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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161873
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20241113BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20241113BHJP
   H01L 21/31 20060101ALN20241113BHJP
   B65G 49/00 20060101ALN20241113BHJP
【FI】
H01L21/68 N
C23C16/44 G
H01L21/31 B
B65G49/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023146171
(22)【出願日】2023-09-08
(31)【優先権主張番号】10-2023-0059435
(32)【優先日】2023-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】316008145
【氏名又は名称】ウォニク アイピーエス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】WONIK IPS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】75,Jinwisandan-ro,Jinwi-myeon,Pyeongtaek-si,Gyeonggi-do,17709,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、タ ピン
(72)【発明者】
【氏名】リ、チュン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ハム、テ ホ
(72)【発明者】
【氏名】リ、チュル ウ
(72)【発明者】
【氏名】チェ、クァン ハ
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K030GA02
4K030GA06
4K030KA45
5F045AA06
5F045AA08
5F045BB03
5F045DP15
5F045DP27
5F045EM10
5F131AA02
5F131BA01
5F131BA37
5F131BB03
5F131CA02
5F131DA22
5F131DB76
5F131EA04
5F131EA24
5F131EB01
5F131EB11
5F131EB67
5F131EB81
5F131HA24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数個の回転モジュールを連結するベルトなどの連結構造が、チャンバ内部の温度変化によってテンションが変形することを防止し、変形されたテンションを補償する基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、内部に複数の基板Sを処理するための処理空間Aが形成される工程チャンバ100と、工程チャンバの上側に形成され、処理空間に処理ガスを噴射するガス噴射部200と、工程チャンバの内部でガス噴射部に対向するように形成され、複数の基板が載置されるように複数個で形成された基板支持部300と、載置された複数の基板を、基板支持部のうちの互いに異なる基板支持部に移送させる基板移送部400と、載置された複数の基板を回転させる基板回転部500と、を含み、基板回転部は、張力を調節するように形成される張力調節部600を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に複数の基板を処理するための処理空間が形成される工程チャンバと、
前記工程チャンバの上側に形成され、前記処理空間に処理ガスを噴射するガス噴射部と、
前記工程チャンバの内部で前記ガス噴射部に対向するように形成され、前記複数の基板が載置されるように複数個で形成された基板支持部と、
前記工程チャンバに設置され、前記基板支持部にそれぞれ載置された前記複数の基板を、前記基板支持部のうちの互いに異なる基板支持部に移送させる基板移送部と、
複数個の前記基板支持部のうち隣り合う前記基板支持部の間に前記複数の基板がそれぞれ載置され得るように形成され、載置された前記複数の基板を回転させる基板回転部と、
を含み、
前記基板回転部は、
前記工程チャンバの下部に形成されて中心軸を基準として回転駆動する駆動軸部と、
前記駆動軸部と連結されて前記駆動軸部の回転によって回転し、前記複数の基板が載置されるように複数個の回転載置部で形成される回転プレートと、
前記駆動軸部の回転力が前記回転プレートに伝達され得るように、前記駆動軸部と前記回転プレートとを連結する動力伝達部と、
前記動力伝達部の少なくとも一部分に形成され、前記駆動軸部と前記回転プレートとを連結する前記動力伝達部の張力を調節するように形成される張力調節部と、
を含む、基板処理装置。
【請求項2】
前記張力調節部は、
円柱で形成される回動軸部と、
前記回動軸部に結合され、一端と他端が前記回動軸部を中心に回転するように両方向に延びて形成される回動部と、
前記回動部の一端を加圧する弾性部と、
少なくとも一部分が前記動力伝達部に取り囲まれるように形成され、前記回動部の他端に結合されて回転可能なように形成される第1プーリと、を含む、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記回動部は、
前記回動軸部が挿入され得るように円形に貫通されて形成される中心部と、
前記中心部から一側方向に延びて形成され、前記弾性部によって加圧される第1延長部と、
前記中心部から他側方向に延びて形成され、端部に前記第1プーリが結合される第2延長部と、を含む、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第2延長部は、
前記第1延長部の任意の延長線を基準として所定の角度で傾斜して形成される、請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記回動部は、
前記弾性部の固定部が挿入され得るように、前記回動部の一端の少なくとも一部分が貫通されて形成される貫通孔部を含み、
前記貫通孔部は、
前記回動部が前記回動軸部を軸として回転する場合、前記固定部を取り囲む前記回動部が回動可能なように、前記回動部の長手方向に長く貫通されて形成される、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記弾性部は、
前記回動部の少なくとも一部分に挿入されるように形成される固定部と、
前記固定部の一部分において前記固定部よりも広い断面で形成されて前記固定部に結合される弾性調節部と、
前記回動部と前記弾性調節部との間に結合され、前記弾性調節部から前記回動部を押し出すように形成される弾性体とを含む、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記弾性調節部は、
前記固定部の任意の位置に固定され得るように、前記固定部とねじ結合される、請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記弾性部は、
前記弾性調節部が前記固定部から離脱しないように、前記固定部の末端に結合される離脱防止部を含む、請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記弾性体は、
コイルスプリング、弾性ブロック、一対の磁性体、及びこれらの組み合わせのいずれか1つで形成される、請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記動力伝達部は、閉鎖状に形成されたベルトであって、
複数個の前記回転プレートの下部に形成される複数個の第2プーリは、前記動力伝達部の内側に結合され、
前記駆動軸部は、前記動力伝達部の外側に結合され、
前記張力調節部は、前記動力伝達部の内側に結合され、前記動力伝達部を外側方向に押し出して前記動力伝達部の張力を形成する、請求項1に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関し、より詳細には、工程チャンバ内で複数の基板に対して基板処理を行う基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の基板処理装置において、生産性、工程の均一性などの様々な目的で、一つの工程チャンバ内で複数の基板に対する基板処理が行われる場合がある。
【0003】
そのために、従来の基板処理装置は、複数の処理空間を形成し、基板処理を行う工程チャンバと、工程チャンバの上側に設置され、処理空間に工程ガスを噴射する複数のガス噴射部と、複数のガス噴射部に対応して工程チャンバ内に設置され、基板を支持する複数の基板支持部とを含むことができる。
【0004】
このとき、投入される複数の基板は、基板移送部を介してそれぞれの処理空間に配置され、基板処理が行われ、基板処理が完了すると、基板処理が完了した基板を工程チャンバの外部に排出する。
【0005】
一方、基板処理過程で基板の薄膜の厚さの散布が均一になるように、基板を垂直方向の回転軸を中心に回転させるモジュールに対する構造が開発されており、このとき、複数個の基板を同時に回転させるために、複数個の回転モジュールを連結する構成が開発されている。
【0006】
しかし、複数個の回転モジュールを連結するベルトなどの連結装置が、チャンバ内部の温度変化によって、テンションが維持されずに変化し、回転モジュールの位置が変動する問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述した問題点を解決するためのものであって、複数個の回転モジュールを連結するベルトなどの連結構造が、チャンバ内部の温度変化によってテンションが変形することを防止し、変形されたテンションを補償することができる基板処理装置を提供することを目的とする。しかし、このような課題は例示的なものであって、これによって本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記技術的課題を解決するための本発明の一態様に係る基板処理装置は、内部に複数の基板を処理するための処理空間が形成される工程チャンバと;前記工程チャンバの上側に形成され、前記処理空間に処理ガスを噴射するガス噴射部と;前記工程チャンバの内部で前記ガス噴射部に対向するように形成され、前記複数の基板が載置されるように複数個で形成された基板支持部と;前記工程チャンバに設置され、前記基板支持部にそれぞれ載置された前記複数の基板を、前記基板支持部のうちの互いに異なる基板支持部に移送させる基板移送部と;複数個の前記基板支持部のうち隣り合う前記基板支持部の間に前記複数の基板がそれぞれ載置され得るように形成され、載置された前記複数の基板を回転させる基板回転部と;を含み、前記基板回転部は、前記工程チャンバの下部に形成されて中心軸を基準として回転駆動する駆動軸部と;前記駆動軸部と連結されて前記駆動軸部の回転によって回転し、前記複数の基板が載置されるように複数個の回転載置部で形成される回転プレートと;前記駆動軸部の回転力が前記回転プレートに伝達され得るように、前記駆動軸部と前記回転プレートとを連結する動力伝達部と;前記動力伝達部の少なくとも一部分に形成され、前記駆動軸部と前記回転プレートとを連結する前記動力伝達部の張力を調節するように形成される張力調節部と;を含むことができる。
【0009】
本発明の一部の実施例によれば、前記張力調節部は、円柱で形成される回動軸部と;前記回動軸部に結合され、一端と他端が前記回動軸部を中心に回転するように両方向に延びて形成される回動部と;前記回動部の一端を加圧する弾性部と;少なくとも一部分が前記動力伝達部に取り囲まれるように形成され、前記回動部の他端に結合されて回転可能なように形成される第1プーリと;を含むことができる。
【0010】
本発明の一部の実施例によれば、前記回動部は、前記回動軸部が挿入され得るように円形に貫通されて形成される中心部と;前記中心部から一側方向に延びて形成され、前記弾性部によって加圧される第1延長部と;前記中心部から他側方向に延びて形成され、端部に前記第1プーリが結合される第2延長部と;を含むことができる。
【0011】
本発明の一部の実施例によれば、前記第2延長部は、前記第1延長部の任意の延長線を基準として所定の角度で傾斜して形成され得る。
【0012】
本発明の一部の実施例によれば、前記回動部は、前記弾性部の固定部が挿入され得るように、前記回動部の一端の少なくとも一部分が貫通されて形成される貫通孔部を含み、前記貫通孔部は、前記回動部が前記回動軸部を軸として回転する場合、前記固定部を取り囲む前記回動部が回動可能なように、前記回動部の長手方向に長く貫通されて形成され得る。
【0013】
本発明の一部の実施例によれば、前記弾性部は、前記回動部の少なくとも一部分に挿入されるように形成される固定部と;前記固定部の一部分において前記固定部よりも広い断面で形成されて前記固定部に結合される弾性調節部と;前記回動部と前記弾性調節部との間に結合され、前記弾性調節部から前記回動部を押し出すように形成される弾性体と;を含むことができる。
【0014】
本発明の一部の実施例によれば、前記弾性調節部は、前記固定部の任意の位置に固定され得るように、前記固定部とねじ結合され得る。
【0015】
本発明の一部の実施例によれば、前記弾性部は、前記弾性調節部が前記固定部から離脱しないように、前記固定部の末端に結合される離脱防止部を含むことができる。
【0016】
本発明の一部の実施例によれば、前記弾性体は、コイルスプリング、弾性ブロック、一対の磁性体、及びこれらの組み合わせのいずれか1つで形成され得る。
【0017】
本発明の一部の実施例によれば、前記動力伝達部は、閉鎖状に形成されたベルトであって、複数個の前記回転プレートの下部に形成される複数個の第2プーリは、前記動力伝達部の内側に結合され、前記駆動軸部は、前記動力伝達部の外側に結合され、前記張力調節部は、前記動力伝達部の内側に結合され、前記動力伝達部を外側方向に押し出して前記動力伝達部の張力を形成することができる。
【発明の効果】
【0018】
前記のようになされた本発明の一部の実施例によれば、複数個の回転モジュールを連結するベルトなどの連結構造が、チャンバ内部の温度変化によってテンションが変形することを防止し、前記連結構造の熱膨張現象が発生するか、またはヒータの位置が変化しても前記連結構造のテンションを自動で調節することができる。
【0019】
また、テンションを維持するためのシリンダ部が構造物に挟まれて固定され、テンションを制御できなくなる現象が発生しない基板処理装置を提供することができる。もちろん、このような効果によって本発明の範囲が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施例に係る基板処理装置を示す概略的な断面図である。
図2図1の工程チャンバの内部の基板支持部及び基板回転部を示す上面図である。
図3】本発明の一実施例に係る基板処理装置の基板回転部を示す上面図である。
図4】本発明の一実施例に係る張力調節部を示す分解斜視図である。
図5図4の張力調節部を示す側面図である。
図6図4の張力調節部を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい様々な実施例を詳細に説明する。
【0022】
本発明の実施例は、当該技術分野における通常の知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施例は様々な他の形態に変形可能であり、本発明の範囲が下記の実施例に限定されるものではない。むしろ、これらの実施例は、本開示をさらに充実かつ完全にし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。また、図面において各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張されたものである。
【0023】
以下、本発明の実施例は、本発明の理想的な実施例を概略的に示す図面を参照して説明する。図面において、例えば、製造技術及び/又は公差(tolerance)によって、図示された形状の変形が予想され得る。したがって、本発明の思想の実施例は、本明細書に図示された領域の特定の形状に制限されるものと解釈されてはならず、例えば、製造上招かれる形状の変化を含まなければならない。
【0024】
図1は、本発明の一実施例に係る基板処理装置を示す概略的な断面図であり、図2は、図1の工程チャンバ100の内部の基板支持部300及び基板回転部500を示す上面図であり、図3は、基板回転部500を示す上面図である。
【0025】
まず、本発明の一実施例に係る基板処理装置は、工程チャンバ100、ガス噴射部200、基板支持部300、基板移送部400、及び基板回転部500を含むことができる。
【0026】
図1に示されたように、工程チャンバ100は、内部に複数の基板Sを処理するための処理空間Aが形成され得る。
【0027】
具体的に、工程チャンバ100は、上側に開口が形成されたチャンバボディー110と、チャンバボディー110の開口に着脱可能に結合され、チャンバボディー110と共に処理空間Aを形成するトップリッド120とを含むことができる。
【0028】
また、工程チャンバ100は、複数の基板に対する基板処理のために、互いに異なる複数個の処理空間Aを形成することができる。このとき、処理空間Aは、工程チャンバ100内で互いに完全に密閉された空間ではないが、空間的に分離される空間であり得る。
【0029】
例えば、図2のように、工程チャンバ100は、平面上、円周方向に配置される基板支持部300の上部に4個の処理空間Aを形成することができる。
【0030】
このとき、チャンバボディー110は、基板支持部300が形成される基板支持部載置溝が底面に形成され得る。例えば、工程チャンバ100内に4個の基板支持部300が備えられる場合、4個の基板支持部載置溝がそれぞれ形成されてもよい。
【0031】
工程チャンバ100の内部空間は、一般に真空雰囲気に形成されるので、前記チャンバボディー110の底面には、処理空間Aに存在する原料ガス、プラズマガス、洗浄ガスなどの工程ガスの排出のための排気溝部(図示せず)と排気ポート(図示せず)が形成され得る。
【0032】
前記排気ポートは、外部に備えられるポンプに連結された排気ラインと連結され得る。
【0033】
工程チャンバ100は、複数の基板Sの搬入及び搬出のための1つ以上のゲート(図示せず)が形成され得る。
【0034】
図1に示されたように、ガス噴射部200は、処理空間Aにそれぞれ対応して工程チャンバ100の上側に形成され、処理空間Aに処理ガスを噴射することができる。
【0035】
ガス噴射部200は、処理空間Aの個数に対応して設置され、すなわち、基板支持部300と対応して設置され得る。例えば、ガス噴射部200は、トップリッド120に設置され、一側に形成されるガス流入部(図示せず)と、前記ガス流入部を介して流入した工程ガスを拡散させる1つ以上の拡散プレート(図示せず)と、拡散された工程ガスを処理空間Aに向かって噴射する複数の噴射孔(図示せず)とを含むことができる。
【0036】
図1に示されたように、基板支持部300は、工程チャンバ100の内部でガス噴射部200に対向するように形成され、複数の基板Sが載置されるように複数個で形成され得る。
【0037】
基板支持部300は、ガス噴射部200毎に対応して設置され、ガス噴射部200と上下に対向するように設置され得る。
【0038】
基板支持部300は、複数の基板Sが載置される複数の基板載置部が形成され、前記複数の基板載置部は、工程チャンバ100の中央部を中心に円周方向に沿って等間隔に設置され得る。例えば、基板支持部300は、複数の基板Sが載置される複数の基板載置部が、平面上、円周方向に4個形成されてもよい。
【0039】
基板支持部300は、基板支持部300の下部で基板支持部300を支持し、昇下降させるシャフト部310が形成され、チャンバボディー110の底面には、シャフト部310が工程チャンバ100の外部の駆動部と連結されて昇下降駆動され得る。
【0040】
具体的に、シャフト部310は、基板支持部300に結合されて基板支持部300を支持するシャフトであって、工程チャンバ100の下部壁を貫通する開口を通過して基板支持部300の底面に結合され得、工程チャンバ100の外部の別途の昇下降駆動部によって上下移動可能に結合され得る。
【0041】
基板支持部300は、前記複数の基板載置部に載置された複数の基板Sを吸着固定するための真空チャックまたは静電チャックを含むことができる。
【0042】
基板支持部300は、前記複数の基板載置部に支持された複数の基板Sを加熱するためのヒータ部(図示せず)が内蔵され得る。
【0043】
基板支持部300は、前記基板載置部から複数の基板Sを持ち上げて上下離隔させるために、基板支持部300の下部にリフト部320を含むことができる。
【0044】
リフト部320は、複数の基板Sをローディング、アンローディング、または工程チャンバ100内で移送する際に、複数の基板Sが前記複数の基板載置部と上下に離隔した状態で複数の基板Sを支持することができる。
【0045】
リフト部320は、基板支持部300を上下に貫通して複数の基板Sの底面を支持する複数のリフトピンと、前記複数のリフトピンが結合され、基板支持部300の下部に位置するリフトピン本体部とを含むことができる。
【0046】
図1に示されたように、基板移送部400は、工程チャンバ100に設置され、基板支持部300にそれぞれ載置された複数の基板Sを、基板支持部300のうちの互いに異なる基板支持部に移送させることができる。
【0047】
具体的に、基板移送部400は、複数の基板Sのそれぞれを、基板支持部300のいずれか1つの基板支持部300から他の1つの基板支持部300に移送することができる。
【0048】
また、基板移送部400は、一つの基板支持部300から後述する基板回転部500に複数の基板Sを移送するか、または基板回転部500から他の基板支持部300に複数の基板Sを移送することができる。
【0049】
例えば、基板移送部400は、基板を支持できる少なくとも1つ以上の羽根部を含むことができる。
【0050】
前記羽根部は、複数の基板Sに対応する個数だけ形成され、工程チャンバ100の中心で回転する基板移送軸部410を中心に放射状に延長されて形成され得る。
【0051】
例えば、4個の基板を処理するために、4個の基板支持部300が形成される場合、基板移送軸部410から等角に4個の前記羽根部が延長されて形成されてもよい。
【0052】
図1に示されたように、基板回転部500は、複数個の基板支持部300のうち隣り合う基板支持部300の間に複数の基板Sがそれぞれ載置され得るように形成され、載置された複数の基板Sを回転させることができる。
【0053】
基板回転部500は、複数の基板Sを、垂直方向を基準として回転させることができる。具体的に、基板回転部500は、複数の基板Sが載置され、駆動軸部510を中心に回転する回転プレート520と、回転プレート520に回転動力を伝達する動力伝達部530と、張力調節部600とを含むことができる。
【0054】
基板回転部500は、工程チャンバ100の下面に回転駆動部の設置空間が形成され、前記回転駆動部の空間に駆動軸部510、回転プレート520、及び動力伝達部530が設置され得る。
【0055】
図2及び図3に示されたように、駆動軸部510は、工程チャンバ100の下部に形成され、中心軸を基準として回転駆動することができる。
【0056】
駆動軸部510は、基板移送部400の中心軸である基板移送軸部410と同じ軸に形成され得、駆動軸部510は、基板移送軸部410と一体型または個別に形成されてもよい。例えば、駆動軸部510は、基板移送軸部410の一部の領域に形成されてもよい。
【0057】
駆動軸部510は、基板移送軸部410の回転とは別個に回転するように動作することができる。
【0058】
駆動軸部510は、下部に形成された動力部によって回転することができる。
【0059】
駆動軸部510は、動力伝達部530が周りの少なくとも一部に巻かれて設置され得、駆動軸部510の回転により動力伝達部530をいずれか一方向に回転させ、動力伝達部530に連結される少なくとも1つの回転プレート520を同じ方向、または、反対方向に回転させることができる。
【0060】
図2及び図3に示されたように、回転プレート520は、駆動軸部510と連結されて駆動軸部510の回転によって回転し、複数の基板Sが載置されるように複数個の回転載置部で形成され得る。
【0061】
回転プレート520は、複数の基板Sが載置され、載置された基板を垂直方向の回転軸である第1回転軸C1を中心に回転させることができる。具体的に、回転プレート520は、中心に垂直方向の第1回転軸C1を中心に回転することによって、上部面に載置される基板を第1回転軸C1を中心に回転させることができる。
【0062】
回転プレート520は、第1回転軸C1を基準として回転可能に形成される第2プーリ540の上方に結合され、第2プーリ540の回転によって回転することができる。
【0063】
回転プレート520は、上部に載置された複数の基板Sが回転プレート520の上部で滑ることなく円滑な回転が行われ得るように、複数の基板Sを吸着する静電チャック又は真空チャックで構成されるか、または複数の基板Sとの摩擦が増大する材質で載置された基板を支持することができる。
【0064】
回転プレート520は、複数個の基板支持部300の間のうち少なくとも1つに設置され得、例えば、4個の基板支持部300に支持される4個の基板を同時に回転させるように、4個がそれぞれの基板支持部300の間に配置され得る。
【0065】
これによって、回転プレート520は、4個の基板支持部300の間に配置され、後述する動力伝達部530が、工程チャンバ100の平面上の中心から複数の回転プレート520に連結されるように配置されて、それぞれの回転プレート520に回転動力を提供することができる。
【0066】
本発明の一部の実施例に係る基板処理装置の基板回転部500は動力伝達ガイド550を含むことができる。
【0067】
図3に示されたように、動力伝達ガイド550は、駆動軸部510から回転プレート520に回転動力を伝達するために、動力伝達部の回転する方向及び位置をガイドするためのプーリ構造である。
【0068】
具体的に、動力伝達ガイド550は、複数個備えられ、駆動軸部510及び第2プーリ540と共に動力伝達部530が巻かれ、動力伝達部530の設置方向を切り替えることができる。
【0069】
図2及び図3に示されたように、動力伝達部530は、駆動軸部510の回転力が回転プレート520に伝達され得るように、駆動軸部510と回転プレート520を連結することができる。
【0070】
具体的に、動力伝達部530は、駆動軸部510及び第2プーリ540に巻かれ、駆動軸部510の回転動力を第2プーリ540に伝達することができる。例えば、動力伝達部530は、図3に示されたように、駆動軸部510を中心に複数個備えられる第2プーリ540の外周面の少なくとも一部に巻かれて設置され得、これによって、動力伝達部530により、複数個の第2プーリ540を一つの動力伝達部530の回転で回転させることができる。
【0071】
動力伝達部530は、閉鎖型構造で形成されたベルトやチェーンなどで形成されてもよい。このとき、複数個の回転プレート520の下部に形成される第2プーリ540は、動力伝達部530の閉鎖型構造の内側に結合され、それぞれの回転プレート520の間に動力伝達ガイド550が閉鎖型構造の外側に結合されて形成され得る。
【0072】
また、駆動軸部510は、動力伝達部530の閉鎖型構造の外側に結合され、張力調節部600は、動力伝達部530の内側に結合され得る。
【0073】
例えば、図3のように、駆動軸部510が動力伝達部530の閉鎖型構造の外側に結合され、放射状に形成された回転プレート520の下部の第2プーリ540に、動力伝達部530の閉鎖型構造の内側で取り囲んで結合され得、このとき、基板支持部300に干渉せずに設置され得るように、動力伝達ガイド550で位置を設定することができる。
【0074】
図2及び図3に示されたように、張力調節部600は、動力伝達部530の少なくとも一部分に形成され、駆動軸部510と回転プレート520とを連結する動力伝達部530の張力を調節するように形成され得る。
【0075】
具体的に、張力調節部600は、動力伝達部530の一部分に接触するように設置され、動力伝達部530を一方向に押し出して、動力伝達部530に形成される張力を制御することができる。例えば、張力調節部600は、動力伝達部530の閉鎖された構造の内側に結合され、動力伝達部530を外側方向に押し出して動力伝達部530の張力を形成することができる。
【0076】
図4は、本発明の一実施例に係る張力調節部600を示す分解斜視図であり、図5は、図4の張力調節部600を示す側面図であり、図6は、図4の張力調節部600を示す上面図である。
【0077】
張力調節部600は、ボディー部610、回動軸部620、回動部630、弾性部640及び第1プーリ650を含むことができる。
【0078】
図4乃至図6に示されたように、ボディー部610は、工程チャンバ100の下面に固定されて形成される構造である。
【0079】
ボディー部610の垂直方向に回動軸部620が結合され得、水平方向に弾性部640が結合され得る。
【0080】
回動軸部620は、円柱で形成される構造であって、回動軸部620の外側に第2ベアリング670が結合され、第2ベアリング670の外側に回動部630が結合され得る。
【0081】
回動部630は、回動軸部620に結合され、一端と他端が、回動軸部620を中心に回転するように両方向に延びて形成され得る。
【0082】
回動部630は、回動軸部620に前記垂直方向に結合され、回動軸部620を中心に時計方向、または、反時計方向に回転することができる。これによって、回動部630の一側と他側は同じ方向に回転することができる。このとき、前記垂直方向は、回動軸部620の軸方向と平行な方向である。
【0083】
具体的に、回動部630は、中心部631、一側に延びた第1延長部632、他側に延びた第2延長部633、及び貫通孔部634を含むことができる。
【0084】
中心部631は、回動軸部620が挿入され得るように円形に貫通された貫通孔部634が形成された中心部分である。
【0085】
中心部631は、第2ベアリング670を挟んで回動軸部620と結合して、回動部630が回動軸部620を中心に回転することができる。
【0086】
第1延長部632は、中心部631から一側方向に延びて形成され、弾性部640によって加圧され得る。
【0087】
例えば、第1延長部632は、弾性部640の少なくとも一部分が挿入される貫通孔部634が形成され、例えば、貫通孔部634は、弾性部640の固定部641が挿入され得るように、回動部630の一端の少なくとも一部分が貫通されて形成され得る。
【0088】
このとき、貫通孔部634は、回動部630が回動軸部620を軸として回転する場合、固定部641を取り囲む回動部630が回動可能なように、図5に示されたように、回動部630の長手方向に長く貫通されて形成され得る。
【0089】
すなわち、回動部630の貫通孔部634は、回動部630の回転軸である回動軸部620から円周方向に離隔して形成され得る。このとき、回動軸部620を中心軸として回動部630が回転する場合、貫通孔部634が固定部641よりも大きく形成されて、貫通孔部634内で固定部641の相対的移動が可能であり得る。
【0090】
また、貫通孔部634の大きさを調節して回動部630の回転角度を制御することができる。具体的に、貫通孔部634の孔部の長さが長く形成されるほど、回動部630の回転角度が大きくなり、貫通孔部634の孔部の長さが短く形成されるほど、回動部630の回転角度が小さくなり得る。好ましくは、回動部630の回転角度θ1が両側方向に10°ずつ回転するように、固定部641の大きさ及び貫通孔部634の大きさを設定して設置することができる。
【0091】
第2延長部633は、中心部631から他側方向に延びて形成され、端部に第1プーリ650が結合され得る。例えば、第2延長部633は、第1ベアリング660が垂直方向を軸として結合され、第1ベアリング660に第1プーリ650が結合されて、第1プーリ650が第2延長部633から回転することができる。
【0092】
このとき、第2延長部633は、第1延長部632の任意の延長線を基準として所定の角度で傾斜して形成され得る。例えば、図6に示されたように、第1延長部632と第2延長部633は、第2角度θ2をもって形成され、好ましくは、第2角度θ2は180°未満であり得る。
【0093】
また、第1延長部632と第2延長部633が同じ方向に延長される場合、第2角度θ2は90°未満であり得る。
【0094】
第2延長部633が第1延長部632と所定の角度で傾斜して形成されることによって、動力伝達部530に適用されて維持されるテンションを調整することができる。
【0095】
図4乃至図6に示されたように、弾性部640は、回動部630の一端を加圧するように形成され得る。
【0096】
弾性部640は、固定部641、弾性体642、弾性調節部643及び離脱防止部644を含むことができる。
【0097】
固定部641は、ボディー部610の一部分に結合されて固定され得、回動部630の第1延長部632に形成された貫通孔部634に挿入され得る。
【0098】
弾性調節部643は、固定部641の一部分において固定部641よりも広い断面で形成されて固定部641に結合され得る。
【0099】
弾性調節部643は、弾性調節部643と回動部630との間の距離を調節できるように、固定部641で移動及び固定可能なように形成され得る。例えば、弾性調節部643は、固定部641の任意の位置に固定され得るように、固定部641とねじ結合され得る。
【0100】
弾性体642は、回動部630と弾性調節部643との間に結合され、弾性調節部643から回動部630を押し出すように形成され得る。
【0101】
具体的に、弾性体642は、弾性調節部643から回動部630の第1延長部632を押し出す方向に回動部630を加圧することができる。これによって、第1延長部632が回動軸部620を中心に時計方向(又は反時計方向)に回転し、第2延長部633が第1延長部632に沿って同じ方向に回転することができる。
【0102】
これによって、第2延長部633に結合された第1プーリ650が、動力伝達部530を他側へ追加的な張力を形成することができる。
【0103】
弾性体642は、第1延長部632を弾性調節部643から押し出す力を加えるコイルスプリング、弾性ブロック、一対の磁性体、及びこれらの組み合わせのいずれか1つで形成され得る。
【0104】
離脱防止部644は、弾性調節部643が固定部641から離脱しないように、固定部641の末端にフランジ状に形成され得る。
【0105】
図4乃至図6に示されたように、第1プーリ650は、少なくとも一部分が動力伝達部530に取り囲まれるように形成され、回動部630の他端に結合されて回転可能なように形成され得る。
【0106】
具体的に、第1プーリ650は、第2延長部633に結合された第1ベアリング660の外側に結合され得、第1プーリ650の少なくとも一部分に動力伝達部530が取り囲むように設置され、第1プーリ650の回転により動力伝達部530が駆動され得る。
【0107】
本発明に係る基板処理装置は、複数個の回転プレート520を同時に駆動できるように連結する動力伝達部530が、工程チャンバ100の内部の温度変化によって変形されてテンションが変形することを防止することができ、また、ヒータの位置が変化しても前記連結構造のテンションを自動で調節することができる。
【0108】
本発明は、図面に示された実施例を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な他の実施例が可能であるということが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0109】
A 処理空間
S 複数の基板
100 工程チャンバ
200 ガス噴射部
300 基板支持部
400 基板移送部
500 基板回転部
510 駆動軸部
520 回転プレート
530 動力伝達部
540 第2プーリ
550 動力伝達ガイド
600 張力調節部
610 ボディー部
620 回動軸部
630 回動部
640 弾性部
650 第1プーリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6