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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162304
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/60 20100101AFI20241114BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20241114BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20241114BHJP
【FI】
H01L33/60
H01L33/54
H01L33/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077678
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】村田 悦章
(72)【発明者】
【氏名】西森 健博
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA22
5F142AA26
5F142BA24
5F142CA02
5F142CB14
5F142CB23
5F142CC26
5F142CE02
5F142CE06
5F142CE16
5F142CE32
5F142CG03
5F142CG24
5F142CG26
5F142CG32
5F142CG43
5F142DB24
(57)【要約】
【課題】 混色性を向上できる発光装置を提供すること。
【解決手段】 支持体と、第1発光素子と、第2発光素子と、複数の第1反射粒子を含む第1被覆部材と、複数の第2反射粒子を含む第2被覆部材と、を備え、第1断面において、第1被覆部材は、複数の第1反射粒子の面積の割合が高い第1反射部と、複数の第1反射粒子の面積の割合が低い透光部と、を含み、第1断面において、第1発光素子及び第2発光素子の間に位置する透光部の最小の高さは、第1発光素子の外側に位置する透光部の最小の高さよりも高い発光装置。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面を含む支持体と、
前記第1面上に位置して第1ピーク波長の光を出射する第1発光素子と、
前記第1面上に位置して前記第1ピーク波長と異なる第2ピーク波長の光を出射する第2発光素子と、
前記第1発光素子の上面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の上面の少なくとも一部を露出して、前記第1発光素子の側面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の側面の少なくとも一部を覆い、複数の第1反射粒子を含む第1被覆部材と、
前記第1発光素子の上面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の上面の少なくとも一部を覆い、複数の第2反射粒子を含む第2被覆部材と、を備え、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子を通り前記第1面に対して垂直方向の第1断面において、前記第1被覆部材は、第1反射部と、前記第1反射部の上側に位置する第1透光部と、を含み、
前記第1断面において、前記第1反射部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも高く、
前記第1断面において、前記第1透光部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも低く、
前記第1断面において、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の間に位置する前記第1透光部の最小の高さは、前記第1発光素子の外側に位置する前記第1透光部の最小の高さよりも高い発光装置。
【請求項2】
前記第1面上に位置して前記第1ピーク波長及び前記第2ピーク波長と異なる第3ピーク波長の光を出射する第3発光素子を備え、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子は第1方向に並んで位置し、
前記第1方向と直交する第2方向において、前記第3発光素子は、前記第1発光素子の少なくとも一部及び前記第2発光素子の少なくとも一部と重なるように位置する請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1発光素子及び前記第3発光素子を通り前記第1面に対して垂直方向の第2断面において、前記第1被覆部材は、第2反射部と、前記第2反射部の上側に位置する第2透光部と、を含み、
前記第2断面において、前記第2反射部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも高く、
前記第2断面において、前記第2透光部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも低く、
前記第2断面において、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の間に位置する前記第2透光部の最小の高さは、前記第1発光素子の外側に位置する前記第2透光部の最小の高さよりも高い請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第3発光素子の最大の高さは、前記第1発光素子の最大の高さよりも高い請求項2又は請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記第1透光部が前記複数の第1反射粒子を含まない請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施形態は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LED等の発光素子を用いた発光装置は高い発光効率を容易に得られるため、照明、車載照明、ディスプレイ、液晶用バックライト等の幅広い分野で利用されている。特許文献1には、発光色の異なる3つの発光素子を備えた発光装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-127059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光装置は、更なる混色性の向上が求められている。本発明に係る実施形態は、混色性を向上できる発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、発光装置は、第1面を含む支持体と、前記第1面上に位置して第1ピーク波長の光を出射する第1発光素子と、前記第1面上に位置して前記第1ピーク波長と異なる第2ピーク波長の光を出射する第2発光素子と、前記第1発光素子の上面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の上面の少なくとも一部を露出して、前記第1発光素子の側面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の側面の少なくとも一部を覆い、複数の第1反射粒子を含む第1被覆部材と、前記第1発光素子の上面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の上面の少なくとも一部を覆い、複数の第2反射粒子を含む第2被覆部材と、を備え、前記第1発光素子及び前記第2発光素子を通り前記第1面に対して垂直方向の第1断面において、前記第1被覆部材は、第1反射部と、前記第1反射部の上側に位置する第1透光部と、を含み、前記第1断面において、前記第1反射部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも高く、前記第1断面において、前記第1透光部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも低く、前記第1断面において、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の間に位置する前記第1透光部の最小の高さは、前記第1発光素子の外側に位置する前記第1透光部の最小の高さよりも高い。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施形態の発光装置によれば、混色性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る発光装置の模式上面図である。
図2】本実施形態に係る支持体、発光素子、保護素子及びワイヤの模式上面図である。
図3】本実施形態に係る支持体、発光素子、保護素子及びワイヤの変形例の模式上面図である。
図4図1のIV-IV線における発光装置の模式断面図である。
図5図4のV部における発光装置の模式拡大図である。
図6図1のVI-VI線における発光装置の模式断面図である。
図7図6のVII部における発光装置の模式拡大図である。
図8図1のVIII-VIII線における発光装置の模式断面図である。
図9図8のIX部における発光装置の模式拡大図である。
図10】本実施形態に係る第1被覆部材の一部を拡大した模式断面図である。
図11】本実施形態に係る第2被覆部材の一部を拡大した模式断面図である。
図12】本実施形態に係る発光装置の変形例の模式上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。各図面は、実施形態を模式的に示したものであるため、各部材のスケール、間隔若しくは位置関係等が誇張、又は部材の一部の図示を省略する場合がある。本明細書ではZ軸の矢印方向を上方とし、Z軸の矢印方向と反対側の方向を下方とする。上方から対象物を見ることを上面視といい、上面視は、平面視と同義である。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0009】
以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。また、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「平行」とは、2つの直線、辺、面等が延長しても交わらない場合だけでなく、2つの直線、辺、面等がなす角度が10°以内の範囲で交わる場合も含む。本明細書において「上」と表現する位置関係は、接している場合と、接していないが上方に位置している場合も含む。
【0010】
[実施形態]
実施形態の発光装置1000を図1から図12を参照して説明する。図1図12において、内部の構造を示すために第2被覆部材32を省略して図示している。
【0011】
発光装置1000は、支持体10と、発光素子20と、第1被覆部材31と、第2被覆部材32と、を備える。支持体10は、第1面101を含む。発光素子20は、第1発光素子21と、第2発光素子22と、を含む。第1発光素子21は、支持体10の第1面101上に位置する。第1発光素子21は、第1ピーク波長の光を出射する。第2発光素子22は、支持体10の第1面101上に位置する。第2発光素子22は、第1ピーク波長と異なる第2ピーク波長の光を出射する。第1被覆部材31は、第1発光素子21の上面の少なくとも一部及び第2発光素子22の上面の少なくとも一部を露出して、第1発光素子21の側面の少なくとも一部及び第2発光素子22の側面の少なくとも一部を覆う。第1被覆部材31は、複数の第1反射粒子310Aを含む。第2被覆部材32は、第1発光素子21の上面21Aの少なくとも一部及び第2発光素子22の上面の少なくとも一部を覆う。第2被覆部材32は、複数の第2反射粒子320Aを含む。第1断面は、第1発光素子21及び第2発光素子22を通り、第1面101に対して垂直方向の断面である。第1断面において、第1被覆部材31は、第1反射部311Aと、第1透光部311Bと、を含む。第1透光部311Bは、第1反射部311Aの上側に位置する。第1断面において、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも高い。第1断面において、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも低い。第1断面において、第1発光素子及び第2発光素子の間に位置する第1透光部311Bの最小の高さは、第1発光素子21の外側に位置する第1透光部311Bの最小の高さよりも高い。本明細書において、各部材の高さとは、上下方向(Z方向)における支持体の第1面から各部材の上面までの長さを意味する。各部材の最小の高さとは、上下方向(Z方向)における支持体の第1面から各部材の上面までの長さの最小値を意味する。各部材の最大の高さとは、上下方向(Z方向)における支持体の第1面から各部材の上面までの長さの最大値を意味する。
【0012】
第1断面において、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合が、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも低いことにより、第1透光部311Bは透過率が向上しやすい。また、第1発光素子及び第2発光素子の間に位置する第1透光部311Bの最小の高さが、第1発光素子21の外側に位置する第1透光部311Bの最小の高さよりも高いことにより、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光が、第1発光素子及び第2発光素子の間に位置する第1透光部311B内を導光しやすくなる。これにより、第1発光素子21から出射される光及び第2発光素子22から出射される光が第1透光部311B内で混ざりやすくなるので、発光装置1000の混色性が向上する。
【0013】
以下、発光装置1000を構成する各要素について詳説する。
【0014】
(発光素子20)
図1に示すように発光装置1000は、複数の発光素子20を備える。本実施形態では、発光装置1000は、第1発光素子21と、第2発光素子22と、第3発光素子23と、を備える。発光装置1000が備える発光素子20の数は1つでもよく、2つでもよく、3つでもよく、4つ以上であってもよい。
【0015】
発光素子20は、半導体積層体を含む。半導体積層体は、例えば、サファイア又は窒化ガリウム等の基板と、基板上に配置されるn型半導体層と、p型半導体層と、n型半導体層とp型半導体層に挟まれた発光層とを含む。また、発光素子20は、n型半導体層と電気的に接続されたn側電極と、p型半導体層と電気的に接続されたp側電極とを含む。n側電極、及び、p側電極は、発光素子20の下面の一部を構成する。尚、発光素子20はサファイア又は窒化ガリウム等の基板を備えていなくてもよい。このようにすることで、発光素子20を小型化しやすくなる。
【0016】
発光層の構造としては、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW)のように単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。発光層は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光層は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。このような発光層を含む半導体積層体としては、例えばInAlGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。半導体積層体は、上述した発光が可能な発光層を少なくとも1つ含むことができる。例えば、半導体積層体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。半導体積層体が複数の発光層を含む場合、ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、ピーク波長が同じとは、例えば、数nm程度のばらつきがあってもよい。このような発光層の組み合わせとしては適宜選択することができ、例えば半導体積層体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光等の組み合わせで発光層を選択することができる。また、発光層は、ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0017】
第1発光素子21は、第1ピーク波長の光を出射する。第1発光素子21から発光される光スペクトルの出力値が最も高い波長を第1ピーク波長とする。例えば、第1ピーク波長は、430nm以上480nm以下である。本実施形態の第1発光素子21は青色光を出射する。尚、第1発光素子21は緑色光や赤色光等を出射してもよい。
【0018】
第2発光素子22は、第1ピーク波長と異なる第2ピーク波長の光を出射する。第2発光素子22から発光される光スペクトルの出力値が最も高い波長を第2ピーク波長とする。例えば、第2ピーク波長は、500nm以上580nm以下である。本実施形態の第2発光素子22は緑色光を出射する。尚、第2発光素子22は青色光や赤色光等を出射してもよい。
【0019】
第3発光素子23は、第1ピーク波長及び第2ピーク波長と異なる第3ピーク波長の光を出射する。第3発光素子23から発光される光スペクトルの出力値が最も高い波長を第3ピーク波長とする。例えば、第3ピーク波長は、600nm以上780nm以下である。本実施形態の第3発光素子23は赤色光を出射する。尚、第3発光素子23は青色光や緑色光等を出射してもよい。例えば、第1発光素子21が青色光を出射し、第2発光素子22が緑色光を出射し、第3発光素子23が赤色光を出射することで、発光装置1000からフルカラーの光を出射することができるので色再現性が向上しやすくなる。
【0020】
本実施形態では、図1に示すように、第1発光素子21及び第2発光素子22は第1方向に並んで位置する。本明細書において、第1発光素子21及び第2発光素子22は第1方向に並んで位置するとは、第1方向に沿った直線上に第1発光素子21と第2発光素子22のそれぞれの少なくとも一部が位置することを意味する。図1において、第1方向とはX方向である。また、第1方向と直交する方向を第2方向とする。図1において、第2方向とはY方向である。第1方向及び第2方向と直交する方向を第3方向とする。図1において、第3方向とはZ方向である。
【0021】
上面視において、対向する第1発光素子21の側面の少なくとも一部と第2発光素子22の側面の少なくとも一部は平行であることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21の側面から第2発光素子22の側面までの長さが一定になりやすいので、発光装置1000の色むらを低減しやすくなる。本実施形態では、図1に示すように、対向する第1発光素子21の側面と第2発光素子22の側面が、第2方向(Y方向)に延びている。
【0022】
図2に示すように、第1方向(X方向)における第1発光素子21から第2発光素子22までの間の最小の長さである第1長さL1は、第1方向(X方向)における第1発光素子21の最大の長さである第1素子第1長さC11及び/又は第1方向(X方向)における第2発光素子22の最大の長さである第2素子第1長さC21よりも短いことが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21と第2発光素子22の距離が近づくので発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。第1長さL1は、第1素子第1長さC11及び/又は第2素子第1長さC21の0.5倍以下であることが好ましい。このようにすることで、さらに第1発光素子21と第2発光素子22の距離が近づくので発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。
【0023】
図2に示すように、第2方向(Y方向)における第1発光素子21の最大の長さである第1素子第2長さC12は、第2方向(Y方向)における第2発光素子22の最大の長さである第2素子第2長さC22の0.9倍以上1.1倍以下が好ましい。このようにすることで、第2方向(Y方向)において第1発光素子21と第2発光素子22が重ならない部分を小さくしやすくなる。これにより、発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。第1素子第2長さC12と第2素子第2長さC22の差は、30μm以下であることが好ましい。
【0024】
図5に示すように、第1発光素子21の最大の高さである第1素子高さCH1は、第2発光素子22の最大の高さである第2素子高さCH2の0.9倍以上1.1倍以下が好ましい。このようにすることで、第3方向(Z方向)において第1発光素子21と第2発光素子22が重ならない部分を小さくしやすくなる。これにより、発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。第1素子高さCH1と第2素子高さCH2の差は、30μm以下であることが好ましい。
【0025】
図1図2に示すように、第2方向(Y方向)において、第3発光素子23は、第1発光素子21の少なくとも一部及び第2発光素子22の少なくとも一部と重なるように位置することが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射された光、第2発光素子22から出射された光及び第3発光素子23から出射された光が混ざりやすくなる。第1方向(X方向)における第3発光素子23の最大の長さである第3素子第1長さC31は、第1長さL1よりも長い。第3素子第1長さC31は、第1長さL1と第1素子第1長さC11と第2素子第1長さC21の合計よりも短いことが好ましい。このようにすることで、第2方向(Y方向)において、第3発光素子23が第1発光素子21及び/又は第2発光素子22と重ならない部分を小さくしやすくなる。
【0026】
上面視において、対向する第1発光素子21の側面の少なくとも一部と第3発光素子23の側面の少なくとも一部は、平行であることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21の側面から第3発光素子23の側面までの長さが一定になりやすいので、発光装置1000の色むらを低減しやすくなる。本実施形態では、図1に示すように、対向する第1発光素子21の側面と第3発光素子23の側面とが第1方向(X方向)に延びている。また、対向する第2発光素子22の側面の少なくとも一部と第3発光素子23の側面の少なくとも一部は、平行であることが好ましい。
【0027】
図2に示すように、第2方向(Y方向)における第1発光素子21から第3発光素子23までの間の最小の長さである第2長さL2は、第1素子第2長さC12及び/又は第2方向(Y方向)における第3発光素子23の最大の長さである第3素子第2長さC32よりも短いことが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21と第3発光素子23の距離が近づくので発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。第2長さL2は、第1素子第2長さC12及び/又は第3素子第2長さC32の0.5倍以下であることが好ましい。このようにすることで、さらに第1発光素子21と第3発光素子23の距離が近づくので発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。
【0028】
図7に示すように、第3発光素子23の最大の高さである第3素子高さCH3は、第1素子高さCH1よりも高いことが好ましい。このようにすることで、第3発光素子23からの光を取り出しやすくなる。第3素子高さCH3と第1素子高さCH1の差は、20μm以上であることが好ましい。また、第3素子高さCH3は、第1素子高さCH1の0.9倍以上1.1倍以下でもよい。このようにすることで、第3方向(Z方向)において第1発光素子21と第3発光素子23が重ならない部分を小さくしやすくなるので発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。
【0029】
(支持体10)
支持体10は、発光素子20を載置する部材である。発光素子20は、支持体10の第1面101上に載置される。発光素子20は、例えば、樹脂、半田、導電性ペースト等の公知の接合部材によって第1面101と接合される。本実施形態では、支持体10は、複数のリード12と、樹脂成形体13と、を備えている。複数のリード12は、樹脂成形体13によって保持されている。支持体10の第1面101は、複数のリード12の上面の一部と、樹脂成形体13の上面の一部によって規定されている。支持体10の第1面101を規定する複数のリード12の上面の少なくとも一部及び樹脂成形体13の上面の少なくとも一部は、同一平面に位置する。本明細書において、同一平面とは、各面の差が、±15μm以内の変動は許容されるものとする。リード12は上面に凹部を有していてもよい。
【0030】
リード12は、導電性を有し、発光素子20に給電するための電極として機能する。本実施形態のリード12は、第1リード12Aと、第2リード12Bと、第3リード12Cと、第4リード12Dと、第5リード12Eと、第6リード12Fと、を含んでいる。第1発光素子21及び第2発光素子22は、第1リード12A上に配置されることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21と第2発光素子22を近づけやすくなるので発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。第1発光素子21、第2発光素子22及び第3発光素子23は、第1リード12A上に配置されることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21、第2発光素子22及び第3発光素子23を近づけやすくなるので発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。第1発光素子21は、ワイヤW1を介して第1リード12A及び第2リード12Bと電気的に接続される。第2発光素子22は、ワイヤを介して第3リード12C及び第4リード12Dと電気的に接続される。第3発光素子23は、ワイヤを介して第5リード12E及び第6リード12Fと電気的に接続される。第1発光素子21、第2発光素子22及び第3発光素子23は、独立駆動が可能であることが好ましい。このようにすることで、発光装置1000の色度を調整しやすくなる。尚、複数の発光素子20は直列接続されていてもよく、並列接続されていてもよく、直列接続と並列接続を組み合わせてもよい。
【0031】
上面視における第1リード12Aの面積は、上面視における第2リード12Bの面積よりも大きいことが好ましい。第1発光素子21及び第2発光素子22が配置される第1リード12Aの面積が大きいことにより発光装置1000の放熱性が向上しやすくなる。上面視における第1リード12Aの面積は、上面視における第2リード12B、第3リード12C、第4リード12D、第5リード12E、及び、第6リード12Fの面積よりも大きいことが好ましい。このようにすることで、発光装置1000の放熱性がさらに向上しやすくなる。
【0032】
図2に示すように、第1リード12A、第2リード12B及び第3リード12Cは、第1方向(X方向)に並んで位置する。第4リード12D、第5リード12E及び第6リード12Fは、第1方向(X方向)に並んで位置する。第1リード12A及び第5リード12Eは、第2方向(Y方向)に並んで位置する。第2リード12B及び第6リード12Fは、第2方向(Y方向)に並んで位置する。第3リード12C及び第4リード12Dは、第2方向(Y方向)に並んで位置する。第1方向(X方向)において、第1リード12Aは、第2リード12Bの少なくとも一部及び第6リード12Fの少なくとも一部と重なるように位置することが好ましい。一般的に、リード12は樹脂成形体13よりも機械的強度が高い。このため、第1方向(X方向)において、第1リード12Aが第2リード12Bの少なくとも一部及び第6リード12Fの少なくとも一部と重なるように位置することにより、外力によって樹脂成形体13がひび割れたり欠けたりすること低減しやすくなる。これにより、発光装置1000の機械的強度を向上させやすくなる。第1方向(X方向)において、第1リード12Aは、第3リード12Cの少なくとも一部及び第4リード12Dの少なくとも一部と重なるように位置することが好ましい。これにより、発光装置1000の機械的強度を向上させやすくなる。
【0033】
図2に示すように、第2方向(Y方向)における第2リード12Bから第6リード12Fまでの間の最大の長さである第3長さL3は、第1素子第2長さC12よりも長いことが好ましい。このようにすることで、支持体10の第1面101を規定する樹脂成形体13の上面の面積を大きくしやすくなる。一般的に、樹脂材料を含む部材は、樹脂材料を含まないリード12よりも樹脂材料を含む樹脂成形体13との密着性が高くなりやすい。このため、支持体10の第1面101を規定する樹脂成形体13の上面の面積が大きくなることで、後述する樹脂材料を含む第1被覆部材31及び/又は樹脂材料を含む光反射部材50と支持体の密着性を向上させやすくなる。尚、本明細書において、第2リード12Bから第6リード12Fまでの長さとは、第1面101を規定する第2リード12Bの上面の部分から第1面101を規定する第6リード12Fの上面の部分までの長さを意味する。図2に示すように、第3長さL3は、第1素子第2長さC12の2倍よりも長いことが好ましい。第3長さL3は、第1素子第2長さC12と第2長さL2と第3素子第2長さC32の合計よりも長いことが好ましい。このようにすることで、支持体10の第1面101を規定する樹脂成形体13の上面の面積を大きくしやすくなる。また、第3長さL3は、第1素子第2長さC12よりも短くてもよい。このようにすることで、発光装置1000の機械的強度を向上させやすくなる。
【0034】
図3に示すように、第1リード12Aは、本体部121と、本体部121から延びる延伸部122と、を含んでいる。第2方向(Y方向)において、第1リード12Aの延伸部122は、第2リード12Bと第6リード12Fの間に位置していてもよい。このようにすることで、発光装置1000の機械的強度を向上させやすくなる。
【0035】
図4に示すように、本実施形態の支持体10は、発光素子20を収容するための凹部11を含んでいる。凹部11は、側壁11A及び第1面101により規定される。側壁11Aは樹脂成形体13とは別部材によって形成されてもよく、本実施形態のように側壁11Aは樹脂成形体13によって形成されてもよい。図1に示すように、本実施形態の側壁11Aは、第1側壁111、第2側壁112、第3側壁113、第4側壁114を含む。第1側壁111及び第3側壁113は、第1方向(X方向)に延びて対向する。第2側壁112及び第4側壁114は、第2方向(Y方向)に延びて対向する。
【0036】
リード12の母材としては、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、鉄、ニッケル、又はこれらの合金、燐青銅、鉄入り銅などの金属を用いることができる。これらは単層であってもよいし、積層構造(例えば、クラッド材)であってもよい。特に、母材には安価で放熱性が高い銅を用いることが好ましい。また、リードは、母材の表面に金属層を有していてもよい。金属層は、例えば、金、銀、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、ロジウム、銅、又はこれらの合金などを含む。なお、金属層は、リードの全面に設けられていてもよいし、部分的に設けられていてもよい。また、金属層は、リードの上面に形成される領域と、リードの下面に形成される領域とで異なる層にすることができる。例えば、リードの上面に形成される金属層は、ニッケル及び銀の金属層を含む複数層からなる金属層であり、リードの下面に形成される金属層は、ニッケルの金属層を含まない金属層である。また、リードの上面に形成される金等の金属層は、リードの下面に形成される金等の金属層よりも厚くすることができる。
【0037】
リード12の最表面に銀を含む金属層が形成される場合は、銀を含む金属層の表面に酸化ケイ素等の保護層を設けることが好ましい。これにより、銀を含む金属層が大気中の硫黄成分等によって変色することを抑制することができる。保護層の成膜方法は、例えばスパッタ等の真空プロセスによって成膜することができるが、その他の既知の方法を用いてもよい。
【0038】
樹脂成形体13は、母材となる樹脂材料として、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の公知の材料を用いることができる。熱可塑性樹脂の場合には、例えば、ポリフタルアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、不飽和ポリエステル等を用いることができる。熱硬化性樹脂の場合には、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂等を用いることができる。特に、樹脂材料として、耐熱性及び耐光性に優れたエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
【0039】
樹脂成形体13は、母材となる樹脂材料中に光反射性物質を含むことが好ましい。光反射性物質としては、発光素子20からの光を吸収しにくく、且つ、母材となる樹脂材料に対して屈折率差の大きい部材を用いることが好ましい。光反射性物質としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムを用いることができる。樹脂成形体13は、上記の母材となる樹脂材料に、光吸収性物質を含んでもよい。光吸収性物質としては、例えば、カーボンブラック等の暗色系の顔料を用いることができる。
【0040】
支持体10として、基板と配線を含む配線基板を用いてもよい。基板は、樹脂、セラミックス、ガラス、などを用いて構成することができる。樹脂としては、上記の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の公知の材料を用いることができる。セラミックスとしては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム、窒化ジルコニウム、酸化チタン、窒化チタン、もしくはこれらの混合物などが挙げられる。配線は、銅、鉄、ニッケル、タングステン、クロム、アルミニウム、銀、金、チタン、パラジウム、ロジウム、又はこれらの合金で形成することができる。これらの金属又は合金の単層でもよく多層でもよい。
【0041】
(第1被覆部材31)
第1被覆部材31は、第1発光素子の側面の少なくとも一部及び第2発光素子の側面の少なくとも一部を覆う部材である。第1発光素子の側面から出射された光、及び、第2発光素子の側面から出射された光が、第1被覆部材31内を導光することで、発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。第1被覆部材31は、第1発光素子の上面の少なくとも一部及び第2発光素子の上面の少なくとも一部を露出する。
【0042】
図10に示すように、第1被覆部材31は、複数の第1反射粒子310Aを含む。本実施形態の第1被覆部材31は、複数の第1反射粒子310Aと、透光性材料からなる母材310Bと、を含む。第1反射粒子310Aとしては、樹脂成形体13と同様の光反射性物質を用いることができる。第1被覆部材31の母材310Bとしては、例えば、樹脂成形体13と同様の樹脂材料を用いることができる。
【0043】
第1被覆部材31は、反射部と、反射部の上側に位置する透光部と、を含む。任意の断面において、反射部の面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、後述する第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも高い。また、任意の断面において、透光部の面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、後述する第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも低い。複数の第1反射粒子310Aは、例えば、自然沈降又は遠心沈降等により、第1面101側に沈降させることができる。遠心沈降は、例えば遠心分離機を用いて行われる。例えば、遠心分離機等で未硬化の第1被覆部材31内において複数の第1反射粒子310Aを第1面101側に沈降させた後に、未硬化の第1被覆部材31を硬化することで、第1被覆部材31を形成することができる。また、遠心分離機等で未硬化の第1被覆部材31内において複数の第1反射粒子310Aを第1面101側に沈降させながら未硬化の第1被覆部材31を硬化することで、第1被覆部材31を形成してもよい。
【0044】
第1発光素子21及び第2発光素子22を通り第1面101に対して垂直方向の断面を第1断面とする。図4に示すように、第1断面において、第1被覆部材31は、第1反射部311Aと、第1反射部311Aの上側に位置する第1透光部311Bと、を含む。第1断面において、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、後述する第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも高い。第1断面において、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、後述する第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも低い。図10に示すように、第1断面において、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合よりも低い。これにより、第1透光部311Bは、第1反射部311Aよりも発光素子20からの光を導光しやすくなる。本実施形態において、第1断面における第1反射部311Aの面積とは、第1反射部311Aを構成する母材310Bの面積と複数の第1反射粒子310Aの面積の合計である。
【0045】
第1断面において、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.2倍以下であることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射される光及び第2発光素子22から出射される光が、第1透光部311B内を導光しやすくなる。第1透光部311Bは、複数の第1反射粒子を含まなくてもよい。このようにすることで、第1発光素子21から出射される光及び第2発光素子22から出射される光が、さらに第1透光部311B内を導光しやすくなる。
【0046】
図5に示すように、第1断面において、第1発光素子21及び第2発光素子22の間に位置する第1透光部311Bの最小の高さである第1透光部第1高さTH11は、第1発光素子21の外側に位置する第1透光部311Bの最小の高さである第1透光部第2高さTH12よりも高いことが好ましい。このようにすることで、第1断面において、第1発光素子21及び第2発光素子22の間に位置する第1透光部311Bの面積を大きくしやすくなる。これにより、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光が、第1発光素子及び第2発光素子の間に位置する第1透光部311B内で混ざりやすくなる。本明細書において、発光素子の外側に位置するとは、横方向において発光素子に近い側に位置する発光装置の外縁に対する距離が、発光素子よりも短くなるように位置していることを意味する。本実施形態では、第1断面において第1発光素子21の外側に位置する第1透光部311Bとは、第1方向(X方向)において、第1発光素子21と第2側壁112の間に位置する第1透光部311Bの一部を意味する。
【0047】
図5に示すように、第1断面において、第1透光部第1高さTH11は、第2発光素子22の外側に位置する第1透光部311Bの最小の高さである第3透光部第1高さTH13よりも高いことが好ましい。このようにすることで、第1断面において、第1発光素子21及び第2発光素子22の間に位置する第1透光部311Bの面積を大きくしやすくなる。本実施形態では、第1断面において第2発光素子22の外側に位置する第1透光部311Bとは、第1方向(X方向)において、第2発光素子22と第4側壁114の間に位置する第1透光部311Bの一部を意味する。
【0048】
第1被覆部材31の第1透光部311Bは、第1発光素子21及び第2発光素子22と接することが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光が、第1透光部311B内を導光しやすくなる。第1発光素子21と接する部分の第1透光部311Bの高さ及び第2発光素子22と接する部分の第1透光部311Bの高さは、第1透光部第1高さTH11よりも高いことが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射される光及び第2発光素子22から出射される光を第1透光部311B内に導光させやすくなる。
【0049】
第1断面において、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合よりも高い。これにより、第1反射部311Aは、第1透光部311Bよりも発光素子20からの光を導光しにくくなる。第1反射部311Aが第1面101を覆うことにより、発光素子20から出射された光が支持体10の第1面101に吸収されることを低減しやすくなる。第1被覆部材31の第1反射部311Aは、第1面101と接することが好ましい。このようにすることで、発光装置1000を小型化しやすくなる。
【0050】
図5に示すように、第1断面において、第1透光部第1高さTH11は、第1発光素子21及び第2発光素子22の間に位置する第1反射部311Aの最小の高さである第1反射部高さRH1の1.5倍以上10倍以下であることが好ましい。第1断面において、第1透光部第1高さTH11が第1反射部高さRH1の1.5倍以上であることで、第1発光素子21及び第2発光素子22の間に位置する第1透光部311Bの面積を大きくしやすくなる。これにより、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光が、第1透光部311B内を導光しやすくなるので、発光装置1000の混色性が向上する。第1断面において、第1透光部第1高さTH11が第1反射部高さRH1の10倍以下であること、つまり、第1断面において、第1反射部高さRH1が第1透光部第1高さTH11の0.1倍以上であることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21及び第2発光素子22の間に位置する第1反射部311Aの面積を大きくしやすくなる。これにより、第1反射部311Aの透過率を低くしやすくなるので、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光が、支持体10の第1面101に吸収されることを低減しやすくなる。
【0051】
第1断面において、第1透光部第1高さTH11は、第1素子高さCH1の0.5倍以上1倍以下であることが好ましい。第1透光部第1高さTH11が第1素子高さCH1の0.5倍以上であることにより、第1発光素子21及び第2発光素子22の間に位置する第1透光部311Bの面積を大きくしやすくなる。第1透光部第1高さTH11が第1素子高さCH1の1倍以下であることにより、第1発光素子21の上面が、第1被覆部材31の第1透光部311Bから露出しやすくなる。これにより、第1発光素子21の上面から上方向に出射される光を第2被覆部材32に含まれる複数の第2反射粒子320Aによって拡散しやすくなる。これにより、第2被覆部材32内で第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光を混ぜやすくなるので、発光装置1000の混色性が向上しやすくなる。第1発光素子21の上面の全てが第1被覆部材31から露出していることが好ましい。このようにすることで、第2被覆部材32内で第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光を混ぜやすくなる。同様に、第1断面において、第1透光部第1高さTH11は、第2素子高さCH2の0.5倍以上1倍以下であることが好ましい。第2発光素子22の上面の全てが第1被覆部材31から露出していることが好ましい。
【0052】
第1発光素子21及び第3発光素子23を通り第1面101に対して垂直方向の断面を第2断面とする。図6に示すように、第2断面において、第1被覆部材31は、第2反射部312Aと、第2反射部312Aの上側に位置する第2透光部312Bと、を含む。第2断面において、第2反射部312Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、後述する第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも高い。第2断面において、第2透光部312Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、後述する第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも低い。第2断面において、第2透光部312Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第2反射部312Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合よりも低い。これにより、第2透光部312Bは、第2反射部312Aよりも発光素子20からの光を導光しやすくなる。本実施形態において、第2断面における第2反射部312Aの面積とは、第2反射部312Aを構成する母材310Bの面積及び複数の第1反射粒子310Aの面積の合計である。
【0053】
第2断面における第2反射部312Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第1断面における第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.8倍以上1.2以下のであることが好ましい。このようにすることで、第2断面における第2反射部312Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合と、第1断面における第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合と、の差を小さくしやすくなる。これにより、発光装置1000の色むらを低減しやすくなる。第2断面における第2透光部312Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第1断面における第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.8倍以上1.2以下であることが好ましい。
【0054】
第2断面において、第2透光部312Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第2反射部312Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.2倍以下であることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射される光及び第2発光素子22から出射される光が、第2透光部312B内を導光しやすくなる。第2透光部312Bは複数の第1反射粒子を含まなくてもよい。このようにすることで、第1発光素子21から出射される光及び第2発光素子22から出射される光が、さらに第2透光部312B内を導光しやすくなる。
【0055】
図7に示すように、第2断面において、第1発光素子21及び第3発光素子23の間に位置する第2透光部312Bの最小の高さである第2透光部第1高さTH21は、第1発光素子21の外側に位置する第1透光部の最小の高さである第2透光部第2高さTH22よりも高いことが好ましい。このため、第2断面において、第1発光素子21及び第3発光素子23の間に位置する第2透光部312Bの面積を大きくしやすくなる。これにより、第1発光素子21から出射された光及び第3発光素子23から出射された光が、第1発光素子及び第3発光素子の間に位置する第2透光部312B内で混ざりやすくなる。本実施形態では、第2断面において第1発光素子21の外側に位置する第2透光部312Bとは、第2方向(Y方向)において、第1発光素子21と第1側壁111の間に位置する第2透光部312Bの一部を意味する。
【0056】
図7に示すように、第2断面において、第2透光部第1高さTH21は、第3発光素子23の外側に位置する透光部の最小の高さである第2透光部第3高さTH23よりも高いことが好ましい。このようにすることで、第2断面において、第1発光素子21及び第3発光素子23の間に位置する第2透光部312Bの面積を大きくしやすくなる。本実施形態では、第2断面において第3発光素子23の外側に位置する第2透光部312Bとは、第2方向(Y方向)において、第3発光素子23と第3側壁113の間に位置する第2透光部312Bの一部を意味する。
【0057】
第1被覆部材31の第2透光部312Bは、第1発光素子21及び第3発光素子23と接することが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射された光及び第3発光素子23から出射された光が、第2透光部312B内を導光しやすくなる。第1発光素子21と接する部分の第2透光部312Bの高さ及び第3発光素子23と接する部分の第2透光部312Bの高さは、第2透光部第1高さTH21よりも高いことが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射される光及び第3発光素子23から出射される光を第2透光部312B内に導光させやすくなる。
【0058】
第2断面において、第2反射部312Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第2透光部312Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合よりも高い。これにより、第2反射部312Aは、第2透光部312Bよりも発光素子20からの光を導光しにくくなる。第2反射部312Aが第1面101を覆うことにより、発光素子20から出射された光が支持体10の第1面101に吸収されることを低減しやすくなる。第1被覆部材31の第2反射部312Aは、第1面101と接することが好ましい。このようにすることで、発光装置1000を小型化しやすくなる。
【0059】
図7に示すように、第2断面において、第2透光部第1高さTH21は、第1発光素子21及び第3発光素子23の間に位置する第2反射部312Aの最小の高さである第2反射部高さRH2の1.5倍以上10倍以下であることが好ましい。第2断面において、第2透光部第1高さTH21が第2反射部高さRH2の1.5倍以上であることで、第1発光素子21及び第3発光素子23の間に位置する第2透光部312Bの面積を大きくしやすくなる。これにより、第1発光素子21から出射された光及び第3発光素子23から出射された光が、第2透光部312B内を導光しやすくなるので、発光装置1000の混色性が向上する。第2断面において、第2透光部第1高さTH21が第2反射部高さRH2の10倍以下であることで、第1発光素子21及び第3発光素子23の間に位置する第2反射部312Aの面積を大きくしやすくなる。これにより、第2反射部312Aの透過率を低くしやすくなるので、第1発光素子21から出射された光及び第3発光素子23から出射された光が、支持体10の第1面101に吸収されることを低減しやすくなる。
【0060】
第2断面において、第2透光部第1高さTH21は、第1素子高さCH1の0.5倍以上1倍以下であることが好ましい。第2透光部第1高さTH21が第1素子高さCH1の0.5倍以上であることにより、第1発光素子21及び第3発光素子23の間に位置する第2透光部312Bの面積を大きくしやすくなる。第2透光部第1高さTH21が第1素子高さCH1の1倍以下であることにより、第1発光素子21の上面が、第1被覆部材31の第2透光部312Bから露出しやすくなる。これにより、第1発光素子21の上面から上方向に出射される光を第2被覆部材32に含まれる複数の第2反射粒子320Aによって拡散しやすくなる。これにより、第2被覆部材32内で第1発光素子21から出射された光及び第3発光素子23から出射された光を混ぜやすくなるので、発光装置1000の混色性が向上しやすくなる。
【0061】
上面視における第1発光素子21と第2発光素子22の間の領域及び第3発光素子23を通り、第1面101に対して垂直方向の断面を第3断面とする。第3断面は、第1発光素子21及び第2発光素子22から離れている。図8に示すように、第3断面において、第1被覆部材31は、第3反射部313Aと、第3反射部313Aの上側に位置する第3透光部313Bと、を含む。第3断面において、第3反射部313Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、後述する第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも高い。第3断面において、第3透光部313Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、後述する第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合よりも低い。第3断面において、第3透光部313Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第3反射部313Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合よりも低い。これにより、第3透光部313Bは、第3反射部313Aよりも発光素子20からの光を導光しやすくなる。本実施形態において、第3断面における第3反射部313Aの面積とは、第3反射部313Aを構成する母材310Bの面積と複数の第1反射粒子310Aの面積の合計である。
【0062】
第3断面における第3反射部313Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第1断面における第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.8倍以上1.2以下であることが好ましい。このようにすることで、発光装置1000の色むらを低減しやすくなる。第3透光部313Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合は、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.8倍以上1.2以下であることが好ましい。
【0063】
図9に示すように、第1方向(X方向)において第1発光素子21と重なり、第3発光素子に対して最も近い側に位置する第3透光部313Bの高さである第3透光部第1高さTH31は、第1方向(X方向)において第1発光素子21と重なり、第3発光素子に対して最も遠い側に位置する第3透光部313Bの高さである第3透光部第2高さTH32よりも高いことが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射される光及び第3発光素子23から出射される光が第3透光部313B内で混ざりやすくなる。
【0064】
(第2被覆部材32)
第2被覆部材32は、第1発光素子21の上面の少なくとも一部及び第2発光素子22の上面の少なくとも一部を覆う部材である。これにより、第1発光素子21及び第2発光素子22の上面を外力等から保護することができる。本実施形態においては、第2被覆部材32の上面が発光装置1000の発光面である。
【0065】
第2被覆部材32は、複数の第2反射粒子320Aを含む。これにより、第1発光素子21の上面から出射された光及び第2発光素子22の上面から出射された光が、第2被覆部材32内で拡散しやすくなるので、発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。
【0066】
図11に示すように、本実施形態の第2被覆部材32は、複数の第2反射粒子320Aと、透光性材料からなる母材320Bと、を含む。第2反射粒子320Aとしては、樹脂成形体13と同様の光反射性物質を用いることができる。第2被覆部材32の母材320Bとしては、例えば、樹脂成形体13と同様の樹脂材料を用いることができる。第1被覆部材31の母材310Bの屈折率と第2被覆部材32の母材320Bの屈折率は、同じでもよく、異なっていてもよい。第1被覆部材31の母材310Bが第2被覆部材32の母材320Bの屈折率と異なる場合には、第2被覆部材32の母材320Bの屈折率が、第1被覆部材31の母材310Bの屈折率よりも低いことが好ましい。このようにすることで、第1発光素子からの出射される光及び第2発光素子22から出射される光が、第1被覆部材31と第2被覆部材32の界面で全反射しやすくなる。これにより、第1透光部311B内で第1発光素子からの出射される光及び第2発光素子22から出射される光が混ざりやすくなる。本明細書において、屈折率とは発光素子20のピーク波長における屈折率とする。発光装置が複数の発光素子20を備える場合には、屈折率は任意の発光素子20のピーク波長における屈折率とする。
【0067】
第1被覆部材31の母材310Bの屈折率は、第2被覆部材32の母材320Bの屈折率の0.9倍以上1.1倍以下でもよい。このようにすることで、第1発光素子からの出射される光及び第2発光素子22から出射される光が、第1被覆部材31と第2被覆部材32の界面で屈折したり反射したりすることを低減しやすくなる。これにより、第1被覆部材31及び第2被覆部材32の形状のバラつきによって、発光装置から出射される光のバラつきを低減しやすくなるので発光装置の歩留りを向上させやすくなる。
【0068】
第1断面において、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合は、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合よりも低い。第1断面において、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合は、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.001倍以上0.2倍以下であることが好ましい。第1断面において、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合が、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.001倍以上であることにより、第1発光素子21の上面から出射された光及び第2発光素子22の上面から出射された光が、第2被覆部材32内で拡散しやすくなる。第1断面において、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合が、第1反射部311Aの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の0.2倍以下であることにより、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光を第2被覆部材32から外部に取り出しやすくなる。これにより、発光装置1000の光取り出し効率が向上する。本実施形態において、第1断面における第2被覆部材32の面積とは、第2被覆部材32を構成する母材320Bの面積と複数の第2反射粒子320Aの面積の合計である。
【0069】
第1断面において、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合は、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合よりも高い。第1断面において、第2被覆部材32の面積に対する複数の第2反射粒子320Aの面積の割合は、第1透光部311Bの面積に対する複数の第1反射粒子310Aの面積の割合の5倍以上であることが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21の上面から出射された光及び第2発光素子22の上面から出射された光が、第2被覆部材32内で拡散しやすくなる。
【0070】
第2被覆部材32は、第1発光素子21の上面及び第2発光素子22の上面と接することが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光が第2被覆部材32B内に導光されやすくなる。これにより、発光装置1000の光取り出し効率を向上させやすくなる。第2被覆部材32は、第3発光素子23の上面と接することが好ましい。第2被覆部材32は、第1被覆部材の第1透光部311Bと接することが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光が第1被覆部材31から第2被覆部材32Bに導光されやすくなる。第2被覆部材32は、第2透光部312B及び第3透光部313Bと接することが好ましい。
【0071】
図5に示すように、第1方向(X方向)において、第2被覆部材32の一部が、第1発光素子21及び第2発光素子22と重なるように位置することが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21と第2発光素子22の間に位置する第2被覆部材32の部分の第3方向(Z方向)における長さを長くしやすくなる。これにより、第1発光素子21から出射された光及び第2発光素子22から出射された光が、第2被覆部材32によって拡散されやすくなるので、第1発光素子21と第2発光素子22の間に位置する発光面が明るくなりすぎることを低減しやすくなる。
【0072】
図5に示すように、第1透光部第2高さTH12は、第1透光部第1高さTH11よりも低い。このようにすることで、第1発光素子21に外側に位置する第2被覆部材32の部分の第3方向(Z方向)における長さを長くしやすくなる。これにより、第2発光素子と対向しない第1発光素子の側面から出射された光が、第2被覆部材32によって拡散されやすくなるので発光装置1000の混色性を向上させやすくなる。
【0073】
第2被覆部材32は、蛍光体を含んでいてもよい。第2被覆部材32が蛍光体を含むことにより、発光装置の色度の調整しやすくなる。蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POCl:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)Si11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)Si:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si1-xAl)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I) ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se))等を用いることができる。第2被覆部材32に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0074】
(保護素子40)
発光装置1000は、静電耐圧を向上させるために保護素子40を備えていてもよい。保護素子には、一般的な発光装置に搭載される種々の保護素子を用いることができる。例えば、保護素子としてツェナーダイオードを用いることができる。保護素子は、1つであってもよいし、複数あってもよい。発光装置1000は、第1保護素子41と、第2保護素子42と、第3保護素子43の複数の保護素子40を備える。発光装置1000では、各発光素子の導電路が別になっているので、それぞれの発光素子に対して1つの保護素子を配置することで、発光装置1000の静電耐圧をより向上させることができる。例えば、第1保護素子41と第1発光素子21とが並列接続され、第2保護素子42と第2発光素子22とが並列接続され、第3保護素子43と第3発光素子23とが並列接続されていることが好ましい。
【0075】
(光反射部材50)
発光装置1000は、支持体10の第1面101を覆う光反射部材50を備えていてもよい。光反射部材50は、発光素子20が発する光に対する反射性を有する部材である。発光装置1000が光反射部材50を備えることにより、発光素子20から出射される光が支持体に吸収されることを低減できる。これにより、発光装置の光取り出し効率が向上する。尚、本明細書において反射性を有するとは、発光素子のピーク波長に対する反射率が50%以上である。発光装置が複数の発光素子を備える場合には、少なくとも1つの発光素子のピーク波長に対する反射率が50%以上であればよい。
【0076】
光反射部材50は、例えば、母材となる樹脂材料と、光反射性物質と、を含む。光反射部材50の樹脂材料としては、樹脂成形体13と同様の樹脂材料を用いることができる。光反射部材50の光反射性物質としては、樹脂成形体13と同様の光反射性物質を用いることができる。
【0077】
光反射部材50は、発光素子20と接していてもよく離れていてもよい。光反射部材50が発光素子20と接していることにより、光反射部材50が支持体の第1面を覆う面積を増加させやすくなる。これにより、発光素子からの光が支持体に吸収されることを低減しやすくなる。また、光反射部材50が発光素子20から離れていることにより、発光素子20の側面からの光を取り出しやすくなる。
【0078】
図1の発光装置1000に示すように、1つの光反射部材50が発光素子20の全周を囲んでいてもよく、図12の発光装置1000Aに示すように、複数の光反射部材50が発光素子20を囲むように位置していてもよい。1つの光反射部材50が発光素子20の全周を囲むことにより、光反射部材50が支持体の第1面を覆う面積を増加させやすくなる。これにより、発光素子20からの光が支持体10に吸収されることを低減しやすくなる。また、複数の光反射部材50が発光素子を囲むことにより、各光反射部材50の体積を小さくしやすくなる。これにより、各光反射部材50の形状のバラつきを低減しやすくなるので発光装置の歩留りを向上させやすくなる。発光装置1000が保護素子40を備える場合には、図1図12に示すように保護素子40の少なくとも一部が光反射部材50に覆われることが好ましい。このようにすることで、発光素子20からの光が保護素子40に吸収されることを低減しやすくなる。
【0079】
本明細書は、以下の項目に記載の発光装置を開示している。
[項目1]
第1面を含む支持体と、
前記第1面上に位置して第1ピーク波長の光を出射する第1発光素子と、
前記第1面上に位置して前記第1ピーク波長と異なる第2ピーク波長の光を出射する第2発光素子と、
前記第1発光素子の上面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の上面の少なくとも一部を露出して、前記第1発光素子の側面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の側面の少なくとも一部を覆い、複数の第1反射粒子を含む第1被覆部材と、
前記第1発光素子の上面の少なくとも一部及び前記第2発光素子の上面の少なくとも一部を覆い、複数の第2反射粒子を含む第2被覆部材と、を備え、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子を通り前記第1面に対して垂直方向の第1断面において、前記第1被覆部材は、第1反射部と、前記第1反射部の上側に位置する第1透光部と、を含み、
前記第1断面において、前記第1反射部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも高く、
前記第1断面において、前記第1透光部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも低く、
前記第1断面において、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の間に位置する前記第1透光部の最小の高さは、前記第1発光素子の外側に位置する前記第1透光部の最小の高さよりも高い発光装置。
[項目2]
前記第1面上に位置して前記第1ピーク波長及び前記第2ピーク波長と異なる第3ピーク波長の光を出射する第3発光素子を備え、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子は第1方向に並んで位置し、
前記第1方向と直交する第2方向において、前記第3発光素子は、前記第1発光素子の少なくとも一部及び前記第2発光素子の少なくとも一部と重なるように位置する項目1に記載の発光装置。
[項目3]
前記第1発光素子及び前記第3発光素子を通り前記第1面に対して垂直方向の第2断面において、前記第1被覆部材は、第2反射部と、前記第2反射部の上側に位置する第2透光部と、を含み、
前記第2断面において、前記第2反射部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも高く、
前記第2断面において、前記第2透光部の面積に対する前記複数の第1反射粒子の面積の割合は、前記第2被覆部材の面積に対する前記複数の第2反射粒子の面積の割合よりも低く、
前記第2断面において、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の間に位置する前記第2透光部の最小の高さは、前記第1発光素子の外側に位置する前記第2透光部の最小の高さよりも高い項目2に記載の発光装置。
[項目4]
前記第3発光素子の最大の高さは、前記第1発光素子の最大の高さよりも高い項目2又は項目3に記載の発光装置。
[項目5]
前記第1透光部が前記複数の第1反射粒子を含まない項目1から項目4のいずれか1項に記載の発光装置。
【0080】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0081】
10 支持体
20 発光素子
21 第1発光素子
22 第2発光素子
23 第3発光素子
31 第1被覆部材
32 第2被覆部材
40 保護素子
50 光反射部材
1000、1000A 発光装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12