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特開2024-161433コンテンツ配信システム及びコンピュータシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161433
(43)【公開日】2024-11-19
(54)【発明の名称】コンテンツ配信システム及びコンピュータシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/234 20110101AFI20241112BHJP
   H04N 21/239 20110101ALI20241112BHJP
   H04L 51/52 20220101ALI20241112BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20241112BHJP
【FI】
H04N21/234
H04N21/239
H04L51/52
A63F13/86
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024131846
(22)【出願日】2024-08-08
(62)【分割の表示】P 2023026844の分割
【原出願日】2017-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100166523
【弁理士】
【氏名又は名称】西河 宏晃
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】大森 大将
(72)【発明者】
【氏名】有里 洋一
(72)【発明者】
【氏名】武井 由香
(72)【発明者】
【氏名】恩田 明生
(57)【要約】
【課題】 テキストや画像の発信機能を利用して、ユーザ体験をより豊かにするための技術を提供すること。
【解決手段】 ストリーミングサーバ1100は、提供ユーザにより提供された少なくとも映像を含むコンテンツを、各視聴ユーザのユーザ端末1500に配信する。このストリーミングサーバ1100において、発信サービス管理部230は、視聴中のマルチメディアコンテンツに対する発信をユーザ端末1500から受け付けて、その発信内容を、各ユーザ端末1500の視聴画面にて発信内容表示部に表示させる制御を行う。その際、指標値判定部231は、記発信内容の表示形態を決定する指標値を、少なくとも各視聴ユーザのユーザ実績を用いて判定する。そして、表示形態設定部233は、発信内容の表示形態を、当該発信に係る視聴ユーザの指標値に基づいて変更させる制御を行う。
【選択図】 図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
提供ユーザにより提供された少なくとも映像を含むコンテンツを、各視聴ユーザのユーザ端末に配信するコンテンツ配信システムであって、
前記ユーザ端末では、前記コンテンツを表示するコンテンツ表示部と、視聴中の前記コンテンツに対して前記視聴ユーザが発信操作をするための操作部と、各視聴ユーザの発信内容を表示する発信内容表示部とを含む視聴画面が表示され、
視聴中の前記コンテンツに対する発信を前記ユーザ端末から受け付けて、その発信内容を前記発信内容表示部に表示させる制御を行う発信内容表示制御手段であって、前記発信内容の表示形態を、当該視聴中の前記コンテンツの状況に応じて変更させる制御を行う発信内容表示制御手段と、
を備えたコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記発信内容表示制御手段は、当該発信に係る視聴ユーザのユーザ端末であるか否かに基づいて、当該発信内容の表示形態を変更させる程度を変化させる、
請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記発信内容表示制御手段は、前記発信内容の表示形態を変更させるユーザ端末を、当該発信に係る視聴ユーザのユーザ端末とする、
請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記発信内容の表示形態を決定する指標値を、少なくとも各視聴ユーザの視聴実績及び/又は発信実績(以下包括して「ユーザ実績」という)を用いて判定する指標値判定手段、
を更に備える請求項1~3の何れか一項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記発信内容表示制御手段は、当該発信に係る視聴ユーザの前記指標値の順位に基づいて、当該発信内容の表示形態を変更させる制御を行う、
請求項4に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記指標値判定手段は、各視聴ユーザのユーザ実績を視聴ユーザの人数に基づく統計処理をすることで、各視聴ユーザの指標値を判定する、
請求項4又は5に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記操作部は、発信要素として文字及び/又は画像の選択入力が可能であり、
前記発信内容表示制御手段は、発信された文字及び/又は画像の表示サイズ、表示色及び表示時間のうちの少なくとも1つを前記指標値に基づいて変更させる制御を行う、
請求項4~6の何れか一項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
前記発信内容表示制御手段は、前記発信内容表示部における各視聴ユーザの発信内容を表示する表示領域を、前記視聴ユーザの人数に応じて可変に設定し、前記表示サイズの変更制御を行う結果、前記表示領域を超える表示サイズとなる場合には、前記表示領域を調整する制御を行う、
請求項7に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項9】
前記発信内容表示制御手段は、所与の表示時間が経過した前記発信内容を非表示とさせる制御を行い、新たな前記発信内容を表示させる際の前記発信内容の表示状況に基づいて、当該新たな発信内容の前記表示領域を調整する、
請求項8に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項10】
前記指標値判定手段は、前記視聴ユーザの課金額、課金頻度、仮想通貨相当ポイントの消費数、及びユーザレベル、のうちの少なくとも何れか1つを前記ユーザ実績として用いる、
請求項6に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項11】
前記コンテンツは、ライブ中継コンテンツである、
請求項1~10の何れか一項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項12】
前記コンテンツは、ゲームプレイ動画のライブ中継コンテンツであり、
前記発信内容表示制御手段は、視聴中の前記ゲームプレイ動画に係るゲーム状況に応じて、前記発信内容の表示形態を変更させる制御を行う、
請求項1~3の何れか一項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項13】
前記視聴画面に、前記視聴ユーザ別のアバターを表示させるアバター表示制御手段、
を備え、
前記発信内容表示制御手段は、発信内容を、当該発信内容を発信した視聴ユーザの前記アバターに付随するように表示制御する、
請求項1~12の何れか一項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項14】
各視聴ユーザのユーザ端末と、請求項1~13の何れか一項に記載のコンテンツ配信システムを具備した、コンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供ユーザにより提供された少なくとも映像を含むコンテンツを、各視聴ユーザのユーザ端末に配信するコンテンツ配信システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
チャット機能やテキスト機能と称する機能により、ユーザがテキストや画像を発信することができるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)や(例えば、特許文献1を参照)、コンテンツの配信サービス等が知られている。
【0003】
チャット機能やテキスト機能を利用することで、ユーザ同士のコミュニケーションが促進される。例えば、動画の配信サービスであれば、動画を見ながら各々のテキストを発信・投稿することで、皆で一緒に動画を鑑賞しているかのような仮想体験を楽しむことができる。
【0004】
チャット機能やテキスト機能として、テキストのみならず画像が発信可能な場合には、その画像の発信は「画像投稿」等と呼ばれることもある。例えば、台詞を吹き出し状に示したキャラクタの画像や、喜怒哀楽等のアクションをしているキャラクタの画像を発信(この場合、投稿とも呼ばれる)することで、言葉では言い表せない感情や想いを端的に発信することができる。
【0005】
こうしたテキストや画像の発信に係る機能がもたらす様々なユーザ体験は、近年のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)や、コンテンツの配信サービスにおいては、もはや無くてはならない定番となっているとさえ言える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017-91393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、テキストや画像の発信機能を利用して、ユーザ体験をより豊かにするための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための第1の発明は、提供ユーザにより提供された少なくとも映像を含むコンテンツを、各視聴ユーザのユーザ端末(例えば、図1のユーザ端末1500)に配信するコンテンツ配信システム(例えば、図1のストリーミングサーバ1100)であって、前記ユーザ端末では、前記コンテンツを表示するコンテンツ表示部(例えば、図3のコンテンツ表示部32)と、視聴中の前記コンテンツに対して前記視聴ユーザが発信操作をするための操作部(例えば、図3の発信操作部33)と、各視聴ユーザの発信内容を表示する発信内容表示部(例えば、図3の発信内容表示部34)とを含む視聴画面(例えば、図3の視聴画面W)が表示され、前記発信内容の表示形態を決定する指標値を、少なくとも各視聴ユーザの視聴実績及び/又は発信実績(以下包括して「ユーザ実績」という)を用いて判定する指標値判定手段(例えば、図8の発信サービス管理部230、指標値判定部231)と、視聴中の前記コンテンツに対する発信を前記ユーザ端末から受け付けて、その発信内容を前記発信内容表示部に表示させる制御を行う発信内容表示制御手段であって、前記発信内容の表示形態を、当該発信に係る視聴ユーザの前記指標値に基づいて変更させる制御を行う発信内容表示制御手段(例えば、図8の発信サービス管理部230、表示形態設定部233、発信内容表示制御部235)と、を備えたコンテンツ配信システムである。
【0009】
第1の発明によれば、コンテンツを視聴中の各視聴ユーザのユーザ実績を用いて指標値を判定し、判定した指標値を用いて視聴ユーザが発信操作した発信内容の表示形態を変更させることができる。これによれば、例えば、ユーザ実績(例えば、視聴や発信の経験値)の高い視聴ユーザの発信内容を他と比べて目立たせて、その発信力を高めることが可能となる。したがって、各視聴ユーザに個別に視聴実績や発信実績を上げるよう促すことができ、これによって、複数の視聴ユーザが集まって一緒にコンテンツを盛り上げて視聴しているようなユーザ体験を提供して、視聴ユーザに高揚感や感動を与えることができる。
【0010】
また、第2の発明として、前記発信内容表示制御手段は、当該発信に係る視聴ユーザのユーザ端末であるか否かに基づいて、当該発信内容の表示形態を変更させる程度を変化させる、第1の発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0011】
第2の発明によれば、例えば、発信者のユーザ端末では当該発信者による発信内容の表示形態を大きく変更する一方、他のユーザ端末では、当該発信内容に係る表示形態の変更の程度を小さくするといったことが可能となる。
【0012】
また、第3の発明として、前記発信内容表示制御手段は、前記発信内容の表示形態を変更させるユーザ端末を、当該発信に係る視聴ユーザのユーザ端末とする、第1の発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0013】
第3の発明によれば、発信者のユーザ端末でのみ当該発信者による発信内容の表示形態を変更させることができる。
【0014】
また、第4の発明として、前記発信内容表示制御手段は、当該発信に係る視聴ユーザの前記指標値の順位に基づいて、当該発信内容の表示形態を変更させる制御を行う、第1~第3の何れかの発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0015】
第4の発明によれば、各視聴ユーザの指標値の順位付けを行い、発信内容の表示形態をその発信者の順位に応じて変更させることができる。
【0016】
また、第5の発明として、前記指標値判定手段は、各視聴ユーザのユーザ実績を視聴ユーザの人数に基づく統計処理をすることで、各視聴ユーザの指標値を判定する、第1~第4の何れかの発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0017】
第5の発明によれば、視聴ユーザの人数に基づき各視聴ユーザのユーザ実績の統計処理を行って、各視聴ユーザの指標値を判定することができる。
【0018】
また、第6の発明として、前記操作部は、発信要素として文字及び/又は画像の選択入力が可能であり、前記発信内容表示制御手段は、発信された文字及び/又は画像の表示サイズ、表示色及び表示時間のうちの少なくとも1つを前記指標値に基づいて変更させる制御を行う、第1~第5の何れかの発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0019】
第6の発明によれば、発信内容として選択入力された文字及び/又は画像の表示サイズ、表示色、及び表示時間の少なくとも1つを変更させて表示させることができる。
【0020】
また、第7の発明として、前記発信内容表示制御手段は、前記発信内容表示部における各視聴ユーザの発信内容を表示する表示領域を、前記視聴ユーザの人数に応じて可変に設定し、前記表示サイズの変更制御を行う結果、前記表示領域を超える表示サイズとなる場合には、前記表示領域を調整する制御を行う、第6の発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0021】
第7の発明によれば、視聴ユーザの人数に応じて各視聴ユーザの発信内容の表示領域を可変に設定でき、変更された表示サイズが表示領域を超えるときには、当該表示領域を調整することができる。
【0022】
また、第8の発明として、前記発信内容表示制御手段は、所与の表示時間が経過した前記発信内容を非表示とさせる制御を行い、新たな前記発信内容を表示させる際の前記発信内容の表示状況に基づいて、当該新たな発信内容の前記表示領域を調整する、第7の発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0023】
第8の発明によれば、各視聴ユーザの発信内容を、所与の表示時間の間表示させることができる。そして、新たに発信操作がされてその発信内容を表示させる際には、当該発信内容の表示領域を、他の発信内容の表示状況に基づき調整することができる。
【0024】
また、第9の発明として、前記指標値判定手段は、前記視聴ユーザの課金額、課金頻度、仮想通貨相当ポイントの消費数、及びユーザレベル、のうちの少なくとも何れか1つを前記ユーザ実績として用いる、第1~第8の何れかの発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0025】
第9の発明によれば、視聴ユーザの課金額、課金頻度、仮想通貨相当ポイントの消費数、及びユーザレベルのうちの少なくとも何れか1つを用い、指標値を判定することができる。
【0026】
また、第10の発明として、前記コンテンツは、ライブ中継コンテンツである、第1~第9の何れかの発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0027】
第10の発明によれば、コンテンツをライブ配信することができる。
【0028】
また、第11の発明として、前記コンテンツは、ゲームプレイ動画のライブ中継コンテンツである、第1~第9の何れかの発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0029】
第11の発明によれば、ゲームプレイをしているそのゲーム画面をライブ配信することができる。
【0030】
また、第12の発明として、前記発信内容表示制御手段は、さらに、視聴中の前記ゲームプレイ動画に係るゲーム状況に応じて、前記発信内容の表示形態を変更させる制御を行う、第11の発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0031】
第12の発明によれば、ゲームプレイ動画に係るゲーム状況に応じて発信内容の表示形態をさらに変更することができる。
【0032】
また、第13の発明として、前記視聴画面に、前記視聴ユーザ別のアバターを表示させるアバター表示制御手段(例えば、図8のアバター表示制御部220)、を備え、前記発信内容表示制御手段は、発信内容を、当該発信内容を発信した視聴ユーザの前記アバターに付随するように表示制御する、第1~第12の何れかの発明のコンテンツ配信システムを構成してもよい。
【0033】
第13の発明によれば、視聴ユーザのアバターに付随する形で発信内容を表示することができる。
【0034】
また、第14の発明として、各視聴ユーザのユーザ端末と、第1~第13の何れかの発明のコンテンツ配信システムとを具備した、コンピュータシステム(例えば、図1のコンテンツ提供システム1000)を構成してもよい。
【0035】
ここでいう「コンピュータシステム」は、単数のコンピュータによるシステムでもよいし、複数のコンピュータが通信可能に連結されたシステムでもよい意味である。第14の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するコンピュータシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】コンテンツ提供システムの全体構成例を示す図。
図2】ユーザ端末の装置構成例を示す図。
図3】視聴画面の画面構成例を示す図。
図4】形態決定指標値と表示サイズとの対応関係式の一例を示す図。
図5】表示サイズ補正処理を説明する図。
図6】発信内容表示部の表示例を示す図。
図7】発信内容表示部の他の表示例を示す図。
図8】ストリーミングサーバの機能構成例を示すブロック図。
図9】ユーザ管理データのデータ構成例を示す図。
図10】配信管理データのデータ構成例を示す図。
図11】発信内容表示管理データのデータ構成例を示す図。
図12】視聴端末の機能構成例を示すブロック図。
図13】提供端末の機能構成例を示すブロック図。
図14】ストリーミングサーバの処理の流れを示すフローチャート。
図15図14に続くストリーミングサーバの処理の流れを示すフローチャート。
図16】視聴端末の処理の流れを示すフローチャート。
図17】提供端末の処理の流れを示すフローチャート。
図18】本発明を、ソーシャルネットワーキングサービスのチャット機能に適用した場合のチャット画面の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0038】
図1は、本発明が適用されたコンテンツ提供システム1000の全体構成例を示す図である。コンテンツ提供システム1000は、コンテンツを不特定多数で同時に楽しむストリーミング配信サービスを提供するコンピュータシステムであって、ストリーミングサーバ1100と、複数のユーザ端末1500(1500a,1500b,…,1500T)とを含み、これらが通信回線9を介して相互にデータ通信可能に接続されて構成される。
【0039】
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0040】
ストリーミングサーバ1100は、提供ユーザ2(2t)のユーザ端末1500(1500T)から提供された少なくとも映像を含むコンテンツを、各視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)へ向けてストリーミング配信するコンテンツ配信システムを実現するコンピュータシステムである。
【0041】
具体的には、ストリーミングサーバ1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備え、本体装置1101は、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153等の電子部品が搭載された制御基板1150を内蔵している。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
【0042】
そして、ストリーミングサーバ1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、
1)ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、
2)マルチメディアコンテンツのストリーミング配信サービス機能と、
3)ユーザ端末1500から発信(投稿ともいえる)されたテキストや画像を配信するユーザ発信サービス機能と、
4)ユーザ発信サービス機能で発信することのできる発信用画像等をオンラインで購入可能にするオンラインショッピング機能と、
を実現する。勿論、これら以外の機能を実現できる構成も可能である。例えば、ソーシャルネットワーキングサービス機能や、その一部としてのチャット機能等を実現できるようにしてもよい。
【0043】
ストリーミング配信サービス機能は、マルチメディアコンテンツを提供するユーザである提供ユーザ2tのユーザ端末1500Tから動画データ等のマルチメディアコンテンツを取得し、取得したマルチメディアコンテンツを、視聴者登録したユーザである視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)へと、コンテンツファイルのダウンロードと並行しながらの視聴を可能な形式で配信する機能である。
【0044】
ユーザ発信サービス機能は、視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)から発信されたテキストや画像を、各視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)及び提供ユーザ2tのユーザ端末1500Tへ配信し、配信先にて発信内容を表示させる機能である。
【0045】
オンラインショッピング機能は、視聴ユーザが所持する仮想通貨相当ポイント(以下単に「ポイント」という)を消費して発信用画像等を購入する機能であり、ユーザ端末1500からの要求に応じて電子決済業者等が運営する外部の電子決済サーバと連携し、ポイントの購入手続き(課金処理)を行う。課金処理に際し、電子決済サーバは、ストリーミングサーバ1100からの問合せに応答してポイントの購入額をユーザのクレジットカードやプリペイドカード等で清算する処理を行う。そして、ストリーミングサーバ1100は、電子決済サーバにより清算された購入額相当のポイントをユーザに付与する。
【0046】
なお、ストリーミングサーバ1100は、図1に示す単体の構成に限らず、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であってもよい。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてストリーミングサーバ1100として機能させる構成であってもよい。
【0047】
ユーザ端末1500(1500a,1500b,…,1500T)は、ユーザ2(2a,2b,…,2t)が使用するコンピュータシステムであって、実行するプログラムを変えることで、ストリーミング配信用に提供するマルチメディアを作成する提供端末、又は、ストリーミング配信されるマルチメディアコンテンツの視聴を可能にする視聴端末として機能するようになる。図1の例では、ユーザ端末1500Tが提供端末に該当し、ユーザ端末1500a、1500bが視聴端末に該当する。なお、本実施形態のユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、携帯型ゲーム装置や、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ等でもよい。
【0048】
図2は、ユーザ端末1500の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。図2に示すように、ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ホームキー1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカ1510と、マイク1512と、イメージセンサモジュール1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540に対してデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542とを備える。その他、図示しない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームプレイの対価の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置等を設けるとしてもよい。
【0049】
制御基板1550には、CPU1551やGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局等と無線通信するための無線通信モジュール1553、インターフェース回路1557等が搭載されている。インターフェース回路1557には、方向入力キー1502やホームキー1504からの信号を受信する回路、タッチパネル1506のドライバ回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音された音声の信号を生成する音声信号生成回路、イメージセンサモジュール1520で撮影された画像の画像データを入力する回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路等が含まれている。これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。
【0050】
この制御基板1550においてICメモリ1552には、提供端末としての機能を実現させるための動画提供プログラム(例えば、マルチメディアコンテンツの作成と提供を可能にする提供端末プログラム)や、視聴端末としての機能を実現させるための視聴プログラム(例えば、ストリーミング配信されるマルチメディアコンテンツの視聴及びテキストや画像の発信を可能にする視聴端末プログラム)、これらのプログラムを実行するのに必要なデータ等が格納される。そして、CPU1551等が提供端末プログラムや視聴端末プログラムを実行して演算処理を実行し、タッチパネル1506や方向入力キー1502、ホームキー1504に対する操作入力に応じてユーザ端末1500の各部を制御することで、ユーザ端末1500によるマルチメディアコンテンツの提供/視聴等を可能にする。
【0051】
なお、本実施形態では、ユーザ端末1500は、提供端末プログラムや視聴端末プログラム、各種設定データをストリーミングサーバ1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540等の記憶媒体から読み出す構成としてもよい。
【0052】
図3は、マルチメディアコンテンツを視聴するための視聴画面Wの画面構成例を示す図である。視聴プログラムを実行しているユーザ端末1500では、図3に例示する視聴画面Wがタッチパネル1506に表示される。視聴画面Wは、例えば、配信されている視聴中のマルチメディアコンテンツの付帯情報を表示する付帯情報表示部31と、当該視聴中のマルチメディアコンテンツを表示するコンテンツ表示部32と、発信要素としてテキスト及び/又は画像の選択入力をして発信操作を行うための発信操作部33と、各視聴ユーザ2(2a,2b,…)のアバター4(4a,4b,…)や、発信操作されたテキストや画像(発信内容)を表示する発信内容表示部34と、発信用画像8等をオンラインで購入するためのショッピングアイコン35とを含む。
【0053】
付帯情報表示部31に表示される付帯情報には、例えば、タイトル、ジャンル、撮影日時、撮影場所、被写体に関する情報、状況説明文、提供ユーザ2tからのメッセージ等が含まれ得る。また、マルチメディアコンテンツがゲームプレイ動画であれば、付帯情報には、プレイ内容やゲーム状況(例えば、プレイしているゲームステージや場所の情報、装備品の情報、敵キャラクタの名称、攻略の状況、プレーヤレベル、ステージクリアまでの残時間や経過時間、入手できるレアアイテム名等)が含まれ得る。付帯情報は、マルチメディアコンテンツの提供前に提供ユーザ2tが自ら設定するのでもよいし、ストリーミング配信サービスの運営者が設定するとしてもよい。また、ゲームプレイ動画の場合には、プレイしているゲームのプレイ情報から自動取得して設定するとしてもよい。
【0054】
コンテンツ表示部32には、少なくとも動画を含むマルチメディアコンテンツ(例えば、提供ユーザ2tによる演奏や演芸等のライブ中継、提供ユーザ2tがプレイするゲームプレイ、ゲームプレイのライブ中継や録画されたゲームプレイ動画を編集したもの、提供ユーザ2tが撮影や編集を行ったビデオ作品等)の映像が表示される。
【0055】
発信操作部33は、発信するコメントやメッセージ等のテキスト(文字・数字・記号)を入力するための入力欄331と、発信用画像8の中から発信する画像を選択するための選択欄333と、発信実行操作アイコン335とを含む。
【0056】
選択欄333には、そのユーザ端末1500aの視聴ユーザ2aが保有する発信用画像8が並べて表示される。発信用画像8は、ストリーミング配信サービスの運営者が用意し、視聴ユーザ2(2a,2b,…)に無料或いは有料で付与するイラストや写真等の画像(スタンプ等とも呼ばれる)である。視聴ユーザ2は、各々が入手・購入して発信用画像8を保有し、発信に使用することができる。なお、発信用画像8は、1度購入する等して入手したら何度でも使用できるものとするが、同種のものを複数保有でき、発信のたびに保有数から消費して使用する構成としてもよい。
【0057】
ここで、発信用画像8の種類は適宜設定可能であり、静止画に限らず、アニメーションGIFのように変化を伴う画像でもよい。基本的には、発信用画像8は、視聴ユーザ2間のコミュニケーションのアイテムとなるように様々にデザインされている。その中には、視聴しているマルチメディアコンテンツを評価するメッセージ(例えば、いいね、だめだね、面白い、面白くない、凄い、格好いい、…)や、提供ユーザ2tへの応援やねぎらいのメッセージ(例えば、頑張れ、落ち着いて、…)、発信者の既定の意思表示(例えば、いいね、面白い等の評価のメッセージや、応援しています、頑張れ、…)等を示すデザインの発信用画像8が含まれる。また、発信用画像8Aのように、画像内に単語や文言を含む画像も含まれる。キャラクタに吹き出しを付けて表し、あたかもキャラクタがその単語や文言を話しているかのようにデザインしてもよい。勿論、その単語や文言は、マンガの効果音表現のようなオノマトペでもよい。例えば、驚いた様子のキャラクタに「ギク!」の文字を添えた画像や、興奮した様子のキャラクタに「ワクワク!」の文字を添えた画像等とすることができる。
【0058】
発信内容表示部34は、視聴中の各視聴ユーザ2が発信操作したテキストや画像である発信内容を、各視聴ユーザ2(2a,2b,…)のアバター4(4a,4b,…)に付随する形で表示する。本実施形態では、各視聴ユーザ2のアバター4が発信内容表示部34の両サイドに縦に配列され、発信内容は、それらの内側の発信内容表示部34の中央部分において、該当する視聴ユーザ2(2a,2b,…)のアバター4(4a,4b,…)が発言していることを示す吹き出し5(5a,5b,…)の中に、所与の表示時間の間表示される。
【0059】
ショッピングアイコン35をタッチ操作すると、販売対象の発信用画像8を一覧表示した販売画面がポップアップ表示され、ポイントの消費と引き換えに所望の発信用画像8をその販売価格で購入することができる。また、販売画面では、その他にも、提供ユーザ2tへの応援アイテム等を購入できる。例えば、購入するとその種類に応じた応援演出処理を発動するものや、購入すると視聴画面Wに配置されて背景を華やかに演出する画像等が販売対象として適宜用意される。
【0060】
以上のように構成される視聴画面Wは、図3に示すように、コンテンツ表示部32の手前側(下側)に、視聴ユーザ2(2a,2b,…)のアバター4(4a,4b,…)を配置表示するようにレイアウトされており、あたかも集まってマルチメディアコンテンツを鑑賞しているような雰囲気をユーザに提供する。
【0061】
加えて、各視聴ユーザ2(2a,2b,…)が発信したテキストや画像(発信用画像8)をアバター4の吹き出し5(5a,5b,…)で表示することで、まるで、皆でマルチメディアコンテンツを鑑賞しつつ、思い思いに感想を述べたり、仲間に話しかけているような雰囲気を醸成している。発信用画像8は、テキストのように一々読まなくてよいので、視聴ユーザ2(2a,2b,…)が感じているところ、思っているところのものを瞬時かつ象徴的にしかも端的に伝えることができる。また、場の盛り上げ効果もテキストよりも大きい。
【0062】
このように、視聴画面Wは、マルチメディアコンテンツを提供する提供ユーザ2tとそれを視聴する視聴ユーザ2(2a,2b,…)とが、あたかも1つのライブステージや舞台を協働して盛り上げている感覚を得やすいように工夫されている。
【0063】
そして、本実施形態では、テキストや画像のユーザ発信サービス機能を利用して個々の視聴ユーザ2の発信力を高め、それによって視聴ユーザ2間の一体感や連帯感をさらに高める新たな付加価値をもたらすように工夫されている。
【0064】
[原理]
本実施形態では、発信内容表示部34に表示させる発信内容の表示形態を、当該発信に係る視聴ユーザ(発信者)の視聴実績及び/又は発信実績(ユーザ実績)に応じて変更する。またその際に、当該変更の程度を、発信者のユーザ端末1500と、発信者以外の視聴ユーザ(他視聴者)のユーザ端末1500とで変化させる。具体的には、発信者のユーザ端末1500に対しては、当該発信者のユーザ実績を大きく反映させて発信内容の表示形態を変更させる一方、発信者以外の他視聴者のユーザ端末1500に対しては、それと比べて変更の程度を小さくする。
【0065】
そのために、ストリーミングサーバ1100では、視聴中のマルチメディアコンテンツに対する発信をユーザ端末1500から受け付け、その発信内容の表示形態を決定する指標値(形態決定指標値)を発信者のユーザ実績に基づき判定する(判定ステップ)。そして、形態決定指標値に基づき発信者用と他視聴者用の各表示形態をそれぞれ設定し(設定ステップ)、当該発信内容を対応する表示形態で各ユーザ端末1500の視聴画面Wにて発信内容表示部34に表示させる。
【0066】
1.判定ステップ
判定ステップでは、指標値算出処理を実行し、例えば所定の関数f(V1,V2,…)に従って発信者のユーザ実績から形態決定指標値を求める。関数fの変数V1は、発信者の視聴実績に係る変数であり、例えば、当該発信者がマルチメディアコンテンツの視聴中に発信用画像8等の購入に消費したポイント消費数や課金額、或いは課金頻度、視聴時間等の各値が含まれる。また、関数fの変数V2は、発信者の発信実績に係る変数であり、例えば、当該発信者がマルチメディアコンテンツの視聴中に行った発信操作の回数(発信回数)やその頻度(発信頻度)等の各値が含まれる。この関数fにより、変数V1,V2が大きい(発信者の視聴実績や発信実績が高い)ほど大きくなり、変数V1,V2が小さい(発信者の視聴実績や発信実績が低い)ほど小さい値となるように形態決定指標値が求まる。
【0067】
なお、関数fは、視聴実績に係る変数V1のみを変数とする関数でもよいし、発信実績に係る変数V2のみを変数とする関数でもよい。また、変数V1及び/又は変数V2として例示した値のうちの1つを用いる関数としてもよいし、複数用いる関数であってもよい。或いは、視聴ユーザの視聴実績及び/又は発信実績を反映して随時更新される当該ユーザのユーザレベルを変数とする関数としてもよい。また、視聴中のマルチメディアコンテンツに対するポイント消費数等や発信回数等を変数V1,V2としてもよいし、現在までの総額や総数等を変数V1,V2としてもよい。
【0068】
2.設定ステップ
本実施形態では、各視聴ユーザが発信操作した発信内容の表示形態として、その表示サイズを設定する。具体的には、設定ステップでは先ず、予め定められた形態決定指標値と表示サイズとの対応関係式に従って、指標値算出処理で求めた形態決定指標値から、発信者用表示サイズと他視聴者用表示サイズとを仮設定する(表示サイズ仮設定処理)。
【0069】
図4は、形態決定指標値と表示サイズとの対応関係式の一例を示す図であり、発信者用表示サイズを仮設定するための対応関係式L11を実線で、他視聴者用表示サイズを仮設定するための対応関係式L13を一点鎖線で示している。各対応関係式は、例えば図4に示すように、対応関係式L13よりも対応関係式L11の方が傾きの大きい直線として定められる。例えば、形態決定指標値がvである場合、発信者用表示サイズはvとされ、他視聴者用表示サイズは、vよりも小さいvとして仮設定される。なお、対応関係式は直線に限らず、曲線や折れ線等、適宜設定してよい。或いは、形態決定指標値と発信者用表示サイズとの対応関係を定めたデータテーブルと、形態決定指標値と他視聴者用表示サイズとの対応関係を定めたデータテーブルとを用意しておき、これらを参照して求めた形態決定指標値に対応する発信者用表示サイズ及び他視聴者用表示サイズを仮設定する構成としてもよい。
【0070】
さて、本実施形態では、発信内容は、発信内容表示部34においてアバター4の吹き出し5として所与の表示時間の間表示され、発信者が少ないときには個々の発信内容の表示領域を広く確保できる。しかし、発信者が多くなればその分確保できる個々の表示領域は狭くなり、最大で視聴ユーザの人数分の表示領域が必要となる。
【0071】
そこで、本実施形態では、表示する発信内容の有無にかかわらず、はじめに発信内容表示部34の中央部分を視聴者数分の領域に区画して、全ての視聴ユーザに各々の発信内容を表示するための表示領域(以下「発信エリア」という)を割り当てる。そして、仮設定した表示サイズ(発信者用表示サイズ又は他視聴者用表示サイズ)が発信エリアのサイズを超えている発信内容については、その表示サイズを補正する(表示サイズ補正処理)。そしてその際に、隣接する発信エリアに空きスペースが存在する場合には、発信エリアを調整した上で表示サイズの補正を行う。なお、表示する発信内容がある視聴ユーザのみを対象に発信エリアを割り当て、表示サイズ補正処理を行うとしてもよい。その場合は、ユーザ端末1500から発信操作を受け付けるたびに、発信内容表示部34の中央部分を該当する視聴者数分の領域に区画すればよい。
【0072】
図5は、表示サイズ補正処理を説明する図であり、図5(a)では、発信内容表示部34においてはじめに各視聴ユーザ2(2a,2b,…)に割り当てられる発信エリア341(341a,341b,…)の区画を示している。ここで、視聴ユーザ2aによって新たに発信操作がされた場合であって、仮設定した当該発信内容の発信者用表示サイズが、発信エリア341aのサイズを超えていたとする。この場合は先ず、近傍する発信エリア341b,341d,341eの空き領域を判定する。例えば、各発信エリア341b,341d,341eの視聴ユーザ2b,2d,2eについて表示中の発信内容がない場合や、あってもその表示サイズ(この場合は他視聴者用表示サイズ)が発信エリア341b,341d,341eのサイズよりも小さい場合、発信エリア341b,341d,341eには空き領域が存在する。このように空き領域が存在する場合には、図5(b)に示すように、その分発信エリア341aを拡大するとともに発信エリア341b,341d,341eを縮小して調整し、視聴ユーザ2a,2b,2d,2eに係る発信エリア341a,341b,341d,341eの割り当てを変更する。そして、仮設定した発信者用表示サイズが調整後の発信エリア341aのサイズよりも大きければ、当該発信者用表示サイズを当該調整後の発信エリア341aのサイズまで小さくして確定する。調整後の発信エリア341a以下であれば、当該発信者用表示サイズをそのまま確定する。ここでの処理により、例えば図6に示すように、視聴ユーザ2aのユーザ端末1500aでは、他の視聴ユーザ2(2b,2c,…)の発信エリアよりも広い範囲を占領して自身の発信内容が表示される。
【0073】
一方、隣接する発信エリア341b,341dの視聴ユーザ2b,2dについて表示中の発信内容があり、その空きスペースも存在しない場合には、仮設定した発信者用表示サイズをはじめに割り当てた発信エリア341aのサイズまで小さくして確定する。ここでの処理により、発信者が多い場合でも、例えば図7に示すように、自身に割り当てられた発信エリアに収まる範囲で発信内容が大きく表示される。
【0074】
以上説明したように、本実施形態では、視聴ユーザが発信操作すると、発信者のユーザ端末1500ではそのユーザ実績が表示サイズに反映され、視聴実績や発信実績が高いほど大きく、低いほど小さく表示される。一方で、他者の発信内容があまりに大きく表示されると却って邪魔になるため、他視聴者が発信した発信内容については、自身が発信した場合と比べて変更の程度は抑えつつ、ユーザ実績の高い視聴ユーザの発信内容は大きめに、低い視聴ユーザの発信内容は小さめに表示される。
【0075】
ここで、ユーザ実績の高い視聴ユーザ、つまり、発信用画像8や応援アイテム等を多く購入して使用したり、数多く発信している視聴ユーザは、ストリーミング配信を皆で視聴しているその場の雰囲気を積極的に盛り上げようとしている立役者といえる。したがって、本実施形態によれば、このような視聴ユーザの発信内容を例えば大きく表示させて目立たせることができるので、視聴画面Wにおける見かけ上の優遇を与えて当該視聴ユーザの発信力を高めることができる。また、優遇により、他の視聴ユーザへの積極的な発信を促すことができる。したがって、提供ユーザを沢山応援している感覚や場が盛り上がっている感覚を得やすくすることができ、視聴ユーザ間の一体感や連帯感をさらに高める新たな付加価値をもたらすことが可能となる。
【0076】
[機能構成]
1.ストリーミングサーバ
図8は、ストリーミングサーバ1100の機能構成例を示すブロック図である。図8に示すように、ストリーミングサーバ1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、画像表示部390sと、音出力部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
【0077】
操作入力部100sは、システム管理や保守等のための各種操作を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等で実現できる。図1では、キーボード1106がこれに該当する。
【0078】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、ストリーミングサーバ1100の動作を統括制御する。図1では、制御基板1150やそのCPU1151がこれに該当する。
【0079】
このサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部204と、配信サービス管理部210と、アバター表示制御部220と、発信サービス管理部230と、計時部280sと、画像生成部290sと、音生成部292sと、通信制御部294sとを備える。
【0080】
ユーザ管理部202は、ユーザ登録に係る処理及びユーザアカウントに紐付けられる各登録ユーザのデータの管理を行う。例えば、登録ユーザへの固有のユーザアカウントの付与処理、ユーザアカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理処理、課金要素(例えば、オンラインショッピング等)の支払いで消費される電子決済媒体(例えば、仮想通貨や、仮想通貨相当ポイント等)の帳簿管理処理、ログイン及びログアウトの履歴等を管理する利用履歴管理処理、アバター4の作成・編集処理等を実行することができる。勿論、これら以外のユーザアカウントに紐付けられる他のデータの管理処理も適宜含めることができる。
【0081】
オンラインショッピング管理部204は、オンラインショッピングに関する制御を担い、公知のオンラインショッピング技術を適宜利用して実現できる。本実施形態では、視聴ユーザは、オンラインショッピングによって発信用画像等を購入することができる。
【0082】
配信サービス管理部210は、マルチメディアコンテンツのストリーミング配信サービスを実現するための各種処理を行う。例えば、マルチメディアコンテンツの配信スケジュールの管理処理、視聴ユーザの管理処理、提供端末から配信用のマルチメディアコンテンツのデータを取得する処理、ストリーミング配信処理等を実行することができる。勿論、これら以外の処理も適宜含めることができる。
【0083】
アバター表示制御部220は、視聴ユーザ別のアバターを、視聴端末である各視聴ユーザのユーザ端末1500(1500a,1500b,…)において発信内容表示部34に表示させる制御を行う。本実施形態では、視聴ユーザ別のアバターデータ等を設定したアバター表示管理データ626の配信がこれに含まれる。
【0084】
発信サービス管理部230は、ストリーミング配信サービスと並行したユーザ発信サービスを実現するための各種処理を行う。具体的には、視聴中のマルチメディアコンテンツに対する発信操作が入力されたことを視聴端末から受け付けて、当該発信操作に係る発信内容を、各視聴端末にて発信内容表示部34に表示させる制御を行う。本実施形態では、発信内容表示部34において表示中の発信内容やその表示サイズ、表示時間等を視聴ユーザ毎に設定した発信内容表示管理データ630の配信がこれに含まれる。
【0085】
この発信サービス管理部230は、指標値判定部231と、表示形態設定部233と、発信内容表示制御部235とを含み、各視聴端末にて発信内容表示部34に表示させる表示内容の表示形態を、少なくとも各視聴ユーザのユーザ実績を用いて変更させる制御を行う。
【0086】
指標値判定部231は、予め定められる関数f(V1,V2,…)に従って発信者のユーザ実績から形態決定指標値を求める。
【0087】
表示形態設定部233は、指標値判定部231が求めた形態決定指標値に基づいて、当該発信内容の表示形態として例えば表示サイズを設定する。
【0088】
発信内容表示制御部235は、各視聴端末において、各視聴ユーザが発信操作した発信内容を、表示形態設定部233が設定した表示サイズで発信内容表示部34に表示させる制御を行う。なお、ストリーミングサーバ1100が、発信内容表示部34として表示される画像それ自体を配信の対象とする場合には、発信内容表示制御部235がその画像を生成するとしてもよい。
【0089】
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
【0090】
画像生成部290sは、ストリーミングサーバ1100のシステム管理等に関する画像を生成し、画像表示部390sへ出力する。
【0091】
音生成部292sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、ストリーミングサーバ1100のシステム管理や動画配信に係る操作音、BGM等の音声データを生成し、或いはデコードする。システム管理に関する音声信号は、音出力部392sへ出力される。
【0092】
通信制御部294sは、通信部394sを介して外部装置(例えばユーザ端末1500)とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0093】
画像表示部390sは、画像生成部290sから入力される画像信号に基づいてシステム管理等のための各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1では、タッチパネル1108がこれに該当する。
【0094】
音出力部392sは、音生成部292sから入力される音信号を放音する。図1では、本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
【0095】
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図1では、通信装置1153がこれに該当する。
【0096】
サーバ記憶部500sには、ストリーミングサーバ1100を動作させ、ストリーミングサーバ1100が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図1では、ICメモリ1152がこれに該当する。
【0097】
また、サーバ記憶部500sには、サーバプログラム503と、配信用視聴端末プログラム505と、配信用提供端末プログラム507と、販売品管理データ509と、発信用画像データ510と、ユーザ管理データ600と、配信管理データ620と、現在日時800とが格納される。また、その他にも、例えば、視聴画面Wの背景画像の画像データや、アバターを作成・編集するための素材データ等、必要なデータが適宜格納される。
【0098】
サーバプログラム503は、サーバ処理部200sをユーザ管理部202、オンラインショッピング管理部204、配信サービス管理部210、アバター表示制御部220、及び発信サービス管理部230として機能させるためのプログラムである。なお、画像生成部290sや音生成部292s、通信制御部294sとして機能させるプログラムも適宜これに含めることができる。
【0099】
配信用提供端末プログラム507は、提供端末として使用されるユーザ端末1500にダウンロードされるアプリケーションプログラムのオリジナルデータであって、これを実行することにより、そのユーザ端末1500は提供端末として機能できるようになる。なお、配信用提供端末プログラム507は、ライブ配信機能を実装したゲームを実行可能にするためのゲームプログラムの中に含まれている構成も可能である。
【0100】
配信用視聴端末プログラム505は、視聴端末として使用されるユーザ端末1500にダウンロードされるアプリケーションプログラムのオリジナルデータであって、これを実行することにより、そのユーザ端末1500は視聴端末として機能できるようになる。
【0101】
販売品管理データ509は、オンラインショッピングによる販売品(販売対象)を定義・管理するためのデータである。例えば、販売品管理データ509は、購入可能なデータを、その在庫数や、課金対価(電子決済媒体からの引き落とし額に相当)等と対応付けて格納している。
【0102】
発信用画像データ510は、発信用画像を定義するデータである。1つの発信用画像データ510は、例えば、当該発信用画像の種類(発信用画像種類)、画像データ、販売価格等を含む。
【0103】
ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎に用意され、固有の識別情報であるユーザアカウントと紐付けられる各種データを格納する。1つのユーザ管理データ600は、例えば図9に示すように、固有のユーザアカウント601と、ユーザレベル602と、決済媒体帳簿データ603と、アバター設定データ604と、保有発信用画像リスト605と、発信ログデータ606と、ユーザ実績データ607とを含む。
【0104】
決済媒体帳簿データ603は、当該ユーザに紐付けられる電子決済媒体(本実施形態ではポイント)の収支の情報、例えば、ポイントの購入日時や購入数(課金額)の履歴、ポイントの消費日時や消費数の履歴等を格納する。
【0105】
アバター設定データ604は、当該ユーザのアバター4の設定データを格納する。
【0106】
保有発信用画像リスト605は、当該ユーザが保有している発信用画像8のリストを格納する。
【0107】
発信ログデータ606は、当該ユーザが視聴ユーザとして発信操作する毎に作成される。1つの発信ログデータ606は、例えば、発信日時、発信対象の配信タイトル、当該発信対象のマルチメディアコンテンツを提供した提供ユーザのユーザアカウント、発信内容等を格納する。
【0108】
ユーザ実績データ607は、関数fの変数V1,V2とされるポイント消費数や課金額、課金頻度、視聴時間、発信回数、発信頻度等をユーザ実績として記憶する。ポイント消費数や課金額、課金頻度は決済媒体帳簿データ603に基づき随時集計され、発信回数や発信頻度は、発信ログデータ606に基づき随時集計される。
【0109】
配信管理データ620は、ストリーミング配信毎に用意され、配信状況を記述する各種データを格納する。1つの配信管理データ620は、例えば図10に示すように、配信タイトル621と、配信スケジュール622と、マルチメディアコンテンツデータ623と、付帯情報624と、視聴ユーザ管理データ625と、アバター表示管理データ626と、発信実績データ627と、発信内容表示管理データ630とを含む。その他にも、例えば、視聴画面Wの背景を定義した背景データ等が格納される。
【0110】
視聴ユーザ管理データ625は、当該ストリーミング配信に係るマルチメディアコンテンツについて視聴者登録された視聴ユーザに関する各種データを格納する。例えば、当該視聴者登録された全ての視聴ユーザのユーザアカウントと対応付けて、当該視聴ユーザのユーザ端末1500に通信回線9を介して通信接続するためのアクセス情報(例えばIPアドレス)等を格納する。
【0111】
アバター表示管理データ626は、発信内容表示部34における各視聴ユーザのアバターの表示状況を記述する各種データを格納する。例えば、各視聴ユーザのユーザアカウントと対応付けて、そのアバターデータや配置位置座標、表示サイズ等が設定される。
【0112】
発信実績データ627は、視聴端末において視聴ユーザが発信操作する毎に作成される。1つの発信実績データ627は、発信者である視聴ユーザのユーザアカウントと、発信タイミングと、発信内容データ(入力されたテキスト又は選択された発信用画像種類)とを含む。
【0113】
発信内容表示管理データ630は、視聴ユーザ毎に用意され、各視聴端末における発信内容表示部34の表示状況を記述する各種データを格納する。1つの発信内容表示管理データ630は、図11に示すように、当該視聴ユーザのユーザアカウント631と、当該視聴ユーザに割り当てられた発信エリアの位置や範囲を示す発信エリアデータ632と、表示中の発信内容の有無を示す発信表示フラグ(有:ON/無:OFF)633と、対応する発信表示フラグ633がONの場合に設定される発信内容データ634と、その発信内容について設定された発信者用表示サイズ635及び他視聴者用表示サイズ636と、当該発信内容の表示開始日時637と、表示時間638とを格納する。表示時間638は、当該発信内容が表示されてから非表示とされるまでの時間であり、本実施形態では、固定値(例えば5秒等)が設定される。
【0114】
2.視聴端末
図12は、視聴端末となるユーザ端末1500(1500a,1500b,…)の機能構成例を示すブロック図である。図12に示すように、視聴端末となるユーザ端末1500(1500a,1500b,…)は、操作入力部100と、撮像部102と、集音部104と、端末処理部200と、画像表示部390と、音出力部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
【0115】
操作入力部100は、ユーザが各種操作を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、角速度センサ等によって実現できる。図2では、方向入力キー1502やホームキー1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0116】
撮像部102は、撮影対象からの光を受光して電気信号に変換し、デジタル画像データを生成して端末処理部200へ出力する。例えば、レンズ、メカシャッター、シャッタードライバ、CCDイメージセンサモジュールやCMOSイメージセンサモジュールといった光電変換素子、光電変換素子から電荷量を読み出し画像データを生成するデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ICメモリ等で実現できる。図2では、イメージセンサモジュール1520がこれに該当する。
【0117】
集音部104は、集音した音声を電気信号に変換して出力する。図2では、マイク1512がこれに該当する。
【0118】
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100や端末記憶部500を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、ストリーミングサーバ1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、視聴端末としてのユーザ端末1500の動作を統括制御する。図2では、制御基板1550やそのCPU1551がこれに該当する。そして、本実施形態における視聴端末の端末処理部200は、視聴端末演算部260と、計時部280と、音生成部292と、通信制御部294とを備える。
【0119】
視聴端末演算部260は、操作信号送信制御部262と、視聴画面表示制御部264とを含む。
【0120】
操作信号送信制御部262は、操作入力部100に対する操作入力に応じて、各種データやリクエスト情報をストリーミングサーバ1100へ送信するための処理を行う。
【0121】
視聴画面表示制御部264は、ストリーミングサーバ1100から受信した各種データに基づいて視聴画面Wを表示するための制御を行う。
【0122】
音生成部292は、例えばDSPや音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、動画配信に係る効果音、BGM、各種操作音の音信号を生成して音出力部392へ出力する。
【0123】
通信制御部294は、通信部394を介して外部装置(例えばストリーミングサーバ1100)とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0124】
画像表示部390は、視聴画面表示制御部264から入力される画像信号に基づいて視聴画面W等の各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図2では、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0125】
音出力部392は、音生成部292から入力される音信号に基づいてBGM等を音出力する。図2では、スピーカ1510がこれに該当する。
【0126】
通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図2では、無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0127】
端末記憶部500には、ユーザ端末1500を視聴端末として動作させ、ユーザ端末1500が備える視聴端末としての機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図2では、ICメモリ1552や、メモリカード1540がこれに該当する。
【0128】
また、視聴端末の端末記憶部500には、視聴端末プログラム504と、受信済配信データ群700と、現在日時800とが格納される。勿論、これら以外のプログラムやデータも適宜格納することができる。
【0129】
視聴端末プログラム504は、端末処理部200を視聴端末演算部260として機能さえるためのプログラムである。本実施形態では、ストリーミングサーバ1100から提供される配信用視聴端末プログラム505(図8参照)のコピーとする。
【0130】
受信済配信データ群700は、ストリーミング配信に際し、ストリーミングサーバ1100から受信した各種配信データを格納する。本実施形態では、アバター表示管理データ702と、発信内容表示管理データ704と、保有発信用画像リスト706とを格納することになる。保有発信用画像リスト706は、ユーザのログイン時又は視聴者登録時に、保有発信用画像リスト605(図8参照)がコピーされる。
【0131】
3.提供端末
図13は、提供端末となるユーザ端末1500(1500T)の機能構成例を示すブロック図である。なお、図13において、視聴端末となるユーザ端末1500(1500a,1500b,…)と同様の構成には同一の符号を付して示している。
【0132】
提供端末となるユーザ端末1500(1500T)では、端末処理部200は、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、ストリーミングサーバ1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、提供端末としてのユーザ端末1500の動作を統括制御する。そして、提供端末の端末処理部200は、提供端末演算部270と、計時部280と、音生成部292と、通信制御部294とを備える。
【0133】
提供端末演算部270は、操作信号送信制御部272と、コンテンツ提供制御部274と、提供画面表示制御部276とを含む。
【0134】
操作信号送信制御部272は、操作入力部100に対する操作入力に応じて、各種データやリクエスト情報をストリーミングサーバ1100へ送信するための処理を行う。
【0135】
コンテンツ提供制御部274は、配信用のマルチメディアコンテンツのデータの生成と、ストリーミングサーバ1100への提供制御に関する処理を行う。ライブ配信の場合は、撮像部102で撮影された画像を逐一エンコードして、ストリーミングサーバ1100へ提供制御する、ライブストリーミングエンコーダとしての機能を実現する。
【0136】
提供画面表示制御部276は、提供画面を表示するための制御を行う。提供画面は、マルチメディアコンテンツのライブ配信のための各種操作を受け付ける操作画面であり、配信状況をモニタするモニタ画面を兼ねている。
【0137】
端末記憶部500には、ユーザ端末1500を提供端末として動作させ、ユーザ端末1500が備える提供端末としての機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
【0138】
また、提供端末の端末記憶部500には、提供端末プログラム506と、受信済配信データ群700と、提供コンテンツデータ710と、現在日時800とが格納される。勿論、これら以外のプログラムやデータも適宜記憶することができる。
【0139】
提供端末プログラム506は、端末処理部200を提供端末演算部270として機能させるためのプログラムである。本実施形態では、ストリーミングサーバ1100から提供される配信用提供端末プログラム507(図8参照)のコピーとする。
【0140】
受信済配信データ群700は、マルチメディアコンテンツの提供に際し、ストリーミングサーバ1100から受信した各種配信データを格納する。
【0141】
提供コンテンツデータ710は、登録時配信タイトル711と、登録時配信スケジュール713と、登録時付帯情報715と、提供用マルチメディアコンテンツデータ717とを含む。登録時配信タイトル711や登録時配信スケジュール713、登録時付帯情報715は、それぞれ提供ユーザとして配信登録手続きをした際の設定データを格納する。提供用マルチメディアコンテンツデータ717は、配信用のマルチメディアコンテンツのオリジナルデータである。
【0142】
[処理の流れ]
1.ストリーミングサーバ
図14及び図15は、ストリーミングサーバ1100におけるマルチメディアコンテンツのライブ配信に係る処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、サーバ処理部200sがサーバプログラム503を読み出して実行することによって実現される。なお、マルチメディアコンテンツの配信タイトルや配信スケジュール、付帯情報は、提供ユーザによる配信登録手続きに伴い既に設定されているものとする。また、視聴ユーザの視聴端末は、別途ログイン手続き済みであるものとする。
【0143】
先ず、配信サービス管理部210が、配信管理データ620の初期設定を行う(ステップS100)。ここでは、視聴ユーザ管理データ625やアバター表示管理データ626、発信内容表示管理データ630を初期化する。なお、配信タイトル621、配信スケジュール622、付帯情報624は、配信登録手続きに伴い設定済みである。マルチメディアコンテンツデータ623は、ライブ配信なので配信開始までは記憶されない。もし、ライブ配信でなければ、予め用意されたマルチメディアコンテンツのデータが格納されることになる。
【0144】
続いて、配信サービス管理部210は、視聴ユーザ管理データ625に基づいて、アバター表示管理データ626、発信内容表示管理データ630、保有発信用画像リスト605等の各種配信データの配信を開始する(ステップS102:配信α)。配信タイミングは、例えば、それら配信データが追加・削除・更新された時や、新たな視聴ユーザの登録時等とすることができるが、所定周期で配信するとしてもよい。
【0145】
その後、配信サービス管理部210は、視聴リクエストの受信を監視する(ステップS104)。視聴リクエストは、視聴端末として機能しているユーザ端末1500(1500a,1500b,…)にて視聴ユーザが視聴したい配信タイトルを選択し、所定の視聴操作をすると、ユーザアカウント等の情報とともにストリーミングサーバ1100へと送信される。
【0146】
この視聴リクエストを受信すると(ステップS104のYES)、配信サービス管理部210は、新たに視聴ユーザ管理データ625を作成して当該視聴端末のユーザを視聴ユーザとして視聴者登録する(ステップS106)。
【0147】
そして、アバター表示制御部220が、新たなアバター表示管理データ626を作成し、当該視聴ユーザに係るアバターが発信内容表示部34に表示されるようにする(ステップS108)。
【0148】
前述のようにステップS102にてアバター表示管理データ626の配信は開始されているので、新たに作成したアバター表示管理データ626もまた視聴端末に配信される。視聴端末では、これに基づき各アバターの表示を更新することになる。結果、視聴画面Wでは、新たな仮想視聴者がスクリーンの前に出現したかのように見える。
【0149】
また、視聴者登録によって視聴者数が増えたので、発信サービス管理部230が新たな発信内容表示管理データ630を作成するとともに、当該視聴ユーザを含む全ての視聴ユーザに発信エリアを割り当て直して発信エリアデータ632を更新する(ステップS110)。これら新たに作成した発信内容表示管理データ630や、発信エリアデータ632を更新した発信内容表示管理データ630もまた、視聴端末に配信される。
【0150】
続いて、発信サービス管理部230が、発信リクエストの受信を監視する(ステップS112)。テキスト発信リクエストは、視聴端末にて視聴ユーザがテキストの入力や画像の選択をして発信操作を行うと、ユーザアカウントや発信内容等の情報とともにストリーミングサーバ1100へと送信される。
【0151】
この発信リクエストを受信すると(ステップS112のYES)、発信サービス管理部230は、受信した新たな発信内容について発信実績データ627を作成し、リクエストした視聴ユーザの発信ログデータ606を作成して更新する(ステップS114)。また、指標値判定部231が、指標値判定処理を実行する(ステップS116)。そして、表示形態設定部233が、表示サイズ仮設定処理を実行し(ステップS118)、表示サイズ補正処理を実行する(ステップS120)。ここでの処理により、受信した新たな発信内容について発信者用表示サイズ635と他視聴者用表示サイズ636とが設定され、発信者に係る発信内容表示管理データ630の各値が更新される。また、適宜調整された隣接する発信エリアデータ632が更新される。
【0152】
なお、発信サービス管理部230は、表示時間638を超過した発信内容を逐一消去する。すなわち、発信内容表示管理データ630のうち、表示開始日時637から表示時間638を超過した発信内容に係る発信表示フラグ633をOFFにし、発信内容データ634や発信者用表示サイズ635、他視聴者用表示サイズ636、表示開始日時637、表示時間638をクリアする。また、当該発信内容の表示に伴い拡縮された発信エリアがあれば、その発信エリアデータ632をステップS110で割り当てた当初の範囲に戻す。
【0153】
この発信内容表示管理データ630についてもステップS102にて配信が開始されており、更新した発信内容表示管理データ630もまた視聴端末に配信される。視聴端末では、これに基づき新たな発信内容がアバターの吹き出しにて表示され、あたかもアバターが話したかのように見える。
【0154】
また、オンラインショッピング管理部204が、購入リクエストの受信を監視する(ステップS122)。購入リクエストは、視聴端末にて視聴ユーザが所定の購入操作(例えば、図3のショッピングアイコン35への操作)を行うと、ストリーミングサーバ1100へ送信される。
【0155】
この購入リクエストを受信すると(ステップS122のYES)、オンラインショッピング管理部204は、発信用画像や応援アイテムの購入処理等、オンラインショッピングに係る処理を実行する(ステップS126)。この購入にともなって、購入リクエストした視聴ユーザのユーザ管理データ600の保有発信用画像リスト605が更新され、これもまた視聴端末へと配信される。
【0156】
このように、ライブ配信前であっても、視聴ユーザは、テキストや発信用画像を発信したり、発信用画像等の購入が可能となり、ライブが始まる前に視聴ユーザ間で思い思いにライブへの期待を語りあったり、ライブ開始に備えた発信用画像等の準備ができる。
【0157】
その後、図15に示すように、ライブ配信の開始予定時刻に達すると(ステップS126のYES)、配信サービス管理部210は、マルチメディアコンテンツのライブ配信を開始する(ステップS128)。ここでの処理により、提供端末からのマルチメディアコンテンツデータの受信と、その視聴端末へのストリーミング配信とが開始される。
【0158】
マルチメディアコンテンツの配信を開始したならば、発信サービス管理部230が、発信リクエストの受信を監視する(ステップS130)。そして、発信リクエストを受信した場合は(ステップS130のYES)、受信した新たな発信内容について発信実績データ627を作成し、リクエストした視聴ユーザの発信ログデータ606を作成して更新する(ステップS132)。また、指標値判定部231が、指標値判定処理を実行する(ステップS134)。そして、表示形態設定部233が、表示サイズ仮設定処理を実行し(ステップS136)、表示サイズ補正処理を実行して(ステップS138)、受信した新たな発信内容について発信者用表示サイズと他視聴者用表示サイズとを設定する。
【0159】
また、オンラインショッピング管理部204が、購入リクエストの受信を監視する(ステップS140)。そして、購入リクエストを受信した場合は(ステップS140のYES)、オンラインショッピングに係る処理を実行する(ステップS142)。
【0160】
その後は、配信が終了するまでは(ステップS144のNO)、ステップS130に戻って上記した処理を繰り返す。そして、配信が終了すると(ステップS144のYES)、一連の処理を終了する。
【0161】
2.視聴端末
図16は、視聴端末となるユーザ端末1500(1500a,1500b,…)におけるマルチメディアコンテンツの視聴に係る処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、端末処理部200が視聴端末プログラム504を読み出して実行することによって実現される。
【0162】
図16に示すように、視聴端末では先ず、ログイン処理を実行する(ステップS300)。その後、マルチメディアコンテンツの配信を視聴するための所定の視聴操作(視聴するマルチメディアコンテンツの選択を含む)を検出すると(ステップS310のYES)、操作信号送信制御部262が、ストリーミングサーバ1100へ視聴リクエストを送信する(ステップS312:通信A)。ここでの視聴リクエストを受けて、ストリーミングサーバ1100では、当該視聴端末のユーザが視聴ユーザとして視聴者登録され、アバター表示管理データ626や発信内容表示管理データ630、保有発信用画像リスト605等の当該視聴端末への配信が開始される(配信α)。そして、視聴端末では、視聴画面表示制御部264が、これらを受信して受信済配信データ群700に格納し、視聴画面Wの表示を開始する(ステップS314)。
【0163】
また、発信用画像8等の販売対象の購入操作を検出すると(ステップS320のYES)、操作信号送信制御部262は、ストリーミングサーバ1100へ購入リクエストを送信する(ステップS322:通信B)。ここで発信用画像8が購入されると、ストリーミングサーバ1100にて当該発信用画像8が追加された保有発信用画像リスト605が配信され、保有発信用画像リスト706が更新されることとなる。
【0164】
また、操作信号送信制御部262は、発信操作部33にてテキストの入力操作を検出すると(ステップS330のYES)、テキストの入力編集処理を実行し(ステップS332)、ステップS336に移行する。また、発信操作部33にて発信用画像の選択操作を検出した場合も(ステップS334のYES)、ステップS336に移行する。そして、ステップS336にて発信操作を検出すると(ステップS336のYES)、入力されたテキスト又は選択された発信用画像種類とともに発信リクエストをストリーミングサーバ1100へ送信する(ステップS338:通信C)。ここでの発信リクエストを受けて、ストリーミングサーバ1100では、当該発信内容の表示形態(本実施形態では発信者用表示サイズ及び他視聴者用表示サイズ)を設定して発信内容表示管理データ630を更新し、これを配信する。
【0165】
ここで、視聴端末は、前述のようにステップS314にて各種配信データに基づく視聴画面Wの表示制御を開始している。したがって、ステップS338にて当該視聴端末や他の視聴端末にて視聴ユーザが発信操作した発信内容が、そのユーザ実績に応じて設定された表示サイズで発信内容表示部34に表示されることとなる。より詳細には、視聴画面表示制御部264は、発信内容表示管理データ630に従い、発信表示フラグ633がONである視聴ユーザの発信エリアにおいて、当該視聴端末の視聴ユーザに係る発信内容については発信者用表示サイズを適用し、他の視聴端末に係る発信内容については他視聴者用表示サイズを適用して発信内容を表示制御する。
【0166】
その後は、配信が終了するまでは(ステップS340のNO)、ステップS320に戻って上記した処理を繰り返す。そして、配信が終了すると(ステップS340のYES)、一連の処理を終了する。
【0167】
3.提供端末
図17は、提供端末となるユーザ端末1500(1500T)におけるマルチメディアコンテンツの提供に係る処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、端末処理部200が提供端末プログラム506を読み出して実行することによって実現される。なお、マルチメディアコンテンツをゲームプレイ動画のライブ中継コンテンツとする場合には、別途ゲームプログラムが実行されているものとする。
【0168】
図17に示すように、視聴端末では先ず、ログイン処理を実行する(ステップS500)。その後、提供画面表示制御部276が、提供画面の表示制御を開始する(ステップS502)。
【0169】
続いて、コンテンツ提供制御部274が、提供するマルチメディアコンテンツの配信タイトルや配信スケジュール、付帯情報を設定してその登録手続き処理を行う(ステップS504)。そして、配信予定時刻になると、当該マルチメディアコンテンツの提供を開始する(ステップS506:通信D)。本実施形態では、ライブ配信を想定しているので、例えば実写によるライブ配信の場合は、コンテンツ提供制御部274は、撮像部102で撮影した映像に集音部104で集音した音声を付加したマルチメディアコンテンツデータを逐次作成するとともに、そのライブストリーミングエンコードを行ってストリーミングサーバ1100へ送信する。ゲームプレイ動画をライブ配信する場合は、ゲーム画面をキャプチャした動画にゲーム音声を付加してマルチメディアコンテンツデータを逐次作成する。マルチメディアコンテンツが予め用意された動画データ等の場合には、配信予定時刻を待たずにそれをストリーミングサーバ1100へアップロードする。
【0170】
そして、マルチメディアコンテンツの配信を終了すると(ステップS508のYES)、一連の処理を終了する。
【0171】
以上、本実施形態によれば、マルチメディアコンテンツのストリーミング配信サービスにおいて、テキストや画像の発信機能を利用して、従来のサービス以上の楽しい充実したユーザ体験を提供することができ、ストリーミング配信のサービスを向上できる。
【0172】
[変形例]
なお、本発明を適用可能な形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0173】
例えば、上記実施形態では、クライアント・サーバ型のコンピュータシステムにてストリーミング配信サービスを実現する例を挙げたが、複数のユーザ端末1500同士をピアツーピア接続したコンピュータシステムにおいて実現するとしてもよい。その場合、何れかのユーザ端末1500にストリーミングサーバ1100としての機能を担わせる。或いは、複数のユーザ端末1500で配信サービス管理部210が有する機能を分担して担う構成としてもよい。
【0174】
また、上記実施形態は、複数のユーザが同時にアクセスしていて、それぞれがテキストや画像の発信操作可能なサービスであればその他のサービスにも適用可能である。
【0175】
例えば、図3の視聴画面Wのうち、コンテンツ表示部32より下の画面部分を、ソーシャルネットワーキングサービスのチャット機能を適用した画面とすることもできる。図18は、その場合の表示例を示す図である。
【0176】
下側のチャット画面36の左側には、当該画面が表示されるユーザ端末1500を使用する視聴ユーザ2aのアバター4aが表示され、当該視聴ユーザ2aが発信操作した発信内容(テキストや画像)が吹き出し5aで表示される。一方、チャット画面36の右側には、他の視聴ユーザ2c等のアバター4c等が表示され、彼等が発信操作した発信内容の吹き出し5c等が表示される。本変形例では、各視聴ユーザ2による発信内容を表示するにあたって、その表示サイズを、上記実施形態と同様の要領で発信者のユーザ実績に応じて変更制御する。
【0177】
また、上記実施形態では、発信者用表示サイズと他視聴者用表示サイズとを設定することで、表示サイズの変更の程度を発信者のユーザ端末1500と他視聴者のユーザ端末1500とで変化させることとした。これに対し、発信者用表示サイズの設定のみを行うとしてもよい。これによれば、各ユーザ端末1500に対し、当該ユーザ端末1500を使用する視聴ユーザのユーザ実績に応じて、当該視聴ユーザの発信内容についてのみ表示サイズを変更制御することができる。
【0178】
また、上記実施形態では、発信者のユーザ実績からその形態決定指標値を求め、表示サイズの設定に用いることとした。これに対し、各視聴ユーザのユーザ実績を統計処理することで発信者に係る指標値を求め、表示サイズを設定するとしてもよい。例えば、ユーザ端末1500から発信操作を受け付けるたびに全ての視聴ユーザの形態決定指標値を求め、各視聴ユーザの形態決定指標値から発信者に係る偏差値を指標値として算出する。そして、算出した偏差値を用いて表示サイズを設定するとしてもよい。
【0179】
また、上記実施形態では、発信者について形態決定指標値を求め、予め定められる対応関係式に従い形態決定指標値に応じた表示サイズを仮設定することとしたが、形態決定指標値を順位付けして表示サイズを決めてもよい。例えば、ユーザ端末1500から発信操作を受け付けるたびに全ての視聴ユーザの形態決定指標値を求め、大きい順に並べて発信者の順位を特定する。そして、特定した順位が高いほど表示サイズを大きく、低いほど表示サイズを小さくするとしてもよい。
【0180】
また、上記実施形態では、発信者のユーザ実績を用いてその発信内容の表示サイズを変更させることとしたが、マルチメディアコンテンツとしてゲームプレイ動画をライブ配信する場合には、当該ゲームプレイ動画に係るゲーム状況に応じて発信内容の表示形態をさらに変更させる制御を行うとしてもよい。例えば、当該ゲームプレイ動画のゲームステージ、敵キャラクタ名、攻略状況、プレーヤレベル等に応じて吹き出し5(5a,5b,…)の枠線の線種や色、形状、背景色等を変更制御するとしてもよい。
【0181】
また、変更させる発信内容の表示形態は、例示した表示サイズに限らず、その表示色や表示時間等の他の表示形態を変更させるのでもよいし、表示サイズ、表示色、及び表示時間のうちの2つ、又は3つ全てを変更させる構成としてもよい。或いは、発信者のユーザ端末1500に対しては当該発信内容の表示サイズを変更制御し、他視聴者のユーザ端末に対しては当該発信内容の表示色を変更させる等、変更対象の表示形態を変えてもよい。
【符号の説明】
【0182】
1000…コンテンツ提供システム
1100…ストリーミングサーバ
100s…操作入力部
200s…サーバ処理部
202…ユーザ管理部
204…オンラインショッピング管理部
210…配信サービス管理部
220…アバター表示制御部
230…発信サービス管理部
231…指標値判定部
233…表示形態設定部
235…発信内容表示制御部
280s…計時部
291s…画像生成部
293s…音生成部
295s…通信制御部
391s…画像表示部
393s…音出力部
395s…通信部
500s…サーバ記憶部
503…サーバプログラム
505…配信用視聴端末プログラム
507…配信用提供端末プログラム
509…販売品管理データ
510…発信用画像データ
600…ユーザ管理データ
620…配信管理データ
800…現在日時
1500(1500a,1500b,…,1500T)…ユーザ端末
100…操作入力部
102…撮像部
104…集音部
200…端末処理部
262,272…操作信号送信制御部
264…視聴画面表示制御部
274…コンテンツ提供制御部
276…提供画面表示制御部
390…画像表示部
392…音出力部
394…通信部
500…端末記憶部
504…視聴端末プログラム
506…提供端末プログラム
700…受信済配信データ群
702…アバター表示管理データ
704…発信内容表示管理データ
706…保有発信用画像リスト
710…提供コンテンツデータ
711…登録時配信タイトル
713…登録時配信スケジュール
715…登録時付帯情報
717…提供用マルチメディアコンテンツデータ
9…通信回線
2(2a,2b,…,2t)…ユーザ
W…視聴画面
31…付帯情報表示部
32…コンテンツ表示部
33…発信操作部
34…発信内容表示部
35…ショッピングアイコン
36…チャット画面
4(4a,4b,…)…アバター
8…発信用画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18