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特開2024-163816撮像装置、制御方法及び制御プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024163816
(43)【公開日】2024-11-22
(54)【発明の名称】撮像装置、制御方法及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/50 20230101AFI20241115BHJP
   H04N 23/40 20230101ALI20241115BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20241115BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20241115BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20241115BHJP
【FI】
H04N23/50
H04N23/40 100
H04N23/60
G03B17/02
G03B17/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079721
(22)【出願日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】亀井 敬太
(72)【発明者】
【氏名】小俣 武治
【テーマコード(参考)】
2H102
5C122
【Fターム(参考)】
2H102AA66
5C122EA42
5C122FK28
5C122FK33
5C122FK34
5C122FK37
5C122FL05
5C122HB01
5C122HB05
5C122HB09
(57)【要約】
【課題】多機能でありながら素早い操作を実現できる撮像装置、制御方法及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】撮像装置は、撮像レンズが設けられる正面と、正面と対向する背面と、正面と背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置であって、ディスプレイの輪郭を形成する予め定められた辺に沿って、複数のスイッチの配置順に、複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行うプロセッサと、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像レンズが設けられる正面と、前記正面と対向する背面と、前記正面と前記背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、
前記天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置であって、
前記ディスプレイの輪郭を形成する予め定められた辺に沿って、前記複数のスイッチの配置順に、前記複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行うプロセッサと、
を備える撮像装置。
【請求項2】
前記辺は、前記正面の投影面の法線方向及び前記天面の投影面の法線方向と交差する方向に延びる辺である
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記辺は、前記ディスプレイの輪郭を形成する複数の辺のうち、前記複数のスイッチに対して他の辺よりも相対的に近い辺である
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記辺に沿った方向における前記複数のスイッチの全体の中心を通り、かつ前記辺に沿った方向に直交する直線は、前記ディスプレイと交差する
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記辺に沿った方向における前記複数のスイッチの全体の中心を通り、かつ前記辺に沿った方向に直交する直線は、前記レリーズボタンと交差する
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記複数のスイッチは、前記辺に沿った方向に平行に順次配置されている
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記ディスプレイは、矩形である
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記本体は、前記正面の一部が突出したグリップ部を有し、
前記天面は、前記グリップ部の上面と、前記グリップ部以外の上面と、を含み、
前記複数のスイッチのうち少なくとも1つは、前記グリップ部の上面に配置される
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記グリップ部の上面と前記グリップ部以外の上面とは、前記天面の投影面の法線方向から見た場合にともに視認可能な面である、
請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記グリップ部の上面は、前記背面側から前記正面側に向かって高さが低くなる方向に傾斜しているか、あるいは、前記背面側の前記グリップ部以外の上面に対して高さが低い
請求項8に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記機能を示す情報として、機能ごとに予め定められた図形を前記ディスプレイに表示させる制御を行う
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記複数のスイッチのそれぞれの形状に応じた形状の前記図形を前記ディスプレイに表示させる制御を行う
請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記辺に沿った方向における前記スイッチの長さと、前記辺に沿った方向に交差する方向における前記スイッチの長さと、の大小関係に応じた形状の前記図形を前記ディスプレイに表示させる制御を行う
請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記スイッチが操作された場合に、操作された前記スイッチに対応する前記機能を示す情報の表示形態を異ならせる制御を行う
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項15】
前記スイッチは、割り当てる機能が変更可能なマルチファンクションキーである、
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記スイッチごとに、割当可能な予め定められた複数の機能のうちの少なくとも1つの選択を受け付ける
請求項15に記載の撮像装置。
【請求項17】
前記プロセッサは、
前記選択を複数回受け付けた後、前記スイッチごとに選択された回数が多い前記機能を特定し、
特定した前記機能を前記スイッチに割り当てる
請求項16に記載の撮像装置。
【請求項18】
前記撮像装置は、切替可能な複数の動作モードを有し、
前記スイッチは、前記動作モードごとに異なる機能が割り当てられ、
前記プロセッサは、設定されている前記動作モードに応じた機能を示す情報を前記ディスプレイに表示させる制御を行う
請求項15に記載の撮像装置。
【請求項19】
撮像レンズが設けられた正面と、前記正面と対向する背面と、前記正面と前記背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、
前記天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置において、
前記ディスプレイの予め定められた辺に沿って、前記複数のスイッチの配置順に、前記複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行う
処理をコンピュータが実行する制御方法。
【請求項20】
撮像レンズが設けられた正面と、前記正面と対向する背面と、前記正面と前記背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、
前記天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置において、
前記ディスプレイの予め定められた辺に沿って、前記複数のスイッチの配置順に、前記複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行う
処理をコンピュータが実行するための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、撮像装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等の撮像装置として、例えば、下記特許文献1~2に記載の装置が知られている。特許文献1には、複数の機能に対応する複数の項目のうち、所望の項目を選択して所定のスイッチに割り当て、割り当てられた項目を撮像装置背面のディスプレイに表示することが開示されている。特許文献2には、撮影条件等を表示する外部表示機能を備えた液晶表示装置を、撮影装置本体の天面に備えた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-344777号公報
【特許文献2】特開2001-159777号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示の技術に係る一つの実施形態は、多機能でありながら素早い操作を実現できる撮像装置、制御方法及び制御プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、撮像装置であって、撮像レンズが設けられる正面と、正面と対向する背面と、正面と背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置であって、ディスプレイの輪郭を形成する予め定められた辺に沿って、複数のスイッチの配置順に、複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行うプロセッサと、を備える。
【0006】
上記第1の態様において、辺は、正面の投影面の法線方向及び天面の投影面の法線方向と交差する方向に延びる辺であってもよい。
【0007】
上記第1の態様において、辺は、ディスプレイの輪郭を形成する複数の辺のうち、複数のスイッチに対して他の辺よりも相対的に近い辺であってもよい。
【0008】
上記第1の態様において、辺に沿った方向における複数のスイッチの全体の中心を通り、かつ辺に沿った方向に直交する直線は、ディスプレイと交差するものであってもよい。
【0009】
上記第1の態様において、辺に沿った方向における複数のスイッチの全体の中心を通り、かつ辺に沿った方向に直交する直線は、レリーズボタンと交差するものであってもよい。
【0010】
上記第1の態様において、複数のスイッチは、辺に沿った方向に平行に順次配置されていてもよい。
【0011】
上記第1の態様において、ディスプレイは、矩形であってもよい。
【0012】
上記第1の態様において、本体は、正面の一部が突出したグリップ部を有し、天面は、グリップ部の上面と、グリップ部以外の上面と、を含み、複数のスイッチのうち少なくとも1つは、グリップ部の上面に配置されていてもよい。
【0013】
上記第1の態様において、グリップ部の上面とグリップ部以外の上面とは、天面の投影面の法線方向から見た場合にともに視認可能な面であってもよい。
【0014】
上記第1の態様において、グリップ部の上面は、背面側から正面側に向かって高さが低くなる方向に傾斜しているか、あるいは、背面側のグリップ部以外の上面に対して高さが低くてもよい。
【0015】
上記第1の態様において、プロセッサは、機能を示す情報として、機能ごとに予め定められた図形をディスプレイに表示させる制御を行ってもよい。
【0016】
上記第1の態様において、プロセッサは、複数のスイッチのそれぞれの形状に応じた形状の図形をディスプレイに表示させる制御を行ってもよい。
【0017】
上記第1の態様において、プロセッサは、辺に沿った方向におけるスイッチの長さと、辺に沿った方向に交差する方向におけるスイッチの長さと、の大小関係に応じた形状の図形をディスプレイに表示させる制御を行ってもよい。
【0018】
上記第1の態様において、プロセッサは、スイッチが操作された場合に、操作されたスイッチに対応する機能を示す情報の表示形態を異ならせる制御を行ってもよい。
【0019】
上記第1の態様において、スイッチは、割り当てる機能が変更可能なマルチファンクションキーであってもよい。
【0020】
上記第1の態様において、プロセッサは、スイッチごとに、割当可能な予め定められた複数の機能のうちの少なくとも1つの選択を受け付けてもよい。
【0021】
上記第1の態様において、プロセッサは、選択を複数回受け付けた後、スイッチごとに選択された回数が多い機能を特定し、特定した機能をスイッチに割り当ててもよい。
【0022】
上記第1の態様において、撮像装置は、切替可能な複数の動作モードを有し、スイッチは、動作モードごとに異なる機能が割り当てられ、プロセッサは、設定されている動作モードに応じた機能を示す情報をディスプレイに表示させる制御を行ってもよい。
【0023】
本開示の第2の態様は、制御方法であって、撮像レンズが設けられた正面と、正面と対向する背面と、正面と背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置において、ディスプレイの予め定められた辺に沿って、複数のスイッチの配置順に、複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行う処理をコンピュータが実行するものである。
【0024】
本開示の第3の態様は、制御プログラムであって、撮像レンズが設けられた正面と、正面と対向する背面と、正面と背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置において、ディスプレイの予め定められた辺に沿って、複数のスイッチの配置順に、複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行う処理をコンピュータが実行するためのものである。
【発明の効果】
【0025】
上記態様によれば、本開示の撮像装置、制御方法及び制御プログラムは、多機能でありながら素早い操作を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】一実施形態に係る撮像装置の正面側の斜視図である。
図2】一実施形態に係る撮像装置の背面側の斜視図である。
図3】一実施形態に係る撮像装置の天面の平面図である。
図4】正面及び天面の投影面の法線方向と天面LCDの辺の関係を説明するための図である。
図5】天面LCDの表示とスイッチの配置の一例を示す概略図である。
図6】一実施形態に係る撮像装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7】一実施形態に係る撮像装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図8】マルチファンクションキーに機能割当する場合に天面LCDに表示される設定画面の一例を示す図である。
図9】マルチファンクションキーに機能割当する場合に天面LCDに表示される設定画面の一例を示す図である。
図10】マルチファンクションキーへの機能割当を説明するための図である。
図11】マルチファンクションキーが操作された場合の天面LCDの表示変化の一例を示す図である。
図12】マルチファンクションキーが操作された場合の天面LCDの表示変化の一例を示す図である。
図13】マルチファンクションキーが操作された場合の天面LCDの表示変化の一例を示す図である。
図14】制御処理の一例を示すフローチャートである。
図15】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図16】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図17】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図18】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図19】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図20】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図21】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図22】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図23】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図24】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図25】天面LCDの表示とスイッチの配置の他の一例を示す概略図である。
図26】マルチファンクションキーが操作された場合の天面LCDの表示変化の他の一例を示す図である。
図27】マルチファンクションキーが操作された場合の天面LCDの表示変化の他の一例を示す図である。
図28】マルチファンクションキーが操作された場合の天面LCDの表示変化の他の一例を示す図である。
図29】マルチファンクションキーが操作された場合の天面LCDの表示変化の他の一例を示す図である。
図30】機能割当が行われないマルチファンクションキーが存在する場合の天面LCDの表示の一例を示す図である。
図31】機能割当が行われないマルチファンクションキーが存在する場合の天面LCDの表示の一例を示す図である。
図32】天面LCDの表示の一例を示す図である。
図33】マルチファンクションキーに割当可能な機能の一覧の一例である。
図34】一実施形態に係る撮像装置の使用態様を示す概略図である。
図35】一実施形態に係る撮像装置の使用態様を示す概略図である。
図36】一実施形態に係る撮像装置の使用態様を示す概略図である。
図37】一実施形態に係る撮像装置の使用態様を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[本開示の技術の概要]
近年、一眼レフカメラ及びミラーレスカメラ等のデジタルカメラにおいて、撮影モードの種類、撮像素子の特性、シャッタの種類及び、動画機能を有するものにおいては動画特有の設定項目等の多機能化が進んでいる。一方で、機能の多さと操作性の良さはトレードオフの関係にある。多くの機能を搭載すれば、操作が煩雑で分かりにくく(すなわち操作性が悪く)なり、操作性を良くするために機能を整理すれば、技術的には実現可能な機能の全てを搭載することが難しくなる。
【0028】
この多くの機能に関する操作に対応可能な操作系の一例として、マルチファンクションキーが知られている。マルチファンクションキーは、1つのキー(スイッチの一例)に対して、複数の機能を割当可能とするものである。しかしその性質上、製造段階でキーの表面等に当該キーに割り当てられた機能を表す刻印及び印字を施すことはできず、スペースの都合からマルチファンクションキーの近傍にその機能を表示させるための専用ディスプレイ等を設けることも難しい。したがって、ユーザが当該キーに割り当てられている機能を確認するためには、背面ディスプレイ又は電子ビューファインダ(EVF:Electronic View Finder)等に表示される設定画面等を都度確認する必要があった。
【0029】
また、より多くの機能に対応可能とするために、複数のマルチファンクションキーが配置されたデジタルカメラも知られている。このように機能の数及びキーの数が増加することによって、ユーザにとっては、マルチファンクションキーに割り当てられている機能を覚えることがより困難になった。ユーザは、所望の機能を利用したくても、どのキーを操作すればその機能を利用できるのかがすぐには分からず、シャッタチャンスを逃す場合があった。
【0030】
さらに、撮影を行いながら(すなわちレリーズボタンをすぐに押下できるようカメラを構えた状態で)の素早い操作を容易にするためには、レリーズボタンの付近にマルチファンクションキーを配置することが望ましいと考えられる。しかしながら、上述したように、ユーザがマルチファンクションキーに割り当てられている機能を覚えているとは限らず、操作性の良いレリーズボタン付近にマルチファンクションキーを配置しても、有効活用できない場合が多いと考えられていた。そこで従来は、操作性の良いレリーズボタン付近には、予め定められた1つの機能のみが割り当てられたシングルファンクションキーを配置することが一般的であった。
【0031】
また、マルチファンクションキーへの機能の割当処理、及び割り当てられた機能の確認は、背面ディスプレイ又はEVF等に表示される設定画面を用いて行われる場合が多かった。レリーズボタンは一般的に天面に配置されるので、レリーズボタン付近にマルチファンクションキーを配置すると、背面ディスプレイ又はEVFを見るユーザの視界にはキーが含まれない状態で機能の割当処理、及び割り当てられた機能の確認を行う必要があった。すなわちユーザは、天面と、背面又はEVFとを見比べながら機能の割当処理及び機能の確認を行う必要があり、マルチファンクションキーと機能の対応付けを直感的に行うことは困難であった。したがって、従来のデジタルカメラにおいてマルチファンクションキーを天面に配置することは、割り当てられた機能の覚えづらさ、ひいてはシャッタチャンスを逃すといった課題の一因となっていた。
【0032】
以上の事情から、従来のデジタルカメラにおけるマルチファンクションキーは、背面ディスプレイ付近(例えば背面)に配置されることが多く、操作性の良いレリーズボタン付近(例えば天面)に配置されることは少なかった。また、マルチファンクションキーがレリーズボタン付近(例えば天面)に配置されていたとしても、割り当てられた機能を容易に確認することはできなかった。したがって、撮影を行いながらの素早い操作は難しく、操作性に課題があった。
【0033】
本開示の技術は、上述した課題に対して、多機能でありながら素早い操作を実現できる撮像装置を提供するものである。以下、本開示の一実施形態に係る撮像装置について説明する。
【0034】
[本実施形態に係る撮像装置]
以下、図面を参照して本開示の一実施形態について説明する。
【0035】
まず、図1図3を参照して、本開示の一実施形態に係る撮像装置の全体構成の一例を説明する。図1図3は、本開示の一実施形態に係る撮像装置の一例としてのカメラ10の外観図を示す。図1はカメラ10を正面20側から見た斜視図を示し、図2はカメラ10を背面30側から見た斜視図を示し、図3はカメラ10を天面40側から見た平面図を示す。以下、背面30から正面20に向かう方向をY方向、底面から天面40に向かう方向をZ方向、Y方向及びZ方向に直交する方向をX方向として説明する。
【0036】
カメラ10は、いわゆるミラーレスタイプのデジタルカメラであり、撮像レンズ(不図示)を交換及び取外し自在に装着可能である。カメラ10は、撮像レンズ(不図示)が設けられる正面20と、正面20と対向する背面30と、正面20と背面30とを接続する天面40と、を有する本体の一例としてのカメラボディ11を備える。
【0037】
正面20には、撮影対象からの光が入射する撮影開口が設けられ、その撮影開口に対応する位置にマウント21が設けられる。マウント21を介して撮像レンズ(不図示)がカメラボディ11に装着される。また、正面20には、フロントコマンドダイヤル22と、各機能が割り当てられる複数のボタン12と、ランプ24と、レンズ取り外しボタン25と、等が配置される。ランプ24は、例えば、オートフォーカス(AF:Autofocus)補助光ランプ、セルフタイマーランプ及びタリーランプ等として用いられる。
【0038】
背面30には、EVF31と、背面LCD(Liquid Crystal Display)87と、各機能が割り当てられる複数のボタン12と、フォーカスレバー32と、フォーカスモード切替レバー33と、リアコマンドダイヤル34と、等が配置される。
【0039】
天面40には、レリーズボタン41と、ディスプレイの一例としての天面LCD89と、互いに異なる機能が割り当てられた複数のマルチファンクションキー48A~48Cと、が配置される。複数のマルチファンクションキー48A~48Cは、本開示の複数のスイッチの一例であり、それぞれ割り当てる機能が変更可能に構成されている。以下、複数のマルチファンクションキー48A~48Cを区別しない場合は、単に「マルチファンクションキー48」という。
【0040】
また、カメラボディ11の天面40には、電源レバー42と、各機能が割り当てられる複数のボタン12と、視度調節ダイヤル43と、モード変更ダイヤル44と、静止画-動画切替スイッチ45と、等が配置される。
【0041】
また、カメラボディ11は、正面20の一部が突出したグリップ部16を有する。グリップ部16は、カメラ10によって撮影を行うユーザがカメラボディ11を把持しやすいように設けた部分であり、ユーザは基本的にグリップ部16を把持した方の片手(多くの場合は右手)でレリーズボタン41及び複数のマルチファンクションキー48等を操作する。
【0042】
すなわち、天面40は、グリップ部16の上面40Aと、グリップ部16以外の上面40Bと、を含んで構成される。具体的には、図3及び図4に示すように、グリップ部16の上面40Aとグリップ部16以外の上面40Bとは、天面40の投影面40Pの法線Hzの方向(Z方向)から見た場合にともに視認可能な面である。図4は、カメラボディ11について、正面20の投影面20P(XZ平面)と、当該投影面20Pの法線Hyと、天面40の投影面40P(XY平面)と、当該投影面40Pの法線Hzと、を図示したものである。
【0043】
レリーズボタン41及び複数のマルチファンクションキー48のうち少なくとも1つは、天面40のうちグリップ部16の上面40Aあるいはその周辺に配置されることが好ましい。具体的には、レリーズボタン41及び複数のマルチファンクションキー48のうち少なくとも1つは、グリップ部16を把持したまま、把持した手の一部の指を移動させることにより操作できる範囲にあることが好ましい(図34図37参照)。この場合、グリップ部16の上面40Aは、背面30側から正面20側(Y方向)に向かって高さが低くなる方向に傾斜しているか、あるいは、背面30側のグリップ部16以外の上面40Bに対して高さが低くなっていてもよい。このような構成により、グリップ部16を把持した手でレリーズボタン41及びマルチファンクションキー48を押下しやすくなり、操作性を向上できる。一方で、視認性及びカメラボディ11の小型化の観点から、天面LCD89は、グリップ部16の上面40Aではなく、カメラボディ11のグリップ部16以外の上面40B(カメラボディ11の上面)に配置されることが好ましい。
【0044】
図5に、天面LCD89に表示される条件画面D1と、天面LCD89と複数のマルチファンクションキー48A~48C及びレリーズボタン41の配置関係と、の一例を示す。図5は、カメラ10を天面40側から見た平面図の概略構成を示すものであり、説明に必要な構成のみ図示している。条件画面D1には、複数のマルチファンクションキー48A~48Cに割り当てられた機能を示すアイコン58A~58Cと、現在設定されているシャッタスピード(S.S.:Shutter Speed)、F値、ISO感度及び露出等の撮影条件と、が含まれている。以下、複数のアイコン58A~58Cを区別しない場合は、単に「アイコン58」という。
【0045】
図5に示すように、複数のマルチファンクションキー48に割り当てられた機能を示すアイコン58は、天面LCD89の輪郭を形成する予め定められた辺(以下「基準辺89W」という)に沿って、複数のマルチファンクションキー48A~48Cの配置順に並んで表示されている。例えば、マルチファンクションキー48AにはISO感度を設定するための機能、マルチファンクションキー48Bにはフィルムシミュレーションを設定するための機能、マルチファンクションキー48Cには顔検出をオンオフするための機能がそれぞれ割り当てられているとする。この場合、天面LCD89には、複数のマルチファンクションキー48の基準辺89Wに沿った方向における配置順(マルチファンクションキー48A、48B、48Cの順)に、「ISO」という文字を表すアイコン58Aと、フィルムを表すアイコン58Bと、顔検出を表すアイコン58Cとが並んで配置される。
【0046】
また、図4に示すように、基準辺89Wは、正面20の投影面20Pの法線Hyの方向(Y方向)及び天面40の投影面40Pの法線Hzの方向(Z方向)と交差する方向に延びる辺であることが好ましい。より好ましくは、基準辺89Wの延びる方向は、正面20の投影面20Pの法線Hyの方向及び天面40の投影面40Pの法線Hzの方向(Z方向)のそれぞれに対して、70度~115度の範囲で交差するものである。最も好ましくは、基準辺89Wの延びる方向は、正面20の投影面20Pの法線Hy及び天面40の投影面40Pの法線Hzのそれぞれに対して直交する直線Hxの延びる方向(すなわちX方向)である。換言すれば、基準辺89Wの延びる方向は、カメラ10を把持したユーザから見た左右方向である。
【0047】
また、図5に示すように、基準辺89Wは、天面LCD89の輪郭を形成する複数の辺のうち、複数のマルチファンクションキー48に対して他の辺よりも相対的に近い辺であることが好ましい。このような構成にすることによって、ユーザは、天面LCD89に表示されたアイコン58と複数のマルチファンクションキー48とを同時に視認しやすくなる。したがって、直感的に複数のマルチファンクションキー48のそれぞれに割り当てられた機能を確認できる。
【0048】
また、図5に示すように、基準辺89Wに沿った方向(X方向)における複数のマルチファンクションキー48A~48Cの全体48Zの中心を通り、かつ基準辺89Wに沿った方向に直交する直線48Hは、天面LCD89と交差することが好ましい。すなわち、天面LCD89と複数のマルチファンクションキー48とは、基準辺89Wに沿った方向におけるずれができるだけ小さいことが好ましい。このような構成にすることによって、ユーザは、天面LCD89に表示されたアイコン58と複数のマルチファンクションキー48とを同時に視認しやすくなる。したがって、直感的に複数のマルチファンクションキー48のそれぞれに割り当てられた機能を確認できる。
【0049】
また、図5に示すように、基準辺89Wに沿った方向(X方向)における複数のマルチファンクションキー48A~48Cの全体48Zの中心を通り、かつ基準辺89Wに沿った方向に直交する直線48Hは、レリーズボタン41と交差することが好ましい。すなわち、複数のマルチファンクションキー48とレリーズボタン41とは、基準辺89Wに沿った方向におけるずれができるだけ小さいことが好ましい。このような構成にすることによって、レリーズボタン41を押下するために構えている指の曲げ伸ばしによって複数のマルチファンクションキー48も操作しやすくなり、操作性を向上できる。
【0050】
また、図5に示すように、複数のマルチファンクションキー48は、基準辺89Wに沿った方向(X方向)に平行に順次配置されていることが好ましい。なお、ここでいう「平行」とは、完全な平行に限定されず、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される程度の誤差を含む。このような構成にすることによって、天面LCD89に表示されるアイコン58と複数のマルチファンクションキー48との対応付けが分かりやすくなる。したがって、どのマルチファンクションキー48にどの機能が割り当てられているかを直感的に把握できるため、操作性を向上できる。
【0051】
次に、図6を参照して、カメラ10のハードウェア構成の一例を説明する。図6に示すように、カメラ10は、CPU90と、不揮発性の記憶部91と、一時記憶領域としてのメモリ92と、通信I/F93と、操作部94と、を含む。通信I/F93は、外部装置との有線又は無線通信を行う。操作部94は、上述したカメラボディ11の正面20、背面30及び天面40等に設けられた各種スイッチ、ボタン、ダイヤル及びレバー等である。また、背面LCD87及び天面LCD89の少なくとも一方をタッチパネルとすることによって、背面LCD87及び天面LCD89の少なくとも一方を操作部94として機能させてもよい。
【0052】
記憶部91は、例えばフラッシュメモリ等の記憶媒体によって実現され、カメラ10に予め内蔵されているものでもよいし、着脱可能なSDメモリカード等であってもよい。記憶部91には、カメラ10における各種制御プログラムが記憶される。CPU90は、記憶部91から制御プログラムを読み出してからメモリ92に展開し、展開した制御プログラムを実行することによって、カメラ10全体の制御を行う。また、CPU90は、レンズ駆動回路95を介して、撮像レンズ80を駆動制御する。
【0053】
また、カメラ10は、撮像素子81と、撮像回路82と、A/D変換部83と、画像処理回路84と、圧縮伸長部85と、を備える。撮像素子81は、撮像レンズ80によって形成された被写体像に応じた電気信号を出力するCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等である。撮像回路82は、撮像素子81から出力される電気信号に基づいてアナログ画像信号を生成し、当該アナログ画像信号が、A/D変換部83によってデジタル画像信号に変換される。A/D変換部83は、変換したデジタル画像信号を、一時的にメモリ92に記憶させる。画像処理回路84は、メモリ92に一時記憶されたデジタル画像信号について、色情報の変換及び画素数の変換等の各種画像処理を行う。圧縮伸長部85は、画像処理回路84によって各種画像処理が施されたデジタル画像信号について、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮を行い、JPEGデータを記憶部91に記憶させる。
【0054】
また、カメラ10は、背面LCD87と、背面LCD87を駆動する背面LCDドライバ86と、天面LCD89と、天面LCD89を駆動する天面LCDドライバ88と、を備える。背面LCD87及び天面LCD89は、それぞれドットマトリックス方式の液晶ディスプレイであり、任意の画像、図形及び文字を表示可能に構成されている。なお、背面LCD87と天面LCD89とでは、背面LCD87の方が、大きさが大きく、解像度が高い。
【0055】
背面LCD87には、例えば、撮影画像、並びに、各種メニュー操作及び設定変更に関する情報等が表示される。天面LCD89には、図5に示したように、複数のマルチファンクションキー48に割り当てられた機能を示すアイコン58と、現在設定されている各種撮影条件と、が表示される。また、天面LCD89には、マルチファンクションキー48の機能割当を変更する場合の設定画面が表示される(図8及び図9参照)。背面LCD87は、撮影画像を表示することからカラーLCDとすることが好ましい一方で、天面LCD89は、アイコン58及び各種撮影条件等の表示に足るモノクロLCDであってもよい。
【0056】
A/D変換部83、画像処理回路84、圧縮伸長部85、背面LCDドライバ86、天面LCDドライバ88、CPU90、記憶部91、メモリ92、通信I/F93及び操作部94は、システムバス及びコントロールバス等のバス99を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。
【0057】
次に、図7を参照して、カメラ10の機能的な構成の一例について説明する。図7に示すように、カメラ10は、受付部60、割当部62及び制御部64を含む。CPU90が記憶部91に記憶された制御プログラムを実行することにより、CPU90が受付部60、割当部62及び制御部64として機能する。
【0058】
受付部60は、マルチファンクションキー48ごとに、割当可能な予め定められた複数の機能のうちの少なくとも1つの選択を受け付ける。具体的には、まず、受付部60は、図8に示すような設定画面D2を天面LCD89に表示させるよう制御し、マルチファンクションキー48A~48Cの何れかが押下されるまで待機する。ユーザは、機能割当を変更することを所望するマルチファンクションキー48A~48Cの何れか1つを押下する。例えば、ユーザによって、現時点ではフィルムシミュレーションを設定するための機能が割り当てられているマルチファンクションキー48Bが押下されたとする。
【0059】
次に、受付部60は、図9に示すような設定画面D3を天面LCD89に表示させるよう制御する。設定画面D3は、押下されたマルチファンクションキー48Bに対応するアイコン58Bの色と背景色が白黒反転するよう変更されて目立つようになっている。また、設定画面D3における「現在」の項目には、現時点でマルチファンクションキー48Bに割り当てられている機能名「フィルムシミュレーション」が表示されている。
【0060】
また、設定画面D3における下部の表示欄59の中には、マルチファンクションキー48Bに割当可能な他の機能名「露出補正」が表示されている。マルチファンクションキー48Bに割当可能な他の機能名は、操作部94(例えば、フロントコマンドダイヤル22及びリアコマンドダイヤル34等)を操作することによって、図10に示すように順次切り替わりながら表示される。なお、図10に示したマルチファンクションキー48Bに割当可能な機能は一部であり、詳細な説明は後述する(図33参照)。
【0061】
例えば、フロントコマンドダイヤル22を右方向に回転させると、「露出補正」、「画像サイズ」、「画質モード」・・・の順に切り替わる。一方、フロントコマンドダイヤル22を左方向に回転させると、「露出補正」、「なし」、「再生モード」・・・の順に切り替わる。ユーザは、所望の機能が設定画面D3の表示欄59に表示された状態で、操作部94(例えば、機能割当を変更中のマルチファンクションキー48B)を操作することによって、マルチファンクションキー48Bに割り当てる機能を決定する。
【0062】
割当部62は、決定された機能をマルチファンクションキー48Bに割り当て、その内容を不揮発性の記憶部91に記憶させる。以上のようにして、マルチファンクションキー48ごとに、互いに異なる機能が割り当てられる。このように、天面LCD89にマルチファンクションキー48の機能割当の設定画面D3を表示させることによって、ユーザは天面40を見ればマルチファンクションキー48と設定画面D3とを同時に視界に入れることができる。したがって、直感的な操作が可能となる。
【0063】
なお、マルチファンクションキー48に割り当てる機能は、上述したように不揮発性の記憶部91に記憶されるので、カメラ10の電源を切っても、次にカメラ10を起動したときにその機能割当の内容を維持できる。一方で、敢えて機能割当の内容を維持させず、電源を切って次にカメラ10を起動したときには、デフォルトの機能が再割当されるようにしてもよい。電源のオンオフ時に機能割当の内容を維持するかデフォルトの内容に戻すかは、ユーザが選択可能であってもよい。
【0064】
また、カメラ10は、機能割当が繰り返し行われた場合に、使用頻度の高い機能を優先的に割り当てる学習機能を有していてもよい。具体的には、受付部60によって、マルチファンクションキー48のそれぞれに割り当てられる機能の選択が複数回受け付けられたとする。その後、割当部62は、マルチファンクションキー48ごとに選択された回数が多い機能を特定し、特定した機能をマルチファンクションキー48に割り当ててもよい。
【0065】
また例えば、図9の設定画面D3において、マルチファンクションキー48に割当可能な機能名を順次切り替えながら表示させる場合に、選択された回数が多い順に機能を表示させるようにしてもよい。すなわち、設定画面D3において操作部94(例えば、フロントコマンドダイヤル22及びリアコマンドダイヤル34等)を操作することによって、図10のような予め定められた順ではなく、選択された回数が多い順に機能名が表示されてもよい。
【0066】
制御部64は、図5に示すように、天面LCD89の予め定められた基準辺89Wに沿って、複数のマルチファンクションキー48の配置順に、複数のマルチファンクションキー48に割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行う。具体的には、制御部64は、複数のマルチファンクションキー48に割り当てられた機能を示す情報として、機能ごとに予め定められた図形(例えばアイコン58)を天面LCD89に表示させる制御を行う。ここでいう図形とは、アイコン58B及び58Cのような絵柄に限らず、アイコン58Aのような文字のみを含んで構成されるものであってもよい。
【0067】
また、制御部64は、複数のマルチファンクションキー48のそれぞれの形状に応じた形状の図形を天面LCD89に表示させる制御を行うことが好ましい。具体的には、制御部64は、図形(アイコン58)が並んで配置される基準辺89Wに沿った方向(X方向)におけるマルチファンクションキー48の長さと、基準辺89Wに沿った方向に交差する方向(Y方向)におけるマルチファンクションキー48の長さと、の大小関係に応じた形状の図形を天面LCD89に表示させる制御を行うことが好ましい。すなわち、基準辺89Wに沿った方向(X方向)と基準辺89Wに交差する方向(Y方向)からなる平面(XY平面)において、マルチファンクションキー48のアスペクト比と、アイコン58のアスペクト比と、が同じような比率になるようにすることが好ましい。
【0068】
例えば、図5に示すように、マルチファンクションキー48が横長の場合は、アイコン58も横長にすることが好ましい。また例えば、マルチファンクションキー48が円形の場合は、アイコン58も円形にすることが好ましい。このように、アイコン58の形状を、マルチファンクションキー48を模したものにすることによって、ユーザは、天面LCD89に表示されている機能に対応するキーがどのキーであるかを直感的に把握しやすくなる。また、図3に示したようにマルチファンクションキー48以外のボタン12が天面40に配置されていても、天面LCD89に表示されている機能に対応するキーがそのボタン12であると誤解する可能性を低減できる。
【0069】
また、制御部64は、マルチファンクションキー48が操作された場合に、操作されたマルチファンクションキー48に対応する機能を示す情報(例えばアイコン58)の表示形態を異ならせる制御を行ってもよい。図11図13に、マルチファンクションキー48がそれぞれ操作されることによって、天面LCD89に表示される条件画面D1(図5参照)が変化する様子を示す。
【0070】
図11はマルチファンクションキー48Aが操作された場合の条件画面D1Aを示し、図12はマルチファンクションキー48Bが操作された場合の条件画面D1Bを示し、図13はマルチファンクションキー48Cが操作された場合の条件画面D1Cを示す。図11図13に示すように、制御部64は、操作されたマルチファンクションキー48に対応するアイコン58の色と背景色とを白黒反転させることによって、目立たせてもよい。
【0071】
また、制御部64は、マルチファンクションキー48が操作されると、操作されたマルチファンクションキー48にどの機能が割り当てられているかを記憶部91から読み出し、読み出した機能が作動するように各機能部を制御する。
【0072】
次に、図14を参照して、本実施形態に係るカメラ10の作用を説明する。カメラ10において、CPU90が制御プログラムを実行することによって、図14に示す制御処理が実行される。制御処理は、例えば、ユーザにより操作部94を介して実行開始の指示があった場合に実行される。
【0073】
ステップS10で、受付部60は、機能割当が変更されるスイッチの選択を受け付ける。具体的には、受付部60は、設定画面D2を天面LCD89に表示させるよう制御し(図8参照)、マルチファンクションキー48の何れかが押下されるまで待機する。ステップS12で、受付部60は、ステップS10で選択されたスイッチ(マルチファンクションキー48)に割当可能な機能を天面LCD89に表示させるよう制御する。具体的には、受付部60は、設定画面D3を天面LCD89に表示させるよう制御し(図9参照)、操作部94の操作に応じて、設定画面D3に表示させる機能を順次切り替える。
【0074】
ステップS14で、受付部60は、ステップS10で選択されたスイッチ(マルチファンクションキー48)に割り当てる機能の選択を受け付ける。具体的には、ユーザは、ステップS12で天面LCD89に表示された設定画面D3を確認しながら、ステップS10で選択したスイッチ(マルチファンクションキー48)に割り当てることを所望する機能を選択する。ステップS16で、割当部62は、ステップS14で決定された機能を、ステップS10で選択されたスイッチ(マルチファンクションキー48)に割り当て、その内容を記憶部91に記憶させる。
【0075】
ステップS18で、制御部64は、天面LCD89の予め定められた基準辺89Wに沿って、複数のスイッチ(マルチファンクションキー48)の配置順に、複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報(アイコン58)を並べて表示させる制御を行う。
【0076】
ステップS20で、受付部60は、ステップS10で選択されたスイッチとは異なる他のスイッチについても機能割当の変更を行うかを判定する。具体的には、受付部60は、他のスイッチについても機能割当の変更を行うかを問う画面を天面LCD89に表示させる制御を行い、ユーザの指示を受け付けるまで待機する。ステップS20が肯定判定の場合は、ステップS10に戻る。一方、ステップS20が否定判定の場合は、本制御処理を終了する。
【0077】
以上説明したように、本開示の一態様に係る撮影装置は、撮像レンズが設けられる正面と、正面と対向する背面と、正面と背面とを接続する天面と、を有する本体を備える。また、天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される。また、撮影装置は、ディスプレイの輪郭を形成する予め定められた辺に沿って、複数のスイッチの配置順に、複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行うプロセッサを備える。
【0078】
すなわち、本実施形態に係るカメラ10は、レリーズボタン41と、マルチファンクションキー48と、マルチファンクションキー48の機能を示す情報(アイコン58)が表示される天面LCD89と、が全て天面40に配置される。レリーズボタン41とマルチファンクションキー48とが同じ天面40に搭載されることによって、レリーズボタン41を押下するために構えている指でマルチファンクションキー48を操作できるため、操作性を向上できる。
【0079】
また、多機能である分、割り当てられた機能を覚えるのが困難なマルチファンクションキー48について、その機能を天面LCD89に表示させることによって、確認時の視線の動きを小さくできる。したがって、シャッタチャンスを逃してしまう機会の発生を抑制できる。また、天面LCD89に、マルチファンクションキー48の配置順にアイコン58を並べて表示させることによって、マルチファンクションキー48とアイコン58の対応関係を直感的に把握でき、素早い操作の実現に寄与できる。
【0080】
また、人間工学における種々の研究によって、異なる事項を対応付けて記憶する場合には、当該異なる事項同士を別々の視界で捉えるよりも、同一の視界で捉える方が、対応付けた結果を強く、長く記憶できることが知られている。本実施形態に係るカメラ10によれば、マルチファンクションキー48と天面LCD89に表示されたアイコン58とを同時に視認できるように構成されているので、人間工学的な観点からも操作性の向上に寄与できると考えられる。
【0081】
このように、本実施形態に係るカメラ10によれば、レリーズボタン41、マルチファンクションキー48及び天面LCD89の配置関係と、天面LCD89の表示内容と、を工夫することによって、多機能でありながら、素早い操作が実現される。
【0082】
なお、上記実施形態において、カメラ10はいわゆるミラーレスタイプのデジタルカメラであり、撮像レンズ(不図示)を交換及び取外し自在に装着可能である形態について説明したが、これに限らない。本開示の撮像装置は、交換及び取外し自在ではない撮像レンズが設けられる正面と、正面と対向する背面と、正面と背面とを接続する天面と、を有する本体を備えている、いわゆるレンズ固定式のカメラであってもよい。
【0083】
また、上記実施形態においては、3つの矩形状のマルチファンクションキー48A~48Cが、天面LCD89の基準辺89Wに沿った方向(X方向)に平行に順次配置されている形態について説明したが、これに限らない。以下、図15図23を参照して、天面LCD89に表示される条件画面D1と、天面LCD89と複数のマルチファンクションキー48及びレリーズボタン41の配置関係と、の変形例について説明する。図15図23の図示方法は図5と同様であるため、重複する説明は一部省略する。
【0084】
例えば、図15図17に示すように、複数のマルチファンクションキー48A~48Cは、アイコン58が沿って表示される天面LCD89の基準辺89Wに沿った方向(X方向)に直交する方向(Y方向)にずれながら配置されていてもよい。また例えば、図18のマルチファンクションキー48A及び48Bに示すように、マルチファンクションキー48は、基準辺89Wに沿った方向(X方向)に一部が重複していてもよい。
【0085】
また例えば、図19及び図20に示すように、複数のマルチファンクションキー48のうち少なくとも一部は、レリーズボタン41付近ではなく、天面LCD89付近に配置されていてもよい。すなわち、マルチファンクションキー48は、グリップ部16の上面40Aではなく、グリップ部16以外の上面40Bに配置されていてもよい。
【0086】
また例えば、複数のマルチファンクションキー48の個数は3つに限定されず、2つ以上であればよく、図21に示すように5つであってもよい。この場合、天面LCD89に表示されるアイコン58A~58Eの数も、マルチファンクションキー48A~48Eの個数に応じたものとなる。
【0087】
また例えば、複数のマルチファンクションキー48の形状は矩形状に限定されず、図22に示すように円形状であってもよい。この場合、天面LCD89に表示されるアイコン58の形状も、マルチファンクションキー48の形状に応じて円形状とすることが好ましい。
【0088】
また例えば、図23に示すように、複数のマルチファンクションキー48の形状は全て揃っていなくともよく、異なる形状の組合せであってもよい。この場合、天面LCD89に表示されるアイコン58の形状も、マルチファンクションキー48のそれぞれの形状に応じたものとすることが好ましい。
【0089】
また、上記実施形態においては、天面LCD89が矩形である形態について説明したが、これに限らず、多角形であってもよい。また、完全な矩形に限定されることもなく、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される程度に変形した矩形であってもよい。例えば、図5等に示したように、天面LCD89の輪郭の角部が丸みを有していてもよい。また例えば、図24に示すように、天面LCD89の輪郭を形成する辺が平行に近しい範囲で曲線を描いていてもよい。また例えば、図25に示すように、天面LCD89の輪郭を形成する辺が平行に近しい範囲で折れ曲がっていてもよい。
【0090】
また、上記実施形態においては、マルチファンクションキー48が操作された場合に、天面LCD89に表示されるアイコン58の色と背景色とを白黒反転させる形態について説明したが、これに限らない。操作されたマルチファンクションキー48に対応するアイコン58の表示形態が変化することによって、目立つようになればよい。
【0091】
例えば、図26に示すように、マルチファンクションキー48Aが操作された場合に、対応するアイコン58Aの下部にラインが付されてもよい。また例えば、図27に示すように、マルチファンクションキー48Aが操作された場合に、対応するアイコン58Aが縁取られてもよい。また例えば、図28に示すように、マルチファンクションキー48Aが操作された場合に、対応するアイコン58Aが拡大表示されてもよい。また例えば、マルチファンクションキー48Aが操作された場合に、アイコン58Aに含まれる文字及び/又は絵柄の大きさは変わらず、アイコン58Aを囲う枠のみ拡大表示されてもよい。また例えば、マルチファンクションキー48Aが操作された場合に、アイコン58Aに含まれる文字及び/又は絵柄が拡大表示され、アイコン58Aを囲う枠の大きさは変わらなくてもよい。また例えば、図29に示すように、マルチファンクションキー48Aが操作された場合に、対応するアイコン58Aのみが表示され、他のアイコンは表示されない又はグレーアウトされるようにしてもよい。
【0092】
また、上記実施形態においては、受付部60が、マルチファンクションキー48の機能割当を変更するための設定画面D2及びD3を、天面LCD89に表示させるよう制御する形態について説明したが、これに限らない。例えば、受付部60は、天面LCD89に代えて、背面LCD87にマルチファンクションキー48の機能割当を変更する設定画面D2及びD3を表示させるよう制御してもよい。
【0093】
また、上記実施形態において、カメラ10は、例えば静止画モード、動画モード、再生モード及び設定モードといった、切替可能な複数の動作モードを有していてもよい。この場合、マルチファンクションキー48には、動作モードごとに異なる機能が割り当てられていてもよい。例えば、静止画モード及び動画モードにおいては、マルチファンクションキー48に撮影に供される機能が割り当てられ、再生モードにおいては、マルチファンクションキー48に再生に供される機能が割り当てられていてもよい。この場合、制御部64は、設定されている動作モードに応じた機能を示す情報(例えばアイコン58)を天面LCD89に表示させる制御を行う。
【0094】
また、上記実施形態においては、ユーザがマルチファンクションキー48の機能割当を任意に変更可能である形態について説明したが、これに限らず、マルチファンクションキー48は、複数の機能が割り当てられるものであればよい。例えば、ユーザが任意に機能割当を選択することはできなくとも、動作モードごとに割り当てられた機能が異なるものは、マルチファンクションキー48に含まれる。
【0095】
また、上記実施形態においては、1つのマルチファンクションキー48に対して同時に割り当てられる機能の数が1つである形態について説明したが、これに限らない。例えば、1つのマルチファンクションキー48の押下の仕方に応じて作動する機能を異ならせることによって、1つのマルチファンクションキー48に対して同時に複数の機能を割り当ててもよい。例えば、マルチファンクションキー48を押下する時間の長短、押下する深さ、及び連続して押下する回数(シングルクリック又はダブルクリック等)に応じて、作動する機能が異なるようにしてもよい。この場合、マルチファンクションキー48の押下の仕方ごとに、ユーザが機能割当を任意に変更可能としてもよい。
【0096】
また、上記実施形態においては、マルチファンクションキー48が互いに独立したスイッチである形態について説明したが、これに限らない。例えば、マルチファンクションキー48として、2極又は3極のシーソースイッチ(ロッカースイッチともいう)を用い、極ごとに異なる機能を割り当てるようにしてもよい。すなわち、1つのシーソースイッチを、複数のマルチファンクションキーを一体化したものとみなしてもよい。
【0097】
また、上記実施形態においては、本開示の複数のスイッチの一例として、それぞれに複数の機能が割り当て可能な複数のマルチファンクションキー48A~48Cを用いた形態について説明したが、これに限らない。例えば、複数のスイッチとして、複数の機能が割り当て可能なマルチファンクションキーと、ある固定の機能が割り当てられたシングルファンクションキーと、を組み合わせて用いてもよい。
【0098】
例えば、上記実施形態において説明した3つのマルチファンクションキー48A~48Cのうち、マルチファンクションキー48B及び48Cを、固定の機能が割り当てられたシングルファンクションキーに代えてもよい。この場合、天面LCD89に表示される条件画面D1(図5参照)において、マルチファンクションキー48Aに対応するアイコン58Aは割り当てられる機能が変更されることにより表示が変更され、マルチファンクションキー48B及び48Cに代わるシングルファンクションキーに対応するアイコン58B及び58Cは固定で割り当てられている機能が常に表示されているようにしてもよい。
【0099】
また、上記実施形態においては、マルチファンクションキー48を押し下げることによって作動する機能を割り当て、かつ、割り当てられた機能を天面LCD89に表示する形態について説明したが、これに限らない。例えば、複数のスイッチのうち一部には、機能割当が行われなくてもよい。
【0100】
例えば、上記実施形態において説明した3つのマルチファンクションキー48A~48Cのうち、マルチファンクションキー48A及び48Bには機能が割り当てられ、マルチファンクションキー48Cには機能割当を行わない(すなわち押下しても何も機能しない)ように設定できてもよい。この場合、天面LCD89には、例えば図30又は図31のように、機能割当が行われないマルチファンクションキー48Cに対応するアイコン58Cとして、機能が割り当てられていないことを示す表示をしてもよい。図30の条件画面D1においては、機能割当が行われないマルチファンクションキー48Cに対応するアイコン58Cがブランク表示となっている。また、図31の条件画面D1においては、機能割当が行われないマルチファンクションキー48Cに対応するアイコン58Cとして横線が表示されている。
【0101】
また、上記実施形態において、複数のマルチファンクションキー48のうち少なくとも一部について、押し下げることによって作動する機能を一時的に無効にすることができるようにしてもよい。例えば、カメラ10が、少なくとも一部のマルチファンクションキー48に割り当てられた機能を無効にするための操作部94(例えば機能ロック用のスイッチ)を有してもよい。この操作部94が操作されることにより、マルチファンクションキー48の機能割当を一時的に無効に(すなわち押下しても何も機能しないように)してもよい。また、機能ロックスイッチが再度操作されることにより、マルチファンクションキー48の機能割当を再度有効にしてもよい。この場合、機能割当が無効な間は、例えば図30又は図31のアイコン58Cのように、天面LCD89に機能が割り当てられていないことを示す表示をしてもよい。
【0102】
また、上記実施形態においては、マルチファンクションキー48に割り当てられた機能を示す情報として、文字のみを含んで構成されるアイコン58Aのような図形を天面LCD89に表示させる形態について説明したが、これに限らない。例えば、図32のアイコン58B~58Dに示すように、マルチファンクションキー48に割り当てられた機能を示す情報としては、絵柄(ピクトグラム)を含む図形を用いるようにしてもよい。アイコン58Dは、絞りを表す図形である。
【0103】
[マルチファンクションキーに割当可能な機能]
次に、図33を参照して、マルチファンクションキー48に割当可能な機能の一例について説明する。図33は、マルチファンクションキー48に割当可能な機能名の一覧である。なお、これらは一例であり、ここに記載されていない機能をマルチファンクションキー48に適宜割り当てることも可能である。以下、図33に示した各機能について説明する。
【0104】
1.「露出補正」:露出補正は、カメラが決定する標準露出値に対して、マニュアルで露出値を上げたり、下げたりする機能である。露出補正の設定では、例えば、0を基準に、±1,2,3といった値に設定することが可能である。
2.「画像サイズ」:記憶部91に記録する撮影画像の画素数を設定する機能である。設定可能な画素数としては、VGA(640×480(ピクセル))、SVGA(800×600)、XGA(1024×768)、SXGA(1280×960)、UXGA(1600×1200)、QXGA(2048×1536)等がある。
3.「画質モード」:撮影画像の画質を設定する機能である。具体的には、撮影画像の圧縮率の設定と、非圧縮のRAWデータの保存の有無等を設定する機能である。圧縮率が低く画質を優先するFINEモード、圧縮率を高くして撮影枚数を優先するNORMALモード等があり、これらの各モードに設定することが可能である。
【0105】
4.「RAW」:RAWデータを保存するか否かを設定する機能であり、オンオフの設定が可能である。
5.「フィルムシミュレーション」フィルムを取り替えるように、発色、コントラスト及び色調等を変化させることができる機能である。フィルムカメラに装填されるフィルムでは、フィルムごとに色合い及びコントラスト等に特性がある。フィルムシミュレーション機能は、予め設定されている複数のフィルムモードの中から所望のフィルムモードを選択することで、フィルムカメラにおいてユーザが行っていた撮影意図に応じたフィルムの選択を、デジタルカメラにおいて電子的に実現する機能である。色調には、例えばモノクロ又はセピア等がある。
6.「グレイン・エフェクト」画像に加える粒状感のエフェクトの強弱及び粒度の大小を設定できる機能である。粒状感を加えることでフィルム調の風合いを演出することができる。
【0106】
7.「カラークローム・エフェクト」:画質の色合いを調整する機能である。具体的には、赤、黄及び緑等の彩度が高く、階調が出にくい部分に深みを加える機能である。例えば、複数段階で調整可能である。
8.「カラークロームブルー」:カラークロームの青に特化した機能である。青の色合いを、例えば、オフを含めた複数段階で調整可能である。
9.「スムーススキン・エフェクト」:ポートレート撮影において肌のなめらかさを表現する機能である。オフを含めた複数段階で調整可能である。
【0107】
10.「ダイナミックレンジ」:明るさの階調表現の幅であるダイナミックレンジを設定する機能である。例えば、標準と、標準の幅を100%とした場合に標準の2倍又は4倍と、自動調整と、が可能である。ダイナミックレンジを広げると、明暗の差が大きなシーン(例えば、夜の街灯撮影、及び日向と日影が両方入っている日中撮影等)でも白飛び及び黒つぶれを抑えやすくなる。
11.「Dレンジ優先」:明暗差が大きなシーンで、白飛び及び黒つぶれの両方を抑えるように階調補正をする機能である。オフを含めた複数段階(例えば強と弱)の設定が可能である。
12.「ホワイトバランス」:撮影環境に応じた環境光の色の影響を補正して、白を白く写すための機能であるホワイトバランスを設定する機能である。例えば、光源の色温度に応じて、同じ白でも、赤みが増したり(例えば太白熱電球下)、青みが増したりする(日中の太陽光及び曇天下)ので、この色温度の影響を補正する。
【0108】
13.「明瞭度」:明瞭度の設定は、画像内の明るい部分と暗い部分の階調を損なわずに画像をシャープにしたり、ソフトにしたりする機能である。明暗の差を広げる「コントラスト」や被写体の輪郭をシャープにする「輪郭強調」とは区別される。
14.「フォーカスエリア選択」:フォーカスモードがS又はCのときのピントを合わせるエリアの位置を選択する機能である。フォーカスモードがS(シングルAFともいう)とは、シャッタボタンを半押しして一度ピントを合わせたら、半押ししている間、ピントを固定しておくモードであり、被写体が動いてもピントは固定されたままである。フォーカスモードがC(コンティニュアスAFともいう)とは、シャッタボタンを半押ししている間、ピントを合わせ続けるモードであり、被写体が動いているときに、被写体に追従してピントを合わせる。
15.「フォーカスチェック」:レンズのフォーカスリングを回したときに、フォーカスエリアをファインダに拡大表示する機能である。例えば、オンとオフの設定が可能である。これにより、フォーカスエリアにおいてピントが合っているか否かを確認しやすくなる。
【0109】
16.「AFモード」:オートフォーカスするエリアの種類に応じたモードを設定する機能である。エリアの種類としては、例えば、「シングルポイント」、「ゾーン」、「ワイド/トラッキング」等がある。「シングルポイント」は、ピントを合わせるエリアをピンポイントで設定するモードである。「ゾーン」は、複数ポイントをまとめてゾーン化してピントを合わせるエリアとして設定するモードである。「ワイド/トラッキング」は、画面全体を、ピントを合わせるエリアとして設定し、コントラストの高い被写体にピントを合わせるモードである。
17.「AFスピードアップ」:AF制御の速度を高速にできる機能である。オンオフで切り替え可能である。
18.「AF-S時低輝度優先AF」:低輝度においてAF-SモードでAFを行う場合の露光時間を長くする機能であり、オンオフの設定が可能である。オンにすると、暗いシーンでも高速にピント合わせが可能となる。
【0110】
19.「顔セレクト」:複数人の被写体の中から特定のひとりを背面LCDのタッチパネル等で選択し、選択した人に優先的にピント又は露出が合うようにする機能であり、オンオフの設定が可能である。
20.「顔検出」:被写体の顔を検出し、背景よりも検出した顔にピントと明るさを合わせる機能である。オンオフの設定が可能である。
21.「フォーカスリミッター」:ピントを合わせる距離を制限して、AFスピードを速くする機能である。オンオフの設定が可能である。
【0111】
22.「フォーカスチェックロック」:上記の「フォーカスチェック」においてフォーカスエリア拡大表示中に動画撮影を開始したときに、拡大表示を維持する機能である。オンオフの設定が可能である。
23.「セルフタイマー」:一定時間が経過すると自動的にシャッタが作動する機能である。オンオフと、オンの場合の時間の設定が可能である。
24.「AEブラケティング設定」:1回のシャッタ操作によって、露出値を変化させながら複数枚の写真を連写させる機能である。オンオフの設定が可能であり、また、変化させる露出値の設定も可能である。
【0112】
25.「フォーカスBKT(ブラケティング)設定」:1回のシャッタ操作によって、ピント位置を変化させながら複数枚の写真を連写させる機能である。
26.「測光」:適正露出に合わせる測光エリアが異なる複数種類の測光モードを切り替える機能である。選択可能な測光モードには、画面中央の小領域を測光エリアとするスポット測光や、複数のエリアの中から輝度、色及び背景等の情報に基づいてカメラが測光エリアを自動的に決定するマルチ測光モード等がある。
27.「シャッタ方式」:メカニカルシャッタと、電子シャッタと、メカニカルシャッタ及び電子シャッタの組み合わせと、の中から選択されたシャッタ方式を設定する機能である。
【0113】
28.「フリッカ低減」:照明の明滅による明るさのちらつきであるフリッカ現象の影響を低減する機能である。オンオフの設定が可能であり、オンにするとフリッカ現象の影響が少ないタイミングで撮影することが可能である。
29.「感度」:イメージセンサの感度(ISO感度等)を設定する機能である。オートの他、予め設定された値から選択することが可能である。
30.「ブレ防止モード」:手ブレ及び被写体ブレを軽減するモードを設定する機能である。一例としてシャッタスピードを制御してブレを防止する。モードとしては、ブレ防止を常時作動させるモード、及び動く被写体を認識したときに作動させるモード等がある。
【0114】
31.「35mmフォーマットモード」:撮影画角を35mmフィルムの画角に設定するモードである。オンオフの設定が可能である。
32.「ワイヤレス通信」:スマートフォン等のデバイスとの無線通信の設定をする機能である。オンオフの設定等が可能である。
33.「フラッシュ機能設定」:フラッシュの動作モードを設定する機能である。レンズを介して入射する被写体光量に応じた自動調光により発光量を補正する。
【0115】
34.「TTL-LOCK」:TTL(Through The Lens)発光による複数撮影において、フラッシュの発光量を一定にするためにプレ発光による演算結果をロックする機能である。オンオフの設定が可能であり、オンにすると撮影条件及び調光を保つことができる。
35.「モデリング発光」:プレ発光により被写体の影の出かたを確認することができる機能。オンオフの設定が可能である。
36.「動画クロップ倍率固定モード」:静止画の撮影時の焦点距離に対しての動画撮影時の焦点距離の倍率であるクロップ倍率を固定する機能である。動画モードが変化した場合でも画角を一定に保つことができる。オンオフの設定が可能である。例えば、解像度が高かったりフレームレートが大きかったりすると動画の処理が追い付かないため、撮影範囲の一部をクロップ(切り出し)して処理する場合があるが、そのクロップ倍率が変化すると画角も変化してしまうので、これを一定にするための機能である。
【0116】
37.「ブレ防止モードブースト」:手ブレ補正の強さを設定する機能である。例えばオンオフの設定が可能である。
38.「ゼブラ設定」:動画モードのライブビュー表示画面において、露出オーバーで白飛びが発生しそうな高輝度部分に縞状のゼブラパターンを表示することによって、ユーザの注意を喚起させる機能である。オンオフの設定が可能である。
39.「内臓/外部マイクレベル設定」:マイクの収音レベルを設定する機能である。
【0117】
40.「動画専用操作モード」:動画撮影時にカメラ操作音を抑制するために、動画専用の操作方法を設定する機能である。オンオフの設定が可能である。
41.「サブ液晶モニタ切替」:サブモニタ(天面LCD)の表示内容を設定する機能である。
42.「被写界深度確認」:メインモニタ(背面LCD又はEVF)に被写界深度を表示するか否かを設定する機能である。オンオフの設定が可能である。
【0118】
43.「マニュアル時モニタ露出/WB反映」:露出及びホワイトバランスをマニュアルで設定するマニュアル撮影において、イメージセンサの露出及びホワイトバランスをメインモニタ(背面LCD又はEVF)の表示に反映させる機能である。例えばオンオフの設定が可能である。
44.「ナチュラルライブビュー」:EVFに表示させる被写体が見やすいように、EVFに表示される画像の色味及び階調を補正する機能である。オンオフの設定が可能である。
45.「ヒストグラム」:横軸に撮影画像内の各画素の明るさ、縦軸に画素数が割り当てられ、撮影画像の明るい部分(ハイライト)から暗い部分(シャドー)までの画素値の分布を示すヒストグラムを、メインモニタ(背面LCD又はEVF)に表示する機能である。オンオフの設定が可能である。
【0119】
46.「電子水準器」:カメラボディの水平に対する傾きを示す電子水準器をEVFに表示する機能である。オンオフの設定が可能である。
47.「情報表示拡大モード」:背面LCD、天面LCD及びEVF等のモニタに表示する情報の表示サイズを拡大する機能である。オンオフの設定が可能である。
48.「AE LOCKのみ」:マルチファンクションキーの押下操作により露出値を固定する機能である。オンオフの設定が可能である。
【0120】
49.「AF LOCKのみ」:マルチファンクションキーの押下操作によりピントを固定する機能である。オンオフの設定が可能である。
50.「AE/AF LOCK」:マルチファンクションキーの押下操作により露出値とピントを固定する機能である。オンオフの設定が可能である。例えば、被写体を画面の端に配置して撮影する場合に使う。端の被写体でロックしてから、シャッタを半押しした状態でカメラを移動して構図を変える等が可能になる。
51.「AF-ON」:オートフォーカスを作動させるか否かを設定する機能である。マニュアルフォーカスとの切り替えに使用される。
【0121】
52.「AWB LOCKのみ」:ホワイトバランスを自動で調整するAWBがオンの場合に、ファンクションキーの押下操作によりAWBによって調整された状態をロックする機能である。
53.「シャッタスピードロック」:絞り優先(絞りを固定して露出をシャッタスピードで調整するモード)で撮影しているような場合に、マルチファンクションキーを押下操作している間、シャッタスピードをロックする機能である。
54.「ロック指定」:誤操作を防止するために、カメラの操作ボタン又は機能のうち、ロックする対象を指定する機能である。全てロック、一部の機能をロックというような設定が可能である。
【0122】
55.「撮影後自動画像転送」:ペアリングされた端末宛に撮影した画像を自動的に転送する機能である。オンオフの設定が可能である。
56.「ペアリング接続先選択」:ペアリングする接続先を選択する機能である。
57.「Bluetooth ON/OFF」:Bluetooth(登録商標)規格の通信機能をオンオフする機能である。
【0123】
58.「クイックメニュー」:撮影の設定を確認したり、設定し直したりする機能である。
59.「再生モード」:撮影画像を再生する再生モードへの切り替えを行う機能である。オンオフの設定が可能である。
60.「なし」:マルチファンクションキーに割り当てる機能を無しにすることもできる。
【0124】
図34図37に、本実施形態に係るカメラ10の使用態様の一例を示す。図34は、図1に示したカメラ10のグリップ部16をユーザが右手で把持した状態で、人差し指でレリーズボタン41を押下する様子を示す図である。同様に、図35はマルチファンクションキー48Aを押下する様子を示し、図36はマルチファンクションキー48Bを押下する様子を示し、図37はマルチファンクションキー48Cを押下する様子を示す。図34図37に示すように、本実施形態に係るカメラ10によれば、グリップ部16を把持したまま、指(図34図37では人差し指)のみを移動させることによって、レリーズボタン41及び複数のマルチファンクションキー48A~48Cを操作できる。
【0125】
このように、グリップ部16を把持した手の指の移動によって、レリーズボタン41及び複数のマルチファンクションキー48のそれぞれの操作を可能とすることによって、手指及び視線の複雑な動作が不要となり、良好な操作性を実現できる。また、手指及び視線の複雑な動作が不要となることによって、ユーザは所望のタイミングで円滑な撮影を行うことができる。すなわち、本実施形態に係るカメラ10によれば、操作性と速写性を兼ね備えることができる。
【0126】
また、上記実施形態において、例えば、受付部60、割当部62及び制御部64といった各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0127】
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
【0128】
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System on Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0129】
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
【0130】
また、上記実施形態では、撮影装置における各種プログラムが記憶部91に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。撮影装置における各種プログラムは、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、撮影装置における各種プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。さらに、本開示の技術は、プログラムに加えて、プログラムを非一時的に記憶する記憶媒体にもおよぶ。
【0131】
本開示の技術は、上記実施形態例及び実施例を適宜組み合わせることも可能である。以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことはいうまでもない。
【0132】
上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
[付記1]
撮像レンズが設けられる正面と、前記正面と対向する背面と、前記正面と前記背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、
前記天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置であって、
前記ディスプレイの輪郭を形成する予め定められた辺に沿って、前記複数のスイッチの配置順に、前記複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行うプロセッサと、
を備える撮像装置。
[付記2]
前記辺は、前記正面の投影面の法線方向及び前記天面の投影面の法線方向と交差する方向に延びる辺である
付記1に記載の撮像装置。
[付記3]
前記辺は、前記ディスプレイの輪郭を形成する複数の辺のうち、前記複数のスイッチに対して他の辺よりも相対的に近い辺である
付記1又は付記2に記載の撮像装置。
[付記4]
前記辺に沿った方向における前記複数のスイッチの全体の中心を通り、かつ前記辺に沿った方向に直交する直線は、前記ディスプレイと交差する
付記1から付記3の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記5]
前記辺に沿った方向における前記複数のスイッチの全体の中心を通り、かつ前記辺に沿った方向に直交する直線は、前記レリーズボタンと交差する
付記1から付記4の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記6]
前記複数のスイッチは、前記辺に沿った方向に平行に順次配置されている
付記1から付記5の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記7]
前記ディスプレイは、矩形である
付記1から付記6の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記8]
前記本体は、前記正面の一部が突出したグリップ部を有し、
前記天面は、前記グリップ部の上面と、前記グリップ部以外の上面と、を含み、
前記複数のスイッチのうち少なくとも1つは、前記グリップ部の上面に配置される
付記1から付記7の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記9]
前記グリップ部の上面と前記グリップ部以外の上面とは、前記天面の投影面の法線方向から見た場合にともに視認可能な面である
付記8に記載の撮像装置。
[付記10]
前記グリップ部の上面は、前記背面側から前記正面側に向かって高さが低くなる方向に傾斜しているか、あるいは、前記背面側の前記グリップ部以外の上面に対して高さが低い
付記8又は付記9に記載の撮像装置。
[付記11]
前記プロセッサは、前記機能を示す情報として、機能ごとに予め定められた図形を前記ディスプレイに表示させる制御を行う
付記1から付記10の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記12]
前記プロセッサは、前記複数のスイッチのそれぞれの形状に応じた形状の前記図形を前記ディスプレイに表示させる制御を行う
付記11に記載の撮像装置。
[付記13]
前記プロセッサは、前記辺に沿った方向における前記スイッチの長さと、前記辺に沿った方向に交差する方向における前記スイッチの長さと、の大小関係に応じた形状の前記図形を前記ディスプレイに表示させる制御を行う
付記11又は付記12に記載の撮像装置。
[付記14]
前記プロセッサは、前記スイッチが操作された場合に、操作された前記スイッチに対応する前記機能を示す情報の表示形態を異ならせる制御を行う
付記1から付記13の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記15]
前記スイッチは、割り当てる機能が変更可能なマルチファンクションキーである
付記1から付記14の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記16]
前記プロセッサは、前記スイッチごとに、割当可能な予め定められた複数の機能のうちの少なくとも1つの選択を受け付ける
付記15に記載の撮像装置。
[付記17]
前記プロセッサは、
前記選択を複数回受け付けた後、前記スイッチごとに選択された回数が多い前記機能を特定し、
特定した前記機能を前記スイッチに割り当てる
付記16に記載の撮像装置。
[付記18]
前記撮像装置は、切替可能な複数の動作モードを有し、
前記スイッチは、前記動作モードごとに異なる機能が割り当てられ、
前記プロセッサは、設定されている前記動作モードに応じた機能を示す情報を前記ディスプレイに表示させる制御を行う
付記15から付記17の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記19]
撮像レンズが設けられた正面と、前記正面と対向する背面と、前記正面と前記背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、
前記天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置において、
前記ディスプレイの予め定められた辺に沿って、前記複数のスイッチの配置順に、前記複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行う
処理をコンピュータが実行する制御方法。
[付記20]
撮像レンズが設けられた正面と、前記正面と対向する背面と、前記正面と前記背面とを接続する天面と、を有する本体を備え、
前記天面には、レリーズボタンと、ディスプレイと、複数のスイッチと、が配置される撮像装置において、
前記ディスプレイの予め定められた辺に沿って、前記複数のスイッチの配置順に、前記複数のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を並べて表示させる制御を行う
処理をコンピュータが実行するための制御プログラム。
【符号の説明】
【0133】
10 カメラ
11 カメラボディ
12 ボタン
16 グリップ部
20 正面
20P、40P 投影面
21 マウント
22 フロントコマンドダイヤル
24 ランプ
25 レンズ取り外しボタン
30 背面
31 EVF
32 フォーカスレバー
33 フォーカスモード切替レバー
34 リアコマンドダイヤル
40 天面
40A、40B 上面
41 レリーズボタン
42 電源レバー
43 視度調節ダイヤル
44 モード変更ダイヤル
45 静止画-動画切替スイッチ
48、48A~48C マルチファンクションキー
48H 直線
48Z 複数のマルチファンクションキーの全体
58、58A~58D アイコン
59 表示欄
60 受付部
62 割当部
64 制御部
80 撮影レンズ
81 撮像素子
82 撮像回路
83 A/D変換部
84 画像処理回路
85 圧縮伸長部
86 背面LCDドライバ
87 背面LCD
88 天面LCDドライバ
89 天面LCD
89W 基準辺
90 CPU
91 記憶部
92 メモリ
93 通信I/F
94 操作部
95 レンズ駆動回路
D1 条件画面
D2、D3 設定画面
Hy、Hz 法線
図1
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図3
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