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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163676
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20241115BHJP
   B65H 37/06 20060101ALI20241115BHJP
   B65H 45/16 20060101ALI20241115BHJP
   B65H 29/60 20060101ALI20241115BHJP
   B65H 33/14 20060101ALI20241115BHJP
   B65H 31/24 20060101ALI20241115BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20241115BHJP
   G03G 21/14 20060101ALI20241115BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20241115BHJP
   B41J 5/30 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
B41J29/38 201
B65H37/06
B65H45/16
B65H29/60 Z
B65H33/14
B65H31/24
G03G15/00 430
G03G21/14
B41J29/00 H
B41J29/38 206
B41J5/30 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079497
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】渋田 広樹
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
2H072
2H270
3F053
3F054
3F108
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ06
2C061AS02
2C061BB10
2C061CK06
2C061HJ04
2C061HJ06
2C061HJ10
2C061HK11
2C061HK14
2C061HM03
2C187AC06
2C187AD14
2C187AF05
2C187AG01
2C187BF39
2C187BH10
2C187CD09
2H072AB11
2H072GA01
2H270KA57
2H270MC67
2H270NB24
2H270PA42
2H270ZC03
2H270ZC04
3F053EA01
3F053EB07
3F053LA01
3F053LB03
3F054AA01
3F054AC01
3F054BF01
3F054BF08
3F054BF22
3F054BF23
3F054DA01
3F054DA04
3F054DA14
3F108AA01
3F108AB01
3F108AC01
3F108BA08
3F108BB01
3F108CC02
3F108GA01
3F108GB04
(57)【要約】
【課題】複数ページの画像を複数部印刷する場合において、動作終了後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業を簡素化することができる画像形成システムを提供する。
【解決手段】画像形成システム画像形成装置3と、画像形成装置3により画像が印刷されたシートに対して折り処理を実施する複数の折り装置1a,1bと、を備えている。生産性モードのときは、折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施し、各折り装置で折ったシートを互いに異なる排出トレイ100a,100bに排出する。なた、生産性モードのときは、シートに印刷する画像の順序を入れ替えて、各排出トレイ100a,100bに印刷物の状態でスタックする。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と、
画像形成装置により画像が印刷されたシートに対して折り処理を実施する複数の折り装置と、を備え、
連続印刷時に、前記折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施し、各折り装置で折ったシートを互いに異なる排出トレイに排出する画像形成システムにおいて、
連続印刷時にシートに印刷する画像の順序を入れ替え可能としたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
複数の折り装置は、それぞれ、折り処理したシートを排出する排出トレイを有し、
複数ページの画像を複数部印刷するときは、
各折り装置の排出トレイに部単位で排出されるようシートに印刷する画像の順序を入れ替えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成システムにおいて、
折り装置の台数と同数の印刷部数について、ページ単位印刷となるように、印刷する画像の順序を入れ替えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成システムにおいて、
印刷実施待ちの残りの印刷部数が1部のときは、複数の折り装置のうち一つの折り装置により折り処理を行うことを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
複数の折り装置は、それぞれ、折り処理したシートを排出する排出トレイを有し、
連続印刷時に、前記折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施する場合は、折り処理を実施した折り装置の排出トレイに前記シートを排出するようにし、
連続印刷時に、前記折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施するか、複数の折り装置のうちの一つの折り装置により印刷された複数のシートに折り処理を実施するかを、ユーザが選択可能に構成したことを特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置と、画像形成装置により画像が印刷されたシートに対して折り処理を実施する複数の折り装置とを備え、連続印刷時に、折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施し、各折り装置で折ったシートを互いに異なる排出トレイに排出する画像形成システムが知られている。
【0003】
特許文献1には、上記画像形成システムとして、2台の折り装置が、画像形成装置から排出されるシートの排出方向に並設されたものが記載されている。連続印刷時は、奇数枚目のシートを2つの折り装置のうち、排出方向下流側の折り装置で折り処理を行い、偶数枚目のシートを排出方向上流側の折り装置で折り処理を行っている。これにより、一方の折り装置で折り処理を実施中に、他方の折り装置でも折り処理を行うことができ、生産性を高めることができる旨が記載されている。各折り装置で折られたシートは、各折り装置の下部に配置された排出トレイとしての折りシート収納ボックスに排出されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、複数のシートで構成される印刷物のシートが、複数の排出トレイに分割されて排出されてしまい、複数ページの画像を複数部印刷する場合に、動作終了後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業が煩雑化するという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明は、画像形成装置と、画像形成装置により画像が印刷されたシートに対して折り処理を実施する複数の折り装置と、を備え、連続印刷時に、前記折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施し、各折り装置で折ったシートを互いに異なる排出トレイに排出する画像形成システムにおいて、連続印刷時にシートに印刷する画像の順序を入れ替え可能としたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複数ページの画像を複数部印刷する場合において、動作終了後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態における画像形成システムのシステム構成を示す図。
図2】第一折り装置の概略構成図。
図3】シートの重ね合わせ動作について説明する図。
図4】Z折り処理する際の一般的な動作を説明する図。
図5】画像形成装置のハードウェア構成例を示す図。
図6】画像形成システムの機能構成例を示す図。
図7】連続印刷時の各折り装置へのシート搬送の一例について説明する図。
図8】奇数枚目のシートを第二折り装置で折り、偶数枚目のシートを第一折り装置で折る場合のシート搬送について説明する図。
図9】各折り装置で折ったシートを、後処理装置のフィニッシャートレイに排出する場合の不具合について説明する図。
図10】印刷順序変更の制御フロー図。
図11】3ページの画像を3部印刷する場合について説明する図。
図12】印刷処理時のシート搬送の制御フロー図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものである。以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0009】
図1は、本実施形態における画像形成システム4のシステム構成を示す図である。本実施形態では、画像形成装置3の後段に、第一折り装置1a,第二折り装置1b、後処理装置2が順に設けられている。
【0010】
画像形成装置3は、入力された画像データまたは読み取った画像の画像データに基づいて、シートに画像を形成するものである。例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいは、これらの機能のうち少なくとも2つの機能を備えたデジタル複合機などがこれに相当する。画像形成装置3は、例えば電子写真方式や液滴射出方式など公知の方式のものであり、画像形成方式は何れでもよい。なお、本実施形態においては、電子写真方式の複写機を用いている。
【0011】
後処理装置2としては、例えば、シートにパンチ孔を開けるパンチ穿孔装置、ステープラ等によりシート束を綴じるシート綴じ装置、画像形成済みシートを複数の排出トレイへ仕分けして排出する仕分排出装置などが挙げられる。
【0012】
各折り装置1a,1bの上部には、折り処理されたシートが排出される排出トレイ100a,100bが設けられており、後処理装置2の図中左側面には、排出トレイとしての複数のフィニッシャートレイ2a,2bが設けられている。
【0013】
図2は、画像形成装置3に接続された第一折り装置1aの概略構成図である。なお、第一折り装置1aに接続される第二折り装置1bの構成は、第一折り装置1aと同様な構成である。
第一折り装置1aは、画像形成装置3(第二折り装置1bは、第一折り装置1a)から受け入れたシートを搬送する入口ローラ対10が設けられている。この入口ローラ対10の下流で、シートの搬送経路が、折り処理を行なうときにシートを搬送する折り処理搬送経路W2と、この折り装置では折り処理を行わないシートを搬送するスルー搬送経路W1とに分岐している。折り処理搬送経路W2とスルー搬送経路W1との分岐部には、シートをスルー搬送経路W1または折り処理搬送経路W2へ案内する第一分岐爪11が設けられている。
【0014】
また、スルー搬送経路W1と折り処理搬送経路W2とが合流する箇所の下流側の近傍に配置された出口ローラ対22の下流で、シート搬送経路が、第一排出経路W4と第二排出経路W5とに分岐している。第二排出経路W5は、スルー搬送経路W1とストレートに接続されている。第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部にはシートを第一排出経路W4または第二排出経路W5へ案内する排出先切り替え手段としての排出分岐爪23が設けられている。
【0015】
第一排出経路W4は、折り装置1aの上部に配置された排出トレイ100aへシートを搬送し、第二排出経路W5は、折り装置1aに接続された第二折り装置1b(第二折り装置1bは、後処理装置2)へシートを搬送する。
【0016】
折り処理搬送経路W2には、複数枚のシートの重ね合わせを行なう重ね処理部A、1枚のシートまたは重ね処理部Aで重ね合わせたシートを折る折り手段たる折り処理部B、折れたシートの折り部を増し折りする増し折り手段たる増し折り部Cなどを主に有している。
【0017】
重ね処理部Aは、レジストローラ対15と、後述する折り機構17の第一押圧ローラ17aと、第一折りローラ17bとで構成された第一搬送ローラ対117aと、シートをレジストローラ対15に向けて搬送する搬送ローラ対12とを備えている。
【0018】
また、重ね処理部Aは、スイッチバック搬送路W3を有している。スイッチバック搬送路W3は、搬送ローラ対12とレジストローラ対15との間の折り処理搬送経路W2から分岐し、レジストローラ対15により逆搬送(所定方向とは逆方向に搬送)されてきたシートが搬送される。このスイッチバック搬送路W3には、スイッチバック搬送ローラ対13が配置されている。
【0019】
また、搬送ローラ対12とレジストローラ対15との間の折り処理搬送経路W2とスイッチバック搬送路W3との分岐部に設けられ、逆搬送(所定方向とは逆方向に搬送)されてきたシートをスイッチバック搬送路W3へ案内するための第二分岐爪14も有している。
【0020】
重ね処理部Aの下流には、折り処理部Bが配置されている。折り処理部Bは、上記レジストローラ対15と、折り機構17と、第二搬送ローラ対18とで構成されている。折り機構17は、第一折りローラ17bと、第一折りローラ17bに当接し、シートをスイッチバック搬送するための第一押圧ローラ17aを有している。また、折り機構17は、第一折りローラ17bに当接して第一折りニップB1を形成する第二折りローラ17c、第二折りローラ17cに当接して第二折りニップB2を形成する第二押圧ローラ17dを有している。折り機構17を構成する複数のローラのうちのひとつに駆動力が伝達され、他のローラは、従動回転する。
【0021】
また、レジストローラ対15の下流には、シートを、第一折りローラ17bと第一押圧ローラ17aとのニップまたは第一折りニップB1に案内する第三分岐爪16が設けられている。
【0022】
折り処理部Bの下流には、増し折り部Cが配置されている。増し折り部Cは、増し折りローラ20を備えている。増し折りローラ20は、押圧凸部を有しており、この押圧凸部が、シートの折り部を押圧し、シートの折り部が増し折りされる。
【0023】
図3(a)~(f)は、折り装置の重ね処理部Aによるシートの重ね合わせ動作について説明する図である。
図3(a)に示すように、一枚目のシートP1を折り処理搬送経路W2に搬送する。折り処理搬送経路W2に搬送されてきた一枚目のシートP1は、先端がレジストローラ対15に突き当たりスキュー補正される。なお、このスキュー補正は、行なわなくてもよい。
【0024】
次に、レジストローラ対15と、第一押圧ローラ17aと第一折りローラ17bとからなる第一搬送部材たる第一搬送ローラ対117aとにより、一枚目のシートP1を正搬送(所定方向に搬送)する。次に、一枚目のシートP1後端が折り処理搬送経路W2とスイッチバック搬送路W3との分岐部を抜けたら、シートの搬送を停止する。次に、第二分岐爪14を図中時計回りに回転させ、シートをスイッチバック搬送路W3へガイドする姿勢に切り替える。
【0025】
次に、図3(b)に示すように、レジストローラ対15、第一搬送ローラ対117a、および、スイッチバック搬送ローラ対13を逆回転させる。これにより、一枚目のシートP1が逆搬送(所定方向とは逆方向に搬送)され、一枚目のシートP1がスイッチバック搬送路W3へ搬送される。一枚目のシートP1の正搬送(所定方向の搬送)時の先端が、スイッチバック搬送路W3に搬送されたら、スイッチバック搬送ローラ対13のシート搬送を停止する。
【0026】
停止後、図3(c)に示すように、スイッチバック搬送ローラ対13により一枚目のシートP1を正搬送(所定方向に搬送)し、一枚目のシートの先端をレジストローラ対15に突き当ててスキュー補正した状態で待機させる。
【0027】
このように、先行のシートP1をスイッチバック搬送路W3へ搬送し、折り処理搬送経路W2から退避させることで、先行のシートP1が後続シートの搬送を邪魔することがなく、良好に後続シートP2を搬送することができる。
【0028】
次に、二枚目のシートP2の先端をレジストローラ対15に突き当てる。図3(d)に示すように、後続のシートP2の先端をレジストローラ対15に突き当てた後も搬送ローラ対12による後続シートP2のシート搬送を続け、後続シートを撓ませ、スキュー補正を行う。
【0029】
後続シートが所定の撓み量となる所定時間経過したら、図3(e)に示すようにレジストローラ対15、スイッチバック搬送ローラ対13、および、第一搬送ローラ対117aを回転させる。これにより、一枚目のシートP1と二枚目のシートP2とが、重ね合わせて搬送される(図3(f))。
【0030】
ユーザが設定した重ね合わせ枚数に達しているときは、折り処理部Bによる重ね折り処理へ移行する。一方、ユーザが設定した重ね合わせ枚数に満たないときは、重ね合わせシートの後端が分岐爪を抜けたタイミングで逆搬送(所定方向とは逆方向に搬送)してスイッチバック搬送路W3へ退避させる。重ね合わせる枚数に応じて以上の動作を繰り返すことでシート重ねを行うことができる。
【0031】
本実施形態においては、上述したように、後続シートP2のスキュー補正において、搬送ローラ対12の回転を停止せず、後続シートP2の撓み量が所定量となったら、レジストローラ対15の回転を開始している。これにより、生産性を落とさずに、先行シートと後続シートとの重ね合わせを行なうことができる。
【0032】
また、ユーザが設定した重ね合わせ枚数に満たない枚数の重ね合わせ処理は、レジストローラ対15によるスキュー補正を行わない重ね合わせ処理とする。そして、ユーザが設定した重ね合わせ枚数に達する際の重ね合わせ処理は、スキュー補正を行なう重ね合わせ処理としてもよい。
【0033】
なお、スキュー補正を行なう重ね合わせ処理とは、先行のシート(シート束)の先端をレジストローラ対に突き当ててスキュー補正した状態で待機し、後続のシートをレジストローラ対に突き当ててスキュー補正した後に重ね合わせてシートを搬送する処理である。一方、スキュー補正を行なわない重ね合わせ処理とは、先行のシート(シート束)の先端をスイッチバック搬送路W3に退避した状態で待機させる。後続シートP2がレジストローラ対15に到達するタイミングでスイッチバック搬送路W3に退避した先行シート(シート束)もレジストローラ対15に到達するように、スイッチバック搬送ローラ対13の搬送を開始する。そして、先行のシートと後続シートとを重ねわせ、レジストローラ対15により搬送する処理である。
【0034】
図4(a)~(d)は、折り処理部BによりZ折り処理する際の一般的な動作を説明するための説明図である。
なお、以下の説明では、重ね合わせ処理されたシート束Ptを折る場合について説明するが、シート一枚を折る場合の折り処理動作も同様である。
レジストローラ対15により搬送されてきたシート束Ptの先端は、第一折りローラ17bと第一押圧ローラ17aとからなる第一搬送ローラ対117aに進入する。次に、シート束Ptが予め決められた搬送量Δ1搬送されたら、折り機構17を駆動する駆動モータを逆回転させる。このときの突出量は、シート束Ptのシート搬送方向長さや折り処理の内容(折り方等)によって適宜決定されるものである。
【0035】
折り機構17を駆動する駆動モータを逆回転させることで、第一搬送ローラ対117aに挟まれたシート束Ptが逆搬送(所定方向とは逆方向に搬送)される。これにより、レジストローラ対15と第一搬送ローラ対117aとの間のシート部分に撓みが形成される(図4(a))。
【0036】
そして、この撓み部分(折り返し部分)が第一折りローラ17bと第二折りローラ17cとからなる第一折りローラ対117bのニップに進入することで、その折り返し部分に第一折り部が形成される。第一折りローラ17bのニップを通過した第一折り部は、第二搬送部材としての第二搬送ローラ対18に向けて搬送される。
【0037】
そして、シート束Ptの第一折り部は、第二搬送ローラ対18のニップに進入し、シート束Ptが予め決められた搬送量Δ2搬送されたら、第二搬送ローラ対18を逆回転させ、第二搬送ローラ対18に挟まれたシートを逆搬送(所定方向とは逆方向に搬送)する。このときの搬送量Δ2も、シート束Ptのシート搬送方向長さや折り処理の内容(折り方等)によって適宜決定されるものである。
【0038】
第二搬送ローラ対18に挟まれたシート束Ptが逆搬送(所定方向とは逆方向に搬送)されることで、第一折りローラ対117bと第二搬送ローラ対18との間のシート部分に撓みが形成される。
【0039】
そして、図4(b)に示すように、この撓み部分(折り返し部分)が第二折りローラ17cと第二押圧ローラ17dとからなる第二折り部材たる第二折りローラ対117cのニップに進入することで、その折り返し部分に第二折り部が形成される。
【0040】
第二折りローラ対117cのニップを通過した2つの折り部が形成されたシート束Ptは、図4(c)に示すように、中間搬送ローラ対19により増し折りローラ20に向けて搬送される。
【0041】
図4(d)に示すように、第二折り部が増し折りローラ20と対向位置に到達したら、シート束Ptの搬送を停止する。次に、増し折りローラ20を回転させ、第二折り部の折り目を強化した後、シート束Ptの搬送を再開し、第一折り部が増し折りローラ20と対向したら、シート束Ptの搬送を停止する。そして、増し折りローラ20により第一折り部の折り目を強化したら、シート束Ptの搬送を再開し、出口ローラ対22へ搬送する。
【0042】
なお、一枚のシートに対して折り処理を行った場合や、ユーザが増し折りの実施を設定していない場合など、増し折りを行わないときは、シートを停止させずに搬送を継続し、出口ローラ対22へ搬送する。
【0043】
後処理装置2へ折られたシート束Ptを搬送する場合は、第二排出経路W5へ折られたシート束Ptを搬送し、この折り装置の上部の排出トレイ100aにシート束Ptを排出する場合は、第一排出経路W4へ折られたシート束Ptを搬送する。
【0044】
なお、上記では、Z折りについて説明したが、上記搬送量Δ1及び上記搬送量Δ2を適宜変更することで、Z折り処理と同様の動作によりシートに対して内三つ折り、外三つ折りを行なうことができる。二つ折り処理については、第三分岐爪16を図中時計回りに回転し、シートを第一折りローラ対117bへガイドする姿勢にし、レジストローラ対15から搬送されてきたシートを第一折りローラ対117bへ搬送する。そして、上記第二折り部を形成する動作と同様の動作で、シートの搬送方向中央に折り部を形成することで、二つ折りを行うことができる。
【0045】
図5は、本実施形態における画像形成装置3のハードウェア構成例を示す図である。
図5に示すように、画像形成装置3は、コントローラ1300、バス1309、オペレーションパネル1310、FCU(Fax Control Unit)1320及びエンジン1350を備えている。
【0046】
コントローラ1300は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)1301、メモリ1302、HDD(Hard Disk Drive)1303、CPU(Central Processing Unit)1304、ノースブリッジ1305を備えている。また、コントローラ1300は、メモリ1306、サウスブリッジ1307、バス1308、NIC(Network Interface Card)1311、USB(Universal Serial Bus)1312、IEEE1394(1313)、セントロニクス1314及びRTC(Real Time Clock)1323なども備えている。
【0047】
FCU1320は、NVM(Non Volatile Memory)1321及びRTC1322を備えている。エンジン1350は、プロッタ1201、スキャナ1202及びその他ハードウェアリソース1203等を備えている。
【0048】
画像形成装置3は、オペレーションパネル1310、FCU1320及びエンジン1350と、コントローラ1300のASIC1301とが、バス1309を介して接続されるハードウェア構成を有する。
【0049】
コントローラ1300のCPU1304は、プロセッサ及び周辺回路から構成され、画像形成システム4全体を制御する。メモリ1306は、CPU1304で実行されるプログラムが制御を行うときのワークエリアとして使用される記憶装置である。HDD1303は、CPU1304で実行されるプログラム及び使用されるデータを格納する補助記憶装置である。HDD1303は、例えば、ハードディスクドライブであってもよいし、フラッシュメモリで構成される記憶装置であってもよい。NIC1311、USB1312、IEEE1394(1313)、セントロニクス1314は、各種のインタフェースである。
【0050】
オペレーションパネル1310は、例えば、タッチパネルのような表示装置と入力装置とが一体化された装置である。入力装置は、ユーザ又は管理者等が各種入力操作を行うための装置である。タッチパネル以外のマウス、キーボード等がユーザによる入力操作に使用されてもよい。また、オペレーションパネル1310は、ユーザに対して、各種情報の表示を行う。
【0051】
エンジン1350は、バス1309でコントローラ1300に接続されておりコントローラ1300から制御されてプロッタ1201、スキャナ1202を動作させて印刷又はスキャンを実行し、排紙を行うハードウェアである。
【0052】
図6は、実施形態における画像形成システム4の機能構成例を示す図である。
画像形成装置3は、送受信手段3a、折り実施判断手段3b、排出先判断手段3cおよび排出先切り替え手段3dを有している。
【0053】
送受信手段3aは、折り装置1a,1bおよび後処理装置2との間で装置の状態、折り実施有無や折り種類、後処理(パンチ穿孔、綴じ等)の実施有無、後処理の種類等の情報を送受信するものである。折り実施有無や折り種類等、後処理(パンチ穿孔、綴じ等)の実施有無や後処理の種類等は、オペレーションパネル1310の入力装置を、ユーザが入力操作して設定することができる。
【0054】
折り実施判断手段3bは、送受信手段3aが受信した折り装置1a,1bの状態等などから、折り実施が可能か否かを判断するものである。排出先判断手段3cは、画像形成装置3で画像が印刷されたシートの排出先を決定するものであり、例えば、オペレーションパネル1310の入力装置を、ユーザが入力操作して設定したシート排出先に基づいて、画像が印刷されたシートの排出先を決定する。
【0055】
各折り装置1a,1bは、それぞれ送受信手段30a,30bを備えている。送受信手段30a,30bは、画像形成装置3から折り実施有無や折り種類(重ね折り、一枚折り、Z折り、内三つ折り、外三つ折り等)の情報や、決定されたシート排出先の情報などを受信したり、画像形成装置3へ装置の状態を送信したりする。
【0056】
各折り装置1a,1bは、画像形成装置3から受信した折り種類の情報に基づいて、折り処理部B等を制御して、画像が印刷されたシートに対して折り処理を行う。各折り装置1a,1bは、画像形成装置3から受信した折り実施の有無やシート排出先の情報に基づいて、排出分岐爪23および第一分岐爪11を制御する。具体的には、画像形成装置3から、折り実施無し(この折り装置では、折り処理を実施しない)の情報を送受信手段が受信したときは、第一分岐爪11を制御して、画像が印刷されたシートをスルー搬送経路W1へ搬送する。一方、画像形成装置3から、折り実施有り(この折り装置で折り処理を実施する)の情報を送受信手段が受信したときは、第一分岐爪11を制御して、画像が印刷されたシートを折り処理搬送経路W2へ搬送する。
【0057】
画像形成装置3から受信したシート排出先が、この折り装置の排出トレイである場合は、排出分岐爪23を制御して画像が形成されたシートを、第一排出経路W4へ搬送する。一方、画像形成装置3から受信したシート排出先が、この折り装置の排出トレイでない場合は、排出分岐爪23を制御してシートを、第二排出経路W5へ搬送する。
【0058】
また、各折り装置1a,1bは、送受信手段30a,30bにより折り装置の状態(例えば、紙詰まりや、排出トレイ100a,100bに積載されたシートの満杯状態等)を画像形成装置3に送信する。画像形成装置3は、折り装置から受信した折り装置の状態(例えば、紙詰まりや、排出トレイに積載されたシートの満杯状態等)に基づいて、オペレーションパネル1310の表示装置に折り装置の状態(紙詰まりや排出トレイの満杯等)を表示してユーザに所定の対策を促す。
【0059】
後処理装置2は、画像形成装置3からの後処理の有無や後処理の情報(例えば、パンチ穿孔の位置や綴じ位置の情報)や、決定されたシート排出先の情報などを受信したり、画像形成装置へ装置の状態を送信したりする送受信手段40aを備えている。また、後処理装置2は、2つのフィニッシャートレイ2a,2bの間でシートの排出先を切り替える排出先切り替え手段40bを有している。
【0060】
後処理装置2は、送受信手段40aが受信した画像形成装置3からの後処理の有無や後処理の情報(例えば、パンチ穿孔の位置や綴じ位置の情報)に基づいて、シートに所定の後処理を行う。また、後処理装置2は、送受信手段40aが受信した画像形成装置3からのシート排出先の情報に基づいて、排出先切り替え手段40bを制御して、シートを2つのフィニッシャートレイ2a,2bのうち、設定されたフィニッシャートレイにシートを排出する。
【0061】
また、後処理装置2は、送受信手段40aにより後処理装置2の状態(例えば、紙詰まりや、フィニッシャートレイ2a,2bに積載されたシートの満杯状態等)を画像形成装置3に送信する。画像形成装置3は、後処理装置2から受信した後処理装置2の状態(例えば、紙詰まりや、フィニッシャートレイ2a,2bに積載されたシートの満杯状態等)に基づいて、オペレーションパネル1310の表示装置に後処理装置の状態(紙詰まりやフィニッシャートレイ2a,2bの満杯等)を表示してユーザに所定の対策を促す。
【0062】
本実施形態の折り装置1a,1bの折り処理部Bは、折り装置の大型化を抑制できるというメリットがある反面、折り種類によってはシートを一旦、逆搬送して折る場合があり、紙間が拡がり、生産性が高くないというデメリットがある。また、図2に示すように、装置の小型化の観点から、重ね処理部Aの1部を、折り処理部Bの1部として用いている。そのため、折り処理中に、スイッチバック搬送路W3へシートを搬送して一時保持しておくことができず、このことも、紙間が拡がり、生産性を落とす要因となっている。
【0063】
そのため、本実施形態では、生産性を向上させるために、2つの折り装置1a,1bを連結させ、連続印刷時において、すべてのシートに対して一枚折りを実施する場合に、シート一枚毎に折り処理する折り装置の切り替えを行うようにした。これにより、第一折り装置1aで折り処理を行っているときに、第二折り装置1bの折り処理搬送経路W2へシートが搬送されて、第二折り装置1bでも折り処理を行うことが可能となる。その結果、画像形成装置3から排出される紙間の拡がりを抑制し、生産性を向上させることができる。
【0064】
図7は、本実施形態の連続印刷時の各折り装置へのシート搬送の一例について説明する図である。
図7(a)→図7(b)→図7(c)→図7(d)順でシートが搬送される。
本実施形態では、連続印刷時における奇数枚目のシートを第一折り装置1aで折り、偶数枚目のシートを第二折り装置1bで折っている。
図7(a)に示すように、偶数枚目のシートの先端が、第一折り装置1aの折り処理搬送経路W2とスルー搬送経路W1との分岐部に到達するタイミングは、次の通りである。すなわち、第一折り装置1aの折り処理搬送経路W2へ搬送された奇数枚目のシートの後端が第一折り装置1aの折り処理搬送経路W2とスルー搬送経路W1との分岐部を抜け、第一分岐爪11を揺動させてスルー搬送経路W1へシートを案内可能となったタイミングである。
【0065】
レジストローラ対15へは、次の期間の間にシートの先端が到達することで、ジャムを防止し、かつ、生産性の低下を抑制できる。すなわち、先行のシートの後端が、レジストローラ対15を抜けてレジストローラ対15が一時停止してから、先行シートの後端が、第二折りローラ対117c(折り処理部B)を抜けるまでの期間である。
【0066】
この例では、図7(b)、図7(c)に示すように、先行のシートを撓ませて、第一折り部を形成するタイミング(図4(a)参照)で、後続のシートが、折り処理搬送経路W2へ搬送されるようにしている。そして、先行のシートがレジストローラ対15を抜けて、レジストローラ対15が一時停止した後、後続のシートの先端がレジストローラ対に突き当たってスキュー補正が行われる。そして、先行のシートの後端が第二折りローラ対117c(折り処理部B)を抜けたら、レジストローラ対15により後続のシートを搬送し、後続のシートに対して折り処理を行う(第一折り装置1aに関しては、図7(c)を参照、第二折り装置に関しては、図7(d)を参照)。
【0067】
図7(c)に示すように、4枚目のシートが、第一折り装置1aの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部を通過中は、1枚目のシートは、第一折り装置1aの折り処理部Bを抜けた直後である。そのため、4枚目のシートの後端が第一折り装置1aの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部を通過した後に、1枚目のシートが、この分岐部に到達し、第一排出経路W4を移動して、第一折り装置1aの排出トレイ100aに排出される。
【0068】
図8は、奇数枚目のシートを第二折り装置1bで折り、偶数枚目のシートを第一折り装置1aで折る場合のシート搬送について説明する図である。
奇数枚目のシートを第二折り装置1bで折り、偶数枚目のシートを第一折り装置1aで折る場合は、図8(a)に示すように、第一折り装置1a、第二折り装置1bほぼ同じタイミングで、シートが折り処理搬送経路W2へ搬送される。そして、ほぼ同じタイミングで折り処理が実施される。
【0069】
生産性が低下しないよう図7で説明したタイミングや搬送速度でシートを搬送した場合、図8(d)に示すような状態となるおそれがある。すなわち、5枚目のシートの後端が、第一折り装置1aの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部を抜ける前に、2枚目のシートの先端が、この分岐部に到達し、5枚目のシートにぶつかる状態である。このように、第一折り装置1aの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部でシートのぶつかることで、ジャムが発生するおそれがある。
【0070】
このようなぶつかりが発生しないよう、第一折り装置1aについて、折り処理部Bを抜けたシートの搬送速度を遅くする、または、奇数枚目のシートが第二折り装置1bの折り処理搬送経路W2へ搬送するタイミングを遅らせる必要が生じる。その結果、生産性が低下するおそれがある。
【0071】
これに対し、本実施形態のように、奇数枚目のシートを第一折り装置1aで折り、偶数枚目のシートを第二折り装置1bで折ることで、以下の効果が得られる。すなわち、図7(d)に示すように、第一折り装置1aの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部で、第二折り装置1bで折られるシートと、第一折り装置1aで折られたシートがぶつかることがない。よって、第一折り装置1aについて、折り処理部Bを抜けたシートの搬送速度を遅くしたり、第二折り装置1bの折り処理搬送経路W2へシートを搬送するタイミングを遅らせたりする必要がない。その結果、生産性の低下を抑制できるという効果である。
【0072】
また、本実施形態では、上述した第一折り装置1aと第二折り装置1bの間で交互にシートを折る場合は、次のように折ったシートを排出している。すなわち、第一折り装置1aで折ったシートは、第一折り装置1aの排出トレイ100aへ排出し、第二折り装置1bで折ったシートは、第二折り装置1bの排出トレイ100aへ排出しているのである。これは、以下に説明するように、各折り装置で折ったシートを例えば、後処理装置のフィニッシャートレイに排出する場合は、生産性が低下するおそれがあるからである。
【0073】
具体的に説明すると、各折り装置1a,1bで折ったシートを、後処理装置2のフィニッシャートレイに排出する場合、第一折り装置1aで折ったシートは、次のようにして後処理装置2へ搬送される。すなわち、第二排出経路W5、第二折り装置1bのスルー搬送経路W1を経て、第二折り装置1bの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部を通過して後処理装置2へ搬送される。このとき、図9に示すように、第一折り装置1aで折られたシートの後端が、第二折り装置1bの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部を抜ける前に、第二折り装置1bで折られたシートの先端がこの分岐部に到達するおそれがある。その結果、第一折り装置1aで折られたシートに第二折り装置1bで折られたシートがぶつかり、ジャムが発生するおそれがある。このような、ぶつかりが発生しないよう、第二折り装置1bについて、折り処理部Bを抜けたシートの搬送速度を遅くする、または、第一折り装置1aで折られたシートの搬送速度を遅くする必要が生じる。その結果、生産性が低下するおそれがある。
【0074】
一方、図7(d)に示すように、第一折り装置1aで折ったシートは、第一折り装置1aの排出トレイ100aへ排出し、第二折り装置1bで折ったシートは、第二折り装置1bの排出トレイ100bへ排出することで、以下の利点がある。すなわち、第一折り装置1aで折られたシートが、第二折り装置1bの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部には搬送されない。よって、この分岐部で第一折り装置1aで折られたシートと第二折り装置で折られたシートとぶつかることはない。従って、第二折り装置1bについて、折り処理部Bを抜けたシートの搬送速度を遅くする、または、第一折り装置1aで折られたシートの搬送速度を遅くする必要がなく、生産性が低下することがない。
【0075】
このように、2つの折り装置1a,1bで交互にシートを折って、それぞれの折り装置の排出トレイへ排出することで、高い生産性を実現できる。しかし、ユーザによっては、生産性を求めておらず、折ったシートを別々の排出トレイに排出してほしくないユーザもいる。そのため、本実施形態では、生産性モードを設け、ユーザがオペレーションパネル1310を入力操作して、生産性モードを選択しているときに、2つの折り装置1a,1bで交互にシートを折って、それぞれの折り装置の排出トレイへ排出するようにしている。
【0076】
ユーザが生産性モードを選択していないときは、連続印刷時において、すべてのシートに対して一枚折りを実施する場合、第一折り装置1a,第二折り装置1bのいずれか一方を用いて折り処理を実施する。そして、ユーザが指定した排出トレイ(折り処理を実施した折り装置の排出トレイまたは後処理装置のフィニッシャートレイ)に折ったシートを排出する。
【0077】
なお、生産性モードを選択しておらず、連続印刷時において、すべてのシートに対して一枚折りを実施する場合も、第一折り装置1aと第二折り装置1bとで交互に折り処理を実施し、各折り装置で折ったシートをユーザが指定した排出トレイへ排出してもよい。これにより、第一折り装置1a,第二折り装置1bのいずれか一方を用いて折り処理を実施する場合に比べて、生産性を高めることができる。
【0078】
生産性モードを選択していないときも、第一折り装置1aと第二折り装置1bとで交互に折り処理を実施した場合は、ジャムが発生するおそれがある。すなわち、図9を用いて説明したように、第二折り装置1bの第一排出経路W4と第二排出経路W5との分岐部で、第一折り装置1aで折られたシートに、第二折り装置1bで折られたシートがぶつかってジャムが発生するおそれである。そのため、上記分岐部で、第一折り装置1aで折られたシートと第二折り装置1bで折られたシートとがぶつからないように搬送制御する必要があり、制御が複雑化するおそれがある。これに対し、生産性モードを選択していないときは、第一折り装置1a,第二折り装置1bのいずれか一方を用いて折り処理を実施することで、搬送制御の簡素化を図ることができるという利点がある。
【0079】
生産性モードのときは、第一折り装置1aで折ったシートは第一折り装置1aの排出トレイ100aへ排出し、第二折り装置1bで折ったシートは第二折り装置1bの排出トレイ100aへ排出するため、以下の課題があった。すなわち、複数ページからなる画像を複数部印刷する場合に、複数のシートで構成される印刷物のシートが、複数の排出トレイに分割されて排出されてしまう。その結果、動作終了後に、一方の排出トレイに排出されたシートと、他方の排出トレイに排出されたシートとを組み合わせて印刷物とする作業が発生し、印刷物毎に仕分ける仕分け作業が煩雑化してしまうという課題である。
【0080】
具体的に説明すると、画像形成装置3においては、複数ページからなる画像を複数部印刷する場合は、部単位で印刷するのが一般的である。これは、折り装置が接続されておらず、画像形成装置単体で使用する場合、画像形成装置が備える一つの排出トレイにすべての画像が形成されたシートが排出される。上記部数単位で、印刷することで、画像形成装置の排出トレイ上に、1部目の印刷物、2部目の印刷物・・・の順に積み上がっていき、その後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業が簡素化するからである。
【0081】
生産性モードにおいて、例えば、3ページからなる画像を2部、部単位で片面印刷する場合、1部目の1ページ(1部目の1ページ目画像が形成されたシート)、1部目の3ページ(1部目の3ページ目画像が形成されたシート)、2部目の2ページ(2部目の2ページ目画像が形成されたシート)が、奇数枚目のシートとなる。これらのページは、第一折り装置1aで折り処理され、第一折り装置の排出トレイ100aに排出される。一方、1部目の2ページ(1部目の2ページ目画像が形成されたシート)、2部目の1ページ(2部目の1ページ目画像が形成されたシート)、2部目の3ページ(2部目の3ページ目画像が形成されたシート)が偶数枚目のシートとなる。よって、これらのページは、第二折り装置1bで折り処理され、第二折り装置の排出トレイ100bに排出される。
【0082】
このように、1部目については、1ページと3ページは、第一折り装置1aの排出トレイ100aに排出され、2ページは、第二折り装置1bの排出トレイ100bに排出されて、1部目を構成するシートが、2つの排出トレイに分割されて排出される。2部目は、第二折り装置1bの排出トレイに1ページと3ページが排出され、2ページは、第一折り装置1aの排出トレイ100bに排出されて、2部目の印刷物を構成するシートが2つの排出トレイに分割されて排出される。
【0083】
その結果、その後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業において、第一折り装置1aの排出トレイ100aに排出されたシート束のうち、2部目の2ページと、第二折り装置1bの排出トレイ100bに排出されたシート束のうち1部目の2ページとを、入れ替えて、印刷物とする作業が発生する。よって、印刷物毎に仕分ける仕分け作業が煩雑化してしまうのである。
【0084】
また、部単位印刷からページ順で各ページを部数分印刷する所謂ページ単位印刷(1部目の1ページ→2部目の1ページ→3部目の1ページ→1部目の2ページ・・・の印刷順序)に切り替え可能な画像形成装置もある。しかしながら、印刷部数によっては、ページ単位印刷でも、印刷物を構成する複数のシートが、2つの排出トレイ100a,100bに分割されて排出されてしまう。
【0085】
例えば、3ページからなる画像を3部、片面印刷する場合、ページ単位印刷では、第一折り装置1aの排出トレイ100aに1部目の1ページ、3部目の1ページ、2部目の2ページ、1部目の3ページ、3部目の3ページが排出される。第二折り装置1bの排出トレイ100bに2部目の1ページ、1部目の2ページ、3部目の2ページ、2部目の3ページが排出される。このように、ページ単位印刷の場合でも、印刷部数によっては、印刷物のページが分割されて各折り装置の排出トレイ上に排出されるのである。
【0086】
このように、生産性モードにおいては、印刷物のページが各折り装置の排出トレイ上に分割されて排出されてしまう。そのため、動作終了後に、各折り装置の排出トレイ上に排出されたシート束を取り出して、シートを入れ替えて印刷物とする作業が発生し、印刷物毎に仕分ける仕分け作業が煩雑化してしまうのである。
そこで、本実施形態では、複数ページの画像を複数部印刷するときに、生産性モードが設定されている場合は、印刷物を構成するシートが分割されて各折り装置の排出トレイに排出されないように、印刷順序を変更するようにした。
【0087】
図10は、本実施形態の印刷順序変更の制御フロー図である。
図10に示すように、生産性モードが設定されていない(S1のN)ときや、印刷部数が1部の場合(S2のN)は、一つの折り装置で折り処理が実施され、ユーザ指定の排出トレイに折り処理されたすべてのシートが排出される。従って、印刷物を構成する複数のシートが、複数の排出トレイに分割されて排出されることがないため、印刷順序の変更は行なわず、部単位印刷で印刷を行う(S6)。
【0088】
一方、生産性モードが設定されており(S1のY)、印刷部数が2部以上の場合(S2のY)で、印刷部数が偶数の場合(S3のY)は、2部ずつ、印刷順序を変更する(S4)。具体的には、2部づつ部単位印刷(1部目の1ページ、1部目の2ページ・・・)からページ単位印刷(1部目の1ページ、2部目1ページ、1部目の2ページ・・・)に変更するのである。
【0089】
一方、印刷部数が奇数の場合(S13のN)は、2部ずつ部単位印刷からページ単位印刷へ印刷順序を変更し、最後の1部については、印刷順序の変更は行なわずに、部単位印刷のままとする(S5)。
【0090】
図11に示すように、3ページ画像を、3部印刷する場合については、1部目と2部目について、印刷順序が部単位からページ単位に変更される。具体的には、1部目1ページ→1部目2ページ→1部目3ページ→・・・から、1部目1ページ→2部目1ページ→1部目2ページ→2部目2ページに印刷順序が変更される。一方、最後の1部である3部目については、印刷順序の変更が行われず、3部目1ページ→3部目2ページ→3部目3ページのままとする。
【0091】
印刷順序変更処理が終了したら、印刷処理が開始される。
図12は、印刷処理時のシート搬送の制御フロー図である。
すべてのシートに対して一枚折りを実施する設定がされており、生産性モードが設定されていないとき(S11のN)は、2つの折り装置のうち、いずれか一方の折り装置で折り処理を実施する(S17)。そして、ユーザ指定の排出トレイに折られたシートを排出する。
【0092】
このように、生産性モードでない場合は、ユーザ指定のひとつの排出トレイにすべての折り処理されたシートが、印刷順にスタックされる。図10に示すように、生産性モードでない場合、印刷順序を変更せずに部単位印刷(1部目の1ページ、1部目の2ページ、1部目の3ページ、2部目の1ページ・・・)で印刷を行うことで、ユーザ指定の排出トレイに1部目の印刷物、2部目印刷物・・・の順に積み上がっていく。よって、その後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業を容易に行うことができる。
【0093】
一方、生産性モードが設定されているとき(S11のY)は、コントローラ1300は、印刷未実施の残部数が2部以上あるか否かを確認する(S12)。
【0094】
印刷残部数が2部以上あるとき(S12のY)は、画像形成装置3から排出されたシートが、奇数枚目のとき(S13のY)は、第一折り装置1aの折り処理搬送経路W2へシートを搬送する。そして、第一折り装置1aで折り処理を実施(S14)し、第一折り装置1aの排出トレイ100aに折られたシートを排出する。
【0095】
一方、画像形成装置3から排出されたシートが、偶数枚目のとき(S13のN)は、第二折り装置1bの折り処理搬送経路W2へシートを搬送する。そして、第二折り装置1bで折り処理を実施(S15)し、第二折り装置1bの排出トレイ100bに折られたシートを排出する。
【0096】
図10に示した印刷順序変更制御において、2部ずつ印刷順序を、部単位印刷からページ単位印刷に変更することで、奇数枚目のシートは、奇数部のシートとなり、偶数枚目のシートが、偶数部のシートとなる。
【0097】
図11に示す例で言えば、印刷順序変更制御により1部の1ページ、1部の2ページ、1部の3ページが奇数枚目となり、順番に第一折り装置1aで折られて、第一折り装置1aの排出トレイ100aに順番に排出される。よって、1部目の印刷物が、第一折り装置1aの排出トレイ100aに排出される。一方、印刷順序変更制御により2部目の1ページ、2部目の2ページ、2部目の3ページが偶数数枚目となり、順番に第二折り装置1bで折られて、第二折り装置1bの排出トレイ100bに順番に排出される。よって、2部目の印刷物が、第二折り装置1bの排出トレイ100bに排出される。
【0098】
コントローラ1300は、全部数の印刷が完了していないとき(S16のN)は、ステップ12へ戻って処理を続行する。図11に示す例では、最後の1部の印刷が完了していないため、ステップ12へ戻って処理が続行される。
【0099】
そして、ステップ12において、残部数が最後の1部のとき(S12のN)は、第一折り装置1a、第二折り装置1bのいずれか一方で、残り1部の折り処理を行い(S17)、折り処理を行った折り装置の排出トレイに折られたシートが排出される。
【0100】
図11の例では、3部目の画像が形成されたシートは、第一折り装置1aで折られ、第一折り装置1aの排出トレイ100aに排出される。図11に示すように最後の1部である3部目は、図10に示した印刷順序変更制御において、印刷順序の変更が行われず、印刷順序が部単位のままである。従って、最後の1部である3部目については、3部目1ページ→3部目2ページ→3部目3ページの順で印刷が行われる。よって、3部目の折られたシートは、第一折り装置1aの排出トレイ100a上に、ページ順に排出され、3部目の印刷物がスタックされる。
【0101】
よって、図11に示す例では、第一折り装置1aの排出トレイ100aには、1部目と3部目の印刷物(奇数部目の印刷物)が順積み上がってスタックされ、第二折り装置の排出トレイ100bには2部目の印刷物がスタックされる。
【0102】
このように、本実施形態では、生産性モードにおいて、複数ページからなる画像を複数部印刷するとき、2部ずつページ単位印刷とし、余った残り1部について部単位印刷となるように印刷順序の変更を行う。そして、印刷残部数が2部以上の場合は、折り処理を行う折り装置を一枚毎に切り替え、印刷部数が残り1部のときは、ひとつの折り装置で折り処理を行う。これにより、各折り装置の排出トレイには、印刷物の状態でスタックされる。よって、ユーザが動作終了後に、印刷物毎に仕分ける仕分け作業を容易にできる。
【0103】
なお、上述では、上記生産性モードにおいて、第一折り装置1aで折ったシートを第一折り装置1aの排出トレイ100aに排出し、第二折り装置1bで折ったシートを第二折り装置1bの排出トレイ100bに排出しているが、例えば、次のようにシートを排出してもよい。すなわち、第一折り装置1aで折ったシートは、第一折り装置1aの排出トレイ100aに排出し、第二折り装置1bで折ったシートは、後処理装置2へ搬送し、2つのフィニッシャートレイ2a、2bのいずれか一方に排出してもよい。このように各折り装置で折ったシートを排出しても、先の図9に示したような、第一折り装置で折られたシートと、第二折り装置で折られたシートがぶつかることなく、各折り装置で折られたシートを排出することができる。
なお、第二折り装置1bで折ったシートを第二折り装置1bの排出トレイ100bに排出することで、後処理装置2のフィニッシャートレイに排出する場合に比べてシート搬送経路が短くなり、その分、動作期間が短くなり好ましい。
【0104】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、3機以上折り装置を接続してもよい。この場合は、生産性モードが設定されているときは、以下のような印刷順序となるように、印刷順序の変更を行う。すなわち、折り装置の接続個数と同数の部数ずつページ単位印刷とする(部単位印刷からページ単位印刷に変更する)。余った部数が1部の場合は部単位印刷とし、余った部数が複数部(2部以上、折り装置の接続個数未満)の場合は、その余った複数部でページ単位印刷とする(部単位印刷からページ単位印刷に変更する)。
【0105】
生産性モードが設定されているときのシート搬送制御は、残り印刷部数が折り装置の接続個数と同数以上の場合は、複数の折り装置について、順番にシートを搬送する。そして、全ての折り装置で折り処理を行い、各折り装置の排出トレイに排出する。残り印刷部数が1部のときは、図12のS17で示したように、複数の折り装置のうちのいずれか一つを用いて折り処理を行って、その折り処理を行った折り装置の排出トレイにシートを排出する。一方、残り印刷部数が複数ある場合(2部以上、折り装置の接続個数未満)の場合は、残り部数について、残り部数と同数の折り装置を用いて、折り処理を行い、その折り処理を行った折り装置の排出トレイにシートを排出する。これにより、3機以上折り装置を接続した場合において、生産性を高め、かつ、各折り装置の排出トレイに、印刷物の状態でスタックすることができる。
【0106】
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
画像形成装置3と、画像形成装置3により画像が印刷されたシートに対して折り処理を実施する複数の折り装置(本実施形態では、第一折り装置1aと第二折り装置1b)と、を備え、連続印刷時に、折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施し、各折り装置で折ったシートを互いに異なる排出トレイに排出する画像形成システムにおいて、連続印刷時にシートに印刷する画像の順序を入れ替え可能とした。
特許文献1では、複数ページの画像を複数部印刷する場合、どのような順序で印刷するかは記載がないが、部数単位(1部目の全ページ→2部目の全ページ・・・という順序で印刷)で印刷するのが一般的である。これは、折り装置が接続されておらず、画像形成装置単体で使用する場合、画像形成装置が備える一つの排出トレイにすべての画像が形成されたシートが排出される。上記部数単位で、印刷することで、画像形成装置の排出トレイ上に、1部目の印刷物、2部の印刷物の順に積み上がっていき、その後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業が簡素化するからである。
このように、部数単位で複数ページの画像を複数部印刷する場合に、特許文献1に記載のように、2つの折り装置の間で、シート一枚毎に折り処理を行う折り装置を切り替え、折ったシートは、各折り装置の下部に配置された折りシート収納ボックスたる排出トレイに排出すると、以下の課題が生じる。すなわち、例えば、片面印刷で3ページの画像を2部印刷する場合において、上記部数単位で連続印刷するときは、1部目の1ページの画像が形成されたシート、1部目の3ページの画像が形成されたシート、2部目の2ページの画像が形成されたシートが、奇数枚目のシートとなり、排出方向下流側の折り装置に排出される。一方、1部目の2ページの画像が形成されたシート、2部目の1ページの画像が形成されたシート、2部目の3ページの画像が形成されたシートが偶数枚目のシートとなり、排出方向上流側の折り装置に排出されることになる。このように、1部目の1ページと3ページは、排出方向下流側の折り装置の排出トレイに排出され、1部目の2ページは、排出方向上流側の折り装置の排出トレイに排出されて、2つの排出トレイに分割されて排出される。2部目は、排出方向上流側の折り装置の排出トレイに1ページと3ページが排出され、2ページは、排出方向上流側の折り装置の排出トレイに排出されて、2部目の印刷物を構成するシートが2つの排出トレイに分割されて排出される。その結果、その後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業において、下流側の折り装置の排出トレイに排出されたシート束のうち、2部目の2ページの画像が形成されたシートと、上流側の折り装置の排出トレイに排出されたシート束のうち1部目の2ページの画像が形成されたシートとを、入れ替えて、印刷物とする作業が発生し、印刷物毎に仕分ける仕分け作業が煩雑化してしまうという課題である。
これに対し、態様1では、連続印刷時にシートに印刷する画像の順序を入れ替え可能としているので、複数ページの画像を複数部印刷する場合に、印刷物を構成するシートが分割されて各折り装置の排出トレイに排出されないように、印刷順序を変更することができる。すなわち、上記と同様に、片面印刷で3ページの画像を2部印刷する場合は、印刷順序を、1部目の1ページ→2部目の1ページ→1部目の2ページ→2部目の2ページ→1部目の3ページ→2部目の3ページという順序に変更するのである。これにより、1部目の1ページの画像が形成されたシート、1部目の2ページの画像が形成されたシート、1部目の3ページの画像が形成されたシートが奇数枚目のシートとなり、2部目の1ページの画像が形成されたシート、2部目の2ページの画像が形成されたシート、2部目の3ページの画像が形成されたシートが偶数枚目のシートとなる。よって、2つの折り装置について、シート一枚毎に折り処理を行う折り装置を切り替え、交互に折る場合に、一方の折り装置の排出トレイに1部目の印刷物を構成するシートが排出され、他方の折り装置の排出トレイに2部目の印刷物を構成するシートが排出される。
このように、態様1では、複数ページの画像を複数部印刷する場合において、各折り装置排出トレイに印刷物を構成するシートが分割されて排出されないようにすることができ、その後の印刷物毎に仕分ける仕分け作業を簡素化することができる。
【0107】
(態様2)
態様1において、複数の折り装置1a,1bは、それぞれ、折り処理したシートを排出する排出トレイ100a,100bを有し、複数ページの画像を複数部印刷するときは、各折り装置の排出トレイに部単位で排出されるようシートに印刷する画像の順序を入れ替える。
これにより、各折り装置の排出トレイに印刷物の状態で排出することができ、印刷物毎に仕分ける仕分け作業を簡素化することができる。
【0108】
(態様3)
態様2において、折り装置の台数(本実施形態では2台)と同数の印刷部数について、ページ単位印刷となるように、印刷する画像の順序を入れ替える。
これによれば、実施形態で説明したように、各折り装置の排出トレイに印刷物の状態で排出することができ、印刷物毎に仕分ける仕分け作業を簡素化することができ、印刷物毎に仕分ける仕分け作業を簡素化することができる。
【0109】
(態様4)
態様3において、印刷実施待ちの残りの印刷部数が1部のときは、複数の折り装置のうち一つの折り装置により折り処理を行う。
これによれば、実施形態で説明したように、残り1部についても、折り装置の排出トレイに印刷物の状態で排出することができる。
【0110】
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、複数の折り装置は、それぞれ、折り処理したシートを排出する排出トレイを有し、連続印刷時に、前記折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施する場合は、折り処理を実施した折り装置の排出トレイに前記シートを排出するようにし、連続印刷時に、折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施するか、複数の折り装置のうちの一つの折り装置により印刷された複数のシートに折り処理を実施するかを、ユーザが選択可能に構成した。
これにより、生産性を重視するユーザは、折り処理を実施する折り装置をシート一枚毎に切り替えて、印刷された複数のシートに折り処理を実施する生産性モードを選択し、折られたすべてのシートを一つの排出トレイに排出したいユーザは、生産性モードを選択しないようにすることができる。
【符号の説明】
【0111】
1a :第一折り装置
1b :第二折り装置
2 :後処理装置
2a :フィニッシャートレイ
2b :フィニッシャートレイ
3 :画像形成装置
3a :送受信手段
3b :折り実施判断手段
3c :排出先判断手段
3d :排出先切り替え手段
4 :画像形成システム
10 :入口ローラ対
11 :第一分岐爪
12 :搬送ローラ対
13 :スイッチバック搬送ローラ対
14 :第二分岐爪
15 :レジストローラ対
16 :第三分岐爪
17 :折り機構
17a :第一押圧ローラ
17b :第一折りローラ
17c :第二折りローラ
17d :第二押圧ローラ
18 :第二搬送ローラ対
19 :中間搬送ローラ対
20 :折りローラ
22 :出口ローラ対
23 :排出分岐爪
30a :送受信手段
30b :送受信手段
40a :送受信手段
40b :排出先切り替え手段
100a :排出トレイ
100b :排出トレイ
117a :第一搬送ローラ対
117b :第一折りローラ対
117c :第二折りローラ対
1300 :コントローラ
A :重ね処理部
B :折り処理部
C :増し折り部
W1 :スルー搬送経路
W2 :折り処理搬送経路
W3 :スイッチバック搬送路
W4 :第一排出経路
W5 :第二排出経路
【先行技術文献】
【特許文献】
【0112】
【特許文献1】特開2009-173442号公報
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