材で覆われない隙間を生じにくくする灯具を提供すること。
【解決手段】灯具は、第1方向に長い基板と、基板上に第1方向に並んで配置された複数の光源とを有する光源モジュールと、第1方向に長く、第1面と、第1面の反対側に位置する第2面とを有し、第2方向において第2面が光源モジュールに対向する光取り出し部を有する第1透光性部材と、第1方向に長い底面部及び2つの長側面部と、2つの長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、光源モジュール及び第1透光性部材を支持する筐体と、を備え、第1透光性部材は、光取り出し部から第2方向に曲がり、第1面と短側面部とが対向する屈曲部を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、
前記第1方向に長く、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2面が前記光源モジュールに対向する光取り出し部を有する第1透光性部材と、
前記第1方向に長い底面及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記第1透光性部材を支持する筐体と、
を備え、
前記第1透光性部材は、前記光取り出し部から前記第2方向に曲がり、前記第1面と前記短側面部とが対向する屈曲部を有する、灯具。
【請求項2】
前記光取り出し部は、前記屈曲部に接続する部分において、前記筐体の前記底面部側に向けて傾斜している、請求項1に記載の灯具。
【請求項3】
前記筐体の前記短側面部は、前記第1透光性部材の前記屈曲部の前記第1面と対向する第1リブを有する、請求項1または2に記載の灯具。
【請求項4】
前記筐体は、前記第1方向において前記第1リブと離隔して位置し、前記第1透光性部材の前記屈曲部の前記第2面と対向する第2リブをさらに有し、
前記屈曲部は、前記第1リブと前記第2リブとの間に位置する、請求項3に記載の灯具。
【請求項5】
前記筐体は、前記第1透光性部材の前記光取り出し部が収容される第1筐体と、前記第1透光性部材の前記屈曲部が収容される第2筐体とを有する、請求項1または2に記載の灯具。
【請求項6】
前記光源モジュールは、前記第2方向において前記光源と前記第1透光性部材の前記第2面との間に位置する第2透光性部材をさらに有し、
前記第2透光性部材の長さは、前記第1透光性部材の前記光取り出し部に対向する長さである、請求項1または2に記載の灯具。
【請求項7】
第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、
前記第1方向に長く、第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第2A面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2A面が前記光源モジュールに対向するカバー部材と、
前記第1方向に長い底面部及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記カバー部材を支持する筐体と、
前記カバー部材の前記第1方向の端部において前記第1A面に取り付けられる取付部材と、
を備え、
前記取付部材は、前記カバー部材または前記筐体に対してネジで固定される、灯具。
【請求項8】
第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、
前記第1方向に長く、第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第2A面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2A面が前記光源モジュールに対向するカバー部材と、
前記第1方向に長い底面部及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記カバー部材を支持する筐体と、
前記筐体に固定され、前記カバー部材の前記短側面部側の端部において前記第2A面の下に重なり、前記第2A面に接する端部カバー部材と、
を備え、
前記端部カバー部材における前記カバー部材の前記第2A面に接する面は、前記第1方向に垂直な断面視において前記第2方向に凸となる凸面であり、
前記カバー部材の前記第2A面における前記端部カバー部材が接する面は、前記凸面に沿う凹面となっている、灯具。
【請求項9】
前記光源が発する光に対する前記端部カバー部材の透過率は、前記光源が発する光に対する前記カバー部材の透過率よりも高い、請求項8に記載の灯具。
【請求項10】
前記カバー部材の前記端部は、前記光源モジュールの端部よりも、前記筐体の前記短側面部側に位置する、請求項8に記載の灯具。
【請求項11】
前記端部カバー部材の一部は、前記第2方向において、前記光源モジュールの一部と重なる、請求項8に記載の灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
一方向に長い灯具がある。このような灯具において軟らかい透光性部材を用いる場合、温度変化により透光性部材が長手方向に伸縮しやすい。透光性部材が縮んだ場合には、灯具の端部において光源が透光性部材で覆われない隙間が生じ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、灯具の端部において光源が透光性部材で覆われない隙間を生じにくくする灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、灯具は、第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、前記第1方向に長く、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2面が前記光源モジュールに対向する光取り出し部を有する第1透光性部材と、前記第1方向に長い底面部及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記第1透光性部材を支持する筐体と、を備え、前記第1透光性部材は、前記光取り出し部から前記第2方向に曲がり、前記第1面と前記短側面部とが対向する屈曲部を有する。
【0006】
本発明の一態様によれば、灯具は、第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、前記第1方向に長く、第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第2A面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2A面が前記光源モジュールに対向するカバー部材と、前記第1方向に長い底面及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記カバー部材を支持する筐体と、前記カバー部材の前記第1方向の端部において前記第1A面に取り付けられる取付部材と、を備え、前記取付部材は、前記カバー部材または前記筐体に対してネジで固定される。
【0007】
本発明の一態様によれば、灯具は、第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、前記第1方向に長く、第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第2A面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2A面が前記光源モジュールに対向するカバー部材と、前記第1方向に長い底面部及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記カバー部材を支持する筐体と、前記筐体に固定され、前記カバー部材の前記短側面部側の端部において前記第2A面の下に重なり、前記第2A面に接する端部カバー部材と、を備え、前記端部カバー部材における前記カバー部材の前記第2A面に接する面は、前記第1方向に垂直な断面視において前記第2方向に凸となる凸面であり、前記カバー部材の前記第2A面における前記端部カバー部材が接する面は、前記凸面に沿う凹面となっている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、灯具の端部において光源が透光性部材で覆われない隙間を生じにくくする灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】
図1のIII-III線における断面図である。
【
図5】
図1のV-V線における断面図の一部である。
【
図6】各実施形態に係る灯具における基板及び光源の上面図である。
【
図7】各実施形態に係る灯具における光源の斜視図である。
【
図8】第1実施形態に係る灯具における第2筐体の斜視図である。
【
図9】第1実施形態に係る灯具における筐体の端部の斜視図である。
【
図10】第1実施形態に係る灯具における2つの筐体の隣接部及び連結部材の上面図である。
【
図11】第1実施形態に係る灯具の取り付け形態の一例を示す断面図である。
【
図12】第2実施形態に係る灯具の端部の斜視図である。
【
図15】第3実施形態に係る灯具における筐体の短側面部の正面図である。
【
図17】第3実施形態に係る灯具における筐体の短側面部の斜視図である。
【
図18】第3実施形態に係る灯具における端部カバー部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、実施形態の灯具について説明する。実施形態に記載されている構成部の寸法、材料、形状、相対的配置などは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさ、位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については、同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0011】
以下の説明において、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「上(又は下)」と表現する位置関係は、例えば、2つの部材があると仮定した場合に、2つの部材が接している場合と、2つの部材が接しておらず一方の部材が他方の部材の上方(又は下方)に位置している場合を含む。また、特定的な記載がない限り、部材が被覆対象を覆うとは、部材が被覆対象に接して被覆対象を直接覆う場合と、部材が被覆対象に非接触で被覆対象を間接的に覆う場合を含む。
【0012】
以下に示す図でX軸、Y軸、及びZ軸により方向を示す場合がある。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。灯具の発光面はXY平面に平行であり、Z軸はXY平面に直交する。例えば、本明細書において、X軸に沿う方向を第1方向X、Z軸に沿う方向を第2方向Z、Y軸に沿う方向を第3方向Yとする。なお、第2方向Zは、第1方向Xに交差する方向であればよく、第1方向Xに直交する方向に限らない。
【0013】
[第1実施形態]
図1~
図11を参照して、第1実施形態に係る灯具1について説明する。
【0014】
図1及び
図2に示すように、灯具1は、光源モジュール100と、第1透光性部材200と、筐体50とを備える。灯具1は、複数の光源モジュール100と、複数の筐体50と、1つの第1透光性部材200とを備えることができる。灯具1が備える光源モジュール100及び筐体50はそれぞれ1つでもよい。
【0015】
灯具1が、複数の光源モジュール100及び複数の筐体50を備える場合、複数の光源モジュール100は第1方向Xに並んで配置され、複数の筐体50は第1方向Xに並んで配置される。
図1及び
図2に示す例では、灯具1は、第1方向Xに並んで配置された2つの光源モジュール100と、第1方向Xに並んで配置された2つの筐体50と、第1方向Xに長く延びる1つの第1透光性部材200とを備える。なお、灯具1は、第1方向Xに並んで配置された3以上の光源モジュール100と、第1方向Xに並んで配置された3以上の筐体50とを有してもよい。以下、灯具1を構成する各要素について詳しく説明する。
【0016】
<光源モジュール>
灯具1が複数の光源モジュール100を備える場合、それぞれの光源モジュール100は同じ構成を有することができる。
図3及び
図6に示すように、光源モジュール100は、基板10と、複数の光源20とを有する。
【0017】
(基板)
図6に示すように、基板10は、第1方向Xに長い。平面視において、基板10の形状は、例えば、矩形状である。基板10は、例えば、樹脂またはセラミックからなる絶縁性の基板である。また、基板10は、例えば表面に、光源20と電気的に接続する配線や、配線の一部を覆うレジストなどを含んでもよい。
【0018】
(光源)
複数の光源20は、基板10の光源配置面10a上に第1方向Xに並んで配置されている。
図6に示す例では、複数の光源20が第1方向Xに沿って一列に並んで配置されている。複数の光源20は、第1方向Xに沿って2列以上に並んで配置されてもよい。
【0019】
図7に示すように、光源20は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の発光素子21と、蛍光体層22と、樹脂部材23とを含む。蛍光体層22は、発光素子21の側面及び上面を覆っている。発光素子21は、基板10の光源配置面10aに配置された配線部と電気的に接続される。
【0020】
樹脂部材23は、蛍光体層22の外表面の全体を覆っている。例えば、樹脂部材23において発光素子21の上面の中心付近を覆う部分が凹んでいる。このような形状の樹脂部材23は、光源20にバットウイング形の配光特性を示すレンズとして機能する。バットウイング形の配光特性をもつ光源20を用いることで、灯具1の薄型化にともない、光源20から灯具1の発光面までの距離が短い場合でも、発光面における輝度むらを低減できる。また、灯具1の発光面を視界に入れた人が光源20を点状にまぶしく感じにくくできる。
【0021】
発光素子21、蛍光体層22、及び樹脂部材23については、後述において具体例を挙げる。
【0022】
<筐体>
灯具1が複数の筐体50を備える場合、それぞれの筐体50は同じ構成を有することができる。筐体50は、光源モジュール100及び第1透光性部材200を支持する。筐体50により、光源モジュール100に対する第1透光性部材200の位置決めが容易になる。
【0023】
図3に示すように、筐体50は、底面部(第1底面部)51と、2つの長側面部52とを有する。また、
図4に示すように、筐体50は、少なくとも1つの短側面部81を有する。底面部(第1底面部)51、長側面部52、及び短側面部81によって画定される筐体50内の空間に、光源モジュール100が配置される。
【0024】
また、筐体50は、第2方向Zにおいて底面部(第1底面部)51の反対側に位置する開口部(第1開口部)50aを有する。底面部(第1底面部)51、長側面部52、及び短側面部81は、光源20が発する光に対する遮光性を有する。光源20が発する光は、開口部(第1開口部)50aに配置される第1透光性部材200を介して、筐体50の外部に取り出される。
【0025】
底面部(第1底面部)51は、第1方向Xに長い。底面部(第1底面部)51の第1方向Xの長さは、底面部(第1底面部)51の第3方向Yの長さよりも長い。第2方向Zにおいて、光源モジュール100は、底面部(第1底面部)51と第1透光性部材200との間に位置する。なお、底面部(第1底面部)51において、電源から灯具に電流を投入するための配線の挿入口として、一部が開口していてもよい。
【0026】
2つの長側面部52は、底面部(第1底面部)51の第3方向Yにおける両端のそれぞれに位置し、第1方向Xに長い。長側面部52の第1方向Xの長さは、長側面部52の第2方向Zの長さよりも長い。
【0027】
短側面部81は、2つの長側面部52の第1方向Xにおける端に位置する。灯具1が、第1方向Xに並んで配置された2つの筐体50を備える場合、2つの筐体50のそれぞれは、他の筐体50と隣接しない側の端に位置する1つの短側面部81を有する。2つの筐体50が隣接する側において、それぞれの筐体50は短側面部81を有しない。これにより、第1方向Xにおいて隣接する2つの筐体50内の空間は、2つの筐体50の境界302(
図2に示す)において閉塞されず、相互に連続する。これにより、2つの筐体50の境界302において発生しやすい暗線部を目立ちにくくでき、灯具1の発光面における輝度むらを低減できる。なお、輝度むらが低減できる程度であれば、2つの筐体50の境界302において、少なくとも一方の筐体50に、長側面部52より第2方向Zの長さの小さい第2短側面部を有していてもよい。
【0028】
灯具1が、第1方向Xに並んで配置された3以上の筐体50を備える場合、第1方向Xにおいて両端に位置する2つの筐体50は、それぞれ、他の筐体50と隣接しない側の端に位置する1つの短側面部81を有する。3以上の筐体50のうち両端の筐体50の間に位置する筐体50は、短側面部81を有しないか、第2短側面部を有する。両端の筐体50の間に位置する筐体50を2つ以上設けることで、より第1方向Xに長い灯具とすることができる。
【0029】
例えば、筐体50は、第1筐体50Aと第2筐体50Bとを有することができる。第1筐体50Aは、底面部(第1底面部)51及び2つの長側面部(第1長側面部)52を有する。第1筐体50Aは、例えば、アルミニウムなどの金属からなる。第2筐体50Bは、短側面部81及び2つの第2長側面部を有する。なお、第2長側面部は、後述する
図8の説明などで側面部と称することがある。第2長側面部は、第1方向Xに長い灯具の第1方向Xに沿う側面部であることから長側面部と称しており、短側面部との長さや大きさを表すものではない。そして、第2筐体50Bを有する場合、第2筐体50Bは、少なくとも短側面部81を有し、第2底面部88及び2つの第2長側面部82の少なくともいずれかを有する。第2筐体50Bは、例えば、ポリカーボネート、アクリルなどの樹脂からなる。第2筐体50Bは、第1筐体50Aの第1方向Xの端に着脱可能となっている。これにより、第1筐体50Aを第1方向Xに複数設けて、その一方もしくは両方の端部に第2筐体50Bを設けるだけで、第1方向Xに所望の長さの灯具とすることができる。第1筐体50Aに対する第2筐体50Bの取り付け構造については、後述する。
【0030】
灯具1が1つの筐体50を備える場合、長側面部52の第1方向Xにおける両端のそれぞれに短側面部81が位置する。
【0031】
図3に示すように、筐体50の2つの長側面部52のそれぞれの内壁面に、第1凸部64、第2凸部62、及び第3凸部61が配置されている。第1凸部64、第2凸部62、及び第3凸部61は、第1方向Xに延びている。第1凸部64は、第2方向Zにおいて、第2凸部62及び第3凸部61よりも第1開口部50a側に位置する。第2凸部62は、第3方向Zにおいて、第1凸部64と第3凸部61との間に位置する。後述するように、第1凸部64に第1透光性部材200が取り付けられ、また、第2凸部62及び第3凸部61により光源モジュール100が筐体50に対して位置決めされるとともに、支持されている。また、光源モジュール100と筐体50とは、永久磁石などの磁石で磁力吸着されることで支持されていてもよい。この場合、筐体50は第3凸部61ではなく第3凸部の位置に、底面部51と平行な平面部を有する筐体を用い、平面部と後述する光源モジュール100の基板支持部41との間に磁石を設けて磁力吸着させることで、光源モジュール100が筐体50に支持される。
【0032】
<第1透光性部材>
第1透光性部材200は、第1方向Xに長い。第1透光性部材200は、第1面200Aと、第1面200Aの反対側に位置する第2面200Bとを有する。第1透光性部材200は、光源20が発する光が筐体50の外部に取り出される部分である光取り出し部201を有する。光取り出し部201は、第1筐体50Aに収容される。光取り出し部201の第2面200Bは、第2方向Zにおいて光源モジュール100に対向する。
【0033】
第1透光性部材200は、光源20が発する光に対する透光性を有する。第1透光性部材200の材料として、例えば、アクリル、ポリ塩化ビニル、シリコーンなどの樹脂を用いることができる。
【0034】
灯具1が複数の光源モジュール100及び複数の筐体50を備える場合、第1透光性部材200の光取り出し部201の第1方向Xの長さは、1つの光源モジュール100の第1方向Xの長さ、及び1つの筐体50の第1方向Xの長さよりも長い。さらに、第1透光性部材200の光取り出し部201の第1方向Xの長さは、複数の光源モジュール100の第1方向Xの総長さ、及び複数の筐体50の第1方向Xの総長さよりも長い。
図1に示すように、第1透光性部材200の光取り出し部201は、第1方向Xにおいて隣り合う2つの光源モジュール100の上面の全体を一体的に覆って配置されている。第1透光性部材200の光取り出し部201は、それぞれの光源モジュール100の複数の光源20上に連続して配置されている。これにより、灯具1の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。また、第1透光性部材200の光取り出し部201は、2つの光源モジュール100の境界301を跨いで第1方向Xに延びている。これにより、2つの光源モジュール100の境界301において発生しやすい暗線部を目立ちにくくでき、灯具1の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0035】
図3に示すように、第1透光性部材200は、光取り出し部201における第3方向Yの両端から、筐体50の内部に延びる2つの取付部202を有する。取付部202の外側面が、筐体50の第1凸部64に接触しながら開口部(第1開口部)50aから筐体50内に挿入され、2つの取付部202が自然状態から第3方向Yの距離が短くなるように弾性変形する。この弾性変形の復元力により、取付部202の外側面が第1凸部64に押し当たる。これにより、第1透光性部材200は、筐体50の2つの長側面部52の間に支持され、開口部(第1開口部)50aを塞ぐ。取付部202の外側面が第1凸部64の表面に沿うように屈曲又は湾曲していることで取付部202が第1凸部64に引っかかり、第1透光性部材200は筐体50から脱落しにくくなる。
【0036】
第1透光性部材200の光取り出し部201の第1面200Aが、灯具1の発光面となる。光取り出し部201の第1面200Aは、開口部(第1開口部)50aにおいて筐体50から露出する。灯具1は、例えば、天井または壁などの建材に設置される。例えば、筐体50の底面部(第1底面部)51及び長側面部52が天井または壁に埋め込まれ、第1面200Aが建材から露出する。
【0037】
図4に示すように、第1透光性部材200は、光取り出し部201から第2方向Zに曲がった屈曲部203をさらに有する。屈曲部203は第2筐体50Bに収容され、屈曲部203の第1面200Aは、筐体50の短側面部81に対向する。例えば、光取り出し部201及び屈曲部203は、同じ材料で一体に構成される。例えば、光取り出し部201における屈曲部203側の部分から屈曲部203にかけて第1面200A及び第2面200Bは曲面になっている。ここでは、筐体50が第1筐体50Aと第2筐体50Bとを有する形態で説明したが、これに限定されるものではなく、筐体50が一体に構成され、筐体50に屈曲部203が収容され、筐体50の短側面部81に屈曲部203の第1面200Aが対向していてもよい。本明細書において、第1底面部51と第1長側面部52と第1開口部50aは、筐体50が一体に構成されている場合は、それぞれ底面部51と長側面部52と開口部50aに置き換えて説明することができる。
【0038】
灯具1において光源モジュール100が第1透光性部材200で覆われない隙間が生じると、光源20が発する光の一部が、第1透光性部材200を介さずに隙間から筐体50の外部に取り出される。そのため、上記隙間は、第1透光性部材200を介して光が取り出される部分よりも輝度が高い部分となり、発光面に輝度むらが生じてしまう。
【0039】
本実施形態によれば、第1透光性部材200を灯具1の長手方向(第1方向X)の端部において第2方向Zに曲げることで、その屈曲部203によって筐体50内における光源モジュール100が収容された空間の第1方向Xの端を覆うことができる。これにより、第1透光性部材200が温度変化により灯具1の長手方向に縮んだとしても、灯具1の端部において光源モジュール100が第1透光性部材200で覆われない隙間を生じにくくできる。このような隙間を生じにくくすることで、灯具1の発光面における輝度むらを低減できる。また、筐体50内における光源モジュール100が配置された空間(第1透光性部材200の光取り出し部201と、筐体50の底面部(第1底面部)51との間の空間)に、虫または埃などが侵入しにくくできる。
【0040】
図8及び
図9に示すように、第2筐体50Bは、短側面部81から第1筐体50A側に向けて延びる第2底面部88と2つの側面部82とをさらに有することができる。第2底面部88は第1方向Xにおいて第1筐体50Aの第1底面部51に連続し、側面部82は第1方向Xにおいて第1筐体50Aの長側面部52に連続する。
【0041】
短側面部81は、その内側面に配置された第1リブ83を有することができる。例えば、第1リブ83は、第2方向Zに延びる柱状に形成されている。
図4に示すように、第1リブ83は、第1透光性部材200の屈曲部203の第1面200Aと対向する。第1透光性部材200が弾性材料からなる場合、灯具1の組み立て作業者が第1透光性部材200の第1方向Xの端部を第2方向Zに曲げることで屈曲部203を形成することができる。屈曲部203の第1面200Aが第1リブ83に接触することで、屈曲部203を第2筐体50B内に位置決めするとともに、曲げられた屈曲部203の復元力による戻りを規制できる。
【0042】
また、第2筐体50Bは、第1方向Xにおいて第1リブ83と離隔して位置する第2リブ84を有することができる。第2リブ84は、第1方向Xにおいて第1リブ83よりも第1筐体50Aの内側に位置する。第2リブ84は、第1透光性部材200の屈曲部203の第2面200Bと対向する。第1透光性部材200の屈曲部203は、第1リブ83と第2リブ84との間に位置する。第2リブ84により、屈曲部203が光源モジュール100側に移動するのを規制することができる。
【0043】
第2筐体50Bは、第2筐体50Bを第1筐体50Aに取り付けるための底面取付部87と2つの側面取付部86とをさらに有することができる。底面取付部87及び側面取付部86は、例えば、第2リブ84から、第1方向Xにおいて第1筐体50Aの内側に延出している。2つの側面取付部86のそれぞれに形成された凹部86aが、第1筐体50Aの2つの長側面部52の内壁面に配置された第2凸部62及び第3凸部61に嵌合する。また、
図4に示すように、底面取付部87の裏面(筐体50の外側に位置する面)に配置された爪部87aが、第1筐体50Aの第1底面部51に形成された孔部51cに位置する。爪部87aが孔部51cの内壁に引っかかることで、第2筐体50Bの第1筐体50Aからの抜け止めがなされる。
【0044】
第2筐体50Bは、第2筐体50B内において屈曲部203が収容された空間を覆うカバー部90をさらに有することができる。これにより、第2筐体50B内に虫または埃などが侵入しにくくできる。灯具1の発光面側において、屈曲部203は、カバー部90から露出しない。カバー部90は、光源20が発する光に対する遮光性を有する。カバー部90の材料として、例えば、ポリカーボネート、アクリルなどの樹脂を用いることができる。またアルミニウムなどの金属でもよい。
【0045】
図5に示すように、カバー部90における短側面部81に対向する側の端部に配置された突起91が、短側面部81に形成された孔部85に嵌合することで、カバー部90は短側面部81に取り付けられる。カバー部90における第1筐体50A側に位置する端部は、第1透光性部材200の第1面200Aに接してよく、接してなくてもよい。カバー部90の端部が第1透光性部材200の第1面200Aに接していることで、外部からの埃や虫などが筐体内部の侵入を防ぐことができる。
【0046】
図4に示すように、第1透光性部材200の光取り出し部201は、屈曲部203に接続する部分において、筐体50の底面部(第1底面部)51側に向けて傾斜してよい。これにより、光源20から灯具1の発光面側の端部領域に向かう斜め方向(
図4に模式的に矢印Lで示す方向)に進んだ光の第1透光性部材200と空気層との界面での反射を低減して、光取り出し部201の傾斜した部分から光が取り出されやすくなる。上記斜め方向Lに進む光により、灯具1の発光面側における短側面部81の近傍(発光面より短側面部側にあるカバー部90の第2方向Zにおいて対向する領域)が暗くなることを低減しやすくなる。
【0047】
(第2透光性部材)
図3に示すように、光源モジュール100は、第2透光性部材30をさらに有することができる。第2透光性部材30は、第2方向Zにおいて、光源20と、第1透光性部材200の光取り出し部201の第2面200Bとの間に位置する。第2透光性部材30は、光源20及び基板10の光源配置面10aに対して、空間を隔てて対向する。第2透光性部材30は、第1方向Xに長い。灯具1が、複数の光源モジュール100を備える場合、複数の光源モジュール100に対応して、複数の第2透光性部材30が第1方向Xに並んで配置される。第1透光性部材200の第1方向Xの長さは、1つの第2透光性部材30の第1方向Xの長さよりも長い。第1透光性部材200は、第1方向Xに並べられた複数の第2透光性部材30の境界を跨いで第1方向Xに延びている。
【0048】
第2透光性部材30は、光源20が発する光に対する透光性を有する。第2透光性部材30の材料として、例えば、ポリカーボネート、アクリル、シリコーンなどの樹脂を用いることができる。
【0049】
(支持部材)
光源モジュール100は、支持部材40をさらに有することができる。支持部材40は、第1方向Xに延び、基板10及び第2透光性部材30を支持する。支持部材40により、光源20に対する第2透光性部材30の第2方向Z及び第3方向Yにおける位置決めが容易になる。
【0050】
支持部材40は、例えば、アルミニウムなどの金属からなる。支持部材40は、基板支持部41と、基板支持部41から第2方向Zに延びる2つの側壁部42とを有する。支持部材40における基板支持部41及び2つの側壁部42によって画定される空間内に、基板10、光源20、及び第2透光性部材30が配置される。支持部材40は、第2方向Zにおいて基板支持部41の反対側に位置する第2開口部40aを有する。
【0051】
2つの側壁部42のそれぞれの内壁面に、第1溝43と第2溝44が配置されている。第1溝43は、第2方向Zにおいて第2溝44よりも基板支持部41に近い側に位置する。第1溝43及び第2溝44は、第1方向Xに延びている。
【0052】
基板10は基板支持部41上に配置される。基板10の光源配置面10aの反対側の裏面10bが、基板支持部41に接する。基板10の第3方向Yにおける両端部は、第1溝43に配置される。第1溝43によって、基板10の第2方向Z及び第3方向Yの移動が規制され、基板10は支持部材40に対して位置決めされる。
【0053】
支持部材40の第1方向Xにおける両端は開口している。その支持部材40の両端の開口のうちの一方の開口から、基板10の第3方向Yにおける両端部を第1溝43に挿入することで、基板10は基板支持部41上に配置される。基板10は、基板支持部41に対して、例えば、接着、ネジ止めなどにより固定される。
【0054】
第2透光性部材30の第3方向Yにおける両端部31は、第2溝44に配置される。第2溝44によって、第2透光性部材30の第2方向Z及び第3方向Yの移動が規制され、第2透光性部材30は支持部材40に対して位置決めされる。第2透光性部材30における光源20及び基板10に対向する第3面30bの反対側の第4面30aが、光源モジュール100の発光面となる。第2透光性部材30の第4面30aは、第2開口部40aにおいて支持部材40から露出し、筐体50内において空間を隔てて第1透光性部材200の第2面200Bに対向する。
【0055】
第2透光性部材30の第3方向Yにおける両端部31の外側面には、第1方向Xに延びる弾性部材45が装着されている。弾性部材45の材料として、例えば、軟質のシリコーンなどの樹脂を用いることができる。第2透光性部材30と、支持部材40の側壁部42の内壁面との間で押し潰されるように弾性変形した弾性部材45の復元力により、弾性部材45が側壁部42の内壁面に押し当たる。これにより、支持部材40に対して第2透光性部材30が安定して支持される。
【0056】
支持部材40の第1方向Xにおける両端開口のうちの一方の開口から、第2透光性部材30の両端部31及びこれに配置された弾性部材45が、第2溝44に挿入される。弾性部材45の第1方向Xの長さを、側壁部42の第1方向Xの長さよりも短くすることで、弾性部材45と側壁部42との摩擦力を低減し、第2透光性部材30を第2溝44に挿入しやすくできる。例えば、側壁部42の第1方向Xの長さよりも短い弾性部材45が複数第1方向Xに互いに離隔して配置される。
【0057】
光源モジュール100は、筐体50の開口部(第1開口部)50aから筐体50内に挿入される。開口部(第1開口部)50aから挿入された光源モジュール100の基板支持部41の第3方向Yにおける両端部が、筐体50の第3凸部61の上面に当たることで、筐体50に対して光源モジュール100の第2方向Zの位置が位置決めされる。また、光源モジュール100の側壁部42の外側面が、筐体50の第2凸部62の内壁面に当たることで、筐体50に対して光源モジュール100の第3方向Yの位置が位置決めされる。
【0058】
光源モジュール100の基板支持部41の外面には、取付金具70が固定されている。取付金具70は、第3方向Yに離隔した一対のバネ部71を有する。一対のバネ部71間の第3方向Yの最大距離は、一対の第3凸部61間の第3方向Yの最大距離よりも長い。そのため、光源モジュール100を底面部(第1底面部)51側に向けて筐体50内を移動させると、一対のバネ部71は、一対の第3凸部61に当たり、自然状態から第3方向Yにおける距離が短くなるように弾性変形する。この弾性変形したバネ部71が第3方向Yに広がろうとする復元力により、バネ部71が第3凸部61に押し当たる。これにより、光源モジュール100は筐体50に対して支持される。
【0059】
光源20が発する光に対する第1透光性部材200の透過率は、光源20が発する光に対する第2透光性部材30の透過率よりも低くすることができる。第1透光性部材200の透過率を、第2透光性部材30の透過率よりも低くすることで、第1方向Xにおいて隣接する2つの光源モジュール100間の境界において発生しやすい暗線部を目立ちにくくでき、灯具1の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0060】
また、第1透光性部材200の硬度は、第2透光性部材30の硬度よりも低くすることができる。これにより、第1透光性部材200を弾性変形させやすい。例えば、第1透光性部材200の第1面200A側から力を加えて、取付部202が筐体50の第1凸部64から離れるように第1透光性部材200を弾性変形させることで、第1透光性部材200を筐体50に対して着脱可能にできる。これにより、灯具1のメンテナンスや構成部材の交換などが容易になる。
【0061】
また、第1透光性部材200が弾性変形させやすいことで、第1透光性部材200を巻回しやすく、直線状に延ばした状態で保管や搬送するよりも取り扱いが容易になり、損傷しにくくすることができる。例えば、灯具1を設置するにあたって、施工者は設置場所に第1透光性部材200を巻回させた状態で搬入し、光源モジュール100の長さや連結数に応じて、設置場所において第1透光性部材200を適切な長さに切断して、さらに端部を曲げて前述した屈曲部203を形成して、筐体50に組み込むことが容易となる。
【0062】
例えば、第1透光性部材200の硬度は、デュロメーター硬さで70以上97以下が好ましく、75以上96以下がより好ましい。第2透光性部材30の硬度は、第1透光性部材200の硬度より高くかつ、デュロメーター硬さで96以上100以下が好ましく、97より大きく99以下がより好ましい。これらはJIS K6253で規定される測定方法によりデュロメーター硬度計で測定でき、デュロメーター硬さのシェアAの数値である。
【0063】
第1方向Xにおいて隣接する2つの第1筐体50A同士は、
図10に示す連結部材400によって互いに連結することができる。
【0064】
連結部材400は、例えば、平面視において矩形状の金属からなる板である。連結部材400の一部が、隣接する2つの第1筐体50Aのうちの一方の第1筐体50Aの底面部(第1底面部)51の内面側に配置された第3溝51a(
図3には連結部材400が配置されていない部分の第3溝51aが示される)に挿入される。連結部材400の他の一部が、他方の第1筐体50Aの第3溝51aに挿入される。そして、2つの第1筐体50Aは、それぞれの第1方向Xの端部同士を突き合わせて隣接される。
【0065】
それぞれの第1筐体50Aの第3溝51aに挿入された連結部材400は、第1方向Xにおいて隣接する2つの第1筐体50Aの境界302を跨いで2つの第1筐体50Aの底面部(第1底面部)51に重なり、2つの第1筐体50Aに固定される。例えば、連結部材400は、2つの第1筐体50Aのそれぞれの底面部(第1底面部)51に対してネジ401で固定される。
【0066】
連結部材400により、2つの第1筐体50Aの第2方向Z及び第3方向Yにおける位置ずれを規制でき、第1筐体50Aに支持される光源モジュール100及び第1透光性部材200の光取り出し部201の第2方向Z及び第3方向Yにおける位置精度を高くできる。これにより、複数の光源20と第1透光性部材200との、第2方向Z及び第3方向Yにおける相対的な位置精度を高くでき、灯具1の発光面における輝度むらを低減しやすくなる。
【0067】
2つの第1筐体50Aに跨がって配置される連結部材400は、2つの第1筐体50Aから応力を受けやすくなる。連結部材400が破損や変形しにくくするために、連結部材400の硬度は、第1筐体50Aの硬度よりも高いことが好ましい。例えば、第1筐体50Aはアルミニウムからなり、連結部材400は鉄からなる。また、連結部材400に第1方向Xに延びる凸部402を形成することで、連結部材400の強度を高くすることができる。
【0068】
第1筐体50Aの第3溝51aに挿入された連結部材400は、第2方向Zにおいて第2透光性部材30の反対側に位置する。したがって、光源20から出射し、第2透光性部材30を透過した光は、連結部材400に遮られずに第1透光性部材200に入射する。
【0069】
灯具1は、建材に埋め込んで設置することに限らない。例えば、
図11に示すように、吊り下げ部材600によって、灯具1を天井から吊り下げて設置することができる。
【0070】
例えば、複数の金具500が、第1方向Xにおいて互いに離隔して、第1筐体50Aの底面部(第1底面部)51上に配置される。金具500の第3方向Yにおける両端部501が、第1筐体50Aにおける底面部(第1底面部)51と長側面部52との間の角に位置する第4溝65に挿入される。第4溝65に挿入された両端部501を介して、金具500が灯具1を下方に吊り下げて支持する。さらに、金具500に形成された貫通孔に下端部が連結する吊り下げ部材600が、金具500を下方に吊り下げて支持する。吊り下げ部材600の上端部は天井に直接または間接的に取り付けられる。
【0071】
[第2実施形態]
図12を参照して、第2実施形態に係る灯具2について説明する。
【0072】
灯具2は、第1実施形態と同様の光源モジュール100を備える。また、灯具2は、第1実施形態の第1透光性部材200の代わりに、第1方向Xに長いカバー部材250を備える。カバー部材250は、第1透光性部材200が有する屈曲部203を有しない。カバー部材250は、第1A面250Aと、第2方向Zにおいて第1A面250Aの反対側に位置し、光源モジュール100に対向する第2A面とを有する。また、カバー部材250は、第1透光性部材と同様の材料からなる。
【0073】
灯具2は、光源モジュール100及びカバー部材250を支持する筐体150をさらに備える。筐体150は、第1実施形態と同様の第1筐体50Aを有する。また、筐体150は、第1筐体50Aの第1方向Xの端に位置する短側面部150Bを有する。例えば、短側面部150Bの内面に、第1実施形態と同様の底面取付部87及び側面取付部86が第1筐体50A側に延出して配置され、それらによって短側面部150Bは第1筐体50Aに取り付けられる。なお、第1筐体50Aと短側面部150Bとが一体に構成されてもよい。
【0074】
灯具2は、取付部材700をさらに備える。取付部材700は、カバー部材250の第1方向Xの端部において第1A面250Aに取り付けられる。取付部材700は、カバー部材250に対してネジ800で固定される。ネジ800は、例えばタッピンネジである。ネジ800は、取付部材700に配置された貫通孔701を通され、カバー部材250に雌ネジを形成しつつねじ込まれる。また、取付部材700は、第1実施形態の第2筐体50Bのカバー部90と同様に、突起91と孔部85の嵌合によって、短側面部150Bに取り付けられる。
【0075】
取付部材700を介してカバー部材250の端部が筐体150に固定されるため、カバー部材250の端部が温度変化により第1方向Xに縮むのを規制できる。これにより、灯具2の第1方向Xの端部において、光源モジュール100がカバー部材250で覆われない隙間を生じにくくすることができる。
【0076】
取付部材700は、筐体150に対してネジで固定されてもよい。筐体150に対してネジで固定された取付部材700は、カバー部材250の端部の第1A面250A上に重なる。取付部材700の裏面に配置された凸部がカバー部材250に形成された凹部または貫通孔に位置することで、カバー部材250の端部が温度変化により第1方向Xに縮むのを規制できる。
【0077】
[第3実施形態]
図13~
図18を参照して、第3実施形態に係る灯具3について説明する。
【0078】
図13に示すように、灯具3は、光源モジュール100と、筐体350と、カバー部材250と、端部カバー部材900とを備える。1つの灯具3は、複数の光源モジュール100と複数の筐体350とを備えることができる。
図13に示す例では、2つの光源モジュール100が第1方向Xに並んで配置され、2つの筐体350が第1方向Xに並んで配置されている。灯具3は、第1方向Xに並んで配置された3以上の光源モジュール100と、第1方向Xに並んで配置された3以上の筐体350とを有してもよい。
【0079】
光源モジュール100は、第1実施形態と同様の構成を有する。
【0080】
カバー部材250は、第2実施形態と同様の構成を有する。カバー部材250は、第1実施形態の第1透光性部材200が有する屈曲部203を有しない。
図14及び
図16に示すように、カバー部材250は、第1A面251と、第2方向Zにおいて第1A面251の反対側に位置し、光源モジュール100に対向する第2A面252とを有する。カバー部材250は、第3方向Yの両端に位置し、筐体350の内部に延びる2つの取付部202を有する。灯具3の第1方向Xの端部においては、カバー部材250と光源モジュール100との間に、端部カバー部材900が配置される。
【0081】
カバー部材250は、第1方向Xに長い。
図13に示すように、カバー部材250は、2つの光源モジュール100の境界301を跨いで第1方向Xに延びている。これにより、2つの光源モジュール100の境界301において発生しやすい暗線部を目立ちにくくでき、灯具3の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0082】
筐体350は、光源モジュール100、カバー部材250、及び端部カバー部材900を支持する。筐体350は、第1筐体351を有する。第1筐体351は、例えば、アルミニウムなどの金属からなる。
【0083】
図16に示すように、第1筐体351は、第1実施形態の第1筐体50Aと同様の底面部51と、2つの長側面部52とを有する。また、第1実施形態と同様に、2つの長側面部52のそれぞれの内壁面に、第1凸部64、第2凸部62、及び第3凸部61が配置されている。第1凸部64にカバー部材250が取り付けられ、第2凸部62及び第3凸部61により光源モジュール100が筐体350に対して位置決めされて支持されている。
【0084】
カバー部材250の取付部202の外側面が、筐体350の第1凸部64に接触しながら第1開口部50aから筐体350内に挿入され、2つの取付部202が自然状態から第3方向Yの距離が短くなるように弾性変形する。この弾性変形の復元力により、取付部202の外側面が第1凸部64に押し当たり、筐体350に対してカバー部材250が取り付けられる。
【0085】
筐体350は、第2方向Zにおいて底面部51の反対側に位置する第1開口部50aを有する。光源20が発する光は、第1開口部50aに位置するカバー部材250を介して、筐体350の外部に取り出される。
【0086】
第3実施形態において、2つの長側面部52のそれぞれの第1開口部50a側の端部に、第4凸部66がさらに配置されている。第4凸部66は、第1方向Zに延びている。
図16に示す断面視において、第4凸部66は、カバー部材250の第1A面251における第3方向Yの端部に重なっている。第4凸部66によって、カバー部材250が筐体350から抜けにくくできる。
【0087】
また、第2凸部62に、第1方向Xに延びる溝67が配置されている。
【0088】
図14に示すように、筐体350は、第1筐体351の第1方向Xの端に位置する短側面部352を有する。短側面部352は、例えば、ポリカーボネート、アクリルなどの樹脂からなる。なお、第1筐体351と短側面部352とは、別部材に限らず、一体に構成されてもよい。
【0089】
灯具3が、第1方向Xに並んで配置された2つの筐体350を備える場合、2つの筐体350のそれぞれは、他の筐体350と隣接しない側の端に位置する1つの短側面部352を有する。2つの筐体350が隣接する側において、それぞれの筐体350は短側面部352を有しない。このため、第1方向Xにおいて隣接する2つの筐体350内の空間は、2つの筐体350の境界において閉塞されず、相互に連続する。これにより、2つの筐体350の境界において発生しやすい暗線部を目立ちにくくでき、灯具3の発光面における輝度むらを低減できる。
【0090】
図17に示すように、短側面部352は、第1筐体351の第1方向Xの端に位置する開口を閉塞する主面部361を有する。主面部361の内面に、底面取付部380及び側面取付部390が配置されている。2つの側面取付部390が、第3方向Yに離れて位置する。2つの側面取付部390の間に、端部カバー取付部362がさらに配置されている。端部カバー取付部362は、隙間365を隔てて主面部361の内面に対向している。端部カバー取付部362における主面部361の内面に対向する面に、凸形状の2つのリブ364が配置されている。リブ364は、隙間365に位置し、第2方向Zに延びている。
【0091】
短側面部352の底面取付部380は、
図16に示す第1筐体351の底面部51の内面側に配置された第3溝51aに挿入される。短側面部352の側面取付部390に凹部390bが形成され、その凹部390bに、第1筐体351の第3凸部61が挿入される。また、側面取付部390における凹部390bの下に凸部390aが配置され、凸部390aは、第1筐体351の第3凸部61の下に位置する溝69に挿入される。
【0092】
短側面部352は、
図15に示すネジ810によって、第1筐体351に固定される。ネジ810は、短側面部352の主面部361を貫通して、
図16に示す第1筐体351の第2凸部62に形成された溝67にねじ込まれる。ネジ810はタッピンネジであり、溝67の内面に雌ネジを形成しながら溝67にねじ込まれる。なお、短側面部352において、電源から灯具に電流を投入するための配線の挿入口として、筐体350の底面部51側が開口していてもよい。
【0093】
図14に示すように、カバー部材250の端部は、光源モジュール100の端部よりも、筐体350の短側面部352側に位置する。これにより、光源モジュール100が発する光が、カバー部材250を介さずに筐体350の外部に取り出されてしまうことを低減し、灯具3の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0094】
図18に示すように、端部カバー部材900は、透光部901と、カバー側面部903と、カバー取付部902とを有する。透光部901は、第1B面911と、第1B面911の反対側に位置する第2B面912とを有する。端部カバー部材900の少なくとも透光部901は、光源20が発する光に対する透過性を有する。端部カバー部材900は、第1実施形態のカバー部90と同様の樹脂材料からなる。
【0095】
図14に示すように、カバー取付部902は、短側面部352の前述した隙間365に挿入される。隙間365内においてリブ364がカバー取付部902に押し当たり、カバー取付部902は、短側面部352の主面部361の内面と、リブ364との間に挟み込まれる。これにより、端部カバー部材900は、筐体350に対して固定される。
【0096】
図16に示すように、端部カバー部材900のカバー側面部903は、カバー部材250の取付部202の内側面、及び第2凸部62に対向する。
【0097】
図14及び
図16に示すように、端部カバー部材900は、カバー部材250における短側面部352側の端部において、カバー部材250の第2A面252の下に重なり、第2A面252に接する。端部カバー部材900の透光部901の一部は、第2方向Zにおいて、光源モジュール100の一部と重なる。
【0098】
第3実施形態によれば、長尺(例えば10m以上の長さ)のカバー部材250が温度変化により灯具3の長手方向(第1方向X)に縮んだとしても、端部カバー部材900が筐体350の第1方向Xの端部において第1開口部50aを覆っているため、光源モジュール100が直接筐体350の外部に露出する隙間を生じにくくできる。このような隙間を生じにくくすることで、灯具3の発光面における輝度むらを低減できる。また、筐体350内における光源モジュール100が配置された空間に、虫及び埃などが侵入しにくくできる。
【0099】
また、第3実施形態によれば、端部カバー部材900におけるカバー部材250の第2A面252に接する第1B面911は、
図16に示すように第1方向Xに垂直な断面視において第2方向Zに凸となる凸面である。カバー部材250における端部カバー部材900の第1B面911が接する第2A面252は、第1B面911の凸面に沿う凹面となっている。カバー部材250における端部カバー部材900に接する部分の第1A面251は、凸面となる。
【0100】
図14に示すように、カバー部材250の第2A面252における端部カバー部材900が接していない面は、端部カバー部材900の第1B面911よりも、第2方向Zにおいて筐体350の内側に位置する。カバー部材250における端部カバー部材900と接する部分と、端部カバー部材900と接しない部分との間の部分は屈曲する。カバー部材250における端部カバー部材900と接しない部分の第1A面251及び第2A面252は、平面となる。
【0101】
カバー部材250は、端部カバー部材900を取り付けた後に、取り付けられる。このとき、カバー部材250の第2A面252における第1方向Xの端部が、
図16に示すように、凸面である端部カバー部材900の第1B面911に押し当たる。これにより、カバー部材250の第2A面252と、端部カバー部材900の第1B面911との摩擦力を強くでき、カバー部材250が温度変化により第1方向Xに縮みにくくできる。また、カバー部材250の第2A面252と、端部カバー部材900の第1B面911との間に隙間を生じにくくでき、虫及び埃などが侵入しにくくできる。
【0102】
光源20が発する光に対する端部カバー部材900の透光部901の透過率は、光源20が発する光に対するカバー部材250の透過率よりも高いことが好ましい。これにより、端部カバー部材900の透過率がカバー部材250の透過率以下である場合に比べて、カバー部材250と端部カバー部材900とが重なっている部分の輝度と、カバー部材250が端部カバー部材900に重なっていない部分との輝度との差を低減し、灯具3の発光面における輝度むらを低減できる。
【0103】
カバー部材250が第1方向Xに縮んだ場合には、灯具3の端部において、カバー部材250よりも透過率が高い端部カバー部材900のみを透過して筐体350の外部に出射する光量、またはカバー部材250及び端部カバー部材900を介さずに直接筐体350の外部に出射する光量が増えるため、灯具3の端部において輝度が高くなりやすい。カバー部材250は、灯具3が点灯している状態での自己発熱で第1方向Xに膨張しやすく、例えば夜間の消灯後に冷えると第1方向Xに縮みやすく、次に点灯させた直後において縮んだカバー部材250により灯具3の端部の輝度が高くなりやすい。しかし、点灯すれば自己発熱で膨張するので、カバー部材250が縮んだ状態は、冷えて縮んだ後に点灯させた直後における一時的なものとなる。
【0104】
以下、各実施形態の光源20を構成する各要素の具体例について説明する。
【0105】
発光素子21は、半導体構造体を有する。発光素子21は、さらにサファイアなどの基板を有してもよい。半導体構造体は、n型半導体層と、p型半導体層と、これらの間に位置する発光層とを含む。発光層は、ダブルヘテロ接合または単一量子井戸(SQW)等の構造を有することができる。または、発光層は、多重量子井戸(MQW)のようにひとかたまりの活性層群をもつ構造を有していてもよい。半導体構造体は、可視光または紫外光を発光可能に構成されている。このような発光層を含む半導体構造体は、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。また、発光素子21に替えて、発光素子と樹脂等を含む発光装置を用いてもよい。
【0106】
半導体構造体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造を有していてもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造を有していてもよい。半導体構造体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、数nm程度のばらつきがある場合も含む。複数の発光層の間の発光ピーク波長の組み合わせは、適宜選択することができる。例えば半導体構造体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、または、緑色光と赤色光などの組み合わせで発光層を選択することができる。各発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0107】
蛍光体層22は、少なくとも蛍光体を含む。
蛍光体の具体例を挙げる。蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(PO4)6Cl2:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、Sr4Al14O25:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、Ca8MgSi4O16Cl2:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)、α系サイアロン蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl3N4:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2(Si,Al)F6:Mn)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I)3)、又は、量子ドット蛍光体(例えば、CdSe、InP、AgInS2又はAgInSe2)等を用いることができる。
【0108】
樹脂部材23の具体例を挙げる。樹脂部材23は、耐熱性、耐候性、及び耐光性に優れた樹脂を含む。このような樹脂としては、例えば、シリコーン、変性シリコーン、エポキシ、変性エポキシ、ユリア、フェノール、アクリル、ウレタンもしくはフッ素、又は、これらの樹脂の2種以上を含む樹脂が挙げられる。また、樹脂部材23には、所定の機能を持たせるため、フィラー、拡散剤、顔料、蛍光物質からなる群から選択される少なくとも1種を混合することができる。拡散剤としては、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素等を好適に用いることができる。
【0109】
本発明の実施形態は、以下の灯具を含む。
【0110】
[項1]
第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、
前記第1方向に長く、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2面が前記光源モジュールに対向する光取り出し部を有する第1透光性部材と、
前記第1方向に長い底面部及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記第1透光性部材を支持する筐体と、
を備え、
前記第1透光性部材は、前記光取り出し部から前記第2方向に曲がり、前記第1面と前記短側面部とが対向する屈曲部を有する、灯具。
[項2]
前記光取り出し部は、前記屈曲部に接続する部分において、前記筐体の前記底面部側に向けて傾斜している、項1に記載の灯具。
[項3]
前記筐体の前記短側面部は、前記第1透光性部材の前記屈曲部の前記第1面と対向する第1リブを有する、項1または2に記載の灯具。
[項4]
前記筐体は、前記第1方向において前記第1リブと離隔して位置し、前記第1透光性部材の前記屈曲部の前記第2面と対向する第2リブをさらに有し、
前記屈曲部は、前記第1リブと前記第2リブとの間に位置する、項3に記載の灯具。
[項5]
前記筐体は、前記第1透光性部材の前記光取り出し部が収容される第1筐体と、前記第1透光性部材の前記屈曲部が収容される第2筐体とを有する、項1~4のいずれか1つに記載の灯具。
[項6]
前記光源モジュールは、前記第2方向において前記光源と前記第1透光性部材の前記第2面との間に位置する第2透光性部材をさらに有し、
前記第2透光性部材の長さは、前記第1透光性部材の前記光取り出し部に対向する長さである、項1~5のいずれか1つに記載の灯具。
[項7]
第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、
前記第1方向に長く、第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第2A面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2A面が前記光源モジュールに対向するカバー部材と、
前記第1方向に長い底面部及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記カバー部材を支持する筐体と、
前記カバー部材の前記第1方向の端部において前記第1A面に取り付けられる取付部材と、
を備え、
前記取付部材は、前記カバー部材または前記筐体に対してネジで固定される、灯具。
[項8]
第1方向に長い基板と、前記基板上に前記第1方向に並んで配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、
前記第1方向に長く、第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第2A面とを有し、前記第1方向に交差する第2方向において前記第2A面が前記光源モジュールに対向するカバー部材と、
前記第1方向に長い底面部及び2つの長側面部と、2つの前記長側面部の端に位置する少なくとも1つの短側面部とを有し、前記光源モジュール及び前記カバー部材を支持する筐体と、
前記筐体に固定され、前記カバー部材の前記短側面部側の端部において前記第2A面の下に重なり、前記第2A面に接する端部カバー部材と、
を備え、
前記端部カバー部材における前記カバー部材の前記第2A面に接する面は、前記第1方向に垂直な断面視において前記第2方向に凸となる凸面であり、
前記カバー部材の前記第2A面における前記端部カバー部材が接する面は、前記凸面に沿う凹面となっている、灯具。
[項9]
前記光源が発する光に対する前記端部カバー部材の透過率は、前記光源が発する光に対する前記カバー部材の透過率よりも高い、項8に記載の灯具。
[項10]
前記カバー部材の前記端部は、前記光源モジュールの端部よりも、前記筐体の前記短側面部側に位置する、項8または9に記載の灯具。
[項11]
前記端部カバー部材の一部は、前記第2方向において、前記光源モジュールの一部と重なる、項8~10のいずれか1つに記載の灯具。
【0111】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0112】
1~3…灯具、10…基板、20…光源、30…第2透光性部材、40…支持部材、40a…第2開口部、41…基板支持部、42…側壁部、43…第1溝、44…第2溝、50…筐体、50a…開口部(第1開口部)、50A…第1筐体、50B…第2筐体、51…底面部(第1底面部)、51a…第3溝、52…長側面部、62…第2凸部、61…第3凸部、64…第1凸部、71…バネ部、81…短側面部、82…側面部、83…第1リブ、84…第2リブ、86…側面取付部、87…底面取付部、88…第2底面部、90…カバー部、100…光源モジュール、150…筐体、150B…短側面部、200…第1透光性部材、200A…第1面、200B…第2面、201…光取り出し部、202…取付部、203…屈曲部、250…カバー部材、251…第1A面、252…第2A面、350…筐体、351…第1筐体、400…連結部材、700…取付部材、800…ネジ、900…端部カバー部材、901…透光部、911…第1B面、912…第2B面