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特開2024-161008表面改質のための方法、システム、および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161008
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】表面改質のための方法、システム、および装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
H01L21/302 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024074823
(22)【出願日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】63/464,485
(32)【優先日】2023-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ラージクマール・ジャッカラジュ
(72)【発明者】
【氏名】ポール・マ
(72)【発明者】
【氏名】イ・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ドン・リ
【テーマコード(参考)】
5F004
【Fターム(参考)】
5F004AA14
5F004BA03
5F004BB13
5F004BB18
5F004BC03
5F004CA01
5F004CB09
5F004CB12
5F004DA04
5F004DA22
5F004DA23
5F004DA24
5F004DA25
5F004DA26
5F004DB01
5F004DB03
(57)【要約】
【課題】表面改質のための方法、システム、および装置を提供する。
【解決手段】本明細書では、チャンバ内で基板を支持する工程であって、基板が表面を備える、工程と、チャンバ内で、基板の表面を励起種と接触させる工程と、チャンバ内で、基板の表面をエッチャント種と接触させる工程と、上記の工程を実行することに応答して、有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを、基板の表面から除去する工程と、のための、例、方法、システム、および装置が説明される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
a)チャンバ内で基板を支持する工程であって、前記基板が表面を備える、工程と、
b)前記チャンバ内で、前記基板の前記表面を励起種と接触させる工程と、
c)前記チャンバ内で、前記基板の前記表面をエッチャント種と接触させる工程と、
工程bおよびcを実行することに応答して、有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを、前記基板の前記表面から除去する工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記エッチャント種が、還元種、酸化種、ハロゲン化物、アルコール含有種、酸素含有種、カルコゲン、ホルムアルデヒド、またはそれらの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記励起種が、水素、アルゴン、窒素、フッ素、塩素、もしくは酸素、またはそれらの組み合わせを含むラジカルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記励起種が、水素、アルゴン、ネオン、クリプトン、窒素、ヘリウム、キセノン、ラドン、塩素、フッ素、もしくは酸素、またはそれらの組み合わせを含むイオンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
d)前記チャンバをパージする工程を、さらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
工程bを含む第一のサイクルが、第一の期間Tにわたって実施され、工程cを含む第二のサイクルが、第二の期間Tにわたって実施される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
がTよりも長い、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記励起種が、前記チャンバと流体連通する遠隔プラズマユニットによって生成される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
の間、前記遠隔プラズマユニットから前記チャンバ内に正圧で不活性ガスを流すことをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記不活性ガスが、Tの間、前記第二の期間全体よりも短い時間、前記チャンバ内に流れる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記不活性ガスのカーテンが、前記第二の期間全体にわたってTの間に前記チャンバ内に流れる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
基板処理システムであって、
第一の基板を支持するための第一の基板支持体を含む第一の反応チャンバと、
前記第一の反応チャンバと流体連通する第一のプラズマ源と、
前記第一の反応チャンバと流体連通する第一の送達容器と、を備える、基板処理システム。
【請求項13】
第二の基板を支持するための第二の基板支持体を含む第二の反応チャンバと、
前記第二の反応チャンバと流体連通する第二のプラズマ源と、
前記第二の反応チャンバと流体連通する前記第一の送達容器と、
前記第一の反応チャンバおよび前記第二の反応チャンバと流体連通する第二の送達容器と、をさらに備える、請求項12に記載の基板処理システム。
【請求項14】
前記第一のプラズマ源および前記第二のプラズマ源が、それぞれ第一の遠隔プラズマユニットおよび第二の遠隔プラズマユニットを備え、前記第一の遠隔プラズマユニットおよび前記第二の遠隔プラズマユニットが、前記第一の基板および前記第二の基板と接触するためのラジカルを生成するように構成されている、請求項13に記載の基板処理システム。
【請求項15】
前記第一の遠隔プラズマユニットと前記第一の反応チャンバとの間に連結された第一の搬送管と、
前記第二の遠隔プラズマユニットと前記第二の反応チャンバとの間に連結された第二の搬送管と、
前記第一の送達容器、前記第一の搬送管および前記第二の搬送管に連結された第一の化学ガスラインと、
前記第二の送達容器、前記第一の搬送管、および前記第二の搬送管に連結された第二の化学ガスラインと、をさらに備える、請求項14に記載の基板処理システム。
【請求項16】
第二の基板支持体を含む第二の反応チャンバと、
前記第二の反応チャンバと流体連通する第一の遠隔プラズマユニットと、
前記第二の反応チャンバと流体連通する前記第一の送達容器と、
前記第一の反応チャンバおよび前記第二の反応チャンバと流体連通する第二の送達容器と、をさらに備える、請求項12に記載の基板処理システム。
【請求項17】
前記第一の送達容器が、第一の化学ガスラインを介して前記第一の反応チャンバと流体連通しており、
前記第二の送達容器が、第二の化学ガスラインを介して前記第二の反応チャンバと流体連通している、請求項16に記載の基板処理システム。
【請求項18】
前記第一のプラズマ源が、前記第一の反応チャンバ内にイオンを生成するように構成され、ガス分配装置または前記第一の基板支持体が、前記反応チャンバ内の前記第一の基板の直接プラズマ表面処理のために前記イオンを形成するための電極を備える、請求項16に記載の基板処理システム。
【請求項19】
基板処理システムであって、
基板を支持するための基板支持体を含む反応チャンバであって、前記基板が表面を備える、反応チャンバと、
前記基板の前記表面を前記チャンバ内の励起種と接触させるように構成された前記反応チャンバと流体連通するプラズマ源と、
前記基板の前記表面を前記チャンバ内のエッチャント種と接触させるように構成された前記反応チャンバと流体連通する送達容器と、
前記基板の前記表面から有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを除去することを制御するために、前記プラズマ源および前記送達容器を制御するように構成されている、前記反応チャンバ、前記プラズマ源、および前記送達容器に連結されたコントローラと、を備える、基板処理システム。
【請求項20】
複数のセンサをさらに備え、前記コントローラが、前記複数のセンサの各々からのデータに基づいて、前記基板の前記表面から前記有機残留物もしくは前記非有機残留物、またはそれらの組み合わせを前記除去することを制御するように構成されている、請求項19に記載の基板処理システム。
【請求項21】
前記励起種が前記基板の前記表面に接触することに続いて、または前記エッチャント種が前記基板の前記表面に接触することに続いて、またはそれらの組み合わせで、前記反応チャンバをパージするように構成された真空ポンプをさらに備え、
前記コントローラが、前記真空ポンプに連結し、前記有機残留物もしくは前記非有機残留物、またはそれらの組み合わせを前記基板の前記表面から除去することを制御するように、前記チャンバの前記パージを制御するようにさらに構成されている、請求項19に記載の基板処理システム。
【請求項22】
前記基板の前記表面から有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを前記除去することが、前記コントローラによって、少なくとも、第一の期間Tで前記励起種を前記プラズマ源から前記基板の前記表面に流すことを含む第一のサイクル、および第二の期間Tで前記エッチャント種を前記送達容器から前記基板の前記表面に流すことを含む第二のサイクルで実行される、請求項19に記載の基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路の製造に関し、特に基板表面を前洗浄するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路の製造は多くの場合、基板表面上に1つ以上の材料層を形成することを伴い得る。これらの材料層は、例えば、単結晶、多結晶、および/または非晶質材料層を含み得る。材料層の形成は、様々な物理的(例えば、物理的スパッタリング)および/または化学的(例えば、化学蒸着、原子層堆積、および/またはエピタキシャル堆積)堆積技術を含む、様々な薄膜堆積技術を使用して達成し得る。例えば、基板表面上の単結晶材料形成は、単結晶半導体材料(例えば、単結晶シリコン)の形成などのためのエピタキシャル堆積プロセスを使用して実施し得る。
【0003】
基板表面上に望ましくない材料(例えば、自然酸化物層、上流処理からの残留物、および/または他の汚染物質)が存在すると、その基板表面上の所望の材料層の形成に干渉し得る。例えば、介在する材料は、所望の材料層の構造により多くの欠陥の導入を引き起こす可能性があり、および/または所望の材料層の電気的性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0004】
いくつかの実施形態では、自然酸化物材料などの介在材料は、集積回路製造プロセス中に基板が酸素に曝露されること(例えば、製造システム間の基板の搬送中の周囲空気への曝露、および/または製造システム内の残留酸化剤への曝露)に起因して、基板表面上に形成され得る。このような望ましくない材料の除去には時間がかかる場合があり、スループットに悪影響を及ぼし得る。
【0005】
したがって、スループットへの悪影響を最小化または低減する、基板表面から望ましくない材料を除去するための方法、システムに対する継続的なニーズがある。本開示は、このニーズに対する解決策を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、例示的な方法が提供され、この方法は、チャンバ内で基板を支持する工程であって、基板が表面を備える、工程と、チャンバ内で、基板の表面を励起種と接触させる工程と、チャンバ内で、基板の表面をエッチャント種と接触させる工程と、チャンバ内で基板の表面を励起種と接触させ、チャンバ内で基板の表面をエッチャント種と接触させる上記の工程を実行することに応答して、有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを、基板の表面から除去する工程と、を含む。
【0007】
様々な実施例では、エッチャント種は、還元種、酸化種、ハロゲン化物、アルコール含有種、酸素含有種、カルコゲン、ホルムアルデヒド、またはそれらの組み合わせであってもよい。様々な実施例では、励起種は、水素、アルゴン、窒素、フッ素、塩素、もしくは酸素、またはそれらの組み合わせを含むラジカルを含む。様々な実施例では、励起種は、水素、アルゴン、ネオン、クリプトン、窒素、ヘリウム、キセノン、ラドン、塩素、フッ素、もしくは酸素、またはそれらの組み合わせを含むイオンを含む。
【0008】
本方法は、チャンバをパージすることを含み得る。一実施例では、チャンバ内で基板の表面を励起種と接触させ、チャンバをパージし、およびチャンバ内で基板の表面をエッチャント種と接触させる上述の工程は、任意の順序で実施されてもよい。一実施例では、特定の工程は任意選択であり、または任意の順序で繰り返されてもよい。工程はサイクルで繰り返されてもよい。一実施例では、基板の表面を励起種と接触させることを含む第一のサイクルは、第一の期間T1にわたって実施してもよく、基板の表面をエッチャント種と接触させることを含む第二のサイクルは、第二の期間T2にわたって実施してもよい。一実施例では、T1は、T2よりも長くてもよい。励起種は、チャンバと流体連通する遠隔プラズマユニットによって生成されてもよい。一実施例では、不活性ガスは、T2中に遠隔プラズマユニットからチャンバの中へと正圧で流されてもよく、場合により、不活性ガスは、第二の期間T2全体よりも短い時間、T2中にチャンバの中へと流されてもよい。一実施例では、不活性ガスカーテンは、第二の期間T2全体にわたってチャンバの中に流されてもよい。
【0009】
一態様では、第一の基板を支持するための第一の基板支持体を含む第一の反応チャンバ、第一の反応チャンバと流体連通する第一のプラズマ源、および第一の反応チャンバと流体連通する第一の送達容器を備える、例示的な基板処理システムが提供される。一実施例では、基板処理システムは、第二の基板を支持するための第二の基板支持体を含む第二の反応チャンバ、第二の反応チャンバと流体連通する第二のプラズマ源、第二の反応チャンバと流体連通する第一の送達容器、ならびに第一の反応チャンバおよび第二の反応チャンバと流体連通する第二の送達容器をさらに備えてもよい。一実施例では、第一のプラズマ源および第二のプラズマ源は、それぞれ第一の遠隔プラズマユニットおよび第二の遠隔プラズマユニットを備えてもよい。一実施例では、第一の遠隔プラズマユニットおよび第二の遠隔プラズマユニットは、第一の基板および第二の基板と接触するためのラジカルを生成するように構成されていてもよい。
【0010】
一実施例では、基板処理システムは、第一の遠隔プラズマユニットと第一の反応チャンバとの間に連結された第一の搬送管、第二の遠隔プラズマユニットと第二の反応チャンバとの間に連結された第二の搬送管、第一の送達容器、第一の搬送管、および第二の搬送管に連結された第一の化学ガスライン、ならびに/または第二の送達容器、第一の搬送管、および第二の搬送管に連結された第二の化学ガスライン、を備えてもよい。別の実施例では、基板処理システムは、第二の基板支持体を含む第二の反応チャンバ、第二の反応チャンバと流体連通された第一の遠隔プラズマユニット、第二の反応チャンバと流体連通された第一の送達容器、ならびに/または第一の反応チャンバおよび第二の反応チャンバと流体連通された第二の送達容器、を備えてもよい。別の実施例では、第一の送達容器は、第一の化学ガスラインを介して第一の反応チャンバと流体連通されていてもよく、および/または第二の送達容器は、第二の化学ガスラインを介して第二の反応チャンバと流体連通されていてもよい。一実施例では、第一のプラズマ源は、第一の反応チャンバ内にイオンを生成するように構成されていてもよい。一部の実施例では、ガス分配装置または第一の基板支持体は、反応チャンバ内の第一の基板の直接プラズマ表面処理のためにイオンを形成するための電極を備えてもよい。
【0011】
一態様では、例示的な基板処理システムは、基板を支持するための基板支持体を含む反応チャンバであって、基板が表面を備える、反応チャンバと、基板の表面をチャンバ内の励起種と接触させるように構成された反応チャンバと流体連通するプラズマ源と、基板の表面をチャンバ内のエッチャント種と接触させるように構成された反応チャンバと流体連通する送達容器と、基板の表面から有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを除去することを制御するために、プラズマ源および送達容器を制御するように構成されている、反応チャンバ、プラズマ源、および送達容器に連結されたコントローラと、を備えてもよい。
【0012】
一実施例では、基板処理システムは、複数のセンサを備えてもよく、コントローラは、複数のセンサの各々からのデータに基づいて、基板の表面から有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを除去することを制御するように構成されていてもよい。一実施例では、基板処理システムは、励起種が基板の表面に接触することに続いて、またはエッチャント種が基板の表面に接触することに続いて、またはそれらの組み合わせで、反応チャンバをパージするように構成された真空ポンプを備えてもよい。一実施例では、コントローラは、真空ポンプに連結され、有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを基板の表面から除去することを制御するように、チャンバのパージを制御するように構成されていてもよい。
【0013】
一実施例では、基板の表面から有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせを除去することが、コントローラによって、少なくとも、第一の期間T1で励起種をプラズマ源から基板の表面に流すことを含む第一のサイクル、および第二の期間T2でエッチャント種を送達容器から基板の表面に流すことを含む第二のサイクルで実行され得る。一実施例では、T1はT2よりも長い。励起種はラジカルもしくはイオンであってもよく、またはラジカルおよびイオンを含んでいてもよい。一実施例では、基板処理システムは、プラズマ源が遠隔プラズマユニットであることを含み得る。一実施例では、プラズマ源は、直接プラズマ源であり、直接プラズマを生成するように構成された反応チャンバ内に電極を含み得る。
【0014】
本明細書で開示される本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、本発明を例示することを意図し、本発明を限定することを意図しない、特定の実施形態の図面を参照しながら以下で記述される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A図1Aは、基板処理システムの一例を示す概略図である。
図1B図1Bは、上面、側面、および底面を有する例示的な基板を示す図である。
図1C図1Cは、基板処理システムの一例を示す概略図である。
図2図2は、基板の表面から材料を除去するためのプロセスの例を示すフローチャートである。
図3A図3Aは、基板処理システムの一例を示す概略図である。
図3B図3Bは、上面、側面、および底面を有する例示的な基板を示す図である。
図3C図3Cは、基板処理システムの一例を示す概略図である。
図4図4は、基板の表面から材料を除去するためのプロセスの例を示すフローチャートである。
図5図5は、基板の表面から材料を除去するための例示的なプロセスを示す概略図である。
図6図6は、基板の表面から材料を除去するための例示的なプロセスを示す概略図である。
図7図7は、基板の表面から材料を除去するための例示的なプロセスを示す概略図である。
図8図8は、基板の表面から材料を除去するための例示的なプロセスを示す概略図である。
図9図9は、基板の表面から材料を除去するための例示的なプロセスを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
当然のことながら、図内の要素は、簡潔かつ明瞭のために図示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていない。例えば、図内の要素のうちの一部の相対サイズは、本開示の図示された実施形態の理解の向上を助けるために、他の要素に対して相対的に誇張されている場合がある。
【0017】
ある特定の実施形態および実施例を以下に開示するが、本発明の具体的に開示された実施形態および/または使用、ならびにその明白な修正および均等物を超えて本発明が延長することは、当業者によって理解されるであろう。それ故に、開示された本発明の範囲は、以下に記載の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図されている。
【0018】
本明細書で使用される場合、用語「基板」は、修飾されてもよい、またはデバイス、回路、もしくは膜がその上に形成されてもよい、任意の下地材料(複数可)を含む、任意の下地材料(複数可)を指してもよい。「基板」は、連続的または非連続的、剛性または可撓性、中実または多孔質、およびそれらの組合せであってもよい。基板は、粉末、プレート、またはワークピースなどの、任意の形態であってもよい。プレートの形態の基板は、様々な形状、およびサイズのウエハを含んでもよい。基板は、例えば、ケイ素、シリコンゲルマニウム、酸化ケイ素、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、および炭化ケイ素を含む半導体材料から作製されてもよい。
【0019】
連続基板は、堆積プロセスが生じるプロセスチャンバの境界を越えて、延在してもよい。一部のプロセスでは、連続基板は、プロセスが基板の端部に達するまで継続されるように、プロセスチャンバを通して移動してもよい。連続基板は、任意の適切な形態で、連続基板の製造および生産を可能にするために、連続基板供給システムから供給されてもよい。
【0020】
連続基板の非限定的な例としては、シート、不織布膜、ロール、箔、ウェブ、可撓性材料、連続フィラメントまたは繊維(例えば、セラミック繊維、もしくはポリマー繊維)の束を含んでもよい。連続基板はまた、非連続基板がその上へと取り付けられる、キャリアまたはシートを備えてもよい。
【0021】
本明細書に提示された例示は、任意の特定の材料、構造、または装置の実際の外観であることを意味せず、本開示の実施形態を記述するために使用される、単に理想化された表現にすぎない。
【0022】
示された、かつ記載された特定の実装は、本発明のおよびその最良の形態の例示であり、態様および実装の範囲を、いかなる方法でも、他に限定することを意図していない。実際に、簡潔のために、従来の製造、接続、調製、およびシステムの他の機能的態様を詳細に記述していない場合がある。さらに、様々な図に示された接続線は、様々な要素間の、例示的な機能的関係、および/または物理的連結を表すことが、意図されている。多くの代替的または追加的な機能的関係または物理的接続が実際のシステムに存在してもよく、かつ/またはいくつかの実施形態では存在しなくてもよい。
【0023】
図1Aは、1つ以上の基板洗浄操作を実施するように構成された例示的な基板処理システム100を示す概略図である。基板処理システム100は、2つの反応チャンバを有するデュアルチャンバモジュールを含む。他の実施例では、基板処理システム100は、単一のチャンバまたは任意の他の数のチャンバを備えてもよく、特許請求される主題は、これに関して限定されない。例えば、基板処理システム100は、4つの反応チャンバを含むクアッドチャンバモジュールであってもよい。
【0024】
一実施例では、反応チャンバ102および104は、表面洗浄、処理操作、および/または他の操作中にそれぞれの基板114および116を支持するためのそれぞれのサセプタ110および112を備えてもよい。反応チャンバ102は、搬送管124を介して遠隔プラズマユニット106に連結されていてもよく、反応チャンバ102を遠隔プラズマユニット106と流体連通させてもよい。反応チャンバ104は、搬送管126を介して遠隔プラズマユニット108に連結されてもよく、反応チャンバ104を遠隔プラズマユニット108と流体連通させてもよい。
【0025】
遠隔プラズマユニット106および108は、それぞれの化学物質送達ライン148および150を介して気相反応物質を供給する、それぞれの化学物質供給源容器190および/または192に連結されていてもよい。気相反応物質は、遠隔プラズマユニット106および/または遠隔プラズマユニット108によって活性化されて、1つ以上の基板洗浄操作(例えば、基板114または116の表面を洗浄すること)において使用される水素、アルゴン、窒素、フッ素、酸素、三フッ化窒素、塩素などのラジカル、またはそれらの組み合わせなどの励起種を生成してもよい。他のラジカル種を使用してもよく、特許請求される主題はこれに関して限定されない。簡略化のために、本明細書で使用される「励起種」という用語は、例えば、プラズマによって生成され得る電子、イオン、ラジカル、原子、または他の励起種を包含すると理解され得る。典型的には、励起種はプラズマ放電で形成され、基板が支持される反応空間にそれらが供給される方法に応じて、励起種は電子、イオン、ラジカルおよび/または原子、例えば酸素、水素もしくは窒素プラズマ、イオン、ラジカル、原子状酸素/水素/窒素、または例えばプラズマによって生成され得る他の励起種を含み得る。様々な実施形態では、励起種は、RF交番電界、マイクロ波定在波、紫外線光、または他の形態のエネルギーなどによる電力を、それぞれの化学物質送達ライン148および150を介して遠隔プラズマユニット106および/または遠隔プラズマユニット108に供給され得る供給源容器190および/または192から流れる気相反応物質に結合することによって生成され得る。
【0026】
基板処理システム100は、基板114および116のそれぞれの表面に物質(例えば、1種以上の反応物質、エッチャントおよび/または励起種)を分配するためのガス分配システム118および120を備える。一実施例では、遠隔プラズマユニット106および108のいずれかにおいてプラズマ段階中に生成される励起種は、それぞれの搬送管124および/または126を介して、それぞれの反応チャンバ102および/または104に送達されてもよい。励起種は、反応空間152内の基板114の表面および/または反応空間154内の基板116の表面と接触してもよい。
【0027】
基板処理システム100は、反応チャンバ102および104のうちの1つ以上における真空圧力を制御するための真空源122を備えてもよい。別の実施例では、各チャンバは、共有真空源122ではなく真空源を備えてもよい。表面洗浄操作サイクルの後、またはその一部として、励起種を反応チャンバ102および/または104から除去してもよい。こうした除去は、例えば、励起種を生成する電力をオフにすることによって、および/または励起種の物理的除去によって(例えば、パージ、ポンプダウン、励起種が供給されるゾーンから基板を移動させること、またはそれらの組み合わせによって)、様々な方法で達成し得る。真空源122は、反応チャンバ102および/または104から励起種を除去するために、ポンプダウンまたは他のパージを行ってもよい。
【0028】
一実施例では、基板処理システム100は、送達容器128および130を備え得る。送達容器128および/または130は、それぞれの化学種136および/または138を貯蔵し、それぞれの化学物質送達ライン132および/または134を介して反応チャンバ102および104の一方または両方に送達するように構成されていてもよい。
【0029】
化学種136および/または138は、基板表面洗浄操作中に、基板114および/または116から望ましくない残留物を除去するように構成されていてもよい。化学種136および/または138は、例えば、ハロゲン化物、フッ化物、アルコール、アミン、ホスフィン、アルケン、アルキン、一酸化炭素、β-ジケトン(例えば、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、および/またはテトラメチルヘプタンジオン)、アルコール含有種、酸素含有種、カルコゲン、またはこれに類するものもしくはそれらの組み合わせ、または基板114および/または116表面から材料を除去するように構成された他の化学反応物質を含む還元種および/または酸化種などのエッチャントを含んでいてもよい。
【0030】
送達容器128は、化学物質送達ライン182に連結された化学物質送達ライン132を介して搬送管124および/または126に連結されていてもよい。これにより、送達容器128が反応チャンバ102および/または反応チャンバ104と流体連通する。場合により、化学物質送達ライン132は、化学物質送達ライン158に連結されてもよい(搬送管124に直接接続する)。化学種138は、それぞれのガス分配システム118および120を介して、基板114および116のうちの1つ以上に分配されてもよい。別の方法として、または追加の方法として、化学種138は、チャンバ102の内部容積142の中に開口するように構成された化学物質送達ライン140を介して、基板114のうちの1つ以上に分配されてもよい。化学種138の基板114への分配は、化学種138がチャンバ102の内部容積142内の基板114の上を流れるクロスフロー反応を通してもよい。
【0031】
同様に、一実施例では、送達容器130は、化学種136を貯蔵し、反応チャンバ102および104の一方または両方に送達するように構成されていてもよい。化学種136は、基板114および/または116から望ましくない残留物を除去するように構成されていてもよい。化学種136は、ハロゲン化物、フッ化物、アルコール、アミン、ホスフィン、アルケン、アルキン、一酸化炭素、β-ジケトン(例えば、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、および/またはテトラメチルヘプタンジオン)、ホルムアルデヒド)、アルコール含有種、酸素含有種、カルコゲンなど、またはそれらの組み合わせを含む還元種および/または酸化種などの基板表面から材料を除去するように構成されたエッチャントまたは他の化学反応物質を含んでいてもよい。送達容器130は、化学物質送達ライン182に連結された化学物質送達ライン134を介して搬送管124および/または126に連結されていてもよい。これにより、送達容器130が反応チャンバ102および/または反応チャンバ104と流体連通している。場合により、化学物質送達ライン134は、化学物質送達ライン180に連結されていてもよい(搬送管126に直接接続している)。化学種136は、それぞれのガス分配システム118および120を介して、基板114および116のうちの1つ以上に分配されていてもよい。別の方法として、または追加の方法として、化学種136は、チャンバ104の内部容積144の中に開口するように構成された化学物質送達ライン146を介して基板116に分配されてもよい。化学種136の基板116への分配は、化学種136がチャンバ104の内部容積144内の基板116の上を流れるクロスフロー反応を通してもよい。
【0032】
図1Bは、上面167、側面171、および底面173を有する基板114の図である。上面167、側面171、および底面173は、望ましくない材料が配置され得る、またはその上に配置され得る様々なテクスチャおよび/または表面特徴を有し得る。こうした望ましくない材料は、本明細書に記載の方法、システム、および装置に従って、上面167、側面171、および底面173から除去することができる。
【0033】
ここで、図1Cを参照すると、一例のコントローラ156は、デバイスインターフェース162、プロセッサ164、ユーザインターフェース166、およびメモリ168を備える。デバイスインターフェース162は、プロセッサ164を有線または無線リンク170に接続する。プロセッサ164は、(例えば、ユーザー入力を受信し、および/またはそれを通してユーザー出力を提供するために)ユーザインターフェース166に動作可能に接続され、メモリ168と通信するように配設してもよい。メモリ168は、プロセッサ164によって読み取られると、プロセッサ164に特定の動作を実行させる命令を含む、その上に記録された複数のプログラムモジュール172を有する非一時的機械可読媒体を含む。動作の中でも、説明されるように、基板表面洗浄プロセス(図2および図4に示す)の動作がある。
【0034】
一実施例では、コントローラ156は、反応チャンバ(例えば、反応チャンバ102および/または104)、プラズマ源(例えば、遠隔プラズマユニット106および/または遠隔プラズマユニット108)、および/または送達容器(例えば、送達容器128および/または130)を含む基板処理システム100内で様々なデバイスと通信可能に連結されていてもよく、基板表面洗浄操作中に基板(例えば、基板114および/または116)の表面から有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組合せを除去することを制御するように、反応チャンバ、プラズマ源および送達容器を制御するように構成されていてもよい。
【0035】
一実施例では、コントローラ156は、バルブ183、184、185、186、187、188、189、および/または199、ならびに/またはセンサ193、194、195、196、197、および/または198にさらに通信可能に結合され得る。コントローラ156は、バルブ183、184、185、186、187、188、189、および/または199を介して、それぞれの反応チャンバ、送達容器、および/または遠隔プラズマユニット内外への様々な化学物質、励起種、エッチャント、および/または他の物質の流れを選択的に制御するように構成され得る。例えば、バルブ183および184は、化学種136および/または138のそれぞれ1つのそれぞれの反応チャンバ102および/または104への流れを制御するために使用することができ、バルブ189および/または199は、それぞれの搬送管124および/または126への化学種136および/または138の流れを制御し得る。バルブ187および/または188は、それぞれの遠隔プラズマユニット106および/または108からそれぞれの反応チャンバ102および/または104への化学種136および/または138および/または励起種10および/または12の流れを制御するために使用され得る。バルブ185および/または186は、真空ポンプ/パージ操作を制御して、反応チャンバから材料を除去し得る。
【0036】
一実施例では、コントローラ156は、真空ポンプ(図示せず)を介して、(遠隔プラズマユニット106および/または遠隔プラズマユニット108からの)励起種10および/または12の流れ(流量および/または流れの持続時間を含む)、(送達容器128および/または130からの)それぞれの化学種136および/または138の流れ(流量および/または流れの持続時間を含む)、ならびに/または反応チャンバ(例えば、反応チャンバ102および/または104)からの1種以上の化学物質および/または励起種の除去を制御し得る。
【0037】
一実施例では、コントローラ156は、センサ193および/または194(それぞれの遠隔プラズマユニット106および/または108内に配置される)、センサ195および/または196(それぞれの反応チャンバ102および/または104内に配置される)、ならびに/またはセンサ197および/または198(それぞれの送達容器128および/または130内に配置される)などの基板処理システム100全体にわたって配置されるセンサから入力信号を受信するように構成されていてもよい。こうしたセンサは、フィードバックデータに応答してコントローラ156に通信可能に結合されるデバイスの様々なデバイスパラメータを調整することができる、コントローラ156にフィードバックデータを提供し得る。一部の実施例では、センサ193、194、195、196、197および/または198は、圧力センサ、光センサ、温度センサ、流量センサおよび/または組成物センサ、またはこれに類するもの、またはそれらの組み合わせを備え得る。
【0038】
操作中、コントローラ156は、センサ(例えば、センサ193、194、195、196、197、および/または198)のうちの1つ以上からフィードバックデータを受信し、フィードバックデータを使用して、図2および図4に記載の基板表面洗浄プロセスを制御するためにデバイスパラメータを調整する方法を決定する。一実施例では、コントローラ156は、一連の所定の命令に基づいて、またはセンサ193、194、195、196、197および/または198からのリアルタイムフィードバックに基づいて、デバイスパラメータを調整し得る。本開示を考慮して当業者によって理解されるように、コントローラ156は、他の例において異なる配設を有し本開示の範囲内に留まり得る。
【0039】
図2は、基板(例えば、基板114および/または基板116)の表面から有機残留物および/または非有機残留物を除去するための例示的な基板表面洗浄プロセス200を示すフローチャートである。一例では、プロセス200について、図1を参照して説明する。
【0040】
プロセス200は、基板が表面を備える、反応チャンバ(例えば、反応チャンバ102および/または反応チャンバ104)内のサセプタ(例えば、サセプタ110および/またはサセプタ112)によって基板が支持され得る、ブロック202で開始してもよい。
【0041】
プロセス200は、励起種がプラズマ内で生成され得るブロック204で継続し得る。一実施例では、励起種はラジカルを含む。こうしたラジカルは、水素、アルゴン、窒素、フッ素、塩素、もしくは酸素、またはそれらの組み合わせを含み得る。励起種は、チャンバと流体連通する遠隔プラズマユニット(例えば、遠隔プラズマユニット106および/または遠隔プラズマユニット108)によって生成されてもよい。別の実施例では、励起種は、直接プラズマで生成されてもよく、以下で図3Aに関して記載するようにイオンを含んでもよい。こうしたイオンは、水素、アルゴン、ネオン、クリプトン、窒素、ヘリウム、キセノン、ラドン、塩素、フッ素、酸素など、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0042】
ブロック206で、基板の表面は、チャンバ内の励起種と接触してもよい。ブロック208で、反応チャンバをパージして、過剰な励起種および/または残留物除去の副生成物を除去してもよい。
【0043】
ブロック210では、遠隔プラズマユニット(例えば、遠隔プラズマユニット106および/または遠隔プラズマユニット108)からの正圧流を含む不活性ガスカーテンは、エッチャントおよび/または残留物除去副生成物による遠隔プラズマユニット内の汚染を防止するために、チャンバ内に流されてもよい。
【0044】
ブロック212では、基板の表面を、チャンバ内のエッチャント種と接触させてもよい。こうしたエッチャントは、還元種、酸化種、ハロゲン化物、フッ化物、アルコール、アミン、ホスフィン、アルケン、アルキン、一酸化炭素、β-ジケトン(例えば、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、および/またはテトラメチルヘプタンジオン)、酸素含有種、カルコゲン、またはこれに類するもの、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上を含み得る。ブロック214では、反応チャンバをパージして、残留物除去の過剰なエッチャントおよび/または副生成物を除去し得る。
【0045】
ブロック216では、有機残留物または非有機残留物を除去するためのプロセス200が完了したかどうかが判定され得る。プロセス200が完了していない場合、プロセス200は、ブロック204で操作に戻り、ブロック204~214で操作を循環し得る。
【0046】
一実施例では、ブロック204~214に記載される操作は、任意の順序で実施されてもよく、および/または繰り返されてもよい。したがって、ブロック212で実施される操作は、ブロック204~206で実施される操作の前または後に実施され得る。ブロック208および214におけるパージ工程は任意である。さらにはブロック210でガスカーテンを流すこともである。
【0047】
ブロック216に戻ると、プロセス200が完了した場合、プロセス200は、プロセスが終了するブロック218に進み得る。
【0048】
従来の方法と比較して、エッチャントを使用して基板114および/または116の表面から残留物材料を除去するための残留物除去サイクルを追加することで、励起種を使用して残留物材料の一部分が除去されるときのスループットが改善され得る。一実施例では、第一のサイクルが、第一の期間T1にわたってブロック204~208における操作のうちの1つ以上を繰り返して、基板114および/または基板116の表面から有機材料および/または非有機材料を除去することを含むサイクルで、プロセス200は実行され得る。この段階では、残留する有機材料および/または非有機材料を除去するために、第二のサイクルよりも時間が長くかかる可能性がある。第二のサイクルは、第二の期間T2にわたって実施されるブロック210~212における操作のうちの1つ以上を含む。一実施例では、T1は、T2よりも長くてもよい。ブロック210での動作は、全期間T2の間、または第二の期間T2全体よりも短い時間の間実行され得る。
【0049】
図3Aは、1つ以上の基板洗浄操作を実施するように構成された例示的な基板処理システム300を示す概略図である。基板処理システム300は、2つの反応チャンバを有するデュアルチャンバモジュールを含む。他の実施例では、基板処理システム300は、単一のチャンバまたは任意の他の数のチャンバを備えてもよく、特許請求される主題は、これに関して限定されない。例えば、基板処理システム300は、4つの反応チャンバを含むクアッドチャンバモジュールであってもよい。
【0050】
一実施例では、反応チャンバ302および304は、表面洗浄、処理操作、および/または他の操作中にそれぞれの基板314および316を支持するためのそれぞれのサセプタ310および312を含み得る。反応チャンバ302および/または反応チャンバ304は、搬送管324および化学物質送達ライン382を介して遠隔プラズマユニット306に連結されていてもよく、反応チャンバ302および/または反応チャンバ304を遠隔プラズマユニット306と流体連通させる。
【0051】
遠隔プラズマユニット306は、気相反応物質392を、化学物質送達ライン348を介して遠隔プラズマユニット306に供給するように構成された1つ以上の化学物質供給源容器390に連結されていてもよい。ガス分配システム318および320は、物質(例えば、気相反応物質392、1つ以上の他の反応物質、エッチャントおよび/または励起種)を基板314および316のそれぞれの表面へ分配するように構成されている。気相反応物質392は、1つ以上の基板洗浄操作(例えば、基板314および/または316の表面の洗浄)で使用される水素、アルゴン、ネオン、クリプトン、窒素、ヘリウム、キセノン、ラドン、塩素、フッ素、酸素などのイオン、またはそれらの組み合わせなどの励起種を生成するために活性化され得る。当業者は、他のイオン種が使用されてもよく、特許請求される主題はこれに関して限定されないことを認識するであろう。
【0052】
反応チャンバ302および304は、直接プラズマ反応チャンバであってもよい。プラズマ329および/または331は、反応空間352および/または354内のそれぞれの基板314および/または316の上に直接形成されてもよい。
【0053】
プラズマ329および/または331を形成するために、例えば、2つの電極にわたる電位差が無線周波数(RF)で交番して、それぞれの反応空間352および/または354に交番場を生成する。これにより、遠隔プラズマユニット306から反応チャンバ302および/または304に供給される気相反応物質392からプラズマ放電が生成される。
【0054】
図示した実施例では、それぞれの接地電極315および317は、それぞれのサセプタ310および/または312内に備えられており、一方、電力電極319および321は、それぞれの基板314および/または316の上方に離間し、それぞれのRF電源323および325に接続されている。様々な配置では、電力電極319および321は、それぞれのサセプタ314、316、それぞれのガス分配システム318および/または320、チャンバ壁、ならびに/または内部容積342および/または344内の他の場所に配置され得る。当業者であれば、例えば、チャンバの外側のコイルからの誘導結合などによる他の方法で、気相反応物質392に電力を結合して、反応空間内に励起種を生成してもよいことを理解するであろう。直接プラズマ反応器用の反応物質は、任意の好適な方法で供給することができ、特許請求される主題は、これに関して限定されない。
【0055】
一実施例では、プラズマ段階中に生成される励起種は、反応空間352内の基板314の表面および/または反応空間354内の基板316の表面と接触する可能性がある。
【0056】
基板処理システム300は、反応チャンバ302および304のうちの1つ以上の真空圧力を制御するための真空源322を備えてもよい。別の実施例では、各チャンバは、共有の真空源322を共有するのではなく、真空源を有してもよい。表面洗浄操作サイクルの後、またはその一部として、励起種を反応チャンバ302および/または304から除去してもよい。こうした除去は、例えば、励起種を生成する電力をオフにすることによって、および/または励起種の物理的除去によって(例えば、パージ、ポンプダウン、励起種が供給されるゾーンから基板を移動させること、またはそれらの組み合わせによって)、様々な方法で達成し得る。真空源322は、反応チャンバ302および/または304から励起種を除去するために、ポンプダウンまたは他のパージを行ってもよい。
【0057】
一実施例では、基板処理システム300は、送達容器328および330を備えてもよい。送達容器328および/または330は、それぞれの化学種336および/または338を、それぞれの化学物質送達ライン332および/または334を介して、反応チャンバ302および304の一方または両方に貯蔵および送達するように構成されてもよい。送達ライン332および/または334は、搬送管324に連結されていてもよく、化学物質送達ライン382を介してそれぞれの反応チャンバ302および/または304に入っていてもよい。これにより、送達容器328および/または330が反応チャンバ302および/または304と流体連通する。化学種336および/または338は、それぞれのガス分配システム318および320を介して、基板314および316のうちの1つ以上に分配されていてもよい。
【0058】
化学種336および/または338は、基板表面洗浄操作中に、基板314および/または316のそれぞれの表面から材料(例えば、望ましくない有機または無機の残留物)を除去するように構成されてもよい。化学種336および/または338は、エッチャント(例えば、還元剤、酸化剤、ハロゲン化物、フッ化物、またはこれに類するもの、またはそれらの組み合わせ)、または基板314および/または316の表面から材料を除去するように構成された他の化学反応物質(例えば、アルコール含有種、酸素含有種、カルコゲン、またはこれに類するもの、またはそれらの組み合わせ)を含んでいてもよい。
【0059】
図3Bは、上面367、側面371および底面373を備える基板314を示す図である。上面367、側面371、および底面373は、望ましくない材料が中に、またはその上に配置され得る、様々なテクスチャおよび/または表面特徴を有し得る。こうした望ましくない材料は、本明細書に記載の方法、システム、および装置に従って、上面367、側面371、および底面373から除去され得る。
【0060】
ここで、図3Cを参照すると、例示的なコントローラ356は、デバイスインターフェース362、プロセッサ364、ユーザインターフェース366、およびメモリ368を含む。デバイスインターフェース362は、プロセッサ364を有線または無線リンク370に接続する。プロセッサ364は、(例えば、ユーザー入力を受信し、および/またはそれを通してユーザー出力を提供するために)ユーザインターフェース366に動作可能に接続され、メモリ368と通信するように配設されていてもよい。メモリ368は、プロセッサ364によって読み取られると、プロセッサ364に特定の操作を実行させる命令を含む、その上に記録された複数のプログラムモジュール372を有する非一時的機械可読媒体を含む。操作の中には、基板表面洗浄プロセス(図2および図4に示す)の操作がある。
【0061】
一実施例では、コントローラ356は、反応チャンバ(例えば、反応チャンバ302および/または304)、プラズマ源(例えば、遠隔プラズマユニット106)および/または送達容器(例えば、送達容器328および/または330)を含む基板処理システム300内で様々なデバイスと通信可能に連結されていてもよく、基板表面洗浄プロセス中における基板(例えば、基板114および/または116)の表面からの有機残留物もしくは非有機残留物、またはそれらの組み合わせの除去を制御するように、反応チャンバ、プラズマ源、プラズマ生成および送達容器を制御するように構成されていてもよい。
【0062】
一実施例では、コントローラ356は、バルブ383、384、385、386、387、388、389、および/または399、ならびに/またはセンサ393、394、395、396、397、および/または398にさらに通信可能に連結されていてもよい。コントローラ356は、バルブ383、384、385、386、387、388、389、および/または399を介して、それぞれの反応チャンバ、送達容器、および/または遠隔プラズマユニット内外への様々な化学物質、励起種、エッチャント、および/または他の物質の流れを選択的に制御するように構成されていてもよい。例えば、バルブ383および384は、化学種336および/または338のそれぞれ1つのそれぞれの反応チャンバ302および/または304への流れを制御するために使用されてもよく、バルブ389および/または399は、搬送管324への化学種336および/または338の流れを制御してもよい。バルブ387および/または388は、気相反応物質392、ならびに/または化学種336および/もしくは338のそれぞれの反応チャンバ302および/または304への流れを制御するために使用され得る。バルブ385および/または386は、真空ポンプ/パージ操作を制御して、反応チャンバ302および/または304から材料を除去し得る。
【0063】
一実施例では、 コントローラ356は、遠隔プラズマユニット306への気相反応物質392の流れ(流量および/または流れの持続時間を含む)、反応チャンバ302および/または304内のプラズマの形成、送達容器(例えば、送達容器328および/または330)からのエッチャントの流れ(流量および/または流れの持続時間を含む)、および/または真空ポンプ(図示せず)を介した反応チャンバ(例えば、反応チャンバ102および/または104)からの1種以上の化学物質および/または励起種の除去を制御し得る。
【0064】
一実施例では、コントローラ356は、センサ393(遠隔プラズマユニット306内に配置される)、センサ394(供給源容器390内に配置される)、センサ395および/または396(それぞれの反応チャンバ302および/または304内に配置される)、ならびに/またはセンサ397および/もしくは398(それぞれの送達容器328および/または330内に配置される)などの基板処理システム300全体にわたって配置されるセンサから入力信号を受信するように構成されていてもよい。こうしたセンサは、フィードバックデータに応答してコントローラ356に通信可能に結合されたデバイスの様々なデバイスパラメータを調整し得る、コントローラ356にフィードバックデータを提供し得る。一部の実施例では、センサ393、394、395、396、397および/または398は、圧力センサ、光センサ、温度センサ、流量センサおよび/または組成物センサ、またはこれに類するもの、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0065】
操作中、コントローラ356は、センサ(例えば、センサ393、394、395、396、397および/または398)のうちの1つ以上からフィードバックデータを受信する。一実施例では、コントローラ356は、それぞれのRF源323および/または325、電力電極319および/または321、接地電極315および/または317に動作可能に連結されていてもよい。操作中、コントローラ356は、センサからフィードバックデータを受信し、RF電源323および/または325、電力電極319および/または312、ならびに接地電極315および/または317を、フィードバックデータに応答して調整して、プラズマ生成を制御する。コントローラ356は、一連の所定の命令に基づいて、またはセンサからのリアルタイムフィードバックに基づいて、プラズマ生成を制御し得る。コントローラ356は、フィードバックデータを使用して、デバイスパラメータを調整して、図2および図4に記載の基板表面洗浄プロセスをさらに制御する方法を決定し得る。一実施例では、コントローラは、一連の所定の命令に基づいて、またはセンサ393、394、395、396、397および/または398からのリアルタイムフィードバックに基づいて、デバイスパラメータを調整し得る。本開示を考慮して当業者によって理解されるように、コントローラ356は、他の実施例において異なる配置を有していてもよく、本開示の範囲内に留まってもよい。
【0066】
図4は、基板(例えば、基板314および/または基板316)の表面(例えば、上面367)から有機残留物および/または非有機残留物を除去するための例示的な基板表面洗浄プロセス400を示すフローチャートである。一実施例では、プロセス400について、図3A~3Cを参照して説明する。
【0067】
プロセス400は、基板314が反応チャンバ(例えば、反応チャンバ302および/または反応チャンバ304)内のサセプタ(例えば、サセプタ310および/またはサセプタ312)によって支持されていてもよく、基板314が表面を備える、ブロック402で開始してもよい。
【0068】
プロセス400は、励起種がプラズマ内で生成され得るブロック404で継続し得る。一実施例では、励起種はイオンを含む。こうしたイオンは、水素、アルゴン、ネオン、クリプトン、窒素、ヘリウム、キセノン、ラドン、塩素、フッ素、酸素など、またはそれらの組み合わせを含み得る。励起種は、反応チャンバ302および304が直接プラズマ反応チャンバであり得、プラズマ329および/または331が反応空間352および/または354内のそれぞれの基板314および/または316上に直接形成され得る、図3Aを参照して説明されるような直接プラズマシステムによって生成され得る。あるいは、励起種は、図1Aに関して上述したように、例えば、遠隔プラズマユニット106および/または108内のプラズマ内で生成される場合があり、励起種は、水素、アルゴン、窒素、塩素、フッ素、塩素、もしくは酸素のラジカルまたはそれらの組み合わせなどのラジカルを含んでいてもよい。
【0069】
ブロック406において、基板の上面は、反応チャンバ内の励起種と接触してもよい。ブロック408において、反応チャンバをパージして、過剰な励起種および/または残留物除去の副生成物を除去してもよい。
【0070】
ブロック410において、励起種で有機残留物または非有機残留物を除去するためのプロセス400が完了したかどうかが判定され得る。プロセス400が完了していない場合、プロセス400は、ブロック406で操作に戻り、ブロック406~410で操作を循環し得る。プロセス400が完了した場合、プロセス400は、ブロック412で操作に進み得る。
【0071】
ブロック412において、基板の上面は、チャンバ内のエッチャント種と接触してもよい。こうしたエッチャントは、ハロゲン化物、アルコール、アミン、ホスフィン、アルケン、アルキン、一酸化炭素、β-ジケトン(例えば、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、および/またはテトラメチルヘプタンジオン)、またはこれに類するもの、またはそれらの組み合わせを含む還元種および/または酸化種を含み得る。当業者であれば、エッチャントの適合性は、還元または酸化された材料の同一性、存在する他の材料の同一性、エッチング条件(例えば、温度、圧力、時間、活性化)などを含む、当技術分野で既知の要因に依存することを理解するであろう。
【0072】
ブロック414において、反応チャンバをパージして、残留物除去の過剰なエッチャントおよび/または副生成物を除去し得る。
【0073】
ブロック416において、有機残留物または非有機残留物を除去するためのプロセス400が完了したかどうかが判定され得る。プロセス400が完了していない場合、プロセス400は、ブロック412で動作に戻り、ブロック412~416で動作を循環し得る。
【0074】
一実施例では、ブロック404~416に記載される操作は、任意の順序で実施されてもよく、および/または繰り返されてもよい。したがって、ブロック412において実施される操作は、ブロック404~408で実施される操作の前または後に実施され得る。ブロック408および414でのパージ工程は任意である。
【0075】
ブロック416に戻ると、プロセス400が完了した場合、プロセス400は、プロセスが終了するブロック418に進み得る。
【0076】
従来の方法と比較して、エッチャントを使用して基板314および/または316の表面から残留物材料を除去するための残留物除去サイクルを追加することにより、励起種を使用して残留物材料の一部分が除去されるときのスループットが改善され得る。一実施例では、第一のサイクルが、第一の期間T1にわたってブロック404~410における操作のうちの1つ以上を繰り返して、基板314および/または基板316の表面から有機材料および/または非有機材料を除去することを含むサイクルで、プロセス400は実行され得る。この段階では、残留する有機材料および/または非有機材料を除去するために、第二のサイクルよりも時間が長くかかる可能性がある。第二のサイクルは、第二の期間T2にわたって実施されるブロック412~416における操作のうちの1つ以上を含む。一実施例では、T1は、T2よりも長くてもよい。
【0077】
図5は、基板512の表面から残留物を除去するための例示的なプロセス500を示す概略図である。プロセス500について、図2および4を参照して説明する。プロセス500の間、金属層524(例えば、タングステンおよび/またはモリブデン)が誘電材料上に堆積される。残留物層516は、基板512表面上にフィーチャ530をコーティングし得る。操作502において、基板512は、反応チャンバ内に支持されていてもよい。操作504において、残留物層516は、例えば、プロセス200のブロック204~208におけるプロセス工程、および/またはプロセス400のブロック404~410におけるプロセス工程によって除去され得る。操作506において、金属酸化物層518(例えば、酸化タングステンおよび/または酸化モリブデン)などの残留する残留物または望ましくない材料は、例えば、プロセス200のブロック210~214のプロセス工程および/またはブロック412~416のプロセス工程によって除去され得る。操作508において、基板512は、金属層524上に阻害剤522を堆積させることなどの、さらなる処理工程に進み得る。
【0078】
図6は、基板612の表面から残留物を除去するための例示的なプロセス600を示す概略図である。プロセス600について、図2~4を参照して説明する。プロセス600の間、金属層624(例えば、酸化タングステンおよび/または酸化モリブデン)が誘電材料上に堆積される。残留物層616は、基板612の表面上にフィーチャ630をコーティングし得る。操作602において、基板612は、反応チャンバ内に支持されていてもよい。操作604において、残留物層616は、例えば、プロセス200のブロック204~208におけるプロセス工程、および/またはプロセス400のブロック404~410におけるプロセス工程によって除去され得る。操作606において、酸化物層618などの残りの残留物または望ましくない材料は、例えば、プロセス200のブロック210~214におけるプロセス工程、および/またはプロセス工程412~416によって除去され得る。操作608において、基板612は、金属層622(例えば、タングステンおよび/またはモリブデン)が金属層624上に堆積される、ビアまたはギャップ充填操作などのさらなる処理工程に進み得る。一実施例では、金属層622は、金属層624とは異なる材料を含んでいてもよい。
【0079】
図7は、基板712の表面から残留物を除去するための例示的なプロセス700を示す概略図である。プロセス700について、図2および4を参照して説明する。プロセス700の間、金属層724(例えば、銅)が基板712上の誘電材料上に堆積される。残留物層716は、フィーチャ730および基板712の表面の一部分をコーティングし得る。操作702において、基板712は、反応チャンバ内に支持されていてもよい。操作704において、残留物層716は、例えば、プロセス200のブロック204~208におけるプロセス工程、および/またはプロセス400のブロック404~410におけるプロセス工程によって除去され得る。操作706において、酸化物層718は、例えば、プロセス200のブロック210~214におけるプロセス工程、および/またはプロセス400のプロセス工程412~416によって低減され得る。操作708において、層720などの残りの残留物または望ましくない材料は、プロセス200のブロック204~208におけるプロセス工程、および/またはプロセス400のブロック404~410におけるプロセス工程によって除去され得る。操作710において、基板712は、キャップ726が金属層724上に堆積される選択的キャッピング動作などのさらなる処理工程に進み得る。
【0080】
図8は、基板812の表面から残留物を除去するための例示的なプロセス800を示す概略図である。プロセス800について、図2および4を参照して説明する。プロセス800の間、金属層824(モリブデンおよび/またはタングステンなど)は、基板812の誘電材料上に堆積される。残留物層816は、基板812の表面上にフィーチャ830をコーティングし得る。操作802において、基板812は、反応チャンバ内に支持されていてもよい。操作804において、残留物層816は、例えば、プロセス200のブロック204~208のプロセス工程、および/またはプロセス400のブロック404~410のプロセス工程によって除去され得る。操作806において、酸化物層818などの残りの残留物または望ましくない材料は、例えば、プロセス200のブロック210~214におけるプロセス工程、および/またはプロセス工程412~416によって除去され得る。操作808において、基板812は、金属層822が金属層824(例えば、タングステンおよび/またはモリブデン)上に堆積される、ビアまたは接触充填操作などのさらなる処理工程に進み得る。一実施例では、金属層822は、金属層824とは異なる材料を含み得る。
【0081】
図9は、基板912の表面から残留物を除去するための例示的なプロセス900を示す概略図である。プロセス900について、図2および4を参照して説明する。操作902において、基板912は、反応チャンバ内に支持されていてもよい。基板912は、フィーチャ920内に堆積された金属層916を含み得る。操作904において、金属層916は、プロセス200のブロック204~208におけるプロセス工程、および/または基板912表面上にフィーチャ920の上部をコーティングする金属酸化物層918を残すプロセス400のブロック404~410におけるプロセス工程によって、O+またはO3で処理される。操作906において、金属酸化物層918は、例えば、プロセス200のブロック210~214におけるプロセス工程、および/またはブロック412~416におけるプロセス工程によって除去され得る。操作908において、基板912は、金属層922がフィーチャ920内に堆積される、ビアまたはギャップ充填操作などのさらなる処理工程に進み得る。
【0082】
数多くの変形が可能であるため、本明細書に記載の構成、および/または手法は本質的に例示的であること、ならびにこれらの特定の実施形態または実施例は、限定的な意味で考慮されるべきではないことが、理解されるべきである。本明細書に記載の特定のルーチンまたは方法は、任意の数の処理方策のうちの1つ以上を、代表してもよい。それ故に、例示された様々な動作は、例示される順序で実施されてもよく、他の順序で実施されてもよく、または一部の事例では省略されてもよい。
【0083】
本明細書で提供される見出しがある場合、見出しは便宜上のものにすぎず、必ずしも本明細書で開示される装置および方法の範囲または意味に影響を与えない。
【符号の説明】
【0084】
100 基板処理システム
102、104 反応チャンバ
106、108 遠隔プラズマユニット
110、112 サセプタ
114、116 基板
118、120 ガス分配システム
122 真空源
124、126 搬送管
128、130 送達容器
132、134、140、146、148、150、158、180、182 化学物質送達ライン
136、138 化学種
142、144 内部容積
152、154 反応空間
190、192 化学物質供給源容器
167 上面
171 側面
173 底面
156 コントローラ
162 デバイスインターフェース
164 プロセッサ
166 ユーザインターフェース
168 メモリ
170 無線リンク
172 プログラムモジュール
183、184、185、186、187、188、189、199 バルブ
193、194、195、196、197、198 センサ
10、12 励起種
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】