(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162943
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20241114BHJP
B25J 9/06 20060101ALN20241114BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/06 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】40
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023107159
(22)【出願日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】18/315,256
(32)【優先日】2023-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2022年6月30日にブルーカー ナノ インコーポレイテッドにエンドエフェクターを販売することにより公開
(71)【出願人】
【識別番号】522041444
【氏名又は名称】ブルックス オートメーション ユーエス、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハンリー、レビッド イー
(72)【発明者】
【氏名】ベトリッチ、グレゴリー、イー
【テーマコード(参考)】
3C707
5F131
【Fターム(参考)】
3C707AS05
3C707AS24
3C707BS15
3C707BS23
3C707ES05
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5F131AA02
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5F131DB42
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5F131DB52
5F131DB58
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電力が失われた場合でも、基板上で能動的なグリップを維持する能動的なグリップエンドエフェクタを有するロボットを提供する。
【解決手段】フレーム340F、341Fと、フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アーム399Aと、を有する基板処理装置であって、少なくとも1つの基板搬送アームは、第1、第2の基板支持タイン350、351を備える少なくとも1つのエンドエフェクタ300と、第1、第2の基板支持タインの間の距離を変化させるたエンドエフェクタ駆動セクション399DEと、傾斜連結部SCと、を含む。傾斜連結部は、傾斜連結部分SC1の1つから傾斜連結部分SC2の別の1つまで実質的に剛性を有し、非関節式に、第1、第2の基板支持タインの各々を互いに連結し、傾斜連結部の各動作軸がエンドエフェクタ駆動セクションの各駆動軸に対して傾斜している傾斜動作軸SAXを有する、
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置であって、前記基板処理装置が、
フレームと、
前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームと、を備え、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、各エンドエフェクタが、
それぞれの基板搬送アームと連結するように構成されたベース部分と、
前記ベース部分に取り付けられ、前記ベース部分に従属している、第1および第2の基板支持タインであって、前記第1および第2の基板支持タインの少なくとも1つが前記ベース部分に対して移動可能である、第1および第2の基板支持タインと、
前記第1および第2の基板支持タインの間の距離を変化させるように構成されたエンドエフェクタ駆動セクションと、
傾斜連結部であって、前記傾斜連結部の1つから前記傾斜連結部の別の1つまで実質的に剛性を有し、非関節式に、前記第1および第2の基板支持タインの各々を互いに連結し、前記傾斜連結部の各動作軸が前記エンドエフェクタ駆動セクションの各駆動軸に対して傾斜している傾斜動作軸を有する、傾斜連結部と、
を有する、基板処理装置。
【請求項2】
前記傾斜連結部の各動作軸は、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸に対して傾斜している、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記駆動セクションの前記駆動軸に沿った駆動入力を、前記第1および第2の基板支持タインに加えられ、前記第1および第2の基板支持タインを、前記駆動入力に略直交した出力軸に沿って移動させる駆動出力へと変換するように、前記傾斜連結部の各動作軸は、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸に対して所定のピッチで配置される、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記出力軸が、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸と実質的に一致する、請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1および第2の基板支持タインが、基板を解放する解放位置および前記第1および第2の基板支持タインが前記基板に接触し、前記基板を支持するように配されている支持位置から、前記出力軸に沿って移動する、請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記傾斜連結部が、第1および第2の傾斜連結部を含み、前記第1および第2の傾斜連結部の各々が、互いに対して傾斜し、前記第1および第2の基板支持タインを互いに連結し、前記第1および第2の基板支持タインを前記エンドエフェクタ駆動セクションに連結する、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記傾斜連結部が、線形スライド式連結部である、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部が、線形スライド式連結部である、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1および第2の基板支持タインの各々が、それぞれの基板接触部を有し、それぞれの前記基板接触部が、前記エンドエフェクタによって保持された基板に接触し、前記第1および第2の基板支持タインのそれぞれの前記基板接触部の間で前記基板を支持するように構成されている、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
基板処理装置であって、基板処理装置が、
フレームと、
前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームと、を備え、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、各エンドエフェクタが、
それぞれの基板搬送アームと連結するように構成されたベース部分と、
前記ベース部分に取り付けられ、前記ベース部分に従属している第1および第2の基板支持タインを備える把持部分であって、前記第1および第2の基板支持タインの少なくとも1つが前記ベース部分に対して移動可能である、把持部分と、
前記第1および第2の基板支持タインの間の距離を変化させるように構成されたエンドエフェクタ駆動セクションと、を有し、
前記エンドエフェクタ駆動セクションが、駆動軸に沿った線形駆動入力を生成するアクチュエータを有し、前記アクチュエータが、前記第1および第2の基板支持タインの各々を前記アクチュエータに動作可能に連結する連結部によって前記把持部分に連結され、
前記連結部が、前記アクチュエータの前記線形駆動入力を、前記第1および第2の基板支持タインの各々に加え、前記第1および第2の基板支持タインを前記駆動軸に沿う前記線形駆動入力に略直交する方向に移動させる出力に変換するように構成されている、基板処理装置。
【請求項11】
前記連結部が、前記第1および第2の基板支持タインを互いに接続し、前記第1および第2の基板支持タインを前記アクチュエータに接続する、剛性を有し、非関節式のつなぎ部材を有し、それにより、前記駆動入力が、前記第1および第2の基板支持タインの各々に加えられ、前記第1および第2の基板支持タインの各々を移動させる前記出力に共通となる、請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記つなぎ部材は、前記駆動入力が前記つなぎ部材に作用するように、前記アクチュエータに連結された端部を有し、前記つなぎ部材が、前記第1および第2の基板支持タイン間に跨り、前記第1および第2の基板支持タインに移動可能に接続される、請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記つなぎ部材が、前記駆動軸に対して、および互いに対して所定のピッチ角で傾けられた、傾けられた線形ガイドによって制限される、請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記傾けられた線形ガイドが、前記ベース部分に対する前記第1および第2の基板支持タインの動作をガイドする少なくとも1つの線形ガイドに対する別のピッチ角で傾けられる、請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記駆動軸に対する前記傾けられた線形ガイドの前記ピッチ角、および前記第1および第2の基板支持タインをガイドする前記少なくとも1つの線形ガイドに対する、前記傾けられた線形ガイドの前記別のピッチ角が、前記駆動入力から前記第1および第2の基板支持タインに加えられる出力への略直交した変換を決定する、請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記第1および第2の基板支持タインが、基板を解放する解放位置および前記第1および第2の基板支持タインが前記基板に接触し、前記基板を支持するように配されている支持位置から、前記ベース部分に対する前記第1および第2の基板支持タインの動作をガイドする前記少なくとも1つの線形ガイドに沿って移動する、請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記つなぎ部材および前記傾けられた線形ガイドが、第1および第2の傾斜連結部を含む傾斜連結部を形成し、前記第1および第2の傾斜連結部の各々が、互いに対して傾斜し、前記第1および第2の基板支持タインを互いに連結し、前記第1および第2の基板支持タインを前記エンドエフェクタ駆動セクションに連結する、請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記傾斜連結部が、線形スライド式連結部である、請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部が、線形スライド式連結部である、請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記第1および第2の基板支持タインの各々が、それぞれの基板接触部を有し、それぞれの前記基板接触部が、前記エンドエフェクタによって保持された基板に接触し、前記第1および第2の基板支持タインのそれぞれの前記基板接触部の間で前記基板を支持するように構成されている、請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項21】
基板を取り扱うための方法であって、前記方法が、
基板処理装置を設ける工程であって、前記基板処理装置が、
フレームと、
前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームであって、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、各エンドエフェクタが、それぞれの基板搬送アームと連結するように構成されたベース部分を有する、少なくとも1つの基板搬送アームと、
前記ベース部分に取り付けられ、前記ベース部分に従属している、第1および第2の基板支持タインであって、前記第1および第2の基板支持タインの少なくとも1つが前記ベース部分に対して移動可能である、第1および第2の基板支持タインと、を有する、基板処理装置を設ける工程と、
エンドエフェクタ駆動セクションを用いて、前記第1および第2の基板支持タインの間の距離を変化させる工程と、を含み、
前記第1および第2の基板支持タインの各々が、傾斜連結部によって、前記傾斜連結部の1つから前記傾斜連結部の別の1つまで、実質的に剛性を有し、非関節式に、互いに連結され、前記傾斜連結部が、前記傾斜連結部の各動作軸が前記エンドエフェクタ駆動セクションの各駆動軸に対して傾斜している傾斜動作軸を有する、方法。
【請求項22】
前記傾斜連結部の各動作軸が、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸に対して傾斜している、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記方法が、駆動出力を前記第1および第2の基板支持タインに加え、前記第1および第2の基板支持タインを駆動入力に略直交する出力軸に沿って移動させる工程をさらに含み、前記傾斜連結部の各動作軸が、前記駆動セクションの前記駆動軸に沿った前記駆動入力を、前記駆動出力に変換するように、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸に対して所定のピッチで配置される、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記出力軸が、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸と実質的に一致する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記方法が、前記第1および第2の基板支持タインを、前記基板を解放する解放位置および前記第1および第2の基板支持タインが前記基板に接触し、前記基板を支持するように配されている支持位置から、前記出力軸に沿って移動する工程をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記傾斜連結部が、第1および第2の傾斜連結部を含み、前記第1および第2の傾斜連結部の各々が、互いに対して傾斜し、前記第1および第2の基板支持タインを互いに連結し、前記第1および第2の基板支持タインを前記エンドエフェクタ駆動セクションに連結する、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記傾斜連結部が、線形スライド式連結部である、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部が、線形スライド式連結部である、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記方法が、前記第1および第2の基板支持タインの各々のそれぞれの基板接触部を用いて、前記エンドエフェクタによって保持された基板に接触させ、前記第1および第2の基板支持タインのそれぞれの前記基板接触部の間で前記基板を支持する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
基板を取り扱うための方法であって、前記方法が、
基板処理装置を設ける工程であって、前記基板処理装置が、
フレームと、
前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームであって、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、各エンドエフェクタが、それぞれの基板搬送アームと連結するように構成されたベース部分、および前記ベース部分に取り付けられ、前記ベース部分に従属している第1および第2の基板支持タインを備える把持部分を有し、前記第1および第2の基板支持タインの少なくとも1つが前記ベース部分に対して移動可能である、少なくとも1つの基板搬送アームと、を有する工程と、
エンドエフェクタ駆動セクションを用いて、前記第1および第2の基板支持タインの間の距離を変化させる工程と、
前記エンドエフェクタ駆動セクションのアクチュエータを用いて、駆動軸に沿って線形駆動入力を生成する工程であって、前記アクチュエータが、前記第1および第2の基板支持タインの各々を前記アクチュエータに動作可能に連結する連結部によって前記把持部分に連結される、線形駆動入力を生成する工程と、
前記連結部を用いて、前記アクチュエータの前記線形駆動入力を、前記第1および第2の基板支持タインの各々に加えられ、前記第1および第2の基板支持タインを前記駆動軸に沿う前記線形駆動入力に略直交する方向に移動させる出力へと変換する工程と、を含む方法。
【請求項31】
前記連結部が、前記第1および第2の基板支持タインを互いに接続し、前記第1および第2の基板支持タインを前記アクチュエータに接続する、剛性を有し、非関節式のつなぎ部材を有し、それにより、前記駆動入力が、前記第1および第2の基板支持タインの各々に加えられ、前記第1および第2の基板支持タインの各々を移動させる前記出力に共通となる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記つなぎ部材は、前記駆動入力が前記つなぎ部材に作用するように、前記アクチュエータに連結された端部を有し、前記つなぎ部材が、前記第1および第2の基板支持タイン間に跨り、前記第1および第2の基板支持タインに移動可能に接続される、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記つなぎ部材が、前記駆動軸に対して、および互いに対して所定のピッチ角で傾けられた、傾けられた線形ガイドによって制限される、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記傾けられた線形ガイドが、前記ベース部分に対する前記第1および第2の基板支持タインの動作をガイドする少なくとも1つの線形ガイドに対する別のピッチ角で傾けられる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記駆動軸に対する前記傾けられた線形ガイドの前記ピッチ角、および前記第1および第2の基板支持タインをガイドする前記少なくとも1つの線形ガイドに対する、前記傾けられた線形ガイドの前記別のピッチ角が、前記駆動入力から前記第1および第2の基板支持タインに加えられる出力への略直交した変換を決定する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第1および第2の基板支持タインを、前記基板を解放する解放位置および前記第1および第2の基板支持タインが前記基板に接触し、前記基板を支持するように配されている支持位置から、前記ベース部分に対する前記第1および第2の基板支持タインの動作をガイドする前記少なくとも1つの線形ガイドに沿って移動させる工程をさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記つなぎ部材および前記傾けられた線形ガイドが、第1および第2の傾斜連結部を含む傾斜連結部を形成し、前記第1および第2の傾斜連結部の各々が、互いに対して傾斜し、前記第1および第2の基板支持タインを互いに連結し、前記第1および第2の基板支持タインを前記エンドエフェクタ駆動セクションに連結する、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記傾斜連結部が、線形スライド式連結部である、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部が、線形スライド式連結部である、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記方法が、前記第1および第2の基板支持タインの各々のそれぞれの基板接触部を用いて、前記エンドエフェクタによって保持された基板に接触させ、前記第1および第2の基板支持タインのそれぞれの前記基板接触部の間で前記基板を支持する工程をさらに含む、請求項30に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、概して、基板処理装置、より具体的には、基板の取り扱いに関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路は、シリコンなどの、半導体基板材料のウェーハから製造される。各ウェーハから複数の集積回路が製造される。典型的な製造設備は、高度に自動化されており、基板搬送装置を使用して、部分的に製造された集積回路で構成された基板ウェーハをさまざまな製造ツール間で移送する。
【発明の概要】
【0003】
集積回路の欠陥を最小限に抑えるために、製造はクリーンルームで行われ、そこで、空気から粒子汚染物を除去するために特殊な浄化システムが利用され、そのような汚染物の生成を防ぐために安全装置が使用される。搬送中に基板がずれると、ずれた基板が別の表面に当たったまたはこすった場合に粒子汚染が発生しかねない。ずれた基板に損傷を与えるだけでなく、摩耗によって生じた粒子によって他の基板が汚染されかねない。受動的なエンドエフェクタを備えた基板搬送装置は、位置ずれを防止するためにエンドエフェクタと基板との間の摩擦に依存し、それゆえ、受動的なパッドの材料(たとえば、低温条件用のエラストマー材料、または高温条件用のステンレス鋼、アルミナ、または石英)に関連づけられた静摩擦係数によって制限されたより低い動作速度を有している。基板の移動時に基板の縁部にクランプ力を加える能動的なグリップエンドエフェクタを有する搬送装置によって、より速い速度が得られる。生産スループットを向上させるために、製造施設ではより高い搬送速度が望まれる。
【0004】
半導体基板搬送装置は、多くの場合、不活性ガスまたは真空などの、制御された雰囲気を保持するために隔離されたチャンバ内で動作する。たとえば、従来の基板処理装置は、チャンバと連通することができる1つまたは複数の処理モジュールを備えた真空チャンバ(または隔離された雰囲気を保持することができる他のチャンバ)と、外側の大気環境と接続するための少なくとも1つのロードロックチャンバと、を備え得る。当該装置はさらに、従来から、(1つまたは複数の)ロードロックチャンバと処理モジュールとの間で基板を搬送するための可動アームを備えた基板搬送装置を備え、当該アームは真空チャンバ内にある。上述の理由のために、当該搬送装置に能動的なエッジグリップエンドエフェクタを使用することが望ましい。能動的なグリップエンドエフェクタは、動作するために電力源および制御を利用し得るが、電力の喪失により、能動的なグリップエンドエフェクタによって保持された基板の解放が引き起こされ得、ここで、エンドエフェクタの能動的なグリッパは、電力喪失で把持力を失う。従来の能動的なエッジグリッパは、エンドエフェクタの能動的なグリップを作動させるための複雑なリンク機構も利用し得、ここで、そのようなリンク機構は、作動グリッパ速度の変動、把持力の変動、およびグリッパ作動の遅延または変動を引き起こし得る(このような作動の遅延または変動は、リンク機構が回転するときのリンク機構の動作の損失に起因している)。また、リンク機構間の複数の継ぎ手によって、グリッパ作動に遊びや傾斜をもたらす可能性がある。
【0005】
電力が失われた場合でも、基板上で能動的なグリップを維持する能動的なグリップエンドエフェクタを有することに利点があるだろう。剛性が高く、高速応答性のグリッパアクチュエータを備えた能動的なグリップエンドエフェクタを有することにも利点があるだろう。グリッパ運動での定常状態の速度およびグリッパの動作の全範囲にわたる略一定の把持力を有する能動的なグリップエンドエフェクタを有することにもさらに利点があるだろう。
【0006】
開示された実施形態の前述の態様および他の特徴は、添付の図面に関連して行われた以下の記載において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
【
図1B】開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
【
図1C】開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
【
図1D】開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
【
図1E】開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
【
図1F】開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
【
図1G】開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
【
図1H】開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
【
図2A】開示された実施形態の態様による、
図1A~1Hの基板搬送装置の部分の概略図である。
【
図2B】開示された実施形態の態様による、
図1A~1Hの基板搬送装置の部分の概略図である。
【
図2C】開示された実施形態の態様による、
図1A~1Hの基板搬送装置の部分の概略図である。
【
図2D】開示された実施形態の態様による、
図1A~1Hの基板搬送装置の部分の概略図である。
【
図2E】開示された実施形態の態様による、
図1A~1Hの基板搬送装置の部分の概略図である。
【
図3】開示された実施形態の態様による、
図1A~1Hの基板搬送装置の例示的な概略図である。
【
図4A】開示された実施形態の態様による、閉じた構成の
図1A~3の基板搬送装置の一部の概略図である。
【
図4B】開示された実施形態の態様による、開いた構成の
図1A~3の基板搬送装置の一部の概略図である。
【
図4C】開示された実施形態の態様による、閉じた構成の、上に基板を備えた
図4Aおよび4Bの基板搬送装置の一部の概略図である。
【
図4D】開示された実施形態の態様による、開いた構成の、上に基板を備えた
図4Aおよび4Bの基板搬送装置の一部の概略図である。
【
図5A】開示された実施形態の態様による、閉じた構成の
図1A~3の基板搬送装置の一部の概略図である。
【
図5B】開示された実施形態の態様による、開いた構成の
図1A~3の基板搬送装置の一部の概略図である。
【
図6A】開示された実施形態の態様による、開いた構成の
図1A~3の基板搬送装置の一部の概略図である。
【
図6B】開示された実施形態の態様による、開いた構成の
図1A~3の基板搬送装置の一部の概略図である。
【
図7】開示された実施形態の態様による方法の例示的なフロー図である。
【
図8】開示された実施形態の態様による方法の例示的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1A~1Dを参照すると、本明細書でさらに説明されるように、開示された実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置またはツールの概略図が示されている。開示された実施形態の態様は、図面を参照して説明されるが、開示された実施形態の態様が、多くの形態で具体化され得ることが理解されるべきである。さらに、任意の適切なサイズ、形状、またはタイプの要素または材料が使用され得る。
【0009】
以下により詳細に説明されるように、開示された実施形態の態様は、たとえば、半導体基板、分離された半導体デバイス/チップ、レチクル、レチクルキャリア、または任意の他の適切なトレイ(たとえば、Joint Electron Device Engineering Council(JEDEC)またはJEDECスタイルのトレイ、または分離された半導体デバイス/チップなどの1つまたは複数のアイテムを保持する任意の他のトレイなど)などの(1つまたは複数の)任意の適切なワークピース(本明細書では基板とも呼ばれる)、本明細書ではすべてが総称して「基板」と呼ばれる、半導体製造に使用されるキャリアおよび/またはツールの取り扱いのためのエンドエフェクタを提供する。エンドエフェクタは、エンドエフェクタへの電力の喪失で、エンドエフェクタ300、300’、300”(
図4A~6を参照)上で基板Sを保持するための、持続的な基板把持力TGF(
図4Cを参照)を維持する能動的なグリップを含む。エンドエフェクタはまた、エンドエフェクタ300、300’、300”の把持部分355をエンドエフェクタ駆動セクション399DEに連結する傾斜連結部SC(
図4A~
図6を参照)を含み、ここで、傾斜連結部SCは、把持部分355の少なくとも1つの基板支持タイン350、351へのエンドエフェクタ駆動セクション399DEの実質的に直接的な連結(
図4A~
図6を参照)をもたらす。エンドエフェクタ駆動セクション399DEと少なくとも1つの基板支持タイン350、351との間のこの実質的に直接的な連結は、少なくとも1つの基板支持タイン350、351の実質的に一定/定常状態の速度でのタインの移動および基板Sを把持するための一定/定常状態の把持力をもたらす。
【0010】
基板およびウェーハという用語は、本明細書で交換可能に使用されることが留意される。また、本明細書で使用されるように、基板保持ステーションという用語は、プロセスモジュール内の基板保持位置、またはたとえば、基板をピックする/基板保持ステーションに配置するための、ロードポート(またはその上に保持された基板カセット)、ロードロック、バッファステーションなどの基板処理装置内の任意の他の適切な基板保持位置である。
【0011】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、たとえば、半導体ツールステーションまたは処理装置11090などの処理装置が、開示された実施形態の態様に従って示されている。半導体ツール11090が図面に示されているが、本明細書に記載される開示された実施形態の態様は、任意のツールステーションまたはロボットマニピュレータを利用するアプリケーションに適用することができる。本例では、ツール11090はクラスタツールとして示されているが、開示された実施形態の態様は、たとえば、
図1Cおよび
図1Dに示され、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、2013年3月19日に発行された「Linearly Distributed Semiconductor Workpiece Processing Tool」と題された米国特許第8,398,355号明細書に記載されるものなどの、線形ツールステーションなどの任意の適切なツールステーションに適用されてもよい。ツールステーション11090は、概して、大気フロントエンド11000、真空ロードロック11010、および真空バックエンド11020を含む。他の態様では、ツールステーションは任意の適切な構成を有し得る。大気フロントエンド11000、真空ロードロック11010、および真空バックエンド11020の各々の構成要素は、たとえば、クラスタ化アーキテクチャ制御などの任意の適切な制御アーキテクチャの一部であり得るコントローラ11091に接続され得る。制御システムは、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、2011年3月8日に発行された「Scalable Motion Control System」と題される米国特許第7,904,182号明細書に開示されるものなどの、マスタコントローラ、クラスタコントローラ、および自律リモートコントローラを有する閉ループコントローラであり得る。他の態様では、任意の適切なコントローラおよび/または制御システムが利用されてもよい。コントローラ11091は、本明細書に記載される処理装置を動作させて、本明細書に記載されるような可変サイズを有する基板の取り扱いおよびマッピングを有効にするための非一時的プログラムコードを含む任意の適切なメモリおよび(1つまたは複数の)プロセッサを含む。たとえば、一態様では、コントローラ11091は、埋め込み型の基板位置決めコマンドを含む。一態様では、基板位置決めコマンドは、本明細書に記載されるように、基板と基板搬送装置のエンドエフェクタとの間の距離を判定するための埋め込み型のピック/配置コマンドであり得る。コントローラは、任意の適切な方法で、エンドエフェクタおよび/または基板保持ステーションに対する(1つまたは複数の)基板の位置を判定して、(1つまたは複数の)基板のピックおよび配置を有効にするように構成されている。
【0012】
一態様では、真空フロントエンド11000は、概して、ロードポートモジュール11005、たとえば、装置フロントエンドモジュール(EFEM)などの、ミニエンバイロメント11060を含む。ロードポートモジュール11005は、300mmのロードポート、前面開口または底面開口のボックス/ポッドおよびカセットのためのSEMI規格E15.1、E47.1、E62、E19.5またはE1.9に準拠する開梱機/装荷機-ツール標準(BOLTS)インターフェース部であり得る。他の態様では、ロードポートモジュールは、200mmのウェーハまたは450mmのウェーハのインターフェース部、または、たとえば、より大きいもしくはより小さいウェーハまたはフラットパネルディスプレイ用のフラットパネルなどの任意の他の適切な基板インターフェース部として構成されてもよい。
図1Aには2つのロードポートモジュール11005が示されているが、他の態様では、任意の適切な数のロードポートモジュールが、真空フロントエンド11000に組み込まれてもよい。ロードポートモジュール11005は、オーバーヘッド搬送システム、無人搬送車、有人搬送車、有軌道式無人搬送車から、または任意の他の適切な搬送方法から、基板キャリアまたはカセット11050を受けるように構成され得る。ロードポートモジュール11005は、ロードポート11040を介してミニエンバイロメント11060とインターフェース接続し得る。一態様では、ロードポート11040によって、基板カセット11050とミニエンバイロメント11060との間の基板の通過が可能になる。
【0013】
一態様では、ミニエンバイロメント11060は、概して、本明細書に記載される開示された実施形態の1つまたは複数の態様を組み込む任意の適切な移送ロボット11013を含む。一態様では、ロボット11013は、たとえば、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,002,840号明細書に記載されるものなどの軌道搭載型ロボットであり得るか、または他の態様では、任意の適切な構成を有する任意の他の適切な搬送ロボットであり得る。ミニエンバイロメント11060は、複数のロードポートモジュール間の基板移送のための制御された清浄な区域を提供し得る。
【0014】
真空ロードロック11010は、ミニエンバイロメント11060と真空バックエンド11020との間に配置され、それらに接続され得る。本明細書で使用されるような真空という用語は、基板が処理される1×10-5トール(0.0013Pa)以下などの高真空を意味し得ることが留意される。真空ロードロック11010は、概して、大気および真空のスロットバルブを含む。スロットバルブは、大気フロントエンドから基板を積載した後にロードロックを排気するために、および窒素などの不活性ガスを用いてロードロックを通気するときに搬送チャンバ内を真空に維持するために利用される環境分離を提供し得る。一態様では、真空ロードロック11010は、処理のための所望の位置に基準の基板を整列させるためのアライナ11011を含む。他の態様では、真空ロードロックは、処理装置の任意の適切な位置に配置され、任意の適切な構成および/または計測機器を有してもよい。
【0015】
真空バックエンド11020は、概して、搬送チャンバ11025、1つまたは複数の処理ステーションまたはモジュール11030、および任意の適切な移送ロボットまたは装置11014を含む。移送ロボット11014は以下で説明され、真空ロードロック11010とさまざまな処理ステーション11030との間で基板を搬送するために、搬送チャンバ11025内に配置され得る。処理ステーション11030は、さまざまな蒸着、エッチング、または他のタイプのプロセスを介して基板上で動作して、基板上に電気回路または他の所望の構造を形成し得る。典型的なプロセスは、限定されないが、プラズマエッチングまたは他のエッチングプロセスなどの真空を使用する薄膜プロセス、化学蒸着(CVD)、プラズマ蒸着(PVD)、イオン注入などの注入、計測、ラピッドサーマルプロセス(RTP)、ドライストリップ原子層蒸着(ALD)、酸化/拡散、窒化物の形成、真空リソグラフィー、エピタキシー(EPI)、ワイヤボンダおよび蒸発、または真空圧を使用する他の薄膜プロセスを含む。処理ステーション11030は、基板を、搬送チャンバ11025から処理ステーション11030に、またはその逆に通過させることを可能にするために、搬送チャンバ11025に接続される。一態様では、ロードポートモジュール11005およびロードポート11040は、ロードポートに取り付けられたカセット11050が、移送チャンバ11025の真空環境および/または処理ステーション11030の処理真空(たとえば、処理真空および/または真空環境は、処理ステーション11030とカセット11050との間に広がり、それらの間で共通である)と実質的に直接インターフェース接続する(たとえば、一態様では、少なくともミニエンバイロメント11060は省略されるが、他の態様では、真空ロードロック11010も省略され、カセット11050が真空ロードロック11010と同様の方法で真空にポンプダウンされる)ように、真空バックエンド11020に実質的に直接連結される。
【0016】
ここで
図1Cを参照すると、線形基板処理システム2010の概略平面図が示され、ここでツールインターフェースセクション2012は、概して搬送チャンバ3018の長手方向軸Xに向かって(たとえば、内側に)面しているが、長手方向軸Xからオフセットされるように、搬送チャンバモジュール3018に取り付けられている。搬送チャンバモジュール3018は、引用により前に本明細書に組み込まれた、米国特許第8,398,355号明細書に記載されるように、他の搬送チャンバモジュール3018A、3018I、3018Jをインターフェース部2050、2060、2070に取り付けることによって、任意の適切な方向に伸長させられ得る。各搬送チャンバモジュール3018、3019A、3018I、3018Jは、任意の適切な基板搬送部2080を含み、これは、基板を、処理システム2010全体にわたって、たとえば、(一態様では、上記の処理ステーション11030にほぼ類似している)処理モジュールPMへとおよび処理モジュールPMから搬送するための、本明細書に記載される開示された実施形態の1つまたは複数の態様を含み得る。理解され得るように、各チャンバモジュールは、隔離または制御された雰囲気(たとえば、N2、清浄な空気、真空)を保持することが可能であり得る。
【0017】
図1Dを参照すると、線形搬送チャンバ416の長手方向軸Xに沿って取られ得るものなどの典型的な処理ツール410の概略立面図が示されている。
図1Dに示される開示された実施形態の態様では、ツールインターフェースセクション12は、典型的に、搬送チャンバ416に接続され得る。本態様では、インターフェースセクション12は、ツール搬送チャンバ416の一端を画定し得る。
図1Dに見られるように、搬送チャンバ416は、たとえば、インターフェースステーション12と反対の端部に、別のワークピース入口/出口ステーション412を有し得る。他の態様では、搬送チャンバからワークピースを挿入する/取り外すための他の入口/出口ステーションが提供されてもよい。一態様では、インターフェースセクション12および入口/出口ステーション412は、ツールからのワークピースの積載および取り出しを可能にし得る。他の態様では、ワークピースは、一端からツールに積載され、他端から取り外され得る。一態様では、搬送チャンバ416は、1つまたは複数の移送チャンバモジュール18B、18iを有し得る。各チャンバモジュールは、隔離または制御された雰囲気(たとえば、N2、清浄な空気、真空)を保持することが可能であり得る。前に述べたように、
図1Dに示される搬送チャンバモジュール18B、18i、ロードロックモジュール56A、56、および搬送チャンバ416を形成するワークピースステーションの構成/配置は、単なる例示であり、他の態様では、搬送チャンバは、任意の所望のモジュール配置で配置されたモジュールを多かれ少なかれ有し得る。示される態様では、ステーション412はロードロックであり得る。他の態様では、ロードロックモジュールが、エンド入口/出口ステーション(ステーション412と同様)間に配置され得るか、または隣接する搬送チャンバモジュール(モジュール18iと同様)が、ロードロックとして動作するように構成され得る。
【0018】
前にも述べたように、搬送チャンバモジュール18B、18iには、1つまたは複数の対応する搬送装置26B、26iが配置され、当該搬送装置26B、26iは、本明細書に記載される開示された実施形態の1つまたは複数の態様を含み得る。それぞれの搬送チャンバモジュール18B、18iの搬送装置26B、26iは、協働して、搬送チャンバ内に線形に分布されたワークピース搬送システムを提供し得る。本態様では、(
図1Aおよび
図1Bに例示されるクラスタツールの搬送装置11013、11014にほぼ類似し得る)搬送装置26Bは、一般的なスカラアーム構成を有し得る(ただし、他の態様では、搬送アームは、たとえば、
図2Bに示されるような直線状にスライドするアーム214、または任意の適切なアームリンクリンケージ機構を有する他の適切なアームなどの、任意の他の所望の構造を有し得る)。アームリンクリンケージ機構の適切な例は、たとえば、2009年8月25日に発行された米国特許第7,578,649号明細書、1998年8月18日に発行された米国特許第5,794,487号明細書、2011年5月24日に発行された米国特許第7,946,800号明細書、2002年11月26日に発行された米国特許第6,485,250号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書、2013年4月16日に発行された米国特許第8,419,341号明細書、2011年11月10日に出願された「Dual Arm Robot」と題された米国特許出願番号13/293,717明細書および2013年9月5日に出願された「Linear Vacuum Robot with Z Motion and Articulated Arm」と題された米国特許出願番号13/861,693明細書で見られ、これらの開示全体はすべて引用により本明細書に組み込まれる。開示された実施形態の態様では、少なくとも1つの移送アームは、アッパーアーム、バンド駆動フォアアームおよびバンド拘束エンドエフェクタを含む、従来のスカラ(選択的コンプライアント多関節ロボットアーム)タイプの設計から、または伸縮アームもしくは任意の他の適切なアーム設計から導出され得る。移送アームの適切な例は、たとえば、2008年5月8日に出願された「Substrate Transport Apparatus with Multiple Movable Arms Utilizing a Mechanical Switch Mechanism」と題された米国特許出願番号12/117,415明細書および2010年1月19日に発行された米国特許第7,648,327号明細書に見られ、これらの開示全体は引用により本明細書に組み込まれる。移送アームの操作は、互いに独立し得る(たとえば、各アームの伸縮は他のアームから独立している)か、ロストモーションスイッチを介して行われ得るか、またはアームが少なくとも1つの共通の駆動軸を共有するように任意の適切な方法で動作可能にリンクされ得る。さらに他の態様では、搬送アームは、フロッグレッグアーム216(
図2A)構成、リープフロッグアーム217(
図2D)構成、双方向対称アーム218(
図2C)構成などの、任意の他の所望の構造を有し得る。別の態様では、
図2Eを参照すると、移送アーム219は、少なくとも第1および第2の関節式アーム219A、219Bを含み、ここで、各アーム219A、219Bは、少なくとも2つの基板S1、S2を共通の移送面で並べて保持するように構成されたエンドエフェクタ219Eを含み(エンドエフェクタ219Eの各基板保持位置は、基板S1、S2を掴み、配置するための共通の駆動装置を共有する)、ここで、基板S1、S2間の間隔DXは、並んだ基板保持位置間の固定間隔に対応している。搬送アームの適切な例は、2001年5月15日に発行された米国特許第6,231,297号明細書、1993年1月19日に発行された米国特許第5,180,276号明細書、2002年10月15日に発行された米国特許第6,464,448号明細書、2001年5月1日に発行された米国特許第6,224,319号明細書、1995年9月5日に発行された米国特許第5,447,409号明細書、2009年8月25日に発行された米国特許第7,578,649号明細書、1998年8月18日に発行された米国特許第5,794,487号明細書、2011年5月24日に発行された米国特許第7,946,800号明細書、2002年11月26日に発行された米国特許第6,485,250号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書、「Dual Arm Robot」と題され、2011年11月10日に出願された米国特許出願番号13/293,717明細書、および「Coaxial Drive Vacuum Robot」と題され、2011年10月11日に出願された米国特許出願番号13/270,844明細書で見られ、これらの開示全体はすべて引用により本明細書に組み込まれる。開示された実施形態の態様は、一態様では、たとえば、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,293,066号明細書および第7,988,398号明細書に記載されるものなどの、線形搬送シャトルの搬送アームに組み込まれる。
【0019】
図1Dに示される開示された実施形態の態様では、搬送装置26Bのアームは、ピック/配置位置からウェーハを迅速に交換する搬送を可能にする迅速交換配置と呼ばれるもの(たとえば、基板保持位置からウェーハをピックし、その後すぐに同じ基板保持位置にウェーハを配置する)を提供するように配置され得る。搬送アーム26Bは、各アームに任意の適切な数の自由度(たとえば、Z軸運動によるショルダおよびエルボ継ぎ手を中心とした独立した回転)を提供するための、任意の適切な駆動セクション(たとえば、同軸に配置された駆動シャフト、並んだ駆動シャフト、水平に隣接するモータ、垂直に積み重ねられたモータなど)を有し得る。
図1Dに見られるように、本態様では、モジュール56A、56、30iは、移送チャンバモジュール18B、18i間の隙間に配置され得、適切な(1つまたは複数の)処理モジュール、ロードロックLL、バッファステーション、計測ステーション、または任意の他の所望のステーションを画定し得る。たとえば、ロードロック56A、56およびワークピースステーション30iなどの介在モジュールは、各々、搬送アームと協働して、搬送チャンバの直線軸Xに沿った搬送チャンバの長さにわたる搬送またはワークピースを有効にし得る固定ワークピース支持部/棚56S1、56S2、30S1、30S2を有し得る。例として、(1つまたは複数の)ワークピースは、インターフェースセクション12によって搬送チャンバ416に積載され得る。(1つまたは複数の)ワークピースは、インターフェースセクションの搬送アーム15でロードロックモジュール56Aの(1つまたは複数の)支持部上に位置づけられ得る。ロードロックモジュール56A内の(1つまたは複数の)ワークピースは、モジュール18B内の搬送アーム26Bによってロードロックモジュール56Aとロードロックモジュール56との間で移動させられ得、類似したおよび連続した方法で、(モジュール18i内の)アーム26iによりロードロック56とワークピースステーション30iとの間およびモジュール18i内のアーム26iによりステーション30iとステーション412との間で移動させられ得る。このプロセスは、全体的または部分的に逆にされて、(1つまたは複数の)ワークピースを反対方向に移動させ得る。したがって、一態様では、ワークピースは、軸Xに沿って任意の方向に、搬送チャンバに沿って任意の位置に移動させられ得、搬送チャンバと通信する任意の所望のモジュール(処理モジュールまたは他のモジュール)に積載され、そこから取り出され得る。他の態様では、静的なワークピース支持部または棚を備えた介在搬送チャンバモジュールは、搬送チャンバモジュール18B、18i間に設けられなくてもよい。そのような態様では、隣接する搬送チャンバモジュールの搬送アームは、ワークピースを、直接エンドエフェクタまたは1つの搬送アームから別の搬送アームのエンドエフェクタに通過させて、ワークピースを搬送チャンバに通して移動させ得る。処理ステーションモジュールは、さまざまな蒸着、エッチング、または他のタイプのプロセスを介して基板上で動作して、基板上に電気回路または他の所望の構造を形成し得る。処理ステーションモジュールは、基板を、搬送チャンバから処理ステーションに、またはその逆に通過させることを可能にするために、搬送チャンバモジュールに接続される。
図1Dに示される処理装置に類似した一般的な特徴を有する処理ツールの適切な例は、全体が引用により前に組み込まれた、米国特許第8,398,355号明細書に記載されている。
【0020】
図1Eは、上記の半導体ツールステーションに略類似し得る半導体ツールステーション11090Aの概略図である。ここで、半導体ツールステーション11090Aは、共通の大気フロントエンド11000に接続された別個の/異なるインライン処理セクション11030SA、11030SB、11030SCを含む。本態様では、インライン処理セクション11030SA、11030SB、11030SCの少なくとも1つは、他のインライン処理セクション11030SA、11030SB、11030SCで処理された基板とは異なる所定の特性を有する基板S1、S2、S3を処理するように構成されている。たとえば、所定の特性は基板のサイズであり得る。一態様では、例示目的のみで、インライン処理セクション11030SAは、直径200mmの基板を処理するように構成され得、インライン処理セクション11030SBは、150mmの基板を処理するように構成され得、インライン処理セクション11030SCは、300mmの基板を処理するように構成され得る。
【0021】
図1Fは、半導体ツールステーション11090に実質的に類似した半導体ツールステーション11090Bの概略図である。しかし、本態様では、プロセスモジュール11030およびロードポートモジュール11005は、半導体ツールステーション11090Aに関して上記したように、さまざまなサイズを有する基板を処理するように構成されている。本態様では、プロセスモジュール11030は、さまざまなサイズを有する基板を処理するように構成され得るか、または他の態様では、半導体ツールステーション11090Bで処理されているさまざまなサイズの基板に対応するプロセスモジュールが設けられてもよい。
【0022】
図1Gおよび1Hを参照すると、開示された実施形態の態様は、選別機および/またはストッカに組み込まれ得る。一態様では、選別機および/またはストッカは、基板(上記したものなど)を選別または保管するために使用され得る。例として、
図1Gおよび
図1Hは、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、2010年4月20日に発行された米国特許第7,699,573号明細書に記載されるものに略類似した操作デバイス12000を例示する。ここで、操作デバイス12000は、レチクルなどの基板を操作するように構成され得るが、他の態様では、操作デバイス12000は、任意の適切な基板を操作するように構成されてもよい。操作デバイス12000は、ハウジング12200内の室内環境を清浄に維持するためのハウジング12200を有するモジュール式デバイスであり得る。操作デバイス12000は、パネル12600を含むハウジング12200に一体化された搬入/搬出ステーション12700を含む。各パネル12600は搬入/搬出ユニット12800に属し、これもモジュール式である。それぞれのパネル12600の開口部12900の1つの縁部には、操作デバイス12000によって処理される基板の各タイプ(たとえば、レチクル搬送ボックスなど)の外側輪郭に少なくともおよそ対応する輪郭が設けられる。開口部12900は、基板が開口部12900を介して操作デバイス12000に搬入され得る/操作デバイス12000から搬出され得るように構成されている。一態様では、操作デバイス12000はまた、ステーション12700の追加の搬入/搬出ユニット12800の構成要素である引き出し12170、12160を含む。引き出し12170、12160は、異なる構造高さを有し得、より大きな搬送ボックス、たとえば、1つを超える基板を収容することができる搬送ボックスを受け入れるために引き出され得、すなわち、より大きな搬送ボックスは、引き出し12160、12170を介して操作デバイス12000に導入され得る。操作デバイス12000はまた、本明細書に記載されるものに略類似した少なくとも1つの搬送装置11014を含む。少なくとも1つの搬送装置は、選別、保管、または(1つまたは複数の)任意の他の処理操作のために、1つまたは複数の基板を操作デバイス12000内に搬送するように構成されている。本明細書に記載される操作デバイス12000の構成が例示であり、他の態様では、操作デバイスが、任意の適切な方法で基板を選別および/または保管するための任意の適切な構成を有し得ることが留意される。
【0023】
一態様では、操作デバイス12000は、上記の
図1A~1Fの半導体ツールステーションに含まれ得る。たとえば、一態様では、操作デバイス12000は、ロードポートおよび/または大気移送チャンバとして半導体ツールステーション/システム11090、2010、11090A、11090Bの大気フロントエンド11000に組み込まれ得るが、他の態様では、操作デバイスは、プロセスモジュールおよび/または移送チャンバとして半導体ツールステーション/システム11090、2010、11090A、11090Bの真空バックエンド11020に組み込まれてもよい。一態様では、操作デバイス12000は、真空バックエンド11020の代わりに大気フロントエンド11000に連結され得る。
【0024】
図3を参照すると、例示的な基板搬送装置399が例示されている。基板搬送装置399は、スカラアーム構成を有するものとして例示されているが、他の態様では、基板搬送装置399は、限定されないが、
図1A~
図2Eに関して本明細書に記載されるものを含む、任意の適切な構成を有してもよい。基板搬送装置399は、(上記したものなどの基板処理装置のフレームSTAFに連結され得る)フレーム399Fと、フレーム399Fに連結された少なくとも1つの基板搬送アーム399Aと、を含み、ここで、少なくとも1つの基板搬送アーム399Aは、少なくとも1つのエンドエフェクタ300、300’、300”を有する。少なくとも1つの基板搬送アーム399Aの各々は、アッパーアーム398と、フォアアーム397と、少なくとも1つのエンドエフェクタ300、300’のうちの少なくとも1つと、を含むが、他の態様では、各基板搬送アーム399Aは、任意の適切な数の関節式アームリンクを含む。基板搬送装置399は、限定されないが、ショルダ軸を中心にした回転Rz、Z軸に沿った線形、およびX-Y平面内のR方向の伸長を含む、任意の適切な数の自由度で基板搬送アーム399Aを移動させるための任意の適切な数の駆動モータ399DMを有する任意の適切な駆動セクション399Dを含む。駆動セクション399Dは、本明細書でさらに記載されるように、少なくとも1つのエンドエフェクタ300、300’、300”による(1つまたは複数の)基板の把持および解放を有効にするためのエンドエフェクタ駆動セクション399DEを含む。
【0025】
図4A、
図4B、
図4C、
図4D、
図5A、
図5B、および
図6を参照すると、少なくとも1つのエンドエフェクタ300、300’、300”は、基板支持タイン350、351を有する能動的なグリップまたはエッジグリップエンドエフェクタと呼ばれ得る。第1および第2の基板支持タイン350、351の各々は、それぞれの基板接触部P1~P4を有し、それぞれの基板接触部P1~P4は、エンドエフェクタ300、300’、300”によって保持された基板Sに接触し、(本明細書に記載されるように)第1および第2の基板支持タイン350、351のそれぞれの基板接触部P1~P4の間で基板Sを支持するように構成されている。本明細書に記載されるように、第1および第2の基板支持タイン350、351は、基板Sを解放する解放位置(
図4B、
図4D、
図5B、および
図6を参照)および第1および第2の基板支持タイン350、351が基板Sに接触し、基板Sを支持するように配されている支持位置(
図4A、
図4C、および
図5Aを参照)から出力軸に沿って(たとえば、軸310LAXに沿ってなど)移動する。第1および第2の基板支持タイン350、351は、基板接触部P1~P4が基板Sの(1つまたは複数の)縁部(を支持するように)に係合し、基板Sの縁部を把持するように、任意の適切な電動アクチュエータによって移動させられる。エッジグリップ基板接触部の適切な例は、たとえば、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、(2016年9月6日に発行された「Inertial Wafer Centering End Effector and Transport Apparatus」と題された)米国特許第9437469号明細書および(2019年2月12日に発行された「Substrate Transport Apparatus with Active Edge Gripper」と題された)米国特許第10204811号明細書に見られる。基板搬送装置399の少なくとも1つのエンドエフェクタ300は、本明細書に記載されるように、エンドエフェクタ300、300’、300”への電力喪失(タインアクチュエータへの電力喪失など)の場合に基板Sに適用される持続的かつ実質的に一定/定常状態の把持(たとえば、把持力TGF(
図4Cを参照))を維持するように構成されている。
【0026】
少なくとも1つのエンドエフェクタ300、300’、300”の各々は、フレームまたはベース部分301、第1および第2の基板支持タイン350、351を備えた把持部分355、エンドエフェクタ駆動セクション399DEの少なくとも一部、および傾斜連結部SCを含む。ベース部分301は、それぞれの基板搬送アーム399Aと連結するように構成されている。たとえば、ベース部分301は、
図1C~
図1F、
図1H、
図2A~
図2E、および
図3に関して例示および記載される方法などの任意の適切な方法でリスト継ぎ手または軸でそれぞれの基板搬送アーム399Aに連結される。ベース部分301は長手方向軸LAXを有する。ベース部分301と固定した定常状態関係を有するように、少なくとも1つのタインガイド支持部310およびガイドブロック320がベース部分301に連結される。
【0027】
第1および第2の基板支持タイン350、351は、ベース部分301に取り付けられ、ベース部分301に従属し(たとえば、支持され)、ここで、第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つは、ベース部分301に対して移動可能である。例として、第1および第2の基板支持タイン350、351の1つまたは複数は、少なくとも1つのタインガイド支持部310を通行し、基板Sの搬送のためにエンドエフェクタ300、300’、300”上の基板S(
図4Cおよび
図4Dを参照)とインターフェース接続して、基板Sを支持するように構成されている。第1の基板支持タイン350および第2の基板支持タイン351の両方が、ベース部分301に対して移動可能であるものとして
図4A~
図5Bに例示されているが、他の態様では、第1および第2の基板支持タイン350、351の1つはベース部分301に対して固定され得るか、または静止し得、一方で、第1および第2の基板支持タインのもう1つはベース部分301に対して移動可能である(たとえば、エンドエフェクタ300”が固定タイン351および可動タイン350を含み、第1および第2の基板支持タイン350、351が開位置で示されている、
図6Aおよび
図6Bを参照)。
【0028】
少なくとも1つのタインガイド支持部310は、タインガイド支持部310の長さ方向軸LAXが、ベース部分301の長手方向軸LAXに略直交して伸長するような任意の適切な方法(たとえば、機械的または化学的留め具など)および配向でベース部分301に連結されている任意の適切な線形スライド式連結部または支持部であり得る。長さ方向軸310LAXは、エンドエフェクタ駆動セクション399DEの出力軸を形成する。1つのタインガイド支持部310が図面に例示されているが、本明細書に記載される方法で長手方向軸LAXを横断する方向389への第1および第2の基板支持タイン350、351のうちの1つまたは複数の移動をガイドするために他のタインガイド支持部310に対して平行に配置された1つを超えるタインガイド支持部310が存在してもよい。
【0029】
ガイドブロック320は、任意の適切な方法(たとえば、機械的または化学的留め具など)でベース部分301に連結され、エンドエフェクタ300の駆動シャフト330が伸長して通るガイド開口321を含む。ガイドブロック320は、ガイド開口321がベース部分301の長手方向軸LAXに実質的に沿って(または略平行に)伸長するように、ベース部分301に連結される。ここで、駆動シャフト330はまた、ガイド開口との駆動シャフト330のインターフェース接続を介して長手方向軸LAXに実質的に沿って(または略平行に)伸長し、本明細書に記載される方法で第1および第2の基板支持タイン350、351を開閉するようにガイド開口321内で方向388に往復運動する(たとえば、駆動シャフト330は、ガイド開口を通過し、ガイド開口によって移動が誘導される)。駆動シャフト330は、エンドエフェクタ駆動セクション399Dに連結され、それによって駆動させられる。エンドエフェクタ駆動セクション399Dは、第1および第2の基板支持タイン350、351間の距離を変化させるように構成されている。
【0030】
エンドエフェクタ駆動セクション399Dは、駆動軸388AXに沿った(たとえば、方向388に)線形駆動入力を生成する任意の適切なアクチュエータまたはドライブ390を有し得、アクチュエータ390は、第1および第2の基板支持タイン350、351の各々をアクチュエータ390に動作可能に連結する傾斜連結部SCによって把持部分355に連結される。たとえば、アクチュエータ390は、限定されないが、線形アクチュエータ390Lおよび回転アクチュエータ390Rの1つまたは複数を含み得る。アクチュエータ390は、本明細書に記載される方法で駆動シャフト330と(たとえば、直接接続を介して、または任意の適切なトランスミッションによって)連結し、それを駆動させるように、任意の適切な方法でエンドエフェクタ300のベース部分301に連結され得る。アクチュエータ390は、任意の適切な電源391によって動力を供給される。一態様では、動力源391は、限定されないが、空気圧動力源391Pおよび油圧動力源391Hの1つまたは複数を含む流体動力源である。他の態様では、動力源391は電源391Eである。動力源は、エンドエフェクタのベース部分301上、ロボットの駆動セクション399D内、または基板搬送装置399のオンボードもしくはオフボードの任意の他の適切な位置に少なくとも部分的に配され得る。
【0031】
エンドエフェクタ300は、少なくとも1つのタインガイド支持部310に沿って移動し、タインガイド支持部310によってガイドされる少なくとも1つのキャリッジ340、341(たとえば、各可動基板支持タインのためのキャリッジ)を含む。各キャリッジ340、341は、少なくとも1つのタインガイド支持部310とともに、線形スライド、ボールスライド、クロスローラスライド、ダブテールウェイスライド、硬化ウェイスライド、線形ボール支持部スライド、線形ニードルローラスライド、スリーブブッシングスライド、または任意の他の適切なスライドを形成するフレーム340F、341Fを含む。それぞれの基板支持タイン350、351が、キャリッジ340、341から片持ち梁状となるように、それぞれのフレーム340F、341Fに連結され、フレーム340F、341Fによって支持される。基板支持タイン350、351は、限定されないが、任意の適切な機械的、磁気的、または化学的留め具を含む任意の適切な方法で、それぞれのキャリッジ340、341のフレーム340F、341Fに連結される。
【0032】
本明細書に記載されるように、連結部360は、アクチュエータ390の(たとえば、方向388Aでの)線形駆動入力を、第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つまたは各々に加え、第1および第2の基板支持タイン350、351を駆動軸388AXに沿う線形駆動入力に略直交する方向(たとえば、方向389)に移動させる(たとえば、軸310LAXに沿った)出力に変換するように構成されている。連結部360は、第1および第2の基板支持タイン350、351を互いに接続し、第1および第2の基板支持タイン350、351を(本明細書に記載されるように)アクチュエータ390に接続する、剛性を有し、非関節式のつなぎ部材330Cを有し、それにより、駆動入力は、第1および第2の基板支持タイン350、351の各々に加えられ、第1および第2の基板支持タイン350、351を移動させる出力に共通となる。連結部360は、つなぎ部材330Cを介して、第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つが、(たとえば、アクチュエータ390の移動に対して移動に遅れが生じることなく)アクチュエータ390の移動とともに、実質的に即時に移動するように、アクチュエータ390と第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つとの間の実質的に直接的かつ剛性の連結をもたらす。(連結部360によって有効にされる)アクチュエータ390と基板支持タイン350、351との間の直接的な剛連結によって、たとえば基板支持タイン350、351の移動を駆動させる回転リンクを有する従来の能動的なグリップエンドエフェクタと比較して、基板支持タイン350、351の移動の制御が向上する。
【0033】
エンドエフェクタ300、300’、300”は、傾斜した動作軸SAXを有する、少なくとも部分的につなぎ部材330Cによって形成された、傾斜連結部SCを含む。傾斜連結部SCの各動作軸SAXは、エンドエフェクタ駆動セクション399DEの各駆動軸388AX(たとえば、方向388によって画定された駆動軸)に対して傾斜している。つなぎ部材330Cは、(アクチュエータ390からの)駆動入力がつなぎ部材330Cに作用するように、アクチュエータ390に連結された端部330Eを有し、つなぎ部材330Cは、第1および第2の基板支持タイン350、351間に跨り、(本明細書に記載されるように)第1および第2の基板支持タイン350、351に移動可能に接続される。つなぎ部材330Cは、任意の適切な線形ガイド330CGによって駆動軸388AXに沿って線形に移動するように制限される(
図4B、
図4D、および
図5A~
図6Bを参照し、明確にするために線形ガイド330CGが
図4Aおよび
図4Cに示されていないことに留意されたい)。線形ガイド330CGに沿ったつなぎ部材330Cの制限された線形運動は、駆動軸388AXに対して、および互いに対して、所定のピッチ角θ1、θ2で傾けられた、少なくとも1つの傾けられた線形ガイド340G、341Gとのつなぎ部材330Cの相互作用を介する第1および第2の基板支持タイン350、351の実質的に等しくかつ反対の移動を有効にする。つなぎ部材330Cと少なくとも1つの傾けられた線形ガイド340G、341Gとの間のインターフェース接続は、少なくとも1つの基板支持タイン350、351の一定速度の移動および一定の基板把持力TGFの付加をもたらす。
【0034】
本明細書に記載されるように、傾斜連結部SCは、第1および第2の傾斜連結部(本明細書では第1および第2の傾斜連結部分SC1、SC2と呼ばれる)を含み、各傾斜連結部分SC1、SC2は、互いに対しておよび駆動軸388AXに対して傾斜している。第1および第2の傾斜連結部分SC1、SC2の各々は、第1および第2の基板支持タイン350、351を互いに連結し、エンドエフェクタ駆動セクション399DEに連結する。例として、傾斜連結部SCは、傾斜連結部分の一方SC1から傾斜連結部分の他方SC2まで実質的に剛性を有し、非関節式に、第1および第2の基板支持タイン350、351の各々を互いに連結する(
図4A~5Bを参照)。傾斜連結部SCの各動作軸SAX(たとえば、それぞれの傾けられた線形ガイド340G、341Gによって画定された各傾斜連結部分SC1、SC2の各動作軸)は、第1および第2の基板支持タイン350、351をベース部分301に連結する互いの連結部(たとえば、それぞれのキャリッジ340、341と少なくとも1つのタイン支持部310との間に形成された連結部)の互いの動作軸(たとえば、軸310LAX)に対して傾斜している。
【0035】
本明細書に記載されるように、傾けられた線形ガイド340G、341Gは、ベース部分301に対する第1および第2の基板支持タイン350、351の動作をガイドする少なくとも1つの線形ガイド310に対する別のピッチ角θ3で傾けられる。駆動軸388AXに対する傾けられた線形ガイド340G、341Gのピッチ角θ1、θ2、および第1および第2の基板支持タイン350、351をガイドする少なくとも1つの線形ガイド310に対する傾けられた線形ガイド340G、341Gの別のピッチ角θ3は、(アクチュエータ390からの)駆動入力から第1および第2の基板支持タイン350、351に加えられる出力への略直交した変換を決定する。たとえば、傾斜連結部SCの各動作軸SAXは、エンドエフェクタ駆動セクション399DEの駆動軸388AXに沿った(たとえば、本明細書に記載されるようなエンドエフェクタ駆動セクション399DEからの)駆動入力を、第1および第2の基板支持タイン350、351に加えられ、第1および第2の基板支持タイン350、351を、駆動入力(たとえば、軸388AXに沿った入力)に略直交した出力軸に沿って(たとえば、軸310LAXに沿って)移動させる駆動出力へと変換するように、第1および第2の基板支持タイン350、351をベース部分301に連結する、他の各連結部(たとえば、それぞれのキャリッジ340、341と少なくとも1つのタイン支持部310との間に形成された連結部)の(たとえば、軸310LAXに沿った)動作軸に対してピッチθ3(たとえば、約60°、他の態様では約60°よりも大きいまたは小さい)で配置される。駆動出力は、第1および第2の基板支持タイン350、351をベース部分301に連結する他の連結部(たとえば、それぞれのキャリッジ340、341と少なくとも1つのタイン支持部310との間に形成された連結部)の他の各動作軸(たとえば、軸310LAX)と実質的に一致している(たとえば、軸310LAXに沿った)出力軸を有する。
【0036】
傾斜連結部SCは、本明細書に記載されるような線形スライド式連結部である。たとえば、各傾斜連結部SCのそれぞれの傾斜連結部分SC1、SC2は、本明細書に記載されるように、それぞれの作動ガイド支持部340G、341Gおよびつなぎ部材330Cによって形成され、それぞれの作動ガイド支持部340G、341Gおよびつなぎ部材330Cの間に形成される。各フレーム340F、341Fは、作動ガイド支持部340G、341Gを含み、これは任意の適切な方法で(任意の適切な機械的または化学的留め具などを用いて)各フレーム340F、341Fに連結されている。作動ガイド支持部340G、341Gは、各作動ガイド支持部340G、341Gが、キャリッジ340、341の(たとえば、軸310LAXに沿った)動作軸に対するピッチθ3(たとえば、約60°であるが、他の態様では約60°より大きいか小さい)を有するように、それぞれのキャリッジ340、341上に配置される。
【0037】
作動ガイド支持部340G、341Gは、互いに対向して、任意の適切な内角θを形成し、内角θは、第1および第2の基板支持タイン350、351の各々から実質的に等距離にあるように(たとえば、少なくとも第1および第2の基板支持タイン350、351の両方が閉位置にある状態で)配置された頂点(基板搬送アームのリスト軸の方向を指す
図4Aおよび
図4Bを参照(
図3も参照))を有し、ライン(長手方向軸と略平行であり、各タイン350、351から実質的に等距離にあり、
図4Aおよび
図4Bでは、ラインは長手方向軸LAXと一致しているが、そこからオフセットされてもよい)は、内角θを二等分している(
図4Aを参照)。例示目的のみで、内角θは約60°であり得る(ここで、内角のそれぞれの側θ1、θ2は約30°である)が、他の態様では、内角は約60°より大きくても小さくてもよく、それに対応して、内角のそれぞれの側は約30°より大きくても小さくてもよい。なお、ピッチ角θ1、θ2は、一定速度の移動および把持力TGFを変化させるために増大または縮小され得る(たとえば、ピッチ角θ1、θ2がより小さい場合には、一定速度の移動がより低く、把持力TGFがより高くなり得る一方で、ピッチ角がより大きい場合には、一定速度の移動がより高く、把持力TGFがより低くなり得る)。
【0038】
作動ガイド支持部340G、341Gは、つなぎ部材330Cとインターフェース接続する。つなぎ部材330Cは、駆動シャフト330とユニットとして方向388に移動するように駆動シャフト330に連結される。ここで、つなぎ部材330Cおよび駆動シャフト330は、両方の作動ガイド支持部340G、341Gに共通であるピストン330Pを形成する。ピストン330Pの駆動キャリッジ330Cは、線形スライド、ボールスライド、クロスローラスライド、ダブテールウェイスライド、硬化ウェイスライド、線形ボール支持部スライド、線形ニードルローラスライド、スリーブブッシングスライド、または任意の他の適切なスライドとインターフェース接続し、各作動ガイド支持部340G、341Gとともにそれらを形成する。つなぎ部材330Cが方向388Aに移動させられると(
図4Aを参照)、つなぎ部材330Cと作動ガイド支持部340G、341Gの各々との間の相互作用によって、方向389への第1および第2の基板支持タイン350、351の互いに向かう移動がなされる。つなぎ部材330Cが方向388Bに移動させられると(
図4B参照)、つなぎ部材330Cと作動ガイド支持部340G、341Gの各々との間の相互作用によって、方向389への基板支持タイン350、351の互いから離れる移動がなされる。ここで、(両方の作動ガイド支持部340G、341Gに共通の)単一のピストン330Pは、少なくとも1つのタインガイド支持部310に沿ってピストン330Pの動作(たとえば、線形運動)を各キャリッジ340、341の略直交した二重動作(たとえば、線形運動)へと変換する二重線形動作を有効にする。
【0039】
図4Aおよび
図4Cを参照すると、つなぎ部材330Cは、任意の適切な弾性部材370によって方向388Aに付勢される。弾性部材370は、弾性部材370の圧縮に抵抗するように構成され、限定されないが、圧縮バネ、ねじりバネ、板バネを含む、任意の適切な弾性部材であり得る。弾性部材370は、例示目的のみで、駆動シャフト330によって捕捉され(たとえば、駆動シャフトが圧縮バネを通過する)、つなぎ部材を方向388Aに付勢するようにつなぎ部材330Cの端部330Eでのそれぞれの接合面330Sおよびガイドブロック320の接合面320Sに突き当てられた(たとえば、インターフェース接続されたか、または連結された)圧縮バネとして図面に例示されているが、他の態様では、弾性部材370は、つなぎ部材330Cを方向388Aに付勢するためにつなぎ部材330Cおよび/またはガイドブロック320との任意の適切な空間関係を有してもよい。つなぎ部材330Cの方向388Aへの付勢は、方向389への第1および第2の基板支持タイン350、351の互いに向かう付勢動作を引き起こす(第1および第2の基板支持タイン350、351が閉位置で付勢されている
図4Aを参照)。ここで、
図4Cも参照すると、エンドエフェクタ300が基板Sを保持している状態で、基板支持タイン350、351は、アクチュエータ390への動力の喪失(たとえば、空気圧の喪失、油圧の喪失、または電気の喪失)の事象において持続的な基板把持力TGF(
図4Cを参照)をエンドエフェクタ300上に保持された基板S上に維持するように、互いに向かう(たとえば、閉位置での)移動方向に付勢される。持続的な基板把持力TGFを維持することによって、アクチュエータ390への動力の喪失の事象においてエンドエフェクタ300からの基板Sの意図しない解放(たとえば、落下またはそうでなければ誤った取り扱い)が実質的に防止され得る。
【0040】
図4Bおよび
図4Dを参照すると、アクチュエータ390は、第1および第2の基板支持タイン350、351を閉位置から開位置に移動させるために(たとえば、閉位置に対応する距離D1(
図4Aを参照)から開位置に対応する距離D2へと、第1および第2の基板支持タイン間の距離を増加させるために)利用される。
図4A~
図4Dに例示される例では、アクチュエータ390の作動によって、動力源391を用いて、弾性部材370の付勢力BFに抗して駆動シャフト330(およびそれに連結されたつなぎ部材330C)を方向388Bに駆動させる。方向388Bへのつなぎ部材330Cの移動によって、つなぎ部材330Cがキャリッジ340、341を互いに離して広げるかまたは押すように、つなぎ部材330Cを作動ガイド支持部340G、341Gによって形成された内角θの頂点に向かって移動させる。つなぎ部材330Cは、作動ガイド支持部340G、341Gによって形成された内角の、頂点に向かうつなぎ部材330Cの移動、およびつなぎ部材330Cと作動ガイド支持部340G、341Gの各々との間のスライド相互作用によって、キャリッジ340、341(およびそれらに連結された第1および第2の基板支持タイン350、351)を方向389に互いに離して駆動させて、第1および第2の基板支持タイン350、351を開位置に移動させるような、実質的に剛性の部材である。
【0041】
理解され得るように、アクチュエータの作動解除、またはつなぎ部材330Cを方向388Aに(弾性部材370の付勢力BFに抗することなく、付勢力BFと同じ方向に)移動させるようにアクチュエータに動力を供給することによって、閉位置への第1および第2の基板支持タイン350、351の互いに向かう移動がなされる。たとえば、作動ガイド支持部340G、341Gによって形成された内角の、頂点から離れる(たとえば、弾性部材370単独でのまたはアクチュエータ390と組み合わせた推進力下での)方向388Aへのつなぎ部材330Cの移動、およびつなぎ部材330Cと作動ガイド支持部340G、341Gの各々との間のスライド相互作用によって、キャリッジ340、341(およびそれらに連結された第1および第2の基板支持タイン350、351)を方向389に互いに向かって駆動させるか、または引いて、第1および第2の基板支持タイン350、351を開位置に移動させる。
【0042】
開示された実施形態によれば、
図4Dは、基板接触部P1~P4がエンドエフェクタ300によって保持された基板Sを(基板搬送装置300が基板Sをピックまたは配置するかに応じて)受け入れるまたは解放するように配置されている開位置にあるエンドエフェクタ300の第1および第2の基板支持タイン350、351を例示している。
図4Cは、エンドエフェクタ300によって保持された基板を(基板接触部P1~P4がそれと接触した状態で)能動的に把持している閉位置にあるエンドエフェクタ300の第1および第2の基板支持タイン350、351を例示している。本明細書に記載されるように、持続的な基板把持力TGFは、弾性部材370単独によって、またはアクチュエータ390と組み合わせて適用され、(たとえば、アクチュエータに対する動力が存在する場合などにアクチュエータ390によって、またはアクチュエータに対する動力が存在しない場合などに手動でなど)つなぎ部材330Cが内角θの頂点に向かって移動させられて弾性部材370の付勢力に打ち勝つまで持続する。
【0043】
図4A~
図4Dに関して、方向388Bへのピストン330Pの移動とともに、第1および第2の基板支持タインの開口部について説明されているが、他の態様では、方向388Aへのピストン339Pの移動が第1および第2の基板支持タインの開口を有効にし得る。たとえば、
図5Aおよび
図5Bを参照すると、エンドエフェクタ300’はエンドエフェクタ300に実質的に類似しているが、本態様では、作動ガイド支持部340G、341Gによって形成された内角θの頂点は、
図4A~
図4Dに例示されるように、基板搬送アーム399のリスト軸に向かう(
図3も参照)のではなく、第1および第2の基板支持タイン350、351の片持ち梁式先端に向かう方向を指している(
図5Aおよび
図5Bを参照)。ここで、弾性部材370は、弾性部材370の伸長に抵抗するように構成され、限定されないが、伸長バネ、ねじりバネ、板バネを含む、任意の適切な弾性部材であり得る。弾性部材370は、例示目的のみで、駆動シャフト330によって捕捉された(たとえば、駆動シャフト330は伸長バネを通過する)、およびつなぎ部材を方向388Bに(付勢力BFを介して)付勢するようにつなぎ部材330Cおよびガイドブロック320のそれぞれの接合面330S、320Sに連結された伸長バネとして図面に例示されているが、他の態様では、弾性部材370は、つなぎ部材330Cを方向388Bに付勢するためにつなぎ部材330Cおよび/またはガイドブロック320との任意の適切な空間関係を有してもよい。つなぎ部材330Cの方向388Bへの付勢は、持続的な基板把持力TGFをもたらす(
図4Cを参照)ように、方向389への第1および第2の基板支持タイン350、351の互いに向かう付勢動作を引き起こす(
図4Aを参照)。
【0044】
図5Aおよび
図5Bに例示される例では、アクチュエータ390は、第1および第2の基板支持タイン350、351を閉位置(
図5A)から開位置に移動させるために(
図5B、たとえば、閉位置に対応する距離D1から開位置に対応する距離D2へと、第1および第2の基板支持タイン間の距離を増加させるために)利用される。アクチュエータ390の作動によって、動力源391を用いて、弾性部材370の付勢力BFに抗して駆動シャフト330(およびそれに連結されたつなぎ部材330C)を方向388Aに駆動させる。方向388Aへのつなぎ部材330Cの移動によって、つなぎ部材330Cを作動ガイド支持部340G、341Gによって形成された内角θの頂点に向かって移動させる。作動ガイド支持部340G、341Gによって形成された内角の頂点に向かうつなぎ部材330Cの移動、およびつなぎ部材330Cと作動ガイド支持部340G、341Gの各々との間のスライド相互作用によって、上記した方法に類似した方法で、キャリッジ340、341(およびそれらに連結された第1および第2の基板支持タイン350、351)を方向389に互いに離して駆動させて、第1および第2の基板支持タイン350、351を開位置(
図5B)に移動させる。
【0045】
理解され得るように、アクチュエータの作動解除、または方向388Bに(
図5A)(弾性部材370の付勢力BFに抗することなく、付勢力BFと同じ方向に)移動させるようにアクチュエータに動力を供給することによって、閉位置への第1および第2の基板支持タイン350、351の互いに向かう移動がなされる。たとえば、つなぎ部材330Cは、作動ガイド支持部340G、341Gによって形成された内角の頂点から離れる(たとえば、弾性部材370単独でのまたはアクチュエータ390と組み合わせた推進力下での)方向388Bへのつなぎ部材330Cの移動、およびつなぎ部材330Cと作動ガイド支持部340G、341Gの各々との間のスライド相互作用によって、上記した方法に類似した方法で、キャリッジ340、341(およびそれらに連結された第1および第2の基板支持タイン350、351)を方向389に互いに向かって駆動させて、第1および第2の基板支持タイン350、351を閉位置(
図5A)に移動させる。
【0046】
図3~
図6および
図7を参照すると、基板を取り扱うための例示的な方法が記載される。当該方法によれば、基板処理装置(
図1A~
図1Hに関して上記したものなど)が設けられ(
図7、ブロック700)、ここで、基板処理装置は、フレームSTAFとフレームSTAFに接続された少なくとも1つの基板搬送アーム399Aとを含む。本明細書に記載されるように、少なくとも1つの基板搬送アーム399Aは、少なくとも1つのエンドエフェクタ300、300’、300”を有し、ここで、各エンドエフェクタ300、300’、300”は、それぞれの基板搬送アーム399Aと連結するように構成されたベース部分301と、ベース部分301に取り付けられ、ベース部分301に従属している、第1および第2の基板支持タイン350、351であって、第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つがベース部分301に対して移動可能である、第1および第2の基板支持タイン350、351と、を有する。第1および第2の基板支持タイン350、351間の距離は、エンドエフェクタ駆動セクション399DEによって変化させられる(
図7、ブロック710)。1つまたは複数の態様では、第1および第2の基板支持タイン350、351の各々は、傾斜連結部SCによって、傾斜連結部分SC1の1つから傾斜連結部分SC2の別の1つまで実質的に剛性を有し、非関節式に互いに連結され、ここで、傾斜連結部は傾斜動作軸SAXを有し、ここで、傾斜連結部SCの各動作軸SAXは、エンドエフェクタ駆動セクション399DEの各駆動軸388AX(たとえば、方向388によって画定された駆動軸)に対して傾斜している。他の態様では、第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つは、剛性を有し、非関節式の傾斜連結部SCに連結され、ここで、傾斜連結部は傾斜動作軸SAXを有し、ここで、傾斜連結部SCの各動作軸SAXは、エンドエフェクタ駆動セクション399DEの各駆動軸388AX(たとえば、方向388によって画定された駆動軸)に対して傾斜している。
【0047】
図3~
図6および
図8を参照すると、基板を取り扱うための例示的な方法が記載される。当該方法によれば、基板処理装置(
図1A~
図1Hに関して上記したものなど)が設けられ(
図8、ブロック800)、ここで、基板処理装置は、フレームSTAFとフレームSTAFに接続された少なくとも1つの基板搬送アーム399Aとを含む。本明細書に記載されるように、少なくとも1つの基板搬送アーム399Aは、少なくとも1つのエンドエフェクタ300、300’、300”を有し、ここで、各エンドエフェクタ300、300’、300”は、それぞれの基板搬送アーム399Aと連結するように構成されたベース部分301と、ベース部分301に取り付けられ、ベース部分301に従属している、第1および第2の基板支持タイン350、351を備える把持部分355であって、ここで、第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つがベース部分301に対して移動可能である、把持部分355と、を有する。第1および第2の基板支持タイン350、351の間の距離は、エンドエフェクタ駆動セクション399DEによって変化させられる(
図8、ブロック810)。駆動軸に沿った線形駆動入力が、エンドエフェクタのアクチュエータ390によって生成され(
図8、ブロック820)、ここで、アクチュエータ390は、第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つまたは各々をアクチュエータ399DEに動作可能に連結する傾斜連結部SCによって把持部分355に連結される。アクチュエータ399DEの線形駆動入力は、傾斜連結部SCによって、第1および第2の基板支持タイン350、351の少なくとも1つまたは各々に加えられ、および駆動軸388AXに沿った線形駆動入力に略直交した方向389にベース部分301を移動させる出力へと変換する(
図8、ブロック830)。
【0048】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置であって、前記基板処理装置が、フレームと、前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームと、を備え、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、各エンドエフェクタが、それぞれの基板搬送アームと連結するように構成されたベース部分と、前記ベース部分に取り付けられ、前記ベース部分に従属している、第1および第2の基板支持タインであって、前記第1および第2の基板支持タインの少なくとも1つが前記ベース部分に対して移動可能である、第1および第2の基板支持タインと、前記第1および第2の基板支持タインの間の距離を変化させるように構成されたエンドエフェクタ駆動セクションと、傾斜連結部であって、前記傾斜連結部の1つから前記傾斜連結部の別の1つまで実質的に剛性を有し、非関節式に、前記第1および第2の基板支持タインの各々を互いに連結し、前記傾斜連結部の各動作軸が前記エンドエフェクタ駆動セクションの各駆動軸に対して傾斜している傾斜動作軸を有する、傾斜連結部と、を有する。
【0049】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記傾斜連結部の各動作軸は、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸に対して傾斜している。
【0050】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記駆動セクションの前記駆動軸に沿った駆動入力を、前記第1および第2の基板支持タインに加えられ、前記第1および第2の基板支持タインを、前記駆動入力に略直交した出力軸に沿って移動させる駆動出力へと変換するように、前記傾斜連結部の各動作軸は、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸に対して所定のピッチで配置される。
【0051】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記出力軸が、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸と実質的に一致する。
【0052】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記第1および第2の基板支持タインが、基板を解放する解放位置および前記第1および第2の基板支持タインが前記基板に接触し、前記基板を支持するように配されている支持位置から、前記出力軸に沿って移動する。
【0053】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記傾斜連結部が、第1および第2の傾斜連結部を含み、前記第1および第2の傾斜連結部の各々が、互いに対して傾斜し、前記第1および第2の基板支持タインを互いに連結し、前記第1および第2の基板支持タインを前記エンドエフェクタ駆動セクションに連結する。
【0054】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、傾斜連結部は線形スライド式連結部である。
【0055】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部が、線形スライド式連結部である。
【0056】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記第1および第2の基板支持タインの各々が、それぞれの基板接触部を有し、それぞれの前記基板接触部が、前記エンドエフェクタによって保持された基板に接触し、前記第1および第2の基板支持タインのそれぞれの前記基板接触部の間で前記基板を支持するように構成されている。
【0057】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置であって、基板処理装置が、フレームと、前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームと、を含み、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、各エンドエフェクタが、それぞれの基板搬送アームと連結するように構成されたベース部分と、前記ベース部分に取り付けられ、前記ベース部分に従属している第1および第2の基板支持タインを備える把持部分であって、前記第1および第2の基板支持タインの少なくとも1つが前記ベース部分に対して移動可能である、把持部分と、前記第1および第2の基板支持タインの間の距離を変化させるように構成されたエンドエフェクタ駆動セクションと、を有し、前記エンドエフェクタ駆動セクションが、駆動軸に沿った線形駆動入力を生成するアクチュエータを有し、前記アクチュエータが、前記第1および第2の基板支持タインの各々を前記アクチュエータに動作可能に連結する連結部によって前記把持部分に連結され、前記連結部が、前記アクチュエータの前記線形駆動入力を、前記第1および第2の基板支持タインの各々に加え、前記第1および第2の基板支持タインを前記駆動軸に沿う前記線形駆動入力に略直交する方向に移動させる出力に変換するように構成されている。
【0058】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記連結部が、前記第1および第2の基板支持タインを互いに接続し、前記第1および第2の基板支持タインを前記アクチュエータに接続する、剛性を有し、非関節式のつなぎ部材を有し、それにより、前記駆動入力が、前記第1および第2の基板支持タインの各々に加えられ、前記第1および第2の基板支持タインの各々を移動させる前記出力に共通となる。
【0059】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記つなぎ部材は、前記駆動入力が前記つなぎ部材に作用するように、前記アクチュエータに連結された端部を有し、前記つなぎ部材が、前記第1および第2の基板支持タイン間に跨り、前記第1および第2の基板支持タインに移動可能に接続される。
【0060】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記つなぎ部材が、前記駆動軸に対して、および互いに対して所定のピッチ角で傾けられた、傾けられた線形ガイドによって制限される。
【0061】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記傾けられた線形ガイドが、前記ベース部分に対する前記第1および第2の基板支持タインの動作をガイドする少なくとも1つの線形ガイドに対する別のピッチ角で傾けられる。
【0062】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記駆動軸に対する前記傾けられた線形ガイドの前記ピッチ角、および前記第1および第2の基板支持タインをガイドする前記少なくとも1つの線形ガイドに対する、前記傾けられた線形ガイドの前記別のピッチ角が、前記駆動入力から前記第1および第2の基板支持タインに加えられる出力への略直交した変換を決定する。
【0063】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記第1および第2の基板支持タインが、基板を解放する解放位置および前記第1および第2の基板支持タインが前記基板に接触し、前記基板を支持するように配されている支持位置から、前記ベース部分に対する前記第1および第2の基板支持タインの動作をガイドする前記少なくとも1つの線形ガイドに沿って移動する。
【0064】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記つなぎ部材および前記傾けられた線形ガイドが、第1および第2の傾斜連結部を含む傾斜連結部を形成し、前記第1および第2の傾斜連結部の各々が、互いに対して傾斜し、前記第1および第2の基板支持タインを互いに連結し、前記第1および第2の基板支持タインを前記エンドエフェクタ駆動セクションに連結する。
【0065】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、傾斜連結部は線形スライド式連結部である。
【0066】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部が、線形スライド式連結部である。
【0067】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記第1および第2の基板支持タインの各々が、それぞれの基板接触部を有し、それぞれの前記基板接触部が、前記エンドエフェクタによって保持された基板に接触し、前記第1および第2の基板支持タインのそれぞれの前記基板接触部の間で前記基板を支持するように構成されている。
【0068】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板を取り扱うための方法が提供される。当該方法は、基板処理装置を設ける工程であって、前記基板処理装置が、フレームと、前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームであって、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、各エンドエフェクタが、それぞれの基板搬送アームと連結するように構成されたベース部分を有する、少なくとも1つの基板搬送アームと、前記ベース部分に取り付けられ、前記ベース部分に従属している、第1および第2の基板支持タインであって、前記第1および第2の基板支持タインの少なくとも1つが前記ベース部分に対して移動可能である、第1および第2の基板支持タインと、を有する、基板処理装置を設ける工程と、エンドエフェクタ駆動セクションを用いて、前記第1および第2の基板支持タインの間の距離を変化させる工程と、を含み、前記第1および第2の基板支持タインの各々が、傾斜連結部によって、前記傾斜連結部の1つから前記傾斜連結部の別の1つまで、実質的に剛性を有し、非関節式に、互いに連結され、前記傾斜連結部が、前記傾斜連結部の各動作軸が前記エンドエフェクタ駆動セクションの各駆動軸に対して傾斜している傾斜動作軸を有する。
【0069】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記傾斜連結部の各動作軸が、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸に対して傾斜している。
【0070】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記方法が、駆動出力を前記第1および第2の基板支持タインに加え、前記第1および第2の基板支持タインを駆動入力に略直交する出力軸に沿って移動させる工程をさらに含み、前記傾斜連結部の各動作軸が、前記駆動セクションの前記駆動軸に沿った前記駆動入力を、前記駆動出力に変換するように、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸に対して所定のピッチで配置される。
【0071】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記出力軸が、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部の他の各動作軸と実質的に一致する。
【0072】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記方法が、前記第1および第2の基板支持タインを、前記基板を解放する解放位置および前記第1および第2の基板支持タインが前記基板に接触し、前記基板を支持するように配されている支持位置から、前記出力軸に沿って移動する工程をさらに含む。
【0073】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記傾斜連結部が、第1および第2の傾斜連結部を含み、前記第1および第2の傾斜連結部の各々が、互いに対して傾斜し、前記第1および第2の基板支持タインを互いに連結し、前記第1および第2の基板支持タインを前記エンドエフェクタ駆動セクションに連結する。
【0074】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、傾斜連結部は線形スライド式連結部である。
【0075】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部が、線形スライド式連結部である。
【0076】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記方法が、前記第1および第2の基板支持タインの各々のそれぞれの基板接触部を用いて、前記エンドエフェクタによって保持された基板に接触させ、前記第1および第2の基板支持タインのそれぞれの前記基板接触部の間で前記基板を支持する工程をさらに含む。
【0077】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板を取り扱うための方法が提供される。当該方法は、基板処理装置を設ける工程であって、前記基板処理装置が、フレームと、前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームであって、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、各エンドエフェクタが、それぞれの基板搬送アームと連結するように構成されたベース部分、および前記ベース部分に取り付けられ、前記ベース部分に従属している第1および第2の基板支持タインを備える把持部分を有し、前記第1および第2の基板支持タインの少なくとも1つが前記ベース部分に対して移動可能である、少なくとも1つの基板搬送アームと、を有する工程と、エンドエフェクタ駆動セクションを用いて、前記第1および第2の基板支持タインの間の距離を変化させる工程と、前記エンドエフェクタ駆動セクションのアクチュエータを用いて、駆動軸に沿って線形駆動入力を生成する工程であって、前記アクチュエータが、前記第1および第2の基板支持タインの各々を前記アクチュエータに動作可能に連結する連結部によって前記把持部分に連結される、線形駆動入力を生成する工程と、
前記連結部を用いて、前記アクチュエータの前記線形駆動入力を、前記第1および第2の基板支持タインの各々に加えられ、前記第1および第2の基板支持タインを前記駆動軸に沿う前記線形駆動入力に略直交する方向に移動させる出力へと変換する工程と、を含む。
【0078】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記連結部が、前記第1および第2の基板支持タインを互いに接続し、前記第1および第2の基板支持タインを前記アクチュエータに接続する、剛性を有し、非関節式のつなぎ部材を有し、それにより、前記駆動入力が、前記第1および第2の基板支持タインの各々に加えられ、前記第1および第2の基板支持タインの各々を移動させる前記出力に共通となる。
【0079】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記つなぎ部材は、前記駆動入力が前記つなぎ部材に作用するように、前記アクチュエータに連結された端部を有し、前記つなぎ部材が、前記第1および第2の基板支持タイン間に跨り、前記第1および第2の基板支持タインに移動可能に接続される。
【0080】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記つなぎ部材が、前記駆動軸に対して、および互いに対して所定のピッチ角で傾けられた、傾けられた線形ガイドによって制限される。
【0081】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記傾けられた線形ガイドが、前記ベース部分に対する前記第1および第2の基板支持タインの動作をガイドする少なくとも1つの線形ガイドに対する別のピッチ角で傾けられる。
【0082】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記駆動軸に対する前記傾けられた線形ガイドの前記ピッチ角、および前記第1および第2の基板支持タインをガイドする前記少なくとも1つの線形ガイドに対する、前記傾けられた線形ガイドの前記別のピッチ角が、前記駆動入力から前記第1および第2の基板支持タインに加えられる出力への略直交した変換を決定する。
【0083】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、前記第1および第2の基板支持タインを、前記基板を解放する解放位置および前記第1および第2の基板支持タインが前記基板に接触し、前記基板を支持するように配されている支持位置から、前記ベース部分に対する前記第1および第2の基板支持タインの動作をガイドする前記少なくとも1つの線形ガイドに沿って移動させる工程をさらに含む。
【0084】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記つなぎ部材および前記傾けられた線形ガイドが、第1および第2の傾斜連結部を含む傾斜連結部を形成し、前記第1および第2の傾斜連結部の各々が、互いに対して傾斜し、前記第1および第2の基板支持タインを互いに連結し、前記第1および第2の基板支持タインを前記エンドエフェクタ駆動セクションに連結する。
【0085】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、傾斜連結部は線形スライド式連結部である。
【0086】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記第1および第2の基板支持タインを前記ベース部分に連結する他の各連結部が、線形スライド式連結部である。
【0087】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、前記方法が、前記第1および第2の基板支持タインの各々のそれぞれの基板接触部を用いて、前記エンドエフェクタによって保持された基板に接触させ、前記第1および第2の基板支持タインのそれぞれの前記基板接触部の間で前記基板を支持する工程をさらに含む。
【0088】
前述の説明が、開示された実施形態の態様の例示にすぎないことを理解されたい。開示された実施形態の態様から逸脱することなく、当業者によってさまざまな代替および修正が企図され得る。したがって、開示された実施形態の態様は、添付された請求項の範囲内にあるすべてのそのような代替、修正、および変形を包含することを意図している。さらに、異なる特徴が相互に異なる従属請求項または独立請求項に記載されているという単なる事実は、これらの特徴の組み合わせが利点を有して使用することができず、そのような組み合わせが本発明の態様の範囲内にとどまることを示すものではない。
【外国語明細書】